JP2012019856A - 診断用x線撮影装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】消費電力を抑制することができる診断用X線撮影装置を提供する。
【解決手段】診断用X線撮影装置1は、X線管5のフィラメント11に電流を流してフィラメントを加熱する電源供給部15と、被検体Mの存否を検知する被検体センサ21と、術者の存否を感知する術者センサ23と、センサ21、23の検知結果に基づいて、電源供給部15によって供給されるフィラメント電流Ifを、フィラメント11を本加熱する第1電流値、及び、フィラメント11を予備加熱する第2電流値のいずれよりも小さい第3電流値に変更する制御部25と、を備えている。X線を発生させないときに一律にフィラメント11を予備加熱する場合に比べて、フィラメント11の消費電力を抑えることができる。
【選択図】図1

Description

この発明は、被検体を透視または撮影する診断用X線撮影装置に係り、特に、X線管のフィラメントを加熱する技術に関する。
X線管の陰極を構成するフィラメントに電流を流すことによって、フィラメントを加熱する。このようにフィラメントを加熱しながら、フィラメントとX線管の陽極との間に管電圧を印加すると、X線が発生する(例えば、特許文献1参照)。
X線を発生させているときは、フィラメントに流す電流(以下、「フィラメント電流」という)を比較的に大きくして、フィラメントを所定の温度に昇温する(「本加熱」)。X線を発生させていないときは、フィラメント電流を比較的に小さくして予備加熱する。この予備加熱によって、本加熱に切り替えたときにフィラメントを所定の温度まで速やかに加熱できる。したがって、術者による操作に対応して速やかに、X線管から適切な出力のX線を発生させることができる。
特開2009−289579号公報
しかしながら、このような構成を有する従来例の場合には、次のような問題がある。
通常は、X線撮影装置は一日中、起動した状態であり、X線を発生させる度に装置の起動、停止を繰り返さない。よって、フィラメントを予備加熱している時間が長時間になる傾向がある。このため、予備加熱用の電流値が比較的に小さいといえども、予備加熱による消費電力量が大きくなり易いという不都合がある。
この発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、消費電力を抑制することができる診断用X線撮影装置を提供することを目的とする。
この発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、本発明は、診断用X線撮影装置であって、X線管のフィラメントに電流を流してフィラメントを加熱する電源供給部と、人の存否を検知する人感センサと、前記人感センサの検知結果に基づいて、前記電源供給部によって供給されるフィラメント電流を、フィラメントを本加熱する第1電流値、及び、フィラメントを予備加熱する第2電流値のいずれよりも小さい第3電流値に変更する制御部と、を備えている診断用X線撮影装置である。
[作用・効果]本発明に係る診断用X線撮影装置によれば、人感センサを備えているので、制御部は人がいるか否かを好適に判定できる。制御部はこのような人感センサの検知結果に基づいて、第1電流値や第2電流値よりもさらに低い第3電流値にフィラメント電流を変更する。よって、本発明では、X線を発生させないときに一律にフィラメント電流を第2電流値に維持し、フィラメントを予備加熱する場合に比べて、フィラメントの消費電力を抑えることができる。
なお、本加熱は、X線を発生させているときにフィラメントを加熱することをいう。予備加熱は、X線を発生させていないときに、いつでもX線を適切に発生可能な状態にフィラメントを保つようにフィラメントを加熱することをいう。ここで、いつでもX線を適切に発生可能な状態とは、例えば、本加熱に切り替えたときに所定の温度まで速やかに昇温させることができる状態である。
上述した発明において、第3電流値は、第2電流値の半分以下であることが好ましい。フィラメント電流が第3電流値であるときには、予備加熱のときに比べてフィラメントの消費電力を大幅に低減することができる。
また、上述した発明において、第3電流値は、零であることが好ましい。フィラメント電流が第3電流値であるときには、フィラメントの消費電力を極めて小さくすることができる。なお、「第3電流値を零とする」場合であっても、診断用X線撮影装置を稼動させている状態において、制御部が第3電流値を零として制御することを意味する。換言すれば、この場合であっても、診断用X線撮影装置を停止させることによってフィラメント電流を零にすることは含まれない。
また、上述した発明において、前記人感センサは、術者によって操作される操作部の周囲において術者の存否を検知する術者センサ、及び、X線管の照視野において被検体の存否を検知する被検体センサの少なくともいずれかを含むことが好ましい。このような人感センサによれば、術者または被検体の少なくともいずれかを好適に検知することができる。よって、制御部は、フィラメント電流を適切なタイミングで第3電流値に変更させることができる。
また、上述した発明において、前記人感センサは、前記術者センサと前記被検体センサの双方を含むことが好ましい。人感センサは、術者及び被検体をそれぞれ好適に検知することができる。よって、制御部は、フィラメント電流を一層適切なタイミングで第3電流値に変更させることができる。
また、上述した発明において、前記制御部は、術者および被検体の双方がいないと判定したときは、前記フィラメント電流を第3電流値に変更することが好ましい。術者及び被検体の双方がいなくなったときは、X線を発生させる可能性がなくなったとみなすことができる。よって、制御部は、実質的にX線の発生のおそれがないときに第3電流値に変更する。これにより、制御部による制御が、結果的にX線の発生に差し支えることを確実に回避することができる。
また、上述した発明において、前記制御部は、前記フィラメント電流が第3電流値である場合に術者および被検体の少なくともいずれかがいると判定したときは、前記フィラメント電流を第2電流値に変更することが好ましい。術者及び被検体の少なくともいずれかが現れたときは、X線を発生させる可能性が生じる。このような場合には、フィラメントを予備加熱して、X線を適切に発生可能な状態にフィラメントを戻すことができる。
また、上述した発明において、前記制御部は、前記人感センサが所定の不感期間にわたって人を検知しなかったときに人がいないと判定し、かつ、前記人感センサが前記不感期間に比べて短い有感期間にわたって人を検知したときに人がいると判定する判定部と、前記判定部による判定結果に応じて前記電源供給部を制御し、前記フィラメント電流を第3電流値及び第2電流値に変更させる電流設定部と、を備えていることが好ましい。判定部と電流設定部とによって制御部を好適に実現することができる。また、不感期間よりも有感期間が短いので、人が存在しているとの判定を比較的に敏感に行うことができる。これにより、フィラメントを予備加熱するタイミングが遅れ、X線の発生に差し支えることを回避することができる。
また、上述した発明において、術者によって操作され、第3電流値への変更を禁止する命令を前記制御部に出力する禁止指示部を備え、前記制御部は、前記禁止指示部からの命令を受けると、前記人感センサの検知結果に関わらず前記フィラメント電流を第3電流値に変更しないことが好ましい。術者が禁止指示部を操作することで、フィラメント電流が第3電流値に切り替わらないようにすることができる。このようにすれば、被検体がいないときであっても、X線管はX線を適切に発生させることができる。さらに、制御部は、禁止指示部からの命令を受けたときにフィラメント電流が第3電流値である場合、第2電流値に変更することが好ましい。フィラメント電流が第3電流値になっているときであっても、強制的にフィラメントを予備加熱させることができる。
なお、本明細書は、次のような発明も開示している。
(1)フィラメント加熱装置であって、X線管のフィラメントに電流を流してフィラメントを加熱する電源供給部と、人の存否を検知する人感センサと、前記人感センサの検知結果に基づいて、前記電源供給部によって供給されるフィラメント電流を、フィラメントを本加熱する第1電流値、及び、フィラメントを予備加熱する第2電流値のいずれよりも小さい第3電流値に変更する制御部と、を備えているフィラメント加熱装置。
前記(1)に記載の発明によれば、人感センサを備えているので、制御部は人がいるか否かを好適に判定できる。制御部は人感センサの検知結果に基づいて、第1電流値や第2電流値よりもさらに低い第3電流値にフィラメント電流を変更する。よって、X線を発生させないときに一律にフィラメント電流を第2電流値に維持する場合に比べて、フィラメントで消費される電力を抑制することができる。
(2)X線管のフィラメントを加熱する加熱方法であって、術者の操作に応じてフィラメントに流すフィラメント電流を、フィラメントを本加熱する第1電流値とフィラメントを予備加熱する第2電流値との間で切り替える工程と、人感センサの検知結果に基づいて人がいないと判定したときは、第2電流値と、第1電流値及び第2電流値のいずれよりも小さい第3電流値との間でフィラメント電流を切り替える工程と、を備えている加熱方法。
前記(2)に記載の発明によれば、第1電流値と第2電流値との間でフィラメント電流を切り替える工程を備えているので、術者の操作に応じてX線を好適に発生させることができる。また、フィラメント電流を第2電流値と第3電流との間で切り替える工程を備えているので、人がいないと判定した場合にはフィラメントで消費される電力を抑制することができる。
(3)前記(2)に記載の加熱方法において、前記人感センサが所定の不感期間にわたって人を検知しなかったときに人がいないと判定し、かつ、前記人感センサが前記不感期間に比べて短い有感期間にわたって人を検知したときに人がいると判定する加熱方法。
前記(3)に記載の発明によれば、不感期間よりも有感期間が短いので、人が存在しているとの判定を比較的に敏感に行うことができる。これにより、フィラメントを予備加熱するタイミングが遅れ、X線の発生に差し支えることを回避することができる。
(4)X線管のフィラメントを加熱する加熱方法であって、術者の操作に応じてフィラメント電流を、フィラメントを本加熱する第1電流値とする本加熱工程と、フィラメントに流すフィラメント電流を、フィラメントを予備加熱する第2電流値とする予備加熱工程と、人感センサの検知結果に基づいてフィラメント電流を、第1電流値及び第2電流値のいずれよりも小さい第3電流値とする節電工程と、を備えている加熱方法。
前記(4)に記載の発明によれば、節電工程を備えているので、X線を発生させないときには一律に予備加熱工程を行う場合に比べて、フィラメントで消費される電力を抑制することができる。
(5)上述した発明において、前記人感センサは前記装置の周囲の所定領域において人の存否を検知することが好ましい。X線の発生させる可能性があるか否かを的確に判定することができる。
(6)請求項4に記載の診断用X線撮影装置において、前記人感センサは前記術者センサを含み、前記制御部は、術者がいないと判定したときは、前記フィラメント電流を第3電流値に変更することが好ましい。さらに、前記制御部は、前記フィラメント電流が第3電流値である場合に術者がいると判定したときは、第2電流値に変更することが好ましい。X線を発生させるタイミングは術者に委ねられている。本装置によれば、術者の存否に応じてフィラメント電流を第3電流値に切り替えるので、人感センサの構成を簡略化しつつ、X線の発生を妨げることなくフィラメントの消費電力を抑制することができる。また、術者の存否に応じてフィラメント電流を第3電流値から第2電流に切り替えるので、フィラメントを予備加熱するタイミングが遅れることを回避することができる。
(7)請求項4に記載の診断用X線撮影装置において、前記人感センサは前記被検体センサを含み、前記制御部は、被検体がいないと判断したときは、前記フィラメント電流を第3電流値に変更することが好ましい。さらに、前記制御部は、前記フィラメント電流が第3電流値である場合に被検体がいると判定したときは、前記フィラメント電流を第2電流値に変更することが好ましい。被検体が照視野に存在していることが、X線の発生の前提となることが多い。本装置によれば、被検体の存否に応じてフィラメント電流を第3電流値に切り替えるので、人感センサの構成を簡略化でき、X線の発生を妨げることなくフィラメントの消費電力を抑制することができる。また、被検体の存否に応じてフィラメント電流を第3電流値から第2電流に切り替えるので、フィラメントを予備加熱するタイミングが遅れることを回避することができる。
(8)上述した発明において、術者によって操作され、X線を発生させる命令を前記制御部に出力する発生指示部を備え、前記制御部は、前記発生指示部からの命令に基づいて前記フィラメント電流を第1電流値と第2電流値との間で切り替えることが好ましい。
この発明に係る診断用X線撮影装置によれば、発明に係る診断用X線撮影装置によれば、人感センサを備えているので、制御部は人がいるか否かを好適に判定できる。制御部はこのような人感センサの検知結果に基づいて、第1電流値や第2電流値よりもさらに低い第3電流値にフィラメント電流を変更する。よって、本発明では、X線を発生させないときに一律にフィラメント電流を第2電流値に維持し、フィラメントを予備加熱する場合に比べて、フィラメントの消費電力を抑えることができる。
実施例1に係る診断用X線撮影装置の概略構成を示すブロック図である。 制御部が行う処理の流れを示すフローチャートである。 被検体センサの検知結果と判定部の判定結果の関係を示す図である。 各部のタイミングチャートであり、(a)は術者による発生指示部の操作、(b)は被検体センサの検知結果、(c)は術者センサの検知結果、(d)はフィラメント電流、(e)はX線出力に関する。 実施例2に係る診断用X線撮影装置の概略構成を示すブロック図である。 制御部が行う処理の流れを示すフローチャートである。
以下、図面を参照してこの発明の実施例1を説明する。
図1は、実施例1に係る診断用X線撮影装置の概略構成を示すブロック図である。
診断用X線撮影装置1は、被検体Mを載置する天板3と、被検体MにX線を照射するX線管5と、被検体Mを透過したX線を検出して、検出信号(電荷情報)を出力するフラットパネル型X線検出器(以下、適宜「FPD」という)7とを備えている。本装置1は、さらに、術者が操作する操作卓9を備えている。操作卓9は、X線管5等が配置されるX線発生室Aから隔てられた操作室Bに配置されている。図1では、X線発生室Aと操作室Bが壁Wによって仕切られている様子を示している。
X線管5は、陰極を構成するフィラメント11と、陽極を構成するターゲット13を備えている。フィラメント11には電源供給部15が電気的に接続されている。電源供給部15は、フィラメント11に電流を流してフィラメント11を加熱する。以下では、フィラメント11に流れる電流を「フィラメント電流If」という。この電源供給部15は、インバータや絶縁変圧器等(いずれも図示省略)を備え、商用電源や蓄電池等の電源(図示省略)に接続されている。
さらに、フィラメント11及びターゲット13には図示省略の管電圧発生部が電気的に接続されている。管電圧発生部は、フィラメント11及びターゲット13の間に管電圧を印加する。
X線管5には、X線管5が発生するX線の照視野Cを設定する絞り部19が取り付けられている。FPD7には、FPD7から出力される検出信号を処理する画像処理部(図示省略)が接続されている。操作卓9には、発生指示部17が設けられている。発生指示部17は術者によって操作され、X線を発生させる命令を後述する制御部25に与える。
本装置1はさらに、被検体センサ21と術者センサ23を備えている。被検体センサ21は絞り部19に取り付けられており、被検体センサ21の検知領域k1はX線の照視野Cと少なくとも一部が重なるように設定されている。そして、被検体センサ21は、X線の照視野Cにおいて被検体Mが存在しているか否かを検知する。術者センサ23は、操作室Bに設けられており、術者センサ23の検知領域k2が操作卓9の少なくとも一部を含むように設定されている。そして、術者センサ23は操作卓9の周囲において術者が存在しているか否かを検知する。
被検体センサ21、および、術者センサ23は、例えば、赤外線センサ等を備え、人体から出る赤外線を検知して人の存否を非接触で検知する。なお、被検体センサ21および術者センサ23の各構成は、これに限られない。例えば、人体の接近を検知する近接センサで構成してもよい。または、カメラによって撮像された画像を処理して人の存否を判断する画像式を採用してもよい。あるいは、重力感知センサやタッチセンサによって直接、人体に接触して人の存否を検知してもよい。また、センサ21、23の構成、方式に応じて、センサ21、23の設置場所も、天板3、操作室Bの床など適宜に変更してもよい。
上述した発生指示部17、被検体センサ21及び術者センサ23は、それぞれ制御部25に接続されている。制御部25は、人の存否を判定する判定部27と、電源供給部15を制御してフィラメント電流Ifを変更する電流設定部29とに機能的に分けることができる。
判定部27は、被検体センサ21の検知結果に基づいて被検体Mの存否を判定する。また、判定部27は、術者センサ23の検知結果に基づいて術者の存否を判定する。判定部27による判定結果は電流設定部29に出力される。
電流設定部29は、発生指示部17からの命令、及び、判定部27の判定結果に基づいて、電源供給部15を制御し、フィラメント電流Ifを変更する。たとえば、電流設定部29は、電源供給部15のインバータを制御する。この際、電源供給部15の絶縁変圧器の一次側電流を検出し、この検出値が目標とする値と一致するようにフィードバック制御をしてもよい。なお、フィラメント電流Ifは検出値に対応した値となる。
電流設定部29は、フィラメント電流Ifを少なくとも3種以上の値に切り替える。切り替え可能なフィラメント電流Ifの値としては、フィラメント11を本加熱する第1電流値I1、フィラメント11を予備加熱する第2電流値I2、及び、第1、第2電流値I1、I2よりも小さい第3電流値I3を含む。
ここで、第3電流値I3は、第2電流値I2の略半分以下であることが好ましい。また、第3電流値I3は、略零であってもよい。なお、これらの例示は、第3電流値I3を限定するものではない。
この制御部25は、各種処理、操作を実行する中央演算処理装置(CPU)や、演算処理の作業領域となるRAM(Random-Access Memory)や、各種情報を記憶する固定ディスク等の記憶媒体等によって実現されている。第1乃至第3電流値I1、I2、I3や、後述する不感期間Ta、有感期間Tb等は、予め記憶されている。
なお、上述した電源供給部15、被検体センサ21、術者センサ23及び制御部25は、この発明のフィラメント加熱装置を構成している。
次に、実施例1に係る診断用X線撮影装置1の動作について説明する。図2は、制御部25が行う処理の流れを示すフローチャートである。制御部25は、以下の処理を周期的に繰り返し実行する。
<ステップS1> フィラメント電流を第2電流値とする
診断用X線撮影装置1を起動すると、電流設定部29は、フィラメント電流Ifを第2電流値I2とする。これにより、フィラメント11は予備加熱される。そして、ステップS2に進む。
<ステップS2> X線発生の命令が出力されたか?
X線を発生させる命令が発生指示部17から電流設定部29に出力されているか否かを判断する。そして、X線発生の命令がない場合はステップS3に進む。また、X線発生の命令がある場合はステップS5に進む。
<ステップS3> 被検体がいるか?
判定部27は被検体センサ21の検知結果に基づいて、被検体Mがいるか否かを判定する。具体的には、被検体センサ21が所定の不感期間にわたって被検体Mを検知しなかったときに、被検体Mがいない(以下、適宜「不在」という)と判定する。他方、被検体センサ21が所定の有感期間にわたって被検体Mを検知したときに被検体Mがいる(以下、適宜「存在」という)と判定する。なお、それら以外の場合は、直前の判定結果をそのまま維持する。この結果、「存在」と判定した場合はステップS2に戻る。また、「不在」と判定した場合は、ステップS4に進む。
図3を参照する。図3は、被検体センサ21の検知結果と判定部27の判定結果の関係を示す図である。なお、図3において、「有感」は被検体センサ21が被検体Mを検知している状態を表し、「不感」は被検体センサ21が被検体Mを検知していない状態を表す。後述する図4(b)も同様である。
図示するように、被検体センサ21は時刻t0から時刻t1まで被検体Mを検知しており、時刻t1以降において被検体Mを検知していない。この場合、判定部27は、時刻t0から時刻t1にわたり「存在」と判定する。さらに、時刻t1以降においても引き続き「存在」と判定し、時刻t1から所定の不感時間Taが経過したときに判定結果を「不在」に変える。同様に、被検体センサ21は時刻t2において被検体Mを再び、検知し始める。この場合、判定部27は、時刻t2以降においても所定の有感期間Tbが経過するまで「不在」と判定し続け、時刻(t1+Tb)になったときに初めて「存在」と判定する。ここで、有感期間Tbは不感期間Taよりも短いことが好ましい。たとえば、不感期間Taを数分とし、有感期間Tbを数秒としてもよい。ただし、不感期間Ta、及び、有感期間Tbは、これらの例示に限定されない。
また、時刻t3から時刻4のように、被検体センサ21が被検体Mを検知していない期間が不感期間Taより短い場合は、判定部27の判定結果は「不在」に切り替わらない。この場合、それまでの判定結果である「存在」がそのまま維持される。同様に、時刻t8から時刻t9のように、被検体センサ21が被検体Mを検知している期間が有感期間Tbより短い場合は、判定部27の判定結果は「存在」に切り替わることなく、「不在」のままとなる。
<ステップS4> 術者がいるか?
判定部27は術者センサ23の検知結果に基づいて、術者がいるか否かを判定する。具体的には、術者センサ23が所定の不感期間にわたって術者を検知しなかったときに、術者がいない(「不在」)と判定する。他方、術者センサ23が所定の有感期間にわたって術者を検知したときに術者がいる(「存在」)と判定する。それら以外の場合は、直前の判定結果をそのまま維持する。このように術者の存否を判定する場合においても、有感期間は不感期間よりも短いことが好ましい。なお、術者の存否を判定するための不感期間、有感期間は、被検体Mの存否の判定で用いた不感期間Ta、有感期間Tbとそれぞれ同じであってもよいし、異なっていてもよい。この結果、「存在」と判定した場合はステップS2に戻る。また、「不在」と判定した場合は、ステップS8に進む。
<ステップS5> 第2電流値から第1電流値に切替
電流設定部29は電源供給部15を制御し、フィラメント電流Ifを第2電流値I2から第1電流値I1に切り替える。これにより、フィラメント11は本加熱され、所定の温度に速やかに昇温する。この際、フィラメント11とターゲット13との間には管電圧が印加され、適切な出力のX線が発生する。発生したXは、絞り部19によって照視野Cに照射される。X線は被検体M等を透過して、FPD7に達する。FPD7は、X線を検出し、検出信号を画像処理部(不図示)に出力する。そして、ステップS6に進む。
<ステップS6> X線発生の命令が解除されたか?
電流設定部29はX線発生の命令が解除されているか否かを判断する。その結果、X発生の命令が解除されている場合は、ステップS7に進む。そうでない場合、すなわち、X線発生の命令が継続されている場合は、再び、本ステップS6の処理を行う。
<ステップS7> 第1電流値から第2電流値に切替
電流設定部29は、フィラメント電流Ifを第1電流値I1から第2電流値I2に切り替える。これにより、フィラメント11は予備加熱される。この際、フィラメント11とターゲット13との間には管電圧が印加されなくなり、X線管5はX線を発生しなくなる。そして、ステップS2に戻る。
<ステップS8> 第2電流値から第3電流値に切替
電流設定部29は、フィラメント電流Ifを第2電流値I2から第3電流値I3に切り替える。これにより、フィラメント11の消費電力が抑制される。
<ステップS9> 被検体がいるか?
判定部27は、ステップS3と同様に、被検体センサ21の検知結果に基づいて、被検体Mがいるか否かを判定する。そして、「存在」と判定した場合はステップS11に進む。また、「不在」と判定した場合は、ステップS10に進む。
<ステップS10> 術者がいるか?
判定部27は、ステップS4と同様に、術者センサ23の検知結果に基づいて、術者がいるか否かを判定する。そして、「存在」と判定した場合はステップS11に進む。また、「不在」と判定した場合は、ステップS9に戻る。
<ステップS11> 第3電流値から第2電流値に切替
電流設定部29は、フィラメント電流Ifを第3電流値I3から第2電流値I2に切り替える。これにより、フィラメント11は予備加熱される。そして、ステップS2に進む。
次に、術者および被検体Mの双方が不在となる状況を例にとって、実施例1に係る診断用X線撮影装置1の動作例を簡単に説明する。図4は、この状況に例示するタイミングチャートである。図4において、(a)は術者による発生指示部の操作に関するタイミングチャートであり、以下同様に、(b)は被検体センサの検知結果、(c)は術者センサの検知結果、(d)はフィラメント電流、(e)はX線出力に関する。なお、図4(a)において、「ON」は発生指示部17がX線発生の命令を出力している状態を表し、「OFF」は発生指示部17がX線発生の命令を出力していない状態を表す。また、図4(c)において、「有感」は術者センサ23が術者を検知している状態を表し、「不感」は術者センサ23が術者を検知していない状態を表す。
図4において、時刻t10から時刻t11の期間では、電流設定部29は発生指示部17からX線発生の命令を受けておらず、判定部27は被検体Mおよび術者がいる(「存在」)と判定している。したがって、この期間では、電流設定部29はフィラメント電流Ifを第2電流値I2としている。これにより、フィラメント11は予備加熱されている(予備加熱工程)。なお、この期間では、制御部25はステップS2乃至S4の処理を周期的に繰り返しており、X線発生の命令の有無と、被検体Mおよび術者の各存否を監視している。
時刻t11から時刻t12の期間では、電流設定部29は発生指示部17からX線発生の命令を受けている。したがって、この期間では、電流設定部29はフィラメント電流Ifを第1電流値I1としている。これにより、フィラメント11は本加熱されている(本加熱工程)。そして、X線管5は所定の出力のX線を発生し、被検体Mの撮影または透視が行われる。なお、この期間では、制御部25はステップS6の処理を周期的に繰り返しており、X線発生の命令が解除されたか否かを監視している。
時刻t12から時刻t15の期間では、電流設定部29はX線発生の命令を受けておらず、判定部27は被検体Mおよび術者の少なくともいずれかがいる(「存在」)と判定している。なお、時刻t15は、被検体Mおよび術者の双方を検知しなくなった時刻t4から不感期間Taが経過する時である。この期間では、時刻t10から時刻t11の期間と同様に、フィラメント電流Ifは第2電流値I2であり、フィラメント11は予備加熱されている(予備加熱工程)。
時刻t15から時刻t17の期間では、電流設定部29はX線発生の命令を受けておらず、判定部27は被検体Mおよび術者の双方がいない(「不在」)と判定している。なお、時刻t17は、被検体Mおよび術者の少なくともいずれかを検知し始めた時刻t16から有感期間Tbが経過する時である。この期間では、電流設定部29はフィラメント電流Ifを第3電流値I3としている。これにより、フィラメント11の消費電力は、予備加熱の場合に比べて抑制されている(節電工程)。なお、この期間では制御部25はステップS9、S10の処理を周期的に繰り返しており、被検体Mおよび術者の各存否を監視している。
時刻t17から時刻t19の期間では、診断用X線撮影装置1は時刻t10から時刻t11、および、時刻t12から時刻t15の各期間と同様に動作する。また、時刻t19から時刻t20の期間では、診断用X線撮影装置1は時刻t11から時刻t12の期間と同様に動作する。
このように、実施例1に係る診断用X線撮影装置1によれば、判定部27、被検体センサ21および術者センサ23によって、好適に被検体Mおよび術者の存否を判定することができる。そして、被検体M及び術者の双方が不在と判定しているときは、X線を発生する可能性が極めて低い、言い換えれば、X線の発生に差し支え無い状況と言える。本発明では、このような判定をしているときは、電流設定部29によって第3電流値I3にフィラメント電流Ifを変更する。これにより、X線の適切な発生に差し支えることなく、フィラメント11の消費電力を抑制することができる。
また、被検体M及び術者の少なくともいずれかがいる(「存在」)と判定しているときは、X線を発生する可能性がある状況と言える。このような判定をしたときにフィラメント電流Ifが第3電流値I3である場合は、フィラメント電流Ifを第2電流値I2に切り替える。これにより、フィラメント11を予備加熱し、X線発生の準備を整えることができる。
また、判定部27は、被検体センサ21が不感期間Taにわたって被検体Mを検知しなかったときに「不在」と判定し、所定の有感期間Tbにわたって被検体Mを検知したときに「存在」と判定する。同様に、判定部27は術者の存否についても、被検体Mの存否と同様に判定する。このため、被検体Mの動きや被検体センサ21の誤作動等によって、判定結果が必要以上にめまぐるしく切り替わることを防止できる。
また、有感期間Tbは不感期間Taに比べて短いので、判定部27は被検体Mが存在しているとの判定を比較的に敏感に行う。さらに、電流設定部29は、被検体Mと術者の双方が「不在」と判定されたときに第3電流値I3に切り替えるのに対し(ステップS8)、被検体Mおよび術者のいずれかが「存在」と判定されれば第2電流値I2に切り替える(ステップS11)。これにより、X線を発生する可能性が生じれば、早期に第3電流値I3から第2電流値I2に切り替え、フィラメント11を予備加熱できる。よって、フィラメント11を予備加熱するタイミングが遅れ、X線の適切な発生に差し支えるといった状況を回避することができる。
以下、図面を参照してこの発明の実施例2を説明する。なお、実施例1と同じ構成については同符号を付すことで詳細な説明を省略する。図5は、実施例2に係る診断用X線撮影装置の概略構成を示すブロック図である。
実施例2の診断用X線撮影装置2は、制御部25に接続され、術者によって操作されるフットスイッチ31を備えている。フットスイッチ31はX線管5等が配置されるX線発生室A内の適宜な場所に設置される。フットスイッチ31は、術者の操作に応じて、X線を発生させる命令を制御部25に出力する。フットスイッチ31は、この発明における発生指示部に相当する。
また、本装置2は、制御部25に接続され、術者によって操作される禁止指示部33を備えている。禁止指示部33は、術者の操作に応じて、第3電流値I3への変更を禁止する命令(以下、適宜「禁止命令」という)を制御部25に出力する。
次に、実施例2に係る診断用X線撮影装置2の動作について説明する。図6は、制御部25が行う処理の流れを示すフローチャートである。制御部25は、以下の処理を周期的に繰り返し実行する。なお、実施例1と同じステップには、同符号を付している。
<ステップS1、S2>
診断用X線撮影装置2の起動時、電流設定部29はフィラメント電流Ifを第2電流値I2とする。そして、電流設定部29は、X線を発生させる命令がフットスイッチ31から出力されたか否かを監視し、出力された場合はステップS5に進む。他方、出力されていない場合はステップS21に進む。
<ステップS21、S22>
判定部27は、被検体センサ21および術者センサ23の少なくともいずれかが不在になったか否かを監視する。具体的には、判定部27は、被検体センサ21および術者センサ23の検知結果に基づいて、被検体Mおよび術者の各存否を判定する。その結果、双方が「存在」である場合は、ステップS2に戻る。そうでない場合、すなわち、少なくともいずれかが「不在」である場合は、ステップS23に進む。
<ステップS23>
判定部27は、禁止命令が禁止指示部33から出力されているか否かを監視する。そして、禁止命令が出力されている場合は、ステップS2に戻る。そうでない場合は、ステップS8に進む。
<ステップS5、S6、S7>
電流設定部29はフィラメント電流Ifを第1電流値I1に切り替える。続いて、電流設定部29は、フットスイッチ31から出力されるX線発生の命令が解除された否かを監視する。そして、X線発生の命令が解除されたと判断すると、再び、フィラメント電流Ifを第2電流値I2に戻す。そして、ステップS2に戻る。
<ステップS8>
電流設定部29は、フィラメント電流Ifを第3電流値I3に切り替える。これにより、フィラメント11の消費電力が抑制される。すなわち、予備加熱工程から節電工程に移行する。そして、ステップS24に進む。
<ステップS24>
判定部27は、術者センサ23の検知結果に基づいて、術者の存否を判定する。その結果、術者がいる場合は、ステップS11に進む。そうでない場合は、ステップS25に進む。
<ステップS25>
判定部27は、禁止命令が禁止指示部33から出力されたか否かを監視する。禁止命令が出力された場合、ステップS11に進む。そうでない場合はステップS24に戻る。
<ステップS11>
電流設定部29は、フィラメント電流Ifを第2電流値I2に切り替える。これにより、フィラメント11は予備加熱される。すなわち、節電工程から予備加熱工程に移行する。そして、ステップS2に戻る。
このように、実施例2に係る診断用X線撮影装置2によれば、禁止命令を出力する禁止指示部33を備え、制御部25は禁止命令に基づいて節電工程から予備加熱工程に強制的に移行させたり、予備加熱工程から節電工程に移行させないように制御する。これにより、実際には被検体Mおよび/または術者が検知領域k1、k2にいない状況であっても、術者の操作に応じて、フィラメント11を予備加熱し、X線を発生可能な状態にフィラメント11を保つことができる。よって、ファントムにX線を照射させる場合など、被検体Mや術者がいないときであっても、X線を適切に発生させることができる。
また、本実施例2では、制御部25は、被検体Mおよび術者の少なくとも一方が「不在」であれば、第3電流値I3に切り替えて節電工程に移行可能に制御する(ステップS21、22)。このため、本実施例2では、実施例1に比べて、フィラメント電流Ifを第3電流値I3に一層積極的に切り替えることができる。よって、フィラメント11の消費電力量を一層積極的に抑制することができる。
さらに、本実施例2では、判定部27は、予備加熱をしている際は被検体Mおよび術者の双方の存否を監視しているのに対し、節電モードでは術者の存否のみを監視している。このように、診断用X線撮影装置2の運転状況に応じて判定部27の判定内容を異ならせることで、制御部25は状況に応じて柔軟な制御を行うことができる。
この発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
(1)上述した各実施例では、被検体センサ21及び術者センサ23の双方を備えていたが、これに限られない。例えば、いずれか一方のセンサのみとし、他方のセンサを省略してもよい。これに応じて制御部25についても、一方のセンサのみに基づいて、第3電流値I3または第2電流値I2に切り替えるように変更してもよい。
たとえば、術者を「不在」と判定したときはフィラメント電流Ifを第3電流値I3に切り替え、術者を「存在」と判定したときはフィラメント電流Ifを第2電流値I2に切り替えるように制御部を構成してもよい。あるいは、被検体Mの存否のみでフィラメント電流Ifを同様に切り替えるように制御部を構成してもよい。
(2)上述した実施例1では、制御部25は、被検体Mおよび術者の双方がいない(「不在」)と判定したときにフィラメント電流Ifを第3電流値I3に変更する。また、実施例2では、制御部25は、被検体Mおよび術者の少なくとも一方がいない(「不在」)と判定したときにフィラメント電流Ifを第3電流値I3に変更する。しかしながら、第3電流値I3に変更する条件は、これらに限られない。たとえば、術者がいない(「不在」)と判定したときにフィラメント電流Ifを第3電流値I3に変更してもよい。または、被検体Mがいない(「不在」)と判定したときにフィラメント電流Ifを第3電流値I3に変更してもよい。
(3)上述した実施例1では、制御部25は、被検体Mおよび術者の少なくとも一方がいる(「存在」)と判定したときにフィラメント電流Ifを第2電流値I2に変更する。また、実施例2では、制御部25は、術者がいる(「存在」)と判定したときにフィラメント電流Ifを第2電流値I2に変更する。しかしながら、第2電流値I2に変更する条件は、これらに限られない。たとえば、被検体Mおよび術者の双方がいる(「存在」)と判定したときに、フィラメント電流Ifを第2電流値I2に変更してもよい。または、被検体Mがいる(「存在」)と判定したときにフィラメント電流Ifを第2電流値I2に変更してもよい。
(4)上述した各実施例では、制御部25(電流設定部29)は、フィラメント電流Ifを第1乃至第3電流値I1、I2、I3に切り替えていたが、これに限られない。制御部25としては、少なくとも第2、第3電流値I2、I3の間で切り替える機能を有すれば、各実施例と同様の効果を得ることができる。したがって、第1電流値I1に切り替える機能を有しない制御部に変更してもよい。たとえば、フィラメント電流Ifを専ら第2、第3電流値I2、I3の間で切り替える制御部を、第1、第2電流値I1、I2の間で切り替える第2の制御部とは別個に備えるように構成してもよい。これによれば、既存の(すなわち、第2の制御部を既に有する)診断用X線撮影装置に、本発明を簡易に適用することができる。
(5)上述した各実施例では、電流設定部29が電源供給部15を制御する一例として、電源供給部15のインバータを制御することを例示したが、これに限られない。電源供給部15の構成に対応して、電源供給部15の制御方法は適宜に選択、変更可能である。また、第3電流値I3を零とする場合においては、電源供給部15はその出力を遮断可能なスイッチ等の開閉器を備えるように構成し、電流設定部29はこの開閉器を制御するように変更してもよい。
(6)上述した各実施例では、判定部27は、センサ21、23が所定の不感期間にわたって人を検知しなかったときに人がいない(「不在」)と判定し、センサ21、23が所定の有感期間にわたって人を検知したときに人がいる(「存在」)と判定したがこれに限られない。たとえば、センサ21、23が人を検知しないときには「不在」と判定し、センサ21、23が人を検知するときに「存在」と判定してもよい。
(7)上述した各実施例では、図4に示すように、電流設定部29がフィラメント電流Ifを変更するときは、一瞬でステップ状に電流値を切り替えていたが、これに限られない。たとえば、第2電流値I2から第3電流値I3に切り替えるときは、所定の期間をかけて電流値を下降させてもよいし、緩やかに、あるいは、徐々に電流値を下降させてもよい。また、被検体Mのみが不在となった場合、術者のみが不在となった場合、被検体Mと術者の双方が不在となった場合などの状況に応じて、異なる複数の第3電流値I3を用いて制御してもよい。
(8)上述した各実施例では、被検体Mを透過したX線をFPD7により検出していたが、I.I.(イメージインテンシファイア)管などにより検出するようにしてもよい。
(9)上述した各実施例では、X線の発生期間等については特に説明していないが、撮影および透視のいずれであっても本発明を適用することができる。
(10)上述した各実施例では、特に図4の時刻t11、t19に示すように、発生指示部17から制御部25にX線発生の命令が与えられると、一瞬で所定の出力のX線が発生するように説明したが、これに限られない。例えば、X線発生の命令が出力されてから所定の遅延時間が経過した後に、所定のX線出力でX線を発生させるように変更してもよい。同様に、上述した各実施例では、X線発生の命令が出力されると同時に、フィラメント電流Ifは第2電流値I2から第1電流値I1にステップ状に変化したが、これに限られない。例えば、X線発生の命令が出力されてから所定の時間をかけて、フィラメント電流Ifを第1電流値I1に到達させるように変更してもよい。
(11)上述した各実施例または上述の各変形実施例について、それらに含まれる構成を、さらに他の実施例および変形実施例の構成に置換または組み合わせるなどして適宜に変更してもよい。
1、2 … 診断用X線撮影装置
5 … X線管
7 … フラットパネル型X線検出器(FPD)
9 … 操作卓
11 … フィラメント
13 … ターゲット
15 … 電源供給部
17 … 発生指示部
21 … 被検体センサ
23 … 術者センサ
25 … 制御部
27 … 判定部
29 … 電流設定部
31 … フットスイッチ
33 … 禁止指示部
A … X線発生室
B … 操作室
C … 照視野
If … フィラメント電流
I1 … 第1電流値
I2 … 第2電流値
I3 … 第3電流値
k1、k2 … 検知領域
M … 被検体

Claims (9)

  1. 診断用X線撮影装置であって、
    X線管のフィラメントに電流を流してフィラメントを加熱する電源供給部と、
    人の存否を検知する人感センサと、
    前記人感センサの検知結果に基づいて、前記電源供給部によって供給されるフィラメント電流を、フィラメントを本加熱する第1電流値、及び、フィラメントを予備加熱する第2電流値のいずれよりも小さい第3電流値に変更する制御部と、
    を備えている診断用X線撮影装置。
  2. 請求項1に記載の診断用X線撮影装置において、
    第3電流値は、第2電流値の半分以下である診断用X線撮影装置。
  3. 請求項2に記載の診断用X線撮影装置において、
    第3電流値は、零である診断用X線撮影装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の診断用X線撮影装置において、
    前記人感センサは、術者によって操作される操作部の周囲において術者の存否を検知する術者センサ、及び、X線管の照視野において被検体の存否を検知する被検体センサの少なくともいずれかを含む診断用X線撮影装置。
  5. 請求項4に記載の診断用X線撮影装置において、
    前記人感センサは、前記術者センサと前記被検体センサの双方を含む診断用X線撮影装置。
  6. 請求項5に記載の診断用X線撮影装置において、
    前記制御部は、術者および被検体の双方がいないと判定したときは、前記フィラメント電流を第3電流値に変更する診断用X線撮影装置。
  7. 請求項5または請求項6に記載の診断用X線撮影装置において、
    前記制御部は、前記フィラメント電流が第3電流値である場合に術者および被検体の少なくともいずれかがいると判定したときは、前記フィラメント電流を第2電流値に変更する診断用X線撮影装置。
  8. 請求項1から請求項7のいずれかに記載の診断用X線撮影装置において、
    前記制御部は、前記人感センサが所定の不感期間にわたって人を検知しなかったときに人がいないと判定し、かつ、前記人感センサが前記不感期間に比べて短い有感期間にわたって人を検知したときに人がいると判定する判定部と、
    前記判定部による判定結果に応じて前記電源供給部を制御し、前記フィラメント電流を第3電流値及び第2電流値に変更させる電流設定部と、
    を備えている診断用X線撮影装置。
  9. 請求項1から請求項8のいずれかに記載の診断用X線撮影装置において、
    術者によって操作され、第3電流値への変更を禁止する命令を前記制御部に出力する禁止指示部を備え、
    前記制御部は、前記禁止指示部からの命令を受けると、前記人感センサの検知結果に関わらず前記フィラメント電流を第3電流値に変更しない診断用X線撮影装置。
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