JP7049734B1 - 吸音構造体 - Google Patents

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Abstract

吸音ユニットは、複数の孔を有する板状部材である穿孔板と、第1方向に延在する第1空洞部であって、前記穿孔板の第1領域に存在する複数の孔を介して音波が入射可能な前記第1空洞部と、前記第1方向と略平行に延在する第2空洞部であって、前記穿孔板の第2領域に存在する複数の孔を介して音波が入射可能な前記第2空洞部と、を有し、前記第1空洞部と前記第2空洞部とは、前記第1方向に対して垂直な第2方向に並び、前記穿孔板の面は、前記第1方向にも前記第2方向にも直交せず、前記第1空洞部と前記第2空洞部とは、前記第1方向における長さが異なる。

Description

本開示は、吸音ユニット、吸音構造体、製造方法、および設計方法に関する。
鉄道、高速道路、工事現場などにおいて発生する騒音を抑制することは、重要な社会課題の1つである。特に、低周波帯の騒音を効果的に吸収することが求められる。
非特許文献1には、共鳴周波数の異なるファブリペロー共振器を組み合わせた音響メタマテリアルについて提案されている。非特許文献1の音響メタマテリアルは、長い(つまり、共鳴周波数の低い)導波管を折り曲げて、短い(つまり、共鳴周波数の高い)導波管と組み合わせて配置することで、省スペースに構成される。故に、この音響メタマテリアルによれば、厚み(吸音対象となる音波の進行方向(非特許文献1の例では穿孔板(MPP: Micro-Perforated Panel)に垂直な方向)の寸法)を抑制しつつ、様々な長さの導波管の特性に応じた吸音特性を発揮することができる。
非特許文献1の音響メタマテリアルでは、様々な形状の導波管が複雑に入り組んで配置される。故に、非特許文献1の音響メタマテリアルの構造は、例えば射出成形による量産に適しておらず、製造性が高いとは言い難い。
本開示の目的は、製造性の高い吸音構造を提供することである。
本開示の一態様に係る吸音ユニットは、複数の孔を有する板状部材である穿孔板と、第1方向に延在する第1空洞部であって、前記穿孔板の第1領域に存在する複数の孔を介して音波が入射可能な前記第1空洞部と、前記第1方向と略平行に延在する第2空洞部であって、前記穿孔板の第2領域に存在する複数の孔を介して音波が入射可能な前記第2空洞部と、を有し、前記第1空洞部と前記第2空洞部とは、前記第1方向に対して垂直な第2方向に並び、前記穿孔板の面は、前記第1方向にも前記第2方向にも直交せず、前記第1空洞部と前記第2空洞部とは、前記第1方向における長さが異なる。
本実施形態の吸音ユニットを示す斜視図である。 本実施形態の吸音ユニットを示すHD断面図である。 本実施形態の吸音ユニットの概要の説明図である。 本実施形態の吸音ユニットの製造概要の一例を示す図である。 本実施形態の吸音ユニットの製造概要の一例を示す図である。 本実施形態の吸音ユニットの製造概要の一例を示す図である。 本実施形態の吸音ユニットを用いた吸音構造体を示す図である。 本実施形態の吸音ユニットを用いた吸音構造体の概要の説明図である。 本実施形態の吸音ユニットを支持する支持ユニットの斜視図である。 本実施形態の支持ユニットによる吸音ユニットの支持の説明図である。 変形例1の吸音ユニットを示すHD断面図である。 変形例2の吸音ユニットを示すHD断面図である。 変形例3の支持ユニットによる吸音ユニットの支持の説明図である。 変形例4の設計処理を実行する設計装置の一例を示す図である。 変形例4の設計処理の全体フローを示す図である。
以下、本発明の一実施形態について、図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施形態を説明するための図面において、同一の構成要素には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
以下の説明において、「D方向」は、吸音ユニットに対する音波の入射方向であり、厚み方向と呼ぶこともできる。「H方向」は、吸音ユニットの高さ方向である。以下に説明する吸音ユニットに含まれる導波管は、音波が侵入可能な空間(すなわち空洞部)であり、その一部または全部がH方向に沿って延出しており、共振器として機能する。「W方向」は、「D方向」および「H方向」に直交する方向であり、幅方向と呼ぶこともできる。
(1)吸音ユニットの構成
吸音ユニットの構成について説明する。吸音ユニットは、吸音ユニットに向かって進む音波のエネルギーを吸収して反射音及び透過音の音圧を低減する吸音効果を有する、特定の構造を備えた部材である。図1は、本実施形態の吸音ユニットを示す斜視図である。図2は、本実施形態の吸音ユニットを示すHD断面図である。図1及び図2に示すように、吸音ユニットは錐台であり、錐台の底面とは異なる面に穿孔板が設けられ、吸音ユニットの内部は側壁により複数の空洞部に分割されている。以下ではその詳細を説明する。
図1に示すように、吸音ユニット10は、第1の導波管11と、第2の導波管12と、第3の導波管13とを備える。第1の導波管11~第3の導波管13は、厚み方向(D方向)に沿って積層されている。
図2に示すように、第1の導波管11は、第1の始端と、第1の側壁11bと、第1の終端11cとを備える。第1の導波管11の長さは、L11で表される。
第1の始端には、音波が入射可能な複数の孔(「第1の孔」の一例)を有する第1の穿孔板11aが設けられる。第1の穿孔板11aは、音響インピーダンスの整合部材に相当する。
第1の側壁11bは、第1の始端および第1の終端11cを接続する。図2の例では、第1の側壁11bの輪郭のHD断面は長手方向がH方向に平行な矩形、言い換えるとI字形である。
第1の終端11cには、音波を反射可能な反射壁が設けられる。
図2に示すように、第2の導波管12は、第2の始端と、第2の側壁12bと、第2の終端12cとを備える。第2の導波管12は、第1の導波管11に対してD方向に沿って積層される。具体的には、第2の導波管12は、第2の始端が第1の始端に接し、第2の側壁12bが第1の側壁11bと接し、かつ第2の終端12cが第1の終端11cと接するように配置される。
第2の導波管12の長さは、L12で表される。第2の導波管12の長さは、第1の導波管11の長さよりも長い。すなわち、第2の導波管12は、第1の導波管11とは異なる周波数帯域の音波を吸収できる。
第2の始端には、音波が入射可能な複数の孔(「第2の孔」の一例)を有する第2の穿孔板12aが設けられる。第2の穿孔板12aは、音響インピーダンスの整合部材に相当する。
第2の側壁12bは、第2の始端および第2の終端12cを接続する。図2の例では、第2の側壁12bの輪郭のHD断面は長手方向がH方向に平行な矩形、言い換えるとI字形である。
第2の終端12cには、音波を反射可能な反射壁が設けられる。
図2に示すように、第3の導波管13は、第3の始端と、第3の側壁13bと、第3の終端13cとを備える。第3の導波管13は、第2の導波管12に対してD方向に沿って積層される。具体的には、第3の導波管13は、第3の始端が第2の始端に接し、第3の側壁13bが第2の側壁12bと接し、かつ第3の終端13cが第2の終端12cと接するように配置される。
第3の導波管13の長さは、L13で表される。第3の導波管13の長さは、第2の導波管12の長さよりも長い。すなわち、第3の導波管13は、第2の導波管12とは異なる周波数帯域の音波を吸収できる。
第3の始端には、音波が入射可能な複数の孔(「第3の孔」の一例)を有する第3の穿孔板13aが設けられる。第3の穿孔板13aは、音響インピーダンスの整合部材に相当する。
第3の側壁13bは、第3の始端および第3の終端13cを接続する。図2の例では、第3の側壁13bの輪郭のHD断面は長手方向がH方向に平行な矩形、言い換えるとI字形である。
第3の終端13cには、音波を反射可能な反射壁が設けられる。図1及び図2に示すように、第1の終端11c、第2の終端12c、及び第3の終端13cに設けられる反射壁は、H方向に直交する面を有する1枚の板状部材である。このような構成により、吸音ユニット10の製造が容易になる。ただし、各終端に設けられる反射壁がそれぞれ異なる部品として構成されていてもよい。
吸音ユニット10は、互いに長さの異なる第1の導波管11、第2の導波管12および第3の導波管13を含む。故に、吸音ユニット10を用いることで、単一の導波管を用いる場合と比較して、広い周波数帯域において吸音効果を得ることができる。本実施形態における吸音ユニットの吸音特性は、例えば、周波数ごとの吸音率、又は音響インピーダンスにより表される。
(1-1)穿孔板の構成
穿孔板は、複数の孔を有する平板状の部材である。穿孔板は、例えば、多孔質樹脂、多孔質金属、多孔質ポリマー、および不織布の少なくとも1つを含み得る。本実施形態では、穿孔板の面が略平面であるものとするが、これに限定されず、例えば穿孔板の面が曲面であってもよい。
各導波管の吸音特性は、当該導波管の形状と、当該導波管の備える穿孔板のパラメータ(以下「孔パラメータ」という)とによって決まる。孔パラメータは、例えば以下の少なくとも1つを含む。
・穿孔板の面積(孔の形成面である表面の面積)
・穿孔板の厚さ(表面に直交する方向の寸法)
・孔の径
・穿孔板の表面に占める孔の面積の割合(以下「孔の占有率」という)
・孔の形状
穿孔板の孔パラメータを介して音響インピーダンスを調整することができる。また、穿孔板は、熱粘性抵抗によってQ値を低くする効果もある。
吸音ユニット10が有する複数の導波管に異なる吸音特性を持たせることで、吸音ユニット10全体として、広い帯域の音波を吸音することができる。なお、各導波管が吸音する音波の周波数帯域は、互いに重ならないように設定されていてもよいし、一部が重複するように設定されていてもよい。また、特定の周波数の音波の吸音効果を強くしたい場合などには、複数の導波管に同じ吸音特性を持たせてもよい。
穿孔板の構成の第1の例では、各穿孔板のパラメータ(一例として、孔の占有率)は、導波管毎に個別に設計される。すなわち、第1の穿孔板11aの孔パラメータは、第1の導波管11に要求される吸音特性に応じて最適化される。第2の穿孔板12aの孔パラメータは、第2の導波管12に要求される吸音特性に応じて最適化される。第3の穿孔板13aの孔パラメータは、第3の導波管13に要求される吸音特性に応じて最適化される。結果的に、第1の穿孔板11aの孔パラメータ、第2の穿孔板12aの孔パラメータ、および第3の穿孔板13aの孔パラメータは、互いに異なり得る。
穿孔板の構成の第1の例によれば、各導波管の始端に設けられる穿孔板の孔パラメータは、当該導波管に要求される吸音特性に応じて最適化されている。故に、吸音ユニット10は、広帯域に亘って高い吸音率を達成できる。
穿孔板の構成の第2の例では、各穿孔板のパラメータは、導波管間で共通となるように設計される。すなわち、第1の穿孔板11aの孔パラメータは、第2の穿孔板12aの孔パラメータおよび第3の穿孔板13aの孔パラメータと同一である。
穿孔板の構成の第2の例によれば、各穿孔板の仕様を標準化できるので、さらなる製造性の向上が見込まれる。
(2)実施形態の概要
本実施形態の概要について説明する。図3は、本実施形態の吸音ユニットの概要の説明図である。
図3に示すように、本実施形態の吸音ユニット10は、対象とする騒音源NS(「対象騒音源」の一例)からの音波の進行方向がD方向と一致するように設置される。吸音ユニット10に含まれる各導波管は、騒音源NSからの音波のうち、当該導波管の形状(例えば長さ)と穿孔板の孔パラメータとに応じた周波数の成分を吸収する。これにより、騒音源NSからの音波は、吸音ユニット10よりもD方向側では大きく減衰する。
前述のように、各導波管の側壁は、当該側壁のHD断面の長手方向がH方向に平行な矩形である。故に、各導波管は、長さ(H方向の寸法)に比して厚み(D方向の寸法)が小さい。かかる導波管をD方向に沿って積層することにより、吸音ユニット10の厚み(すなわち、D方向の寸法)も小さく抑えることができる。
吸音ユニット10において、全導波管の終端が、各導波管の側壁の延出する方向(つまり、H方向)に対して直交する1つの平面(終端面)に包含される。要するに、第1の終端11c、第2の終端12c、および第3の終端13cは、H方向に対して直交する終端面上に並ぶように配置される。他方、吸音ユニット10において、各導波管の穿孔板の表面は、各導波管の側壁の延出する方向(つまり、H方向)に対して直交しない1つの平面(始端面)に包含されるように設けられる。要するに、第1の穿孔板11a、第2の穿孔板12a、および第3の穿孔板13aは、始端面上に並ぶように配置され、かつ始端面はH方向に対して直交しない。換言すれば、始端面が終端面とは平行でないから、導波管毎に穿孔板から終端までの距離は異なる。このようにして、各導波管をストレート構造に揃えたまま、吸音特性の広帯域化のために各導波管の長さを異ならせることができる。
吸音ユニット10では、第1の穿孔板11a、第2の穿孔板12a、および第3の穿孔板13aの表面が全て、1つの平面(上記始端面)に包含されるので、第1の穿孔板11a、第2の穿孔板12a、および第3の穿孔板13aを1枚の穿孔板部材として構成することができる。つまり、1枚の穿孔板部材のうちの互いに異なる3つの部分をそれぞれ、第1の穿孔板11a、第2の穿孔板12a、および第3の穿孔板13aのいずれかとして使用可能である。このように、複数の穿孔板が1枚の穿孔板部材を共有することで、吸音ユニット10の製造性をさらに向上させることができる。
(3)吸音ユニットの製造方法
吸音ユニットの製造方法について説明する。図4は、本実施形態の吸音ユニットの製造概要の一例を示す図である。図5は、本実施形態の吸音ユニットの製造概要の一例を示す図である。図6は、本実施形態の吸音ユニットの製造概要の一例を示す図である。
前述のように、吸音ユニット10において、各導波管の側壁のHD断面はI字形に揃っている。かかる構造は、以下に説明するように、例えば射出成型による量産に非常に適している。
図4に示すように、各導波管の終端を開口の状態とし、かつH方向を型開方向または金型摺動方向とする射出成形を行うことで、吸音ユニット10の一部を構成するユニットパーツ10Aを一体成形することができる。ユニットパーツ10Aに含まれる各導波管の終端(すなわち開口部)を、例えば別途製造した板部材、またはその他の手段によって塞ぐことで、吸音ユニット10を製造することができる。
図5に示すように、各導波管の始端を開口の状態とし、かつH方向の反対方向を型開方向または金型摺動方向とする射出成形を行うことで、吸音ユニット10の一部を構成するユニットパーツ10Bを一体成形することができる。ユニットパーツ10Bに含まれる各導波管の始端(すなわち開口部)に、例えば別途製造した穿孔板を設けることで、吸音ユニット10を製造することができる。
図6に示すように、各導波管の側壁のうちW方向側の端部を開口の状態とし、かつW方向を型開方向または金型摺動方向とする射出成形を行うことで、吸音ユニット10の一部を構成するユニットパーツ10Cを一体成形することができる。ユニットパーツ10Cに含まれる各導波管の側壁のW方向側の端部(すなわち開口部)を、例えば別途製造した板部材によって塞ぐことで、吸音ユニット10を製造することができる。
(4)吸音ユニットの応用例
吸音ユニットの応用例について説明する。図7は、本実施形態の吸音ユニットを用いた吸音構造体を示す図である。図8は、本実施形態の吸音ユニットを用いた吸音構造体の概要の説明図である。図9は、本実施形態の吸音ユニットを支持する支持ユニットの斜視図である。図10は、本実施形態の支持ユニットによる吸音ユニットの支持の説明図である。
複数の吸音ユニット10を組み合わせることで、所望の外形の吸音構造体を構成することが可能である。以下では吸音構造体が平面の壁形状である場合を中心に説明するが、吸音構造体の外形はこれに限定されず、例えばドーム型や箱型であってもよい。吸音構造体は、例えば、防音パネル、防音壁、部屋の壁、天井、及び床などに使用することができる。以降の説明において、鉛直軸をT-B軸と定める。鉛直軸(T-B軸)とともに直交座標系を構成する2軸をそれぞれF-R軸およびSL-SR軸と定める。この直交座標系において、上方(T方向)、下方(B方向)、前方(F方向)、後方(R方向)、左方向(SL方向)、および右方向(SR方向)を定義する。
図7に示すように、複数の吸音ユニット10を、上下方向(T-R方向)および左右方向(SL-SR方向)に沿って積層することで、壁状の吸音構造体1を構成することができる。図7の例では、各吸音ユニット10は、そのD方向およびH方向が吸音構造体1の後方(R方向)および上方(T方向)とそれぞれ揃うように配置される。つまり、吸音構造体1は、前方(F方向)から後方(R方向)に向かって進行する音波を吸収できる。
図8に示すように、吸音構造体1の前方(F方向)が、対象とする騒音源NSを向くように吸音構造体1を設置することで、当該吸音構造体1に含まれる各吸音ユニット10が騒音源NSによって発生した騒音を吸収できる。故に、騒音源NSから発された音波の音圧(音の大きさ)は、吸音構造体1を透過する際に大きく低減され、吸音構造体1よりも後方(R方向)に居る人間HMaは、騒音の存在を意識せずに済む。また、吸音構造体1は吸音効果を有するため、従来の部材で構成された壁(例えばコンクリート壁)と比較して、反射される音の大きさが小さくなる。すなわち、騒音源NSから発された音波の音圧(音の大きさ)は、吸音構造体1で反射される際に大きく低減され、吸音構造体1よりも前方(F方向)にいる人間HMbが感じる反射音による騒音を小さくすることができる。また、吸音構造体1を設置した場合、従来の部材で構成された壁を同じ位置に設置した場合と比較して、回折により壁の後方に回り込む音の大きさも小さくなる。この効果により、壁の後方(R方向)にいる人間HMaが感じる騒音をより小さくすることができる。
吸音構造体1は、各吸音ユニット10を支持する支持ユニットをさらに備えていてもよい。図9に示すように、支持ユニット100は、左右方向(SL-SR方向)に延出する梁110を備える。支持ユニット100は、梁110に各吸音ユニット10を固定することで、各吸音ユニット10が所定の姿勢をとるように支持する。
具体的には、支持ユニット100は、各吸音ユニット10のH方向(つまり、各導波管の延出方向)が、騒音源NSからの音波の進行方向(つまり、吸音構造体1の後方(R方向))に対して平行とならないように吸音ユニット10を支持する。好ましくは、支持ユニット100は、各吸音ユニット10のH方向が、騒音源NSからの音波の進行方向と直交するように吸音ユニット10を支持する。これにより、吸音構造体1の厚み(前後方向(F-R方向)の寸法)が、吸音ユニット10のH方向の寸法によって増加することはない。
例えば図10に示すように、支持ユニット100は、各吸音ユニット10のH方向が、上方向(T方向)となるように吸音ユニット10を支持してもよい。各吸音ユニット10のH方向が、上方向(T方向)となるようにすることは、穿孔板の孔を異物が遮蔽することによる吸音特性の劣化を防ぐ効果もある。つまり、吸音構造体1の性能を維持または回復するために必要とされる保守コストを低減させることができる。
前述のように、吸音ユニット10は、広帯域に亘る吸音と厚みの抑制とを両立する。故に、吸音ユニット10によれば、外形を自由にカスタマイズ可能であって、かつ広帯域に亘る吸音が可能な吸音構造体を肉薄に(厚みを薄く)構成することができる。
(5)小括
以上説明したように、本実施形態の吸音ユニットは、第1の方向(D方向)に沿って積層された複数の導波管を備え、各導波管は第1の方向と直交する第2の方向(H方向)に延出するストレート構造を備える。各導波管の始端には複数の孔を有する穿孔板が設けられる。各導波管は、全穿孔板の表面が第2の方向と直交しない1つの平面に包含されるように配置される。つまり、この吸音ユニットでは、各導波管は、いずれも第2の方向を長手方向とするストレート構造でありながら、互いに長さが異なるように構成される。これにより、長さの異なる複数の導波管の配置を複雑化させることなく第1の方向の寸法を抑制することができる。つまり、広帯域に亘る吸音と厚みの抑制とを両立し、かつ製造性の高い吸音ユニットを提供することができる。
各導波管の始端に設けられる穿孔板は、1枚の穿孔板部材のうちの互いに異なる部分に相当してもよい。このように複数の穿孔板が1枚の穿孔板部材を共有することで、吸音ユニットの製造性を向上させることができる。
各導波管は、始端または終端を開口の状態として一体成形されてもよい。これにより、吸音ユニットの一部を構成するユニットパーツを、射出成形を用いて容易に製造することができる。
本実施形態の複数の吸音ユニットを組み合わせて吸音構造体を構成してもよい。これにより、外形を自由にカスタマイズ可能であって、かつ広帯域に亘る吸音が可能な吸音構造体を肉薄に(厚みを薄く)構成することができる。
吸音構造体は、吸音ユニットの第2の方向(H方向)が、対象騒音源からの音波の進行方向と平行とならない(例えば直交する)ように吸音ユニットを支持する支持ユニットを備えてもよい。これにより、吸音ユニットの第2の方向の寸法に関わらず、吸音構造体を肉薄に構成することができる。
吸音構造体において、各吸音ユニットは、導波管の始端(穿孔板が設けられた方の端部)が終端(他方の端部)よりも低い位置になる向きで配置されていてもよい。例えば、吸音構造体は、吸音ユニットの第2の方向(H方向)が、鉛直上向きとなるように吸音ユニットを支持する支持ユニットを備えてもよい。これにより、穿孔板の孔を異物(例えば吸音ユニットよりも高い位置から落下する雨粒やほこりなど)が遮蔽することによる吸音特性の劣化を防ぐことができる。つまり、吸音構造体の性能を維持または回復するために必要とされる保守コストを低減させることができる。なお、隣り合って並ぶ複数の吸音ユニットの間には、R方向(すなわちD方向)に通気可能な空隙が設けられていてもよい。このような構成により、R方向に進行する音を吸音しつつR方向に進行する空気を通す性質を吸音構造体に持たせることができる。一方、隣り合って並ぶ複数の吸音ユニットの間に空隙が存在しないように吸音構造体を構成してもよく、このような構成によれば、吸音構造体の吸音性能をより向上させることができる。
(6)変形例
本実施形態の変形例について説明する。
(6-1)変形例1
変形例1について説明する。変形例1は、各導波管の穿孔板を階段状に配置する例である。
(6-1-1)吸音ユニットの構成
吸音ユニットの構成について説明する。図11は、変形例1の吸音ユニットを示すHD断面図である。
図11に示すように、吸音ユニット20は、第1の導波管21と、第2の導波管22と、第3の導波管23とを備える。第1の導波管21~第3の導波管23は、厚み方向(D方向)に沿って積層されている。
第1の導波管21は、第1の始端と、第1の側壁21bと、第1の終端21cとを備える。第1の導波管21の長さは、L21で表される。
第1の始端には、音波が入射可能な複数の孔(「第1の孔」の一例)を有する第1の穿孔板21aが設けられる。第1の穿孔板21aは、音響インピーダンスの整合部材に相当する。
第1の側壁21bは、第1の始端および第1の終端21cを接続する。図11の例では、第1の側壁21bの輪郭のHD断面は長手方向がH方向に平行な矩形、言い換えるとI字形である。
第1の終端21cには、音波を反射可能な反射壁が設けられる。
図11に示すように、第2の導波管22は、第2の始端と、第2の側壁22bと、第2の終端22cとを備える。第2の導波管22は、第1の導波管21に対してD方向に沿って積層される。具体的には、第2の導波管22は、第2の始端が第1の始端に接し、第2の側壁22bが第1の側壁21bと接し、かつ第2の終端22cが第1の終端21cと接するように配置される。
第2の導波管22の長さは、L22で表される。第2の導波管22の長さは、第1の導波管21の長さよりも長い。すなわち、第2の導波管22は、第1の導波管21とは異なる周波数帯域の音波を吸収できる。
第2の始端には、音波が入射可能な複数の孔(「第2の孔」の一例)を有する第2の穿孔板22aが設けられる。第2の穿孔板22aは、音響インピーダンスの整合部材に相当する。
第2の側壁22bは、第2の始端および第2の終端22cを接続する。図11の例では、第2の側壁22bの輪郭のHD断面は長手方向がH方向に平行な矩形、言い換えるとI字形である。
第2の終端22cには、音波を反射可能な反射壁が設けられる。
図11に示すように、第3の導波管23は、第3の始端と、第3の側壁23bと、第3の終端23cとを備える。第3の導波管23は、第2の導波管22に対してD方向に沿って積層される。具体的には、第3の導波管23は、第3の始端が第2の始端に接し、第3の側壁23bが第2の側壁22bと接し、かつ第3の終端23cが第2の終端22cと接するように配置される。
第3の導波管23の長さは、L23で表される。第3の導波管23の長さは、第2の導波管22の長さよりも長い。すなわち、第3の導波管23は、第2の導波管22とは異なる周波数の音波を吸収できる。
第3の始端には、音波が入射可能な複数の孔(「第3の孔」の一例)を有する第3の穿孔板23aが設けられる。第3の穿孔板23aは、音響インピーダンスの整合部材に相当する。
第3の側壁23bは、第3の始端および第3の終端23cを接続する。図11の例では、第3の側壁23bの輪郭のHD断面は長手方向がH方向に平行な矩形、言い換えるとI字形である。
第3の終端23cには、音波を反射可能な反射壁が設けられる。
吸音ユニット20は、互いに長さの異なる第1の導波管21、第2の導波管22および第3の導波管23を含む。故に、吸音ユニット20を用いることで、単一の導波管を用いる場合と比較して、広い周波数帯域において吸音効果を得ることができる。
(6-1-1-1)穿孔板の構成
穿孔板は、複数の孔を有する平板状の部材である。穿孔板は、例えば、多孔質樹脂、多孔質金属、多孔質ポリマー、および不織布の少なくとも1つを含み得る。
穿孔板の構成の第1の例では、各穿孔板のパラメータ(一例として、孔の占有率)は、導波管毎に個別に設計される。すなわち、第1の穿孔板21aの孔パラメータは、第1の導波管21に要求される吸音特性に応じて最適化される。第2の穿孔板22aの孔パラメータは、第2の導波管22に要求される吸音特性に応じて最適化される。第3の穿孔板23aの孔パラメータは、第3の導波管23に要求される吸音特性に応じて最適化される。結果的に、第1の穿孔板21aの孔パラメータ、第2の穿孔板22aの孔パラメータ、および第3の穿孔板23aの孔パラメータは、互いに異なり得る。
穿孔板の構成の第1の例によれば、各導波管の始端に設けられる穿孔板の孔パラメータは、当該導波管に要求される吸音特性に応じて最適化されている。故に、吸音ユニット20は、広帯域に亘って高い吸音率を達成できる。
穿孔板の構成の第2の例では、各穿孔板のパラメータは、導波管間で共通となるように設計される。すなわち、第1の穿孔板21aの孔パラメータは、第2の穿孔板22aの孔パラメータおよび第3の穿孔板23aの孔パラメータと同一である。
穿孔板の構成の第2の例によれば、各穿孔板の仕様を標準化できるので、さらなる製造性の向上が見込まれる。
(6-1-2)変形例の概要
変形例1の概要について説明する。
前述のように、各導波管の側壁は、当該側壁のHD断面の長手方向がH方向に平行な矩形である。故に、各導波管は、長さ(H方向の寸法)に比して厚み(D方向の寸法)が小さい。かかる導波管をD方向に沿って積層することにより、吸音ユニット20の厚み(すなわち、D方向の寸法)も小さく抑えることができる。
吸音ユニット20において、全導波管の終端が、各導波管の側壁の延出する方向(つまり、H方向)に対して直交する1つの平面(終端面)に包含される。要するに、第1の終端21c、第2の終端22c、および第3の終端23cは、終端面上に並ぶように配置され、かつ終端面はH方向に対して直交する。他方、吸音ユニット20において、各導波管の穿孔板の表面は、各導波管の側壁の延出する方向(つまり、H方向)に対して直交する平面に包含されるように設けられる。ただし、各穿孔板の表面が包含される平面は、互いに異なる。要するに、各導波管において、穿孔板の表面および終端は互いに平行であるが、両者の間の距離は導波管毎に異なる。このようにして、各導波管をストレート構造に揃えたまま、吸音特性の広帯域化のために各導波管の長さを異ならせることができる。
総括すると、本実施形態および変形例1はどちらも、各穿孔板の表面がH方向に直交するいずれの平面にも同時には包含されないように各導波管を配置することで、各導波管をストレート構造に揃えたまま、吸音特性の広帯域化のために各導波管の長さを異ならせている点で共通である。
(6-1-3)小括
以上説明したように、変形例1の吸音ユニットは、第1の方向(D方向)に沿って積層された複数の導波管を備え、各導波管は第1の方向と直交する第2の方向(H方向)に延出するストレート構造を備える。各導波管の始端には複数の孔を有する穿孔板が設けられる。各導波管は、各穿孔板の表面が第2の方向と直交するが互いに異なる平面に包含されるように配置される。つまり、この吸音ユニットでは、各導波管は、いずれも第2の方向を長手方向とするストレート構造でありながら、互いに長さが異なるように構成される。これにより、長さの異なる複数の導波管の配置を複雑化させることなく第1の方向の寸法を抑制することができる。つまり、広帯域に亘る吸音と厚みの抑制とを両立し、かつ製造性の高い吸音ユニットを提供することができる。
(6-2)変形例2
変形例2について説明する。変形例2は、吸音ユニットに含まれる少なくとも1つの導波管を折り曲げて構成する例である。
(6-2-1)吸音ユニットの構成
吸音ユニットの構成について説明する。図12は、変形例2の吸音ユニットを示すHD断面図である。
図12に示すように、吸音ユニット30は、第1の導波管31と、第2の導波管32とを備える。第1の導波管31~第2の導波管32は、厚み方向(D方向)に沿って積層されている。
図12に示すように、第1の導波管31は、第1の始端と、第1の側壁31bと、第1の終端31cとを備える。第1の導波管31の長さは、L31で表される。
第1の始端には、音波が入射可能な複数の孔(「第1の孔」の一例)を有する第1の穿孔板31aが設けられる。第1の穿孔板31aは、音響インピーダンスの整合部材に相当する。
第1の側壁31bは、第1の始端および第1の終端31cを接続する。図12の例では、第1の側壁31bの輪郭のHD断面は長手方向がH方向に平行な矩形、言い換えるとI字形である。
第1の終端31cには、音波を反射可能な反射壁が設けられる。
図12に示すように、第2の導波管32は、第2の始端と、第2の側壁32bと、第2の終端32cとを備える。第2の導波管32は、第1の導波管31に対してD方向に沿って積層される。具体的には、第2の導波管32は、第2の始端が第1の始端に接し、第2の側壁32bが第1の終端31cおよび第1の側壁31bと接し、かつ第2の終端32cが第2の始端と接するように配置される。
第2の導波管32の長さは、L321+L322+L333で表される。第2の導波管32の長さは、第1の導波管31の長さよりも長い。すなわち、第2の導波管32は、第1の導波管31よりも周波数の低い音波を吸収する。
第2の始端には、音波が入射可能な複数の孔(「第2の孔」の一例)を有する第2の穿孔板32aが設けられる。第2の穿孔板32aは、音響インピーダンスの整合部材に相当する。
第2の側壁32bは、第2の始端および第2の終端32cを接続する。図12の例では、第2の側壁32bの輪郭のHD断面は、矩形を90度に2度折り曲げたもの、言い換えるとU字型である。要するに、第2の側壁32bは、H方向に沿って延出する第1の部分と、H方向と非平行な(例えば直交する)方向(例えばD方向)に沿って延出する第2の部分と、H方向の反対方向に沿って延出する第3の部分とを含む。
第2の終端32cには、音波を反射可能な反射壁が設けられる。
吸音ユニット30は、互いに長さの異なる第1の導波管31、および第2の導波管32を含む。故に、吸音ユニット30を用いることで、単一の導波管を用いる場合と比較して、広い周波数帯域において吸音効果を得ることができる。
(6-2-1-1)穿孔板の構成
穿孔板は、複数の孔を有する平板状の部材である。穿孔板は、例えば、多孔質樹脂、多孔質金属、多孔質ポリマー、および不織布の少なくとも1つを含み得る。
穿孔板の構成の第1の例では、各穿孔板のパラメータ(一例として、孔の占有率)は、導波管毎に個別に設計される。すなわち、第1の穿孔板31aの孔パラメータは、第1の導波管31に要求される吸音特性に応じて最適化される。第2の穿孔板32aの孔パラメータは、第2の導波管32に要求される吸音特性に応じて最適化される。結果的に、第1の穿孔板31aの孔パラメータ、および第2の穿孔板32aの孔パラメータは、互いに異なり得る。
穿孔板の構成の第1の例によれば、各導波管の始端に設けられる穿孔板の孔パラメータは、当該導波管に要求される吸音特性に応じて最適化されている。故に、吸音ユニット30は、広帯域に亘って高い吸音率を達成できる。
穿孔板の構成の第2の例では、各穿孔板のパラメータは、導波管間で共通となるように設計される。すなわち、第1の穿孔板31aの孔パラメータは、および第2の穿孔板32aの孔パラメータと同一である。
穿孔板の構成の第2の例によれば、各穿孔板の仕様を標準化できるので、さらなる製造性の向上が見込まれる。
(6-2-2)変形例の概要
変形例2の概要について説明する。
前述のように、第2の導波管32は、第1の導波管31に比べて長い。しかしながら、第2の側壁32bはH方向以外に延出する部分を含むので、第2の導波管32のH方向の寸法は第2の導波管32の長さに比べると小さい。このように、導波管の折り曲げによるD方向の寸法の限定的な増加を許容することで、吸音ユニットのH方向の寸法が極端に増大するのを防ぎながら、共鳴周波数の低い導波管を採用することができる。つまり、低周波帯の吸音特性を向上させることができる。折り曲げられた導波管が、他の導波管を跨がないように配置することで、吸音ユニットの製造性(例えば、射出成型によりユニットパーツの製造が可能であること)は維持できる。
(6-2-3)小括
以上説明したように、変形例2の吸音ユニットは、第1の方向(D方向)に沿って積層された複数の導波管を備え、少なくとも1つの導波管は第1の方向と直交する第2の方向(H方向)に延出する部分に加えて、第2の方向と異なる方向(例えば第2の方向の逆方向)に延出する折り曲げ構造を備える。これにより、管長の長い導波管を採用することによる吸音ユニットの第2の方向の寸法の極端な増大を抑えつつ、低周波帯の吸音特性を強化することができる。
(6-3)変形例3
変形例3について説明する。変形例3は、複数の吸音ユニットのうち隣接する吸音ユニットを互いに面対称の姿勢となるように組み合わせることで吸音構造体を構成する例である。図13は、変形例3の支持ユニットによる吸音ユニットの支持の説明図である。
前述のように、複数の吸音ユニット10を組み合わせることで、所望の外形の吸音構造体を構成することが可能である。具体的には、複数の吸音ユニット10を、上下方向(T-R方向)および左右方向(SL-SR方向)に沿って積層することで、壁状の吸音構造体を構成することができる。
変形例3では、吸音ユニット10は、そのD方向およびH方向が吸音構造体の後方(R方向)および上方(T方向)とそれぞれ揃うように配置される(第1の姿勢をとる)ものもあれば、そのD方向およびH方向が吸音構造体の後方(R方向)および下方(B方向)とそれぞれ揃うように配置される(第2の姿勢をとる)ものもある。
一例として、図13に示すように、支持ユニット100が、ある吸音ユニット10を第1の姿勢をとるよう梁110に固定することで支持し、当該吸音ユニット10に上下方向(T-B方向)で隣接する他の吸音ユニット10を第2の姿勢をとるよう梁110に固定することで支持してもよい。このように、隣接する吸音ユニット10が互いに面対称の姿勢をとることで、吸音構造体の吸音特性の対称性を高めることができる。
(6-4)変形例4
変形例4について説明する。変形例4は、吸音ユニットの設計例である。
(6-4-1)設計装置の構成
変形例4の設計処理を実行する設計装置の構成について説明する。図14は、変形例4の設計処理を実行する設計装置の一例を示す図である。
図14に示すように、設計装置210は、記憶装置211と、プロセッサ212と、入出力インタフェース213と、通信インタフェース214とを備える。
記憶装置211は、プログラム及びデータを記憶するように構成される。記憶装置211は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、及び、ストレージ(例えば、フラッシュメモリ又はハードディスク)の組合せである。
プログラムは、例えば、以下のプログラムを含む。
・OS(Operating System)のプログラム
・情報処理を実行するアプリケーション(例えば、ウェブブラウザ)のプログラム
データは、例えば、以下のデータを含む。
・情報処理において参照されるデータ及びデータベース
・情報処理を実行することによって得られるデータ(つまり、情報処理の実行結果)
プロセッサ212は、記憶装置211に記憶されたプログラムを起動してデータを処理することによって、設計装置210の機能を実現するように構成される。プロセッサ212は、コンピュータの一例である。記憶装置211により記憶されるプログラム及びデータは、ネットワークを介して提供されてもよいし、コンピュータにより読み取り可能な記録媒体に記録して提供されてもよい。
入出力インタフェース213は、設計装置210に接続される入力デバイスからユーザの指示を取得し、かつ、設計装置210に接続される出力デバイスに情報を出力するように構成される。
入力デバイスは、例えば、キーボード、ポインティングデバイス、タッチパネル、又は、それらの組合せである。
出力デバイスは、例えば、ディスプレイである。
通信インタフェース214は、設計装置210と外部装置(例えばサーバ)との間の通信を制御するように構成される。
(6-4-2)設計処理
変形例4の設計処理について説明する。図15は、変形例4の設計処理の全体フローを示す図である。
図15のフローは、例えば、設計者(ユーザの一例)の操作に応じて開始する。
図15に示すように、設計装置210は、固定値の取得(S100)を実行する。
具体的には、プロセッサ212は、吸音ユニット10の設計パラメータに設定される固定値を取得する。一例として、プロセッサ212は、設計者の入力に応じて、または固定値が格納されたファイルを読み込むことで、固定値を取得する。
ここで、吸音ユニット10の設計パラメータは、以下の少なくとも1つを含む。
・導波管の数
・各導波管に設けられる穿孔板の孔パラメータ(一例として、孔の径および孔の数)
・各導波管の長さ(一例として、最長の導波管の長さ(図2の例ではL13)、および最短の導波管の長さ(図2の例ではL11))
・吸音ユニット10の厚み(つまり、D方向の寸法)
・各導波管の側壁の厚み(つまり、D方向の寸法)
以降の説明では、ステップS100において、プロセッサ212は、導波管の数、最長の導波管の長さ、吸音ユニット10の厚み、および各導波管の側壁の厚みに設定される固定値を取得し、かつ各導波管に設けられる穿孔板の孔パラメータ、および最短の導波管の長さを変数として扱うこととする。
ステップS100の後に、設計装置210は、変数の定義域の取得(S101)を実行する。
具体的には、プロセッサ212は、変数として扱われる設計パラメータ(つまり、各導波管に設けられる穿孔板の孔パラメータ、および最短の導波管の長さ)の定義域を取得する。一例として、プロセッサ212は、設計者の入力に応じて、または変数の定義域が格納されたファイルを読み込むことで、変数の定義域を取得する。
ステップS101の後に、設計装置210は、解析モデルの構築(S102)を実行する。
具体的には、プロセッサ212は、各設計パラメータに数値を設定することで、吸音ユニット10の解析モデルを構築する。プロセッサ212は、ステップS100において、設計パラメータの一部に固定値を設定済みである。プロセッサ212は、残りの変数に相当する設計パラメータに対し、ステップS101において設定した定義域から選択した数値を代入する。
ステップS102の後に、設計装置210は、吸音特性の評価(S103)を実行する。
具体的には、プロセッサ212は、ステップS102において構築した解析モデルの吸音特性を解析することで、当該解析モデルの吸音特性の評価値を得る。一例として、設計装置210は、設計周波数に亘る解析モデルの平均吸音率または平均反射率を解析する。なお、吸音特性の評価方法はこれに限定されない。例えば、設計装置210は、設計周波数に亘る解析モデルの平均透過率を解析してもよい。
ステップS103の後に、設計装置210は、探索状態の判定(S104)を実行する。
具体的には、プロセッサ212は、各変数について、ステップS101において取得した定義域が探索済みであるか(つまり、定義域から選択可能な全ての数値を用いた、設計パラメータが互いに異なる複数の解析モデルの構築および吸音特性の評価が終了したか)否かを判定する。
ステップS104において探索終了と判定した場合に、設計装置210は、変数の最適値の抽出(S105)を実行する。
具体的には、プロセッサ212は、繰り返し実行された吸音特性の評価(S103)において、最も高い評価値を示した解析モデルの設計パラメータ(変数)に設定された数値を最適値として抽出する。ステップS105の後に、図15のフローは終了する。
ステップS104において探索終了と判定しなかった場合に、設計装置210は、解析モデルの構築(S102)を実行する。
以上説明したように、変形例4の設計装置は、吸音ユニットの設計パラメータの一部を変数とし、各変数に値を代入して解析モデルを構築することと、構築した解析モデルの吸音特性を評価することとを繰り返すことにより、吸音特性を最適化させる変数の値を探索する。これにより、変数の数を絞って計算量を抑制しつつ、吸音特性を最適化した吸音ユニットを設計(すなわち設計パラメータを決定)することができる。
(7)その他の変形例
上記説明において、吸音ユニットは長さの異なる2つまたは3つの導波管を含むこととした。しかしながら、吸音ユニットは長さの異なる4以上の導波管を含んでもよい。
上記説明において、吸音ユニットの各導波管の終端に音波を反射可能な反射壁が設けられると説明した。この反射壁は、吸音ユニットの構成の一部であってもよい(つまり、終端を閉口の状態として構成してもよい)し、吸音ユニットの構成の一部でなくてもよい。後者の例として、吸音ユニットの各導波管の終端を開口の状態として構成し、当該吸音ユニットの設置時に各導波管の終端を他の構造物によって塞ぐことで当該他の構造物を反射壁として利用してもよい。他の構造物は、例えば設置環境を構成する壁であってもよいし、支持ユニットの梁110であってもよい。これにより、例えば図4に示したユニットパーツ10Aを他の構造物との組み合わせることで吸音ユニットとして機能させることができるので、吸音ユニットの構成部品が削減され製造性が向上する。
上記説明において、吸音構造体が、支持ユニットを備える例を示した。しかしながら、吸音ユニットは、所定の姿勢で自立可能、かつ他の吸音ユニットと連結可能に構成されてもよい。この場合に、吸音構造体は、支持ユニットを備えなくてもよい。
上記説明において、複数の吸音ユニットを、上下方向(T-R方向)および左右方向(SL-SR方向)に沿って積層することで、壁状の吸音構造体を構成する例を示した。しかしながら、上記説明で述べた任意の吸音ユニットを任意の方向に沿って積層することで、種々の形状の吸音構造体を形成可能である。一例として、複数の吸音ユニットを、上下方向(T-R方向)または左右方向(SL-SR方向)の一方のみに沿って積層することで、バー状の吸音構造体を構成することもできる。
上記説明において、吸音ユニットの導波管の側壁を折り曲げない形状とする例と、2回折り曲げた形状とする例とを示した。しかしながら、側壁は、1回だけ、または3回以上折り曲げられてもよい。
変形例2において、吸音ユニットのうち少なくとも1つの導波管を90度ずつ折り曲げることとした。しかしながら、導波管の側壁が、当該導波管の始端に備えられた穿孔板の輪郭線上の点と当該導波管の終端の輪郭線上の点とを結ぶ直線によって形成される曲面とは異なる輪郭形状を有するように導波管を構成してもよい。すなわち、折り曲げ角は90度に限られないし、折り曲げることなく吸音ユニットのH方向の寸法を抑制できる。例えば、導波管は、曲線に沿って延出する部分を含んでもよい。
変形例3において、複数の本実施形態の吸音ユニットを組み合わせて吸音構造体を構成する例を説明した。しかしながら、複数の変形例1または変形例2の吸音ユニットを組み合わせて吸音構造体を構成してもよいし、異なる実施形態または変形例の吸音ユニットを組み合わせてもよい。また、上述した各種の吸音ユニットの少なくとも何れかと、上述した各種の吸音ユニットとは異なる部材(例えば別形状の吸音ユニットや従来の遮音部材など)を組み合わせて吸音構造体を構成してもよい。
各導波管の始端に設けられる穿孔板は、可動に、または着脱可能に構成されてもよい。これにより、各導波管の長さの微調整が容易となる。同様に、各導波管の終端に設けられる反射壁は、可動に、または着脱可能に構成されてもよい。これにより、各導波管の長さの微調整が容易となる。
上記説明において、各導波管の始端に音響インピーダンスの整合部材(穿孔板)を設けることとした。各導波管の始端から閉口端までの間にさらなる整合部材が追加されてもよい。この整合部材は、着脱可能に構成されてもよい。
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の範囲は上記の実施形態に限定されない。また、上記の実施形態は、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更が可能である。また、上記の実施形態及び変形例は、組合せ可能である。
(8)付記
実施形態で説明した事項を、以下に付記する。
(付記1)
第1の始端と、第1の終端(11c,21c,31c)と、第1の始端および第1の終端を接続する第1の側壁(11b,21b,31b)とを備える第1の導波管(11,21,31)と、
第1の方向(D方向)に沿って第1の導波管に積層され、第2の始端と、第2の終端(12c,22c,32c)と、第2の始端および第2の終端を接続する第2の側壁(12b,22b,32b)とを備える第2の導波管(12,22,32)と
を具備し、
第1の始端には、音波が入射可能な複数の第1の孔を有する第1の穿孔板(11a,21a,31a)が設けられ、
第1の側壁の少なくとも一部は、第1の始端から第1の方向に直交する第2の方向(H方向)に沿って延出し、
第2の始端には、音波が入射可能な複数の第2の孔を有する第2の穿孔板(12a,22a,32a)が設けられ、
第2の側壁の少なくとも一部は、第2の始端から第2の方向に沿って延出し、
第2の導波管の長さは、第1の導波管の長さと異なり、
第1の導波管および第2の導波管は、第1の穿孔板の表面および第2の穿孔板の表面が、第2の方向に直交するいずれの平面にも同時には包含されないように配置される、
吸音ユニット(10,20,30)。
(付記2)
第1の導波管(11)および第2の導波管(11)は、第1の穿孔板(11a)の表面および第2の穿孔板(12a)の表面の両方が、第2の方向に直交しない1つの平面に包含されるように配置される、
付記1に記載の吸音ユニット(10)。
(付記3)
第1の穿孔板(11a,31a)および第2の穿孔板(12a,32a)は、1枚の穿孔板部材のうちの互いに異なる部分に相当する、
付記2に記載の吸音ユニット(10,30)。
(付記4)
第1の導波管(21)および第2の導波管(22)は、第1の穿孔板(21a)の表面が第2の方向に直交する第1の平面に包含され、かつ第2の穿孔板(22a)の表面が第2の方向に直交し第1の平面とは異なる第2の平面に包含されるように配置される、
付記1に記載の吸音ユニット(20)。
(付記5)
第1の側壁(11b,21b)、および第2の側壁(12b,22b)の少なくとも1つは、第2の方向以外に延出する部分を含まない、
付記1乃至付記4のいずれかに記載の吸音ユニット(10,20)。
(付記6)
第1の側壁、および第2の側壁(32b)の少なくとも1つは、第2の方向以外に延出する部分を含む、
付記1乃至付記5のいずれかに記載の吸音ユニット(30)。
(付記7)
第1の側壁、および第2の側壁の少なくとも1つは、第2の方向に沿って延出する部分と、第2の方向と平行であって、かつ逆の方向に沿って延出する部分とを含む、
付記6に記載の吸音ユニット。
(付記8)
第1の導波管および第2の導波管が、第1の終端および第2の終端を開口の状態として一体成形されている、
付記1乃至付記7のいずれかに記載の吸音ユニット。
(付記9)
第1の導波管および第2の導波管が、第1の始端および第2の始端を開口の状態として一体成形されている、
付記1乃至付記7のいずれかに記載の吸音ユニット。
(付記10)
第1の吸音ユニットを含む複数の吸音ユニットを具備し、
複数の吸音ユニットの各々は、付記1乃至付記9のいずれかに記載の吸音ユニットに相当する、
吸音構造体(1)。
(付記11)
複数の吸音ユニットを支持する支持ユニット(100)をさらに具備し、
支持ユニットは、第2の方向が、対象騒音源からの音波の進行方向と平行にならないように第1の吸音ユニットを支持する、
付記10に記載の吸音構造体。
(付記12)
支持ユニットは、第2の方向が、対象騒音源からの音波の進行方向と直交するように第1の吸音ユニットを支持する、
付記11に記載の吸音構造体。
(付記13)
複数の吸音ユニットを支持する支持ユニット(100)をさらに具備し、
支持ユニットは、第2の方向が鉛直上向きとなるように第1の吸音ユニットを支持する、
付記10に記載の吸音構造体。
(付記14)
支持ユニットは、第1の吸音ユニットを第1の姿勢をとるように支持し、第1の吸音ユニットに隣接する第2の吸音ユニットを第1の姿勢と面対称である第2の姿勢をとるように支持する、
付記11乃至付記13のいずれかに記載の吸音構造体。
(付記15)
支持ユニットは、第1の終端および第2の終端に接する梁(110)を備える、
付記11乃至付記14のいずれかに記載の吸音構造体。
(付記16)
コンピュータによって行われる、付記1乃至付記9のいずれかに記載の吸音ユニットの設計方法であって、
複数の第1の孔に関する第1の変数と、複数の第2の孔に関する第2の変数と、第1の導波管の長さに関する第3の変数とに値を代入することにより、吸音ユニットの解析モデルを構築すること(S102)と、
解析モデルの吸音特性を評価すること(S103)と、
吸音特性を最適化させる第1の変数、第2の変数、および第3の変数の値を探索すること(S102~S105)と
を具備する、設計方法。
1 :吸音構造体
10 :吸音ユニット
10A :ユニットパーツ
10B :ユニットパーツ
10C :ユニットパーツ
11 :第1の導波管
11a :第1の穿孔板
12 :第2の導波管
12a :第2の穿孔板
13 :第3の導波管
13a :第3の穿孔板
20 :吸音ユニット
21 :第1の導波管
21a :第1の穿孔板
22 :第2の導波管
22a :第2の穿孔板
23 :第3の導波管
23a :第3の穿孔板
30 :吸音ユニット
31 :第1の導波管
31a :第1の穿孔板
32 :第2の導波管
32a :第2の穿孔板
100 :支持ユニット
110 :梁
210 :設計装置
211 :記憶装置
212 :プロセッサ
213 :入出力インタフェース
214 :通信インタフェース

Claims (13)

  1. 複数の吸音ユニットを有する吸音構造体であって、
    前記吸音ユニットは、
    複数の孔を有する板状部材である穿孔板と、
    第1方向に延在する第1空洞部であって、前記穿孔板の第1領域に存在する複数の孔を介して音波が入射可能な前記第1空洞部と、
    前記第1方向と略平行に延在する第2空洞部であって、前記穿孔板の第2領域に存在する複数の孔を介して音波が入射可能な前記第2空洞部と、
    を有し、
    前記第1空洞部と前記第2空洞部とは、前記第1方向に対して垂直な第2方向に並び、
    複数の前記吸音ユニットが前記第2方向に対して略垂直な方向に並べて配置され、
    隣り合って並ぶ複数の前記吸音ユニットの間に、前記第2方向に通気可能な空隙が設けられた、
    吸音構造体。
  2. 前記第1空洞部と前記第2空洞部とは、前記第1方向における長さが異なる、
    請求項1に記載の吸音構造体。
  3. 前記穿孔板の面は、前記第1方向にも前記第2方向にも直交しない、
    請求項1又は請求項2に記載の吸音構造体。
  4. 前記穿孔板の前記第1領域に存在する孔の数及び孔径の少なくとも何れかは、前記穿孔板の前記第2領域に存在する孔の数及び孔径と異なる、
    請求項1から請求項3の何れか1項に記載の吸音構造体。
  5. 前記第1空洞部と前記第2空洞部とは、互いに吸音特性が異なる共振器として機能する、
    請求項1から請求項4の何れか1項に記載の吸音構造体。
  6. 前記穿孔板の面は略平面である、
    請求項1から請求項5の何れか1項に記載の吸音構造体。
  7. 前記穿孔板の面は曲面である、
    請求項1から請求項5の何れか1項に記載の吸音構造体。
  8. 前記吸音ユニットは錐台であり、
    前記穿孔板は前記錐台の底面とは異なる面に設けられ、
    前記吸音ユニットの内部が側壁により複数の空洞部に分割された、
    請求項1から請求項6の何れか1項に記載の吸音構造体。
  9. 前記第1空洞部及び前記第2空洞部の少なくとも何れかは、前記第1方向に延在する部分と、前記第1方向とは非平行に延在する部分とを有する、
    請求項1から請求項8の何れか1項に記載の吸音構造体。
  10. 前記吸音ユニットは、前記第1方向と略平行に延在する第3空洞部であって、前記穿孔板の第3領域に存在する複数の孔を介して音波が入射可能な前記第3空洞部を有し、
    前記第1空洞部、前記第2空洞部、及び前記第3空洞部は、前記第2方向に並び、
    前記第1空洞部、前記第2空洞部、及び前記第3空洞部は、互いに前記第1方向における長さが異なる、
    請求項1から請求項9の何れか1項に記載の吸音構造体。
  11. 前記第1空洞部と前記第2空洞部それぞれの前記第1方向における一方の端部には、前記穿孔板が設けられ、
    前記第1空洞部と前記第2空洞部それぞれの前記第1方向における他方の端部には、他の板状部材が設けられた、
    請求項1から請求項10の何れか1項に記載の吸音構造体。
  12. 前記他の板状部材の面は、前記第1方向に略直交する、
    請求項11に記載の吸音構造体。
  13. 前記第1方向における前記第1空洞部の端部のうち前記穿孔板が設けられた方の端部が他方の端部よりも低い位置になる向きで、複数の前記吸音ユニットが配置された、請求項1から請求項12の何れか1項に記載の吸音構造体。
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