JP2018134678A - 加工方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】被加工物の加工領域を均質に加工する。【解決手段】被加工物の加工領域内に設けられる加工経路を含む移動経路を設定する工程と、前記移動経路に沿って相対移動するレーザ光源によって、前記加工経路にレーザを照射して前記被加工物を加工する工程とを備え、前記加工経路の屈曲部は滑らかに湾曲していることを特徴とする加工方法。【選択図】図2
Description
本発明は、被加工物にレーザを照射し、当該被加工物を加工する加工方法に関する。
被加工物にレーザを照射することによって、特に当該被加工物の表面に所定のパターンを描画するレーザ加工方法及びそれを用いたレーザ加工装置が知られている。
例えば特許文献1には、被描画体をレーザビームにより主走査方向に沿って繰り返し走査させるとともに、前記被描画体を主走査方向と交差する副走査方向に沿って搬送することにより、前記被描画体を主走査方向に沿うラインごとに描画するレーザ描画装置であって、前記被描画体を固定し、前記被描画体を副走査方向に送り得るとともに、所定の回転中心を中心に前記被描画体を回転し得るテーブルと、前記被描画体に設けられた複数の位置決めマークの相対位置を検出する検出手段と、検出された前記位置決めマークの相対位置に基づいて、各ラインについて、主走査方向に対する傾きと主走査方向における基準ライン長さに対する伸縮率とを直線近似して算出する演算手段と、前記傾きおよび前記伸縮率に基いて、前記被描画体の描画開始位置および回転位置を調整する調整手段とを備えるレーザ描画装置が開示されている。
しかしながら従来のレーザ加工装置においては、被加工物の表面内の加工領域を加工する際に、以下に示す課題がある。
一例として、図11に示すように、加工領域102(この例では円形)を複数の領域に区画し、当該複数の領域の各々に設定された所定の加工経路106上にレーザを照射する方法が実施されている。ここで、複数の領域の各々の形状は、例えば短冊状(図11(A)及び図11(B))であったり、格子状(図11(C)及び図11(D))であったりする。また、当該所定の加工経路106は、例えば凹凸状であったり、ジグザグ状であったり、又は複数の線分の集合であったりする。しかし、加工経路106が例えば図11(A)に示すような凹凸状の場合、又は図11(B)に示すようなジグザグ状の場合は、加工経路106が急激に屈曲する箇所(以下では頂点と呼称する。)を有することから、加工経路106に沿ってレーザ光源を等速度で移動させることが困難になる。つまり、加工経路106の特に頂点近傍においてレーザ光源の加速又は減速が伴う。これによって、加工経路106の特に頂点近傍に過剰にレーザが照射されやすい。これによって、加工経路106の始点から終点に亘って均質にレーザが照射されず、加工ムラが生じやすくなる。
一例として、図11(A)のように、加工経路106が、頂点において直角に向きを変える場合について考察する。この場合、レーザ光源の相対移動において、レーザ光源が向きを変える点において、レーザ光源が瞬間的に静止しなければ直角の加工経路106に沿って相対移動することができない。つまり、レーザ光源が向きを変える点の近傍において加速及び減速が伴い、この区間の相対速度の絶対値は、他の区間に比べて小さくなる。これによって、この区間に過剰にレーザが照射され、他の区間に比べて広い幅に亘って加工されたり、深く加工されたりする。つまり、加工経路106上を均質に加工することが困難である。
そこで、本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、本発明が解決しようとする課題は、被加工物の加工領域を均質に加工することである。
上記目的を達成するための主たる発明は、被加工物の加工領域内に設けられる加工経路を含む移動経路を設定する工程と、前記移動経路に沿って相対移動するレーザ光源によって、前記加工経路にレーザを照射して前記被加工物を加工する工程とを備え、前記加工経路は、屈曲部が滑らかに湾曲していることを特徴とする加工方法である。
本発明の他の特徴については、後述する明細書及び図面の記載により明らかにする。
本発明の他の特徴については、後述する明細書及び図面の記載により明らかにする。
本発明によれば、被加工物の加工領域を均質に加工することができる。
===実施の形態===
<第1実施形態>
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。但し、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されている。そのため、本発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
<第1実施形態>
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。但し、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されている。そのため、本発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
以下では、図面を参照しながら、本実施形態に係る加工システムを用いた加工方法及び加工システムの構成について説明する。
〔1.加工方法〕
図1は、本実施形態に係る加工方法を説明するプロセスフローである。本実施形態に係る加工方法は、概略として、加工領域を設定する工程S100と、移動経路を設定する工程S200と、被加工物を加工する工程S300とを備えている。これらの工程について、以下で詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係る加工方法を説明するプロセスフローである。本実施形態に係る加工方法は、概略として、加工領域を設定する工程S100と、移動経路を設定する工程S200と、被加工物を加工する工程S300とを備えている。これらの工程について、以下で詳細に説明する。
図2は、本実施形態に係る加工方法において、加工領域102及び移動経路104が設定された状態を説明する上面図である。先ず、加工領域102を設定する工程S100について説明する。本実施形態においては、加工領域102は、被加工物100の表面に設定される。加工領域102の設定は、予め作成された加工データに基づいて行われる。また、本実施形態に係る加工方法は、後述する加工システムにより実行される。
被加工物100の材質としては、レーザ照射によってその表面を蒸発させることによって、凹部を形成することが可能であれば特に制限は無い。具体的な被加工物100の材質としては、例えば、金属、木材、樹脂、ガラス、セラミック、半導体その他の材質を用いることができる。また、被加工物100の形状としては、その表面が平坦であってもよく、曲面であってもよい。
加工領域102は、その領域の内部に亘ってレーザ加工が施される領域である。加工装置202は、加工領域102に亘って、レーザ照射によりその表面を蒸発させる。本実施形態においては、加工領域102の例として円形の図形を例示している。勿論、加工領域102は、円形に限らず更に複雑な形状を有する図形、例えば、線分及び曲線の組み合わせからなる図形、文字若しくはイラスト又はこれらの組み合わせを有する図形であっても適用することが可能である。
次いで、移動経路104を設定する工程S200について説明する。移動経路104の設定は、予め作成された加工データに基づいて行われる。移動経路104は、被加工物100に対してレーザ光源を相対移動させるための経路である。移動経路104は、加工経路106及び補助経路108を含む。以下で、加工経路106及び補助経路108について詳細に説明する。
また、ここで相対移動とは、被加工物100に対するレーザ光源の相対移動を意味する。よって、加工装置に対して被加工物100を固定し、加工装置に対してレーザ光源を移動させて上記の加工を実現させてもよい。これとは逆に、加工装置に対してレーザ光源を固定し、加工装置に対して被加工物100を移動させて上記の加工を実現させてもよい。勿論、加工装置に対して被加工物100及びレーザ光源をともに移動させて上記の加工を実現させてもよい。
加工経路106は、被加工物100の表面の加工領域102内に設けられる経路である。加工経路106には、後述する工程によって、レーザ照射による加工が施される。これによって、加工経路106を含む近傍の領域において被加工物100の表面層が蒸発し、照射するレーザの幅に応じた凹部が形成される。
本実施形態においては、加工経路106の屈曲部が滑らかに湾曲している。つまり、加工経路106がその方向を変えるときに、方向が変わる前後の加工経路106の部分は、滑らかに湾曲した屈曲部によって接続されている。
1つの加工領域102において、加工経路106は、1つに限られず、複数であってもよい。つまり、1つの移動経路104は、複数の加工経路106を含んでもよい。本実施形態においては、加工経路106は、2つであり、第1加工経路106a及び第2加工経路106bを含む。第1加工経路106aは、加工領域102の周縁上の一端(ここで、図2においては、第1加工経路106aとして示した実線の端部と、加工領域102の周縁として示した実線とが離間して示されているが、当該端部からレーザの幅程度の領域が当該周縁部と重畳する場合も含む。)から、らせん状に設けられている。ここでのらせんは、第1方向に旋回(本実施形態においては右回り)しつつ加工領域102の内側に向かう。第2加工経路106bは、第1加工経路106aと間隔を有して設けられる。つまり、第2加工経路106bの任意の一点において、法線方向に第1加工経路106aとほぼ一定の間隔を有するように設けられる。そして、第2加工経路106bは、第1方向に旋回しつつ加工領域102の内側に向かうらせん状に設けられる。換言すると、第1加工経路106a及び第2加工経路106bで二重らせんを構成する。
設定させた移動経路104において、レーザ光源の相対移動の方向はいずれでも構わない。本実施形態においては一例として、レーザ光源は、移動経路104の一端から、第1加工経路106aの一端A、第1加工経路106aの他端B、第2加工経路106bの一端C、第2加工経路106bの他端Dの順で相対移動する態様を示す。
加工領域102の内部に亘ってレーザ照射による加工を施すため、上述した第1加工経路106a及び第2加工経路106bの間隔は、レーザの幅程度であることが好ましい。レーザの幅としては、例えば10μm以上200μm以下の範囲であってもよい。
このような屈曲部が滑らかに湾曲している加工経路106を設けることによって、加工経路106に沿ってレーザ光源が相対移動するときに、当該レーザ光源の加速又は減速が不要となる。言い換えると、本実施形態に係る加工方法によれば、加工経路106に沿ってレーザ光源を実質的に等速度で相対移動させながらレーザを照射することができる。これによって、加工経路106上に均質にレーザ加工を施すことができる。例えば、レーザ光源としてパルス発振をするレーザを用いる場合、1回のパルス発振によってレーザ加工が施される点は加工経路106に沿って等間隔に並ぶことから、加工経路106上に均質にレーザ加工を施すことができる。
更に、このような第1加工経路106a及び第2加工経路106bを設けることにより、加工領域102に対する移動経路104及び加工経路106のレイアウトを設定する際の自由度が増す。これによって、単一の加工経路のみで加工することが困難な加工領域に対して、移動経路及び加工経路のレイアウトの設定が容易になる。勿論、加工経路106は2本に限られず、3本以上設けてもよい。
更に、このような第1加工経路106a及び第2加工経路106bを2重らせん状を設定することによって、加工工程において被加工物100に内部応力が発生することを抑制され、被加工物が反ることを抑制することができる。
補助経路108は、レーザ光源の相対移動において、レーザ光源が加速又は減速をするための経路である。レーザ光源は、補助経路108上においてはレーザの発振をオフとし、レーザを照射しない。補助経路108は、加工経路106の端部に接続される。本実施形態において、補助経路108は、3つの補助経路108a乃至108cを有する。補助経路108aは、第1加工経路106aの端部Bに接続されている。補助経路108bは、第1加工経路106aの端部C及び第2加工経路106bの端部Dに接続されている。補助経路108cは、第2加工経路106bの端部Eに接続されている。各補助経路は、加工経路の端部に滑らかに接続される。ここで、滑らかに接続されるとは、加工経路106及び補助経路108の接続部において、加工経路106の接線及び補助経路108の接線が一致することを意味する。
このような補助経路108を設けることによって、レーザ光源の相対移動に伴う加速又は減速が当該補助経路108上で行われ、加工経路106上においては所定の速度を維持したまま相対移動することができる。これによって、加工経路106上を均質に加工することができる。特に、加工経路106の端部(B、C、D及びE)においてレーザの照射が過剰になったり、不十分になったりすることがない。
補助経路108は、その長さが、レーザ光源が静止した状態から所定の相対速度まで加速するために必要且つ十分な長さ(所定の長さ)であることが好ましい。補助経路108の長さが所定の長さよりも短いと、レーザ光源が当該補助経路108において所定の相対速度まで加速できないため、加工経路106に遷移してからも、従来の加工方法のように加速又は減速を伴う可能性がある。従って、加工経路106を均質に加工することを妨げる。一方、補助経路108の長さが所定の長さよりも長いと、所定の相対速度まで加速した後も加工が開始されないため、不要な工程作業時間を要し、生産性が低下する。補助経路108の長さは、設定したレーザ光源の相対速度、後述する加工装置202が有する三次元変異機構の仕様、加工領域102の形状等に基づいて設定すればよい。
第1加工経路106a及び第2加工経路106bの各々の一端(端部C及びD)に接続される補助経路108bは、互いの一部を共有してもよい。換言すると、移動経路104上において、第1加工経路106aの端部Cに接続される補助経路と、第2加工経路106bの端部Dに接続される補助経路とが一部重複している。これによって、第1加工経路106a及び第2加工経路106bの各々の一端(端部C及びD)は、補助経路108bのみで接続され、端部C及びDの区間でレーザ光源が減速したり静止したりすることが不要になる。これによれば、移動経路104の長さの増加を極力抑えることができる。従って、不要な工程作業時間の発生を抑えることができ、生産性が向上する。
更に好ましくは、第1加工経路106a及び第2加工経路106bの各々の一端に接続される補助経路108は、互いの全部を共有してもよい。換言すると、移動経路104上において、第1加工経路106aの端部Cに接続される補助経路と、第2加工経路106bの端部Dに接続される補助経路とが全部重複している。つまり、第1加工経路106a及び第2加工経路106bを接続する補助経路108bは、その長さが上述した必要且つ十分の長さである。これによって、不要な工程作業時間が発生せず、更に生産性が向上する。
尚、後の実施形態において別途説明するが、加工経路106が曲線状(たとえば、図2のらせん状)でなく、線分が含まれていてもよい。
次いで、被加工物100を加工する工程S300について説明する。この工程では、レーザ光源によって、加工経路106にレーザを照射して、被加工物100を加工する。
レーザ光源が照射するレーザの種類としては特に制限は無いが、例えば、固体レーザ、半導体レーザ、気体レーザ又は液体レーザを用いることができる。レーザの発振形態についても特に制限は無く、連続発振又はパルス発振のいずれも用いることができる。
レーザ光源は、移動経路104に沿って相対移動する。レーザ光源は、移動経路104上の加工経路106を移動するときにレーザ照射はオンの状態を維持する。また、たとえば、図2の例において、レーザ光源は、移動経路104上の加工経路106aから補助経路108bに遷移するときにレーザ照射がオンからオフに切り替わる。レーザ光源は、移動経路104上の補助経路108bを移動するときにレーザ照射がオフの状態を維持する。また、レーザ光源は、移動経路104上の補助経路108bから加工経路106cに遷移するときにレーザ照射がオフからオンに切り替わる。これによって、レーザ光源は、移動経路104上の加工経路106のみに選択的にレーザを照射する。
以上、本実施形態に係る加工方法について説明した。本実施形態によれば、加工経路106上に均質にレーザ加工を施すことができ、ひいては加工領域102に亘って均質にレーザ加工を施すことができる。
〔2.加工システムの構成〕
次いで、本実施形態に係る加工方法を実行するための加工システム200の構成について説明する。図3は、本実施形態に係る加工システム200の構成を説明するブロック図である。本実施形態に係る加工システム200は、加工装置202と、コンピュータ232と、入出力装置234とを備えている。これらはバスを介して互いに通信可能に接続されている。
次いで、本実施形態に係る加工方法を実行するための加工システム200の構成について説明する。図3は、本実施形態に係る加工システム200の構成を説明するブロック図である。本実施形態に係る加工システム200は、加工装置202と、コンピュータ232と、入出力装置234とを備えている。これらはバスを介して互いに通信可能に接続されている。
図4は、本実施形態に係る加工装置202を説明する斜視図であり、図5は、本実施形態に係る加工装置202を説明する拡大した斜視図である。加工装置202は、枠体204と、レーザ光源214と、ワーク保持具218(被加工物保持具)と、三次元変位機構とを備える。
枠体204は、筐体であり、レーザ光源214、ワーク保持具218及び三次元変位機構を収容する内部空間を形成する。
レーザ光源214は、後述するキャリッジ226に搭載される。レーザ光源214は、加工方法の説明において挙げた種類及び発振形態を用いることができる。
ワーク保持具218は、ステージに被加工物100を固定して保持する。ワーク保持具218は、移動体222に取り付けられている。
三次元変位機構は、ワーク保持具218に対して相対的にレーザ光源214をX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向に移動するよう駆動する機構である。三次元変位機構は、X軸方向の直動駆動機構220x、Y軸方向の直動駆動機構220y及びZ軸方向の直動駆動機構220zを有する。ここで、X軸方向、Y軸方向及びZ軸方向は、それぞれ互いに直交する。
X軸方向の直動駆動機構220xは、移動体222がX軸方向に移動するように駆動される。Y軸方向の直動駆動機構220yは、Y軸方向にレーザ光源214を移動するよう駆動する。Z軸方向の直動駆動機構220zは、Z軸方向にレーザ光源214を移動するよう駆動する。このような三次元変位機構によって、加工装置202に対して被加工物100及びレーザ光源214をともに移動させて、被加工物100に対してレーザ光源214を相対移動させることができる。
コンピュータ232は、加工装置202の動作を制御する。本実施形態に係る加工装置202は、コンピュータプログラムを実行可能な性能を持つコンピュータ232によって実現される。
入出力装置234は、入力装置234a及び出力装置234bを有する。入力装置234aは、コンピュータ232への入力を担う。加工領域102は、入力装置234aを介してコンピュータ232に入力される。出力装置234bは、コンピュータ232からの出力を担う。出力装置234bには加工装置202が実行する加工処理工程が出力及び表示される。
本実施形態に係る加工装置202を制御するプログラム236は、コンピュータ232に読み込まれて実行される。
図6は、本実施形態に係る加工装置202を制御するプログラム236の機能ブロック図である。プログラム236は、加工領域設定部238、経路設定部240及び加工条件設定部242を有している。
加工領域設定部238は、入力装置234aを介したユーザからの入力により、被加工物100の表面に加工領域102を設定する。
経路設定部240は、加工領域設定部238によって設定された加工領域102に対し、移動経路104並びにそれに含まれる加工経路106及び補助経路108を設定する。
図7は、本実施形態における移動経路データ244を示す模式図である。移動経路データ244は、レーザ光源214の相対的な位置及びレーザ照射のオン又はオフを時系列で配列したデータ244cである。つまり、移動経路データ244は、直動駆動機構220yによって位置決めされるレーザ光源214のY座標(Y軸方向の位置)を時系列で配列したY軸方向の経路を表すデータ244bと、直動駆動機構220xによって位置決めされるワーク保持具218の中心点のX座標(X軸方向の位置)を時系列で配列したX軸方向の経路を表すデータ244aとを含む。コンピュータ232が移動経路データ244中の経路データに従って直動駆動機構220y及び直動駆動機構220xを制御することによって、ワーク保持具218に対して相対的にレーザ光源214が移動する。上記の時系列において、加工経路106においてレーザ照射をオンに維持し、補助経路108においてレーザ照射をオフに維持する。
加工条件設定部242は、入力装置234aを介したユーザからの入力により、加工経路106においてレーザ光源214が照射するレーザの出力等を設定する。レーザの出力は、所望の加工深さや加工幅に応じて、レーザ光源214の種類及び被加工物100の材料等に基づいて決定すればよい。
〔3.効果〕
以上、本実施形態に係る加工方法及び加工システム200の構成について説明した。本実施形態によれば、加工経路106上に均質にレーザ加工を施すことができ、ひいては加工領域102に亘って均質にレーザ加工を施すことができる。
以上、本実施形態に係る加工方法及び加工システム200の構成について説明した。本実施形態によれば、加工経路106上に均質にレーザ加工を施すことができ、ひいては加工領域102に亘って均質にレーザ加工を施すことができる。
<第2実施形態>
次いで、図面を参照して、本発明の他の実施形態について説明する。本実施形態に係る加工方法の説明においては、第1実施形態に係る加工方法に共通する事項の説明は省略し、異なる点を中心に詳細に説明する。
次いで、図面を参照して、本発明の他の実施形態について説明する。本実施形態に係る加工方法の説明においては、第1実施形態に係る加工方法に共通する事項の説明は省略し、異なる点を中心に詳細に説明する。
図8は、本実施形態に係る加工方法において、加工領域102及び移動経路104が設定された状態を説明する上面図である。本実施形態に係る加工方法は、第1実施形態に係る加工方法に比べると、設定される移動経路104のレイアウトが異なっている。本実施形態においても、1つの移動経路104は、第1加工経路106a及び第2加工経路106bの2つの加工経路106、及び第1補助経路108a乃至第3補助経路108cを含む。第1加工経路106aは、加工領域102の周縁上に一端を有している。第1加工経路106aは、更に、加工領域102の周縁上及び内部に、らせん状に設けられている。ここでのらせんは、第1方向に旋回(本実施形態においては右回り)すると内側に向かう。第2加工経路106bは、第1方向に対して逆方向の第2方向(本実施形態においては左回り)に旋回すると内側に向かうらせん状に設けられている。本実施形態においては、第1実施形態と異なり、加工領域102内において、第1加工経路106a及び第2加工経路106bが交差する箇所が存在する。
設定させた移動経路104において、レーザ光源の相対移動の方向はいずれでも構わない。たとえば、レーザ光源は、移動経路104の端部A(第1補助経路108aの端部A)から、第1加工経路106aの端部B、第1加工経路106aの端部C、第2補助経路108b、第2加工経路106bの端部D、第1加工経路106bの端部E、移動経路104の端部F(第3補助経路108cの端部F)の順で相対移動することができる。
上述のような移動経路を設定することにより、加工領域102に対する移動経路104及び加工経路106のレイアウトを設定する際の自由度が増す。これによって、移動経路104及び加工経路106のレイアウトの設定が容易になる。勿論、加工経路106は2本に限られず、3本以上設けてもよい。
<第3実施形態>
次いで、図面を参照して、本発明の他の実施形態について説明する。本実施形態に係る加工方法の説明においては、第1実施形態乃至第2実施形態に係る加工方法に共通する事項の説明は省略し、異なる点を中心に詳細に説明する。
次いで、図面を参照して、本発明の他の実施形態について説明する。本実施形態に係る加工方法の説明においては、第1実施形態乃至第2実施形態に係る加工方法に共通する事項の説明は省略し、異なる点を中心に詳細に説明する。
図9は、本実施形態に係る加工方法において、加工領域102及び移動経路104が設定された状態を説明する上面図である。本実施形態に係る加工方法は、第1実施形態に係る加工方法に比べると、設定される移動経路104のレイアウトが異なっている。本実施形態においては、1つの移動経路104は、第1乃至第6加工経路の6本の加工経路106a乃至106f及び7本の補助経路108を含む。
第1加工経路106aは、加工領域102の周縁上に設けられている。第2加工経路106bは、第1加工経路106aの内側に、第1加工経路106aに沿って設けられている。つまり、複数の加工経路106の各々の内側には当該加工経路106に沿った加工経路106が設けられている。
7本の補助経路108の内、1本は、移動経路104の端部Aと第1加工経路106aの端部Bとを接続する。また、7本の補助経路108の内、他の1本は、移動経路104の端部Nと第6加工経路106fの端部Mとを接続する。7本の補助経路108の内、残りの5本の各々は、隣接する2本の加工経路の各々の端部を接続する。ここで、加工経路106の端部B乃至Mは、円形の加工領域102において、その中心と円周の1箇所とを結ぶ1つの線分に沿って並んで配置されている。
設定した移動経路104において、レーザ光源の相対移動の方向はいずれでも構わない。本実施形態においてレーザ光源は、移動経路104の端部Aから、第1加工経路106aの端部B、第1加工経路106aの端部C、第2加工経路106bの端部D、第1加工経路106bの端部Eの順で相対移動し、最後に移動経路104の端部Nに到達する。
また、本実施形態においては、レーザ光源は、6本の加工経路の全てにおいて同一の方向に旋回する態様を示しているが、これに限られない。例えば、レーザ光源は、第1加工経路106aでの旋回方向と第2加工経路106bでの旋回方向が逆であってもよい。この場合は、第1加工経路106aの端部Cと第2加工経路106bの端部Eとを接続する補助経路を設ければよい。
このように複数の加工経路106の端部が、線分や曲線に沿って並んで配置されるレイアウトであっても、当該線分や曲線に沿って筋状の加工ムラが視認されることを極力防止することができる。これは、加工経路106の端部近傍を含めて均一にレーザ加工を施すことができることによる。
<第4実施形態>
次いで、図面を参照して、本発明の他の実施形態について説明する。本実施形態に係る加工方法の説明においては、第1乃至第3実施形態に係る加工方法に共通する事項の説明は省略し、異なる点を中心に詳細に説明する。
次いで、図面を参照して、本発明の他の実施形態について説明する。本実施形態に係る加工方法の説明においては、第1乃至第3実施形態に係る加工方法に共通する事項の説明は省略し、異なる点を中心に詳細に説明する。
図10は、本実施形態に係る加工方法において、加工領域102及び移動経路104が設定された状態を説明する上面図である。本実施形態に係る加工方法は、第1乃至第3実施形態に係る加工方法に比べると、加工領域102のレイアウトが異なっている。本実施形態においては、長方形の加工領域102を例示している。
本実施形態においては、加工領域102に対して、単一且つらせん状の移動経路104が設定されている。この例において、当該単一の移動経路104は、1本の加工経路106(実線)及び当該加工経路106の両端部(B及びU)に接続された2本の補助経路108(破線)を含む。加工経路106は、長方形の加工領域102の周縁に沿ってらせん状に設けられている。ここで、加工経路106は、長方形の加工領域102の長辺又は短辺に沿って平行に設けられるが、長方形の頂点に対応する屈曲部は、滑らかに湾曲している。
この例では、加工経路106の9箇所に屈曲部を有する。これらの9本の補助経路108は円弧状であり、それらの中心角は90°又は180°である。具体的には、加工経路106上の区間CD、EFその他6箇所の屈曲部は、中心角が90°の円弧状であり、区間STの屈曲部は、中心角が180°の円弧状である。
このような加工経路106を設けることによって、加工領域102が長方形のように頂点を有する図形であっても、その頂点の近傍の加工経路106において、レーザ光源214の相対移動の加速又は減速を回避することができる。つまり、加工領域102の頂点近傍を均質に加工することができる。勿論、長方形以外の多角形や、更に複雑な図形に対しても同様の効果を奏する。
尚、設定させた移動経路104において、レーザ光源の相対移動の方向はいずれでも構わない。本実施形態においては一例として、レーザ光源は、移動経路104の一端Aから、加工経路106の端部B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、M、N、O、P、Q、R、S、T、Uの順で相対移動し、最後に移動経路の他端Vに到達する態様を示している。
以上、本発明を実施するための形態について説明したが、上記実施形態は被加工物の表面を加工する場合の例について述べたが、被加工物の内部を直接加工する場合にもこの方法は利用できる。また、上記実施形態は本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。また、本発明はその趣旨を逸脱することなく変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物も含まれる。以上の実施形態からの変更点について以下に説明する。以下に説明する変更点は、可能な限り組み合わせて適用してもよい。
100・・・被加工物、 102・・・加工領域、 104・・・移動経路、 106・・・加工経路、 106a・・・第1加工経路、 106b・・・第2加工経路、 108・・・補助経路、 200・・・加工システム、 202・・・加工装置、 204・・・枠体、 214・・・レーザ光源、 218・・・ワーク保持具、 220x・・・直動駆動機構、 220y・・・直動駆動機構、 220z・・・直動駆動機構、 222・・・移動体、 224・・・リニアガイド部材、 226・・・キャリッジ、 228・・・Y軸方向直動伝動機構、 232・・・コンピュータ、 234・・・入出力装置、 236・・・プログラム、 238・・・加工領域設定部、 240・・・経路設定部、 242・・・加工条件設定部、 244・・・移動経路データ
Claims (8)
- 被加工物の加工領域内に設けられる加工経路を含む移動経路を設定する工程と、
前記移動経路に沿って相対移動するレーザ光源によって、前記加工経路にレーザを照射して前記被加工物を加工する工程とを備え、
前記加工経路の屈曲部は滑らかに湾曲していることを特徴とする加工方法。 - 前記移動経路は、前記加工経路の端部に滑らかに接続される補助経路を更に含む請求項1に記載の加工方法。
- 前記加工経路は、複数であり、第1加工経路及び第2加工経路を含むことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の加工方法。
- 前記第1加工経路は、前記加工領域の周縁上の一端から第1方向に旋回しつつ前記加工領域の内側に向かうらせん状に設けられ、
前記第2加工経路は、前記第1加工経路と間隔を有し、前記第1方向に旋回しつつ前記加工領域の内側に向かうらせん状に設けられることを特徴とする請求項3に記載の加工方法。 - 前記第1加工経路は、前記加工領域の周縁上の一端から第1方向に旋回しつつ前記加工領域の内側に向かうらせん状に設けられ、
前記第2加工経路は、前記加工領域の周縁上の一端から前記第1方向に対して逆方向の第2方向に旋回しつつ前記加工領域の内側に向かうらせん状に設けられることを特徴とする請求項3に記載の加工方法。 - 前記第1加工経路は、前記加工領域の周縁上に設けられ、
前記第2加工経路は、前記第1加工経路の内側に、前記第1加工経路に沿って設けられることを特徴とする請求項3に記載の加工方法。 - 前記第1加工経路及び前記第2加工経路の各々の一端に接続される補助経路は、互いの一部を共有することを特徴とする請求項3乃至請求項6のいずれか一に記載の加工方法。
- 前記レーザ光源は、前記移動経路に対して実質的に等速度で相対移動することを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか一に記載の加工方法。
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2017
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