JP2006284658A - 吸遮音構造体 - Google Patents
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Abstract
【課題】音源から発生する音を十分に吸遮音して、その音が吸遮音構造体から漏れ出ることを低減する。
【解決手段】吸遮音ボックス1は、透孔11が透設された吸音壁10と、吸音壁10と対向するように設けられた背後壁30と、吸音壁10と背後壁30とを連結する四角筒状の連結壁20とから構成され、略箱状に形成されている。
連結壁20は、ゴム製であるため、吸音壁10の振動が連結壁20に伝達されて発生する背後壁30の振動を抑制するように、振動の伝達状態を低減する。したがって、吸遮音ボックス1の吸遮音効果は、向上する。
【選択図】 図3
【解決手段】吸遮音ボックス1は、透孔11が透設された吸音壁10と、吸音壁10と対向するように設けられた背後壁30と、吸音壁10と背後壁30とを連結する四角筒状の連結壁20とから構成され、略箱状に形成されている。
連結壁20は、ゴム製であるため、吸音壁10の振動が連結壁20に伝達されて発生する背後壁30の振動を抑制するように、振動の伝達状態を低減する。したがって、吸遮音ボックス1の吸遮音効果は、向上する。
【選択図】 図3
Description
本発明は、車室内における車内騒音等を吸収する吸遮音構造体に関するものである。
特許文献1及び2には、次のような吸遮音構造体が提案されている。
特許文献1には、箱状の基部に複数の孔が透設され、その孔が車室内に向くように構成された車両用内装部品が記載されている。特許文献1の基部は、同質材料で成形された一体物である。特許文献2には、車室内に向けられた上壁と、その上壁と対向するように配置された下壁と、上壁と下壁とを連結する補強部材とによって構成された中空基板を備える車両用内装部品が記載されている。特許文献2に記載の中空基板は、硬質樹脂を材料とした一体成形物である。
実開平2−115049号公報
特開2000−16189号公報
特許文献1には、箱状の基部に複数の孔が透設され、その孔が車室内に向くように構成された車両用内装部品が記載されている。特許文献1の基部は、同質材料で成形された一体物である。特許文献2には、車室内に向けられた上壁と、その上壁と対向するように配置された下壁と、上壁と下壁とを連結する補強部材とによって構成された中空基板を備える車両用内装部品が記載されている。特許文献2に記載の中空基板は、硬質樹脂を材料とした一体成形物である。
従来の吸遮音構造体は、音波が伝達されると、その音波に起因して構造体全体が一体的に振動する。したがって、図8(a)に示すように、吸遮音構造体自体が振動すると、その振動そのものが吸遮音構造体の背後の空気層に伝達されて十分なる吸遮音効果が得られなくなる。とくに、より高い周波数の音波が吸遮音構造体に伝達されて振動した場合、車室内に漏れ出るのは不快な騒音となることから、より高い周波数の音波に対する対策が吸遮音構造体の吸遮音効果を高める上で重要となる。
特許文献1に記載の車両用内装部品は、箱状の基部が同一の材料で一体に形成されているため、音波が基部に伝達されると基部の車室側の壁が振動され、その振動に対応して基部の車外側の壁が振動する。つまり、車室側の壁及び車外側の壁がそれらと同一材料によって構成される連結壁によって連結されているため、音波が基部に伝達された場合、基部の車室側の壁の振動に対比して発生する基部の車外側の壁の振動は、その対比の状態に変化はない。したがって、音波によって基部の車室側の壁が振動すると、その振動に対比されただけの振動が基部の車外側の壁に伝達されることになる。特許文献1の連結壁の構成では、車外側の壁の振動抑制に何ら構成しないのである。こうした事情は特許文献2に記載された車両用内装部品でも同様で、音波によって中空基板の上壁が振動すると、その振動に対比された振動が補強部材を経由して下壁に伝達されるのみで、その対比の状態に変化はない。
本発明は、上記特許文献に記載された発明の問題点に鑑みてなされたものである。その目的は、音源から発生する音を十分に吸遮音して、その音が吸遮音構造体から漏れ出ることを低減することにある。
請求項1に記載の吸遮音構造体の発明は、吸音孔が透設された吸音壁と、前記吸音壁と対向するように設けられた背後壁と、前記吸音壁と前記背後壁とを連結する筒状の連結壁とを備えた吸遮音構造体において、前記連結壁は、前記吸音壁から前記背後壁への振動の伝達を抑制し、該振動の伝達に起因する前記背後壁の振動を低減する振動低減体として構成されていることを要旨とする。
この構成によれば、たとえば、高周波数領域の音波によって吸音壁が振動した場合に、その振動は、吸音壁から連結壁を介して背後壁へ伝達され、該背後壁を振動させる。この際、振動低減体として構成された連結壁は、伝達される振動を低減し、弱めることにより、背後壁の振動を抑制することができる。したがって、高周波数領域の音波の振動が吸音壁に伝達されて吸音壁が振動したとしても、吸遮音構造体の背後の空気層に伝達する振動は、抑制され、その分、吸遮音効果を発揮することができるようになる。
請求項2に記載の吸遮音構造体の発明は、請求項1に記載の発明において、前記連結壁の共振周波数は、連結壁を吸音壁と同一の材料で形成した場合の連結壁の共振周波数より低いことを要旨とする。
請求項3に記載の吸遮音構造体の発明は、請求項1に記載の発明において、前記連結壁の共振周波数は、連結壁の側面が吸音壁と同一の平面状であった場合の連結壁の共振周波数より低いことを要旨とする。
これらの構成によれば、連結壁の共振周波数は、同一条件となるように形成された吸音壁よりも低周波数化されているため、特に高周波数領域の振動伝達率を低くすることができ、高周波数領域の振動を好適に低減することができるようになる。
請求項4に記載の吸遮音構造体の発明は、請求項2又は請求項3に記載の発明において、前記連結壁の共振周波数は、前記連結壁のバネ定数に基づいて決定されることを要旨とする。
この構成によれば、連結壁の共振周波数が連結壁のバネ定数によって決定されるため、たとえば、連結壁のバネ定数を設定することによって、連結壁の共振周波数を低周波数化することができるようになる。したがって、高周波数領域の振動を連結壁が低減することを容易に実現できる。
請求項5に記載の発明は、請求項1から請求項4のうち何れか一項に記載の発明において、前記連結壁は、弾性体によって形成される。
この構成によれば、連結壁を弾性体から形成することにより、該連結壁が、いわゆるバネのように、弾性変形することで、吸音壁から背後壁へ伝達される振動を低減することができるようになる。したがって、吸音壁から背後壁へ伝達される振動を連結壁で好適に低減することができる。
この構成によれば、連結壁を弾性体から形成することにより、該連結壁が、いわゆるバネのように、弾性変形することで、吸音壁から背後壁へ伝達される振動を低減することができるようになる。したがって、吸音壁から背後壁へ伝達される振動を連結壁で好適に低減することができる。
本発明は、音源から発生する音を十分に吸遮音して、その音が吸遮音構造体から漏れ出ることを低減することで、騒音レベルを低減することができる。
以下、吸遮音構造体の一実施形態を図1〜図5にしたがって説明する。
図1に示すように、吸遮音ボックス1は、吸音壁10及び背後壁30と四角筒状の連結壁20とから構成され、略箱状に形成されている。
図1に示すように、吸遮音ボックス1は、吸音壁10及び背後壁30と四角筒状の連結壁20とから構成され、略箱状に形成されている。
吸音壁10は、長方形の板状を成し、その厚さは均一に形成されている。吸音壁10の材料構成は、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、アクリロニトリルブタジエンスチレン共重合体(ABS)等の合成樹脂であって、射出成形により製造されている。吸音壁10の大きさは、連結壁20の開口端部に相当するように設定されている。この吸音壁10及び連結壁20のサイズ設定によって、吸音壁10の側面と連結壁20の外側面とは、段差が発生することなく、互いに面一となるように接合されている。吸音壁10には、透孔11が複数個(本実施形態では24個)透設されている。透孔11の配置構成は、吸音壁10の縦方向及び横方向において互いに均等となるように配置されている。透孔11は、連通断面が円形状をなし、連通断面積は透孔11の軸線方向において一定となるように形成されている。
連結壁20は、その全体が弾性体によって形成されており、また、その厚みが均一となるように形成されている。この連結壁20を形成する弾性体としては、合成ゴム、天然ゴム、熱可塑性エラストマー等の弾性材料が挙げられる。本実施形態の連結壁20は、合成ゴムによって形成され、その厚さが吸音壁10及び背後壁30の厚さよりも厚くなるように形成されている。加えて、連結壁20の大きさは、連結壁20の外側面が吸音壁10及び背後壁30の側面と面一となるように、吸音壁10及び背後壁30に対応して決められている。
背後壁30は、長方形の板状を成し、その厚みは均一に形成されている。背後壁30の大きさは、連結壁20の開口端部に相当するように設定されている。この背後壁30及び連結壁20のサイズ設定によって、背後壁30の側面と連結壁20の外側面とは、段差が発生することなく、互いに面一となるように接合されている。背後壁30の材料構成は、吸音壁10と同様である。
吸遮音ボックス1は、背後壁30と吸音壁10との間に連結壁20が介在するようにして熱溶着によって接合され、内部に空間22を有する中空一体構造となっている。すなわち、吸音壁10及び連結壁20は、連結壁20の開口端部と吸音壁10の縁端とが接合されており、同様に、背後壁30及び連結壁20は、連結壁20のもう一方の開口端部と背後壁30の縁端とで接合されている。
上述したような吸遮音ボックス1は、図2に示すように、車室内において、運転席と助手席との間に配置された車両用内装品としてのコンソール2内に取り付けられる。車両の前方下部には、図示しない音源としての駆動系部品(エンジンやギア等)が搭載されている。これら駆動系部品から発生する様々な音がコンソール2の内部空間を伝播して車内空間に漏れ出て車内騒音が発生する。そこで、コンソール2の内側に吸遮音ボックス1の吸音壁10が車両前方に向くように取り付け、その吸遮音ボックス1によって車内騒音を低減しているのである。
図3に示すようにコンソール2の両側面には、突条40が内側に向けて突設されている。突条40は、コンソール2の両側面に2つずつ形成され、合計4つの突条40で1つの吸遮音ボックス1が位置決めされている。なお、本実施形態では、合計8つの突条40がコンソール2の内側面に突設され、合計2つの吸遮音ボックス1が配設されている。車両前方側の突条40と車両後方側の突条40との間隔は、吸遮音ボックス1の長さよりも小さくなるように設定されている。これは、吸遮音ボックス1の連結壁20がゴム製であることからその長さを縮めることが可能であり、連結壁20が縮められた状態で吸遮音ボックス1を突条40間に収容させるようにするためである。この状態であれば、連結壁20の復元力が吸音壁10及び背後壁30を介して突条40に作用するため、吸遮音ボックス1の突条40との密着度が高められる。
吸遮音ボックス1においては、車両前方からコンソール2内を伝播する音が吸音壁10の透孔11を通過する際、透孔11の内部の空気が質量として作用する。これに対し、吸音壁10に設けられた透孔11以外では、背後壁30及び連結壁20によってコンソール2内の空間から遮蔽された吸遮音ボックス1の空間22内の空気は、ばねとして作用する。これらの相互作用によって、透孔11内部の空気は激しく振動し、音源からの音はそのエネルギーの一部が熱エネルギーに変換され、速やかに減衰される。このようにして、吸遮音ボックス1はその吸音性能が発揮されることにより、音源からの音を速やかに吸収する。
また、吸遮音ボックス1は、車両前方からコンソール2内を伝播する音を遮るように配置されており、音源からの音波が吸音壁10に至ると吸音壁10は振動する。吸音壁10が振動すると、その振動は連結壁20及び空気層としての空間22に伝達される。空気層の振動及び連結壁20の振動は、背後壁30に伝達するのであるが、このときの背後壁30の振動は、とくに連結壁20の振動伝達率に左右される。本実施形態においては、ゴム製の連結壁20を採用していることから、吸音壁10と同一材料の合成樹脂を採用した場合に比べ、より高い振動周波数に対する振動伝達率を低減して、背後壁30の振動を抑制する。つまり、弾性体によって形成される連結壁20は、吸音壁10から背後壁30への振動の伝達を抑制する振動低減体として構成されている。
図4は、連結壁20の振動周波数と振動伝達率との関係を示すグラフである。点線で示すのは吸音壁10と同一材料の合成樹脂製の連結壁20を採用した場合の振動周波数と振動伝達率との関係である。この関係を示す特性線イでは、振動伝達率が最も高いレベルにある共振周波数Faを中心にして、低振動周波数側及び高振動周波数側で徐々に振動伝達率が低下するように示される。これに対して、実線で示すのはゴム製の連結壁20を採用した場合の振動周波数と振動伝達率との関係である。この関係を示す特性線ロは、伝動伝達率が最も高いレベルにある共振周波数FAを中心にして、低振動周波数側及び高振動周波数側で徐々に振動伝達率が低下するように示される。
図4から明らかなとおり、本実施形態のゴム製の連結壁20は、合成樹脂製(吸音壁10と同一の材料構成)の連結壁20の場合に比べ、共振周波数FAを低振動周波数化することができる。とくに、特性線イの共振周波数Fa付近における振動伝達率は大幅に低減することができる。車室内に騒音を与える原因は、より高い振動周波数に起因する振動であることは上で述べたとおりであるが、本実施形態の吸遮音ボックス1は、より高い振動周波数に起因する振動を抑制する。したがって、背後壁30の振動を好適に抑制することができるのである。
図5は、共振周波数FAをどのように設定すれば、連結壁20は所望の低振動周波数化を実現することができるかについて、連結壁20のバネ定数に基づいて導き出される特性を示したグラフである。この特性は、次の関係式によって求めることができる。まず、共振周波数f0とバネ定数kとの関係式は、背後壁30の質量をmとすると
上記実施形態によれば、次のような効果を得ることができる。
(1)図4で示すように、より高い振動周波数領域において、ゴム製の連結壁20の振動伝達率は、合成樹脂で形成された連結壁20の振動伝達率に比べ相対的に小さい。本実施形態の連結壁20は、より高い振動周波数に対する振動伝達率が低減されるため、高周波数領域の振動に対する吸音壁10から背後壁30への振動の伝達が抑制されて、振動の伝達に起因する背後壁30の振動を低減する。したがって、図8(b)に示すように背後壁30の振動に起因する騒音の発生を抑制することができる。
(1)図4で示すように、より高い振動周波数領域において、ゴム製の連結壁20の振動伝達率は、合成樹脂で形成された連結壁20の振動伝達率に比べ相対的に小さい。本実施形態の連結壁20は、より高い振動周波数に対する振動伝達率が低減されるため、高周波数領域の振動に対する吸音壁10から背後壁30への振動の伝達が抑制されて、振動の伝達に起因する背後壁30の振動を低減する。したがって、図8(b)に示すように背後壁30の振動に起因する騒音の発生を抑制することができる。
(2)本実施形態の連結壁20の共振周波数は、吸音壁10と同一材料で構成した合成樹脂製の連結壁の共振周波数よりも低くなり、共振周波数の低振動周波数化を実現することができる。ここで、相対的に高い振動周波数による振動は車室内に騒音として与えられるが、相対的に低い振動周波数による振動は車室内に騒音として与えられることは少ない。したがって、本実施形態の連結壁20の構成は、共振周波数をより低くするものであることから、車室内に与えられる騒音の低減に寄与することができる。
(3)如何なる振動周波数の領域の振動伝達率を低減するかについては、背後壁30の質量をMとしたとき、連結壁20のバネ定数を選択することで容易に求めることができる。したがって、低振動周波数化するための目標となる共振周波数が決まれば、連結壁20のバネ定数の選定を考慮するのみで所望の連結壁20を得ることができる。
(4)吸遮音ボックス1の吸音壁10と背後壁30とは、連結壁20の復元力によって、車両前後の一対の突条40に密着させられている。したがって、コンソール2と吸遮音ボックス1との間に隙間ができることは極力回避され、吸音壁10及び背後壁30と突条40との間の間隙に起因する異音の発生を抑制することができる。また、コンソール2に対する吸遮音ボックス1の位置決め状態を強固に維持することが可能となる。
(変更例)
上記実施形態は、次のように変更することができる。
・上記実施形態では、連結壁20は、四角筒状であったが必ずしも四角筒状である必要はない。たとえば、連結壁20は、円筒状やテーパ状であってもよい。ここで重要なのは、連結壁20とコンソール2の内側壁とが当接することであるので、コンソール2の内部形状と同一形状であれば、連結壁20が四角筒状である必要はない。
上記実施形態は、次のように変更することができる。
・上記実施形態では、連結壁20は、四角筒状であったが必ずしも四角筒状である必要はない。たとえば、連結壁20は、円筒状やテーパ状であってもよい。ここで重要なのは、連結壁20とコンソール2の内側壁とが当接することであるので、コンソール2の内部形状と同一形状であれば、連結壁20が四角筒状である必要はない。
・上記実施形態では、連結壁20の共振周波数の低振動周波数化を材料構成、つまり、吸音壁10の材料構成である合成樹脂とは異なるゴム製にすることで達成していたが、これを変更してもよい。たとえば、連結壁20の共振周波数が低振動周波数化できるのであれば、連結壁20の形状そのものを変えてもよい。その一例としては、図6に示すように、合成樹脂製の連結壁20を吸音壁10と背後壁30との間隔が伸縮自在となるような蛇腹状とすることによって連結壁20の共振周波数の低振動周波数化を実現することが挙げられる。つまり、蛇腹状の連結壁20の構成によると、連結壁20の共振周波数は、吸音壁10と同一の平面状であった場合の連結壁の共振周波数よりも低くなる。したがって、上記本実施形態の連結壁20と同様の作用効果を得ることができる。その他、連結壁20の構成をベローズとすることで連結壁20の共振周波数の低振動周波数化を実現してもよい。
ただし、この場合には、連結壁20とコンソール2の内側面との間に隙間が形成されないように、弾力性のある樹脂50等で隙間を埋める必要がある。また、ゴムの代わりに連結壁20を所定のバネ定数を満たす発泡体で形成し、該発泡体によって形成される連結壁20を振動低減体として構成してもよい。さらに、連結壁20は、弾性材料からなる弾性体によって形成することに限らず、弾性変形可能な程度の厚さとした弾性体によって形成してもよい。つまり、弾性変形可能な程度の厚さとした弾性体によって形成される連結壁20を振動低減体として構成してもよい。なお、連結壁20を弾性変形可能な程度の厚さとした弾性体によって形成する場合、連結壁20を、吸音壁10及び背後壁30に比べ、薄くしてもよい。
・上記実施形態では、連結壁20全体がゴムで形成されていたが、必ずしも連結壁20全体をゴムで形成する必要はない。たとえば、ゴムで形成される箇所が、連結壁20の中央部のみにあるだけでもよい。また、図7で示すように連結壁20を吸音壁10側に開口する有底筒状として構成するようにしてもよい。この場合の連結壁20の筒体23は、合成樹脂製とし、連結壁20の底部24はゴム製とする。そのうえで、該ゴム製の底部24が吸音壁10の振動に連動する連結壁20の振動を低減するようにしてもよい。
・上記実施形態では、連結壁20の共振周波数は、バネ定数に基づいて決定されているが、必ずしもバネ定数に基づいて決定する必要はない。たとえば、連結壁20の共振周波数は、背後壁30の質量にも左右されるため、背後壁30の質量によって連結壁20の共振周波数を決定してもよい。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を追記する。
所定の間隔で突条が設けられた収容部と、該収容部に収容され、一つ又は複数の吸音孔が透設された吸音壁と、前記吸音壁と対向するように設けられた背後壁と、前記吸音壁と前記背後壁とを連結する筒状の連結壁とを備えた吸遮音構造体とを備え、前記突条で前記吸遮音構造体が挟持されたコンソールボックスにおいて、
前記収容部によって収容される前の前記吸遮音構造体は、前記収容部より大きく、前記吸遮音構造体は、圧縮された状態で収容部に収容されることを特徴とするコンソールボックス。
所定の間隔で突条が設けられた収容部と、該収容部に収容され、一つ又は複数の吸音孔が透設された吸音壁と、前記吸音壁と対向するように設けられた背後壁と、前記吸音壁と前記背後壁とを連結する筒状の連結壁とを備えた吸遮音構造体とを備え、前記突条で前記吸遮音構造体が挟持されたコンソールボックスにおいて、
前記収容部によって収容される前の前記吸遮音構造体は、前記収容部より大きく、前記吸遮音構造体は、圧縮された状態で収容部に収容されることを特徴とするコンソールボックス。
k…バネ定数、1…吸遮音ボックス、2…コンソール、10…吸音壁、11…透孔、20…連結壁、30…背後壁、40…突条。
Claims (5)
- 吸音孔が透設された吸音壁と、前記吸音壁と対向するように設けられた背後壁と、前記吸音壁と前記背後壁とを連結する筒状の連結壁とを備えた吸遮音構造体において、
前記連結壁は、前記吸音壁から前記背後壁への振動の伝達を抑制し、該振動の伝達に起因する前記背後壁の振動を低減する振動低減体として構成されていることを特徴とする吸遮音構造体。 - 前記連結壁の共振周波数は、連結壁を吸音壁と同一の材料で形成した場合の連結壁の共振周波数より低いことを特徴とする請求項1に記載の吸遮音構造体。
- 前記連結壁の共振周波数は、連結壁の側面が吸音壁と同一の平面状であった場合の連結壁の共振周波数より低いことを特徴とする請求項1に記載の吸遮音構造体。
- 前記連結壁の共振周波数は、前記連結壁のバネ定数に基づいて決定されることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の吸遮音構造体。
- 前記連結壁は、弾性体によって形成されることを特徴とする請求項1から請求項4のうち何れか一項に記載の吸遮音構造体。
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