JP2013153098A - ロータリーソレノイド - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、自己保持型のロータリーソレノイドにおいて、安価な構造で低振動・低騒音化を図るものである。
【解決手段】出力軸21とスイングヨーク22とこれに配置される2個のマグネット23・24を非磁性の成形材料により成形してスイングロータ20を形成し、成形材料より成るホルダ25に、スイングロータにおける揺動方向の両側にそれぞれ位置しスイングヨークの揺動範囲を規制するためのストッパに当接する当接部25B1・25B2を形設し、かつ、これら当接部を出力軸の中心からスイングロータの最外径位置までの距離に対して1/2より中心寄りに配置する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、出力軸を所定の角度範囲で反復的にスイングさせるロータリーソレノイドに関するものである。
従来、出力軸を一定の角度範囲で反復的にスイングさせるロータリーソレノイドは、産業用機械の駆動源として使用されている。例えば、特許第3240351号公報や特開2009−038874号公報に記載のものが知られている。
特許3240351号公報には、出力軸の回動方向に空隙を介してマグネットと電磁コイルを対向配置する、いわゆるラジアルエアギャップ構造のロータリーソレノイドが示されている。この種のロータリーソレノイドは、電磁コイルの配置等の関係で全体の形状が大きくなり、コストがアップする傾向にもある。
一方、特開2009−038874号公報に記載のロータリーソレノイドは、出力軸の軸方向と平行な方向に空隙を介してマグネットと電磁コイルを配置する、いわゆるアキシャルエアギャップ構造であり、小型化に有利である。この構造のロータリーソレノイドは、中心に磁性体の主磁極を配置した電磁コイルに軸方向に対向して、極性が異なるようにして並置された2個のマグネットを配置しており、2個のマグネットの電磁コイルとの反対側には磁性体からなるスイングヨーク(バックヨーク)が空隙を介して配置されている。
そして、動作時、スイング部分の一部がストッパに当たることでスイング部分の移動を規制する。これにより、電磁コイル部を通電制御すれば、出力軸を一定の角度範囲で反復的にスイングさせることができる。また、電磁コイルの通電を遮断した場合には、ストッパの当たる位置でスイング部分はマグネットの吸引力により自己保持される。
このような反復運動を繰り返すロータリーソレノイドでは、スイング部分には大きな力が働いた状態でストッパと衝突すると大きな振動や騒音が発生する。特に、ストッパとスイング部分のストッパ当接部が金属で構成されている場合には、金属と金属が直接衝突してしまうので、振動騒音の問題が発生してしまうことが多い。
このような振動と騒音の問題に対しては、特開2009−038874号公報にも記載されているように、スイングヨークの特にストッパに当接する部分に樹脂材を用いる方法が有効である。この従来技術では、樹脂材から形成した揺動アームでスイングヨークを保持し、この揺動アームをシャフトに嵌合させている。この場合、揺動アームとシャフトとの固定に際し、特許第3240351号公報にも見られるように、両者に形成した挿通孔部に止ピンを圧入することにより固定することも行われている。
特許3240351号公報 特開2009−038874号公報
上述した構成のロータリーソレノイドは、高速で反復運動を繰り返す形態での使用も想定されるので、さらなる振動低減や騒音低減が求められる。また、ロータリーソレノイドの性能の向上とコスト低減を同時に成立させる必要もある。
本発明は、上記のような課題を解決するもので、加振力を低減し得る構成とし、低振動と低騒音を実現しかつ安価なロータリーソレノイドを提供しようとするものである。
上記課題を解決するために、本発明においては、箱状ケース内に、中心に主磁極を有する電磁コイルと、単極着磁された2個のマグネットと、この両マグネットを互いに異なる磁極が電磁コイルにエアギャップを介して対向するよう並置した状態で固着する平面部を有するスイングヨークと、このスイングヨークを揺動自在に支持するよう平面部に直交して設けられ主磁極と平行に配置された出力軸とを有し、スイングヨークを出力軸の中心と主磁極の中心とを結ぶ中心線に対して正逆方向にそれぞれ所定の角度を揺動させるようにしたロータリーソレノイドにおいて、
2個のマグネットとスイングヨークと出力軸とを、非磁性の成形材料よりなるホルダを用いて一体化してスイングロータを構成し、このホルダに、スイングロータにおける揺動方向の両側にそれぞれ位置しスイングヨークの揺動範囲を規制するためのストッパに当接する当接部を形設し、かつ、これら当接部を、出力軸の中心からスイングロータの最外径位置までの距離に対して1/2より中心寄りに配置することを特徴とする。
上記した本発明のロータリーソレノイドにおいて、箱状ケース内に、電磁コイルを支持すると共に主磁極と磁気的に結合された固定ヨークを設け、この固定ヨークに、電磁コイルの外周位置の両側において主磁極とほぼ同じ高さに立ち上げた突起部をそれぞれ形成し、この両突起部をそれぞれ、スイングロータにおける当接部がストッパに当接した位置において、両マグネットの互いの隣り合うそれぞれの内側縁部のうち一方のマグネットの内側縁部が主磁極に近接するときに、他方のマグネットにおける外側縁部に近接するよう配置するのがよい。
また、本発明のロータリーソレノイドにおいて、ストッパを、箱状ケースにおいてスイングロータの揺動方向両側を覆う側壁により形成することができる。この箱状ケースは、樹脂材料により構成してもよいし、金属材料により構成してもよい。
一方、本発明のロータリーソレノイドにおいては、スイングロータにおけるホルダに、出力軸のうち少なくとも電磁コイル側の外周を覆うと共にこの出力軸の電磁コイル側の端部を箱状ケースの支持壁に支持した際に支持壁からの高さ位置を規定するボス部を設けて、スイングロータにおけるマグネットと電磁コイルとの間に所定のエアギャップを確保するようにしてもよい。特に、出力軸の電磁コイル側の端部を箱状ケースの支持壁に装着されたすべり軸受により回転自在に支持する場合には、ホルダにおけるボス部の端面をすべり軸受に摺接させるのがよい。
さらに、本発明のロータリーソレノイドにおけるスイングロータは、スイングヨークと出力軸とを結合した状態でスイングヨークの平面部の所定位置にマグネットを配置し、樹脂成形によるインサートモールドでホルダを成形して構成することができる。この場合、スイングヨークに出力軸が嵌合する軸孔を透設し、出力軸の外周面に形成されたローレット加工部を軸孔に圧入するのがよく、出力軸のローレット加工部を、スイングヨークの軸孔の位置及びボス部の位置にかけて連続的に形成することができる。
本発明のロータリーソレノイドにあっては、可動部としてのスイングロータがスイングヨークと出力軸と2個のマグネットとをホルダにより一体化して構成されているため、出力軸に対するスイングヨークの固定や、スイングヨークにおける2個のマグネットの位置決めを同時に行うことができる。また、スイングヨークの揺動範囲を規制するストッパに対し、スイングロータの当接部が出力軸の中心からスイングロータの最外径位置までの距離の1/2より中心寄りに配置されているため、スイングロータのストッパに対する当接位置の回転半径が小さくなり、ストッパへの衝突エネルギーを大幅に減少化させることが可能となる。従って、本発明のロータリーソレノイドは以下の効果を奏することになる。
(1)従来よりも低振動である。
(2)従来よりも低騒音である。
(3)部品点数や組立て工数を削減することができる。
(4)マグネットの位置精度を向上することができる。
本発明の一実施形態によるロータリーソレノイドの斜視図である。 図1のロータリーソレノイドの分解斜視図である。 図1のロータリーソレノイドの上カバーを取り外した状態の平面図である。 図3のA−A’線で切断した切断正面図である。 図1のロータリーソレノイドにおけるスイングロータの下斜め方向からの斜視図である。 図1のロータリーソレノイドにおけるスイングロータの平面図である。
本願発明のロータリーソレノイドの実施形態について、図面に基づき詳細に説明する。
図1は実施形態によるロータリーソレノイド1の外観を示し、また、図2は図1のロータリーソレノイド1を構成要素で分解した状態を示すものである。このロータリーソレノイド1は、箱状の外周ケース部10の上面より突出した出力軸21をスイング角±θ(つまり2θ)として反復的にスイング運動させるものである。外周ケース部10は、上面が開口された本体ケース11とこの本体ケース11の開口を施蓋するカバーケース12とからなり、例えば金属材料にて構成されている。外周ケース部10は平面視ほぼホームベース形状であり、両ケース11・12における出力軸21の貫通部位、つまり本体ケース11の底板11A及びカバーケース12におけるホームベース形状の先細りした一端部側にそれぞれすべり軸受からなる軸受部13・14が貫通した状態で取り付けられ、出力軸21を回動自在に支持する構成になっている。出力軸21の上部はカバーケース12の軸受部14から外部に導出されている。
図3及び図4は、本体ケース11の内部を示しており、本体ケース11の底板11Aにおけるほぼ中央部上面には、磁性体からなる固定ヨーク30が固定され、さらにこの固定ヨーク30上の中央部には電磁コイル40が固定されている。電磁コイル40は中心に磁性体からなる主磁極41を有し、主磁極41の回りに絶縁性コイルボビン42を介して巻装されたマグネットワイヤ43を配置することにより構成されている。主磁極41の下端部は固定ヨーク30に固定され、磁気的に結合されている。固定ヨーク30は、対称多角形状に形成されており、固定ヨーク30の左右方向の両側には、電磁コイル40の外周位置の両側に位置すると共に折り曲げ加工により出力軸21の軸線と平行で上方に立ち上げられた突片から成る突起部31・32が形成されている。この突起部31・32はその立ち上げ端面が電磁コイル40の主磁極41とほぼ同じ高さとなるように設定されている。ここで、対称多角形状の固定ヨーク30は、対称線が前記出力軸21の中心を通る位置に配置されており、また、両突起部31・32はそれぞれ、固定ヨーク30の中心線に対し2θの角度だけ傾斜しており、本体ケース11の周壁11Bのホームベース形状における先細り傾斜位置に対応する両側壁部11B1・11B2に対しほぼ平行に配置されている。
上記外周ケース部10には、前記出力軸21を備えたスイングロータ20が出力軸21の一部を外部に導出した状態で収容されている。このスイングロータ20は、図2・図5及び図6に示すように、出力軸21の軸線方向に対し直交する平面部(裏面部)を有する磁性金属板からなるスイングヨーク22と、スイングヨーク22の平面部に配置された2個の矩形状マグネット23・24と、出力軸21・スイングヨーク22及びマグネット23・24をインサートモールドにより一体化する非磁性樹脂材料よりなるホルダ25とにより構成されており、出力軸21の下端部と中腹部とがそれぞれ軸受部13・14により回転自在に支持され、電磁コイル40の主磁極41の上端面に対し両マグネット23・24が所定のエアギャップを介してアキシャル方向に対向するようになっている。
このスイングヨーク22は、図6に示すように、出力軸21の中心を通る中央線に対して対称な形状になっており、一端部に軸孔が形成され、これに出力軸21が圧入されている。また、スイングヨーク22の裏面部における2個のマグネット23・24は上記中央線に対して対称な位置、つまり2個のマグネット23・24の互いに向かい合う側縁(内側縁)がそれぞれ中央線からθの角度を有する位置に配置され、各々出力軸21と平行な方向つまり上下方向に単極着磁され、かつ着磁の向きが互いに逆になるように配置されている。さらに、これらマグネット23・24は、互いに異なる磁極がエアギャップを介して電磁コイル40に対向するよう並置され、マグネット23・24の磁化方向に主磁極41の上面及び突起部31・32の上端面に対向するようになっている。
スイングロータ20のインサートモールドは、スイングヨーク22の軸孔に出力軸21を圧入し且つスイングヨーク22に対し2個のマグネット23・24が所定位置に配置されるようにした状態で行われる。すなわち、所定の成形型内にスイングヨーク22と出力軸21との結合品及び両マグネット23・24を組み込み、型内に樹脂材料を注入してホルダ25を成形する。この場合、マグネット23・24はスイングヨーク22に対する位置が型により規定される。このようにして成形されたホルダ25は、スイングヨーク22の外周及び出力軸21の下半部外周を覆うと共に、スイングヨーク22の裏面部を両マグネット23・24端面を露出させる形で覆い、スイングヨーク22と出力軸21とを出力軸21に対しスイングヨーク22を直交させた状態で強固に結合すると共に、両マグネット23・24をスイングヨーク22に強固に固着させる。このとき、両マグネット23・24はスイングヨーク22の裏面部に接触する形で固定される。このようにして形成されたスイングロータ20において、両マグネット23・24に対し専用の着磁機を用いて単極着磁が施される。なお、両マグネット23・24は予め着磁したものを用いても良く、スイングヨーク22に両マグネット23・24を所定位置に所定の磁極方向で吸着させ、この状態でインサートモールドを行えばよい。
スイングロータ20のホルダ25には、出力軸21の下部外周を覆う円筒状のボス部25Aが一体に設けられている。このボス部25Aの軸方向寸法は、スイングロータ20の外周部ケース10への組み込み時にスイングヨーク22が所定高さになるよう設定されている。すなわち、ボス部25Aの下端面は、出力軸21の下端部を本体ケース11の軸受部13に装着した際、軸受部13の上面に当接するが、この当接時に、スイングヨーク22に固着された両マグネット23・24の下面が電磁コイル40の主磁極41の上面に対し所定のエアギャップを介して対向するよう、ボス部25Aの軸方向寸法が設定されている。ここで、図示しないが、出力軸21のスイングヨーク22との結合部外周面にはローレット加工が施されており、スイングヨーク22と出力軸21との固定強度が高められている。加えて、この出力軸21へのローレット加工は、上記ボス部25Aに対応する位置まで連続的に延長して形成されており、インサート成形したホルダ25の出力軸21への固定強度が格段に高められている。
また、スイングロータ20のホルダ25には、スイングロータ20の揺動方向の両側における中心寄りに、両外側に向けて幾分膨出した形で当接部25B1・25B2が形成されている。これら当接部25B1・25B2は、スイングロータ20の揺動時に本体ケース11における周壁11Bの両側壁部11B1・11B2内面に当接することにより、スイングロータ20の揺動範囲を規制するよう作用する。本体ケース11の周壁11Bにおける両側壁部11B1・11B2はスイングロータ20に対するストッパを構成しており、本体ケース11自体がストッパを兼用することで構成の簡略化を図っている。ここで、ホルダ25の当接部25B1・25B2は、図6に示すように、出力軸21の中心からスイングロータ20の最外径位置までの距離をLaとした時、出力軸21の中心からの距離LbがLaの半分以下になる位置に形成されている(La/2>Lb)。
外周ケース部10の内部における出力軸21との反対側(他端側)には、電磁コイル40におけるコイルボビン42に一体に設けられた部品収納部44が配置され、例えば温度ヒューズが収容されている。電磁コイル40のマグネットワイヤ43の端子は温度ヒューズを介して外部引き出し用のリード線に接続され、部品収納部44に形成された引き出し口45からリード線が外部に導出される。
このような構成のロータリーソレノイドにあっては、電磁コイル40への通電を制御することにより、スイングロータ20を反復揺動させ、出力軸21より往復軸回転力を得ることができる。
すなわち、図3及び図4は、スイングロータ20の停止位置、つまりにホルダ25の右側の当接部25B1がケース側のストッパとなる側壁部11B1に当接した停止位置でのマグネット23・24と電磁コイル40の主磁極41との位置関係を示すものである。スイングヨーク22における左側のマグネット24はその内側縁部と主磁極41のセンタとが上下方向にほぼ一致し、また右側のマグネット23の外側縁部と突起部31の端面の幅方向のセンタとが上下方向にほぼ一致するように配置され、最大の磁気吸引反発力が得られるようになっている。
図3及び図4において、無通電状態では、左側のマグネット24と主磁極41間には磁気吸引力が生じ、また、右側のマグネット23と突起部31間にも磁気吸引力が生じている。この両方の磁力はほぼ同一回転方向(平面視で反時計方向)であるため、両吸引力が残留した状態でホルダ25の当接部25B1が側壁部11B1に当接して停止している。このとき、左側のマグネット24・主磁極41・固定ヨーク30・突起片31・右側のマグネット23及びスイングヨーク22を磁束が通る磁気回路が形成されている。
そして、この状態から電磁コイル40のマグネットワイヤ43に通電すると、電磁コイル40が励磁されてその中心部の主磁極41は左側のマグネット24の下部極と同極に磁化され、大きな反発力が作用して、スイングロータ20は時計方向に移動(回動)する。一方、右側のマグネット23の外側縁部とほぼ一致して位置していた突起部31の端面は、電磁コイル40の中心部の磁極と反対極性に磁化されるため、この右側のマグネット23との間に反発力が生じ、これら両方の力で大きなスイング出力が得られる。さらに左側のマグネット24が突起部32の端面に近づくと吸引力が作用する。この3つの電磁力は合成されて出力軸21からトルクとして出力される。スイングロータ20は、ホルダ25の当接部25B2が側壁部11B2に当接した位置で回動を停止し、この位置で停止が保持される。この状態では、前述とは反対に、スイングヨーク22における右側のマグネット23の内側縁部と主磁極41のセンタとが上下方向にほぼ一致し、左側のマグネット24の外側縁部と突起部32の幅方向のセンタとが上下方向にほぼ一致するように配置される。
さらに、この回動位置で無通電状態となると、右側のマグネット23と主磁極41間には磁気吸引力が生じ、また、左側のマグネット24と突起部32間にも磁気吸引力が生じ、この両方の磁力はほぼ同一回転方向(時計方向)であるため、両吸引力が残留した状態でホルダ25の当接部25B2が側壁部11B2に当接して停止した状態が維持される。このとき、右側のマグネット23・主磁極41・固定ヨーク30・突起片32・左側のマグネット24及びスイングヨーク22を磁束が通る磁気回路が形成され、自己保持状態される。
つぎに、この状態から電磁コイル40に前述とは逆方向に通電すると、電磁コイル40が逆方向に励磁されてその中心部の主磁極41は右側のマグネット23の下部極と同極に磁化され、大きな反発力が作用して、スイングロータ20は反時計方向に移動(回動)する。同時に、左側のマグネット24の外側縁部とほぼ一致して位置していた突起部32の端面は、電磁コイル40の中心部の磁極と反対極性に磁化されるため、この左側のマグネット24との間に反発力が生じ、これら両方の力で大きなスイング出力が得られる。さらに右側のマグネット23が突起部31の端面に近づくと吸引力が作用し、これら3つの電磁力は合成されて出力軸21からトルクとして出力される。そして、スイングロータ20は、ホルダ25の当接部25B1が側壁部11B1に当接した位置で回動を停止し、再び図3及び図4の状態に保持される。
このようにして、電磁コイル40への通電方向を切り換えることにより、スイングロータ20は反復動作を繰り返し、所定の出力を得ることができる。
上述した実施形態にあっては、スイングロータ20の往復動作及び無通電時の自己保持に際し、最短の磁気回路を構成するための専用の固定ヨーク30を配置し、その両端を立ち上げて突起部31・32として、それぞれマグネット23・24に対し狭い空隙を介して対向させるため、磁路が非常に短く磁気抵抗の小さい磁気回路構成とすることができる。この結果、マグネット23・24としてグレード(残留磁束密度等)の低いフェライト系のものを使用しても所望の動作を確保することができ、コスト低減に大きく寄与できることになる。なお、実施形態では、外周ケース部10を構成する本体ケース11及びカバーケース12を金属材料により構成しているが、外周ケース部10内で固定ヨーク30による最短距離で集中する磁気回路を構成しているため、磁気特性的に何ら問題にならない。特に微弱な磁束に対して磁気シールド機能が要求される環境においては、好適である。
ところで、この種ロータリーソレノイドにあっては、動作時間を短くした素早い応答性が要求される。この応答性は、スイングヨーク22に配置するマグネット23・24の位置やスイングヨーク22と電磁コイル40の位置関係により変化してしまうため、所望の性能を確保するためには、スイングヨーク22と電磁コイル40間の位置関係やスイングヨーク22におけるマグネット23・24の配置位置が重要となる。
上述した本発明の実施形態にあっては、スイングロータ20を構成する際に、出力軸21・スイングヨーク22及び両マグネット23・24をインサートモールドにより一体化するため、組立が容易になる上、スイングヨーク22における両マグネット23・24の位置精度を容易に確保でき、組立精度が向上し、ロータリーソレノイドとしての性能を高めることができ、しかも生産性・量産性を高め、且つ安価にできるものである。
さらに、インサートモールドにより形成されたホルダ25には、本体ケース11における両マグネット23・24の高さ位置を規定し電磁コイル40の主磁極41の上面に対する両マグネット23・24の下面位置を所定ギャップを介して対向させ得るボス部25Aが一体に成形されているため、スイングロータ20の本体ケース11への組み込みだけで磁気的な精度を確保することが可能となり、組立が簡単になるばかりでなく、ロータリーソレノイドの性能を高めることができる。
加えて、スイングロータ20の樹脂製ホルダ25に、スイングヨーク22の両側に位置する当接部25B1・25B2を形設し、これを本体ケース11のストッパ(側壁部11B1・11B2)に当接させてスイングロータ20の回動を規制するようにしたので、金属製スイングヨークを直接ストッパに当接させる場合に比し、衝突時の振動や騒音を低減することができ、しかも、この当接部25B1・25B2を出力軸21の中心からスイングロータ20の最外径位置までの距離Laに対して1/2より中心寄りに配置しているため、当接部がスイングロータ20の外径側寄りに存在する場合に比し、スイングロータ20の本体ケース11への衝突エネルギーを最小にでき、振動や騒音を低減することができる。
以上、本発明の実施形態によるロータリーソレノイドについて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱することなく種々の変更・変形が可能である。
例えば、スイングヨークに固着された一対のマグネットは、無通電時の自己保持状態において、内側縁部を電磁コイルの主磁極のセンタに一致させるだけでなく、主磁極に対しマグネットの一部が上下方向にオーバーラップするだけでもよく、要は、マグネットの磁気センタが主磁極のセンタからずれる形態で近接していれば、磁気吸引力が作用し、保持力を得ることができるものである。さらに、マグネットはその外側縁部を固定ヨークの突起部の端面センタに一致させる以外に、外側縁部が突起部端面に一部または全部をオーバーラップさせてもよく、或いは全くオーバーラップすることなく近接させる形態でもよく、十分な磁気吸引力を得ることができるのは明らかである。
また、上記実施形態では、固定ヨーク・電磁コイル・スイングヨーク等を収容する外周ケース部を金属材料により構成した場合を説明したが、この外周ケース部を樹脂材料により形成することもできる。この場合、外周ケース部内では固定ヨークによる最短距離で集中する磁気回路を構成しているため、外部への漏れ磁束は殆ど問題にならない。
一方、外周ケース部を実施形態のように金属材料により構成した場合、本体ケースの周壁における両側壁部の内側(特にスイングロータの当接部に対応する位置)に衝撃吸収材を設ければ、スイングロータのストッパへの当接時の衝撃をさらに和らげることができる。
さらに、上記実施形態では、スイングロータ20のホルダ25に設けた当接部25B1・25B2を、出力軸21の中心からスイングロータ20の最外径位置までの距離Laに対して1/2より短い距離Lb内に配置したが、必ずしも距離Laの1/2内に収める必要はなく、当接部25B1・25B2の中心位置が出力軸21の中心からスイングロータ20の最外径位置までの距離Laに対して1/2より中心寄りに位置していれば、上述した作用効果を得ることができる。
本発明は、出力軸を一定の角度範囲で反復的にスイング変位させ、自己保持力が要求されるロータリーソレノイドであって、産業用機械の駆動源として広く適用が可能である。
1 ロータリーソレノイド
10 外周ケース部
13・14 軸受部
20 スイングロータ
21 出力軸
22 スイングヨーク
23・24 マグネット
25 ホルダ
25A ボス部
25B1・25B2 当接部
30 固定ヨーク
31・32 突起部
40 電磁コイル
41 主磁極

Claims (8)

  1. 箱状ケース内に、中心に主磁極を有する電磁コイルと、単極着磁された2個のマグネットと、該両マグネットを互いに異なる磁極が前記電磁コイルにエアギャップを介して対向するよう並置した状態で固着する平面部を有するスイングヨークと、該スイングヨークを揺動自在に支持するよう前記平面部に直交して設けられ前記主磁極と平行に配置された出力軸とを有し、前記スイングヨークを前記出力軸の中心と前記主磁極の中心とを結ぶ中心線に対して正逆方向にそれぞれ所定の角度を揺動させるようにしたロータリーソレノイドにおいて、
    前記2個のマグネットと前記スイングヨークと前記出力軸とは、非磁性の成形材料よりなるホルダを用いて一体化されてスイングロータが構成され、当該ホルダには、前記スイングロータにおける揺動方向の両側にそれぞれ位置し前記スイングヨークの揺動範囲を規制するためのストッパに当接する当接部が形設されており、かつ、これら当接部が、前記出力軸の中心から前記スイングロータの最外径位置までの距離に対して1/2より中心寄りに配置されていることを特徴とするロータリーソレノイド。
  2. 前記箱状ケース内に、前記電磁コイルを支持すると共に前記主磁極と磁気的に結合された固定ヨークが設けられ、該固定ヨークには、前記電磁コイルの外周位置の両側において前記主磁極とほぼ同じ高さに立ち上げた突起部がそれぞれ形成され、
    該両突起部はそれぞれ、前記スイングロータにおける前記両当接部がそれぞれ前記ストッパに当接した位置において、前記両マグネットの互いの隣り合うそれぞれの内側縁部のうち一方のマグネットの内側縁部が前記主磁極に近接するときに、他方のマグネットにおける前記内側縁部との反対側の外側縁部に近接するよう配置されていることを特徴とする請求項1に記載のロータリーソレノイド。
  3. 前記ストッパは、前記箱状ケースにおいて前記スイングロータの揺動方向両側を覆う側壁により形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のロータリーソレノイド。
  4. 前記スイングロータにおける前記ホルダには、前記出力軸のうち少なくとも電磁コイル側の外周を覆うと共に当該出力軸の電磁コイル側の端部を前記箱状ケースの支持壁に支持した際に該支持壁からの高さ位置を規定し前記スイングロータにおける前記マグネットと前記電磁コイルとの間に所定のエアギャップを確保するボス部が一体に設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のロータリーソレノイド。
  5. 前記出力軸の電磁コイル側の端部は、前記箱状ケースの支持壁に装着されたすべり軸受により回転自在に支持され、前記ホルダにおける前記ボス部の端面が前記すべり軸受に摺接されていることを特徴とする請求項4に記載のロータリーソレノイド。
  6. 前記スイングロータは、前記スイングヨークと前記出力軸とを結合すると共にスイングヨークの平面部の所定位置に前記マグネットを装着した状態で、樹脂成形によるインサートモールドで前記ホルダを成形することにより構成されていることを特徴とする請求項1に記載のロータリーソレノイド。
  7. 前記スイングヨークには前記出力軸が嵌合する軸孔が透設され、前記出力軸の外周面に形成されたローレット加工部が前記軸孔に圧入されている請求項6に記載のロータリーソレノイド。
  8. 前記出力軸のローレット加工部は、前記スイングヨークの軸孔の位置及び前記ボス部の位置にかけて連続的に形成されていることを特徴とする請求項7に記載のロータリーソレノイド。
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