JP2012020575A - 筆記具 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ペン先40が、筆記部となる多孔体45と、該多孔体45を保持し、筆記部にインクを供給するためのインク誘導部50を少なくとも1つ有する保持体55とを備え、筆記具本体10に含まれるインクを、上記保持体55に設けたインク誘導部50に供給するための中継多孔体30を有し、かつ、上記保持体55が、筆記方向を視認できる視認部となる筆記具であって、該視認部の面積比率が、筆記具本体先端部より突出したペン先40の40%以上であることを特徴とする筆記具A。
【選択図】図1
Description
また、図11(a)及び(b)は、上記特許文献1に記載される筆記具におけるペン体のペン体の第8実施形態である。この実施形態のペン体3は、上記図10の第6実施形態のペン体と略同じ構成であり、相違する点は支持部材3aに可視部となる窓部3bが穿設されると共に、インク誘導溝3cがその窓部3bを迂回して形成され、筆記部3dにインクが毛管作用で供給可能となる構造となるものである。
また、図10で示されるペン体2では、可視部2a内の流通するインクを通して筆記方向を視認するものであるため、インク色が濃い色の場合は、筆記方向が見づらい点に課題がある。また、可視部2a内に固定される脚部2b部分は視認性を有しないので、視認性を有する可視部2aの面積比率は、実際上、筆記具本体先端部より突出したペン先(ペン体)の30%台となるため、十分な視認性を確保することができず、更に筆記方向を広く視認できる構造のペン体が望まれているのが現状である。
また、上記図13(a)及び(b)に示される筆記具5では、十分な視認性を確保できる程度にまでインク誘導部を薄くすると、インク流量を確保することができず、また、十分なインク流量を確保しようとすると、十分な視認性を確保することはできず、したがって、有効な視認部が少なく、見難いものであった。
(1) ペン先が、筆記部となる多孔体と、該多孔体を保持し、筆記部にインクを供給するためのインク誘導部を少なくとも1つ有する保持体とを備え、筆記具本体に含まれるインクを、上記保持体に設けたインク誘導部に供給するための中継多孔体を有し、かつ、上記保持体が、筆記方向を視認できる視認部となる筆記具であって、該視認部の面積比率が、筆記具本体先端部より突出したペン先の40%以上であることを特徴とする筆記具。
(2) 保持体側面における視認部の面積比率が、40%以上であることを特徴とする請求項1記載の筆記具。
(3) 保持体の視認部は、可視光線透過率が50%以上であることを特徴とする請求項1又は2記載の筆記具。
(4) 保持体内部に設けられたインク誘導部の可視光線透過率がインクの入った状態で50%未満であり、視認部として機能せず、筆記方向を有効に視認できないことを特徴とする請求項1〜3の何れか一つに記載の筆記具。
(5) インク誘導部の幅方向の長さが、ペン先の長軸長さの40%未満であることを特徴とする請求項1〜4の何れか一つに記載の筆記具。
(6) インク誘導部の断面積が、筆記部の保持体側断面積未満であることを特徴とする請求項1〜5の何れか一つに記載の筆記具
(7) インク誘導部の断面積が、中継多孔体の保持体側断面積未満であることを特徴とする請求項1〜6の何れか一つに記載の筆記具。
(8) インク誘導部の幅方向の長さが、3mm以下であることを特徴とする請求項1〜7の何れか一つに記載の筆記具。
(9) 保持体内部のインク誘導部断面積の合計が0.01〜4mm2であることを特徴とする請求項1〜8の何れか一つに記載の筆記具。
(10) インク誘導部が、直径0.2〜2.0mmの管状であることを特徴とする請求項1〜9の何れか一つに記載の筆記具。
(11) インク誘導部が、筆記部側に向かってテーパーが形成されていることを特徴とする請求項1〜10の何れか一つに記載の筆記具。
(12) インク誘導部が、本体軸の長軸方向に対して0〜30°の向きで、1本設けられていることを特徴とする請求項1〜11の何れか一つに記載の筆記具。
(13) インク誘導部には、直接インクが供給されることを特徴とする請求項1〜12
の何れか一つに記載の筆記具。
(14) 筆記部が、本体軸の長軸方向に対して、40〜90°傾いていることを特徴とする請求項1〜13の何れか一つに記載の筆記具。
(15) 保持体の視認部を形成する面が、略平行であることを特徴とする請求項1〜14の何れか一つに記載の筆記具。
(16) 保持体と筆記部となる多孔体が2色成形されていることを特徴とする請求項1〜15の何れか一つに記載の筆記具。
(17) 保持体が、可視光線透過率が同じ又は相違する2種類以上の材料から構成されていることを特徴とする請求項1〜16の何れか一つに記載の筆記具。
(18) 保持体を形成する材料の一つが、可視光線透過率が50%以上の材料で構成されていることを特徴とする請求項1〜17の何れか一つに記載の筆記具。
(19) 筆記部となる多孔体と保持体とが接触している部分の多孔体細孔の凹凸に、保持体から保持体を構成する樹脂が入り込み、保持体樹脂層を形成することで多孔体と保持体が固定されていることを特徴とする請求項1〜18の何れか一つに記載の筆記具。
(20) インク誘導部の筆記部となる多孔体側の端面には、多孔体と保持体の境界面に、保持体樹脂層が形成されており、該境界面の保持体樹脂層が、当該端面の全方向に対して長さ0.5mm以上形成されていることを特徴とする請求項1〜19の何れか一つに記載の筆記具。
請求項5〜13の発明によれば、更に、視認性を損なわずに、十分な筆記流量を終筆まで確保できる筆記具が提供され、また、請求項14〜18の発明によれば、更に、筆記しやすく、保持体の成形も容易となる筆記具が提供される。
また、請求項19〜20の発明によれば、筆記部となる多孔体とインク誘導部を有する保持体との固定が確実にでき、十分な筆記流量を終筆まで確保できる耐久性に優れた筆記具が提供される。
図1は、本発明の筆記具の実施形態の一例を示す縦断面図、図2は、ペン先を示す図面であり(a)は縦断面図、(b)は(a)のA―A線断面図、(c)は(a)のB−B線断面図である。
本実施形態の筆記具Aは、マーキングペンタイプの筆記具であり、図1に示すように、筆記具本体となる軸筒10、インク吸蔵体20、中継多孔体30、ペン先40、尾栓60とを備えている。
軸筒10は、例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、ガラス等で形成されるものであり、筆記具用インクを含浸したインク吸蔵体20を収容する本体部11と、ペン先40を固着する先軸部12を有している。
なお、上記軸筒10の後端側開口部は、軸筒10と同一素材又は別の合成樹脂製素材等にて成形される尾栓60により封止されている。
また、用いるインク組成は特に限定されず、アンダーラインペン等ではインクに蛍光色素、例えば、ベーシックバイオレット11、ベーシックイエロー40などを含有させることできる。
本実施形態の筆記部となる多孔体45は、保持体55の先端部に固着されるものであり、例えば、天然繊維、獣毛繊維、ポリアセタール系樹脂、ポリエチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリビニル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリフェニレン系樹脂などの1種又は2種以上の組み合わせからなる並行繊維束、フェルト等の繊維束を加工又はこれらの繊維束を樹脂加工した繊維芯、または、各種のプラスチック粉末などを焼結したポーラス体(焼結芯)などからなるものである。
また、筆記部となる多孔体45は、筆記しやすい傾きとなるように、好ましくは、本体軸の長軸方向に対して、40〜90°の角度で傾いていることが望ましく、本実施形態では、75°の傾きとなっている。
これらの筆記部となる多孔体45の形状、傾き等は、筆記等の使い勝手に合わせて適宜設定される。また、筆記部となる多孔体45は、描線幅が太いものであり、好ましくは、描線幅2mm以上、更に好ましくは、描線幅3mm以上の描線幅となる筆記部である。
なお可視光線透過率は、多光源測色計を用いて反射率を測定することで求めることができる。
このインク誘導部50の形状、大きさ等は、筆記具本体に含まれるインク吸蔵体20に含浸されたインクが上記中継多孔体30を介して直接インク誘導部へ供給できる構造等とるものであれば、その形状、構造、大きさ、本数などは適宜選択することができる。
好ましくは、本発明の効果を最大限に発揮せしめる点から、インク誘導部50の断面幅方向の長さWは、ペン先の長軸長さXの40%未満、更に好ましくは、1〜30%であることが望ましく、また、インク誘導部50の断面積は、筆記部の保持体側断面積未満、または、中継多孔体30の保持体側断面積未満であることが望ましい。
また、保持体55内部にインク誘導部50の断面積の合計が0.01〜7mm2、好ましくは、0.03〜5mm2で、更に好ましくは、0.03〜4mm2であることが望ましい。
更に、インク誘導部50は、筆記部45側に向かってテーパーが形成されていることが好ましく、また、本体軸の長軸方向に対して0〜30°の向きで、2本以上の複数本でもよいが、1本のみ設けられていることが望ましい。
また、インク誘導部50の形状は長軸方向に対して直線が望ましいが、後述するように、V字形状、X字形状、Y字形状、螺旋形状、逆V字形状、逆Y字形状のようにして視認しやすい形状にすることもできる。
本実施形態では、筆記部多孔体の保護及びシール性を確保の点から、保持体55の中継多孔体30側にフランジ51が保持体と同一材料で一体に形成されると共に、インク誘導部50の先端はインク誘導部50よりも大きな開口部52が同心状に形成されている。
また、保持体55のインク誘導部50以外の部分が視認部を形成する面となるものであり、筆記方向を有効に視認するために、略平行面となっていることが望ましい。なお、視認部をレンズ面として拡大して視認することもできる。
上記多孔体45と保持体55を形成する材料が、溶剤への溶解性の異なる樹脂から選ばれることが好ましく、例えば、多孔体45では、ポリエチレン製焼結芯、保持体では、アクリル製であれば、溶剤として、多孔体樹脂と保持体樹脂の溶解パラメーター(SP値)の差が0.5以上とすることができるため、アルコール、エステル(酢酸ブチル)、エーテル、ケトン(アセトン)、グリコールエーテル、脂環式炭化水素、脂肪族炭化水素、塩化脂肪族炭化水素(ジクロロメタン)、芳香族炭化水素、塩化芳香族炭化水素等の有機溶剤を用いることにより、上記筆記部となる多孔体45と、インク誘導部50を有する保持体55とを固定することができる。
この接着面は、平面、曲面、屈曲部の何れかで形成することができ、インク誘導部50の筆記部多孔体45側の端面には、接着面が当該端面全周に渡り0.5mm以上、更に好ましくは、0.8〜3mm形成されていることが望ましい。
また、接着面上の保持体樹脂層が、多孔体45内部に向かって1〜1000μm、更に好ましくは、10〜800μm形成されていることが望ましく、また、筆記部多孔体45と接触する保持体55の接触部分の局部山頂の表面はシボ加工等により梨地状態となっていることが望ましい。
図3(a)及び(b)は中継多孔体30と、支持部材35と、筆記部となる多孔体45と、インク誘導部50を有する保持体55とをセットした状態を示す正面図、縦断面図であり、(c)及び(d)は保持体55の平面図、斜視図であり、図4(a)は、筆記部となる多孔体45と、インク誘導部50を有する保持体55とをセットした状態の平面図、(b)はその側面図、(c)及び(d)は多孔体45と保持体55の境界面の保持体樹脂層46を示す正面図、側面図である。
また、上記筆記部となる多孔体45と、インク誘導部50を有する保持体55との接着面は、図3(d)に示すように、リブ体56の側面内側のニ面とインク誘導部50の開口部を除く底面部が接着面となるものであり、平坦面となっており、更に、筆記部多孔体45と接触する保持体55の接触部分の局部山頂の表面はシボ加工等により梨地状態となっている。
この実施形態では、二色成形などにより、多孔体45と保持体55とを固定することができる。
具体的には、図5(a)に示すように、中継多孔体30側接着面を、平面、曲面、屈曲部の何れかに形成し、インク誘導部50の中継多孔体30側端面には、保持体55とこの保持体55の支持部材35に挿入された中継多孔体30の境界面に保持体樹脂層(以下、「中継多孔体側接着面」と表記)を中継多孔体30全周に渡り厚み0.5mm以上形成し、中継多孔体30側接着面上の周状の保持体樹脂層31が、多孔体内部に向かって1〜1000μm、並びに、中継多孔体30と接触する保持体55の接触部分の局部山頂の表面はシボ加工等により梨地状態とする。
また、インク誘導部50を保持体55の長手方向中央部に形成することにより、筆記方向を定め易く、非常に筆記しやすい形状となるものである。
更に、保持体55の上部にリブ体56を設けることにより、定規で筆記した際に、定規を汚さずに真直ぐな線などを引くこともできる。
更にまた、インク誘導部50には、直接液体が供給される機構とすることにより、インクを効率的に筆記部となる多孔体45に供給することができるものとなる。なお、インク誘導部50として多孔体を用いた場合には、好適なインク流量が得られないことがある。
例えば、上記実施形態では、インク誘導部50の形状を長軸方向に対して直線状に形成したものを詳述したが、ペン先40のインク誘導部50の形状を、図6(a)〜(d)及び図7(a)、(b)に示す各形状にして視認しやすい形状にすることもできる。なお、図6及び図7中において、上記実施形態と同様の構成は、同じ図示符号を付してその説明を省略する。
図6(a)は、インク誘導部50の形状をV字形状とするものであり、図6(b)は、X字形状、図6(c)はY字形状、図6(d)は螺旋形状、図7(a)は逆V字形状、図7(b)は、逆X字形状とするものである。
また、上記実施形態では、リブ体56を2つ設けたが、3つ設けても良いものである。また、多孔体全周(4方向)に設けることもできる。
〔試験例1:実施例1〜4及び比較例1〜6〕
下記構成となるペン先を備えた筆記具、インクを使用した。各ペン先を構成する筆記部となる多孔体、保持体、インク誘導部の寸法等は下記表1、図8に示す各大きさのものを使用した。ペン先以外の筆記具部材、インクは共通のものを使用した。
筆記部多孔体:PE製焼結芯、気孔率60%
保持体 :アクリル製、可視光線透過率85%〔スガ試験機社製、多光源分光測色計(MSC−5N)にて反射率を測定し、可視光線透過率とした。以下同じ。〕
各ペン先の視認部面積(面積比率)の算出は、成形品の実寸法を測定することにより行った。各ペン先の視認部面積(面積比率)は下記表1に示す。
インク誘導部:円筒形状、下記表1に記載の各直径、インクが入った状態の可視光線透過率27%(共通)
(ペン先以外の筆記具部材の構成)
中継多孔体 :PET繊維束、気孔率65%、φ4×25mm
インク吸蔵体:PET繊維束、気孔率85%、φ14×55mm
筆記具本体、尾栓、キャップ:ポリプロピレン(PP)製
中継多孔体、筆記部多孔体、保持体の接着は下記により行った。
中継多孔体、筆記部多孔体は、保持体に各多孔体を仮挿しした状態で、有機溶剤(酢酸エチル)をしみ込ませ、乾燥させることで接着した。
比較例5は従来技術である特許文献6(特開2007−69426号公報)の図1(本願図12)に準拠するものであり、比較例6は従来技術である特許文献7(特開2007−69427号公報)の図1(本願図13)に準拠するものであり、それぞれ各特許文献の各実施例1に記載材料、大きさのペン先を用いた。
インクとして、下記組成の蛍光桃インクを使用した。
色材 :VCトナー桃(御国色素社製) 30質量部
湿潤剤:グリセリン 25質量部
防腐剤:バイオエース(ケイアイ化成社製) 0.7質量部
イオン交換水 44.3質量部
これらの評価結果を下記表1に示す。
文字の上に筆記し、筆記時に視認部を介して向こう側の見え方を目視にて確認し、下記評価基準で視認性の評価を行った。
視認性の評価基準:
○:視認性十分。非常に見やすく、筆記方向に書いてある文字を読みながら筆記する事が出来る。
△:視認性不十分。ある程度の視認性があるが、筆記方向に書いてある文字を読み取るには注意深く視認する必要がある。
×:視認性不十分。部分的には見えるが、通常使用時には視認出来ていない。
自動筆記装置にペン体をセットして、JIS S6037に従い、上質紙面上で筆記角度65°、筆記力1N、速度7cm/s、距離20mで直線筆記後、筆記した描線状態を目視にて確認し、下記評価基準によりインク流量の評価を行った。
インク流量の評価基準:
○:筆記性良好。描線かすれなし。
△:筆記性不十分。描線かすれあり。
×:筆記性不十分。著しい描線かすれあり。
比較例5及び6(特開2007−69426号公報、本願図12、特開2007−69427号公報、本願図13)は、直液部分を介して筆記方向を視認することができるが、筆記中等の通常使用時には視認し難く、十分な視認性を付与出来ているとは言えないものであった。
試験例2は、筆記部多孔体、保持体との接着については、接着面形状、接着面寸法、接着面最短長さを変えて接着強度、シール性能を下記評価方法により評価した。これらの結果を下記表2に示す。
上記実施例1のペン先を備え、以下の方法で作製した筆記具を使用した。
筆記部多孔体、保持体との接着は、下記方法により行った。
中継多孔体、筆記部多孔体は、保持体に各多孔体を仮挿しした状態で、有機溶剤をしみ込ませ、乾燥させることで接着した。
接着された筆記部多孔体を、ゴム手袋をした手で剥がし、下記評価基準で評価した。
接着強度の評価基準:
○:接着強度十分。筆記部多孔体を剥がそうとすると、接着部が剥がれる前に、筆記部多孔体が壊れる。
△:通常使用に耐えるレベルの接着強度。接着強度不足。筆記部多孔体をはがそうとすると、筆記部多孔体が剥がれてしまう。筆記等では剥がれない。
×:接着強度不足。筆記等により筆記部多孔体が保持体から剥がれてしまう。
シール性能は、筆記時にシール破壊があるかどうか、150cmからペン先を上方に向けてコンクリート上に自由落下させた場合にシール破壊があるかどうか、以下の評価基準に従い評価を行った。シール破壊が起こった場合、直液部分に空気(気泡)が入るため、目視で確認することができる。
シール性能の評価基準:
○:シール性能問題なし。
△:落下衝撃等により、シール破壊が起こりインク誘導部に微小な気泡が入る。
×:落下衝撃等により、シール破壊が起こりインク誘導部に大きな気泡が入る。
試験例3は、保持体樹脂層厚さによる接着強度、シール性能を上記評価方法により評価した。これらの結果を下記表3に示す。
上記実施例1のペン先を備え、上記試験例2と同様、ただし、保持体樹脂層の厚みだけを変えて作製した筆記具を使用した。
10 筆記具本体
20 インク吸蔵体
30 中継多孔体
40 ペン先
45 多孔体
50 インク誘導部
55 保持体
Claims (20)
- ペン先が、筆記部となる多孔体と、該多孔体を保持し、筆記部にインクを供給するためのインク誘導部を少なくとも1つ有する保持体とを備え、筆記具本体に含まれるインクを、上記保持体に設けたインク誘導部に供給するための中継多孔体を有し、かつ、上記保持体が、筆記方向を視認できる視認部となる筆記具であって、該視認部の面積比率が、筆記具本体先端部より突出したペン先の40%以上であることを特徴とする筆記具。
- 保持体側面における視認部の面積比率が、40%以上であることを特徴とする請求項1記載の筆記具。
- 保持体の視認部は、可視光線透過率が50%以上であることを特徴とする請求項1又は2記載の筆記具。
- 保持体内部に設けられたインク誘導部の可視光線透過率がインクの入った状態で50%未満であり、視認部として機能せず、筆記方向を有効に視認できないことを特徴とする請求項1〜3の何れか一つに記載の筆記具。
- インク誘導部の幅方向の長さが、ペン先の長軸長さの40%未満であることを特徴とする請求項1〜4の何れか一つに記載の筆記具。
- インク誘導部の断面積が、筆記部の保持体側断面積未満であることを特徴とする請求項1〜5の何れか一つに記載の筆記具
- インク誘導部の断面積が、中継多孔体の保持体側断面積未満であることを特徴とする請求項1〜6の何れか一つに記載の筆記具。
- インク誘導部の幅方向の長さが、3mm以下であることを特徴とする請求項1〜7の何れか一つに記載の筆記具。
- 保持体内部のインク誘導部断面積の合計が0.01〜4mm2であることを特徴とする請求項1〜8の何れか一つに記載の筆記具。
- インク誘導部が、直径0.2〜2.0mmの管状であることを特徴とする請求項1〜9の何れか一つに記載の筆記具。
- インク誘導部が、筆記部側に向かってテーパーが形成されていることを特徴とする請求項1〜10の何れか一つに記載の筆記具。
- インク誘導部が、本体軸の長軸方向に対して0〜30°の向きで、1本設けられていることを特徴とする請求項1〜11の何れか一つに記載の筆記具。
- インク誘導部には、直接インクが供給されることを特徴とする請求項1〜12の何れか一つに記載の筆記具。
- 筆記部が、本体軸の長軸方向に対して、40〜90°傾いていることを特徴とする請求項1〜13の何れか一つに記載の筆記具。
- 保持体の視認部を形成する面が、略平行であることを特徴とする請求項1〜14の何れか一つに記載の筆記具。
- 保持体と筆記部となる多孔体が2色成形されていることを特徴とする請求項1〜15の何れか一つに記載の筆記具。
- 保持体が、可視光線透過率が同じ又は相違する2種類以上の材料から構成されていることを特徴とする請求項1〜16の何れか一つに記載の筆記具。
- 保持体を形成する材料の一つが、可視光線透過率が50%以上の材料で構成されていることを特徴とする請求項1〜17の何れか一つに記載の筆記具。
- 筆記部となる多孔体と保持体とが接触している部分の多孔体細孔の凹凸に、保持体から保持体を構成する樹脂が入り込み、保持体樹脂層を形成することで多孔体と保持体が固定されていることを特徴とする請求項1〜18の何れか一つに記載の筆記具。
- インク誘導部の筆記部となる多孔体側の端面には、多孔体と保持体の境界面に、保持体樹脂層が形成されており、該境界面の保持体樹脂層が、当該端面の全方向に対して長さ0.5mm以上形成されていることを特徴とする請求項1〜19の何れか一つに記載の筆記具。
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