JP2012022064A - 吸音部材 - Google Patents

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Hiroyuki Abe
寛之 阿部
Takeshi Yoshida
武 吉田
Shunpei Yajima
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Abstract

【課題】周辺レイアウトの制約を受けること無く、異なる周波数の騒音を吸収出来、自動車の吸音材として用いて好適な吸音部材を提供する。
【解決手段】 下面側部材15の下壁面部16では、各板面16a,16b,16cによって、異なる周波数の吸音特性が得られるように、隣接する他の区画の板面に対して、異なる板厚寸法W3,W4,W5の板面を有して、異なる容量を有するように構成されている。
また、区画毎に異なる板厚寸法W3<W4<W5を有すると共に、この下壁面部16の下面側は、略全域で面一となるように構成されている。
更に、上面側部材4の上壁面部7は、これらの板厚寸法W3,W4,W5よりも厚い板厚寸法W1を有して、同一区画内の対向する板厚を異ならせている。
【選択図】図10

Description

本発明は、自動車の騒音等を吸音する吸音部材で、特に、エンジンルームのアンダーカバーや車室内外装材等、配設される部分の周辺レイアウトに影響を受けやすい部分に用いられて好適な吸音部材に関するものである。
従来、建築物の内外装材或いは車両等に採用される吸音構造体が知られている(特許文献1等参照)。
この従来の吸音構造体では、樹脂材料が用いられて、真空成型若しくはブロー成型によって、下面側の基板と、この基板の面延設方向に沿って設けられる複数の中空状吸音突起を有してチャンバー構造を構成する吸音板とが形成されている。
このうち、吸音板の中空状吸音突起には、各々高さ方向位置が異なる天井壁が設けられていて、異なる周波数の振動が、吸収されるように構成されている。
次に、この従来の吸音構造体の作用効果について説明する。
このように構成された従来の吸音構造体では、建築物或いは車両の吸音構造体として用いることにより、異なる周波数の騒音が、振動として前記各々高さ方向位置が異なる天井壁が設けられている中空状吸音突起に各々吸収される。
特開2009−31530号
しかしながら、このような従来の吸音部材では、吸音周波数を異ならせる為に、前記中空状吸音突起の天井壁の高さ方向位置を各々違う高さに設定する必要がある。
この為、車両のエンジンルームのアンダーカバー等として、この吸音構造体を用いると、前記中空状吸音突起の配置が、周辺レイアウトに制約されてしまうといった問題があった。
そこで、この発明は、周辺レイアウトの制約を受けること無く、異なる周波数の騒音を吸収出来、自動車の吸音材として用いて好適な吸音部材を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の吸音部材では、面一状に延設される上壁面部を有する上面側部材と、前記上壁面部に対して一定距離、離間されて配置されることにより、中空空間を挟んで対向する面一状の下壁面部を有する下面側部材とを有している。
前記上壁面部及び下壁面部間には、該中空空間を複数に分割する仕切り板部を設けて、該仕切り板部によって区画された前記各中空空間が、異なる容量を有する複数の区画を形成する吸音部材を特徴としている。
本発明によれば、前記上面側部材の上壁面部と、前記下面側部材の下壁面部との間が、一定距離、離間配置されて、前記仕切り板部によって、区画された複数の中空空間が形成される。
これらの中空空間の各区画は、異なる容量を有しているので、異なる周波数の騒音を吸収出来る。
しかも、前記上面側部材の上壁面部及び前記下面側部材の下壁面部との間隔寸法は、一定であると共に、各々面一状に延設されている。
このため、該吸音部材の高さ方向寸法を略均等として、周辺レイアウトに制約されずに配置することが出来る。
本発明の実施の形態の吸音部材で、要部の構成を説明する図2中A部の拡大断面図である。 実施の形態の吸音部材で、全体の構成を説明する吸音部材の図4中B−B線に沿った位置での断面図である。 実施の形態の吸音部材で、吸音部材が用いられる自動車の模式的な斜視図である。 実施の形態の吸音部材で、全体の構成を説明する吸音部材の斜視図である。 実施の形態の吸音部材で、図6中B1−B1線に示す位置に相当する位置での吸音効果のメカニズムを説明する模式的な断面図である。 実施の形態の吸音部材で、吸音部材の構成を説明する模式的な平面図である。 実施の形態の実施例1の吸音部材で、吸音部材の全体の構成を説明する模式的な斜視図である。 実施の形態の実施例1の吸音部材で、吸音部材の構成を説明する模式的な平面図である。 実施の形態の実施例1の吸音部材で、図8中C−C線に沿った位置での断面図である。 実施の形態の実施例1の吸音部材で、図9中D部の拡大断面図である。 実施の形態の実施例2の吸音部材で、吸音部材の構成を説明する模式的な平面図である。 実施の形態の実施例2の吸音部材で、図11中E−E線に沿った位置での断面図である。 実施の形態の実施例3の吸音部材で、吸音部材の構成を説明する模式的な平面図である。 実施の形態の実施例3の吸音部材で、図13中F−F線に沿った位置での断面図である。 実施の形態の実施例4の吸音部材で、吸音部材の構成を説明する模式的な平面図である。 実施の形態の実施例4の吸音部材で、図15中G−G線に沿った位置での断面図である。 実施の形態の実施例4の吸音部材で、吸音効果のメカニズムを説明する模式的な断面図である。 実施の形態の実施例4の吸音部材で、吸音部材の構成を説明する模式的な平面図である。 実施の形態の実施例5の吸音部材で、全体の構成を説明する模式的な斜視図である。 実施の形態の実施例5の吸音部材で、吸音部材の構成を説明する模式的な平面図である。 実施の形態の実施例5の吸音部材で、図20中H−H線に沿った位置での断面図である。
以下、本発明の実施の形態の吸音部材を、図面に基づいて説明する。
まず、図1乃至図4を用いて、全体の構成から説明すると、この実施の形態の吸音部材が適用される図3に示す様な自動車1では、車両前部に設けられたエンジンルーム2の下面側に、吸音部材3が配設されている。
この吸音部材3は、主に、合成樹脂製材で構成される上面側部材4と、この上面側部材4に対向配置されて接続される下面側部材5と、これらの上面側部材4及び下面側部材5の間に介装される中空空間6とを有して、構成されている。
このうち、前記上面側部材4には、略平面で、面一状に上壁面部7が延設されていると共に、四辺には、外周囲を覆う側壁部8,8…が、一体に形成されている。
更に、これらの側壁部8,8…の下端縁8a,8a…は、図2に示すように、前記下面側部材5の周縁部上面5aから、間隙を有して離間されている。
また、前記上壁面部7からは、これらの側壁部8,8…の高さ方向寸法hの約半分の高さ方向寸法h1を有してなる仕切り板部の一方としての上側仕切り板部10…が、異なる間隔を置いて縦横に、複数枚ずつ一体に突設形成されている。
この実施の形態の各上側仕切り板部10…の下端面10a…は、水平方向に面一となるように形成されている。
更に、前記下壁面部9からは、前記側壁部8,8…の高さ方向寸法hの約半分の高さ方向寸法h2を有してなる仕切り板部の他方としての下側仕切り板部11…が、異なる間隔を置いて縦横に、複数枚ずつ一体に突設形成されている。
この実施の形態では、図1に示す様に、これらの上,下側仕切り板部10…,11…の断面形状が、略V字形状となるように形成されると共に、下側仕切り板部11…の板厚寸法W2と略同じ厚さ方向寸法W3で、前記上側仕切り板部10…の板厚寸法W1よりも薄く設定されている。
そして、図1中、下壁面部9の矢印F1方向への面内,外方向への振動により、矢印F2…方向へ弾性変形可能となるように構成されている。
更に、前記上側仕切り板部10…の下端面10a…と、この下端面10aに対向する前記下側仕切り板部11…の上端面11a…との間が、各々接合されて、これらの上面側部材4及び下面側部材5の間に、空気層が形成される。
そして、この空気層からなる中空空間6が、前記各上壁面部7…に対して各々対向配置される下壁面部9…が、一定距離、離間された状態を形成する吸音層として機能するように構成されている。
この実施の形態の中空空間6は、前記上側仕切り板部10…及び下側仕切り板部11…が、不均等間隔で配置されることによって、複数に分割されて区画された各中空空間6a…,6b…,6c…,6d…となり、各区画が、異なる容量を有するように構成されている。
また、この実施の形態の前記各中空空間6aの各区画では、前記上壁面部7の板厚寸法W1が、対向する前記下壁面部9の板厚寸法W2に対して、異なる板厚寸法(W1>W2)となるように構成されている。
次に、この実施の形態の吸音部材の作用効果について説明する。
この実施の形態では、図2に示される様に、前記上面側部材4の上壁面部7から突設された上側仕切り板部10…の下端面10a…と、この下端面10aに対向する前記下側仕切り板部11…の上端面11a…との間が、各々接合されて、内部に吸音層としての中空空間6が設けられている。
この実施の形態の吸音部材3では、前記上面側部材4の上壁面部7と、前記下面側部材5の下壁面部9との間の中空空間6が、一定の高さ寸法h3、離間配置されて、前記上側仕切り板部10…及び下側仕切り板部11…によって、複数に分割されて区画された各中空空間6a…,6b…,6c…,6d…となり、各区画が、異なる容量を有している。
これらの各中空空間6a…,6b…,6c…,6d…を有する各区画は、異なる内部容量を有しているので、異なる周波数の騒音を吸収出来る。
ここで、図5及び図6を用いて、この実施の形態の吸音部材3における振動吸音メカニズムについて説明する。
この吸音部材3の前記下面側部材5の下壁面部9の面密度m(g/m2)は、この下壁面部9の板厚寸法W2に依存する。
また、この実施の形態では、前記上面側部材4の上壁面部7の板厚寸法W1に対して、充分小さい異なる板厚寸法W2(W1>W2)となるように構成されている。
このため、吸音周波数fは、次の数式1で求めることが出来る。
Figure 2012022064
ここで、中空空間6の高さ方向寸法dは、上壁面部7内側面と下壁面部9内側面との間の高さ方向寸法h3と、略同一である。
図5に示すように、音源12から発生した音響エネルギーaは、下面側部材5のうち、各区画を構成する下壁面部9の面内外方向へ向けて鼓動する振動運動となって、各板面自体の慣性と減衰性とに異存する運動エネルギーbに変換される。
この運動エネルギーbは、熱cとして散逸されて、前記騒音等の吸音が行われる。
このため、この吸音部材3では、前記下面側部材5の下壁面部9の面密度m(g/m2)を調整することにより、すなわち、この下壁面部9の板厚寸法W2を、上壁面部7の板厚寸法W1に対して、充分小さく設定することにより、所望の騒音を容易に吸音させることが出来る。
また、図6に示す様に、前記上,下側仕切り板部10,11…によって、区画されるこれらの下壁面部9の各面積を異ならせることにより、所望の騒音の吸音周波数を得られるように容易に設定出来る。
しかも、図2及び図4に示す様に、前記上面側部材4の上壁面部7と、前記下面側部材5の下壁面部9との間の中空空間6が、各中空空間6a…,6b…,6c…,6d…を有する各区画で一定の高さ寸法h3…を有していると共に、各区画に位置する各上壁面部7…は、上面側で面一であり、前記下面側部材5の下壁面部9…は下面側で面一である。
このため、図4に示す様なこの吸音部材3の高さ方向寸法hを、上面側略全面及び下面側略全面で略均等として、平板形状とすることが出来、設置される箇所の周辺レイアウトに制約されることが無い。
例えば、図3に示す様な自動車1のエンジンルーム2の下面側にアンダーカバーとして、この吸音部材3が配置されても、上,下壁面部7,9が平面状であるので、エンジンルーム2内の各部品等に干渉する虞が無い。
更に、この実施の形態では、各上側仕切り板部10…の下端面10a…は、水平方向に面一となるように形成されている。
しかも、前記上側仕切り板部10…は、図1に示す様に、断面形状が、各々略V字形状となるように形成されていて、上面側にはV字状の溝部が形成されることにより、例えば、平板状に上壁面部7を形成する場合に比して、これらの下端面10aにおける面内外方向の剛性が向上されている。
このため、吸音部材3全体の高さ方向寸法hの半分の高さ方向寸法h1,h2を各々有する前記上側仕切り板部10…と前記下側仕切り板部11…とを各々接合する際にも、これらの下端面10a…の位置決め精度が良好で、合わせられる前記下側仕切り板部11…の上端面11a…との間での接合作業性が良好である。
しかも、これらの下端面10a…に接合された前記下側仕切り板部11…は、図1に示す様に、断面形状が、略V字形状となるように形成されると共に、下側仕切り板部11…の板厚寸法W2と略同じ板厚寸法W3で、前記上側仕切り板部10…の板厚寸法W1よりも薄く形成されている。
このため、騒音により、図1中、前記下壁面部9の矢印F1方向への面内,外方向への振動が加わっても、水平方向に近い矢印F2…方向へ弾性変形して、振動を吸収して、図中白抜き矢印F6,F7…方向に位置する前記上面側部材4の上側仕切り板部10,10に対して、この振動を伝えにくい。
また、これらの側壁部8,8…の下端縁8a,8a…は、図2に示すように、前記下面側部材5の周縁部上面5aから、間隙を有して離間されている。
更に、断面形状が、略V字形状で、両脚部を同一長さとする下側仕切り板部11…は、支点となる上端面11aが接合される上側仕切り板部10…の下端面10a…が、水平方向に面一であるので、同一下壁面部9に接続された両側の脚部は、矢印F2,F3に示す方向で、同期して振動を打ち消し合う方向に作用する。
しかしながら、中空空間6aに隣接配置されて、異なる容量となるように、前記下壁面部9の面積を異ならせてなる他の区画の中空空間6b,6c等との間では、例えば、矢印F4,F5が同方向に同期することが殆ど無く、矢印F6,F7が一致したり或いは、増幅される虞が無い。
従って、更に、前記上面側部材4に振動及び騒音が伝わりにくく、吸音性を良好なものとすることが出来る。
また、平板面状に前記吸音部材3を形成できるので、、周辺レイアウトの制約を受けること無く、異なる周波数の騒音を吸収させる自動車の吸音材として用いて好適である。
図7乃至図10は、この発明の実施の形態の実施例1の吸音部材13を示すものである。
なお、前記実施の形態の吸音部材3と同一乃至均等な部分については、同一符号を付して説明する。
まず、構成上の相違点を中心に説明すると、この実施例1の吸音部材13では、合成樹脂製材料で形成された下面側部材15を構成する下壁面部16に、各中空空間6a…,6b…,6c…,6d…を有する各区画の板面16a,16b,16cが、各々異なる板厚を有して一体に形成されている。
即ち、この実施例1の下面側部材15の下壁面部16では、各板面16a,16b,16cによって、異なる周波数の吸音特性が得られるように、隣接する他の区画の板面に対して、異なる板厚寸法の板面を有する区画が配置される。
この実施例1では、各々区画毎に異なる板厚寸法W3,W4,W5(この実施例1では、W3<W4<W5)が設定されていると共に、この下壁面部16の下面側は、略全域で面一となるように構成されている。
次に、この実施の形態の実施例1の作用効果について説明する。
この実施例1の吸音部材では、前記実施の形態の作用効果に加えて、更に、吸音部材13では、前記下面側部材15を構成する下壁面部16と、上面側部材4との間に形成される中空空間6内の区画では、隣接配置される他の区画に対応して、異なる板厚寸法W3,W4,W5を有する各板面16a,16b,16cが設定されている。
このため、この吸音部材13では、各々の区画で、異なる周波数の騒音を吸音出来、幅広い周波数帯で吸音効果を得ることが出来る。
他の構成及び作用効果については、前記実施の形態の吸音部材3と略同様であるので説明を省略する。
図11及び図12は、この発明の実施の形態の実施例2の吸音部材23を示すものである。
なお、前記実施の形態及び実施例1の吸音部材3,13と同一乃至均等な部分については、同一符号を付して説明する。
まず、構成上の相違点を中心に説明すると、この実施例2の吸音部材23では、実施の形態の前記上面側部材4に相当する上面側部材24の上壁面部27には、前記各区画の中空空間6方向へ向けて、凸設形成されて、外側面では凹溝状に形成され、凹凸形状を呈する溝部28…及びビード30…が、設けられている。
また、この実施例2の吸音部材23では、前記実施の形態の前記下面側部材5に相当する下面側部材25の下壁面部29には、前記各区画の中空空間6方向へ向けて、凸設形成されて、下側外側面では凹溝状に形成され、凹凸形状を呈する溝部28…及びビード30…が、設けられている。
次に、この実施例2の吸音部材23の作用効果について説明する。
この実施例2の吸音部材では、前記上,下壁面部27,29に形成された各区画の凹凸形状を呈する溝部28…及びビード30…が、上壁面部27では、中空空間6である下方に向けて凸状であると共に、対向する下壁面部29では、下面側が凹状となり、異なる板面形状を呈する。
このため、この吸音部材23の外部からの騒音に対して、前記上,下壁面部27,29では、前記溝部28…及びビード30…が構成する凹凸形状の向きを逆として、異なる吸音特性を発揮させることが出来る。
従って、これらの異なる板面形状によって構成される上,下壁面部27,29によって、前記各区画の上,下壁面部27,29の面密度m(g/m2)が、更に調整されることにより、前記上,下壁面部27,29の外表面の平面形状を大きく変更することなく、吸音特性を、例えば、幅広い周波数帯で、吸音効果を得る等、更に、所望の吸音特性に近づけることが出来る。
他の構成及び作用効果については、前記実施の形態及び実施例1の吸音部材3,13と略同様であるので説明を省略する。
図13及び図14は、この発明の実施の形態の実施例3の吸音部材33を示すものである。
なお、前記実施の形態及び実施例1,2の吸音部材3,13,23と同一乃至均等な部分については、同一符号を付して説明する。
まず、構成上の相違点を中心に説明すると、この実施例3の吸音部材33では、実施の形態の前記上,下面側部材4,5間に形成された空気層を有する中空空間6に相当する部分である吸音層36には、吸音材としてのフエルト部材34が、各区画毎に充填されている。
そして、各区画を構成する前記中空空間が、吸音層36として機能するように構成されている。
次に、この実施例3の吸音部材33の作用効果について説明する。
この実施例3の吸音部材33では、前記上,下壁面部7,9間に形成された各区画には、吸音材としてフエルト部材34が充填されて、吸音層36が構成されている。
この為、更に、異なる吸音特性を発揮させることが出来、充填密度の調整によって、前記上,下壁面部7,9の外表面の平面形状を大きく変更することなく、吸音特性を、例えば、幅広い周波数帯で吸音効果を向上させることが出来る。
他の構成及び作用効果については、前記実施の形態及び実施例1,2の吸音部材3,13,23と略同様であるので説明を省略する。
図15乃至図18は、この発明の実施の形態の実施例4の吸音部材を示すものである。
なお、前記実施の形態及び実施例1乃至3の吸音部材3等と同一乃至均等な部分については、同一符号を付して説明する。
まず、構成上の相違点を中心に説明すると、この実施例4の吸音部材43では、下面側部材45の下壁面部49には、各区画に対応して、大径開放孔48…及び小径開放孔47…が、外部と、各区画内の中空空間46…とを連通するように開口形成されている。
次に、この実施例4の吸音部材43の作用効果について説明する。
この実施例4の吸音部材では、前記下面側部材45の下壁面部49に開口形成された大径開放孔48…及び小径開放孔47…によって、この吸音部材43に設けられた各区画内の中空空間46…と、外部の空間との間が連通されている。
図17及び図18を用いて、この多孔パネル吸音メカニズム(ヘルムホルツ共鳴型吸音メカニズム)について説明する。
開口が設けられた下面側部材45の内側に位置する中空空間46では、空気の体積をバネV、前記大径開放孔48…又は、小径開放孔47…を通過する空気がマスM、通過する際の空気抵抗が、減衰率Gとしてモデリングされている。
そして、吸音周波数fは、次の数式2で求めることが出来る。
Figure 2012022064
ここで、大径開放孔48の開口直径をd1、小径開放孔47の開口直径をd2として、数式2中の開口直径dに代入される。数式2中、Cは定数、Sは、開放孔の開口面積、Vは、中空空間46に形成された区画の内部の空気の体積である。また、板厚は、前記実施の形態と同様に板厚寸法W2で、数式2中の板厚lに代入される。
図17に示すように、音源12から発生した音響エネルギーaは、前記大径開放孔48…又は、小径開放孔47…を介して、出入りする空気により、各区画を構成する下壁面部49の面内外方向へ向けて移動する運動エネルギーbに変換される。
この運動エネルギーbは、熱cとして散逸されて、前記騒音等の吸音が行われる。
例えば、幅広い周波数帯で吸音効果を向上させることが出来る。
他の構成及び作用効果については、前記実施の形態及び実施例1乃至3の吸音部材3等と略同様であるので説明を省略する。
図19乃至図21は、この発明の実施の形態の実施例4の変形例である実施例5の吸音部材53を示すものである。
なお、前記実施の形態及び実施例1乃至4の吸音部材43等と同一乃至均等な部分については、同一符号を付して説明する。
まず、構成上の相違点を中心として説明すると、この実施例5の吸音部材53では、実施例4の前記上,下面側部材4,45間に形成された中空空間46が、吸音材としてのフエルト部材34を、各区画毎に充填することにより、吸音層56として機能するように構成されている。
この吸音層56の内部に位置して、前記フエルト部材34が充填された中空空間46の各区画は、前記実施例4と略同様に、前記下面側部材45の下壁面部49に開口形成された大径開放孔48…及び小径開放孔47…によって、外部の空間と連通されている。
次に、この実施例5の吸音部材53の作用効果について説明する。
この実施例5の吸音部材53では、前記実施例4の吸音部材43の作用効果に加えて、更に、前記上,下壁面部7,49間に形成された各区画には、吸音材としてフエルト部材34が充填されて、吸音層56が構成されている。
この為、更に、吸音効果を向上させることが出来ると共に、充填密度の調整によって、前記上,下壁面部7,49の外表面の平面形状を変更することなく、吸音特性を良好なものとすることが出来る。
他の構成及び作用効果については、前記実施の形態及び実施例1乃至4の吸音部材3〜43と略同様であるので説明を省略する。
以上、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施の形態の吸音部材に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
即ち、前記実施の形態の吸音部材では、前記上側仕切り板部10…及び、面一状の下壁面部9を有する下面側部材5に、一体に形成されると共に、前記側壁部8,8…の高さ方向寸法hの約半分の高さ方向寸法h2を有してなる仕切り板部の他方としての下側仕切り板部11…が、異なる間隔を置いて縦横に、複数枚ずつ突設されているが、特にこれに限らず、縦方向のみ若しくは横方向のみ複数枚ずつ突設されていたり、更に、細分化して区画を形成したり、或いは、前記上,下面側部材4,5とは別部材で仕切り板部を構成する等、前記中空空間6を複数に分割することにより、区画された前記各中空空間6…が、異なる容量を有するように構成されていれば良く、上,下側仕切り板部10,11の形状,数量,配置間隔及び材質が特に限定されるものではない。 また、前記実施例3の吸音部材33では、実施の形態の前記上,下面側部材4,5間に形成された空気層を有する中空空間6に相当する部分である吸音層36に、吸音材としてのフエルト部材34が、各区画毎に充填されているが、特にこれに限らず、発泡ウレタン部材等の多孔質材等、他のどのような吸音材であっても良く、充填密度、発泡量、形状、数量及び材質等が特に限定されるものではない。
更に、実施例4の吸音部材では、前記下面側部材45の下壁面部49に開口形成された大径開放孔48…及び小径開放孔47…によって、この吸音部材43に設けられた各区画内の中空空間46…と、外部の空間との間が連通されているが、特にこれに限らず、上面側部材4の区画に対応する上壁面部7に、大径開放孔48…又は小径開放孔47…を開口形成しても良く、上,下壁面部7,9等のうち、少なくとも何れか一方に、開放孔が形成されていればよい。
前記実施の形態では、吸音部材が適用される構成の一例として、自動車のエンジンルームに配設されるものを中心に説明してきたが、特にこれに限らず、例えば、自動車の乗員室等、車室の遮音に限らず、電動自動車のモータールームの遮音や、或いはハイブリッドカーの動力室の遮音等、どのような自動車の吸音部材として用いてもよい。
3,13,23,33,43,53 吸音部材
4,24 上面側部材
5,15,25,45 下面側部材
6,6a,6b,6c,46 中空空間
7,27 上壁面部
9,16,29,49 下壁面部
10 上側仕切り板部(仕切り板部の一方)
11 下側仕切り板部(仕切り板部の他方)
28 溝部(異なる板面形状の一部)
30 ビード(異なる板面形状の一部)
34 フエルト部材(吸音材)
36,46,56 吸音層
47 小径開放孔(開放孔の一つ)
48 大径開放孔(開放孔の一つ)

Claims (7)

  1. 面一状に上壁面部を延設する上面側部材と、中空空間を介装させて、前記上壁面部に対して一定距離、離間されて対向配置される面一状の下壁面部を有する下面側部材と、前記上壁面部及び下壁面部間には、該中空空間を複数に分割して、区画された前記各中空空間が、異なる容量を有する複数の区画を形成する仕切り板部とを有することを特徴とする吸音部材。
  2. 前記区画では、前記上壁面部の板厚寸法を、対向する前記下壁面部の板厚寸法に対して異ならせることを特徴とする請求項1記載の吸音部材。
  3. 前記区画では、前記上壁面部の板面形状と前記下面部の板面形状とを異ならせることを特徴とする請求項1又は2記載の吸音部材。
  4. 前記区画内に、吸音材を設けて、前記中空空間を吸音層としたことを特徴とする請求項1乃至3のうち、何れか一項記載の吸音部材。
  5. 前記上壁面部の板面若しくは、前記下壁面部の板面のうち、少なくとも何れか一方では、隣接する他の区画の板面に対して、異なる板厚寸法の板面を有する区画が設けられていることを特徴とする請求項1乃至4のうち、何れか一項記載の吸音部材。
  6. 前記区画では、前記上壁面部の板面若しくは、前記下壁面部の板面のうち、少なくとも何れか一方に、開放孔を形成することを特徴とする請求項1乃至5のうち、何れか一項記載の吸音部材。
  7. 前記上,下側仕切り板部のうち、少なくとも何れか一方の断面形状が、略V字形状となるように形成されることを特徴とする請求項1乃至6のうち、何れか一項記載の吸音部材。
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