JP2012023943A - 回転機の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】モータジェネレータに対する要求トルクTrと電気角速度ωとを入力としてインバータIVの出力電圧ベクトルのノルムを設定する処理を行なう場合、ノルムの設定精度によってモータジェネレータの制御量の制御性が低下すること。
【解決手段】ノルム設定部31では、要求トルクTrと電気角速度ωとに基づき基本ノルムVn1を設定する。補正量算出部32では、d軸電流のフィードバック操作量として補正量ΔVnを算出する。補正部33では、基本ノルムVn1を補正量ΔVnによって補正することでノルムVnを算出する。位相設定部34では、q軸電流のフィードバック操作量として位相δを設定する。操作信号生成部35では、ノルムVnと位相δとに基づきインバータの操作信号を生成する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、回転機の端子に直流電源の正極および負極のそれぞれを電気的に接続するスイッチング素子を備える電力変換回路を操作することで前記回転機の制御量を制御する回転機の制御装置に関する。
この種の制御装置としては、例えば下記特許文献1に見られるように、3相電動機に対する要求トルクおよび回転速度とインバータの出力電圧ベクトルのノルムとの関係を定めたマップを用いてインバータの出力電圧のノルムを設定するものも提案されている。ここでは、インバータの出力電圧の位相は、トルクフィードバック制御の操作量とされている。なお、この種の制御装置としては、他にも下記非特許文献1に記載されているものもある。
特開2009−232531号公報
大井、戸張、岩路、「高応答を実現する電圧位相操作型の弱め界磁制御法」、電気学会論文誌 D部門 2009年9月 129巻9号P866
ところで、上記制御装置による3相電動機の制御量の制御性は、上記マップの精度に大きく依存することが発明者らによって見出された。すなわち、マップの精度が低い場合には、3相電動機の制御量の制御性が大きく低下する。
なお、上記マップを用いるものに限らず、回転機のトルクに関するパラメータと回転速度とを入力として電力変換回路の出力電圧ベクトルのノルムを設定するものにあっては、制御量の制御性が低下しやすいこうした実情も概ね共通したものとなっている。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、回転機に対する要求トルクと回転速度とを入力として電力変換回路の出力電圧ベクトルのノルムを設定する処理を行なうものにあって、回転機の制御量を高精度に制御することのできる回転機の制御装置を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段、およびその作用効果について記載する。
請求項1記載の発明は、回転機の端子に直流電源の正極および負極のそれぞれを電気的に接続するスイッチング素子を備える電力変換回路を操作することで前記回転機の制御量を制御する回転機の制御装置において、前記回転機を流れるq軸電流およびd軸電流のいずれか一方と前記回転機のトルクとの少なくとも一方をフィードバック制御するための操作量として前記電力変換回路の出力電圧ベクトルの位相を設定する位相設定手段と、前記回転機のトルクに関するパラメータおよび前記回転機の回転速度を入力として前記電力変換回路の出力電圧ベクトルの基本ノルムを設定する基本ノルム設定手段と、前記q軸電流およびd軸電流のいずれか他方をフィードバック制御するための操作量として前記基本ノルムの補正量を算出し、該補正量によって前記基本ノルムを補正する補正手段と、前記位相設定手段および前記補正手段の出力に基づき、前記電力変換回路を操作する操作手段とを備えることを特徴とする。
上記発明では、基本ノルム設定手段による基本ノルムの設定精度が低い場合等には、位相設定手段によって位相が操作されたとしても回転機を流れる電流が要求どおりの値となるとは限らない。この点、上記発明では、位相の操作のための入力となっていない電流成分(位相設定手段がトルクのみを入力とする場合には、いずれの電流成分でもよい)をフィードバック制御すべく基本ノルムを操作することで、基本ノルム設定手段による基本ノルムの設定誤差を補償することができる。このため、回転機の制御量を高精度に制御することができる。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記回転機のトルクに関するパラメータが前記回転機に対する要求トルクであることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明において、前記基本ノルム設定手段は、前記要求トルクに基づき前記回転機を流れる電流を算出する手段と、該電流を入力として、前記回転機を流れる電流と前記回転機の端子電圧との関係を定めるモデル式を用いて前記基本ノルムを算出する手段とを備えることを特徴とする。
上記発明では、基本ノルムの設定精度がモデル式の精度等に依存する。上記補正手段は、モデル式の誤差等を補償する機能を有する。
請求項4記載の発明は、請求項2記載の発明において、前記基本ノルム設定手段は、前記要求トルクおよび前記回転速度と前記基本ノルムとの関係が定められたマップを備えることを特徴とする。
上記発明では、補正手段を備えるため、マップ自体やマップの適合工程を簡素化することなどが可能となる。すなわち、基本ノルムの精度は、マップの入力パラメータ数を低減したり、マップの記憶データ量を低減したりすることで低下する。また、マップの適合工程を簡素化することでも低下すると考えられる。この点、上記発明では、補正手段がマップの誤差を補償する機能を有するため、マップ自体やマップの適合工程を簡素化しても制御量を高精度に制御することが可能となる。
請求項5記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の発明において、前記回転機は、突極機であり、前記位相設定手段は、前記電力変換回路の出力電圧の変調率が矩形波制御における値未満の領域においては、前記回転機を流れるq軸電流のフィードバック操作量を前記電力変換回路の出力電圧ベクトルの位相とするものであって且つ、前記変調率が前記矩形波制御における値となる領域においては、前記回転機のトルクのフィードバック操作量を前記電力変換回路の出力電圧ベクトルの位相とするものであることを特徴とする。
直流電源の電圧が定まっている場合、変調率は矩形波制御において最大となる。そしてこの場合、回転機が突極機であると、q軸電流のフィードバック制御を継続したのではトルクの制御性が低下するおそれがある。上記発明では、この点に鑑み、こうした状況下、トルクフィードバック制御に切り替えることでトルクの制御性を維持する。
請求項6記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の発明において、前記回転機は、非突極機であり、前記位相設定手段は、前記電力変換回路の出力電圧ベクトルの位相を、前記回転機を流れるq軸電流のフィードバック操作量とするものであることを特徴とする。
非突極機の場合、トルクとq軸電流とは1対1の対応関係を有する。このため、q軸電流のフィードバック制御によってトルクを高精度に制御することができる。
請求項7記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の発明において、前記位相設定手段は、前記回転機のトルクをフィードバック制御するための操作量として前記電力変換回路の出力電圧ベクトルの位相を設定するものであり、前記補正手段は、前記d軸電流をフィードバック制御するための操作量として前記基本ノルムの補正量を算出し、該補正量によって前記基本ノルムを補正することを特徴とする。
請求項8記載の発明は、請求項7記載の発明において、前記補正手段は、d軸の実際の電流と指令値との差を入力とする積分制御器を備え、該積分制御器の出力に基づき前記補正量を算出することを特徴とする。
上記発明では、積分制御器の出力を用いることで、基本ノルムと適切なノルムとの定常的な乖離を補償することができる。
請求項9記載の発明は、請求項8記載の発明において、前記補正手段の入力となるd軸の実際の電流は、該電流の検出値から高次高調波を除去するフィルタ処理が施されたものであることを特徴とする。
上記発明では、フィルタ処理を施すことで、基本ノルムの補正量が高次高調波の影響によって不適切な値となることを好適に回避することができる。
請求項10記載の発明は、請求項8記載の発明において、前記補正手段の入力となるd軸の実際の電流は、該電流の検出値についての前記回転機の電気角の1周期の整数倍の期間にわたる平均値であることを特徴とする。
上記発明では、平均値を用いることで、基本ノルムの補正量が高次高調波の影響によって不適切な値となることを好適に回避することができる。
請求項11記載の発明は、請求項7〜10のいずれか1項に記載の発明において、前記補正手段は、前記d軸電流をフィードバック制御すべく前記基本ノルムを補正する第1補正手段に加えて、前記回転機を流れる電流の位相をフィードバック制御すべく前記基本ノルムを補正する手段、前記回転機を流れる電流の振幅をフィードバック制御すべく前記基本ノルムを補正する手段、およびq軸電流をフィードバック制御すべく前記基本ノルムを補正する手段のいずれかからなる第2補正手段を備え、前記回転機を流れる電流の振幅が小さい場合に前記第1補正手段による制御を採用し、前記振幅が大きい場合に前記第2補正手段による制御を採用する切替手段をさらに備えることを特徴とする。
電流の振幅や位相は、電流の振幅が小さい場合にはその検出精度が低下しやすい。また、q軸電流についても電流の振幅が小さい場合にはその検出精度が低下しやすい。特にこの際には、トルクのフィードバック制御によって実際のトルクが要求トルクとなっていたとしても、d軸電流は非常に大きな値をとり得る。このため、第2補正手段による補正量は、電流の振幅が小さい場合にはその精度が低下しやすい。
この点、上記発明では、電流の振幅が小さい場合には第1補正手段を用いることで、こうした問題を回避することができる。また、第1補正手段と第2補正手段とを選択的に使用することで、応答性等、様々な要求要素に適切に応じた最適な手段を用いて基本ノルムを補正することも可能となる。
請求項12記載の発明は、請求項11記載の発明において、前記切替手段は、前記回転機を流れる実際の電流の振幅値、前記回転機を流れる実際の電流の位相、前記回転機を流れる電流の指令値の振幅値、前記回転機を流れる電流の指令値の位相、前記回転機の実際のトルク、および前記回転機に対する要求トルクの少なくとも1つを入力として前記第1補正手段による制御および前記第2補正手段による制御を切り替えることを特徴とする。
請求項13記載の発明は、請求項1〜12のいずれか1項に記載の発明において、前記補正手段のフィードバックゲインを、前記回転機の電気角速度、前記回転機のトルク、および前記回転機を流れる電流の少なくとも1つが大きくなるほど大きくするゲイン変更手段をさらに備えることを特徴とする。
回転機の電気角速度やトルク、電流が大きくなると、基本ノルムも大きくなる。一方、適切な値に対する基本ノルムの誤差の百分率が同一であったとしても、基本ノルムが大きいほど、適切な値にするための補正量の絶対値を大きくする必要がある。上記発明では、この点に鑑み、基本ノルムが大きくなるほどゲインを大きくすることで、基本ノルムの大きさに対する補正手段の応答性の変化を好適に抑制することができる。
請求項14記載の発明は、請求項1〜13のいずれか1項に記載の発明において、前記操作手段は、前記電力変換回路の出力電圧の変調率が規定値以上となることで、前記位相設定手段および前記補正手段の出力に基づき前記電力変換回路を操作することを特徴とする。
上記発明では、基本ノルムを開ループ操作量として用いることで、高変調率領域における制御の応答性等を向上させることができる。
第1の実施形態にかかるシステム構成図。 同実施形態にかかるインバータの操作信号の生成に関する処理を示すブロック図。 同実施形態にかかる過変調制御と電流FB制御との切替処理の手順を示す流れ図。 同実施形態にかかるノルムの補正手法を示す図。 同実施形態の効果を示すタイムチャート。 第2の実施形態にかかるインバータの操作信号の生成に関する処理を示すブロック図。 第3の実施形態にかかるインバータの操作信号の生成に関する処理を示すブロック図。 同実施形態にかかる矩形波制御の処理手順を示す流れ図。 第4の実施形態にかかるシステム構成図。 第5の実施形態にかかるインバータの操作信号の生成に関する処理を示すブロック図。 同実施形態にかかるノルム補正に関する処理手順を示す流れ図。 第6の実施形態にかかるインバータの操作信号の生成に関する処理を示すブロック図。 第7の実施形態にかかるインバータの操作信号の生成に関する処理を示すブロック図。 同実施形態にかかるノルム補正処理の切り替えに関する処理手順を示す流れ図。 第8の実施形態にかかるインバータの操作信号の生成に関する処理を示すブロック図。 第9の実施形態にかかるインバータの操作信号の生成に関する処理を示すブロック図。
<第1の実施形態>
以下、本発明にかかる回転機の制御装置を車載主機としての回転機の制御装置に適用した第1の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1に、本実施形態にかかるシステム構成図を示す。
モータジェネレータ10は、3相の永久磁石同期モータである。また、モータジェネレータ10は、突極性を有する回転機(突極機)である。詳しくは、モータジェネレータ10は、埋め込み磁石同期モータ(IPMSM)である。
モータジェネレータ10は、インバータIVおよび昇圧コンバータCVを介して高電圧バッテリ12に接続されている。ここで、昇圧コンバータCVは、高電圧バッテリ12の電圧(百V以上、例えば「288V」)を所定の電圧(例えば「666V」)を上限として昇圧するものである。一方、インバータIVは、スイッチング素子Sup,Sunの直列接続体と、スイッチング素子Svp,Svnの直列接続体と、スイッチング素子Swp,Swnの直列接続体とを備えており、これら各直列接続体の接続点がモータジェネレータ10のU,V,W相にそれぞれ接続されている。これらスイッチング素子Sup,Sun,Svp,Svn,Swp,Swnとして、本実施形態では、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)が用いられている。そして、これらにはそれぞれ、ダイオードDup,Dun,Dvp,Dvn,Dwp,Dwnが逆並列に接続されている。
本実施形態では、モータジェネレータ10やインバータIVの状態を検出する検出手段として、以下のものを備えている。まずモータジェネレータ10の回転角度θ(電気角)を検出する回転角度センサ15を備えている。また、モータジェネレータ10の各相を流れる電流iu,iv,iwを検出する電流センサ16,17,18を備えている。更に、インバータIVの入力電圧(電源電圧VDC)を検出する電圧センサ19を備えている。
上記各種センサの検出値は、インターフェース13を介して低圧システムを構成する制御装置14に取り込まれる。制御装置14では、これら各種センサの検出値に基づき、インバータIVや昇圧コンバータCVを操作する操作信号を生成して出力する。ここで、インバータIVのスイッチング素子Sup,Sun,Svp,Svn,Swp,Swnを操作する信号が、操作信号gup,gun,gvp,gvn,gwp,gwnである。また、昇圧コンバータCVの2つのスイッチング素子を操作する信号が、操作信号gup,gcnである。
図2に、上記インバータIVの操作信号の生成に関する処理のブロック図を示す。
図示されるように、本実施形態では、電流フィードバック制御部20および過変調制御部30を備えている。以下では、「電流フィードバック制御部20の処理」、「過変調制御部30の処理」、「電流フィードバック制御部20の処理と過変調制御部30の処理との切り替え処理」の順に説明した後、最後に「過変調制御部30のノルム補正」について説明する。
「電流フィードバック制御部20の処理」
モータジェネレータ10の各相を流れる電流iu,iv,iwは、2相変換部40において、回転2相座標系の実電流であるd軸上の実電流idとq軸上の実電流iqとに変換される。詳しくは、2相変換部40の出力のq軸成分は、ローパスフィルタ22にて高周波成分がカットされ、また、2相変換部40の出力するd軸成分は、ローパスフィルタ23にて高周波成分がカットされる。一方、指令電流設定部21は、要求トルクTrに基づき、回転2相座標系の電流の指令値であるd軸上の指令電流idrおよびq軸上の指令電流iqrを設定する。ここでは、最小の電流で最大のトルクとなる最小電流最大トルク制御を実現可能なように指令電流idr,iqrが設定されている。フィードバック制御部24は、d軸上の実電流idを指令電流idrにフィードバック制御するための操作量としてのd軸上の指令電圧vdrを算出する。一方、フィードバック制御部25は、q軸上の実電流iqを指令電流iqrにフィードバック制御するための操作量としてのq軸上の指令電圧vqrを算出する。詳しくは、フィードバック制御部24,25では、比例要素の出力と積分要素の出力とを加算することで上記算出を行う。
3相変換部26では、回転2相座標系の指令電圧vdr、vqrを、3相の指令電圧vur,vvr,vwrに変換する。PWM信号生成部27では、3相の指令電圧vur,vvr,vwrと、電源電圧VDCとに基づき、PWM処理によって、操作信号gup,gun,gvp,gvn,gwp,gwnを生成する。本実施形態では、特に、3相の指令電圧vur,vvr,vwrを2相変調して且つ電源電圧VDCにて規格化した信号と三角波形状のキャリアとの大小比較に基づき操作信号を生成する。
「過変調制御部30の処理」
ノルム設定部31では、要求トルクTrおよび電気角速度ωとインバータIVの出力電圧ベクトルの基本ノルムVn1との関係を記憶したマップを用い、要求トルクTrおよび電気角速度ωを入力として基本ノルムVn1を設定する。ここで、ベクトルのノルムは、ベクトルの各成分の2乗の和の平方根によって定義される。なお、ここでの基本ノルムVn1は、指令電流idr,iqrと同一の要求事項を満たすように設計されている。すなわち、最小電流最大トルク制御を実現可能なように設計されている。
一方、補正量算出部32では、d軸の実電流idを指令電流idrにフィードバック制御するための操作量として基本ノルムVn1の補正量ΔVnを算出する。この補正量ΔVnは、実電流idと指令電流idrとの差を入力とする比例要素と積分要素との各出力の和として算出される。補正部33では、基本ノルムVn1を補正量ΔVnにて補正することでノルムVnを算出する。
位相設定部34では、q軸の実電流iqを指令電流iqrにフィードバック制御するための操作量として位相δを算出する。この位相δは、実電流iqと指令電流iqrとの差を入力とする比例要素と積分要素との各出力の和として算出されるものである。
そして、操作信号生成部35では、上記位相設定部34の設定する位相δと、上記補正部33の出力するノルムVnと、電源電圧VDCと、回転角度θとに基づき、操作信号gup,gun,gvp,gvn,gwp,gwnを生成する。詳しくは、操作信号生成部35は、変調率毎に、電気角の1回転周期分の操作信号波形をマップデータとして記憶している。
操作信号生成部35では、電源電圧VDCとノルムVnとに基づき、変調率を算出し、これに応じて、該当する操作信号波形を選択する。ここで、上記変調率の上限は、矩形波制御時の変調率である「1.27」とされている。このため、変調率が最大値「1.27」となる場合には、操作信号波形として、矩形波制御時の波形である電気角の1回転周期に高電位側のスイッチング素子Sup,Svp,Swpがオン状態とされる期間と低電位側のスイッチング素子Sun,Svn,Swnがオン状態とされる期間とが1回ずつ生じる波形(1パルス波形)が選択される。一方、変調率の下限は、電流フィードバック制御部20によって設定される指令電圧vur,vvr,vwrに応じた3つの線間電圧をインバータIVの入力電圧によって実現することのできる上限値である「1.15」に設定されている。すなわち、2相変調された信号をインバータIVの入力電圧によって実現することのできる上限値に設定されている。
こうして操作信号波形が選択されると、操作信号生成部35では、この波形の出力タイミングを上記位相設定部34の設定する位相δに基づき設定することで、操作信号を生成する。
「電流フィードバック制御部20による制御と過変調制御部30による制御との切り替え」
図3に、本実施形態にかかる上記切替処理の手順を示す。この処理は、制御装置14によって、例えば所定周期で繰り返し実行される。
この一連の処理では、まずステップS10において変調率Mを算出する。そして、変調率Mが「1.15」以上である場合(ステップS12:YES)、過変調制御を行い(ステップS14)、変調率Mが「1.15」未満である場合(ステップS12:NO)、電流フィードバック制御を行なう(ステップS16)。
「過変調制御部30のノルム補正」
先の図2に示したように、本実施形態では、d軸電流のフィードバック制御によってノルムVn1を補正する。これは、基本ノルムVn1が最小電流最大トルク制御を実現する上で適切な値からずれる場合に、これを補償するためのものである。すなわち、ノルムが最小電流最大トルク制御を実現するうえで適切な値よりも大きく設定される場合、図4(a)に示すように、実際の電流ベクトルIが最小電流最大トルク制御を実現する上で適切な電流(図中、2点鎖線にて示す指令電流ベクトルの終点の軌跡)とはならない。ここで、図の波線は、インバータIVの出力電圧ベクトルノルムによって実現可能な電流ベクトルIのノルムである。図4(a)に示す現象は、位相設定部34によってq軸電流のフィードバック制御がなされることでq軸電流が指令電流iqrとなったとしても、与えられたノルムでこれを満たすd軸電流が指令電流idrから離間するものである。
これに対し、本実施形態では、指令電流idrよりも実電流idの方が遅角側にある場合にノルムを減少補正し、指令電流idrよりも実電流idの方が進角側にある場合にノルムを増加補正するように補正量算出部32を設計した。これにより、図4(b)に示すように、ノルムVnが適切な値に補正されることで電流ベクトルIを最小電流最大トルク制御を実現可能な値とすることができる。
なお、先の図2に示したローパスフィルタ22,23は、電気角周波数の6倍の高調波成分を十分に減衰させるものであることが望ましい。これは、過変調制御領域においては、実電流id,iqが6次の高調波成分を顕著に含んでおり、指令電流idr,iqrへの制御は、電気角の「1/6」周期以上の時間間隔での平均値として実現されるものであることによる。もっとも、ローパスフィルタの設定に代えて、補正量算出部32による補正量ΔVnの更新周期や、位相設定部34による位相δの更新周期を、電気角の「1/6」の周期やその整数倍の周期としてもよい。
図5に、電流フィードバック制御部20の制御から過変調制御部30の制御への切り替えに伴う過変調制御部30の制御性のシミュレーション結果を示す。図5(a)に示されるように、本実施形態によれば、過変調制御部30の制御への切り替え後であっても電流(d軸電流)を指令電流idrに追従させることができる。これに対し、図5(b)および図5(c)は、基本ノルムVn1をそのまま用いた場合を示している。ここで、図5(c)に示す場合の方が図5(b)に示す場合よりも基本ノルムVn1の精度が低い場合を示している。
このように、本実施形態では、基本ノルムVn1の精度にかかわらず、電流を高精度に制御することができる。このため、モータジェネレータ10の制御量を高精度に制御しつつも、ノルム設定部31の適合工程を簡素化することができる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)q軸の実電流iqを指令電流iqrにフィードバック制御すべく位相δを設定して且つ、d軸の実電流を指令電流idrにフィードバック制御すべく基本ノルムVn1を補正した。これにより、基本ノルムVn1の設定誤差を補償することができる。
(2)インバータIVの変調率が規定値以上となることで、過変調制御部30による制御に切り替えた。これにより、高変調率領域における制御の応答性等を向上させることができる。
<第2の実施形態>
以下、第2の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図6に、本実施形態にかかるインバータIVの操作信号の生成に関する処理のブロック図を示す。なお、図6において、先の図2に示した処理に対応する処理については、便宜上同一の符号を付している。
図示されるように、本実施形態では、ノルム設定部31が、指令電流idr,iqrと電気角速度ωとを入力として、下記のモデル式(式(c1)、(c2))に基づき基本ノルムVn1を算出する。
Vd=R・idr−ωLq・iqr …(c1)
Vq=R・iqr+ωLd・idr+ωφ …(c2)
ここで、抵抗R,d軸インダクタンスLd、q軸インダクタンスLqおよび電機子鎖交磁束定数φを用いた。なお、基本ノルムVn1は、上記の式(c1)、(c2)から算出される電圧ベクトル(Vd,Vq)のノルムである。
<第3の実施形態>
以下、第3の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
上記第1の実施形態では、変調率が最大値(1.27)となっても常時q軸電流のフィードバック制御等を行った。しかし、変調率が最大値となる場合、実際のトルクを要求トルクTrに制御するために操作可能なパラメータが位相δのみとなる。このため、変調率が最大値となる場合にまでq軸電流のフィードバック制御によって位相δを操作したのでは、要求トルクTrへの制御ができないおそれがある。これは、本実施形態では、モータジェネレータ10として突極機(IPMSM)を用いていることと関係している。すなわち、この場合、トルクTは、極対数pを用いると下記の式(c3)によって表現され、q軸電流のみによって定まらない。したがって、q軸電流のみがフィードバック制御される場合には、トルクの制御性が低下するおそれがある。
T=p{φiq+(Ld−Lq)idiq} …(c3)
そこで本実施形態では、図7に示すように、トルクフィードバック制御を行なう機能を搭載する。
図7に、本実施形態にかかるインバータIVの操作信号の生成に関する処理のブロック図を示す。なお、図7において、先の図2に示した処理に対応する処理については、便宜上同一の符号を付している。
図示されるように、トルク推定器50は、実電流id,iqを入力として推定トルクTeを算出する。推定トルクTeは、例えば上記の式(c3)によって算出されるとしてもよいし、また例えば、実電流id,iqと推定トルクTeとの関係を定めたマップを用いて算出してもよい。
トルクフィードバック制御部52では、推定トルクTeを要求トルクTrにフィードバック制御すべく位相δを設定する。この位相δは、推定トルクTeと要求トルクTrとの差を入力とする比例要素の出力と積分要素の出力との和によって算出される。
セレクタ54では、位相設定部34の設定する位相δと、トルクフィードバック制御部52の設定する位相δとのいずれかを選択的に操作信号生成部35に出力する。一方、セレクタ56では、補正量算出部32の出力する補正量ΔVnを補正部33に出力するか否かを切り替える。
図8に、本実施形態にかかる位相設定部34の設定する位相δと、トルクフィードバック制御部52の設定する位相δとの切替処理の手順を示す。この処理は、制御装置14によって例えば所定周期で繰り返し実行される。
この一連の処理では、まずステップS20において、過変調制御部30による制御がなされているか否かを判断する。そしてステップS20において肯定判断される場合、ステップS22において、変調率Mが「1.27」であるか否かを判断する。そして変調率Mが「1.27」であると判断される場合、位相設定部34による位相δからトルクフィードバック制御部52の設定する位相δに切り替えるとともに、基本ノルムVn1の補正を禁止する。
以上説明した本実施形態によれば、先の第1の実施形態の上記(1)、(2)の効果に加えて、さらに以下の効果が得られるようになる。
(3)変調率が矩形波制御における値となる領域において、トルクフィードバック制御部52によって位相δを設定した。これにより、トルクの制御性を維持することができる。
<第4の実施形態>
以下、第4の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図9に、本実施形態にかかるシステム構成を示す。なお、図9において、先の図1に示した部材に対応する部材については便宜上同一の符号を付している。
図示されるように、本実施形態では、モータジェネレータ10として表面磁石同期機(SPMSM)を用いる。SPMSMは、トルクとq軸電流とが1対1の対応関係を有する。このため、先の図2に示したように、矩形波制御まで位相設定部34によって設定される位相δを用いたとしても、トルクの制御性を維持することができると考えられる。
<第5の実施形態>
以下、第5の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図10に、本実施形態にかかるシステム構成を示す。なお、図10において、先の図1等に示した処理に対応する処理については便宜上同一の符号を付している。
図示されるように、本実施形態では、過変調制御部30による制御の全域にわたる位相設定手段として、トルクフィードバック制御部52を用いる。この際、基本ノルムVn1の補正手段としては、補正量算出部32を採用する。詳しくは、この補正量算出部32の入力パラメータや、トルク推定器50の入力パラメータとなるローパスフィルタ22,23の出力を、本実施形態では、電気角速度ωに応じて可変設定する。これは、電気角周波数の2倍以上の高調波成分を除去すべく行うものである。具体的には、ローパスフィルタ22,23のカットオフ周波数は、電気角速度ωが大きくなるほど大きく設定される。
図11に、本実施形態にかかる補正量算出部32による処理の手順を示す。この処理は、制御装置14によって、例えば所定周期で繰り返し実行される。
この一連の処理では、まずステップS30において、過変調制御がなされているか否かを判断する。そして、ステップS30において肯定判断される場合、ステップS32において、モータジェネレータ10を流れる電流の振幅Iaを算出する。本実施形態では、この振幅Iaを、指令電流idr,iqrのベクトルノルムとして算出する。続くステップS34においては、過変調制御時における変調率と、電気角速度ωとを取得する。
続くステップS36においては、補正量算出部32の積分制御器のゲインKiを、振幅Iaおよび電気角速度に応じて可変設定する。すなわち、振幅Iaが大きいほどゲインKiを大きくし、電気角速度ωが大きいほどゲインKiを大きくする。この処理は、基本ノルムVn1の補正処理の応答性の変動を抑制するためのものである。すなわち、基本ノルムVn1の適切な値に対する誤差の割合が同一であったとしても基本ノルムVn1が大きいほど基本ノルムVn1と適切な値との差が大きくなり、ひいては要求される補正量の絶対値も大きくなる。ここで、基本ノルムVn1は、振幅Iaが大きいほど大きくなる傾向があり、電気角速度ωが大きいほど大きくなる傾向がある。このため、基本ノルムが大きくなると想定されるほどゲインを大きくすることで、基本ノルムの大きさの変化に起因したノルム補正処理の応答性の変動を抑制する。
続くステップS38においては、変調率が「1.27」であるか否かを判断する。この処理は、補正量算出部32による補正量ΔVnが正である場合に実際にはノルムを変更することができなくなる状況を判断するためのものである。そして、ステップS38において肯定判断される場合、こうした状況にあるとして、ステップS40に移行する。ステップS40においては、補正量算出部32の積分制御器の増加処理を禁止する。これにより、実際にはノルムを増加させることができないにもかかわらずd軸電流に偏差が生じているために積分制御器の値がさらに増加する事態の回避を図る。これにより、積分制御器の入力が積分制御器の出力を減少させる側の値に切り替わることで、基本ノルムVn1を迅速に低減補正することができる。
なお、上記ステップS30,S38において否定判断される場合や、ステップS40の処理が完了する場合には、この一連の処理を一旦終了する。
以上説明した本実施形態によれば、先の第1の実施形態の上記(1)、(2)の効果に準じた効果に加えて、さらに以下の効果が得られるようになる。
(4)補正量算出部32の積分制御器のゲインKiを、振幅Iaや電気角速度ωが大きくなるほど大きく設定した。これにより、ノルム補正処理の応答性の変化を好適に抑制することができる。
<第6の実施形態>
以下、第6の実施形態について、先の第5の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図12に、本実施形態にかかるシステム構成を示す。なお、図12において、先の図10に示した処理に対応する処理については便宜上同一の符号を付している。
図示されるように、本実施形態では、補正量算出部32の入力パラメータを構成するd軸電流を、平均値算出部60の出力とする。平均値算出部60では、1電気角周期またはその整数倍の周期に渡るd軸電流の平均値を算出し、補正量算出部32に出力する。これにより、補正量算出部32の入力パラメータに高次高調波が重畳することを好適に回避することができる。
<第7の実施形態>
以下、第7の実施形態について、先の第5の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図13に、本実施形態にかかるシステム構成を示す。なお、図13において、先の図10に示した処理に対応する処理については便宜上同一の符号を付している。
図示されるように、本実施形態では、基本ノルムVn1の補正量として、モータジェネレータ10を流れる電流の位相をフィードバック制御するための操作量を用いる機能をさらに搭載する。すなわち、指令位相算出部62では、指令電流idr,iqrを入力として、指令電流idr,iqrの位相を算出する。一方、実位相算出部64では、モータジェネレータ10を流れる実際のd軸およびq軸電流を入力として、その位相を算出する。そして、位相フィードバック制御部66では、実位相算出部64によって算出された実際の位相を指令位相算出部62によって算出された指令電流idr,iqrの位相にフィードバック制御するための操作量として、基本ノルムVn1の補正量ΔVnを算出する。ここで、位相フィードバック制御部66は、積分要素および比例要素の出力の和として操作量を算出するものである。セレクタ68では、補正量算出部32の出力する補正量ΔVnと位相フィードバック制御部66の出力する補正量ΔVnとのいずれかを補正部33に選択的に出力する。
図14に、上記選択的な出力にかかる処理の手順を示す。この処理は、制御装置14によって、例えば所定周期で繰り返し実行される。
この一連の処理では、まずステップS50において、過変調制御中であるか否かを判断する。そしてステップS50において肯定判断される場合、ステップS52において、指令電流の振幅Iaが閾値Ith以上であるか否かを判断する。この処理は、位相フィードバック制御部66によって補正量ΔVnを高精度に算出することができるか否かを判断するためのものである。すなわち、振幅Iaがゼロであるなら電流の位相を定義することができない。また、q軸電流が小さい場合、電流センサ16,17,18の検出精度の限界からq軸電流が正であるのか負であるのかを高精度に特定することができず、ひいては検出される位相の誤差が大きくなるおそれがある。このため、閾値Ithは、実位相算出部64による位相の算出精度が十分であり、位相フィードバック制御部66によって補正量ΔVnを高精度に算出することができる下限値以上に設定される。これは、例えば、電流センサ16,17,18の検出精度に鑑み、q軸電流の符号を特定することができる振幅の下限値以上に設定することで行うことができる。
そしてステップS52において肯定判断される場合には、ステップS54において位相フィードバック制御部66による補正量ΔVnを採用し、ステップS52において否定判断される場合には、ステップS56において補正量算出部32による補正量ΔVnを採用する。なお、位相フィードバック制御部66による制御から補正量算出部32による制御への切り替え時には、位相フィードバック制御部66の積分制御器の値を補正量算出部32の積分制御器の初期値として設定することが望ましい。同様に、補正量算出部32による制御から位相フィードバック制御部66による制御への切り替え時には、補正量算出部32の積分制御器の値を位相フィードバック制御部66の積分制御器の初期値として設定することが望ましい。
以上説明した本実施形態によれば、先の第1の実施形態の上記(1)、(2)の効果に準じた効果に加えて、さらに以下の効果が得られるようになる。
(5)モータジェネレータ10を流れる電流の振幅が小さい場合に補正量算出部32による制御を採用し、振幅が大きい場合に位相フィードバック制御部66による制御を採用した。これにより、位相フィードバック制御部66による制御性が低下する状況下であっても、基本ノルムVn1を適切に補正することができる。また、応答性等、様々な要求要素に適切に応じた最適な手段を用いて基本ノルムVn1を補正することも可能となる。
<第8の実施形態>
以下、第8の実施形態について、先の第5の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図15に、本実施形態にかかるシステム構成を示す。なお、図15において、先の図10に示した処理に対応する処理については便宜上同一の符号を付している。
図示されるように、本実施形態では、基本ノルムVn1の補正量として、モータジェネレータ10を流れる電流の振幅をフィードバック制御するための操作量を用いる機能をさらに搭載する。すなわち、指令振幅算出部70では、指令電流idr,iqrを入力として、その振幅(ベクトルノルム)を算出する。また、実振幅算出部72では、モータジェネレータ10を流れるd軸およびq軸の電流を入力として、その振幅を算出する。振幅フィードバック制御部74では、実振幅算出部72によって算出された振幅を指令振幅算出部70によって算出された振幅にフィードバック制御するための操作量として、基本ノルムVn1の補正量ΔVnを算出する。ここで、振幅フィードバック制御部74は、積分要素および比例要素の出力の和として操作量を算出するものである。
本実施形態では、振幅Iaが大きい場合には、振幅フィードバック制御部74による制御を採用し、振幅Iaが小さい場合には、補正量算出部32による制御を採用する。これは、振幅が小さいと振幅フィードバック制御部74による制御性が低下するためである。これは、電流が小さい場合、電流センサ16,17,18の検出精度の限界からd軸電流やq軸電流の絶対値のみならず符号さえも高精度に特定することができず、また振幅はこれら正および負を特定する情報を有しないために、振幅フィードバック操作量としての補正量ΔVnは不適切な値になりやすいためである。
<第9の実施形態>
以下、第9の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図16に、本実施形態にかかるシステム構成を示す。なお、図16において、先の図10に示した処理に対応する処理については便宜上同一の符号を付している。
図示されるように、本実施形態では、基本ノルムVn1の補正量として、モータジェネレータ10を流れるq軸電流をフィードバック制御するための操作量を用いる機能をさらに搭載する。すなわち、q軸電流フィードバック制御部76では、モータジェネレータ10を流れるq軸電流を指令電流iqrにフィードバック制御するための操作量として、基本ノルムVn1の補正量ΔVnを算出する。ここで、q軸電流フィードバック制御部76は、積分要素および比例要素の出力の和として操作量を算出するものである。
本実施形態では、振幅Iaが大きい場合には、q軸電流フィードバック制御部76による制御を採用し、振幅Iaが小さい場合には、補正量算出部32による制御を採用する。これは、振幅が小さいとq軸電流フィードバック制御部76による制御性が低下するためである。これは、q軸電流が小さい場合、電流センサ16,17,18の検出精度の限界からq軸電流の検出精度が低下することに加えて、この際、d軸電流の絶対値が過度に大きくなったり、また正となったりしても、q軸電流フィードバック制御部76による制御およびトルクフィードバック制御部52による制御によってはこれに対処することができないためである。
<その他の実施形態>
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
「補正手段について」
補正手段を構成するフィードバック制御器としては、比例積分制御器に限らず、例えば比例積分微分制御器や積分制御器等であってもよい。
「位相設定手段について」
位相設定手段としては、トルクフィードバック制御とq軸電流フィードバック制御とのいずれか一方の操作量として位相を設定するものに限らず、これら双方の操作量として位相を設定するものであってもよい。
また、d軸電流のフィードバック制御のための操作量として位相を設定するものであってもよい。この場合、補正手段は、q軸電流のフィードバック制御のための操作量として補正量を算出するものとすることが望ましい。
さらに、上記フィードバック制御器としては、比例積分制御器に限らず、例えば比例積分微分制御器や積分制御器等であってもよい。
「切替手段について」
切替手段による切り替え処理のための入力パラメータとしては、指令電流idr,iqrの振幅に限らない。例えば実電流id,iqの振幅であってもよい。また、指令電流idr,iqrが、最小電流最大トルク制御にように振幅に応じて位相を変えるものであるなら、指令電流や実電流の位相を用いてもよい。さらに、要求トルクTrや実際のトルク(推定トルクTe)等であってもよい。なお、これらいずれか1つを用いるものに限らず、これらのうちのいくつかを用いてもよい。
「ゲイン変更手段について」
ゲイン変更のためのパラメータとしての電流の振幅Iaとしては、指令電流idr,iqrの振幅に限らず、実電流id,iqの振幅であってもよい。また、ゲイン変更のためのパラメータとしては、指令電流idr,iqrの絶対値や実電流id,iqの絶対値であってもよい。また、トルクと電流とが正の相関を有することに鑑み、要求トルクTrや実際のトルク(推定トルクTe)を用いてもよい。
ゲインの変更対象としては、積分制御器のゲインのみに限らず、例えば比例制御器のゲインを加えてもよい。
「基本ノルム設定手段について」
基本ノルム設定手段としては、要求トルクと回転速度とによって基本ノルムVn1を一義的に定めるものに限らない。例えば、要求トルクと回転速度と温度とによって基本ノルムVn1を一義的に定めるものであってもよい。これにより、モータジェネレータ10の特性を定める各パラメータ(q軸インダクタンスLq,d軸インダクタンスLd,抵抗R,電機子鎖交磁束定数φ)が温度に応じて変動する場合であっても、都度のパラメータにとって適切なノルムを設定することができる。
また、トルクに関するパラメータとしては、要求トルクに限らない。例えば実電流id,iqであってもよい。
「電流FB制御と過変調制御との実施領域について」
例えば電流FB制御において2相変調処理を行わない場合等には、変調率が「1」よりも大きい場合に過変調制御を行なうようにしてもよい。なお、電流FB制御から過変調制御への切替条件と過変調制御から電流FB制御への切替条件とを相違させることでヒステリシスを設けてもよい。
また、低変調率領域で電流FB制御を行なう代わりに、瞬時電流値制御等を行ってもよい。
さらに、電流FB制御を行なうことなく上記各実施形態にかかる過変調制御部30による処理を全変調率領域において行なってもよい。
「指令電流idr,iqrの設定について」
指令電流idr,iqrとしては、最小電流最大トルク制御を実現可能なように設定されるものに限らない。例えば最大効率制御を実現可能なように設定されるもの等であってもよい。ただし、この場合、基本ノルムVn1についても最大効率制御を実現可能なように設定されることが望ましい。
(そのほか)
・上記第5の実施形態では、変調率の利用領域の上限を矩形波制御時の変調率としたが、これに限らない。ただし、変調率の利用領域を矩形波制御時のものよりも小さくする場合には、補正量算出部32の積分制御器の増加処理を禁止する変調率についても利用領域の上限値とすべく変更することが望ましい。
・同期機としては、IPMSMやSPMSMに限らず、例えば巻線界磁式同期機等であってもよい。
・回転機としては、車載主機となるものに限らない。例えばパワーステアリングに搭載される回転機等であってもよい。
10…モータジェネレータ、12…高電圧バッテリ、14…制御装置(回転機の制御装置の一実施形態)、20…電流フィードバック制御部、30…過変調制御部、31…ノルム設定部、34…位相設定部、35…操作信号生成部、IV…インバータ、CV…コンバータ。

Claims (14)

  1. 回転機の端子に直流電源の正極および負極のそれぞれを電気的に接続するスイッチング素子を備える電力変換回路を操作することで前記回転機の制御量を制御する回転機の制御装置において、
    前記回転機を流れるq軸電流およびd軸電流のいずれか一方と前記回転機のトルクとの少なくとも一方をフィードバック制御するための操作量として前記電力変換回路の出力電圧ベクトルの位相を設定する位相設定手段と、
    前記回転機のトルクに関するパラメータおよび前記回転機の回転速度を入力として前記電力変換回路の出力電圧ベクトルの基本ノルムを設定する基本ノルム設定手段と、
    前記q軸電流およびd軸電流のいずれか他方をフィードバック制御するための操作量として前記基本ノルムの補正量を算出し、該補正量によって前記基本ノルムを補正する補正手段と、
    前記位相設定手段および前記補正手段の出力に基づき、前記電力変換回路を操作する操作手段とを備えることを特徴とする回転機の制御装置。
  2. 前記回転機のトルクに関するパラメータが前記回転機に対する要求トルクであることを特徴とする請求項1記載の回転機の制御装置。
  3. 前記基本ノルム設定手段は、前記要求トルクに基づき前記回転機を流れる電流を算出する手段と、該電流を入力として、前記回転機を流れる電流と前記回転機の端子電圧との関係を定めるモデル式を用いて前記基本ノルムを算出する手段とを備えることを特徴とする請求項2記載の回転機の制御装置。
  4. 前記基本ノルム設定手段は、前記要求トルクおよび前記回転速度と前記基本ノルムとの関係が定められたマップを備えることを特徴とする請求項2記載の回転機の制御装置。
  5. 前記回転機は、突極機であり、
    前記位相設定手段は、前記電力変換回路の出力電圧の変調率が矩形波制御における値未満の領域においては、前記回転機を流れるq軸電流のフィードバック操作量を前記電力変換回路の出力電圧ベクトルの位相とするものであって且つ、前記変調率が前記矩形波制御における値となる領域においては、前記回転機のトルクのフィードバック操作量を前記電力変換回路の出力電圧ベクトルの位相とするものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の回転機の制御装置。
  6. 前記回転機は、非突極機であり、
    前記位相設定手段は、前記電力変換回路の出力電圧ベクトルの位相を、前記回転機を流れるq軸電流のフィードバック操作量とするものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の回転機の制御装置。
  7. 前記位相設定手段は、前記回転機のトルクをフィードバック制御するための操作量として前記電力変換回路の出力電圧ベクトルの位相を設定するものであり、
    前記補正手段は、前記d軸電流をフィードバック制御するための操作量として前記基本ノルムの補正量を算出し、該補正量によって前記基本ノルムを補正することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の回転機の制御装置。
  8. 前記補正手段は、d軸の実際の電流と指令値との差を入力とする積分制御器を備え、該積分制御器の出力に基づき前記補正量を算出することを特徴とする請求項7記載の回転機の制御装置。
  9. 前記補正手段の入力となるd軸の実際の電流は、該電流の検出値から高次高調波を除去するフィルタ処理が施されたものであることを特徴とする請求項8記載の回転機の制御装置。
  10. 前記補正手段の入力となるd軸の実際の電流は、該電流の検出値についての前記回転機の電気角の1周期の整数倍の期間にわたる平均値であることを特徴とする請求項8記載の回転機の制御装置。
  11. 前記補正手段は、前記d軸電流をフィードバック制御すべく前記基本ノルムを補正する第1補正手段に加えて、前記回転機を流れる電流の位相をフィードバック制御すべく前記基本ノルムを補正する手段、前記回転機を流れる電流の振幅をフィードバック制御すべく前記基本ノルムを補正する手段、およびq軸電流をフィードバック制御すべく前記基本ノルムを補正する手段のいずれかからなる第2補正手段を備え、
    前記回転機を流れる電流の振幅が小さい場合に前記第1補正手段による制御を採用し、前記振幅が大きい場合に前記第2補正手段による制御を採用する切替手段をさらに備えることを特徴とする請求項7〜10のいずれか1項に記載の回転機の制御装置。
  12. 前記切替手段は、前記回転機を流れる実際の電流の振幅値、前記回転機を流れる実際の電流の位相、前記回転機を流れる電流の指令値の振幅値、前記回転機を流れる電流の指令値の位相、前記回転機の実際のトルク、および前記回転機に対する要求トルクの少なくとも1つを入力として前記第1補正手段による制御および前記第2補正手段による制御を切り替えることを特徴とする請求項11記載の回転機の制御装置。
  13. 前記補正手段のフィードバックゲインを、前記回転機の電気角速度、前記回転機のトルク、および前記回転機を流れる電流の少なくとも1つが大きくなるほど大きくするゲイン変更手段をさらに備えることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の回転機の制御装置。
  14. 前記操作手段は、前記電力変換回路の出力電圧の変調率が規定値以上となることで、前記位相設定手段および前記補正手段の出力に基づき前記電力変換回路を操作することを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の回転機の制御装置。
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