JP2012077684A - ポンプ設備、及びポンプ設備の運転制御装置 - Google Patents

ポンプ設備、及びポンプ設備の運転制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】簡易な設備構成で、大きい吸水位変動に対しても原動機を止めることなく、ポンプの確実な始動・運転継続を可能にした信頼性の高いポンプ設備、及びポンプ設備の運転制御装置を提供すること。
【解決手段】ポンプ(P)と、ポンプを駆動する原動機(24)と、原動機回転軸とポンプ回転軸とを直接又は間接的に嵌合又は脱嵌自在に連結する嵌脱手段(23)と、を設け、嵌脱手段は嵌合時間を任意に調整可能に構成され、ポンプ羽根車(17)より下方の吸水位で、嵌脱手段(23)が脱嵌した状態で原動機(24)の運転を開始し、吸水位が上昇してポンプ羽根車より上方のポンプ運転開始水位に達したら、嵌脱手段(23)を任意に調整した嵌合時間で嵌合させてポンプの運転を開始する制御手段を設けた。
【選択図】図1

Description

本発明は、排水機場等に設けられるポンプ設備、及びこのポンプ設備の運転制御装置に関する。
従来のこの種のポンプ設備は、ポンプが渦を吸い込まない水位レベル(LWL)以上で運転を行い、LWL以下ではポンプを停止している。ポンプ吸水槽への水の流入量のバランスが悪い場合(小水量で流れ込んでくる場合等)、始動・停止を繰り返してしまい、操作・運用性に難があったとともに、故障の確率(危険性)が大きい状態であった。
上記のような問題を解決するために、従来は、回転数等の流量制御機能を付加したり、ポンプ機場内に設置されるポンプの吐出水量を小さくし、台数を多くして、水の流入量に対する追従性を良くして、起動頻度(始動・停止頻度)を軽減していた。また、下記特許文献1乃至5に開示されている対策がとられることもあった。
特許文献1には、水位に応じてポンプの流量を制御し、有害な渦を発生せずに最低水位レベルより低い水位で排水運転を可能にして立軸ポンプに係る発明が開示されている。この発明では、ポンプ運転中の水位が、これ以下では吸込ベルより空気を吸込んでしまう最低水位レベルに相当する位置より下方にポンプの羽根車を位置させ、この羽根車の下方のポンプケーシングに吸気孔を設け、この吸気孔に吸気管の一端を接続すると共にその他端を大気に開放させている。
特許文献2には、気中運転や気水攪拌運転を行わず、全力排水運転のみを行うポンプの先行待機運転方法に係る発明が開示されている。この発明では、ポンプ駆動原動機1の出力軸2とポンプシャフト5との動力伝送経路中にクラッチ11を装着し、前記原動機をポンプの吸込水位又は吐出水位に関係なく運転を継続し、吸込水位又は吐出水位が設定値に達したときクラッチ11をON或いはOFFにすることにより、ポンプ羽根車6を回転あるいは停止している。
特許文献3には、揚水遮断運転への切替え時に揚水管内の残存水を速やかに排出して、振動や騒音を抑制すると共に、原動機の燃料消費量を低減してエネルギーの消費を抑え、かつ構造の簡略化を図った排水ポンプの待機運転方法に係る発明が開示されている。この発明では、原動機14と主軸1の間にクラッチ12を介設し、水位が揚水開始水位RWLを越える領域から、揚水開始水位RWLを経て揚水遮断水位SWLに低下するまでの間はクラッチ12がONの状態で正規排水運転を行い、水位が揚水遮断水位SWLまで低下した時点でクラッチ12をOFFして、主軸1及び羽根車2の回転を停止させて、揚水を遮断するとともにポンプ内の残存水Wを短時間で吸水井10に落水させている。
特許文献4には、揚水遮断運転への切替え時に揚水管内の残存水を速やかに排出して、振動や騒音を抑制するとともに、原動機の燃料消費量を低減してエネルギーの消費を抑える排水ポンプの待機運転方法に係る発明が開示されている。この発明では、原動機14と主軸1の間にクラッチ12を介設し、水位が揚水開始水位RWLを越える領域から、揚水開始水位RWLを経て揚水遮断水位SWLに低下するまでの間はクラッチ12のON状態で全速排水運転を行い、水位が揚水遮断水位SWLまで低下した時点でクラッチ12をOFFして、主軸1及び羽根車2の回転を停止させて、揚水を遮断すると共にポンプ内の残存水Wを短時間で吸水井10に落水させた後、再びクラッチ12をONして全速待機運転を行なうようにしている。
特許文献5には、運転員の負担の軽減、機器費・設置費の低減、異常振動やハンチング運転の防止などを図る立軸ポンプの運転方法に係る発明が開示されている。この発明では、水槽5の水位が始動水位SWLに達したら、原動機2を始動させ、流体継手4を遮断し、かつブレーキ15を作用させて羽根車6の回転数が0%となるように維持しながら揚水開始に備え、水槽の水位が揚水開始水位TWLに達したら、流体継手4を伝達状態にして羽根車6を回転させ、その回転数が実揚水量0%に相当するようになるまで昇速させ、水槽の水位が更に上昇して運転可能最低水位LWLに達したら、水槽の水位変化率に応じて羽根車の回転数を実揚水量0%に相当する回転数から100%の間で変化させて実揚水運転を行い、ポンプ本体1による排水量を調節している。
特開平2−78791号公報 特開平7−77191号公報 特開平9−264287号公報 特開平10−18989号公報 特開2000−27788合公報
しかしながら、上記特許文献1に開示されている発明では、気水混合運転を伴う運転であるため、大きな振動が発生し、ポンプ本体や土木躯体等の強度増強等が必要になるという課題がある。また、空運転時にインペラとケーシングが過渡的に接触し、焼き付かないように、通常よりケーシングとインペラの隙間を大きくするなどの配慮が必要であり、ポンプ効率が落ちてしまうという課題もある。
また、上記特許文献2、3、4に開示されている発明においては、先行待機運転にクラッチの嵌脱を用いる場合、駆動機の始動回数は減るものの、クラッチの嵌脱回数は多くなり、クラッチの寿命・維持管理が課題となる。また、クラッチの消耗部となるクラッチ板は、外見上から見ることが難しく、摩擦状況は分解点検を行なわなければ分からない難しい部分である。これら特許文献では、この課題については触れておらず、運用性は向上したものの、信頼性については課題を残したままである。
また、上記特許文献5に開示されている発明では、上記特許文献2〜4と同様に、クラッチ(=流体継手)の維持管理、信頼性の確保については、課題を残したままである。また、流体継手による回転数制御機能を付加しているため、当該流体継手には、高価で構造が複雑な可変速型流体継手を使用する必要があり、経済性にも課題がある。
本発明は上述の点に鑑みてなされたもので、簡易な設備構成で、大きい吸水位変動に対しても原動機を止めることなく、ポンプの確実な始動・運転継続を可能にした信頼性の高いポンプ設備、及びポンプ設備の運転制御装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために本発明は、ポンプと、ポンプを駆動する原動機と、原動機回転軸とポンプ回転軸とを直接又は間接的に嵌合又は脱嵌自在に連結する嵌脱手段と、を設け、嵌脱手段は嵌合時間を任意に調整可能に構成され、ポンプの羽根車より下方の吸水位で、嵌脱手段が脱嵌した状態で原動機の運転を開始し、吸水位が上昇してポンプ羽根車より上方のポンプ運転開始水位に達したら、嵌脱手段を任意に調整した嵌合時間で嵌合させてポンプの運転を開始する制御手段を設けたことを特徴とする。
また、本発明は、上記ポンプ設備において、嵌脱手段を油圧クラッチ又は固定速度用の充排油型流体継手から選択される湿式クラッチとし、嵌合時間を3秒以上の緩嵌合としたことを特徴とする。
また、本発明は、上記ポンプ設備において、ポンプを複数台設け、複数台のポンプの内2台以上を略同一形状のポンプとし、複数台のポンプのポンプ運転開始水位を異ならせて設定したことを特徴とする。
また、本発明は、上記ポンプ設備において、嵌脱手段とポンプ間にポンプの回転を抑制する回転抑制機構を設けたことを特徴とする。
また、本発明は、上記ポンプ設備において、ポンプの吐出配管の吐出口に逆流防止弁を設け、逆流防止弁の上流側の吐出配管に、他端が吐出水面の計画最高水位以上で大気に開放された空気取込管の一端を接続したことを特徴とする。
また、本発明は、ポンプと、ポンプを駆動する原動機と、原動機回転軸とポンプ回転軸とを直接又は間接的に嵌合及び脱嵌自在に連結する嵌脱手段と、を設け、嵌脱手段は嵌合時間を任意に調整可能に構成された、ポンプ設備の運転制御装置であって、ポンプの羽根車より下方の吸水位で、嵌脱手段が脱嵌した状態で原動機の運転を開始し、吸水位が上昇してポンプ羽根車より上方のポンプ運転開始水位に達したら、嵌脱手段を任意に調整した嵌合時間で嵌合させてポンプの運転を開始することを特徴とする。
また、本発明は、上記ポンプ設備の運転制御装置において、嵌脱手段を油圧クラッチ又は固定速用の充排油型流体継手から選択される湿式クラッチとし、嵌合時間を3秒以上の緩嵌合としたことを特徴とする。
また、本発明は、上記ポンプ設備の運転制御装置において、嵌脱手段の嵌合の積算回数が所定の回数以上になった場合、又は嵌合の積算回数と嵌合時間との積が所定の時間以上になった場合に発報する発報手段を設けたことを特徴とする。
また、本発明は、上記ポンプ設備の運転制御装置において、ポンプ又は嵌脱手段とポンプ間に設けられた減速機の回転数を検知する回転数検知器と、嵌脱手段の嵌合開始から回転数検知器がポンプ又は減速機の定格回転数を検知するまでの実嵌合時間を計測する時間計を設け、時間計にて計測した実嵌合時間が所定の時間以上となった場合に発報する発報手段を設けたことを特徴とする。
また、本発明は、上記ポンプ設備の運転制御装置において、嵌合手段を油圧クラッチとし、油圧クラッチの油圧を検出する油圧検出手段を設け、油圧検出手段が検出した嵌合状態の油圧値が所定の油圧値となった場合に発報する発報手段を設けたことを特徴とする。
本発明によれば、ポンプの羽根車より下方の吸水位で、嵌脱手段が脱嵌した状態で原動機の運転を開始し、吸水位が上昇してポンプ羽根車より上方のポンプ運転開始水位に達したら、嵌脱手段を任意に調整した嵌合時間で嵌合させてポンプの運転を開始する制御手段を設けたので、下記のような効果が期待できる。
(a)吸水位に関係なく、原動機を回転させることにより、故障の発生要因である原動機の始動回数を減らすことができ、信頼性の高いポンプ設備とすることができる。
(b)ポンプインペラとポンプケーシングの間の間隙を広くしてポンプ効率を落すことなく、従来の先行待機型ポンプと同様の効果を得ることができる。
(c)従来の先行待機ポンプの課題であるポンプが複数台の場合の水位制御が、嵌脱手段の嵌脱タイミングにより、簡易に実現できる。
(d)嵌合時間を任意に調整できるように構成されている嵌脱手段を用いることにより、軸の損傷・劣化を防止でき、且つ特別な設計配慮の必要ない信頼性・経済性の良いポンプ設備とすることができる。
(e)河川排水のような治水の場合、吐出側の河川が危険高水位(HWL)となった場合、嵌脱及び嵌脱制御手段を用いることにより、原動機を停止させることなく、本川の水が排水可能な水位になるまで低下するのを待つことが可能となる。
また、本発明によれば、嵌脱手段を油圧クラッチ又は固定速度用の充排油型流体継手から選択される湿式クラッチとし、嵌合時間を3秒以上の緩嵌合としたので、嵌合時間を調整することにより、河川等の流入・流出水路の急激な水位変動を抑え、河川付近の安全性を確保できる。
また、本発明によれば、ポンプを複数台設け、2台以上を略同一形状のポンプとし、複数台のポンプのポンプ運転開始水位を異ならせて設定するので、運転時間が多くなる運転初号機や、後発機の設定・変更が運転制御水位の設定のみで可能となり、運転時間の平滑化が行え、信頼性の高い設備を実現できる。
また、本発明によれば、嵌脱手段とポンプ間にポンプの回転を抑制する回転抑制機構を設けたので、嵌脱手段を脱嵌中にポンプ管内を水が逆流した場合のポンプの逆転を抑制することにより、ポンプの逆転中に嵌脱手段が嵌合して原動機の原動機トルクと、逆流による逆転トルクが軸系に作用することを防止できるから、軸系の負担を軽減し軸系の損傷・劣化を防止でき、信頼性の高いポンプ設備を実現できる。
また、本発明によれば、ポンプの吐出配管の吐出口に逆流防止弁を設け、逆流防止弁の上流側の吐出配管に、他端が吐出水面の計画最高水位以上で大気に開放された空気取込管の一端を接続したので、逆流防止弁の一次側の負圧を解消し、確実に内水を落水させることで、信頼性の高い、安定したクラッチ嵌脱制御を構築できる。
また、本発明によれば、嵌脱手段の嵌合の積算回数が所定の回数以上になった場合、又は嵌合の積算回数と嵌合時間との積が所定の時間以上になった場合に発報する発報手段を設けたので、嵌脱手段を分解せずに適正な交換時期を把握することができる維持管理性の良い経済的なポンプ設備が実現できる。
また、本発明によれば、ポンプ又は嵌脱手段とポンプ間に設けられた減速機の回転数を検知する回転数検知器と、嵌脱手段の嵌合開始から回転数検知器がポンプ又は減速機の定格回転数を検知するまでの実嵌合時間を計測する時間計を設け、時間計にて計測した実嵌合時間が所定の時間以上となった場合に発報する発報手段を設けたので、嵌脱手段を分解することなく、適性な交換時期を把握することができ、維持管理性の良い経済的設備が実現できる。
また、本発明によれば、嵌合手段を油圧クラッチとし、油圧クラッチの油圧を検出する油圧検出手段を設け、油圧検出手段が検出した嵌合状態の油圧値が所定の油圧値となった場合に発報する発報手段を設けたので、簡易な構成で、嵌合手段を分解することなく、適性な交換時期を把握することができる。
本発明に係る立軸ポンプを備えたポンプ設備の構成例を示す図である。 本発明に係る立軸ポンプを複数台備えたポンプ設備の構成例を示す図である。 本発明に係る立軸ポンプを備えたポンプ設備の立軸ポンプの他の構成例の一部を示す図である。 本発明に係るポンプ設備のクラッチのクラッチ板の交換推奨処理フローを示す図である。 ポンプ又は減速機の回転数とクラッチの設計嵌合時間を示す図である。 従来の立軸ポンプを複数台備えたポンプ設備の構成例を示す図である。 従来の立軸ポンプを複数台備えたポンプ設備の他の構成例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。図1は本発明に係るポンプ設備の構成例を示す図である。図示するように、本ポンプ設備は立軸ポンプPを備えている。立軸ポンプPは、吸込水槽1の上部のポンプ設置床2にポンプベース13を介して該吸込水槽1内に配置された吊り下げ管10と、該吊り下げ管10の上部に接続された屈曲吐出管11と、該屈曲吐出管11に接続された吐出配管12を備えている。そして吊り下げ管10の下端にポンプケーシング14が接続され、該ポンプケーシング14の下端には吸込ベルマウス15が接続されている。
16は屈曲吐出管11を貫通して吊り下げ管10、及びポンプケーシング14内の中央部に配置された主軸であり、該主軸16はポンプケーシング14内に水中軸受(水潤滑軸受)18−1、18−2を介して回転自在に支持されている。主軸16の下端にはポンプインペラ(ポンプ羽根車)17が取り付けられている。主軸16の上部は屈曲吐出管11を貫通して外軸受20に支持され、上端は減速機21の出力軸21bに連結されている。また、減速機21の入力軸(図示せず)はクラッチ23を介して電動機、ディーゼル機関、ガスタービン等からなる原動機24の回転軸24aに連結されている。26は吐出配管12に設けられた吐出弁、27は吐出配管12の吐出口に設けられた逆流防止弁である。また、19はガイドベーンであり、該ガイドベーン19、ポンプケーシング14、ポンプインペラ17でポンプ部を構成している。
上記構成のポンプ設備において、原動機24を起動し、その回転軸24aの回転力をクラッチ23及び減速機21を介して主軸16に伝達するとポンプインペラ17が回転し、吸込ベルマウス15下端開口から吸い込まれた水は、ポンプケーシング14、吊り下げ管10、屈曲吐出管11、及び吐出配管12を通って吐出水槽3に吐き出される。なお、30はポンプ設備を制御する制御部であり、該制御部30には水位や任意設定等の制御値S1、水位センサで検出した吸込水槽1や吐出水槽3の水位信号S2、減速機21の回転数検出部21aからの回転数検出信号S3が入力されるようになっており、制御部30からクラッチ23に嵌脱指令S4が出力されるようになっている。また、原動機24の回転軸と減速機21の入力軸23aを遊嵌脱嵌自在に連結するクラッチ(嵌脱手段)23は嵌合時間(クラッチ連結に要する時間)を任意に調整できるように構成されている。
上記構成のポンプ設備において、吸込水槽1内の水位がポンプインペラ17より下方に位置している状態で、クラッチ23による原動機24の回転軸24aとクラッチ23の入力軸23aの連結を解除(脱嵌)した状態で手動又は自動で原動機24の運転を開始する。吸込水槽1内の吸水位が上昇してポンプインペラ17より上方のポンプ運転開始水位LWLに達したら、制御部30は嵌脱指令S4をクラッチ23に出力し、該クラッチを任意に調整した嵌合時間で嵌合し立軸ポンプPの運転(ポンプインペラ17の回転)を開始する。
上記のように吸込水槽1内の吸水位に関係なく原動機24を回転させることにより、故障の発生確率の高い原動機24の始動の回数を減らすことができ、信頼性の高いポンプ設備とすることができる。また、ポンプの空運転及び気水混合運転を行う従来の先行待機型ポンプでは、ポンプケーシング14とポンプインペラ17が過渡的に接触して焼き付かないように、ポンプケーシング14とポンプインペラ17の間の間隙を大きくする必要があり、ポンプ効率が落ちてしまうが、上記のように本ポンプ設備ではポンプの空運転及び気水混合運転を行わないため、ポンプケーシングとポンプインペラの間の間隙を大きくする必要がなく、ポンプ効率を落すことなく先行待機の効果を得ることができる。
クラッチの嵌合を従来のように短時間での急接合とする場合、ポンプは過渡的に過剰な水量を吐出し、吸込水槽1及び吐出水槽3の大きな水位変動を及ぼすため、水位制御上のハンチングを発生させてしまう可能性がある。また、治水を目的としたポンプ設備の場合、吐出側は一般河川であり、急激な水位変動は、例えば河川を航行する船舶の転覆などの危険性を招く等して河川付近の安全性を低下させてしまう。これに対して上記のように、嵌合時間を任意に調整できるように構成されているクラッチ23を用いることにより、河川の急激な水位変動を抑え、河川付近の安全性を確保できる。
また、従来のようなクラッチの急激な嵌合を行うと、ホンプの主軸16、減速機21の軸や歯車に衝撃的な荷重が負荷され、クラッチ23の嵌脱の繰り返しによる疲労破壊等の懸念が生じるとともに、軸・歯車の強度を上げる等の配慮が必要となるが、嵌合時間を任意に調整できるように構成されているクラッチ23を用いることにより、軸の損傷・劣化を防止でき、且つ特別な設計配慮の必要ない信頼性・経済性の良いポンプ設備とすることができる。また、クラッチ23が急嵌合する場合は、内燃機関の原動機24においては、失速現象を発生し故障・停止してしまう危険がある。クラッチ23を緩嵌合とすることにより、この失速現象を防止することが可能となり、信頼性の高いポンプ設備が実現できる。
また、河川排水のような治水の場合、吐出側の河川が危険高水位(HWL)となった場合、本川の堤防決壊を防止するために、支川排水用のポンプの運転を停止する場合がある。従来の先行待機ポンプでは、原動機を停止させる必要があるが、上記のように嵌合及び脱嵌自在なクラッチ23を脱嵌することにより、原動機を停止させることなく、本川の水が排水可能な水位になるまで低下するのを待つことが可能となり、排水可能な水位となったら、上記のように嵌合時間を任意に調整できるように構成されているクラッチ23を緩嵌合することにより、河川の急激な水位変動を抑えて安全な排水を行うことができる。
嵌合時間を任意に調整できるクラッチ23としては、油圧クラッチ又は固定速用の充排油型流体継手から選択された湿式クラッチを用いることが好ましい。ポンプの起動停止をクラッチ23の嵌脱(嵌合脱嵌)で行うことにより、クラッチの嵌脱が多くなりクラッチ板の磨耗が早まり、交換時期が早まるという維持管理上の問題があるが、クラッチに湿式クラッチを用い、作動媒体として油を使用することにより、クラッチ板面を潤滑させ、クラッチ板の磨耗を抑え、延命化を図ることにより維持管理性を向上させることが可能となる。また、高価で構造が複雑な可変速型流体継手ではなく、油圧クラッチ又は固定速用の充排油型流体継手から選択された簡易な湿式クラッチを用いるため、経済性・維持管理性の良いポンプ設備とすることができる。
嵌合時間の調整機構は、油圧クラッチの場合は、クラッチ板への導油ラインに油圧を調整する調整弁を設け、調整ネジ等により油圧を調整し、嵌合時間を調整する。また、充排油型流体継手の場合は、インペラとランナの間への導油ラインに油圧を調整する調整弁を設け、調整ネジ等により油圧を調整し、嵌合時間を調整する。又は同導油ラインにクラッチの嵌合用に設けられ充排油切替弁(電動弁)の開閉時間を制御等により調整することにより、嵌合時間を調整する。
クラッチ23の緩嵌合時間については、ポンプの仕様によって異なるが、3秒以上とするのが好ましい。なお、最も好ましい嵌合時間は5秒程度である。また、緩嵌合効果を更に向上させるため、嵌合時において、原動機の回転数を定格回転数より落して嵌合するようにしてもよい。また、原動機に回転数制御機能を付加し、緩嵌合効果を向上させるとともに、嵌合後の流量制御機能を合わせて持たせ、操作性(運用性)を向上させるようにしてもよい。
複数台のポンプを従来の先行待機方式とした場合、ポンプの始動・停止が無く常に運転しているため、図6に示すように、ポンプの長さ(ポンプインペラの位置)が同じであると、ある一定水位WL5以上でポンプの全台数が一気に吐出し、ある水位WL4以下で一斉に吐出し量が下がることになり、吸込水槽1、吐出水槽3の水位のハンチングを発生して、安定した水運用に支障を来たす。また、この対策として、図7に示すように、ポンプの長さ(ポンプインペラの位置)を変える技術が提案されているが、ポンプ長さの短い、高水位対応のポンプP3の場合、降雨確率の低い大雨時でしか実負荷運転ができず、管理運転における実負荷も難しいため、ポンプの運転時間の平滑化に問題がある。
図2に示すように、上記例のポンプを複数台設けたポンプ設備の場合は、吸込水槽1内に複数台の立軸ポンプP1、P2、P3を配置し、該複数台の立軸ポンプの2台以上を図1に示す立軸ポンプPと略同一構成とし、複数台の立軸ポンプの運転開始水位をそれぞれ異なる水位とする。図2は、ポンプの長さ(ポンプインペラ17の位置)が同じ同型式の立軸ポンプPを3台配置した場合で、立軸ポンプP1、P2、P3の運転開始水位を、各立軸ポンプの制御部に係る水位センサの設定により、低い水位の順にそれぞれWL1、WL2、WL3に設定する。吸込水槽1内の水位がポンプインペラ17より下方に位置している状態で、クラッチによる連結を解除(脱嵌)した状態で全立軸ポンプの原動機の運転を開始する。吸込水槽1内の吸水位が上昇して立軸ポンプP1のポンプインペラ17より上方のポンプ運転開始水位WL1に達しら、クラッチを任意に調整した嵌合時間で嵌合し立軸ポンプP1の運転(ポンプインペラ17の回転)を開始する。更に水位が上昇しWL2に達したら同様に立軸ポンプP2の運転を開始し、水位がWL3に達したら立軸ポンプP3の運転を開始する。
このままであれば、立軸ポンプP1は運転開始水位が他のポンプPに比べて低いので運転時間が長くなり、故障が、特にクラッチ等の接続部について早く起こり寿命も早くなってしまう。上記のように同型式・同径状のポンプを使用し、その運転開始水位を各立軸ポンプの制御部にて、水位センサの設定を他のポンプで用いていた水位センサの設定に変更しつつ、各ポンプの水位センサの設定を異ならしめることにより、先行待機ポンプとして運転し、運転時間が多くなる運転初号機(図2ではP1)や、運転時間が少ない後発機(ポンプP2やP3)の設定・変更が、クラッチの嵌脱を行う各ポンプの制御部で、水位センサの運転制御水位の設定変更のみで可能となる。これにより、特定のポンプだけに運転時間を集中させることなく、全てのポンプで運転時間の平滑化が図れ、クラッチ等の接続部の磨耗も均一化できる。
本実施形態では、図1に示すように、制御部30を設け、該制御部30に水位や任意設定等の制御値S1、吸込水槽1や吐出水槽3の水位信号S2、回転数検出部21aから回転数検出信号S3を入力し、制御部30からクラッチ23に嵌脱指令S4が出力するようになっている。従来の先行待機方式のポンプでは、待機運転時においても、水を攪拌する動力が必要になるが、ここでは、制御部30からクラッチ23に待機指令(嵌脱指令S4の脱嵌指令)が出力された後は、水の攪拌動力が必要なく、原動機24の無負荷動力のみとなり、ポンプの省エネルギーな待機運転が可能となる。
既設のポンプ設備においては、先行待機機能を付加しようとする場合、全速全水位待機運転方式では、待機運転時の振動対策として、ポンプの全面的な更新を行い剛性を上げる等の対策を行わなければ待機運転機能を備えることが出来なかった。ここでは、嵌合時間を調整できるクラッチ23と制御部30に簡易な制御機能を追加することで、待機運転機能を付加することができ、既設のポンプ設備への適用が容易である。また、振動等が無いため、既設の土木躯体の補強も不必要である。
図3は本発明に係るポンプ設備の他の構成例の一部を示す図である。図3において図1と同一符号を付した部分は同一又は相当部分を示す。図示するように本立軸ポンプでは、クラッチ23とポンプの主軸16の間(ここでは減速機21と主軸16の間)にはポンプの回転を回転抑制する回転抑制機構(ブレーキ)31を設けている。
上記構造の立軸ポンプにおいて、クラッチ23の嵌合を切り(脱嵌し)、ポンプ管(吸込ベルマウス15、ポンプケーシング14、吊り下げ管10、屈曲吐出管11、及び吐出配管12)内を水が逆流するとポンプインペラ17が逆転する場合がある。この逆転中にクラッチ23を嵌合するとクラッチ23により原動機24の原動機トルクと、逆流による逆転トルクが主軸16等の軸系に作用するため、該軸系に加わる負担が大きくなる。上記のように回転抑制機構31を設けることにより、逆転防止できるので、軸系の負担を軽減し軸系の損傷・劣化を防止できるから、信頼性の高いポンプ設備を実現できる。
また、ポンプの待機運転時(=空運転時)において、油圧クラッチでは原動機24の回転を100%切ることができず、つれ廻り(正転)が生じてしまう。無水状態で主軸16が回転すると水潤滑軸受18−1、18−2(図1参照)が焼損する場合がある。先行待機運転以外に、クラッチ23を切って原動機24単体での管理運転を行う場合も、つれ廻りが生じる。上記のようにクラッチ23とポンプの主軸16の間に回転抑制機構31を設けることにより、このつれ廻りを防止できるので、無水状態で主軸16が回転する危険がなく、降雨時等の有事以外の吐出河川への水の流出を防ぐこともできる。
また、本立軸ポンプPでは、図3に示すように、吐出配管12の吐出口に逆流防止弁27を設け、該逆流防止弁27の上流側の吐出配管12に他端が吐出水槽3の吐出水面の計画最高水位(HWL)以上で大気に開放された空気取込管32の一端を接続している。上記構造の立軸ポンプにおいて、クラッチ23を切った段階で、逆流防止弁の一次側に負圧部が形成されると、クラッチ23が再嵌合して、ポンプが運転を始めた際に、水撃現象により圧力上昇が生じる恐れがあり、最悪の場合、配管の破損を生じる恐れがある。上記のように空気取込管32を設けることにより、逆流防止弁27の一次側の負圧を解消し、確実に内水(吐出配管12、屈曲吐出管11、吊り下げ管10、及びポンプケーシング14の水)を落水させる(吸込水槽1に戻す)ことで、信頼性の高い、安定したクラッチ嵌脱制御を構築できる。
空気取込管32は、ポンプ停止時において、該空気取込管32より、吐出水が逆流しないよう、吐出側の計画最高水位(HWL)まで立ち上げるものとする。なお、空気取込管32の口径は、ポンプ設備の規模にもよるが、ポンプ口径の5〜20%程度とすることが好ましい(10%前後が最も好ましい)。
吐出配管12の途中に設けた吐出弁26は、原動機24の始動開始後においては全開又は一時的な中間開で使用する。クラッチ23が切れている状態、及び嵌合時(嵌合動作時)のみ中間開(例えば60%開度等)で使用することにより、嵌合時の過渡的な水量の吐出をより効果的に抑えることが可能となる。クラッチ23の嵌合完了後については、吐出弁26の開度により流量制御を行うことで、操作性の向上も図れると共に、クラッチ23の嵌脱回数の低減も可能となり、クラッチ23の劣化防止にも貢献する。
なお、本実施形態では、立軸斜流ポンプで説明したが、本発明は横軸ポンプに使用しても構わないし、ポンプの型式が異なる場合(渦巻ポンプ等)でも適用可能である。
ところで、クラッチ23の嵌合回数が増える場合、クラッチ23のクラッチ板の消耗・交換の判断が維持管理上の大きな課題になる。従来であれば、クラッチ板の磨耗状況はクラッチ機構を分解して点検することになるが、非常に精密な作業であり、一般のポンプ設備の運用者ではできないという問題があった。
そこで、この発明の他の実施の形態では、クラッチ23の嵌合指令の積算回数を記録する記録部(図示せず)を例えば制御部30に設け、嵌合時間と、任意の設定値である交換推奨嵌合回数と、任意の設定値である交換推奨嵌合積算時間を予め記憶部(図示せず)に記憶し、記録部が記録した積算嵌合回数が交換推奨嵌合回数以上になった場合、又は積算嵌合回数と嵌合時間との積が交換推奨嵌合積算時間以上になった場合に制御部30からクラッチ23の異常(クラッチ板の交換推奨)を警報する。
図4は上記クラッチの異常警報の処理フローを示す図である。先ずステップST1で、クラッチ嵌合(指令)があった場合、ステップST2で始動回数をカウントアップして累積嵌合回数nを算出する。ステップST3では累積嵌合回数nが交換推奨回数N以上(n≧N)であるか否かを判断しノー(N)であったら、前記ステップST1に戻る。ステップST4では累積嵌合回数nと嵌合時間との積n×tが交換推奨嵌合積算時間Z以上(n×t≧Z)であるか否かを判断しノー(N)であったら、前記ステップST1に戻る。前記ステップST3又はST4のいずれかがイエス(Y)であったら、ステップST5に移行し、警報(クラッチ板の交換推奨)を発する。嵌合の積算回数は、嵌合指令の回数ではなく、回転検出器21aで検出したポンプ又は減速機の回転数が定格回転数に達したことを検出する等の嵌合検出手段により検出した嵌合の回数を積算しても良い。なお、前記嵌合時間tは、実機の嵌合時間を計測した値を用いることが好ましいが、より簡易な設備構成とするため、設計値を用いても構わない。
上記のように記録部に記録された積算嵌合回数が交換推奨嵌合回数以上になった場合、又は積算嵌合回数と嵌合時間との積が交換推奨嵌合積算時間以上になった場合に制御部30からクラッチ23の異常を警報することにより、クラッチ23を分解せずに適正な交換時期を把握することができる維持管理性の良い経済的なポンプ設備が実現できる。
制御部30は図1に示すように、減速機21の回転検出部21aで検出した回転数検出信号S3が入力され、クラッチ23への嵌脱指令S4が出力されるようになっている。従って、制御部30は、ポンプ又は減速機21の回転数と、クラッチ嵌合指令が発生された時刻を知ることができる。そこで、この発明の他の実施形態では、制御部30にクラッチ23が嵌合開始から回転検出部21aがポンプ又は減速機の定格回転数を検出するまでの実嵌合時間を計測する時間計(図示せず)を設けると共に、クラッチ23の嵌合時間の設計値(設計嵌合時間t)と任意の設計定数の積である交換推奨時間(α×t)を予め記憶しておく記憶部(図示せず)を設け、時間計にて計測した実嵌合時間(実測嵌合時間t’)が交換推奨時間(α×t)以上となった場合に、クラッチ板の交換を発報する。
図5はポンプ又は減速機の回転数Nとクラッチの設計嵌合時間を示す図である。クラッチの実測嵌合時間をt’、設計嵌合時間tとした場合、実測嵌合時間t’が
t’≧α×t
となった場合、クラッチのクラッチ板を交換する時期となる。ここでαは周囲温度等の環境条件による変動を考慮した任意の設計定数である。
上記のようにクラッチ23の実嵌合を計測する時間計を設け、実嵌合時間が記憶部に予め記憶されている交換推奨時間以上となった場合に発報することにより、簡易な設備構成で、クラッチ23の維持管理上の主要素となるクラッチ板の交換時期を運用者に知らせることになる。これによりクラッチ機構を分解することなく、クラッチ板の適性な交換時期を把握することができ、維持管理性の良い経済的設備が実現できる。
クラッチ23に油圧クラッチを使用した場合、クラッチ板の磨耗による形状変化は、クラッチ板を圧着させる油圧変化として現われる。そこで、この発明の他の実施の形態では、油圧クラッチの油圧を検出する油圧検出センサを設けると共に、クラッチ板が磨耗して交換推奨段階となる嵌合状態の油圧値を予め記憶しておく記憶部(図示せず)を設け、油圧検出センサで検出したクラッチ嵌合状態の油圧値が記憶部に記憶されている交換推奨段階となる嵌合状態の油圧値となったら、クラッチ板の状態変化が交換推奨段階になったとして、制御部30からクラッチ板の交換を発報する。これにより、簡易な構成で、クラッチ機構を分解することなく、適性な交換時期を把握することができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態では、吸込み側に吸込水槽1、吐出し側に吐出水槽3を備えたポンプ排水機場を例に説明したが、本発明に係るポンプ設備はこのようポンプ排水機場に限定されるものではなく、例えば吐出し側が一般河川である治水を目的としたポンプ機場等、吸込み側及び吐出し側にそれぞれ水位が形成されるポンプ機場に適用できる。
本発明は、ポンプの羽根車より下方の吸水位で、嵌脱手段が脱嵌した状態で原動機の運転を開始し、吸水位が上昇してポンプ羽根車より上方のポンプ運転開始水位に達したら、前記嵌脱手段を任意に調整した嵌合時間で嵌合させてポンプの運転を開始する制御手段を設けたので、吸込水槽1内の水位に関係なく、原動機を回転させることにより、故障の発生要因である原動機の始動回数を減らすことができ、信頼性の高いポンプ設備として利用することができる。
1 吸込水槽
2 ポンプ設置床
3 吐出水槽
10 吊り下げ管
11 屈曲吐出管
12 吐出配管
13 ポンプベース
14 ポンプケーシング
15 吸込ベルマウス
16 主軸
17 ポンプインペラ
18−1 水潤滑軸受
18−2 水潤滑軸受
20 外軸受
21 減速機
23 クラッチ
24 原動機
26 吐出弁
27 逆流防止弁
30 制御部

Claims (10)

  1. ポンプと、
    前記ポンプを駆動する原動機と、
    前記原動機回転軸と前記ポンプ回転軸とを直接又は間接的に嵌合又は脱嵌自在に連結する嵌脱手段と、を設け、
    前記嵌脱手段は嵌合時間を任意に調整可能に構成され、
    前記ポンプの羽根車より下方の吸水位で、前記嵌脱手段が脱嵌した状態で前記原動機の運転を開始し、吸水位が上昇して前記ポンプ羽根車より上方のポンプ運転開始水位に達したら、前記嵌脱手段を任意に調整した嵌合時間で嵌合させてポンプの運転を開始する制御手段を設けたことを特徴とするポンプ設備。
  2. 請求項1に記載のポンプ設備において、
    前記嵌脱手段を油圧クラッチ又は固定速度用の充排油型流体継手から選択される湿式クラッチとし、
    前記嵌合時間を3秒以上の緩嵌合としたことを特徴とするポンプ設備。
  3. 請求項1又は2に記載のポンプ設備において、
    前記ポンプを複数台設け、
    前記複数台のポンプの内2台以上を略同一形状のポンプとし、
    前記複数台のポンプの前記ポンプ運転開始水位を異ならせて設定したことを特徴とするポンプ設備。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載のポンプ設備において、
    前記嵌脱手段と前記ポンプ間にポンプの回転を抑制する回転抑制機構を設けたことを特徴とするポンプ設備。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載のポンプ設備において、
    前記ポンプの吐出配管の吐出口に逆流防止弁を設け、
    前記逆流防止弁の上流側の吐出配管に、他端が吐出水面の計画最高水位以上で大気に開放された空気取込管の一端を接続したことを特徴とするポンプ設備。
  6. ポンプと、
    前記ポンプを駆動する原動機と、
    前記原動機回転軸と前記ポンプ回転軸とを直接又は間接的に嵌合及び脱嵌自在に連結する嵌脱手段と、を設け、
    前記嵌脱手段は嵌合時間を任意に調整可能に構成された、ポンプ設備の運転制御装置であって、
    前記ポンプの羽根車より下方の吸水位で、前記嵌脱手段が脱嵌した状態で前記原動機の運転を開始し、吸水位が上昇して前記ポンプ羽根車より上方のポンプ運転開始水位に達したら、前記嵌脱手段を任意に調整した嵌合時間で嵌合させてポンプの運転を開始することを特徴とするポンプ設備の運転制御装置。
  7. 請求項6に記載のポンプ設備の運転制御装置において、
    前記嵌脱手段を油圧クラッチ又は固定速用の充排油型流体継手から選択される湿式クラッチとし、
    前記嵌合時間を3秒以上の緩嵌合としたことを特徴とするポンプ設備の運転制御装置。
  8. 請求項6又は7に記載のポンプ設備の運転制御装置において、
    前記嵌脱手段の嵌合の積算回数が所定の回数以上になった場合、又は前記嵌合の積算回数と前記嵌合時間との積が所定の時間以上になった場合に発報する発報手段を設けたことを特徴とするポンプ設備の運転制御装置。
  9. 請求項6又は7に記載のポンプ設備の運転制御装置において、
    前記ポンプ又は前記嵌脱手段と前記ポンプ間に設けられた減速機の回転数を検知する回転数検知器と、
    前記嵌脱手段の嵌合開始から前記回転数検知器が前記ポンプ又は前記減速機の定格回転数を検知するまでの実嵌合時間を計測する時間計を設け、
    前記時間計にて計測した実嵌合時間が所定の時間以上となった場合に発報する発報手段を設けたことを特徴とするポンプ設備の運転制御装置。
  10. 請求項6又は7に記載のポンプ設備の運転制御装置において、
    前記嵌合手段を油圧クラッチとし、
    前記油圧クラッチの油圧を検出する油圧検出手段を設け、
    前記油圧検出手段が検出した嵌合状態の油圧値が所定の油圧値となった場合に発報する発報手段を設けたことを特徴とするポンプ設備の運転制御装置。
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