JP2012022912A - 電磁石装置および電磁リレー - Google Patents

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Abstract

【課題】電磁石装置の駆動力を大きくすることのできる電磁石装置を得るとともに、開閉接点に溶着が生じた場合でもこれを剥離して開閉を行うことができる安全性の高い電磁リレーを得ることを課題とする。
【解決手段】電磁コイルの巻かれた鉄心と、この鉄心の両端に結合された2つのヨークとを有する電磁石部と、この電磁石部の前記2つのヨークに対向して回転可能に配置された可動鉄心部とを備え、前記電磁石部の2つのヨークは、互いに所定の間隔をおいて平行に対向する磁極面を形成し、前記可動鉄心部は前記ヨークに対向して設けられ、中央部を回転可能に支持された可動鉄心と、この可動鉄心の前記電磁石部と対向する面の中央部に結合された永久磁石とを備え、この永久磁石の先端を、前記ヨークの磁極面間の間隙内にこの間隙の深さの一部まで挿入する。
【選択図】図1

Description

この発明は、電磁石装置およびこれを用いた電磁リレーに関する。
電磁石装置により駆動される電磁リレーおいては、一般に回転可能に支持された可動鉄心部を電磁石の磁気吸引力および復帰ばねのばね力により回転させ、この回転力により直接又は間接的に接点機構を駆動して可動接点と固定接点からなる開閉接点の開閉が行われる。
そして、特に、安全リレーと称される高規格の電磁レーにおいては、開閉接点の溶着による開閉不良を低減するために、開閉接点に溶着が生じた場合でもこれを剥離して開閉を行うことができるように、駆動力の大きな電磁石装置で駆動するようにしている。
電磁石装置の駆動力を大きくするために、従来から、特許文献1に見られるように電磁石装置の可動鉄心部に永久磁石を使用することが知られている。
このような永久磁石を使用した電磁石装置を備えた従来の電磁リレーの構成を図7に示す。この電磁リレーは、電磁石装置50と、これによって駆動される開閉接点機構60とを備える。
電磁石装置50は、鉄心51、この鉄心51に巻装された電磁コイル52、鉄心51の上下両端に結合されたヨーク53、54および永久磁石55の組み込まれた可動鉄心部56により構成されている。可動鉄心部56は、上下両端部がそれぞれ上下のヨーク53、54と対向され、中心部に設けられた回転軸57により回転可能に支持されている。
開閉接点機構60は、それぞれ先端に接点61a、61bを備えたばね材で構成された固定接触子片62a、62bと、これと対向してそれぞれ先端に接点63a、63bの固着された可動接触子片64a、64bによりそれぞれ常開開閉接点および常閉開閉接点を構成する。固定接触子片62a、62bおよび可動接触子片64a、64bは基端側が絶縁ベース67に埋め込まれそれぞれ外部引き出し端子R接続されて外部へ引き出される。
電磁石装置50の駆動力を開閉接点機構60へ伝達するために、開閉接点機構60の上部に直線的にスライド可能にしたスライド板69が設けられている。このスライド板69の左端の連係孔69cに電磁石装置50の可動鉄心部56の上端に設けた操作突起56aの先端を挿入係合することにより、可動鉄心部56をスライド板69に連係する。スライド板69には、その他に連係孔69a、69bが設けられ、これらの連係孔69a、69bにそれぞれ可動接触片62a、62bの先端が挿入係合される。スライド板69の中間付近に復帰用突起69dが設けられており、この突起69dに復帰ばね68の先端が係合される。復帰ばね68は、スライド板69を電磁石側(図の右方向)へ付勢する。
このように構成された電磁リレーにおいて、電磁コイル52への励磁電流の供給を遮断して電磁石装置50を非励磁の状態にすると、可動鉄心部56は永久磁石55による吸引力およびスライド板69を介して復帰ばね68の付勢力により、回転軸57を中心にして右方向(時計方向)へ回転される。これにより図7に点線で示すように、可動鉄心部56の上辺が永久磁石57の磁力により電磁石の上ヨーク53に吸引され接触して停止する。
これに応じて、スライド板69が右側へ移動するので、可動接触子片64aおよび64bの先端が右側へ変位し、常開開閉接点を構成する可動接触子64aの接点63aが固定接点61aから開離し、常閉開閉接点を構成する可動接触子片64bの可動接点63bが固定接点63bと閉合する。
電磁コイル52に通電し、電磁石装置50を励磁状態にすると鉄心51およびヨーク53、54に、可動鉄心部56に結合された永久磁石55を反発する極性の磁束が発生されることにより、可動鉄心部56が左方向(反時計方向)へ回転し、永久磁石55の磁力により可動鉄心部56の下辺が実線で図示するように電磁石の下側ヨーク54に吸引され接触して停止する。
これにより、スライド板69が可動鉄心部56の係合突起56aにより左方向へ押され、水平に直線移動する。このスライド板69の移動とともにこれに係合された可動接触子片64aおよび64bならびに復帰ばね68の先端が移動されるため、可動接点63aが固定接点61aに閉合し、可動接点63bが固定接点61bから開離し、開閉接点の開閉状態が切り替わる。
このような、電磁石装置のコイルを励磁、非励磁に切り換えることにより可動鉄心部を回転させて開閉接点機構を駆動するようにした従来の電磁石装置の動作状態を図8に示す。(a)は非励磁状態を、(b)は励磁状態を示している。
非励磁状態では、図8(a)に示すとおり、可動鉄心56は、永久磁石55の作る磁束が点線矢印で示すように、永久磁石55−可動鉄心56−上側ヨーク53−鉄心51−下側ヨーク54−永久磁石55の経路で流れ、可動鉄心56の上端が上側ヨーク53に吸引され、半時計方向に回転して上側ヨークに接合する。
励磁状態では励磁コイル52が通電され、永久磁石55の磁束を打ち消す方向の磁束を発生する。この励磁コイル52により発生された磁束は、図8(b)に点線矢印で示すように、鉄心51−上側ヨーク53−永久磁石55−可動鉄心56−下側ヨーク54−鉄心51の経路で流れ、可動鉄心56の下側が下部ヨーク54に吸引され、時計方向に回転し、下側ヨーク54に接合する。
特開2000‐285782号公報
このような従来の電磁石装置においては、電磁石装置の上下のヨーク53、54の対向する磁極面間の間隙に可動鉄心56の中央部に結合された永久磁石55が挿入されるため、
非励磁状態においては、図8(a)に示すように、上側ヨーク53と可動鉄心56との間に磁気吸引力PAが生じるとともに、永久磁石55の磁極面と下部ヨーク54が対向する空間Aに磁気吸引力が生じる。
また、励磁状態においては、図8(b)に示すように、下側ヨーク53と可動鉄心56との間に磁気吸引力PBが生じるとともに、永久磁石55の磁極面と上部ヨーク53が対向する空間Bに磁気吸引力が生じる。
これらの可動鉄心55に作用する磁気吸引力が、電磁リレーのスライド板の駆動力となる。
しかし、上下のヨーク53、54と永久磁石力55の磁極面との間の磁束の通る磁路の長さが長くなるため、上下ヨーク53、54と永久磁石55との間に作用する磁気吸引力が小さくなり、電磁石装置の駆動力を大きくすることができないという問題があった。
この発明は、このような問題を解決するために、電磁石装置の駆動力を大きくすることのできる電磁石装置を得るとともに、開閉接点に溶着が生じた場合でもこれを剥離して開閉を行うことができる安全性の高い電磁リレーを得ることを課題とするものである。
前記の課題を解決するために、この発明の電磁石装置は、電磁コイルの巻かれた鉄心と、この鉄心の両端に結合された2つのヨークとを有する電磁石部と、この電磁石部の前記2つのヨークに対向して回転可能に配置された可動鉄心部とを備え、前記電磁石部の2つのヨークは、互いに所定の間隔をおいて平行に対向する磁極面を形成し、前記可動鉄心部は前記ヨークに対向して設けられ、中央部を回転可能に支持された可動鉄心と、この可動鉄心の前記電磁石部と対向する面の中央部に結合された永久磁石とを備え、この永久磁石の先端を、前記ヨークの磁極面間の間隙内にこの間隙の深さの一部まで挿入したことを特徴とするものである。
この発明においては、前記可動鉄心部の可動鉄心の電電磁石部との対向面に複数の突起により永久磁石嵌合部を形成し、この嵌合部に永久磁石を嵌合することにより可動鉄心に永久磁石を結合し、固定することができる。
また、この発明においては、電磁石部のヨークの先端に、先端部を可動鉄心側へ直角に折り曲げて折曲脚を形成するとともに、可動鉄心の両端にそれぞれ電磁石部側へ直角に折り曲げて上部脚および下部脚を設け、この可動鉄心の上下両端の上部脚および下部脚の間に前記両ヨークの折曲脚が挿入されるようにするようにしてもよい。
さらに、この発明の電磁石装置を電磁リレーに適用する場合は、電磁コイルの巻かれた鉄心と、この鉄心の両端に結合された2つのヨークとを有する電磁石部と、この電磁石部の前記2つのヨークに対向して回転可能に配置された可動鉄心部とを備え、前記電磁石部の2つのヨークは、互いに所定の間隔をおいて平行に対向する磁極面を形成し、前記可動鉄心部は前記ヨークに対向して設けられ、中央部を回転可能に支持された可動鉄心と、この可動鉄心の前記電磁石部と対向する面の中央部に結合された永久磁石とを備え、この永久磁石の先端を、前記ヨークの磁極面間の間隙内にこの間隙の深さの一部まで挿入して構成した電磁石装置に開閉接点機構を結合し、前記可動鉄心部により前記開閉接点機構の開閉接点を開閉駆動するように構成する。
この電磁リレーにおいては、前記開閉接点機構に開閉接点と連係された直線的に移動可能にしたスライド板を設け、このスライド板を前記電磁石装置の前記可動鉄心部により直線的に往復駆動するようにする。
この発明によれば、可動鉄心部の永久磁石を、電磁石部の上下ヨークの先端に互いに所定の間隔をおいて平行に対向して形成された磁極面間の間隙内に、前記永久磁石の先端が前記間隙の深さの一部までしか進入しないように浅く挿入しているため、電磁石部のヨークと可動鉄心部の永久磁石の磁極面との間の磁束の通る磁路の長さが短くなり、これによりヨークと永久磁石との間に作用する磁気吸引力が増大し、駆動力の大きな電磁石装置を得ることができる。
そして、この電磁石装置により開閉接点機構を駆動するようにした電磁リレーによれば、開閉機構部を大きな駆動力で駆動することができるため、接点が溶着してもある程度まではこれを容易に剥離することができるので、電磁リレーの安全性を高めることができる。
この発明の第1の実施例の電磁石装置を示す概略構成図である。 この発明の第1の実施例の電磁石装置の動作説明図である。 この発明の第2の実施例の電磁石装置を示す概略構成図である。 この発明の第2の実施例の電磁石装置の動作説明図である。 この発明の第2の実施例の電磁石装置における永久磁石の取付け状態を示す図である。 この発明の実施例の電磁リレーの動作状態を示す一部断面を含む立面図であり、(a)は非励磁状態に示し、(b)は励磁状態を示す。 従来の電磁リレーの構成を示す一部断面を含む構成図である。 従来の電磁石装置の動作説明図であり、(a)は非励磁状態に示し、(b)は励磁状態を示す。
次に、この発明の実施の形態を図に示す実施例について説明する。
図1は、この発明の第1の実施例による電磁石装置の実施例を示す概略構成図である。
この図において、10は電磁石装置である。この電磁石装置10の電磁石部11は、電磁コイル12の巻かれた電磁鉄心13の両端にそれぞれヨーク14および15を機械的および磁気的に結合して構成されている。ヨーク14および15のそれぞれ垂直方向に折り曲げられ鉄心13と平行する先端部14aおよび15aは幅広に形成され、先端の磁極面14b、15bが互いに所定の間隔をおいて平行に配置され、磁極面間に間隙Gが形成される。
可動鉄心部16は、ヨークの先端部14a、15bと所定間隔をおいて平行に並置された棒状の可動鉄心17と、この鉄心17の電磁石部11に対向する面の中間部に結合された永久磁石片18を備える。この永久磁石片18は、電磁石部11と対向する方向に図示するように磁化され、その先端面が、ここではS極の磁極面となっている。
さらに、可動鉄心17は、絶縁性の非磁性材、例えば絶縁性の合成樹脂で形成された保持枠19により保持されている。保持枠19の上方の先端に細くなった操作突起19aが設けられ、中間部に可動鉄心部16を回転可能に支持するための回転支持軸19bが設けられている。回転支持軸19bは、図示しない軸受を介して固定フレームにより支持される。このため、可動鉄心部16は、中間部の回転軸19bを中心にして、左右両方向に回転可能に支持される。
この電磁石装置10では、磁極面14bと15bの幅を広くして、両者間に形成される間隙Gの深さ、すなわち、磁局面の対向方向に対して直角となる方向の幅寸法Hを大きくしている。可動鉄心部16の配置位置および永久磁石片18の長さ等を選定して、可動鉄心部16の永久磁石片18の先端を、深さHの深い磁極面間の間隙G内に、その深さの一部の深さまでしか進入しないように浅く挿入している。
次に、この電磁石装置10の動作を説明する。
まず、電磁コイル12への励磁電流の供給が停止され、電磁石部11が非励磁となっている状態では、可動鉄心部16の備える永久磁石18の生じる磁束により、可動鉄心部16が電磁石部11側へ吸引されて、右方向(時計方向)へ回転する。このため、可動鉄心16は、図2(a)に示すように可動鉄心17の上端部がヨーク先端部14aに接触して停止し、復帰位置に置かれる。
この状態では、永久磁石18の発生する磁束が、可動鉄心部16と電磁石部11との間を図2(a)に点線矢印で示すように通る。このため互いに接している鉄心17の上端部と上部ヨーク14の先端部14aとの間に磁気吸引力P1aが生じるだけでなく、永久磁石片18の先端の磁極面と下部のヨーク15の先端部15aの磁極面15bとが接近し、この間の磁路長が短くなるため、この間にも、磁気吸引力P2aが働くため、可動鉄心部16に生じる駆動力を大きくすることができる。
次に、電磁コイル12に通電してこれを励磁すると、図2(b)に点線矢印で示すように、永久磁石18の作る磁束を打ち消す方向の磁束が発生される。これにより、図2(a)における永久磁石17の磁束による上部ヨーク14と可動鉄心17の上端部との間の磁気吸引力P1aが消失し、今度は、電磁コイル12による励磁磁束により下部ヨーク15と可動鉄心17の下端部との間に磁気吸引力P1bが生じ、この吸引力により可動鉄心17は、回転支持軸19bを中心にして実線矢印で示すように左方向(反時計方向)に回転し、可動鉄心17の下端部が下部ヨーク15の先端部15aに接触して停止し、動作位置に置かれる。
この状態では、電磁コイル12で発生された磁束および永久磁石で発生された磁束が、図2(b)に点線矢印で示すように通る。このため互いに接している鉄心17の下端部と下部ヨーク15の先端部15aとの間に磁気吸引力P1bが生じるだけでなく、永久磁石片18の先端の磁極面と上部のヨーク14の先端部14aの磁極面14bとが接近し、この間の磁路長が短くなるため、この間の磁気吸引力P2bが大きくなり、可動鉄心部16に生じる駆動力を大きくすることができる。
ここで、電磁コイル12への励磁電流の供給を停止して電磁石部11を非励磁状態に戻した場合、可動鉄心部16に復帰手段から復帰方向の付勢力が与えられなければ、可動鉄心部16は上部ヨーク先端部15aに吸着された位置を保持する。しかし、通常は、ここには図示しないが何らかの復帰手段が設けられているので、電磁石部11が励磁状態から非励磁状態に戻されると、この復帰手段から加えられる復帰力により可動鉄心部16が、下部ヨークの先端部15aへの吸着力に抗して右方向(時計方向)へ回転され、図2(a)に示す復帰位置に戻る。
このように、電磁石装置10は、電磁コイル12へ供給する励磁電流を制御して、電磁石部11を非励磁状態と励磁状態に切り換えることにより、可動鉄心部16が復帰位置と動作位置の間で回転すると、図1に示す保持枠19の先端に設けられた操作突起19aが、直線移動され、これに連結された電磁リレー等を開閉駆動する。
この発明の電磁石装置10は、電磁石部11の上下のヨークの先端部の幅を大きくして、両ヨークの磁極面間に形成される間隙Gの深さHを深くして、可動鉄心部16の鉄心17に結合した永久磁石18の先端を、間隙Gの深さの一部の深さまでしか進入しないように浅く挿入することにより、電磁石部のヨークと可動鉄心部の永久磁石の磁極面間の磁束の通る磁路の長さが短くすることができるため、ヨークと永久磁石との間に作用する磁気吸引力が増大され、駆動力の大きい電磁石装置となる。
この発明の第2の実施例を図3に示す。この実施例は、前記第1の実施例における電磁石部11の上下のヨーク14、15および可動鉄心部16の可動鉄心17の形状をそれぞれ図3におけるヨーク14´、15´および可動鉄心17´のように変形した点が実施例1と異なるだけ、その他の構成は同じである。
上下のヨーク14´、15´の先端部14a´、15a´の幅を広げる代わりに、先端に、さらに先端部を直角に折り曲げて、磁極面14b´、15b´を形成する折曲脚14c´、15c´を設けることにより、ヨークの磁極面14b´、15b´の幅を広げている。
このようなヨークの形状に対応するため、可動鉄心17´は、コ字形に形成し、その中間部に永久磁石片18を結合している。そして、可動鉄心17´は、コ字形の内部空間内に、ヨーク14´、15´の先端部の折曲脚14c´、15c´が挿入され、かつ永久磁石片18が、ヨークの磁極面14b´、15b´間の間隙G内に挿入されるように電磁石部12に対向して配置される。この場合、永久磁石片18の先端は、第1の実施例と同様に、両磁極面14b´、15b´間に形成される間隙G内に、その一部の深さの位置までしか進入しないように浅く挿入されている。
次に、この第2の実施例の電磁石装置の動作を、図4(a)、(b)を用いて説明する。
電磁コイル12への励磁電流の供給が停止され、電磁石部11が非励磁となっている状態では、可動鉄心部16の備える永久磁石18の生じる磁束により、可動鉄心部16が電磁石部11側へ吸引されて、右方向(時計方向)へ回転する。このため、可動鉄心部16は、図4(a)に示すように可動鉄心17の上部脚片17a´が上部ヨークの先端部14a´の磁極面14b´を形成する折曲脚14c´の上面に接触して停止し、復帰位置に置かれる。
この状態では、永久磁石18の発生する磁束が、可動鉄心部16と電磁石部11との間を図4(a)に点線矢印で示すように通る。このため互いに接している鉄心17´の上部脚17b´と上部ヨーク14´の折曲脚14c´との間に磁気吸引力P1aが生じるだけでなく、永久磁石片18の先端の磁極面と下部ヨーク15´の磁極面15b´とが接近し、この間の磁路長が短くなるため、この間にも、磁気吸引力P2aが働くため、可動鉄心部16´に生じる駆動力を大きくすることができる。
次に、電磁コイル12に通電してこれを励磁すると、図4(b)に点線矢印で示すように、永久磁石18の作る磁束を打ち消す方向の磁束が発生される。これにより、図4(a)における永久磁石18の磁束による上部ヨーク14´と可動鉄心17´の上部脚14b´との間の磁気吸引力P1aが消失し、今度は、電磁コイル12による励磁磁束により下部ヨーク15´と可動鉄心17´の下部脚17c´との間に磁気吸引力P1bが生じ、この吸引力により可動鉄心17´は、回転支持軸19bを中心にして実線矢印で示すように左方向(反時計方向)に回転し、可動鉄心17´の下部脚17c´が下部ヨーク15´の先端部の折曲脚15c´の下面に接触して停止し、動作位置に置かれる。
この状態では、電磁コイル12で発生された磁束および永久磁石で発生された磁束が、図4(b)に点線矢印で示すように通る。このため互いに接している鉄心17´の下部脚17c´と下部ヨーク15´の先端部の折曲脚15c´との間に磁気吸引力P1bが生じるだけでなく、永久磁石片18の先端の磁極面と上部ヨーク14´の先端部の磁極面14b´とが接近し、この間の磁路長が短くなるため、この間の磁気吸引力P2bが大きなり、可動鉄心部16に生じる駆動力を大きくすることができる。
ここで、電磁コイル12への励磁電流の供給を停止して電磁石部11を非励磁状態に戻した場合、可動鉄心部16に復帰手段から復帰方向の付勢力が与えられなければ、可動鉄心部16は下部ヨークの先端部の折曲脚15c´に吸着された位置を保持する。しかし、通常は、ここには図示しないが何らかの復帰手段が設けられているので、電磁石部11が励磁状態から非励磁状態に戻されると、この復帰手段から加えられる復帰力により可動鉄心部16が、下部ヨークの先端部の折曲脚15c´への吸着力に抗して右方向(時計方向)へ回転され、図4(a)に示す復帰位置に戻る。
この第2の実施例の電磁石装置も、第1の実施例の電磁石装置と同様に、電磁石部11の上下のヨークの先端部に形成される磁極面の幅を大きくして、両ヨークの磁極面間に形成される間隙Gの深さHが深くされ、可動鉄心部16の鉄心17´に結合した永久磁石18の先端を、間隙Gの深さの一部の深さまでしか進入しなように浅く挿入することにより、電磁石部のヨークと可動鉄心部の永久磁石の磁極面間の磁束の通る磁路の長さが短くすることができるため、ヨークと永久磁石との間に作用する磁気吸引力が増大し、駆動力の大きい電磁石装置とすることができる。
前記第1および第2の実施例における可動鉄心17または17´への永久磁石片18の結合は、図5に示すような構造により簡単に行うことができる。
図5は、第2の実施例における可動鉄心17´と永久磁石片18の結合手段を示す。図5において、(a)は、可動鉄心17´と永久磁石片18との結合状態を示す斜視図、(b)は側面図、(c)は、立面図である。
動鉄心17´の内側面に、図5(b)に示すように、永久磁石片18を嵌合することができるように永久磁石片18の外周の沿って複数のエンボス加工等により微小突起17d´を形成する。この微小突起17d´で囲われた空間を永久磁石を嵌め込むための嵌合部とする。この微小突起17d´により形成された嵌合部内に、永久磁石片18の一方端を嵌入することより永久磁石片18はその磁力によって可動鉄心17´の内側面に吸着され、微小突起17d´によって位置決めされる。これにより、永久磁石片18は位置を固定して可動鉄心17´に結合される。
図6は、この発明の電磁石装置を使用した電磁リレーの実施例を示すものである。
これらの図において、10は、前記した第2の実施例の電磁石装置と同一構成の電磁石装置、20は電磁リレーの開閉接点機構である。
この開閉接点機構20は、ばね材で構成され、先端にそれぞれ固定接点21aおよび可動接点23aを備えた固定接触子片22aよび可動接触子片24aにより構成した2組の常開開閉接点機構(所謂a接点機構)を備える。そして、同様にばね材で構成され、先端にそれぞれ固定接点21bおよび可動接点23b備えた固定接触子片22bおよび可動接触子片24bにより構成した1組の常閉開閉接点機構(いわゆるb接点機構)を備える。
固定接触子片22a、22bおよび可動接触子片24a、24bは、それぞれ基端部を合成樹脂で構成された絶縁ベース27に埋め込まれ、このベース内で接続された外部引き出し端子Rを介して外部へ引き出される。
さらに、可動接触子片24aおよび24bの上部に、スライド板29が水平方向に直線的にスライド可能に配置されている。また、スライド板29の先端側(図の左端)に、基端を絶縁ベース27に埋め込み固定された板ばねにより形成した復帰ばね28が設けられている。この復帰ばね28は、先端をスライド板29の先端部に設けた係合段部29aに係合させて、スライド板28を常に電磁石装置10側(図の右方向)へ付勢する。
スライド板29には、さらに、可動接触子片24a、24b、24bおよび電磁石装置の10における可動鉄心部16の先端の操作突起19aに対応する位置にそれぞれ連係孔29b,29c、29dおよび29eが設けられている。これらの連係孔29b,29c、29dには、それぞれ可動接触子片24a、24bの先端が挿入係合される。
電磁石装置10を開閉接点機構20の絶縁ベース27上に載置固定し、可動鉄心部16の操作突起19aの先端をスライド板29の連係孔29eに挿入係合する。これによって電磁石装置10の可動鉄心部16と開閉接点機構20の可動接触子片4a、24b、24bとがスライド板29を介して連係され、電磁石装置10により開閉接点機構20を開閉駆動する電磁リレーが完成する。
図6(a)は、電磁石装置10を非励磁状態にした復帰状態を示す。この状態では、電磁石装置10の可動鉄心部16による駆動力が解除されているため、スライド板29が開閉接点機構20の復帰ばね28の復帰力により押されて右側へ直線移動されることにより、電磁石装置10における可動鉄心部16が操作突起19aを介して右方向(時計方向)に回転し、可動鉄心17´の上端部が電磁石部11の上部ヨーク14´に接触して停止する。
また、スライド板29の右側への移動とともにこれに係合された可動接触子片24a,24a、24bも移動するので、可動接点23a、23aが固定接点21a、21aから開離し、可動接点23bが固定接点21bに閉合した復帰状態となる。
電磁コイル12に励磁電流を供給し、電磁石部11を励磁状態にすると、可動鉄心部16が、永久磁石18の磁束を打ち消す方向の電磁石部11の作る磁束により発生される磁気吸引力および反発力により左方向(反時計方向)へ回転され、操作突起19aを介して開閉接点機構20のスライド板29を左方向へ駆動する。
これによって、スライド板29が左方向へ直線移動し、可動接点24a,24aおよび24bの先端が左方向へ変位されるため、図6(b)に示すように可動接点23a、23aが固定接点21a、21aに閉合し、可動接点23bが固定接点21bから開離し、動作状態となる。
この発明においては、電磁石装置10の駆動力を大きくすることができるため、可動鉄心部16によりスライド板29を強い力で移動することができるので、開閉接点機構20における開閉接点が多少溶着してもこれを剥離して開閉する可能となり、接点の溶着による動作不良を低減することができ、電磁リレーの安全性を高めることができる。
10:電磁石装置
11:電磁石部
12:電磁コイル
13:鉄心
14、14´:上部ヨーク
15、15´:下部ヨーク
16:可動鉄心部
17、17´:可動鉄心
18:永久磁石片
19:保持枠
20:開閉接点機構
29:スライド板

Claims (5)

  1. 電磁コイルの巻かれた鉄心と、この鉄心の両端に結合された2つのヨークとを有する電磁石部と、この電磁石部の前記2つのヨークに対向して回転可能に配置された可動鉄心部とを備え、前記電磁石部の2つのヨークは、互いに所定の間隔をおいて平行に対向する磁極面を形成し、前記可動鉄心部は前記ヨークに対向して設けられ、中央部を回転可能に支持された可動鉄心と、この可動鉄心の前記電磁石部と対向する面の中央部に結合された永久磁石とを備え、この永久磁石の先端を、前記ヨークの磁極面間の間隙内にこの間隙の深さの一部まで挿入したことを特徴とする電磁石装置。
  2. 前記可動鉄心部の可動鉄心の電電磁石部との対向面に複数の突起により永久磁石嵌合部を形成し、この嵌合部に永久磁石を嵌合することにより可動鉄心に永久磁石を結合し、固定することを特徴とする請求項1に記載の電磁石装置。
  3. 電磁石部のヨークの先端に、先端部を可動鉄心側へ直角に折り曲げて折曲脚を形成するとともに、可動鉄心の両端にそれぞれ電磁石部側へ直角に折り曲げて上部脚および下部脚を設け、この可動鉄心の上下両端の上部脚および下部脚の間に前記両ヨークの折曲脚を挿入したことを特徴とする請求項1に記載の電磁石装置。
  4. 電磁コイルの巻かれた鉄心と、この鉄心の両端に結合された2つのヨークとを有する電磁石部と、この電磁石部の前記2つのヨークに対向して回転可能に配置された可動鉄心部とを備え、前記電磁石部の2つのヨークは、互いに所定の間隔をおいて平行に対向する磁極面を形成し、前記可動鉄心部は前記ヨークに対向して設けられ、中央部を回転可能に支持された可動鉄心と、この可動鉄心の前記電磁石部と対向する面の中央部に結合された永久磁石とを備え、この永久磁石の先端を、前記ヨークの磁極面間の間隙内にこの間隙の深さの一部まで挿入して構成された電磁石装置に開閉接点機構を結合し、前記可動鉄心部により前記開閉接点機構の開閉接点を開閉駆動するように構成することを特徴とする電磁リレー。
  5. 前記開閉接点機構に開閉接点と連係された直線的に移動可能にしたスライド板を設け、このスライド板を前記電磁石装置の前記可動鉄心部により直線的に往復駆動することを特徴とする請求項4に記載の電磁リレー。
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