JP2013030308A - 電磁リレー - Google Patents

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晃弘 奥田
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Abstract

【課題】 アーマチュアや接点保持体との連結が解除される方向へのカードの位置ずれを防止するための構造をハウジングに設ける必要がない電磁リレーを提供する。
【解決手段】 電磁石1と、電磁石1の磁力によって駆動されて電磁石1に対し回転可能なアーマチュア2と、電磁石1とアーマチュア2とをそれぞれ収納するとともに電磁石1が固定されたハウジング3と、一端部に可動接点51が固定され他端部がハウジング3内で固定されて固定接点52と可動接点51との距離を変化させるように弾性変形可能な接点保持体7と、アーマチュア2の一部が挿入されるアーマチュア用凹部81と接点保持体7の一端部が挿入される接点保持体用凹部とを有して接点保持体7をアーマチュア2に連動させるカード8とを備える。アーマチュア用凹部81と接点保持体用凹部82とは互いに逆方向に開口している。
【選択図】図1

Description

本発明は、電磁リレーに関するものである。
従来から、可動接点に連結されたアーマチュアを電磁石の磁力で回転駆動することで可動接点を固定接点に離接させる電磁リレーが提供されている(例えば、特許文献1参照)。
この種の電磁リレーとして、例えば図3に示すようなものがある。
以下、図3の電磁リレーについて詳しく説明する。図3の電磁リレーは、電磁石1と、電磁石1の磁力により回転駆動されるアーマチュア2と、電磁石1とアーマチュア2とをそれぞれ収納し電磁石1が固定されたハウジング3とを備える。以下、上下左右は図3を基準とし、図3の紙面手前側を前側と呼ぶ。但し、上記の方向はあくまで説明の便宜上定義するものであって、実際の使用状態での方向とは必ずしも一致しない。
ハウジング3は、前面に収納凹部30が開口したボディ31と、ボディ31の前側に結合して収納凹部30を閉塞するカバー(図示せず)とを有する。
また、ハウジング3には、アーマチュア2をハウジング3に対して回転可能に支持する支持体4が固定されている。支持体4は、厚さ方向を前後方向に向けた扁平な形状であって左右両端部がそれぞれボディ31に固定された固定部41と、固定部41の前面の中央部から前方へ突設され軸方向を前後方向に向けた円柱形状の軸部42とを有する。固定部41をボディ31に固定する手段としては、例えば嵌合などの周知の手段を用いることができる。また、アーマチュア2には、断面円形状であって内径が軸部42の外径よりも僅かに大きい軸受け穴20が前後に貫設されており、軸受け穴20に軸部42が挿入されることで、アーマチュア2はハウジング3に対して軸部42の中心軸周りに回転可能に支持される。
また、電磁石1は、軸方向を上下方向に向けて固定部41の後側においてボディ31に固定されたコイル(図示せず)と、磁性体からなりコイルによって磁化される磁極片11とを有する。磁極片11は、コイルを上下に貫通した本体部(図示せず)と、本体部の上下両端部からそれぞれ前方に突設された可変磁極部11aとを有し、全体としてU字形状となっている。すなわち、各可変磁極部11aはそれぞれコイルへの通電方向に応じた極性に励磁されるのであって、その極性は可変磁極部11a間で互いに異なる。ハウジング3には、それぞれ一端が上記のコイルに電気的に接続されて他端がハウジング3の左方に突出した複数本(図では3本)コイル端子60が保持されており、コイルへの通電はコイル端子60を通じて行うことができる。具体的には、図3の電磁リレーはいわゆる2巻線ラッチング型であって、上記のコイルはタップを有しており、コイル端子60はコイルの両端とタップとに1個ずつが電気的に接続されている。
また、アーマチュア2は、それぞれ1個ずつの可変磁極部11aを左右から挟む固定磁極部21aを、上下両端部に1組ずつ有する。固定磁極部21aの各組において、可変磁極部11aの左側の固定磁極部21aと可変磁極部11aの右側の固定磁極部21aとは互いに異なる極性に磁化されている。具体的には、アーマチュア2は、N極を左右方向のうち互いに共通の方向に向けた2個の永久磁石22と、それぞれ磁性体からなる2個の接極子21とが、合成樹脂成型体23にインサート成型されたものである。各接極子21は、それぞれ、扁平な直方体形状であって、厚さ方向の一面を各永久磁石22の一方ずつの極に磁着されている。すなわち、各接極子21のうち、それぞれ永久磁石22よりも上下に突出した上下両端部が、それぞれ固定磁極部21aとなっている。そして、電磁石1のコイルに通電されると、可変磁極部11aの左右の固定磁極部21aのうち通電方向に応じた側の一方の固定磁極部21aが可変磁極部11aに吸引されることで、アーマチュア2はハウジング3に対しコイルへの通電方向に応じた方向に回転する。また、コイルにいったん通電されると、コイルに逆方向の電流が流されるまでは、アーマチュア2の位置(及び、これに連動する可動接点51等の位置)は上記の永久磁石22の磁力によって維持(ラッチング)される。
さらに、ハウジング3には、上記のようなアーマチュア2の回転に連動する可動接点51と、この可動接点51に離接する固定接点52とが収納されている。さらに、可動接点51と固定接点52とはそれぞれ1個ずつの端子板61,62に電気的に接続されている。すなわち、可動接点51と固定接点52との離接に伴って端子板61,62間の電気的な接続がオンオフされる。各端子板61,62は、それぞれ、厚さ方向を左右方向に向けた金属板からなり、上端部がハウジング3外に突出する形でハウジング3に固定されている。また、可動接点51は、下端部を端子板61の右面に固定され上端部を下端部に対して左右に変位させるように弾性変形可能な接点保持体7を介して、端子板61に対して電気的且つ機械的に接続されている。接点保持体7は、それぞれ全体として上下に長い板ばねからなる複数枚の接点保持ばね71が、厚さ方向に重ねられるとともに上端部と下端部とにおいて互いに接合されたものである。可動接点51は、接点保持体7の上端部に固定されることで、固定接点52の左側においてハウジング3に対して左右に弾性的に変位可能となっている。
また、アーマチュア2と可動接点51とは、接点保持体7とアーマチュア2とに連結されるカード8により連動する。カード8は全体として厚さ方向を上下方向に向けた扁平な形状である。可動接点51に接続された端子板61は、カード8の変位を阻害しないように、カード8の進路を避けた形状とされている。アーマチュア2とカード8との連結は、アーマチュア2において右側の接極子21の上端部が、カード8において上下方向と後方とに開口したアーマチュア用凹部(図示せず)に挿入されることで達成されている。また、接点保持体7とカード8との連結は、接点保持体7の上端部が、カード8において上下方向と後方とに開口した接点保持体用凹部(図示せず)に挿入されることで達成されている。
実開昭63−37052号公報
上記従来例では、カード8において、アーマチュア用凹部と接点保持体用凹部とが、互いに同じ方向である後方に開口しているので、ハウジング3に対するカード8の位置が前方にずれると、アーマチュア2や接点保持体7とカード8との連結が解除されてしまう可能性がある。従って、アーマチュア2や接点保持体7とカード8との連結が解除されない程度にカード8の可動範囲を制限する構造を、ハウジング3に設ける必要があった。
本発明は、上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、アーマチュアや接点保持体との連結が解除される方向へのカードの位置ずれを防止するための構造をハウジングに設ける必要がない電磁リレーを提供することにある。
本発明の電磁リレーは、電磁石と、前記電磁石の磁力によって駆動されて前記電磁石に対し回転可能なアーマチュアと、前記アーマチュアに連動する可動接点と、前記アーマチュアの回転に伴って前記可動接点が離接する固定接点と、前記電磁石と前記アーマチュアと前記可動接点と前記固定接点とをそれぞれ収納するとともに前記電磁石と前記固定接点とがそれぞれ固定されたハウジングと、一端部に前記可動接点が固定され他端部が前記ハウジング内で固定されて前記固定接点と前記可動接点との距離を変化させるように弾性変形可能な接点保持体と、前記アーマチュアの一部が挿入されるアーマチュア用凹部と前記接点保持体の前記一端部が挿入される接点保持体用凹部とを有して前記接点保持体を前記アーマチュアに連動させるカードとを備え、前記アーマチュア用凹部と前記接点保持体用凹部とは、それぞれ、前記アーマチュアの回転軸に平行な方向であって互いに逆方向に開口していることを特徴とする。
本発明によれば、アーマチュアや接点保持体との連結が解除される方向においてカードがアーマチュアと接点保持体とに挟まれるから、上記方向へのカードの位置ずれを防止するための構造をハウジングに設ける必要がない。
本発明の実施形態においてカバーを取り外した状態を示す正面図である。 同上のカードを示す斜視図である。 従来例においてカバーを取り外した状態を示す正面図である。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら説明する。
本実施形態では、図1及び図2に示すように、カード8において、アーマチュア用凹部81が、接点保持体用凹部82とは逆方向である前方に開口している。
すなわち、接極子21がカード8の前側に位置しているから、アーマチュア2が脱落しない限りはハウジング3の前方へのカード8の脱落も発生しない。
上記構成によれば、カード8が前後方向においてアーマチュア2と接点保持体7とに挟まれるから、アーマチュア2や接点保持体7との連結が解除される方向である前後方向へのカード8の位置ずれを防止するための構造をハウジング3に設ける必要がない。
1 電磁石
2 アーマチュア
3 ハウジング
7 接点保持体
8 カード
51 可動接点
52 固定接点
81 アーマチュア用凹部
82 接点保持体用凹部

Claims (1)

  1. 電磁石と、
    前記電磁石の磁力によって駆動されて前記電磁石に対し回転可能なアーマチュアと、
    前記アーマチュアに連動する可動接点と、
    前記アーマチュアの回転に伴って前記可動接点が離接する固定接点と、
    前記電磁石と前記アーマチュアと前記可動接点と前記固定接点とをそれぞれ収納するとともに前記電磁石と前記固定接点とがそれぞれ固定されたハウジングと、
    一端部に前記可動接点が固定され他端部が前記ハウジング内で固定されて前記固定接点と前記可動接点との距離を変化させるように弾性変形可能な接点保持体と、
    前記アーマチュアの一部が挿入されるアーマチュア用凹部と前記接点保持体の前記一端部が挿入される接点保持体用凹部とを有して前記接点保持体を前記アーマチュアに連動させるカードとを備え、
    前記アーマチュア用凹部と前記接点保持体用凹部とは、それぞれ、前記アーマチュアの回転軸に平行な方向であって互いに逆方向に開口していることを特徴とする電磁リレー。
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