JP2012066308A - 正確に調整されたレーザパルスを円形軌道及びスパイラル状軌道に移動させることによって穿孔処理する方法 - Google Patents

正確に調整されたレーザパルスを円形軌道及びスパイラル状軌道に移動させることによって穿孔処理する方法 Download PDF

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Abstract

【課題】加工物処理を行うための、レーザ放射パターン及びタイミングを制御するための方法を提供すること。
【解決手段】標本からの材料の高速除去は、様々な円形(50)及びスパイラル状(70,90、110)レーザツールパターンに沿ってレーザビーム軸を指向するのにビーム位置決め器を使用する。材料除去の好ましい方法は、ビームの軸と標本との間に相対運動を引き起こすこと、入口セグメント加速度で入口軌跡(18,52)に沿ってレーザビームパルス放射(58)が開始される標本内の入口位置(16,54)へビーム軸を指向すること、標本の円形セグメント(40)に沿って材料を除去するために標本内の円形周囲加速度でビーム軸を移動すること、そして入口セグメント加速度を2倍未満の円形周囲加速度に設定することを要する。
【選択図】図16

Description

技術分野
技術分野は、レーザに関し、詳細には、急速に様々な標本材料を穿孔処理するためにレーザビームを使用する方法に関する。
背景情報
電子回路はサイズ及びコストにおいて同時に縮減する一方、複雑さにおいて増大し続ける。結果として生じる回路密度の増加は、高密度集積回路、ハイブリッド回路及びECBの生産処理能力に大きな需要をもたらす。
以前の労働者はひと揃いの機械的ドリルを使用し、そしてECBに穿孔するが、穴の直径は新しい穴の直径の要求指針より大きい。また、機械的穿孔方法は遅く、ツールの破損になりやすく、いわゆる「スルー」ホールを穿孔することに制限される。
最近、レーザに基づいた穿孔方法が発展し、ECB内の導電層上でしばしば終端する何百もの非常に小さな穴(「マイクロビア」あるいは「ビア」と呼ばれる)を毎秒、開けることを可能にする。
いくつかの穿孔適用については、ガウス分布レーザビームは材料を処理するために使用され、このビームは穿孔される穴の直径よりはるかに小さい直径を持つ。したがって、レーザビームは穴を開けるか、又はその全エリアを切除する。移動のタイプ及び移動の制約は穿孔するために要する時間に直接的に影響を与え、それ故、レーザシステムの処理量に影響を与える。
以前の労働者は、いわゆる「穿孔器」及び一般的に「ツール」と称される「スパイラル状」移動パターンで穴をレーザで開けた。穿孔器処理は穴の中心から開始し、次いで、穴周囲に急速に移動し、中心に急速に返る前に周囲のまわりにプログラムされた反復回数でビームを回転させる。スパイラル状処理は穴の中心で開始し、内径に急速に移動し、次いで、プログラムされた回転数でビーム位置決め器を回転し、穴周囲に到着するまで、直径を増大させる。レーザビーム動作は、広範囲のレーザビームシステム、例えばこの特許出願の譲受人である、オレゴン州ポートランドのエレクトロサイエンティフィックインストルメント社によって製造されるモデル53XXシリーズの工作物処理システムによって実行される。
先行技術の穿孔器及びスパイラル状レーザ穿孔方法は以下に述べる、少なくとも9つの問題を提供する。
1. 先行技術のツールパターンは、位置決め器システムに対する不適当な加速度制限を引き起こす。先行技術の穿孔器は穿孔処理されている穴の周囲の周りに円形運動するレーザビームを移動することを要する。当業者は円形運動の径方向加速度はV/Rに等しいことを認識する(Vはツール速度であり、Rは円形運動の半径である)。穴の中心へツールを位置決めた後に、穿孔器は、ツール加速度及びジャーク(加速度の変化率)を制限するために穴の中心と円運動の開始との間に滑らかな態様で移行する最初の移動セグメント(区間)によって先行される。先行技術の穿孔器に関して、最初の移動セグメントによって要求される加速度は2V/Rである。それは円運動のために要求される加速度の2倍である。さらに、2倍の加速度を要求する運動軸はハーフタイム持続加速パルスを実行する同じ軸であり、結果として4倍を超える円形運動が要求するジャークプロファイルを生じる。レーザビーム位置決めシステムの加速度は2倍のモーター電流が2倍のサーボ周波数にて要求されるので、制限される。
2.先行技術のスパイラル状ツールパターンは処理できる材料のタイプを制限する外方スパイラル状運動に制限される。
3. 先行技術の穿孔器及びスパイラル状ツールはスパイラル状運動及び反復された周囲運動の両方で穿孔処理するために時間を浪費する多数のステップを要求する。多数のステップを実行することは、ビーム位置決め器がツールをステップ間に穴の中心へ戻すために、少なくとも2つの加速パルスを要求する、包括的な運動アルゴリズムを行うことを要求する。
4. ビーム位置決め器の整定時間が、高い加速から、前の穴からの高い速度の動きを回復するために必要になる場合、整定時間は、次の穴のターゲット位置への一定のツール速度の動きによって実行され、それは利用可能なビーム位置決め器運動範囲を制限する。検流計に基づいたビーム位置決め器を使用する場合、この運動範囲は重要である。
5. 上記の整定時間技術は、定常状態の穿孔処理周波数でビーム位置決め器を安定し損ない、それにより、振動する円運動が始まる場合、一時的な運動応答を引き起こす。
6. スパイラル状の、ツールの多数の反復が様々な入口角度からの穴に接近するために要求される場合、先のツールパターンは過度に遅い。先のビーム位置決め器の方法は、反復間の穴の中心に返ることを少なくとも2つの加速パルスに要求する上記包括的な運動アルゴリズムを使用する。
7. 先の穿孔器ツールパターンは、資料の不同の除去を引き起こすかもしれない。ビームが、穴の中心から、及び後ろに再び周囲に移るとともに、レーザビームエネルギーが穴の1つの四分円に集中されるので、これはそのようである。
8. 先のスパイラル状及び穿孔器ツールは、ビーム位置決め器運動にレーザトリガ信号のタイミングを同期させず、それにより、典型的なQスイッチで生じたレーザがコマンド上の第1のパルスを生成しないので、第1の穿孔処理パルスの省略を引き起こす。
9. 周囲にて多数の反復で穴を空けるために使用される先の穿孔器ツールパターンは、実質的に穴周囲の周りのレーザパルスをオーバーラップさせて、そのために材料の不均等な除去を引き起こす。
したがって、依然として必要とされるものはより低コストであり、より高い処理量の工作物処理機械は種々の工作物材料内に、例えば現実に、堅固又は柔軟、銅覆又は露出、ファイバー強化誘電体又は均質樹脂誘電体であろうと、任意の印刷配線基板材料内により小さい、高品質の穴を作り出すツールパターンを持つ。また、工作物材料はセラミック基板及びシリコン基板、例えば半導体デバイスに使用されるそれらを含むことができる。
発明の概要
したがって、目的は特定可能なビーム位置決め器の加速度で円形ドリル運動を開始しかつ終了させる方法を提供することにある。
別の目的は様々な新しいツールパターンを生成する方法を提供することである。
また、別の目的は穴材料の一様な除去を達成するためのツールパターンパラメータを調整するための方法を提供することにある。
また、別の目的は加工物処理を行うための、レーザ放射パターン及びタイミングを制御するための方法を提供することにある。
さらに、別の目的は、レーザ放射を加工物上の任意のツール位置に同期させる方法を提供することにある。
次の実施例は、レーザビーム位置決め器を操作するための、及び関連レーザ放射コマンドのタイミングを調節するためのツールパターン運動コマンドを生成する。次の特徴は、背景情報として上述された対応する問題を識別する番号に一致する番号によって識別される。
1.好ましいツールパターンはビーム位置決め器の加速度を縮小し、穴の中心の外から穴位置へ接近させることによる問題を持ち上げる。接近運動中に、dt/2セグメントと呼ばれる運動セグメントは円形セグメント持続期間の2分の1と等しい持続期間を持ち、0の加速度を持つ。この接近運動は結果として非常により少ないサーボエラーを生じる。ツール速度が利用可能な加速度の平方根によって抑制されるので、もし他の要因によって抑制されなければ、この穴に接近する方法はツール速度が41%増加させられることを可能にする。また、dt/2セグメントから高い加速度を除去することにより、穿孔品質を維持しつつ、最大円形振動周波数を増加することができる。穿孔がされる場合、dt/2セグメント加速の円形加速に対する比率は、要因aとして定義される。aが増加されるにつれて、穴の中心に向かって最初の穴位置は移動し、a=2は先行技術の起動位置を示す。a=0の場合、dt/2セグメントは好ましい0相対加速度を持つ。
2.ツールパターンは外方スパイラル状、内方スパイラル状、及び結合外方及び内方スパイラル状を支持し、全ては運動セグメント間でレーザパルスを停止せずに実行される。内方スパイラル状は、ガラス強化材料、例えば非均質ガラス強化エッチング回路基板材料を処理するためにはしばしばより良い。
3.ツールパターンはレーザパルスを停止することなく、単一のステップにおいて、スパイラル状及び反復周囲処理を実施できる。
4.位置決め器の整定時間は、ユーザによりプログラム可能であり、穿孔処理されるべき最初の穴の直径の円形経路を辿るビーム位置決め器によって費やされ、その辿ることはビーム位置決め器の領域を制限しない。
5.また、ビーム位置決め器が振動している間に、上記整定時間の改良によって、整定は生じ、その結果、旋回から振動的運動への経過は処理することより整定することに費やす。
6.ツールパターンは、ツールの多数の反復を扱うための、改善された方法を使用する。次の反復を始める総括的な動きで、円運動を終了するのではなく、この方法は位置決め器軸の間の90度の位相差で接点を維持する。これは、次のツール反復の入口状態に到達されるまで、運動セグメント持続期間が調整される間に、円運動を続行させる。先行技術の方法は包括的運動時間及び次の反復の回転時間の1/4を最初の反復の回転時間の1/4に加える時間に等しい反復間のレーザオフ時間を要求した。この方法は最小穿孔時間(穿孔―Tmin)及び次のツール反復の1/4回転時間を最初の反復の回転時間の1/4に加える時間を多くても要求する。最小穿孔―Tminは小さい運動が使用されるので包括的運動より小さい。さらに、次の反復の入口角度は最初の反復の出口角度から180度補正されるとき、所要レーザオフ時間は次の反復の回転時間の1/4を最初の反復の回転時間の1/4に加える時間だけである。
7.ツールパターンが周囲のみの円モードに使用されるときに、レーザパルスは内部に置かれず、不均等に分配されるレーザエネルギーの先行問題を除去する。
8.ビーム位置決め器及びレーザ同期方法は、ビーム位置決め器がターゲット穴位置に到達する前に第1のレーザパルスを放射するためのレーザ放射信号を予定し、その結果現実に放射される第1のパルスである第2のパルスは望ましいところに加わり、その後、命令された全てのパルスは工作物に配送される。この方法はさらに、加速セグメントの中央でレーザを作動させるために設定される半正弦プロファイラパラメータに追加される「部分的なレーザ遅延」パラメータを含む。
9. ツールパターンは、どれだけ多くのツール回転(反復)が周囲で行われるかを説明する穴周囲へのパルスの「増分バイトサイズ」分配を支持する。これは穴周囲の周りに等しくかつ正確にレーザパルスの分配を最適化する。増分バイトサイズはツールの第1及び第2の回転(反復)において配送される第1のパルス間に周囲に沿う距離として定義される。増分バイトサイズ方法は、ツール回転(反復)数で割り算されるレーザバイトサイズに等しくさせるために増分バイトサイズを設定するためにツール速度を自動的に調整することを提供する。
この発明の追加の特徴及び利点は、添付図面に関して進行する、好ましい実施例の次の詳細な記載から明白になる。
ツールパターンに沿ってレーザビームを指向するためにビーム位置決め器のX軸及びY軸位置対時間の最初のセットを示すグラフである。 図1AのX軸及びY軸ビーム位置の第1のセットから生じる入口、円形、出口セグメントを示すXYプロットである。 ツールパターンに沿ってレーザビームを指向するためにビーム位置決め器のX軸及びY軸位置対時間の別のセットを示すグラフである。 図2AのX軸及びY軸ビームの第2のセットから生じる入口、円形、出口セグメントを示すXYプロットである。 レーザビーム位置決め方法によって発生される円形ツールパターンを示すXYプロットである。 レーザビーム位置決め方法によって発生される外方スパイラル状ツールパターンを示すXYプロットである。 レーザビーム位置決め方法によって発生される内方スパイラル状ツールパターンを示すXYプロットである。 レーザビーム位置決め方法によって発生される内方及び外方スパイラル状ツールパターンを示すXYプロットである。 レーザビーム位置決め方法によって発生される外方スパイラル状ツールパターンの2つの反復を示すXYプロットである。 非常に小さい増分バイトサイズを使用する先行技術の穿孔器ツールパターンの多数の反復で処理される許容できない、エッチング回路基板のビアの写真である。 パルスによるレーザ放射方法にしたがって選択される増分バイトサイズを使用する円形ツールパターンの多数反復で処理される高品質のエッチングされた回路基板の写真である。 先行技術のツール速度を使用する先行技術の穿孔器の5回の反復によって処理されるビアの写真である。 計算されたツール速度を使用する円形ツールパターンの5回の反復によって処理されるビアを示すXYプロットである。 先行技術の穿孔器のツールパターンの2回の反復によって穴の周囲周りに不均等に分配されるレーザパルスを示すXYプロットである。 「等化周囲パルスオーバラップ」方法を使用する円形ツールパターンの2回の反復によって穴の周囲周りに不均等に分配されるレーザパルスを示すXYプロットである。 上記方法を制御しかつ支持するレジスタ構造を示す簡易電気ブロックダイアグラムである。 上記方法を支持するレーザパルスを放射するための通常及び特殊事例のタイミング関係を示す電気波形タイミングダイアグラムである。 上記方法を支持するレーザパルスを放射するための通常及び特殊事例のタイミング関係を示す電気波形タイミングダイアグラムである。 レーザビーム位置決めコマンド、種々のシステム遅延及びレーザビームパルス間のタイミング関係を示す電気波形値タイミングダイアグラムである。
レーザビームの高速の正確な位置決めを達成するために、背景情報の記載の中で言及されるように、位置決め器システムは加速の変化率であるジャークを制御しなければならない。多くの先行位置決め器システムは一連の短い相互接続された直線運動と共に円運動を行った。しかし、各相互接続の突然の角度的変化は速度及び位置精度を制限する好ましくない大きなジャークを生成した。
円運動は穿孔適用において基本的であり、正弦曲線位置決め器駆動波形を使用することが好まれる。特に、好ましい位置決め器駆動波形は、0加速度ポイントで開始しかつ停止する半正弦形状加速セグメントを使用する。各加速セグメントは位置決め器システムの加速能力内で最短の非ゼロ加速度半正弦セグメントであり、かつ位置決め器の共鳴問題を回避する期間TMINを持つ。
図1A及び図1Bに示されるように、円運動は、一対の90度位相シフト正弦波形で位置決め器の直交軸を駆動することによって達成される。例えば、90度入口から開始する1つの完全な円を形成するために、X軸は2つ半分の正弦セグメントによって駆動され、Y軸は3つの90度位相シフト正弦セグメントによって駆動される。X軸は入口及び出口セグメントという、穴位置間の運動から穿孔処理を分離するための「フィルタ」セグメントを持つ。
したがって、この発明の第1の特徴は、dt/2セグメント上の特定可能なビーム位置決め器の加速で円形ツールパターンを開始及び終了する方法である。円運動を生成することは、ビーム位置決め器X及びY軸を駆動するための一対の90度相変換正弦曲線運動波形を発生させることを引き起こす。円形運動セグメントのdtの半分に等しいdtで軸(その1つがツールパターン入口角に依存する)のうちの1つへ半正弦波セグメントを挿入することを要する。したがって、位相シフトセグメントはdt/2セグメントという。ユーザは、0から最初のビーム位置対要求加速度をトレードオフするためのdt/2セグメント加速度の2倍までのdt/2を特定することができる。
要因αは、1つの、円の周方向の加速度(以下「円形周囲加速度」という。)に対するdt/2セグメント加速度の比率として定義される。αが増加させられるにつれて、最初のビーム位置は、円運動の周囲の外部から穿孔処理されるべき穴の中心へ移動する。α=2については、先行技術の起動運動及び加速度は生成される。α=0については、dt/2セグメントは、円運動に対して好ましい加速度0を持つ。
図1及び図2は、αという異なる値のためのビーム位置決め器運動を示す。αの値は開始及び終了dt/2区間に対して異なって指定できる。
図1A及び図1Bが、ツールパターンビーム経路14に沿ってレーザビーム軸を指向するためにビーム位置決め器(図示せず)のX軸位置10及びY軸位置12対時間の最初のセットを示す。ビーム経路14は開始位置16(点で図示)で開始し、入口セグメント18、360度の円形セグメント20(点線で図示)、出口セグメント22及び終了位置24(点で図示)を含み、それは円形セグメント20の中心25である。円形セグメント20は穿孔処理されるべき穴の周囲又は縁部に対応する直径Dを持ち、360度の範囲以外に持つことができる。この例において、入口セグメント18は0に設定されるαを持ち、出口セグメント22は2に設定されるαを持つ。したがって、入口セグメント18の加速度は0(等速)(それは好しい)であるが、出口セグメント22の加速度は円形セグメント20の加速度の2倍である。
図2A及び図2Bは、ツールパターンビーム経路34に沿ってレーザビーム軸を指向するためにビーム位置決め器のX軸位置30及びY軸位置32対時間の第2のセットを示す。開始位置36(1ドットとして示される)でのビーム経路34は開始位置36(点で図示)を開始し、入口セグメント38、360度の円形セグメント40(点線で図示)、出口セグメント42及び終了位置44(点で図示)を含む。この例では、入口セグメント38は、1に設定されるαを持ち、出口セグメント42は0.5に設定されるαを持つ。したがって、入口セグメント38の加速度は円形セグメント20の加速度と同じであり、出口セグメント22の加速度は円形セグメント20の加速度の半分である。
ツールパターンは入口セグメント、例えば入口セグメント18,38を使用し、出口セグメント、例えば出口セグメント42を使用する。一連の穴は前の穴の終了位置及び次の穴の開始位置をリンクする通路に沿ってレーザビーム軸を指向することによって加工物内に処理される。入口及び出口セグメント方法により、ツール運動速度が先行の方法で達成できるそれより41%増加することができる。
この発明の第2の特徴は、種々のツールパターンを実行するための半正弦パラメータ、例えば図1A及び図1BのX軸及びY軸位置10,12,30,32を発生させる方法を提供する。 そのパラメータ及び方法は本発明のMatlabコード表示及びツールパターンの特徴を図示するいくつかの関連図に関して記載される。Matlabはマサチューセッツ州ナトリックのMathWorksから入手可能なモデルベースデザインシュミレーションプログラムである。運動セグメントを発生させるMatlabコードは付録Aに述べられる。
図3は、本方法によって生成された円形ツールパターン50を示す。円形ツールパターン50は、穿孔処理されている穴の周囲51の近くで切断することにより、材料の穴を穿孔処理するために使用される。ツールパターンを使用する場合、+X、+Y、-X及びY軸が、0、90、180及び270度でそれぞれ方向付けされる場合、各穴は、X-Y座標軸に関する回転の程度に関して処理される。
円形ツールパターン50は、レーザパルス58が始められる、270度の開始位置54及び0度の入口位置56を持つ入口セグメント52を含む。この例において、穿孔処理されている穴は125μmの直径を持ち、レーザパルス58は20μmの有効スポットサイズを持つ。10.25μmレーザバイトサイズは、入口位置56から開始しかつ終了するツールパターン50の単一の360度の反復の間に周囲51内に分配される、レーザパルス58のうちの33に結果として生じる。レーザパルス58は停止され、ツールパターン50は出口セグメント60に90度の終了位置62へ続く。
当業者は、入口及び出口セグメント52、60の角度の位置が穿孔処理される先後の穴の相対的位置に依存するX軸及びY軸に関して相殺できる相対的な角度の1つの模範的なセットを単に示すことを認識する。例えば、入口セグメント52は0度及び90度にて開始及び終了し、したがって、出口セグメント60は90度及び180度にて開始及び終了する。
典型的な位置決め器、レーザ、及びツールパターン50に関連した穴パラメータは、717mm/秒、70kHzのレーザパルス反復周波数(「PRF」))、1000Gの位置決め器の最大加速度、0.47ミリ秒のビア穿孔時間、及び0.7ミリ秒のビア最小限運動時間を含み、結果として855ビア/秒の最大ビア処理速度を生じる。
図4は、本方法によって発生された外方スパイラル状ツールパターン70を示す。外方スパイラル状ツールパターン70は、曲線からなるパスに沿って中心25からの材料を次第に、穿孔処理されている各穴の周囲51へ中心25から離れて除去することにより、材料に穿孔するのに使用される。外方スパイラル状ツールパターン70は、レーザパルス78が開始される、270度に開始位置74及び0度に入口位置76を有する入口セグメント72を含む。この例において、穿孔処理されている穴は125μmの直径を持ち、レーザパルス78は20μmの有効スポットサイズ及び4.47μmのレーザバイトサイズを持つ。入口位置76から開始し、360度一回転のために外方へスパイラル状運動し、0度から約216度へ周囲51内で処理を行うツールパターン70の単一の反復の間に分配された89個のレーザパルス78があり、その位置で、ポイントレーザパルス78は以前処理した位置とのオーバーラップを防止するために停止される。Tツールパターン70は、0度の終了位置84に対して270度の開始位置82を持つ出口セグメント80に続く。
当業者は、入口及び出口セグメント72、80の角度の位置が穿孔処理されるべき先後の穴の相対的位置に依存するX軸及びY軸に関して相殺できる相対的な角度の典型的な1セットを単に表わすことを再び認識する。例えば、入口セグメント72は0度及び90度から開始し、また終了することができ、したがって、出口セグメント80は0度及び90度から開始し、また終了することができる。
典型的な位置決め器、レーザ、及びツールに関連した穴パラメータ70は、313mm/秒のツール速度、70kHzのレーザPRF、位置決め器の最大の加速1000G秒、1.27ミリ秒のビア穿孔時間、そして442 ビア/秒の最大ビア処理速度を含む。
図5は、本方法によって発生された内方スパイラル状ツールパターン90を示す。内方スパイラル状ツールパターン90は、曲線からなるパスに沿って周囲51から材料を次第に、穿孔処理されている各穴の周囲51の中心25へ周囲51から内方へ除去することにより、材料に穿孔するのに使用される。内方スパイラル状ツールパターン90は、レーザパルス98が開始される、90度に開始位置94及び180度に入口位置96を有する入口セグメント92を含む。この例において、穿孔処理されている穴は125μmの直径を持ち、レーザパルス98は20μmの有効スポットサイズ及び4.47μmのレーザバイトサイズを持つ。入口位置96から開始し、180度で開始しかつ0度で終了する周囲51内で2.5回転(900度)の処理を行い、0度で開始しかつ0度で終了する2回の360度回転ために内方へスパイラル状運動するツールパターン90の単一の反復の間に分配される273個のレーザパルス98があり、その位置で、ポイントレーザパルス98は停止される。ツールパターン90は90度の終了位置104への0度の開始位置102を持つ出口セグメント100に続く。
当業者は、入口及び出口セグメント92、100の角度の位置が処理される先後の穴の相対的位置に依存するX軸及びY軸に関して相殺できる相対的な角度の1つの模範的なセットを単に示すことを再び認識する。例えば、入口セグメント92は270度及び0度から開始しかつ終了することができる。したがって、出口セグメント100は90及び180度から開始しかつ終了することができる。
典型的な位置決め器、レーザ、及びツールパターン90に関連された穴パラメータは、313mm/秒のツール速度、70kHzのレーザPRF、1000Gの位置決め器の最大加速度、3.9ミリ秒のビア穿孔時間、及び0.85ミリ秒のビア最小限運動時間を含み、結果として211ビア/秒の最大ビア処理速度を生じる。
内外方スパイラル状ツールパターン110は、周囲51から内方に向かって穿孔処理されている各穴の中心へ、そして外方に向かって周囲51へ戻って材料を除去することにより、材料を穿孔するために使用される。内外方スパイラル状ツールパターン110は180度に開始位置114及び270度に入口位置116を持つ入口セグメント112を含み、そこで、レーザパルス118が開始される。この例において、穿孔処理されている穴は125μmの直径を持ち、また、レーザパルス118は20μmの有効スポットサイズ及び4.47μmのレーザバイトサイズを持つ。入口位置116で開始し、270度で開始しかつ0度で終了する周囲51内で4分の1回転の処理を行い、180度で開始及び終了する360度1回転の間に外方へスパイラル状運動し、そして周囲51内で180度から270度の4分の1回転の処理を行い、そこで、ポイントレーザパルス118が停止される、ツールパターン110の単一の反復の間に分配される132個のレーザパルスがある。ツールパターン110は270度の開始位置122から0度の終了位置124を有する出口セグメント120に続く。
当業者は、入口及び出口セグメント112、120の角度位置が、穿孔処理されるべき先後の穴の相対的位置に依存してX軸及びY軸に関して相殺できる相対的な角度の典型的な1セットを単に示すことを再び認識する。
典型的な位置決め器、レーザ、及びツールパターンに関連した穴パラメータ110は、313mm/秒のツール速度、70kHzのレーザPRF、1000Gの位置決め器最大加速度、1.88ミリ秒のビア穿孔時間、そして1.03ミリ秒のビア最小運動時間を含み、結果として434ビア/秒の最大ビア処理速度になる。
図7は、本方法によって生成された外方スパイラル状ツールパターン70の2つの反復(70’として称される2つの反復)を示す。(より明確に入口及び出口セグメント軌道を示すために、ツールパターン70’は半分のサイズのレーザスポットで示される。)外方スパイラル状ツールパターン70’は、穿孔処理されている各穴の周囲51へ中心から外方へ材料を繰り返し除去することによって、材料に穿孔するのに使用される。外方スパイラル状ツールパターン70’は270度の開始位置74’及び0度の入口位置76’を持つ入口セグメント72’を含み、そこでレーザパルス78’が開始される。この例において、処理されている穴は200μmの直径を持ち、また、レーザパルス78は、10μmの有効なスポットサイズ及び4.47μmのレーザバイトサイズを持つ。ツールパターン70’の2つの反復の間に分配された216個のレーザパルス78’があり、第1の反復は、第1の入口位置76’から開始し、0度まで360度の一回転のために外方へスパイラル状運動し、0度から約90度に周囲51内で処理を行い、そこでポイントレーザパルス78は停止され、ツールパターン70’は90度にて開始位置82’を有し、かつ180度にて推移終了位置84’に対して内方へほぼスパイラル状運動する遷移セグメント80’に続く。ツールパターン70’の第2の反復は推移終了位置84’で開始し、180度まで360度の一回転のために外方へスパイラル状運動し、180度から270度へ周囲51内で処理を行い、そこでポイントレーザパルス78’は再び停止され、そしてツールパターン70’は270度の開始位置82’から0度の終了位置84’を持つ出口セグメント80"に続く。
当業者は、入口及び出口セグメント72、80の角度位置が処理される先後の穴の相対的位置に依存してX軸及びY軸に関して相殺できる相対的な角度の1つの典型的なセットを単に示すことを再び認識する。
典型的な位置決め器、レーザ、及びツールパターンに関連した穴パラメータ70’は、313mm/秒のツール速度、70kHzのレーザPRF、1000Gの位置決め器最大加速度、3.08ミリ秒のビア穿孔時間、そして1.69ミリ秒の最小運動時間を含み、結果として209ビア/秒の最大ビア処理速度を生じる。
この発明の第3の特徴は、穴を開ける間に均一のレーザエネルギー分配を達成するためにレーザビーム移動速度を調節する方法を提供する。例えば、円形ツールパターン50(図3)の多数の反復を使用してビアを処理するときに、よい品質の穴を開けることは個々の後の反復のレーザスポットをわずかにオーバーラップさせることに依存する。反復から反復までのオーバーラップの程度は、「増分バイトサイズ」と称されるパラメータによって決定される。増分バイトサイズは、レーザパルス位置が円形ツールパターンの反復間で移動する距離として定義される。
レーザビーム速度における小さい変化は反復対反復のパルスのオーバーラップ、すなわち増分バイトサイズを大きく変更することができる。良好なビア処理は円形ツールパターンの反復ごとにレーザパルスの位置をわずかに移動させることに依存し、その結果レーザパルスは後の反復の間に同じスポットに衝突せず、レーザエネルギーはより一様にビア周囲のまわりに広げられる。
例えば、ビア処理適用が5つの円形反復を使用するならば、レーザパルスは反復ごとに移動し、その結果仮想的な6番目の反復が1番目の反復パルスに正確にオーバラップパルスを持つ(増分バイトサイズは、円形反復の数で割られたバイトサイズとほぼ等しい)ことが望ましい。各反復からのパルスが同じ位置に衝突するときに、結果として貧弱なビア処理になる。これは、実際のバイトサイズに対して非常に小さい又はほぼ等しい増分バイトサイズを不注意にも使用することによって典型的に引き起こされる。
図8及び図9は、先行技術のバイトサイズ及び好ましく計算された増分バイトサイズをそれぞれ使用する穿孔器及び円形ツールパターンの多数の反復による、エッチングされた回路基板の材料中で穿孔処理された許容できないビア及び高品質のビアをそれぞれ示す。
図10及び図11は、増分バイトサイズがレーザビーム速度における小さい変化によってどのように影響されるかを示す。図10は、レーザPRFが30kHzであり、ビア直径が125μmであり、有効レーザビームスポットサイズが13μmであり、そしてレーザビーム速度が377.5mm/秒である、穿孔器ツールパターンの5つの反復を使用することによって生じる先行技術バイトサイズを示す。図10は、5つの穿孔器反復の各々からのレーザパルスがほとんど正確にオーバーラップし、結果として低い品質のビア及び/又は低い穿孔器処理の構造安定性を生じることを示す。対照的に、図11はレーザビーム速度がわずかに379.5mm/秒まで変更されるという点を除いて、同じプロセスを示す。2mm/秒の小さな速度変更は、ビア周囲の周りのレーザパルスの一様な分布を引き起こし、結果として高い品質のビア及び/又は改良したプロセスの構造安定性を生じる。図11の円形プロセスは2.3μmの増分バイトサイズを使用し、それは仮想的な第6の反復からのレーザパルスが第1の反復からのレーザパルスにオーバーラップするようにさせる。
特別の円形ツールパターンに関連した増分バイトサイズを適切に設定するために必要とされるレーザビーム速度は、使用される反復の数、ビア直径、レーザPRF及び有効なレーザビームスポットサイズに依存する。レーザビーム速度は、1番目及び仮想的な最後プラス1ツールパターンの反復が実質的にオーバーラップするように好ましくは選択される。
以下に示すのは、円形ツール反復数(サイクル(Cycles))の関数として、1番目及び仮想的な最後プラス1のツールパターン反復のレーザパルス位置をオーバーラップさせるのに要求される増分バイトサイズ(Δrep)を計算するため使用される式である。
Figure 2012066308

Figure 2012066308

したがって、
Figure 2012066308
ここで、バイト(Bite)=バイトサイズμm(増分バイトサイズではない)、
v=ツール速度mm/秒、
PRF=レーザパルス反復レートkHz、
Nrep=1つの円形反復におけるパルス数、
D=ビア直径μm、
EJf=有効スポットサイズμm、
Δrep=増分バイトサイズμm、および
サイクル(Cycles)=使用円形反復数である。
付録Bは、円形ツールパターンの多数反復を使用する場合に、等化パルス間隔を達成するために増分バイトサイズを調節するための、式1から式3に基づく、Matlabコード化方法を記載する。その方法は、ユーザが「等化周囲パルスオーバラップ」ボタン又は他のアクチュエータを作動させるときに、実行される。この方法はツール速度を調節し、したがって、バイトサイズをレーザパルスエネルギー密度を大きく変更することなく所望の増分バイトサイズを達成するために少量下方に調節する。
もちろん、増分バイトサイズは、ツール速度PRF及び有効なスポットサイズの任意の組み合わせを変更することによって調節することができ、このことは穴直径の変更に相当する。したがって、増分バイトサイズのより正確な数学的な記載は、以下に述べられる。
有効な穴直径は、
Figure 2012066308
によって定義される。
増分バイトサイズの一般式は、
Figure 2012066308
であり、関数ceil(w)はw以上である最小の整数を返送し、分数を丸めるプロセスを示す。
等しく分割された増分バイトサイズを達成するための条件は、
Figure 2012066308
である。
式4〜式6は式7を生成するために結合できる。
Figure 2012066308
量「x」は式8によって定義される。
Figure 2012066308
式(7)を解くことは、式(9)を解くことと同じである。
Figure 2012066308
式(9)は無限の解法セットを持ち、1−1/Cyclesという分数の剰余を持つ任意の正数が解を生成する。好ましい事例は回転方向によってさらに制約される、サイクルの最も小さな調節を生じる。調節を行う場合、量xは上方へ、又は下方へ調節することができる。達成可能な速度及びPRFでの実際的な制約は調節のある方向を指示できるけれども、より小さい変更が望ましい。
式9を解くために、x上方へ最小量を調節するための解法は、以下の式10に示される。
Figure 2012066308
式9を解くために最小量をx下方に調節する解法は、以下の式11に示される。
Figure 2012066308
一旦好ましい数学的な調節が決定されると、増分バイトサイズは、式8によれば、速度、PRF、直径又は有効スポットサイズを変更することによって達成することができる。速度を調節することによって増分バイトサイズのための解法は、以下の式12に示される。
Figure 2012066308
PRFを調節することによる増分バイトサイズの解法は、以下の式13に示される。
Figure 2012066308
有効穴直径を調節することによる増加ビットサイズの解法は、以下の式14に示される。
Figure 2012066308
もちろん、有効直径は、穴直径及び有効スポットサイズの組み合わせを変化させることによって変更することができる。しかしながら、有効直径を変更することはレーザビアサイズをわずかに修正し、PRFを変更させることは、レーザ設定及び制御オーバーヘッドにとって不適当な意味合いを持つので、増分バイトサイズは、ビーム位置決め器速度を調節するための式12を使用することによって好ましく決定される。
増分バイトサイズを決定するときに、パルス間隔は適切なビア処理結果を達成するために正確である必要はない。例えば、Δrepは約20パーセント以内増加させることができる。また、いくつかの標本処理適用では、Δrepは結果として5μm未満のパルス間隔を生じ得る。そのような適用では、レーザパルス間の間隔は約1.0μm以上であるべきである。
図12及び図13は、先行技術及び本発明にそれぞれしたがって形成された穿孔器及び円形ツールパターン間の比較による関係を示す。特に、図12は、先行技術の穿孔器ツールパターン134の2つの反復によって穴の周囲132の回りに不等に分配されたレーザパルス130を示す。穿孔器ツールパターン134は、717mm/秒のレーザビーム速度、70kHzのレーザPRF、125μmの穴の直径、20μmの有効スポットサイズ、10.24μmのレーザバイトサイズ、及び8.15μmのバイトサイズ136を使用する。
対照的に、図13は、「周囲のパルスのオーバーラップを等化する」方法を使用する円形ツールパターン138の2つの反復によって穴の周囲132の周りで平等に分配されたレーザパルス130を示す。円形ツールパターン138は710.5mm/秒のレーザビーム速度、70kHzのレーザPRF、125μmの穴直径、20μmの有効スポットサイズ、10.15μmのレーザバイトサイズ及び5.07μmの増加バイト139を使用する。「周囲のパルスのオーバーラップを等化する」方法は717mm/秒から710.5mm/秒までレーザビーム速度を変更する。
本発明の第4の特徴は、上述されたツールパターンによって使用されたレーザビームパルスを放射するQスイッチで生じたレーザを制御する方法を提供する。その方法は、第1のレーザパルスの放射、及び、レーザビーム位置決め器を駆動する半正弦波プロフィーラーコマンドに対するすべての後のレーザパルスの放射を正確に予定する、フィールドプログラム可能なゲートアレイ(「FPGFPGA」)を制御するためにレジスタを含むデジタル信号プロセッサ(「DSP」)のマイクロプロセッサのような論理装置で実行する。模範的な分析コマンドは、上述されたツールパターンセグメントに沿ったレーザビームを位置決めするのに要求されるコマンドを含むことができる。
図14は第1のDSPレジスタを示し、それは、レーザインターパルス期間をプログラムするための16個の読込み/書込み位置を含む「レーザ反復レートレジスタ」140である。レーザ反復レートレジスタ140は、約0.0047Hzという解像度で、305.18Hz(レジスタ140の値OxFFFF)から2.0MHz(レジスタ140の値0x0)に及ぶ周波数fnを有する信号を提供する反復レート発生器142を制御する。信号周波数fn=1/(レジスタ値*50ナノ秒)。以下に記述されるDSP「パルスカウントレジスタ」144が0でない値を記憶するときに限り、反復レート発生器142が動作される。
第2のDSPレジスタは、レーザパルスを放射することに関連した2つの時間遅延をプログラムするために24個の読込み/書き込み位置を含む「レーザパルス制御タイマーレジスタ」146である。位置0〜10はゲート遅延をプログラムし、また、位置12〜22は第1のパルス遅延をプログラムする。位置12〜22は、標準化された値を以下の「dly」式に適用する前にそこに記憶された値を標準化するために好ましくは移動される。各遅延は式dly=(レジスタ146* 50ナノ秒)及び0〜102.3μ秒からの範囲で決定される。
第3のDSPレジスタは、パルスのバースト中に放射される多数のレーザパルスをプログラムするために18個の読込み/書込み位置を含むパルスカウントレジスタ144である。有効レジスタ144の値は0x3FFFFから0まで変動する。値0x3FFFF及び0x0は特別の意味を持つ。有効な値(1〜0x3FFFE、262142D)は、バースト中に放射されたパルスの数に相当する。0の値がパルスカウントレジスタ144に書込まれるまで、特別の値0x3FFFFは、パルスの連続的なバーストを引き起こす。特別の値0x0は電流バーストを停止させる。
レーザパルスの放射を開始するための方法は、図15A,15Bに関して以下に記載される。レーザパルスコマンドは、DSPが失敗するならば、レーザパルスの放射を停止する監視タイマーによって資格を与えられる。当業者は、このレーザ制御方法を実行するための論理装置を実施する方法を理解する。
図15A及び図15Bは、上記方法を支持するレーザパルスの放射のためにそれぞれの通常及び特殊事例のタイミング関係を示す。
図15Aに示される通常のタイミング関係は以下のように実行される。
図14も参照して、レーザPRFは、レーザ反復レートレジスタ140にインターパルス期間150を書き込むDSPによって設定される。
パルスカウンタレジスタ144は0という値で初期化される。DSPはレーザパルスプロセスを「DSP_Write_Strobe_N」書き込み信号152で開始し、パルス数値(1〜200000)をレーザパルスカウンタレジスタ144へロードする。
「FPGA_Gate_N」レーザゲート信号156は、ゲート遅れ158の量(50ナノ秒から100のマイクロ秒)がレーザパルス制御タイマーレジスタ146のビット00〜10によって決定された後に真になる。
第1のパルス遅延162の量(50ナノ秒〜100マイクロ秒)はレーザパルス制御タイマーレジスタ146のビット2〜22によって決定された後に、第1の「FPGA_QSW_N」レーザQスイッチ信号160は真になる。デフォルト第1パルス遅延162は0である。
レーザパルス154の数は図15Bに関して以下に示される特別な事例を除いてパルスカウントレジスタ144内でプログラムされる。最後のレーザパルス放射を引き起こす最後のレーザパルス164が真になった後50ナノ秒にレーザゲート信号156は偽になる。
図15Bに示される特別な事例のタイミング関係は以下のように実行される。:
図14も参照して、DSP書き込み信号152がパルスカウントレジスタ144に値0x3FFFFをロードするときに、特別のタイミングの事例が生じる。この動作により、パルスカウンタ148は、DSP書き込み信号152’がパルスカウントレジスタ144に0の値をロードするまで、連続的に計数し、それにより、ゲート遅延158及び第1のパルス遅延162の残りに加えて競合条件を回避するために1つのパルスの不確実性遅延166の後に、レーザQスイッチ信号160は停止する。
この発明の第5の特徴は、レーザパルスの放射及び所定のレーザビーム位置決めコマンドの位置へのそれらの入力を調整する方法を要する。穴を処理するために上述されたツールパターンを使用するときに、放射レーザパルスは所望数のツールパターン反復の間に、特に、ツールパターンの正確な位置で各反復の第1のレーザパルスを放射するために正確に位置決めされる。したがって、この方法は、上述されたツールパターンによって使用される、運動プロフィーラー及びレーザタイミングの調整、正確さ及び実行を改善する。
この方法は、所定のレーザビーム位置決め器加速度制限に対してより高いツール速度を提供することによって新しいツールパターンを支持する。例えば、典型的な検流計に基づいたビーム位置決め器は1000Gの加速度制限を持つ。新しいツールパターンは、少なくとも2つの方法でレーザパルス放射タイミングに影響する。最初に、円形ツールパターンは運動セグメントの最中にレーザパルス放射を開始することができ、ツール反復の断片的な部分中にレーザパルスを許可する。したがって、調整動作制御モジュール(「CMCM」)と称するレーザビーム位置決め器システムの部分は、運動セグメントの所定の部分中にレーザパルス放射を引き起こすために、システム制御コンピューターで調和する。第2に、1.0m/秒で接近するツール速度と結び付けられた新しい中央セグメントのレーザタイミングは、非常に高いレーザパルスタイミング精度を要求する。以前のレーザタイミングシステムは約±50μ秒のパルスの第1のパルスタイミング解像度をもち、それは許容できない±50μmの第1のパルス位置決めを意味する。
したがって、この方法は、DSPレジスタの内容及び関連タイミング制御を対応レジスタ140’、144’、146’へ転送することによってDSP制御からはるかにより速いFPGAへレーザパルスの正確なタイミングを転送する。また、新しい分割レーザ遅延パラメータは、CMCM運動コマンド及びレーザパルス放射タイミングを調整するための運動セグメントデータ構造に加えられる。分割レーザ遅延パラメータは、運動セグメントの開始と第1のレーザパルスと間の時間遅延をセグメント時間ΔTの合計セグメントの分数として定義する。分割レーザ遅延パラメータは0から255までの値に関して、8ビットの値を持つ。その値が0であるならば、レーザパルスタイミングは先行技術のように動作する。運動セグメントの開始から第1のレーザパルスへの遅延は、遅延=ΔT分割レーザ遅延/256である。
図16はレーザビームパルス及びビーム位置決め器(「BP」)のタイミング関係を示す。理想的には、ビーム位置決め器がツールパターン入り口セグメント、例えば入口セグメント52(図3)を開始した後に、第1レーザパルス170の放射は分割レーザ遅延*ΔT時間172に生じる。しかしながら、多くのシステム遅延は、実際の第1レーザパルス174の放射のための調整タイミング方法を要求する。
調整タイミング方法は、輪郭を描くフィルタ群の遅延及び検流計遅延を含む調整モデルフィルタ遅延176を最初に説明する。輪郭を描くフィルタ群の遅延は、フィルタ周波数に依存して、50〜80ミリ秒の固定値を持つ。調整モードビーム位置決め及び関連するグループフィルタ遅延は、高速高精度多段ツール位置決めシステムに対する、本出願の譲受人に割り当てられる米国特許第5751585号に記載される。検流遅延(GalvoDelay)は、検流計をビーム偏向検流計に到達ためのビーム位置決め器コマンドに要求される時間である。検流遅延は約200ミリ秒に固定される。
調整タイミング方法は、入口セグメント52(図3)のような輪郭が描かれたドリルセグメントと、レーザ放射を開始することを命じられた時間との間の経過時間を含むレーザ事象バッファ遅延178をさらに説明する。レーザ事象バッファ遅延178は、50ミリ秒の解像度に調節することができる。
ゲート遅延158(さらに図15A及び15Bを参照)はFPGAパルス制御タイマー146’の最初の部分に記憶され、またパルス計数書き込み信号152を受信すること及びレーザゲート信号156を付勢することの間のFPGA遅延を決定する(さらに図14A及び14Bを参照)。ゲート遅延158は50ナノ秒の解像度を持つ。
第1パルス遅延162(さらに図14A及び14Bを参照)は、FPGAパルス制御タイマーレジスタ146’の第2の部分に記憶され、最初の実際のレーザパルスの放射を要求するために、レーザゲート信号156及び第1のレーザQスイッチ160の間の遅延を決定する。第1パルス遅延162は1/PRF+RuntDelayによって決定され、RuntDelayが異常に低いエネルギー(小型)レーザパルスを回避するのに要求される固定的な遅れである。
DSPが新しい運動セグメントをロードするごとに、それはレーザ事象バッファ遅延178及びゲート遅延158の値を以下のように計算する。
調整モードフィルタ遅延+ガルボ遅延の値はBP遅延という名のパラメータとして記憶される。
遅延i=BP遅延+ΔT*分割レーザ遅延−第1パルス遅延。これはレーザバッファ事象遅延178及びゲート遅延158間で要求される遅れである。
ゲート遅延158=(遅延iモジュラス50ミリ秒)+50ミリ秒。この遅延はゲート遅延158がFPGA境界状態を回避するのに十分長い。
レーザ事象バッファ遅延178=遅延i―ゲート遅延158。これは50ミリ秒の偶数倍である。
値が計算された後に、ゲート遅延158はレーザ事象バッファのレーザオンパケットにフィールドとしてロードされ、そのパケットの時間タグはレーザ事象バッファ遅延を加える現在の時刻である。
ビーム位置決め器サーボはレーザオンパケットを呼ぶときに、それはゲート遅延158の値をFPGAレーザパルス制御タイマーレジスタ146’にロードし、次いで、好ましいレーザパルス数を決定するためにFPGAパルスカウントレジスタ144’からデータを得る。
当業者は、この発明の部分が好ましい実施例に対する上述の実施例とは異なって実施できることを認識する。例えば、加工物標本材料は、堅固又は柔軟、銅覆又は露出、ファイバー強化又は均質樹脂誘電体であろうと任意の配線基板材料を現実的に含むことができ、またセラミック基板及びシリコン基板、例えばマイクロ電子デバイス及び半導体デバイスにおいて使用されるそれらを含むこともできる。
付録A
Figure 2012066308

Figure 2012066308

Figure 2012066308

Figure 2012066308

Figure 2012066308

Figure 2012066308

Figure 2012066308
付録B
Figure 2012066308
多くの変更が発明の根本原理から外れずに、上記実施例の細部に行うことができることは当業者にとって自明である。したがって、本発明の範囲は特許請求の範囲によってのみ決定されねばならない。

Claims (5)

  1. ターゲット標本の所定のレーザビーム位置決めコマンド位置に入射するためのレーザパルスの放射を調整する方法であって、
    前記ターゲット標本に対してビーム位置決め器運動セグメントを開始するためにビーム位置決めコマンドを提供すること、
    前記ビーム位置決め器運動セグメントはビーム位置決めコマンド位置を含み、1セットのレーザパルスの放射を引き起こすこと、
    前記ビーム位置決め器運動セグメント間に前記第1のレーザパルスが前記ビーム位置決めコマンド位置に入射されるように、前記ビーム位置決め器運動セグメントの前記開始及び前記第1のレーザパルスの放射間に部分レーザビーム遅延を導入することを含み、前記1セットは第1のレーザパルスを含む、レーザパルスの放射調整方法。
  2. 前記部分レーザビーム遅延は多数の遅延時間成分を含み、1セットのレーザパルスの放射は、前記多数の遅延時間成分のすべての終了前に生起するレーザゲート信号に応答して行われる、請求項1に記載の方法。
  3. 前記遅延時間成分は第1のパルス遅延成分を含み、1セットのレーザパルスの放射は、前記第1のパルス遅延成分の終了後に行われ、前記第1のパルス遅延成分は前記第1のレーザパルスとして異常に低いエネルギーレーザパルスの放射を防止するために十分な持続期間を持つ、請求項2に記載の方法。
  4. 前記レーザゲート信号は、フィルタ及びビーム位置決め器遅延時間成分から生じる位置決め器遅延の終了後に前記ビーム位置決めコマンドに応答して生じる、請求項2に記載の方法。
  5. 1セットのレーザパルスの放射はレーザゲート信号に応答して行われ、部分的なレーザビーム遅延の導入は、結果として、前記ビーム位置決めコマンド位置に前記第1のレーザパルスの入力を引き起こす量だけ、前記レーザゲート信号に対して前記ビーム位置決めコマンドの遅延を生じる、請求項1に記載の方法。
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