JPH10258385A - レーザ加工機、レーザ加工機の加工方法、及びレーザ加工機用マスク - Google Patents

レーザ加工機、レーザ加工機の加工方法、及びレーザ加工機用マスク

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JPH10258385A
JPH10258385A JP9082002A JP8200297A JPH10258385A JP H10258385 A JPH10258385 A JP H10258385A JP 9082002 A JP9082002 A JP 9082002A JP 8200297 A JP8200297 A JP 8200297A JP H10258385 A JPH10258385 A JP H10258385A
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JP
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mask
laser beam
laser
hole
predetermined
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JP9082002A
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English (en)
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Kazuaki Sajiki
一明 桟敷
Yoshiyuki Niwatsukino
義行 庭月野
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Komatsu Ltd
Original Assignee
Komatsu Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 加工軌跡の曲線部を滑らかな形状でレーザ加
工可能とする。 【解決手段】 レーザ光を透過させる所定形状の孔を有
するマスク2と、直交2軸方向に移動自在で、かつ、ワ
ーク7が設置されるステージ6とを備え、ステージ6を
移動しながらマスク2を透過したレーザ光をワーク7に
照射して加工するレーザ加工機において、マスク2を回
転させ、曲線状軌跡に沿ってレーザ加工するとき、この
軌跡上の所定位置でレーザ光照射後に照射を停止させ、
次に、前記マスク2を回転させて、ステージ6を所定距
離移動させる指令、及び、マスク回転駆動手段4により
マスク2を所定角度回転させる指令を演算して出力し、
位置決め後に次のレーザ光照射を行う制御器10とを設
けている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザ光でワーク
を任意形状に、特に微細な曲線形状に高速で切断又はエ
ッチング等の加工を行うレーザ加工機に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、光ケーブル網が充実した来たこと
により光通信システムが現実的なものとなって来てお
り、これに対応するための光ケーブルや光導波路部品の
開発が広く行われている。これらの開発の重要な要求の
一つとして、基板上に実装された多数の光回路部品間を
接続するための光導波路を安価に、大量に、そして精度
良く基板上に製作することが上げられている。
【0003】従来、上記要求に答える手段の一つとし
て、例えば、「ELECTRONICS LETTERS7th December 1995
Vol.31 No.25」に記載されたレーザービーム描画装置
がある。このレーザービーム描画装置によると、直行す
る2軸方向に移動可能な、サブミクロンの精度を有する
精密移動XYステージ上に加工対象のシリコン基板を設
置し、クリプトンレーザ発振器から発振されたレーザ光
を所定形状の孔を有するマスクに導き、このマスクを透
過したレーザ光を前記対象基板に照射しながら前記ステ
ージを移動させ、前記シリコン基板上にフォトレジスト
を塗って任意形状の光導波路パターンを露光して光導波
路を作製することができるようになっている。
【0004】また、一方、マスクを透過したレーザビー
ムの照射位置を所定距離ずつ移動させることによって、
上記のようなエッチングや切断等の微細加工を行う際に
は、加工後のエッジを鋭利に形成するために、スポット
ビームの外周部のエネルギー密度の傾きを急峻にする必
要がある。図10(1) に示すような通常のレーザ集光方
法によるだけでは前記エネルギー密度の傾きは急峻には
ならず、図10(2) に示すようにレーザ光をマスクを透
過させて外周部をカットした後に縮小投影することによ
って、この目的を達成している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来のレーザ加工機においては、マスクとして、
例えば、円形、正方形、長方形等の孔を有するものが用
いられており、このよういなマスクにレーザビームを照
射して光導波路パターン等の精密曲線を描画する場合
に、以下のような問題が発生する。1)光導波路の曲線部
において、光の乱反射が発生しないように滑らかに加工
する必要があるり、このために円形マスクの使用が考え
られる。しかしながら、この場合には、図11に示すよ
うに、ステージを所定距離ずつ移動させてワーク(基
板)へのレーザ照射位置を移動させているので、このレ
ーザビームの軌跡の中心と端との間で照射回数がことな
っている。このために、数式「照射エネルギー量=パル
スエネルギー密度(略一定値)×照射回数」によって計
算される積算照射エネルギー量が軌跡の中心と端とで異
なることになり、均一な加工ができない。また、積算照
射エネルギー量を均一にするために、照射位置間の移動
距離を小さくした場合には、生産速度が遅くなり生産性
が低下するという問題がある。
【0006】2)正方形又は長方形の孔を有するマスクを
使用すると、図12又は図13に示すように、軌跡上の
積算照射エネルギー量が略均一になるが、曲線部では照
射位置をX、Yの両方向に平行に所定距離ずつずらすの
で加工軌跡の形状がギザギザになる。この結果、光導波
路を製作した場合には、曲線部での光の乱反射による損
失が大きくなり問題となる。
【0007】本発明は、上記の問題点に着目してなされ
たものであり、加工軌跡の曲線部を滑らかな形状で加工
可能なレーザ加工機、レーザ加工機用マスク及びその加
工方法を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】上記の目
的を達成するために、レーザ発振器から発振されたレー
ザ光を透過させる所定形状の孔を有するマスク2と、ス
テージ駆動手段により直交2軸方向に移動され、かつ、
上面にワーク7が設置されるステージ6とを備え、前記
マスク2を透過したレーザ光を前記ワーク7に照射し、
任意形状の軌跡を描いて加工するレーザ加工機におい
て、入射レーザ光の光軸上に対向する2辺の長さがdな
る矩形の孔21aの前記孔を有し、かつ、前記光軸回り
に回転可能にした前記マスク2と、このマスク2を前記
回転軸回りに回転させるマスク回転駆動手段4と、所定
の曲線状の軌跡に沿ってレーザ加工するとき、この軌跡
上の所定位置でレーザ光照射後に照射を停止させ、次
に、前記孔21aの長さdなる対向2辺と略平行な方向
にこの長さdより小さい所定距離だけステージ6を移動
させながら前記マスク2を回転させて、前記孔21aの
前記対向2辺の中心線が前記軌跡の曲線に接するよう
に、前記ステージ駆動手段によりステージ6を所定距離
移動させる指令、及び、前記マスク回転駆動手段4によ
り前記マスク2を所定角度回転させる指令を演算して出
力し、この位置決め完了後に次のレーザ光照射を行い、
以上の処理を繰り返す制御器10とを設けた構成として
いる。
【0009】請求項1に記載の発明によると、レーザ光
軸回りにマスクを回転可能とすると共に、マスクに設け
た孔の形状を、対向する2辺の長さがdなる矩形として
いる。そして、この孔から透過したレーザ光の照射位置
を移動するときは、この孔の長さdなる対向2辺と略平
行な方向に長さdより小さい所定距離だけステージを移
動させて移動後の照射位置が移動前の照射位置に所定量
重なるようにすると共に、前記長さdなる対向2辺と平
行な前記孔の中心線が所定の加工軌跡の曲線と接するよ
うに、ステージの移動距離、及びマスクの回転角度が制
御される。これによって、加工軌跡の形状が滑らかにな
るので、曲線部においても滑らかな加工軌跡が得られ
る。さらに、照射位置の移動距離を大きくできるので、
単時間当たりの加工可能距離を大きくでき、生産性を向
上できる。
【0010】請求項2に記載の発明は、請求項1記載の
レーザ加工機において、前記制御器10は、移動後のマ
スク2の前記孔21aの長さdなる対向2辺の内、いず
れか一辺の移動方向後方端点が、移動前の前記長さdな
る対向2辺の前記一辺の移動方向前方端点に重なるよう
に、前記ステージ6の前記移動指令及び前記マスク2の
回転指令を演算して出力するようにしている。
【0011】請求項2に記載の発明によると、照射位置
を移動するとき、マスクの孔の移動方向に平行な対向2
辺のいずれか一辺の移動後の後方端点が、移動前の前記
一辺の前方端点に重なるようにし、このときのステージ
の水平移動距離及びマスクの回転角度を演算している。
したがって、加工軌跡の形状が滑らかになり、曲線部で
も非常に滑らかに加工可能となる。
【0012】請求項3に記載の発明は、レーザ発振器か
ら発振されたレーザ光を透過させる所定形状の孔を有す
るマスク2と、ステージ駆動手段により直交2軸方向に
移動され、かつ、上面にワーク7が設置されるステージ
6とを備え、このステージ6を移動しながら、前記マス
ク2を透過したレーザ光を前記ワーク7に照射し、任意
形状の軌跡を描いて加工するレーザ加工機において、入
射レーザ光の光軸上に、対向する2辺が同一の曲率中心
を有し、かつ、互いに異なる曲率半径を有する扇状の孔
21bの前記孔を設けると共に、前記光軸回りに回転可
能にした前記マスク2と、このマスク2を前記回転軸回
りに回転させるマスク回転駆動手段4と、所定曲率半径
を有する円弧状の軌跡に沿ってレーザ加工するとき、こ
の軌跡上の所定位置でレーザ光照射後に照射を停止さ
せ、次に、前記孔21bを透過したレーザ光が前記円弧
状の軌跡に沿って隙間なく移動するように、前記ステー
ジ駆動手段によりステージ6を所定距離移動させる指
令、及び、前記マスク回転駆動手段4により前記マスク
2を所定角度回転させる指令を演算して出力し、この位
置決め完了後に次のレーザ光照射を行い、以上の処理を
繰り返す制御器10とを設けた構成としている。
【0013】請求項3に記載の発明によると、レーザ光
軸回りにマスクを回転可能とすると共に、マスクに設け
た孔の形状を、対向する2辺が同一の曲率中心を有し、
かつ、加工軌跡の曲率半径に適合する互いに異なる所定
曲率半径を有する扇状としている。そして、このマスク
により円弧状の軌跡を加工するときは、所定回転角度ず
つマスクを回転させ、かつ、照射位置を所定距離ずつ隙
間無く移動させることによって、照射位置が前記円弧状
の軌跡に沿って滑らかに移動する。したがって、加工軌
跡の形状が滑らかになるので、円弧状の曲線部において
も非常に滑らかな加工軌跡が得られる。さらに、照射位
置の移動距離を大きくできるので、単時間当たりの加工
可能距離を大きくでき、生産性を向上できることを特徴
とするレーザ加工機。
【0014】請求項4に記載の発明は、レーザ発振器か
ら発振されたレーザ光を透過させる所定形状の孔21を
有し、この孔21を透過したレーザ光をワーク7に照射
して任意形状の軌跡を描いて加工するレーザ加工機用の
マスクにおいて、前記入射レーザ光の光軸上に前記孔2
1を有し、かつ、前記光軸回りに回転可能に設けられた
構成としている。
【0015】請求項4に記載の発明によると、マスクを
レーザ光軸回りに回転自在に設けているので、透過レー
ザ光が任意形状の軌跡に接するように照射される。した
がって、軌跡の曲線部でも滑らかな軌跡で加工が可能と
なる。
【0016】請求項5に記載の発明は、レーザ光を所定
形状の孔21を有するマスク2に入射し、このマスク2
を透過したレーザ光のワーク7への照射位置を任意形状
の軌跡に沿って移動させて加工するレーザ加工機の加工
方法において、前記入射レーザ光の光軸上に前記孔21
を有する前記マスク2を前記光軸の回りに所定角度回転
させて前記孔21の方向を回転させながら、前記照射位
置を所定距離移動させて、この回転した孔21を透過し
たレーザ光のワーク7への照射位置を所定の加工軌跡に
沿わせ、この回転及び位置決め後にレーザ光照射を行
い、以上の処理を繰り返して前記所定軌跡に沿って加工
する方法としている。
【0017】請求項5に記載の発明によると、レーザ光
軸回りにマスクを回転可能としているので、このマスク
の回転角度、及びこのマスクからの透過レーザ光の照射
位置を制御することによって、照射位置が所定の加工軌
跡の曲線部と接するようにすることができる。これによ
って、加工軌跡の形状が滑らかになるので、曲線部にお
いても滑らかな加工軌跡が得られる。さらに、照射位置
の移動距離を大きくできるので、単時間当たりの加工可
能距離を大きくでき、生産性を向上できる。
【0018】請求項6に記載の発明は、請求項5記載の
レーザ加工機の加工方法において、前記所定軌跡に沿っ
てレーザ光が照射されて加工された複数の加工軌跡間に
囲まれた非照射部が所望の曲線を有する形状となるよう
にした方法としている。
【0019】請求項6に記載の発明によると、複数の照
射された軌跡間に囲まれた非照射部が所望の曲線を有す
る軌跡形状となるようにしている。これによって、例え
ば、光導波路等を製作する際に、軌跡の微細加工、特に
曲線部での滑らかな軌跡加工が可能となり、また生産性
が良いので、非常に有効な加工方法となる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係わるレーザ加工
機を図面を参照して説明する。図1は、実施形態の一例
を示すハード構成図である。レーザ発振器1から出射さ
れたレーザ光Lはマスク2に導かれ、マスク2に設けら
れた所定の孔から透過して集光レンズ5に入射する。集
光レンズ5はこのレーザ光Lを縮小集光し、ステージ6
の上面に設置されたワーク7に照射する。ステージ6は
直交する2軸(XY)方向に移動可能に設けられてお
り、X軸駆動手段8及びY軸駆動手段9により各軸が駆
動される。X軸駆動手段8及びY軸駆動手段9はそれぞ
れX軸サーボモータ8a及びY軸サーボモータ9aを有
しており、これらのサーボモータの回転が例えばボール
スクリューとナット等による伝達機構により各軸方向に
伝達され、ステージ6が駆動されるようになっている。
【0021】マスク2は光軸に平行な軸を中心に回転自
在に設けられており、ギア3を介して回転駆動手段4に
よって回転駆動されている。回転駆動手段4は、例えば
ステッピングモータやサーボモータ等の電動モータによ
って構成される。また、ギア3は、マスク2の回転軸回
りの外周に設けられたマスク側のギア3aと、回転駆動
手段4の出力軸に設けられたギア3bとからなってい
る。
【0022】制御器10は、例えばマイクロコンピュー
タ等と主体としたコンピュータ装置で構成されている。
制御器10は、X軸駆動手段8及びY軸駆動手段9への
駆動指令値を演算して出力し、ステージ6を所定位置に
位置決めする制御を行う。また、回転駆動手段4への回
転指令値を演算して出力し、マスク2を所定角度に制御
する。さらに、レーザ発振器1からのレーザ光の出力を
例えばQスイッチ(図示せず)等のオン/オフにより制
御する。
【0023】以下では、マスク2に設けられた孔の形状
の2つの実施形態を説明する。図2は、第1実施形態で
のマスク2の平面図を示している。外形が円形のマスク
2の前記回転中心部にマスク2の回転中心と一致した中
心を有する孔21が設けられており、本実施形態では、
孔21の一例として矩形の孔21aが設けられている。
また、マスク2の外周部には前記ギア3aが取着されて
いる。矩形の孔21aは、本実施形態では長方形として
おり、この長方形の対向する長辺及び短辺の長さをそれ
ぞれd,wとする。
【0024】次に、以上のような構成におけるレーザ加
工機での滑らかな曲線加工方法について、図3及び図4
に基づいて説明する。図3は、光導波路を作製する場合
の照射軌跡を表している。同図に示すように、光導波路
15の左右外側にレーザ光を照射することにより、最終
的に照射部が除去され、左右の照射経路18に囲まれた
部分が残って光導波路15が形成される。したがって、
この場合には、照射経路18の左右の曲線部を滑らかに
する必要がある。また、これと同様にして、照射位置を
移動して任意形状の部材を切断加工することができ、こ
の場合にも照射経路の左右の曲線部が滑らかになる必要
がある。
【0025】図4は、曲線部の加工時におけるマスク2
の孔21aを透過したレーザ光の照射位置の移動軌跡を
表している。いま、曲線16を加工目標とするマスク移
動軌跡とし、また現在のマスク位置を「2n 」と表すも
のとする。このとき、次のマスク位置2n+1 は、以下の
条件を満足するように演算される。まず、移動距離は長
さdより小さい所定の一定距離とし、移動前後の照射位
置の重なり部分を所定量有して照射経路の孔21aの左
右軌跡にギザギザが生じないようにする。次に、マスク
2の回転角度は、マスク2の移動方向の中心線17が曲
線16に対して接線になるようにする。したがって、曲
線16が所定の曲率半径を有する円弧で表される場合に
は、図5に示すように、各マスク位置の移動距離を等し
く、すなわち「線分(2n −2n-1 )=線分(2n+1 −
2n )」となるようにする。さらに、前記円弧の中心を
O、マスク位置2n-1 をP、マスク位置2n をQ、マス
ク位置2n+1 をRとすると、数式「角度OQP=角度O
QR」を満足するように、マスク位置2n+1 が演算され
る。
【0026】あるいは、他の演算方法として、図6に示
すように、移動後の孔21aの移動方向に対して左右い
ずれか一方の辺の後方端点を、移動前の孔21aの移動
方向に対して前記一方の辺の前方端点に重ねるようにし
てもよい。すなわち、いま、移動前の孔21aを矩形A
1 B1 C1 D1 、また移動後の孔21aを矩形A2 B2
C2 D2 とし、また、マスク移動軌跡の曲線16の円弧
中心が辺C1 D1 及び辺C2 D2 側にあるものとする。
このとき、前記円弧の外側にある、移動後の辺A2 B2
の後方端点B2 を、移動前の辺A1 B1 の前方端点A1
に重ねるようにする。さらに、この状態で曲線16に孔
21aの移動方向の中心線17が接するように、マスク
2を回転させる。これによって、加工後の曲線部の外側
軌跡にギザギザが無くなり、非常に滑らかな曲線加工が
可能となる。
【0027】図7に本発明に係わるレーザ加工機の制御
器による曲線部のマスク移動制御の処理フローチャート
例を示しており、以下、同図に基づいて制御方法を説明
する。S1で、曲線部加工を行う前のステージ6のXY
軸及びマスク2の回転軸の初期位置決めを行い、処理の
ためのパラメータnを0にセットする。そして、S2
で、前記パラメータnの値を1進め、S3でQスイッチ
等を制御してレーザ発振器1からのレーザ光の照射を開
始する。この後、S4で、レーザ光照射が所定回数終了
したか否かを判断し、所定回数終了するまでS4を繰り
返す。照射が所定回数終了したとき、次にS5で、曲線
部の光加工処理が終了したか否かを判断し、終了してな
いときは、S6で次照射位置のX軸、Y軸方向の移動量
及びマスク2の回転角度の演算を行う。そして、S7
で、演算した移動量及び回転角度に基づいて、ステージ
6をX軸、Y軸方向に移動させると共に、マスク2を回
転させる。この後、S2に処理を戻して以上の処理を繰
り返す。なお、S5で、曲線部の光加工処理が終了した
ときはエンド処理へ移行し、本フローを完了する。
【0028】次に、第2の実施形態を説明する。本実施
形態は、マスク2の孔21が所定曲率を有する形状をし
た場合を示しており、図8はこのマスク2の平面図を示
している。マスク2の孔21の形状以外は前実施形態と
同様なので、以下にはこの孔21についてのみ説明す
る。マスク2には、幅がw、内径が(r−w/2)、外
径が(r+w/2)、そして曲げ角が(α+δ)である
ような扇状の孔21bが設けられている。ここで、曲げ
角δは照射位置の移動時の重ね部分の角度に相当し、曲
げ角αはマスク2の所定の回転角度に等しく設定され
る。そして、マスク2の回転中心は、曲げ角αの中心線
と、孔21bの幅方向中央にある曲率半径rの中心線と
の交点Kとなるようにしている。
【0029】このような孔21bを有するマスク2は、
曲率半径が一定の円弧で表されるような曲線部を加工す
る場合に非常に有効となり、図9がこの場合の加工例を
示している。同図において、加工目標の照射軌跡の中心
線の半径がrの場合には、孔21bの幅方向中央にある
中心線の曲率半径がこの半径rに適合するようなマスク
2が使用される。また、曲線部加工時の孔21bの初期
位置をM1 、順次前記曲げ角αずつマスク2を回転させ
た時の孔21bの各位置をMn (nは自然数)とする。
このとき、孔21bの各位置M1 〜Mn に対応するマス
ク2の回転中心位置の座標(但し、前記円弧部の曲率の
中心を座標原点と仮定する)をそれぞれ(X1 、Y1
)、(Xn 、Yn )とすると、各座標値は以下の数式
で表される。
【数1】X1 =r×COS (α/2)
【数2】Y1 =r×SIN (α/2)
【数3】Xn =r×COS 〔α/2+(n−1)×α)〕
【数4】Yn =r×SIN 〔α/2+(n−1)×α)〕 また、マスク2の回転角度は、次式により表される。
【数5】θ1 =α/2
【数6】θn =α/2+(n−1)×α
【0030】これらのことから、位置Mn のときの各X
軸、Y軸及びθ軸の移動量演算は、以下のようになる。
【数7】X軸移動距離=Xn −Xn-1
【数8】Y軸移動距離=Yn −Yn-1
【数9】θ軸回転角度=α
【0031】このような孔21bを有するマスク2を使
用する場合における制御器の制御フローは、前記図7に
示したフローチャート例と同様となる。ここで、図7の
フローチャートにおけるS6での次照射位置のX軸、Y
軸の移動距離及びマスク2の回転角度の演算は、それぞ
れ前記数式7〜数式9に基づく。これによって、ワーク
7の円弧状の加工軌跡に対して、非常に滑らかな円弧を
描いてレーザ加工が可能となる。
【0032】以上説明したように、本発明に係わるレー
ザ加工機においては、矩形の孔21a又は所定曲率半径
を有する扇状の孔21bを設けたマスク2を回転自在と
し、また、加工対象のワーク7が上面に設置されるステ
ージ6は直交する2軸方向に移動可能としている。そし
て、マスク2を透過したレーザ光をワーク7に照射しな
がら、ワーク7を直交2軸方向に所定距離ずつ移動させ
ると共に、マスク2を所定角度回転させる。これによっ
て、照射軌跡の輪郭線がギザギザの無い、滑らかなレー
ザ加工が行える。したがって、曲線部を有する軌跡に沿
った加工、例えば基板上での光導波路の作製、あるい
は、任意形状の切断加工等の場合でも、非常に滑らかな
曲線加工が可能なレーザ加工機を構成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるレーザ加工機の一例を表すハー
ド構成図である。
【図2】本発明に係わるレーザ加工機の第1実施形態の
マスクの平面図を示す。
【図3】本発明に係わるレーザ加工機による光導波路の
作製時の照射軌跡を表す。
【図4】本発明に係わる第1実施形態での曲線部加工時
のマスク孔の移動軌跡の説明図である。
【図5】本発明に係わる第1実施形態での曲線部加工時
のマスク移動距離及び回転角度の演算方法の説明図であ
る。
【図6】本発明に係わる第1実施形態での曲線部加工時
のマスク移動距離及び回転角度の他の演算方法の説明図
である。
【図7】本発明に係わるレーザ加工機による曲線部加工
時のマスク移動制御のフローチャート例を示す。
【図8】本発明に係わるレーザ加工機の第2実施形態の
マスクの平面図を示す。
【図9】本発明に係わる第2実施形態での曲線部加工時
のマスク孔の移動軌跡の説明図である。
【図10】従来技術に係わるマスクによるレーザビーム
縮小投影の作用説明図である。
【図11】従来技術に係わる円形マスクによるレーザ加
工の作用説明図である。
【図12】従来技術に係わる矩形マスクによるレーザ加
工の作用説明図である。
【図13】従来技術に係わる長方形マスクによるレーザ
加工の作用説明図である。
【符号の説明】
1 レーザ発振器 2 マスク 3 ギア 4 回転駆動手段 5 集光レンズ 6 ステージ 7 ワーク 8 X軸駆動手段 8a X軸サーボモータ 9 Y軸駆動手段 9a Y軸サーボモータ 10 制御器 15 光導波路 16 曲線 17 中心線 21 孔 21a 孔(矩形) 21b 孔(扇状)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ発振器から発振されたレーザ光を
    透過させる所定形状の孔を有するマスク(2) と、ステー
    ジ駆動手段により直交2軸方向に移動され、かつ、上面
    にワーク(7) が設置されるステージ(6) とを備え、前記
    マスク(2) を透過したレーザ光を前記ワーク(7) に照射
    し、任意形状の軌跡を描いて加工するレーザ加工機にお
    いて、 入射レーザ光の光軸上に対向する2辺の長さがdなる矩
    形の孔(21a) の前記孔を有し、かつ、前記光軸回りに回
    転可能にした前記マスク(2) と、 このマスク(2) を前記回転軸回りに回転させるマスク回
    転駆動手段(4) と、 所定の曲線状の軌跡に沿ってレーザ加工するとき、この
    軌跡上の所定位置でレーザ光照射後に照射を停止させ、
    次に、前記孔(21a) の長さdなる対向2辺と略平行な方
    向にこの長さdより小さい所定距離だけステージ(6) を
    移動させながら前記マスク(2) を回転させて、前記孔(2
    1a) の前記対向2辺の中心線が前記軌跡の曲線に接する
    ように、前記ステージ駆動手段によりステージ(6) を所
    定距離移動させる指令、及び、前記マスク回転駆動手段
    (4) により前記マスク(2) を所定角度回転させる指令を
    演算して出力し、この位置決め完了後に次のレーザ光照
    射を行い、以上の処理を繰り返す制御器(10)とを設けた
    ことを特徴とするレーザ加工機。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のレーザ加工機において、 前記制御器(10)は、移動後のマスク(2) の前記孔(21a)
    の長さdなる対向2辺の内、いずれか一辺の移動方向後
    方端点が、移動前の前記長さdなる対向2辺の前記一辺
    の移動方向前方端点に重なるように、前記ステージ(6)
    の前記移動指令及び前記マスク(2) の回転指令を演算し
    て出力することを特徴とするレーザ加工機。
  3. 【請求項3】 レーザ発振器から発振されたレーザ光を
    透過させる所定形状の孔を有するマスク(2) と、ステー
    ジ駆動手段により直交2軸方向に移動され、かつ、上面
    にワーク(7) が設置されるステージ(6) とを備え、この
    ステージ(6)を移動しながら、前記マスク(2) を透過し
    たレーザ光を前記ワーク(7) に照射し、任意形状の軌跡
    を描いて加工するレーザ加工機において、 入射レーザ光の光軸上に、対向する2辺が同一の曲率中
    心を有し、かつ、互いに異なる曲率半径を有する扇状の
    孔(21b) の前記孔を設けると共に、前記光軸回りに回転
    可能にした前記マスク(2) と、 このマスク(2) を前記回転軸回りに回転させるマスク回
    転駆動手段(4) と、 所定曲率半径を有する円弧状の軌跡に沿ってレーザ加工
    するとき、この軌跡上の所定位置でレーザ光照射後に照
    射を停止させ、次に、前記孔(21b) を透過したレーザ光
    が前記円弧状の軌跡に沿って隙間なく移動するように、
    前記ステージ駆動手段によりステージ(6) を所定距離移
    動させる指令、及び、前記マスク回転駆動手段(4) によ
    り前記マスク(2) を所定角度回転させる指令を演算して
    出力し、この位置決め完了後に次のレーザ光照射を行
    い、以上の処理を繰り返す制御器(10)とを設けたことを
    特徴とするレーザ加工機。
  4. 【請求項4】 レーザ発振器から発振されたレーザ光を
    透過させる所定形状の孔(21)を有し、この孔(21)を透過
    したレーザ光をワーク(7) に照射して任意形状の軌跡を
    描いて加工するレーザ加工機用のマスクにおいて、 前記入射レーザ光の光軸上に前記孔(21)を有し、かつ、
    前記光軸回りに回転可能に設けられたことを特徴とする
    レーザ加工機用のマスク。
  5. 【請求項5】 レーザ光を所定形状の孔(21)を有するマ
    スク(2) に入射し、このマスク(2) を透過したレーザ光
    のワーク(7) への照射位置を任意形状の軌跡に沿って移
    動させて加工するレーザ加工機の加工方法において、 前記入射レーザ光の光軸上に前記孔(21)を有する前記マ
    スク(2) を前記光軸の回りに所定角度回転させて前記孔
    (21)の方向を回転させながら、前記照射位置を所定距離
    移動させて、この回転した孔(21)を透過したレーザ光の
    ワーク(7) への照射位置を所定の加工軌跡に沿わせ、こ
    の回転及び位置決め後にレーザ光照射を行い、以上の処
    理を繰り返して前記所定軌跡に沿って加工することを特
    徴とする加工方法。
  6. 【請求項6】 請求項5記載のレーザ加工機の加工方法
    において、 前記所定軌跡に沿ってレーザ光が照射されて加工された
    複数の加工軌跡間に囲まれた非照射部が所望の曲線を有
    する形状となるようにしたことを特徴とする加工方法。
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