JP2015079672A - 電磁継電器 - Google Patents

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陽介 清水
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Abstract

【課題】直線運動するプランジャを用いなくても、接点装置に過電流、短絡電流等の異常電流が流れた際に接点装置をオフすることが可能な電磁継電器を提供する。
【解決手段】トリップ装置4は、第2の継鉄41と、接点装置2と直列に接続されており、第2の継鉄41および可動子32を含む第2の磁路上に磁束を生じる第2のコイル42とを有している。トリップ装置4は、接点装置2を通して流れる異常電流により第2のコイル42で生じる磁束によって可動子32を第2の継鉄41の磁極に吸引し可動子32を第1の向き101とは反対の第2の向き102に回転させることにより、可動子32を第3の位置へ移動させる。ここで、異常電流は規定値以上の電流をいう。
【選択図】図1

Description

本発明は、一般に電磁継電器、より詳細には電磁石装置によって接点装置を開閉する電磁継電器に関する。
特許文献1には、プランジャを吸引駆動するコイル、プランジャと対向配置され、且つプランジャを吸引保持する永久磁石を有し、プランジャが永久磁石側に吸引駆動された際に接点装置がオン(閉成)する電磁継電器(電磁リレー)が記載されている。この電磁継電器は、コイルに電圧が印加されるとプランジャが動作し、これに伴い接点装置がオン状態になり、コイルの励磁が解除されても永久磁石の磁束によりプランジャが保持され、接点装置のオン状態が継続される。
特許文献1に記載の電磁継電器は、接点装置を含む電路内に過電流検出コイルを設け、接点装置に過電流、短絡電流等の異常電流が流れた際に過電流検出コイルでプランジャを永久磁石とは逆向きに駆動し、接点装置をオフ(開成)するように構成されている。これにより、電磁継電器は、異常電流が流れた場合に生じる磁束を利用してプランジャを強制的に復帰させるべく駆動するので、異常電流の発生を速やかに検出して電路を迅速に遮断できる。
特開昭57−163939号公報
しかし、特許文献1に記載の構成では、プランジャの動作は直線運動のみであるから、接点装置における固定接点−可動接点間の間隔(接点ギャップ)を広げるには、プランジャの可動範囲を広げるか、プランジャの直線運動を回転運動に変換する必要がある。プランジャの可動範囲を広げると、電磁継電器の小型化は難しくなる。また、プランジャの直線運動を回転運動に変換するためにはリンク機構などが必要になり、この場合にも、電磁継電器の小型化は難しくなる。
本発明は上記事由に鑑みて為されており、直線運動するプランジャを用いなくても、接点装置に過電流、短絡電流等の異常電流が流れた際に接点装置をオフすることが可能な電磁継電器を提供することを目的とする。
本発明の電磁継電器は、第1の継鉄と、前記第1の継鉄に対して回転可能な可動子と、前記第1の継鉄および前記可動子を含む第1の磁路上に磁束を生じる第1のコイルとを有し、前記第1のコイルへの通電時に、当該第1のコイルで生じる磁束によって前記可動子を前記第1の継鉄の磁極に吸引し前記可動子を第1の向きに回転させることにより、前記可動子を第2の位置から第1の位置へ移動させる電磁石装置と、固定接点および可動接点を有し、前記可動子の回転に伴って前記可動接点が移動することにより、前記可動子が前記第1の位置にあるときに前記可動接点が前記固定接点に接触する閉状態となり、前記可動子が前記第2の位置にあるときおよび第3の位置にあるときに前記可動接点が前記固定接点から離れた開状態となる接点装置と、第2の継鉄と、前記接点装置と直列に接続されており、前記第2の継鉄および前記可動子を含む第2の磁路上に磁束を生じる第2のコイルとを有し、前記接点装置を通して流れる規定値以上の異常電流により前記第2のコイルで生じる磁束によって前記可動子を前記第2の継鉄の磁極に吸引し前記可動子を前記第1の向きとは反対の第2の向きに回転させることにより、前記可動子を前記第3の位置へ移動させるトリップ装置とを備えることを特徴とする。
この電磁継電器において、前記第2のコイルは、前記可動子において、前記第1のコイルとは逆向きの磁束を生じるように構成されていることが望ましい。
この電磁継電器において、前記第2のコイルは、前記可動子において、前記第1のコイルとは同じ向きの磁束を生じるように構成されていてもよい。
この電磁継電器において、前記接点装置は、前記可動子が前記第1の位置にあるときに、前記可動接点を前記固定接点に押し付ける向きの力を生じる接圧ばねを有し、前記規定値は、前記可動子が前記第1の位置にある状態で、前記接点装置を流れる電流によって前記可動接点を前記固定接点から引き離す向きに生じる電磁反発力が、前記接圧ばねのばね力とつり合うときの電流値以下に設定されていることがより望ましい。
この電磁継電器において、前記接点装置は、前記可動子が前記第1の位置にあるときに、前記可動接点を前記固定接点に押し付ける向きの力を生じる接圧ばねを有し、前記規定値は、前記可動子が前記第1の位置にある状態で、前記接点装置を流れる電流によって前記可動接点を前記固定接点から引き離す向きに生じる電磁反発力が、前記接圧ばねのばね力とつり合うときの電流値より大きく設定されていてもよい。
この電磁継電器において、前記電磁石装置は、前記可動子と前記第1の継鉄の前記磁極との間に非磁性材料からなる調整部材を有する構成であってもよい。
この電磁継電器において、前記第1のコイルは、投入用コイルと、同じ大きさの電流が流れたときに生じる磁束密度が前記投入用コイルより小さな保持用コイルとを有しており、前記電磁石装置は、前記可動子を前記第2の位置から前記第1の位置へ移動させる投入期間には前記投入用コイルに通電され、前記可動子を前記第1の位置に保持する保持期間には前記保持用コイルに通電されるように構成されていてもよい。
本発明は、トリップ装置が、接点装置を通して流れる規定値以上の異常電流により第2のコイルで生じる磁束によって可動子を前記第2の継鉄の磁極に吸引し可動子を第2の向きに回転させることにより、可動子を第3の位置へ移動させる。したがって、直線運動するプランジャを用いなくても、接点装置に過電流、短絡電流等の異常電流が流れた際に接点装置をオフすることが可能という利点がある。
基本構成に係る電磁継電器の概略図である。 実施形態1に係る電磁継電器の概略断面図である。 実施形態1に係る電磁継電器の概略図である。 実施形態1に係る電磁継電器の概略断面図である。 実施形態1に係る電磁継電器の動作の説明図である。 実施形態1に係る電磁継電器の概略断面図である。 実施形態1の第2の変形例に係る電磁継電器の概略断面図である。 実施形態1の第2の変形例に係る電磁継電器の動作の説明図である。 実施形態1の第3の変形例に係る電磁継電器の要部の概略断面図である。 実施形態1の第3の変形例に係る電磁継電器の動作の説明図である。 実施形態2に係る電磁継電器の概略断面図である。 実施形態2に係る電磁継電器の概略図である。 実施形態2に係る電磁継電器の概略断面図である。 実施形態2の第2の変形例に係る電磁継電器の概略断面図である。 実施形態2の第3の変形例に係る電磁継電器の要部の概略断面図である。
(基本構成)
以下の各実施形態で示す電磁継電器1はいずれも、図1に示すように、電磁石装置3と、接点装置2と、トリップ装置4とを備えている。
電磁石装置3は、第1の継鉄31と、第1の継鉄31に対して回転可能な可動子32と、第1の継鉄31および可動子32を含む第1の磁路上に磁束を生じる第1のコイル33とを有している。電磁石装置3は、第1のコイル33への通電時に、第1のコイル33で生じる磁束によって可動子32を第1の継鉄31の磁極に吸引し可動子32を第1の向き101に回転させることにより、可動子32を第2の位置から第1の位置へ移動させる。
接点装置2は、固定接点22および可動接点21を有する。接点装置2は、可動子32の回転に伴って可動接点21が移動することにより、可動子32が第1の位置にあるときに可動接点21が固定接点22に接触する閉状態となる。接点装置2は、可動子32が第2の位置にあるときおよび第3の位置にあるときに可動接点21が固定接点22から離れた開状態となる。
トリップ装置4は、第2の継鉄41と、接点装置2と直列に接続された第2のコイル42とを有している。第2のコイル42は、第2の継鉄41および可動子32を含む第2の磁路上に磁束を生じる。トリップ装置4は、接点装置2を通して流れる異常電流により第2のコイル42で生じる磁束によって可動子32を第2の継鉄41の磁極に吸引し可動子32を第2の向き102に回転させることにより、可動子32を第3の位置へ移動させる。ここで、第2の向き102は第1の向き101とは反対の向きであり、異常電流は規定値以上の電流をいう。
上記構成によれば、電磁継電器1は、可動子を直線運動させるプランジャ型ではなく、可動子32を回転運動させることにより接点装置2のオン、オフが切り替わるヒンジ型の電磁継電器である。この電磁継電器1は、異常電流の流れていない通常時においては、第1のコイル33へ通電されると第1のコイル33が生じる磁束により電磁石装置3が駆動され、可動子32を第1の向き101へ回転させることにより、接点装置2が閉状態となる(オンする)。また、この電磁継電器1は、接点装置2を通して規定値以上の電流(異常電流)が流れると、第2のコイル42が生じる磁束によりトリップ装置4が駆動され、可動子32を第2の向き102へ回転させることにより、接点装置2が開状態となる(オフする)。
したがって、電磁継電器1は、直線運動するプランジャを用いなくても、接点装置2に過電流、短絡電流等の異常電流が流れた際に接点装置2をオフすることが可能である。
以下に説明する電磁継電器1は、本発明の一例に過ぎず、本発明は、下記実施形態に限定されることはなく、この実施形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
(実施形態1)
本実施形態においては、電磁継電器1が、電気自動車(EV)に搭載され、走行用のバッテリ(図示せず)から負荷(たとえばインバータ)への直流電力の供給路上に接点装置2を挿入するように接続されて用いられる場合を例とする。この電磁継電器1の第1のコイル33は、図示しない電気自動車のECU(電子制御ユニット)からの制御信号に応じてオンとオフとが切り替わるスイッチング素子(図示せず)を介して、励磁用電源(図示せず)に接続されている。これにより、電磁継電器1は、ECUからの制御信号に応じて接点装置2が開閉し、走行用のバッテリから負荷への直流電力の供給状態を切り替えることができる。
本実施形態では、接点装置2は、図2、図3A、図3Bに示すように、一対の固定接点22と、一対の可動接点21と、各固定接点22を支持する一対の固定板11,12と、両可動接点21を支持する可動板13とを有している。固定板11,12および可動板13は、導電性材料からなる。また、ここでは可動板13は、ばね性を有する金属製の板ばねであり、接圧(接触圧)を確保するための接圧ばねとしての機能を有している。なお、図3Aは、図2の2点鎖線で囲まれた部分を矢印A1の向きから見た図、図3Bは同部分の斜視図である。
接点装置2の構成について詳しくは後述するが、接点装置2は、固定接点22および可動接点21を一対ずつ備えることにより、接点装置2が閉じた状態で一対の固定板11,12間が可動板13を介して短絡する。したがって、接点装置2は、走行用のバッテリからの直流電力が、一対の固定板11,12および可動板13を通して負荷へ供給されるように、バッテリと負荷との間に挿入される。なお、接点装置2は、バッテリの出力端間において負荷と直列に接続されていればよく、バッテリの負極(マイナス極)と負荷との間に挿入されていてもよい。
本実施形態に係る電磁継電器1は、図2に示すように、上述した接点装置2、電磁石装置3、トリップ装置4に加えて、可動板13を可動子32に連結する連結部材14と、ケース15とを備えている。さらに、電磁継電器1は、走行用のバッテリから負荷への直流電力の供給路上に挿入される一対の出力端子16,17と、励磁用電源に接続される一対の入力端子(図示せず)とを備えている。
電磁石装置3は、第1の継鉄31、可動子32、第1のコイル33の他に、可動子32を回転可能に支持する軸部34と、中空の円筒状に形成され外周面に第1のコイル33が巻き付けられた合成樹脂製のコイルボビン35と、図示しない復帰ばねとを有している。
第1の継鉄31は、可動子32と共に、第1のコイル33の通電時に生じる磁束が通る第1の磁路を形成する。そのため、第1の継鉄31と可動子32とはいずれも磁性材料から形成されている。
本実施形態においては、第1の継鉄31は、上板311と、下板312と、円柱部313と、側板314とを有している。上板311と下板312とは、コイルボビン35の中心軸方向の両側に、コイルボビン35を挟むように配置されている。
以下では、コイルボビン35の中心軸方向(図2の上下方向)を上下方向とし、コイルボビン35から見て上板311側を上方、下板312側を下方として説明する。さらに、円柱部313と側板314とが並ぶ方向(図2の左右方向)を左右方向とし、円柱部313側を左方、側板314側を右方として説明する。また、上下方向および左右方向の双方に直交する方向(図2の紙面に直交する方向)を奥行方向として説明する。ただし、ここでいう方向(上下方向、左右方向、奥行方向)は、電磁継電器1の使用形態を限定する趣旨ではない。
円柱部313は、円柱状であって、上板311と下板312とを連結するようにコイルボビン35の内側を貫通している。側板314は、上下方向に長い短冊状に形成されており、その一表面(板面)を第1のコイル33に対向させるように第1のコイル33の右側方に配置されている。側板314の下端部は下板312に連結されており、側板314の上端部と上板311との間には左右方向においてギャップ(隙間)が確保されている。側板314の上端縁は、上下方向において上板311の上面と略同じ高さに位置している。本実施形態では、上板311と下板312と円柱部313と側板314とは、連続する一部材で構成されているが、複数部材に分かれていてもよい。
なお、第1の継鉄31のうち第1のコイル33の内側を貫通する部分(ここでは円柱部313)は、円柱状に限らず、たとえば角柱状であってもよい。
軸部34は、側板314の奥行方向の両端部から上方に突出する一対の軸受部341の間に架け渡されるようにして、一対の軸受部341にて支持されている。
可動子32は、短冊状に形成されており、その下面を上板311の上面に接触させる第1の位置と、その下面を上板311の上面から離した第2の位置との間で回転可能となるように、軸部34によって支持されている。なお、可動子32は、第1の位置において上板311に接触することは必須ではなく、第2の位置に比べて第1の位置で上板311に接近していればよい。
つまり、可動子32は、側板314の上方に配置された軸部34が奥行方向に貫通することにより、軸部34を支点として回転可能である。ここで、可動子32は、第1の向き(図2では反時計回り)101に回転することにより第2の位置から第1の位置へと移動し、第1の向き101とは反対の第2の向き(図2では時計回り)102に回転することにより第1の位置から第2の位置へと移動する。本実施形態では、可動子32は第2の位置からさらに第2の向き102に回転することで、上板311とのギャップ(隙間)が第2の位置よりも大きくなる第3の位置まで移動可能であるが、この点については後述する。
また、可動子32は、軸部34によって支持されている部位が側板314の上端部と磁気的に結合されている。言い換えれば、可動子32は、一部が開放された開磁路を形成する第1の継鉄31の第1の磁極である側板314の上端部と、磁気的に結合されている。可動子32は、第1の継鉄31の第2の磁極である上板311に対して、接触する位置と離れる位置との間で回転可能である。そのため、第1の継鉄31および可動子32を含む第1の磁路は、可動子32が第2の位置にある状態では上板311と可動子32との間に磁気的ギャップを有し、可動子32が第1の位置にある状態ではこのギャップが無くなることで略閉磁路となる。
復帰ばねは、たとえば可動子32と第1の継鉄31との間に設けられた板ばねからなり、可動子32が第1の位置にある状態で、可動子32を第2の向き102、つまり第2の位置に向けて回転させるように可動子32にばね力を作用させる。
第1のコイル33は、コイルボビン35に巻き付けられているので、第1の継鉄31および可動子32を含む第1の磁路の一部(円柱部313)に配置されることになる。第1のコイル33は、その両端が一対の入力端子に電気的に接続されている。
上述した構成により、可動子32は、第1のコイル33に通電されていないとき(非通電時)には、第1の継鉄31の磁極(上板311)との間に磁気吸引力が生じないため、復帰ばねのばね力によって第2の位置に位置することになる。一方、第1のコイル33に通電されると、可動子32は、第1の継鉄31の磁極(上板311)との間に磁気吸引力が生じるため、復帰ばねのばね力に抗して上方に引き寄せられ第1の位置に移動する。
言い換えれば、電磁石装置3は、第1のコイル33の通電時には、第1の継鉄31と可動子32とで形成される第1の磁路に第1のコイル33が磁束を生じるので、この磁路の磁気抵抗が小さくなるように可動子32を移動させる。具体的には、電磁石装置3は、第1のコイル33の通電時、第1の磁路のうち上板311の上面と可動子32の下面との間のギャップを埋めるように、可動子32を第2の位置から第1の位置へ移動させる。
要するに、電磁石装置3は、第1のコイル33への通電時に第1のコイル33で生じる磁束によって第1の継鉄31の(第2の)磁極である上板311に可動子32を吸引し、可動子32を第2の位置から第1の位置へ移動させる。そして、第1のコイル33への通電が継続している間、電磁石装置3は、第1の継鉄31の(第2の)磁極である上板311と可動子32との間に吸引力を生じ続けるので、可動子32を第1の位置へ保持する。また、第1のコイル33への通電が停止すると、電磁石装置3は、復帰ばねのばね力によって可動子32を第1の位置から第2の位置へ移動させる。このように、電磁石装置3は、第1のコイル33の通電状態の切り替えにより可動子32に作用する吸引力を制御し、軸部34を支点として可動子32を回転させることにより、接点装置2の開状態と閉状態とを切り替えるための駆動力を発生する。
ここにおいて、第1のコイル33の非通電時に、可動子32が移動範囲の限界となる第3の位置ではなく、移動範囲の中間位置である第2の位置に位置するのは、復帰ばねのばね力による。すなわち、可動子32が第1の位置にあるときには復帰ばねのばね力は可動子32を第2の向き102に回転させるように作用し、可動子32が第3の位置にあるときには復帰ばねのばね力は可動子32を第1の向き101に回転させるように作用する。一方、可動子32が第2の位置にあるときには、復帰ばねのばね力は可動子32に作用しない。そのため、第1のコイル33の非通電時には、可動子32に復帰ばねのばね力以外の力が作用しない限り、可動子32は第2の位置で止まることになる。
ケース15は、板状のベース151と、下面が開口した箱状のカバー152とを有しており、カバー152の下面をベース151で塞ぐように、ベース151とカバー152とが接合されて構成されている。ケース15は、ベース151とカバー152とで囲まれた内部空間に、電磁石装置3、接点装置2、トリップ装置4を収納する。電磁石装置3は、第1の継鉄31の下板312がベース151に固定されることにより、ケース15内での位置が固定されている。ここで、ケース15は、電磁石装置3の右側方に接点装置2を収納するための空間を確保し、電磁石装置3の上方にトリップ装置4を収納する空間を確保するように構成されている。
なお、ケース15は、内部に気密空間を形成する気密容器を形成することが望ましく、この場合、気密容器内には水素を主体とする消弧ガスが封入されていることが望ましい。これにより、気密容器内に収納されている接点装置2において開極する際にアークが発生したとしても、アークは消弧ガスによって急速に冷却され迅速に消弧可能になる。ただし、接点装置2は気密容器に収納される構造に限らない。
接点装置2における一対の固定板11,12は、電磁石装置3の右側方において奥行方向に並ぶように配置されている。これら一対の固定板11,12は、電磁石装置3の第1の継鉄31との位置関係が固定されている。具体的には、一対の固定板11,12は、第1の継鉄31の側板314との間に所定の間隔を空けるようにしてケース15に固定されている。
一対の固定板11,12は、導電性材料から形成されており、側板314との対向面にはそれぞれ固定接点22が設けられている。一対の固定板11,12のうち第1の固定板11(図2では手前の固定板)は、第2のコイル42を介して第1の出力端子16に電気的に接続されている。一方、一対の固定板11,12のうち第2の固定板12(図2では奥の固定板)は、第2の出力端子17に電気的に接続されている。つまり、トリップ装置4の第2のコイル42は、第1の固定板11と第1の出力端子16との間に挿入されている。言い換えれば、第2のコイル42は、一対の出力端子16,17間において接点装置2と直列に接続されている。
可動板13は、導電性材料から短冊状に形成されている。可動板13は、その長手方向の2箇所で折り曲げられることにより、左右方向において対向する左側板131および右側板132と、左側板131と右側板132との下端縁同士を連結する中央片133とを有する略U字状に形成されている。
可動板13は、右側板132のうち固定接点22に対向する各部位には、可動接点21がそれぞれ設けられている。なお、可動接点21は、可動板13の一部が打ち出されるなどして可動板13と一体に構成されていてもよいし、可動板13とは別部材からなり可動板13に固定されていてもよい。同様に、固定接点22は、固定板11,12の一部が打ち出されるなどして固定板11,12と一体に構成されていてもよいし、固定板11,12とは別部材からなり固定板11,12に固定されていてもよい。
可動板13は、電磁石装置3の可動子32と連動するように可動子32と機械的に連結されている。本実施形態では、可動子32は、軸部34の右側にも延長されており、その先端部に可動板13が連結部材14により機械的に連結されている。可動子32は、軸部34よりも左側の部分が第1の継鉄31の上板311に吸引されると、それに伴って軸部34よりも右側の部分も回転することになる。図2の例では、可動子32のうち軸部34よりも右側の部分は、下方に向けて屈曲されており、その下端部が可動板13における左側板131の上端部に連結されている。
連結部材14は、たとえば樹脂材料からなり、インサート成形などの方法により可動子32および可動板13と一体化される。これにより、電磁石装置3で発生した駆動力は、接点装置2の可動板13へと伝達され、可動子32が回転するのに伴って接点装置2が駆動されることになる。ここで、可動子32が第1の向き(図2では反時計回り)101に回転すると可動板13は右向きへ移動し、可動子32が第2の向き(図2では時計回り)102に回転すると可動板13は左向きに移動する。
その結果、可動板13に設けられている各可動接点21は、可動子32の回転に伴って、それぞれ対応する固定接点22に接触する閉位置と、固定接点22から離れた開位置との間で移動することになる。ここでは、可動子32が第1の位置にあるときに、接点装置2は可動接点21が閉位置に位置し閉状態になり、可動子32が第2の位置にあるとき、および可動子32が第3の位置にあるときに、接点装置2は可動接点21が開位置に位置し開状態になる。
接点装置2は、可動接点21が閉位置にある閉状態では、第1の固定板11と第2の固定板12とが可動板13を介して短絡する。したがって、接点装置2が閉じた状態では、第1の出力端子16と第2の出力端子17との間は第2のコイル42を介して電気的に導通することになる。
また、ここでは可動板13は、接点装置2が閉状態にあるときに、可動接点21を固定接点22に押し付けることで可動接点21と固定接点22との間の接圧を確保する接圧ばねを兼ねている。本実施形態ではさらに、可動板13は右側板132が奥行方向において2分割されており、可動接点21ごとに右側板132が個別に撓むように構成されている。
次に、上述した構成の電磁継電器1の基本的な動作について図2を参照して簡単に説明する。
第1のコイル33の非通電時においては、電磁石装置3の可動子32が第1の位置と第3の位置との間にある第2の位置に位置する。このとき、可動子32に連結されている可動板13は、一対の可動接点21を一対の固定接点22から離れた開位置に保持する。この状態では、接点装置2は開状態にあるので、一対の固定板11,12間は非導通であり、一対の出力端子16,17間が非導通となる。
なお、詳しくは後述するが、電磁石装置3の可動子32が第3の位置に位置する場合も、第2の位置に位置する場合と同様に、可動子32に連結されている可動板13は、一対の可動接点21を一対の固定接点22から離れた開位置に保持する。そのため、接点装置2は開状態となる。
一方、第1のコイル33に通電されると、電磁石装置3の可動子32は第1の向き(図2では反時計回り)101に回転して第1の位置に移動する。このとき、可動子32に連結されている可動板13は、右向きに移動し、一対の可動接点21を一対の固定接点22に接触する閉位置に保持する。
ここで、可動子32は、可動接点21が固定接点22に接触した後さらに第1の向き101に回転しており、適当なオーバトラベルが設定されている。これにより、可動板13は、そのばね性によって可動接点21を固定接点22に押し付けるので、一対の可動接点21と一対の固定接点22との間の接圧を確保することができる。この状態では、接点装置2は閉じた状態にあるので、一対の固定板11,12間は導通し、一対の出力端子16,17間が導通する。
次に、トリップ装置4について説明する。
トリップ装置4は、図2に示すように第2の継鉄41と第2のコイル42とを有している。トリップ装置4は、可動子32に対して第1の継鉄31の磁極(上板311)とは反対側(上方)に配置された第2の継鉄41の磁極に可動子32を吸引することにより、可動子32に対して、第1の継鉄31の磁極とは逆向きの吸引力を作用させる。すなわち、トリップ装置4は、第2のコイル42への通電時に第2のコイル42で生じる磁束によって可動子32を第1の向き101とは反対向きの第2の向き102に回転させ、可動子32を第3の位置へ移動させる。これにより、トリップ装置4は接点装置2を強制的に開状態にする。以下では、トリップ装置4が強制的に接点装置2を開状態にする動作を「トリップ」という。
ここでいう第3の位置は、第2の位置から可動子32を第1の位置とは反対側、つまり第2の向き102に回転させたときの可動子32の位置であり、第2の位置に対して第1の位置とは反対側(上方)の位置である。言い換えれば、第2の位置は、軸部34を支点として可動子32が回転する際に可動子32が通る軌跡上において第1の位置と第3の位置との間の位置である。
トリップ装置4が作動していない状態においては、上述したように、可動子32は、第1のコイル33の通電時に第1の位置に位置し、第1のコイル33の非通電時に第2の位置に位置する。一方、トリップ装置4が作動してトリップすると、図2に示すように可動子32は第3の位置に位置する。つまり、可動子32が第1の位置にある状態でトリップ装置4が作動することにより、可動子32は、第1の位置から第2の位置を通って第3の位置まで移動することになる。
第2の継鉄41は、磁性材料から形成されており、可動子32と共に、第2のコイル42の通電時に生じる磁束が通る第2の磁路を形成する。つまり、第2の磁路は、第1の磁路と可動子32を共用しているものの、第1の継鉄31の代わりに第2の継鉄41を含むことにより、第1の継鉄31を含む第1の磁路とは別に形成される磁路である。
本実施形態においては、第2の継鉄41は、第1の継鉄31の上板311の上方において上板311に平行に配置された継鉄上板411と、継鉄上板411の右端部から下方に延長された継鉄側板412とを有している。
継鉄側板412は、第1の継鉄31の側板314の上端面に、軸部34を介して下端面を対向させるように配置されている。言い換えれば、側板314と軸部34と継鉄側板412とは同一の平面上に配置されている。継鉄側板412は、下端部のうち奥行方向の両端部が一対の軸受部341を介して側板314に連結されている。本実施形態では、継鉄上板411と継鉄側板412とが連続する一部材で構成されているが、複数部材に分かれていてもよい。さらに、本実施形態では、第2の継鉄41と軸受部341と第1の継鉄31とは連続する一部材で構成されているが、複数部材に分かれていてもよい。
これにより、可動子32は、その上面を継鉄上板411の左端部の下面に接触させる第3の位置と、その上面を継鉄上板411の左端部の下面から離した第1の位置との間で回転可能になる。また、可動子32は、軸部34によって支持されている部位が継鉄側板412の下端部と磁気的に結合されている。言い換えれば、可動子32は、開磁路を形成する第2の継鉄41の第1の磁極である継鉄側板412の下端部と、磁気的に結合されている。可動子32は、第2の継鉄41の第2の磁極である継鉄上板411の左端部に対して、接触する位置と離れる位置との間で回転可能である。そのため、第2の継鉄41および可動子32を含む第2の磁路は、可動子32が第1の位置にある状態では継鉄上板411と可動子32との間に磁気的ギャップを有し、可動子32が第3の位置にある状態ではこのギャップが無くなることで略閉磁路となる。
図2の例では、第2のコイル42は継鉄上板411に巻き付けられているので、第2の継鉄41および可動子32を含む第2の磁路の一部(継鉄上板411)に配置されることになる。
ここで、第2のコイル42は、接点装置2と電気的に直列に接続されている。つまり、上述したように一対の出力端子16,17間において、接点装置2と第2のコイル42とは直列に接続されている。これにより、第2のコイル42は、接点装置2が閉状態にあれば、走行用のバッテリから負荷へ供給される負荷電流の経路の一部を形成し、この負荷電流によって励磁される。
トリップ装置4は、このとき第2のコイル42の生じる磁束によって、可動子32と第2の継鉄41の(第2の)磁極(継鉄上板411の左端部)との間に磁気吸引力を生じ、可動子32に対して第2の向き102の吸引力を作用させる。つまり、トリップ装置4は、第2の継鉄41と可動子32とで形成される第2の磁路に第2のコイル42が磁束を生じるので、この磁路の磁気抵抗が小さくなるように可動子32を移動させる向きの吸引力を、可動子32に作用させる。言い換えれば、トリップ装置4は、第2の磁路の継鉄上板411の下面と可動子32の上面との間のギャップを埋めるように、第1の位置から第3の位置へ移動させる向きの吸引力を可動子32に作用させる。
その結果、上記構成の電磁継電器1は、第1のコイル33に通電されており接点装置2が閉じた状態、つまり可動子32が第1の位置にある状態において、可動子32には図4に示すような力が作用する。すなわち、可動子32には、第1の継鉄31の上板311との間の磁気吸引力である第1の力F1が第1の向き101に作用する。さらに、可動子32には、ばね力である第2の力F2、および第2の継鉄41の継鉄上板411との間の磁気吸引力である第3の力F3が第2の向き102に作用する。
第1の力F1は、電磁石装置3において、第1のコイル33の通電時に第1のコイル33で生じる磁束によって可動子32に作用する吸引力である。第2の力F2は、電磁石装置3の復帰ばねから可動子32に作用するばね力と、接圧ばね(可動板13)から可動子32に作用するばね力とを合成した力である。第3の力F3は、トリップ装置4において、第2のコイル42の通電時に第2のコイル42で生じる磁束によって可動子32に作用する吸引力である。
電磁継電器1は、可動子32が第1の位置にある状態において、図4に示す力の関係がF1<F2+F3の条件を満たしたときに、トリップ装置4によって可動子32が第3の位置に移動し、接点装置2が強制的に開状態となる(トリップする)。要するに、可動子32は、第1の向き101に作用する第1の力F1が第2の向き102に作用する第2の力F2と第3の力F3との和以上である間は第1の位置にあり、第2の力F2と第3の力F3との和が第1の力F1を上回ると第3の位置に移動する。
ここで、トリップ装置4は、単に第2のコイル42に負荷電流が流れるだけでトリップするのではなく、第2のコイル42で生じる磁束によって可動子32に作用する吸引力である第3の力F3が上記の条件(F1<F2+F3)を満たして初めてトリップする。第2のコイル42で生じる磁束によって可動子32に作用する吸引力は、第2のコイル42を流れる電流(負荷電流)の大きさに応じて変化する。そこで、トリップ装置4は、第2のコイル42を流れる電流が、規定値以上の異常電流となったときに、第2のコイル42で生じる磁束によって可動子32に作用する吸引力である第3の力F3が上記の条件(F1<F2+F3)を満たすように構成される。
すなわち、トリップ装置4は、過電流や短絡電流等のように、規定値以上の異常電流が接点装置2を流れたときに、可動子32を第3の位置に移動させる。具体的には、トリップ装置4は、規定値以上の電流が第2のコイル42を流れたときに、上記条件を満たす第3の力F3で第2の継鉄41の磁極(継鉄上板411の左端部)に可動子32を吸引するように、第2のコイル42の巻き数やギャップなどが設定される。ここでいうギャップは、可動子32が第1の位置にある状態での第2の磁路の継鉄上板411の下面と可動子32の上面との間のギャップである。ここで、トリップ装置4が動作を開始する規定値は、たとえば電磁継電器1の定格電流が数百Aの場合、過電流となる1000A程度、あるいは短絡電流となる数千A程度に設定される。
これにより、電磁継電器1は、過電流や短絡電流等の異常電流が接点装置2を通して流れた場合、トリップ装置4により可動子32を第3の位置へ移動させ、接点装置2を強制的に開状態とすることができる。電磁継電器1は、接点装置2が閉状態にあるとき、第1のコイル33の生じる磁束により第1の継鉄31に可動子32が吸引されているが、この吸引力を第2の力F2と第3の力F3との和が上回れば、可動子32は第2の継鉄41に吸い寄せられる。さらに、電磁継電器1は、可動子32が第3の位置に近くなる程、第2の継鉄41の磁極(継鉄上板411の左端部)と可動子32との間の吸引力が大きくなるので、トリップする際において、接点装置2の開く速度は徐々に速くなる。
その結果、電磁継電器1は、異常電流が流れた場合に生じる磁束を利用して可動子32を強制的に復帰させるべく駆動するので、異常電流の発生を速やかに検出して電路(接点装置2)を迅速に遮断できる。
ここにおいて、第2のコイル42で生じる磁束を通す第2の磁路を形成する可動子32と第2の継鉄41とは、磁路の断面積が所定値以上となるように構成されることが望ましい。すなわち、トリップ装置4は、第2の磁路の断面積を大きくとることにより、短絡電流のように過大な電流が第2のコイル42に流れても、磁気飽和が生じにくくなる、という利点がある。
次に、電磁継電器1が上述したようなトリップ装置4を備えることにより、接点装置2の閉状態から異常電流に応答して電路を速やかに遮断できる点について、図5を参照して簡単に説明する。図5では、横軸を時間、縦軸を電流としている。縦軸の電流は、バッテリと負荷との間の電路(接点装置2)を流れる負荷電流を表している。ここでは、時刻t0において負荷で短絡が発生した場合を想定しており、「X1」がトリップ装置4を備えた本実施形態の電磁継電器1を用いた場合、「X2」がトリップ装置4のない電磁継電器1を用いた場合の負荷電流を表している。
トリップ装置4がない場合、電磁継電器1は、時刻t0で短絡が発生し、負荷電流「X2」が上昇して時刻t1で規定値I1に達しても、すぐには接点装置2を開状態とすることはできない。この場合、負荷電流「X2」は、ECUが保護機能により異常電流の発生を検知し制御信号によってスイッチング素子をオフし、第1のコイル33の通電が停止された時刻t3から低下し始める。固定接点22−可動接点21間のアークが消弧され、負荷電流「X2」が遮断されるまでにはさらに遮断時間T2を要するため、負荷電流「X2」は、時刻t0から時間T20が経過した時刻t4で遮断されることになる。
一方、トリップ装置4がある場合、電磁継電器1は、時刻t0で短絡が発生し、負荷電流「X1」が上昇して時刻t1で規定値I1に達すると、電磁継電器1自身でトリップ装置4により接点装置2を開状態とする。そのため、この場合、負荷電流「X1」は、規定値に達した時刻t1から低下し始める。固定接点22−可動接点21間のアークが消弧され、負荷電流「X1」が遮断されるまでにはさらに遮断時間T1を要するが、負荷電流「X1」は、時刻t0から時間T10(<T20)が経過した時刻t2で遮断されることになる。
なお、トリップ装置4を備える電磁継電器1は、負荷電流を利用してトリップ装置4がトリップするので、第1のコイル33の通電が停止される時刻t3までは、負荷電流が遮断された後で再び接点装置2が閉状態となり、チャタリングを生じる可能性がある。このチャタリングによる負荷電流を図5では「X3」で示している。また、図5で示す負荷電流「X1」は概念的な波形であって、実際には、トリップ装置4で所定の吸引力が発生するまでに負荷電流「X1」にオーバーシュートが生じることもあり、本実施形態の電磁継電器1で得られる波形は図5に示す通りの波形に限らない。
また、電磁継電器1は、トリップ装置4を備えることで負荷電流の上昇を抑えることができるという利点もある。つまり、トリップ装置4がなければ、電磁継電器1は、負荷電流「X2」が過負荷電流(たとえば1000A)に達してもすぐには接点装置2が開かないので、負荷電流「X2」が上昇し続けて短絡電流(たとえば6000A程度)まで達する可能性がある。これに対して、トリップ装置4があれば、電磁継電器1は、負荷電流「X1」が過負荷電流(たとえば1000A)に達するとすぐに接点装置2が開くので、短絡電流(たとえば6000A程度)まで上昇する前に負荷電流「X1」を遮断可能となる。
以上説明した本実施形態の電磁継電器1によれば、トリップ装置4が、接点装置2を通して流れる規定値以上の異常電流により第2のコイル42で生じる磁束によって第2の継鉄41の磁極に可動子32を吸引し、可動子32を第3の位置へ移動させる。したがって、この電磁継電器1は、接点装置2に過電流、短絡電流等の異常電流が流れた際に接点装置2を速やかにオフすることができる。
また、可動子32は軸部34を支点に回転可能に支持されたヒンジ構造であるから、この電磁継電器1は、直線運動するプランジャを用いることなく、接点装置2に過電流、短絡電流等の異常電流が流れた際に接点装置2をオフすることができる。そのため、本実施形態の電磁継電器1では、プランジャの可動範囲を広げたり、プランジャの直線運動を回転運動に変換するリンク機構などを設けたりせずに、接点装置2における固定接点22−可動接点21間の間隔(接点ギャップ)を広げることがきる。つまり、電磁継電器1は、回転運動する可動子32に連動して可動接点21を移動させるので、小型化を図りつつ、固定接点22−可動接点21間の間隔を広げることができる。
とくに、本実施形態の構成によれば、可動子32は、回転支点となる軸部34から左右両側に延びており、第1の端部(左端部)が第1のコイル33および第2のコイル42の生じる磁束によって吸引され、第2の端部(右端部)が可動板13に連結されている。つまり、可動子32は、第1の磁路あるいは第2の磁路を構成する部分に加えて、電磁石装置3から右方に延長され、可動接点21を設けた可動板13が連結される部分を有している。そのため、この電磁継電器1は、軸部34から可動子32の第1の端部までの距離に比べて、軸部34から可動接点21までの距離を長くとることができ、接点装置2における固定接点22−可動接点21間の間隔(接点ギャップ)を広げることができる。
さらに、本実施形態の電磁継電器1は、電磁石装置3の可動子32と接点装置2の可動板13とが直接結合されている。そのため、電磁継電器1は、可動子32の僅かな動きであっても可動板13に確実に伝達されることになり、第1のコイル33への通電により可動子32が第1の向き101に回転してから、接点装置2が閉状態となるまでの応答時間が比較的短くなる。同様に、電磁継電器1は、第1のコイル33への通電停止、あるいはトリップ装置4が作動することにより可動子32が第2の向き102に回転してから、接点装置2が開状態となるまでの応答時間も比較的短くなる。つまり、本実施形態の電磁継電器1は、可動子32が回転してから接点装置2が開閉するまでの応答性がよい、という利点がある。
また、本実施形態の電磁継電器1において、第2のコイル42は、数ターン(たとえば4〜5ターン)以下であることが望ましい。第2のコイル42の起磁力は、第2のコイル42を流れる電流の大きさと、第2のコイル42の巻き数(ターン数)との積で表される。第2のコイル42で生じる磁束が必要になるのは、過電流や短絡電流などの過大な異常電流が第2のコイル42を流れる場合である。たとえば数千Aの短絡電流を想定すれば、第2のコイル42は、数ターン以下の巻き数であっても十分な起磁力を生じることができる。
第2のコイル42には、走行用のバッテリから負荷へ供給される負荷電流が流れるので、第2のコイル42での損失(銅損)を小さく抑えるように、コイル線(銅線)の線径を大きく且つ線長を短くすることが望ましい。第2のコイル42の巻き数を数ターン以下に抑えれば、第2のコイル42は、コイル線の線径を大きく且つ線長を短くすることができる。さらに、第2のコイル42は、コイル線の線長を短くすることで、低コスト化および小型化を図ることもできる。
さらに、第2のコイル42は、導電性の金属板にて形成されていてもよい。つまり、第2のコイル42は、金属板に打ち抜き加工や曲げ加工等の加工を施すことによって形成することができる。
ところで、本実施形態の電磁継電器1は、第1のコイル33で生じる磁束と、第2のコイル42で生じる磁束とのいずれもが、可動子32を通るように第1の磁路および第2の磁路が形成されている。すなわち、図6A,図6Bに示すように、可動子32が第1の位置にある状態では、第1のコイル33で生じる磁束φ1と、第2のコイル42で生じる磁束φ2とは、いずれも可動子32を通る。
本実施形態では、第2のコイル42は、図6Aに示すように、可動子32において、第1のコイル33とは逆向きの磁束を生じるように構成されている。つまり、第2のコイル42は、通電時に図6Aに示す向きの磁束φ2を生じるように巻き方向もしくは電流を流す向きが設定されている。この構成によれば、可動子32において、第2のコイル42が生じた磁束φ2は、第1のコイル33が生じた磁束φ1を打ち消すように作用する。
したがって、第1のコイル33による可動子32の吸引力(図4の第1の力F1)が、第2のコイル42の生じる磁束φ2によって弱められ、トリップ装置4は、比較的小さな力で可動子32を第2の継鉄41の磁極に吸引できる。そのため、トリップ装置4は第2のコイル42の巻き数を少なく抑えることができる。
本実施形態の他の構成例として、第2のコイル42は、図6Bに示すように、可動子32において、第1のコイル33と同じ向きの磁束を生じるように構成されていてもよい。つまり、第2のコイル42は、通電時に図6Bに示す向きの磁束φ2を生じるように巻き方向もしくは電流を流す向きが設定されている。この構成によれば、可動子32において、第2のコイル42が生じた磁束φ2は、第1のコイル33による可動子32の吸引力(図4の第1の力F1)を強めるように作用する。
したがって、トリップ装置4は、第2のコイル42の巻き数が同じであれば、図6Aの構成に比べて、トリップする電流値(規定値)は大きくなるが、トリップする際に第2の継鉄41の磁極と可動子32との間に作用する吸引力は大きくなる。そのため、電磁継電器1は、トリップする電流値(規定値)が大きく設定される場合には、図6Bの構成を採用することで、トリップする際の接点装置2の開く速度が速くなるという利点がある。
また、接点装置2は、可動子32が第1の位置にあるときに、可動接点21を固定接点22に押し付ける向きの力を生じる接圧ばねを有する。そのため、接点装置2は、可動子32が第1の位置にあれば、可動接点21と固定接点22との間に十分な接圧を確保することができる。なお、本実施形態では、可動接点21を設けた可動板13が接圧ばねを兼ねているが、接圧ばねは可動板13と別に設けられていてもよい。
この場合において、規定値は、可動子32が第1の位置にある状態で、接点装置2を流れる電流によって可動接点21を固定接点22から引き離す向きに生じる電磁反発力が、接圧ばねのばね力とつり合うときの電流値以下に設定されていることが望ましい。すなわち、電磁継電器1は、トリップする電流値(規定値)の設定に当たっては、電磁反発力と接圧ばねのばね力とを加味して規定値が設定されることが望ましい。
さらに詳しく説明すると、電磁継電器1は、接点装置2が閉状態にあるときに、可動接点21には、接点装置2を流れる電流に起因して発生する電磁反発力が左向きに作用する。つまり、接点装置2を通して電流が流れると、この電流によって可動接点21や固定接点22、固定板11,12や可動板13の周辺に磁束が生じる。この磁束と接点装置2を流れる電流とによって、可動接点21には、固定接点22から離れる向き(左向き)のローレンツ力(電磁反発力)が作用することになる。
この電磁反発力は、通常時には接圧ばねのばね力よりも小さいので、可動接点21は、固定接点22に接触する状態を維持している。ただし、接点装置2を流れる電流が短絡電流などの大電流になると、可動接点21に作用する電磁反発力が接圧ばねのばね力を上回って、可動接点21が固定接点22から離れる可能性がある。このように電磁反発力が接圧ばねのばね力を上回る状態では、電磁継電器1は、可動接点21と固定接点22との間にアークが発生して接点溶着を生じる可能性がある。仮に、接点溶着が生じると、可動接点21を固定接点22から離すように可動板13を移動させるために必要な力が大きくなるので、電磁継電器1は、トリップに必要な力が大きくなってしまう。
そこで、電磁継電器1は、トリップする電流値(規定値)が、上述したような電磁反発力が、接圧ばねのばね力とつり合うときの電流値以下に設定されていることが望ましい。これにより、電磁継電器1は、接点装置2を流れる電流が大きくなっても、電磁反発力が接圧ばねのばね力を上回る前にトリップすることができ、電磁反発力に起因した接点溶着を生じにくくなる。
あるいは、本実施形態の第1の変形例として、電磁継電器1は、トリップする電流値(規定値)が、上述したような電磁反発力が、接圧ばねのばね力とつり合うときの電流値より大きく設定されていてもよい。
要するに、可動接点21は可動板13を介して連結部材14によって可動子32と機械的に結合されているので、電磁反発力は、可動子32に対しては可動子32を第2の向き102に回転させるように作用する。つまり、可動接点21に作用する電磁反発力は、トリップ装置4が第2のコイル42で生じる磁束により可動子32に作用させる吸引力と同じ向き、つまり可動子32を第2の向き102に回転させるように作用する。そのため、接点装置2を流れる電流が規定値に達していなくても、トリップ装置4は、電磁反発力を補助的に使うことでトリップさせることができる。
結果的に、電磁継電器1は、可動接点21に作用する電磁反発力が接圧ばねのばね力を上回って可動接点21が固定接点から離れたとしても、接点装置2が再度閉じる前にトリップすることで、接点溶着が生じにくくなる。このように、第1の変形例に係る電磁継電器1は、トリップ装置4が電磁反発力を補助的に使い、接点装置2を流れる電流が規定値に達する前にトリップさせることで、接点溶着の発生を抑制できる利点がある。
ところで、本実施形態の第2の変形例として、図7に示すように、電磁石装置3は、可動子32と第1の継鉄31の磁極(上板311)との間に非磁性材料からなる調整部材18を有していてもよい。図7の例では、調整部材18は、シート(sheet)状に形成されたレシジュアル(スペーサ)であって、上板311の上面に配置されている。ここでは、調整部材18は、第1の継鉄31に取り付けられて(接着されて)いるが、この構成に限らず、たとえば可動子32と一体となって移動するように可動子32に取り付けられていてもよい。
第2の変形例によれば、電磁継電器1は、可動子32−上板311間に介在する調整部材18により、可動子32が第1の位置にあっても可動子32が上板311に接触しないように構成されている。つまり、この電磁継電器1は、接点装置2が閉状態にあっても、可動子32が第1の継鉄31の磁極(上板311)から離間しており、可動子32と第1の継鉄31の磁極との間に作用する吸引力が小さくなる。
すなわち、電磁継電器1は、図8に示すように、可動子32と上板311との間の距離が大きくなるほど、可動子32に上板311から作用する吸引力(図4に示す第1の力F1)が小さくなる。なお、図8では、横軸を可動子32−上板311間の距離、縦軸を力として、可動子32に上板311から作用する吸引力を「X1」で表している。また、図8では、可動子32に作用するばね力(図4に示す第2の力F2)を「X2」(調整部材18なし)の場合、「X3」(調整部材18ありの場合)で表している。
図8に示す構成によれば、電磁継電器1は、第1の位置にある可動子32と上板311との間に調整部材18の厚みに相当する間隔D1が生じることで、可動子32に作用する吸引力「X1」が「F11」から「F12」まで低下することになる。このとき、トリップに必要な可動子32−継鉄上板411間の吸引力(図4に示す第3の力F3)は、F12−αより大きければよいので、調整部材18がない場合(F11−α)より小さくなる。なお、αは、可動子32が第1の位置にあるときのばね力であって、調整部材18があってもなくても同値であると仮定する。
また、本実施形態の第3の変形例として、電磁継電器1は、図9に示すように、第1のコイル33が、投入用コイル331と保持用コイル332とを有していてもよい。保持用コイル332は、同じ大きさの電流が流れたときに生じる磁束密度が投入用コイル331より小さなコイルである。
図9の例では、投入用コイル331と保持用コイル332とは同一軸周りに巻かれており、保持用コイル332の外周に投入用コイル331が重なるように二重巻きにされている。
第3の変形例において、電磁石装置3は、可動子32を第2の位置から第1の位置へ移動させる投入期間には投入用コイル331に通電され、可動子32を第1の位置に保持する保持期間には保持用コイル332に通電されるように構成されている。具体的には、たとえばECUは、電磁継電器1の接点装置2を閉じる際において、所定長さの投入期間にだけ投入用コイル331に通電し、投入期間が経過すると投入用コイル331への通電を停止し保持用コイル332への通電に切り替える。
ここにおいて、電磁継電器1は、図10に示すように、可動子32と第1の継鉄31の磁極(上板311)との間の距離が大きくなるほど、可動子32に第1の第1の継鉄31の磁極から作用する吸引力(図4に示す第1の力F1)が小さくなる。なお、図10では、横軸を可動子32−上板311間の距離、縦軸を力としている。また、図10では、投入用コイル331の通電時に可動子32に上板311から作用する吸引力を「X1」、保持用コイル332の通電時に可動子32に上板311から作用する吸引力を「X2」で表している。さらに、図10では、可動子32に作用するばね力(図4に示す第2の力F2)を「X3」で表している。
ここで、電磁継電器1は、開状態の接点装置2を閉じる際には、可動子32に第1の向き101に作用する吸引力「X1」が、可動子32に第2の向き102に作用するばね力「X3」を上回る必要がある。保持用コイル332の通電時(保持期間)に可動子32に作用する吸引力「X2」は、ばね力「X3」を下回る区間があるので、電磁継電器1は、保持用コイル332に通電されても開状態の接点装置2を閉じることができない。これに対して、投入用コイル331は保持用コイル332よりも大きな磁束密度を生じるので、投入用コイル331の通電時(投入期間)に可動子32に作用する吸引力「X1」は、全区間においてばね力「X3」を上回る。そのため、電磁継電器1は、投入用コイル331に通電されたときには開状態の接点装置2を閉じることができる。
一方で、電磁継電器1は、接点装置2が閉状態になり、投入期間から保持期間に切り替えられると、可動子32に作用する吸引力が「X1」の「F11」から「X2」の「F13」まで低下することになる。ただし、保持期間における吸引力「X2」(F13)は、可動子32を第1の位置に保持する必要があるので、少なくともばね力「X3」を上回るように設定される。このとき、トリップに必要な可動子32−継鉄上板411間の吸引力(図4に示す第3の力F3)は、F13−αより大きければよいので、投入期間における吸引力(F11−α)より小さくなる。なお、αは、可動子32が第1の位置にあるときのばね力であって、投入期間でも保持期間でも同値である。
以上説明したように、第3の変形例によれば、投入期間よりも保持期間において、可動子32が第1の位置にある状態で上板311−可動子32間に作用する吸引力が小さくなるので、トリップに必要な吸引力を小さくできるという利点がある。さらに、保持用コイル332の消費電力は投入用コイル331よりも小さく抑えることができるので、電磁継電器1は、保持期間の消費電力を投入期間に比べて小さく抑えることができる。
(実施形態2)
本実施形態の電磁継電器1は、図11に示すように、基本構成は共通であるが、各部の構成が実施形態1の電磁継電器1とは相違する。以下、実施形態1と同様の構成については、共通の符号を付して適宜説明を省略する。
本実施形態では、接点装置2は、固定接点22および可動接点21を1つずつ有し、固定接点22を支持する固定板23と、可動接点21を支持する可動板24とを有している。また、ここでは可動板24は、ばね性を有する金属製の板ばねであり、接圧を確保するための接圧ばねとしての機能を有している。
接点装置2は、固定接点22および可動接点21を1つずつ備えることにより、接点装置2が閉じた状態で固定板23−可動板24間が短絡する。したがって、接点装置2は、走行用のバッテリからの直流電力が、固定板23および可動板24を通して負荷へ供給されるように、バッテリと負荷との間に挿入される。
本実施形態に係る電磁継電器1は、図11に示すように、接点装置2、電磁石装置3、トリップ装置4に加えて、接点装置2の可動板24を電磁石装置3の可動子32に連動させるカード25と、ケース26とを備えている。
電磁石装置3は、第1の継鉄31、可動子32、第1のコイル33の他に、可動子32を回転可能に支持する軸部34と、図示しない復帰ばねとを有している。なお、本実施形態ではコイルボビンが省略されているが、実施形態1と同様に電磁石装置3はコイルボビンが設けられていてもよい。
本実施形態においては、第1の継鉄31は、主片315と、右側片316と、左側片317と、第1磁極片318と、第2磁極片319とを有している。右側片316と左側片317とは、第1のコイル33の中心軸方向の両側に、第1のコイル33を挟むように配置されている。
以下では、第1のコイル33の中心軸方向(図11の左右方向)を左右方向とし、第1のコイル33から見て右側片316側を右方、左側片317側を左方として説明する。さらに、主片315と第1磁極片318あるいは第2磁極片319とが並ぶ方向(図11の上下方向)を上下方向とし、主片315側を下方、第1磁極片318あるいは第2磁極片319側を上方として説明する。また、上下方向および左右方向の双方に直交する方向(図11の紙面に直交する方向)を奥行方向として説明する。ただし、ここでいう方向(上下方向、左右方向、奥行方向)は、電磁継電器1の使用形態を限定する趣旨ではない。
主片315は、円柱状であって、右側片316の下端部と左側片317の下端部とを連結するように第1のコイル33の内側を貫通している。右側片316は、上下方向に長い短冊状に形成されており、その上端部が第1磁極片318に磁気的に結合されている。左側片317は、上下方向に長い短冊状に形成されており、その上端部が第2磁極片319に磁気的に結合されている。第1磁極片318と第2磁極片319とは、上下方向に直交する同一平面内に配置されており、この平面内で両者間に左右方向にギャップ(隙間)を有している。本実施形態では、主片315と右側片316と左側片317と第1磁極片318と第2磁極片319とは、連続する一部材で構成されているが、複数部材に分かれていてもよい。
なお、第1の継鉄31のうち第1のコイル33の内側を貫通する部分(ここでは主片315)は、円柱状に限らず、たとえば角柱状であってもよい。
軸部34は、第1磁極片318の奥行方向の両端部から上方に突出する一対の軸受部341の間に架け渡されるようにして、一対の軸受部341にて支持されている。
可動子32は、短冊状に形成されており、その下面を第2磁極片319の上面に接触させる第1の位置と、その下面を第2磁極片319の上面から離した第2の位置との間で回転可能となるように、軸部34によって支持されている。つまり、可動子32は、第1磁極片318の上方に配置された軸部34が奥行方向に貫通することにより、軸部34を支点として回転可能である。ここで、可動子32は、第1の向き(図11では反時計回り)101に回転することにより第2の位置から第1の位置へと移動し、第1の向き101とは反対の第2の向き(図11では時計回り)102に回転することにより第1の位置から第2の位置へと移動する。本実施形態では、可動子32は第2の位置からさらに第2の向き102に回転することで、第2磁極片319とのギャップ(隙間)が第2の位置よりも大きくなる第3の位置まで移動可能である。
また、可動子32は、その右端部が軸部34によって支持されており、この右端部が第1磁極片318と磁気的に結合されている。言い換えれば、可動子32は、一部が開放された開磁路を形成する第1の継鉄31の第1の磁極である第1磁極片318と、磁気的に結合されている。可動子32は、第1の継鉄31の第2の磁極である第2磁極片319に対して、接触する位置と離れる位置との間で回転可能である。そのため、第1の継鉄31および可動子32を含む第1の磁路は、可動子32が第2の位置にある状態では第2磁極片319と可動子32との間に磁気的ギャップを有し、可動子32が第1の位置にある状態ではこのギャップが無くなることで略閉磁路となる。
上述した構成により、可動子32は、第1のコイル33に通電されていないとき(非通電時)には、第1の継鉄31の磁極(第2磁極片319)との間に磁気吸引力が生じないため、復帰ばねのばね力によって第2の位置に位置することになる。一方、第1のコイル33に通電されると、可動子32は、第1の継鉄31の磁極(第2磁極片319)との間に磁気吸引力が生じるため、復帰ばねのばね力に抗して上方に引き寄せられ第1の位置に移動する。
要するに、電磁石装置3は、第1のコイル33への通電時に第1のコイル33で生じる磁束によって第1の継鉄31の(第2の)磁極である第2磁極片319に可動子32を吸引し、可動子32を第2の位置から第1の位置へ移動させる。そして、第1のコイル33への通電が継続している間、電磁石装置3は、第1の継鉄31の(第2の)磁極である第2磁極片319と可動子32との間に吸引力を生じ続けるので、可動子32を第1の位置へ保持する。また、第1のコイル33への通電が停止すると、電磁石装置3は、復帰ばねのばね力によって可動子32を第1の位置から第2の位置へ移動させる。
ケース26は、板状のベース261と、上面が開口した箱状のカバー262とを有しており、カバー262の上面をベース261で塞ぐように、ベース261とカバー262とが接合されて構成されている。ケース26は、ベース261とカバー262とで囲まれた内部空間に、電磁石装置3の一部と接点装置2とトリップ装置4とを収納する。ここでは、電磁石装置3は、第1磁極片318と第2磁極片319と可動子32と軸部34がケース26に収納され、第1の継鉄31のケース26に対する位置が固定されている。
トリップ装置4の構成は、実施形態1の電磁継電器1と略同じである。
つまり、トリップ装置4は、可動子32に対して第1の継鉄31の磁極(第2磁極片319)とは反対側(上方)に配置された第2の継鉄41の磁極に可動子32を吸引することにより、可動子32に対し、第1の継鉄31の磁極とは逆向きの吸引力を作用させる。
本実施形態においては、第2の継鉄41は、第1の継鉄31の第1磁極片318の上方において第1磁極片318に平行に配置された継鉄上板411と、継鉄上板411の右端部から下方に延長された継鉄側板412とを有している。
継鉄側板412は、第1の継鉄31の第1磁極片318に、軸部34を介して下端面を対向させるように配置されている。継鉄側板412は、下端部のうち奥行方向の両端部が一対の軸受部341を介して第1磁極片318に連結されている。本実施形態では、継鉄上板411と継鉄側板412とが連続する一部材で構成されているが、複数部材に分かれていてもよい。さらに、本実施形態では、第2の継鉄41と軸受部341と第1の継鉄31とは連続する一部材で構成されているが、複数部材に分かれていてもよい。
上記構成の電磁継電器1は、第1のコイル33に通電されており接点装置2が閉じた状態、つまり可動子32が第1の位置にある状態において、可動子32には図12に示すような力が作用する。すなわち、可動子32には、第1の継鉄31の第2磁極片319との間の磁気吸引力である第1の力F1が第1の向き101に作用する。さらに、可動子32には、ばね力である第2の力F2、および第2の継鉄41の継鉄上板411との間の磁気吸引力である第3の力F3が第2の向き102に作用する。
接点装置2における固定板23は、第2の継鉄41における継鉄上板411の上面に固定されることにより、第1の継鉄31との位置関係が固定されている。
固定板23は、導電性材料から形成されており、継鉄上板411とは反対側の面に固定接点22が設けられている。固定板23は、第2のコイル42を介して第1の出力端子16に電気的に接続されている。
可動板24は、導電性材料から平板状に形成されている。可動板24は、その右端部が回転軸36によって回転可能に支持されている。回転軸36は、ケース26によって支持されている。可動板24は、第2の出力端子17に電気的に接続されている。可動板24は、固定接点22に対向する部位に、可動接点21が設けられている。
カード25は、非磁性材料にて上下方向に延びた棒状に形成されており、電磁石装置3で発生した駆動力を、電磁石装置3の上方に設けられている接点装置2へ伝達する。カード25は、その下端部が可動子32に連結され、その上端部に可動板24が連結されている。ここで、可動子32は、奥行方向の(奥側の)端部が、カード25の下端部に形成されたスリット251に引っ掛かるようにして、カード25と組み合わされている。ただし、可動子32は回転することでカード25との相対的な角度が変化するので、カード25のスリット251は、上下方向の幅寸法が可動子32の厚み寸法よりも大きく設定される。つまり、カード25は、可動子32に対してある程度の遊びをもって結合される。
これにより、電磁石装置3で発生した駆動力はカード25にて可動板24へと伝達され、可動子32が第1の向き101に回転するのに伴って可動接点21は下方に移動し、可動子32が第2の向き102に回転するのに伴って可動接点21は上方に移動する。
その結果、可動接点21は、可動子32の回転に伴って、固定接点22に接触する閉位置と、固定接点22から離れた開位置との間で移動することになる。ここでは、可動子32が第1の位置にあるときに、接点装置2は、可動接点21が閉位置に位置し閉状態になる。可動子32が第2の位置にあるとき、および可動子32が第3の位置にあるときに、接点装置2は、可動接点21が開位置に位置し開状態になる。
接点装置2は、可動接点21が閉位置にある閉状態では、固定板23と可動板24とが短絡する。したがって、接点装置2が閉じた状態では、第1の出力端子16と第2の出力端子17との間は第2のコイル42を介して電気的に導通することになる。
また、ここでは可動板24は、接点装置2が閉状態にあるときに、可動接点21を固定接点22に押し付けることで可動接点21と固定接点22との間の接圧を確保する接圧ばねを兼ねている。
上述した構成の電磁継電器1は、トリップ装置4が作動していない状態においては、可動子32が、第1のコイル33の通電時に第1の位置に位置し、第1のコイル33の非通電時に第2の位置に位置する。したがって、電磁継電器1は、第1のコイル33の非通電時には接点装置2が開状態となり、第1のコイル33の通電時には接点装置2が閉状態となる。一方、第1のコイル33の通電時であっても、トリップ装置4が作動してトリップすると、可動子32は第3の位置に移動するので、接点装置2が開状態となる。
以上説明した本実施形態の電磁継電器1によれば、可動子32は、回転支点となる軸部34から左側にのみ延びており、第1の端部(左端部)が第1のコイル33および第2のコイル42の生じる磁束によって吸引される。さらに、可動子32は、第1の端部(左端部)と回転支点との間において、カード25を介して接点装置2に連結されている。したがって、この電磁継電器1は、実施形態1のように可動子32が回転支点から左右両側に延びた構成に比べると、電磁石装置3の外側において可動子32が占有するスペースを省スペース化できる。
しかも、この電磁継電器1は、第2のコイル42が第2の継鉄41の継鉄上板411に巻き付けられており、第2のコイル42の中心軸と第1のコイル33の中心軸とは、いずれもベース261に沿う方向(ここでは左右方向)に揃っている。そのため、電磁継電器1は、第2のコイル42のターン数が増えても、ベース261の厚み方向の寸法の増加を抑えることができ、基板等に実装された状態では実装高さを低くできる。
また、本実施形態の電磁継電器1は、第1のコイル33で生じる磁束と、第2のコイル42で生じる磁束とのいずれもが、可動子32を通るように第1の磁路および第2の磁路が形成されている。すなわち、図13A,図13Bに示すように、可動子32が第1の位置にある状態では、第1のコイル33で生じる磁束φ1と、第2のコイル42で生じる磁束φ2とは、いずれも可動子32を通る。
本実施形態では、第2のコイル42は、図13Aに示すように、可動子32において、第1のコイル33とは逆向きの磁束を生じるように構成されている。つまり、第2のコイル42は、通電時に図13Aに示す向きの磁束φ2を生じるように巻き方向もしくは電流を流す向きが設定されている。この構成によれば、可動子32において、第2のコイル42が生じた磁束φ2は、第1のコイル33が生じた磁束φ1を打ち消すように作用する。
したがって、第1のコイル33による可動子32の吸引力(図12の第1の力F1)が、第2のコイル42の生じる磁束φ2によって弱められ、トリップ装置4は、比較的小さな力で可動子32を第2の継鉄41の磁極に吸引できる。そのため、トリップ装置4は第2のコイル42の巻き数を少なく抑えることができる。
本実施形態の他の構成例として、第2のコイル42は、図13Bに示すように、可動子32において、第1のコイル33と同じ向きの磁束を生じるように構成されていてもよい。つまり、第2のコイル42は、通電時に図13Bに示す向きの磁束φ2を生じるように巻き方向もしくは電流を流す向きが設定されている。この構成によれば、可動子32において、第2のコイル42が生じた磁束φ2は、第1のコイル33による可動子32の吸引力(図12の第1の力F1)を強めるように作用する。
したがって、トリップ装置4は、第2のコイル42の巻き数が同じであれば、図13Aの構成に比べて、トリップする電流値(規定値)は大きくなるが、トリップする際に第2の継鉄41の磁極と可動子32との間に作用する吸引力は大きくなる。そのため、電磁継電器1は、トリップする電流値(規定値)が大きく設定される場合には、図13Bの構成を作用することで、トリップする際の接点装置2の開く速度が速くなるという利点がある。
また、実施形態1と同様、規定値は、可動子32が第1の位置にある状態で、接点装置2を流れる電流によって可動接点21を固定接点22から引き離す向きに生じる電磁反発力が、接圧ばねのばね力とつり合うときの電流値以下に設定されていることが望ましい。あるいは、本実施形態の第1の変形例として、電磁継電器1は、トリップする電流値(規定値)が、上述したような電磁反発力が、接圧ばねのばね力とつり合うときの電流値より大きく設定されていてもよい。
本実施形態の第2の変形例として、図14に示すように、電磁石装置3は、可動子32と第1の継鉄31の磁極(第2磁極片319)との間に非磁性材料からなる調整部材18を有していてもよい。
また、本実施形態の第3の変形例として、電磁継電器1は、図15に示すように、第1のコイル33が、投入用コイル331と保持用コイル332とを有していてもよい。保持用コイル332は、同じ大きさの電流が流れたときに生じる磁束密度が投入用コイル331より小さなコイルである。
その他の構成および機能は実施形態1と同様である。
ところで、上記各実施形態では、トリップ装置4が作動していない通常の接点装置2の開状態にあっては、可動子32は第2の位置に位置し、トリップ装置4が作動すると可動子32は第2の位置とは別の第3の位置に位置する場合を例示した。ただし、第2の位置と第3の位置とは同じであってもよい。この場合、電磁継電器1は、上記各実施形態における第3の位置を第2の位置としても利用し、第1のコイル33の非通電時にあっても可動子32が第3の位置に位置する構成であることが望ましい。この構成では、トリップ装置4が作動していない通常の接点装置2の開状態と、トリップ装置4が作動した状態とのいずれにあっても、可動子32は同じ位置に位置することになる。
1 電磁継電器
2 接点装置
21 可動接点
22 固定接点
3 電磁石装置
31 第1の継鉄
32 可動子
33 第1のコイル
331 投入用コイル
332 保持用コイル
4 トリップ装置
41 第2の継鉄
42 第2のコイル
101 第1の向き
102 第2の向き

Claims (7)

  1. 第1の継鉄と、前記第1の継鉄に対して回転可能な可動子と、前記第1の継鉄および前記可動子を含む第1の磁路上に磁束を生じる第1のコイルとを有し、前記第1のコイルへの通電時に、当該第1のコイルで生じる磁束によって前記可動子を前記第1の継鉄の磁極に吸引し前記可動子を第1の向きに回転させることにより、前記可動子を第2の位置から第1の位置へ移動させる電磁石装置と、
    固定接点および可動接点を有し、前記可動子の回転に伴って前記可動接点が移動することにより、前記可動子が前記第1の位置にあるときに前記可動接点が前記固定接点に接触する閉状態となり、前記可動子が前記第2の位置にあるときおよび第3の位置にあるときに前記可動接点が前記固定接点から離れた開状態となる接点装置と、
    第2の継鉄と、前記接点装置と直列に接続されており、前記第2の継鉄および前記可動子を含む第2の磁路上に磁束を生じる第2のコイルとを有し、前記接点装置を通して流れる規定値以上の異常電流により前記第2のコイルで生じる磁束によって前記可動子を前記第2の継鉄の磁極に吸引し前記可動子を前記第1の向きとは反対の第2の向きに回転させることにより、前記可動子を前記第3の位置へ移動させるトリップ装置とを備える
    ことを特徴とする電磁継電器。
  2. 前記第2のコイルは、前記可動子において、前記第1のコイルとは逆向きの磁束を生じるように構成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の電磁継電器。
  3. 前記第2のコイルは、前記可動子において、前記第1のコイルとは同じ向きの磁束を生じるように構成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の電磁継電器。
  4. 前記接点装置は、前記可動子が前記第1の位置にあるときに、前記可動接点を前記固定接点に押し付ける向きの力を生じる接圧ばねを有し、
    前記規定値は、前記可動子が前記第1の位置にある状態で、前記接点装置を流れる電流によって前記可動接点を前記固定接点から引き離す向きに生じる電磁反発力が、前記接圧ばねのばね力とつり合うときの電流値以下に設定されている
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電磁継電器。
  5. 前記接点装置は、前記可動子が前記第1の位置にあるときに、前記可動接点を前記固定接点に押し付ける向きの力を生じる接圧ばねを有し、
    前記規定値は、前記可動子が前記第1の位置にある状態で、前記接点装置を流れる電流によって前記可動接点を前記固定接点から引き離す向きに生じる電磁反発力が、前記接圧ばねのばね力とつり合うときの電流値より大きく設定されている
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電磁継電器。
  6. 前記電磁石装置は、前記可動子と前記第1の継鉄の前記磁極との間に非磁性材料からなる調整部材を有する
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の電磁継電器。
  7. 前記第1のコイルは、投入用コイルと、同じ大きさの電流が流れたときに生じる磁束密度が前記投入用コイルより小さな保持用コイルとを有しており、
    前記電磁石装置は、前記可動子を前記第2の位置から前記第1の位置へ移動させる投入期間には前記投入用コイルに通電され、前記可動子を前記第1の位置に保持する保持期間には前記保持用コイルに通電されるように構成されている
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の電磁継電器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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