JP2012051237A - 液滴吐出ヘッド、インクカートリッジ及び画像形成装置 - Google Patents

液滴吐出ヘッド、インクカートリッジ及び画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2012051237A
JP2012051237A JP2010195650A JP2010195650A JP2012051237A JP 2012051237 A JP2012051237 A JP 2012051237A JP 2010195650 A JP2010195650 A JP 2010195650A JP 2010195650 A JP2010195650 A JP 2010195650A JP 2012051237 A JP2012051237 A JP 2012051237A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
liquid chamber
droplet discharge
piezoelectric element
head
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Ceased
Application number
JP2010195650A
Other languages
English (en)
Inventor
Yusuke Nonoyama
裕介 野々山
Kiyoshi Yamaguchi
清 山口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2010195650A priority Critical patent/JP2012051237A/ja
Publication of JP2012051237A publication Critical patent/JP2012051237A/ja
Ceased legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
  • Ink Jet (AREA)

Abstract

【課題】 振動板の強制的な撓みによって発生する逆電圧による不具合を防止して耐久性を大幅に高めて長寿命化を図り、さらに、製造時における歩留まりの向上による低コスト化を図ることができる液滴吐出ヘッド、インクカートリッジ及び画像形成装置を提供する。
【解決手段】 インクが吐出されるノズル孔を有し、かつ振動板によって一部が形成された個別液室を備えた液室基板と、振動板に設けられ、電圧の印加によって個別液室に圧力を発生させてノズル孔からインクを吐出させる圧電素子30とを有するインクジェットヘッド61であって、圧電素子30と電気的に並列に接続された保護素子31を備えている。
【選択図】図3

Description

本発明は、インク等の液体を吐出する液滴吐出ヘッド、インクカートリッジ及び画像形成装置に関する。
インクジェットヘッドを搭載したインクジェットプリンタ等の画像形成装置は、記録時の騒音が極めて小さいこと、高速印字が可能であること、インクの自由度が高く安価な普通紙を使用できることなどで多くの利点を有する。この中でも記録が必要な時にのみインク滴を吐出する、いわゆるインク・オン・デマンド方式の画像形成装置が、記録に不要なインクの回収を必要としないため、現在主流となってきている。
プリンタ、ファクシミリ、複写装置等の画像形成装置として用いるインクジェット記録装置において使用する液滴吐出ヘッドであるインクジェットヘッドとしては、インク滴を吐出するノズルと、このノズルが連通する吐出室(加圧液室、圧力室、インク流路等とも称される)と、吐出室内を加圧して圧力を発生させる圧力発生手段とを備えて、圧力発生手段で発生した圧力で吐出室内のインクを加圧してノズルからインク滴を吐出させる。
このようなインクジェットヘッドからなる液滴吐出ヘッドの圧力発生手段としては、圧電素子などの電気機械変換素子を用い、吐出室の壁面を形成している振動板を変形変位させることでインク滴を吐出させるピエゾ型、または吐出室内に配設した発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いてインクの膜沸騰でバブルを発生させてインク滴を吐出させるバブル型(サーマル型)などがある。
ピエゾ型のインクジェットヘッドには、変形する結晶体が長くなる電場と同一方向(D33方向)の変形を利用した縦振動型、結晶体が短くなる電場に直交する方向(D31方向)の変形を利用した横振動(ベンドモード)型、さらには、剪断変形を利用したシェアモード型等がある。
その中で近年、半導体プロセスやマイクロマシニング技術の進歩により、パターニング加工技術が確立され、かつ、コストの安いSi基板に加圧室及びピエゾ素子を直接形成する薄膜ピエゾ方式のアクチュエータが考案されている。
しかし、このような薄膜ピエゾ方式の素子特有の課題として、液圧力により振動板が撓むと逆電圧が発生し、アクチュエータの劣化・破壊の原因になるという課題がある。また、薄膜ピエゾヘッドの製造において、プラズマ工程や静電放電により高電圧がかかりアクチュエータが破壊する可能性があり、製品の歩留まり向上のために、このような工程中のアクチュエータ破壊は回避する必要があるという課題がある。
ここで、アクチュエータとして電気熱変換素子を用いてインクの膜沸騰でバブルを発生させてインク滴を吐出させるバブル型のインクジェットヘッドにおいて、電気熱変換素子の抵抗値をモニターするために設置してあるランクヒーターが、ユーザー取り扱い時に発生する静電気で破壊されることを防止する目的でダミーMOSもしくは保護ダイオードを搭載したものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、ユーザー取り扱い時に発生する静電気で基板温度検出素子であるダイオードセンサが破壊されることを防止する目的で、保護ダイオードを搭載したものも知られている(例えば、特許文献2参照)。
ところが、上記特許文献1,2の技術は、アクチュエータとして電気熱変換素子を用いたインクジェットヘッドに関するものであり、これらの特許文献1,2の技術では、前述した薄膜ピエゾからなる電気機械変換素子をアクチュエータとして用いたインクジェットヘッドに特有な課題を解決することはできなかった。
そこで本発明は、振動板の強制的な撓みによって発生する逆電圧による不具合を防止して耐久性を大幅に高めて長寿命化を図り、さらに、製造時における歩留まりの向上による低コスト化を図ることができる液滴吐出ヘッド、インクカートリッジ及び画像形成装置を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するため、請求項1に記載の液滴吐出ヘッドは、液体が吐出されるノズルを有し、かつ振動板によって一部が形成された液室を備えた液室基板と、前記振動板に設けられ、電圧の印加によって前記液室に圧力を発生させて前記ノズルから液体を吐出させる圧電素子とを有する液滴吐出ヘッドであって、
前記圧電素子と電気的に並列に接続された保護素子を備えたものである。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の液滴吐出ヘッドにおいて、前記保護素子は、前記液室基板に埋め込まれたツェナーダイオードである。
また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の液滴吐出ヘッドにおいて、前記液室基板は、P型Si結晶からなり、この液室基板にN型領域を形成することで前記ツェナーダイオードが形成されたものである。
また、請求項4に記載のインクカートリッジは、インク滴を吐出する液滴吐出ヘッドと、この液滴吐出ヘッドにインクを供給するインクタンクとを一体化したインクカートリッジであって、前記液滴吐出ヘッドが請求項1から3のいずれか一項に記載の液滴吐出ヘッドである。
また、請求項5に記載の画像形成装置は、液滴吐出ヘッドから液滴を吐出させて画像を形成する画像形成装置であって、前記液滴吐出ヘッドが請求項1から3のいずれか一項に記載の液滴吐出ヘッドである。
本発明によれば、液室内の液体の液圧力の変動によって振動板に撓みが生じることにより、圧電素子において逆電圧が発生するが、この逆電圧は、保護素子によって吸収される。これにより、この逆電圧による材料の劣化・破壊を防止することができる。
また、製造工程におけるプラズマ工程や静電放電により高電圧がかかるときは、保護素子によって高電圧がグランドに吸収されてアクチュエータである圧電素子及び振動板等の破壊を防止することができる。これにより、長寿命化を実現でき、信頼性を向上することができる。また、製品歩留まりの向上を図ることができ、低コスト化を実現できる。
実施形態に係るインクジェットヘッドのインク滴の吐出側から視た一部を断面視した分解斜視図である。 実施形態に係るインクジェットヘッドを示す図であって、(a)は保護基板を除いた液室基板の保護基板との接合面側の平面図、(b)は(a)におけるX−X断面図、(c)は(a)におけるY−Y断面図である。 実施形態に係るインクジェットヘッドの電気回路図である。 実施形態に係るインクジェットヘッドの製造工程を説明する図であって、(a)から(e)は各工程における正面図及び断面図である。 実施形態に係るインクジェットヘッドの製造工程を説明する図であって、(a)から(d)は各工程における正面図及び断面図である。 実施形態に係るインクカートリッジの下方側から視た斜視図である。 実施形態に係るインクジェット記録装置の内部構造を説明する斜視図である。 実施形態に係るインクジェット記録装置の内部構造を説明する側面図である。
以下、本発明に係る液滴吐出ヘッド、インクカートリッジ及び画像形成装置の実施形態について説明する。
(液滴吐出ヘッド)
図1は実施形態に係るインクジェットヘッドのインク滴の吐出側から視た一部を断面視した分解斜視図、図2は実施形態に係るインクジェットヘッドを示す図であって、(a)は保護基板を除いた液室基板の保護基板との接合面側の平面図、(b)は(a)におけるX−X断面図、(c)は(a)におけるY−Y断面図、図3は実施形態に係るインクジェットヘッドの電気回路図である。
図1及び図2に示すように、本実施形態に係るインクジェットヘッド(液滴吐出ヘッド)61は、液室基板1の表裏にノズル基板2及び保護基板3が積層されて接合された3枚の基板の積層構造を有したもので、ノズル基板2のノズル孔(ノズル)20からインク滴を吐出するサイドシューター方式のヘッドである。
液室基板1としては、P型Si結晶からなるウエハが用いられている。液室基板1には、P型Si結晶のSi層の表面に、選択的に、シリコン酸化膜及びシリコンの多層構成とされた振動板9が形成されており、この振動板9が形成された領域がP型Si領域10とされている。また、液室基板1は、P型Si領域10以外の領域に、N型ドープ領域(N型領域)11が形成されている。
振動板9を構成する領域には、共通電極12、圧電体13及び上部電極14が順に形成されており、圧電体13は、圧電素子30としてパターニングされ、この圧電素子30及び振動板9等からアクチュエータが構成されている。
また、液室基板1には、上部電極14上を避けた圧電素子30の端部と共通電極12に層間絶縁膜15が形成され、さらに、所望の位置に、上部電極14に導通する引き出し配線16が設けられている。
また、振動板9を構成する領域では、圧電素子30側と反対側に、シリコンをエッチングすることにより、隔壁18によって囲われた凹状の複数の個別液室(液室)17が形成されている。
また、液室基板1には、圧電素子30側と反対側における個別液室17の配列領域に隣接する位置に、共通液室19が形成されており、各個別液室17は、それぞれ流路24を介して共通液室19に連通されている。流路24は、個別液室17よりも断面積が小さくされており、この流路24を流れるインクに対して流体抵抗を付与する。
ノズル基板2は、約30μm程度のステンレス(SUS)の薄板からなるもので、このノズル基板2を液室基板1に接合させることにより、液室基板1の個別液室17が囲われている。このノズル基板2には、液室基板1の個別液室17と連通するノズル孔20を有しており、このノズル孔20からインク滴が吐出される。
保護基板3には、液室基板1側に、複数の凹部22が形成されており、これらの凹部22が、液室基板1の圧電素子30の上部を覆うように配置されている。これにより、液室基板1の圧電素子30は、保護基板3の凹部22によって形成された圧電素子保護空間内に配置され、外力によって変位しないように保護されている。
また、この保護基板3には、液室基板1の共通液室19と連通するインク供給口21が形成されており、このインク供給口21を介してインクタンク等の貯留部からインクが共通液室19へ供給される。
図3に示すように、アクチュエータを構成する圧電素子30の上部電極14には、駆動源32が接続されており、この駆動源32によって圧電素子30の上部電極14と共通電極12との間に電圧が印加される。
また、圧電素子30には、保護素子31が電気的に並列に接続されている。この保護素子31は、駆動源32に対して逆接続されたツェナーダイオードからなるもので、この保護素子31を設けることにより、振動板9が撓むことにより、圧電素子30で発生した電圧が保護素子31で吸収される。
次に、上記のインクジェットヘッドの製造工程について説明する。
図4及び図5は実施形態に係るインクジェットヘッドの製造工程を説明する図である。
図4(a)に示すように、まず、液室基板1上の振動板9を形成する領域以外の箇所にマスクとしてのシリコン窒化膜をパターニングした後、例えば、プラズマCVD法またはパイロ酸化法などのポリシリコンとシリコン熱酸化膜形成手段によってポリシリコンとSiOの多層積層膜を形成し、このポリシリコンとSiOの多層積層膜からなる振動板9を液室基板1上に形成する。
マスクであるシリコン窒化膜を除去した後、例えば、ボロンドープイオン注入などのN型Si形成手段によって液室基板1上にN型ドープ領域11を形成する。このときボロンドープ量でツェナーダイオードの降伏電圧が決定するため、例えば、駆動電圧の120%が降伏電圧となるようにドープ量を決める。同様の機能を果たすのであれば、ドープ量は上記の120%に限らない。
図4(b)に示すように、例えば、ゾルゲル法またはスパッタ法などの薄膜形成手段によって、例えば、白金、チタンあるいは酸化ニッケルランタン(LNO)などからなる共通電極12、例えば、チタン酸ジルコニウム酸鉛(PZT)からなる圧電体13、例えば、白金、酸化ニッケルランタン(LNO)からなる上部電極14を、液室基板1上に順次形成する。
図4(c)に示すように、例えば、リソエッチ法等により上部電極14、圧電体13をパターニングして圧電素子30を形成する。
図4(d)に示すように、上部電極14上を避けて圧電素子30の端部と共通電極12とに、例えば、SiO、SiNからなる層間絶縁膜15を形成する。なお、この層間絶縁膜15は、振動板9における振動変位の妨げにならないように形成する。
図4(e)に示すように、例えば、アルミニウムからなる引き出し配線16を所定の位置に形成する。
図5(a)に示すように、シリコン基板に、例えば、リソエッチ法によって凹部22を形成した保持基板3を別途に製作し、この保持基板3を液室基板1の圧電素子30が形成された上面側へ接着して接合する。
図5(b)に示すように、液室基板1の圧電素子30の形成面と反対側の面である下面を研磨し、液室基板1を所定の厚さに形成する。
図5(c)に示すように、液室基板1の下面に、例えば、ICPドライエッチングによってエッチングを行い、個別液室17、流路24及び共通液室19となる凹部を形成する。
図5(d)に示すように、ステンレスの薄板に対してプレス加工及び研磨加工を行い、ノズル孔20を有するノズル基板2を形成し、このノズル基板2を、液室基板1の凹部を形成した下面へ接合する。
その後、圧電素子30の上部電極14及び共通電極12を駆動源32に接続する。
上記の工程によって本実施形態のインクジェットヘッド61を円滑に製造することができる。
次に、上記のように構成されたインクジェットヘッド61の動作を説明する。
各個別液室17には、インク供給口21から共通液室19を経由してインクが供給される。
そして、各個別液室17がインクにより満たされた状態で、駆動源32によって圧電素子30の上部電極14と共通電極12との間に電圧が印加されると、圧電素子30の圧電体13が横振動モードで変形して縮み、圧電素子30と密着している振動板9全体が個別液室17側に凸形状に変形する。
すると、個別液室17の体積が減少し、個別液室17内の圧力が急激に上昇し、ノズル孔20からインク滴が記録紙等のメディアへ吐出される。
したがって、このインクジェットヘッド61では、駆動源32からパルス電圧を連続的に繰り返し印加させることにより、ノズル孔20からインク滴を連続的に吐出させることができる。
このとき、振動板9には、インク滴の吐出時に生じる個別液室17内のインクの液圧力の変動である圧力波によって強制的に撓みが生じる。これにより、圧電素子30において逆電圧が発生するが、この逆電圧は、ツェナーダイオードからなる保護素子31によって吸収される。したがって、圧電素子30及び振動板9等のアクチュエータを構成する材料の逆電圧の影響で生じる劣化・破壊などの不具合を防止することができる。
また、上記のインクジェットヘッド61では、その製造工程において、プラズマ工程や静電放電により高電圧がかかるときは、ツェナーダイオードからなる保護素子31によって高電圧がグランドに吸収されてアクチュエータである圧電素子30及び振動板9の破壊を防止することができる。
これにより、インクジェットヘッド61の耐久性を大幅に高めて長寿命化を実現でき、信頼性を向上させることができる。また、製品歩留まりの向上を図ることができ、低コスト化を実現できる。
また、液室基板1にツェナーダイオードを埋め込んで保護素子31として機能させることで、余分なスペースを設けることなく保護素子31の設置ができ、よって、小型化を図ることができる。
特に、P型Si結晶からなる液室基板1へN型Si領域を形成することにより、保護素子31として機能するツェナーダイオードを埋め込んだので、配線の容易化及び小型化を図ることができる。
(インクカートリッジ)
次に、本実施形態に係るインクカートリッジについて説明する。
図6は実施形態に係るインクカートリッジの下方側から視た斜視図である。
図6に示すように、このインクカートリッジ60は、ノズル孔20等を有する上記のインクジェットヘッド61と、このインクジェットヘッド61に対してインクを供給するインクタンク62とを一体化させたものである。
このインクカートリッジ60では、インクタンク62に貯留されたインクが、インクジェットヘッド61のインク供給口21から共通液室19を経由して個別液室17へ供給される。そして、駆動源32によって圧電素子30に電圧が印加されると、個別液室17内の圧力が急激に上昇し、ノズル孔20からインク滴が記録紙等のメディアへ吐出され、メディアへ印刷が行われる。
このように、インクタンク62にインクジェットヘッド61を一体化したインクカートリッジ60の場合、長寿命化、高信頼性化及び歩留まり向上による低コスト化が図られたインクジェットヘッド61を用いているので、このインクカートリッジ60自体の長寿命化、高信頼性化及び製造不良の減少による低コスト化を図ることができる。
(画像記録装置)
次に、本発明に係る画像形成装置であるインクジェット記録装置について説明する。
図7は実施形態に係るインクジェット記録装置の内部構造を説明する斜視図、図8は実施形態に係るインクジェット記録装置の内部構造を説明する側面図である。
図7及び図8に示すように、インクジェット記録装置(画像形成装置)200は、装置本体81内に、主走査方向に移動可能なキャリッジ93、キャリッジ93に搭載された記録ヘッド94及び記録ヘッド94へインクを供給するインクカートリッジ95等で構成される印字機構部82等を収納している。
印字機構部82は、装置本体81の左右の側板に横架したガイド部材である主ガイドロッド91と従ガイドロッド92とでキャリッジ93を主走査方向に摺動自在に保持し、このキャリッジ93に、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(Bk)の各色のインク滴を吐出する本発明に係るインクジェットヘッド61からなる記録ヘッド94を複数のインク孔20を主走査方向と交差する方向に配列し、インク滴の吐出方向を下方に向けて装着している。また、キャリッジ93には記録ヘッド94に各色のインクを供給するための各インクカートリッジ95が交換可能に装着されている。
インクカートリッジ95は、上方に大気と連通する大気口を有し、下方にはインクジェットヘッド61へインクを供給する供給口を有している。また、インクカートリッジ95は、その内部に、インクが充填された多孔質体を有しており、多孔質体の毛管力によってインクジェットヘッド61へ供給されるインクをわずかな負圧に維持している。また、記録ヘッド94としては、ここでは各色毎のインクジェットヘッド61を用いているが、各色のインク滴を吐出する複数のノズル孔20を有する1個のインクジェットヘッド61を備えたものでもよい。
ここで、キャリッジ93は、後方側(用紙搬送方向下流側)が主ガイドロッド91に摺動自在に嵌装され、前方側(用紙搬送方向上流側)が従ガイドロッド92に摺動自在に載置されている。また、このキャリッジ93を主走査方向に移動走査するため、主走査モータ97で回転駆動される駆動プーリ98と従動プーリ99との間にタイミングベルト100が張装され、このタイミングベルト100がキャリッジ93に固定されている。これにより、主走査モータ97の正逆回転によりキャリッジ93が往復移動される。
また、インクジェット記録装置200の装置本体81の下方部には、前方側から多数枚の用紙83を積載可能な給紙カセットまたは給紙トレイからなる給紙部84が抜き差し自在に装着されている。また、装置本体81の前方側には、用紙83を手差しで給紙するための手差しトレイ85が開倒可能とされている。
また、装置本体81には、給紙部84にセットした用紙83を記録ヘッド94の下方側に搬送するために、給紙部84から用紙83を分離給送する給紙ローラ101及びフリクションパッド102と、用紙83を案内するガイド部材103と、給紙された用紙83を反転させて搬送する搬送ローラ104と、この搬送ローラ104の周面に押し付けられる搬送コロ105と、搬送ローラ104からの用紙83の送り出し角度を規定する先端コロ106とを設けている。
搬送ローラ104は、副走査モータ107によってギヤ列を介して回転駆動される。また、記録ヘッド94の下方には、キャリッジ93の主走査方向の移動範囲に対応して搬送ローラ104から送り出された用紙83を記録ヘッド94の下方側で案内する用紙ガイド部材である印写受け部材109を設けている。この印写受け部材109の用紙搬送方向下流側には、用紙83を排紙方向へ送り出すために回転駆動される搬送コロ111及び拍車112が設けられ、さらに、用紙83を排紙トレイ86に送り出す排紙ローラ113及び拍車114と、排紙経路を形成するガイド部材115,116とが配設されている。
上記のような搬送機構を備えたインクジェット記録装置200は、給紙部84または手差しトレイ85から給送される用紙83を取り込み、印字機構部82によって所要の画像を記録した後、後面側に装着された排紙トレイ86に排紙する。
また、装置本体81には、キャリッジ93の移動方向右端側の記録領域を外れた位置に、記録ヘッド94の吐出不良を回復するための回復装置117が配置されている。回復装置117は、キャッピング手段と吸引手段とクリーニング手段とを有している。キャリッジ93は、印字待機中には、この回復装置117が設けられた右端の記録領域を外れた位置に移動される。この状態において、記録ヘッド94は、回復装置117のキャッピング手段でキャッピングされ、ノズル孔20からなるインク滴の吐出口部が湿潤状態に保たれ、インク乾燥による吐出不良が防止される。また、記録途中などにおいては、記録と関係しないインクを回復装置117において吐出させることにより、全てのノズル孔20からなる吐出口におけるインクの粘度を一定にし、安定した吐出性能を維持する。
吐出不良が発生した場合等には、回復装置117のキャッピング手段で記録ヘッド94のノズル孔20からなる吐出口を密封し、図示しないチューブを通して吸引手段でノズル孔20からインクとともに気泡等を吸い出す。ノズル孔20の形成面に付着したインクやゴミ等は、クリーニング手段により除去する。これにより、記録ヘッド94における吐出不良が回復される。なお、記録ヘッド94から吸引したインクは、装置本体81の下部に設置された廃インク溜(不図示)に排出され、廃インク溜内部のインク吸収体に吸収保持される。
上記構成のインクジェット記録装置200では、用紙83への記録時には、キャリッジ93を移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド94を駆動することにより、停止している用紙83にインク滴を吐出して1行分を記録し、用紙83を所定量搬送後、次の行の記録を行う。そして、この動作を繰り返し行うことにより、用紙83に、画像や文字等が印刷される。
また、インクジェット記録装置200は、記録終了信号の入力、または用紙83の後端が記録領域に到達した旨の信号を受けることにより、記録動作を終了させ用紙83を排紙する。
そして、このインクジェット記録装置200は、長寿命化、高信頼性化及び歩留まり向上による低コスト化が図られた本発明のインクジェットヘッド61を記録ヘッド94として用いているので、長寿命化、高信頼性化及び製造不良の減少による低コスト化を図ることができる。特に、振動板9の駆動不良によるインク滴の吐出不良がなく、安定したインク滴の吐出特性を得ることができ、画像品質を向上させることができる。
なお、上記実施形態中に記載した膜厚等の数値や材料は、上記の実施形態に限定されることはない。また、本発明は、インクジェット技術を利用する三次元造型技術などに応用することができる。
尚、上述の実施形態は本発明の好適な実施の例ではあるがこれに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。
1 液室基板
9 振動板
11 N型ドープ領域(N型領域)
17 個別液室(液室)
20 ノズル孔(ノズル)
30 圧電素子
31 保護素子
60 インクカートリッジ
61 インクジェットヘッド(液滴吐出ヘッド)
62 インクタンク
200 インクジェット記録装置(画像形成装置)
特開2004−50636号公報 特開2004−50637号公報

Claims (5)

  1. 液体が吐出されるノズルを有し、かつ振動板によって一部が形成された液室を備えた液室基板と、前記振動板に設けられ、電圧の印加によって前記液室に圧力を発生させて前記ノズルから液体を吐出させる圧電素子とを有する液滴吐出ヘッドであって、
    前記圧電素子と電気的に並列に接続された保護素子を備えていることを特徴とする液滴吐出ヘッド。
  2. 前記保護素子は、前記液室基板に埋め込まれたツェナーダイオードであることを特徴とする請求項1に記載の液滴吐出ヘッド。
  3. 前記液室基板は、P型Si結晶からなり、この液室基板にN型領域を形成することで前記ツェナーダイオードが形成されていることを特徴とする請求項2に記載の液滴吐出ヘッド。
  4. インク滴を吐出する液滴吐出ヘッドと、この液滴吐出ヘッドにインクを供給するインクタンクとを一体化したインクカートリッジであって、
    前記液滴吐出ヘッドが請求項1から3のいずれか一項に記載の液滴吐出ヘッドであることを特徴とするインクカートリッジ。
  5. 液滴吐出ヘッドから液滴を吐出させて画像を形成する画像形成装置であって、
    前記液滴吐出ヘッドが請求項1から3のいずれか一項に記載の液滴吐出ヘッドであることを特徴とする画像形成装置。
JP2010195650A 2010-09-01 2010-09-01 液滴吐出ヘッド、インクカートリッジ及び画像形成装置 Ceased JP2012051237A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010195650A JP2012051237A (ja) 2010-09-01 2010-09-01 液滴吐出ヘッド、インクカートリッジ及び画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010195650A JP2012051237A (ja) 2010-09-01 2010-09-01 液滴吐出ヘッド、インクカートリッジ及び画像形成装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2012051237A true JP2012051237A (ja) 2012-03-15

Family

ID=45905164

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010195650A Ceased JP2012051237A (ja) 2010-09-01 2010-09-01 液滴吐出ヘッド、インクカートリッジ及び画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2012051237A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019059224A (ja) * 2017-09-27 2019-04-18 セイコーエプソン株式会社 液体吐出装置、及び、プリントヘッド

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4161670A (en) * 1975-10-30 1979-07-17 Siemens Aktiengesellschaft Circuit arrangement for driving piezoelectric ink jet printers
JPH08238773A (ja) * 1995-03-07 1996-09-17 Canon Inc インクジェット記録ヘッドとその製造方法および駆動回路
JP2000289195A (ja) * 1999-04-07 2000-10-17 Max Co Ltd インクジェットヘッドの駆動回路
JP2003127397A (ja) * 2001-10-26 2003-05-08 Canon Inc 回路基板の製造方法
JP2004091070A (ja) * 2002-08-29 2004-03-25 Canon Inc 記録装置
JP2006142594A (ja) * 2004-11-18 2006-06-08 Seiko Epson Corp インクジェットプリンタ、インクジェットプリンタの制御方法、およびプログラム
JP2006315218A (ja) * 2005-05-11 2006-11-24 Ricoh Co Ltd 液体吐出ヘッド及び画像形成装置
JP2010105299A (ja) * 2008-10-31 2010-05-13 Seiko Epson Corp 液体吐出装置、及び、液体吐出ヘッド

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4161670A (en) * 1975-10-30 1979-07-17 Siemens Aktiengesellschaft Circuit arrangement for driving piezoelectric ink jet printers
JPH08238773A (ja) * 1995-03-07 1996-09-17 Canon Inc インクジェット記録ヘッドとその製造方法および駆動回路
JP2000289195A (ja) * 1999-04-07 2000-10-17 Max Co Ltd インクジェットヘッドの駆動回路
JP2003127397A (ja) * 2001-10-26 2003-05-08 Canon Inc 回路基板の製造方法
JP2004091070A (ja) * 2002-08-29 2004-03-25 Canon Inc 記録装置
JP2006142594A (ja) * 2004-11-18 2006-06-08 Seiko Epson Corp インクジェットプリンタ、インクジェットプリンタの制御方法、およびプログラム
JP2006315218A (ja) * 2005-05-11 2006-11-24 Ricoh Co Ltd 液体吐出ヘッド及び画像形成装置
JP2010105299A (ja) * 2008-10-31 2010-05-13 Seiko Epson Corp 液体吐出装置、及び、液体吐出ヘッド

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019059224A (ja) * 2017-09-27 2019-04-18 セイコーエプソン株式会社 液体吐出装置、及び、プリントヘッド
JP7069808B2 (ja) 2017-09-27 2022-05-18 セイコーエプソン株式会社 液体吐出装置、及び、プリントヘッド

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2010099880A (ja) 液体吐出ヘッド及び画像形成装置
JP5618208B2 (ja) 液滴吐出ヘッド、液体カートリッジおよび画像形成装置
JP6284065B2 (ja) 画像形成装置
JP2016016522A (ja) 液滴吐出ヘッド、画像形成装置
JP2012131180A (ja) 液滴吐出ヘッド及び液滴吐出装置
JP2012061704A (ja) 液滴吐出ヘッド、ヘッドカートリッジ、画像形成装置、及びマイクロポンプ
JP2011056922A (ja) 液体吐出ヘッド及び画像形成装置
JP2013000992A (ja) 液滴吐出ヘッド及び画像形成装置
JP6213815B2 (ja) 液滴吐出ヘッド及び画像形成装置
JP2012121199A (ja) 液滴吐出ヘッド、インクカートリッジ及び画像形成装置
JP2014177061A (ja) 液滴吐出ヘッドの駆動方法、液滴吐出ヘッドおよび画像形成装置
JP2012051237A (ja) 液滴吐出ヘッド、インクカートリッジ及び画像形成装置
JP5728934B2 (ja) ヘッド回復装置及び画像形成装置
JP5065845B2 (ja) 液体吐出ヘッド、液体吐出装置、画像形成装置
JP5857559B2 (ja) 液体吐出ヘッド及び画像形成装置
JP2003062997A (ja) 液滴吐出ヘッド及びヘッド駆動装置
JP2013163341A (ja) 液滴吐出ヘッド、インクカートリッジおよび画像形成装置
JP2012076449A (ja) 液滴吐出ヘッド、インクカートリッジ、画像形成装置、及び液滴吐出ヘッドの製造方法
JP2009066890A (ja) 液体吐出ヘッド及び画像形成装置
JP2011014794A (ja) 圧電型アクチュエータ、液滴吐出ヘッド及び画像形成装置
JP2007076128A (ja) 液体吐出ヘッド及び画像形成装置
JP2003245897A (ja) 静電アクチュエータ、液滴吐出ヘッド及びインクジェット記録装置
JP2003094648A (ja) 液滴吐出ヘッド
JP4138420B2 (ja) 液滴吐出ヘッド及びインクジェット記録装置、画像形成装置、液滴を吐出する装置
JP6701784B2 (ja) 液体吐出ヘッド、液体吐出ユニット及び液体を吐出する装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130621

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140129

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140129

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140326

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20141105

A045 Written measure of dismissal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A045

Effective date: 20150324