JP2012010889A - スロットマシン - Google Patents
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Abstract
【解決手段】遊技者のスタートスイッチの操作に基づく所定の制御処理を実施後、停止スイッチの操作に基づき停止制御を行ない、更に次のスタートスイッチの操作が行われた場合には、操作手段の機能を一時停止状態にするまたはリールを通常と異なる態様で回転若しくは停止させる特殊演出を実施する特殊演出実施手段と、所定の要件を達成したとき、特殊演出を実施可能な特殊演出状態制御手段とを備え、第1の特殊演出状態と、特殊演出の実施時間が第1の特殊演出状態より短い第2の特殊演出状態とがあり、所定の最短遊技時間を経過前にスタートスイッチが操作された場合には、第1の特殊演出状態を選択し、所定の最短遊技時間を経過後にスタートスイッチが操作された場合には、第2の特殊演出状態を選択する。
【選択図】図42
Description
このような最短遊技時間が設定されたスロットマシンの中には、最短遊技時間を経過する前に、遊技者がスタートスイッチの操作を行なったとき、最短遊技時間を経過する前の期間においてのみ選択される、その期間専用の演出を実行するスロットマシンが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
ここで、「役」には、一般的に、遊技を遊技者にとって有利に進行させる「当たり遊技」を行なうための「当たり役」と、入賞すると予め定められた数の遊技媒体の払い出しを行なう一般役と、遊技媒体を投入しないで遊技を再実施できる「再遊技」のための「再遊技役」とが含まれる。
また、「再遊技役」とは、抽選で再遊技役に当選し、再遊技役に対応した図柄が停止して入賞したときに、遊技媒体を投入することなく遊技を再実施できる「再遊技」(「リプレイ」ともいう)を実施することができる役である。また、再遊技役が当選し入賞したときには、再遊技役に当選した前の遊技でのベット数(投入した遊技媒体の枚数)と同じベット数で再遊技を行なうこともできるし、異なるベット数で再遊技を行なうこともできる。また、1回の遊技で投入できる遊技媒体の枚数である規定枚数としては、任意の枚数を用いることができ、複数種類の再遊技役を設定することもできる。
また、再遊技選択高状態における再遊技役の当選確率は、通常の遊技より僅かでも高い値であれば、任意の確率を設定することができる。
「図柄が表示されたリール」については、モータ等によって物理的に回転、停止が行なわれるリールも含まれるし、表示装置に表示され、画像上で回転、停止が行なわれる画像上のリールも含まれる。「リール制御手段」は、遊技者の停止操作に基づいて発信された停止信号を受信したときに、回転しているリールの停止制御を行なう。この場合、1つの停止操作で、全てのリールの回転を停止させる設定も可能であるし、各々のリールに対応した操作に基づいて、停止操作されたリールだけを停止させるように設定することも可能である。
逆に、「対応する図柄の組み合わせが有効ライン上に表示されない」とは、上記の「対応する図柄の組み合わせが有効ライン上に表示される」に該当するための要件を、満たさないことを意味する。従って、例えば、要件とされているリールのうち、一部のリールで停止すべき図柄が所定の有効ライン上に停止しないときでも、「表示されない」ことになる。もちろん、要件とされた全てのリールで停止すべき図柄が所定の有効ライン上に停止しないときも、「表示されない」ことになる。
「特殊演出」としては、「スタートスイッチまたはリール停止スイッチを含むリールの操作手段の機能を一時停止状態こと」も含まれるし、「リールを通常と異なる態様で回転または停止させること」も含まれる。
また、特殊演出状態の遊技において、抽選処理で複数の特殊演出の中から少なくとも1つの特殊演出またははずれを決定する。そして、抽選処理の結果がはずれの場合には、特殊演出を実施せず、抽選処理で何れかの特殊演出が選択された場合には、選択された特殊演出を実施する。
以上のような制御処理により、特殊演出状態の各遊技において、特殊演出を実施する場合と実施しない場合があり、更に、特殊演出を実施する場合においても、抽選結果に応じて、遊技ごとに異なる演出を実施することができる。
よって、このような制御処理により、遊技者に演出を堪能させることができるとともに、遊技の進行の遅延を最小限に抑えることが期待できる。
本実施形態に係るスロットマシン10の外観を図1に示す。
図1は、本実施形態に係るスロットマシンの外観を示す正面図である。同図において、スロットマシン10の筐体の前面部には、フロントパネル20が設けてある。このフロントパネル20の略中央には、垂直方向に縦長矩形の3つの表示窓22L、22C及び22Rが形成してある。
各リール40L、40C及び40Rは、上述した表示窓22L、22C及び22Rを介してそれぞれ視認可能となっている。リールが停止しているときには、1つの表示窓において、1本のリールの連続した3つの図柄が視認可能となる。このため、3つの表示窓22L、22C及び22Rの全てからは、合計9つの図柄が視認可能となる。
後述するように、各リール40L、40C及び40Rは、それぞれモータ(図示せず)により回転駆動され、各表示窓22L、22C及び22Rにおいて、各リール40L、40C及び40Rの外周面に描かれた図柄が上から下に向かって移動する。
なお、図26に示す実施形態においては、下側の水平入賞ラインL2Bは設定されていない。
遊技媒体投入口38から遊技媒体が投入されると、遊技媒体カウンタ(図示せず)が遊技媒体の枚数を計数する。この遊技媒体投入口38から規定枚数以上の遊技媒体が投入された場合には、規定以上の枚数をクレジット数として後述するRAM110に記憶するとともに、このクレジット数をクレジット数表示部53に表示するようになっている。
1−ベットスイッチ32は、クレジット数のうちの1枚だけを遊技の賭けの対象とするためのスイッチである。2−ベットスイッチ34は、クレジット数のうちの2枚だけを遊技の賭けの対象とするためのスイッチである。3−ベットスイッチ36は、クレジット数のうちの3枚のメダルを遊技の賭けの対象とするためのスイッチである。
遊技者が、スタートスイッチ50を傾動操作すると、上述した3つのリール40L、40C及び40Rが一斉に回転を開始する。これらリール40L,40C及び40Rの回転速度が一定速度に達すると、遊技者によるリール停止スイッチ52L、52C及び52Rの操作が有効となる。
遊技者が、リール停止スイッチ52Lを押動操作すると左リール40Lが停止する。リール停止スイッチ52Cを押動操作すると中リール40Cが停止する。リール停止スイッチ52Rを押動操作すると右リール40Rが停止する。
各リール40L、40C又は40Rが停止したときは、それぞれの外周面に描かれた図柄が、上述した表示窓22L、C、R中に見える縦3つのコマの位置に停止するように停止制御している。
上述したように、スロットマシン10における遊技は、停止させた複数のリール40L、40C又は40Rの図柄の組み合わせによって遊技結果が定まるというものである。また、この遊技は、スタートスイッチ50を遊技者が傾動操作するたびに行なわれ、複数のリール40L、40C又は40Rの回転開始から回転停止までの行程を1単位の遊技として、繰り返し行なうことができる。
更に、当たり役として、ミドルボーナス役(以下、MB役と称する)やシングルボーナス(以下、SB役)を設定することもできる。MB役(「2種BB役」と称する場合がある)は、当たり遊技の1つであるMB遊技(「2種BB遊技」と称する場合がある)に移行させる役であり、このMB遊技は、役抽選の結果によらず、所定の図柄の組み合わせが停止したとき入賞処理が行なわれる遊技(CB遊技と称する場合がある))を、予め定められた遊技媒体の払い出し数に達するまで、連続して行なうことができる。SB役は、当たり遊技の1つであるSB遊技に移行させる役であり、このSB遊技は、1遊技だけ行なわれる当たり遊技である。
スロットマシン10を制御する制御手段は、主制御回路100と副制御回路200から構成される。ここで、主制御回路100のブロック図を図2に示し、これに電気的に接続されている副制御回路200のブロック図を図3に示す。
上述したスタートスイッチ50は、主制御回路100のインターフェイス回路102に接続され、インターフェイス回路102は、入出力バス104に接続されている。スタートスイッチ50から発せられたリール回転開始信号は、インターフェイス回路102において所望の信号に変換された後、入出力バス104に供給される。入出力バス104は、中央処理回路(以下、CPUと称する)106にデータ信号又はアドレス信号が入出力されるようになされている。上述したリール回転開始信号は、「操作信号」の1つを構成する。
上述した入出力バス104には、ROM(リード・オンリー・メモリ)108及びRAM(ランダム・アクセス・メモリ)110も接続されている。ROM108は、スロットマシンの全体の流れを制御する制御プログラムや、制御プログラムを実行するための初期データを記憶する。また、RAM110は、上述した制御プログラムで使用するフラグや変数の値を一時的に記憶することができる。
入出力バス104には、モータ駆動回路114が接続されている。モータ駆動回路114には、上述した3つのリール40L、40C及び40Rの各々を回転駆動するステッピングモータ80L、80C及び80Rが接続されている。ステッピングモータ80L、80C及び80Rの各々は、3つのリール40L、40C及び40Rの内部に設けられ、ステッピングモータ80L、80C及び80Rの回転シャフトがリール40L、40C及び40Rの回転中心となるように、ステッピングモータ80L、80C及び80Rに取り付けられている。
CPU106が、上述したように、ステッピングモータ80L、80C及び80Rに対する制御をすることにより、リール40L、40C及び40Rの回転制御及び停止制御を行なうとともに、回転速度の制御を行なうことができる。
上述した接続線118は、副制御回路200のインターフェイス回路202に接続され、インターフェイス回路202は、入出力バス204に接続されている。主制御回路100から副制御回路200に送信された信号は、インターフェイス回路202において所望の信号に変換された後、入出力バス204に供給される。入出力バス204は、中央処理回路(以下、CPUと称する)206にデータ信号又はアドレス信号が入出力されるようになされている。
入出力バス204には、各表示ランプ124を駆動するためのランプ駆動回路218も接続されている。CPU206は、主制御回路100から供給される制御情報に応じて駆動指令をランプ駆動回路218に発し、駆動指令に応じて表示ランプ124を点灯駆動する。
更に、入出力バス204には、スピーカ64を駆動するためのスピーカ駆動回路222も接続されている。CPU206は、主制御回路100から供給される制御情報に応じてROM208に記憶されている音声データを読み出し、そのデータをスピーカ駆動回路222に供給する。このようにすることにより、スピーカ64から所定の音声が発せられる。
次に、スロットマシン10の制御の機能ブロック図を図4に示す。
制御回路として、主制御回路100と副制御回路200が電気的に接続され、主制御回路100には、操作手段300が電気的に接続され、また、リール40L、40C及び40Rの各々に設けられたモータ80L、80C及び80Rが電気的に接続されている。副制御回路200には、表示装置70、表示ランプ124、及びスピーカ64が電気的に接続されている。
3つのリール停止スイッチ52L、52C及び52Rから停止操作手段310が構成され、この停止操作手段310と、スタートスイッチ50と、ベットスイッチ32、34及び36とから操作手段300が構成される。この操作手段300は、スイッチに限られず、遊技者の四肢を用いた操作に基づいて操作信号を発生させるものであれば、あらゆる手段が適用できる。
主制御回路100は、役抽選手段410と、リール制御手段440と、入賞処理制御手段450と、再遊技制御手段460と、再遊技選択高状態制御手段470と、特殊演出状態制御手段480とを含む。
役抽選手段410は、役抽選処理によって、役(当たり役、一般役、再遊技役等)の抽選を行なうものである。役抽選手段410は、例えば、役抽選用の乱数発生器112(ハード乱数等)と、この乱数発生器112が発生する乱数を抽出する乱数抽出手段420と、乱数抽出手段420が抽出した乱数値に基づいて役の当選の有無及び当選役を判定する乱数判定手段430とを備えている。この役抽選手段410による制御処理は、役抽選処理サブルーチン(図6〜図10参照)に示される。
再遊技制御手段460は、抽選処理で再遊技役が当選し、停止した図柄に関する入賞図柄判定により、再遊技役に対応した図柄が揃ったと判別したときに、遊技媒体を投入しないで、次の遊技を行なうための制御を行なう。なお、入賞処理制御手段450や再遊技制御手段460による制御処理は、後述する入賞判定。フラグオフ処理サブルーチン(図14〜図19参照)。
副制御回路200には、画像制御手段510、音声制御手段520、ランプ制御手段530、及び報知演出制御手段540が設けられている。画像制御手段510は、報知演出制御手段540等から受信した画像データに基づいて、表示駆動回路220を制御して、表示装置70に所定の演出画像を表示することができる。なお、表示装置70、表示駆動回路220、画像制御手段510を含めて、画像表示手段と称する場合もある。
また、報知演出制御手段540は、上述の画像制御手段510、ランプ制御手段520、及び音声制御手段530に報知演出データを含む制御信号を送信して、所定の報知演出を実施するための制御処理を行なう。この制御処理の一例が、後述する報知画像表示サブルーチン(図22参照)に示される。
以下に、上述した制御手段において行なわれる各種の制御について、フローチャートを用いながら詳細に説明する。
図5には、主制御回路100で行なわれる制御処理のメインルーチンを示す。図6から図19には、このメインルーチンで行なわれる制御処理である各サブルーチンを示す。
図6〜図10には、役抽選手段410により行なわれる役抽選と、役抽選に引き続き行なわれるフラグオン処理を行なう役抽選処理サブルーチンを示す。図11〜図13には、リール制御手段440により、リールの回転、停止のための制御を行なうリール変動、停止サブルーチンを示す。図14には、リール変動、停止サブルーチンにより図柄が停止した後の制御処理である入賞判定・フラググオフ処理サブルーチンを示す。
なお、以下に説明する制御処理においては、スロットマシン10は予め起動されており、上述した主制御回路100や副制御回路200において用いられる変数は所定の値に初期化され、定常動作しているものとする。
まず、メインルーチンの制御処理の説明を、図5のフローチャートを用いながら説明する。このメインルーチンでは、遊技者が遊技媒体を投入して、複数の図柄が表示された複数のリールを回転させて停止させるまでの1工程を1回とする遊技を、1回行なうときの制御処理を示す。
まず、パラメータNRPの値が、0より大きいか否かを判断する(ステップS10)。ここでNRPは、再遊技を行なうか否かを定めるパラメータであり、0より大きい場合には再遊技を行ない、0以下の場合には再遊技を行なわないように設定されている。また、図17のステップS510に示すように、役抽選で再遊技役に当選し、当選役に対応した図柄が停止して入賞したときに、NRPの値として1をインプットするようになっている。
ステップS12の判断において、もし、遊技媒体が投入されていない(NO)と判断したときには、次に、クレジットされた遊技媒体が有るか否かを判断する(ステップS14)。この判断で、もし、クレジットされた遊技媒体はない(NO)と判別したときには、再びステップS12へ戻り、ステップS12とステップS14の判断処理を繰り返し実行する。
役抽選処理サブルーチン(ステップS24)に引き続いて、この役抽選の結果に基づいて、リール40L、40C、40Rを回転させてから停止させるリールの動きに関する制御処理を行なうリール変動、停止サブルーチン(ステップS26)が行なわれる。このリール変動、停止サブルーチンは、リール制御手段440によって行なわれ、このサブルーチンの詳細については、図11〜図13のフローチャートを用いて後述する。
そして、役抽選、入賞図柄判定の結果に基づいて、入賞した当たり遊技に対応した所定枚数の遊技媒体を払い出す払い出し処理(ステップS30)が行なわれる。この払い出し処理は、実際に遊技媒体を遊技媒体払出口62から払い出すことも可能であるし、払い出す代わりに、所定枚数の遊技媒体をクレジットすることも可能である。以上の制御処理によって1回分の遊技が終了する。このメインルーチンに示される制御処理を繰り返すことによって、遊技者は複数回数の遊技を行なうことができる。
次に、図52の模式図を用いて、下記に示す制御処理により進行する遊技状態の流れの概要を説明する。
本実施形態では、役抽選で一般役3(詳細には一般役3A〜3Eの何れかの組み合わせ)に当選したときに「不利益図柄」が表示されたとき、遊技状態を、通常の遊技またはRT2作動状態の遊技からRT1作動状態の遊技へ移行するようになっている。ここで、一般役3は一般役3A〜3Eから構成され、役抽選で図26(b)に示すような役の組み合わせに当選する可能性がある。図26(b)から明らかなとおり、役抽選で一般役3に当選する場合には、常に一般役3Aを含む役の組み合わせに当選し、図26(b)に示す一般役3A〜3Eの各組み合わせに対応した順番でリールを停止操作したとき、中リールにおいて、図柄ベルが縦3つの位置のうち中央の位置に表示される。一方、一般役3A〜3Eの各組み合わせに対応した順番でリールを停止操作しなかった場合には、図柄ベルが縦3つの位置のうち上の位置に表示される。つまり、正しい順番でリール停止操作を行なわなかったとき、「不利益図柄」として、中リールにおいて図柄ベルが縦3つの位置のうち上の位置に表示された「不利益図柄」を表示することになる。なお、「不利益図柄」が表示された場合には、一般役3A〜3Eの各組み合わせに対応した順番でリールを停止操作して、「利益図柄」が表示された場合に比べて、遊技媒体の払い出し枚数が少なくなっている。
RT2作動状態において、上述と同様の「不利益図柄」が表示されたとき、遊技者にとって不利なRT1作動状態へ移行する(図19のステップS626参照)。
また、通常(非RT、非BB)遊技、RT1作動状態の遊技、またはRT2作動状態の遊技において、役抽選でBB役に当選してBBフラグがオンになったとき、つまり内部中の遊技状態になったとき、内部中の遊技状態に対応したRT3作動状態の遊技へ移行する(図7のステップS72参照)。
BB遊技においては、役抽選における一般役3の当選確率(詳細には一般役3A〜3Bの何れかが当選する確率)が非常に高くなっており(確率1/1.15)、遊技者にとって最も有利な態様で遊技が進行する。このBB遊技が終了すると、通常(非RT、非BB)遊技へ戻る(図15のステップS412、S414参照)。
以上のような遊技の流れを実現するための各制御処理の説明を、メインサブルーチンの流れに沿って以下に説明する。
次にメインルーチンのステップS24で行なわれる役抽選処理サブルーチンについて、図6〜図10に示したフローチャートを用いながら詳細に説明する。
まず、スタートスイッチONの信号を受信したか否か判断する(ステップS40)。このスタートスイッチONの信号は、遊技者によるスタートスイッチ50の操作をしたときに操作手段300により発信される信号であり、この信号の受信に基づいてリール制御手段440へリール回転開始信号を送信することにより、リール制御手段440が、リールの回転を開始する制御を行なう(図11のステップS236参照)。スタートスイッチONの信号を受信してからリール回転開始信号を送信するまでの制御処理、つまり遊技者のスタートスイッチの操作に基づく所定の制御処理については、追って詳細に説明する。
ステップS40の判断で、もし、スタートスイッチONの信号を受信した(YES)と判別したときには、次に、遊技開始信号を、副制御回路200へ送信し(ステップS41)、ステップS42へ進む。ここで、ステップS41で副制御回路200へ送信した遊技開始信号は、報知画像表示サブルーチンのステップS800の制御処理で用いられる(図22参照)。
図柄番号2の一般役2は、役抽選における当選確率が1/100であって、右・中・左リールで図柄スイカが表示される場合に入賞するように設定されている。
図柄番号3〜7の一般役3A〜3Eにおいては、役抽選で一般役3A〜3Eの中の何れかが当選する確率が1/1.15であって、図23に示すような図柄が表示される場合に入賞するように設定されている。つまり、BB遊技中においては、役抽選で一般役3A〜3Eの何れかに当選する可能性が非常に高くなっている。
図柄番号9のはずれの確率は、約1/126という低い値が設定されている。
ここで、RT1作動時一般抽選表の実施例を図24aに示し、RT2作動時一般抽選表の実施例を図24bに示し、RT2作動時一般抽選表の実施例を図24cに示す。
RT1作動状態では、図柄番号9の通常再遊技役と図柄番号10の昇格再遊技役とが設定されているが、RT2、RT3作動状態では、図柄番号9の通常再遊技役のみが設定されている点で異なる。また、RT1、RT2作動状態では、BB役が設定されているが、内部中に対応したRT3作動状態では、BB役が設定されていない点で異なる。
例えば、RT2作動時一般抽選表は、上述のBB作動時抽選表に対して、更に図柄番号9の(通常)再遊技役と、図柄番号10のBB役とが追加されていることになる。
図柄番号3〜7の一般役3A〜3Eにおいては、役抽選で一般役3A〜3Eの中の何れかが当選する確率が1/5であって、図23に示すような図柄が表示される場合に入賞するように設定されている。
よって、中リールにおいて、図柄ベルが縦3つの位置のうち中央の位置に表示されたとき、中央の水平有効ラインL1、斜め右下がりの有効ラインL3A及び斜め右上がりの有効ラインL3Bの3本の有効ライン上に、一般役3Aに対応する図柄が表示されたことになる。よって、3枚×3ライン=9数の遊技媒体の払い出しを受けることができる。
一方、図柄ベルが縦3つの位置のうち上の位置に表示されたとき(つまり「不利益図柄」が表示されたとき)には、上側の水平上有効ラインL2A上のみに、一般役3Aに対応する図柄が表示されたことになるので、3枚の遊技媒体の払い出しのみを受けることになる。
更に、例えば、所定のリール停止順(例えば、右リールを最初に停止)でリール停止操作を行なった場合にはATを実施し、所定のリール停止順でリール停止操作を行なうことができなかった場合には、ペナルティとしてATを実施しないようにすることもできる。この場合には、あるタイミングにおけるリール停止順により、ATの実施の可否が定まり、これにより、獲得できる遊技媒体の枚数に差異が付くので、遊技の進行に変化がつき、遊技の興趣を高めることができる。
RT2作動時抽選表においては、図柄番号9の通常再遊技役の当選確率が1/2に設定され、右・中・左リールで図柄リプレイが停止する場合に入賞するように設定されている。つまり、RT2作動状態は、通常の遊技やRT1、3作動状態の遊技よりも、遊技者にとって有利な遊技状態になっている。
下記に示す通常(非RT・非BB)遊技中一般抽選表に比べて、RT2作動時抽選表においては、(通常)再遊技役の当選確率が高く設定されており、RT1、RT3作動時抽選表においては、再遊技役の当選確率が同一に設定されている。
RT1、RT2作動時抽選表において、図柄番号11(または10)のBB役については、役抽選における当選確率が1/300であって、右・中・左リールで図柄赤7が表示される場合に入賞するように設定されている。図柄番号10、11または12のはずれの確率は、RT1作動時抽選表で約1/1.86、RT2作動時抽選表で約1/5.74、RT3作動時抽選表で約1/1.86に設定されている。
そして、図6に引き続いて図7に移り、抽選判定の結果、BB役に当選したか否かを判断する(ステップS70)。この判断で、もし、BB役に当選した(YES)と判別したときには、BB役フラグをオンにして、RAM110に記憶し(ステップS71)、
次に、NRTの値に3をインプットして(ステップS72)、ステップS82へ進む。
つまり、次遊技から、RT2作動状態(再遊技役の当選確率1/2)が開始され、BB役が入賞したときに終了する(図17のステップS544参照)。
ステップS74の判断で、もし、再遊技役に当選していない(NO)と判別したときには、次に、一般役に当選したか否かを判断する(ステップS78)。この判断で、もし、役抽選によって一般役に当選した(YES)と判別したときには、一般役フラグをオンにして、RAM110に記憶し(ステップS80)、ステップS82へ進む。
以上のようにフラグオンに関する一連の処理を行なった後、ステップ82において、役抽選で当選した役に対応した図柄番号、制御図柄データをROM108から読み出して、後述するリール変動、停止サブルーチンに用いるため、このデータをRAM110に記憶する(ステップS82)。
次に、以上のような役抽選の結果、つまり当選役またははずれの情報を含む役抽選情報信号を副制御回路200へ送信して(ステップS84)、ステップS86へ進む。なお、ステップS84で副制御回路200へ送信した役抽選情報信号は、報知画像表示サブルーチンのステップS802において、役抽選結果に対応した報知画像を表示する制御処理に用いられる(図22参照)。
ここで、上記のカウンタGAMEに関する説明を含め、図8〜図13に示すリールを用いた特殊演出を実施するための制御処理の概要を説明する。
図8に示すAT・特殊演出状態抽選処理サブルーチンにおいて、所定の要件を満たしたとき、具体的には、BB遊技中ではない遊技で(ステップS120でNO)、特定役である一般役3に当選し(ステップS122でYES)、抽選処理で特殊演出状態1〜4の何れかに当選したとき(ステップS136でYES)、カウンタGAMEの値に20をインプットして(ステップS140参照)、特殊演出制御サブルーチン(図12参照)を実施可能な状態を設定する(図11のステップS222でYES)。特殊演出制御サブルーチンを実施して遊技を消化するごとに、GAMEの値を1ずつ減じていき(図12のステップS270参照)、GAMEの値が20から0となるまで、計21回の遊技において、特殊演出制御サブルーチンを実施するようになっている。このようなGAMEが0以上の特殊演出を実施可能な遊技状態を特殊演出状態と称し、複数の遊技に渡る特殊演出状態の期間を、特殊演出実施期間と称することができる。
次に、GAMEの値が0より小さい場合に実施されるAT・特殊演出状態抽選処理サブルーチンの説明を、図8のフローチャートを用いて行なう。
まず、NBBの値が0より大きいか否か判断する(ステップS120)。この判断で、もし、NBBの値が0より大きい、つまりBB遊技中である(YES)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。ステップS120の判断で、もし、NBBの値が0以下である、つまりBB遊技中でない(NO)と判別したときには、次に、役抽選で一般役3に当選したか否か判断する(ステップS122参照)。この判断で、もし、一般役3に当選していない(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。つまり、本実施形態では、一般役3が特定役となっており、役抽選でこの特定役に当選した場合に、特殊演出を実施可能な特殊演出実施期間の設定を行なうようになっている。
AT当選時特殊演出状態抽選表の場合には、特殊演出状態1〜4の4種類の特殊演出状態が設定されており、各々の特殊演出状態の当選確率が1/5に設定されている。また、特殊演出不実施の確率は1/5に設定されている。つまり、AT当選時においては、80%の確率で何らかの特殊演出状態が選択されることになっている。なお、特殊演出状態1〜4では、図29〜図32に示すように、演出パターン1〜5が選択される確率が少なくとも一部異なっている。なお、詳細な説明は後述する。
なお、ステップS124で行なうAT抽選処理やステップS134で行なう特殊演出状態抽選処理は、乱数発生器でハード乱数を発生させて取り出して、読み出した抽選表と照らし合わせて抽選処理を行なうこともできるし、ソフトウエア上の乱数を発生させて抽選処理を行なうこともできる。また、役抽選で取り出した乱数を用いて、抽選処理を行なうこともできる。後述する各抽選処理についても、同様に行なうことができる。
一方、ステップS136の判断で、もし、特殊演出状態に当選していない(NO)と判別したときには、カウンタの値に−1をインプットして(ステップS142)、本サブル一ンを終了する。この制御処理により、次遊技から、図11のステップS222の判断で、GAMEの値が0より小さい(NO)と判別されて、特殊演出制御サブルーチンを実施しないように制御処理される。
特に、抽選処理の結果や遊技状態やその他の条件に適応させて、複数の特殊演出状態の中から最適な特殊演出状態を定めることができるので、状況に応じた特殊演出を効果的に実施することができる。
[その1]
上記の実施形態においては、役抽選で一般役3に当選したとき、つまり一般役3を特定役として、GAMEの値に所定値をインプットする制御処理を行なっているが、これに限られるものではなく、一般役1、一般役2、1枚役、再遊技役、当たり役を始めとするその他の任意の役を特定役に設定することもできる。
特定役を1つの役に定めずに、図34の特殊演出状態抽選表に示すように、特殊演出状態1〜4の当選確率及び特殊演出不実施の確率が、役抽選の結果(一般役1〜3、一枚役、再遊技役の何れかに当選またははずれ)に応じて異なるようにすることもできる。図34に示す実施例の場合には、役抽選ではずれの場合には、常に特殊演出不実施が選択され、役抽選で一般役3または一枚役に当選した場合には、他の役に当選した場合よりも、何れかの特殊演出状態が選択される確率が高くなっている。ただし、図34に示す確率は一例に過ぎず、その他の任意の確率を設定することができる。
上記の実施形態では、所定の要件を達成すると、図8のステップS140において、GAMEの値に20をインプットするようになっているが、これに限られるものではない。例えば、抽選処理でGAMEの値を定めることもできる。
その一例として、図35にGAMEの値を抽選処理で定めるときに用いる抽選表の実施例を示す。図35(a)には、特殊演出状態1のときのゲーム数の抽選表を示し、図35(b)には、特殊演出状態2のときのゲーム数の抽選表を示す。この実施例では、選択された特殊演出状態の種類によって、インプットするGAMEの値の当選確率が異なっている。なお、図35の抽選表は、当選確率でなく、発生させる乱数の総数が256の場合の、各値に振り分けた置数を示す。
その他、特殊演出状態1〜4に応じてGAMEの値を定めることもできる。例えば、特殊演出状態1が選択された場合には、GAMEの値として10をインップットし、特殊演出状態2が選択された場合には、GAMEの値として15をインップットし、特殊演出状態3が選択された場合には、GAMEの値として20をインップットし、特殊演出状態4が選択された場合には、GAMEの値として25をインップットするようにすることも考えられる。
図8に示すAT・特殊演出状態抽選処理サブルーチンでは、特殊演出実施期間の遊技を実施する間は、ATフラグの持ち越し処理を行ない、特殊演出実施期間が終了した後、ATを開始するようになっているが、これに限られるものではない。図9に示すAT・特殊演出状態抽選処理サブルーチンのその他の実施形態では、特殊演出実施期間の遊技において、つまり特殊演出制御サブルーチンを行なうと同時に、ATを実施する制御処理を行なう。以下の説明においては、図8に示すフローチャートと異なる点に絞って説明を行なう。
本実施態様では、特殊演出が実施可能な特殊演出実施期間の遊技において、特別な遊技状態であるATも実施するので、遊技者の特殊演出及び遊技に対する関心を高め持続させることが期待できる。
上述の実施形態では、カウンタGAMEの値が0以上の、特殊演出状態抽選処理サブルーチンを実施する特殊演出実施期間の遊技においては、AT・特殊演出状態抽選処理サブルーチンは行なわないようにしているが(図7のステップS86でNO参照)、これに限られるものではない。例えば、図10に示すように、GAMEの値が0以上の特殊演出実施期間の遊技において、所定の要件を満たしたときに、ATを実施するための抽選処理に再チャレンジする機会を与え、GAMEの値を加算する制御処理を行なうこともできる。以下にその制御処理を、図10のフローチャートを用いて説明する。
この判断で、もし、一般役3に当選していない(NO)と判別したときには、そのまま、本サブルーチンを終了する。ステップS202の判断で、もし、一般役3に当選した(YES)と判別したとき、次に、ATフラグがオンになっているか否か判断する(ステップS204)。この判断で、もし、ATフラグがオンになっている(YES)と判別したときには、ステップS206からS210の制御処理を行なわずに、ステップS212へ進む。
次に、GAMEの値にゲーム数追加抽選処理で定められた値を加えて、新たなGAMEの値としてRAM110に記憶して(ステップS214)、本サブルーチンを終了する。
次に、図5のメインルーチンにおいて、上述の役抽選処理サブルーチン(ステップS24)が終了すると、次に、リール変動、停止サブルーチン(ステップS26)を行なう。図11に示すフローチャートを用いて、リール変動、停止サブルーチンの詳細な説明を行なう。
まず、図7のステップS82で記憶した図柄番号と制御図柄データを読み出す(ステップS220)。次に、GAMEの値が0以上であるか否か判断する(ステップS222)。この判断で、もし、GAMEの値が0より小さい(NO)と判別したときには、ステップS224の制御処理を行なわずに、ステップS226へ進む。
ステップS222の判断で、もし、GAMEの値が0以上である、つまり特殊演出実施期間の遊技である(YES)と判別したときには、ステップS224の特殊演出制御サブルーチンを行なって(ステップS224)、ステップS226へ進む。なお、図11に示すフローチャートでは、後述するステップS236以降の制御により、通常のリールを回転させて停止させる一連の制御処理が実施され、ステップS224に示すリールを用いた特殊演出は、通常のリール回転開始の前に行なわれる。
ここで、図12のフローチャートを用いて、特殊演出制御サブルーチンの詳細な説明を行なう。図12において、まず、FRZの値(図8のステップS138、図9のステップS178でインプットした値)が1であるか否か判断する(ステップS250)。この判断で、もし、FRZの値が1である、つまり特殊演出状態1である(YES)と判別したときには、特殊演出状態1演出パターン抽選表(図29参照)をRAM110から読み出して(ステップS252)、GAMEの値に応じた当選確率で演出パターン抽選処理(ステップS264)を行なう。
演出パターン1及び2は、全ての特殊演出状態演出パターン抽選表で当選する可能性があるが、演出パターン3は、特殊演出状態2演出パターン抽選表でのみ当選し、特に、特殊演出実施期間の後半であるGAMEの値が0〜4のときにのみ、当選して実施される可能性がある。
演出パターン4は、特殊演出状態3演出パターン抽選表でのみ当選し、特に、特殊演出実施期間の最後のGAMEの値が0のときにのみ実施され、この場合には、当選確率100%で常に実施される。
演出パターン5は、特殊演出状態4演出パターン抽選表でのみ当選し、特に、特殊演出実施期間の最後のGAMEの値が0のときにのみ実施され、この場合には、当選確率100%で常に実施される。
図33(a)に、ATはずれ時において、特殊演出状態1演出パターンを用いて演出パターン抽選を行なった場合の遊技進行の一例を示す。
図33(b)に、AT当選時において、特殊演出状態1演出パターンを用いて演出パターン抽選を行なった場合の遊技進行の一例を示す。
図33(c)に、AT当選時において、特殊演出状態2演出パターンを用いて演出パターン抽選を行なった場合の遊技進行の一例を示す。
図33(d)に、AT当選時において、特殊演出状態3演出パターンを用いて演出パターン抽選を行なった場合の遊技進行の一例を示す。
図33(e)に、AT当選時において、特殊演出状態4演出パターンを用いて演出パターン抽選を行なった場合の遊技進行の一例を示す。
ステップS266の判断で、もし、ステップS266の判断で、もし、何れかの演出パターンが選択されて、特殊演出を実施する(YES)と判別したときには、特殊演出実施サブルーチンを行なって(ステップS268)、ステップS270へ進む。
図13のフローチャートを用いて、特殊演出実施手段490により行なわれる特殊演出実施サブルーチンの詳細な説明を行なう。図13において、まず、演出パターン1が選択されたか否か判断する(ステップS280)。この判断で、もし、演出パターン1が選択された(YES)と判別したときには、左リールを0.5秒間回転させて停止させる特殊演出を実施して(ステップS282)、本サブルーチンを終了する。
ステップS226の判断で、もし、ATフラグがオンの状態である(YES)と判別したときには、次に、GAMEの値が0以上であるか否か判断する(ステップS228)。この判断で、もし、GAMEの値が0以上である(YES)、つまり特殊演出実施期間の遊技であると判別したときには、ステップS230〜S232の制御処理を実施せずに、ステップS234へ進む。
その他の場合として、AT抽選処理でAT当選となってATフラグがオンとなったが、特別演出状態抽選処理で特別演出状態が選択されずに、GAMEの値に−1がインプットされた場合(図8のステップS142参照)が考えられる。この場合には、特殊演出が実施されることなく、次の遊技からATが開始されることになる。
なお、例えば、最短遊技時間を約4.1秒とした場合、「遊技者のスタートスイッチの操作に基づく所定の制御処理の終了」のタイミングを、スタートスイッチONの信号受信完了としても、リール回転開始信号の送信完了としても、そのタイミングの差は、最短遊技時間に比べて極めて僅かである。
次に、回転を始めたリールが定速回転になっているか否かを判断する(ステップS238)。この判断で、もし、リールの回転がまだ定速回転になっていない(NO)と判別したときには、このステップS238の判断処理を繰り返す。つまり、リールの回転が定速回転に達するまでは、次の工程であるリールの停止制御が行なえないようになっている。
ステップS240の判断で、もし、リール停止信号を受信した(YES)と判別したときには、リール制御手段440は、リール停止信号を発信した停止スイッチに対応するリールの図柄組み合わせ制御(停止制御)を行なう(ステップS242)。
後述するATによって、役の組み合わせに応じた正しいリールの停止順を報知することができれば、遊技者は、確実に9枚の遊技媒体の払い出しを受けることができる。
また、中・右・左または中・左・右が正しいリール停止順の場合に、右リールを第1停止させたとき、第1停止リールである右リールにおいて、図柄ベルが縦3つの位置のうち上の位置に停止するように引き込み制御を行なうことにより、上述と同様に、第2停止リールの停止位置によって、図柄ベルが上の水平有効ラインL2A上に表示される可能性も、斜め右上がりの有効ラインL3B上に表示される可能性もあるので、遊技者の入賞に対する期待感を、第2リール停止のタイミングまで高い状態で保つことができる。
特に、RT3作動状態において、役抽選で通常再遊技役に当選する確率を高くすれば(例えば、確率1/2)、BB役が入賞するより再遊技役が入賞する可能性が高くなる。よって、RT2作動時においては、すぐにRT2作動状態が解除されてBB遊技に移行するよりは、RT2作動状態が所定期間継続する可能性が高いといえる。
この判断で、もし、全てのリールが停止してはいない(NO)と判別したときには、再びステップS240に戻り、ステップS240からステップS244の制御処理を繰り返す。以上により、全リールが停止するまで、リール停止信号を受信するごとに、対応するリールの図柄組み合わせ制御(停止制御)を行なう工程を繰り返す。
図5のメインルーチンにおいて、上述のリール変動、停止サブルーチン(ステップS26)が終了すると、次に、入賞判定、フラグオフ処理サブルーチン(ステップ28)を行なう。図14に示すフローチャートを用いて、入賞判定、フラグオフ処理サブルーチンの詳細な説明を行なう。
ステップS300の判断で、もし、遊技の状態がBB遊技中ではない(NO)と判別したときには、次に、当選役があるか否かを判断する(ステップS304)。この判断で、もし、当選役がある(YES)と判別したときには、役当選時処理サブルーチン(ステップS306)を行なって、入賞判定、フラグオフ処理サブルーチンを終了する。役当選時処理サブルーチンの詳細な説明は後述する。ステップS304の判断で、もし、当選役がない(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。
以下に、ステップS302、S306に示されるサブルーチンの詳細な説明を行なう。
次に、入賞判定、フラグオフ処理サブルーチン(図14参照)において、ステップS300でBB遊技中であると判別したときに実施するBB遊技中処理サブルーチン(ステップS302参照)の詳細な説明を、図15に示すフローチャートを用いて説明する。
まず、上述のリール変動、停止サブルーチンによって停止したリール図柄が入賞しているか入賞図柄判定を行ない(ステップS400)、次に、入賞図柄判定の結果、何らかの役が入賞しているか否かを判断する(ステップS402)。この判断で、もし、入賞がない(NO)と判別したときには、一般役のフラグがオンになっていればフラグオフにして(ステップS404)、ステップS410へ進む。
次に、BB遊技の終了条件が達成したか否かを判断する(ステップS410)。この判断で、もし、BB遊技の終了条件を達成してない(NO)と判別したときには、そのまま、本サブルーチンを終了する。また、ステップS410の判断で、もし、BB遊技の終了条件を達成している(YES)と判別したときには、NBBの値に0をインプットしてBB遊技状態を解除する(ステップS412)。次に、NRTの値に0をインプットして(ステップS414)、本サブルーチンを終了する。つまり、BB遊技が終了すると、通常(非RT、非BB)の遊技が開始される。なお、BB遊技開始時にNRTの値に0をインプットする制御処理を行なっているので(図17のステップS544参照)、ステップS414の制御処理を実施しなくても、次遊技から、通常(非RT、非BB)の遊技が開始される。
次に、入賞判定、フラグオフ処理サブルーチン(図14参照)において、ステップS304で当選役ありと判別したときに実施する役当選時処理サブルーチン(ステップS306参照)の詳細な説明を、図16に示すフローチャートを用いて説明する。
まず、上述のリール変動、停止サブルーチンによって停止したリール図柄が入賞しているか入賞図柄判定を行ない(ステップS500)、この入賞図柄判定の結果、何らかの役が入賞しているか否かを判断する(ステップS502)。この判断で、もし、入賞している(YES)と判別したときには、次に、BB役が入賞したのか否かの判断を行なう(ステップS504)。この判断で、もし、BB役が入賞した(YES)と判別したときには、当たり役入賞時サブルーチンを行なって(ステップS506)、本サブルーチンを終了する。なお、当たり役入賞時サブルーチンについては、図17を用いて追って詳細に説明する。
ステップS514では、一般役フラグをオフにして、BBフラグがオンになっていれば持ち越し処理を行なって(ステップS514)、本サブルーチンを終了する。
ステップS516の判断で、もし、BBフラグがオンになっていない(NO)と判別したときには、フラグオンになっているフラグ(再遊技役、一般役)をオフにして(ステップS520)、本サブルーチンを終了する。
次に、図16のフローチャートのステップS506に示す当たり役入賞時サブルーチンについて、図17を用いて詳細に説明する。
図17において、まず、NBBの値に1をインプットし(S540)、BBフラグをオフにして(ステップS542)、ステップS544へ進む。ステップS540の制御処理により、次の遊技からBB遊技が開始される。
ステップS544では、NRTの値に0をインプットする(ステップS544)。この制御処理により、RT作動状態であった場合には解除され、次遊技から、BB遊技が開始される。
次に、ATフラグをオフにし(ステップS548)、副制御回路200にAT解除信号を送信して(ステップS550)、本サブルーチンを終了する。ステップS548の制御処理により、ATフラグがオンの状態の場合には、ATフラグをオフになるので、特殊演出実施期間が経過後にATが実施されることはなくなる。また、ステップS550の制御処理により、副制御回路200でAT(報知演出)を実施している場合には、ATを解除する制御処理を行なうことになる(図21参照)。
その他、BB遊技に移行した後も、そのまま特殊演出実施期間の遊技を継続して実施し、特殊演出実施期間が経過した後、ATフラグに基づいてATを行なうことも考えられる。
次に、図16のフローチャートのステップS510に示す再遊技役入賞時サブルーチンについて、図18を用いて詳細に説明する。
図18において、まず、NRTの値が1であるか否か、つまりRT1作動状態であるか否か判断する(ステップS600)。この判断で、もし、NRTの値が1でない(NO)、つまりRT1作動状態でないと判別したときには、ステップS602及びS604の制御処理を行なわずに、そのままステップS606へ進む。
ステップS600の判断で、もし、NRTの値が1である(YES)、つまりRT1作動状態であると判別したときには、次に、役抽選で昇格再遊技役に当選したか否か判断する(ステップS602)。
ステップS606では、NRPの値に1をインプットし(ステップS606)、次に、再遊技フラグをオフにして、BBフラグがオンの状態であれば持ち越し処理を行なって(ステップS608)、本サブルーチンを終了する。ステップS606の制御処理により、次の遊技においては、遊技媒体を投入せずに遊技を行なう再遊技が実施される(図5のステップS22参照)。
次に、図16のフローチャートのステップS512に示す不利益図柄判定サブルーチンについて、図19を用いて詳細に説明する。
図19において、まず、役抽選で一般役3A〜3Eの何れかの組み合わせ(ただし、一般役3Aは常に含まれる)が当選したとき、所定のリール停止順でリール停止操作を行なわなかったときに表示される「不利益図柄」が表示されたか否か判断する(ステップS620)。この判断で、もし、「不利益図柄」が表示されていない(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。
ステップS624の判断で、もし、NRTの値が2である(YES)、つまりRT2作動状態であると判別したときには、NRTの値に1をインプットして(ステップS626)、本サブルーチンを終了する。つまり、RT2作動状態において「不利益図柄」が表示されたときには、次遊技から、RT1作動状態の遊技に移行するようになっている。
よって、遊技者は、リールの停止順によって、RT2作動状態を継続させたり、RT1作動状態に移行させたりすることができるので、遊技者に、遊技の進行をコントロールする遊技的な面白さを与えることができる。特に、ATにより、正しいリール停止順が報知される場合には、比較的遊技経験の少ない遊技者であっても、「不利益図柄」が表示されないようにリールの停止操作をして、RT2作動状態を確実に継続させることができる。
以上のように、ステップS302、S306に示されるサブルーチンが終了して、図14に示す入賞判定、フラグオフ処理サブルーチンが終了する。ここで、図5のメインルーチンに戻り、ステップS28の入賞判定、フラグオフ処理サブルーチンを終了し、ステップS30の払い出し処理を終了して、本メインルーチンを終了する。これにより、図柄が変動してから停止するまでの1工程を1回とする遊技を行なうための制御処理が終了する。
<AT設定サブルーチンの説明>
次に、主制御回路100から受信した信号に基づいて、副制御回路200で行なわれるAT設定サブルーチンの説明を、図20のフローチャートを用いて行なう。
図20において、まず、主制御回路100からAT開始信号(図9のステップS168、図11のステップS230参照)を受信したか否か判断する(ステップS700)。この判断で、もし、AT開始信号を受信していない(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。ステップS700の判断で、もし、AT開始信号を受信した(YES)と判別したときには、カウンタNATの値に15をインプットして(ステップS702)、本サブルーチンを終了する。
次に、主制御回路100から受信した信号に基づいて、副制御回路200で行なわれるAT解除サブルーチンの説明を、図21のフローチャートを用いて行なう。
図21において、まず、主制御回路100からAT解除信号(図17のステップS550参照)を受信したか否か判断する(ステップS720)。この判断で、もし、AT解除信号を受信していない(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。ステップS720の判断で、もし、AT解除信号を受信した(YES)と判別したときには、次に、カウンタNATの値が0より大きいか否か判断する(ステップS722)。
この判断で、もし、NATの値が0以下である(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。ステップS722の判断で、もし、NATの値が0より大きい(YES)と判別したときには、次に、カウンタNATの値に0をインプットして(ステップS724)、本サブルーチンを終了する。
次に、主制御回路100から受信した信号に基づいて、副制御回路200で行なわれる報知画像表示サブルーチンの説明を、図22のフローチャートを用いて行なう。本サブルーチンでは、報知演出制御手段540による制御処理であって、ATが設定された遊技(NAT>0の遊技)において、役抽選で一般役2に当選したとき、リール停止スイッチの正しいリール停止順を報知する演出画像を表示する制御処理を行なう。この制御処理により、遊技者は、確実に一般役2を入賞させることができる。
この判断で、もし、役抽選情報信号を受信していない(NO)と判別したときには、そのままステップS802の判断処理を繰り返す。つまり、役抽選情報信号を受信するまで待機状態になっている。ステップS802の判断で、もし役抽選情報信号を受信した(YES)と判別したときには、次に、カウンタNATの値が0より大きいか否か、つまりAT実施中か否か判断する(ステップS804)。この判断で、もし、NATの値が0以下である(NO)と判別しときには、本サブルーチンを終了する。
ステップS806の判断で、もし、一般役3に当選している(YES)と判別したときには、カウンタNATの値を1減じる制御処理を行なう(ステップS808)。次に、正しいリール停止順を報知するためのリール停止順報知画像を表示装置70に表示して(ステップS810)、ステップS812へ進む。ステップS812では、主制御回路100から全リール停止信号(図11のステップS246参照)を受信した否か判断する(S812)。
よって、ステップS810において、役の組み合わせに応じた正しいリールの停止順を報知することができれば、遊技者は、確実に9枚の遊技媒体の払い出しを受けることができるので、遊技者の演出及び遊技に対する関心が高まることが期待できる。
その他、例えば、所定のリールで表示すべき図柄が、3つの図柄のうちの何れか1つの場合(所謂三択の場合)に、該当する図柄を報知する演出も考えられる。その他の任意の報知演出を実施することが考えられる。
次に、特殊演出を実施可能な本発明に係るスロットマシンの第2の実施形態について、図36から図41を用いて詳細に説明する。
本発明に係るスロットマシンの第2の実施形態においては、上述の実施形態の内容をすべて含み、更に、特殊演出を実施可能な特殊演出実施期間の遊技(「特殊演出状態の遊技」とも称する)において、役抽選で当たり役に当選にしたとき、特殊演出状態を内部中の遊技状態に対応した「内部中特殊演出状態」に変更するようになっている。
はじめに、図36(a)に示すBB役当選時処理サブルーチン(その1)の説明を行なう。図36(a)において、まず、カウンタGAMEの値が0以上であるか否か判断する(ステップS1000)。この判断で、もし、GAMEの値が0より小さい、つまり特殊演出状態ではない(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。
ステップS1000の判断で、もし、GAMEの値が0以上である、つまり特殊演出状態である(YES)と判別したときには、次に、役抽選でBB役に当選したか否か判断する(ステップS1002)。この判断で、もし、BB役に当選していない(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。
ここで、「特殊演出状態を内部中特殊演出状態に変更する制御処理」として、例えば、図12のステップS264で行なう演出パターン抽選処理において用いる特殊演出状態演出パターン抽選表を、図29から図32に示す特殊演出状態1〜4演出パターン抽選表から、図37に示す内部中特殊演出状態演出パターン抽選表に変更する制御処理を行なうことが考えられる。
内部中に対応しない特殊演出状態1〜4演出パターン抽選表(図29〜図32参照)と、内部中特殊演出状態演出パターン抽選表(図37参照)とを比較すると、内部中に対応しない場合の特殊演出状態の継続期間(つまり特殊演出実施期間)が、GAMEの値が0〜20の計21遊技あるのに対して、内部中の特殊演出状態の継続期間(つまり特殊演出実施期間)が、GAMEの値が0〜4の計5遊技となっており、内部中ではかなり短い期間になっている。
以上のような内部中特殊演出状態演出パターン抽選表を用いて演出パターン抽選を行なった場合の遊技進行の実施例を、図38に模式的に示す。
図39にその一例として、特殊演出状態1演出パターン抽選表の置数を書き換えた場合の、書き換え後の抽選表の実施例を示す。
よって、上述と同様に、内部中の特殊演出状態の遊技においては、特殊演出が実施される可能性が高くなり、特殊演出の実施頻度が上がることによって、当たり役の当選や当たり遊技の開始に対する遊技者の期待感を高めることができ、延いては、遊技者の遊技に対する関心を高めることが期待できる。
このとき、ATフラグがオンの状態でBB役が開始された場合には、ATフラグの持ち越し処理を行なって、BB遊技終了後に、ATを開始することも考えられる。
更に、内部中特殊演出状態の遊技数を定めずに、BB役が入賞したことを契機に内部中特殊演出状態を終了させる制御処理を行なうこともできる。
よって、この場合には、内部中の遊技において、すぐに当たり役が入賞して内部中の遊技状態が終了する可能性よりも、内部中の遊技状態がある遊技期間(例えば、GAME0〜4の5遊技)継続する可能性が高いので、遊技者は内部中特殊演出状態における特殊演出を十分に堪能することができる。
次に、図36(b)に示すBB役当選時処理サブルーチン(その2)の説明を行なう。本実施形態のスロットマシンでは、入賞するとBB1作動時抽選表を用いて役抽選を行なうBB1遊技を行なうBB1役と、入賞するとBB2作動時抽選表を用いて役抽選を行なうBB2遊技を行なうBB2役とが設定されている。
BB1作動時抽選表においては、一般役3の当選確率(詳細には、一般役3A〜3Eの何れかの組み合わせに当選する確率)が非常に高く(確率:1/1.5)設定されており、BB2作動時抽選表においては、一般役3の当選確率(詳細には、一般役3A〜3Eの何れかの組み合わせに当選する確率)がBB1作動時抽選表より低く(確率:1/4.5)設定されている。なお、通常の遊技における、一般役3の当選確率(詳細には、一般役3A〜3Eの何れかの組み合わせに当選する確率)は1/5である(図25参照)。
つまり、BB1遊技は、通常の遊技に比べて遊技者にとって有利な態様で遊技が進行し、BB2遊技は、通常の遊技に比べて遊技者にとってあまり有利な態様では遊技が進行しないようになっている。
ステップS1100の判断で、もし、GAMEの値が0以上である、つまり特殊演出状態である(YES)と判別したときには、次に、役抽選でBB役に当選したか否か判断する(ステップS1102)。この判断で、もし、BB役に当選していない(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。
ステップS1104の判断で、もし、BB1役に当選した(YES)と判別したときには、次に、特殊演出状態を内部中特殊演出状態に変更する制御処理を行ない(ステップS1106)、カウンタGAMEの値に4をインプットして(ステップS1108)、本サブルーチンを終了する。
なお、特殊演出状態を内部中特殊演出状態に変更する制御処理については、図36(a)のステップS1004に示す制御処理と同一であり、更なる説明は省略する。
従って、遊技者にとって有利な遊技状態に移行するときにだけ、特殊演出状態を内部中特殊演出状態に変更するので、遊技の進行状況に応じた適切な演出を実施でき、遊技者の特殊演出に対する信頼度を高め、延いては、遊技者の遊技に対する関心を高めることが期待できる。
<第2の実施形態に関するその他の説明>
上述のように、内部中に対応した特殊演出状態の遊技が継続しているときに、BB役が入賞したとき、特殊演出状態を終了または中断してBB遊技を実施する場合も可能であるし、入賞により開始されるBB遊技を実施している間も、特殊演出状態を継続させることも可能である。
次に、特殊演出を実施可能な本発明に係るスロットマシンの第3の実施形態について、図42及び図43を用いて詳細に説明する。
本発明に係るスロットマシンの第3の実施形態においては、上述の実施態様を全て含み、更に、最短遊技時間を経過する前及び経過する後において、実施時間の異なる特別演出を選択して実施するようになっている。
図42において、まず、スタートスイッチONの信号を受信したか否か判断する(ステップS2000)。この判断で、もし、スタートスイッチONの信号を受信していない(NO)と判別したときには、このステップS2000の判断処理を繰り返す。つまり、遊技者がスタートスイッチ50を操作するまで、遊技のスタートを待つ待機状態となっている。
ステップS200の判断で、もし、スタートスイッチONの信号を受信した(YES)と判別したときには、次に、カウンタGAMEの値が0以上であるか否か判断する(ステップS2002)。この判断で、もし、カウンタGAMEの値が0より小さい(NO)、つまり特殊演出状態の遊技でないと判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。
ステップS2004の判断で、もし、最短遊技時間を経過している(YES)と判別したときには、第2演出パターン群を選択し(ステップS2008)、特殊演出制御サブルーチンを実施して(ステップS2010)、本サブルーチンを終了する。
なお、ステップS2010の特殊演出制御サブルーチンについては、図12に示す制御処理と同様な制御処理を行なうので、更なる説明は省略する。
具体的には、演出パターン1〜3においては、第1演出パターン群では、リールを1秒回転させて停止させるが、第2演出パターン群では、リールを0.2秒回転させて停止させる。なお、図29から図32に示す演出パターン1〜3では、リールを0.5秒回転させて停止させるようになっている。
演出パターン4においては、第1演出パターン群では、リールを10秒間フリーズさせるが、第2演出パターン群では、リールを2秒間フリーズさせる。なお、図29〜図32に示す演出4パターンでは、リールを5秒間フリーズさせるようになっている。
演出パターン5においては、第1演出パターン群では、全リールを10秒間逆回転させるが、第2演出パターン群では、全リールを2秒間逆回転させる。なお、図29〜図32に示す演出5パターンでは、全リールを5秒間逆回転させるようになっている。
最短遊技時間が経過した後にスタートスイッチONの信号を受信した場合に、特殊演出を一切行わないことは、遊技の進行の遅延を防ぐ観点からは有効であるが、特殊演出を実施しない遊技が生じてしまうので、これにより、遊技者の特殊演出に対する関心があまり高まらない虞がある。
なお、最短遊技時間を経過する前に特殊演出を開始する場合であっても、第1演出パターン群の演出パターンを実施すると、演出実施中に最短遊技時間を経過する場合が考えられる。この場合には、実施時間の短い第2の特殊演出状態を選択するという実施形態も考えられる。
このような制御処理により、遊技者に演出を堪能させることができるとともに、遊技の進行の遅延を最小限に抑えることが期待できる。
また、第1演出パターン群及び第2演出パターン群の実施時間を、時間tの関数として算出するようにすることもできる。
次に、特殊演出を実施可能な本発明に係るスロットマシンの第4の実施形態について、図44から図51を用いて詳細に説明する。
本発明に係るスロットマシンの第4の実施形態においては、上述の実施形態の内容をすべて含み、更に、リールを用いた特殊演出により、リール停止操作で、役抽選で当選した役に対応した図柄や所定の図柄を表示させるのに有用な情報を遊技者に報知する報知演出(所謂AT)を行なう。これを実現するための制御処理を、図44、45、47、48、50に示す。
はじめに、図44のリール変動、停止サブルーチンのフローチャートを用いて、スタートスイッチ操作時のリールAT制御処理の説明を行なう。このリール変動、停止サブルーチンと図11に示すリール変動、停止サブルーチンとを比べると、特殊演出やATに関連する制御処理を除いて同一である。よって、図44のステップS3008以降の制御処理については、図11のフローチャートと同一なので、詳細な説明を省略する。
ステップS3004の判断で、もし、GAMEの値が0以上である、つまり特殊演出状態の遊技である(YES)と判別したときには、ステップS3006のスタートスイッチ操作時リールAT制御サブルーチンを行なって(ステップS3006)、ステップS3008へ進む。ステップS3006のスタートスイッチ操作時リールAT制御サブルーチンは、図11の特殊演出制御サブルーチン(ステップS224参照)に相当するサブルーチンであり、本実施形態のリールATは特殊演出の1つであるといえる。
次に、図45を用いて、ステップS3006に示すスタートスイッチ操作時リールAT制御サブルーチンの詳細な説明を行なう。
役抽選で押し順関連役に当選したとき、所定の順番でリールを停止操作した場合に、当選した役に対応した図柄が表示され、それ以外の順番でリールを停止操作した場合に、当選した役に対応した図柄が表示されないようなリール制御を行なう。図45のスタートスイッチ操作時リールAT制御サブルーチンでは、このような押し順関連役に当選した場合に、リールを用いて遊技者に正しい押し順を報知するATを行なうものである。本実施形態では、一例として、最初に停止させる第1停止リールが正しかった場合、当選した役に対応する図柄が表示されて入賞するようになっている。つまり、左、中、右の3つのリールの中から1つを選択する場合(所謂三択の場合)の一例を示すものである。
ステップS3034では、ステップS3024、S3028、S3030の何れかにより所定のリールの回転が開始した後、所定時間が経過したか否か判断する(ステップS3034)。この判断で、所定時間を経過していない(NO)と判別したときには、この判断処理を繰り返す。つまり、所定時間が経過するまで、リールの回転が継続される。この所定の時間としては、遊技者がリールの回転を視認して報知の内容を理解できるだけの時間であれば、遊技進行の妨げとならないように、比較的短い時間が好ましい。よって、例えば、1〜5秒を例示することができるが、これに限られるものではない。
ステップS3034の判断で、もし、所定時間を経過した(YES)と判別したときには、回転中のリールを停止させて(ステップS3036)、本サブルーチンを終了する。
例えば、図24aに示すRT1作動状態のように、通常の遊技(図25参照)と比較して、再遊技役全体の当選確率は同一であるが、通常の遊技に設定されていない、昇格再遊技役が設定されている場合もあり得る。
また、例えば、再遊技役として、再遊技役1及び再遊技役2が設定されているとき、再遊技役1及び再遊技役2の個々の当選確率が、通常の遊技及びRT作動状態の遊技で異なっているが、再遊技役1及び再遊技役2の当選確率を合計した再遊技役全体の当選確率が両遊技状態で同一の場合が考えられる。一例を挙げれば、通常の遊技において、再遊技役1及び再遊技役2の当選確率が1/10であるとき、RT作動状態において、再遊技役1の当選確率が3/20であり、再遊技役2の当選確率が1/20である場合が考えられる。更に、通常の遊技より当選確率が高くなった再遊技役2が入賞すると、RT作動状態が解除されるように設定することもできる。
更に、その他の実施形態として、下記のような実施形態が考えられる。
[その1]
上述の図45に示す実施形態では、1つのリールのみを回転させることによって、第1停止リールを報知しているが、これに限られるものではなく、例えば、スタートスイッチを操作しても、1つのリールだけ回転しない、つまり1つのリールだけフリーズ状態にすることによって、第1停止リールを報知することもできる。
上述のように、RT作動状態の遊技においてATを実施する場合に限られるものではなく、例えば、非RTの通常の遊技でリールATを実施することもできる。
例えば、上述の実施形態と同様に、役抽選で特定役1に当選したとき、カウンタGAMEに所定値をインプットし、さらにGAMEの値が0以上のリールAT(特殊演出)を実施する遊技で、更に特定役2に当選したとき、カウンタGAMEに所定の値を加算したり、抽選処理を行なって抽選結果に応じた値を加算することもできる。この場合、抽選処理の結果、加算を行なわない場合や、GAMEの値を減じる制御処理を行なうこともできる。
また、特定役2に当選したことを、リールATで遊技者に報知する(例えば、リールを停止させて対応する図柄を表示する)ことも考えられる。
更に、リールATを行なう特定演出状態が終了した後、AT等の助けを借りずに、所定の役を入賞させることができたとき、リールATを復活させることも考えられる。この場合、抽選処理を行なって、当選した場合にのみ復活させることも考えられる。
また、正しい第1停止リールの情報を副制御回路200へ送信して、主制御回路100で行なうリールATに加えて、画像や音声を用いたATを行なうこともできる。この場合、リールの動きと、画像や音声を連携させることによって、より遊技者を魅了する演出を実施できる。また、副制御回路200で抽選処理を行なって、ATを実施するか否か定めることもできる。更に、主制御回路100と副制御回路200で個々に抽選処理を行なって、リールAT及び画像や音声によるATの実施の可否を個々に定めることもできる。
次に、図46を用いて、図45のステップS3032で外部端子へ送信したリール情報信号(正しい第1停止リールの情報を含む信号)を用いて、スロットマシン以外の機器でATを実施する実施形態の説明を行なう。
図46では、スロットマシンの上部に設置され、所定の情報を遊技者以外の者にも視認可能なように報知するためのコールランプを用いて、ATを行なうものである。
本実施形態では、左、中、右の3つのコールランプが設けられており、これらのランプを点灯、点滅等させることによって、左、中、右リールのうち、正しい第1停止リールがどのリールであるか報知することができる。
よって、外部端子へ送信された信号を用いて、コールランプを始めとするスロットマシン以外の設備を用いて報知演出を実施できるので、表示装置や表示ランプ等のスロットマシンの機器を一切用いずにATを実施することができる。
なお、遊技機以外の設備としては、コールランプ以外にも、例えば、遊技の履歴等を表示する表示装置を用いて、ATを行なうことができる。
また、本実施形態では、外部端子へ信号を送信する場合を示しているが、これに限られるものではなく、スロットマシンの外部の任意の機器の受信手段へ、リール情報信号(特殊演出の情報を含む信号)を送信することができる。
更に、外部端子へ送信した信号に基づく遊技状態監視システムも実現できる。スロットマシンから外部端子へ、特殊演出(リールAT)に関する情報だけでなく、入賞処理に関する情報を含む信号を送信することができる。この入賞処理に関する情報には、遊技媒体の払い出し枚数が含まれる。
この場合、特殊演出(リールAT)を実施した遊技と実施しない遊技とにおける遊技媒体の払い出し枚数を比較すると、一般的に、特殊演出つまりリールATを実施した遊技における遊技媒体の払い出し枚数の方が、リールATを実施しない遊技における遊技媒体の払い出し枚数より多くなる。もし、リールATを実施しない遊技における遊技媒体の払い出し枚数が、リールATを実施した遊技と同じまたはそれより多い場合には、スロットマシンを始めとする機器において、何らかの故障が生じていることや、何らかの不正行為が行なわれた可能性がある。
C47:よって、本実施形態の遊技状態監視システムでは、所定の警報を出すことによって、不測の事態に対処することができる。
例えば、リールATを実施したことにより、本来増えるはずの遊技媒体の払い出し枚数が増加していない場合には、遊技者がリールATによる報知の内容を、十分に理解していない虞がある。よって、これに対処するため、画像や音声を用いて、リールATの説明を行なうこともできるし、更に、リールATに代わって、またはリールATとともに、画像や音声を用いてATを行なうこともできる。このような制御処理により、比較的遊技経験の少ない遊技者を含む幅広い遊技者層に、リールATを十分に堪能してもらうことができる。
次に、図47から図51を用いて、本発明に係るスロットマシンの第4の実施形態に関するその他の実施形態であるストップスイッチ操作時のリールAT制御処理の説明を行なう。
ストップスイッチ操作時のリールAT制御処理では、リールの回転開始後、リールの停止操作維持にリールを用いたATを行なう特殊演出であり、図47には全体的な制御の流れを示すリール変動、停止サブルーチンを示し、図48には、正しいリール停止順(6択)を報知するリールATを行なうための制御フローを示し、図49には、そのリールATの実施例を模式的に示す。また、図50には、所定の図柄を遊技者に報知するための制御フローを示し、図51には、そのリールATの実施例を模式的に示す。
はじめに、図47のリール変動、停止サブルーチンのフローチャートを用いて、ストップスイッチ操作時のリールAT制御処理の全体的な流れの説明を行なう。このリール変動、停止サブルーチンと図11に示すリール変動、停止サブルーチンとを比較すると、特殊演出やATに関連する制御処理を除いて同一である。
更に詳細に述べれば、図47のステップS3106及びステップS3112の制御処理は、それぞれ図11のステップS238及びステップS240の制御処理と対応する。図47のフローチャートにおいては、図11のステップS238に対応するステップS3106の判断処理(リールが定速回転に達したか否かの判断処理)と、図11のステップS240に対応するステップS3112の判断処理(リール停止信号を受信したか否かの判断処理)との間に、ステップS3108とステップS3110の制御処理が付加されている点で、図11のフローチャートと異なる。その他の制御処理については、図11のフローチャートと異なるので、主に相違する点に絞って、下記に説明を行なう。
ステップS3108の判断で、もし、GAMEの値が0以上である、つまり特殊演出状態の遊技である(YES)と判別したときには、ステップS3110のストップスイッチ操作時リールAT制御サブルーチンを行なって(ステップS3110)、本サブルーチンを終了する。次に、図48を用いて、ステップS3110のストップスイッチ操作時リールAT制御サブルーチン(その1)の説明を行なう。
図48のストップスイッチ操作時リールAT制御サブルーチン(その1)は、役抽選で押し順関連役に当選したとき、所定の順番でリールを停止操作した場合に、当選した役に対応した図柄が表示され、それ以外の順番でリールを停止操作した場合に、当選した役に対応した図柄が表示されないようなリール制御を行なう場合において、遊技者に正しい押し順を報知するATを行なうものである。
本実施形態では、例えば、役抽選で一般役2に当選したとき、3つのリールについて正しいリール停止順(例えば、中、右、左リールの順)でリール停止操作した場合に、対応する図柄ベルが表示されて入賞するようになる場合が考えられる。つまり、図45に示すスタートスイッチ操作時リールAT制御サブルーチンでは、第1リール停止に対応するリールのみを選択する場合(所謂三択の場合)であったが、本実施形態では、第1リール停止に対応するリールと、第2リール停止に対応するリールとを選択する場合(所謂六択の場合)を示している。
この判断で、もし、正しい押し順は左リールを第1停止させることである(YES)と判別したときには、左リールのみを時間Tだけ間欠回転させた後、連続回転に戻す制御処理を行なって(ステップS3134)、ステップS3142へ進む。この制御処理により、遊技者は第1停止させるのは、左リールであることを認識することができる。
なお、以上により、第1停止を行なうときのリールATが終了する。
ステップS3142の判断で、もし、第1リール停止の停止操作信号を受信した(YES)と判別したときには、リール停止信号を受信したリールについて図柄組み合わせ制御(停止制御)を行なう(ステップS3144)。この図柄組み合わせ制御は、図11のステップS242に示すものと同一の停止制御であり、操作が行なわれたストップスイッチに対応したリールが停止する。
なお、第1停止時のATにより正しい順番でリールの停止操作を行なった場合には、第2リール停止時に左リールは回転しているはずであるが、間違った順番でリールの停止操作を行なった場合には、既に左リールが停止している場合もある。その場合には、ステップS3148の制御処理は行なわずに、ステップS3156へ進む。
なお、第1停止時のATにより正しい順番でリールの停止操作を行なった場合には、第2リール停止時に中リールは回転しているはずであるが、間違った順番でリールの停止操作を行なった場合には、既に中リールが停止している場合もある。その場合には、ステップS3152の制御処理は行なわずに、ステップS3156へ進む。
なお、第1停止時のATにより正しい順番でリールの停止操作を行なった場合には、第2リール停止時に右リールは回転しているはずであるが、間違った順番でリールの停止操作を行なった場合には、既に右リールが停止している場合もある。その場合には、ステップS3154の制御処理は行なわずに、ステップS3156へ進む。
なお、以上により、第2停止を行なうときのリールATが終了する。
ステップS3156の判断で、もし、第2リール停止の停止操作信号を受信した(YES)と判別したときには、停止信号を受信したリールについて図柄組み合わせ制御(停止制御)を行なう(ステップS3158)、これにより、操作が行なわれたストップスイッチに対応したリールが停止する。
ステップS3160の判断で、もし、第3リール停止の停止操作信号を受信した(YES)と判別したときには、停止信号を受信したリールについて図柄組み合わせ制御(停止制御)を行なって(ステップS3162)、本サブルーチンを終了する。この停止制御により、操作が行なわれたストップスイッチに対応したリールが停止し、全リールが停止することになる。
なお、リールを間欠回転させる時間Tは、間欠回転しているリールを視認できる時間であればよく、例えば、1〜5秒を例示することができる。ただし、これに限られるものではなく、その他の任意の時間を設定することができる。
図48に示す制御処理を行なった場合の実際のリールの動きの一例を、図49の模式図に示す。図49の実施例には、正しいリールの停止順が、左、右、中リールの順番である場合を示す。
図49において、(a)では、図48のステップS3132〜S3140に示した制御処理によるリールの動きを示し、第1停止を行なうのが左リールであることを報知するため、左リールを時間Tだけ間欠回転しているところを示す。そして、時間T経過後、左リールを間欠回転から連続回転に戻す。
(b)では、図48のステップS3142〜S3144に示した制御処理によるリールの動きを示し、第1停止時のリールATに従い、左リールのストップスイッチを停止操作したところを示し、これにより、(c)に示すように左リールの停止制御が行なわれて、一般役2に対応した図柄ベルが表示される。
(d)では、図48のステップS3156〜S3158に示した制御処理によるリールに動きを示し、第2停止時のリールATに従い、右リールのストップスイッチを停止操作したところを示す。
これにより、(e)に示すように、右リールの停止制御が行なわれて、一般役2に対応した図柄ベルが表示される。
これにより、(g)に示すように、中リールの停止制御が行なわれて、一般役2に対応した図柄ベルが表示される。以上のように、リールATによって正しいリール停止順でストップスイッチの操作を行なった結果、一般役2に対応する図柄ベルが表示され入賞する。
以上により、第1及び第2リール停止時に行なわれるリールATにより、役抽選で当選した一般役2を入賞させることができ、所定枚数の遊技媒体の払い出しを受けることができる。
なお、スタートスイッチ操作に基づくリール回転開始時または全リール回転時に、リールの動きで、第1停止リール及び第2停止リールの両方を一度に報知することも可能である。
次に、図50に示すストップスイッチ操作時リールAT制御サブルーチン(その2)の説明を行なう。なお、このサブルーチンは、図44のリール変動、停止サブルーチンのステップS3006の制御処理に相当する。
このフローチャートでは、リールの停止順ではなく、役抽選で当選した役に対応した図柄を遊技者に報知するための特殊演出(リールAT)を行なう。図50に示した実施形態では、役抽選で一枚役に当選し、左リールで表示すべき図柄バーを報知するための制御処理を示す。なお、中、右リールについては、任意のタイミングでリール停止操作を行なっても、一枚役に対応した図柄ベル、リプレイが常に表示されるようになっている(図27参照)。
ステップS3200の判断で、もし、図柄報知関連役に当選した(YES)と判別したときには、左リールのみ、図柄バーが表示されるように停止させる(ステップS3202)。そして、時間Tが経過したか否か判断する(ステップS3204)。この判断で、もし、時間Tが経過していない(NO)と判別したときには、この判断処理を繰り返す。つまり、時間Tが経過するまで待機状態となり、その間、左リールは図柄バーを表示した状態で停止している。
図50に示す制御処理を行なった場合の実際のリールの動きの一例を、図51の模式図に示す。
図51において、(a)では、全リールが回転しているところを示し、(b)では、図50のステップS3202〜S3204に示した制御処理によるリールに動きを示し、時間Tだけ左リールを図柄バーが表示されるように停止しているところを示す。
(c)では、図50のステップS3202〜S3208に示した制御処理によるリールに動きを示し、図柄バーの報知に従い、所定のタイミングで左リールのストップスイッチを停止操作したところを示す。
(d)では、図50のステップS3208〜S3210に示した制御処理によるリールに動きを示し、(c)に示すリール停止操作に基づく、左リールの停止制御により、左リールに図柄バーが表示されたところを示す。
リール停止操作で表示すべき図柄を報知する場合には、役抽選で当選した役に対応した図柄だけでなく、役抽選ではずれの場合に表示される図柄や、当選した役に対応した図柄を表示させることができなかった場合に表示される図柄も含まれる。また、図柄の表示が、所定の遊技状態の開始要件や終了要件になっている図柄が報知される場合もある。
よって、本実施態形態では、表示装置を用いずにATが実施可能であるとともに、遊技者が高い関心を示すような魅力のある演出を実施可能なスロットマシンを提供することができる。
よって、上述のリールATによって、役の組み合わせに応じた正しいリールの停止順を報知することができれば、遊技者は、確実に9枚の遊技媒体の払い出しを受けることができるので、遊技者のリールAT(特殊演出)及び遊技に対する関心が高まることが期待できる。
また、リールATを行なっている特殊演出状態の遊技において、役抽選で当たり役に当選して内部中となった場合には、内部中だけ実施される特別なリールの動きをするリールATに切り替えることにより、通常と異なる遊技状態であることを遊技者に報知することもできる。また、リールATを行なっている特殊演出状態の遊技において、役抽選で当たり役に当選して内部中となった場合には、リールATを一時中断させ、当たり遊技が終了した後、リールATを再開することも考えられる。
以上のような制御処理により実現される特殊演出やATの実施形態のうち、その代表的な実施形態の概要を、図53、54を用いて再度説明する。
特殊演出やATを実施する1つの実施形態として、図53(a)に示すような図8のフローチャートに対応する実施形態(遊技の流れ)がある。
この実施形態では、BB遊技以外の遊技状態において、役抽選で一般役3に当選したとき、抽選処理に基づいて(抽選処理により当選した場合)、所定の特殊演出実施期間(例えば、21遊技の間)を設定し、ATフラグをオンにする。主制御回路100で制御する特殊演出を所定の特殊演出実施期間を実施した後、ATフラグをオフにし、副制御回路200へAT開始信号を送信する。これにより次遊技から、所定の遊技期間(例えば15遊技の間)、副制御回路200によりATを実施することができる。例えば、ATで一般役3に関する正しいリール停止順を報知することによって、遊技者は、確実により多くの枚数の遊技媒体の払い出しを受けることができる。
このとき、副制御回路200によりATを実施する代わりに、主制御回路100で制御するリールATを行なうこともできる。また、主制御回路100で実施するリールATと、副制御回路200で実施される画等によるATとを同時に行ない、それらを組み合わせて、更に遊技者が高い関心を示すような新たな態様のATを実現することもできる。
特殊演出やATを実施するその他の実施形態として、図53(b)に示すような図9のフローチャートに対応する実施形態(遊技の流れ)がある。この場合には、BB遊技以外の遊技状態において、役抽選で一般役3に当選したとき、抽選処理に基づいて(抽選処理により当選した場合)、所定の特殊演出実施期間(例えば、15遊技の間)を設定し、副制御回路200へAT開始信号を送信する。これにより、主制御回路100で制御する特殊演出を実施するとともに、副制御回路200により画像等を用いたATを実施することができる。これにより、例えば、ATで一般役3に関する正しいリール停止順を報知することによって、遊技者は、確実により多くの枚数の遊技媒体の払い出しを受けることができる。
このとき、特殊演出としてリールATを行なうことも可能であり、この場合には、副制御回路200によりATを実施する代わりにリールATを行なうこともできる。また、主制御回路100で実施するリールATと、副制御回路200で実施される画等によるATとを同時に行ない、それらを組み合わせて、更に遊技者が高い関心を示すような新たな態様のATを実現することもできる。
特殊演出やATを実施するその他の実施形態として、図54に示すような図36(a)のフローチャートに対応する実施形態(遊技の流れ)がある。
この場合には、BB遊技以外の遊技状態において、役抽選で一般役3に当選したとき、抽選処理に基づいて、所定の特殊演出実施期間(例えば、21遊技の間)を設定し、ATフラグをオンにする。この特殊演出実施期間中に役抽選で当たり役に当選して内部中の遊技状態になったとき、内部中に対応した演出パターン抽選表に変更して、内部中特殊演出を行なう。また、内部中特殊演出では、内部中の状態が継続する期間に対応させて、通常の特殊演出実施期間より短い期間(例えば、5遊技の間)を設定する。
また、このとき、副制御回路200によりATを実施する代わりに、主制御回路100で制御するリールATを行なうこともできる。また、主制御回路100で実施するリールATと、副制御回路200で実施される画等によるATとを同時に行ない、それらを組み合わせて、更に遊技者が高い関心を示すような新たな態様のATを実現することもできる。
38 遊技媒体投入口
32、34、36 ベットスイッチ
40L、40C、40R リール
50 スタートスイッチ(操作手段)
52L、52C、52R リール停止スイッチ(操作手段)
70 表示装置
80L、80C、80R ステッピングモータ
100 主制御回路
106 CPU
108 ROM
110 RAM
112 乱数発生器
114 モータ駆動回路
124 表示ランプ
200 副制御回路
220 表示駆動回路
300 操作手段
310 停止操作手段
410 役抽選手段
420 乱数抽出手段
430 乱数判定手段
440 リール制御手段
450 入賞処理制御手段
460 再遊技制御手段
470 再遊技選択高状態制御手段
480 特殊演出状態制御手段
490 特殊演出実施手段
510 画像制御手段
520 音声制御手段
530 ランプ制御手段
540 演出制御示手段
Claims (4)
- 遊技媒体を投入して、複数の図柄が表示された複数のリールを回転させて停止させるまでの工程を1回とする遊技を実施可能なスロットマシンであって、
複数の役の中から、抽選処理により少なくとも1つの役またははずれを決定する役抽選を行なうための役抽選手段と、
遊技者のスタートスイッチの操作に基づく所定の制御処理を実施後、複数の図柄が表示された複数のリールの回転を開始させ、該複数のリールが定常回転に達した後、遊技者のリール停止スイッチの操作に基づく信号を受信したとき、前記役抽選の結果に応じて、回転させたリールの停止制御を行ない、更に前記所定の制御処理を終了したタイミングから所定の最短遊技時間を経過する前に次の前記スタートスイッチの操作が行われた場合には、前記所定の最短遊技時間を経過後に前記複数のリールの回転を開始させるリール制御手段と、
前記役抽選で何れかの役に決定したときフラグを設定し、前記フラグが設定された状態で、前記リール停止制御により該役抽選で決定された役に対応した図柄の組み合わせが有効ライン上に表示されて入賞したと判断したとき、該入賞したと判断された役に対応した入賞処理を行なう入賞処理制御手段と、
前記スタートスイッチ若しくは前記リール停止スイッチを含む前記リールの操作手段の機能を一時停止状態にするまたは前記リールを通常と異なる態様で回転若しくは停止させる特殊演出を実施する特殊演出実施手段と、
所定の要件を達成したとき、前記特殊演出を実施可能な特殊演出状態を設定する特殊演出状態制御手段と、
を備え、
第1の特殊演出状態と、前記特殊演出の実施時間が前記第1の特殊演出状態より短い第2の特殊演出状態とがあり、
前記所定の最短遊技時間を経過前に前記スタートスイッチが操作されて前記特殊演出を実施する場合には、前記特殊演出状態制御手段により、前記第1の特殊演出状態を選択し、
前記所定の最短遊技時間を経過後に前記スタートスイッチが操作されて前記特殊演出を実施する場合には、前記特殊演出状態制御手段により、前記第2の特殊演出状態を選択することを特徴とするスロットマシン。 - 前記特殊演出状態が複数の遊技に渡って継続し、
前記特殊演出状態の各遊技において、前記特殊演出状態制御手段により、抽選処理で複数の前記特殊演出の中から少なくとも1つの前記特殊演出またははずれを決定し、該抽選処理で何れかの前記特殊演出が選択された場合には、前記特殊演出実施手段により、選択された該特殊演出を実施することを特徴とする請求項1に記載のスロットマシン。 - 前記所定の最短遊技時間を経過する前に前記特殊演出を開始し、前記第1の特殊演出状態の前記特殊演出を実施したとき、該特殊演出を実施中に前記所定の最短遊技時間を経過する場合には、前記特殊演出状態制御手段により、前記第2の特殊演出状態を選択することを特徴とする請求項1または2に記載のスロットマシン。
- 前記所定の最短遊技時間を経過する前に前記特殊演出を開始し、前記第1の特殊演出状態の前記特殊演出を実施したとき、該特殊演出を実施中に前記所定の最短遊技時間を経過する場合には、既に実施された所定の数の遊技における平均遊技時間に基づいて、前記特殊演出状態制御手段により、前記第1の特殊演出状態を選択するか前記第2の特殊演出状態を選択するか定めることを特徴とする請求項1または2に記載のスロットマシン。
Priority Applications (1)
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