JP2003117676A - レーザ加工方法及びレーザ加工装置 - Google Patents

レーザ加工方法及びレーザ加工装置

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JP2003117676A
JP2003117676A JP2001316648A JP2001316648A JP2003117676A JP 2003117676 A JP2003117676 A JP 2003117676A JP 2001316648 A JP2001316648 A JP 2001316648A JP 2001316648 A JP2001316648 A JP 2001316648A JP 2003117676 A JP2003117676 A JP 2003117676A
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laser
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Shingen Kinoshita
真言 木下
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Ricoh Microelectronics Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Microelectronics Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 レーザエネルギを有効に利用しつつ、所望の
加工幅及び加工深さを得ることができる加工効率の良い
レーザ加工方法及びレーザ加工装置を提供する。 【解決手段】 光線束Lの光強度は、中心近傍におい
て強く周辺近傍において弱いが、この光線束Lを一対
のシリンダアレイ113a,bで小光線束に分割し、収
束レンズ114で各光線束を重ね合わせることにより、
照射領域の光強度分布を実線119xで示すようにホモ
ジナイズすることができる。一方yz面内においては、
一対のシリンダアレイ113a,bは単なる平板と等価
であるため、光線束Lの収束、発散に影響を与えず、
照射領域の光強度分布は実線119yで示すようにな
り、yz面内ではホモジナイズされない。そして、x軸
方向のみホモジナイズされたレーザ光はシリンドリカル
レンズ115でy軸方向に引き延ばされて細長い形状に
成形される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザ加工方法及
びレーザ加工装置に係り、詳しくは、タッチパネル、液
晶パネル等のように絶縁性基板の表面に電極パターンを
施すために絶縁性基板上に形成した導電性膜の一部を除
去するのに好適なレーザ加工方法及びレーザ加工装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、種々の電子機器に利用者が情報を
入力する手段としてタッチパネルが用いられている。ま
た、電子機器の表示手段としては液晶パネルが用いられ
ている。このようなタッチパネル及び液晶パネルは、透
明の導電性膜からなる透明電極が表面に形成された1組
の絶縁性基板を、該透明電極が対向するように張り合わ
せた構造になっている。また、タッチパネルの場合は、
上記透明電極が通常状態で接触しないように上記1組の
基板を所定の高さ(例えば9乃至15μm)のスペーサ
を介して対向させている。
【0003】上記絶縁性基板の表面に形成される各透明
電極は、互いに接触しないようにスリット状の開溝で分
離して形成されている。従来、この絶縁基板上の透明電
極は、エッチング処理を含むフォトリソグラフィ法によ
って主に形成されていた。このフォトリソグラフィ法
は、絶縁性基板の全面に導電性膜を真空蒸着等によって
形成し、該導電性膜上にレジストパターンを形成した
後、該導電性膜の露出した部分をエッチング液で溶かし
て除去するものである。
【0004】ところが、上記フォトリソグラフィ法を用
いる場合、フォトレジストの現像液やエッチング液等の
廃液が発生するため、環境保全の観点からあまり好まし
くない。また、透明電極のパターン形状を変える場合
は、フォトリソグラフィ用のマスクを新規に作成しなけ
ればならないため、加工効率が悪く、多品種少量生産へ
の対応及び低コスト化が難しかった。特に、ハイブリッ
ド方式のタッチパネルのように絶縁性基板上の導電性膜
に数本のスリットを形成するような場合でも、数百本の
スリットを形成するデジタル方式のタッチパネルの場合
と同じフォトリソグラフィ工程が必要になってくるた
め、加工部分が少ないにもかかわらず廃液の低減及び低
コスト化を図ることが難しかった。
【0005】そこで、上記フォトリソグラフィ法の不具
合を解決する手法として、絶縁性基板上の導電性膜にレ
ーザ光を照射し、該レーザ光の集光スポットを被加工表
面に走査して開溝を形成する方法が知られている。
【0006】例えば、特開昭62−40986号公報で
は、被加工表面に照射するパルスレーザ光の集光スポッ
ト形状を方形状に成形し、該集光スポットの並行な2辺
をレーザ光の走査方向と並行に合わせ、該レーザ光を部
分的に重ね合わせながら照射して開溝を形成するレーザ
加工方法が開示されている。このレーザ加工方法では、
円形状の集光スポットで走査する場合に比べ、均一幅の
開溝を形成することを目的としている。また、円形状の
集光スポットで走査する場合に比べ、集光スポットの重
ね合わせ割合を小さくすることにより、加工速度を速く
することを目的としている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記特開昭62−40
986号公報で開示されたレーザ加工方法では、レーザ
発振器から出射した円形状のレーザ光を視野絞り(アパ
ーチャマスク)を透過させて方形状の集光スポットを得
ている。レーザ発振器から出射した円形状のレーザ光は
中心部でエネルギ密度が最も高く、周辺部に向けてエネ
ルギ密度が低くなる、いわゆるガウシアン分布を呈して
いる。このため、上記アパーチャマスクによって、レー
ザ発振器から出射した円形状のレーザ光のうちエネルギ
密度の高い中心部のみを用い、エネルギ密度の低い周辺
部はカットして方形状の集光スポットを形成している。
ところが、上記アパーチャマスクでレーザ発振器から出
射した円形状のレーザ光のうちエネルギ密度の低い周辺
部をカットしてしまうため、該レーザ光のエネルギを全
て有効に使うことができず、レーザエネルギの一部が無
駄になり、加工効率が悪くなってしまう。
【0008】また、上記レーザ加工方法では、アパーチ
ャマスクの開口を長方形にして集光スポットの長手方向
を走査方向に一致させて加工する方法も開示されてい
る。この方法によれば、集光スポットが正方形の場合に
比べ、ワンパルスあたりの加工長さが長くなるので加工
効率を向上させることができる。ところが、アパーチャ
マスクで被加工面に照射される集光スポットの長手方向
の長さを長くするには元のビーム径による限界がある。
従って、デジタル方式のタッチパネルのように透明電極
の数が多く、開溝を多数加工する必要がある場合には、
加工効率が悪く適用が難しかった。また、集光スポット
の走査方向を例えばX方向からY方向に90度切り替え
る場合には、その都度オペレータが装置を停止してアパ
ーチャマスクの向きを替えなければならず、操作が煩雑
となり、しかも加工効率が悪くなってしまう。
【0009】さらに、今日では導電性膜が薄くなってき
ているため、集光スポットの重ね合わせ部分が深く加工
され過ぎ、基板を損傷させてしまうおそれがある。集光
スポットを重ね合わせず、しかも、連続して照射するよ
うにレーザ光を照射するのが理想であるが、位置合わせ
が極めて困難である。特に、集光スポットが連続して照
射されないと、未照射部分で開溝が形成されず、透明電
極としての機能を果たし得なくなってしまう。
【0010】本発明は以上の問題点に鑑みなされたもの
であり、その第一の目的とするところは、加工効率の良
いレーザ加工方法及びレーザ加工装置を提供することで
ある。また、第二の目的とするところは、レーザ発振器
から出射したレーザ光のレーザエネルギを有効に利用し
つつ、所望の加工幅及び加工深さを得ることができるレ
ーザ加工方法及びレーザ加工装置を提供することであ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記第一の目的を達成す
るために、請求項1の発明は、パルスレーザ光の照射方
向に対し垂直な面内で加工対象物を平行移動させなが
ら、該加工対象物の被加工表面に該パルスレーザ光を照
射してレーザ加工するレーザ加工方法において、上記パ
ルスレーザ光を、該パルスレーザ光の光軸を含む1つの
仮想平面に平行な面内で拡大し、該仮想平面と上記被加
工表面とが交差する交線の方向を、上記加工対象物の移
動方向に一致させてレーザ照射することを特徴とするも
のである。
【0012】この請求項1のレーザ加工方法では、上記
加工対象物の移動方向と平行な方向に上記パルスレーザ
光を拡大して上記被加工表面に照射するので、該加工対
象物の移動方向にパルスレーザ光の集光スポットが長く
なり、拡大しない場合に比べ、所定長さを照射するのに
要するショット数が少なくてすみ、加工効率を向上させ
ることができる。また、上記加工対象物の移動方向を切
り替えたときに、切り替え後の移動方向に上記パルスレ
ーザ光の拡大する方向を一致させることにより、従来技
術で述べたようにオペレータが装置を一旦停止させてア
パーチャマスクの向きを替えるといった操作を行わなく
てすみ、該移動方向の切り替えをスムーズに行うことが
でき、加工効率を向上させることができる。
【0013】上記第二の目的を達成するために、請求項
2の発明は、加工対象物の被加工表面にパルスレーザ光
を照射してレーザ加工するレーザ加工方法において、上
記パルスレーザ光の光軸を含む1つの仮想平面に直交し
且つ該光軸に平行な面の断面内における光強度分布を均
一に近づけ、該仮想平面に平行な方向で該パルスレーザ
光の光強度分布の弱い部分を重ね合わせながら該被加工
表面に該パルスレーザ光を照射することを特徴とするも
のである。
【0014】この請求項2のレーザ加工方法では、上記
パルスレーザ光が照射される部分のうち、上記仮想平面
に直交し且つ該光軸に平行な面では、光強度分布が略均
一なパルスレーザ光が照射されるので、所望の加工幅を
得ることができる。また、上記仮想平面に平行な方向で
上記パルスレーザ光の光強度分布の弱い部分を重ね合わ
せながら照射することで、上記被加工表面に照射される
レーザエネルギを該仮想平面に平行な方向で略均一にす
ることができる。これにより、上記パルスレーザ光の重
ね合わせ部分が深く加工され過ぎることがなく、所望の
加工深さを得ることができる。さらに、従来技術で述べ
たように、パルスレーザ光を例えばアパーチャマスクで
エネルギ密度の低い周辺部をカットする場合に比べ、レ
ーザエネルギを有効に加工に供することができ、加工効
率を向上させることができる。さらに加工部周辺部の未
加工部分との境界が極めてきれいに区切った加工が可能
となり、絶縁品質が向上する。
【0015】請求項3の発明は、請求項2のレーザ加工
方法において、上記パルスレーザ光の照射方向に対し垂
直な面内で上記加工対象物を平行移動させ、上記パルス
レーザ光を、該パルスレーザ光の光軸を含む1つの仮想
平面に平行な面内で拡大し、該仮想平面と上記被加工表
面とが交差する交線の方向を、該加工対象物の移動方向
に一致させてレーザ照射することを特徴とするものであ
る。
【0016】この請求項3のレーザ加工方法では、上記
加工対象物を平行移動させながら、該移動方向に拡大し
たパルスレーザ光をその光強度分布の弱い部分を重ね合
わせながら照射して、レーザ加工を行うことができる。
よって、上記加工対象物の移動方向にパルスレーザ光の
集光スポットが長くなり、拡大しない場合に比べ、所定
長さを照射するのに要するショット数が少なくてすみ、
加工効率を向上させることができる。また、上記加工対
象物の移動方向を切り替えたときに、切り替え後の移動
方向に上記パルスレーザ光の拡大する方向を一致させる
ことにより、従来技術で述べたようにオペレータが装置
を一旦停止させてアパーチャマスクの向きを替えるとい
った操作を行わなくてすみ、該移動方向の切り替えをス
ムーズに行うことができ、加工効率を向上させることが
できる。
【0017】上記第一の目的を達成するために、請求項
4の発明は、パルスレーザ光の照射方向に対し垂直な面
内で加工対象物を平行移動させる移動手段を備え、該加
工対象物の被加工表面に該パルスレーザ光を照射してレ
ーザ加工を行うレーザ加工装置において、上記パルスレ
ーザ光を、該パルスレーザ光の光軸を含む1つの仮想平
面に平行な面内で拡大するビーム拡大光学系と、該拡大
光学系に入射するパルスレーザ光の光軸を中心として、
該ビーム拡大光学系を回転させる回転駆動手段と、該ビ
ーム拡大光学系による該レーザ光の拡大方向を、上記移
動手段による該加工対象物の移動方向に一致させるよう
に該回転駆動手段の回転位置を制御する回転位置制御手
段とを有することを特徴とするものである。
【0018】この請求項4のレーザ加工装置では、請求
項1に関して述べたように、上記加工対象物の移動方向
と平行な方向に上記パルスレーザ光を拡大して上記被加
工表面に照射することにより、該パルスレーザ光を拡大
しない場合に比べ、加工効率を向上させることができ
る。また、上記加工対象物の移動方向を切り替えたとき
に、切り替え後の移動方向に上記パルスレーザ光の拡大
する方向を一致させることにより、該移動方向の切り替
えをスムーズに行うことができるので、加工効率を向上
させることができる。
【0019】上記第二の目的を達成するために、請求項
5の発明は、加工対象物の被加工表面にレーザ光を照射
してレーザ加工を行うレーザ加工装置において、上記レ
ーザ光の光軸を含む1つの仮想平面に直交し且つ該光軸
に平行な面の断面内における光強度分布を均一に近づけ
るホモジナイズ光学系と、該仮想平面に平行な方向で該
パルスレーザ光の光強度分布の弱い部分を重ね合わせな
がら該被加工表面に該パルスレーザ光を照射するレーザ
照射手段とを有することを特徴とするものである。
【0020】この請求項5のレーザ加工装置では、請求
項2に関して述べたように、上記パルスレーザ光が照射
される部分のうち、上記仮想平面に直交し且つ該パルス
レーザ光の光軸に平行な面の断面では、所望の加工幅が
得られる。特に、従来技術で述べたアパーチャマスクで
エネルギ密度の低い周辺部をカットする場合に比べ、レ
ーザエネルギを有効に加工に供することができ、加工効
率を向上させることができる。また、上記仮想平面に平
行な方向で上記パルスレーザ光の光強度分布の弱い部分
を重ね合わせながら照射することで、該パルスレーザ光
の重ね合わせ部分が深く加工され過ぎることがなく、所
望の加工深さを得ることができる。さらに加工部周辺部
の未加工部分との境界が極めてきれいに区切った加工が
可能となり、絶縁品質が向上する。
【0021】請求項6の発明は、請求項5のレーザ加工
装置において、xyz直交座標系を考えたとき、上記ホ
モジナイズ光学系が、複数のシリンドリカルレンズを有
するシリンダアレイであって、該シリンドリカルレンズ
が、各々の光軸をz軸に平行にし、柱面の母線をx軸に
平行にし、かつy軸方向に配列したシリンダアレイと、
該シリンダアレイを透過した光線束を収束する収束光学
系とを有し、上記仮想平面が、yz平面に平行であるこ
とを特徴とするものである。
【0022】この請求項6のレーザ加工装置では、上記
シリンダアレイが上記仮想平面に直交し且つパルスレー
ザ光の光軸に平行な面の断面内におけるパルスレーザ光
の光強度分布を均一に近づける(ホモジナイズする)。
また、上記収束光学系が上記シリンダアレイを透過した
光線束を収束させる。よって、レーザエネルギを有効に
利用しつつ、所望の加工幅を得ることができる。
【0023】請求項7の発明は、請求項6のレーザ加工
装置において、上記ホモジナイズ光学系でホモジナイズ
されたパルスレーザ光をxz平面に平行な面内で拡大す
るビーム拡大光学系を有することを特徴とするものであ
る。
【0024】この請求項7のレーザ加工装置では、上記
ビーム拡大光学系で上記パルスレーザ光をyz平面に平
行な面内で拡大することにより、上記加工対象物の移動
方向に該パルスレーザ光の集光スポットが長くなり、拡
大しない場合に比べ、所定長さを照射するのに要するシ
ョット数が少なくてすみ、加工効率を向上させることが
できる。
【0025】請求項8の発明は、請求項7のレーザ加工
装置において、上記パルスレーザ光の照射方向に対し垂
直な面内で上記加工対象物を平行移動させる移動手段
と、上記ホモジナイズ光学系に入射するパルスレーザ光
の光軸を中心として、該ホモジナイズ光学系と上記ビー
ム拡大光学系とを一体で回転させる回転駆動手段と、該
ビーム拡大光学系の拡大方向を、該移動手段による該加
工対象物の移動方向に一致させるように該回転駆動手段
の回転位置を制御する回転位置制御手段とを有すること
を特徴とするものである。
【0026】この請求項8のレーザ加工装置では、上記
加工対象物の移動方向を切り替えたときに、切り替え後
の移動方向に上記パルスレーザ光の拡大する方向を一致
させることにより、該移動方向の切り替えをスムーズに
行うことができるので、加工効率を向上させることがで
きる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、ハイブリッド型
のタッチパネルにおける透明の絶縁基板上に導電性膜の
一部をスリット状に除去して透明電極を形成することが
できるレーザ加工装置に適用した実施形態の一例につい
て説明する。本実施形態に係るレーザ加工装置は、固体
レーザであるYAG(イットリウム・アルミニウム・ガ
ーネット)レーザを用いている。
【0028】図1は、実施形態に係るレーザ加工装置の
概略構成図である。図1において、レーザ加工装置は、
YAGレーザ装置1、該YAGレーザ装置に内設された
後述するビームホモジナイザとシリンドリカルレンズと
を回転させるための回転駆動手段2、ワークWをX−Y
方向に移動させるためのX−Yテーブル4、メインコン
トローラ5から主に構成されている。なお、上記X−Y
テーブル4のX−Yテーブル本体41には、ワークWと
して、導電性膜3b(厚さ=約200〜500オングス
トローム)が形成された絶縁性基板3aが載置されてい
る。
【0029】図2は、上記YAGレーザ装置1とその制
御系統を示す概略構成図である。YAGレーザ装置1
は、YAGレーザ発振器10と加工ヘッド11とから構
成されている。YAGレーザ発振器10は、適量のNd
(ネオジウム)が添加されたYAGの棒状結晶体である
レーザロッド及びこれの励起用のランプを内蔵するレー
ザチャンバ12と、これから発せられる誘導放出光の光
路に沿って所定の距離を隔てて対向配置されたフロント
ミラー13及びリアミラー14を備えている。
【0030】レーザチャンバ12は、図中に一点鎖線に
て示す如く、誘導放出光を出射する。また、上記リアミ
ラー14とレーザチャンバ12との間に、シャッタ15
とQスイッチ16とが取り付けてある。
【0031】上記フロントミラー13は、一部の光の透
過が可能な反射率を有するミラーであり、レーザチャン
バ12から発せられる誘導放出光の光路にその鏡面の中
心を正対せしめて取り付けてある。上記リアミラー14
は、実質的な全反射が可能な鏡面を有しており、上記フ
ロントミラー13と対向するように取り付けてある。レ
ーザチャンバ12から発せられる誘導放出光は、フロン
トミラー13とリアミラー14との間での多重反射の間
に増幅される。
【0032】上記シャッタ15は、レーザチャンバ12
から発せられる誘導放出光の光路を遮断して、誘導放出
光の増幅を抑えるものである。上記Qスイッチ16は、
フロントミラー13とリアミラー14との間での共振器
としてのメリット数(Q値)を高め、励起原子の反転分
布を発生させ、高出力のレーザパルスを取り出す作用を
なすものである。なお、必要出力によっては、このQス
イッチ16を用いなくてもよい。
【0033】なお、上記YAGレーザ発振器10の構成
は一例であって、これに限られるものではない。他の構
成としては、例えばLD励起を用いたものがある。
【0034】前記加工ヘッド11は、アパーチャ111
と、落射ミラー112と、角倍率変換光学系AFと、複
数のシリンドリカルレンズから成る一対のシリンダアレ
イ113a,bと、収束レンズ114と、シリンドリカ
ルレンズ115とを備えている。上記一対のシリンダア
レイ113a,bと、収束レンズ114とは、ホモジナ
イズ光学系HNを構成している。そして、このホモジナ
イズ光学系HNと、シリンドリカルレンズ115とは、
円筒形状のホルダ116の内周面に固設されている。ホ
ルダ116は、一対のボールベアリング117a,11
7bによって加工ヘッド11のケース118に回動可能
に支持されており、ホモジナイズ光学系HNとシリンド
リカルレンズ115とが一体で回動することができるよ
うになっている。
【0035】上記アパーチャ111は、開口の面積を変
えることができるシャッタ機構を有する遮光板であり、
該開口の中心を前記YAGレーザ発振器10から発せら
れるレーザ光の光路に合わせて取り付けてある。上記角
倍率変換光学系AFは、レーザ光の角倍率を変換するも
のである。上記ホモジナイズ光学系HNは、入射したレ
ーザ光の光軸に垂直な面内における光強度分布を均一に
近づける(ホモジナイズする)ものである。本レーザ加
工装置では、図2において、x軸方向にのみレーザ光を
ホモジナイズする。また、上記シリンドリカルレンズ1
15は、ホモジナイズ光学系HNを通過してx軸方向に
ホモジナイズされたレーザ光をy軸方向に拡大し、レー
ザ光を細長い形状に成形して導電性膜3bに照射する。
このレーザ光の拡大方向は、導電性膜3bに加工される
スリットの長手方向に沿った方向、すなわちワークWの
移動方向である。なお、上記ホモジナイズ光学系HN及
びシリンドリカルレンズ115については、後に詳述す
る。
【0036】前記回転駆動手段2は、ステッピングモー
タ21と、該ステッピングモータの回転制御を行うステ
ッピングモータドライバ22と、ステッピングモータコ
ントローラ23と、該ステッピングモータの駆動力を伝
達する駆動ギヤ24と、従動ギヤ25とを備えている。
上記ステッピングモータ21はモータ本体26と、減速
器であるギヤヘッド27と、駆動ロータ(不図示)の回
転位置を検出するエンコーダ28とからなる。モータ本
体26は、例えば5相励磁で基本ステップ角0.72
[°]のステッピングモータを用いることができる。モー
タ本体26の回転はギヤヘッド27により減速されて駆
動ギヤ24を回転させる。この駆動ギヤ24は前記ホル
ダ116の外周面に固設された従動ギヤ25と噛み合っ
ていて、ホルダ116の内周面に保持されたホモジナイ
ズ光学系HNとシリンドリカルレンズ115とを回転さ
せるようになっている。なお、上記駆動ギヤ24と従動
ギヤ25とは、駆動力を滑らかに且つ静粛に伝達するた
めに、ハス歯歯車を用いることが望ましい。上記ステッ
ピングモータドライバ22はモータ本体26内部の巻線
へ電流を流すための制御回路である。また、ステッピン
グモータコントローラ23はステッピングモータ21を
制御するためのパルス信号を出力する回路である。
【0037】上記構成の回転駆動手段2によって、シリ
ンドリカルレンズ115によるレーザ光の拡大方向を、
導電性膜3bに加工されるスリットの長手方向に沿った
方向、即ちワークWの移動方向に正確に一致させること
ができる。
【0038】前記X−Yテーブル4は、図1に示すよう
に、X−Yテーブル本体41と、該X−Yテーブル本体
を制御するX−Yテーブルコントローラ42とから主に
構成されている。X−Yテーブル本体41には、ワーク
Wを保持するための図示しないワーク保持手段が備えら
れている。
【0039】前記メインコントローラ5は、レーザ加工
装置全体を制御するものであり、YAGレーザ装置1、
ステッピングモータコントローラ23、X−Yテーブル
コントローラ42が接続されている。
【0040】次に、上記構成のレーザ加工装置によっ
て、ワークWとして、透明のプラスチック材(例えばP
ET、ポリカーボネート)からなる絶縁性基板3a上の
透明材料(ITO)からなるの導電性膜3bにスリット
の加工を行う場合について説明する。
【0041】図3は、本レーザ加工装置で加工するタッ
チパネルの断面図である。また、図4(a)及び(b)
はそれぞれ、同タッチパネルの分解斜視図及び平面図で
ある。図3に示すようにタッチパネルは、各導電性膜3
bからなる透明電極が通常状態で接触しないように1組
の上下タッチパネル基板7,8を所定の高さ(例えば9
乃至15μm)のスペーサ9を介して対向させた構造に
なっている。そして、このタッチパネルを図3中の上方
から押圧すると、上タッチパネル基板7が2点鎖線で示
すように変形し、上下パネル7,8の透明電極同士が接
触する。この接触による上下透明電極間の抵抗の変化か
ら押圧されたか否か及び押圧された位置を知ることがで
きる。また、このタッチパネルはアナログ方式とデジタ
ル方式とを組み合わせたハイブリッド型であり、図4
(a),(b)に示すように上下タッチパネル基板7,
8のそれぞれに、互いに直交するスリット7a,8aが
各導電性膜に形成されている。
【0042】本実施形態に係るレーザ加工装置は、上記
図3に示す導電性膜3bのスリットを形成するものであ
る。真空蒸着、イオンプレーティング、スパッタリング
等によって表面に導電性膜3b(厚さ=約200〜50
0オングストローム)が形成された絶縁性基板3aは、
図1に示すように、導電性膜3b側の上方に向けてX−
Yテーブル本体41上にセットされる。そして、レーザ
光Lを絶縁性基板3a上の導電性膜3bに照射しなが
ら、X−Yテーブル本体41で一方向に移動させること
により、幅50乃至1000μm程度で導電性膜3bを
レーザ光の加熱で蒸発させて除去し、各電極領域を絶縁
するスリットを形成している。
【0043】図2において、YAGレーザ発振器10の
レーザチャンバ12から発せられる誘導放出光は、フロ
ントミラー13とリアミラー14との間を往復する間
に、Qスイッチ16の作用を受け、フロントミラー13
を経て加工ヘッド11のアパーチャ111にレーザ光と
して送り出される。アパーチャ111を通過したレーザ
光Lは落射ミラー112で光路を90度折り曲げられ
た後に角倍率変換光学系AFに入射する。角倍率変換光
学系AFを透過した平行光線束Lは、次にホモジナイ
ズ光学系HNに入射する。
【0044】通常のホモジナイズ光学系では2対のシリ
ンダアレイが用いられるが、本実施形態に係るレーザ加
工装置のホモジナイズ光学系HNでは一対のシリンダア
レイ113a,bのみを用いている。その結果、ホモジ
ナイズ面内にxyz直交座標系を考えたとき、上記1対
のシリンダアレイ113a,bにより、ホモジナイズ面
内のx軸方向に関してのみホモジナイズし、y軸方向に
関してはホモジナイズしないことができる。
【0045】図2を参照して、xz面内に関する光線束
の伝搬の様子を説明する。z軸に平行な光軸を有する平
行光線束Lが角倍率変換光学系AFに入射する。角倍
率変換光学系AFは、角倍率を変換し平行光線束L
出射する。入射光線束Lは、例えば中央部分で強く周
辺部分で弱い光強度分布(ガウシアン分布)を有する。
【0046】角倍率変換光学系AFを透過した平行光線
束Lが図中上側のシリンダアレイ113aを透過し、
図中下側のシリンダアレイ113bに入射する。入射光
線束は、上側のシリンダアレイ113aにより各シリン
ドリカルレンズに対応した例えば5つの収束光線束に分
割される。図2では、中央部の3つ光線束のみを代表し
て示している。上側のシリンダアレイ113aによって
収束された光線束は、下側のシリンダアレイ113bに
よりさらに収束される。
【0047】下側のシリンダアレイ113bにより収束
された5つの収束光線束Lは、それぞれ収束レンズ1
14の前方で集光する。この集光位置は、収束レンズ1
14の入射側焦点よりもレンズに近い。このため、収束
レンズ114を透過した5つの光線束はそれぞれ発散光
線束となり、ホモジナイズ面(ワークWの被加工表面)
上において重なる。
【0048】上記ホモジナイズ面を照射する各光線束の
x軸方向の光強度分布は、それぞれ光線束Lの対応す
る部分の光強度分布と相似の関係にある。光線束L
光強度は、中心近傍において強く、周辺近傍において弱
いが、この光線束Lを小光線束に分割し、各光線束を
重ね合わせることにより、照射領域の光強度分布を、実
線119xで示すように均一に近づける(ホモジナイズ
する)ことができる。
【0049】なお、yz面内においては、一対のシリン
ダアレイ113a,bは単なる平板と等価であるため、
光線束Lの収束、発散に影響を与えない。よって、照
射領域の光強度分布は、実線119yで示すようにな
り、yz面内では、ホモジナイズされない。
【0050】そして、上記ホモジナイズ光学系HNを透
過してx軸方向のみホモジナイズされたレーザ光は、図
5(a)に示すように、シリンドリカルレンズ115で
y軸方向に引き延ばされて細長い形状に成形される。こ
のレーザ光の拡大方向は、ワークWの移動方向である。
【0051】以上のようにしてビーム整形されたレーザ
光は、絶縁性基板3a上に成膜されているITO等の導
電性膜3bに照射されて、図6に示すように導電性膜3
bにスリットSを形成する。スリットSの底部にはパル
スレーザの重ね合わせ部分に、微小高さを有する複数の
突起部が形成されるが、スリットSの加工深さは所定範
囲内に収まるため、これらの突起部は機能上特に影響を
与るものではない。
【0052】その後、メインコントローラ5はYAGレ
ーザ装置1を制御してレーザ光Lの出射を停止させて、
X−Yテーブル本体41のテーブルを移動させる。これ
によりX−Yテーブル本体41は新たにスリットSを形
成する位置にレーザ光が照射されるようにワークWの位
置移動を行う。
【0053】なお、ワークWをx軸方向に移動させてx
軸方向にスリットSを形成するときには、図5(b)に
示すように、回転駆動手段2(不図示)を動作させてホ
モジナイズ光学系HNとシリンドリカルレンズ115と
を90度回転させる。これにより、YAGレーザ発振器
10から出射したレーザ光はy軸方向にホモジナイズさ
れた後、x軸方向に引き延ばされてワークWに照射され
る。このレーザ光の拡大方向は、ワークWの移動方向
(x軸方向)となる。ここで、ワークWの移動方向やレ
ーザ光の拡大方向は、上記x軸方向とy軸方向とに限ら
れるものではなく、xy平面内で任意の方向を選択する
ことができる。
【0054】以上、本実施形態によれば、絶縁性基板3
a上の透明の導電性膜3bの一部をレーザ光の照射で除
去する加工を行っているので、エッチング処理を含むフ
ォトリソグラフィ法を用いた場合のような廃液処理を伴
うことなく、透明電極を有するタッチパネルを低コスト
で多品種少量生産することができる。
【0055】また、上記レーザ光として、熱レーザとし
てのYAGレーザ装置1からの出射された赤外光又は可
視光のレーザ光を用い、導電性膜3bの一部を極めて短
時間に加熱して蒸発させることによって除去しているの
で、導電性膜3bの下地である絶縁性基板3a(PE
T、ポリカーボネート等)の着色・損傷等が少ない。
【0056】また、Qスイッチ制御のYAGレーザ装置
1を用いることにより、レーザ光の繰り返し周期や照射
時間幅(パルス幅)を変えることで導電性膜3bに与え
る熱エネルギーの設定を変更できるので、導電性膜3b
の除去加工処理の制御が容易になる。
【0057】なお、本実施形態では、熱レーザとしてY
AGレーザを用いているが、炭酸ガスレーザ等の赤外光
又は可視光のレーザ光を出射し得る他のレーザを用いて
もよい。
【0058】また、本実施形態ではX−Yテーブル4を
用いて絶縁性基板3aを移動させることにより、レーザ
光Lを導電性膜3b上で走査しているが、絶縁性基板3
aを固定したままレーザ光Lの方をガルバノミラー等の
スキャン機構を用いて走査するように構成してもよい。
【0059】さらに、スリットSの幅方向において厳密
な精度が要求されない場合には、上記ホモジナイズ光学
系HNを設けなくてもよい。
【0060】
【発明の効果】請求項1乃至8の発明によれば、加工効
率を向上させることができるという優れた効果がある。
【0061】特に、請求項1及び4の発明によれば、上
記加工対象物の移動方向と平行な方向に上記パルスレー
ザ光を拡大して上記被加工表面に照射するので、拡大し
ない場合に比べ、所定長さを照射するのに要するショッ
ト数が少なくてすみ、加工効率を向上させることができ
る。また、上記加工対象物の移動方向を切り替えたとき
に、切り替え後の移動方向に上記パルスレーザ光の拡大
する方向を一致させることにより、該移動方向の切り替
えをスムーズに行うことができるので、加工効率を向上
させることができる。
【0062】特に、請求項2、3、5、6、7及び8の
発明によれば、上記パルスレーザ光が照射される部分の
うち、上記仮想平面に直交し且つ該光軸に平行な面の断
面では、光強度分布が略均一なパルスレーザ光が照射さ
れるので、所望の加工幅が得られる。また、上記仮想平
面に平行な方向で上記パルスレーザ光の光強度分布の弱
い部分を重ね合わせながら照射することで、該仮想平面
に平行な方向で照射されるレーザエネルギを略均一にす
ることができるので、上記パルスレーザ光の重ね合わせ
部分が深く加工され過ぎることがなく、所望の加工深さ
を得ることができる。さらに、パルスレーザ光を例えば
アパーチャマスクでエネルギ密度の低い周辺部をカット
する場合に比べ、レーザエネルギを有効に加工に供する
ことができ、加工効率を向上させることができる。さら
に加工部周辺部の未加工部分との境界が極めてきれいに
区切った加工が可能となり、絶縁品質が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係るレーザ加工装置の概略構成
図。
【図2】YAGレーザ装置の概略構成図。
【図3】タッチパネルの拡大断面図。
【図4】(a)はタッチパネルの分解斜視図。(b)は
同タッチパネルの平面図。
【図5】(a)は、パルスレーザ光をy軸方向に拡大し
た状態を示す光学系の斜視図。(b)は、パルスレーザ
光をx軸方向に拡大した状態を示す光学系の斜視図。
【図6】導電性膜をレーザ加工したときの断面の斜視
図。
【符号の説明】
1 YAGレーザ装置 2 ホモジナイズ光学系の回転駆動手段 3a 絶縁性基板(透明基板) 3b 導電性膜 4 X−Yテーブル 5 メインコントローラ 7 上タッチパネル基板 8 下タッチパネル基板 9 スペーサ 10 YAGレーザ発振器 11 加工ヘッド 21 ステッピングモータ 26 モータ本体 27 ギヤヘッド 28 エンコーダ 113a,b シリンダアレイ 114 収束レンズ 115 シリンドリカルレンズ 116 ホルダ AF 角倍率変換光学系 HN ホモジナイズ光学系 W ワーク

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】パルスレーザ光の照射方向に対し垂直な面
    内で加工対象物を平行移動させながら、該加工対象物の
    被加工表面に該パルスレーザ光を照射してレーザ加工す
    るレーザ加工方法において、上記パルスレーザ光を、該
    パルスレーザ光の光軸を含む1つの仮想平面に平行な面
    内で拡大し、該仮想平面と上記被加工表面とが交差する
    交線の方向を、上記加工対象物の移動方向に一致させて
    レーザ照射することを特徴とするレーザ加工方法。
  2. 【請求項2】加工対象物の被加工表面にパルスレーザ光
    を照射してレーザ加工するレーザ加工方法において、上
    記パルスレーザ光の光軸を含む1つの仮想平面に直交し
    且つ該光軸に平行な面の断面内における光強度分布を均
    一に近づけ、該仮想平面に平行な方向で該パルスレーザ
    光の光強度分布の弱い部分を重ね合わせながら該被加工
    表面に該パルスレーザ光を照射することを特徴とするレ
    ーザ加工方法。
  3. 【請求項3】請求項2のレーザ加工方法において、上記
    パルスレーザ光の照射方向に対し垂直な面内で上記加工
    対象物を平行移動させ、上記パルスレーザ光を、該パル
    スレーザ光の光軸を含む1つの仮想平面に平行な面内で
    拡大し、該仮想平面と上記被加工表面とが交差する交線
    の方向を、該加工対象物の移動方向に一致させてレーザ
    照射することを特徴とするレーザ加工方法。
  4. 【請求項4】パルスレーザ光の照射方向に対し垂直な面
    内で加工対象物を平行移動させる移動手段を備え、該加
    工対象物の被加工表面に該パルスレーザ光を照射してレ
    ーザ加工を行うレーザ加工装置において、上記パルスレ
    ーザ光を、該パルスレーザ光の光軸を含む1つの仮想平
    面に平行な面内で拡大するビーム拡大光学系と、該拡大
    光学系に入射するパルスレーザ光の光軸を中心として、
    該ビーム拡大光学系を回転させる回転駆動手段と、該ビ
    ーム拡大光学系による該レーザ光の拡大方向を、上記移
    動手段による該加工対象物の移動方向に一致させるよう
    に該回転駆動手段の回転位置を制御する回転位置制御手
    段とを有することを特徴とするレーザ加工装置。
  5. 【請求項5】加工対象物の被加工表面にレーザ光を照射
    してレーザ加工を行うレーザ加工装置において、上記レ
    ーザ光の光軸を含む1つの仮想平面に直交し且つ該光軸
    に平行な面の断面内における光強度分布を均一に近づけ
    るホモジナイズ光学系と、該仮想平面に平行な方向で該
    パルスレーザ光の光強度分布の弱い部分を重ね合わせな
    がら該被加工表面に該パルスレーザ光を照射するレーザ
    照射手段とを有することを特徴とするレーザ加工装置。
  6. 【請求項6】請求項5のレーザ加工装置において、xy
    z直交座標系を考えたとき、上記ホモジナイズ光学系
    が、複数のシリンドリカルレンズを有するシリンダアレ
    イであって、該シリンドリカルレンズが、各々の光軸を
    z軸に平行にし、柱面の母線をx軸に平行にし、かつy
    軸方向に配列したシリンダアレイと、該シリンダアレイ
    を透過した光線束を収束する収束光学系とを有し、上記
    仮想平面が、yz平面に平行であることを特徴とするレ
    ーザ加工装置。
  7. 【請求項7】請求項6のレーザ加工装置において、上記
    ホモジナイズ光学系でホモジナイズされたパルスレーザ
    光をxz平面に平行な面内で拡大するビーム拡大光学系
    を有することを特徴とするレーザ加工装置。
  8. 【請求項8】請求項7のレーザ加工装置において、上記
    パルスレーザ光の照射方向に対し垂直な面内で上記加工
    対象物を平行移動させる移動手段と、上記ホモジナイズ
    光学系に入射するパルスレーザ光の光軸を中心として、
    該ホモジナイズ光学系と上記ビーム拡大光学系とを一体
    で回転させる回転駆動手段と、該ビーム拡大光学系の拡
    大方向を、該移動手段による該加工対象物の移動方向に
    一致させるように該回転駆動手段の回転位置を制御する
    回転位置制御手段とを有することを特徴とするレーザ加
    工装置。
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