JP2014050967A - 筆記具 - Google Patents

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Abstract

【課題】ペン先となる筆記部を手で操作することにより、筆記しやすい任意の位置に筆記者自身が筆記部の向きを調整することができるマーキングペンなどに好適な筆記具を提供する。
【解決手段】筆記部が非対照型であり、該筆記部が回転可能であることを特徴とする筆記具A。
【選択図】図1

Description

本発明は、ペン先となる筆記部を手等で操作することにより、筆記しやすい任意の位置に筆記者自身が筆記部の向きを調整することができるマーキングペンなどに好適な筆記具に関する。
従来より、筆記具本体内のインクをペン先の筆記部に供給するアンダーラインマーカー等と呼ばれるタイプの筆記具は、一般に、ペン先が幅広のチゼル形状になっているので、筆記方向が限られることから、筆記の持ち方も自ずと決定するものであった。
特に、筆記具本体の断面形状が円形状以外の楕円形状等のものでは、使用者によっては筆記具本体(ペン体)の持ち方が固定されてしまう構造となるものである(例えば、特許文献1、2参照)。そのため、ペン先の向きが筆記し辛い位置になることがあるなどの課題がある。
また、文字や絵を描いている最中にペン先となる偏平状のチップが回転してしまう不具合を解消するために、偏平状のチップをしっかりと固定した塗布具(例えば、特許文献3参照)が知られている。
しかしながら、ペン先をしっかり固定してしまうと、持ち方によってペン先が傾きづらいなどの課題がある。
特開平11−48679号公報(特許請求の範囲、段落〔0013〕等) 特開2012−20575号公報(特許請求の範囲、図面等) 特開平7−195025号公報(特許請求の範囲、図2等)
本発明は、上記従来技術の課題に鑑み、これを解消しようとするものであり、筆記具本体の持ち方が固定される楕円形状等の軸筒であっても、筆記しやすい任意の位置にペン先となる筆記部の向きを容易に調整することができると共に、筆記時には筆記部は回転しない構造となる筆記具を提供することを目的とする。
本発明者は、上記従来の課題等を解決するために、鋭意検討した結果、ペン先となる筆記部を特定構造などとすることにより、上記目的の筆記具が得られることを見出し、本発明を完成するに至ったのである。
すなわち、本発明は、次の(1)〜(4)に存する。
(1) 筆記部が非対照型であり、該筆記部が回転可能であることを特徴とする筆記具。
(2) 筆記具本体となる軸部が非円形軸であることを特徴とする上記(1)に記載の筆記具。
(3) 筆記部の外周部が樹脂成形品で形成されていることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の筆記具。
(4) 筆記部と筆記具本体との嵌合部が円形であることを特徴とする上記(1)〜(3)の何れか一つに記載の筆記具。
本発明によれば、筆記部を回転させ、筆記部の位置を任意に調整できることで、筆記しやすい位置に設定することができると共に、筆記時には筆記部は回転しない構造となる筆記具が提供される。
また、筆記部の外周を樹脂成形品にすることで手を汚すことなく筆記部の位置を任意に調整することができる。
本発明の実施形態の一例を示す筆記具の図面であり、(a)は前方側から見た筆記具の斜視図、(b)は後方側から見た筆記具の斜視図である。 (a)は図1の筆記具にキャップ体を取り付けた状態の一例を示す縦断面図、(b)はその(a)におけるX−X線の断面図である。 図1の筆記具における筆記部と筆記部本体との取り付け状態を示す拡大部分縦断面図である。 (a)は図1の筆記具の先軸の縦断面図、(b)は筆記部を有するペン先の正面図、(C)は、ペン先の斜視図である。 (a)は図1の筆記具の正面図、(b)はその左側面図、(c)はその平面図である。 図4の筆記具の筆記部を45°回転した際の状態を示す図面であり、(a)はその正面図、(b)はその左側面図、(c)はその平面図である。 図4の筆記具の筆記部を90°回転した際の状態を示す図面であり、(a)はその正面図、(b)はその左側面図、(c)はその平面図である。 本発明の実施形態の他例を示す筆記具の縦断面図である。 本発明の実施形態の他例を示す筆記具の縦断面図である。 (a)〜(c)は、本発明の筆記具に用いることができる先軸とペン先の他例を示す各図面であり、(a)は、先軸の縦断面図、(b)は筆記部を有するペン先の正面図、(C)は、ペン先の斜視図である。
以下に、本発明の実施形態を図面を参照して詳しく説明する。
図1〜図7は、本発明の実施形態の一例を示す筆記具の各図面である。
本実施形態の筆記具Aは、マーキングペンタイプの筆記具であり、図1〜図3に示すように、筆記具本体(軸部)となる軸筒10、インク吸蔵体20、中継多孔体30、ペン先40、キャップ体60を備えている。
軸筒10は、例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、ガラス等で形成されるものであり、筆記具用インクを含浸したインク吸蔵体20を収容する有底筒状の後軸11と、ペン先40を固着する先軸15とを有している。
後軸11は、例えば、PP等からなる合成樹脂を使用して長い有底楕円筒形(楕円軸)に成形され、筆記具本体として機能する。この後軸11は、後端側内部にインク吸蔵体20の後端部を保持する保持片からなる保持部材12が設けられており、後軸全体及び後述する先軸は不透明又は透明(及び半透明)に成形されるが、外観上や実用上の観点からいずれを採用しても良い。また、後軸11の開口部13に先軸15が嵌合等により固着される構造となっている。
先軸15は、図4(a)に示すように、後方側に後軸11の開口部13に嵌合する環状の嵌合部16と、前方側に肩部17、ペン先40の本体部42を固着する筒状の嵌入部18とを有すると共に、上記嵌合部16内にはインク吸蔵体20の前端部を保持する保持片からなる保持部材19が設けられている。上記嵌入部18の内周面上にはペン先40の本体部42の嵌合部18aが設けられている。この構造の先軸15は、例えば、PP等からなる合成樹脂などで成形されるものである。
インク吸蔵体20は、水性インク、油性インクなどの筆記具用インクを含浸したものであり、例えば、天然繊維、獣毛繊維、ポリアセタール系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリビニル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリフェニレン系樹脂などの1種又は2種以上の組み合わせからなる繊維束、フェルト等の繊維束を加工したもの、また、スポンジ、樹脂粒子、焼結体等の多孔体を含むものである。このインク吸蔵体20は、軸筒10の本体部11内に収容されている。
また、用いるインク組成は特に限定されず、アンダーラインペン等ではインクに蛍光色素、例えば、ベーシックバイオレット11、ベーシックイエロー40などを含有させることできる。
中継多孔体30は、インク吸蔵体20のインクを後述するペン先40の保持体55に設けたインク誘導部50に供給する中継芯となるものであり、インク吸蔵体20の前方側の挿入部21に嵌入する構造となる。この中継芯30は、インク吸蔵体20と同様に繊維束、フェルト等の繊維束を加工した繊維束芯、または、硬質スポンジ、樹脂粒子焼結体等からなる樹脂粒子多孔体、スライバー芯等の連続気孔(流路)を有するものであり、インク吸蔵体20に含浸されたインクが中継芯30を介して保持体55のインク誘導部50へ供給できるものであれば、特にその形状、構造等は限定されるものでない。この中継芯の断面形状としては、例えば、円形、楕円形、正方形、長方形、台形、平行四辺形、ひし形、カマボコ形、半月形の形状が挙げられ、本実施形態では、断面形状が円形状となっている。
ペン先40は、図4(b)及び(c)に示すように、非対照型となる筆記部(ペン芯)45を備えると共に、該多孔体45を保持し、筆記部にインクを供給するためのインク誘導部50を有する保持体55とを備え、該保持体55には後方側に中継多孔体30を保持する筒状部41を有する本体部42が連設されている。この本体部42の外周面にはフランジ部43が設けられ、筒状部41の入り口には中継多孔体30を嵌入保持するようになっている。なお、本発明において、「筆記部が非対照型」とは、長方形、チゼル形、楕円形など
一部が幅広からなる筆記部を意味するものである。
また、ペン先40の本体部42の外周面上には、先軸15の嵌入部18に設けた嵌合部18aに嵌合するための嵌合突部42aが設けられている。なお、本体部42の底面は、平坦状となる面削ぎ部44となっている。
筆記部となる多孔体45は、保持体55の先端部に固着されるものであり、例えば、天然繊維、獣毛繊維、ポリアセタール系樹脂、ポリエチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリビニル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリフェニレン系樹脂などの1種又は2種以上の組み合わせからなる並行繊維束、フェルト等の繊維束を加工又はこれらの繊維束を樹脂加工した繊維芯、または、各種のプラスチック粉末などを焼結したポーラス体(焼結芯)などからなるものである。
この筆記部となる多孔体45の形状としては、例えば、外観形状がチゼル形状、砲弾形状、円柱、楕円柱、立方体、直方体などの形状が挙げられ、また、その断面形状が台形、平行四辺形、ひし形、カマボコ形、半月形等となる形状が挙げられ、本実施形態では、チゼル形状となっている。チゼル形状とは、先端がペン軸の中心線に対して傾斜面を形成しており、傾斜面が平坦である形状である。
また、筆記部となる多孔体45は、筆記しやすい傾きとなるように、好ましくは、本体軸の長軸方向に対して、40〜90°の角度で傾いていることが望ましく、本実施形態では、75°の傾きとなっている。
これらの筆記部となる多孔体45の形状、傾き等は、筆記等の使い勝手に合わせて適宜設定される。また、筆記部となる多孔体45は、描線幅が太いものであり、好ましくは、描線幅2mm以上、更に好ましくは、描線幅3mm以上の描線幅となる筆記部である。
この本体部42を含む保持体55は、視認性を有する材料、例えば、PP、PE、PET、PEN、ナイロン(6ナイロン、12ナイロン等の一般的なナイロン以外に非晶質ナイロン等を含む)、アクリル、ポリメチルペンテン、ポリスチレン、ABS等の材料から構成されるものであり、可視光線透過率が50%以上となる材料から構成されることが好ましい。
また、保持体55の可視光線透過率が80%以上であれば、筆記方向に書いてある文字を良好に視認できるものとなる。なお、可視光線透過率は、多光源測色計を用いて反射率を測定することで求めることができる。
この保持体55は、上記各材料の一種類、または、耐久性、視認性の更なる向上の点などから、2種類以上の材料を用いて構成することができ、2種類以上の材料で構成する場合は、少なくとも一つが可視光線透過率50%以上となる材料から構成されているものが好ましく、射出成形、ブロー成形などの各種成形法により成形することができる。
なお、保持体55の外周の表面に透過率の高いゴムシート等の被覆をすることで、調整時において、滑らず回転することができる。
上記保持体55内部には、筆記部にインクを供給するためのインク誘導部50を少なくとも1つ有するものであり、本実施形態では、視認部の面積比率を最大限に発揮せしめる点、筆記部となる多孔体に効率的にインクを供給する点から、長手方向の中央にインク誘導部50が貫通する形で1本設けられている。なお、このインク誘導部50の形状、大きさ、本数等は、筆記具本体に含まれるインク吸蔵体20に含浸されたインクが上記中継多孔体30、インク誘導部50等を介して筆記部となる多孔体45へ毛管作用により効率よくインク供給できる構造等となるものであれば、その形状、構造、大きさ、本数などは適宜選択することができる。
インク誘導部50の後部端面より後方となり、筒状部41の前方側には、中継芯30の前側の端面が当接可能な環状の段部49が形成されると共に、該段部49と中継芯30との間に隙間部48が形成されている。この隙間部48は、中継芯30の端面が段部49に当接しない距離となるものであり、好ましくは、長手方向の隙間の長さは、0<隙間の長さ≦2mmの範囲とすることが望ましく、本実施形態では1.5mmの隙間部から構成されている。この隙間部48には、更に、段部49とインク誘導部50との間に中継芯30の径よりも小さく、インク誘導部50の径よりも大きい開口型の凸部49aが形成されている。
この構造のペン先40では、インク吸蔵体20からのインクを中継多孔体30、隙間部48、凸部49a、インク誘導部50、筆記部となる多孔体(ペン芯)45へと毛管力作用により連続的に供給できる構造となっており、適切なインク流量を確保して筆記時の掠れを防止し、筆記流量の安定とインク吸蔵体のインクを十分に使い切ることができる構造となっている。
更に、上記保持体55の上部側の両側面に、筆記部となるペン芯45を保持するリブ体56が設けられると共に、該リブ体間にはペン芯45の底面と当接する底面部(図示せず)が設けられている。この底面部の中央部にはインク誘導部50の出口が形成されている。更に、上記リブ体の一方の端面にペン芯45の前端面が当接する当接部57が設けられており、他方の端面はペン芯45を挿入する入り口となっている。
キャップ体60は、図2に示すように、先軸15に嵌合等により着脱自在に取り付けられるものであり、ペン芯45を保護する内キャップ部61と、筒状型の外キャップ部62とから構成され、外キャップ部62の該表面部にデザイン性を向上させた凹面部63が形成された構造となっている。また、外キャップ部62の前方側となる開口面は筆記具を、机等の平坦面に倒立できる構造となるように広い開口面となっている。
このように構成される本実施形態の筆記具Aでは、ペン先40は、本体部42の外周面上に、筆記具本体10の先軸15の嵌入部18に設けた嵌合部18aに嵌合するための嵌合突部42aが設けられる構造となっているので、ペン先40の本体部42を先軸15の嵌入部18に嵌入すると、嵌合突部42aは嵌合部18aに嵌合して取り付けられることとなる。本実施形態では、上記嵌合突部42aと嵌合部18aの嵌合形状は、共に環状(円形)であるので、樹脂成形品で構成される筆記部45の外周面となる保持体55を手で回転させると、簡単に筆記部45を360°回転させることができ、筆記部45の位置を任意に調整できるものとなり、かつ、筆記時には筆記の際の筆圧以上の嵌合力(固定力)で上記嵌合を行っているので、筆記部45は回転しない構造となる筆記具となるものである。上記嵌合力の調整は、嵌合突部の高さ、幅方向長さ、
嵌合部の数、周長などを調整することにより好適な嵌合力とすることができるものとなっている。
図5〜図7は、筆記部45を回転させた状態の一例を示す各図面であり、図5(a)〜(c)は筆記具Aを回転させる前の筆記具の正面図、左側面図、平面図であり、図6(a)〜(c)は、図5の筆記具の筆記部45を45°回転した際の状態を示す各図面、図7(a)〜(c)は図5の筆記具の筆記部45を90°回転した際の状態を示す各図面である。
また、筆記部45の外周となる保持体は樹脂成形品で成形することができるので、手を汚すことなく筆記部の位置を任意に調整することができるものとなる。
また、本実施形態では、ペン先40は、上述の如く、筆記部となるペン芯45と、該ペン芯45を保持し、筆記部にインクを供給するためのインク誘導部50を少なくとも1つ有する保持体55を備えたものであり、インク吸蔵体20に含まれるインクを、保持体55に設けたインク誘導部50に供給するための中継多孔体30を有すると共に、上記保持体55が、視認性を有する材料で構成されているので、当該保持体55においてインキ誘導部50以外の全面(全体)が、筆記方向を視認できる視認部となるものであり、視認部の面積比率を、先軸15先端部より突出したペン先の40%以上とすることができ、好ましくは、ペン先の保持体55側面の視認部も、40%以上とし、更に、インク誘導部50を保持体55の長手方向中央部に形成し、インク誘導部50の幅方向の長さ、直径、断面積等を好適に設定することにより、更に、視認部の面積比率を、50%以上、最大90%程度にすることができ、従来よりも筆記方向に書いてある文字を確実に読むことができる十分な視認性が付与することができると共に、終筆まで使用可能な筆記具が提供されるものとなる。特に、インク誘導部50を保持体55の長手方向中央部に形成することにより、筆記部となる多孔体45に、かたよりなく効率的にインクを供給できるので、更に、終筆まで使用可能な筆記具が提供されるものとなる。
また、インク誘導部50を保持体55の長手方向中央部に形成することにより、筆記方向を定め易く、非常に筆記しやすい形状となるものである。
更に、インク誘導部50には、直接液体が供給される機構とすることにより、インクを効率的に筆記部となる多孔体45に供給することができるものとなる。
本発明は、上記実施形態に限定されるものでなく、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の形態に変更することができる。
本発明では、筆記部が非対照型であり、該筆記部が回転可能であることを特徴とするものであるので、これ以外の構造は特に限定されないものであり、例えば,筆記部へのインク供給機構は特に限定されず、上記実施形態の筆記具Aにおいて、インク吸蔵体20からのインクを中継多孔体30、隙間部48、凸部49a、保持体55のインク誘導部50、ペン芯45へと毛管力作用により連続的に供給できる構造としたが、隙間部48、並びに凸部49aとを設けることなく、それぞれ省略してインクの供給を行ってもよいものである。
また、図8に示すように、インク吸蔵体20からのインクを中継多孔体30、インク誘導部50に多孔体から構成されるインク誘導芯51を収容し、インク吸蔵体20からのインクを中継多孔体30、インク誘導部50内のインク誘導芯51、ペン芯45へと毛管力作用により連続的に供給できる構造としてもよいものである。なお、図8において、図1〜図7と共通する構成は同一符号で示しその説明を省略するものである。
また、上記実施形態の筆記具Aでは、筆記具本体の軸筒などを楕円軸に形成したが、三角形状、四角形以上の方形状などの異形形状にしても良いものである。特に、筆記具本体の持ち方が固定される楕円形状等の異形形状の軸筒であっても、筆記しやすい任意の位置にペン先となる筆記部の向きを容易に調整することができると共に、筆記時には筆記部は回転しない構造となる筆記具が提供されるものとなる。
更に、筆記部となるペン先の構造を例えば、図9に示す構造としてもよいものである。なお、図9及び後述の図10の形態において、上記図1〜図8の実施形態と同様の構成は、同じ図示符号を付けてその説明を省略する。
図9は、ペン先が中継多孔体と筆記部となるペン芯が一体となった従来型のペン先70を用いたものであり、
この構造のペン先70は、インク吸蔵体20からのインクが中継多孔体71、筆記部となるペン芯72へと毛管力作用により連続的に供給できる構造となっている。また、該ペン先70を嵌入保持する保持体75が先軸部15に上記実施形態と同様に嵌合されている。この保持体75には、ペン芯72を保持するペン芯保持部76と中継多孔体71を嵌入保持する嵌入孔77と保持体後端外周に先軸15の嵌入部18に設けた嵌合部18aに嵌合するための嵌合突部78が設けられる構造となっている。
この形態の筆記具Bでは、ペン先70は、保持体75の後端側の外周面上に、筆記具本体10の先軸15の嵌入部18に設けた嵌合部18aに嵌合するための嵌合突部78が設けられる構造となっているので、ペン先70の中継多孔体71を先軸15の嵌入部18に嵌入すると、嵌合突部78は嵌合部18aに嵌合して取り付けられることとなる。本形態では、上記嵌合突部78と嵌合部18aの嵌合形状は、共に環状(円形)であるので、樹脂成形品で構成される保持体75のペン芯保持部76の外周面を手で回転させると、簡単に筆記部となるペン芯72を360°回転させることができ、ペン芯72の位置を上記図1の実施形態と同様に任意に調整できるものとなり、かつ、筆記時には筆記の際の筆圧以上の嵌合力(固定力)で上記嵌合を行っているので、筆記部となるペン芯72は回転しない構造となる筆記具となるものである。なお、上記嵌合力の調整は、上記実施形態と同様である。
更にまた、図10は、先軸15に、図10(a)に示すように、嵌合部を2つ、具体的には、上記嵌入部18の内周面上には入り口側から第1嵌合部18a、後端側に第2嵌合部18bを設けたものである。
また、ペン先40の本体部42の外周面上には、上記2つの嵌合部に対応して先軸15の嵌入部18に設けた第1嵌合部18a、第2嵌合部18bにそれぞれ嵌合するための第1嵌合突部42a、第2嵌合突部42bを設けたものである。
この2つの嵌合部を有する形態の筆記具でも、ペン先40は、本体部42の外周面上に、筆記具本体10の先軸15の嵌入部18に設けた第1嵌合部18a、第2嵌合部18bにそれぞれ嵌合するための第1嵌合突部42a、第2嵌合突部42bが設けられる構造となっているので、ペン先40の本体部42を先軸15の嵌入部18に嵌入すると、第1嵌合突部42a、第2嵌合突部42bはそれぞれ第1嵌合部18a、第2嵌合部18bにそれぞれ嵌合して取り付けられることとなる。そして、上記第1嵌合突部42aと第1嵌合部18a、並びに、第2嵌合突部42bと第2嵌合部18bの各嵌合形状は、共に環状(円形)であるので、樹脂成形品で構成される筆記部45の外周面となる保持体55を手で回転させると、簡単に筆記部45を360°回転させることができ、筆記部45の位置を任意に調整できるものとなり、かつ、筆記時には筆記の際の筆圧以上の嵌合力(固定力)で上記嵌合を行っているので、筆記部45は回転しない構造となる筆記具となるものである。上記嵌合力の調整は、上記実施形態と同様である。
本発明の筆記具では、アンダーラインペン、ペイントマーカー、油性マーカー、水性マーカーと呼ばれるタイプの筆記具に好適に使用することができる。
A 筆記具
10 筆記具本体
11 後軸
15 先軸
20 インク吸蔵体
30 中継多孔体
40 ペン先
45 筆記部
50 インク誘導部
55 保持体
60 キャップ体

Claims (4)

  1. 筆記部が非対照型であり、該筆記部が回転可能であることを特徴とする筆記具。
  2. 筆記具本体となる胴部が非円形軸であることを特徴とする請求項1に記載の筆記具。
  3. 筆記部の外周部が樹脂成形品で形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の筆記具。
  4. 筆記部と筆記具本体との嵌合部が円形であることを特徴とする請求項1〜3の何れか一つに記載の筆記具。
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