JPH11170072A - レーザー加工方法及び装置、並びに非導電性透明基板の回路形成方法及び装置 - Google Patents

レーザー加工方法及び装置、並びに非導電性透明基板の回路形成方法及び装置

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JPH11170072A
JPH11170072A JP10234889A JP23488998A JPH11170072A JP H11170072 A JPH11170072 A JP H11170072A JP 10234889 A JP10234889 A JP 10234889A JP 23488998 A JP23488998 A JP 23488998A JP H11170072 A JPH11170072 A JP H11170072A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 2次元的又は3次元的なレーザ加工におい
て、加工精度及び加工速度を向上させ、特に非導電性透
明基板の表裏両面に導電性薄膜をエッチングして異なる
パターンの回路を形成する。 【解決手段】 レーザ発振器21から出力されたレーザ
光Bを2軸制御可能なガルバノミラー23により反射
し、集光レンズ22により集光して、その両面に導電性
薄膜27、28を付着させた水晶基板などの被加工物2
7表面に照射して加工する。被加工物を載せた加工テー
ブル24をX方向に送りながら、ガルバノミラーを駆動
してその反射方向を変化させることにより、X方向と直
交するY方向にレーザ光を走査する。更に加工テーブル
を、XY方向と直交するZ方向に移動させることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザ光の照射に
より被加工物を材料除去して加工するレーザ加工方法及
びそのための装置に関し、例えば非導電性透明基板の全
ての面について導電性薄膜からなる回路を形成するため
に使用することができ、特に微細加工に適したレーザ加
工方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、特に半導体製造技術において、フ
ォトリソグラフィ技術とエッチング加工とを組み合わせ
た高精度な微細加工が広く採用されている。例えば、特
開昭60−73414号公報には、水晶基板の両面に導
電膜をスパッタリングし、その上に塗布したフォトレジ
ストを露光・現像してパターニングし、これをマスクと
してエッチングすることにより、前記基板を任意の形状
に高精度に加工し、また前記導電膜をエッチングして、
所望の回路を高精度に形成する方法が記載されている。
【0003】最近では、レーザ光を微小スポットに集束
させ、それにより得られる高エネルギ密度を利用して被
加工物を除去加工したり、エッチング等の表面加工や表
面改質等を行うレーザ加工が幅広く実用化されている。
レーザ光を被加工物表面上で2次元的に走査する方式の
1つとして、図8に示すように、被加工物1をXY軸テ
ーブル2に載せてXY方向に送りながら、その表面にレ
ーザ光3を照射するXYテーブル型走査方式がある。こ
の場合、レーザ光の照射は、レーザ発振器4及びXY軸
テーブル2に接続したコントローラ5により、前記テー
ブルの駆動に同期させて行う。更に、被加工物を4軸テ
ーブルに載せてレーザ光を照射し、3次元加工する方法
が知られている。
【0004】また、レーザ光を2次元的に走査する別の
方式として、XY方向にそれぞれ別個のガルバノメータ
型オプティカルスキャナを用いるガルバノメータ型走査
方式がある。図9は、このようなガルバノメータ型走査
方式の光学系を備えたレーザ加工装置の典型的な構成を
示しており、レーザ発振器6と、それぞれ走査ミラー
7、8を有するX軸及びY軸駆動ガルバノメータ9、1
0と、所謂f−θレンズからなる集光レンズ11とを備
える。レーザ発振器6からのレーザ光12は、両走査ミ
ラー7、8間で反射され、集光レンズ11で集光して被
加工物13表面に照射される。レーザ光は、両ガルバノ
メータ9、10を別個に駆動して、被加工物表面上でX
方向及び/又はY方向に走査する。その他に、X軸をポ
リゴンミラーで高速走査し、Y軸もこれに同期させて少
しずつ送るポリゴンミラー型走査方式がレーザプリンタ
に採用されている。
【0005】レーザ加工を用いて水晶基板などの非導電
性透明基板の表裏両面に回路を形成する方法が、例えば
特開平7−115338号公報に開示されている。同公
報によれば、水晶基板の表裏面に導電性薄膜を蒸着し、
それらの面の中間位置に焦点を合わせてレーザ光又は他
の電磁波を照射し、表裏両面の導電性薄膜を同時に溶融
・蒸発させることにより、振動ジャイロの表裏両面に同
一の回路を同時に形成することができる。更に同公報に
は、レーザ光の焦点位置を表裏面いずれかの側にずらす
ことにより、表面と裏面とで電極間間隔の異なる回路を
形成し得ることが記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のフォトリソグラフィを利用したエッチング加工
では、基板の両面又は全ての面に回路を形成するために
は、各面に対してそれぞれ別個にフォトレジストの塗布
及びエッチングを行う必要があり、そのために処理工程
が複雑で工数が多くなり、時間を要するという問題があ
った。
【0007】特に、水晶振動片のように薄い基板の側面
や狭い空隙を介して対向する内側の面は、フォトレジス
トを塗布したりパターニングすることが困難で、実際上
回路を高精度にエッチング加工することは容易でない。
更に、数十μm程度の微細なパターンを形成する場合
や、狭い空隙の内側をエッチングする場合には、現像液
などの粘性のためにエッチング不良が起こり易いという
問題がある。
【0008】上記特開平7−115338号公報のレー
ザ加工による回路形成方法は、従来のフォトリソグラフ
ィを利用したエッチング加工に比して、工数を低減でき
かつ品質の向上を図れる利点がある。しかしながら、水
晶基板の表裏面で全く異なる回路パターンを形成するこ
とはできない。片面だけを加工しようとしてレーザ光の
焦点を加工面に合わせても、基板の厚さがレーザ光の焦
点深度より薄い場合には、反対側の面も同様に加工され
ることになる。更に、狭い空隙を介して対向する内側の
面を加工するために振動片を傾けてレーザ光を照射する
場合にも、同公報記載の方法では、同様にレーザ光がそ
の延長線上にある他の導電性薄膜まで溶融又は除去する
虞がある。
【0009】一般にレーザ加工において、上述したXY
テーブル型走査方式を用いた場合、XY軸テーブルは高
速駆動が困難で応答性が低く、しかも装置全体が大型化
するという問題がある。図10(a)に例示するよう
に、被加工物1表面の一定の領域Aを加工するために
は、テーブルをX方向に送りつつ1回の照射によるレー
ザ加工痕14を部分的に重ねて連続させ、次に該テーブ
ルをY方向にシフトさせかつX方向逆向きに送りながら
同様にレーザ光を照射する。しかしながら、テーブルを
X方向に一往復駆動して加工できる範囲は、レーザ痕の
重なり具合を考慮してせいぜいレーザ痕の幅程度で、レ
ーザ光のスポット径を10〜20μm程度と考えれば、
加工時間は長くなる。他方、スポット径を大きくすれ
ば、1回のレーザ照射による加工面積は大きくなるが、
レーザのエネルギ密度が低下して却って加工時間が非常
にかかる。いずれにせよ、従来のXY軸テーブルの駆動
による走査は分解能が低いため、加工精度が低下する。
【0010】特に、被加工物が水晶基板などの非導電性
透明基板の場合には、不必要に裏面まで加工してしまう
という問題が生じる。図10(a)、(b)において、
加工領域Aには、テーブルの位置をより高精度に制御す
るために、送り方向に沿ってその始点及び終点付近にテ
ーブルの送り速度を徐々に上げる加速域15と徐々に下
げる減速域16とが設けられる。レーザ光の出力は通常
一定であるから、これらの間の定速域17に合わせてレ
ーザ出力を設定すると、加速領域15及び減速領域16
では、レーザ光の過度なオーバラップにより照射エネル
ギが過大となって、上面の導電膜18だけでなく下面の
導電膜19まで加工したり損傷する虞がある。また、レ
ーザ出力を加工作業中に微調整することは実際上困難で
あり、レーザ発振器の出力を一定に維持したままレーザ
光のパワーを調整するためには、別個に減衰光学系を設
ける必要が生じる。
【0011】ガルバノメータ型走査方式のレーザ加工で
は、構成が簡単かつ小型で、処理速度や精度、操作性、
簡便さ等の点で有利であるが、2枚の走査ミラーを使用
するために光学系の調整が難しく、特に微細加工には不
向きであり、しかも高精度の走査が困難で応答性が低い
ため、加工精度が低くかつ加工時間が長くなるという問
題がある。
【0012】そこで、本発明は、上述した従来の問題点
を解消するためのものであり、その目的とするところ
は、2次元的又は3次元的なレーザ加工において、加工
精度及び加工速度を向上させることができ、特に微細加
工に適した方法及び装置を提供することにある。
【0013】また、本発明の別の目的は、非導電性透明
基板の表裏両面に形成した導電性薄膜を別個に加工し
て、それぞれ異なるパターンの回路を形成できるレーザ
加工方法及び装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、被加工
物を所定の方向に送る過程と、レーザ発振器から出力さ
れたレーザ光を反射するガルバノミラーを駆動して、そ
の反射方向を変化させることにより、前記被加工物の送
り方向と異なる向きに前記レーザ光を走査する過程とか
らなり、前記レーザ光の照射により被加工物を加工する
レーザ加工方法が提供される。
【0015】このように、被加工物の送り速度に左右さ
れることなく、1個のガルバノミラーによりレーザ光を
被加工物表面で走査できるので、従来のXY軸テーブル
や2個のガルバノメータをXY方向に別個に駆動する従
来の走査光学系に比して、応答性・操作性が著しく向上
し、高速かつ高精度の走査・位置決めが可能になる。こ
こで、前記レーザ光を前記被加工物の送り方向と直交す
る向きに走査すると、被加工物をXY方向に走査・加工
することができる。
【0016】ガルバノミラーは、特に圧電効果を利用し
てその反射方向を変化させるピエゾ式のものが、モータ
駆動式のものに比して分解能が高くかつ応答性に優れ、
より高精度な操作が可能になるので、有利である。本発
明のガルバノミラーには、1軸制御式のもの及び2軸制
御可能なもの双方を用いることができるが、より複雑か
つ高精度な加工を行うためには、2軸制御式のものが有
利である。
【0017】前記レーザ加工方法が、ガルバノミラーの
駆動、例えばミラーの変位、駆動電圧、ビームスポット
の位置などに連関させてレーザ光の出力を調整する過程
を更に含むと、レーザ光を走査しながら加工領域に対応
させて照射エネルギを制御できるので、加工精度及び加
工速度をより向上させることができる。
【0018】照射されるレーザ光は、照射されるエネル
ギの制御、出力、熱影響などの観点から、高ピーク出力
の割に平均出力が低いパルス発振のレーザ光を使用する
ことが好ましく、より具体的には、レーザ光のピーク出
力、パワー密度、パルス幅、又は照射回数を調整するこ
とにより、レーザ光のエネルギを加工領域に対応して良
好に制御することができる。
【0019】また、被加工物の送り方向及びレーザ光の
走査方向に関して垂直方向に被加工物を変位させる過程
を更に含むことにより、3次元的な加工が可能となり、
特に基板の狭い空隙を介して対向する内側の面を、該基
板を傾斜させて加工する場合等に有利である。
【0020】本発明の別の側面によれば、被加工物を載
せて所定の方向に送るための加工テーブルと、レーザ発
振器と、前記レーザ発振器から出力されたレーザ光を集
光して前記被加工物表面に照射するための集光レンズ
と、前記レーザ発振器からのレーザ光を反射するための
ガルバノミラーと、前記ガルバノミラーを駆動してその
反射方向を変化させるための駆動装置とからなり、前記
被加工物表面に照射されるレーザ光を前記被加工物の送
り方向と異なる向きに走査する走査光学系とからなるレ
ーザ加工装置が提供される。
【0021】このような加工テーブルと1個のガルバノ
ミラーとの組み合わせにより、上述した本発明の高速か
つ高精度のレーザ加工が実現されると共に、装置全体の
構成が簡単化されて、小型化を図ることができる。
【0022】レーザ光の出力をガルバノミラーの駆動、
即ちミラーの変位、駆動電圧、ビームスポットの位置な
どに連関させて調整する制御装置を更に備えると、レー
ザ光の走査と照射エネルギの制御を同期させて、より高
速かつ高精度な加工が容易に実現される。
【0023】更に、前記加工テーブルが被加工物の送り
方向及びレーザ光の走査方向に関して垂直方向に変位可
能であると、3次元的なレーザ加工が容易になる。
【0024】また、本発明によれば、所定波長の光に対
して透過性を有する非導電性基板の表面に形成した導電
性薄膜に、前記非導電性基板を透過しかつ集光させると
前記導電性薄膜を溶融又は蒸発させ得る特定波長の光を
照射することにより、前記導電性薄膜を部分的に除去し
て回路を形成する方法において、前記非導電性基板を所
定の方向に送る過程と、光源からの前記光を反射するガ
ルバノミラーを駆動して、その反射方向を変化させるこ
とにより、前記光を前記非導電性基板の送り方向と異な
る向きに走査する過程と、前記光の強度を前記ガルバノ
ミラーの駆動に対応して調整する過程とからなることを
特徴とする非導電性透明基板の回路形成方法が提供され
る。
【0025】このように非導電性基板の送り操作と1個
のガルバノミラーの駆動によるレーザ光の走査とを組み
合わせることにより、従来のレーザ加工に比して高速か
つ高精度の走査・位置決めが可能となり、更に照射する
光の強度調整とガルバノミラーの駆動制御とを組み合わ
せることにより、導電性薄膜の加工領域と被加工領域と
をより高精度に区別して加工でき、かつ加工速度を上げ
ることができる。
【0026】このとき、照射する光の焦点を非導電性基
板の表面の導電性薄膜に合わせかつその照射エネルギを
適当に設定することにより、該表面の導電性薄膜のみを
選択的に、かつ裏面の導電性薄膜に影響を与えることな
く加工できるので、表裏各面にそれぞれ別個の回路パタ
ーンを形成することができる。
【0027】或る実施例では、非導電性基板が或る空隙
を挟んで互いに対向する内側の面を有する場合に、該基
板を傾斜させて、この空隙を介して前記光が一方の内側
の面に入射するようにし、かつ該一方の内側の面の導電
性薄膜に集光させることにより、入射光の延長線上にあ
る他の導電性薄膜に何ら影響を与えることなく、所望の
内側の面だけを加工できるので、このような基板のすべ
ての面に回路を形成することができる。
【0028】前記光が、指向性・集光性に優れたレーザ
光であると好都合であり、照射エネルギの制御、高出
力、熱影響などの点からパルス発振のレーザ光を使用す
ると、より好都合である。
【0029】また、パルス発振レーザの場合には、照射
されるレーザエネルギの大小がそのパルスの待機時間の
大小に依存するため、最初のパルスによるレーザエネル
ギは所定の値より大きくなるので、非導電性基板の外側
の位置を始点としてレーザ光の走査を開始すると、最初
に発振される過大なレーザエネルギが非導電性基板に照
射されず、従って基板を損傷したり、不必要な部分を加
工する虞が無くなる。別の実施例では、従来から公知の
適当な機械的又は光学的シャッタ手段を用いて最初のパ
ルスにより発振するレーザ光を選択的に遮断した後、レ
ーザ光の走査を開始することにより、同様にその過大な
レーザエネルギの弊害を防止することができる。
【0030】更に本発明の別の側面によれば、所定波長
の光に対して透過性を有する非導電性基板の表面に形成
された導電性薄膜を部分的に除去して回路を形成する装
置において、非導電性基板を所定の方向に送るための加
工テーブルと、該非導電性基板を透過し、かつ集光させ
ると前記導電性薄膜を溶融又は蒸発させ得る特定波長の
光を発生させる光源と、該光源からの光を反射するガル
バノミラーと、該ガルバノミラーを駆動してその反射方
向を変化させる駆動装置とからなり、前記光を導電性薄
膜上に集光させ、かつ非導電性基板の送り方向と異なる
向きに走査する光学系と、前記光源からの光の強度をそ
の光の走査に連関させて調整するための制御装置とを備
えることを特徴とする非導電性透明基板の回路形成装置
が提供される。
【0031】或る実施例では、前記光源にレーザ光を出
力するレーザ発振器を用いることができる。
【0032】別の実施例では、非導電性透明基板の送り
方向及びレーザ光の走査方向に関して垂直方向に変位可
能な加工テーブルを使用し、3次元的加工を可能にする
ことができる。
【0033】
【発明の実施の形態】以下に、添付図面を参照しつつ実
施例を用いて本発明を詳細に説明する。図1は、本発明
によるレーザ加工装置の好適な実施例の構成を概略的に
示している。本実施例のレーザ加工装置は、レーザ光を
出力するレーザ発振器21と、レーザ光を被加工物に向
けて照射する集光レンズ22と、レーザ発振器21から
のレーザ光を集光レンズ22に向けて反射するガルバノ
ミラー23と、被加工物を載せて3軸方向X、Y、Zに
移動可能な加工テーブル24とを備える。
【0034】ガルバノミラー23は、2軸方向に高精度
に制御して傾動可能なプラットホームを有するピエゾ式
ガルバノメータ25と、該プラットホームに取り付けら
れた走査ミラー26とからなる。このようなガルバノメ
ータとしては、複数の圧電変換子を用いてプラットホー
ムを駆動するタイプのものが、例えばドイツ国の Physi
k Instrumente (PI) GmbH & Co. から市販されている。
【0035】本実施例では、被加工物として水晶基板2
7を加工テーブル24に載せ、その表裏各面に成膜した
クロム、金などの導電性薄膜28、29を別個に又は同
時に除去する。水晶基板27は、必要に応じて適当な治
具を用いて加工テーブル24に設置することができる。
【0036】図2は、前記レーザ加工装置全体の制御シ
ステムの構成を示している。ガルバノミラー23は、ガ
ルバノメータ25の傾動を制御するための制御装置30
に接続されている。また、制御装置30はレーザ発振器
21及び集光レンズ22に接続されている。加工テーブ
ル24の移動はテーブルドライバ31により制御され
る。制御装置30及びテーブルドライバ31は、共通の
コンピュータ32の指令に従って動作する。
【0037】コンピュータ32は、制御装置30を介し
て前記レーザ発振器からレーザ光Bを出力させる。レー
ザ光Bは走査ミラー26で反射され、集光レンズ22に
より集光して水晶基板27表面に照射される。コンピュ
ータ32は、同様に制御装置30を介して集光レンズ2
2を調整し、レーザ光の焦点位置を水晶基板表面に合わ
せる。
【0038】走査ミラー26の反射方向は、コンピュー
タ32により指示された制御装置30からの入力信号で
前記プラットホームの傾斜角度を変化させることによ
り、連続的に変化させることができる。レーザ光の発振
を走査ミラーの駆動と同期させて、その照射エネルギを
調整することにより、水晶基板表面の加工領域を被加工
領域と区別して、高精度にかつ高速で加工することがで
きる。また、コンピュータ32は、レーザ光の走査に同
期させてテーブルドライバ31に信号を送り、加工テー
ブル24を移動させる。
【0039】また、加工テーブル24を更にZ軸方向に
移動させることにより、3次元的加工が可能となる。こ
のとき、後述する適当な治具を用いて前記水晶基板を加
工テーブル24上に斜めに設置することにより、該基板
の内側の面にレーザ光を直接照射して加工することがで
きる。
【0040】次に図3を用いて、図1及び図2のレーザ
加工装置により水晶基板27の導電性薄膜を除去する過
程を説明する。図3(a)、(b)に示すように、前記
基板上面の導電性薄膜28は、加工テーブル24の送り
方向即ちX方向に直交するY方向に沿って中央のレーザ
加工する加工領域33と、左右両端のレーザ加工しない
非加工領域34、35とに区分される。
【0041】本実施例では、パルス幅が短く、熱影響が
少ないQスイッチパルス発振のYAGレーザを使用す
る。レーザ光は、水晶基板27の左右外側に設けた加工
開始位置P1・加工終了位置P2間を直線的に往復させ
て走査する。Y方向のレーザ光の走査と同時に、加工テ
ーブル24をX(+)方向に移動させる。レーザ光の照
射は、導電性薄膜28表面における各レーザ照射のビー
ムスポットが部分的に重なりながら連続するように、レ
ーザ光の走査即ち反射方向を変化させる走査ミラー26
の動作にタイミングを合わせて行う。
【0042】レーザ走査速度は、加工領域33で一定の
速度を維持し、隣接する各ビームスポットが丸い加工痕
36として連続して一定の割合で重なり、照射されない
部分が残らないように制御する。非加工領域34、35
には、加工開始位置P1からの加速域及び加工終了位置
P2への減速域が含まれ、これら加減速域では、レーザ
走査速度が加工領域33より低いので、隣接する各ビー
ムスポット37、38がより大きな割合で重なり合う。
【0043】コンピュータ32が水晶基板のエッチング
に必要なデータを作成し、制御装置30に供給する。図
3(c)、(d)に示すように、このデータに基づいて
制御装置30は、操作位置により異なるパルス幅のレー
ザ発振信号S1、S2、S3 をレーザ発振器21に出力す
る。レーザ発振器21は、入力した前記レーザ発振信号
(例えば、パルス間隔)に対応して大きさの異なるピー
ク出力のレーザ光をパルス発振する。
【0044】加工領域33では、パルスp2 のピーク値
が基板上面の加工閾値Q0 より高くかつ基板下面の加工
閾値Q1 より低く、下面の導電性薄膜29に影響を与え
ずに上面の導電性薄膜28だけを溶融・除去できるよう
に、例えば発振周波数を10kHz に設定する。非加工領
域34、35での発振周波数は、パルスp1、p3のピー
ク値を加工閾値Q0 より十分に低くして、ビームスポッ
トの重なりが大きくなっても影響を受けないように、例
えば40kHz に設定する。
【0045】先ず、ガルバノミラー23を駆動してレー
ザ光の照射位置を加工開始位置P1に合わせ、レーザ発
振信号S1 により周波数40kHz で+Y方向にレーザ発
振及び走査を開始する。このとき、最初の発振パルスp
11は、その待機時間が長いためにピーク値が著しく大き
くなる。しかしながら、この過大な出力のレーザ光は水
晶基板27の外側位置で照射されるため、該基板に何ら
影響を及ぼさない。別の実施例では、従来から公知の機
械的又は光学的なシャッタなどを用いて、前記最初の発
振パルスによるレーザ光を遮断することにより、同様に
過大な出力のレーザ光が基板に与え得る影響を防止する
ことができる。
【0046】レーザ光が非加工領域34と加工領域33
との境界位置P3に到達すると、周波数10kHz のレー
ザ発振信号S2 に切り換えて、レーザ出力を加工可能な
レベルに変更し、レーザ光の走査を続行する。次にレー
ザ光が加工領域33と非加工領域35との境界位置P4
に到達すると、周波数40kHz のレーザ発振信号S3に
切り換えて、レーザ出力を加工不能なレベルに戻す。
【0047】レーザ光が加工終了位置P2に到達する
と、これを始点としかつ位置P1を終点として逆向き即
ち−Y方向にレーザ光を走査する。非加工領域34、3
5と加工領域33との境界位置P4、P3における発振
周波数及びレーザ出力の切換えは、上述した+Y方向の
走査と同様に行う。そして、加工テーブル24をX方向
に送りながら、これら一連の動作を加工領域33のX方
向後端に達するまで繰り返して、下面の導電性薄膜29
を損傷することなく、上面の加工領域33全域をエッチ
ングする。
【0048】加工テーブル24の送り速度は、レーザに
よる加工痕36がX方向にも十分に基板下面を損傷しな
い程度に重なるように設定する。ガルバノミラー23の
走査速度は、加工テーブル24の送り速度と比較して非
常に高速に設定することができる。従って、水晶基板2
7の加工速度は、除去しようとする導電性薄膜自体の材
質や膜厚などによる加工閾値は別として、加工テーブル
24の送り速度に依存することになる。
【0049】例えばレーザ光のスポット径を90μmと
し、ビームスポットの重なる割合を50%と仮定した場
合、僅か1mm幅の領域を加工テーブルの移動だけで加工
するためには、加工テーブルを約30往復させる必要が
ある。これに対し、本発明では、加工テーブルをX方向
に片道1回送るだけで加工が終了する。即ち、本発明に
よれば、加工テーブル24の送り速度だけを考慮して
も、加工時間が従来技術の1/60に短縮される。更に
ガルバノミラー23の走査速度を考慮すれば、実際には
更に加工時間を短縮することができる。
【0050】別の実施例では、上記実施例と同様にY方
向にレーザ光を走査しながら、その発振周波数を切り換
えるタイミングを変えることにより、Y方向に位置又は
長さの異なる領域、若しくは複数の領域をレーザ加工す
ることができる。更にX方向に沿って発振周波数を切り
換えるタイミングを変化させることにより、上記実施例
のような一定幅の矩形領域だけでなく、複雑な形状の領
域を加工することもできる。
【0051】更に別の実施例では、加工テーブルを送る
X方向に関して斜めにレーザ光を走査することができ
る。この場合にもレーザ光の走査を、必要に応じて加工
テーブルの送りと同時に又は別個に行うことができる。
特に上述した2軸制御可能なガルバノミラーを用いて斜
めにかつY方向に切り換えて走査することにより、より
複雑な加工を高精度に行うことができる。
【0052】次に、加速度を電気信号に変換して取り出
す振動ジャイロの表裏両面及び他の面に、本発明のレー
ザ加工を用いて回路を形成する場合を説明する。図4は
一般的な振動ジャイロ40の構成を示しており、基部4
1から両側に突出した各1対の振動片42、43、4
4、45を備える。振動ジャイロには、外力が加わると
その歪みエネルギーを電気エネルギーに変換するための
回路が、その全面に形成されている。
【0053】振動ジャイロは、先ず圧電効果を有する水
晶基板からエッチングにより図4の形状に、例えば全体
の寸法を3.5mm×16mm×0.5mm(X×Y×Z)
に、振動片42、43の寸法を0.25mm×6mm×0.
5mm(X×Y×Z)に形成し、かつその全面に導電性薄
膜を蒸着などにより付着させる。次に、この導電性薄膜
46を部分的に除去することにより、前記各振動片のす
べての面にそれぞれ様々なパターンの回路を形成する。
【0054】その一例として、図5(a)、(b)に振
動片42の表面47及び裏面48を示す。振動片42の
表裏各面は、それぞれ回路に対応してパターンの異なる
領域49、50(斜線部分)の導電性薄膜が除去されて
いる。表面47は、図1及び図2に示すレーザ加工装置
を用いて、図6に示すように領域49をエッチングす
る。
【0055】例えば、表面の領域49に対応する裏面の
部分がエッチングすべき領域50と一致しない範囲は、
図6(a)に示すように、レーザ光Bの焦点位置を表面
47の導電性薄膜に合わせる。このとき、レーザ光の出
力は、当然ながら裏面48の導電性薄膜が加工されない
レベルに設定する。他方、表面47と裏面48とでエッ
チングすべき範囲が一致する部分は、図6(b)に示す
ように、表面47からレーザ光を同じ経路に沿って再度
走査し、導電性薄膜を除去した領域49の隙間を通して
レーザ光Bを照射することにより、裏面48の導電性薄
膜を除去する。このとき、レーザ光Bの焦点位置は、上
下に変位可能な集光レンズ22の位置を調整して裏面4
8に合わせ、かつその出力は、表面47の加工していな
い導電性薄膜が加工されないレベルに設定する。
【0056】表面と同時に加工されなかった裏面48の
領域50の部分は、次のようにしてレーザ光を直接照射
して加工する。図7に示すように、加工テーブル24上
に固定した適当な治具51を使用し、振動片42、43
間の狭い空隙52を通過してレーザ光Bが振動片42の
裏面48を直接照射できるな角度で、ジャイロ40を斜
めに設置する。レーザ光は、ガルバノミラー23を駆動
して図中X方向に走査する。レーザ光の出力は、表面4
7の導電性薄膜に何ら影響を与えないレベルに調整す
る。
【0057】振動片42の幅方向に図中矢印Cの向きに
加工する必要がある場合には、加工テーブル24をY方
向に移動させながら、ガルバノミラー23によりレーザ
光BをX方向に走査する。レーザ光の焦点は、加工部位
の高さの変化に合わせて集光レンズ22の高さを変化さ
せ、常に裏面48の導電性薄膜上にあるように設定す
る。この制御は、コンピュータ32が、制御装置30及
びテーブルドライバ31を介して加工テーブル24の移
動に連関させて行う。別の実施例では、加工テーブル2
4を固定して、レーザ光BをX方向及びY方向に走査し
て加工することもできる。
【0058】このようにして振動片42の裏面48の導
電性薄膜のみを、その反対側の表面47の導電性薄膜に
何ら影響を与えることなくエッチングできる。他の振動
片43〜45を同様に加工することにより、前記ジャイ
ロ全面に所望のパターンの回路を形成することができ
る。
【0059】以上、本発明について好適な実施例を用い
て詳細に説明したが、本発明は上記実施例に限定される
ものでなく、その技術的範囲内において様々な変形・変
更を加えて実施することができる。例えば上記実施例で
は、2軸制御可能なガルバノミラー23を使用したが、
レーザ光を直線状に走査する場合又はあまり高い加工精
度を要求されない場合は、1軸制御式のガルバノミラー
を用いて同様の作用効果を得ることができる。
【0060】また、図1のレーザ加工装置は、集光レン
ズ22とガルバノミラー23間に偏光ビームスプリッタ
及びλ/4板を配置した走査光学系を使用し、その光路
の外側に配置されたレーザ発振器からのレーザ光が、偏
光ビームスプリッタ及びλ/4板を経てガルバノミラー
で反射され、再びλ/4板、偏光ビームスプリッタを通
過して集光レンズ14により集光され、非加工物27に
照射されるように構成することができる。この場合、よ
り線形的なレーザ光の走査が可能となって精度が向上す
る。
【0061】
【発明の効果】本発明は、以上のように構成されている
ので、以下に記載されるような効果を奏する。本発明の
レーザ加工方法によれば、1個のガルバノミラーによ
り、被加工物の送り速度に左右されずにレーザ光を走査
できるので、加工精度・及び加工速度が飛躍的に向上
し、微細加工が可能で、水晶基板を含む様々な材料につ
いて2次元的又は3次元的なレーザ加工を実現すること
ができる。
【0062】また、本発明の非導電性透明基板の回路形
成方法によれば、1個のガルバノミラーの駆動によるレ
ーザ光の走査と、これに連関させて照射する光の強度を
調整することにより、水晶基板などの薄い非導電性透明
基板であってもその表裏両面に、また該基板を相対的に
傾斜させることによりすべての面に、それぞれ異なる回
路パターンを、他の面に影響や損傷を与えることなく高
精度にかつ高速で形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるレーザ加工装置の実施例を示す概
略構成図である。
【図2】図1の装置全体の制御システムの構成を示すブ
ロック図である。
【図3】(a)図は図1の装置を用いて非導電性透明基
板表面に回路を形成する過程を説明するための平面図、
(b)図はその横断面図、(c)図及び(d)図は該基
板の横断方向に沿ってレーザ光を発振させるレーザ発振
信号、発振パルスをそれぞれ示す線図である。
【図4】本発明を適用して回路を形成する振動ジャイロ
を示す斜視図である。
【図5】(a)図及び(b)図は、それぞれジャイロ腕
の異なる回路を示す側面図である。
【図6】(a)図及び(b)図は、振動ジャイロの表面
及び裏面をそれぞれレーザ加工する過程を示す説明図で
ある。
【図7】ジャイロ腕の内側の面をレーザ加工する過程を
示す説明図である。
【図8】従来の加工テーブルを備えたレーザ加工装置の
構成を示す概略図である。
【図9】従来のガルバノメータ型走査光学系を備えたレ
ーザ加工装置の構成を示す概略図である。
【図10】(a)図は図8の従来方法により加工される
非導電性透明基板表面の平面図、(b)図はその縦断面
図である。
【符号の説明】
1 被加工物 2 XY軸テーブル 3 レーザ光 4 レーザ発振器 5 コントローラ 6 レーザ発振器 7、8 走査ミラー 9、10 ガルバノメータ 11 集光レンズ 12 レーザ光 13 被加工物 14 レーザ加工痕 15 加速域 16 減速域 17 定速域 18、19 導電膜 21 レーザ発振器 22 集光レンズ 23 ガルバノミラー 24 加工テーブル 25 ガルバノメータ 26 走査ミラー 27 水晶基板 28、29 導電性薄膜 30 制御装置 31 テーブルドライバ 32 コンピュータ 33 加工領域 34、35 非加工領域 36 加工痕 37、38 ビームスポット 40 振動ジャイロ 41 基部 42〜45 振動片 46 導電性薄膜 47 表面 48 裏面 49、50 領域 51 治具 52 空隙
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H03H 3/02 H05K 3/08 D H05K 3/08 H01L 21/302 Z

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ光の照射により被加工物を加工す
    るレーザ加工方法において、 前記被加工物を所定の方向に送る過程と、 レーザ発振器から出力されたレーザ光を反射するガルバ
    ノミラーを駆動して、その反射方向を変化させることに
    より、前記被加工物の送り方向と異なる向きに前記レー
    ザ光を走査する過程とからなることを特徴とするレーザ
    加工方法。
  2. 【請求項2】 前記ガルバノミラーが、圧電効果を利用
    してその反射方向を変化させるピエゾ式ガルバノミラー
    であることを特徴とする請求項1に記載のレーザ加工方
    法。
  3. 【請求項3】 前記レーザ光を前記被加工物の送り方向
    と直交する向きに走査することを特徴とする請求項1又
    は2に記載のレーザ加工方法。
  4. 【請求項4】 前記レーザ光の出力を前記ガルバノミラ
    ーの駆動に連関させて調整する過程を更に含むことを特
    徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のレーザ加工
    方法。
  5. 【請求項5】 前記被加工物の送り方向及び前記レーザ
    光の走査方向に関して垂直方向に前記被加工物を変位さ
    せる過程を更に含むことを特徴とする請求項1乃至4の
    いずれかに記載のレーザ加工方法。
  6. 【請求項6】 パルス発振のレーザ光を使用することを
    特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のレーザ加
    工方法。
  7. 【請求項7】 被加工物を載せて所定の方向に送るため
    の加工テーブルと、 レーザ発振器と、 前記レーザ発振器から出力されたレーザ光を集光して前
    記被加工物表面に照射するための集光レンズと、 前記レーザ発振器からのレーザ光を反射するためのガル
    バノミラーと、前記ガルバノミラーを駆動してその反射
    方向を変化させるための駆動装置とからなり、前記被加
    工物表面に照射されるレーザ光を前記被加工物の送り方
    向と異なる向きに走査する走査光学系とを備えることを
    特徴とするレーザ加工装置。
  8. 【請求項8】 前記ガルバノミラーが、圧電効果を利用
    してその反射方向を変化可能なピエゾ式ガルバノミラー
    であることを特徴とする請求項7に記載のレーザ加工装
    置。
  9. 【請求項9】 前記走査光学系が、前記レーザ光を前記
    被加工物の送り方向と直交する向きに走査可能であるこ
    とを特徴とする請求項7又は8に記載のレーザ加工装
    置。
  10. 【請求項10】 前記レーザ光の出力を前記ガルバノミ
    ラーの駆動に連関させて調整する制御装置を更に備える
    ことを特徴とする請求項7乃至9のいずれかに記載のレ
    ーザ加工装置。
  11. 【請求項11】 前記加工テーブルが被加工物の送り方
    向及びレーザ光の走査方向に関して垂直方向に変位可能
    であることを特徴とする請求項7乃至10のいずれかに
    記載のレーザ加工装置。
  12. 【請求項12】 所定波長の光に対して透過性を有する
    非導電性基板の表面に形成した導電性薄膜に、前記非導
    電性基板を透過しかつ集光させると前記導電性薄膜を溶
    融又は蒸発させ得る特定波長の光を照射することによ
    り、前記導電性薄膜を部分的に除去して回路を形成する
    方法において、 前記非導電性基板を所定の方向に送る過程と、 光源からの前記光を反射するガルバノミラーを駆動し
    て、その反射方向を変化させることにより、前記光を前
    記非導電性基板の送り方向と異なる向きに走査する過程
    と、 前記光の強度を前記ガルバノミラーの駆動に連関させて
    調整する過程とからなることを特徴とする非導電性透明
    基板の回路形成方法。
  13. 【請求項13】 前記光を前記非導電性基板の送り方向
    と直交する向きに走査することを特徴とする請求項12
    に記載の回路形成方法。
  14. 【請求項14】 前記光の焦点を前記非導電性基板の表
    面の導電性薄膜に合わせ、かつその照射エネルギを、前
    記非導電性基板の裏面の導電性薄膜に影響を与えないよ
    うに適当に設定することを特徴とする請求項12又は1
    3に記載の回路形成方法。
  15. 【請求項15】 前記非導電性基板が或る空隙を挟んで
    互いに対向する内側の面を有し、前記空隙を介して前記
    光が一方の前記内側の面に入射するように前記非導電性
    基板を傾斜させつつ、前記光を前記一方の内側の面の前
    記導電性薄膜に集光させることを特徴とする請求項12
    乃至14のいずれかに記載の回路形成方法。
  16. 【請求項16】 前記光がレーザ光であることを特徴と
    する請求項12乃至15のいずれかに記載の回路形成方
    法。
  17. 【請求項17】 パルス発振のレーザ光を使用すること
    を特徴とする請求項16に記載の回路形成方法。
  18. 【請求項18】 前記非導電性基板の外側の位置を始点
    として前記レーザ光の走査を開始することを特徴とする
    請求項17に記載の回路形成方法。
  19. 【請求項19】 最初のパルスにより発振するレーザ光
    を選択的に遮断した後、前記レーザ光の走査を開始する
    ことを特徴とする請求項17に記載の回路形成方法。
  20. 【請求項20】 所定波長の光に対して透過性を有する
    非導電性基板の表面に形成された導電性薄膜を部分的に
    除去して回路を形成する装置において、 前記非導電性基板を所定の方向に送るための加工テーブ
    ルと、 前記非導電性基板を透過し、かつ集光させると前記導電
    性薄膜を溶融又は蒸発させ得る特定波長の光を発生させ
    る光源と、 前記光源からの光を反射するガルバノミラーと、前記ガ
    ルバノミラーを駆動してその反射方向を変化させる駆動
    装置とからなり、前記光を前記導電性薄膜上に集光さ
    せ、かつ前記非導電性基板の送り方向と異なる向きに走
    査する光学系と、 前記光源からの前記光の強度を前記ガルバノミラーの駆
    動に連関させて調整する制御装置とを備えることを特徴
    とする非導電性透明基板の回路形成装置。
  21. 【請求項21】 前記光学系が、前記光を前記非導電性
    基板の送り方向と直交する向きに走査可能であることを
    特徴とする請求項20に記載のレーザ加工装置。
  22. 【請求項22】 前記光源がレーザ光を出力するレーザ
    発振器であることを特徴とする請求項20又は21に記
    載の回路形成装置。
  23. 【請求項23】 前記加工テーブルが前記非導電性透明
    基板の送り方向及びレーザ光の走査方向に関して垂直方
    向に変位可能であることを特徴とする請求項20乃至2
    2のいずれかに記載の回路形成装置。
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