以上のような目的を達成するため、本発明に係るスロットマシンにおいては、当選した特別役に入賞したときに、遊技を遊技者にとって有利に進行させる特別遊技を実施する特別遊技制御手段を含み、特別役は、第1特別役と、第2特別役と、特定役とを含み、第1特別役は、所定役の当選確率が高い遊技を所定条件下で所定回数行う第1特別遊技に移行させることが可能な役であり、第2特別役は、一般遊技と第1特別遊技に相当する特定遊技の少なくとも一方の遊技を行える第2特別遊技に移行させることが可能な役であり、特定役は、複数あり、第2特別遊技の一般遊技から前記特定役それぞれに対応した特定遊技に移行させることが可能な役であり、特定遊技は、特定役に対応して複数あり、投入される遊技媒体の規定枚数が異なる枚数に設定される。
具体的には、本発明に係るスロットマシンは、
遊技媒体を投入して、複数の図柄が表示された複数のリールを回転させ停止させた結果に基づく処理までの単位遊技を実施可能なスロットマシンであって、
役の中から、何れの役に当選したのかを判別する役抽選手段と、
前記複数のリールの各々に対応して設けられたストップスイッチが操作されることにより、回転させた前記複数のリールの停止制御を行うリール制御手段と、
当選した役に前記リール制御手段により入賞したときに、入賞した役に対応した処理を進める遊技制御手段と、
前記遊技の結果に基づき所定枚数の遊技媒体を払い出す遊技媒体払出手段と、
を含み、
前記遊技制御手段は、当選した特別役に入賞したときに、遊技を遊技者にとって有利に進行させる特別遊技を実施する特別遊技制御手段を含み、
前記特別役は、第1特別役と、第2特別役と、特定役とを含み、
前記第1特別役は、所定役の当選確率が高い遊技を所定条件下で所定回数行う第1特別遊技に移行させることが可能な役であり、
前記第2特別役は、一般遊技と前記第1特別遊技に相当する特定遊技の少なくとも一方の遊技を行える第2特別遊技に移行させることが可能な役であり、
前記特定役は、複数あり、前記第2特別遊技の一般遊技から前記特定役それぞれに対応した特定遊技に移行させることが可能な役であり、
前記特定遊技は、前記特定役に対応して複数あり、投入される遊技媒体の規定枚数が異なる枚数に設定される、
ことを特徴とする。
上述した発明によれば、特定役は、複数あり、第2特別遊技の一般遊技から特定役それぞれに対応した特定遊技に移行させることが可能な役であり、特定遊技は、特定役に対応して複数あり、投入される遊技媒体の規定枚数が異なる枚数に設定されることから、特定遊技において当選した役に入賞したとき、払い出される遊技媒体の払出枚数から規定枚数を減じた獲得枚数を特定遊技ごとに異ならせることができる。さらに、特定遊技の開始から終了までの獲得枚数の総枚数を、特定遊技における各役の当選確率により異ならせることもできる。
また、特定遊技ごとに、特定遊技の開始から終了までの獲得枚数の総枚数を異ならせることができることから、第2特別遊技の開始から終了までの獲得枚数の総枚数も異ならせることができる。従って、終了条件に到達するまで第2特別遊技は継続するため、第2特別遊技における一般遊技から特定遊技に移行させる特定役それぞれに対して設定された当選確率により、第2特別遊技の開始から終了までの獲得枚数の総枚数も異ならせることができる。
この結果、異なる規定枚数が設定された複数の特定遊技により、第2特別遊技の開始時において、第2特別遊技の開始から終了までの獲得枚数の総枚数を予測することができない。従って、遊技のバリエーションが広がり、遊技性のある内容をさらに遊技に含ませることが可能となり、遊技者の遊技に関する関心や新鮮味を長く継続させることができる。
ここで、「遊技媒体」とは、遊技を行うためにスロットマシンに投入する媒体であり、例えば、コイン、メダル、チップのようなものが考えられる。また、この目的を達成できるものであれば、物品には限られず、例えば、磁気カードのような電磁的に作用させるものも適用可能である。
また、遊技媒体を「投入する」とは、実際に遊技者がスロットマシンに設けられた遊技媒体投入口等から、遊技媒体を投入することも含まれるし、スロットマシンの記憶媒体に記憶させることにより、予めクレジットした所定数の遊技媒体を用いることも含まれる。
また、「図柄が表示されたリール」については、モータ等によって物理的に回転、停止が行なわれるリールも含まれるし、画像表示装置に表示され、画像上で回転、停止が行なわれる画像上のリールも含まれる。
「役」には、入賞すると所定枚数の遊技媒体の払い出しを行う「払い出し役(以下、「一般役」と称する。)と、遊技を遊技者にとって有利に進行させる「特別遊技」に移行させることが可能な「特別役」と、遊技媒体を投入しないで遊技を再実施できる「再遊技役」とが含まれる。なお、「特別遊技」とは、役抽選手段により特別役に当選し、かつ、リール制御手段により特別役に対応する所定の図柄が停止し入賞したときに、遊技を遊技者にとって有利に進行させる遊技をいう。
「特別役」には、抽選で所定役が高確率で当選する遊技を一定条件下で所定回数行う「第1特別遊技」に移行させることが可能な「第1特別役」と、一般遊技と第1特別遊技に相当する「特定遊技」の少なくとも一方の遊技を行える「第2特別遊技」に移行させることが可能な「第2特別役」と、第2特別遊技の一般遊技から「特定遊技」に移行させることが可能な「特定役」とが含まれる。
ここで、第1特別役は、特別遊技の1つである第1特別遊技に移行させる役であり、レギュラーボーナス役(以下、RB役と称する。)と呼ばれる役を含むものである。第1特別遊技は、所定役が高確率で当選する遊技を、一定条件下で所定回数行うことができる。また、第2特別役は、特別遊技の1つである第2特別遊技に移行させる役であり、ビッグボーナス役(以下、BB役と称する。)と呼ばれる役である。第2特別遊技は、一般遊技と第1特別遊技に相当する特定遊技の少なくとも一方の遊技を、所定の遊技媒体払出枚数に達するまで行える遊技である。そして、特定役は、第2特別遊技の一般遊技から第1特別遊技に相当する特定遊技に移行させる役であり、RB役と呼ばれる役である。特定遊技は、所定役が高確率で当選する遊技を、一定条件下で所定回数行うことができる。
その他、「再遊技役」とは、抽選で再遊技役に当選し、再遊技役に対応した図柄が停止して入賞したときに、遊技媒体を投入することなく遊技を再実施できる「再遊技」を実施することができる役である。
1の役を定める「抽選」、または1の停止制御の態様を定める「抽選」は、例えば、乱数を発生させてその値によって、1つの当選役を定めることが望ましい。乱数の発生については、乱数発生器を用いることも考えられるし、コンピュータ等を用いてソフトウエア上で発生させることも考えられる。
「所定の図柄が停止する」とは、全てのリールで予め定められた図柄が停止する設定も含まれるし、一部のリールで予め定められた図柄が停止する設定も含まれる。また、予め定められた図柄は、全てのリールで同一の図柄に設定することもできるし、リールによって異なる図柄を設定することもできる。
「所定の図柄が停止しない」とは、上記の「所定の図柄が停止する」に該当するための要件を、満たさないことを意味する。従って、例えば、要件とされているリールのうち、一部のリールで所定の図柄が停止しないときでも、「所定の図柄が停止しない」ことになる。もちろん、要件とされた全てのリールで所定の図柄が停止しないときも、「所定の図柄が停止しない」ことになる。
ここで、「規定枚数」とは、単位遊技においてスロットマシンに投入できる遊技媒体の枚数であって、投入された遊技媒体の枚数は賭けの対象とされるものである。従って、規定枚数以外の遊技媒体の枚数ではスロットマシンの遊技を行うことができないことから、例えば、規定枚数が3枚の場合は、3枚の遊技媒体のみを賭けの対象として投入することができ、規定枚数が1枚の場合は、1枚の遊技媒体のみを賭けの対象として投入することができる。
本発明に係るスロットマシンとして、特定遊技は、入賞したときに遊技媒体払出手段により払い出される遊技媒体の最大払出枚数が設定された一の役の当選確率が、他の役の当選確率より高く設定される、ことが好ましい。
上述した発明によれば、特定遊技は、入賞したときに遊技媒体払出手段により払い出される遊技媒体の最大払出枚数が設定された一の役の当選確率が、他の役の当選確率より高く設定されることから、最大払出枚数が設定された役に当選する確率が高くなる。従って、規定枚数の遊技媒体を投入して当選した役に入賞することにより、特定遊技の開始から終了までに払い出される遊技媒体の払出枚数から投入した枚数を減じた獲得枚数の総枚数が規定枚数により差異を生じる。従って、終了条件に到達するまで第2特別遊技は継続することにより、第2特別遊技の開始から終了までの獲得枚数の総枚数も規定枚数により差異を生じる。
この結果、異なる規定枚数が設定された複数の特定遊技により、第2特別遊技の開始から終了までの獲得枚数の総枚数に差異を生じさせることが可能となり、遊技のバリエーションが広がり、遊技性のある内容をさらに遊技に含ませることが可能となり、遊技者の遊技に関する関心や新鮮味を長く継続させることができる。
本発明に係るスロットマシンとして、特定遊技は、一の特定遊技と、少なくとも1つの他の特定遊技とを含み、一の特定遊技は、他の特定遊技よりも多い規定枚数が設定され、一の特定遊技に移行させることが可能な一の特定役の当選確率は、他の特定役の当選確率よりも高く設定される、ことが好ましい。
上述した発明によれば、特定遊技は、一の特定遊技と、少なくとも1つの他の特定遊技とを含み、一の特定遊技は、他の特定遊技よりも多い規定枚数が設定され、一の特定遊技に移行させることが可能な一の特定役の当選確率は、他の特定役の当選確率よりも高く設定されることから、当選確率が高く設定され、かつ、規定枚数が他の特定役より多く設定された一の特定役に当選する確率が高くなる。そして、当選した一の特定役に入賞し、一の特定役に対応する特定遊技においては、特定遊技の開始から終了までの獲得枚数の総枚数が規定枚数により差異を生じ、終了条件に到達するまで第2特別遊技は継続することにより、第2特別遊技の開始から終了までの獲得枚数の総枚数も規定枚数により差異を生じる。従って、遊技のバリエーションが広がり、遊技性のある内容をさらに遊技に含ませることが可能となり、遊技者の遊技に関する関心や新鮮味を長く継続させることができる。
また、本発明に係るスロットマシンとして、特定遊技は、一の特定遊技と、少なくとも1つの他の特定遊技とを含み、一の特定遊技は、他の特定遊技よりも多い規定枚数が設定され、一の特定遊技に移行させることが可能な一の特定役の当選確率は、他の特定役の当選確率よりも低く設定される、ことも好ましい。
上述した発明によれば、特定遊技は、一の特定遊技と、少なくとも1つの他の特定遊技とを含み、一の特定遊技は、他の特定遊技よりも多い規定枚数が設定され、一の特定遊技に移行させることが可能な一の特定役の当選確率は、他の特定役の当選確率よりも低く設定されることから、当選確率が高く設定され、かつ、規定枚数が他の特定役より少なく設定された一の特定役に当選する確率が高くなる。そして、当選した一の特定役に入賞し、一の特定役に対応する特定遊技においては、当選した役に入賞せず遊技媒体の払出がない場合でも他の特定遊技と比較して少ない規定枚数が単位遊技ごとに消費されるだけに止まる。
この結果、第2特別遊技の開始から終了までの獲得枚数の総枚数は、特定遊技に設定された規定枚数により差異を生じるだけでなく、規定枚数が他の特定遊技よりも少ない枚数に設定されていることから、特定遊技において役に入賞せず遊技媒体の払出がされない場合でも、他の特定遊技と比較して少ない規定枚数が単位遊技ごとに消費されるだけで、第2特別遊技の開始から終了までの獲得枚数の総枚数を、遊技者はより多く獲得することができる。
本発明に係るスロットマシンとして、第2特別遊技は、複数あり、第2特別遊技における遊技媒体払出手段により払い出された遊技媒体枚数が所定枚数に到達すると終了する終了条件を有し、かつ、異なる前記終了条件が設定される、ことが望ましい。
上述した発明によれば、第2特別遊技は、複数あり、第2特別遊技における遊技媒体払出手段により払い出された遊技媒体枚数が所定枚数に到達すると終了する終了条件を有し、かつ、異なる前記終了条件が設定されることから、異なる終了条件が設定された第2特別遊技が可能となり、第2特別遊技ごとにおいても、第2特別遊技の開始から終了までの獲得枚数の総枚数に差異を生じさせることが可能となり、遊技のバリエーションが広がり、遊技性のある内容をさらに遊技に含ませることが可能となる。従って、遊技者の遊技に関する関心や新鮮味を長く継続させることができる。さらに、第2特別遊技の特定遊技それぞれに対応して設定された規定枚数によっても、第2特別遊技の開始から終了までの獲得枚数の総枚数に差異を生じさせることになり、遊技のバリエーションが広がり、遊技性のある内容をさらに遊技に含ませることが可能となる。
さらに、本発明に係るスロットマシンとして、特別役が、所定役の当選確率が高い遊技を所定条件下で所定回数行う第1特別遊技に移行させることが可能な第1特別役を含まない、ことも可能である。
上述した発明によれば、特定役は、複数あり、第2特別遊技の一般遊技から特定役それぞれに対応した特定遊技に移行させることが可能な役であり、特定遊技は、特定役に対応して複数あり、投入される遊技媒体の規定枚数が異なる枚数に設定されることから、特定遊技において当選した役に入賞したとき、払い出される遊技媒体の払出枚数から規定枚数を減じた獲得枚数を特定遊技ごとに異ならせることができる。従って、特定遊技の開始から終了までの獲得枚数の総枚数を、特定遊技における各役の当選確率により異ならせることができる。
また、特定遊技ごとに、特定遊技の開始から終了までの獲得枚数の総枚数を異ならせることができることから、第2特別遊技の開始から終了までの獲得枚数の総枚数も異ならせることができる。従って、終了条件に到達するまで第2特別遊技は継続するため、第2特別遊技における一般遊技から特定遊技に移行させる特定役それぞれに対して設定された当選確率により、第2特別遊技の開始から終了までの獲得枚数の総枚数も異ならせることができる。
この結果、異なる規定枚数が設定された複数の特定遊技により、第2特別遊技の開始時において、第2特別遊技の開始から終了までの獲得枚数の総枚数を予測することができない。従って、遊技のバリエーションが広がり、遊技性のある内容をさらに遊技に含ませることが可能となり、遊技者の遊技に関する関心や新鮮味を長く継続させることができる。
以下、本発明の実施形態を図面を参照しつつ詳細に説明する。本実施形態においては、通常の一般遊技において、RB役1を抽選しているが、RB役2及びRB役3を抽選することはできず、第2特別遊技であるBB1遊技又はBB2遊技の一般遊技において、RB役1〜RB役3のいずれのRB役も抽選することができる。
<<構成>>
<スロットマシン10の構成>
図1は、本発明の実施の形態によるスロットマシン10の外観を示す図である。図1に示す通り、スロットマシン10の筐体の前面部には、フロントパネル20が設けられている。このフロントパネル20の中には、垂直方向に縦長の矩形の3つの表示窓22L、22C及び22Rが形成されている。
これらの3つの表示窓22L、22C及び22Rの前面には、5本の入賞ラインが定められている。この5本の入賞ラインは、水平の3本(中央L1、上下L2A、L2B)の入賞ラインと、斜めの2本(斜め右下がりL3A,斜め右上がりL3B)の入賞ラインとがあり、規定枚数以下の投入された遊技媒体(本実施形態ではメダルを用いている。)の枚数により有効となった入賞ライン(以下、「有効ライン」と称する。)が表示される。
上述した表示窓22L、22C及び22Rの下方には、概略水平の操作パネル部30が設けられている。操作パネル部30の左側には、1−ベットスイッチ32、2−ベットスイッチ34及び最大ベットスイッチ36が設けられている。また、操作パネル部30の右側には、遊技媒体を投入することができる遊技媒体投入口38が設けられている。
遊技媒体投入口38から遊技媒体が投入されると、遊技媒体カウンタ(図示せず)により遊技媒体の枚数が計数され、規定枚数以上の遊技媒体が投入された場合には、規定枚数以上の枚数はクレジット数として後述するRAM110に記憶される。
1−ベットスイッチ32は、クレジット数のうちの1枚だけを遊技の賭けの対象とするためのスイッチである。2−ベットスイッチ34は、クレジット数のうちの2枚だけを遊技の賭けの対象とするためのスイッチである。最大ベットスイッチ36は、クレジット数のうちの3枚のメダルを遊技の賭けの対象とするためのスイッチである。
以下においては、賭けの対象となる遊技媒体の数を「ベット数」と称し、上述した1−ベットスイッチ32、2−ベットスイッチ34又は最大ベットスイッチ36の操作により遊技者によって賭けの対象として設定されたメダルの数を「設定ベット数」と称する。
1−ベットスイッチ32を遊技者が操作したときには、5本の入賞ラインのうちの1本、例えば入賞ラインL1を有効化する。また、2−ベットスイッチ34を操作したときには、5本の入賞ラインのうちの3本、例えば入賞ラインL1、L2A及びL2Bを有効化する。更に、最大ベットスイッチ36を操作したときには、5本の入賞ラインの全て、即ちL1、L2A、L2B、L3A及びL3Bを有効化する。
また、スロットマシン10の筐体の上方には、液晶ディスプレイパネルから構成される画像表示装置70が設けられている。なお、表示装置70は、上述した液晶ディスプレイパネルに限られず、画像情報や文字情報を遊技者が遊技中に視認し得る装置であれば、その他あらゆる画像表示装置を用いることが可能である。この表示装置70においては、遊技履歴を表示したり、特別遊技における演出画像、役の抽選に応じた演出画像、遊技の進行状況に応じた演出画像等を表示したりすることができる。
スロットマシン10の筐体の内部には、3個のリール40L,40C及び40Rが回転自在に設けられている。リール40L,40C及び40Rは、リング状の形状であり、このリール40L,40C及び40Rの外周面には、図柄が印刷されたリールテープが貼り付けられている。リール40L,40C及び40Rの各々には、例えば、21個の図柄が等間隔で配置されている。これらの図柄の配列は、リール40L,40C及び40Rの各々で異なる。これらのリール40L,40C及び40Rの各々は、上述した表示窓22L、22C及び22Rを介して視認可能に設けられている。リールが停止しているときには、1つの表示窓において、1本のリールの連続した3つの図柄が視認可能となる。このため、3つの表示窓22L、22C及び22Rの全てからは、合計9個の図柄が視認可能となる。
後述するように、リール40L,40C及び40Rの各々は、モータ(図示せず)により回転駆動され、表示窓22L、22C及び22Rにおいては、リール40L,40C及び40Rの外周面に描かれた図柄が上から下に向かって移動する。
操作パネル部30の前面の左側には、スタートスイッチ50が傾動可能に設けられている。操作パネル部30の前面の中央部には、3つのストップスイッチ52L,52C及び52Rが設けられている。ストップスイッチ52Lは左リール40Lに対応し、ストップスイッチ52Cは中リール40Cに対応し、ストップスイッチ52Rは右リール40Rに対応している。
上述したスタートスイッチ50を遊技者が傾動操作すると、上述した3つの40L,40C及び40Rは、一斉に回転を始める。3つのリール40L,40C及び40Rが回転したときには、リール40L,40C及び40Rの各々の外周面に描かれている図柄は、表示窓22L、22C及び22Rの各々において上から下へと移動表示される。
上述した3つのリール40L,40C及び40Rの回転速度が一定速度に達したときには、遊技者によるストップスイッチ52L,52C及び52Rの操作が有効となる。
ストップスイッチ52Lを遊技者が押動操作したときには、左リール40Lが停止する。ストップスイッチ52Cを遊技者が押動操作したときには、中リール40Cが停止する。ストップスイッチ52Rを遊技者が押動操作したときには、右リール40Rが停止する。
リール40L、40C又は40Rが停止するときには、リールの各々の外周面に描かれている図柄が、上述した入賞ラインL1、L2A、L2B、L3A及びL3B上に位置付けられるように、3つのリール40L、40C又は40Rの各々は、停止制御される。
スロットマシン10の筐体の下方の右側には、筐体の内部に収納されたスピーカ(図示せず。なお、後述する図2に示すスピーカ64に対応する。)から発せられた音を筐体の外部へ出すための透音穴60が設けられている。スロットマシン10の筐体の下方の中央部には、遊技媒体払出口62が設けられている。リール40L、40C又は40Rが停止して、有効ライン上に停止表示された図柄の組合せが、所定の組合せ、即ち役を構成する図柄の組合せとなり、役に入賞したときには、その組合せに応じて予め定められた枚数の遊技媒体が遊技媒体払出口62から払い出される。
スロットマシン10の筐体の上方の左右両側には、表示ランプ90が設けられている。表示ランプ90は、複数個のLEDランプ等から構成され、通常遊技の場合は一定の点灯が行われるが、後述する役に当選した可能性を演出する等の場合は特定のパターンで点灯する。
上述したように、スロットマシン10における遊技は、停止させられた複数のリール40L、40C又は40Rの停止位置により定まる図柄の組合せによって遊技結果が定まる遊技である。また、この遊技は、遊技媒体を投入し、ベットスイッチ32、34、36のいずれかを操作した後、スタートスイッチ50を遊技者が傾動操作を行い、複数のリール40L、40C及び40Rを回転させ停止させるまでの工程を1回の遊技として、繰り返すことができる遊技である。
上述した役には、例えば、一般役、特別役、特定役、再遊技役等がある。「一般役」とは、所定枚数の遊技媒体の払い出しを行う役である。「特別役」とは、抽選で所定役が高確率で当選する遊技を一定条件下で所定回数行う「第1特別遊技」に移行させることが可能な「第1特別役」と、一般遊技と第1特別遊技に相当する「特定遊技」の少なくとも一方の遊技を行える「第2特別遊技」に移行させることが可能な「第2特別役」と、第2特別遊技の一般遊技から第1特別遊技に相当する「特定遊技」に移行させる「特定役」とをいう。なお、「第2特別遊技」は、一般遊技と第1特別遊技に相当する特定遊技の少なくとも一方の遊技を、所定の遊技媒体払出枚数に達するまで行える。また、「再遊技役」は、抽選で再遊技役に当選し、再遊技役に応じた図柄が揃って入賞したときに、遊技媒体を新たに投入することなく、現在行われた遊技でのベット数を維持した再遊技(リプレイとも称する。)が行えるようにした役である。
<<機能ブロック図の説明>>
図2は、スロットマシン10の制御に関する機能ブロック図を示す。
制御回路として、主制御回路100と副制御回路200とが電気的に接続され、主制御回路100には、操作手段300が電気的に接続され、また、リール40L、40C及び40Rの各々に設けられたモータ80L、80C及び80Rが電気的に接続されている。副制御回路200には、表示装置70と、表示ランプ90と、スピーカ64とを含む報知手段610が電気的に接続されている。
3つのストップスイッチ52L,52C及び52Rから停止操作手段310が構成され、この停止操作手段310と、スタートスイッチ50と、ベットスイッチ32、34及び36とから構成されるベット手段320と、から操作手段300が構成される。この操作手段300は、スイッチに限られず、遊技者の四肢を用いた操作に基づいて操作信号を発生させるものであれば、あらゆる手段が適用できる。
<主制御回路100の説明>
主制御回路100は、役抽選手段410と、リール制御手段420と、遊技制御手段430とを含む。
役抽選手段410は、役抽選処理によって、役(特別役(第1特別役、第2特別役、特定役)、一般役、再遊技役)の抽選を行うものである。役抽選手段410は、例えば、役抽選用の乱数発生器412(ハード乱数等)と、この乱数発生器412が発生する乱数を抽出する乱数抽出手段414と、乱数抽出手段414が抽出した乱数値に基づいて役の当選の有無及び当選役を判定する乱数判定手段416とを備えている。この役抽選手段410による制御処理は、役抽選処理サブルーチン(図6参照)に示される。
リール制御手段420は、スタートスイッチ50から発信されたリール回転開始信号を受信することによって、モータ80L、80C、80Rの制御を行って、リール40L、40C、40Rを回転させ、そして、ストップスイッチ52L、52C、52Rから発信されたリール停止信号の受信または所定時間の経過によって、リール40L、40C、40Rを停止させるリール作動に関する制御を行う。停止の制御においては、当選した役に対応して、停止図柄が揃うようにするための図柄の組合せ制御を行う。このリール制御手段420による制御処理は、リール変動・停止サブルーチン(図7参照)に示される。
遊技制御手段430は、役抽選処理で特別役、一般役、再遊技役に当選し、停止した図柄に関する入賞図柄判定により、各々の役に対応した図柄が揃ったと判別したときに、入賞した役に対応した処理を進める。遊技制御手段は、所定枚数の遊技媒体の払い出しを行う以外に、遊技が遊技者にとって有利に進行する特別遊技を行う特別遊技制御手段432を含む。
<副制御回路200の説明>
副制御回路200には、画像制御手段512と、ランプ制御手段514と、音声制御手段516とを含む演出制御手段510が設けられている。
画像制御手段512は、主制御回路100から受信した信号に基づいて、ROM208に記憶した画像データを読み出し、表示駆動装置220を制御して、報知手段610の画像表示装置70に所定の画像を表示することができる。また、ランプ制御手段514は、主制御回路100から受信した信号に基づいて、ROM208に記憶したランプ点灯データを読み出し、ランプ駆動回路218を制御して、報知手段610中の表示ランプ90を点灯することができる。また、音声制御手段516は、主制御回路100から受信した信号に基づいて、ROM208に記憶した音声データを読み出して、スピーカ駆動回路222を制御して、報知手段610のスピーカ64から所定の音声を発することができる。
<<スロットマシン10の制御手段の説明>>
スロットマシン10を制御する制御手段は、主制御回路100と副制御回路200から構成される。ここで、図3は、主制御回路100のブロック図を示し、図4は、主制御回路100に電気的に接続されている副制御回路200のブロック図を示す。
<主制御回路100>
上述したスタートスイッチ50は、主制御回路100のインターフェイス回路102に接続され、インターフェイス回路102は、入出力バス104に接続されている。スタートスイッチ50から発せられたリール回転開始信号は、インターフェイス回路102において所望の信号に変換された後、入出力バス104に供給される。入出力バス104は、中央処理回路(以下、CPUと称する)106にデータ信号又はアドレス信号が入出力されるようになされている。上述したリール回転開始信号は、「操作信号」の1つを構成する。
また、上述したインターフェイス回路102には、ストップスイッチ52L,52C及び52R、並びに1−ベットスイッチ32、2−ベットスイッチ34及び最大ベットスイッチ36も接続されている。これらのボタンやスイッチから発せられる信号もインターフェイス回路102に供給され、所望の信号に変換された後、入出力バス104に供給される。上述したストップスイッチ52L,52C又は52Rから発せられる信号も、操作信号を構成する。
上述した入出力バス104には、ROM(リード・オンリー・メモリ)108及びRAM(ランダム・アクセス・メモリ)110も接続されている。ROM108は、スロットマシンの全体の流れを制御する制御プログラムや、制御プログラムを実行するための初期データを記憶する。例えば、後述する図5に示すメインルーチン、図6から図11に示すサブルーチン、及びこれらのプログラムで使用するための初期データを記憶する。
また、RAM110は、上述した制御プログラムで使用するフラグや変数の値を一時的に記憶することができる。
入出力バス104には、乱数を発生させるための乱数発生器112も接続されている。乱数発生器112は、一定の範囲の数値、例えば0〜65535(2の16乗)に含まれる乱数を発生させる。なお、CPU106の演算処理により乱数を発させるように構成してもよい。
入出力バス104には、モータ駆動回路114が接続されている。モータ駆動回路114には、上述した3つのリール40L、40C及び40Rの各々を回転駆動するステッピングモータ80L、80C及び80Rが接続されている。ステッピングモータ80L、80C及び80Rの各々は、3つのリール40L、40C及び40Rの内部に設けられ、ステッピングモータ80L、80C及び80Rの回転シャフトがリール40L、40C及び40Rの回転中心となるように、ステッピングモータ80L、80C及び80Rに取り付けられている。
CPU106から発せられる駆動制御命令は、モータ駆動回路114により駆動信号に変換され、駆動信号はステッピングモータ80L、80C及び80Rに供給される。なお、駆動制御命令には、回転速度の命令も含まれており、ステッピングモータ80L、80C及び80Rの回転制御及び停止制御を行うとともに、回転速度の制御も行う。
CPU106が、上述したように、ステッピングモータ80L、80C及び80Rに対する制御をすることにより、リール40L、40C及び40Rの回転制御及び停止制御を行うとともに、回転速度の制御を行うことができる。
リール40L、40C及び40Rの各々には、各リールの回転角度位置を検出するための回転角度位置センサ(図示せず)が設けられており、回転角度位置センサは、リール回転角度位置検出回路116に接続されている。リール40L、40C及び40Rの各々の回転角度位置を示す信号が回転角度位置センサから発せられたときには、リール回転角度位置検出回路116に供給され、所定の信号に変換された後、入出力バス104に供給される。
CPU106は、供給された回転角度位置から図柄の番号を算出し、表示窓22L、22C及び22Rの各々に表示される図柄を特定する。
更に、インターフェイス回路102には、接続線118も接続されている。この接続線118によって、主制御回路100は副制御回路200に電気的に接続される。
<副制御回路200>
上述した接続線118は、副制御回路200のインターフェイス回路202に接続され、インターフェイス回路202は、入出力バス204に接続されている。主制御回路100から副制御回路200に送信された信号は、インターフェイス回路202において所望の信号に変換された後、入出力バス204に供給される。入出力バス204は、中央処理回路(以下、CPUと称する)206にデータ信号又はアドレス信号が入出力されるようになされている。
上述した入出力バス204には、ROM(リード・オンリー・メモリ)208及びRAM(ランダム・アクセス・メモリ)210も接続されている。ROM208は、後述するランプ駆動回路218や、表示駆動装置220や、スピーカ駆動回路222や、制御プログラムを実行するための初期データを記憶する。例えば、表示装置70に表示するための種々の画像データや、表示ランプ90の点灯パターンデータや、スピーカ64から発するための演奏音データも記憶する。
入出力バス204には、表示ランプ90を駆動するためのランプ駆動回路218も接続されている。CPU206は、主制御回路100から供給される制御情報に応じて駆動指令をランプ駆動回路218に発し、駆動指令に応じて表示ランプ90を点灯駆動する。
そして、入出力バス204には、表示装置70を駆動する表示駆動装置220も接続されている。CPU206は、主制御回路100から供給される制御情報に応じてROM208に記憶されている画像データや文字データ等を読み出し、そのデータを表示駆動装置220に供給する。このようにすることにより、表示装置70には、画像データが演出画面として表示され、文字データがメッセージとして表示される。
また、入出力バス204には、スピーカ64を駆動するためのスピーカ駆動回路222も接続されている。CPU206は、主制御回路100から供給される制御情報に応じてROM208に記憶されている音声データを読み出し、そのデータをスピーカ駆動回路222に供給する。このようにすることにより、スピーカ64から所定の音声が発せられる。
<<制御処理の説明>>
<スロットマシン10の制御処理の説明>
以下に、上述したスロットマシン10の制御手段において行われる各種の制御について、フローチャートを用いながら詳細に説明する。
図5は、スロットマシン10の主制御回路100で行なわれる制御処理のメインルーチンを示す。図6から図11は、メインルーチンで行なわれる制御処理である各サブルーチンを示す。図6には、役抽選手段410により行なわれる役抽選と、役抽選に引き続き行われるフラグオン処理を行う役抽選処理サブルーチンを示す。図7には、リール制御手段420により、リールの回転、停止のための制御を行うリール変動・停止サブルーチンを示す。図8には、リール変動・停止サブルーチンにより図柄が停止した後の制御処理であるフラグオフ処理サブルーチンを示す。図9には、フラグオフ処理サブルーチンの制御処理の一部であるRB遊技中処理サブルーチンを示し、図10には、フラグオフ処理サブルーチンの制御処理の一部であるBB遊技中処理サブルーチンを示し、図11には、フラグオフ処理サブルーチンの一部である役当選時処理サブルーチンを示す。
以下に説明する制御処理においては、スロットマシン10は予め起動されており、上述したスロットマシン10の主制御回路100や副制御回路200において用いられる変数は所定の値に初期化され、定常動作しているものとする。
<メインルーチンの説明>
図5は、スロットマシン10の主制御回路100で行なわれる制御処理のメインルーチンを示す。図5のフローチャートを用いて、メインルーチンの制御処理を説明する。メインルーチンは、複数の図柄が表示された複数のリールを回転させ停止させた結果に基づく処理までの単位遊技を、1回行うときの制御処理を示す。
まず、再遊技状態に設定されており、再遊技を行う状態であるか否かを判断する(ステップS10)。なお、再遊技状態に設定する処理は、後述するように、例えば、図11に示す役当選時処理サブルーチンのステップS99において行われる。
再遊技状態に設定されていない(NO)と判別したときには、1−ベットスイッチ32、2−ベットスイッチ34又は最大ベットスイッチ36のいずれかを遊技者が操作したか否かを判別する(ステップS11)。ステップ11において、いずれのベットスイッチも操作されていない(NO)と判別したときには、ステップS11の処理を繰り返す。一方、遊技者がいずれかのベットスイッチを操作した(YES)と判別したときは、ベットスイッチを操作することによって発せられた信号に基づいて、設定ベット数を決定し(ステップS12)、ステップS14に進む。「設定ベット数」は、1回の遊技をするための賭けの対象とされた遊技媒体の枚数を示す。さらに、設定ベット数は、上述したクレジット数として一時的に蓄積されてから賭けの対象とされた遊技媒体の数に限られず、遊技媒体投入口38から投入されて直接賭けの対象とされた遊技媒体の数も含む。
なお、遊技媒体が投入されたときは、遊技媒体投入口38の下部に設置された遊技媒体カウンタでカウントした投入枚数を、ベット数として検出する。ただし、規定枚数を越える枚数の遊技媒体が投入されたときには、規定枚数を越える分の遊技媒体は、クレジット枚数としてRAM110に記憶する。ここで、「規定枚数」とは、単位遊技においてスロットマシンに投入できる遊技媒体の枚数であって、投入された遊技媒体の枚数は賭けの対象とされるものである。一方、遊技媒体が投入されていないと判断したときは、クレジットされた遊技媒体の有無を判断し、クレジットされた遊技媒体がない場合には、ステップS12において設定ベット数が決定できない。また、クレジットされた遊技媒体が有る場合には、遊技者がベットスイッチ32、34又は36の何れか1のスイッチを操作したときに発信されるベット操作信号を受信の有無を判断し、受信したベット操作信号からベット数を検出し、遊技媒体の投入またはクレジットされた遊技媒体の使用の何れの場合においても検出したベット数を新たなベット数としてRAM110に記憶し、クレジットされた遊技媒体を使用する場合には、同時に、遊技媒体のクレジット数から、検出したベット数分の枚数だけ減じる処理を行う。
ステップS10において、再遊技状態に設定されている(YES)と判別したときは、再遊技状態の設定を解除し(ステップS13)、ステップS14に進む。この結果、ステップS11及びS12の処理を行わないことから、遊技媒体を新たに投入したり、クレジットした遊技媒体を消費することなく、遊技媒体が自動投入されたのと同じ処理を行い、再び遊技を行うことができる。また、再遊技におけるベット数は、RAM110に記憶されているベット数が用いられるので、直前に行なわれた遊技におけるベット数によって再遊技役が当選したときの遊技のベット数が用いられる。
次に、スタートスイッチ50が遊技者によってオンされたか否かを判断する(ステップS14)。スタートスイッチ50がオンされていない(NO)と判断した場合、ステップS14の処理を繰り返す。一方、スタートスイッチ50がオンされた(YES)と判断した場合、役抽選処理サブルーチン(ステップS15)へ進む。
ステップS15の役抽選処理サブルーチンでは、役抽選手段410による役抽選処理が行われ、当選した役に応じて、対応するRBフラグ、対応するBBフラグ、再遊技フラグ、対応する一般役フラグをオンにするフラグオン処理が行なわれる。このサブルーチンの詳細については、図6のフローチャートを用いて後述する。
役抽選処理サブルーチン(ステップS15)に引き続き、役抽選結果に基づいて、リール40L、40C、40Rを回転させてから停止させるリールの動きに関する制御処理を行うリール変動・停止サブルーチン(ステップS16)が行なわれる。このリール変動・停止サブルーチンは、リール制御手段420によって行なわれ、このサブルーチンの詳細については、図7のフローチャートを用いて後述する。
次に、リール変動・停止サブルーチンによりリールが停止した後、入賞図柄判定を行い、その判定結果に基づいて、フラグオフの処理を行うフラグオフ処理サブルーチン(ステップS17)が行われる。このサブルーチンの詳細については、図8〜図11のフローチャートを用いて後述する。
そして、役抽選、入賞図柄判定の結果に基づいて、入賞した役に対応した所定枚数の遊技媒体を払い出す払い出し処理(ステップS18)が行われる。この払い出し処理は、実際に遊技媒体を遊技媒体払出口62から払い出すことも可能であるが、払い出す代わりに、所定枚数の遊技媒体をクレジットすることも可能である。以上の制御処理によって単位遊技が終了する。そして、このメインルーチンに示される制御処理を繰り返すことによって、遊技者は複数回数の単位遊技を行うことができる。
<役抽選処理サブルーチン>
次にメインルーチンのステップS15で行なわれる役抽選処理サブルーチンについて、図6に示したフローチャートを用いながら詳細に説明する。
はじめに、遊技の状態が、RB1遊技中、RB2遊技中又はRB3遊技中であるか否かを判断する(ステップS21)。遊技の状態がいずれかのRB遊技中である(YES)と判断したときは、ROM108に記憶された対応するRB用抽選表を読み出す(ステップS22)。ここで、RB1用抽選表の実施例を図12に、RB2用抽選表の実施例を図13に、RB3用抽選表の実施例を図14に示す。
RB1用抽選表、RB2用抽選表及びRB3用抽選表では、図柄番号1〜3の一般役と、図柄番号4のはずれとが設定されており、一般役1に当選した場合には、第1、第2及び第3リールにスイカの図柄が揃うと入賞して10枚の遊技媒体が払い出され、一般役2に当選した場合には、第1、第2及び第3リールにベルの図柄が揃うと入賞して15枚の遊技媒体が払い出され、一般役3に当選した場合には、第1リールにチェリーの図柄が揃うことにより第2及び第3リールには如何なる図柄が揃っても入賞して2枚の遊技媒体が払い出されるように設定されている。
ここで、RB1用抽選表では、一般役1が当選する確率は1/1.03と非常に高い値に設定されていることから、RB遊技中においては、一般役1に当選する可能性が非常に高くなっている。逆に、はずれの確率は、約1/212.5と低く設定されている。一方、RB2用抽選表及びRB3用抽選表では、一般役1〜一般役3の中で最も多い払出枚数(15枚)が設定された一般役2が当選する確率は1/1.03と非常に高い値に設定されていることから、RB2遊技及びRB3遊技中においては、一般役2に当選する可能性が非常に高くなっている。逆に、はずれの確率は、約1/212.5と低く設定されている。
さらに、規定枚数は、RB1用抽選表及びRB2用抽選表では3枚、RB3用抽選表では1枚に設定されている。ここで、規定枚数は、単位遊技においてスロットマシンに投入できる遊技媒体の枚数であって、投入された遊技媒体の枚数は賭けの対象とされるものである。従って、規定枚数以外の遊技媒体の枚数ではスロットマシンの遊技を行うことができないことから、規定枚数が3枚の場合は、3枚の遊技媒体のみを賭けの対象として投入することができ、規定枚数が1枚の場合は、1枚の遊技媒体のみを賭けの対象として投入することができる。
また、後述するBB1作動時抽選表(図15)及びBB2作動時抽選表(図16)では、図柄番号1にRB役1、図柄番号2にRB役2、図柄番号3にRB役3が設定されていることから、いずれのBB遊技の一般遊技からもRB1遊技〜RB3遊技のいずれの遊技にも移行することができる。一方、後述するBB未作動時一般抽選表(図17)では、RB役1〜RB役3のうち、RB役1(図柄番号3)のみが設定されていることから、通常の一般遊技からRB1遊技に限り移行することができるが、通常の一般遊技からRB2遊技及びRB3遊技には移行することはできない。
この結果、規定枚数の遊技媒体を投入して当選した役に入賞することにより、RB2遊技又はRB3遊技の開始から終了までに払い出される遊技媒体の払出枚数から投入した枚数を減じた獲得枚数の総枚数をより多くさせることができる。また、RB2遊技においては3枚の遊技媒体が、RB3遊技においては1枚の遊技媒体が投入されるため、RB2遊技又はRB3遊技の開始から終了までの獲得枚数の総枚数が規定枚数により差異を生じる。従って、終了条件に到達するまでいずれのBB遊技も継続することにより、BB遊技の開始から終了までの獲得枚数の総枚数も規定枚数により差異を生じる。
ステップS21の判断において、遊技の状態がいずれのRB遊技中ではない(NO)と判別したときには、遊技の状態が、BB1遊技中又はBB2遊技中であるか否かを判断する(ステップS23)。遊技の状態がいずれかのBB遊技中である(YES)と判断したときは、ROM108に記憶された対応するBB作動時抽選表を読み出す(ステップS24)。ここで、BB1作動時抽選表の実施例を図15に、BB2作動時抽選表の実施例を図16に示す。
BB1作動時抽選表及びBB2作動時抽選表では、図柄番号1〜3のRB役と、図柄番号4〜6の一般役と、図柄番号7のはずれとが設定されている。ここで、BB未作動時一般抽選表(図17)と比較すると、いずれのBB作動時抽選表も、BB役1〜BB役2及び再遊技役がない設定になっている。
BB1作動時抽選表では、図柄番号2のRB役2が、役抽選における当選確率が1/4.0であって、第1リールに青7、第2及び第3リールにリプレイの図柄が揃う場合に入賞するように設定されている。従って、BB1遊技中の一般遊技においてはRB2遊技に移行可能なRB役2に当選する確率が非常に高く設定されている。一方、BB2作動時抽選表では、図柄番号3のRB役3が、役抽選における当選確率が1/4.0であって、第1リールに赤7、第2及び第3リールにリプレイの図柄が揃う場合に入賞するように設定されている。従って、BB2遊技中の一般遊技においてはRB3遊技に移行可能なRB役3に当選する確率が非常に高く設定されている。
また、図柄番号4の一般役1は、役抽選における当選確率が1/81.9であって、3つのリール共にスイカの図柄が揃う場合に入賞して10枚の遊技媒体が払い出されるように設定されている。図柄番号5の一般役2は、役抽選における当選確率が1/20.0であって、3つのリール共にベルの図柄が揃う場合に入賞して15枚の遊技媒体が払い出されるように設定されている。図柄番号6の一般役3は、役抽選における当選確率が1/81.9であって、第1のリールの図柄がチェリーであれば、残りのリールの図柄については、何れの図柄であっても入賞して2枚の遊技媒体が払い出されるように設定されている。
BB1作動時抽選表では、規定枚数3枚のRB2遊技に移行可能なRB役2の当選確率が、規定枚数1枚のRB3遊技に移行可能なRB役3の当選確率よりも高い値に設定されていることから、RB役3よりもRB役2に当選する確率が高い。さらに、RB2遊技、RB3遊技においては、規定枚数の遊技媒体で遊技が行われるため、RB2遊技及びRB3遊技の開始から終了までの獲得枚数の総枚数が規定枚数により差異を生じる。従って、終了条件に到達するまでBB1遊技は継続することにより、BB1遊技の開始から終了までの獲得枚数の総枚数も規定枚数により差異を生じる。
一方、BB2作動時抽選表では、規定枚数3枚のRB2遊技に移行可能なRB役2の当選確率が、規定枚数1枚のRB3遊技に移行可能なRB役3の当選確率よりも低い値に設定されていることから、RB役2よりもRB役3に当選する確率が高い。さらに、RB2遊技、RB3遊技においては、規定枚数の遊技媒体で遊技が行われるため、当選した役に入賞せず遊技媒体の払出がない場合でもRB3遊技では規定枚数1枚が単位遊技ごとに消費されるだけに止まり、BB2遊技の開始から終了までの獲得枚数の総枚数を、遊技者はより多く獲得することができる。
ステップS23の判断において、いずれのBB遊技の遊技中でもない(NO)と判別したときには、ROM108に記憶されたBB未作動時一般抽選表を読み出す(ステップS25)。ここで、BB未作動時一般抽選表の実施例を図17に示す。
BB未作動時一般抽選表は、特別遊技(RB1遊技、RB2遊技、RB3遊技、BB1遊技、BB2遊技)ではない通常の一般遊技において用いられる抽選表である。図柄番号1〜2のBB役と、図柄番号3のRB役と、図柄番号4〜6の一般役と、図柄番号7の再遊技役と、図柄番号8のはずれとが設定されている。さらに、図柄番号1〜2のBB役については、役抽選における当選確率と図柄の組合せの設定の他に、対応するBB遊技の終了条件として、図柄番号1のBB役1については451枚、図柄番号2のBB役2については376枚の最大払出枚数、すなわちBB遊技の開始から終了までの払出枚数の総枚数が設定されている。
BB未作動時一般抽選表より、BB1遊技とBB2遊技とにおいて、終了条件として異なる最大払出枚数が設定されることから、各BB遊技においても、BB遊技の開始から終了までの獲得枚数の総枚数に差異を生じさせることが可能となる。さらに、各BB遊技のRB2遊技とRB3遊技に対応して設定された規定枚数によっても、BB遊技の開始から終了までの獲得枚数の総枚数に差異を生じさせることになり、遊技のバリエーションが広がり、遊技性のある内容をさらに遊技に含ませることが可能となる。
以上のように、遊技の状態に応じた抽選表を読み出した後、乱数を取得して抽選判定を行う役抽選を実施する(ステップS26)。
そして、判定結果として、RB役1等のうちのいずれかのRB役に当選したか否かを判断する(ステップS27)。ステップ27において、いずれかのRB役に当選した(YES)と判別したときには、対応するRBフラグをオンに設定して(ステップS28)、ステップS29へ進み、RAM110に記憶する。
ステップS27において、いずれのRB役にも当選していない(NO)と判別したときには、BB役1又はBB役2に当選したか否かを判断する(ステップS30)。ステップS30において、役抽選によってBB役1又はBB役2に当選した(YES)と判別したときには、対応するBBフラグをオンに設定して(ステップS31)、ステップS29へ進み、RAM110に記憶する。
ステップS30において、いずれのBB役にも当選していない(NO)と判別したときには、一般役1等のうちのいずれかの一般役に当選したか否かを判断する(ステップS32)。ステップS32において、一般役1等のうちのいずれかの一般役に当選した(YES)と判別したときは、対応する一般役フラグをオンに設定して(ステップS33)、ステップS29へ進み、RAM110に記憶する。
次に、ステップS32において、いずれの一般役にも当選していない(NO)と判別したときは再遊技役に当選したか否かを判断する(ステップS34)。ステップS34において、再遊技役に当選した(YES)と判別したときには、対応する再遊技フラグをオンにして(ステップS35)、ステップS29へ進み、RAM110に記憶する。
さらに、ステップS34において、再遊技役にも当選していない(NO)と判別したときは、RB遊技中の一般役1等のうちのいずれかの一般役に当選したか否かを判断する(ステップS36)。ステップS36において、RB遊技中のいずれかの一般役に当選した(YES)と判別したときには、対応するRB遊技中一般役フラグをオンにして(ステップS37)、ステップS29へ進み、RAM110に記憶する。また、ステップS36において、対応するRB遊技中の一般役1等のいずれの一般役にも当選していない(NO)と判別したときには、フラグオン処理は行わずに、そのままステップS29へ進む。
以上の通り、フラグオンに関する一連の処理を行った後、ステップS29において、役抽選で当選した役に対応した図柄番号、制御図柄データをROM108から読み出して、後述するリール変動・停止サブルーチンに用いるため、このデータをRAM110に記憶する。以上によって、役抽選処理サブルーチンを終了する。
<リール変動・停止サブルーチンの説明>
次に、図5のメインルーチンにおいて、役抽選処理サブルーチン(ステップS15)が終了すると、次に、リール変動・停止サブルーチン(ステップS16)を行う。図7に示すフローチャートを用いて、リール変動・停止サブルーチンの詳細な説明を行う。
まず、図6のステップS29で記憶した図柄番号と制御図柄データを読み出す(ステップS41)。そして、予め定められた最短時間を経過したか否かの判断を行う(ステップS42)。最短時間が経過していない(NO)と判別したときには、このステップS42の判断処理を繰り返し実行する。この結果、最短時間が経過するまで次の工程であるリールの回転は開始できないようになっている。この制御によって、一定時間に行なわれる遊技回数を、所定回数以内に抑える制御を行っている。
最短時間が経過した(YES)と判別したときには、リール回転開始信号を発信する(ステップS43)。この信号に基づいて、モータ駆動回路114が作動して、モータ80L、80C、80Rの回転を開始し、リール40L、40C、40Rが回転を始める。
次に、回転を始めたリールが定速回転になっているか否かを判断する(ステップS44)。リールの回転がまだ定速回転になっていない(NO)と判別したときには、このステップS44の判断処理を繰り返す。この結果、リールの回転が定速回転に達するまで、次の工程であるリール停止制御が行うことができないようになっている。
リールの回転が定速回転になっている(YES)と判断したときには、次に、リール停止信号を受信したか否かを判断する(ステップS45〜ステップS47)。「リール停止信号」は、ストップスイッチ52L、52C、52Rのうち、遊技者が何れか1つのスイッチを押動操作したときに発信される信号である。例えば、第1リール用のストップスイッチ52Lが押動操作された場合には、第1リール停止信号が発信され、第1リール40Lを回転させるモータ80Lの停止制御が行なわれる。同様に、第2リール用のストップスイッチ52Cが押動操作された場合には、第2リール停止信号が発信され、第2リール40Cを回転させるモータ80Cの停止制御が行われ、第3リール用のストップスイッチ52Rが押動操作された場合には、第3リール停止信号が発信され、第3リール40Rを回転させるモータ80Rの停止制御が行われる。
第1リール停止信号、第2リール停止信号又は第3リール停止信号のいずれも受信しないと判別したときは、ステップS45に戻り、停止に関する制御を行わないが、第1リール停止信号、第2リール停止信号又は第3リール停止信号のいずれか1つを受信したと判別したときには、次のステップS48へ進む。
ステップS48では、いずれかのリール停止信号を受信した場合、当選した役があるか否かを判別した後、当選した役があると判別し、リール停止可能範囲内に当選した役に対応する図柄があるときは、その図柄を有効ラインに停止させる図柄停止処理を行う(ステップS48)。
ステップS48において図柄停止処理をした後、全リールが停止したか否かを判別する(ステップS49)。全リールが停止していない(NO)と判別したときには、ステップS45に戻り、全リールが停止するまで繰り返す。一方、全リールが停止している(YES)と判別したときには、本サブルーチンを終了する。
<フラグオフ処理サブルーチンの説明>
図5のメインルーチンにおいて、上述のリール変動・停止サブルーチン(ステップS16)が終了すると、次に、フラグオフ処理サブルーチン(ステップS17)を行う。図8に示すフラグオフ処理サブルーチンのフローチャートを用いて、フラグオフ処理サブルーチンの詳細な説明を行う。
はじめに、遊技状態がRB1遊技、RB2遊技又はRB3遊技中であるか否かの判断を行う(ステップS51)。いずれかのRB遊技中である(YES)と判別したときは、RB遊技中処理サブルーチン(ステップS52)を実行し、本サブルーチンを終了する。RB遊技中処理サブルーチンの詳細な説明は後述する。
次に、ステップS51の判断で、遊技状態がいずれのRB遊技中ではない(NO)と判別したときは、遊技状態がBB1遊技中又はBB2遊技中であるか否かの判断を行う(ステップS53)。いずれかのBB遊技中である(YES)と判別したときは、BB遊技中処理サブルーチン(ステップS54)を実行し、本サブルーチンを終了する。BB遊技中処理サブルーチンの詳細な説明は後述する。
さらに、ステップS53の判断で、遊技状態がいずれのBB遊技中ではない(NO)と判別したときは、当選役があるか否かを判断する(ステップS55)。当選役がある(YES)と判別したときには、役当選時処理サブルーチン(ステップS56)を実行する。役当選時処理サブルーチンの詳細な説明は後述する。一方、ステップS55の判断で、当選役がない(NO)と判別したときは、そのまま、本サブルーチンを終了する。
<RB遊技中処理サブルーチンの説明>
ステップS51の判断で、RB役1等のうちのいずれかのRB遊技中であると判別したときに実施するRB遊技中処理サブルーチン(ステップS52)の詳細な説明を、図9に示すフローチャートを用いて説明する。なお、本サブルーチンは、RB1遊技、RB2遊技、及びRB3遊技のいずれのRB遊技においても用いられる。
はじめに、上述のリール変動・停止サブルーチン(ステップS16)によって停止したリール図柄が入賞しているか否か入賞図柄判定を行う(ステップS61、S62)。入賞している場合(YES)、RB遊技中入賞回数回数をカウントし(ステップS63)、RB遊技中対応する一般役フラグをオフに設定する(ステップS64)。そして、更新されたデータをRAM110に記憶する。
次に、BB1遊技中又はBB2遊技中であるか否かを判断する(ステップS65)。ステップS65において、いずれかのBB遊技中である(YES)、すなわち、BB遊技中におけるRB遊技中であると判別したときは、払出枚数をカウントして払出枚数データを更新し(ステップS66)、そして、RB遊技回数をカウントし(ステップS67)、更新されたデータをRAM110に記憶する。これらデータは、RB遊技の終了条件に用いられ、具体的には、RB遊技中入賞回数又はRB遊技回数が所定回数に達したとき、RB遊技を終了する。なお、ステップS65において、いずれのBB遊技中でもない(NO)、すなわち、BB遊技中ではないRB1遊技中において入賞したと判別したときは、RB遊技回数をカウントし(ステップS67)、更新されたデータをRAM110に記憶する。
一方、ステップS62において、入賞していない(NO)と判別したときは、RB遊技回数をカウントし(ステップS67)、更新されたデータをRAM110に記憶する。
次に、ステップS67においてRB遊技回数をカウントした後、BB1遊技中又はBB2遊技中であるか否かを判断する(ステップS68)。ステップS68において、いずれかのBB遊技中である(YES)と判別したときは、対応するBB遊技の終了条件を達成したか否かを判断する(ステップS69)。本実施形態においては、BB遊技の終了条件であるBB遊技中の遊技媒体の払出枚数の総枚数が、最大払出枚数に到達した場合、より詳細には、「BB遊技の終了条件であるBB遊技中の最大払出枚数」から「1回の遊技で払い出される最大遊技媒体枚数」を減じた遊技媒体枚数を超えた場合、BB遊技を終了する。例えば、BB役1(図17より、BB1遊技の終了条件である最大払出枚数は451枚)に当選し、入賞した場合は、図15より最大遊技媒体枚数が15枚であり、かつ、「BB1遊技中の払出枚数の総枚数」が「BB1遊技の終了条件であるBB1遊技中の最大払出枚数」である451枚から、「1回の遊技で払い出される最大遊技媒体枚数」である15枚を減じた遊技媒体枚数である436枚を超えた場合、BB1遊技の終了条件に到達し、BB1遊技を終了する。
ステップS69において、BB遊技の終了条件を達成している(YES)と判別したときは、BB1遊技状態又はBB2遊技状態を解除し(ステップS70)、BB遊技中の払出枚数をリセットし(ステップS71)、RB遊技状態も解除する(ステップS72)。そして、RB遊技中入賞回数とRB遊技回数をリセットし(ステップS73)、RB遊技中処理サブルーチンを終了する。
ステップS69において、いずれのBB遊技の終了条件も達成していない(NO)と判別したときには、RB遊技の終了条件を達成しているか否か、具体的には、RB遊技中入賞回数又はRB遊技回数が所定回数に達することにより、RB遊技の終了条件を達成しているか否かを判断する(ステップS74)。RB遊技の終了条件を達成している(YES)と判別したときは、RB遊技状態を解除する(ステップS72)。そして、RB遊技中入賞回数とRB遊技回数をリセットし(ステップS73)、RB遊技中処理サブルーチンを終了する。一方、ステップS74において、RB遊技の終了条件を達成していない(NO)と判別したときは、RB遊技中処理サブルーチンを終了する。
ステップS68において、BB1遊技中又はBB2遊技中でもない(NO)、すなわち、BB遊技中ではないRB1遊技中であると判別したときは、RB1遊技の終了条件を達成したか否かを判断する(ステップS75)。ステップS75において、RB遊技の終了条件を達成している(YES)と判別したときは、RB遊技状態を解除し(ステップS76)、RB遊技中入賞回数とRB遊技回数をリセットし(ステップS77)、RB遊技中処理サブルーチンを終了する。
一方、ステップS75において、BB遊技中ではないRB1遊技の終了条件を達成していない(NO)と判別したときは、RB遊技中処理サブルーチンを終了する。
<BB遊技中処理サブルーチンの説明>
次に、フラグオフ処理サブルーチン(図8参照)において、ステップS53でBB1遊技中又はBB2遊技中であると判別したときに実施するBB遊技中処理サブルーチン(ステップS54)の詳細な説明を、図10に示すフローチャートを用いて説明する。BB遊技中処理サブルーチンは、図8に示すように、RB1遊技等のいずれのRB遊技中ではないが、BB遊技中である場合のみ実行される。すなわち、遊技状態はRB1遊技等のいずれのRB遊技中でもない。
上述のリール変動・停止サブルーチンによって停止したリール図柄が入賞しているか入賞図柄判定を行う(ステップS81、S82)。RB役1、RB役2又はRB役3のいずれかのRB役に入賞している(YES)と判別したときは、対応するRBフラグをオフに、すなわち、RB遊技状態に設定する(ステップS83)。そして、BB遊技中処理サブルーチンを終了する。RB遊技状態に設定することにより、次回の遊技からBB遊技中のRB遊技が開始され、RB遊技中と判別される。
次に、ステップS82において、いずれのRB役にも入賞していない(NO)と判別したときは、一般役1、一般役2又は一般役3のいずれかの一般役に入賞しているか否かを判断する(ステップS84)。いずれかの一般役に入賞している(YES)と判別したときは、対応する一般役フラグをオフに設定し(ステップS85)、払出枚数をカウントして払出枚数データを更新し(ステップS86)、更新されたデータをRAM110に記憶する。このデータは、BB遊技の終了条件を達成しているか否かの判断(ステップS87)に用いられる。具体的には、BB遊技の終了条件である遊技媒体の払出枚数の総枚数が所定枚数に到達した場合、より詳細には、「BB遊技の終了条件であるBB遊技中の最大払出枚数」から「1回の遊技で払い出される最大遊技媒体枚数」を減じた遊技媒体枚数を超えた場合、対応するBB遊技を終了する。
ステップS87において、BB遊技の終了条件を達成している(YES)と判別したときは、対応するBB遊技状態を解除し(ステップS88)、BB遊技中の払出枚数をリセットし(ステップS89)、BB遊技中処理サブルーチンを終了する。
なお、ステップS87において、BB遊技の終了条件を達成していない(NO)と判別したときは、BB遊技中処理サブルーチンを終了する。さらに、ステップS84において、いずれの一般役にも入賞していない(NO)と判断したときも、BB遊技中処理サブルーチンを終了する。
<役当選時処理サブルーチンの説明>
次に、フラグオフ処理サブルーチン(図8参照)において、ステップS55で当選役ありと判別したときに実施する役当選時処理サブルーチン(ステップS56)の詳細な説明を、図11に示すフローチャートを用いて説明する。役当選時処理サブルーチンは、図8に示すように、いずれのRB遊技中でもなく、いずれのBB遊技中でもない場合のみ実行される。
はじめに、上述のリール変動・停止サブルーチンによって停止したリール図柄が入賞しているか入賞図柄判定を行う(ステップS91)。次に、この入賞図柄判定の結果、RB役1に入賞しているか否かを判断する(ステップS92)。RB役1のみの入賞を判断するのは、役当選時処理サブルーチンがBB遊技及びBB遊技のRB遊技ではない通常の一般遊技において、当選役がある場合の処理を行うサブルーチンであるからである。
ステップS92において、RB1役に入賞している(YES)と判別したときは、RBフラグをオフに設定し(ステップS93)、RB遊技状態に設定し、役当選時処理サブルーチンを終了する。RB遊技状態に設定することにより、次回の遊技からRB1遊技が開始され、RB1遊技中と判別される。
ステップS92において、RB役1に入賞していない(NO)と判別したときは、BB役1又はBB役2に入賞しているか否かを判断する(ステップS94)。いずれかのBB役に入賞している(YES)と判別した場合、対応するBB役フラグをオフに設定し(ステップS95)、BB遊技状態に設定し、役当選時処理サブルーチンを終了する。BB遊技状態に設定することにより、次回の遊技からBB遊技が開始され、BB遊技と判別される。
ステップS94において、いずれのBB役にも入賞していない(NO)と判別したときは、一般役1、一般役2又は一般役3に入賞しているか否かを判断する(ステップS96)。いずれか一般役に入賞している(YES)と判別したときは、対応する一般役フラグをオフに設定し(ステップS97)、役当選時処理サブルーチンを終了する。
ステップS96において、いずれの一般役にも入賞していない(NO)と判別したときは、再遊技役に入賞しているか否かを判断する(ステップS98)。再遊技役に入賞している(YES)と判別したとき、再遊技フラグをオフに設定し(ステップS99)、再遊技状態に設定し、役当選時処理サブルーチンを終了する。
ステップS98において、再遊技役にも入賞していない(NO)と判別したときは、そのまま役当選時処理サブルーチンを終了する。
<メインルーチンの説明(続き)>
以上のように、ステップS52、S54、S56に示されるサブルーチンが終了して、図8に示すフラグオフ処理サブルーチンが終了する。ここで、図5のメインルーチンに戻り、ステップS17のフラグオフ処理サブルーチンを終了し、ステップS18の払い出し処理を終了して、本メインルーチンを終了する。これにより、図柄が変動してから停止するまでの1工程を1回とする遊技を行うための制御処理が終了する。
以上のように、本実施形態によれば、特定役としてRB役2とRB役3と複数有することにより、RB役2に当選し入賞したときは、BB1遊技中又はBB2遊技中の一般遊技からRB2遊技に移行し、RB役3に当選し入賞したときは、BB1遊技中又はBB2遊技中の一般遊技からRB3遊技に移行し、かつ、RB2遊技及びRB3遊技は投入される遊技媒体の規定枚数が異なる枚数に設定される。これにより、特定遊技であるRB2遊技又はRB3遊技において当選した役に入賞したとき、払い出される遊技媒体の払出枚数から規定枚数を減じた獲得枚数を特定遊技ごとに異ならせることができる。さらに、特定遊技であるRB2遊技又はRB3遊技において、特定遊技の開始から終了までの獲得枚数の総枚数を、特定遊技における各役の当選確率により異ならせることもできる。
また、RB遊技ごとに、RB遊技の開始から終了までの獲得枚数の総枚数を異ならせることができることから、BB1遊技又はBB2遊技の開始から終了までの獲得枚数の総枚数も異ならせることができる。従って、終了条件を達成するまで、具体的には、払い出された遊技媒体枚数が所定の最大払出枚数に到達するまで、いずれのBB遊技も継続するため、BB遊技における一般遊技からRB2遊技又はRB3遊技に移行させるRB役2、RB役3それぞれに対して設定された当選確率により、BB遊技の開始から終了までの獲得枚数の総枚数も異ならせることができる。
この結果、異なる規定枚数が設定された複数の特定遊技により、BB1遊技又はBB2遊技の開始時において、各BB遊技の開始から終了までの獲得枚数の総枚数を予測することができない。従って、遊技のバリエーションが広がり、遊技性のある内容をさらに遊技に含ませることが可能となり、遊技者の遊技に関する関心や新鮮味を長く継続させることができる。
更に、本発明に係るスロットマシンは、上述の実施形態には限られず、その他様々な実施形態が含まれる。