JP2014079993A - 筆記具 - Google Patents

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Abstract

【課題】ペン先の視認部で筆記方向を視認することができる筆記具におけるペン芯と保持体との密着性を向上せしめて、接着面からのインク誘導管への空気の入り込みを防止して、インクが十分に供給されて筆記カスレ、インク切れもない筆記具を提供する。
【解決手段】ペン先が、筆記部となる多孔体45と、該多孔体45を保持し、筆記部にインクを供給するためのインク誘導部50を少なくとも1つ有する保持体55とを備え、筆記具本体10に含まれるインクを、上記保持体55に設けたインク誘導部50に供給するための中継多孔体30を有し、かつ、上記保持体55が、筆記方向を視認できる視認部となる筆記具Aであって、保持体55と多孔体45との接着面において、保持体55に突起部を形成したことを特徴とする筆記具。
【選択図】図1

Description

本発明は、インク残量の視認性に優れたマーキングペンなどに好適な筆記具に関する。
従来より、ペン先の視認部で筆記方向を視認することができる筆記具としては、各構造の筆記具が知られている。
例えば、視認性を有する保持体にインク誘導管を形成し、そのインク誘導管にインクを連通させ多孔体であるペン芯にインクを供給する筆記具(例えば、本出願人による特許文献1参照)が知られている。
しかしながら、ペン先の視認部で筆記方向を視認することができる筆記具の量産上、ペン芯の保持体との接着面に凹凸ができてしまうことが有り、そのペン芯で保持体と接着すると、保持体と多孔体であるペン芯との接着面に隙間ができるので、保持体とペン芯との密着性(シール性)が低下して、その接着面の隙間からインク誘導管に空気が入り込み、インクが十分に供給されず筆記カスレが発生することがあるなどの課題がある。
WO2011/158837号公報(特許請求の範囲、図面等)
本発明は、上記従来技術の課題に鑑み、これを解消しようとするものであり、ペン先の視認部で筆記方向を視認することができる筆記具におけるペン芯と保持体との密着性を向上せしめて、接着面からのインク誘導管への空気の入り込みを防止して、インクが十分に供給されて筆記カスレ、インク切れもない筆記具を提供することを目的とする。
本発明者は、上記従来の課題等を解決するために、鋭意検討した結果、ペン芯を取り付ける保持体を特定構造などとすることにより、上記目的の筆記具が得られることを見出し、本発明を完成するに至ったのである。
すなわち、本発明は、次の(1)及び(2)に存する。
(1) ペン先が、筆記部となる多孔体と、該多孔体を保持し、筆記部にインクを供給するためのインク誘導部を少なくとも1つ有する保持体とを備え、筆記具本体に含まれるインクを、上記保持体に設けたインク誘導部に供給するための中継多孔体を有し、かつ、上記保持体が、筆記方向を視認できる視認部となる筆記具であって、保持体と多孔体との接着面において、保持体に突起部を形成したことを特徴とする筆記具。
(2) 前記突起部は、保持体のインク誘導部の同心円状に形成したことを特徴とする上記(1)記載の筆記具。
本発明によれば、ペン先の視認部で筆記方向を視認することができる筆記具におけるペン芯と保持体との接着面の密着性を向上せしめて、該接着面からのインク誘導管への空気の入り込みを防止して、インクが十分に供給されて筆記カスレ、インク切れもない筆記具が提供される。
本発明の実施形態の一例を示す筆記具の図面であり、(a)はその縦断面図、(b)は(a)のX−X線断面図である。 図1の拡大部分縦断面図である。 図1の筆記部となる多孔体を取り付ける保持体の一例を示す図面であり、(a)は平面図、(b)平面視の縦断面図、(c)は保持体を前方側から見た斜視図である。 (a)は保持体の正面視の縦断面図、(b)は保持体の左側面図、(c)は保持体の接着面の拡大部分縦断面図である。 (a)〜(g)は、保持体に形成する突起部の各断面形状を示す図面である。 保持体に筆記部となる多孔体と中継多孔体を取り付けた状態を示すものであり、(a)は正面図、(b)は斜視図である。 キャップ体を取り外した状態の筆記具の一例を示すものであり、(a)は前方側から見た斜視図、(b)は後方側から見た斜視図である。 図1の筆記部となる多孔体を取り付ける保持体の他例を示す図面であり、(a)は平面視の縦断面図、(b)は保持体を前方側から見た斜視図である。 (a)は図8の保持体の正面視の縦断面図、(b)はその保持体の左側面図、(c)はその保持体の接着面の拡大部分縦断面図である。 図1の筆記部となる多孔体を取り付ける保持体の他例を示す図面であり、(a)は平面視の縦断面図、(b)は保持体を前方側から見た斜視図である。 (a)は図10の保持体の正面視の縦断面図、(b)はその保持体の左側面図、(c)はその保持体の接着面の拡大部分縦断面図である。 図1の筆記部となる多孔体を取り付ける保持体の他例を示す図面であり、(a)は平面視の縦断面図、(b)は保持体を前方側から見た斜視図である。 (a)は図12の保持体の正面視の縦断面図、(b)はその保持体の左側面図、(c)はその保持体の接着面の拡大部分縦断面図である。
以下に、本発明の実施形態を図面を参照して詳しく説明する。
図1〜図7は、本発明の実施形態の一例を示す筆記具の各図面である。
本実施形態の筆記具Aは、マーキングペンタイプの筆記具であり、図1及び図2に示すように、筆記具本体(軸部)となる軸筒10、インク吸蔵体20、中継多孔体30、ペン先40、キャップ体60を備えている。
軸筒10は、例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、ガラス等で形成されるものであり、筆記具用インクを含浸したインク吸蔵体20を収容する有底筒状の後軸11と、ペン先40を固着する先軸15とを有している。
後軸11は、例えば、PP等からなる合成樹脂を使用して長い有底楕円筒形(楕円軸)に成形され、筆記具本体として機能する。この後軸11は、後端側内部にインク吸蔵体20の後端部を保持する保持片からなる保持部材12が設けられており、後軸全体及び後述する先軸は不透明又は透明(及び半透明)に成形されるが、外観上や実用上の観点からいずれを採用しても良い。また、後軸11の開口部13に先軸15が嵌合等により固着される構造となっている。
先軸15は、後方側に後軸11の開口部13に嵌合する環状の嵌合部16と、前方側に肩部17、ペン先40の本体部42を固着する筒状の嵌入部18とを有すると共に、上記嵌合部16内にはインク吸蔵体20の前端部を保持する保持片からなる保持部材19が設けられている。この構造の先軸15は、例えば、PP等からなる合成樹脂などで成形されるものである。
インク吸蔵体20は、水性インク、油性インクなどの筆記具用インクを含浸したものであり、例えば、天然繊維、獣毛繊維、ポリアセタール系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリビニル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリフェニレン系樹脂などの1種又は2種以上の組み合わせからなる繊維束、フェルト等の繊維束を加工したもの、また、スポンジ、樹脂粒子、焼結体等の多孔体を含むものである。このインク吸蔵体20は、軸筒10の本体部11内に収容されている。
また、用いるインク組成は特に限定されず、アンダーラインペン等ではインクに蛍光色素、例えば、ベーシックバイオレット11、ベーシックイエロー40などを含有させることできる。
中継多孔体30は、インク吸蔵体20のインクを後述するペン先40の保持体55に設けたインク誘導部50に供給する中継芯となるものであり、インク吸蔵体20の前方側に嵌入する構造となる。この中継多孔体30は、インク吸蔵体20と同様に繊維束、フェルト等の繊維束を加工した繊維束芯、または、硬質スポンジ、樹脂粒子焼結体等からなる樹脂粒子多孔体、スライバー芯等の連続気孔(流路)を有するものであり、インク吸蔵体20に含浸されたインクを中継多孔体30を介して保持体55のインク誘導部50へ供給できるものであれば、特にその形状、構造等は限定されるものでない。この中継芯の断面形状としては、例えば、円形、楕円形、正方形、長方形、台形、平行四辺形、ひし形、カマボコ形、半月形の形状が挙げられ、本実施形態では、断面形状が円形状となっている。
ペン先40は、図2〜図4に示すように、筆記部(ペン芯)となる多孔体45を備えると共に、該多孔体45を保持し、筆記部にインクを供給するためのインク誘導部50を有する保持体55とを備え、該保持体55には後方側に中継多孔体30を保持する筒状部41を有する本体部42が連設されている。この本体部42の外周面にはフランジ部43が設けられ、筒状部41の入り口には中継多孔体30を嵌入保持する嵌入保持部41aが設けられている。
また、ペン先40の本体部42の外周面上には、先軸15の嵌入部18に設けた嵌合部18aに嵌合するための嵌合突部42aが設けられている。
筆記部(ペン芯)となる多孔体45は、保持体55の先端部に固着されるものであり、例えば、天然繊維、獣毛繊維、ポリアセタール系樹脂、ポリエチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリビニル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリフェニレン系樹脂などの1種又は2種以上の組み合わせからなる並行繊維束、フェルト等の繊維束を加工又はこれらの繊維束を樹脂加工した繊維芯、または、各種のプラスチック粉末などを焼結した焼結芯(ポーラス体)などからなるものである。
この筆記部となる多孔体45の形状としては、例えば、外観形状がチゼル形状、砲弾形状、円柱、楕円柱、立方体、直方体などの形状が挙げられ、また、その断面形状が台形、平行四辺形、ひし形、カマボコ形、半月形等となる形状が挙げられ、本実施形態では、チゼル形状の焼結芯から構成されている。チゼル形状とは、先端がペン軸の中心線に対して傾斜面を形成しており、傾斜面が平坦である形状である。
また、筆記部となる多孔体45は、筆記しやすい傾きとなるように、好ましくは、本体軸の長軸方向に対して、40〜90°の角度で傾いていることが望ましく、本実施形態では、75°の傾きとなっている。
これらの筆記部となる多孔体45の形状、傾き等は、筆記等の使い勝手に合わせて適宜設定される。また、筆記部となる多孔体45は、描線幅が太いものであり、好ましくは、描線幅2mm以上、更に好ましくは、描線幅3mm以上の描線幅となる筆記部である。
この本体部42を含む保持体55は、視認性を有する材料、例えば、PP、PE、PET、PEN、ナイロン(6ナイロン、12ナイロン等の一般的なナイロン以外に非晶質ナイロン等を含む)、アクリル、ポリメチルペンテン、ポリスチレン、ABS等の材料から構成されるものであり、可視光線透過率が50%以上となる材料から構成されることが好ましい。
この可視光線透過率が50%未満の材料を使用した場合は、筆記方向に書いてある文字を有効に視認できないことがあり、好ましくない。更なる良好な視認機能を発揮できるようにするために、50%以上透過する材料が好ましく、この可視光線透過率が80%以上であれば、更に良好に視認できるものとなる。なお、可視光線透過率は、多光源測色計を用いて反射率を測定することで求めることができる。
この保持体55は、上記各材料の一種類、または、耐久性、視認性の更なる向上の点などから、2種類以上の材料を用いて構成することができ、2種類以上の材料で構成する場合は、少なくとも一つが可視光線透過率50%以上となる材料から構成されているものが好ましく、射出成形、ブロー成形などの各種成形法により成形することができる。
上記保持体55内部には、図3及び図4に示すように、筆記部にインクを供給するためのインク誘導部50を少なくとも1つ有するものであり、本実施形態では、視認部の面積比率を最大限に発揮せしめる点、筆記部となる多孔体45に効率的にインクを供給する点から、長手方向の中央にインク誘導部50が貫通する形で1本設けられている。なお、このインク誘導部50の形状、大きさ、本数等は、筆記具本体に含まれるインク吸蔵体20に含浸されたインクが上記中継多孔体30、インク誘導部50等を介して筆記部となる多孔体45へ毛管作用により効率よくインク供給できる構造等となるものであれば、その形状、構造、大きさ、本数などは適宜選択することができる。
インク誘導部50の後部端面より後方となり、筒状部41の前方側には、中継芯となる中継多孔体30の前側の端面が当接可能な環状の段部48が形成されると共に、該段部48と中継多孔体30との間に隙間部49が形成されている。この隙間部49は、中継多孔体30の端面が段部48に当接しない距離となるものであり、好ましくは、長手方向の隙間の長さは、0<隙間の長さ≦2mmの範囲とすることが望ましく、本実施形態では1mmの隙間部から構成されている。この隙間部49には、更に、段部48とインク誘導部50との間に中継多孔体30の径よりも小さく、インク誘導部50の径よりも大きい開口型の凸部49aが形成されている。
この構造のペン先40では、インク吸蔵体20からのインクを中継多孔体30、隙間部49、凸部49a、インク誘導部50、筆記部となる多孔体(ペン芯)45へと毛管力作用により連続的に供給できる構造となっており、適切なインク流量を確保して筆記時の掠れを防止し、筆記流量の安定とインク吸蔵体のインクを十分に使い切ることができる構造となっている。
また、ペン先40の本体部42の外周面上には、先軸15の嵌入部18に設けた嵌合部18aに嵌合するための嵌合突部42aが設けられている。なお、本体部42の底面は、平坦状となる面削ぎ部44となっている。
更に、上記保持体55の上部側の両側面に、ペン芯となる多孔体45を保持するリブ体56、56が設けられると共に、該リブ体56、56間には多孔体45の底面と当接する当接面部57となっている。この当接面部57の中央部にはインク誘導部50の出口50aが配設されている。
この保持体55の当接面部57は、ペン芯となる多孔体45の底面部との接着面となるものであり、該当接面部57には、突起部58が形成されている。
この突起部58の形状、当接面部57への配置場所、その数などは、ペン芯45と保持体55との接着面の密着性を更に向上せしめるものとなるものであれば、特に限定されないが、好ましくは、突起部58の断面形状は、図5(a)〜(g)に示すように、台形状、三角形形状、四角形形状、半円形状、尖状、六角形状、五角形状となるものが挙げられる。また、その配置場所は、突起部を当接面部57にランダムに形成したり、インク誘導部出口50aに同心円状に形成したり、リブ体56、56間を繋ぐように形成することが挙げられる。特に好ましくは、インク誘導部出口50aに同心円状に形成することが望ましい。
また、上記図5(a)〜(g)に示す形状等の突起部58の高さ(h)は、好ましくは、0.05〜0.25mmが望ましい。この突起部58の高さが、低過ぎたり、高過ぎると、保持体55とペン芯45との十分な密着性を得ることができない点等を勘案すれば、上記0.05〜0.25mmの高さとすることが好適である。
本実施形態では、突起部58は、保持体55の当接面部57のインク誘導部出口50aに同心円状に一つ形成されている。この同心円状の突起部58は、インク誘導部出50aから離隔幅は、ペン芯となる多孔体45の形状、大きさなどにより、変動するものであるが、突起部58の幅は、好ましくは、0.05〜0.5mmが望ましく、インク誘導部出50aからの離隔幅は、好ましくは、0.1〜0.5mmが望ましい。本実施形態では、突起部58のインク誘導部出50aから離隔幅は、0.3mm、突起部58の幅は、0.1mm、高さは0.1
mmとなっている。
本実施形態の筆記具において、保持体55の当接面部57と密着するペン芯45の底面は、表面粗さRaが低い、いわゆる平滑であることが望ましい。
また、上記リブ体56、56の一方の端面にペン芯45の前端面が当接して停止せしめるストッパー部59が設けられており、他方の端面はペン芯45を挿入する入り口となっている。
キャップ体60は、図1に示すように、先軸15に嵌合等により着脱自在に取り付けられるものであり、ペン芯45を保護する内キャップ部61と、筒状型の外キャップ部62とから構成され、外キャップ部62の該表面部にデザイン性を向上させた凹面部63が形成された構造となっている。また、外キャップ部62の前方側となる開口面は筆記具を、机等の平坦面に倒立できる構造となるように広い開口面となっている。
このように構成される本実施形態の筆記具Aでは、従来における課題を解決して、本発明の効果を発揮できるものとなる。すなわち、従来において、ペン芯として焼結芯等からなる多孔体を用いた場合には、焼結芯の接着面の平滑状態が悪いものがあり、量産等の際に、保持体との密着性(シール性)が低下して、その接着面の隙間からインク誘導管に空気が入り込み、インクが十分に供給されず筆記カスレが発生することがあったが、本実施形態の筆記具Aでは、保持体55とペン芯となる多孔体45との接着面において、保持体55に突起部58を形成することにより、ペン芯と保持体との接着面の密着性が更に向上して、該接着面からのインク誘導管50への空気の入り込みを防止でき、インク吸蔵体20からのインクがペン芯45に効率よく十分に供給されて、筆記カスレ、インク切れもない筆記具が得られるものとなる。
また、本実施形態では、ペン先40は、上述の如く、筆記部となるペン芯45と、該ペン芯45を保持し、筆記部にインクを供給するためのインク誘導部50を少なくとも1つ有する保持体55を備えたものであり、インク吸蔵体20に含まれるインクを、保持体55に設けたインク誘導部50に供給するための中継多孔体30を有すると共に、上記保持体55が、視認性を有する材料で構成されているので、当該保持体55においてインキ誘導部50以外の全面(全体)が、筆記方向を視認できる視認部となるものであり、視認部の面積比率を、先軸15先端部より突出したペン先の40%以上とすることができ、好ましくは、ペン先の保持体55側面の視認部も、40%以上とし、更に、インク誘導部50を保持体55の長手方向中央部に形成し、インク誘導部50の幅方向の長さ、直径、断面積等を好適に設定することにより、更に、視認部の面積比率を、50%以上、最大90%程度にすることができ、従来よりも筆記方向に書いてある文字を確実に読むことができる十分な視認性が付与することができると共に、終筆まで使用可能な筆記具が提供されるものとなる。特に、インク誘導部50を保持体55の長手方向中央部に形成することにより、筆記部となる多孔体45に、偏りなく効率的にインクを供給できるので、更に、終筆まで使用可能な筆記具が提供されるものとなる。
また、インク誘導部50を保持体55の長手方向中央部に形成することにより、筆記方向を定め易く、非常に筆記しやすい形状となるものである。更に、保持体55の上部にリブ体56、56を設けることにより、定規で筆記した際に、定規を汚さずに真直ぐな線などを引くこともできる。
更にまた、インク誘導部50には、直接液体が供給される機構とすることにより、インクを効率的にペン芯となる多孔体45に供給することができるものとなる。
次に、図8〜図13は、本発明の筆記具の他例(第2実施形態〜第4実施形態)を示すものであり、上記図1〜図7の第1実施形態と比較して、保持体55の当接面部57に形成した同心円状の突起部58の数を変更した点以外は、筆記具本体(軸部)となる軸筒10、インク吸蔵体20、中継多孔体30、突起部58の数などを除くペン先40、キャップ体60など形状、構造等は、上記実施形態(図1〜図7)と同様であるので、同一の図示符号を示して、その説明を省略する(第3実施形態以降も同様)。
図8及び図9の第2実施形態となる筆記具は、上記第1実施形態の同心円状の突起部をインク誘導部出口50aの略中央部とその周囲の計2カ所に形成した形態である。具体的には、第1実施形態と同位置に突起部58を形成すると共に、その周囲に突起部58a,58aを形成した形態である。この実施形態における突起部58の周囲に形成した突起部58aの突起部58からの離隔幅は、1.5mm、突起部58aの幅は、0.1mm、高さは
0.1mmとなっている。
図10及び図11の第3実施形態となる筆記具は、同心円状の突起部をインク誘導部出口50aの略中央部とその周囲の計3カ所に形成した形態である。具体的には、第2実施形態と同位置に突起部58、58a、58aを形成すると共に、その突起部58と58aの間(等間隔間)に、更に、突起部58aと同構造の同心円状の突起部58b、58bを形成した形態である。
図11及び図12の第4実施形態となる筆記具は、上記第3実施形態と同様に、同心円状の突起部をインク誘導部出口50aの略中央部とその周囲の計3カ所に形成した形態であって、突起部の高さを高くした形態である。具体的には、第3実施形態と同位置に突起部58、58a、58bを形成すると共に、その突起部の各高さを0.1mmを0.2mmとしたものである。
この第2実施形態〜第4実施形態の筆記具では、保持体55とペン芯となる多孔体45との接着面において、保持体55に突起部の数を増やしたり、その高さを変更することにより、更に、ペン芯と保持体との接着面の密着性が更に向上して、筆記カスレ、インク切れもない筆記具が得られるものとなる。
本発明は、上記実施形態に限定されるものでなく、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の形態に変更することができる。
本発明では、例えば、筆記部へのインク供給機構は特に限定されず、上記実施形態の筆記具Aにおいて、インク吸蔵体20からのインクを中継多孔体30、隙間部49、凸部49a、保持体55のインク誘導部50、ペン芯45へと毛管力作用により連続的に供給できる構造としたが、隙間部49、並びに、隙間部49と凸部49aとを設けることなく、それぞれ省略してインクの供給を行ってもよいものである。
また、インク吸蔵体20からのインクを中継多孔体30、インク誘導部50に多孔体から構成されるインク誘導芯を収容し、インク吸蔵体20からのインクを中継多孔体30、インク誘導部50内のインク誘導芯、ペン芯45へと毛管力作用により連続的に供給できる構造としてもよいものである。
更に、上記実施形態の筆記具Aでは、筆記具本体の軸筒などを楕円軸に形成したが、円筒形状や三角形状、四角形、四角形以上の多角形状などにしても良いものである。
次に、実施例により、本発明を更に詳述するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
〔実施例1〕
(筆記具本体、先軸の構成)
筆記具本体、先軸の構成:PP製
(ペン先の構成)
筆記部ペン芯:PE製焼結芯、気孔率60%、上辺長さ5mm、下辺長さ6mm、高さ3mm、前端面の両側を面取り加工
保持体(本体部含む):アクリル樹脂製、可視光線透過率85%〔スガ試験機社製、多光源分光測色計(MSC−5N)にて反射率を測定し、可視光線透過率とした。〕
ペン先の視認部面積(面積比率)の算出は、成形品の実寸法を測定することにより行い、面積比率は90%であった。長さ:11mm、厚さ3.2mm、幅方向長さ6.8mm
インク誘導部:円筒形状、直径:0.7mm、長さ7.1mm、インクが入った状態の可視光線透過率27%であった。
(ペン先以外の筆記具部材の構成)
中継芯 :PET繊維束、気孔率65%、φ3×24mm
インク吸蔵体:PET繊維束、気孔率85%、φ13×55mm
保持体の突起部の大きさ、ペン芯と保持体の接着は下記により行った。
保持体の突起部のインク誘導部出口から離隔幅は、0.3mm、突起部の幅は、0.1mm、高さは0.1mmであった。
ペン芯と保持体の接着は、ペン芯を保持体にペン芯を面取り部側から装着した状態で、有機溶剤(酢酸エチル)をしみ込ませ、乾燥させることで接着した。
キャップの大きさ:幅方向長さ1.5cm、長手方向長さ2.8cm、肉厚1mmの楕円状の開口面、全長3.2cm、内キャップ部の大きさ:内径φ8mmの開口面
(インク組成)
インクとして、下記組成の蛍光桃インクを使用した。
色材 :VCトナー桃(御国色素社製) 30質量部
湿潤剤:グリセリン 25質量部
防腐剤:バイオエース(ケイアイ化成社製) 0.7質量部
イオン交換水 44.3質量部
このように構成される実施例1の筆記具を用いて、文字の上に筆記したところ、筆記時に視認部を介して向こう側の見え方を目視にて確認したところ、視認性が十分であり、非常に見やすく、筆記方向に書いてある文字を読みながら筆記することができた。また、この筆記具を10本単位で、インクを使い切るまで筆記しても、ペン芯と保持体との接着面の密着性を十分保持されており、該接着面からのインク誘導管への空気の入り込みはなく、筆記カスレ、インク切れもない筆記具であることが判った。
本発明の筆記具では、アンダーラインペン、ペイントマーカー、油性マーカー、水性マーカーと呼ばれるタイプの筆記具に好適に使用することができる。
A 筆記具
10 筆記具本体
11 後軸
15 先軸
20 インク吸蔵体
30 中継多孔体
40 ペン先
45 筆記部
50 インク誘導部
55 保持体
58 突起部
60 キャップ体

Claims (2)

  1. ペン先が、筆記部となる多孔体と、該多孔体を保持し、筆記部にインクを供給するためのインク誘導部を少なくとも1つ有する保持体とを備え、筆記具本体に含まれるインクを、上記保持体に設けたインク誘導部に供給するための中継多孔体を有し、かつ、上記保持体が、筆記方向を視認できる視認部となる筆記具であって、保持体と多孔体との接着面において、保持体に突起部を形成したことを特徴とする筆記具。
  2. 前記突起部は、保持体のインク誘導部の同心円状に形成したことを特徴とする請求項1記載の筆記具。
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