JP2012011970A - 鞍乗型車両の発光ダイオード点灯回路 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】車両に設けられた発光ダイオードからなる灯火器を点灯させる制御手段を備えた鞍乗型車両の発光ダイオード点灯回路において、前記制御手段102は、前記操作スイッチ104のオン・オフにより電源から電源電圧が入力される入力ポート121と、前記入力ポート121の入力電圧により操作スイッチ104のリーク状態を判別する入力回路部123と、入力回路部123の判別結果により灯火器101の点灯を制御する制御部124と、操作スイッチ104と前記入力回路部123間に一端が接続され、他端が接地された誤点灯防止用抵抗122を備えるとともに、操作スイッチ104と電源との間に、制御部124により周期的にオン・オフ作動される間欠電源用スイッチ手段126を設ける。
【選択図】図3
Description
上述の発光ダイオード点灯回路の構成によれば、スイッチ14のリーク抵抗Rsに対して、Rs>(R1/R2)×Rrefが成立するように各抵抗の値を設定することで、スイッチ14にリークが発生しても差動増幅器13がオン状態とならない。そのため、トランジスタ12もオン状態とならず、LED9−1〜9−nを点灯させないようにすることができる。
更に、誤点灯防止用抵抗の発熱を低減させることで、入力回路部(正常/リークの判定を行う回路)(123)へ入力される電圧の最大出力も大きく取れるので、ノイズ等の影響に対して強くなりリークの検出精度も向上させることができる。
また、間欠電源用スイッチ手段(126)の駆動はイグニッションスイッチ(103)のオン操作に基づくので、不要な駆動を防ぐことができる。
更に、非防水型の操作スイッチ(104)を採用することもできるので、スイッチの小型化も図ることができ、ハンドルの取り廻しも良好なものとすることができる。
本発明の発光ダイオード点灯回路は、例えば自動二輪車等の鞍乗り型車両に搭載されるウィンカランプに適用される。図1は、本発明の発光ダイオード点灯回路により点灯するウィンカランプが装着された自動二輪車1の左側面図、図2は自動二輪車1の上面図である。
ハンドルバー39の前方位置には、イグニッションスイッチ103が設けられている。また、ハンドルバー39の左側グリップ40の内側部にはウィンカスイッチ104が、右側グリップ40の内側部にはハザードスイッチ105がそれぞれ装着されている。
発光ダイオード点灯回路は、自動二輪車等の鞍乗り型車両に搭載されるものであり、ハンドルバー39に設けられたウィンカスイッチ(操作スイッチ)104を運転者がオン・オフ操作することで、図1及び図2のフロントウィンカ44及びリヤウィンカ48等に対応するウィンカ灯火器101を点灯させる制御手段102を備えて構成されている。
ウィンカ灯火器101は、左折時に点灯させるフロント左側LED(FL)、リヤ左側LED(RL)、インジケータLED(INDL)と、右折時に点灯させるフロント右側LED(FR)、リヤ右側LED(RR)、インジケータLED(INDR)とから構成されている。すなわち、フロント左側LED(FL)及びフロント右側LED(FR)でそれぞれフロントウィンカ44を構成し、リヤ左側LED(RL)及びリヤ右側LED(RR)でそれぞれリヤウィンカ48を構成している。また、インジケータLED(INDL)及びインジケータLED(INDR)は自動二輪車1に搭載されたメータ45内に設けられ、点灯確認用のインジケータとして機能するものである。
したがって、イグニッションスイッチ103のオン時に、ウィンカスイッチ(操作スイッチ)104を左側LED点灯側にオンさせると、間欠電源用スイッチ手段126を介して入力ポート121Lにバッテリ100からの間欠電源が入力され、誤点灯防止用抵抗122L(抵抗値Rref)の両端に電圧V0が間欠的に印加される。抵抗値Rrefは、例えば100Ω程度に設定する。
一方、ウィンカスイッチ(操作スイッチ)104がオフの場合においても、水分が付着する等の原因でリークが発生しているような時には(リーク抵抗Rmは例えば1kΩ程度である)、バッテリ100からの電源電圧V0が間欠電源用スイッチ手段126を介してウィンカスイッチ(操作スイッチ)104及び誤点灯防止用抵抗122に作用し、誤点灯防止用抵抗122L又は誤点灯防止用抵抗122Rの両端に端子電圧V1(=Rref・V0/(Rm+Rref))が発生する。この場合、抵抗値Rrefが100Ωであれば、端子電圧V1は、(100/1100)V0=0.09V0となる。
制御部124では、この点灯許可信号を受けて、制御線133L又は制御線133Rを介して駆動手段125L又は駆動手段125Rに駆動信号を出力する。また、入力電圧の大きさが所定値より小さい時(正常状態のオフ時またはリーク状態)には、オフ時又はリーク状態であると判断して制御部124への点灯許可信号の出力が禁止される。
すなわち、各駆動手段125の電流検出部125aは、図5に示すように、入力回路部123から制御線133を介して入力された駆動信号による電流を検出し、ドライバ部125bを構成するスイッチング素子としてのトランジスタのゲートにオン信号を出力する。ドライバ部125bでは、入力保護抵抗を介してトランジスタのゲートに入力された信号によりトランジスタがオン状態となり、バッテリ100の電源電圧から各LEDに電流が流れることで灯火器101が点灯する。
制御部124は、制御線131に駆動信号を出力することで間欠電源用スイッチ126を間欠的にオンさせるが、このタイミングに同期する読み込みタイミング(図4の間欠電源が「ハイ」のタイミング)であるかを判断する(ステップ61)。
読み込みタイミングであれば、先ず、ウィンカスイッチ104の左ウィンカに対応する入力電圧(誤点灯防止用抵抗22Lの端子電圧)を読み込む(ステップ62)。
ウィンカスイッチ104の入力電圧が予め設定された所定値以上であるか否かを判断し(ステップ63)、入力電圧が所定値以上であれば左ウィンカ点灯のための駆動信号を駆動手段125Lに出力する(ステップ64)。所定値は、電源電圧V0(8〜16V)より小さい値で、Rref・V0/(Rm+Rref)より大きい値を予め設定している。
灯火器101の発光ダイオードFL,INDL,RLでは、駆動手段125Lからの駆動信号を受けて点滅する。また、入力電圧が所定値未満であれば、駆動信号が出力されずに左ウィンカは消灯状態となる(ステップ65)。
ウィンカスイッチ104の入力電圧が予め設定された所定値以上であるか否かを判断し(ステップ67)、入力電圧が所定値以上であれば右ウィンカ点灯のための駆動信号を駆動手段125Rに出力する(ステップ68)。
灯火器1の発光ダイオードFR,INDR,RRでは、駆動手段125Rからの駆動信号を受けて点滅する。また、入力電圧が所定値未満であれば、駆動信号が出力されずに右ウィンカは消灯状態となる(ステップ69)。
したがって、ウィンカスイッチ104にリーク電流が発生していた場合は、入力回路部23に入力される電圧が設定値より小さくなるため、ウィンカスイッチ104がオフであると判断し、駆動手段125による発光ダイオードの点灯を行わないので、リーク時の灯火器101の誤点灯の発生を防止できる。
また、間欠的に電源電圧が印加するようにしたので、許容される発熱量が同じである場合に、入力回路部123に入力する電圧の最大出力を大きく取れるので、ノイズ等の影響に対して強くなりリークの検出精度も向上させることができる。
したがって、デザインの自由度向上を図るため、灯火器のウィンカバルブをLEDに変更するような時に、コストダウンや小型化を図るために従来の非防水のウィンカスイッチを流用した場合でも、雨水等の付着時のリーク電流による誤点灯の発生を防止することができるとともに、発熱量も少なくなるので放熱用の機構を取り付ける必要がない。防水のウィンカスイッチを作成した場合においても、容易に置き換えることができる。
また、誤点灯防止用抵抗122には、省電力用の抵抗を使用することで小型化を図ることができる。
この発光ダイオード点灯回路では、ウィンカスイッチ(操作スイッチ)104に対して並列にハザードスイッチ105を接続している。ハザードスイッチ105の一端側が誤点灯防止抵抗122に接続されることで、ハザードスイッチ105のオン時に各誤点灯防止用抵抗122L,122Rに間欠電源が印加し、オフ時に間欠電源の印加が遮断されるように結線されている。
入力回路部123には、イグニッションスイッチ103から電圧供給線134が接続され、イグニッションスイッチ103のオン・オフ判定が可能なようになっている。電源供給回路129へは、電源供給回路129からの出力供給を制御する制御部124からの制御線135が接続されている。
制御線135は、イグニッションスイッチ103のオン・オフ状態について制御線134を介して入力回路部123が検出し、制御部124よりバッテリ100からの電源供給を保持する保持信号を供給するとともに、ウィンカスイッチ104、又はハザードスイッチ105をオンからオフ状態に変化させた時に、その変化を制御部124が受信し、電源保持を解除する解除信号を供給する。
制御部124は、電圧供給線134によりイグニッションスイッチ103が一旦オン状態となった以降のオン・オフ状態を検出する。イグニッションスイッチ103のオン状態が継続する状況であれば(ステップ81)、電源供給回路129は駆動手段125への電源供給を行うことなく、電源保持フラグを「1」にセットする(ステップ86)。
ウィンカスイッチ104またはハザードスイッチ105がオン状態である場合に、電源保持フラグが「1」であるかを確認する(ステップ87)。電源保持フラグが「1」である場合、入力回路部123は制御部124へ点灯許可信号を出力し、点灯許可信号を受けた制御部124では、電源供給保持信号を制御線135から電源供給回路129に出力し、電源供給回路129がバッテリ100からの電源電圧を駆動手段125へ供給する(ステップ83)。
この時点でウィンカスイッチ104またはハザードスイッチ105がオフ状態である場合は、電源供給回路129は駆動手段125への電源電圧の供給は行わない。
ウィンカスイッチ104またはハザードスイッチ105がオン状態からオフ状態に変化した場合(ステップ84)、制御部124は電源保持を解除する解除信号を制御線135から電源供給回路129に出力し、解除信号を受けた電源供給回路129はバッテリ100から駆動手段125への電源電圧の供給を解除し(ステップ85)、電源保持フラグを「0」にセットする(ステップ88)。
電源保持回路129による駆動手段125への電源保持が機能する場合は、ウィンカスイッチ104またはハザードスイッチ105がオン状態で、イグニッションスイッチ103がオン状態からオフ状態にした時だけである。これによりエンジンを停止させても、LEDの点灯を継続させることができる。
また、図3の発光ダイオード点灯回路におけるウィンカスイッチと同様に、コストダウンのために従来から存在する非防水のハザードスイッチを流用した場合でも、雨水等の付着時のリーク電流による誤点灯の発生を防止することができるとともに、誤点灯防止用抵抗による発熱量も少ないので放熱用の機構を取り付ける必要がない。
Claims (9)
- 運転者の操作に基づいてオン・オフする操作スイッチ(104)により、車両に設けられた発光ダイオードからなる灯火器(101)を点灯させる制御手段(102)を備えた鞍乗型車両の発光ダイオード点灯回路において、
前記制御手段(102)は、
前記操作スイッチ(104)のオン・オフにより電源からの電源電圧が入力される入力ポート(121)と、
前記入力ポート(121)の入力電圧により、前記操作スイッチ(104)のリーク状態を判別する入力回路部(123)と、
前記入力回路部(123)の判別結果により灯火器(101)の点灯を制御する制御部(124)と、
前記操作スイッチ(104)と前記入力回路部(123)間に一端が接続され、他端が接地された誤点灯防止用抵抗(122)とを備えるとともに、
前記操作スイッチ(104)と電源との間に、前記制御部(124)により周期的にオン・オフ作動される間欠電源用スイッチ手段(126)を設けた
ことを特徴とする鞍乗型車両の発光ダイオード点灯回路。 - 前記間欠電源用スイッチ手段(126)と電源との間に接続されたイグニッションスイッチ(103)を備え、
前記間欠電源用スイッチ手段(126)は、前記イグニッションスイッチ(103)のオン操作に基づいて、前記制御部(124)によって駆動される請求項1に記載の鞍乗型車両の発光ダイオード点灯回路。 - 前記入力回路部(123)は、前記周期的に入力される入力電圧の大きさを所定の電圧値と比較し、当該入力電圧の大きさが前記所定の電圧値より小さい時には、リーク状態であると判断して前記制御部(124)への点灯許可信号の出力を禁止する請求項1又は請求項2に記載の鞍乗型車両の発光ダイオード点灯回路。
- 前記制御手段(102)は、前記制御部(124)からの駆動信号により灯火器(101)を点灯駆動する駆動手段(125)を備える請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の鞍乗型車両の発光ダイオード点灯回路。
- 前記灯火回路(101)が方向指示器の点灯回路であり、前記操作スイッチ(104)をハンドルバー(39)に設けた請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の鞍乗型車両の発光ダイオード点灯回路。
- 前記操作スイッチ(104)に並列にハザードスイッチ(105)を設けるとともに、当該ハザードスイッチ(105)の一端を前記誤点灯防止用抵抗(121)に接続する請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の鞍乗型車両の発光ダイオード点灯回路。
- 前記操作スイッチ(104)、又はハザードスイッチ(105)をオン状態にしたままイグニッションスイッチ(103)をオンからオフ状態に変化させた時には、前記制御部(124)による前記間欠電源用スイッチ手段(126)への電圧供給を保持する電源保持手段(129)を設けた請求項6に記載の鞍乗型車両の発光ダイオード点灯回路。
- 前記操作スイッチ(104)、又はハザードスイッチ(105)をオンからオフ状態に変化させた時に、前記制御部(124)による電源保持を解除する請求項7に記載の鞍乗型車両の発光ダイオード点灯回路。
- 前記入力回路部(123)が前記操作スイッチ(104)をリーク状態と判別した場合、入力回路部(123)による次のリーク判断時において、前記制御部(124)は、周期的にオン・オフ作動される間欠電源用スイッチ手段(126)のオン時間を長く設定する請求項1に記載の鞍乗型車両の発光ダイオード点灯回路。
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