JP2012043928A - プラズマ処理方法及びプラズマ処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】トレイの表面粗さに関係なくプラズマ処理時及びその前後に基板をトレイに確実に固定することができ、しかも必要なときにはトレイから基板を容易に剥離することができるプラズマ処理方法及びプラズマ処理装置を提供する。
【解決手段】基板14をトレイ15上に載置し、該トレイ15を支持台13上に載置して基板14表面をプラズマにより処理するプラズマ処理方法において、シート状の基材の両面に熱剥離粘着層が設けられた熱剥離接着部材16でトレイ15と基板14を接着する。熱剥離粘着層は常温で粘着性を有するため、プラズマ処理前後はトレイ15と基板14が確実に固定され、処理後はトレイ15を所定の剥離温度以上に加熱するだけで、基板14及び熱剥離接着部材16をトレイ15から容易に取り外すことができる。また、熱剥離接着部材16の両面に同じ熱剥離粘着層を設けたため、熱剥離接着部材16はトレイ15及び基板14に対して均等な接着力で接着する。
【選択図】図1

Description

本発明は、プラズマにより被処理材表面にエッチング、成膜、洗浄等の処理を行うプラズマ処理方法及びプラズマ処理装置に関する。
基板等の被処理材(以下、単に基板と呼ぶ)表面のプラズマ処理は、次のように行われる。まず基板を真空容器内に搬入して支持台上に載置する。真空容器の内部を減圧状態にした後、処理用のガス(プラズマガス)を真空容器内に導入し、種々の方法でエネルギーを投入してプラズマガスをプラズマ化する。導入するプラズマガスの種類や投入するエネルギー等を適宜設定することにより、基板に対してエッチング、堆積、洗浄等の処理が行われる。
ハンドリングの便宜のため、通常、基板はまずトレイ上に載置・固定され、次に、基板を載置したトレイが真空容器内の支持台上に載置される。すなわち、基板はトレイと一緒に真空容器内に装入されて処理が行われ、処理後はトレイと一緒に真空容器から取り出されて後工程の処理が行われる。所定の処理が終わった後、基板はトレイから取り外される。
支持台上でプラズマ処理が行われている間、プラズマのエネルギーが基板に投入されるため基板の温度は上昇する。この温度上昇が過度になると、基板自体の特性が変化又は劣化したり、フォトレジストが焼けたりする。そのため、多くの場合、プラズマ処理の間、基板を冷却することが行われる。基板の冷却は、通常、それを載置する支持台を冷却することにより行われる。
基板と支持台の間に上記のようにトレイが介在する場合、トレイに熱伝導率の良好な材料を用いたとしても、支持台とトレイの接触面、及び、トレイと基板の接触面の熱伝達が良好でなければ、基板は十分に冷却されない。支持台とトレイは、従来より機械的な(メカニカル)チャックや静電チャック等で十分な密着性が確保され、場合によっては、それに加えて熱伝導率の良好なヘリウムガスを両者間に流す機構も備えられていた。そのため、支持台とトレイの間の熱伝達に大きな問題はなかった。
これに対して、トレイと基板は可搬性が重視されるため、両者の間に上記のようなチャック方法を用いることができない。しかし、単に基板をトレイに載置しただけでは、減圧下では両者の間が真空断熱されてしまう。そのため、基板の熱が十分支持台に伝達されず、折角支持台に冷却装置を設けてもその効果を奏することなく基板温度が上昇する。トレイと基板の間にグリスを塗布して両者の密着性を上げることにより、両者の間の熱伝達率を上げることができるが、プラズマ処理中にグリスの一部が気化することによって真空容器の内部や基板表面を汚染する。また、グリスはトレイと基板を接着する効果も有するが、熱伝達率向上の効果を上げようとするとその接着力も強力となり、支持台から基板を剥離する際に基板に無理な力が加わって基板を損傷するという問題がある。更に、プラズマ処理後はグリスを有機溶媒で除去する必要がある。
そこで、本出願人は、発泡剥離性シートで基板とトレイを接着することを提案した(特許文献1参照)。発泡剥離性シートは、シート状の基材の一方の面に熱剥離性粘着層が、他方の面に感圧粘着層が設けられた接着部材であり、感圧粘着層がトレイ側に、熱剥離性粘着層が基板側に向くようにトレイと基板の間に介装される。熱剥離性粘着層は所定温度に加熱することにより粘着力を失う性質を有しており、発泡剥離性シートで基板をトレイに固定した後、前記トレイを所定温度に加熱することで、トレイから基板を簡単に取り外すことができる。
特開2007-201404号公報
ところが、感圧粘着層は熱剥離性粘着層よりも粘着力が弱いため、発泡剥離性シートとトレイの間及び発泡剥離性シートと基板の間の貼り付け状態に差が生じる。特にトレイの表面粗さが大きい場合には、発泡剥離性シート(感圧粘着層)がトレイに密着せず、トレイ表面から発泡剥離性シートが浮き上がってしまうという問題があった。
本発明が解決しようとする課題は、トレイの表面粗さに関係なくプラズマ処理時及びその前後に基板をトレイに確実に固定することができ、しかも必要なときにはトレイから基板を容易に剥離することができるプラズマ処理方法及びプラズマ処理装置を提供することである。
上記課題を解決するために成された本発明は、被処理材をトレイ上に載置し、更に該トレイを支持台上に載置して、該被処理材の表面をプラズマにより処理するプラズマ処理方法において、シート状の基材の両面に熱剥離粘着層が設けられてなる熱剥離接着部材で、前記トレイと被処理材を接着することを特徴とする。
ここで、熱剥離粘着層とは、所定以上の温度になると接着力が弱まる又は接着力を失う接着部材のことを言う。例えば、日東電工株式会社製のリバアルファ(登録商標)が本発明に好適である。
また、上述した「トレイ上に載置」又は「支持台上に載置」とは、重力方向に関する上下を言うのではなく、単に一つの方向を示すのみである。すなわち、例えば支持台が重力方向に関して上部に配置され、その下面にトレイが何らかの方法で固定され、そのトレイの下面に被処理材が熱剥離接着部材で接着される場合も、本発明の範囲に含まれる。
上記「プラズマ処理」には、プラズマエッチング処理、プラズマ成膜処理、プラズマ洗浄処理等、プラズマを用いたあらゆる処理が含まれる。
プラズマ処理における被処理材への入熱量が少ない場合は、被処理材の温度はそう上がらないが、投入エネルギーが大きくなるにつれ、被処理材の温度が上昇する。このプラズマ処理中の被処理材の温度が熱剥離接着部材の剥離温度を超えると好ましくないため、プラズマ処理時には支持台を冷却することが望ましい。
トレイと被処理材の接着は、トレイの表面に溝を設け、被処理材とトレイの間にある気体を該溝から逃がしながら行うことが望ましい。
溝を設けたトレイを用いる場合、被処理材の周囲に配置したシール材を介して蓋を載置し、蓋を機械的に被処理材に押圧しつつ、被処理材、シール材及び蓋により形成される与圧室内に気体を注入することにより被処理材の全面を押圧して被処理材をトレイに接着させることが望ましい。この場合において、前記押圧の際に、被処理材の下面を排気することがより望ましい。ここで「下面」とは、被処理材の、与圧室とは反対側の面を指す。
本発明に係るプラズマ処理方法又はプラズマ処理装置では、プラズマ処理中及びその前後において被処理材がトレイに確実に固定されているため、被処理材の処理室(真空容器)への搬入や搬出等のハンドリングが容易となる。しかも、前記熱剥離接着材がシート状の基材の両面に熱剥離粘着層を有しており、トレイ及び被処理材に対して均等な接着力で接着するため、トレイと被処理材を強固に密着させることができる。このため、プラズマ処理中は、被処理材に投入されたエネルギーにより生じる熱を効率よくトレイ及び支持台に伝達するため、被処理材の温度上昇を抑えることができる。この効果は、支持台を冷却した場合により顕著である。
そして、プラズマ処理が終了し、被処理材とトレイを処理室から取り出して必要な後処理を行った後は、熱剥離接着部材を加熱して所定の剥離温度以上にするだけで熱剥離粘着層の被処理材及びトレイに対する接着力が低下し、被処理材とトレイを容易に離間させることができる。従って、処理全体を通して被処理材に無理な力を加えることなく、迅速なプラズマ処理を行うことができる。
本発明が対象とする被処理材は、シリコンや化合物などの半導体、ガラスや樹脂などの絶縁体、金属などの導体など、その種類を問わない。また、その形状についても、大きな1枚板であるウエハ状のものはもちろん、小さなチップ状のものが多数配列したものであってもよい。
トレイの表面に溝を設けることにより、トレイと被処理材を接着する際に、被処理材とトレイの間にある気体を、溝を通して外部へ逃がすことができるため、トレイと被処理材の間に気体が残留することを防止することができる。これにより、被処理材からトレイへの熱の伝導性がより高まり、プラズマ処理中における被処理材の温度上昇をより確実に抑えることができる。
被処理材の上部に与圧室を設け、与圧室内に気体を注入し被処理材の全面を押圧して被処理材をトレイに接着させることにより、被処理材の全面を均等な圧力で押圧することができるため、トレイと被処理材の間の一部に気体が残留することを防ぐことができ、トレイへの被処理材の接着性を更に高めることができる。
その際、機械的な押圧により加えられるシール材への圧力に偏りが生じたとしても、被処理材の下面を排気することにより、その偏りを補正してシール材に均等な圧力を加えることができる。
本発明の一実施形態で用いるカソードカップリング型プラズマCVD装置の概略構成図。 トレイ、発泡剥離性シートと基板の関係を示す断面図(a)、発泡剥離性シートの拡大断面図(b)を示す。 トレイ及び基板から発泡剥離性シートを剥離した状態を示す図。 トレイの好適な一実施形態であるトレイ15Aを示す上面図(a)及びトレイ15Aに基板14を接着する際に基板14とトレイ15Aの間から気体を排出することができることを示す縦断面図(b)。 トレイと被処理材を接着するための装置の一実施形態を示す縦断面図。 接着装置30のステージ30Aを示す上面図。 接着装置30の蓋30Bを示す下面図。 1個の与圧室35の周囲を拡大して示した縦断面図。 貼り付け性の比較試験に用いた実施例に係る発泡剥離性シート(a)、比較例に係る発泡剥離性シート(b)の断面図。
本発明の一実施形態を図1により説明する。図1は、カソードカップリング型プラズマCVD装置10の断面図である。上下分割型の真空容器11内には、上部電極12と下部電極13がほぼ平行に配設されている。上部電極12の下面には多数の細かいガス導入口が設けられ、一方、下部電極13内には冷却装置が設けられている。電気的には、上部電極12及び容器11が接地される一方、下部電極13には高周波電力が投入される。なお、本実施例では下部電極13が支持台として機能する。
本プラズマCVD装置10を用いた被処理材(以下、基板と呼ぶ)14の処理方法は、次の通りである。
まず、真空容器11の外で、図2(a)に示すように、アルミナ等から成るトレイ15上に、発泡剥離性シート16を介して基板14を載置する。図2(b)に示すように、発泡剥離性シート16は、シート状の基材161とこの基材161の両面に設けられた熱剥離粘着層162から成る。基材161は例えばPET(ポリエチレンテレフタレート)から成る。熱剥離粘着層162は、常温では粘着性を有するが、熱を加えることにより含有成分が発泡し、それにより粘着性を失うというものである。発泡剥離性シート16には、例えば、日東電工株式会社製「リバアルファ」(登録商標)を用いることができる。
こうして基板14を固定したトレイ15を下部電極13上に載置し、静電クランプ等でトレイ15を下部電極13に固定する。真空容器11を閉じた後、上部電極12から処理ガスを真空容器11内に導入しつつ、下部電極13に高周波電力を投入する。これにより、処理ガスがプラズマ化され、基板14上に成膜が行われる。その間、下部電極13の冷却装置には冷却液が所定流量で流され、基板14が所定温度以上に上昇しないように制御される。
所定時間の処理が終了した後、高周波電力の投入が停止され、真空容器11内の処理ガスを十分吸引除去した後、真空容器11内に空気が導入されて真空容器11が開放される。トレイ15のクランプが解除され、トレイ15が下部電極13から取り外されて真空容器11外に取り出される。そして、図3に示すように、トレイ15を加熱台17上に載置し、所定の剥離温度以上に加熱することにより、発泡剥離性シート16の熱剥離粘着層162は粘着力を失い、基板14をトレイ15から持ち上げることができるようになる。また、基板14を持ち上げた後、トレイ15から発泡剥離性シート16を取り外すことができる。発泡剥離性シート16が発泡し、粘着力を失う温度は、各種のものが用意されている。例えば、上記日東電工株式会社製リバアルファでは90℃、120℃、150℃などで剥離するものが用意されている。これらは、基板14の種類やプラズマ処理条件に応じて適宜選択して使用することが可能である。
次に、図4を用いてトレイの好適な一実施形態であるトレイ15Aについて説明する。図4(a)はトレイ15Aの上面図である。トレイ15Aは、基板14を載置する側の表面に溝21を設けたものである。この例では、溝21を蜂の巣(ハニカム)状に、トレイ15の端部22にまで延びるように形成した。
このように溝21を設けることにより、図4(b)の縦断面図に示すように、発泡剥離性シート16を用いてトレイ15A上に基板14を接着する際に、基板14からトレイ15Aに圧力を加えることで発泡剥離性シート16から押し出される気体を溝21から端部22を通過して外部に逃がすことができる。そのため、接着後にトレイ15Aと基板14の間に気体が残留することを極力防止でき、溝21がない場合よりもトレイ15Aと基板14の接着性が向上する。そのため、プラズマCVD装置10により基板14上に成膜が行われる際に基板14の熱をより確実にトレイ15Aに逃がすことができ、基板14が所定温度以上に上昇することを防ぐことができる。なお、図4(b)では説明の都合上、溝21は図4(a)に示した蜂の巣状のものとは異なる形状で示した。
上述の効果を確実に得るために、溝21は、トレイ15Aの表面の面積のうち5%以上に形成されていることが望ましい。しかし、溝21が占める面積が大きすぎると基板14からトレイ15Aへの熱の伝導効率が低下するため、この面積は40%以下とすることが望ましい。また、溝21の深さは、溝21を通過する空気のコンダクタンス及び熱の伝導効率を考慮して、10μm〜200μmとすることが望ましい。
ここで、溝21は正方格子状や三角格子状等、蜂の巣状以外の形状に形成してもよい。また、溝21が図4に示したように端部22にまで延びていなくとも、基板14の面よりも大きい範囲に溝21が形成されていれば、トレイと基板の間の発泡剥離性シートが含んでいる気体を外部に排出するという、溝を設ける目的を達成することができる。
次に、トレイと基板を接着する接着装置30について、図5〜図8を用いて説明する。図5は接着装置30の縦断面図である。接着装置30はトレイを載置する載置台30Aと、載置台30Aを覆う蓋30Bと、載置台30Aと蓋30Bを重ねて固定するクランプ30Cを有する。
載置台30Aの構成を図5及び載置台30Aの上面図である図6を用いて説明する。載置台30Aの上面の中央部31Aは、載置台30Aを蓋30Bで覆うことによりこの中央部31Aに排気室31が形成されるように、周囲よりも一段低くなっている。中央部31A内に、トレイを嵌め込むための窪み32が形成されている。中央部31A内の窪み32から離れた位置に、排気室31内の空気を排出するための排出口33が設けられている。また、中央部31Aの周囲には、排気室31内の気密を保つための排気室Oリング34が設けられている。
蓋30Bの構成を図5及び蓋30Bを下面図である図7を用いて説明する。蓋30Bを載置台30Aに被せた際に窪み32の直上になる位置に、各窪み32と1対1に対応して、蓋30Bの下面よりも上側に窪んで成る与圧室35が形成されている。各与圧室35の上面に、気体を注入するための気体注入口36が設けられている。本実施例では注入される気体は窒素ガスとしたが、気体の種類は特に問わない。また、各与圧室35の周囲には、窪み32に被処理材を載置した時に被処理材の上面の周囲に対応する位置に配置されるシール材(Oリング)37が設けられている。
図5及び図5中に破線で囲った1個の与圧室35の近傍を拡大した図である図8を用いて、接着装置30の動作を説明する。まず、使用者は窪み32にトレイ15Aを嵌め込み、トレイ15Aの上に発泡剥離性シート16を介して基板14を載置する。次に、使用者は載置台30Aに蓋30Bを被せ、クランプ30Cにより両者を固定する。これにより、蓋30Bはシール材37を押圧するようにトレイ15Aに固定される。そして、排出口33から空気を排出して排気室31内を減圧する。これにより、仮にクランプ30Cによりシール材37に加えられた圧力に偏りが生じていたとしても、その偏りを補正してシール材37に均一に圧力を加えることができる。
次に、気体注入口36から各与圧室35に窒素ガスを供給する。これにより、基板14の表面に均一な圧力が加えられ、基板14がトレイ15Aに接着する。この時、トレイ15Aと基板14の間に残存していた空気は、トレイ15Aの溝を通って排出口33から排出される。
与圧室35に供給する気体の圧力は、大気圧よりも大きく、且つ基板に不要な力を加えることなく基板をトレイに接着するために、0.2MPa〜5MPaとすることが望ましい。
ここでは1台の接着装置に窪み32、与圧室35、気体注入口36及びシール材37を7組設けた例を示したが、その個数は任意である。
基材の両面に熱剥離粘着層を有する発泡剥離性シート(以下、「実施例」という。)と、基材の一方の面に熱剥離粘着層を有し他方の面に感圧粘着層を有する発泡剥離性シート(以下、「比較例」という。)の、トレイ及び基板に対する貼り付け性を比較する試験を行った。
実施例に係る発泡剥離性シートと比較例に係る発泡剥離性シートの構造を図9に示す。実施例及び比較例に係る発泡剥離性シートには、日東電工株式会社製リバアルファNo.3195HW及びNo.3195HSをそれぞれ用いた。実施例及び比較例のいずれの発泡剥離性シートも熱剥離粘着層の厚さは約50μmであり、比較例の発泡剥離性シートの感圧粘着層の厚さは約10μmであった。また、熱剥離粘着層の粘着力は3.7N/20mm、感圧粘着層の粘着力は0.78N/20mm、熱剥離粘着層の剥離温度は150℃である。また、基板には50×50×0.2mmの熱酸化膜付Siチップを、トレイには表面を酸化したシリコンウエハ(SiO2/Si)を用いた。
まず、発泡剥離性シートの両側の剥離シートを取り外して該発泡剥離性シートをトレイ上に載置した。さらに、発泡剥離性シートの上に基板を載置して接着装置を用いて基板の上から0.3MPaの圧力で押圧した。このとき、比較例では、感圧粘着層がトレイ側に、熱剥離粘着層が基板側に向くようにした。その直後及び48時間後に基板を所定の剥離温度以上に加熱して熱剥離粘着層から基板を取り外した。そのときの発泡剥離性シートとトレイの貼り付け状態を目視した。その結果、直後及び48時間後のいずれにおいても、比較例の発泡剥離性シートはトレイから浮き上がっている箇所が多く、実施例の発泡剥離性シートを用いた方がより強固に固定できることが分かった。
つぎに、接着装置を用いて、比較例の発泡剥離性シートで基板とトレイとを接着した直後のものと、実施例の発泡剥離性シートで基板とトレイとを接着した直後のものとを、それぞれサムコ社製プラズマエッチング処理装置を用いて基板表面に対してプラズマ処理を行った。基板を接着したトレイを反応容器内の下部電極上に載置してトレイと下部電極の間に冷却用ヘリウムガスを流し、つぎに、反応容器内の圧力が0.6Paとなるように処理ガス(Cl2/BCl3/Ar=20sccm/30sccm/20sccm)を導入して高周波電力を500Wおよび下部電極のバイアス電力を450Wに調整して10分間のプラズマ処理を行った。
実施例に係る発泡剥離性シートで接着した基板表面、および、比較例に係る発泡剥離性シートで接着した基板表面のいずれもプラズマ処理中の温度は面内平均で70℃から75℃であり、発泡剥離性シートを用いることで基板表面を効率よく冷却させることができた。
プラズマ処理終了後にトレイをエッチング処理装置から取り出して基板表面を目視したところ、比較例の発泡剥離性シートとトレイとの間が部分的ではあるが数箇所で隙間が生じており、その隙間の箇所でプラズマ処理が正常に進行せず面内均一性が悪くなる傾向が認められた。これは、隙間の箇所で熱伝導性が悪くなったからと考えられる。一方、実施例の発泡剥離性シートを用いたものは、基板およびトレイとのいずれの間にも隙間は発生しておらず、比較例の発泡剥離性シートを用いた場合に比べて、プラズマ処理の面内均一性が優れていた。
つぎに、プラズマ処理の後、実施例の発泡剥離性シートで基板とトレイとを接着したものと、比較例の発泡剥離性シートで基板とトレイとを接着したものとをそれぞれ150℃に加熱したホットプレートに載置したところ、いずれも発泡剥離シートの熱剥離粘着層の粘着力が低下して基板と発泡剥離性シートとを容易に離間させることができた。
10…プラズマCVD装置
11…真空容器
12…上部電極
13…下部電極
14…被処理材(基板)
15、15A…トレイ
16…発泡剥離性シート
161…基材
162…熱剥離粘着層
17…加熱台
21…溝
22…トレイの端部
30…接着装置
30A…載置台
30B…蓋
30C…クランプ
31…排気室
31A…載置台の中央部
33…排出口
34…排気室Oリング
35…与圧室
36…気体注入口
37…シール材

Claims (6)

  1. 被処理材をトレイ上に載置し、更に該トレイを支持台上に載置して、該被処理材の表面をプラズマにより処理するプラズマ処理方法において、
    シート状の基材の両面に熱剥離粘着層が設けられてなる熱剥離接着部材で、前記トレイと被処理材を接着することを特徴とするプラズマ処理方法。
  2. 前記熱剥離粘着層が、所定の剥離温度以上になると発泡して粘着力が低下する発泡剥離剤であることを特徴とする請求項1に記載のプラズマ処理方法。
  3. トレイの表面に溝を設け、被処理材とトレイの間にある気体を該溝から逃がしながら前記トレイと前記被処理材を接着することを特徴とする請求項1又は2に記載のプラズマ処理方法。
  4. 被処理材をトレイ上に載置し、更に該トレイを支持台上に載置して、該被処理材の表面をプラズマにより処理するプラズマ処理装置において、
    前記トレイと前記支持台を接着する、シート状の基材の両面に熱剥離粘着層が設けられて成る熱剥離接着材を備えることを特徴とするプラズマ処理装置。
  5. 前記熱剥離粘着層が、所定の剥離温度以上になると発泡して粘着力が低下する発泡剥離剤であることを特徴とする請求項4に記載のプラズマ処理装置。
  6. トレイの表面に溝が設けられていることを特徴とする請求項4又は5に記載のプラズマ処理装置。
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