JP2005006420A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】円筒形永久磁石同期モータを使用する電動パワーステアリング装置において、d軸電流の応答性とq軸電流の応答性とを一致させて当該モータ本来の性能を十分に引き出す。
【解決手段】電動パワーステアリング装置の駆動源である円筒形永久磁石同期モータのための電流制御系において、当該モータのd軸インダクタンスLdおよびd軸抵抗Rdに基づき、d軸電流PI制御部126の比例ゲインKdpをK1・Ldに、積分ゲインKdiをK1・Rdにそれぞれ設定し、当該モータのq軸インダクタンスLqおよびq軸抵抗Rqに基づき、q軸電流PI制御部128の比例ゲインKqpをK2・Lqに、積分ゲインKqiをK2・Rqにそれぞれ設定する(K1、K2は任意の係数)。なお、d軸抵抗Rdおよびq軸抵抗Rqは共に当該モータの内部抵抗Rに配線抵抗を含む外部抵抗R’を加えた値である。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ブラシレスモータである円筒形永久磁石同期モータによって車両のステアリング機構に操舵補助力を与える電動パワーステアリング装置に関し、更に詳しくは、そのような電動パワーステアリング装置におけるモータの電流制御に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、運転者がハンドル(ステアリングホイール)に加える操舵トルクに応じて電動モータを駆動することによりステアリング機構に操舵補助力を与える電動パワーステアリング装置が用いられている。この電動パワーステアリング装置において使用される電動モータ(駆動源)として、従来はブラシ付きモータが多く用いられてきたが、近年は信頼性および耐久性の向上や慣性の低減等の観点から円筒形永久磁石同期モータ等のブラシレスモータも使用されている。このブラシレスモータが使用される電動パワーステアリング装置では、下記のように正弦波電流によるフィードバック制御が行われる。
【0003】
ブラシレスモータは、通常、永久磁石からなる界磁としてのロータと、U相、V相およびW相の3相コイルからなるステータとから構成される。ブラシレスモータの駆動制御部では、操舵トルクに応じて設定される目標値の電流が当該モータに流れるように比例積分制御演算によって電圧指令値が算出され、その電圧指令値に基づき、ロータの回転位置に応じて正弦波状に変化する正弦波電圧が当該モータに印加される。電動パワーステアリング装置は、このようにモータの電流を制御するために電流制御部を備えており、この電流制御部では、通常、モータ駆動に関する3相交流としての電圧および電流は、ロータとしての界磁による磁束の方向のd軸(「直軸」とも呼ばれる)と、d軸に垂直でd軸からπ/2だけ位相の進んだq軸(「横軸」とも呼ばれる)とからなる回転する直交座標系(「d−q座標」と呼ばれる)で表現される。このようなd−q座標によれば、モータに流すべき電流をd軸成分とq軸成分とからなる直流電流として扱うことができる。この場合、目標値電流と実際にモータに流れる電流との偏差に対する比例積分制御演算がd軸成分とq軸成分のそれぞれにつき行われ、この比例積分制御演算で使用される比例ゲインおよび積分ゲインは、当該モータのインダクタンスおよび内部抵抗に基づき設定される。
【0004】
ところで埋込磁石同期モータでは、突極性を無視できないため、当該モータのリアクタンスのd軸分量とq軸分量とが区別して扱われている(例えば非特許文献1参照)。したがって、電動パワーステアリング装置において埋込磁石同期モータを使用した場合、制御すべきモータ電流のd軸成分とq軸成分とで異なる比例ゲインおよび積分ゲインに基づいて上記の比例積分制御演算を行う必要がある。
【0005】
これに対し円筒形永久磁石同期モータでは、ロータが表面磁石構造であって、当該モータのリアクタンスのd軸分量であるd軸インダクタンスとq軸分量であるq軸インダクタンスとはほぼ等しい。そのため、円筒形永久磁石同期モータを使用した電動パワーステアリング装置では、モータのインダクタンスLと内部抵抗Rとの比である電気時定数L/Rはd軸とq軸とでは同一である(突極性を有しない)ものとして、上記の比例積分制御演算が行われている。また、d軸インダクタンスとq軸インダクタンスとが異なる突極性のあるブラシレスモータを使用する電動パワーステアリング装置においても、当該モータに流れる電流のd軸成分が0となるように当該モータへの電圧印加を制御することにより、リラクタンストルクがなくなり突極性を無視することができる。
【0006】
【非特許文献1】
武田洋次、外3名 共著,「埋込磁石同期モータの設計と制御」,第1版,株式会社オーム社,平成13年10月25日
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、円筒形永久磁石同期モータを使用した電動パワーステアリング装置では、当該モータのd軸インダクタンスとq軸インダクタンスとが等しいものとして当該モータに対する電流制御(具体的には電圧指令値算出のための比例積分制御演算)が行われている。
【0008】
しかし、円筒形永久磁石同期モータを使用した電動パワーステアリング装置において、当該モータのd軸インダクタンスとq軸インダクタンスとの厳密な測定、および、これらのインダクタンスの相違による電流制御の周波数特性への影響の有無の検証は、これまで行われていなかった。そこで本願発明者がこれにつき検討を行ったところ、q軸電流の周波数特性を示すボード線図として図6が、d軸電流についての周波数特性を示すボード線図として図7が得られ、これにより、d軸電流の応答性とq軸電流の応答性との間には無視できない差があることが判明した(詳細は後述)。
【0009】
そこで本発明は、円筒形永久磁石同期モータを使用した電動パワーステアリング装置であって、当該モータにおけるd軸電流の応答性とq軸電流の応答性とを一致させることで当該モータ本来の性能を十分に引き出せるようにした電動パワーステアリング装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
第1の発明は、円筒形永久磁石同期モータを駆動源とし、当該モータの回転界磁の磁束方向であるd軸と当該d軸に直交するq軸とからなる回転座標系であるd−q座標を導入して、車両操舵のための操作に応じて決定されるモータ駆動電流指令値の当該d−q座標上の値に基づき当該モータを駆動することにより、当該車両のステアリング機構に操舵補助力を与える電動パワーステアリング装置であって、
前記モータ駆動電流指令値のd軸成分に基づく制御演算によって前記モータの駆動のためのd軸電圧指令値を算出するd軸電流制御手段と、
前記モータ駆動電流指令値のq軸成分に基づく制御演算によって前記モータの駆動のためのq軸電圧指令値を算出するq軸電流制御手段と、
前記d軸電圧指令値および前記q軸電圧指令値を前記モータの各相の電圧指令値に変換する座標変換手段と、
前記各相の電圧指令値に応じて前記モータを駆動するモータ駆動回路とを備え、
前記d軸電流制御手段の制御パラメータは、前記モータのd軸インダクタンスに基づいて設定され、
前記q軸電流制御手段の制御パラメータは、前記モータのq軸インダクタンスに基づいて設定されていることを特徴とする。
【0011】
このような第1の発明によれば、円筒形永久磁石同期モータのd軸インダクタンスとq軸インダクタンスとを区別せずに電流制御が行われていた従来技術とは異なり、d軸電圧指令値はd軸インダクタンスに基づく制御演算によって算出されると共に、q軸電圧指令値はq軸インダクタンスに基づく制御演算によって算出される。これにより、電流制御系のd軸電流についての周波数特性とq軸電流についての周波数特性とを一致させ、モータの特性により適合した電流制御を行うことができるので、従来に比べてモータの性能をより引き出すことができる。
【0012】
第2の発明は、第1の発明において、
前記d軸電流制御手段の前記制御パラメータは、前記モータのd軸インダクタンスと、前記モータおよび前記モータ駆動回路からなるモータ・駆動回路系の抵抗のd軸分量であるd軸抵抗とに基づき設定されており、
前記q軸電流制御手段の前記制御パラメータは、前記モータのq軸インダクタンスと、前記モータ・駆動回路系の抵抗のq軸分量であるq軸抵抗とに基づき設定されており、
前記d軸抵抗および前記q軸抵抗は、前記モータの内部抵抗と前記モータおよび前記モータ駆動回路の配線抵抗を含む外部抵抗とによって決定されることを特徴とする。
【0013】
このような第2の発明によれば、モータのd軸インダクタンスとq軸インダクタンスとを区別して電流制御のための制御演算が行われることに加えて、その制御演算に使用される制御パラメータは、モータの内部抵抗のみならず配線抵抗を含む外部抵抗をも考慮して設定される。これにより、モータ・駆動回路系の周波数特性と同様の周波数特性を電流制御系に持たせることができるので、円筒形永久磁石同期モータの電流制御においてモータ本来の性能を十分に引き出し、電流制御系の応答性を向上させることができる。また、モータ本来の性能が引き出せることから、応答性向上のために制御手段のゲインを必要以上に大きくしたり、位相補償を必要以上に行ったりすることはないので、従来に比べて、制御音や振動が低減される。
【0014】
第3の発明は、第2の発明において、
前記d軸電流制御手段は、前記モータ駆動電流指令値のd軸成分と前記モータに流れる電流値のd軸成分との偏差に対する比例積分制御演算によって前記d軸電圧指令値を算出し、
前記q軸電流制御手段は、前記モータ駆動電流指令値のq軸成分と前記モータに流れる電流値のq軸成分との偏差に対する比例積分制御演算によって前記q軸電圧指令値を算出し、
前記d軸電流制御手段の制御パラメータである比例ゲインKdpおよび積分ゲインKdi、ならびに、前記q軸電流制御手段の制御パラメータである比例ゲインKqpおよび積分ゲインKqiは、下記の式に従って設定されていることを特徴とする:
Kdp=K1・Ld、
Kdi=K1・Rd、
Kqp=K2・Lq、
Kqi=K2・Rq、
ここで、Ldは前記d軸インダクタンスを示し、Lqは前記q軸インダクタンスを示し、Rdは前記d軸抵抗を示し、Rqは前記q軸抵抗を示し、Rd=Rq=R+R’であり、Rは前記内部抵抗を示し、R’は前記外部抵抗を示し、K1およびK2は任意の係数である。
【0015】
このような第3の発明によれば、d軸インダクタンスLdと外部抵抗R’を含むd軸抵抗Rdとに基づく比例積分制御演算によってd軸電圧指令値が算出されると共に、q軸インダクタンスLqと外部抵抗R’を含むq軸抵抗Rqとに基づく比例積分制御演算によってq軸電圧指令値が算出されることで、円筒形永久磁石同期モータの電流制御においてモータ本来の性能を十分に引き出すことができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
<1.基礎検討>
従来技術による電流制御系の問題を解決するにあたり、従来技術および本願出願人による先行出願の内容につき基礎的な検討を行った。以下、本発明の実施形態を説明する前に、この基礎検討について添付図面を参照しつつ説明する。なお、以下では、電動パワーステアリング装置の駆動源として円筒形永久磁石同期モータが使用されているものとする。
【0017】
図4は、従来の電動パワーステアリング装置における電流制御系の構成を示すブロック線図である。この電流制御系では、モータに流れる電流が出力となっており、電流目標値とモータに流れる電流との偏差に対して比例積分制御演算(以下「PI制御演算」という)が行われ、それにより得られる電圧がモータに印加される。ここで、モータは、1相分のインダクタンスLと抵抗Rとにより決まる1次遅れ要素として扱うことができ、その伝達関数はK/(L・s+R)と表現することができる(Kは定数)。しかし、実際にはモータやモータ駆動回路の配線抵抗などを含む外部抵抗も存在するので、これを考慮してモータ駆動回路とモータとを1つの伝達要素(以下「モータ・駆動回路系」という)として扱うことにすると、このモータ・駆動回路系の伝達関数Gm(s)は次式のようになる。
Gm(s)=Km/(L・s+R+R’) …(1)
ここで、Kmは定数であり、R’は、モータやモータ駆動回路の配線抵抗等を含む外部抵抗である。
【0018】
これに対し、上記のPI制御演算を表す伝達関数Gpi(s)は、従来、外部抵抗を無視し、下記のように設定されていた。
Gpi(s)=Kp+Ki/s …(2)
Kp=K0・L …(3)
Ki=K0・R …(4)
ここで、Kpは比例ゲイン、Kiは積分ゲインであり、K0は任意の係数である。駆動源として円筒形永久磁石同期モータのようなブラシレスモータが使用される場合、既述のように、モータに流すべき電流のd軸成分とq軸成分のそれぞれについてPI制御演算が行われるが、従来は、モータのd軸インダクタンスとq軸インダクタンスとは同一であるとしていた。このため、比例ゲインKpと積分ゲインKiとの比である電気時定数L/Rは、d軸成分とq軸成分の制御演算のいずれについても、同じ値に設定されていた。
【0019】
図5は、上記従来の電流制御における図4に示した閉ループの電流制御系の周波数特性を示すボード線図であり、このボード線図において、実線の曲線はゲイン特性を、1点鎖線の曲線は位相特性をそれぞれ示している(後述のボード線図についても同様)。このような従来の電流制御系では、本願出願人が平成15年1月9日に出願した特願2003−003655号(以下「先行出願」という)の明細書にも記載されているように、モータ本来の性能を引き出すことができていなかった。そこで当該先行出願では、モータ本来の性能を引き出すべく、上記の外部抵抗R’を考慮してPI制御演算の伝達関数を設定するようにした電流制御が提案されている。このような電流制御系では、上記PI制御演算に相当する伝達関数Gpi(s)は下記のように設定される。
Gpi(s)=Kp+Ki/s …(5)
Kp=K0・L …(6)
Ki=K0・(R+R’) …(7)
ここで、Kpは比例ゲイン、Kiは積分ゲインであり、K0は任意の係数である。このような構成によれば、電流制御系の閉ループ伝達関数Gcl(s)は、
Figure 2005006420
となる。ここで、K0・Km=(R+R’)/Lとおくと、
Gcl(s)=(R+R’)/(L・s+R+R’) …(9)
となる。そして、上記式(9)が示す伝達関数Gcl(s)と式(1)が示す伝達関数Gm(s)とを比較すればわかるように、電流制御系は、モータ・駆動回路系と同様の周波数特性を有する(折点周波数が一致する)。したがって、このように外部抵抗R’を考慮して電流制御系を設計することにより、モータ本来の性能を引き出し、電動パワーステアリング装置の応答性を向上させることができる。
【0020】
ところで、円筒形永久磁石同期モータについての従来の電流制御や上記先行出願で開示された電流制御では、モータのd軸インダクタンスとq軸インダクタンスとは等しいものとみなされていた。しかしながら、上記先行出願で開示された制御手法に基づく電流制御系につき、モータ電流のd軸成分であるd軸電流およびq軸成分であるq軸電流に対する周波数特性をそれぞれ測定したところ、q軸電流については図6に示すようなボード線図が得られ、d軸電流については図7に示すようなボード線図が得られた。この測定結果は、円筒形永久磁石同期モータを使用した電流制御においてd軸インダクタンスとq軸インダクタンスとが等しいとみなすのは必ずしも適切でないことを示している。なお、この測定の際の条件は下記の通りであって、この測定は、下記のトルク定数K、インダクタンスLm(インダクタンスのd軸分量とq軸分量とは同一とみなす)、抵抗Rm(外部抵抗R’を含む)、極対数Pおよび逆起電力定数φfpを有する典型的な円筒型永久磁石同期モータを使用した電動パワーステアリング装置の電流制御系を対象としている。
モータのトルク定数: K=8.00×10−2[N・m/A]、
モータのインダクタンス:Lm=117.54×10−6[H]、
モータの抵抗: Rm=3.0×10−2[Ω]、
モータの極対数: P=5、
逆起電力定数: φfp=5.04×10−2[V・s/rad]、
PI制御部の比例ゲイン:Kp=Lm×(2π×75)、
PI制御部の積分ゲイン:Ki=Rm×(2π×75)。
【0021】
図6と図7とを比較すると、カットオフ周波数および折点周波数は、いずれも、d軸電流についての周波数の方が高くなっており、q軸電流に対する応答性とd軸電流に対する応答性とが異なることがわかる。このように応答性が異なるにも拘わらず従来はPI制御部の制御パラメータ(両軸の電気時定数)は同一であったため、モータ本来の性能が引き出されていなかった。
【0022】
そこで本発明では、電動パワーステアリング装置において、駆動源としての円筒形永久磁石同期モータの性能を最大限に引き出すべく、上記外部抵抗R’を考慮すると共に、当該モータのd軸インダクタンスとq軸インダクタンスとの相違を考慮して、電流制御系が設計されている。以下、このような本発明の実施形態について添付図面を参照しつつ説明する。
【0023】
<2.実施形態>
<2.1 全体構成>
図1は、本発明の一実施形態に係る電動パワーステアリング装置の構成を、それに関連する車両構成と共に示す概略図である。この電動パワーステアリング装置は、操舵のための操作手段としてのハンドル(ステアリングホイール)100に一端が固着されるステアリングシャフト102と、そのステアリングシャフト102の他端に連結されたラックピニオン機構104と、ハンドル100の操作によってステアリングシャフト102に加えられる操舵トルクを検出するトルクセンサ3と、ハンドル操作(操舵操作)における運転者の負荷を軽減するための操舵補助力を発生させるブラシレスモータである円筒形永久磁石同期モータ6と、その操舵補助力をラック軸に伝達するボールねじ駆動部61と、モータ6のロータの回転位置を検出するレゾルバ等の位置検出センサ62と、車載バッテリ8からイグニションスイッチ9を介して電源の供給を受け、トルクセンサ3や車速センサ4、位置検出センサ62からのセンサ信号に基づきモータ6の駆動を制御する電子制御ユニット(ECU)5とを備えている。このような電動パワーステアリング装置を搭載した車両において運転者がハンドル100を操作すると、トルクセンサ3は、その操作による操舵トルクを検出し、操舵トルクを示す操舵トルク信号Tsを出力する。一方、車速センサ4は、車両の走行速度である車速を検出し、車速を示す車速信号Vsを出力する。制御装置としてのECU5は、それら操舵トルク信号Tsおよび車速信号Vsと、位置検出センサ62によって検出されるロータの回転位置とに基づいて、モータ6を駆動する。これによりモータ6は操舵補助力を発生し、この操舵補助力がボールねじ駆動部61を介してラック軸に加えられることにより、操舵操作における運転者の負荷が軽減される。すなわち、ハンドル操作によって加えられる操舵トルクによる操舵力とモータ6の発生する操舵補助力との和によって、ラック軸が往復運動を行う。ラック軸の両端はタイロッドおよびナックルアームから成る連結部材106を介して車輪108に連結されており、ラック軸の往復運動に応じて車輪108の向きが変わる。
【0024】
<2.2 モータ制御の概要>
本実施形態におけるモータ6は、正弦波駆動のブラシレスモータの1種である円筒形永久磁石同期モータであって、永久磁石からなる界磁としてのロータ(以下「回転界磁」ともいう)と、U相、V相およびW相の3相コイルからなるステータとから構成される。
【0025】
このモータ6に適切な操舵補助力を発生させるためにU相、V相およびW相のコイルに流すべき電流の目標値すなわち各相の電流指令値は、次式で表される。
Figure 2005006420
ここで、i はu相電流指令値、i はv相電流指令値、i はw相電流指令値であり、θreは、u相コイルを基準として時計回りにとった回転界磁の角度(「電気角」と呼ばれる)である。ただし、ロータの機械角をθm、極数を2pとしたとき、電気角はθre=p・θmとなる。
【0026】
ブラシレスモータに印加すべき電圧の指令値は、電流目標値とモータ電流の検出値との偏差に基づく制御演算によって算出されるが、位相遅れを低減するために、この制御演算ではd−q座標で電流指令値が表現され、d軸およびq軸電流指令値に基づき電圧指令値が算出される。ここで、d−q座標は、永久磁石からなる回転界磁(ロータ)と同期して回転する回転座標系であって、回転界磁の磁束方向をd軸とし、d軸からπ/2だけ位相が進みd軸に垂直な方向をq軸とする。上記各相の電流指令値i 、i 、i は交流であるが、このd−q座標によれば電流指令値が直流となる。
【0027】
上記式(11a)〜(11c)で表現される各相の電流指令値をd−q座標で表すと次のようになる。
=0 …(12a)
=−√(3/2)I …(12b)
ここで、i はd軸電流指令値、i はq軸電流指令値である。
【0028】
一方、モータ電流については、電流検出器でu相電流およびv相電流が検出されると、その検出結果からd軸電流検出値iおよびq軸電流検出値iが次式により算出される。
Figure 2005006420
ここで、iはu相電流検出値、iはv相電流検出値であり、θreは上記電気角である。
【0029】
本実施形態では、上記のd軸電流における指令値i と検出値iとの偏差e=i −i、および、上記のq軸電流における指令値i と検出値iとの偏差e=i −iが打ち消されるように、後述の電流制御部200によってモータ6に対するフィードバック制御が行われる。
【0030】
<2.3 制御装置の構成>
本実施形態では、電動パワーステアリング装置における制御装置であるECU5において、モータ6に対する上記のようなフィードバック制御が行われる。図2は、このECU5の構成を示すブロック図である。このECU5は、位相補償器112と、マイクロコンピュータ(以下「マイコン」と略記する)10と、モータ駆動部とから構成される。マイコン10は、その内部のメモリに格納された所定のプログラムを実行することにより、目標電流演算部114と、減算器123,124と、d軸電流PI制御部126と、q軸電流PI制御部128と、d−q/3相交流座標変換部132と、符号反転加算器134と、3相交流/d−q座標変換部138と、正弦波ROMテーブル140とからなるモータ制御部として機能する。モータ駆動部は、モータ制御部としてのマイコン10から出力される電圧指令値に基づき、u相、v相およびw相からなる3相のブラシレスモータである円筒形永久磁石同期モータ6を駆動するハードウェア(回路)であって、3相PWM変調部150と、モータ駆動回路152と、u相電流検出器156と、v相電流検出器154と、ロータ角度位置検出器162とから構成される。なお、マイコン10によって実現されるモータ制御部には、通常、上記の他、操舵の操作性の向上等のための公知の補償制御を行うための構成要素が設けられるが、それらは本発明には直接に関係しないので説明を省略する。
【0031】
本実施形態では、ハンドル100の操作によってステアリングシャフト102に加えられる操舵トルクがトルクセンサ3によって検出され、トルクセンサ3から出力される操舵トルク信号Tsが上記構成のECU5に入力されると共に、車速が車速センサ4によって検出され、車速センサ4から出力される車速信号VsもECU5に入力される。ECU5では、入力された操舵トルク信号Tsに対して位相補償器112により位相補償が施され、その位相補償後の信号は、目標電流演算部114に入力される。一方、車速センサ4から出力される車速信号Vsは、ECU5における目標電流演算部114に入力される。また、モータ6に取り付けられた位置検出センサ62から出力されるセンサ信号Srが、ECU5におけるロータ角度位置検出器162に入力され、ロータ角度位置検出器162は、モータ6のロータである回転界磁(永久磁石)の回転位置すなわち電気角θreを示す信号を出力する。この電気角θreを示す信号は、正弦波ROMテーブル140に入力される。
【0032】
目標電流演算部114は、上記操舵トルク信号Tsと上記車速信号Vsとに基づき、モータ6に供給すべき電流の値である電流目標値Itを決定する。具体的には、適切な操舵補助力を発生させるためにモータ6に供給すべき電流の目標値と操舵トルクとの関係を車速をパラメータとして示すテーブル(「アシストマップ」と呼ばれる)が目標電流演算部114内に予め保持されており、目標電流演算部114は、このアシストマップを参照して電流目標値Itを設定する。この電流目標値Itは、既述の式(12b)で表されるq軸電流に相当する電流指令値を示している。なお、本実施形態では補償制御は省略されているので、電流目標値Itがそのままq軸電流指令値i として電流制御部200内の減算器124に与えられることになるが、実際には、この電流目標値Itに上記補償制御のための補償電流値が加えられた値がq軸電流指令値i として電流制御部200内の減算器124に与えられる。このq軸電流指令値i は、操舵補助のためにモータ6が発生すべきトルクに対応する電流の指令値である。一方、d軸電流はトルクに関与しないので、d軸電流指令値i は、i =0として減算器123に入力される。
【0033】
u相電流検出器156とv相電流検出器154は、モータ駆動回路152からモータ6に供給される電流のうちu相電流とv相電流をそれぞれ検出し、u相電流検出値iとv相電流検出値iをそれぞれ出力する。正弦波ROMテーブル140は、角度θの各種の値とsinθの各種の値とを互いに対応付けて格納しており、ロータ角度位置検出器162からの信号の示す電気角θreに対応する正弦波値sinθreを出力する。3相交流/d−q座標変換部138は、この正弦波値sinθreを用いて、式(13a)(13b)により、上記のu相電流検出値iおよびv相電流検出値iを、d−q座標上の値すなわちd軸電流検出値iおよびq軸電流検出値iに変換する。このようにして得られたd軸電流検出値iおよびq軸電流検出値iは、減算器123および減算器124にそれぞれ入力される。
【0034】
減算器123は、既述のd軸電流指令値i と3相交流/d−q座標変換部138からのd軸電流検出値iとの偏差であるd軸電流偏差e=i −iを算出し、d軸電流PI制御部126は、このd軸電流偏差eに対する比例積分制御演算によってd軸電圧指令値v を求める。一方、減算器124は、既述のq軸電流指令値i と3相交流/d−q座標変換部138からのq軸電流検出値iとの偏差であるq軸電流偏差e=i −iを算出し、q軸電流PI制御部128は、このq軸電流偏差eに対する比例積分制御演算によってq軸電圧指令値v を求める。
【0035】
d−q/3相交流座標変換部132は、上記のd軸電圧指令値v およびq軸電圧指令値v を3相交流座標上の値であるu相電圧指令値v およびv相電圧指令値v に変換する。そして、符号反転加算器134は、それらの相電圧指令値v およびv からw相電圧指令値v を算出する。
【0036】
3相PWM変調部150は、上記のようにして算出された各相の電圧指令値v 、v 、v にそれぞれ応じたデューティ比のPWM信号Su、Sv、Swを生成する。
【0037】
モータ駆動回路152は、例えば電力用MOSトランジスタ等のスイッチング素子を用いて構成されるPWM電圧形インバータであって、各スイッチング素子を上記PWM信号Su、Sv、Swによってオン/オフさせることにより、モータ6に印加すべき各相電圧v、v、vを生成する。これらの各相電圧v、v、vは、ECU5から出力されてモータ6に印加される。この電圧印加に応じてモータ6の各相u、v、wのコイル(不図示)に電流が流れ、モータ6はその電流に応じて操舵補助のためのトルクTmを発生させる。
【0038】
モータ6に流れる電流のうちu相電流iとv相電流iは、既述のようにu相電流検出器156とv相電流検出器154によってそれぞれ検出され、3相交流/d−q座標変換部138によってd−q座標上の電流値i、iに変換される。これらd−q座標上の電流値i、iのうちd軸電流検出値iは減算器123に、q軸電流検出値iは減算器124に、それぞれ入力される。これにより、所望の操舵補助力をモータ6によって発生させるべく、d軸電流検出値iがd軸電流指令値i に、q軸電流検出値iがq軸電流指令値i にそれぞれ等しくなるように、フィードバック制御が行われる(この制御は「電流制御」と呼ばれる)。
【0039】
<2.4 電流制御系>
上記のように本実施形態では、操舵トルクや車速に応じて適切な操舵補助が行われるようにモータ電流の目標値が設定され、その目標値(d軸電流指令値i およびq軸電流指令値i )の電流がモータ6に流れるようにフィードバック制御が行われる。ECU5のうちこのような電流制御を行う部分(以下「電流制御部」という)200は、図2において点線で囲まれた部分に相当する。本実施形態では、モータ6の駆動制御手段であるこの電流制御部200のうち、モータ駆動部に相当する部分はハードウェア的に実現されており、モータ駆動部に相当する部分以外は、既述のように、マイコン10が所定のプログラムを実行することによりソフトウェア的に実現されている。そして、この電流制御部200とモータ6および位置検出センサ62とにより、フィードバックループを有する電流制御系が構成される。
【0040】
図3(a)は、この電流制御系のd軸電流についての構成を伝達関数を用いて表現したブロック線図であり、図3(b)は、この電流制御系のq軸電流についての構成を伝達関数を用いて表現したブロック線図である。これらのブロック線図に示される伝達要素のうち、図2に示した構成要素と対応するものには同一の参照符号を付している。これらのブロック線図において、モータ6とモータ駆動回路152とからなるモータ・駆動回路系は一つの伝達要素として扱われ、d軸電流についてのモータ・駆動回路系の伝達要素(以下「d軸モータ・駆動回路系」という)は参照符号“250d”で、q軸電流についてのモータ・駆動回路系の伝達要素(以下「q軸モータ・駆動回路系」という)は参照符号“250q”でそれぞれ示されている。図3(a)(b)に示すように、d軸モータ・駆動回路系250dの伝達関数Gdm(s)およびq軸モータ・駆動回路系250qの伝達関数Gqm(s)は、次式で表される。
Gdm(s)=Km/(Ld・s+Rd) …(18)
Gqm(s)=Km/(Lq・s+Rq) …(19)
ここで、Kmは定数であり、Ldはモータ・駆動回路系のd軸インダクタンスを、Rdはモータ・駆動回路系のd軸抵抗をそれぞれ示し、Lqはモータ・駆動回路系のq軸インダクタンスを、Rqはモータ・駆動回路系のq軸抵抗をそれぞれ示している。Ld,Rd,Lq,Rqの具体的な求め方は後で詳述するが、d軸抵抗Rdとq軸抵抗Rqとは等しく、共に外部抵抗R’を含んでいる。なお、モータ・駆動回路系のd軸インダクタンスはモータ6のd軸インダクタンスに等しく、モータ・駆動回路系のq軸インダクタンスはモータ6のq軸インダクタンスに等しい。
【0041】
d軸電流PI制御部126の伝達関数Gdpi(s)は、その比例ゲインをKdp、その積分ゲインをKdiとすると、次式のように表現することができる(図3(a)参照)。
Gdpi(s)=Kdp+Kdi/s …(20)
また、q軸電流PI制御部128の伝達関数Gqpi(s)は、その比例ゲインをKqp、その積分ゲインをKqiとすると、次式のように表現することができる(図3(b)参照)。
Gqpi(s)=Kqp+Kqi/s …(21)
本実施形態では、d軸電流PI制御部126の制御パラメータである上記の比例ゲインKdpおよび積分ゲインKdiは、上記のd軸インダクタンスLdおよびd軸抵抗Rdに基づき次のように設定される。
Kdp=K1・Ld …(22)
Kdi=K1・Rd …(23)
ここで、K1は任意の係数である。また、q軸電流PI制御部128の制御パラメータである上記の比例ゲインKqpおよび積分ゲインKqiは、上記のq軸インダクタンスLqおよびq軸抵抗Rqに基づき次のように設定される。
Kqp=K2・Lq …(24)
Kqi=K2・Rq …(25)
ここで、K2は任意の係数である。
【0042】
上記のような電流制御系では、d軸電流についての閉ループ伝達関数Gdcl(s)は、図3(a)および式(18)(20)(22)(23)より、
Figure 2005006420
となる。ここで、K1・Km=Rd/Ldとおくと、
Gdcl(s)=Rd/(Ld・s+Rd) …(27)
となる。上記式(27)を式(18)と比較すればわかるように、この場合、電流制御系は、d軸電流につきモータ・駆動回路系と同様の周波数特性を有する。
【0043】
同様に、q軸電流についての閉ループ伝達関数Gqcl(s)は、図3(b)および式(19)(21)(24)(25)より、
Figure 2005006420
となる。ここで、K2・Km=Rq/Lqとおくと、
Gqcl(s)=Rq/(Lq・s+Rq) …(29)
となる。上記式(29)を式(19)と比較すればわかるように、この場合、電流制御系は、q軸電流につきモータ・駆動回路系と同様の周波数特性を有する。
【0044】
なお、上記式(22)〜(25)に示す比例ゲインおよび積分ゲインにおける係数K1,K2は、K1=K2となるように設定されるのが通常であり、この場合、式(26)(28)より、K1,K2自体の値に拘わらず、d軸電流についての閉ループ伝達関数Gdcl(s)とq軸電流についての閉ループ伝達関数Gqcl(s)とが等しくなり、両軸の電流についての応答性が一致する。
【0045】
<2.5 制御パラメータの設定に使用する特性値の求め方>
本実施形態では、式(22)〜(25)に示すように、d軸電流PI制御部126の制御パラメータ(比例ゲインKdp、積分ゲインKdi)はd軸インダクタンスLdおよびd軸抵抗Rdに基づき設定され、q軸電流PI制御部128の制御パラメータ(比例ゲインKqp、積分ゲインKqi)はq軸インダクタンスLqおよびq軸抵抗Rqに基づき設定されるので、これらの特性値Ld,Rd,Lq,Rqを求める必要がある。以下、これらの特性値Ld,Rd,Lq,Rqの求め方について説明する。
【0046】
モータ6はブラシレスモータの一種である円筒形永久磁石同期モータであり、一般にブラシレスモータの各相のインダクタンスは、次のように表すことができる(例えば非特許文献1参照)。
Figure 2005006420
ここで、Luはu相インダクタンスを、Lvはv相インダクタンスを、Lwはw相インダクタンスをそれぞれ示し、laは漏れインダクタンスを、Laは有効インダクタンスの平均値を、Lasは有効インダクタンスの振幅をそれぞれ示している。
【0047】
本実施形態では、各種の電気角θreにおけるモータ6の各相のインダクタンスLu,Lv,Lwを測定し、それらの測定結果から上記式(30a)〜(30c)に基づき、漏れインダクタンスla、有効インダクタンスの平均値Laおよび有効インダクタンスの振幅Lasを算出する。次に、このようにして得られた特性値la,La,Lasを用いて、3相交流座標とd−q座標との間の座標変換に基づく次式により、d軸インダクタンスLdおよびq軸インダクタンスLqを算出する。
Ld=la+(2/3)・(La−Las) …(31)
Lq=la+(2/3)・(La+Las) …(32)
次に、モータ・駆動回路系の開ループ伝達関数の周波数特性を測定し、当該モータ・駆動回路系が、インダクタンスと抵抗によって決まる1次遅れの伝達要素と見なせることを利用することにより、その開ループ伝達関数の周波数特性の測定結果と上記で算出されたインダクタンスLd、Lqとから、モータ・駆動回路系のd軸抵抗Rdおよびq軸抵抗Rqを算出する。このようにして得られたd軸抵抗Rdおよびq軸抵抗Rqは、モータ6の各相の内部抵抗をRとし、モータ・駆動回路系における配線抵抗や、スイッチング素子のオン抵抗、コネクタ抵抗等を含む各相の外部抵抗をR’とすると、下記の式で表される。
Rd=R+R’ …(33)
Rq=R+R’ …(34)
【0048】
本実施形態では、上記のようにして求められたd軸インダクタンスLdおよびd軸抵抗Rdに基づき、d軸電流PI制御部126の制御パラメータである比例ゲインKdpおよび積分ゲインKdiが設定されると共に、q軸インダクタンスLqおよびq軸抵抗Rqに基づき、q軸電流PI制御部128の制御パラメータである比例ゲインKqpおよび積分ゲインKqiが設定される(式(20)〜(25))。図8は、このような本実施形態における電流制御系の一例のq軸電流についてのボード線図であり、図9は、当該例のd軸電流についてのボード線図である。これらのボード線図は、電流制御系のq軸電流についての周波数特性とd軸電流についての周波数特性とが、電動パワーステアリング装置で実際に使用される周波数領域では一致していることを示している。
【0049】
<2.6 効果>
円筒形永久磁石同期モータを用いた従来の電動パワーステアリング装置では、当該モータのd軸インダクタンスとq軸インダクタンスとは等しいとみなして電流制御が行われていたが、上記実施形態では、円筒形永久磁石同期モータ6のd軸インダクタンスとq軸インダクタンスとを求め、これらに基づいてd軸電流PI制御部126およびq軸電流PI制御部128の伝達関数が設定されるため(式(20)〜(25)参照)、電流制御系のd軸電流についての周波数特性とq軸電流についての周波数特性とを一致させることができる(図8、図9参照)。このため、円筒形永久磁石同期モータを用いた従来の電動パワーステアリング装置に比べ、よりモータの特性に適合した電流制御が行えるので、モータの性能をより引き出し、電流制御系の応答性を向上させることができる。
【0050】
また上記実施形態によれば、モータ6およびモータ駆動回路152の配線抵抗等を含む外部抵抗R’を考慮して電流制御系が設計されているので(式(20)〜(25)(33)(34))、モータ・駆動回路系の周波数特性と同様の周波数特性を電流制御系に持たせることができる(式(27)(29))。したがって、上記のようにd軸電流およびq軸電流についての周波数特性が一致することと相俟って、モータ6の性能を最大限に引き出すことが可能となる。
【0051】
ところで、従来の電動パワーステアリング装置では、応答性を高めるために、PI制御部の比例ゲインを大きくしたり、位相補償を施したりしていたことから、電流制御系のゲイン特性は高周波域でピークを有していた。これに対し上記実施形態では、上記構成の電流制御系によりモータ本来の性能を引き出すことができるので、応答性を向上させるべく比例ゲインを必要以上に大きくしたり、位相補償を必要以上に行ったりする必要はない。このため、本実施形態における電流制御では、ゲイン特性において高周波域にピークが見られず、その結果、制御音や振動が低減される。
【0052】
なお、上記実施形態では、d軸電圧指令値v およびq軸電圧指令値v は、式(20)(21)に示すように比例積分制御演算により算出されるが、これに代えて他の制御演算(例えば比例積分微分制御演算(PID制御演算))によりd軸電圧指令値v およびq軸電圧指令値v が算出される場合であっても、本発明の適用は可能であり、上記と同様の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る電動パワーステアリング装置の構成をそれに関連する車両構成と共に示す概略図である。
【図2】上記実施形態に係る電動パワーステアリング装置における制御装置であるECUの構成を示すブロック図である。
【図3】上記実施形態における電流制御系を伝達関数を用いて表現したブロック線図である。
【図4】従来の電動パワーステアリング装置における電流制御系を伝達関数を用いて表現したブロック線図である。
【図5】従来の電動パワーステアリング装置における電流制御系の周波数特性を示すボード線図である。
【図6】先行出願に係る電動パワーステアリング装置における電流制御系のq軸電流についての周波数特性を示すボード線図である。
【図7】先行出願に係る電動パワーステアリング装置における電流制御系のd軸電流についての周波数特性を示すボード線図である。
【図8】上記実施形態に係る電動パワーステアリング装置における電流制御系のq軸電流についての周波数特性を示すボード線図である。
【図9】上記実施形態に係る電動パワーステアリング装置における電流制御系のd軸電流についての周波数特性を示すボード線図である。
【符号の説明】
5 …電子制御ユニット(ECU)
6 …円筒形永久磁石同期モータ
10 …マイクロコンピュータ(モータ制御部)
62 …位置検出センサ
114 …目標電流演算部
123,124 …減算器
126 …d軸電流PI制御部(d軸電流制御手段)
128 …q軸電流PI制御部(q軸電流制御手段)
132 …d−q/3相交流座標変換部(座標変換手段)
150 …3相PWM変調部
152 …モータ駆動回路
162 …ロータ角度位置検出器
200 …電流制御部
Ts …操舵トルク信号
…d軸電流指令値(モータ駆動電流指令値のd軸成分)
…q軸電流指令値(モータ駆動電流指令値のq軸成分)
…d軸電流検出値
…q軸電流検出値
…d軸電流偏差
…q軸電流偏差
…d軸電圧指令値
…q軸電圧指令値
…u相電圧指令値
…v相電圧指令値
…w相電圧指令値
θre …電気角

Claims (3)

  1. 円筒形永久磁石同期モータを駆動源とし、当該モータの回転界磁の磁束方向であるd軸と当該d軸に直交するq軸とからなる回転座標系であるd−q座標を導入して、車両操舵のための操作に応じて決定されるモータ駆動電流指令値の当該d−q座標上の値に基づき当該モータを駆動することにより、当該車両のステアリング機構に操舵補助力を与える電動パワーステアリング装置であって、
    前記モータ駆動電流指令値のd軸成分に基づく制御演算によって前記モータの駆動のためのd軸電圧指令値を算出するd軸電流制御手段と、
    前記モータ駆動電流指令値のq軸成分に基づく制御演算によって前記モータの駆動のためのq軸電圧指令値を算出するq軸電流制御手段と、
    前記d軸電圧指令値および前記q軸電圧指令値を前記モータの各相の電圧指令値に変換する座標変換手段と、
    前記各相の電圧指令値に応じて前記モータを駆動するモータ駆動回路とを備え、
    前記d軸電流制御手段の制御パラメータは、前記モータのd軸インダクタンスに基づいて設定され、
    前記q軸電流制御手段の制御パラメータは、前記モータのq軸インダクタンスに基づいて設定されていることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 前記d軸電流制御手段の前記制御パラメータは、前記モータのd軸インダクタンスと、前記モータおよび前記モータ駆動回路からなるモータ・駆動回路系の抵抗のd軸分量であるd軸抵抗とに基づき設定されており、
    前記q軸電流制御手段の前記制御パラメータは、前記モータのq軸インダクタンスと、前記モータ・駆動回路系の抵抗のq軸分量であるq軸抵抗とに基づき設定されており、
    前記d軸抵抗および前記q軸抵抗は、前記モータの内部抵抗と前記モータおよび前記モータ駆動回路の配線抵抗を含む外部抵抗とによって決定されることを特徴とする、請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
  3. 前記d軸電流制御手段は、前記モータ駆動電流指令値のd軸成分と前記モータに流れる電流値のd軸成分との偏差に対する比例積分制御演算によって前記d軸電圧指令値を算出し、
    前記q軸電流制御手段は、前記モータ駆動電流指令値のq軸成分と前記モータに流れる電流値のq軸成分との偏差に対する比例積分制御演算によって前記q軸電圧指令値を算出し、
    前記d軸電流制御手段の制御パラメータである比例ゲインKdpおよび積分ゲインKdi、ならびに、前記q軸電流制御手段の制御パラメータである比例ゲインKqpおよび積分ゲインKqiは、下記の式に従って設定されていることを特徴とする、請求項2に記載の電動パワーステアリング装置:
    Kdp=K1・Ld、
    Kdi=K1・Rd、
    Kqp=K2・Lq、
    Kqi=K2・Rq、
    ここで、Ldは前記d軸インダクタンスを示し、Lqは前記q軸インダクタンスを示し、Rdは前記d軸抵抗を示し、Rqは前記q軸抵抗を示し、Rd=Rq=R+R’であり、Rは前記内部抵抗を示し、R’は前記外部抵抗を示し、K1およびK2は任意の係数である。
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