上述した発明によれば、リール制御手段により特定の図柄の組合せがリールに表示されたときに、所定の開始条件を達成したとして、遊技の状態を、複数の再遊技役の中の主再遊技役が当選する確率が通常遊技状態の値と異なる値に設定された再遊技確率変動状態に変更する再遊技確率変動状態制御手段を有することから、特別遊技終了後等の一定の条件に限定されていた再遊技確率変動状態の遊技に限定されず、通常遊技中においても、特定の図柄の組合せがリールに表示されることによって開始条件が達成されたとして、再遊技確率変動状態の遊技に変更可能となる。従って、遊技状態を、主再遊技役が当選する確率が所定の遊技状態の値よりも高い値に設定された再遊技確率変動状態に変更することにより、遊技者が獲得できる遊技媒体枚数を増加させることができる。
また、複数の再遊技役が、第1の再遊技役と、第2の再遊技役とを含み、特定の図柄の組合せが、第1の再遊技役の図柄の組合せと、第2の再遊技役の図柄の組合せとを含み、遊技の状態が複数の移行状態を含み、複数の移行状態は各移行状態毎に第1の再遊技役及び第2の再遊技役が当選する確率が異なる値に設定され、再遊技確率変動状態制御手段が、移行状態の遊技において、第1の再遊技役の図柄の組合せがリールに表示されたときには、主再遊技役が当選する確率が通常遊技状態の値よりも高い値に設定された主再遊技役高確率状態に変更し、第2の再遊技役の図柄の組合せがリールに表示されたときには、通常遊技状態に変更することから、主再遊技役高確率状態においては、主再遊技役が当選する確率が通常遊技状態の値よりも高い値に設定されていることから、遊技者が獲得できる遊技媒体枚数を増加させることができる。
そして、移行状態において、特定の図柄の組合せである第1又は第2の再遊技役の図柄の組合せがリールに表示されることにより、主再遊技役高確率状態又は通常遊技状態に変更することから、遊技のバリエーションが広がり、遊技性のある内容をさらに遊技に含ませることが可能となり、遊技者の遊技に関する関心や新鮮味を長く継続させることができる。
以下、本発明の実施形態を図面を参照しつつ詳細に説明する。本実施形態においては、主再遊技役である再遊技役1と、主再遊技役以外の再遊技役2並びに再遊技役3とからなる複数の再遊技役が設けられ、RB遊技などの特別遊技を終了したときに、特別役の図柄の組合せごとに対応して設けられた移行状態に変更する。さらに、再遊技役2及び再遊技役3の図柄の組合せは特定の図柄の組合せに含まれ、移行状態の遊技において、特定の図柄である再遊技役3の図柄の組合せがリールに表示されたときには、主再遊技役が当選する確率が通常遊技状態の値よりも高い値に設定された主再遊技役高確率状態に変更し、再遊技役2の図柄の組合せがリールに表示されたときには、前記通常遊技状態に変更する。
<<構成>>
<スロットマシン10の構成>
図1は、本発明の実施の形態によるスロットマシン10の外観を示す図である。図1に示す通り、スロットマシン10の筐体の前面部には、フロントパネル20が設けられている。このフロントパネル20の中には、垂直方向に縦長の矩形の3つの表示窓22L、22C及び22Rが形成されている。
これらの3つの表示窓22L、22C及び22Rの前面には、5本の入賞ラインが定められている。この5本の入賞ラインは、水平の3本(中央L1、上下L2A、L2B)の入賞ラインと、斜めの2本(斜め右下がりL3A,斜め右上がりL3B)の入賞ラインとがあり、投入された遊技媒体(本実施形態ではメダルを用いている。)の枚数により有効となった入賞ライン(以下、「有効ライン」と称する。)が表示される。
上述した表示窓22L、22C及び22Rの下方には、概略水平の操作パネル部30が設けられている。操作パネル部30の左側には、1−ベットスイッチ32、2−ベットスイッチ34及び最大ベットスイッチ36が設けられている。また、操作パネル部30の右側には、遊技媒体を投入することができる遊技媒体投入口38が設けられている。
遊技媒体投入口38から遊技媒体が投入されると、遊技媒体カウンタ(図示せず)により遊技媒体の枚数が計数され、規定枚数以上の遊技媒体が投入された場合には、規定以上の枚数はクレジット数として後述するRAM110に記憶される。
1−ベットスイッチ32は、クレジット数のうちの1枚だけを遊技の賭けの対象とするためのスイッチである。2−ベットスイッチ34は、クレジット数のうちの2枚だけを遊技の賭けの対象とするためのスイッチである。最大ベットスイッチ36は、クレジット数のうちの3枚のメダルを遊技の賭けの対象とするためのスイッチである。
以下においては、賭けの対象となる遊技媒体の数を「ベット数」と称し、上述した1−ベットスイッチ32、2−ベットスイッチ34又は最大ベットスイッチ36の操作により遊技者によって賭けの対象として設定されたメダルの数を「設定ベット数」と称する。
1−ベットスイッチ32を遊技者が操作したときには、5本の入賞ラインのうちの1本、例えば入賞ラインL1を有効化する。また、2−ベットスイッチ34を操作したときには、5本の入賞ラインのうちの3本、例えば入賞ラインL1、L2A及びL2Bを有効化する。更に、最大ベットスイッチ36を操作したときには、5本の入賞ラインの全て、即ちL1、L2A、L2B、L3A及びL3Bを有効化する。
また、スロットマシン10の筐体の上方には、液晶ディスプレイパネルから構成される画像表示装置70が設けられている。なお、表示装置70は、上述した液晶ディスプレイパネルに限られず、画像情報や文字情報を遊技者が遊技中に視認し得る装置であれば、その他あらゆる画像表示装置を用いることが可能である。この表示装置70においては、遊技履歴を表示したり、特別遊技における演出画像、役の抽選に応じた演出画像、遊技の進行状況に応じた演出画像等を表示したりすることができる。
スロットマシン10の筐体の内部には、3個のリール40L,40C及び40Rが回転自在に設けられている。リール40L,40C及び40Rは、リング状の形状であり、このリール40L,40C及び40Rの外周面には、図柄が印刷されたリールテープが貼り付けられている。リール40L,40C及び40Rの各々には、例えば、21個の図柄が等間隔で配置されている。これらの図柄の配列は、リール40L,40C及び40Rの各々で異なる。これらのリール40L,40C及び40Rの各々は、上述した表示窓22L、22C及び22Rを介して視認可能に設けられている。リールが停止しているときには、1つの表示窓において、1本のリールの連続した3つの図柄が視認可能となる。このため、3つの表示窓22L、22C及び22Rの全てからは、合計9個の図柄が視認可能となる。
後述するように、リール40L,40C及び40Rの各々は、モータ(図示せず)により回転駆動され、表示窓22L、22C及び22Rにおいては、リール40L,40C及び40Rの外周面に描かれた図柄が上から下に向かって移動する。
操作パネル部30の前面の左側には、スタートスイッチ50が傾動可能に設けられている。操作パネル部30の前面の中央部には、3つのストップスイッチ52L,52C及び52Rが設けられている。ストップスイッチ52Lは左リール40Lに対応し、ストップスイッチ52Cは中リール40Cに対応し、ストップスイッチ52Rは右リール40Rに対応している。
上述したスタートスイッチ50を遊技者が傾動操作すると、上述した3つの40L,40C及び40Rは、一斉に回転を始める。3つのリール40L,40C及び40Rが回転したときには、リール40L,40C及び40Rの各々の外周面に描かれている図柄は、表示窓22L、22C及び22Rの各々において上から下へと移動表示される。
上述した3つのリール40L,40C及び40Rの回転速度が一定速度に達したときには、遊技者によるストップスイッチ52L,52C及び52Rの操作が有効となる。
ストップスイッチ52Lを遊技者が押動操作したときには、左リール40Lが停止する。ストップスイッチ52Cを遊技者が押動操作したときには、中リール40Cが停止する。ストップスイッチ52Rを遊技者が押動操作したときには、右リール40Rが停止する。
リール40L、40C又は40Rが停止するときには、リールの各々の外周面に描かれている図柄が、上述した入賞ラインL1、L2A、L2B、L3A及びL3B上に位置付けられるように、3つのリール40L、40C又は40Rの各々は、停止制御される。
スロットマシン10の筐体の下方の右側には、筐体の内部に収納されたスピーカ(図示せず。なお、後述する図2に示すスピーカ64に対応する。)から発せられた音を筐体の外部へ出すための透音穴60が設けられている。スロットマシン10の筐体の下方の中央部には、遊技媒体払出口62が設けられている。リール40L、40C又は40Rが停止して、有効ライン上に停止表示された図柄の組合せが、所定の組合せ、即ち役を構成する図柄の組合せとなり、役に入賞したときには、その組合せに応じて予め定められた枚数の遊技媒体が遊技媒体払出口62から払い出される。
スロットマシン10の筐体の上方の左右両側には、表示ランプ90が設けられている。表示ランプ90は、複数個のLEDランプ等から構成され、通常遊技の場合は一定の点灯が行われるが、後述する役に当選した可能性を演出する等の場合は特定のパターンで点灯する。
上述したように、スロットマシン10における遊技は、停止させられた複数のリール40L、40C又は40Rの停止位置により定まる図柄の組合せによって遊技結果が定まる遊技である。また、この遊技は、遊技媒体を投入し、ベットスイッチ32、34、36のいずれかを操作した後、スタートスイッチ50を遊技者が傾動操作を行い、複数のリール40L、40C及び40Rを回転させ停止させるまでの工程を1回の遊技として、繰り返すことができる遊技である。
上述した役の種類には、例えば、一般役、特別役、再遊技役等の種類がある。「一般役」とは、所定枚数の遊技媒体の払い出しを行う役である。「特別役」とは、抽選で所定役が高確率で当選する遊技を一定条件下で所定回数行う「第1の特別遊技」に移行させることが可能な「第1の特別役」と、一般遊技と第1の特別遊技に相当する遊技の少なくとも一方の遊技を行える「第2の特別遊技」に移行させることが可能な「第2の特別役」とをいう。なお、「第2の特別遊技」は、前記一般遊技と前記第1の特別遊技に相当する遊技の少なくとも一方の遊技を、所定の遊技媒体払出枚数に達するまで行える。また、「再遊技役」は、抽選で再遊技役に当選し、再遊技役に応じた図柄が揃って入賞したときに、遊技媒体を新たに投入することなく、現在行われた遊技でのベット数を維持した再遊技(リプレイとも称する。)が行えるようにした役である。
<<機能ブロック図の説明>>
図2は、スロットマシン10の制御に関する機能ブロック図を示す。
制御回路として、主制御手段100と副制御回路200とが電気的に接続され、主制御回路100には、操作手段300が電気的に接続され、また、リール40L、40C及び40Rの各々に設けられたモータ80L、80C及び80Rが電気的に接続されている。副制御基板200には、表示装置70と、表示ランプ90と、スピーカ64とを含む報知手段610が電気的に接続されている。
3つのストップスイッチ52L,52C及び52Rから停止操作手段310が構成され、この停止操作手段310と、スタートスイッチ50と、ベットスイッチ32、34及び36とから構成されるベット手段320と、から操作手段300が構成される。この操作手段300は、スイッチに限られず、遊技者の四肢を用いた操作に基づいて操作信号を発生させるものであれば、あらゆる手段が適用できる。
<主制御回路100の説明>
主制御回路100は、役抽選手段410と、リール制御手段420と、遊技制御手段430とを含む。
役抽選手段410は、役抽選処理によって、役(特別役である第1の特別役と第2の特別役、一般役、再遊技役)の抽選を行うものである。役抽選手段410は、例えば、役抽選用の乱数発生器412(ハード乱数等)と、この乱数発生器412が発生する乱数を抽出する乱数抽出手段414と、乱数抽出手段414が抽出した乱数値に基づいて役の当選の有無及び当選役を判定する乱数判定手段416とを備えている。この役抽選手段410による制御処理は、役抽選処理サブルーチン(図6及び図7参照)に示される。
リール制御手段420は、スタートスイッチ50から発信されたリール回転開始信号を受信することによって、モータ80L、80C、80Rの制御を行って、リール40L、40C、40Rを回転させ、そして、ストップスイッチ52L、52C、52Rから発信されたリール停止信号の受信または所定時間の経過によって、リール40L、40C、40Rを停止させるリール作動に関する制御を行う。停止の制御においては、当選した役に対応して、停止図柄が揃うようにするための図柄の組合せ制御を行う。このリール制御手段420による制御処理は、リール変動・停止サブルーチン(図8及び図9参照)に示される。
遊技制御手段430は、役抽選処理で特別役、一般役、再遊技役に当選し、停止した図柄に関する入賞図柄判定により、各々の役に対応した図柄が揃ったと判別したときに、入賞した役に対応した処理を進める。遊技制御手段は、所定枚数の遊技媒体の払い出しを行う以外に、特別遊技制御手段432と、再遊技制御手段434と、再遊技確率変動状態制御手段436とを含む。
特別遊技制御手段432は、遊技が遊技者にとって有利に進行する特別遊技を行う。再遊技制御手段434は、遊技媒体を投入することなく、直前に行なわれた遊技でのベット数を維持した状態で、遊技を再実施するための制御を行う。そして、再遊技確率変動状態制御手段436は、所定の開始条件を達成したときに、遊技の状態を、役抽選手段により再遊技役が当選する確率を異なる値に設定可能な再遊技確率変動状態(以下、「RT(リプレイタイム)遊技状態」と称する。)に変更し、再遊技確率変動状態に変更後、所定の終了条件を達成したときに、再遊技確率変動状態の遊技を終了する処理を行うとともに、再遊技確率変動状態における遊技を制御する。
<副制御回路200の説明>
副制御回路200には、画像制御手段512と、ランプ制御手段514と、音声制御手段516とを含む演出制御手段510が設けられている。
画像制御手段512は、主制御回路100から受信した信号に基づいて、ROM208に記憶した画像データを読み出し、表示駆動装置220を制御して、報知手段610の画像表示装置70に所定の画像を表示することができる。また、ランプ制御手段514は、主制御回路100から受信した信号に基づいて、ROM208に記憶したランプ点灯データを読み出し、ランプ駆動回路218を制御して、報知手段610中の表示ランプ90を点灯することができる。また、音声制御手段516は、主制御回路100から受信した信号に基づいて、ROM208に記憶した音声データを読み出して、スピーカ駆動回路222を制御して、報知手段610のスピーカ64から所定の音声を発することができる。
<<スロットマシン10の制御手段の説明>>
スロットマシン10を制御する制御手段は、主制御回路100と副制御回路200から構成される。ここで、図3は、主制御回路100のブロック図を示し、図4は、主制御回路100に電気的に接続されている副制御回路200のブロック図を示す。
<主制御回路100>
上述したスタートスイッチ50は、主制御回路100のインターフェイス回路102に接続され、インターフェイス回路102は、入出力バス104に接続されている。スタートスイッチ50から発せられたリール回転開始信号は、インターフェイス回路102において所望の信号に変換された後、入出力バス104に供給される。入出力バス104は、中央処理回路(以下、CPUと称する)106にデータ信号又はアドレス信号が入出力されるようになされている。上述したリール回転開始信号は、「操作信号」の1つを構成する。
また、上述したインターフェイス回路102には、ストップスイッチ52L,52C及び52R、並びに1−ベットスイッチ32、2−ベットスイッチ34及び最大ベットスイッチ36も接続されている。これらのボタンやスイッチから発せられる信号もインターフェイス回路102に供給され、所望の信号に変換された後、入出力バス104に供給される。上述したストップスイッチ52L,52C又は52Rから発せられる信号も、操作信号を構成する。
上述した入出力バス104には、ROM(リード・オンリー・メモリ)108及びRAM(ランダム・アクセス・メモリ)110も接続されている。ROM108は、スロットマシンの全体の流れを制御する制御プログラムや、制御プログラムを実行するための初期データを記憶する。例えば、後述する図5に示すメインルーチン、図6から図13に示すサブルーチン、及びこれらのプログラムで使用するための初期データを記憶する。
また、RAM110は、上述した制御プログラムで使用するフラグや変数の値を一時的に記憶することができる。
入出力バス104には、乱数を発生させるための乱数発生器112も接続されている。乱数発生器112は、一定の範囲の数値、例えば0〜65535(2の16乗)に含まれる乱数を発生させる。なお、CPU106の演算処理により乱数を発させるように構成してもよい。
入出力バス104には、モータ駆動回路114が接続されている。モータ駆動回路114には、上述した3つのリール40L、40C及び40Rの各々を回転駆動するステッピングモータ80L、80C及び80Rが接続されている。ステッピングモータ80L、80C及び80Rの各々は、3つのリール40L、40C及び40Rの内部に設けられ、ステッピングモータ80L、80C及び80Rの回転シャフトがリール40L、40C及び40Rの回転中心となるように、ステッピングモータ80L、80C及び80Rに取り付けられている。
CPU106から発せられる駆動制御命令は、モータ駆動回路114により駆動信号に変換され、駆動信号はステッピングモータ80L、80C及び80Rに供給される。なお、駆動制御命令には、回転速度の命令も含まれており、ステッピングモータ80L、80C及び80Rの回転制御及び停止制御を行うとともに、回転速度の制御も行う。
CPU106が、上述したように、ステッピングモータ80L、80C及び80Rに対する制御をすることにより、リール40L、40C及び40Rの回転制御及び停止制御を行うとともに、回転速度の制御を行うことができる。
リール40L、40C及び40Rの各々には、各リールの回転角度位置を検出するための回転角度位置センサ(図示せず)が設けられており、回転角度位置センサは、リール回転角度位置検出回路116に接続されている。リール40L、40C及び40Rの各々の回転角度位置を示す信号が回転角度位置センサから発せられたときには、リール回転角度位置検出回路116に供給され、所定の信号に変換された後、入出力バス104に供給される。
CPU106は、供給された回転角度位置から図柄の番号を算出し、表示窓22L、22C及び22Rの各々に表示される図柄を特定する。
更に、インターフェイス回路102には、接続線118も接続されている。この接続線118によって、主制御回路100は副制御回路200に電気的に接続される。
<副制御回路200>
上述した接続線118は、副制御回路200のインターフェイス回路202に接続され、インターフェイス回路202は、入出力バス204に接続されている。主制御回路100から副制御回路200に送信された信号は、インターフェイス回路202において所望の信号に変換された後、入出力バス204に供給される。入出力バス204は、中央処理回路(以下、CPUと称する)206にデータ信号又はアドレス信号が入出力されるようになされている。
上述した入出力バス204には、ROM(リード・オンリー・メモリ)208及びRAM(ランダム・アクセス・メモリ)210も接続されている。ROM208は、後述するランプ駆動回路218や、表示駆動装置220や、スピーカ駆動回路222や、制御プログラムを実行するための初期データを記憶する。例えば、表示装置70に表示するための種々の画像データや、表示ランプ90の点灯パターンデータや、スピーカ64から発するための演奏音データも記憶する。
入出力バス204には、表示ランプ90を駆動するためのランプ駆動回路218も接続されている。CPU206は、主制御回路100から供給される制御情報に応じて駆動指令をランプ駆動回路218に発し、駆動指令に応じて表示ランプ90を点灯駆動する。
そして、入出力バス204には、表示装置70を駆動する表示駆動装置220も接続されている。CPU206は、主制御回路100から供給される制御情報に応じてROM208に記憶されている画像データや文字データ等を読み出し、そのデータを表示駆動装置220に供給する。このようにすることにより、表示装置70には、画像データが演出画面として表示され、文字データがメッセージとして表示される。
また、入出力バス204には、スピーカ64を駆動するためのスピーカ駆動回路222も接続されている。CPU206は、主制御回路100から供給される制御情報に応じてROM208に記憶されている音声データを読み出し、そのデータをスピーカ駆動回路222に供給する。このようにすることにより、スピーカ64から所定の音声が発せられる。
<<制御処理の説明>>
<スロットマシン10の制御処理の説明>
以下に、上述したスロットマシン10の制御手段において行われる各種の制御について、フローチャートを用いながら詳細に説明する。
図5は、スロットマシン10の主制御回路100で行なわれる制御処理のメインルーチンを示す。図6から図13は、メインルーチンで行なわれる制御処理である各サブルーチンを示す。図6及び図7には、役抽選手段410により行なわれる役抽選と、役抽選に引き続き行われるフラグオン処理を行う役抽選処理サブルーチンを示す。図8及び図9には、リール制御手段420により、リールの回転、停止のための制御を行うリール変動・停止サブルーチンを示す。図10には、リール変動・停止サブルーチンにより図柄が停止した後の制御処理であるフラグオフ・RT設定処理サブルーチンを示す。図11には、フラグオフ・RT設定処理サブルーチンの制御処理の一部であるRB遊技中処理サブルーチンを示し、図12には、フラグオフ・RT設定処理サブルーチンの制御処理の一部であるBB遊技中処理サブルーチンを示し、図13には、フラグオフ・RT設定処理サブルーチンの一部である役当選時処理サブルーチンを示す。
以下に説明する制御処理においては、スロットマシン10は予め起動されており、上述したスロットマシン10の主制御回路100や副制御回路200において用いられる変数は所定の値に初期化され、定常動作しているものとする。
<メインルーチンの説明>
図5は、スロットマシン10の主制御回路100で行なわれる制御処理のメインルーチンを示す。図5のフローチャートを用いて、メインルーチンの制御処理を説明する。メインルーチンは、複数の図柄が表示された複数のリールを回転させ停止させた結果に基づく処理までの単位遊技を、1回行うときの制御処理を示す。
まず、再遊技状態に設定されており、再遊技を行う状態であるか否かを判断する(ステップS10)。なお、再遊技状態に設定する処理は、後述するように、例えば、図13に示す役当選時処理サブルーチンのステップS139において行われる。
再遊技状態に設定されていない(NO)と判別したときには、1−ベットスイッチ32、2−ベットスイッチ34又は最大ベットスイッチ36のいずれかを遊技者が操作することによって発せられた信号に基づいて、設定ベット数を決定する(ステップS11)。「設定ベット数」は、1回の遊技をするための賭けの対象とされた遊技媒体の枚数を示す。さらに、設定ベット数は、上述したクレジット数として一時的に蓄積されてから賭けの対象とされた遊技媒体の数に限られず、遊技媒体投入口38から投入されて直接賭けの対象とされた遊技媒体の数も含む。
なお、遊技媒体が投入されたときは、遊技媒体投入口38の下部に設置された遊技媒体カウンタでカウントした投入枚数を、ベット数として検出する。ただし、規定枚数(本実施形態では3枚)を越える枚数の遊技媒体が投入されたときには、規定枚数を越える分の遊技媒体は、クレジット枚数としてRAM110に記憶する。一方、遊技媒体が投入されていないと判断したときは、クレジットされた遊技媒体の有無を判断し、クレジットされた遊技媒体がない場合には、ステップS11において設定ベット数が決定できない。また、クレジットされた遊技媒体が有る場合には、遊技者がベットスイッチ32、34又は36の何れか1のスイッチを操作したときに発信されるベット操作信号を受信の有無を判断し、受信したベット操作信号からベット数を検出し、遊技媒体の投入またはクレジットされた遊技媒体の使用の何れの場合においても検出したベット数を新たなベット数としてRAM110に記憶し、クレジットされた遊技媒体を使用する場合には、同時に、遊技媒体のクレジット数から、検出したベット数分の枚数だけ減じる処理を行う。
ステップS10において、再遊技状態に設定されている(YES)と判別したときは、再遊技状態の設定を解除して(ステップS12)、遊技媒体を新たに投入したり、クレジットした遊技媒体を消費することなく、再び遊技を行うことができる。また、再遊技におけるベット数は、RAM110に記憶されているベット数が用いられるので、直前に行なわれた遊技におけるベット数によって再遊技役が当選したときの遊技のベット数が用いられる。
次に、スタートスイッチ50が遊技者によってオンされたか否かを判断する(ステップS13)。スタートスイッチ50がオンされていない(NO)と判断した場合、ステップS13の処理を繰り返す。一方、スタートスイッチ50がオンされた(YES)と判断した場合、役抽選処理サブルーチン(ステップS14)へ進む。
ステップS14の役抽選処理サブルーチンでは、役抽選手段410による役抽選処理が行われ、当選した役に応じて、RBフラグ、対応するBBフラグ、対応する再遊技フラグ、対応する一般役フラグをオンにするフラグオン処理が行なわれる。このサブルーチンの詳細については、図6及び図7のフローチャートを用いて後述する。
役抽選処理サブルーチン(ステップS14)に引き続き、役抽選結果に基づいて、リール40L、40C、40Rを回転させてから停止させるリールの動きに関する制御処理を行うリール変動・停止サブルーチン(ステップS15)が行なわれる。このリール変動・停止サブルーチンは、リール制御手段420によって行なわれ、このサブルーチンの詳細については、図8及び図9のフローチャートを用いて後述する。
次に、リール変動・停止サブルーチンによりリールが停止した後、入賞図柄判定を行い、その判定結果に基づいて、フラグオフの処理を行うフラグオフ・RT設定処理サブルーチン(ステップS16)が行われる。このサブルーチンの詳細については、図10〜図13のフローチャートを用いて後述する。
そして、役抽選、入賞図柄判定の結果に基づいて、入賞した役に対応した所定枚数の遊技媒体を払い出す払い出し処理(ステップS17)が行われる。この払い出し処理は、実際に遊技媒体を遊技媒体払出口62から払い出すことも可能であるが、払い出す代わりに、所定枚数の遊技媒体をクレジットすることも可能である。以上の制御処理によって単位遊技が終了する。そして、このメインルーチンに示される制御処理を繰り返すことによって、遊技者は複数回数の単位遊技を行うことができる。
<役抽選処理サブルーチン>
次にメインルーチンのステップS14で行なわれる役抽選処理サブルーチンについて、図6及び図7に示したフローチャートを用いながら詳細に説明する。
はじめに、NRTフラグがRT1に設定されているか否かを判断する(ステップS21)。ここで、「NRTフラグ」とは、RT遊技状態か否かを判断するフラグであり、NRT=0の場合は非RT遊技状態(初期値)を、NRT=RT1〜RT4の場合は特別遊技終了後のRT遊技状態を表すものであり、具体的には、NRT=RT1の場合はRB遊技終了後のRT遊技状態を、NRT=RT2の場合はBB1遊技終了後のRT遊技状態を、NRT=RT3の場合はBB2遊技終了後のRT遊技状態を、NRT=RT4の場合はBB3遊技終了後のRT遊技状態を、表すものである。NRT=RT5の場合は特定図柄である再遊技役3の図柄の組合せがリール上に表示された後のRT遊技状態を表すものである。
ステップS21において、NRTフラグがRT1に設定されている(YES)と判断したときは、ROM108に記憶されたRB遊技終了後(RT1)抽選表を読み出す(ステップS22)。ここで、RB遊技終了後(RT1)抽選表の実施例を図17に示す。
RB遊技終了後(RT1)抽選表では、図柄番号1〜図柄番号3のBB役と、図柄番号4のRB役、図柄番号5〜7の一般役と、図柄番号8〜10の再遊技役と、図柄番号11のはずれとが設定されており、例えば一般役2に当選した場合には、第1、第2及び第3リールにベルの図柄が揃うと入賞するように設定されている。図柄番号1〜図柄番号3のBB役については、役抽選における当選確率と図柄の組合せの設定の他に、終了条件として、図柄番号1のBB役1については451枚、図柄番号2のBB役2及び図柄番号3のBB役3については331枚の最大獲得枚数が設定されている。
また、RB遊技状態、BB遊技状態、再遊技状態及びRT遊技状態ではない通常遊技状態において用いられるBB未作動時一般抽選表(図16)と比較した場合、再遊技役1が1/7.30と同じ値に、再遊技役2が1/40.0に、再遊技役3が1/800.0に設定されている。従って、通常遊技状態と比較すると、再遊技役1に当選する可能性は同じであることから、RT1遊技状態においては、非RT遊技である通常遊技状態であるとの感覚を与えることができる。この結果、遊技者に違和感を与えることなく、通常遊技を行うようにRT1遊技を行わせることができる。
さらに、RT(RT1)遊技の終了条件として、最大RT遊技回数(30回)が設定される。従って、RB遊技終了後のRT(RT1)遊技中を30回行うと、RB遊技終了後のRT(RT1)遊技は終了し、遊技の状態は通常遊技の遊技状態に戻る。
なお、RB遊技終了後の30回のRT(RT1)遊技中に、特定図柄である再遊技役3の図柄の組合せが表示された場合には、後述するリール変動・停止サブルーチンのステップS63及びステップS64により、遊技の状態をRT5遊技状態に変更し、RT遊技状態の解除図柄である再遊技役2の図柄の組合せが表示された場合には、RT1遊技を終了する(ステップS65〜ステップS66)。また、特別役に当選した場合にも、後述する役抽選処理サブルーチンのステップS39〜ステップS40により、RT1遊技を終了する。
そして、RB遊技終了後(RT1)抽選表を読み出した後、乱数を取得して抽選判定を行う役抽選を実施する(ステップS23)。具体的には、乱数発生器412で発生させた乱数を乱数抽出手段414で抽出し、乱数判定手段416が、この抽出した乱数と上述の読み出した抽選表を照らし合わせて当選の判定を行う。
ステップS21の判断において、NRTフラグがRT1ではない(NO)と判別したときには、次に、NRTフラグがRT2に設定されているか否かを判断する(ステップS24)。NRTフラグがRT2設定されている(YES)と判断したときは、ROM108に記憶されたBB1遊技終了後(RT2)抽選表を読み出す(ステップS25)。ここで、BB1遊技終了後(RT2)抽選表の実施例を図18に示す。
BB1遊技終了後(RT2)抽選表では、RB遊技終了後(RT1)抽選表と同様に、図柄番号1〜図柄番号3のBB役と、図柄番号4のRB役と、図柄番号5〜図柄番号7の一般役と、図柄番号8〜図柄番号10の再遊技役と、図柄番号11のはずれとが設定されている。図柄番号1〜図柄番号3のBB役についても、役抽選における当選確率と図柄の組合せの設定の他に、終了条件として、図柄番号1のBB役1については451枚、図柄番号2のBB役2及び図柄番号3のBB役3については331枚の最大獲得枚数が設定されている。
また、BB未作動時一般抽選表(図16)の当選確率と比較した場合、再遊技役1が1/7.30と同じ値に、再遊技役2が1/50.0に、再遊技役3が1/70.0に設定されている。従って、通常遊技状態と比較すると、再遊技役1に当選する可能性は同じであることから、RT2遊技状態においても、非RT遊技である通常遊技状態であるとの感覚を与えることができる。この結果、遊技者に違和感を与えることなく、通常遊技を行うようにRT2遊技を行わせることができる。
さらに、RT(RT2)遊技の終了条件として、最大RT遊技回数(30回)が設定される。従って、BB1遊技終了後のRT(RT2)遊技中を30回行うと、BB1遊技終了後のRT(RT2)遊技は終了し、遊技の状態は通常遊技の遊技状態に戻る。
なお、BB1遊技終了後の30回のRT(RT2)遊技中に、特定図柄である再遊技役3の図柄の組合せが表示された場合には、遊技の状態をRT5遊技状態に変更し(ステップS63〜ステップS64)、RT遊技状態の解除図柄である再遊技役2の図柄の組合せが表示された場合には、RT2遊技を終了する(ステップS65〜ステップS66)。また、特別役に当選した場合にも、RT2遊技を終了する(ステップS39〜ステップS40)。
ステップS24の判断において、NRTフラグがRT2ではない(NO)と判別したときには、次に、NRTフラグがRT3に設定されているか否かを判断する(ステップS26)。NRTフラグがRT3設定されている(YES)と判断したときは、ROM108に記憶されたBB2遊技終了後(RT3)抽選表を読み出す(ステップS27)。ここで、BB2遊技終了後(RT3)抽選表の実施例を図19に示す。
BB2遊技終了後(RT3)抽選表では、RB遊技終了後(RT1)抽選表及びBB1遊技終了後(RT2)抽選表と同様に、図柄番号1〜図柄番号3のBB役と、図柄番号4のRB役と、図柄番号5〜図柄番号7の一般役と、図柄番号8〜図柄番号10の再遊技役と、図柄番号11のはずれとが設定されている。図柄番号1〜図柄番号3のBB役についても、役抽選における当選確率と図柄の組合せの設定の他に、終了条件として、図柄番号1のBB役1については451枚、図柄番号2のBB役2及び図柄番号3のBB役3については331枚の最大獲得枚数が設定されている。
また、BB未作動時一般抽選表(図16)の当選確率と比較した場合、再遊技役1が1/7.30と同じ値に、再遊技役2が1/60.0に、再遊技役3が1/17.0に設定されている。従って、通常遊技状態と比較すると、再遊技役1に当選する可能性は同じであることから、RT3遊技状態においても、非RT遊技である通常遊技状態であるとの感覚を与えることができる。この結果、遊技者に違和感を与えることなく、通常遊技を行うようにRT3遊技を行わせることができる。
さらに、RT(RT3)遊技の終了条件として、最大RT遊技回数(30回)が設定される。従って、BB2遊技終了後のRT(RT3)遊技中を30回行うと、BB2遊技終了後のRT(RT3)遊技は終了し、遊技の状態は通常遊技の遊技状態に戻る。
なお、BB2遊技終了後の30回のRT(RT3)遊技中に、特定図柄である再遊技役3の図柄の組合せが表示された場合には、遊技の状態をRT5遊技状態に変更し(ステップS63〜ステップS64)、RT遊技状態の解除図柄である再遊技役2の図柄の組合せが表示された場合には、RT3遊技を終了する(ステップS65〜ステップS66)。また、特別役に当選した場合にも、RT3遊技を終了する(ステップS39〜ステップS40)。
ステップS26の判断において、NRTフラグがRT3ではない(NO)と判別したときには、次に、NRTフラグがRT4に設定されているか否かを判断する(ステップS28)。NRTフラグがRT4設定されている(YES)と判断したときは、ROM108に記憶されたBB3遊技終了後(RT4)抽選表を読み出す(ステップS29)。ここで、BB3遊技終了後(RT4)抽選表の実施例を図20に示す。
BB3遊技終了後(RT4)抽選表では、RB遊技終了後(RT1)抽選表及びBB1遊技終了後(RT2)抽選表などと同様に、図柄番号1〜図柄番号3のBB役と、図柄番号4のRB役と、図柄番号5〜図柄番号7の一般役と、図柄番号8〜図柄番号10の再遊技役と、図柄番号11のはずれとが設定されている。図柄番号1〜図柄番号3のBB役についても、役抽選における当選確率と図柄の組合せの設定の他に、終了条件として、図柄番号1のBB役1については451枚、図柄番号2のBB役2及び図柄番号3のBB役3については331枚の最大獲得枚数が設定されている。
また、BB未作動時一般抽選表(図16)の当選確率と比較した場合、再遊技役1が1/7.30と同じ値に、再遊技役2が1/60.0に、再遊技役3が1/450.0に設定されている。従って、通常遊技状態と比較すると、再遊技役1に当選する可能性は同じであることから、RT4遊技状態においても、非RT遊技である通常遊技状態であるとの感覚を与えることができる。この結果、遊技者に違和感を与えることなく、通常遊技を行うようにRT4遊技を行わせることができる。
さらに、RT(RT4)遊技の終了条件として、最大RT遊技回数(30回)が設定される。従って、BB3遊技終了後のRT(RT4)遊技中を30回行うと、BB3遊技終了後のRT(RT4)遊技は終了し、遊技の状態は通常遊技の遊技状態に戻る。
なお、BB3遊技終了後の30回のRT(RT4)遊技中に、特定図柄である再遊技役3の図柄の組合せが表示された場合には、遊技の状態をRT5遊技状態に変更し(ステップS63〜ステップS64)、RT遊技状態の解除図柄である再遊技役2の図柄の組合せが表示された場合には、RT4遊技を終了する(ステップS65〜ステップS66)。また、特別役に当選した場合にも、RT4遊技を終了する(ステップS39〜ステップS40)。
ステップS28の判断において、NRTフラグがRT4ではない(NO)と判別したときには、次に、NRTフラグがRT5に設定されているか否かを判断する(ステップS30)。NRTフラグがRT5設定されている(YES)と判断したときは、ROM108に記憶された特定図柄である再遊技役3の図柄の組合せの表示後(RT5)抽選表を読み出す(ステップS31)。ここで、特定図柄表示後(RT5)抽選表の実施例を図21に示す。
特定図柄表示後(RT5)抽選表では、RB遊技終了後(RT1)抽選表及びBB1遊技終了後(RT2)抽選表などと同様に、図柄番号1〜図柄番号3のBB役と、図柄番号4のRB役と、図柄番号5〜図柄番号7の一般役と、図柄番号8〜図柄番号10の再遊技役と、図柄番号11のはずれとが設定されている。図柄番号1〜図柄番号3のBB役についても、役抽選における当選確率と図柄の組合せの設定の他に、終了条件として、図柄番号1のBB役1については451枚、図柄番号2のBB役2及び図柄番号3のBB役3については331枚の最大獲得枚数が設定されている。
さらに、主再遊技役である再遊技役1が当選する確率が1/1.40と極めて高い値に設定されている。従って、特定の図柄の組合せ(再遊技役3の図柄の組合せ)の表示後のRT(RT5)遊技(以下、「主再遊技役高確率状態」の遊技とも称する。)中においては、通常遊技中と比較して再遊技役1に当選する可能性が極めて高くなり、遊技者が通常遊技と異なる遊技を行っていると実感させることができる。さらに、遊技者が獲得できる遊技媒体枚数を増加させることができる。
さらに、特定の図柄の組合せである再遊技役3の図柄の組合せがリール上に表示されると、RT(RT5)遊技に変更される。しかしながら、特別遊技終了後(RT1〜RT4)抽選表とは異なり、特定図柄表示後(RT5)抽選表(図21)においては、RT(RT5)遊技の終了条件として、最大RT遊技回数は設定されず、後述する役抽選処理サブルーチンのステップS37〜ステップS43において、特別役に当選した場合に限り、RT5遊技を終了する。従って、RT5遊技中に、特定の図柄の組合せである再遊技役3の図柄の組合せ又はRT遊技状態解除図柄である再遊技役2の図柄の組合せが、リール上に表示されても、後述するリール変動・停止サブルーチンのステップS62により、新たにRT遊技回数をリセットすることなく、RT(RT5)遊技状態の遊技を変更せず遊技を継続する。
ステップS30の判断において、NRTフラグがRT5ではない(NO)と判別したときには、遊技の状態が、RB遊技中であるか否かを判断する(ステップS32)。遊技の状態がRB遊技中である(YES)と判断したときは、ROM108に記憶されたRB用抽選表を読み出す(ステップS33)。ここで、RB用抽選表の実施例を図14に示す。
RB用抽選表では、図柄番号1〜3の一般役と、図柄番号4のはずれとが設定されており、例えば一般役2の場合には、第1、第2及び第3リールにベルの図柄が揃うと入賞するように設定されている。ここで、一般役2が当選する確率は1/1.03と非常に高い値に設定されていることから、RB遊技中においては、一般役2に当選する可能性が非常に高くなっている。逆に、はずれの確率は、約1/212.5と低く設定されている。
ステップS32の判断において、遊技の状態がRB遊技中ではない(NO)と判別したときには、遊技の状態が、BB1遊技中、BB2遊技中又はBB3遊技中であるか否かを判断する(ステップS34)。遊技の状態がいずれかのBB遊技中である(YES)と判断したときは、ROM108に記憶されたBB作動時抽選表を読み出す(ステップS35)。ここで、BB作動時抽選表の実施例を図15に示す。
BB作動時抽選表では、図柄番号1のRB役と、図柄番号2〜4の一般役と、図柄番号5のはずれとが設定されている。ここで、BB未作動時一般抽選表(図16)と比較すると、BB作動時抽選表では、BB役1〜BB役3及び再遊技役1〜再遊技役3がない設定になっている。
図柄番号1のRB役は、役抽選における当選確率が1/4.0であって、第1及び第2リールにリプレイ、第3リールにベルの図柄が揃う場合に入賞するように設定されている。BB未作動時一般抽選表(図16)では、役抽選におけるRB役の当選確率は1/300であり、BB1、BB2又はBB3遊技中においては、通常時に比べてRB役に当選する確率が非常に高く設定されている。
また、図柄番号2の一般役1は、役抽選における当選確率が1/81.9であって、3つのリール共にスイカの図柄が揃う場合に入賞するように設定されている。図柄番号3の一般役2は、役抽選における当選確率が1/20.0であって、3つのリール共にベルの図柄が揃う場合に入賞するように設定されている。図柄番号4の一般役3は、役抽選における当選確率が1/81.9であって、第1のリールの図柄がチェリーであれば、残りのリールの図柄については、何れの図柄であっても入賞するように設定されている。
なお、本実施形態においては、ステップS35において、BB1遊技中、BB2遊技中又はBB3遊技中であっても、図15のBB作動時抽選表を読み出すが、BB1遊技中の場合、BB2遊技中の場合とBB3遊技中の場合において別々の抽選表を読み出すようにすることも可能である。
ステップS34の判断において、いずれのBB遊技の遊技中でもない(NO)と判別したときには、ROM108に記憶されたBB未作動時一般抽選表を読み出す(ステップS36)。ここで、BB未作動時一般抽選表の実施例を図16に示す。
BB未作動時一般抽選表は、特別遊技(RB遊技、BB1遊技、BB2遊技、BB3遊技)及びRT遊技状態でもない通常遊技状態において用いられる抽選表であり、図柄番号1〜図柄番号3のBB役と、図柄番号4のRB役と、図柄番号5〜7の一般役と、図柄番号8〜10の再遊技役と、図柄番号11のはずれとが設定され、再遊技役1の当選確率は、1/7.30に設定されている。さらに、図柄番号1〜図柄番号3のBB役については、役抽選における当選確率と図柄の組合せの設定の他に、終了条件として、図柄番号1のBB役1については451枚、図柄番号2のBB役2及び図柄番号3のBB役3については331枚の最大獲得枚数が設定されている。
以上のように、遊技の状態に応じた抽選表を読み出した後、乱数を取得して抽選判定を行う役抽選を実施する(ステップS23)。
そして、判定結果として、RB役に当選したか否かを判断する(ステップS37)。RB役に当選した(YES)と判別したときには、RBフラグをオンに設定し(ステップS38)、NRTフラグが0であるか否かを判別する(ステップS39)。NRTフラグが0ではない(YES)、すなわちRT遊技状態であると判別したときには、特別役であるRB役に当選したことから、RT遊技を終了するため、NRTフラグを0に設定する(ステップS40)。そして、ステップS41へ進む。これにより、次回の遊技からは、BB未作動時一般抽選表を用いた通常遊技を行うことができる。また、ステップS39において、NRTフラグが0である(NO)、すなわち非RT遊技状態であると判別したときには、RT遊技を行っていないため、非RT遊技に変更する必要がなく、そのまま、ステップS41へ進み、RAM110に記憶する。
ステップS37において、RB役に当選していない(NO)と判別したときには、次に、BB役1、BB役2又はBB役3に当選したか否かを判断する(ステップS42)。役抽選によっていずれかのBB役に当選した(YES)と判別したときには、対応するBBフラグをオンに設定する(ステップS43)。そして、NRTフラグが0であるか否かを判別する(ステップS39)。NRTフラグが0ではない(YES)、すなわちRT遊技状態であると判別したときには、特別役であるいずれかのBB役に当選したことから、RT遊技を終了するため、NRTフラグを0に設定する(ステップS40)。そして、ステップS41へ進む。これにより、次回の遊技からは、BB未作動時一般抽選表を用いた遊技を行うことができる。また、ステップS39において、NRTフラグが0である(NO)、すなわち非RT遊技状態であると判別したときには、RT遊技を行っていないため、非RT遊技に変更する必要がなく、そのまま、ステップS41へ進み、RAM110に記憶する。
この結果、特別遊技終了後のRT遊技(RT1遊技〜RT4遊技)中において、特別役に当選したときには、移行状態の遊技を終了するだけでなく、遊技者が興味を持つ特別遊技に移行可能な遊技状態を、連続的に設定することが可能となる。さらに、特定図柄である再遊技役3の図柄の組合せの表示後のRT遊技、すなわち主再遊技役高確率状態の遊技(RT5遊技)中に、RB役等の特別役に当選したときも、遊技者が興味を持つ特別遊技に移行可能な遊技状態を、連続的に設定することが可能となる。
ステップS42において、いずれのBB役にも当選していない(NO)と判別したときには、一般役1、一般役2、一般役3のうちいずれかの一般役に当選したか否かを判断する(ステップS44)。一般役1等のうちいずれかの一般役に当選した(YES)と判別したときは、対応する一般役フラグをオンに設定して(ステップS45)、ステップS41へ進み、RAM110に記憶する。
次に、ステップS44において、いずれの一般役にも当選していない(NO)と判別したときは再遊技役1、再遊技役2又は再遊技役3に当選したか否かを判断する(ステップS46)。いずれかの再遊技役に当選した(YES)と判別したときには、対応する再遊技フラグをオンにして(ステップS47)、ステップS41へ進み、RAM110に記憶する。
さらに、ステップS46において、いずれの再遊技役にも当選していない(NO)と判別したときは、RB遊技中の一般役1、一般役2、一般役3のうちいずれかの一般役に当選したか否かを判断する(ステップS48)。RB遊技中のいずれかの一般役に当選した(YES)と判別したときには、対応するRB遊技中一般役フラグをオンにして(ステップS49)、ステップS41へ進み、RAM110に記憶する。また、ステップS48において、対応するRB遊技中の一般役1、一般役2、一般役3のいずれの一般役にも当選していない(NO)と判別したときには、フラグオン処理は行わずに、そのままステップS41へ進む。
以上の通り、フラグオンに関する一連の処理を行った後、ステップS41において、役抽選で当選した役に対応した図柄番号、制御図柄データをROM108から読み出して、後述するリール変動・停止サブルーチンに用いるため、このデータをRAM110に記憶する。以上によって、役抽選処理サブルーチンを終了する。
<リール変動・停止サブルーチンの説明>
次に、図5のメインルーチンにおいて、役抽選処理サブルーチン(ステップS14)が終了すると、次に、リール変動・停止サブルーチン(ステップS15)を行う。図8及び図9に示すフローチャートを用いて、リール変動・停止サブルーチンの詳細な説明を行う。
まず、図7のステップS41で記憶した図柄番号と制御図柄データを読み出す(ステップS51)。そして、予め定められた最短時間を経過したか否かの判断を行う(ステップS52)。最短時間が経過していない(NO)と判別したときには、このステップS52の判断処理を繰り返し実行する。この結果、最短時間が経過するまで次の工程であるリールの回転は開始できないようになっている。この制御によって、一定時間に行なわれる遊技回数を、所定回数以内に抑える制御を行っている。
最短時間が経過した(YES)と判別したときには、リール回転開始信号を発信する(ステップS53)。この信号に基づいて、モータ駆動回路114が作動して、モータ80L、80C、80Rの回転を開始し、リール40L、40C、40Rが回転を始める。
次に、回転を始めたリールが定速回転になっているか否かを判断する(ステップS54)。リールの回転がまだ定速回転になっていない(NO)と判別したときには、このステップS54の判断処理を繰り返す。この結果、リールの回転が定速回転に達するまで、次の工程であるリール停止制御が行うことができないようになっている。
リールの回転が定速回転になっている(YES)と判断したときには、次に、リール停止信号を受信したか否かを判断する(ステップS55〜ステップS57)。「リール停止信号」は、ストップスイッチ52L、52C、52Rのうち、遊技者が何れか1つのスイッチを押動操作したときに発信される信号である。例えば、第1リール用のストップスイッチ52Lが押動操作された場合には、第1リール停止信号が発信され、第1リール40Lを回転させるモータ80Lの停止制御が行なわれる。同様に、第2リール用のストップスイッチ52Cが押動操作された場合には、第2リール停止信号が発信され、第2リール40Cを回転させるモータ80Cの停止制御が行われ、第3リール用のストップスイッチ52Rが押動操作された場合には、第3リール停止信号が発信され、第3リール40Rを回転させるモータ80Rの停止制御が行われる。
第1リール停止信号、第2リール停止信号又は第3リール停止信号のいずれも受信しないと判別したときは、停止に関する制御を行わないが、第1リール停止信号、第2リール停止信号又は第3リール停止信号のいずれか1つを受信したと判別したときには、次のステップS58へ進む。
ステップS58では、いずれかのリール停止信号を受信した場合、当選した役があるか否かを判別した後、当選した役があると判別し、リール停止可能範囲内に当選した役に対応する図柄があるときは、その図柄を有効ラインに停止させる図柄停止処理を行う(ステップS58)。
ステップS58において図柄停止処理をした後、全リールが停止したか否かを判別する(ステップS59)。全リールが停止していない(NO)と判別したときには、ステップS55に戻り、全リールが停止するまで繰り返す。一方、全リールが停止している(YES)と判別したときには、ステップS60へ進む。
ステップS60では、RBフラグがオンに設定されているか否かを判断する(ステップS60)。ステップS60において、RBフラグがオンに設定されている(YES)と判別したときは、遊技状態がRB役当選後のRB内部中遊技中であることから、ステップS40において設定された初期値である0のまま、NRTフラグの設定を変更することなく、本サブルーチンを終了する。
ステップS60において、RBフラグがオンに設定されていない(NO)、すなわちオフに設定されていると判別したときは、いずれかのBBフラグがオンに設定されているか否かを判断する(ステップS61)。ステップS61において、いずれかのBBフラグがオンに設定されている(YES)と判別したときは、遊技状態がいずれかのBB役当選後のBB内部中遊技中であることからステップS40において設定された初期値である0のまま、NRTフラグの設定を変更することなく、本サブルーチンを終了する。
ステップS61において、いずれのBBフラグもオンに設定されていない(NO)、すなわちオフに設定されていると判別したときは、NRTフラグがRT5に設定されているか否かを判断する(ステップS62)。ステップS62において、NRTフラグがRT5に設定されている(YES)と判別したときは、RT5遊技状態にあることから、遊技状態を変更することなく、本サブルーチンを終了する。
ステップS62において、NRTフラグがRT5に設定されていない(NO)と判別したときは、特定図柄である再遊技役3の図柄の組合せが揃ってリール上に表示されたか否かを判断する(ステップS63)。ステップS63において、特定図柄である再遊技役3の図柄の組合せが揃ってリール上に表示されている(YES)を判別されたときは、NRTフラグをRT5に設定し、RT遊技回数をリセットする。なお、特定図柄表示後(RT5)抽選表(図21)より、最大RT遊技回数として遊技回数は設定されない(ステップS64)。そして、本サブルーチンを終了する。この結果、次の遊技から、RT5遊技を行うことができる。
ステップS63において、特定図柄である再遊技役3の図柄の組合せが揃ってリール上に表示されていない(NO)と判別したときは、RT遊技状態解除図柄である再遊技役2の図柄の組合せが揃ってリール上に表示されたか否かを判断する(ステップS65)。ステップS65において、RT遊技状態解除図柄である再遊技役2の図柄の組合せが揃ってリール上に表示されている(YES)を判別されたときは、NRTフラグを0に設定し(ステップS66)、本サブルーチンを終了する。この結果、RT5遊技を終了し、次の遊技から、通常遊技を行うことができる。
さらに、ステップS65において、RT遊技状態解除図柄である再遊技役2の図柄の組合せが揃ってリール上に表示されていない(NO)と判別したときは、そのまま、本サブルーチンを終了する。
この結果、ステップS60及びステップS61において、RBフラグ又はいずれかのBBフラブがオンに設定されている遊技状態、すなわち特別役当選後の内部中遊技状態の遊技中は、特定図柄である再遊技3の図柄が揃ってリール上に表示されたとしても、RT5遊技状態に変更されることはなく、特別役当選後の内部中遊技状態の遊技を継続させることができる。さらに、RT遊技状態解除図柄である再遊技役2の図柄の組合せが揃ってリール上に表示されたとしても、通常遊技に変更されることはなく、特別役当選後の内部中遊技状態の遊技を継続させることができる。
また、ステップS62において、NRTフラグがRT5に設定されている遊技状態、すなわちRT5遊技中は、特定図柄である再遊技2の図柄又はRT遊技状態解除図柄の組合せが揃ってリール上に表示されたとしても、RT5遊技を継続させることができる。
さらに、ステップS62の判断においてNOと判断された場合、NRTフラグがRT1〜RT4のいずれかに設定されている遊技状態、すなわち移行状態である特別遊技終了後のRT遊技(RT1〜RT4)の状態の場合、特定図柄である再遊技役3の図柄の組合せが揃ってリール上に表示されたときには、開始条件を達成したとして、NRTフラグをNRT5に設定することにより(ステップS63〜ステップS64)、次遊技からRT5遊技に変更することができ、RT状態解除図柄である再遊技役2の図柄の組合せが揃ってリール上に表示されたときには、終了条件を達成したとして、NRTフラグを0に設定することにより(ステップS65〜ステップS66)、通常遊技に変更することができる。
以上のように、移行状態(RT1遊技状態〜RT4遊技状態)及び主再遊技役高確率状態(RT5遊技状態)などの遊技の状態に応じて、特定の図柄の組合せ表示後のRT遊技の開始条件に限定せず、RT遊技状態解除条件に関して有効と無効とを切り換え可能とし、遊技性のある内容をさらに遊技に含ませることが可能となり、遊技者の遊技に関する関心や新鮮味を長く継続させることができる。
なお、リール制御手段によりリールに表示される特定の図柄の組合せである再遊技役2及び再遊技役3の図柄の組合せは、役抽選手段により抽選される役に含まれる再遊技役の図柄の組合せもであることから、遊技の状態を主再遊技役高確率状態(RT5遊技状態)又は通常遊技状態に変更するため、特定の図柄の組合せを新たに形成する必要がない。従って、特定の図柄の組合せを抽選などにより新たに形成する手段、さらには、新たに形成された特定の図柄の組合せに関する図柄停止処理を行う手段を設けることなく、遊技性のある内容を遊技に含ませることができる。
<フラグオフ・RT設定処理サブルーチンの説明>
図5のメインルーチンにおいて、上述のリール変動・停止サブルーチン(ステップS15)が終了すると、次に、フラグオフ・RT設定処理サブルーチン(ステップS16)を行う。図10に示すフラグオフ・RT設定処理サブルーチンのフローチャートを用いて、フラグオフ・RT設定処理サブルーチンの詳細な説明を行う。
はじめに、遊技状態がRB遊技中であるか否かの判断を行う(ステップS71)。RB遊技中である(YES)と判別したときは、RB遊技中処理サブルーチン(ステップS72)を実行し、ステップS77に進む。RB遊技中処理サブルーチンの詳細な説明は後述する。
次に、ステップS71の判断で、遊技状態がRB遊技中ではない(NO)と判別したときは、遊技状態がBB1遊技中、BB2遊技中又はBB3遊技中であるか否かの判断を行う(ステップS73)。いずれかのBB遊技中である(YES)と判別したときは、BB遊技中処理サブルーチン(ステップS74)を実行し、ステップS77に進む。BB遊技中処理サブルーチンの詳細な説明は後述する。
さらに、ステップS73の判断で、遊技状態がいずれのBB遊技中ではない(NO)と判別したときは、当選役があるか否かを判断する(ステップS75)。当選役がある(YES)と判別したときには、役当選時処理サブルーチン(ステップS76)を実行し、ステップS77に進む。役当選時処理サブルーチンの詳細な説明は後述する。一方、ステップS75の判断で、当選役がない(NO)と判別したときは、そのまま、ステップS77に進む。
ステップS77においては、RT遊技状態であるか否かを判断するため、NRTフラグが0か否か判断する(ステップS77)。NRTフラグが0ではない(YES)と判別したときは、RT遊技回数をカウントする(ステップS78)。ここで、「RT遊技回数」とは、遊技状態が新たなRT遊技状態に変更した後の遊技回数である。
そして、ステップS78の後、RT遊技の終了条件を達成したか否か判別する(ステップS79)。本実施態様においては、RT遊技回数が、終了条件である最大RT遊技回数以上になったか否か判断する(ステップS79)。例えば、RB遊技が終了した場合、NRTフラグがRT1に設定され、かつ、最大RT遊技回数が30回に設定され(図17)、RT1遊技状態に変更される。従って、RT1遊技中においては、RT遊技回数が30回になった時点でRT1遊技を終了する。なお、RT遊技回数が最大RT遊技回数に到達する前のRT1遊技中であっても、特別役であるRB役、いずれかのBB役に当選した場合、RT1遊技の終了条件を達成したとしてRT1遊技を終了する(ステップS40)。
ステップS79において、RT遊技の終了条件を達成した(YES)と判別したときは、RT遊技回数をリセットし、NRTフラグを0に設定し、RT遊技を終了し(ステップS80)、フラグオフ・RT設定処理サブルーチンを終了する。一方、ステップS79において、RT遊技の終了条件を達成していない(NO)と判別したときには、次遊技もRT遊技を継続するため、NRTフラグの設定を変更せず、フラグオフ・RT設定処理サブルーチンを終了する。
この結果、主再遊技役である再遊技役1が当選する確率が高い値に設定されるRT5遊技においては、最大遊技回数に到達するまで、通常遊技と比較して、遊技者が獲得できる遊技媒体枚数を増加させることができる。さらに、RT5遊技中において、特別役に当選することにより、有利な遊技に移行させるため、遊技者の緊張感を持続させた遊技を行わせることができる。
さらに、主再遊技役である再遊技役1が当選する確率が通常遊技状態と同じ値に設定される移行状態の遊技、本実施形態では、特別遊技終了後のRT(RT1〜RT4)遊技においても、再遊技役3の図柄の組合せがリールに表示されることにより、主再遊技役高確率状態(RT5遊技状態)に移行可能であることからを、遊技者が獲得できる遊技媒体枚数を増加させることができる。
加えて、画像表示装置などにより、遊技状態が移行状態(RT1遊技状態〜RT4遊技状態)であることを遊技者に報知する演出を出力することにより、獲得できる遊技媒体枚数が増加させられるという遊技者の期待感を上昇させ、遊技者の興奮を高まらせ、遊技者の遊技に対する関心や新鮮味を長く継続させることができる。
なお、ステップS77の判断で、NRTフラグが0である(NO)、すなわち遊技状態がRT遊技状態に該当しないと判別したときには、そのまま、フラグオフ・RT設定処理サブルーチンを終了する。以下に、ステップS72、S74、S76に示されるサブルーチンの詳細な説明を行う。
<RB遊技中処理サブルーチンの説明>
ステップS71の判断で、RB遊技中であると判別したときに実施するRB遊技中処理サブルーチン(ステップS72)の詳細な説明を、図11に示すフローチャートを用いて説明する。
はじめに、上述のリール変動・停止サブルーチン(ステップS15)によって停止したリール図柄が入賞しているか否か入賞図柄判定を行う(ステップS81、S82)。入賞している場合(YES)、RB遊技中入賞回数回数をカウントし(ステップS83)、RB遊技中対応する一般役フラグをオフに設定する(ステップS84)。そして、更新されたデータをRAM110に記憶する。
次に、BB1遊技中、BB2遊技中又はBB3遊技中であるか否かを判断する(ステップS85)。ステップS85において、いずれかのBB遊技中である(YES)、すなわち、BB遊技中におけるRB遊技中であると判別したときは、払出枚数をカウントして払出枚数データを更新し(ステップS86)、そして、RB遊技回数をカウントし(ステップS87)、更新されたデータをRAM110に記憶する。これらデータは、RB遊技の終了条件に用いられ、具体的には、RB遊技中入賞回数又はRB遊技回数が所定回数に達したとき、RB遊技を終了する。なお、ステップS85において、いずれのBB遊技中でもない(NO)、すなわち、BB遊技中ではないRB遊技中において入賞したと判別したときは、RB遊技回数をカウントし(ステップS87)、更新されたデータをRAM110に記憶する。
一方、ステップS82において、入賞していない(NO)と判別したときは、RB遊技回数をカウントし(ステップS87)、更新されたデータをRAM110に記憶する。
次に、ステップS87においてRB遊技回数をカウントした後、BB1遊技中、BB2遊技中又はBB3遊技中であるか否かを判断する(ステップS88)。ステップS88において、いずれかのBB遊技中である(YES)と判別したときは、BB遊技の終了条件を達成したか否かを判断する(ステップS89)。本実施形態においては、BB遊技の終了条件であるBB遊技中の遊技媒体払出枚数が最大獲得枚数に到達した場合、より詳細には、「BB遊技の終了条件であるBB遊技中の最大獲得枚数」から「1回の遊技で払い出される最大遊技媒体枚数」を減じた遊技媒体枚数を超えた場合、BB遊技を終了する。例えば、最大遊技媒体枚数が15枚であり、かつ、BB役1(図16より、BB1遊技の終了条件は451枚)に当選、入賞した場合、「BB遊技中の払出枚数」が「BB遊技の終了条件であるBB遊技中の最大獲得枚数」である451枚から、「1回の遊技で払い出される最大遊技媒体枚数」である15枚を減じた遊技媒体枚数である436枚を超えた場合、BB1遊技の終了条件に到達し、BB1遊技を終了する。
ステップS89において、BB遊技の終了条件を達成している(YES)と判別したときは、遊技状態がBB1遊技中であるのか否かを判断する(ステップS90)。ステップS90において、BB1遊技中である(YES)と判別したときは、NRTフラグをRT2に設定し、RT遊技回数をリセットし、図18のBB1終了後(RT2)抽選表の最大RT遊技回数である30回をRT2遊技の終了条件として設定し(ステップS91)し、ステップS95に進む。また、ステップS90において、BB1遊技中ではない(NO)と判別したときは、遊技状態がBB2遊技中であるのか否かを判断する(ステップS92)。ステップS92において、BB2遊技中である(YES)と判別したときは、NRTフラグをRT3に設定し、RT遊技回数をリセットし、図19のBB2終了後(RT3)抽選表の最大RT遊技回数である30回をRT3遊技の終了条件として設定し(ステップS93)、ステップS95に進む。そして、ステップS92において、BB2遊技中ではない(NO)、すなわちBB3遊技中であると判別したときは、NRTフラグをRT4に設定し、RT遊技回数をリセットし、図20のBB3終了後(RT4)抽選表の最大RT遊技回数である30回をRT4遊技の終了条件として設定し(ステップS94)、ステップS95に進む。この結果、次遊技から、BB1遊技終了後の場合はRT2遊技を、BB2遊技終了後の場合はRT3遊技を、BB3遊技終了後の場合はRT4遊技を行うことができるとともに、RT遊技を行った回数をカウントすることができる。
そして、BB1遊技状態、BB2遊技状態又はBB3遊技状態を解除し(ステップS95)、BB遊技中の払出枚数をリセットし(ステップS96)、RB遊技状態も解除する(ステップS97)。そして、RB遊技中入賞回数とRB遊技回数をリセットし(ステップS98)、RB遊技中処理サブルーチンを終了する。
ステップS89において、いずれのBB遊技の終了条件も達成していない(NO)と判別したときには、RB遊技の終了条件を達成しているか否か、具体的には、RB遊技中入賞回数又はRB遊技回数が所定回数に達することにより、RB遊技の終了条件を達成しているか否かを判断する(ステップS99)。RB遊技の終了条件を達成している(YES)と判別したときは、RB遊技状態を解除する(ステップS97)。そして、RB遊技中入賞回数とRB遊技回数をリセットし(ステップS98)、RB遊技中処理サブルーチンを終了する。一方、ステップS99において、RB遊技の終了条件を達成していない(NO)と判別したときは、RB遊技中処理サブルーチンを終了する。
ステップS88において、いずれのBB遊技中でもない(NO)、すなわち、BB遊技中ではないRB遊技中であると判別したときは、RB遊技の終了条件を達成したか否かを判断する(ステップS100)。ステップS100において、RB遊技の終了条件を達成している(YES)と判別したときは、NRTフラグをRT1に設定し、RT遊技回数をリセットし、図17のRB終了後(RT1)抽選表の最大RT遊技回数である30回をRT1遊技の終了条件として設定する(ステップS101)。この結果、次遊技からRT1遊技を行うことができるとともに、RT遊技を行った回数をカウントすることができる。そして、RB遊技状態を解除し(ステップS102)、RB遊技中入賞回数とRB遊技回数をリセットし(ステップS103)、RB遊技中処理サブルーチンを終了する。
一方、ステップS100において、RB遊技の終了条件を達成していない(NO)と判別したときは、RB遊技中処理サブルーチンを終了する。
<BB遊技中処理サブルーチンの説明>
次に、フラグオフ・RT設定処理サブルーチン(図10参照)において、ステップS73でBB1遊技中又はBB2遊技中であると判別したときに実施するBB遊技中処理サブルーチン(ステップS74)の詳細な説明を、図12に示すフローチャートを用いて説明する。BB遊技中処理サブルーチンは、図10に示すように、RB遊技中ではないが、BB遊技中である場合のみ実行される。すなわち、遊技状態はRB遊技中ではない。
上述のリール変動・停止サブルーチンによって停止したリール図柄が入賞しているか入賞図柄判定を行う(ステップS111、S112)。RB役に入賞している(YES)と判別したときは、RBフラグをオフに、すなわち、RB遊技状態に設定する(ステップS113)。そして、BB遊技中処理サブルーチンを終了する。
次に、ステップS112において、RB役に入賞していない(NO)と判別したときは、一般役1、一般役2又は一般役3のいずれかの一般役に入賞しているか否かを判断する(ステップS114)。いずれかの一般役に入賞している(YES)と判別したときは、対応する一般役フラグをオフに設定し(ステップS115)、払出枚数をカウントして払出枚数データを更新し(ステップS116)、更新されたデータをRAM110に記憶する。このデータは、BB遊技の終了条件を達成しているか否かの判断(ステップS117)に用いられる。具体的には、BB遊技の終了条件である遊技媒体払出枚数が所定枚数に到達した場合、より詳細には、「BB遊技の終了条件であるBB遊技中の最大獲得枚数」から「1回の遊技で払い出される最大遊技媒体枚数」を減じた遊技媒体枚数を超えた場合、対応するBB遊技を終了する。
ステップS117において、BB遊技の終了条件を達成している(YES)と判別したときは、遊技状態がBB1遊技中であるのか否かを判断する(ステップS118)。ステップS118において、BB1遊技中である(YES)と判別したときは、NRTフラグをRT2に設定し、RT遊技回数をリセットし、図18のBB1終了後(RT2)抽選表の最大RT遊技回数である30回をRT2遊技の終了条件として設定し(ステップS119)し、ステップS123に進む。また、ステップS118において、BB1遊技中ではない(NO)と判別したときは、遊技状態がBB2遊技中であるのか否かを判断する(ステップS120)。ステップS120において、BB2遊技中である(YES)と判別したときは、NRTフラグをRT3に設定し、RT遊技回数をリセットし、図19のBB2終了後(RT3)抽選表の最大RT遊技回数である30回をRT3遊技の終了条件として設定し(ステップS121)、ステップS123に進む。そして、ステップS120において、BB2遊技中ではない(NO)、すなわちBB3遊技中であると判別したときは、NRTフラグをRT4に設定し、RT遊技回数をリセットし、図20のBB3終了後(RT4)抽選表の最大RT遊技回数である30回をRT4遊技の終了条件として設定し(ステップS122)、ステップS123に進む。この結果、次遊技から、BB1遊技終了後の場合はRT2遊技を、BB2遊技終了後の場合はRT3遊技を、BB3遊技終了後の場合はRT4遊技を行うことができるとともに、RT遊技を行った回数をカウントすることができる。
そして、BB1遊技状態、BB2遊技状態又はBB3遊技状態を解除し(ステップS123)、BB遊技中の払出枚数をリセットし(ステップS124)、BB遊技中処理サブルーチンを終了する。
なお、ステップS117において、BB遊技の終了条件を達成していない(NO)と判別したときは、BB遊技中処理サブルーチンを終了する。さらに、ステップS114において、いずれの一般役にも入賞していない(NO)と判断したときも、BB遊技中処理サブルーチンを終了する。
<役当選時処理サブルーチンの説明>
次に、フラグオフ・RT設定処理サブルーチン(図10参照)において、ステップS75で当選役ありと判別したときに実施する役当選時処理サブルーチン(ステップS76)の詳細な説明を、図13に示すフローチャートを用いて説明する。役当選時処理サブルーチンは、図10に示すように、RB遊技中ではなく、BB遊技中でもない場合のみ実行される。
はじめに、上述のリール変動・停止サブルーチンによって停止したリール図柄が入賞しているか入賞図柄判定を行う(ステップS131)。次に、この入賞図柄判定の結果、RB役に入賞しているか否かを判断する(ステップS132)。
ステップS132において、RB役に入賞している(YES)と判別したときは、RBフラグをオフに設定し(ステップS133)、RB遊技状態に設定し、役当選時処理サブルーチンを終了する。RB遊技状態に設定することにより、次回の遊技からRB遊技が開始され、RB遊技中と判別される。
ステップS132において、RB役に入賞していない(NO)と判別したときは、BB役1、BB役2又はBB役3に入賞しているか否かを判断する(ステップS134)。いずれかのBB役に入賞している(YES)と判別した場合、対応するBB役フラグをオフに設定し(ステップS135)、BB遊技状態に設定し、役当選時処理サブルーチンを終了する。BB遊技状態に設定することにより、次回の遊技からBB遊技が開始され、BB遊技と判別される。
ステップS134において、いずれのBB役にも入賞していない(NO)と判別したときは、一般役1、一般役2又は一般役3に入賞しているか否かを判断する(ステップS136)。いずれか一般役に入賞している(YES)と判別したときは、対応する一般役フラグをオフに設定し(ステップS137)、役当選時処理サブルーチンを終了する。
ステップS136において、いずれの一般役にも入賞していない(NO)と判別したときは、再遊技役1、再遊技役2又は再遊技役3に入賞しているか否かを判断する(ステップS138)。いずれかの再遊技役に入賞している(YES)と判別したとき、対応する再遊技フラグをオフに設定し(ステップS139)、再遊技状態に設定し、役当選時処理サブルーチンを終了する。
ステップS138において、いずれの再遊技役にも入賞していない(NO)と判別したときは、そのまま役当選時処理サブルーチンを終了する。
<メインルーチンの説明(続き)>
以上のように、ステップS72、S74、S76に示されるサブルーチンが終了して、図10に示すフラグオフ・RT設定処理サブルーチンが終了する。ここで、図5のメインルーチンに戻り、ステップS16のフラグオフ・RT設定処理サブルーチンを終了し、ステップS17の払い出し処理を終了して、本メインルーチンを終了する。これにより、図柄が変動してから停止するまでの1工程を1回とする遊技を行うための制御処理が終了する。
以上のように、本実施形態によれば、リール制御手段により特定の図柄の組合せがリールに表示されたときに、所定の開始条件を達成したとして、遊技の状態を、複数の再遊技役の中の主再遊技役が当選する確率が通常遊技状態の値と異なる値に設定された再遊技確率変動状態に変更する再遊技確率変動状態制御手段を有することから、特別遊技終了後等の一定の条件に限定されていた再遊技確率変動状態の遊技に限定されず、通常遊技中においても、特定の図柄の組合せがリールに表示されることによって開始条件が達成されたとして、再遊技確率変動状態の遊技に変更可能となる。従って、遊技状態を、主再遊技役が当選する確率が所定の遊技状態の値よりも高い値に設定された再遊技確率変動状態に変更することにより、遊技者が獲得できる遊技媒体枚数を増加させることができる。
また、複数の再遊技役が、第1の再遊技役と、第2の再遊技役とを含み、特定の図柄の組合せが、第1の再遊技役の図柄の組合せと、第2の再遊技役の図柄の組合せとを含み、遊技の状態が複数の移行状態を含み、複数の移行状態は各移行状態毎に第1の再遊技役及び第2の再遊技役が当選する確率が異なる値に設定され、再遊技確率変動状態制御手段が、移行状態の遊技において、第1の再遊技役の図柄の組合せがリールに表示されたときには、主再遊技役が当選する確率が通常遊技状態の値よりも高い値に設定された主再遊技役高確率状態に変更し、第2の再遊技役の図柄の組合せがリールに表示されたときには、通常遊技状態に変更することから、主再遊技役高確率状態においては、主再遊技役が当選する確率が通常遊技状態の値よりも高い値に設定されていることから、遊技者が獲得できる遊技媒体枚数を増加させることができる。
そして、移行状態において、特定の図柄の組合せである第1又は第2の再遊技役の図柄の組合せがリールに表示されることにより、主再遊技役高確率状態又は通常遊技状態に変更することから、遊技のバリエーションが広がり、遊技性のある内容をさらに遊技に含ませることが可能となり、遊技者の遊技に関する関心や新鮮味を長く継続させることができる。
さらに、リール制御手段によりリールに表示される特定の図柄の組合せである第1及び第2の再遊技役の図柄の組合せは、役抽選手段により抽選される役に含まれる再遊技役の図柄の組合せであることから、遊技の状態を主再遊技役高確率状態又は通常遊技状態に変更するため、特定の図柄の組合せを新たに形成する必要がない。従って、特定の図柄の組合せを抽選などにより新たに形成する手段、さらには、新たに形成された特定の図柄の組合せに関する図柄停止処理を行う手段を設けることなく、遊技性のある内容を遊技に含ませることができる。
更に、本発明に係るスロットマシンは、上述の実施形態には限られず、その他様々な実施形態が含まれる。