JP2018085840A - モータ制御装置 - Google Patents

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憲司 十津
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学 鶴田
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久康 間瀬
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康平 蜂谷
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Abstract

【課題】トルクの増加が非線形である領域において、モータの制御を適切に行うことが可能なモータ制御装置を提供する。【解決手段】このモータ制御装置100では、モータ200の駆動を制御するパラメータである、d軸インダクタンスLd、q軸インダクタンスLq、電機子抵抗Ra、および、トルク定数Ktを決定する決定部15と、決定部15に決定されたd軸インダクタンスLd、および、q軸インダクタンスLqを、磁束の変化が非線形である非線形領域に拡張する非線形化処理部16と、非線形化処理部16により非線形領域まで拡張されたd軸インダクタンスLd、および、q軸インダクタンスLqに基づいて、d軸電流指令idrefおよびq軸電流指令iqrefを算出するトルク/電流変換部1とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、モータ制御装置に関し、特に、モータの駆動を制御するパラメータを決定する決定部を備えるモータ制御装置に関する。
従来、モータの駆動を制御するパラメータを決定する決定部を備えるモータ制御装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1には、目標電流演算部と、PI制御部(決定部)とを備える電動パワーステアリング装置が開示されている。目標電流演算部は、操舵トルク信号と車速信号とに基づいて、モータに供給する電流の値である電流目標値を決定するように構成されている。そして、目標電流演算部により演算(決定)された電流目標値が、減算器を介して、PI制御部に入力される。
PI制御は、d軸電流PI制御部とq軸電流PI制御部とを含む。d軸電流PI制御部は、制御パラメータである比例ゲインKdpおよび積分ゲインKdiを有している。比例ゲインKdpおよび積分ゲインKdiは、d軸インダクタンスLdおよびd軸抵抗Rdに基づいて設定される。また、q軸電流PI制御部は、制御パラメータである比例ゲインKqpおよび積分ゲインKqiを有している。比例ゲインKqpおよび積分ゲインKqiは、q軸インダクタンスLqおよびq軸抵抗Rqに基づいて設定される。
具体的には、d軸インダクタンスLd、および、q軸インダクタンスLqは、各種の電気角において測定されたモータのインダクタンスを所定の数式に代入することにより算出される。また、モータ・駆動回路系の閉ループ伝達関数の周波数特性が測定され、測定された周波数特性と、d軸インダクタンスLdおよびq軸インダクタンスLqとから、d軸抵抗Rdおよびq軸抵抗Rqが算出される。
そして、上記のように、d軸インダクタンスLdおよびd軸抵抗Rdに基づいて、d軸電流PI制御部の制御パラメータである比例ゲインKdpおよび積分ゲインKdiが算出される。また、q軸電流PI制御部の制御パラメータである比例ゲインKqpおよび積分ゲインKqiは、q軸インダクタンスLqおよびq軸抵抗Rqに基づいて、設定される。
特許第4039317号公報
ここで、一般的にモータでは、モータに流れる電流の増加に対して略線形的にモータのトルクが上昇した後、磁束の磁気飽和に起因して、トルクの上昇が線形でなくなる。具体的には、トルクの上昇が鈍るようになる。すなわち、電流の増加に対してトルクの増加が非線形になる。そして、上記特許文献1に記載のような従来の電動パワーステアリング装置(モータ制御装置)では、電流の増加に対するトルクの増加が線形の領域において、モータを制御するためのパラメータが決定されていると考えられる。このため、トルクの増加(磁束の変化)が非線形である領域において、モータの制御を適切に行うことができなくなるという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、磁束の変化が非線形である非線形領域において、モータの制御を適切に行うことが可能なモータ制御装置を提供することである。
上記目的を達成するために、この発明の一の局面におけるモータ制御装置は、トルク指令に基づいて設定されたd軸電流指令およびq軸電流指令により、永久磁石が設けられるモータの駆動を制御するモータ制御装置であって、モータの駆動を制御するパラメータである、d軸インダクタンス、q軸インダクタンス、電機子抵抗、および、トルク定数を決定する決定部と、決定部に決定されたd軸インダクタンス、および、q軸インダクタンスを、磁束の変化が非線形である非線形領域に拡張する非線形化処理部と、非線形化処理部により非線形領域まで拡張されたd軸インダクタンス、および、q軸インダクタンスに基づいて、d軸電流指令およびq軸電流指令を算出するトルク/電流変換部とを備える。
この発明の一の局面によるモータ制御装置では、上記のように、決定部に決定されたd軸インダクタンス、および、q軸インダクタンスを、磁束の変化が非線形である非線形領域に拡張する非線形化処理部と、非線形化処理部により非線形領域まで拡張されたd軸インダクタンス、および、q軸インダクタンスに基づいて、d軸電流指令およびq軸電流指令を算出するトルク/電流変換部とを備える。これにより、決定部に決定されたd軸インダクタンス、および、q軸インダクタンスが、磁束の変化が非線形である非線形領域に拡張されているので、トルクの増加が非線形である領域において、モータの制御を適切に行うことができる。
また、磁束の変化が線形である線形領域のみにおいて決定されたパラメータを用いる場合に比べて、モータのトルクを増加させることかできる。なお、この点は、後述する発明者によるシミュレーションにより確認済みである。すなわち、モータを大型化することなく、モータのトルクを増加させることかできる。
上記一の局面によるモータ制御装置において、好ましくは、決定部に決定された、d軸インダクタンスをLd、q軸インダクタンスをLq、非線形領域まで拡張されたd軸インダクタンスをLdnow、q軸インダクタンスをLqnow、飽和低下係数をksat、磁束が飽和した時の電流をisatとした場合、非線形化処理部は、下記の式(1)および(2)に基づいて、決定部に決定されたd軸インダクタンスおよびq軸インダクタンスを、非線形領域に拡張するように構成されている。
Figure 2018085840
このように構成すれば、磁束が飽和した点(磁束の変化が線形である領域と非線形である領域との境界)において、式(1)により算出されたインダクタンスと式(2)により算出されたインダクタンスとが同じ値になるので、線形領域から非線形領域に渡って、モータの制御をスムーズに行うことができる。
この場合、好ましくは、非線形化処理部は、上記の式(1)および(2)に基づいたマップに基づいて、決定部に決定されたd軸インダクタンスおよびq軸インダクタンスを、非線形領域に拡張するように構成されている。
このように構成すれば、d軸インダクタンスおよびq軸インダクタンスを非線形領域に拡張する際ごとに上記式(1)および(2)を算出する場合に比べて、比較的短時間でマップを参照することができるので、d軸インダクタンスおよびq軸インダクタンスを非線形領域に拡張する処理時間を短縮することができる。また、マップを用いることにより、演算(算出)処理を行う必要がないので、制御負担を軽減することができる。
上記一の局面によるモータ制御装置において、好ましくは、トルク/電流変換部により算出されたd軸電流指令およびq軸電流指令を、それぞれ、d軸電圧指令およびq軸電圧指令に変換する電流電圧変換部をさらに備え、非線形化処理部は、非線形領域に拡張されたd軸インダクタンスおよびq軸インダクタンスに基づいて、電流電圧変換部におけるゲインを調整するように構成されている。
このように構成すれば、d軸インダクタンスおよびq軸インダクタンスのみならず、電流電圧変換部におけるゲインも非線形領域に拡張されるので、非線形領域においてモータの制御をより適切に行うことができる。
上記一の局面によるモータ制御装置において、好ましくは、トルク/電流変換部は、モータが、ロータに永久磁石が埋め込まれたモータである場合、モータの角速度が磁束の変化が線形である線形領域に対応する角速度である際、銅損を最小にする最大トルク/電流制御を行い、モータの角速度が非線形領域に対応する角速度である際、q軸電流を減少させるとともに、d軸電流を増加させる制御を行うように構成されている。
このように構成すれば、非線形領域においてq軸電流を減少させるとともにd軸電流が増加されることにより、磁束が弱められる(すなわち、弱め磁束制御が行われる)ので、非線形領域においてモータの回転数を増加させることができる。
上記一の局面によるモータ制御装置において、好ましくは、モータの回転の遅れを補償する遅れ補償部と、3相の電流から、2相の電流であるq軸電流およびd軸電流に変換する3相/2相変換部と、2相の電流であるq軸電流およびd軸電流から、3相の電流に変換する2相/3相変換部とを備え、遅れ補償部は、3相/2相変換部に対して遅れ補償は行わずに、2相/3相変換部に対して遅れ補償を行うように構成されている。
ここで、3相/2相変換部には、たとえば、弱め磁束制御(d軸電流を大きくすること)が行われた後の電流が入力される。そして、遅れ補償部が、3相/2相変換部に対して遅れ補償を行った場合には、3相/2相変換部において、遅れ補償(d軸電流を変化させること)と、弱め磁束制御(d軸電流を大きくすること)とが混在する。そこで、上記のように構成することによって、遅れ補償(d軸電流を変化させること)と、弱め磁束制御(d軸電流を大きくすること)とが混在するのが抑制されるので、モータ制御装置の制御が複雑になるのを抑制することができる。
本発明の一実施形態によるモータ制御装置のブロック図である。 q軸電流とトルクとの関係を示す図である。 id(iq)とLd(Lq)との関係を示す図である。 Trefと1/kTsat/Ktとの関係を示す図である。 idとiqとの分配を説明するための図である。 idref(iqref)と、vdlim(vqlim)との関係を示す図である。 ωとIameとの関係を示す図である。 トルクと回転数との関係(N−T特性)を示す図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
[本実施形態]
(モータ制御装置の構造)
図1〜図8を参照して、本実施形態によるモータ制御装置100の構成について説明する。
(モータ制御装置の構成)
図1に示すように、モータ制御装置100は、トルク指令Trefに基づいて設定されたd軸電流指令idrefおよびq軸電流指令iqrefにより、永久磁石(図示せず)が設けられるモータ200の駆動を制御するように構成されている。以下、具体的に説明する。
モータ200には、複数の永久磁石が設けられている。また、モータ200は、ロータ(図示せず)に永久磁石が埋め込まれたIPMモータ(Interior Permanent Magnet Motor)、または、ロータの表面に永久磁石が配置されたSPMモータ(Surface Permanent Magnet Motor)からなる。また、モータ200には、モータ200の電気角θを検出する電気角センサ201が設けられている。
モータ制御装置100は、トルク/電流変換部1を備えている。トルク/電流変換部1には、電力管理制御部2を介して、トルク指令Trefが入力される。また、トルク/電流変換部1には、角速度算出部3によって算出されたモータ200の角速度ωが入力される。そして、トルク/電流変換部1は、トルク指令Trefおよびモータ200の角速度ωに基づいて、d軸電流指令idrefとq軸電流指令iqrefとを算出する。
また、モータ制御装置100は、電流電圧変換部4を備えている。電流電圧変換部4には、トルク/電流変換部1により算出されたd軸電流指令idrefおよびq軸電流指令iqrefを、それぞれ、d軸電圧指令vdrefおよびq軸電圧指令vqrefに変換する。
具体的には、電流電圧変換部4には、3相/2相変換部13からのd軸電流idおよびq軸電流iqが入力される。そして、電流電圧変換部4では、d軸電圧指令vdrefとd軸電流idとの差分、q軸電流指令iqrefとq軸電流iqとの差分が、それぞれ、積分される。なお、d軸電圧指令vdrefとd軸電流idとの差分、q軸電流指令iqrefとq軸電流iqとの差分は、それぞれ、ゲイン(後述する、ki、kp)が乗算された状態で積分される。
また、モータ制御装置100は、制限部5を備えている。制限部5は、電流電圧変換部4から出力されるd軸電圧指令vdrefおよびq軸電圧指令vqrefの増大を制限するように構成されている。たとえば、d軸電圧指令vdref(q軸電圧指令vqref)が、所定のしきい値以下の場合には、d軸電圧指令vdref(q軸電圧指令vqref)は、そのままの値で制限部5から出力される。一方、d軸電圧指令vdref(q軸電圧指令vqref)が、リミッタvdlim(vqlim)よりも大きい場合には、d軸電圧指令vdref(q軸電圧指令vqref)は、リミッタvdlim(vqlim)の値(ある一定の値)に変換されて出力される。
また、モータ制御装置100は、2相/3相変換部6を備えている。2相/3相変換部6は、制限部5から出力されるd軸電圧指令vdref(q軸電圧指令vqref)を、逆パーク変換および逆クラーク変換することにより、3相の電圧値に応じた電圧vu、vvおよびvwを出力するように構成されている。
また、モータ制御装置100は、変調部7を備えている。変調部7は、2相/3相変換部6から入力される電圧vu、vvおよびvwに対して、包絡線中心シフト変調を行う。具体的には、変調部7は、電圧vu、vvおよびvwの値を互いに比較して、電圧vu、vvおよびvwの中間値の1/2を補正値とする。そして、変調部7は、電圧vu、vvおよびvwから、補正値を減算し、減算された値を出力するように構成されている。
また、モータ制御装置100は、PWM出力部8を備えている。PWM出力部8は、変調部7から出力された信号(電圧vu、vvおよびvwから補正値が減算された信号)に基づいて、駆動部9に含まれる互いにブリッジ接続された複数のスイッチング素子(図示せず)を駆動するためのPWM信号pwmu、pwmvおよびpwmwを出力する。
また、モータ制御装置100は、駆動部9を備えている。駆動部9は、PWM信号pwmu、pwmvおよびpwmwに基づいて、複数のスイッチング素子を駆動することにより、モータ200に3相の電圧vu、vvおよびvwを印加する。これにより、モータ200は、印加された電圧vu、vvおよびvwの周期に応じた速度により回転する。
また、モータ制御装置100は、電流制限部10を備えている。電流制限部10は、モータ200の制御(ベクトル制御)に用いられる電流を制限(後述する、電流制限Iam、Iame)するように構成されている。すなわち、電流制限部10は、モータ200のベクトル制御において、電流制限(Iam、Iame)よりも大きな電流が流れないように電流を制限するように構成されている。
また、モータ制御装置100は、遅れ補償部11を備えている。遅れ補償部11は、モータ200の回転の遅れを補償するように構成されている。一般にモータ200の回転は、ソフトウェアの演算処理やモータ200の応答の遅れ等、複数の要因によって遅れる。そして、遅れ補償部11は、上記の複数の要因を考慮した遅れ時間と、角速度算出部3によって算出された角速度ωに基づいて、遅れ角を算出する。そして、算出された遅れ角を、電気角センサ201によって検出された電気角θ(レゾルバの信号に基づいて電気角算出部12により算出された電気角θ)に加算して、加算した値θcを、2相/3相変換部6に入力する。
ここで、本実施形態では、遅れ補償部11は、後述する3相/2相変換部13に対して遅れ補償は行わずに、2相/3相変換部6に対して遅れ補償を行うように構成されている。すなわち、遅れ補償は、2相/3相変換部6のみで行い、後述する弱め磁束制御の影響を含む電流が入力される3相/2相変換部13では行われない。
また、モータ制御装置100は、3相/2相変換部13を備えている。3相/2相変換部13は、モータ200の各相の励磁電流Iu、IvおよびIwを、クラーク変換およびパーク変換することにより、q軸電流iqおよびd軸電流idを算出する。
また、モータ制御装置100は、非干渉制御部14を備えている。非干渉制御部14は、角速度算出部3から入力される角速度ωと、3相/2相変換部13から出力されるq軸電流iqおよびd軸電流idに対して、所定の演算(iqとidとの干渉に関する演算)を行い、補正値vd1およびvq1を制限部5に出力する。
また、モータ制御装置100は、モータ200の駆動を制御するパラメータである、d軸インダクタンスLd、q軸インダクタンスLq、電機子抵抗Ra、および、トルク定数Ktを決定(同定)する決定部15を備えている。なお、決定部15によるパラメータの決定方法については、後述する。
ここで、本実施形態では、モータ制御装置100は、決定部15に決定されたd軸インダクタンスLd、および、q軸インダクタンスLqを、磁束の変化が非線形である非線形領域に拡張する非線形化処理部16を備えている。そして、トルク/電流変換部1は、非線形化処理部16により非線形領域まで拡張されたd軸インダクタンスLd、および、q軸インダクタンスLqに基づいて、d軸電流指令idrefおよびq軸電流指令iqrefを算出するように構成されている。なお、非線形領域への拡張の詳細については、後述する。
なお、以下では、q軸電流iq、d軸電流id、d軸インダクタンスLd、q軸インダクタンスLq、電機子抵抗Ra、および、トルク定数Kt、d軸電流指令idref、および、q軸電流指令iqrefを、それぞれ、iq、id、Ld、Lq、Ra、Kt、idref、および、iqrefと記載する。
(パラメータの決定方法)
モータ200を駆動するためのパラメータ(所望のトルクを出力するためのパラメータ)である、Ra、Kt、LdおよびLqは、モータ200の状態(温度など)によって変化する。そこで、パラメータは、実際にモータ200が駆動されている(電流が流されている)状態で、実測された様々な測定値と、下記の式(3)とに基づいて、決定部15により決定(同定される)。なお、以下の説明では、Ktの代わりに、ψaが決定される。なお、Ktとψaとは、ψa=Kt/Pn(Pnは対極数)の関係を有する。
Figure 2018085840
そして、上記の式(3)を、所定の条件(Ra2>>ω2×Ld×Lqなど)に基づいて修正することにより、下記の式(3a)〜式(3e)が得られる。
Figure 2018085840
ここで、Ra、idref、iqref、ψa、LdおよびLqは、現在の値である。idおよびiqは、実測値(ida、iqa)である。Ra^、ψa^、Ld^およびLq^は、計算後(次回)の値である。そして、上記の式(3a)〜(3e)に基づいて、次回の制御に用いられるパラメータが決定される。なお、Raは、式(3a)および(3b)のどちらからでも求められるが、SPMモータでは、d軸電流(id)がゼロなので、Raは、式(3b)により求められる。
(パラメータの非線形領域への拡張)
次に、パラメータ(Ld、Lq)を、磁束の変化が非線形である非線形領域に拡張する方法について説明する。
まず、図2を参照して、磁束の変化について説明する。図2に示すように、q軸電流(横軸)の増加に伴って、トルク(縦軸)が増加する。ここで、q軸電流がiqsatよりも小さい場合、トルクは、q軸電流の増加に伴って略線形に(略直線状に)増加する。一方、q軸電流がiqsat以上の場合、トルクは、q軸電流の増加に伴って非線形に増加する。具体的には、トルクの増加量がq軸電流の増加に伴って徐々に小さくなる。すなわち、磁束の変化は、q軸電流の増加に伴って線形に増加した後、非線形に増加する。なお、以下では、q軸電流がiqsatよりも小さい領域を、線形領域と呼び、q軸電流がiqsat以上の領域を、非線形領域と呼ぶ。なお、図2では、q軸電流とトルクとの関係が示されているが、d軸電流とトルクとの関係も、図2と同様である。
ここで、一般的な(従来の)パラメータの決定方法では、q軸電流がiqsatよりも小さい領域である線形領域において、パラメータが決定されている。このため、q軸電流が非線形領域近傍の値の場合、モータの制御を適切に行うことができなくなり、トルクが低下する(所望のトルクが出力できない)ことが生じていた。
ここで、本実施形態では、非線形化処理部16は、下記の式(1)および(2)に基づいて、決定部15に決定されたd軸インダクタンスLdおよびq軸インダクタンスLqを、非線形領域に拡張するように構成されている。
Figure 2018085840
ここで、Ldnowは、非線形領域まで拡張されたd軸インダクタンス、Lqnowは、非線形領域まで拡張されたq軸インダクタンス、k* satは、飽和低下係数、i* satは、磁束が飽和した時の電流である。また、飽和低下係数k* satは、一定の値(定数)である。
上記の式(2)に基づいて、LdnowおよびLqnowは、それぞれ、線形領域では、決定部15により決定されたLdおよびLqと同じ値になる。また、上記の式(1)に基づいて、LdnowおよびLqnowは、それぞれ、非線形領域では、電流がi* satから大きくなる程、決定部15により決定されたLdおよびLqよりも小さくなる。なお、電流がi* satの場合では、式(1)と式(2)の値は同値になる。すなわち、式(1)および式(2)によって算出されるLdnow(Lqnow)は、線形領域と非線形領域との境界において連続している。
また、本実施形態では、非線形化処理部16は、上記の式(1)および(2)に基づいたマップ(図3参照)に基づいて、決定部15に決定されたLdおよびLqを、非線形領域に拡張するように構成されている。具体的には、上記の式(1)および(2)に基づいて、予め算出された様々な電流値に対するLdnowおよびLqnowの値が表(マップ)として記憶部(図示せず)に記憶されている。そして、非線形化処理部16は、入力された電流値に対して、マップを参照することにより、LdnowおよびLqnowを出力する。
なお、図3に示すように、Ldnow(Lqnow)のマップは、Ld(Lq)の初期値によって異なる。一方、Ldnow(Lqnow)のマップは、Ld(Lq)の初期値によって上方向(点線のマップ参照)または下方向(破線のマップ参照)にシフトするだけで、マップの形状は変わらない。そこで、Ld(Lq)の初期値に応じて、マップの値が補正される(一定値が加算されるか、または減算される)。そして、非線形化処理部16は、補正したマップを参照することによりLdnowおよびLqnowを出力する。
(ゲインの調整)
次に、電流電圧変換部4におけるゲインの調整について説明する。電流電圧変換部4は、PI制御を行うように構成されている。また、ゲインは、比例要素のフィードバックゲイン(以下、kpという)と、積分要素のフィードバックゲイン(以下、kiという)とを含む。
ここで、本実施形態では、非線形化処理部16は、非線形領域に拡張されたd軸インダクタンス(Ldnow)およびq軸インダクタンス(Lqnow)に基づいて、電流電圧変換部4におけるゲインkpおよびkiを調整するように構成されている。具体的には、下記の式(4)および式(5)に基づいて、ゲインkpおよびkiが調整される。
Figure 2018085840
ここで、kpoは、ゲインkpの初期値である。また、Lo*は、L*の設計値である。kioは、ゲインkiの初期値である。また、Raoは、Raの設計値である。ここで、L* now(Ldnow、Lqnow)は、非線形領域に拡張されたインダクタンスであるので、kpも、非線形領域に拡張されたことになる。そして、非線形化処理部16に調整されたゲインkpおよびkiが、電流電圧変換部4に入力される。
(トルク指令)
次に、トルク指令Tref(q軸電流指令iqref)について説明する。
SPMモータでは、下記の式(6)に基づいて、q軸電流指令iqrefが求められる。なお、iqrefは、トルク/電流変換部1により求められる。
Figure 2018085840
ここで、Trefsatは、非線形領域になる(線形領域と非線形領域との境界の)トルク指令である。また、kTsatは、トルク飽和係数であり、1以下の値(1≧kTsat)である。
具体的には、トルク/電流変換部1は、上記の式(6)に基づいたマップに基づいて、iqrefを求めるように構成されている。具体的には、上記の式(6)に基づいて、予め算出された様々なTrefに対するiqrefの値が表(マップ)として記憶部(図示せず)に記憶されている。そして、トルク/電流変換部1は、入力されたTrefに対して、マップを参照することにより、iqrefを出力する。
なお、図4に示すように、Trefと1/kTsat/Ktとの関係を表すマップは、Ktが正規化されているので、補正せずにこのまま使用することが可能である。
なお、IPMモータでは、最大トルク/電流制御のマップを用いて、d軸電流指令idrefと、q軸電流指令iqrefとが個別に求められる。
(idおよびiqの配分)
次に、idおよびiqの配分について説明する。
idおよびiqの配分は、図5に基づいてトルク/電流変換部1により行われる。図5は、横軸は、d軸電流idをであり、縦軸はq軸電流iqである。図5の同心円は、角速度ωが一定の条件を満たす座標(id、iq)を線分でつないだものである。角速度ωが大きくなるほど、同心円の大きさは小さくなる。また、IamおよびIameは、電流制限(ベクトル制御を行う際の電流の制限)を表す。iqがIam以下の領域は、線形領域に対応し、iqがIamとIameとの間の領域は、非線形領域に対応する。
SMPモータでは、iqは、線形領域(点線矢印A1)から、非線形領域(点線矢印A2)に渡って大きくされる。そして、iqがIameに達した後、iqは小さくされる一方、idが大きくされる(点線矢印A3および点線矢印B3)。iqおよびidは、減磁制限(idlimit)の点(ωd)に達するまで減少される。すなわち、結果的に、弱め磁束制御が行われる。
IMPモータでは、iqおよびidは、最大トルク/電流制御の線C1に沿って、線形領域(点線矢印B1)から、非線形領域(点線矢印B2)に渡って大きくされる。そして、iqおよびidがIameの線上に達した後、iqは小さくされる一方、idが大きくされる(点線矢印B3)。iqおよびidは、減磁制限(idlimit)の点(ωd)に達するまで減少される。すなわち、本実施形態では、モータ200の角速度ωが磁束の変化が線形である線形領域に対応する角速度である際、銅損を最小にする最大トルク/電流制御を行う。また、モータ200の角速度ωが非線形領域に対応する角速度である際(具体的には、ωがωbaseeに達した後)、q軸電流(iq)を減少させるとともに、d軸電流(id)を増加させる制御を行うように構成されている。なお、非線形領域においても、角速度ωがωbaseeに達する以前(点線矢印B2)では、最大トルク/電流制御が行われる。
なお、最大トルク/電流制御では、下記の式(7)に基づいて、idは求められる。
Figure 2018085840
また、具体的には、図5に示されているiqおよびidの関係が、マップ(表)として、予め記憶部に記憶されている。そして、トルク/電流変換部1は、予め記憶されたマップに基づいて、入力された角速度ωに対応するid(idref)およびiq(iqref)を出力する。
(電圧のリミッタの設定)
次に、制限部5における電圧のリミッタvdlimおよびvqlimの設定について説明する。
図6に示すように、制限部5における電圧のvdlimおよびvqlimは、それぞれ、idrefおよびiqrefの変化に対応して変化する。なお、idrefおよびiqrefと、vdlimおよびvqlimとの関係は、所定の演算式により算出される。そして、idrefおよびiqrefと、vdlimおよびvqlimとの関係は、マップ(表)として、予め記憶部に記憶されている。そして、トルク/電流変換部1は、予め記憶されたマップに基づいて、入力された角速度ωに対応するvdlimおよびvqlimを出力する。
具体的には、角速度ωが、非線形領域に対応するωbase以上である場合、vdlimおよびvqlimは、角速度ωの増加とともに減少した後、ωc(弱め磁束を行うための出力限界速度)以上で一定値にされる。
(角速度と電流の関係)
次に、図5、図7および図8を参照して、角速度ωと電流制限Iameとの関係について説明する。
ここで、Iameがωによらず一定の場合、図5に示されるIameは、真円となる。この場合、iqの配分が大きいと、トルクが飽和する傾向が強くなる。このため、トルクが非線形化する(線形化特性が劣化する)。そこで、図7に示すように、Iameをωに応じて可変にする。具体的には、|ω|(ωの絶対値)がω1よりも小さい場合、|Iame|(Iameの絶対値)は一定である。そして、|ω|がω1以上ω2未満の場合、|Iame|は、|ω|の増加に伴って線形に減少する。そして、|ω|がω2以上の場合、|Iame|は一定である。
そして、図8に示すようにIameをωに応じて可変にすることにより、回転数(縦軸)の増加に対してトルク(横軸)が略線形的に減少するようになる。すなわち、モータ200が減磁しないようにIameが変化されることにより、トルクが非線形化する(線形化特性が劣化する)のが抑制される。
(シミュレーション)
次に、図8を参照して、パラメータを非線形領域まで拡張する効果を確認するためのシミュレーションについて説明する。
図8に示すように、非線形領域まで拡張したパラメータによりモータ200を駆動した場合には、線形領域のみのパラメータでモータ200を駆動した場合に比べて、同一の回転数(縦軸)においてトルク(横軸)が大きくなることが確認された。ここで、線形領域のみのパラメータでモータ200を駆動した場合には、線形領域と非線形領域との境界近傍において、適切にモータ200を駆動できなくなると考えられる。このため、所望の大きさのトルクが出力できない(トルクが大きくならない)と考えられる。そこで、パラメータを非線形領域まで拡張することによって、線形領域と非線形領域との境界近傍において、適切にモータ200を駆動することができ、その結果、トルクが大きくなったと考えられる。
また、図8に示すように、パラメータを非線形領域まで拡張することによって、モータ200から出力可能がトルクの領域が大きくなったことが確認された。すなわち、線形領域のみのパラメータでモータ200を駆動した場合には、出力可能な最大のトルクは、T1である。一方、パラメータを非線形領域まで拡張することによって、モータ200の出力可能な最大のトルクは、T2(>T1)となることが確認された。
(本実施形態の効果)
本実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
本実施形態では、上記のように、決定部15に決定されたLd、および、Lqを、磁束の変化が非線形である非線形領域に拡張する非線形化処理部16と、非線形化処理部16により非線形領域まで拡張されたLd、および、Lqに基づいて、idrefおよびiqrefを算出するトルク/電流変換部1とを備える。これにより、決定部15に決定されたLd、および、Lqが、磁束の変化が非線形である非線形領域に拡張されているので、トルクの増加が非線形である領域において、モータ200の制御を適切に行うことができる。また、また、磁束の変化が線形である線形領域のみにおいて決定されたパラメータを用いる場合に比べて、モータ200のトルクを増加させることかできる。すなわち、モータ200を大型化することなく、モータ200のトルクを増加させることかできる。
また、本実施形態では、上記のように、非線形化処理部16は、上記の式(1)および(2)に基づいて、決定部15に決定されたLdおよびLqを、非線形領域に拡張するように構成されている。これにより、磁束が飽和した点(磁束の変化が線形である領域と非線形である領域との境界)において、式(1)により算出されたインダクタンスと式(2)により算出されたインダクタンスとが同じ値になるので、線形領域から非線形領域に渡って、モータ200の制御をスムーズに行うことができる。
また、本実施形態では、上記のように、非線形化処理部16は、上記の式(1)および(2)に基づいたマップに基づいて、決定部15に決定されたLdおよびLqを、非線形領域に拡張するように構成されている。これにより、LdおよびLqを非線形領域に拡張する際ごとに上記式(1)および(2)を算出する場合に比べて、比較的短時間でマップを参照することができるので、LdおよびLqを非線形領域に拡張する処理時間を短縮することができる。また、マップを用いることにより、演算(算出)処理を行う必要がないので、制御負担を軽減することができる。
また、本実施形態では、上記のように、非線形化処理部16は、非線形領域に拡張されたLdおよびLqに基づいて、電流電圧変換部4におけるゲインを調整するように構成されている。これにより、LdおよびLqのみならず、電流電圧変換部4におけるゲインも非線形領域に拡張されるので、非線形領域においてモータ200の制御をより適切に行うことができる。
また、本実施形態では、上記のように、トルク/電流変換部1は、モータ200が、ロータに永久磁石が埋め込まれたモータ200である場合、モータ200の角速度ωが磁束の変化が線形である線形領域に対応する角速度である際、銅損を最小にする最大トルク/電流制御を行い、モータ200の角速度ωが非線形領域に対応する角速度である際、q軸電流iqを減少させるとともに、d軸電流idを増加させる制御を行うように構成されている。これにより、非線形領域においてq軸電流iqを減少させるとともにd軸電流idが増加されることにより、磁束が弱められる(すなわち、弱め磁束制御が行われる)ので、非線形領域においてモータ200の回転数を増加させることができる。
また、本実施形態では、上記のように、遅れ補償部11は、3相/2相変換部13に対して遅れ補償は行わずに、2相/3相変換部6に対して遅れ補償を行うように構成されている。ここで、3相/2相変換部13には、たとえば、弱め磁束制御(d軸電流を大きくすること)が行われた後の電流が入力される。そして、遅れ補償部11が、3相/2相変換部13に対して遅れ補償を行った場合には、3相/2相変換部13において、遅れ補償(d軸電流idを変化させること)と、弱め磁束制御(d軸電流idを大きくすること)とが混在する。そこで、上記のように構成することによって、遅れ補償(d軸電流idを変化させること)と、弱め磁束制御(d軸電流idを大きくすること)とが混在するのが抑制されるので、モータ制御装置100の制御が複雑になるのを抑制することができる。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
たとえば、上記実施形態では、非線形化処理部が、上記の式(1)および(2)に基づいてLdおよびLqを非線形領域に拡張する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、式(1)および(2)以外の式に基づいて、LdおよびLqを非線形領域に拡張してもよい。
また、上記実施形態では、非線形化処理部が、上記の式(1)および(2)に基づいたマップに基づいて、LdおよびLqを非線形領域に拡張する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、マップを用いずに、上記の式(1)および(2)を計算することにより、LdおよびLqを非線形領域に拡張してもよい。
また、上記実施形態では、最大トルク/電流制御(線形領域、非線形領域)および弱め磁束制御(非線形領域)を行う例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、非線形領域において、最大トルク/磁束制御を行ってもよい。
また、上記実施形態では、遅れ補償部が、3相/2相変換部に対して遅れ補償を行わない例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、制御が複雑になることが許容されるのであれば、3相/2相変換部に対して遅れ補償を行ってもよい。
1 トルク/電流変換部
4 電流電圧変換部
6 2相/3相変換部
11 遅れ補償部
13 3相/2相変換部
15 決定部
16 非線形化処理部
100 モータ制御装置
200 モータ
idref d軸電流指令
iqref q軸電流指令
Kt トルク定数
ki、kp ゲイン
Ld d軸インダクタンス
Lq q軸インダクタンス
Ra 電機子抵抗
Tref トルク指令
vdref d軸電圧指令
vqref q軸電圧指令
ω 角速度

Claims (6)

  1. トルク指令に基づいて設定されたd軸電流指令およびq軸電流指令により、永久磁石が設けられるモータの駆動を制御するモータ制御装置であって、
    前記モータの駆動を制御するパラメータである、d軸インダクタンス、q軸インダクタンス、電機子抵抗、および、トルク定数を決定する決定部と、
    前記決定部に決定された前記d軸インダクタンス、および、前記q軸インダクタンスを、磁束の変化が非線形である非線形領域に拡張する非線形化処理部と、
    前記非線形化処理部により前記非線形領域まで拡張された前記d軸インダクタンス、および、前記q軸インダクタンスに基づいて、前記d軸電流指令および前記q軸電流指令を算出するトルク/電流変換部とを備える、モータ制御装置。
  2. 前記決定部に決定された、前記d軸インダクタンスをLd、前記q軸インダクタンスをLq、前記非線形領域まで拡張された前記d軸インダクタンスをLdnow、前記q軸インダクタンスをLqnow、飽和低下係数をksat、磁束が飽和した時の電流をisatとした場合、
    前記非線形化処理部は、下記の式(1)および(2)に基づいて、前記決定部に決定された前記d軸インダクタンスおよび前記q軸インダクタンスを、前記非線形領域に拡張するように構成されている、請求項1に記載のモータ制御装置。
    Figure 2018085840
  3. 前記非線形化処理部は、上記の式(1)および(2)に基づいたマップに基づいて、前記決定部に決定された前記d軸インダクタンスおよび前記q軸インダクタンスを、前記非線形領域に拡張するように構成されている、請求項2に記載のモータ制御装置。
  4. 前記トルク/電流変換部により算出された前記d軸電流指令および前記q軸電流指令を、それぞれ、d軸電圧指令およびq軸電圧指令に変換する電流電圧変換部をさらに備え、
    前記非線形化処理部は、前記非線形領域に拡張された前記d軸インダクタンスおよび前記q軸インダクタンスに基づいて、前記電流電圧変換部におけるゲインを調整するように構成されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載のモータ制御装置。
  5. 前記トルク/電流変換部は、前記モータが、ロータに前記永久磁石が埋め込まれたモータである場合、前記モータの角速度が磁束の変化が線形である線形領域に対応する角速度である際、銅損を最小にする最大トルク/電流制御を行い、前記モータの角速度が前記非線形領域に対応する角速度である際、q軸電流を減少させるとともに、d軸電流を増加させる制御を行うように構成されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載のモータ制御装置。
  6. 前記モータの回転の遅れを補償する遅れ補償部と、
    3相の電流から、2相の電流であるq軸電流およびd軸電流に変換する3相/2相変換部と、
    2相の電流であるq軸電流およびd軸電流から、3相の電流に変換する2相/3相変換部とを備え、
    前記遅れ補償部は、前記3相/2相変換部に対して遅れ補償は行わずに、前記2相/3相変換部に対して遅れ補償を行うように構成されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載のモータ制御装置。
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