JP4397229B2 - レーザ加工装置 - Google Patents

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本発明は、液晶パネル、半導体基板、プリント配線基盤等の電子回路基板上に形成された配線の欠陥部をレーザ光の照射によって切断修正する加工等に適するレーザ加工装置に関するものである。
液晶パネルのTTFアレイ基板等は、その製造工程において電極、配線パターンにおける隣接の電極、配線同士が不正に接続してしまう短絡部(欠陥部)が発生する場合がある。この場合には、レーザ加工装置を使用してレーザ光を前記欠陥部に照射してその電導部材を除去して、前記配線パターンを整形する修正が行われる。
従来、この種のレーザ加工装置に適用可能なレーザトリミング装置として、レーザ発振器から出力されたレーザ光を開口部の形状を変更可能な可変スリットを通過させることにより、前記開口部の形状に整合したビーム径のレーザ光を結像レンズを介して欠陥部に結像させるようにし、前記可変スリットの開口部の形状を前記欠陥部の形状に対応させて変更して、多種形状の欠陥部の溶断、除去を容易に行えるようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開昭64−44295号公報
上記レーザトリミング装置では、前記可変スリットの構成が、上下2枚のスリット板を重ねてそれらの切欠き部で矩形状の開口部を形成し、スリット板の間隔を調節して開口部の大きさを変えるもの、縦横に方向を異ならせた長方形のスリットを有する2つのスリット板を差し替えて開口部の形状を変更するもの、長方形のスリットを有するスリット板を旋回させてスリットを360度方向変換するもとなっており、いずれの可変スリットも、スリットの形状が固定形状で、その大きさが相似的に大小変更調節できるか、もしくはスリットの方向が変更できるようになっているものの、前記スリットの形状や大きさを多様に変更することができないので、液晶パネルのTTFアレイ基板等における配線パターンが複雑であって、配線に折曲部があったり、隣接の配線同士の間隔が大小に異なっている個所があるような場合には、配線の欠陥部に限定してレーザ光を的確に照射することができず、正常な配線部や無用な個所へのレーザ光を照射してしまうおそれがある。
また、前記可変スリットの中心を移動調節する機構を備えていないので、機械の組立誤差等によって前記可変スリットの中心とレーザ光の光軸とが一致していない場合には、レーザ光の光軸とビーム径の中心とが一致せず、配線の欠陥部をその全体に均等にレーザ光のエネルギーを作用させて能率良く、良好に加工することができない問題がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、レーザ光のビーム径を多様に変更可能にして、所要の加工形状に整合したビーム径のレーザ光をワークに照射してその所定個所を正確に加工することができるレーザ加工装置を提供することを目的とする。
本発明の他の目的は、レーザ光の光軸とビーム径の中心軸を常に一致させて、ワークの加工個所をその全体にレーザ光のエネルギーを均等に作用させて能率良く、良好に加工することができるレーザ加工装置を提供することである。
本発明は、前記課題を解決するために、以下の点を特徴としている。
すなわち、請求項1に係るレーザ加工装置は、レーザ発振器と、該レーザ発振器から出力されたレーザ光を整形するアパーチャー機構と、結像レンズと対物レンズを有し前記アパーチャー機構を通過して整形されたレーザ光をワーク上に結像させる光学系とを設けたレーザ加工装置において、
前記アパーチャー機構は、前記レーザ光の光軸方向に位置をずらし、かつ該光軸に垂直な面内におけるスリットの開口方向を異ならせて設けた一対のスリット機構からなり、該各スリット機構は、前記レーザ光の光軸に交差する平面において互いに先端縁を平行に対向させて該対向縁間に前記スリットを形成する一対のスリット板と、該各スリット板を互いに独立して対向方向に進退移動させる一対の駆動手段とを備え、
前記各スリット機構は、いずれか一方が、回転手段によって前記レーザ光の光軸の回りに回転する旋回体に設けられており、
前記レーザ発振器から出力される前記レーザ光と同一の光軸を通るガイド光をワークに投光する投光手段と、該投光手段によって投光され前記各スリット機構のスリットを重ね合わせて形成される合成スリットを通過したガイド光のワークからの反射光を撮像する撮像手段と、該撮像手段によって得られた画像にもとづいて前記ガイド光の光軸に対する前記旋回体の旋回中心のずれ量を求めて、そのずれ量から求めた各スリット板の移動方向におけるずれ量補正値にもとづいて前記各駆動手段を作動させて前記レーザ光の光軸と前記合成スリットの中心とを一致させる制御装置と
を備えていることを特徴としている。
このレーザ加工装置においては、予め、ワークの加工個所の平面形状に対応させて、アパーチャー機構における一対のスリット機構の各駆動手段が作動されて各スリット板が進退移動し、一対のスリット板間に所定幅のスリットが形成される。一対のスリット機構の各スリットの重ね合わせによってレーザ光軸に垂直な面内に形成された1つの合成スリットを、レーザ発振器から出力されたレーザ光が通過することにより、レーザ光のビーム径が前記合成スリットの形状に整形され、このビーム径を整形されたレーザ光が結像レンズと対物レンズを通してワーク面に照射されて、ワークの所定の加工個所が正確に加工される。
請求項2に係るレーザ加工装置は、レーザ発振器と、該レーザ発振器から出力されたレーザ光を整形するアパーチャー機構と、結像レンズと対物レンズを有し前記アパーチャー機構を通過して整形されたレーザ光をワーク上に結像させる光学系とを設けたレーザ加工装置において、
前記アパーチャー機構は、前記レーザ光の光軸方向に位置をずらし、かつ該光軸に垂直な面内におけるスリットの開口方向を異ならせて設けた一対のスリット機構からなり、該各スリット機構は、前記レーザ光の光軸に交差する平面において互いに先端縁を平行に対向させて該対向縁間に前記スリットを形成する一対のスリット板と、該各スリット板を互いに独立して対向方向に進退移動させる一対の駆動手段とを備え、
前記各スリット機構は、それぞれ個別の回転手段によって前記レーザ光の光軸の回りに互いに独立して回転する旋回体に設けられており、
前記レーザ発振器から出力される前記レーザ光と同一の光軸を通るガイド光をワークに投光する投光手段と、該投光手段によって投光され前記各スリット機構のスリットを重ね合わせて形成される合成スリットを通過したガイド光のワークからの反射光を撮像する撮像手段と、該撮像手段によって得られた画像にもとづいて前記ガイド光の光軸に対する前記旋回体の旋回中心のずれ量を補正すると共に、前記ガイド光の光軸に対する前記旋回体の旋回中心のガイド光の光軸に対する位置のずれ量を求めて、そのずれ量から求めた各スリット板の移動方向におけるずれ量補正値にもとづいて前記各駆動手段を作動させて前記レーザ光の光軸と前記合成スリットの中心とを一致させる制御装置と
を備えていることを特徴としている。
請求項3に係るレーザ加工装置は、請求項1または2に記載のレーザ加工装置において、前記レーザ光の上流側に位置するスリット機構の各スリット板は、先端縁部が上記上流側面を先端に行くにしたがって薄くなるようにした傾斜面によってナイフエッジとして形成され、前記レーザ光の下流側に位置するスリット機構の各スリット板は、先端縁が上記下流側面を先端に行くにしたがって薄くなるようにした傾斜面によってナイフエッジとして形成されたことを特徴としている。
本発明によれば、以下の優れた効果を奏する。
請求項1に係るレーザ加工装置によれば、レーザ光の光軸方向に位置をずらして設けた一対のスリット機構の各スリット板を、各駆動手段によってそれぞれ独立に進退移動させることによって、種々の形状、大きさの合成スリットを形成するようにしたので、この合成スリットによってレーザ光のビーム形状を多様に変更させることができ、所要の加工形状に整合したビーム形状のレーザ光をワークに照射してその所定個所を正確に加工することができることができる。
また、一方のスリット機構のスリットが、他方のスリット機構のスリットに対して、レーザ光の光軸の回りに相対旋回するので、前記合成スリットの形状の態様を増加することができ、レーザ光のビーム形状を一層多様に変更させることができる。
しかも、装置の組立時等において各旋回体の旋回中心がレーザ光の光軸と一致せずに芯ずれが生じている場合でも、そのずれ量に応じて各スリット機構の各スリット板を修正移動させることができるので、各スリット機構のスリットを重ね合わせて形成された合成スリット(レーザ光のビーム形状)の中心を、常に、レーザ光の光軸に正確に一致させることができて、ワークの加工個所をその全体にレーザ光のエネルギーを均等に作用させて能率良く、良好に加工することができる。
請求項2に係るレーザ加工装置によれば、レーザ光の光軸方向に位置をずらして設けた一対のスリット機構の各スリット板を、各駆動手段によってそれぞれ独立に進退移動させることによって、種々の形状、大きさの合成スリットを形成するようにしたので、この合成スリットによってレーザ光のビーム形状を多様に変更させることができ、所要の加工形状に整合したビーム形状のレーザ光をワークに照射してその所定個所を正確に加工することができることができる。
また、両方のスリット機構のスリットが互いに独立してレーザ光の光軸の回りに相対旋回するので、前記合成スリットの形状の態様を一層増加することができ、レーザ光のビーム形状を更に多様に変更させることができて、ビーム形状の選択の自由度を増すことができる。
しかも、装置の組立時等において各旋回体の旋回中心がレーザ光の光軸と一致せずに芯ずれが生じている場合でも、そのずれ量に応じて各スリット機構の各スリット板を修正移動させることができるので、各スリット機構のスリットを重ね合わせて形成された合成スリット(レーザ光のビーム形状)の中心を、常に、レーザ光の光軸に正確に一致させることができて、ワークの加工個所をその全体にレーザ光のエネルギーを均等に作用させて能率良く、良好に加工することができる。
請求項3に係るレーザ加工装置によれば、各スリット機構の各スリット板の先端縁がナイフエッジとして形成されているので、レーザ光の上流側に位置するスリット機構のスリットに入射されるレーザ光が、その通路をスリット板の上流側で邪魔されて乱されることなく、良好にスリットに入射され、また、レーザ光の下流側に位置するスリット機構のスリットから出射されるレーザ光が、その通路をスリット板の下流側で邪魔されて乱されることなく、良好にビーム形状が整形されたレーザ光をワーク面に照射させることができる。
以下、本発明の一実施の形態に係るレーザ加工装置について、添付図面を参照して説明する。
図1,2において、1は本発明の一実施の形態に係るレーザ加工装置を示す。このレーザ加工装置1は、レーザ電源2に接続されたレーザ発振器3と、該レーザ発振器3に内蔵され、該レーザ発振器3から出力されるレーザ光Lと同軸にレーザの照射位置を示すガイド用の光L(以下、単に「ガイド光」という)を出力するガイド光投光器(投光手段)3aと、該レーザ光Lまたはガイド光Lのビーム形状を整形するアパーチャー機構4と、結像レンズ5と対物レンズ6を有し前記アパーチャー機構4を通過して整形されたレーザ光Lまたはガイド光LをワークW上に結像させる光学系7とを備えている。
前記アパーチャー機構4は、前記レーザ光Lまたはガイド光Lの光軸Rの方向(図1,2で上下方向)に位置をずらして設けた一対のスリット機構4A,4Bからなり、該各スリット機構4A,4Bは、前記光軸Rに交差する(図示の例では直交する)平面において互いに先端縁8a,8a、9a,9aを平行にして対向された一対のスリット板8,8、9,9と、各スリット板8,8、9,9を互いに独立して対向方向a,bに進退移動させる一対の駆動手段10a,10a、10b,10bとを備えている。
前記レーザ光Lまたはガイド光Lの上流側(レーザ発振器3側、図1で上側)に位置するスリット機構4Aの各スリット板8,8は、図2に示すように、先端縁8a,8aが上記上流側面を切り欠いて先端に行くにしたがって薄くなるようにした傾斜面8b,8bによってナイフエッジとして形成され、また、前記レーザ光Lの下流側(対物レンズ6側、図1で下側)に位置するスリット機構4Bの各スリット板9,9は、先端縁9a,9aが上記下流側面を切り欠いて先端に行くにしたがって薄くなるようにした傾斜面9b,9bによってナイフエッジとして形成されている。なお、各スリット板8,8と各スリット9,9とは互いの対向面を接触または近接させて配置されている。
また、前記各スリット機構4A,4Bは、それぞれ、中心部にレーザ光Lまたはガイド光Lが通過する開口部を有し前記光軸Rの回りに旋回可能に設けた上下の環状の旋回テーブル(旋回体)11a,11bと、該各旋回テーブル11a,11bを独立して旋回させる回転手段12a,12bとを備えている。そして、前記回転手段12a,12bは、例えば、前記旋回テーブル11a,11bの外周に環状ギヤ、ウォームホイール等(図示せず)を設け、これらにサーボモータ13a,13bで回転されるピニオンギヤ、ウォームギヤ等(図示せず)を噛み合わせたものとされている。これに限らず、他の任意の構造を採用することもできる。
そして、上流位置のスリット機構4Aの各スリット板8,8は、前記上側の旋回テーブル11aに設けた案内部材(図示せず)によって支持され、上側の旋回テーブル11aに取り付けたサーボモータ14a,14aと、これらに連結したねじ軸を各スリット板8,8に固定したナット(図示せず)に螺合させたねじ機構とからなる前記駆動手段10a,10aを介して、互いに対向方向aに移動して先端縁8a,8a間(対向縁間)に任意の幅(間隔)のスリット15aを形成するようになっている。
また、下流位置のスリット機構4Bの各スリット板9,9は、前記下側の旋回テーブル11bに設けた案内部材(図示せず)によって支持され、下側の旋回テーブル11bに取り付けたサーボモータ14b,14bと、これらに連結したねじ軸(図示せず)を各スリット板9,9に固定したナット(図示せず)に螺合させたねじ機構とからなる前記駆動手段10b,10bを介して、互いに対向方向bに移動して先端縁9a,9a間(対向縁間)に任意の幅(間隔)のスリット15bを形成するようになっている。これにより、各スリット機構4A,4Bにおける各スリット板8,8間と各スリット9,9間に形成された各スリット15a,15bによって、レーザ光Lまたはガイド光Lを整形して通過させる合成スリット16が形成されるようになっている。
なお、前記各駆動手段10a,10bは、サーボモータ14a,14bとねじ機構とで構成したものに限らず、リニアモータによる駆動機構、その他の駆動機構による構造のものであってもよい。
また、前記光軸R上に配置された前記光学系7には、前記下流位置のスリット機構4Bと前記結像レンズ5との間、および結像レンズ5と対物レンズ6との間に位置して、それぞれハーフミラー17,18が設けられており、CCDカメラ(撮像手段)19が前記光学系7と前記ハーフミラー17に対向して設けた反射鏡20とを通してワークWの表面を撮像するようになっている。また、前記CCDカメラ19は、前記ハーフミラー17からのレーザ光Lまたはガイド光Lの反射光を前記反射鏡20を通して撮像すると共に、参照用投光器21から投光され、前記ハーフミラー18に対向して設けた反射鏡22とそれらの間に設けたレンズ23を経て前記光学系7に入射された後、前記ハーフミラー18でレーザ光Lまたはガイド光Lの上流側に反射された参照用光ビームを、前記ハーフミラー17と反射鏡20を通して受光できるようになっている。
前記レーザ発振器3,アパーチャー機構4、光学系7,CCDカメラ19、参照用投光器21等は、レーザ加工ヘッド24として組み付けられて適宜の支持体に支持され、Z軸駆動手段(図示せず)によりZ軸方向z(光軸Rの方向)に移動可能に設けられており、また、前記ワークWはワークテーブル25に載置されており、前記レーザ加工ヘッド24とワークテーブル25とが、図示しないサーボモータと伝動機構等とからなるX軸駆動手段とY軸駆動手段とによって、Z軸方向zに垂直なX軸方向xとY軸方向yに相対的に移動されることにより、ワークWに対するレーザ光Lまたはガイド光LのX,Y軸方向x,yへの相対移動が可能となっている。
なお、前記対物レンズ6は、複数の倍率の異なるレンズを光軸Rの回りに配置し、必要に応じて適宜倍率のレンズを光軸Rの位置へ直線移動して倍率の変換を可能とすることができる。
さらに、レーザ加工装置1は、前記各サーボモータ13a,13b、14a,14a、14b,14bや図示しない前記X,Y,Z軸駆動手段を個別に作動させる複数のモータドライバ群27と、前記レーザ電源2、モータドライバ群27、CCDカメラ19および前記参照用投光器21の動作を制御する制御コンピュータ(制御装置)28とを備えている。該制御コンピュータ28は、前記レーザ電源2とモータドライバ群27に接続されたレーザ/スリット制御部28aと、前記CCDカメラ19に接続され、該CCDカメラ19によって撮像されたレーザ光Lまたはガイド光Lのビームの形状、ワークWの表面における欠陥部の形状等の画像を演算処理して所要の画像データを得る画像処理部28bと、該画像処理部28bで得られた画像データ等を表示する表示器28cと、画像処理部28bから得られた画像データにもとづいて所要の演算をして、その演算結果によりレーザ/スリット制御部28aに指令して前記モータドライバ群27によって前記各サーボモータ13a,13b、14a,14a、14b,14bに所要の動作を行わせたり、前記画像処理部28bから得られた画像データをメモリ(図示せず)に記憶させたり、前記表示器28cに画像を表示させる主制御部28dと、必要な指令を設定入力するキーボード等の入力手段28eと、レーザ加工装置1の動作プログラム、前記入力手段28eで入力された各種設定数値や前記主制御部28dで得られたデータ等が登録される主メモリ等(図示せず)とを備えている。
次に、前記構成のレーザ加工装置1の作用について、図3を参照しながら説明する。
レーザ加工装置1による加工の対象となるワークWは、例えば、図3(a)に示すように、電子回路基板上に複数の配線30が互いに微小間隔をあけて、かつ基板の側辺Waに対して平行な配線部分30aと斜めに形成された配線部分30bとを備え、平行な配線部分30aにおける隣接の配線同士を最短距離で直線的に接続する短絡部(欠陥部)31、または斜めの配線部分30bにおける隣接の配線同士を直線的に接続する短絡部(欠陥部)32が有り、その他は短絡部が無い正常な配線部分となっているものである。なお、図3(b)〜図3(d)、図3(e)〜図3(g)は、それぞれ、図3(a)の短絡部31,32を拡大して示している。
先ず、レーザ加工装置1の制御コンピュータ28を動作させると、モータドライバ群27によって図示しない前記X,Y軸駆動手段が作動して、ワークWとレーザ加工ヘッド24とが相対的にX,Y軸方向x,yへ移動されて、レーザ加工ヘッド24の対物レンズ6の光軸(光軸R)の位置が、予め検査装置によって発見されたワークWの配線部分30aにおける短絡部31の位置まで移動される。そして、図示しない前記Z軸駆動手段によってレーザ加工ヘッド24がZ軸方向zに微速で移動され、該レーザ加工ヘッド24に付設されたCCDカメラ19によって参照用投光器21からの光によって照明されているワークWを撮像して得られた画像データにもとづいて、前記画像処理部28bが前記短絡部31のZ軸方向zの焦点位置と短絡部の中心位置、形状、寸法を演算処理し、その結果にもとづいて前記主制御部28dが前記レーザ/スリット制御部28aを作動させると、前記モータドライバ27の指令で、前記Z軸駆動手段がレーザ加工ヘッド24のZ軸方向zの位置を前記焦点位置に位置決めすると共に、前記各スリット機構4A,4Bの各サーボモータ14a,14a、14b,14bが各スリット板8,8、9,9を個別にそれらの対向方向a,bに進退移動させる。
これにより、例えば、上流位置のスリット機構4Aの一対のスリット板8,8が、短絡部31の中心Cから図3で左右に所定距離隔てた隣接の配線部30a,30aの対向縁30c,30cに各先端縁8a,8aを一致させて、前記配線部30aに平行な幅E1(配線間隔)のスリット(縦スリット)15a(図1、図2)を形成する。また、下流位置のスリット機構4Bの一対のスリット板9,9が、短絡部31を囲む領域33における該短絡部31の中心Cから図3で上下に所定距離隔てた配線部30aに直角な方向を向く外縁31a,31bに、各先端縁9a,9aを一致させて、前記配線部30aに直角な方向に平行な幅F1のスリット(横スリット)15b(図1、図2)を形成する。したがって、前記上流位置のスリット機構4Aの各スリット板8,8で形成される配線部30aに平行なスリット15aと、前記下流位置のスリット機構4Bの各スリット板9,9で形成される配線部30aに直角な方向のスリット15bとによって、平面視(光軸Rの横断面視)で前記対向縁30c,30cと前記外縁31a,31bとで囲まれた矩形の合成スリット16が形成される(図3(b)参照)。
上記のようにして、各スリット機構4A,4Bによって合成スリット16が形成されると、レーザ/スリット制御部28aによってレーザ電源2が作用してレーザ発振器3からレーザ光LがワークWの表面に向けて照射される。その際、前記レーザ光Lは前記合成スリット16によってビーム形状が整形され、前記合成スリット16の矩形に整合したビーム形状を有するレーザ光Lo(以下、「レーザ照射光」という)が前記光学系7を通してワークWの表面に照射されて結像される(図3(c)参照)。これにより、ワークWの配線部30aの短絡部31がレーザ照射光Loの熱エネルギーによって加熱、除去され、ワークWの側辺Waに平行な配線部30aにおける短絡部30cを補修する加工が終了する(図3(d)参照)。
次に、図3(a)に示すように、前記ワークWの側辺Waに対して斜めの配線部分30bにおける隣接の配線同士を接続する短絡部(欠陥部)32を補修する加工を行う場合は、基本的には前記ワークWの配線部30a,30aの短絡部31を補修する加工を行う場合と同様であるが、配線部30bが傾斜されているため、レーザ加工ヘッド24を配線部30bの短絡部32の中心Cに位置決めされた後、該傾斜に合わせて、例えば、上流位置のスリット機構4Aのサーボモータ13aが駆動されて、前記旋回テーブル11aと一緒に各スリット板8,8が前記中心C(光軸R)の回りに回転されて、それらの先端縁8a,8aが配線部30bの傾斜に平行にされる。この後に、前記と同様にして、前記スリット板8,8が移動されて、それらの先端縁8a,8aが配線部30b、30bの傾斜した対向縁30d,30dに一致されて幅E2のスリット15aが形成される。
その際はサーボモータ13bは停止しており、下流位置のスリット機構4Bのスリット板9,9は旋回せず、前記と同様にして、短絡部32を囲む領域34における該短絡部32の中心Cから図3で上下に所定距離隔てた配線部30a(側辺Wa)に直角な方向を向く外縁32a,32bに、各先端縁9a,9aを一致させて、前記配線部30aに直角な方向に平行な幅F2のスリット(横スリット)15b(図1、図2)を形成する。
したがって、前記上流位置のスリット機構4Aの各スリット8,8,で形成される配線部30bに平行なスリット15aと、前記下流位置のスリット機構14Bの各スリット板9,9で形成される配線部30aに直角な方向のスリット15bとによって、平面視(光軸Rの横断面視)で前記対向縁30d,30dと前記外縁32a,32bとで囲まれた平行四辺形の合成スリット16aが形成される(図3(e)参照)。そして、該合成スリット16aが形成されると、前記と同様にして、合成スリット16aで整形されたビーム形状のレーザ照射光Loが短絡部32に照射されて(図3(f)参照)、ワークWの側辺Waに傾斜した配線部30bにおける短絡部32を補修する加工が終了する(図3(g)参照)。
ところで、前記各スリット機構4A,4Bの各スリット板8,8、9,9によって形成される合成スリット16,16aの中心Co(図8)を配線部30a,30bの短絡部31,32の中心Cに合わせた後に、レーザ光LをワークWに向けて照射するようにしたが、通常、装置の組立誤差等によって、前記各スリット機構4A,4Bの旋回テーブル11a,11bの旋回中心Ca,Cbと光軸Rとが一致せず、該光軸Rに対して合成スリット16,16aの中心Coがずれることがある。このように、前記光軸Rと前記合成スリット16,16aの中心Coがずれていると、合成スリット16,16aで整形されたレーザ照射光Loによって加工されるワークWの短絡部31,32が均等な熱エネルギーを受けることができず、効率よい加工が行えないことが生じる場合がある。
そこで、前記各旋回テーブル11a,11bの旋回中心Ca,Cbの光軸Rからのずれ量を予め計測しておき、前記合成スリット16,16aを形成する過程で、前記光軸Rと前記合成スリット16,16aの中心Coとを一致させる操作が以下のようにして行われる。
図4は、装置の組立が完了した後に、前記旋回テーブル11a,11bの旋回中心Ca,Cbの光軸Rからのずれ量を計測する操作を示す。
先ず、図6に示すように、前記旋回テーブル11a,11bを相対的に旋回させて、上流位置のスリット機構4Aのスリット板8,8によるスリット(縦スリット)15aと、下流位置のスリット機構4Bのスリット板9,9によるスリット(横スリット)15bとを角度90°で交差させてそれぞれ最大スリット幅とし、縦、横スリット15a,15bによって正四角形の合成スリット16を形成した(ステップS1)後に、前記ガイド光投光器3aからガイド光Lを出力する(ステップS2)。
なお、前記合成スリット16の中心Coを通る前記縦、横スリット15a,15bに沿う中心軸線をそれぞれMo,Noとする。
これにより、前記合成スリット16を通って整形されたガイド光LのワークWからの反射光が、ハーフミラー17,反射鏡20を介して前記CCDカメラ19で撮像され、その画像がガイド光Lのビーム形状として前記画像処理部28bにより処理されて画像データの作成が行われるので、前記主制御部28dが、図7に示すように、光軸Rを中心とする直角座標軸M、Nを有する前記表示器28cの画面28c1に前記ビーム形状の画像をビーム形状像35として表示させると共に、前記画像データにもとづいて、ビーム形状像35の中心Coが光軸Rに正しく一致している場合に表示器28cに表示されるビーム形状像35の仮想画像36の縦輪郭線36aと、実際のビーム形状像35の縦外郭線35aとの縦座標軸Mからの距離の差(D2−D1)を演算して、前記合成スリット16の中心Coと前記光軸Rとの横ずれd1(図7(a)参照)を求める(ステップS3)。
もし、前記合成スリット16の中心Coの光軸Rからの横ずれd1(図7の例では左方への横ずれ)がある場合には、図8に示すように、前記上流位置のスリット機構4Aのスリット板8,8を前記横ずれd1だけ図8で破線で示す位置から右方へ実践で示す位置まで移動させ、前記縦スリット15aの中心軸線Moを前記直角座標軸Mに合わせて前記横ずれd1を補正する(ステップS4)と共に、前記横ずれd1の数値を前記制御コンピュータ28の図示しないメモリに記憶させる(ステップS5)。その際、前記表示器28cの画面28c1は図7(b)のように変わる。次に、同様に前記主制御部28dが、前記ビーム形状像35の仮想画像36の横輪郭線36bと、実際のビーム形状像35の横外郭線35bとの横座標軸Nからの距離の差(D4−D3)を演算して、前記合成スリット16の中心Coと光軸Rとの縦ずれd2を求める(ステップS6)。もし、縦ずれd2(図7の例では下方への縦ずれ)がある場合には、図9に示すように、前記下流位置のスリット機構4Bのスリット板9,9を前記縦ずれd2だけ図9で上方へ移動させ、前記横スリット15bの中心軸線Noを座標軸Nに合わせて前記縦ずれd2を補正する(ステップS7)と共に、前記縦ずれd2の数値を前記制御コンピュータ28の図示しないメモリに記憶させる(ステップS8)。その際、前記表示器28cの画面28c1は図7(c)のように変わる。
次に、前記縦スリット15aを座標軸Mに沿う方向にして前記旋回テーブル11aを停止した状態で、前記下流位置のスリット機構4Bの旋回テーブル11bを右回り(時計回り)に45°旋回させ、スリット板9,9による横スリット15bを、図10に示すように、右45°回転させる(ステップS9)と、CCDカメラ19で撮像されたガイド光Lのビーム形状が、図11(a)に示すように、平行四辺形に整形されたビーム形状像37aとして前記表示器28cの画面28c1に表示されると共に、前記主制御器28dが前記ビーム形状像37aの短い方の対角線e1を算出する(ステップS10)。次いで、前記下流側位置のスリット機構4Bの旋回テーブル11bを上記と反対方向へ45°旋回させ、前記スリット板9,9による横スリット15bを左45°回転させる(ステップS11)と、前記CCDカメラ19で撮像されたガイド光Lのビーム形状が、図11(b)に示すように、前記ビーム形状像37aと略対称.な平行四辺形に整形されたビーム形状像37bとして前記表示器28cの画面28c1に表示されると共に、前記主制御器28dが前記ビーム形状像37bの短い方の対角線e2を算出し(ステップS12)、前記2つの対角線e1,e2の交点eを算出する(ステップS13)。この交点eは前記スリット板9,9による横スリット15bの旋回中心(旋回テーブル11bの旋回中心)Cbとして、その座標を前記図示しないメモリに記憶させる(ステップS14)。
次に、前記横スリット15bを座標軸Nに沿う方向にして前記旋回テーブル11bを停止した状態で、前記と同様にして、前記上流位置のスリット機構4Aの旋回テーブル11aを右回り(時計回り)に45°旋回させ、スリット板8,8による縦スリット15aを、右45°回転させる(ステップS15)と、前記CCDカメラ19で撮像されたガイド光Lのビーム形状が、平行四辺形に整形された一方のビーム形状像として前記表示器28cに表示されると共に、前記主制御器28dが前記一方のビーム形状像の短い方の対角線を算出する(ステップS16)。次いで、前記上流位置のスリット機構4Aの旋回テーブル11aを上記と反対方向へ45°旋回させ、前記スリット板8,8による横スリット15aを左45°回転させる(ステップS17)と、前記CCDカメラ19で撮像されたガイド光Lのビーム形状が、前記一方のビーム形状像と略対称な平行四辺形に整形された他方のビーム形状像として前記表示器28cに表示されると共に、前記主制御器28dが前記他方のビーム形状像の短い方の対角線を算出し(ステップS18)、前記2つの対角線の交点をを算出する(ステップS19)。この交点は前記スリット板8,8による縦スリット15aの旋回中心(旋回テーブル11aの旋回中心)Caとして、その座標を前記図示しないメモリに記憶させる(ステップS20)。
なお、前記においては、各旋回テーブル11a,11bを共に左右に45°旋回させるようにしたが、これに限らず、他の任意の角度であってもよく、旋回テーブル11a,11b毎に旋回角度を異ならせることもできる。
前記のようにして、前記各スリット機構4A,4Bの旋回テーブル11a,11bの旋回中心(縦、横スリット15a,15bの旋回中心)Ca,Cbの座標が制御コンピュータ28のメモリに記憶されると、実際に前記ワークWを加工する際には、図5に示すようにして、前記光軸Rに対する旋回テーブル11a,11bの旋回中心Ca,Cbの位置ずれがあれば、それを補正して、前記合成スリット16の中心Coを光軸Rに一致させ、レーザ光Lのビーム形状を前記ワークWの所要個所の加工形状に合わせる操作を行う。
すなわち、レーザ加工ヘッド24がワークWに対して相対的に移動して所要の加工個所に移動、位置決めされると、例えば、前記ワークWの45°傾斜した矩形部分を加工するような場合、先ず、図12に示すように、サーボモータ13aにより旋回テーブル11aを旋回させ、上流位置のスリット機構4Aのスリット板8,8による縦スリット15aを右に45°旋回させる(ステップS21)。このとき、前記主制御部28dが、制御コンピュータ28の前記メモリに記憶されていた旋回テーブル11aの中心Caの座標値とその旋回角度45°とから、旋回テーブル11aの旋回中心Caと光軸Rとのスリット板8,8の移動方向aにおける位置のずれ成分(ずれ量補正値)d1を演算して求め(ステップS22)、レーザ/スリット制御部28aとモータドライバ27を介して各サーボモータ14a,14aを作動させ、各スリット板8,8を前記位置のずれ成分だけ、それを無くする方向に波線で示す位置から実線で示す位置へ移動させ、縦スリット15aの軸線Moが光軸Rを通る位置にもたらす(ステップS23)。
次に、同様にして、図13に示すように、サーボモータ13bによって旋回テーブル11bを旋回させ、下流位置のスリット機構4Bのスリット板9,9による横スリット15bを右に45°旋回させる(ステップS24)。このとき、前記主制御部28dが、制御コンピュータ28の前記メモリに記憶されていた旋回テーブル11bの中心Cbの座標値とその旋回角度45°とから、旋回テーブル11bの旋回中心Cbと光軸Rとのスリット板9,9の移動方向bにおける位置のずれ成分(ずれ量補正値)d2を演算して求め(ステップS25)、レーザ/スリット制御部28aとモータドライバ27を介して各サーボモータ14b,14bを作動させ、各スリット板9,9を前記位置のずれ成分だけ、それを無くする方向に破線で示す位置から実線で示す位置へ移動させ、横スリット15bの軸線Noが光軸Rを通る位置にもたらす(ステップS26)。
なお、各スリット機構4A,4Bのスリット板8,8、9,9による合成スリット16の中心Coを光軸Rに一致させる補正操作は、前記旋回テーブル11a,11bの両方を45°旋回させて前記縦、横スリット15a,15bの両方が傾斜して合成スリット16を形成する場合のほかに、旋回テーブル11a,11bの旋回角度が他の任意の角度である場合、旋回テーブル11a,11bの一方もしくは両方を旋回させずに、前記縦、横スリット15a,15bの一方が傾斜して合成スリット16を形成する場合や両方のスリット15a,15bが直交して合成スリット16を形成する場合にも同様にして行うことができる。
前記実施の形態に係るレーザ加工装置1によれば、前記アパーチャー機構4が、光軸R方向に位置をずらし、かつ該光軸Rに垂直な面内におけるスリット15a,15bの開口方向を異ならせて設けた一対のスリット機構4A,4Bからなり、該各スリット機構4A,4Bは、それぞれ個別の回転手段12a,12bによって前記光軸Rの回りに互いに独立して回転する旋回テーブル11a,11bに設けられると共に、光軸Rに交差する平面において互いに先端縁8a,8a、9a,9bを平行に対向させて該対向縁間に前記スリット15a,15bを形成する一対のスリット板8,8、9,9と、該各スリット板8,8、9,9を互いに独立して対向方向a,bに進退移動させる一対の駆動手段10a,10a、10b、10bとを備えた構成とされているので、前記一対のスリット機構4A,4Bの各スリット板8,8、9,9を、各駆動手段10a,10a、10b,10bによってそれぞれ独立に進退移動させることによって、種々の形状、大きさの合成スリット16を形成することができるため、この合成スリット16によってレーザ光Lのビーム形状を多様に変更させることができ、所要の加工形状に整合したビーム形状のレーザ照射光LoをワークWに照射してその所定個所を正確に加工することができる。その際、各旋回テーブル10a,10bを旋回させて、両方のスリット機構4A,4Bのスリット板8,8、9,9により形成されるスリット15a,15bを互いに独立して光軸Rの回りに相対旋回させると、前記合成スリット16の形状の態様を一層増加することができ、レーザ光Lのビーム形状を更に多様に変更させることができて、ビーム形状の選択の自由度を増すことができる。
さらに、前記各スリット機構4A,4Bのスリット15a,15bを重ね合わせて形成される合成スリット16を通過した前記ガイド光Lを撮像するCCDカメラ19と、該CCDカメラ19によって得られた画像にもとづいて前記旋回テーブル11a,11bの旋回中心Ca,Cbの光軸Rに対する位置のずれ量を求めておき、そのずれ量から求めた各スリット板8,8、9,9の移動方向におけるずれ量補正値にもとづいて前記各駆動手段10a,10bを作動させる制御コンピュータ28とを備えているので、装置の組立時等において各旋回テーブルの旋回中心Ca,Cbが光軸Rとが一致せずに芯ずれが生じている場合でも、そのずれ量に応じて各スリット機構4A,4Bの各スリット板8,8、9,9を修正移動させることができるため、各スリット機構4A,4Bのスリット15a,15bを重ね合わせて形成された合成スリット16,16a(レーザ照射光Loのビーム形状)の中心Coを、常に、光軸Rに正確に一致させることができて、ワークWの加工個所をその全体にレーザ光Lのエネルギーを均等に作用させて能率良く、良好に加工することができる。
また、各スリット機構4A,4Bの各スリット板8,8、9,9の先端縁8a,8a、9a,9aがナイフエッジとして形成されているので、レーザ光Lの上流側に位置するスリット機構4Aのスリット15aに入射されるレーザ光Lが、その通路をスリット板8,8の上流側で邪魔されて乱されることなく、良好にスリット15aに入射され、また、レーザ光Lの下流側に位置するスリット機構4Bのスリット15bから出射されるレーザ照射光Loが、その通路をスリット板9,9の下流側で邪魔されて乱されることなく、スリット15bから出射され、良好にビーム形状が整形されたレーザ照射光LoをワークW面に照射させることができる。
なお、前記各実施の形態に係るレーザ加工装置1においては、ワークWとしての電子回路基板に形成された配線パターンにおける配線30の短絡部31,32を加熱して除去する加工を行う場合に適用する例を示したが、これに限らず、前記配線30に断線部がある場合に、該断線部を含む周辺の配線領域をレーザ照射光Loの照射で加熱して除去した後に、その除去領域に塗布された導電性を有する物質を含む溶液をレーザ照射光Loで加熱して、前記除去領域に導電性薄膜を形成して断線部を導通させる場合や、その他の加工品の微細部分を所定形状に合わせ加熱、除去する加工を行う場合にも適用することができる。また、前記ガイド光Loの代わりにレーザ光Lを直接使用して前記旋回テーブル11a,11bの旋回中心Ca,Cbの光軸Rからのずれ量を計測することも可能である。
本発明の一実施の形態に係るレーザ加工装置を示す系統図である。 同じくレーザ加工装置におけるアパーチャー機構のスリット板の構成を示す斜視図である。 同じくレーザ加工装置による加工方法を示す説明図である。 アパーチャー機構による縦、横スリットの旋回中心の光軸からの位置ずれを求める操作方法を示すフロー図である。 アパーチャー機構による縦、横スリットの位置の光軸に対する補正方法を示すフロー図である。 アパーチャー機構による縦、横スリットの旋回中心の光軸からの位置ずれを求める操作方法の手順(その1)を示す説明図である。 アパーチャー機構による合成スリットの光軸に対する位置ずれの補正過程を表した表示器上の画面を示す説明図である。 アパーチャー機構による縦、横スリットの旋回中心の光軸からの位置ずれを求める操作方法の手順(その2)を示す説明図である。 アパーチャー機構による縦、横スリットの旋回中心の光軸からの位置ずれを求める操作方法の手順(その3)を示す説明図である。 アパーチャー機構による縦、横スリットの旋回中心の光軸からの位置ずれを求める操作方法の手順(その4)を示す説明図である。 アパーチャー機構による合成スリットの旋回中心の光軸に対する座標位置を求める過程を表した表示器上の画面を示す説明図である。 アパーチャー機構による縦スリットの位置の光軸に対する補正方法を示す説明図である。 アパーチャー機構による横スリットの位置の光軸に対する補正方法を示す説明図である。
符号の説明
1 レーザ加工装置
3 レーザ発振器
3a ガイド光投光器(投光手段)
4 アパーチャー機構
5 結像レンズ
6 対物レンズ
7 光学系
8,9 スリット板
8a,9a 先端縁
10a,10b 駆動手段
11a,11b 旋回テーブル(旋回体)
12a,12b 回転手段
13a,13b,14a,14b サーボモータ
15a,15b スリット
16,16a 合成スリット
19 CCDカメラ(撮像手段)
24 レーザ加工ヘッド
25 ワークテーブル
27 サーボドライバ
28 制御コンピュータ(制御装置)
28a レーザ/スリット制御部
28b 画像処理部
28c 表示器
28d 主制御部
30 配線
31,32 短絡部(欠陥部)
Lo レーザ照射光
レーザ光
ガイド光
R レーザ光およびガイド光の光軸
W ワーク

Claims (3)

  1. レーザ発振器と、該レーザ発振器から出力されたレーザ光を整形するアパーチャー機構と、結像レンズと対物レンズを有し前記アパーチャー機構を通過して整形されたレーザ光をワーク上に結像させる光学系とを設けたレーザ加工装置において、
    前記アパーチャー機構は、前記レーザ光の光軸方向に位置をずらし、かつ該光軸に垂直な面内におけるスリットの開口方向を異ならせて設けた一対のスリット機構からなり、該各スリット機構は、前記レーザ光の光軸に交差する平面において互いに先端縁を平行に対向させて該対向縁間に前記スリットを形成する一対のスリット板と、該各スリット板を互いに独立して対向方向に進退移動させる一対の駆動手段とを備え、
    前記各スリット機構は、いずれか一方が、回転手段によって前記レーザ光の光軸の回りに回転する旋回体に設けられており、
    前記レーザ発振器から出力される前記レーザ光と同一の光軸を通るガイド光をワークに投光する投光手段と、
    該投光手段によって投光され前記各スリット機構のスリットを重ね合わせて形成される合成スリットを通過したガイド光のワークからの反射光を撮像する撮像手段と、
    該撮像手段によって得られた画像にもとづいて前記ガイド光の光軸に対する前記旋回体の旋回中心のずれ量を求めて、そのずれ量から求めた各スリット板の移動方向におけるずれ量補正値にもとづいて前記各駆動手段を作動させて前記レーザ光の光軸と前記合成スリットの中心とを一致させる制御装置と
    を備えていることを特徴とするレーザ加工装置。
  2. レーザ発振器と、該レーザ発振器から出力されたレーザ光を整形するアパーチャー機構と、結像レンズと対物レンズを有し前記アパーチャー機構を通過して整形されたレーザ光をワーク上に結像させる光学系とを設けたレーザ加工装置において、
    前記アパーチャー機構は、前記レーザ光の光軸方向に位置をずらし、かつ該光軸に垂直な面内におけるスリットの開口方向を異ならせて設けた一対のスリット機構からなり、該各スリット機構は、前記レーザ光の光軸に交差する平面において互いに先端縁を平行に対向させて該対向縁間に前記スリットを形成する一対のスリット板と、該各スリット板を互いに独立して対向方向に進退移動させる一対の駆動手段とを備え、
    前記各スリット機構は、それぞれ個別の回転手段によって前記レーザ光の光軸の回りに互いに独立して回転する旋回体に設けられており、
    前記レーザ発振器から出力される前記レーザ光と同一の光軸を通るガイド光をワークに投光する投光手段と、
    該投光手段によって投光され前記各スリット機構のスリットを重ね合わせて形成される合成スリットを通過したガイド光のワークからの反射光を撮像する撮像手段と、
    該撮像手段によって得られた画像にもとづいて前記ガイド光の光軸に対する前記旋回体の旋回中心のずれ量を求めて、そのずれ量から求めた各スリット板の移動方向におけるずれ量補正値にもとづいて前記各駆動手段を作動させて前記レーザ光の光軸と前記合成スリットの中心とを一致させる制御装置と
    を備えていることを特徴とするレーザ加工装置。
  3. 前記レーザ光の上流側に位置するスリット機構の各スリット板は、先端縁部が上記上流側面を先端に行くにしたがって薄くなるようにした傾斜面によってナイフエッジとして形成され、前記レーザ光の下流側に位置するスリット機構の各スリット板は、先端縁が上記下流側面を先端に行くにしたがって薄くなるようにした傾斜面によってナイフエッジとして形成されたことを特徴とする請求項1または2に記載のレーザ加工装置。
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