本実施の形態の遊技機(以下、パチスロ1)について、以下図面を参照しながら説明する。まず、図1を参照して、パチスロ1において行われる基本的な遊技の流れについて説明する。
図1に示すMB遊技状態は、ボーナスゲームの作動が行われている状態に相当する。ボーナスゲームは、複数のリールによりボーナスゲームの作動に係る図柄の組合せが表示されることにより作動が開始される。本実施の形態において採用するボーナスゲームは、ミドルボーナス(いわゆる第2種特別役物に係る役物連続作動装置と呼ばれるものであり、以下、「MB」という)である。
MB遊技状態では、内部抽籤処理の結果、抽出された乱数値にかかわらず、メダルの払い出しに係る図柄の組合せの表示を許可する内部当籤役が決定されるようになっている(後述の図39のS85を参照)。MB遊技状態では、遊技者は所有するメダルを増加させることが可能となる。
MBには、第1のMB(以下、MB1)、第2のMB(以下、MB2)、第3のMB(以下、MB3)及び第4のMB(以下、MB4)の4種が設けられている。MB1及びMB2は、第1のボーナスゲームに相当し、MB3及びMB4は第2のボーナスゲームに相当する。
図1に示すRT(リプレイタイム)1遊技状態は、再遊技高確率状態に相当する。RT1遊技状態では、再遊技に係る図柄の組合せの表示を許可する内部当籤役が相対的に高い確率で決定される結果、再遊技が行われる機会が増加することになる。再遊技が行われると、遊技者は、メダルを投入することなく遊技を開始させ、内部抽籤処理の結果を得ることができる。つまり、遊技者は所有するメダルの消費を抑えながら、メダルの払い出しに係る図柄の組合せの表示を許可する内部当籤役などの決定を待つことができるようになる。
また、図1に示す一般遊技状態は、ボーナスゲームの作動が行われておらず、かつ再遊技高確率状態でもない状態に相当する。なお、図1に示すRT2遊技状態は、ボーナスゲームの作動に係る図柄の組合せの表示を許可する内部当籤役が決定されている状態である。
ここで、MBは、MB遊技状態において払い出されたメダルが規定払出数(例えば、253)に達したこと、又は内部当籤役「リプレイ1+リプレイ2+白SB」若しくは内部当籤役「リプレイ1+リプレイ2+白SB+黒SB」が決定されたことを条件に、その作動が終了する。MBの作動が終了すると、RT1の作動が開始される。また、RT1は、再遊技に係るリプレイ2の図柄の組合せが表示されることを条件に、その作動が終了する。
つまり、MB遊技状態において内部当籤役「リプレイ1+リプレイ2+白SB」又は内部当籤役「リプレイ1+リプレイ2+白SB+黒SB」が決定されると、MBの作動が終了し、その結果、RT1の作動が開始されることになる(後述の図39のS73〜S77を参照)。
ここで、MB1遊技状態及びMB2遊技状態では、内部当籤役「リプレイ1+リプレイ2+白SB」又は内部当籤役「リプレイ1+リプレイ2+白SB+黒SB」が決定された場合、リプレイ2の図柄の組合せが他の図柄の組合せよりも優先的に表示されるように複数のリールの回転が停止される(後述の図19、図23及び図25を参照)。
つまり、第1のボーナスゲームに相当するMB1遊技状態及びMB2遊技状態では、内部当籤役「リプレイ1+リプレイ2+白SB」又は内部当籤役「リプレイ1+リプレイ2+白SB+黒SB」が決定されたことによりその作動が終了する場合、RT1の作動が一旦開始されるものの、それが次回に継続することなくそのまま終了することになる。この結果、MB遊技状態の終了後、RT1遊技状態へ移行することなく、一般遊技状態に移行する。
その一方で、第2のボーナスゲームに相当するMB3遊技状態及びMB4遊技状態では、内部当籤役「リプレイ1+リプレイ2+白SB」又は内部当籤役「リプレイ1+リプレイ2+白SB+黒SB」が決定された場合、複数のリールの全ての回転が行われている間に遊技者により行われる停止操作(以下、第1停止操作)が予め定められたリールに対応するものであるか、又は予め定められたリールとは異なるリールに対応するものであるかに応じて、第2の図柄の組合せを表示するか否かが決定される。つまり、MB3遊技状態及びMB4遊技状態では、MB1遊技状態及びMB2遊技状態と違い、RT1の作動が終了するのを回避する術が遊技者に与えられている。
上記の第1停止操作が行われた結果、適切なリールが選択されずに、第2の図柄の組合せが表示されたとき、RT1の作動が一旦開始されるものの、それが次回以降に継続することなくそのまま終了することになる。つまり、MB遊技状態の終了後、RT1遊技状態へ移行することなく、一般遊技状態に移行する。これに対して、上記の第1停止操作が行われた結果、適切なリールが選択され、第2の図柄の組合せが表示されなかったときでは、その遊技においてRT1の作動が終了せずに次回以降に継続する。この結果、MB遊技状態の終了後、RT1遊技状態へ移行する。
なお、MB1遊技状態及びMB2遊技状態では、また、MB3遊技状態及びMB4遊技状態では、規定払出数に達するメダルの払い出しが行われることによりその作動が終了する場合、何れも同様に、その遊技においてRT1の作動が終了せずに次回以降に継続する。この結果、MB遊技状態の終了後、RT1遊技状態へ移行する。
このように、パチスロ1では、MB遊技状態において内部当籤役「リプレイ1+リプレイ2+白SB」又は内部当籤役「リプレイ1+リプレイ2+白SB+黒SB」が決定されるか否かが、MB遊技状態が終了した後の遊技が遊技者にとって有利にはたらくかどうかを左右することになる。したがって、MB遊技状態において行われる内部抽籤の結果に遊技者を一喜一憂させることができ、期待や緊張感を遊技者に抱かせながらMB遊技状態に臨ませることができるようになる。その結果、規定払出数に達する遊技媒体の払い出しによって終了するボーナスゲームにおいて、遊技者の興味を喚起することが可能となる。
次に、図2を参照して、パチスロ1の外観上の構造について説明する。
パチスロ1は、リール3L,3C,3Rや回路基板等を収容するキャビネット1aと、キャビネット1aに対して開閉可能に取り付けられるフロントドア1bとを備える。キャビネット1aの内部には、3つのリール3L,3C,3Rが横並びに設けられている。各リール3L,3C,3Rは、円筒状のフレームの周面に、複数の図柄(例えば21個)が回転方向に沿って連続的に配された帯状のシートを貼り付けて構成されている(後述の図4を参照)。
フロントドア1bの中央には、液晶表示装置5が設けられている。液晶表示装置5は、正面から見て3つのリール3L,3C,3Rに重畳する手前側に位置するように設けられており、その背後に設けられたリール3L,3C,3Rを透過することが可能な構成を備えている(後述の図3を参照)。
液晶表示装置5の下方には、遊技者による操作の対象となる各種装置が設けられている。メダル投入口22は、遊技者によって外部から投下されるメダルを受け入れるために設けられる。メダル投入口22に受け入れられたメダルは、予め定められた枚数(例えば3枚)を上限として1回の遊技に投入されることとなり、その枚数を超えた分はパチスロ1内部に預けることが可能となる(いわゆるクレジット機能)。なお、本実施の形態では、内部抽籤処理(後述の図38及び図39を参照)の結果が1回得られたことを「1回の遊技」が行われたことと定義しており、内部抽籤処理の結果が得られた回数を「遊技回数」と定義する。
ベットボタン11は、パチスロ内部に預けられているメダルから1回の遊技に投入する枚数を決定するために設けられる。精算ボタン14は、パチスロ内部に預けられているメダルを外部に引き出すために設けられる。
スタートレバー6は、全てのリールの回転を開始するために設けられる。ストップボタン7L,7C,7Rは、3つのリール3L,3C,3Rのそれぞれに対応づけられ、対応するリール3L,3C,3Rの回転を停止するために設けられる。
7セグ表示器18は、7セグメントLEDからなり、今回の遊技に投入されたメダルの枚数(以下、投入枚数)、特典として遊技者に対して払い出すメダルの枚数(以下、払出枚数)、パチスロ1内部に預けられているメダルの枚数(以下、クレジット枚数)等の情報を遊技者に対してデジタル表示する。
ランプ101は、演出内容に応じた点消灯のパターンにて光を出力する。スピーカ21L,21Rは、演出内容に応じた効果音や楽曲等の音を出力する。メダル払出口15は、後述のメダル払出装置の駆動により排出されるメダルを外部に導く。メダル払出口15から排出されたメダルは、メダル受皿16に貯められる。
続いて、図3を参照して、液晶表示装置5の表示部5aの構成について説明する。
液晶表示装置5は、液晶パネルや保護ガラス(図示せず)等により形成される表示部5aを備えている。表示部5aは、正面から見て3つのリール3L,3C,3Rに重畳する手前側に位置するように設けられている。
表示部5aは、非透過性フィルム23によって、上方演出領域24、図柄表示領域4L,4C,4Rを含む中央演出領域25、下方演出領域26及び右方演出領域27の各演出領域に区分けされる。本実施の形態では、上記各演出領域のそれぞれで別個に、又は、各演出領域の何れか複数若しくは全部を使用することによって、映像の表示が行われ、演出が実行される。
なお、表示部5aにおいて非透過性フィルム23により覆われた領域(言いかえると、上記各演出領域を除いた領域)は、その背後で映像の表示が行われたとしてもそれが遊技者側から遮蔽されることになるため、映像の表示による演出が行われることのない非演出領域として扱われる。
中央演出領域5に含まれる図柄表示領域4L,4C,4Rは、3つのリール3L,3C,3Rのそれぞれに対応して設けられており、その背後に設けられたリール3L,3C,3Rを透過することが可能なるように構成されている。つまり、図柄表示領域4L,4C,4Rは、表示窓としての機能を果たすものであり、その背後に設けられたリール3L,3C,3Rの回転及びその停止の動作が遊技者側から視認可能となる。
図柄表示領域(以下、表示窓)4L,4C,4Rは、その背後に設けられたリール3L,3C,3Rの回転が停止されたとき、リール3L,3C,3Rの表面に配された複数の図柄のうち、その枠内における上段、中段及び下段の各領域にそれぞれ1個の図柄(合計で3個)を表示する。なお、表示窓4L,4C,4Rは、一の図柄を表示する領域を各リールに応じてX(Xは自然数)個有することにより、各リールの周面に配された複数の図柄のうちX個の図柄をそれぞれ表示する図柄表示手段を構成する。
また、各表示窓4L,4C,4Rが有する上段、中段及び下段からなる3つの領域のうち予め定められた何れかをそれぞれ組合せてなる擬似的なラインを、入賞か否かの判定を行う対象となるライン(入賞判定ライン)として定義する。
本実施の形態では、左表示窓の上段、中表示窓の中段及び右表示窓の上段を組合せてなるV字状の第1ライン8aと、左表示窓の下段、中表示窓の中段及び右表示窓の上段を組合せてなる右上がりの第2ライン8bと、左表示窓の上段、中表示窓の中段及び右表示窓の下段を組合せてなる右下がりの第3ライン8cと、左表示窓の下段、中表示窓の中段及び右表示窓の下段を組合せてなる逆V字状の第4ライン8dの4つを入賞判定ラインとして設けている。
また、上方演出領域24には、透光性の樹脂フィルムの一面に鏡面が形成されたシート(以下、ミラーシート)が敷かれている。上記鏡面は、アルミニウムの蒸着等によって形成され、その光透過率は例えば40〜60%の範囲に設定されている。つまり、上方演出領域24は、光量が十分でないときは、ミラーシートの存在によってその演出領域内が遊技者から遮蔽され、遊技者側から見て鏡面として映る。これに対して、上方演出領域24に映像が表示されるなどして、ミラーシートを透過する光量が増加したときは、その映像が遊技者側から視認可能となる。
また、右方演出領域27には、透光性の樹脂フィルムを黒色や茶色等の暗色系の塗料で着色し、40〜60%程度の光透過率を有するように形成したシート(以下、スモークシート)が敷かれている。つまり、右方演出領域27は、光量が十分でないときは、スモークシートの存在によってその演出領域内が遊技者から遮蔽され、遊技者側から見て暗面として映る。これに対して、右方演出領域27に映像が表示されるなどして、スモークシートを透過する光量が増加したときは、その映像が遊技者側から視認可能となる。
なお、上方演出領域24にスモークシートを敷き、右方演出領域27にミラーシートを敷くようにしても良く、また、各演出領域に共通させてスモークシート又はミラーシートを敷くようにしても良い。
続いて、図4を参照して、パチスロ1の各リール3L,3C,3Rの周面に配されている図柄の配列について説明する。
各リール3L,3C,3Rの周面には複数種類の図柄がその回転方向に連続して配されている。より具体的には、各リール3L,3C,3Rの周面には、回転方向において21分割された各位置(後述のメインCPU31が管理する図柄カウンタによって特定される位置であり、図柄位置「0」〜「20」)に対して、白7(図柄61)、黒7(図柄62)、リプレイ(図柄63)、ベル(図柄64)、特殊ベル1(図柄65)、特殊ベル2(図柄66)、弾丸(図柄67)、白ブランク(図柄68)及び黒ブランク(図柄69)の何れかが配されることによって、計21個の図柄が配されている。
なお、各リール3L,3C,3Rは、上から下に向かう方向(図中の矢印方向)に、定速で回転(例えば80回転/分)するように後述のメインCPU31により制御され、表示窓4L,4C,4R内において、リール3L,3C,3Rの表面に配された複数の図柄がその回転に伴って変動する。
また、本実施の形態では、原則として、ストップボタンが押されたときから規定時間(190msec)内に、該当するリールの回転を停止する制御が行われる。上記規定時間内でのリールの回転に伴って移動する図柄の数を「滑り駒数」と呼び、その最大数を図柄4個分に定める。したがって、例えば、左ストップボタン7Lが押されたとき、左表示窓4Lの中段にある左リール3Lの図柄から4個先の範囲内にある各図柄が、左表示窓4Lの中段に到達したときにその回転を停止することが可能となっている。
続いて、図5及び図6を参照して、本実施の形態におけるパチスロ1が備える回路の構成について説明する。パチスロ1は、主制御回路71、副制御回路72及びこれらと電気的に接続する周辺装置(アクチュエータ)を備える。
まず、図5を参照して、本実施の形態におけるパチスロ1の主制御回路71の構成について説明する。主制御回路71は、回路基板上に設置されたマイクロコンピュータ30を主たる構成要素としている。マイクロコンピュータ30は、メインCPU31、メインROM32及びメインRAM33により構成される。
メインROM32には、メインCPU31により実行される制御プログラム(例えば、後述の図36〜図52)、内部抽籤テーブル等のデータテーブル(例えば、後述の図7〜図28)、副制御回路72に対して各種制御指令(コマンド)を送信するためのデータ等が記憶されている。メインRAM33には、制御プログラムの実行により決定された内部当籤役等の各種データを格納する格納領域(例えば、後述の図29〜図35)が設けられる。
メインCPU31には、クロックパルス発生回路34、分周器35、乱数発生器36及びサンプリング回路37が接続されている。クロックパルス発生回路34及び分周器35は、クロックパルスを発生する。メインCPU31は、発生されたクロックパルスに基づいて、制御プログラムを実行する。乱数発生器36は、予め定められた範囲の乱数(例えば、0〜65535)を発生する。サンプリング回路37は、発生された乱数の中から1つの値を抽出する。
マイクロコンピュータ30の入力ポートには、スイッチ等が接続されている。メインCPU31は、スイッチ等の入力を受けて、ステッピングモータ49L,49C,49R等の周辺装置の動作を制御する。ストップスイッチ7Sは、3つのストップボタン7L,7C,7Rのそれぞれが遊技者により押されたこと(停止操作)を検出する。なお、ストップスイッチ7Sは、停止操作検出手段を構成する。
スタートスイッチ6Sは、スタートレバー6が遊技者により操作されたこと(開始操作)を検出する。なお、スタートスイッチ6Sは、開始操作検出手段を構成する。精算スイッチ14Sは、精算ボタン14が遊技者により押されたことを検出する。
メダルセンサ22Sは、メダル投入口22に受け入れられたメダルがセレクタ(図示せず)内を通過したことを検出する。セレクタは、材質や形状等が適正であるメダルか否かを選別する装置であり、メダル投入口22に受け入れられた適正なメダルをホッパーへ案内する。メダルセンサ22Sは、セレクタ内においてメダルが通過する経路上に設けられている。ベットスイッチ11Sは、ベットボタン11が遊技者により押されたことを検出する。なお、メダルセンサ22S及びベットスイッチ11Sは、投入検出手段を構成する。
マイクロコンピュータ30により動作が制御される周辺装置としては、ステッピングモータ49L,49C,49R、7セグ表示器18及びホッパー40がある。また、マイクロコンピュータ30の出力ポートには、各周辺装置の動作を制御するための回路が接続されている。
表示部駆動回路48は、7セグ表示器18の動作を制御する。また、ホッパー駆動回路41は、ホッパー40の動作を制御する。また、払出完了信号回路51は、ホッパー41に設けられたメダル検出部40Sが行うメダルの検出を管理し、ホッパー40から外部に排出されたメダルが払出枚数に達したか否かをチェックする。
モータ駆動回路39は、各リール3L,3C,3Rに対応して設けられたステッピングモータ49L,49C,49Rの駆動を制御する。なお、ステッピングモータ49L,49C,49Rは、リール回転手段を構成する。リール位置検出回路50は、発光部と受光部とを有する光センサにより、リール3L,3C,3Rが一回転したことを示すリールインデックスを各リール3L,3C,3Rに応じて検出する。
ステッピングモータ49L,49C,49Rは、運動量がパルスの出力数に比例し、回転軸を指定された角度で停止させることが可能な構成を備えている。ステッピングモータ49L,49C,49Rの駆動力は、所定の減速比をもったギアを介してリール3L,3C,3Rに伝達される。ステッピングモータ49L,49C,49Rに対して1回のパルスが出力されるごとに、リール3L,3C,3Rは一定の角度で回転する。
メインCPU31は、リールインデックスを検出してからステッピングモータ49L,49C,49Rに対してパルスを出力した回数をカウントすることによって、リール3L,3C,3Rの回転角度を管理する。
より具体的には、前述のステッピングモータ49L,49C,49Rに対して出力されたパルスの数は、メインRAM33に設けられたパルスカウンタによって計数される。そして、図柄1つ分の回転に必要な所定回数(例えば16回)のパルスの出力が当該パルスカウンタによって計数される毎に、メインRAM33に設けられた図柄カウンタが1ずつ加算される。図柄カウンタは、3つのリール3L,3C,3Rのそれぞれに応じて設けられており、上記リールインデックスがリール位置検出回路50によって検出される毎にその値がクリアされる。
つまり、本実施の形態では、図柄カウンタを管理することによって、上記リールインデックスが検出されてから図柄何個分の回転が行われたのかを管理することができるようになっており、リールインデックスが検出される位置を基準としてリールの回転方向における各図柄の位置を検出することが可能となっている。
次に、図5を参照して、本実施の形態におけるパチスロ1の副制御回路72の構成について説明する。副制御回路72は、主制御回路71と電気的に接続されており、主制御回路71から送信されるコマンドに基づいて演出内容の決定や実行等の処理を行う。
副制御回路72は、基本的に、サブCPU81、サブROM82、サブRAM83、レンダリングプロセッサ84、描画用RAM85、ドライバ87、DSP(デジタルシグナルプロセッサ)90、オーディオRAM91、A/D変換器88及びアンプ89を含んで構成されている。
サブCPU81は、主制御回路71から送信されたコマンドに応じて、サブROM82に記憶されている制御プログラムに従い、映像、音及び光の出力を制御する。サブROM82は、基本的に、プログラム記憶領域とデータ記憶領域によって構成される。
プログラム記憶領域には、サブCPU81が実行する制御プログラム(例えば、後述の図53〜図56)が記憶されている。例えば、制御プログラムには、主制御回路71との通信を制御するための主基板通信タスクや、演出用乱数値を抽出し、演出内容(演出データ)の決定及び登録を行うための演出登録タスク、決定した演出内容に基づいて液晶表示装置5による映像の表示を制御する描画タスク及びアニメーション制御タスク、ランプ101による光の出力を制御するランプ制御タスク、スピーカ21L,21Rによる音の出力を制御するサウンド制御タスク等が含まれる。
データ記憶領域は、各種データテーブルを記憶する記憶領域、音、光又はこれらの組合せにより実行する演出の内容を識別するデータ(以下、演出内容という)を記憶する記憶領域や、当該演出内容により指定され、映像、音、光又はこれらの組合せによる演出を実行するためのデータ(以下、演出データ)を記憶する記憶領域や、演出データにより指定され、映像の作成に関するアニメーションデータを記憶する記憶領域や、BGMや効果音に関するサウンドデータを記憶する記憶領域や、光の点消灯のパターンに関するランプデータを記憶する記憶領域等が含まれている。
サブRAM83は、主制御回路71から送信される内部当籤役等の各種データを格納する格納領域や、専用の抽籤等により決定された演出内容及び演出データを登録する格納領域が設けられている。
また、副制御回路72には、その動作が制御される周辺装置として、液晶表示装置5、スピーカ21L,21R及びランプ101が接続されている。サブCPU81、レンダリングプロセッサ84、描画用RAM85(フレームバッファを含む)及びドライバ87は、アニメーションデータに基づいて映像を作成し、作成した映像を液晶表示装置により表示する。
また、サブCPU81、DSP90、オーディオRAM91、A/D変換器88及びアンプ89は、サウンドデータに基づいてBGM等の音をスピーカにより出力する。また、サブCPU81は、ランプデータに基づいてランプの点灯及び消灯を行う。
続いて、図7〜図28を参照して、メインROM32に記憶されている各種データテーブルの構成について説明する。
まず、図7を参照して、図柄配置テーブルについて説明する。図柄配置テーブルは、各リールの回転方向における各図柄の位置と、各位置に配された図柄の種類を特定するデータ(以下、図柄コード)とを規定している。図柄コードは、1バイトのデータであり、白7(図柄61)〜黒ブランク(図柄69)の9種の図柄に応じて、「1(00000001)」〜「9(00001001)」のそれぞれが割り当てられている。
図柄配置テーブルは、リールインデックスが検出されるときに表示窓内の中段に表示される図柄が配される位置を図柄位置「0」と規定する。そして、図柄位置「0」を基準とし、リールが回転する順に、図柄カウンタに対応する「0」〜「20」を各図柄が配される位置に割り当てている。
つまり、図柄カウンタの値(「0」〜「20」)と、図柄配置テーブルとを参照することによって、そのときに表示窓の中段に表示されている図柄の種類を特定可能となる。例えば、左リール3Lに対応する図柄カウンタが「1」であるとき、左表示窓4Lの中段に表示されている図柄は、図柄位置「1」の図柄「リプレイ」となる。図柄カウンタ及び図柄配置テーブルは、図柄表示手段が有する所定の領域に表示される図柄を各リールに応じて特定する図柄特定手段を構成する。
なお、図柄カウンタに対して「1」を加減算することによって、そのときに表示窓の上段及び下段に表示されている図柄の種類も特定可能となる。例えば、左リール3Lに対応する図柄カウンタが「1」であるとき、左表示窓4Lの上段に表示されている図柄は、図柄カウンタ「2」に対応する図柄位置「2」の図柄「白ベル」であり、また、左表示窓4Lの下段に表示されている図柄は、図柄カウンタ「0」に対応する図柄位置「0」の図柄「白ブランク」である。そして、各リール3L,3C,3Rの回転が停止したときの図柄カウンタと図柄配置テーブルとを参照することによって、前述した4つの入賞判定ライン8a〜8d(図3参照)上に表示された図柄の組合せを特定することが可能となる。
次に、図8を参照して、図柄組合せテーブルについて説明する。図柄組合せテーブルは、特典の種類に応じて予め定められた図柄の組合せと、表示役、格納領域種別データ及び払出枚数とを規定している。
本実施の形態では、4つの入賞判定ライン8a〜8dに沿って各リール3L,3C,3Rにより表示される図柄の組合せが、図柄組合せテーブルにより規定されている図柄の組合せと一致する場合に、入賞が成立したものと判定される。そして、入賞と判定された結果、メダルの払い出し、再遊技の作動及びボーナスゲームの作動といった特典が遊技者に対して与えられる。なお、入賞判定ライン上に表示された図柄の組合せが、リール用図柄組合せテーブルにより規定されている図柄の組合せの何れとも一致しない場合は、いわゆる「ハズレ」となる。
表示役は、入賞判定ラインに沿って表示された図柄の組合せを識別するデータであり、各ビットに対して固有の図柄の組合せが割り当てられた1バイトのデータとして表される。例えば、左リール3Lの図柄「リプレイ」、中リール3Cの図柄「リプレイ」及び右リール3Rの図柄の何れか(図中の「ANY」は図柄の種類を問わないことを意味する)からなる図柄の組合せ「リプレイ−リプレイ−ANY」が入賞判定ラインに沿って表示されたとき、表示役として「リプレイ1(00000001)」が決定される。
格納領域種別データは、対応する表示役が格納される表示役格納領域の種別を指定するためのデータである。本実施の形態では、表示役1格納領域及び表示役2格納領域の2つが設けられている。つまり、本実施の形態においては、図柄組合せテーブルにより規定されている図柄の組合せが8種類を超えていることから、格納される領域の相違をもって、別種の表示役として管理し、同一のビットパターンからなるものだとしても、夫々が異なる図柄の組合せを特定できるようにしている。
払出枚数は、遊技者に対して払い出しを行うメダルの枚数を表す。払出枚数として1以上の数値が決定された場合、メダルの払い出しが行われることになる。本実施の形態では、表示役として「白ベル」、「黒ベル」、「ベル」又は「特殊役」が決定されたときにメダルの払い出しが行われる。
また、表示役として「リプレイ1」又は「リプレイ2」が決定されたときは、再遊技が行われる(後述の図51を参照)。そして、RT1の作動が行われている状態(RT1遊技状態)において表示役として「リプレイ2」が決定されたとき、RT1の作動を終了する(後述の図49を参照)。なお、リプレイ1の図柄の組合せは、再遊技に係る第1の図柄の組合せに相当し、リプレイ2の図柄の組合せは、再遊技に係る第2の図柄の組合せに相当する。
また、表示役として「MB1」、「MB2」、「MB3」又は「MB4」が決定されたときは、MBの作動が行われる。さらに、表示役として「白SB」又は「黒SB」が決定されたときは、シングルボーナス(以下、SB)の作動が行われる。
次に、図9を参照して、ボーナス作動時テーブルについて説明する。ボーナス作動時テーブルは、ボーナスゲームの作動が行われるときに、メインRAM33に設けられた作動中フラグ、ボーナス終了枚数カウンタ、遊技可能回数カウンタ及び入賞可能回数カウンタの各格納領域に格納するデータを規定している。
作動中フラグは、作動が行われるボーナスゲームを識別するためのデータである。本実施の形態では、ボーナスゲームの種類として、MBのほかに、チャレンジボーナス(いわゆる第2種特別役物と呼ばれるものであり、以下、「CB」という)及びSB(普通役物)を設けている。
なお、詳しくは追って説明するが、CBは、1回の遊技ごとに作動及び終了が行われるものであり、MB遊技状態を通じてそれが連続的に行われる構成となっている(後述の図50及び図51を参照)。言いかえると、CBの作動が行われている状態(以下、CB遊技状態)は、MB遊技状態であることと等しい。MB1遊技状態及びMB2遊技状態では、第1のCB(以下、CB1)の作動が行われる。また、MB3遊技状態及びMB4遊技状態では、第2のCB(以下、CB2)の作動が行われる。
CB遊技状態では、内部抽籤処理の結果、抽出された乱数値にかかわらず、メダルの払い出しに係る図柄の組合せの表示を許可するように内部当籤役が決定され(後述の図39を参照)、かつ、特定のリール(本実施の形態では右リール3R)について決定される滑り駒数の最大数が図柄1個分に変更される(後述の図48を参照)。
MB1及びMB3は、規定払出数「253」に達するメダルの払い出しが行われた場合にその作動が終了する。MB2及びMB4は、規定払出数「119」に達するメダルの払い出しが行われた場合にその作動が終了する。また、MB1〜MB4は、「SB(白SB又は黒SB)」を含む内部当籤役(「リプレイ1+リプレイ2+白SB」又は「リプレイ1+リプレイ2+白SB+黒SB」)が決定された場合にその作動が終了する。CBは、規定回数「1」に達する遊技が行われるか、規定回数「1」に達する入賞の成立が有った場合、又は規定払出数に達するメダルの払い出しが行われてMBの作動が終了した場合にその作動が終了する。なお、「SB」を含む内部当籤役が決定されてMBの作動が終了した場合は、リール停止制御処理が行われた後、追ってその作動が終了する(後述の図50のS380〜S382を参照)。SBは、規定回数「1」に達する遊技が行われるか、規定回数「1」に達する入賞の成立が有った場合にその作動が終了する。
ボーナス終了枚数カウンタ、遊技可能回数カウンタ及び入賞可能回数カウンタは、ボーナスゲームの終了契機となる上記規定枚数又は上記規定回数に達したか否かを管理するためのデータである。より具体的には、各ボーナスゲームの作動時に、ボーナス作動時テーブルにより規定されている数値が上記各カウンタに格納され、ボーナスゲームの作動を通じてその減算が行われていく。その結果、各カウンタの値が「0」に更新されたことを条件に該当するボーナスゲームの作動が終了する。
次に、図10及び図11を参照して、内部当籤役決定テーブルについて説明する。内部当籤役決定テーブルは、データポインタに応じて内部当籤役を規定している。
データポインタは、後述の内部抽籤テーブルを参照して行う内部抽籤の結果として取得されるデータであり、内部当籤役を指定するためのデータである。データポインタには、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタが設けられている。データポインタが決定されると、内部当籤役が一義的に取得される構成となっている。
内部当籤役は、入賞判定ラインに沿って3つのリールにより表示を許可する図柄の組合せを識別するデータである。内部当籤役は、表示役と同様に、各ビットに対して固有の図柄の組合せが割り当てられた1バイトのデータとして表される。
図10は、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルを示す。小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルは、メダルの払い出しに係る図柄の組合せの表示を許可する内部当籤役及び再遊技の作動に係る図柄の組合せの表示を許可する内部当籤役を規定している。小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルを参照して取得された内部当籤役は、後述のメインRAM33に設けられた内部当籤役1格納領域に格納される。
図11は、ボーナス用内部当籤役決定テーブルを示す。ボーナス用内部当籤役決定テーブルは、ボーナスゲームの作動に係る図柄の組合せの表示を許可する内部当籤役を規定している。ボーナス用内部当籤役決定テーブルを参照して取得された内部当籤役は、後述のメインRAM33に設けられた内部当籤役2格納領域に格納される。
本実施の形態では、内部当籤役1格納領域及び内部当籤役2格納領域の2つが設けられている。つまり、本実施の形態においては、前述した表示役と同様に、格納される領域の相違をもって、別種の内部当籤役として管理し、同一のビットパターンからなるものだとしても、夫々が異なる図柄の組合せの表示を許可するようにしている。
例えば、小役・リプレイ用データポインタが「1」であるとき、内部当籤役として「00000011(リプレイ1+リプレイ2)」が決定される。この場合、左リール3Lの図柄「リプレイ」、中リール3Cの図柄「リプレイ」及び右リール3Rの何れかの図柄からなる図柄の組合せ「リプレイ−リプレイ−ANY」の表示と、左リール3Lの図柄「白ブランク」、中リール3Cの図柄「リプレイ」及び右リール3Rの何れかの図柄からなる図柄の組合せ「白ブランク−リプレイ−ANY」の表示とが許可される。本実施の形態では、入賞に係る複数の図柄の組合せの表示を許可する内部当籤役を「グループ役」という。
また、ボーナス用データポインタが「1」であるとき、内部当籤役として「0000001(MB1)」が決定される。この場合、左リール3Lの図柄「白ベル」、中リール3Cの図柄「白7」及び右リール3Rの図柄「白ベル」からなる図柄の組合せ「白ベル−白7−白ベル」の表示が許可される。
なお、各データポインタが「0」であるとき、内部当籤役として「ハズレ」が決定されるが、これは前述の図柄組合せテーブルにより規定されている図柄の組合せの表示が何れも許可されないことを示す。
ここで、本実施の形態では、内部当籤役により表示が許可される図柄の組合せは、遊技者によってストップボタンが押されたとき、最大滑り駒数(CB遊技状態の右ストップボタンであれば「1」、それ以外は「4」)の範囲内で、入賞判定ライン上に極力表示されるように各リールの回転が停止される(いわゆる引き込み制御)。これに対して、内部当籤役により表示が許可されない図柄の組合せは、入賞判定ライン上に表示されることがないように各リールの回転が停止される(いわゆる蹴飛ばし制御)。
次に、図12を参照して、内部抽籤テーブル決定テーブルについて説明する。内部抽籤テーブル決定テーブルは、遊技状態に応じて、内部抽籤テーブル及び抽籤回数を規定している。遊技状態は、ボーナスゲームの作動やRT1の作動が行われているか否かの状態を示すものであり、より詳しくは後述の作動中フラグ格納領域(図31)に格納されているデータに基づいて特定される。本実施の形態では、内部抽籤処理において参照する内部抽籤テーブルを、遊技状態に応じて使い分けることによって、決定される内部当籤役の種類や当籤確率を変動させる。
次に、図13〜図18を参照して、内部抽籤テーブルについて説明する。内部抽籤テーブルは、当籤番号に応じて、データポインタ(小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタ)とデータポインタが決定されるときの抽籤値を規定している。
本実施の形態の内部抽籤は、予め定められた数値の範囲「0〜65535」から抽出される乱数値を、各当籤番号に応じて規定されている抽籤値で順次減算し、減算の結果が負となったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行うことによって行われる。つまり、減算の結果が負となったとき(桁かりが生じたとき)に、該当する当籤番号に当籤したことになり、これに割り当てられたデータポインタが取得される。
例えば、抽出された乱数値が「5000」であるとすると、当籤番号「1」に対応する抽籤値「4884」を減算したとき、その結果(つまり「116」)は負とならない。続いて、上記減算結果から当籤番号「2」に対応する抽籤値「2048」を減算したとき、その結果(つまり「−1932」)が負となり、小役・リプレイ用データポインタとして「1」及びボーナス用データポインタとして「5(白SB+黒SB)」が決定される。
したがって、抽籤値を用いた内部抽籤では、抽籤値として規定されている数値が大きいほど、これが割り当てられたデータ(つまり、データポインタ)が決定される確率が高い。なお、各当籤番号の当籤確率は、「その当籤番号に対応する抽籤値/抽出される可能性のある全ての乱数値の個数(65536)」によって表すことができる。
なお、各データポインタが決定されるときの抽籤値は、複数の段階に応じて規定されている。本実施の形態では、設定1、設定4、設定6及び設定Hからなる4段階の設定データを設け、各設定データに応じてデータポインタの当籤確率が異なるように抽籤値が規定されている。設定データは、パチスロ1を設置する遊技店等の管理者側にて設定及び管理が行われる。
図13は、一般遊技状態用内部抽籤テーブルを示す。一般遊技状態用内部抽籤テーブルは、当籤番号1〜当籤番号9に応じて抽籤値及びデータポインタを規定している。例えば、当籤番号が「1」のとき、小役リプレイ用データポインタ「1(リプレイ1+リプレイ2)」が決定されるときの抽籤値として「4884」が規定されている。
ここで、小役リプレイ用データポインタ「1(リプレイ1+リプレイ2)」が決定されるパターンには、当籤番号が「1」のときに加えて、当籤番号が「2」及び「3」のときが存在する。当籤番号が「1」のときでは、ボーナス用データポインタが「0(ハズレ)」であることから、「リプレイ1+リプレイ2」のみが内部当籤役として決定される。その一方で、当籤番号が「2」のときでは、ボーナス用データポインタが「5(白SB+黒SB)」であることから、「リプレイ1+リプレイ2」に加えて、「白SB+黒SB」が内部当籤役として決定される。また、当籤番号が「3」のときでは、ボーナス用データポインタが「6(白SB)」であることから、「リプレイ1+リプレイ2」に加えて、「白SB」が内部当籤役として決定される。
図14は、RT1遊技状態用内部抽籤テーブルを示す。RT1遊技状態用内部抽籤テーブルは、当籤番号1〜当籤番号9に応じて抽籤値とデータポインタとを規定している。
RT1遊技状態用内部抽籤テーブルは、当籤番号1に割り当てられた抽籤値が異なることを除いて、一般遊技状態用内部抽籤テーブルと基本的に同様の構成となっている。RT1遊技状態用内部抽籤テーブルは、当籤番号が「1」のとき、小役リプレイ用データポインタ「1(リプレイ1+リプレイ2)」が決定されるときの抽籤値として、一般遊技状態用内部抽籤テーブルよりも大きい「49932」が規定されている。
図15は、RT2遊技状態用内部抽籤テーブルを示す。RT2遊技状態用内部抽籤テーブルは、当籤番号1〜当籤番号5に応じて抽籤値とデータポインタとを規定している。
RT2遊技状態用内部抽籤テーブルは、当籤番号1に割り当てられた抽籤値及び各当籤番号に応じたボーナス用データポインタが異なることを除き、当籤番号1に割り当てられたデータポインタ並びに当籤番号2〜当籤番号5に割り当てられた抽籤値及びデータテーブルが、一般遊技状態用内部抽籤テーブルと基本的に同様の構成となっている。
RT2遊技状態用内部抽籤テーブルは、内部当籤役「MB(MB1〜MB4)」がメインRAM33の持越役格納領域に格納されているときに参照される。RT2遊技状態用内部抽籤テーブルでは、ボーナス用データポインタ「1(MB1)」〜「6(白SB)」が決定されることはない。
このように、本実施の形態では、一般遊技状態用内部抽籤テーブルを参照するとき、RT1遊技状態用内部抽籤テーブルを参照するとき、及びRT2遊技状態用内部抽籤テーブルを参照するときのそれぞれに応じて、「リプレイ1+リプレイ2」の当籤確率を変更することが可能となる。つまり、「リプレイ1+リプレイ2」の当籤確率は、RT1遊技状態用内部抽籤テーブルを参照するときが最も高く、RT2遊技状態用内部抽籤テーブルを参照するときが次に高く、一般遊技状態用内部抽籤テーブルを参照するときが最も低い。
RT1遊技状態用内部抽籤テーブルを参照するときは、他の内部抽籤テーブルを参照するときと比べて、再遊技の作動が行われる機会が最も増加されるようになり、遊技者にとって有利となる。つまり、遊技者はメダルの消費を抑えながら、内部抽籤処理の結果を得ることが可能となり、所有するメダルの漸増を期待することができる。
図16は、CB1遊技状態用内部抽籤テーブルを示す。図17は、CB2遊技状態用内部抽籤テーブルを示す。CB1遊技状態用内部抽籤テーブル及びCB2遊技状態用内部抽籤テーブルは、当籤番号1〜当籤番号5に応じた抽籤値及びデータポインタを規定している。
CB1遊技状態用内部抽籤テーブル及びCB2遊技状態用内部抽籤テーブルは、当籤番号6〜当籤番号9が規定されていないことを除いて、一般遊技状態用内部抽籤テーブルと同様の構成となっている。
つまり、CB1遊技状態用内部抽籤テーブル及びCB2遊技状態用内部抽籤テーブルが参照されると、内部当籤役として「リプレイ1+リプレイ2」、「リプレイ1+リプレイ2+白SB+黒SB」及び「リプレイ1+リプレイ2+白SB」が決定可能である。
なお、CB1遊技状態又はCB2遊技状態では、CB1遊技状態用内部抽籤テーブル及びCB2遊技状態用内部抽籤テーブルを参照して行われる内部抽籤の結果にかかわらず、「白ベル+黒ベル+ベル+特殊役」が決定され(後述の図39のS85参照)、メダルの払い出しに係る全ての図柄の組合せの表示を許可するように内部当籤役が決定される。
図18は、SB遊技状態用内部抽籤テーブルを示す。SB遊技状態用内部抽籤テーブルは、当籤番号1〜当籤番号9に応じて抽籤値及びデータポインタを規定している。SB遊技状態用内部抽籤テーブルは、当籤番号4に割り当てられた抽籤値が異なることを除いて、一般遊技状態用内部抽籤テーブルと同様の構成となっている。
次に、図19及び図20を参照して、リール停止初期設定テーブルについて説明する。
リール停止初期設定テーブルは、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタに応じて、停止テーブルを規定する。停止テーブルは、滑り駒数の決定、すなわち、リールの回転を停止する位置の決定に用いられる。
図19は、リール停止初期設定テーブル1を示す。リール停止初期設定テーブル1は、CB1遊技状態において参照される。
リール停止初期設定テーブル1は、小役・リプレイ用データポインタが「1(リプレイ1+リプレイ2)」であり、かつボーナス用データポインタが「5(白SB+黒SB)」であるとき(言いかえると、グループ役「リプレイ1+リプレイ2+白SB+黒SB」が決定されたとき)、又は小役・リプレイ用データポインタが「1(リプレイ1+リプレイ2)」であり、かつボーナス用データポインタが「6(白SB)」であるとき(言いかえると、グループ役「リプレイ1+リプレイ2+白SB」が決定されたとき)、停止テーブル「B0」を決定する。
図20は、リール停止初期設定テーブル2を示す。リール停止初期設定テーブル2は、CB2遊技状態において参照される。
リール停止初期設定テーブル2は、小役・リプレイ用データポインタが「1(リプレイ1+リプレイ2)」であり、かつボーナス用データポインタが「5(白SB+黒SB)」であるとき(言いかえると、グループ役「リプレイ1+リプレイ2+白SB+黒SB」が決定されたとき)、停止テーブル「A1」を決定する。また、小役・リプレイ用データポインタが「1(リプレイ1+リプレイ2)」であり、かつボーナス用データポインタが「6(白SB)」であるとき(言いかえると、グループ役「リプレイ1+リプレイ2+白SB」が決定されたとき)、停止テーブル「A0」を決定する。
なお、図示は省略しているが、メインROM32には、CB1遊技状態及びCB2遊技状態以外の遊技状態であるときに参照されるリール停止初期設定テーブルも設けられている。
次に、図21〜図23を参照して、停止テーブルについて説明する。
停止テーブルは、図柄位置「0」〜「20」のそれぞれに応じて1バイトの停止データを規定している。
停止データは、それ自身が対応付けられている図柄位置が、リールの回転を停止する位置として適切か否かの情報を有している。そして、この停止データは、対応する図柄位置がリールの回転を停止する位置として適切か否かの情報を、「Aライン」の列に対応するビット及び「Bライン」の列に対応するビットを割り当てることによって2種類有している。また、停止データは、これらの2種類の情報のうち何れを採用すべきかの情報を、「ライン変更」の列に対応するビットを割り当てることによって規定している。
言いかえれば、リールの回転を停止する位置の決め方を2通り備えているといえ、同じ図柄位置であっても、「Aライン」又は「Bライン」の何れを参照するかによって、リールの回転を停止する位置が異なるようにすることが可能となる。このような構成は、情報の圧縮化を図ることを目的としている。
停止データの具体的な構成について説明すると、8つのビット(ビット0〜ビット7)のうち、ビット1は「右リールAライン」の列に、ビット0は「右リールBライン」の列に、ビット2は「右リールライン変更」の列にそれぞれ対応している。
また、ビット4は「中リールAライン」の列に、ビット3は「中リールBライン」の列に、ビット5は「中リールライン変更」の列にそれぞれ対応している。さらに、ビット7は「左リールAライン」の列に、ビット6は「左リールBライン」の列にそれぞれ対応している。
本実施の形態では、遊技者による停止操作がストップスイッチ7Sにより検出されたときの該当リールの図柄カウンタを参照し、その図柄カウンタの値に対応する図柄位置(以下、「停止開始位置」という)を基準として、滑り駒数の決定を行う。なお、停止開始位置に滑り駒数を加算して得られる図柄位置が、リールの回転を停止する図柄位置(以下、「停止予定位置」という)となる。
停止テーブルを参照した滑り駒数の決定は次のようにして行う。まず、停止操作が検出されたストップボタンの種別に応じて、停止データを構成する8つのビット列の何れを参照するかを指定する。具体的には、左ストップボタン7Lが押されたとき、ビット7の「左リールAライン」の列が指定される。また、中ストップボタン7Cが押されたとき、ビット4の「中リールAライン」の列が指定される。さらに、右ストップボタン7Rが押されたとき、ビット1の「右リールAライン」の列が指定される。
そして、指定されたビット列を参照し、停止開始位置から最大滑り駒数の範囲までの各図柄位置について、対応するデータとして「1」が規定されているか否かの検索を順次行っていく。この検索の結果、停止開始位置から、対応するデータとして「1」が規定されている図柄位置までの差分を滑り駒数として決定する。
なお、参照するビット列を「Aライン」の列から「Bライン」の列へ変更するか否かは、第1停止操作が中ストップボタン7C又は右ストップボタン7Rに対して行われたときに決定される(後述の図46のS276を参照)。具体的には、上記「中リールライン変更」の列又は「右リールライン変更」の列を参照し、停止開始位置に対応するデータに「1」が規定されているとき、「Aライン」の列から「Bライン」の列への変更(以下、ライン変更)を行うと決定される。そして、ライン変更を行うと決定されたときには、以降において、各リールの「Bライン」の列が指定され、上記検索が行われる。
図21は、停止テーブルA0を示す。「左リールAライン」の列を参照すると、図柄位置「0」、「4」、「7」、「10」、「14」及び「19」に対応するデータに「1」が規定されている。これらの図柄位置にて左リール3Lの回転が停止されると、左表示窓4Lの上段に図柄「リプレイ」が表示される(図4を参照)。
同様に、「中リールAライン」の列を参照すると、図柄位置「1」、「5」、「9」、「13」及び「17」に対応するデータに「1」が規定されている。これらの図柄位置にて中リール3Cの回転が停止されると、中表示窓4Cの中段に図柄「リプレイ」が表示される(図4を参照)。
また、「右リールAライン」の列を参照すると、全ての図柄位置に対応するデータに「1」が規定されている。各図柄位置に配されている図柄が右表示窓4Rの中段に表示される。
したがって、各リールの「Aライン」の列が参照されたときには、第3ライン8c上にリプレイ1の図柄の組合せ「リプレイ−リプレイ−ANY(右リールの何れかの図柄)」が表示されるように、滑り駒数が決定されることになる。
その一方で、「左リールBライン」の列を参照すると、図柄位置「3」、「6」、「9」、「13」、「18」及び「20」に対応するデータに「1」が規定されている。これらの図柄位置にて左リール3Lの回転が停止されると、左表示窓4Lの上段に図柄「白ブランク」が表示される(図4を参照)。
同様に、「中リールBライン」の列を参照すると、図柄位置「1」、「5」、「9」、「13」及び「17」に対応するデータに「1」が規定されている。これらの図柄位置にて中リール3Cの回転が停止されると、中表示窓4Cの中段に図柄「リプレイ」が表示される(図4を参照)。
また、「右リールBライン」の列を参照すると、全ての図柄位置に対応するデータに「1」が規定されている。各図柄位置に配されている図柄が右表示窓4Rの中段に表示される。
したがって、各リールの「Bライン」の列が参照されたときには、第3ライン8c上にリプレイ2の図柄の組合せ「白ブランク−リプレイ−ANY(右リールの何れかの図柄)」が表示されるように、滑り駒数が決定されることになる。
また、「中リールライン変更」の列及び「右リールライン変更」の列を参照すると、全ての図柄位置に対応するデータに「1」が規定されている。このため、第1停止操作が中リール3C又は右リール3Rに対して行われたときは、ライン変更が必ず行われ、参照される列が「Aライン」から「Bライン」へと変更される。
ここで、本実施の形態では、第1停止操作が左リール3Lに対して行われたときを「順押し」といい、第1停止操作が中リール3C又は右リール3Rに対して行われたときを「変則押し」という。
このように、CB2遊技状態において、グループ役「リプレイ1+リプレイ2+白SB」が決定される場合は、順押しが行われたときであれば表示役として「リプレイ1」が決定される一方で、変則押しが行われたときであれば表示役として「リプレイ2」が決定される。
図22は、停止テーブルA1を示す。停止テーブルA1は、「左リールAライン」の列に規定されているデータと「左リールBライン」の列に規定されているデータとが入れ替わっていることを除いて、前述の停止テーブルA0と同様の構成となっている。
つまり、停止テーブルA1において、各リールの「Aライン」の列が参照されたときには、第3ライン8c上にリプレイ2の図柄の組合せ「白ブランク−リプレイ−ANY(右リールの何れかの図柄)」が表示されるように、滑り駒数が決定されることになる。これに対して、各リールの「Bライン」の列が参照されたときには、第3ライン8c上にリプレイ1の図柄の組合せ「リプレイ−リプレイ−ANY(右リールの何れかの図柄)」が表示されるように、滑り駒数が決定されることになる。
このように、CB2遊技状態において、グループ役「リプレイ1+リプレイ2+白SB+黒SB」が決定される場合は、順押しが行われたときであれば表示役として「リプレイ2」が決定される一方で、変則押しが行われたときであれば表示役として「リプレイ1」が決定される。
したがって、CB2遊技状態では、グループ役「リプレイ1+リプレイ2+白SB」が決定される場合、遊技者は、順押しを行うことによりRT1の作動が終了してしまうのを回避することが可能となる。これに対して、グループ役「リプレイ1+リプレイ2+白SB+黒SB」が決定される場合、遊技者は、変則押しを行うことによりRT1の作動が終了してしまうのを回避することが可能となる。
図23は、停止テーブルB0を示す。停止テーブルB0は、各リールの「Aライン」の列に規定されているデータが、前述の停止テーブルA1と同様の構成となっている。また、停止テーブルB0では、ライン変更が行われることがなく、各リールの「Bライン」が参照されることはない。
つまり、停止テーブルB0が参照されたときには、第3ライン8c上にリプレイ2の図柄の組合せ「白ブランク−リプレイ−ANY(右リールの何れかの図柄)」が表示されるように、滑り駒数が決定されることになる。
このように、CB1遊技状態において、グループ役「リプレイ1+リプレイ2+白SB」又はグループ役「リプレイ1+リプレイ2+白SB+黒SB」が決定される場合は、第1停止操作が行われたストップボタンの種別にかかわらず、表示役として「リプレイ2」が決定される。したがって、CB1遊技状態では、グループ役「リプレイ1+リプレイ2+白SB」又はグループ役「リプレイ1+リプレイ2+白SB+黒SB」が決定される場合、RT1の作動が終了するのを回避する術はない。
次に、図24〜図26を参照して、優先順位テーブルについて説明する。
本実施の形態では、原則として、前述した停止テーブルに基づいて滑り駒数が決定されるが、この停止テーブルに基づいて決定された滑り駒数の他に、より適切な滑り駒数が存在する場合には、この適切な滑り駒数に変更するようにしている。これにより、停止テーブルが有するデータを補完することができ、内部当籤役や後述の優先順位に基づいて適切な滑り駒数が決定されるようになる。ただし、停止テーブルに基づいて決定された滑り駒数の他に、より適切な滑り駒数が存在しない場合には、原則の通り、停止テーブルに基づいて決定された滑り駒数に基づいてリールの回転が停止される。
優先順位テーブル及び後述の優先順序テーブル(図27及び図28を参照)は、停止テーブルに基づいて決定された滑り駒数(以下、停止データ用滑り駒数)の他に、より適切な滑り駒数が存在するか否かを検索するために使用される。優先順位テーブルは、予め定められた優先順位(後述する優先順位1〜3又は優先順位1〜4)に応じた引込データを規定する。
優先順位は、入賞に係る図柄の組合せの種別間(内部当籤役の種別間とも言える)で優先的に引き込みが行われる順位を規定するものである。引込データは、それぞれ1バイトからなる引込データ1及び引込データ2を含んで構成されており、そのデータの構成は、前述の内部当籤役及び表示役の構成に対応している。すなわち、引込データ1は内部当籤役1及び表示役1に、引込データ2は内部当籤役2及び表示役2にそれぞれ対応している。
図24は、優先順位テーブル1を示す。優先順位テーブル1は、投入枚数が「1」のときに参照される。本実施の形態では、CB2遊技状態において規定投入数(1回の遊技を開始するのに要する投入枚数をいう)が「1」に定められていることから(後述の図37のS34を参照)、CB2遊技状態では優先順位テーブル1が参照される。
優先順位テーブル1は、優先順位1〜優先順位3に応じて引込データを規定している。優先順位3には、「小役(小役とはメダルの払い出しに係るものであり、白ベル、黒ベル、ベル及び特殊役が該当する)」に対応する引込データが規定されている。また、優先順位2には、小役よりも遊技者にとっての有利さの度合いが高い「ボーナス(MB1〜MB4が該当する)」に対応する引込データが規定されている。さらに、優先順位1には、「リプレイ(リプレイ1及びリプレイ2が該当する)」に対応する引込データが規定されている。
なお、投入枚数が「1」のとき、リプレイ1の優先順位とリプレイ2の優先順位とが等しいことから、「リプレイ1+リプレイ2」を含む内部当籤役が決定された場合に、何れが表示されるかは、前述の停止テーブルにより規定されているデータによる。
図25は、優先順位テーブル2を示す。優先順位テーブル2は、投入枚数が「2」のときに参照される。本実施の形態では、CB1遊技状態において規定投入数が「2」に定められていることから(後述の図37のS32を参照)、CB1遊技状態では優先順位テーブル2が参照される。
優先順位テーブル2は、優先順位1〜優先順位4に応じて引込データを規定している。優先順位4には、「小役」に対応する引込データが規定されている。また、優先順位3には、「ボーナス」に対応する引込データが規定されている。さらに、優先順位2には、「リプレイ1」に対応する引込データが規定されている。さらにまた、優先順位1には、「リプレイ2」に対応する引込データが規定されている。
なお、投入枚数が「2」のとき、リプレイ2の優先順位はリプレイ1の優先順位よりも高いことから、「リプレイ1+リプレイ2」を含む内部当籤役が決定された場合、リプレイ2の図柄の組合せがリプレイ1の図柄の組合せに優先して入賞判定ライン上に引き込まれるようになる。
図26は、優先順位テーブル3を示す。優先順位テーブル3は、投入枚数が「3」のときに参照される。本実施の形態では、CB1遊技状態及びCB2遊技状態以外の遊技状態において規定投入数が「3」に定められていることから(後述の図37のS35を参照)、RT1遊技状態や一般遊技状態などでは優先順位テーブル3が参照される。
優先順位テーブル3は、優先順位1〜優先順位4に応じて引込データを規定している。優先順位4には、「小役」に対応する引込データが規定されている。また、優先順位3には、「ボーナス」に対応する引込データが規定されている。さらに、優先順位2には、「リプレイ2」に対応する引込データが規定されている。さらにまた、優先順位1には、「リプレイ1」に対応する引込データが規定されている。
なお、投入枚数が「3」のとき、リプレイ1の優先順位はリプレイ2の優先順位よりも高いことから、「リプレイ1+リプレイ2」を含む内部当籤役が決定された場合、リプレイ1の図柄の組合せがリプレイ2の図柄の組合せに優先して入賞判定ライン上に引き込まれるようになる。
このように、投入枚数に応じてリプレイ1及びリプレイ2の優先順位を異ならせているので、「リプレイ1+リプレイ2」を含む内部当籤役が決定された場合、仮に共通の停止テーブル(例えば、停止テーブルB0)を使用したとしても、リプレイ1の図柄の組合せを表示するときと、リプレイ2の図柄の組合せを表示するときの表示分けを実現することができる。したがって、この場合、停止テーブルの種類を徒に増やす必要がなくなり、ROMにおけるデータ容量の増加を抑えることができる。
次に、図27及び図28を参照して、優先順序テーブルについて説明する。
優先順序テーブルは、滑り駒数として予め定められた数値の範囲の中から適用可能な数値を優先的に適用する順序(以下、優先順序)を規定するものである。詳細は後述するが、基本的に、この優先順序テーブルでは、優先順序が下位から上位までの順に各数値の検索を行っていき、検索の結果、優先順序「1」に対応する数値から優先的に適用されるようにしている。このテーブルは、優先順位が等しい滑り駒数が複数存在する場合を想定して設けられたものであり、このような場合では優先順序がより上位であるものが適用されるようにしている。
そして、本実施の形態における優先順序テーブルは、前述の停止データ用滑り駒数に基づいて、その優先順序を規定している。つまり、停止データ用滑り駒数に該当する数値が最も上位となるように優先順序が規定されており、この結果、停止データ用滑り駒数は他の滑り駒数よりも優先的に決定されるので、停止テーブルの開発の際に意図されていた図柄の表示が優先される。
図27は、優先順序テーブル1を示す。本実施の形態では、基本的に(つまり、CB1遊技状態及びCB2遊技状態において右ストップボタンが遊技者により押されたときを除いて)、優先順序テーブル1が参照される。本実施の形態では、基本的に、滑り駒数の最大数が「4」に設定されることから、優先順序テーブル1は、滑り駒数として適用される数値として「0」〜「4」を規定している。
図28は、優先順序テーブル2を示す。優先順序テーブル2は、CB1遊技状態及びCB2遊技状態において右ストップボタンが遊技者により押されたときに参照される。CB1遊技状態及びCB2遊技状態において右ストップボタンが遊技者により押されたときは、滑り駒数の最大数が「2」に変更されることから、優先順序テーブル2は、滑り駒数として適用される数値として「0」及び「1」を規定している。
続いて、図29〜図35を参照して、メインRAM32に設けられている各種格納領域の構成について説明する。
まず、図29を参照して、内部当籤役格納領域の構成について説明する。内部当籤役格納領域は、それぞれ1バイトからなる内部当籤役1格納領域及び内部当籤役2格納領域から構成されている。
内部当籤役1格納領域は、前述の小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルを参照して取得された内部当籤役を格納する。内部当籤役2格納領域は、前述のボーナス用内部当籤役決定テーブルを参照して取得された内部当籤役を格納する。対象となるビットに「1」が立っているとき、そのビットに対応する図柄の組合せの表示が許可される。また、全ビットが「0」であるとき、その内容はハズレとなる。
本実施の形態では、例えば、小役・リプレイ用データポインタが「1」であるとき、内部当籤役として「リプレイ1+リプレイ2(00000011)」が決定される。このように複数のビットに「1」が立っているときは、各ビットに対応する図柄の組合せの表示がすべて許可される。そして、遊技者による停止操作が検出されたタイミングに基づいて、上記各ビットに対応する図柄の組合せの何れかが入賞判定ライン上に表示されるようになる。なお、グループ役は、表示を許可することを示す「1」が立っているビットを複数含んでいる。
なお、メインRAM33には、前述の表示役が格納される表示役格納領域が設けられている。表示役格納領域の構成は、内部当籤役格納領域の構成と同様である。すなわち、対象となるビットに「1」が立っているとき、そのビットに対応する図柄の組合せが入賞判定ライン上に表示されたことを示す。また、全ビットが「0」であるとき、入賞に係る図柄の組合せが入賞判定ライン上に表示されなかったことを示し、その内容はハズレとなる。
次に、図30を参照して、持越役格納領域の構成について説明する。前述の内部抽籤テーブル等を参照して行われた抽籤の結果、ボーナスゲームの作動に係る内部当籤役(MB1〜MB4)が決定されたときは、これが持越役格納領域に格納される。
持越役格納領域に格納されたボーナスゲームの作動に係る内部当籤役(以下、持越役)は、対応する図柄の組合せが入賞判定ライン上に表示されるまで、その内容がクリアされずに保持される構成となっている(いわゆる持ち越しと呼ばれる)。そして、持越役が有る間は、前述の内部抽籤により決定された内部当籤役に加えて、持越役が内部当籤役格納領域に格納される(後述の図39のS83を参照)。
次に、図31を参照して、作動中フラグ格納領域の構成について説明する。作動中フラグ格納領域は、それぞれ1バイトからなる作動中フラグ1格納領域及び作動中フラグ2格納領域から構成されている。作動中フラグは、各ビットに対して固有のボーナスゲーム又はRTが割り当てられている。対象となるビットに「1」が立っているとき、そのビットに対応するボーナスゲームやRTの作動が行われていることになる。なお、本実施の形態では、全ビットが「0」であるときの状態を一般遊技状態と定義する。
次に、図32を参照して、図柄格納領域の構成について説明する。図柄格納領域は、前述の第1ライン8a〜第4ライン8dの4つの入賞判定ラインに沿って表示される各リールの図柄を特定するデータ(図柄コード)を格納する。
例えば、第1ライン8aであれば、左表示窓4Lの上段に表示される左リール3Lの図柄に係る図柄コード、中表示窓4Cの中段に表示される中リール3Cの図柄に係る図柄コード及び右表示窓4Rの上段に表示される右リール3Rの図柄に係る図柄コードが格納される。図示した格納例は、各リールの図柄カウンタが「2」である場合のものである。図柄格納領域に格納されている各入賞判定ラインに応じた図柄の組合せと、前述の図柄組合せテーブルにより規定されている図柄の組合せとが比較され、一致するか否かが判定されることによって表示役が決定される。
次に、図33〜図35を参照して、表示役予想格納領域の構成について説明する。
表示役予想格納領域は、リールの種別に応じて、左リール用表示役予想格納領域、中リール用表示役予想格納領域及び右リール用表示役予想格納領域の3つを含んで構成される。各表示役予想格納領域には、対応するリールの各図柄位置「0」〜「20」に応じて決定された1バイトの優先引込順位データが格納される。本実施の形態では、表示役予想格納領域を参照することにより、前述の停止テーブルに基づいて決定された滑り駒数の他に、より適切な滑り駒数が存在するか否かが検索される。
図33は、表示役予想格納領域1を示す。表示役予想格納領域1は、投入枚数が「1」のときに使用される。
表示役予想格納領域1に格納される優先引込順位データは、ビット3が「リプレイ」、ビット2が「ボーナス」、ビット1が「小役」、ビット0が「停止可能」にそれぞれ対応している(なお、ビット4〜ビット7は未使用)。
例えば、優先引込順位データが「00001001(09H)」のとき、その内容は「リプレイ+停止可能」となる。また、優先引込順位データが「00000000(00H)」のとき、その内容は「停止禁止」として扱われ、対応する図柄位置でのリールの回転の停止が回避される。
優先引込順位データは、その値が大きいほど優先順位が高く、当該優先引込順位データを参照することにより、リールの表面に配された各図柄間での優先順位の相対的な評価が可能となる。優先引込順位データとして最も大きい値が決定されている図柄が最も優先順位の高い図柄となる。つまり、優先引込順位データとは、リールの表面に配される各図柄間の順位を示すものと言える。なお、優先引込順位データの大きさが等しい図柄が複数存在する場合、前述の優先順序テーブル(図27及び図28)が規定する優先順序に従って1つの図柄が決定される。
図34は、表示役予想格納領域2を示す。表示役予想格納領域2は、投入枚数が「2」のときに使用される。
表示役予想格納領域2に格納される優先引込順位データは、ビット4が「リプレイ2」、ビット3が「リプレイ1」、ビット2が「ボーナス」、ビット1が「小役」、ビット0が「停止可能」にそれぞれ対応している(なお、ビット5〜ビット7は未使用)。例えば、優先引込順位データが「00001001」のとき、その内容は「リプレイ1+停止可能」となる。また、優先引込順位データが「00010001」のとき、その内容は「リプレイ2+停止可能」となる。つまり、リプレイ2の方が、リプレイ1よりも優先引込順位データが大きい。
図35は、表示役予想格納領域3を示す。表示役予想格納領域3は、投入枚数が「3」のときに使用される。
表示役予想格納領域3に格納される優先引込順位データは、ビット4が「リプレイ1」、ビット3が「リプレイ2」、ビット2が「ボーナス」、ビット1が「小役」、ビット0が「停止可能」にそれぞれ対応している(なお、ビット5〜ビット7は未使用)。例えば、優先引込順位データが「00001001」のとき、その内容は「リプレイ2+停止可能」となる。また、優先引込順位データが「00010001」のとき、その内容は「リプレイ1+停止可能」となる。つまり、リプレイ1の方が、リプレイ2よりも優先引込順位データが大きい。
続いて、図36〜図52を参照して、主制御回路のメインCPUにより実行されるプログラムの内容について説明する。
まず、図36を参照して、メインCPUの制御によるメインフローチャートについて説明する。
パチスロ1に電源が投入されると、はじめに、メインCPU31は、初期化処理を行う(S1)。初期化処理では、管理者により設定の変更を行う操作が行われたとき、設定1、設定4、設定6又は設定Hの何れかが選択される。次に、メインCPU31は、メインRAM33における指定格納領域のクリアを行う(S2)。例えば、内部当籤役格納領域や表示役格納領域等、1回の遊技ごとに消去が必要となる格納領域に格納されたデータがクリアされる。
次に、メインCPU31は、後で図37を参照して説明するメダル受付・スタートチェック処理を行う(S3)。この処理では、メダルセンサやスタートスイッチの入力のチェック等が行われる。次に、メインCPU31は、乱数値を抽出し、メインRAM32に設けられた乱数値格納領域に格納する(S4)。次に、メインCPU31は、後で図38及び図39を参照して説明する内部抽籤処理を行う(S5)。この処理では、乱数値に基づいて内部当籤役の決定が行われる。なお、内部抽籤処理は、内部抽籤手段を構成する。
次に、メインCPU31は、スタートコマンドを副制御回路に対して送信する(S6)。スタートコマンドは、内部当籤役等を特定するパラメータを含んで構成される。次に、メインCPU31は、全リールの回転開始を要求する(S7)。なお、全リールの回転開始が要求されると、一定の周期(1.1173msec)で実行される割込処理(後述の図52)によってステッピングモータ49L,49C,49Rの駆動が制御され、各リール3L,3C,3Rの回転が開始される。そして、各リールは、その回転が定速に達するまで加速が行われ、その後定速が維持されるよう制御される。
次に、メインCPU31は、リールの回転は定速であるか否かを判別する(S8)。メインCPU31は、リールの回転は定速ではないと判別したときには、定速に達するまで待機する一方で、リールの回転は定速であると判別したときには、ストップボタンを有効化する(S9)。具体的には、メインRAM33に設けられた有効ストップボタン格納領域(図示を省略)に「00000111」が格納される。有効ストップボタン格納領域は、ビット0が左ストップボタンに、ビット1が中ストップボタンに、ビット2が右ストップボタンにそれぞれ割り当てられている。
次に、メインCPU31は、後で図45を参照して説明するリール停止制御処理を行う(S10)。この処理では、ストップスイッチの入力のチェックが行われ、ストップボタンが押されたタイミングと内部当籤役と停止テーブルとに基づいて該当するリールの回転が停止される。
次に、メインCPU31は、後で図49を参照して説明する表示役等決定時処理を行う(S11)。この処理では、図柄組合せテーブルが参照され、入賞判定ラインに沿って表示された図柄の組合せに基づいて表示役及び払出枚数が決定される。次に、メインCPU31は、表示コマンドを副制御回路に対して送信する(S12)。表示コマンドは、表示役や払出枚数等を特定するパラメータを含んで構成される。
次に、メインCPU31は、メダル払出処理を行う(S13)。S11において決定された払出枚数に基づいて、ホッパーの駆動やクレジット枚数の更新が行われる。なお、S13は、払出手段を構成する。次に、メインCPU31は、払出枚数に基づいて、ボーナス終了枚数カウンタを更新する(S14)。払出枚数として決定された数値がボーナス終了枚数カウンタから減算される。なお、S14は、払出数カウント手段を構成する。
次に、メインCPU31は、MB作動中フラグ、CB作動中フラグ又はSB作動中フラグの何れかがオンであるか否かを判別する(S15)。メインCPU31は、これらMB作動中フラグ、CB作動中フラグ又はSB作動中フラグの何れかがオンであると判別したときには、後で図50を参照して説明するボーナス終了チェック処理を行う(S16)。ボーナスの終了契機を管理するための各種カウンタを参照して、ボーナスの作動を終了するか否かがチェックされる。
メインCPU31は、S16の後で、又はS15においてMB作動中フラグ、CB作動中フラグ又はSB作動中フラグの何れもオンではないと判別したときには、後で図51を参照して説明するボーナス作動チェック処理を行う(S17)。ボーナスの作動を開始するか否かや再遊技を行うか否かがチェックされる。この処理が終了すると、S2に移る。
続いて、図37を参照して、メダル受付・スタートチェック処理について説明する。
はじめに、メインCPU31は、CB1作動中フラグはオンであるか否かを判別する(S31)。メインCPU31は、CB1作動中フラグはオンであると判別したときには、投入枚数カウンタの最大値として2をセットする(S32)。
メインCPU31は、CB1作動中フラグはオンではないと判別したときには、CB2作動中フラグはオンであるか否かを判別する(S33)。メインCPU31は、CB2作動中フラグはオンであると判別したときには、投入枚数カウンタの最大値として1をセットする(S34)。メインCPU31は、CB2作動中フラグはオンではないと判別したときには、投入枚数カウンタの最大値として3をセットする(S35)。
メインCPU31は、S32、S34又はS35の後、自動投入カウンタは0であるか否かを判別する(S36)。自動投入カウンタは0であると判別したときには、メダル通過許可を行う(S37)。セレクタのソレノイドの駆動が行われ、セレクタ内のメダルの通過が促される。
メインCPU31は、自動投入カウンタは0ではないと判別したときは、再遊技を行うため、自動投入カウンタを投入枚数カウンタに複写する(S38)。次に、メインCPU31は、自動投入カウンタをクリアする(S39)。
メインCPU31は、S37又はS39の後、メダルの通過は検出されたか否かを判別する(S40)。メインCPU31は、メダルの通過が検出されたと判別したときには、投入枚数カウンタは最大値に達したか否かを判別する(S41)。メインCPU31は、投入枚数カウンタは最大値に達していないと判別したときには、投入枚数カウンタを1加算する(S42)。次に、メインCPU31は、有効ラインカウンタに4を格納する(S43)。次に、メインCPU31は、メダル投入コマンドを副制御回路に対して送信する(S44)。メダル投入コマンドは、投入枚数等を特定するためのパラメータを含んで構成されている。
メインCPU31は、S41において投入枚数カウンタは最大値であると判別したときには、クレジットカウンタを1加算する(S45)。メインCPU31は、S45若しくはS44の後、又はS40においてメダルの通過が検出されていないと判別したときには、メダルの通過途中であるか否かを判別する(S46)。メインCPU31は、メダルの通過途中ではないと判別したときには、ベットスイッチのチェックを行う(S47)。ベットボタンに対応する数値が投入枚数カウンタに加算される一方でクレジットカウンタから減算される。
メインCPU31は、S47の後、又はS46においてメダルの通過途中であると判別したときには、投入枚数カウンタは最大値に達したか否かを判別する(S48)。投入枚数カウンタは最大値に達していないと判別したときには、S40に移る一方で、投入枚数カウンタは最大値に達したと判別したときには、スタートスイッチはオンであるか否かを判別する(S49)。
メインCPU31は、スタートスイッチはオンではないと判別したときには、S40に移る一方で、スタートスイッチはオンであると判別したときには、メダル通過禁止を行う(S50)。セレクタのソレノイドの駆動が行われず、メダルの排出が促される。この処理が終了すると、メダル受付・スタートチェック処理を終了する。
続いて、図38及び図39を参照して、内部抽籤処理について説明する。
はじめに、メインCPU31は、内部抽籤テーブル決定テーブル(図12)を参照し、作動中フラグ格納領域(図31)に基づいて、内部抽籤テーブルの種別と抽籤回数を決定する(S61)。次に、メインCPU31は、乱数値格納領域に格納されている乱数値を取得し、判定用乱数値としてセットする(S62)。次に、メインCPU31は、当籤番号の初期値として1をセットする(S63)。
次に、メインCPU31は、内部抽籤テーブル(図13等)を参照し、当籤番号に対応する抽籤値を取得する(S64)。次に、メインCPU31は、判定用乱数値から抽籤値を減算する(S65)。次に、メインCPU31は、減算の結果が負であり、桁かりが行われたか否かを判別する(S66)。メインCPU31は、桁かりが行われていないと判別したときには、当籤番号を1加算し、抽籤回数を1減算する(S67)。
次に、メインCPU31は、抽籤回数は0であるか否かを判別する(S68)。メインCPU31は、抽籤回数は0ではないと判別したときには、S64に移る一方で、抽籤回数は0であると判別したときには、小役・リプレイ用データポインタとして0をセットし、ボーナス用データポインタとして0をセットする(S69)。
メインCPU31は、S66において桁かりが行われたと判別したときには、現在の当籤番号に応じて、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタを取得する(S70)。メインCPU31は、S69又はS70の後、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブル(図10)を参照し、小役・リプレイ用データポインタに基づいて内部当籤役を取得する(S71)。次に、メインCPU31は、取得した内部当籤役を内部当籤役1格納領域に格納する(S72)。
次に、メインCPU31は、ボーナス用データポインタは「5(白SB+黒SB)」又は「6(白SB)」であるか否かを判別する(S73)。メインCPU31は、ボーナス用データポインタは「5(白SB+黒SB)」又は「6(白SB)」であると判別したときには、MB作動中フラグはオンであるか否かを判別する(S74)。
メインCPU31は、MB作動中フラグはオンであると判別したときには、MB作動中フラグをオフにする(S75)。次に、メインCPU31は、MB終了時処理を行う(S76)。この処理では、MB作動中フラグがオフされ、ボーナス終了枚数カウンタがクリアされる。つまり、MBの作動のみが終了され、CBの作動はリール停止制御処理を行った後(これは右リール3Rの最大滑り駒数を「1」にするため)、追って終了される(図50のS380〜S382を参照)。次に、メインCPU31は、RT1作動中フラグをオンにする(S77)。このように、MB遊技状態において内部当籤役「リプレイ1+リプレイ2+白SB」又は内部当籤役「リプレイ1+リプレイ2+白SB+黒SB」が決定されるときは、MB遊技状態が終了し、RT1の作動が開始される。
次に、メインCPU31は、持越役格納領域に格納されているデータは0であるか否かを判別する(S78)。メインCPU31は、持越役格納領域に格納されているデータは0であると判別したときは、ボーナス用内部当籤役決定テーブル(図11)を参照し、ボーナス用データポインタに基づいて内部当籤役を取得する(S79)。次に、メインCPU31は、取得した内部当籤役を持越役格納領域に格納する(S80)。
次に、メインCPU31は、持越役格納領域のビット0〜ビット3の何れかが1であるか否かを判別する(S81)。持越役がMB1〜MB4の何れかであるかが判明する。メインCPU31は、持越役格納領域のビット0〜ビット3の何れかが1であると判別したときには、RT1作動中フラグがオンであればこれをオフにして、RT2作動中フラグをオンにする(S82)。MBの作動に係る内部当籤役が決定されたことを条件に、第2のRTであるRT2の作動が開始する。
メインCPU31は、S82の後、S81において持越役格納領域のビット0〜ビット3の何れも1ではないと判別したとき、又はS78において持越役格納領域に格納されているデータは0ではないと判別したときには、持越役格納領域と内部当籤役2格納領域との論理和をとり、その結果を内部当籤役2格納領域に格納する(S83)。
次に、メインCPU31は、CB作動中フラグ(CB1作動中フラグ又はCB2作動中フラグ)はオンであるか否かを判別する(S84)。メインCPU31は、CB作動中フラグはオンではないと判別したときには、内部抽籤処理を終了する一方で、CB作動中フラグはオンであると判別したときには、内部当籤役1格納領域のビット2〜ビット5をオンにする(S85)。つまり、CB遊技状態では、抽出された乱数値にかかわらず、メダルの払い出しに係る全ての図柄の組合せの表示が許可されるように内部当籤役が決定される。この処理が終了すると、内部抽籤処理を終了する。
次に、図40を参照して、リール停止初期設定処理について説明する。
はじめに、メインCPU31は、リール停止初期設定テーブル(図19及び図20)を参照し、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタ(言いかえると、内部当籤役)に基づいて、停止テーブルを選択し、そのアドレスを格納する(S121)。なお、メインCPU31は、投入枚数カウンタに基づいて、参照するリール停止初期設定テーブルを選択する。
次に、メインCPU31は、各図柄格納領域に回転中を示す識別子「0FFH(11111111B)」を格納する(S122)。次に、メインCPU31は、メインRAM33に設けられたストップボタン未作動カウンタ(図示を省略)に3を格納する(S123)。ストップボタン未作動カウンタは、停止操作が検出されていないストップボタンを計数するためのデータである。
次に、メインCPU31は、後で図41を参照して説明する表示役予想格納処理を行う(S124)。この処理は、各リールの周面に配された各図柄に応じた優先順位を決定する優先順位決定手段を構成する。この処理が終了すると、リール停止初期設定処理を終了する。
次に、図41を参照して、表示役予想格納処理について説明する。
はじめに、メインCPU31は、ストップボタン未作動カウンタを検索回数として格納する(S141)。次に、メインCPU31は、検索対象リールを決定する(S142)。なお、メインCPU31は、回転中のリールのうち、最も左寄りのリールから順に検索対象リールとして決定するようにしている。
例えば、3つのリールすべての回転が行われているとき、最初に左リール3Lが検索対象リールとして決定される。また、左リール3Lについて後述のS156までの各処理が行われ、S142の処理に戻ってくると、次いで中リール3Cが検索対象リールとして決定される。さらに、中リール3Cについて後述のS156までの各処理が行われ、S142の処理に戻ってくると、最後に右リール3Rが検索対象リールとして決定される。同様にして、例えば、中リール3C及び右リール3Rの回転が行われているとすると、最初に中リール3C、次に右リール3Rの順に検索対象リールとして決定される。
なお、検索対象リールが決定されると、メインCPU31は、以下のS145〜S150の処理を行うことによって、検索対象リールの各図柄位置「0」〜「20」について順次、優先引込順位データを決定し、各図柄位置に配された図柄の順位を決定する。
次に、メインCPU31は、現在の投入枚数カウンタとS142において決定された検索対象リールとに基づいて、表示役予想格納領域を指定する(S143)。例えば、投入枚数カウンタの値が「1」であり、検索対象リールが左リール3Lであったとすると、表示役予想格納領域1の左リール用表示役予想格納領域の先頭アドレス(即ち、図柄位置0のアドレス)が指定される。次に、メインCPU31は、図柄位置データとして「0」をセットし、図柄チェック回数として「21」をセットする(S144)。
次に、メインCPU31は、図柄配置テーブル(図7)を参照し、図柄位置データに基づいて図柄コードを取得し、図柄格納領域にその図柄コードを格納する(S144)。例えば、現在の図柄位置データが「0」のとき、左リール3Lの図柄位置「1」に規定されている図柄コード「00000001(白7)」が図柄格納領域における左表示窓の上段に格納され、左リール3Lの図柄位置「20」に規定されている図柄コード「00000011(リプレイ)」が図柄格納領域における左表示窓の下段に格納される。
次に、メインCPU31は、後で図42を参照して説明する表示役検索処理を行う(S146)。この処理では、上記検索対象リールの各図柄位置に応じて取得する図柄コードに基づいて、(それぞれの図柄位置にて仮にリールの回転が停止したとして)4つの入賞判定ライン8a〜8d上に表示される図柄の組合せの検索を行う。
次に、メインCPU31は、後で図43を参照して説明する優先引込順位データ取得処理を行う(S147)。この処理では、上記表示役検索処理による検索の結果、特定された図柄の組合せと優先順位テーブルとに基づいて、優先引込順位データを決定する。
次に、メインCPU31は、決定した優先引込順位データを表示役予想格納領域に格納する(S148)。例えば、現在の図柄位置データが「0」のとき、左リール用表示役予想格納領域の図柄位置「0」に優先引込順位データが格納される。次に、メインCPU31は、表示役予想格納領域のアドレス及び図柄位置データをそれぞれ1加算し、図柄チェック回数を1減算する(S149)。
次に、メインCPU31は、図柄チェック回数は0であるか否かを判別する(S150)。メインCPU31は、図柄チェック回数が0ではないと判別したときには、S145に移り、図柄チェック回数が0であると判別したときには、検索回数を1減算する(S151)。次に、メインCPU31は、検索回数は0であるか否かを判別する(S152)。メインCPU31は、検索回数が0であると判別したときには、表示役予想格納処理を終了する。
メインCPU31は、S152において検索回数が0ではないと判別したときには、全図柄格納領域に回転中を示す識別子を格納する(S153)。次に、メインCPU31は、ストップボタン未作動カウンタは3であるか否かを判別する(S154)。メインCPU31は、ストップボタン未作動カウンタは3である(言いかえると、3つのリールすべてが回転中のとき)と判別したときには、S142に移り、ストップボタン未作動カウンタは3ではないと判別したときには、作動ストップボタンに基づいて検索対象リールを決定し、図柄位置データとして停止予定位置をセットする(S155)。
次に、メインCPU31は、図柄配置テーブルを参照し、図柄位置データに基づいて、各図柄格納領域に図柄コードを格納する(S156)。つまり、次の検索対象リールについて前述の各処理を行う前に、一旦全ての図柄格納領域がクリアされた上で、既に回転が停止されたリールについて、各入賞判定ライン上に表示されている図柄の図柄コードが格納される。この処理が終了すると、S142に移る。
次に、図42を参照して、表示役検索処理について説明する。
はじめに、メインCPU31は、表示役格納領域をクリアし、図柄格納領域(図32)の先頭アドレスをセットする(S181)。つまり、第1ライン8aに対応するアドレスが指定される。次に、メインCPU31は、図柄組合せテーブル(図8)の先頭アドレスをセットする(S182)。リプレイ1の図柄の組合せ「リプレイ−リプレイ−ANY」に対応するアドレスがセットされる。
次に、メインCPU31は、図柄組合せテーブルにより規定される図柄の組合せと、図柄格納領域に格納されている3つの図柄コードとを比較する(S183)。すなわち、各入賞判定ライン8a〜8dに応じて、左リールの図柄、中リールの図柄及び右リールの図柄からなる図柄の組合せと、図柄組合せテーブルにより規定されている図柄の組合せとが比較される。
次に、メインCPU31は、回転中を示す識別子を除いて一致するか否かを判別する(S184)。メインCPU31は、一致すると判別したときには、表示役と格納領域識別データを取得する(S185)。例えば、第1ライン8aに対応する図柄格納領域に格納されている3つの図柄コードが「リプレイ−回転中−回転中」であるとき、リプレイ1の図柄の組合せ「リプレイ−リプレイ−ANY」と一致すると判別される。
次に、メインCPU31は、格納領域識別データに基づいて表示役格納領域のアドレスをセットする(S186)。例えば、格納領域識別データが1のとき表示役1格納領域のアドレスがセットされる。次に、メインCPU31は、S184において取得した表示役と、指定された表示役予想格納領域との論理和を当該表示役予想格納領域に格納する(S187)。
次に、メインCPU31は、検索回数は0であるか否かを判別する(S188)。この処理にて検索回数が0となるのは、全てのリールの回転が停止したときである(つまり、表示役検索処理が、後述の図49に示す表示役等決定時処理のS351にて行われる場合)。メインCPU31は、検索回数は0であると判別したときには、払出枚数を取得し、払出枚数カウンタに加算する(S189)。
メインCPU31は、S184において一致しないと判別したとき、S188において検索回数は0ではないと判別したとき、又はS189の後に、図柄組合せテーブルのアドレスを更新する(S190)。例えば、現在のアドレスがリプレイ1の図柄の組合せを指定するアドレスであれば、リプレイ2の図柄の組合せを指定するアドレスに更新される。
次に、メインCPU31は、エンドコードであるか否かを判別する(S191)。メインCPU31は、エンドコードではない、すなわち、図柄組合せテーブルにより規定されている全ての図柄の組合せについて検索を行っていないと判別したときには、S183に移る。
その一方で、メインCPU31は、エンドコードであると判別したときには、有効ラインカウンタに応じた回数を実行したか否かを判別する(S192)。この処理では、メインRAM33に格納されている有効ラインカウンタの値をレジスタに予め転送しておき、当該レジスタに転送した値から1を減算したうえで、その結果が0になったか否かを判別するようにしている。つまり、メインRAM33に格納されている有効ラインカウンタ自体の減算はここでは行わない。
メインCPU31は、有効ラインカウンタに応じた回数を実行したと判別したときには、表示役検索処理を終了する一方で、有効ラインカウンタに応じた回数を実行してないと判別したときには、図柄格納領域のアドレスを更新する(S193)。例えば、現在のアドレスが第1ライン8aを指定するアドレスであれば、第2ライン8bを指定するアドレスに更新される。この処理を行った後、S182に移る。
次に、図43及び図44を参照して、優先引込順位データ取得処理について説明する。
はじめに、メインCPU31は、検索対象は中リールであるか否かを判別する(S211)。メインCPU31は、検索対象は中リールであると判別したときには、表示役1格納領域のビット4をクリアする(S212)。つまり、検索対象が中リール3Cであるときは、表示役の検索時に中リール3Cの図柄の種別を不問(つまり、図8に示すANY)としている「ベル」に対応するビットをクリアして、優先引込順位データの決定に反映されないようにする。
メインCPU31は、S211において検索対象は中リールではないと判別したときには、検索対象は右リールであるか否かを判別する(S213)。検索対象は右リールであると判別したときには、表示役1格納領域のビット0〜ビット4並びに表示役2格納領域のビット4及びビット5をクリアする(S214)。つまり、検索対象が右リール3Rであるときは、表示役の検索時に右リール3Rの図柄の種別を不問(つまり、図8に示すANY)としている「リプレイ1」、「リプレイ2」、「白ベル」、「黒ベル」、「ベル」、「白SB」及び「黒SB」に対応するビットをクリアして、優先引込順位データの決定に反映されないようにする。
メインCPU31は、S212若しくはS214の後、又はS213において検索対象は右リールではないと判別したときには、内部当籤役格納領域と表示役格納領域との排他的論理和をとり、その結果と表示役格納領域との論理積をとる(S215)。より具体的には、内部当籤役1格納領域と表示役1格納領域との排他的論理和をとり、その結果と表示役1格納領域との論理積をとる。同様に、内部当籤役2格納領域と表示役2格納領域との排他的論理和をとり、その結果と表示役2格納領域との論理積をとる。この処理によって、表示役格納領域でのみオンとなるビットが有るか否かが判明し、このことから、表示役が内部当籤役に含まれるか否か、即ち、現在のチェック対象の図柄が、決定された内部当籤役を満足するものであるか否かが判明する。
次に、メインCPU31は、論理積は0であるか否かを判別する(S216)。なお、論理積が0ではないとき、内部当籤役が許容しない入賞に係る図柄の組合せが表示されるおそれが有ることが判明する。メインCPU31は、論理積は0ではないと判別したときには、ストップボタン未作動カウンタは1であるか否かを判別する(S217)。すなわち、回転中のリールが残り1つであるか否かが判明する。メインCPU31は、ストップボタン未作動カウンタが1であると判別したときには、優先引込順位データとして0をセットし(S221)、優先引込順位データ取得処理を終了する。優先引込順位データが0であるとき、「停止禁止」として扱われる。
メインCPU31は、S217においてストップボタン未作動カウンタが1ではないと判別したときには、ベルに対応するビットはオンであるか否かを判別する(S218)。メインCPU31は、ベルに対応するビットはオンであると判別したときには、優先引込順位データとして0をセットし(S221)、優先引込順位データ取得処理を終了する。
メインCPU31は、S218においてベルに対応するビットはオンではないと判別したときには、リプレイ1、リプレイ2、白ベル、黒ベル、ベル、白SB又は黒SBに対応するビットはオンであるか否かを判別する(S219)。メインCPU31は、上記何れかに対応するビットはオンであると判別したときには、ストップボタン未作動カウンタは2、かつ右リール3Rは回転中であり、検索対象リールは左リール3L又は右リール3Rであるという条件を満たすか否かを判別する(S220)。メインCPU31は、上記条件を満たすと判別したときには、優先引込順位データとして0をセットし(S221)、優先引込順位データ取得処理を終了する。
メインCPU31は、S216において論理積は0であると判別したとき、S219においてリプレイ1、リプレイ2、白ベル、黒ベル、ベル、白SB又は黒SBに対応するビットはオンではないと判別したとき、又はS220において上記条件を満たさないと判別したときには、現在の投入枚数カウンタに基づいて優先順位テーブル(図24〜図26)を選択する(S222)。
次に、メインCPU31は、選択した優先順位テーブルは、優先順位テーブル1であるか否かを判別する(S223)。メインCPU31は、優先順位テーブル1であると判別したときには、優先順位テーブルの先頭アドレスをセットし、チェック回数として「3」、優先順位の初期値として「1」をセットする(S224)。
メインCPU31は、選択した優先順位テーブルは、優先順位テーブル1ではないと判別したときには、優先順位テーブルの先頭アドレスをセットし、チェック回数として「4」、優先順位の初期値として「1」をセットする(S225)。メインCPU31は、S224又はS225の後、優先引込順位データの初期値として「0」をセットする(S226)。
次に、メインCPU31は、優先順位テーブルを参照し、現在の優先順位に基づいた引込データを取得する(S227)。次に、メインCPU31は、内部当籤役格納領域、表示役格納領域及び引込データの論理積をとる(S228)。より具体的には、内部当籤役1格納領域と表示役1格納領域と引込データ1の論理積をとる。同様に、内部当籤役2格納領域と表示役2格納領域と引込データ2の論理積をとる。
次に、メインCPU31は、論理積は0であるか否かを判別する(S229)。メインCPU31は、論理積は0ではないと判別したときには、キャリーフラグをオンにする(S230)。メインCPU31は、S229において論理積は0であると判別したとき、又はS230の後に、キャリーフラグを含めて優先引込順位データのビットパターンを左にローテートする(S231)。ビットパターンが左にシフトされることから、優先順位が上位であるほど、優先引込順位データが大きくなっていく。次に、メインCPU31は、チェック回数を1減算し、優先順位を1加算する(S232)。
次に、メインCPU31は、チェック回数は0であるか否かを判別する(S233)。メインCPU31は、チェック回数は0ではないと判別したときには、S227に移り、チェック回数は0であると判別したときには、優先引込順位データを1加算する(S234)。この処理を行った後、優先引込順位データ取得処理を終了する。
なお、上記表示役予想格納処理が行われる時期は、リールの回転の停止が現に行われる前であれば良く、ストップボタンが押された後であっても良い。この場合、停止開始位置に対応する図柄から、リールの回転方向における所定の範囲内の各図柄に対応する優先引込順位データのみを決定し、それぞれを格納するようにしても良い。より具体的には、前述の表示役予想格納処理のS144において、停止開始位置を図柄位置データとしてセットし、図柄チェック回数として最大可能滑り駒数に対応する図柄の個数「4」に停止開始位置の図柄の個数「1」を加えた「5」を適用するようにしても良い。また、本実施の形態では、優先引込順位データは、その値が大きいほど優先順位が高いものとして扱う構成としているが、これに限られるものではなく、その値が小さいほど優先順位が高いものとして扱う構成とすることも可能である。
次に、図45を参照して、リール停止制御処理について説明する。
はじめに、メインCPU31は、有効なストップボタンが押されたか否かを判別する(S241)。メインCPU31は、有効なストップボタンが押されていないと判別したときには、押されるまで待つ。メインCPU31は、有効なストップボタンが押されたと判別したときには、有効ストップボタン格納領域の対応ビットをリセットし、作動ストップボタンを決定する(S242)。次に、メインCPU31は、ストップボタン未作動カウンタを1減算する(S243)。
次に、メインCPU31は、後で図46を参照して説明する滑り駒数決定処理を行う(S244)。この処理では、停止テーブルに基づいて停止データ用滑り駒数が決定され、停止データ用滑り駒数と表示役予想格納領域と優先順序テーブルとに基づいて滑り駒数が決定される。次に、メインCPU31は、リール停止コマンドを副制御回路72に対して送信する(S245)。リール停止コマンドには、停止されるリールの種別やその滑り駒数等の情報が含まれる。
次に、メインCPU31は、図柄カウンタと滑り駒数とに基づいて停止予定位置を決定し、格納する(S246)。停止予定位置が格納されると、後述の割込処理(図52を参照)によって、ステッピングモータの駆動が制御され、図柄カウンタが停止予定位置の値に更新されるのを待ってリールの回転が停止される。なお、滑り駒数と停止予定位置は、一方が決定されれば、他方も決定される関係にある。
次に、メインCPU31は、作動ストップボタンに基づいて検索対象リールを決定し、図柄位置データとして停止予定位置をセットする(S247)。次に、メインCPU31は、図柄配置テーブルを参照し、図柄位置データに基づいて図柄コードを取得し、図柄格納領域に格納する(S248)。つまり、回転が停止したリールにより入賞判定ライン上に表示された図柄が特定される。
次に、メインCPU31は、ストップボタン未作動カウンタは0であるか否かを判別する(S249)。メインCPU31は、ストップボタン未作動カウンタは0であると判別したときには、リール停止制御処理を終了し、ストップボタン未作動カウンタは0ではないと判別したときには、前述の表示役予想格納処理(図41を参照)を行う(S250)。この処理では、残りの回転中のリールの各図柄位置について優先引込順位データを決定する。この処理を行った後、S241に移る。
次に、図46を参照して、滑り駒数決定処理について説明する。
はじめに、メインCPU31は、ストップボタン未作動カウンタは2であるか否かを判別する(S271)。メインCPU31は、ストップボタン未作動カウンタは2ではないと判別したときには、後で図47を参照して説明する第2・第3停止処理を行う(S272)。この処理は、第2停止操作又は第3停止操作が検出されたことに基づいて該当するリールの停止データ用滑り駒数が決定される。ここで、本実施の形態では、第1停止操作に続いて、2つのリールの回転が行われている間に遊技者により行われる停止操作を第2停止操作といい、残り1つのリールの回転が行われている間に遊技者により行われる停止操作を第3停止操作という。
メインCPU31は、S271においてストップボタン未作動カウンタは2であると判別したときには、図柄カウンタを取得する(S273)。なお、取得された図柄カウンタの値が停止開始位置として扱われる。
次に、メインCPU31は、滑り駒数検索処理を行う(S274)。この処理では、リール停止初期設定処理において決定された停止テーブル(図21〜図23)を参照し、停止開始位置に基づいて滑り駒数の決定が行われる。
例えば、左ストップボタン7Lが押されたとき、メインCPU31は、ビット7の「左リールAライン」の列を参照し、停止開始位置から最大滑り駒数の範囲までの各図柄位置に対して、対応するデータが「1」であるか否かの検索を順次行っていく。この検索の結果、停止開始位置から、対応するデータが「1」である図柄位置までの差分が滑り駒数として決定される。
次に、メインCPU31は、作動ストップボタンは左ストップボタンであるか否かを判別する(S275)。メインCPU31は、第1停止操作が検出されたストップボタンが左ストップボタン7Lではないとき、ライン変更ビットチェック処理を行う(S276)。この処理では、前述のライン変更を行うか否かが決定される。
具体的には、メインCPU31は、中ストップボタン7Cであれば「中リールライン変更」の列を参照し、また、右ストップボタン7Rであれば「右リールライン変更」の列を参照し、停止開始位置に対応するデータに「1」が規定されているか否かを判別する。メインCPU31は、停止開始位置に対応するデータに「1」が規定されていると判別したとき、メインRAM33に設けられたライン変更有効フラグをオンにセットする。
メインCPU31は、S272若しくはS276の後、又はS275において作動ストップボタンが左ストップボタンであると判別したとき、後で図48を参照して説明する優先引込制御処理を行う(S277)。この処理では、停止開始位置から最大滑り駒数「4(又は1)」の範囲の図柄位置までの各図柄位置に応じた優先引込順位データの比較が行われ、最も適切な滑り駒数が他に存在するか否かが検索される。この処理が行われると、滑り駒数決定処理を終了する。
次に、図47を参照して、第2・第3停止処理について説明する。
はじめに、メインCPU31は、ライン変更有効フラグはオンであるか否かを判別する(S301)。メインCPU31は、ライン変更有効フラグはオンであると判別したときには、検索対象リールのBラインを参照し、滑り駒数検索処理を行う(S302)。
例えば、中ストップボタン7Cが押されたとき、メインCPU31は、ビット3の「中リールBライン」の列を参照し、停止開始位置から最大滑り駒数の範囲までの各図柄位置に対して、対応するデータが「1」であるか否かの検索を順次行っていく。この検索の結果、停止開始位置から、対応するデータが「1」である図柄位置までの差分が滑り駒数として決定される。この処理が行われると、第2・第3停止処理を終了する。
メインCPU31は、ライン変更有効フラグはオンではないと判別したときには、検索対象リールのAラインを参照し、滑り駒数検索処理を行う(S303)。
例えば、中ストップボタン7Cが押されたとき、メインCPU31は、ビット4の「中リールAライン」の列を参照し、停止開始位置から最大滑り駒数の範囲までの各図柄位置に対して、対応するデータが「1」であるか否かの検索を順次行っていく。この検索の結果、停止開始位置から、対応するデータが「1」である図柄位置までの差分が滑り駒数として決定される。この処理が行われると、第2・第3停止処理を終了する。
次に、図48を参照して、優先引込制御処理について説明する。
はじめに、メインCPU31は、作動ストップボタンに応じて表示役予想格納領域のアドレスを選択し、図柄カウンタに基づいて加算する(S321)。例えば、作動ストップボタンが左ストップボタン7Lであり、かつ図柄カウンタ(言いかえるならば停止開始位置)が「1」であれば、左リール用表示役予想格納領域の図柄位置「1」のアドレスがセットされる。
次に、メインCPU31は、チェック回数として5をセットする(S322)。次に、メインCPU31は、CB作動中フラグはオン、かつ対象は右リールであるか否かを判別する(S323)。メインCPU31は、CB作動中フラグはオン、かつ対象は右リールであると判別したときには、チェック回数を2に変更する(S324)。
メインCPU31は、CB作動中フラグはオンではないか、対象は右リールではないと判別したとき、又はS324の処理の後、チェック回数の範囲内で最も大きい優先引込順位データを検索し、最優先フラグデータとしてセットする(S325)。例えば、チェック回数が5であり、図柄位置が「1」であれば、図柄位置「1」〜図柄位置「5」の範囲内で最も大きい優先引込順位データが検索される。
次に、メインCPU31は、優先順序テーブル(図27及び図28)の先頭アドレスをセットし、優先順序の初期値をセットする(S326)。チェック回数が5の場合、優先順序テーブル1の先頭アドレスをセットし、優先順序の初期値として「5」をセットする。また、チェック回数が2の場合、優先順序テーブル2の先頭アドレスをセットし、優先順序の初期値として「2」をセットする。次に、メインCPU31は、停止データ用滑り駒数に基づいて、優先順序テーブルのアドレスを加算する(S327)。
次に、メインCPU31は、現在の優先順序に応じた滑り駒数を取得する(S328)。次に、メインCPU31は、取得した滑り駒数をS321において指定した表示役予想格納領域のアドレスに加算し、優先引込順位データを取得する(S329)。次に、メインCPU31は、取得した優先引込順位データは最優先フラグデータ以上であるか否かを判別する(S330)。
メインCPU31は、最優先フラグデータ以上であると判別したときには、滑り駒数を退避する(S331)。その一方で、メインCPU31は、最優先フラグデータを下回ると判別したとき、又はS329の後で、チェック回数を1減算し、優先順序を1減算する(S332)。
次に、メインCPU31は、チェック回数は0であるか否かを判別する(S333)。メインCPU31は、チェック回数は0ではないと判別したときには、S328に移る。メインCPU31は、チェック回数は0であると判別したときには、退避されている滑り駒数を復帰する(S334)。この処理が終了すると、優先引込制御処理を終了する。
続いて、図49を参照して、表示役等決定時処理について説明する。
はじめに、メインCPU31は、前述の表示役検索処理(図42を参照)を行う(S351)。全てのリール3L,3C,3Rの回転が停止された結果、表示役と払出枚数が決定される。
次に、メインCPU31は、表示役はリプレイ2又は特殊役であるか否かを判別する(S352)。メインCPU31は、表示役はリプレイ2又は特殊役ではないと判別したときには、表示役等決定時処理を終了する一方で、表示役はリプレイ2又は特殊役であると判別したときには、RT2作動中フラグはオンであるか否かを判別する(S353)。
メインCPU31は、RT2作動中フラグはオンであると判別したときには、表示役等決定時処理を終了する一方で、RT2作動中フラグはオンではないと判別したときには、RT1作動中フラグをオフにセットする(S354)。つまり、RT1は、表示役としてリプレイ2(又は特殊役)が決定されたことによりその作動が終了する。この処理が行われると、表示役等決定時処理を終了する。
続いて、図50を参照して、ボーナス終了チェック処理について説明する。
はじめに、メインCPU31は、入賞が成立したか否かを判別する(S371)。メインCPU31は、入賞が成立したと判別したときには、MB作動中フラグはオンであるか否かを判別する(S372)。メインCPU31は、MB作動中フラグはオンであると判別したときには、ボーナス終了枚数カウンタは0であるか否かを判別する(S373)。
メインCPU31は、ボーナス終了枚数カウンタは0であると判別したときには、MB終了時処理を行う(S374)。この処理では、MB作動中フラグ及びCB作動中フラグがともにオフされ、また、ボーナス終了枚数カウンタ、入賞可能回数カウンタ及び遊技可能回数カウンタがクリアされる。
次に、メインCPU31は、RT1作動中フラグをオンにする(S375)。次に、メインCPU31は、ボーナス終了時コマンドを副制御回路に対して送信する(S376)。この処理が終了すると、ボーナス終了チェック処理を終了する。
メインCPU31は、S372においてMB作動中フラグはオンではないと判別したとき、又はS373においてボーナス終了枚数カウンタは0ではないと判別したときには、入賞可能回数カウンタを1減算する(S377)。メインCPU31は、S377の後、又はS371において入賞が成立していないと判別したときには、遊技可能回数カウンタを1減算する(S378)。
次に、メインCPU31は、入賞可能回数カウンタ又は遊技可能回数カウンタは0であるか否かを判別する(S379)。メインCPU31は、入賞可能回数カウンタ又は遊技可能回数カウンタは0であると判別したときには、CB・SB終了時処理を行う(S380)。この処理では、CB作動中フラグがオンであるとき、CB作動中フラグがオフされ、入賞可能回数カウンタ及び遊技可能回数カウンタがクリアされる。また、SB作動中フラグがオンであるとき、SB作動中フラグがオフされ、入賞可能回数カウンタ及び遊技可能回数カウンタがクリアされる。
次に、メインCPU31は、CB終了時であり、かつ、MB作動中フラグはオフであるか否かを判別する(S381)。つまり、「白SB」又は「黒SB」が含まれた内部当籤役が決定されたことによってMB遊技状態が終了するときであるか否かが判明する。メインCPU31は、CB終了時ではないか、又はCB終了時であってもMB作動中フラグはオンであるときは、ボーナス終了チェック処理を終了する。その一方で、CB終了時であり、かつ、MB作動中フラグはオフであると判別したときには、ボーナス終了時コマンドを副制御回路に対して送信する(S382)。この処理が終了すると、ボーナス終了チェック処理を終了する。
続いて、図51を参照して、ボーナス作動チェック処理について説明する。
はじめに、メインCPU31は、表示役はMB(MB1〜MB4)であるか否かを判別する(S391)。メインCPU31は、表示役はMBであると判別したときには、ボーナス作動時テーブル(図9を参照)に基づいてMB作動時処理を行う(S392)。この処理では、MBの種類に応じて、MB作動中フラグがオンにされ、ボーナス終了枚数カウンタに規定枚数に対応する数値がセットされる。次に、メインCPU31は、持越役格納領域に格納されているデータをクリアする(S393)。次に、メインCPU31は、RT作動中フラグをオフにする(S394)。次に、メインCPU31は、ボーナス開始コマンドを副制御回路に対して送信する(S395)。
メインCPU31は、S391において表示役はMBではないと判別したときには、表示役はSB(白SB又は黒SB)であるか否かを判別する(S396)。メインCPU31は、表示役はSBであると判別したときには、ボーナス作動時テーブルに基づいてSB作動時処理を行う(S397)。この処理では、SB作動中フラグがオンされ、入賞可能回数カウンタ及び遊技可能回数カウンタにそれぞれ規定回数に応じた数値「1」がセットされる。
メインCPU31は、S396において表示役はSBではないと判別したときには、表示役はリプレイ(リプレイ1又はリプレイ2)であるか否かを判別する(S398)。メインCPU31は、表示役はリプレイであると判別したときには、投入枚数カウンタは3であるか否かを判別する(S399)。メインCPU31は、投入枚数カウンタは3であると判別したときには、投入枚数カウンタ「3」を自動投入カウンタに複写する(S400)。
メインCPU31は、投入枚数カウンタは3ではないと判別したときには、MB作動中フラグはオンであるか否かを判別する(S401)。メインCPU31は、MB作動中フラグはオンであると判別したときには、MB1又はMB2であれば投入枚数カウンタ「2」を、また、MB3又はMB4であれば「1」を自動投入カウンタに複写する(S402)。メインCPU31は、MB作動中フラグはオンではないと判別したときには、自動投入カウンタに3をセットする(S403)。つまり、MB遊技状態が終了する場合に表示役としてリプレイ(リプレイ1又はリプレイ2)が決定されたときは、次回から開始される遊技状態(一般遊技状態又はRT1遊技状態)における投入枚数の最大値「3」がセットされる。
メインCPU31は、S395、S397、S400、S402若しくはS403の後、又はS398において表示役はリプレイではないと判別したときには、MB作動中フラグはオンであるか否かを判別する(S404)。メインCPU31は、MB作動中フラグはオンではないと判別したときには、ボーナス作動チェック処理を終了する一方で、MB作動中フラグはオンであると判別したときには、MB遊技状態の種類とボーナス作動時テーブルに基づいてCB作動時処理を行う(S405)。この処理では、MB1作動中フラグ又はMB2作動中フラグがオンであるときは、CB1作動中フラグがオンされる。また、MB3作動中フラグ又はMB4作動中フラグがオンであるときは、CB2作動中フラグがオンされる。さらに、入賞可能回数カウンタ及び遊技可能回数カウンタにそれぞれ規定回数に応じた数値「1」がセットされる。
続いて、図52を参照して、メインCPUの制御による割込処理(1.1173msec)について説明する。
はじめに、メインCPU31は、レジスタの退避を行う(S411)。次に、メインCPU31は、入力ポートチェック処理を行う(S412)。この処理では、ストップスイッチ等の各種スイッチから入力される信号がチェックされる。
次に、メインCPU31は、リール制御処理を行う(S413)。この処理では、全リールの回転開始が要求されたときに、各リールの回転を開始し、その後一定速度での回転を行うよう、ステッピングモータの駆動が制御される。また、滑り駒数及び停止予定位置が決定されたときは、該当するリールの図柄カウンタが滑り駒数分更新され、停止予定位置と一致するのを待って(言いかえれば、停止予定位置の図柄が表示窓の中段に到達するのを待って)、その回転の減速及び停止を行うよう、ステッピングモータの駆動が制御される。
次に、メインCPU31は、ランプ・7セグ駆動処理を行う(S414)。次に、メインCPU31は、レジスタの復帰を行う(S415)。この処理が終了すると、割込処理を終了する。
以上説明したように、本実施の形態のパチスロ1によれば、ボーナスゲームであるMBは、MB遊技状態において払い出されたメダルが規定払出数に達したことに加えて、「白SB」又は「黒SB」を含む内部当籤役が決定されたことを条件に、その作動が終了する。そして、MBの作動が終了すると、再遊技高確率状態であるRT1の作動が開始する(図39のS73〜S77を参照)。また、RT1の作動が開始されたときにおいて再遊技に係るリプレイ2の図柄の組合せ「白ブランク−リプレイ−ANY」が表示されると、RT1の作動を終了する(図49を参照)。
ここで、MB遊技状態では、前述の「白SB」又は「黒SB」と「リプレイ1+リプレイ2」を含む内部当籤役、つまり「リプレイ1+リプレイ2+白SB+黒SB」と「リプレイ1+リプレイ2+白SB」をグループ役として決定可能としている(図16及び図17を参照)。つまり、MB遊技状態においてグループ役「リプレイ1+リプレイ2+白SB+黒SB」又はグループ役「リプレイ1+リプレイ2+白SB」が決定されると、MBの作動が終了し、その結果、RT1の作動が開始されることになる。
また、本実施の形態のパチスロ1では、MB1遊技状態及びMB2遊技状態(言いかえるとCB1遊技状態)では、規定投入数が「2」に規定されており、MB3遊技状態及びMB4遊技状態(言いかえるとCB2遊技状態)では、規定投入数が「1」に規定されている。そして、MB遊技状態(及びCB遊技状態)以外の遊技状態、つまりRT1遊技状態や一般遊技状態などでは、規定投入数が「3」に規定されている(図37を参照)。
そして、投入枚数が「2」の場合において、グループ役「リプレイ1+リプレイ2+白SB+黒SB」又はグループ役「リプレイ1+リプレイ2+白SB」が決定されたとき、リプレイ2の図柄の組合せが他の図柄の組合せよりも優先的に表示されるように複数のリールの回転が停止される(図19、図23及び図25を参照)。
つまり、MB1遊技状態及びMB2遊技状態において上記グループ役「リプレイ1+リプレイ2+白SB+黒SB」又はグループ役「リプレイ1+リプレイ2+白SB」が決定されることによりMBの作動が終了する場合、MB1遊技状態及びMB2遊技状態における規定投入数は「2」であることから、その遊技において複数のリールの回転が停止される結果、リプレイ2の図柄の組合せが優先的に表示されることになる。したがって、一旦開始されたRT1の作動が次回に継続することなくそのまま終了する。
その一方で、MB1遊技状態及びMB2遊技状態において規定払出数に達するメダルの払い出しが行われることによりMBの作動が終了する場合は、上記グループ役が決定されることによってMBの作動が終了する場合と違い、その遊技において開始されたRT1の作動が終了することなく次回以降に継続する。
なお、RT1の作動が継続する場合、その後において仮に上記グループ役が決定されたとしても、RT1遊技状態における規定投入数は「3」であることから、リプレイ1の図柄の組合せがリプレイ2の図柄の組合せに優先して表示されることになり(図26を参照)、RT1の作動が終了することなく継続する。
このように、MB遊技状態では、上記グループ役「リプレイ1+リプレイ2+白SB+黒SB」又はグループ役「リプレイ1+リプレイ2+白SB」が決定されるか否かが、MB遊技状態が終了した後の遊技が遊技者にとって有利にはたらくかどうかを左右することになる。したがって、MB遊技状態において行われる内部抽籤処理の結果に遊技者を一喜一憂させることができ、期待や緊張感を遊技者に抱かせながらMB遊技状態に臨ませることができるようになる。その結果、規定払出数に達する遊技媒体の払い出しによって終了するボーナスゲームにおいて、遊技者の興味を喚起することが可能となる。
また、本実施の形態のパチスロ1では、MB3遊技状態及びMB4遊技状態において、上記グループ役「リプレイ1+リプレイ2+白SB+黒SB」又はグループ役「リプレイ1+リプレイ2+白SB」が決定されたとき、MB3遊技状態及びMB4遊技状態における規定投入数は「1」であることから、第1停止操作の検出が行われたリールの種類に基づいて、第1の図柄の組合せ又は第2の図柄の組合せが表示される(図20〜図22及び図24を参照)。
より具体的には、グループ役「リプレイ1+リプレイ2+白SB」が決定されたとき、停止テーブルA0(図21)が参照されることによって、第1停止操作の検出が左リール3Lに対応して行われると(つまり、順押しが行われると)、リプレイ1の図柄の組合せが表示されるように複数のリールの回転が停止される。その一方で、第1停止操作の検出が中リール3C又は右リール3Rについて行われると(つまり、変則押しが行われると)、リプレイ2の図柄の組合せが表示されるように複数のリールの回転が停止される。
また、グループ役「リプレイ1+リプレイ2+白SB+黒SB」が決定されたとき、停止テーブルA1(図22)が参照されることによって、第1停止操作の検出が左リール3Lに対応して行われると、リプレイ2の図柄の組合せが表示されるように複数のリールの回転が停止される。その一方で、第1停止操作の検出が中リール3C又は右リール3Rについて行われると、リプレイ1の図柄の組合せが表示されるように複数のリールの回転が停止される。
したがって、遊技者は、MB3遊技状態及びMB4遊技状態では、規定払出数に達するメダルの払い出しが行われることによりMBの作動が終了する場合のほか、上記グループ役「リプレイ1+リプレイ2+白SB+黒SB」又はグループ役「リプレイ1+リプレイ2+白SB」が決定された場合においても、順押しを行うか又は変則押しを行うかを選択することによりRT1の作動が終了するのを回避することができ、開始されたRT1の作動を次回以降に継続させることができるようになる。
すなわち、MB遊技状態の種類によっては、RT1の作動が終了するのを回避する術を遊技者に与え、RT1の作動が継続するか否かの決定に遊技者の意思や手を介入させることができるので、MB遊技状態に遊技者を臨ませる際にインセンティブを働かせることが可能となる。この結果、規定払出数に達する遊技媒体の払い出しによって終了するボーナスゲームにおいて、遊技者の興味を喚起するのに好適となる。
また、本実施の形態では、MB1遊技状態及びMB3遊技状態では、規定払出数「253」に達するメダルの払い出しが行われるとMBの作動が終了するのに対して、MB2遊技状態及びMB4遊技状態では、規定払出数「119」に達するメダルの払い出しが行われるとMBの作動が終了する。つまり、第1のボーナスゲーム(MB1及びMB2)と、第2のボーナスゲーム(MB3及びMB4)のそれぞれにおいて、規定払出数がそれぞれ異なる場合があるようにしている。
例えば、第1のボーナスゲームの場合、規定払出数が相対的に少ない「119」が定められているMB2遊技状態では、規定払出数が相対的に多い「253」が定められているMB1遊技状態よりも、遊技者が獲得可能となるメダルの量は減ることになる。しかしながら、それだけ、規定払出数に達するまでに費やす遊技回数が少ないといえるので、内部抽籤処理が行われる回数も少なくなる結果、上記グループ役「リプレイ1+リプレイ2+白SB」が決定される可能性が比較的低くなり、規定払出数に達するメダルの払い出しが行われたことによりMBの作動が終了しやすくなるといえる。つまり、定められている規定払出数に応じて違った期待を遊技者に抱かせることができるようになるので、規定払出数に達する遊技媒体の払い出しによって終了するボーナスゲームにおいて、遊技者の興味を喚起するのに好適となる。
主制御回路71のメインCPU31により実行されるプログラムの内容についての説明は以上である。次に、図53〜図56を参照して、副制御回路72のサブCPU81により実行されるプログラムの内容について説明する。
図53を参照して、サブCPU81により行われる主基板通信タスクについて説明する。
はじめに、サブCPU81は、主制御回路71から送信されたコマンドの受信チェックを行う(S501)。次に、サブCPU81は、コマンドを受信した場合、そのコマンドの種別を抽出する(S502)。
次に、サブCPU81は、前回とは異なるコマンドを受信したか否かを判別する(S503)。サブCPU81は、前回とは異なるコマンドを受信しなかったと判別したときには、S501に移る一方で、前回とは異なるコマンドを受信したと判別したときには、メッセージキューに格納し(S504)、S501に移る。
次に、図54を参照して、サブCPU81により行われる演出登録タスクについて説明する。
はじめに、サブCPU81は、メッセージキューからメッセージを取り出す(S511)。次に、サブCPU81は、メッセージは有るか否かを判別する(S512)。サブCPUは、メッセージは有ると判別したときには、メッセージから遊技情報を複写する(S513)。例えば、内部当籤役、回転が停止したリールの種別、表示役及び作動中フラグその他の情報がサブRAM83に設けられた格納領域に複写される。
次に、サブCPU81は、後で図55を参照して説明する演出内容決定処理を行う(S514)。この処理では、受信したコマンドの種別に応じて、演出内容の決定や演出データの登録等が行われる。
サブCPU81は、S514の後、又はS512においてメッセージは無かったと判別したときには、アニメーションデータの登録を行う(S515)。次に、サブCPU81は、サウンドデータの登録を行う(S516)。次に、サブCPU81は、ランプデータの登録を行う(S517)。アニメーションデータの登録、サウンドデータの登録及びランプデータの登録は、演出内容決定処理において登録された演出データに基づいて行われる。
アニメーションデータの登録が行われると、液晶表示装置5により映像が表示される。また、サウンドデータの登録が行われると、スピーカ21L,21RによりBGMなどのサウンドが出力される。また、ランプデータの登録が行われると、ランプ101により光が出力される。この処理が終了すると、S511に移る。
次に、図55を参照して、サブCPU81により実行される演出内容決定処理のフローチャートについて説明する。
はじめに、サブCPU81は、スタートコマンド受信時であるか否かを判別する(S531)。サブCPU81は、スタートコマンド受信時であると判別したときには、復活演出実行フラグはオンであるか否かを判別する(S532)。復活演出実行フラグは、MB遊技状態においてリプレイ2の図柄の組合せが表示された場合、決定されている内部当籤役がグループ役「リプレイ1+リプレイ2」であるときにオンされる(後述の図56を参照)。
サブCPU81は、復活演出実行フラグはオンであると判別したときには、演出内容として復活演出(例えば、後述の図57の(4)を参照)を登録し、復活演出実行フラグをオフにする(S533)。
サブCPU81は、復活演出実行フラグはオンではないと判別したときには、演出用乱数値を抽出し、遊技状態や内部当籤役などに基づいて演出内容を抽籤により決定し、登録する(S534)。
次に、サブCPU81は、登録されている演出番号に基づいて、スタート時の演出データを登録する(S535)。演出データは、アニメーションデータ、サウンドデータ及びランプデータを指定するデータである。演出データが登録されると、対応するアニメーションデータ等が決定され、映像の表示等の演出が実行される。この処理が終了すると、演出内容決定処理を終了する。
次に、サブCPU81は、スタートコマンド受信時ではないと判別したときには、リール停止コマンド受信時であるか否かを判別する(S536)。サブCPU81は、リール停止コマンド受信時であると判別したときには、登録されている演出内容とストップボタンの種別に基づいて、停止時の演出データを登録する(S537)。この処理が終了すると、演出内容決定処理を終了する。
次に、サブCPU81は、リール停止コマンド受信時ではないと判別したときには、表示コマンド受信時であるか否かを判別する(S538)。サブCPU81は、表示コマンド受信時であると判別したときには、後で図56を参照して説明する表示コマンド受信時処理を行う(S539)。この処理が終了すると、演出内容決定処理を終了する。
次に、サブCPU81は、表示コマンド受信時ではないと判別したときには、ボーナス開始コマンド受信時であるか否かを判別する(S540)。サブCPU81は、ボーナス開始コマンド受信時であると判別したときには、ボーナス開始用の演出データを登録する(S541)。この処理が終了すると、演出内容決定処理を終了する。
次に、サブCPU81は、ボーナス開始コマンド受信時ではないと判別したときには、ボーナス終了コマンド受信時であるか否かを判別する(S542)。サブCPU81は、ボーナス終了コマンド受信時ではないと判別したときには、演出内容決定処理を終了する一方で、ボーナス終了コマンド受信時であると判別したときには、ボーナス終了用の演出データを登録する(S543)。この処理が終了すると、演出内容決定処理を終了する。
次に、図56を参照して、表示コマンド受信時処理について説明する。
はじめに、サブCPU81は、CB遊技状態であるか否かを判別する(S561)。サブCPU81は、CB遊技状態であると判別したときには、表示役はリプレイ2であるか否かを判別する(S562)。サブCPU81は、表示役はリプレイ2であると判別したときには、失敗演出(例えば、後述の図57の(3)を参照)用の演出データを登録する(S563)。
次に、サブCPU81は、内部当籤役にSB(白SB又は黒SB)は含まれるか否かを判別する(S564)。つまり、決定された内部当籤役がグループ役「リプレイ1+リプレイ2」であるか否かが判明する。サブCPU81は、内部当籤役にSBは含まれると判別したとき(つまり、決定された内部当籤役がグループ役「リプレイ1+リプレイ2+白SB」又はグループ役「リプレイ1+リプレイ2+白SB+黒SB」であるとき)には、表示コマンド受信時処理を終了する。
一方、サブCPU81は、内部当籤役にSBは含まれないと判別したとき(つまり、決定された内部当籤役がグループ役「リプレイ1+リプレイ2」であるとき)には、復活演出実行フラグをオンにする(S565)。この処理が行われると、表示コマンド受信時処理を終了する。
サブCPU81は、S562において表示役はリプレイ2ではないと判別したとき、又はS561においてCB遊技状態ではないと判別したとき、登録されている演出内容に基づいて表示時の演出データを登録する(S566)。例えば、メインCPU31は、MB遊技状態において、表示役はリプレイ1であり、かつ内部当籤役にSBは含まれると判別したときには、成功演出(例えば、後述の図57の(5)を参照)用の演出データを登録する。この処理が行われると、表示コマンド受信時処理を終了する。
次に、図57を参照して、MB遊技状態において実行される演出の具体例について説明する。
MB遊技状態が開始されると、図57の(1)に示すような映像が液晶表示装置5により表示され、MB遊技状態が開始されたことが遊技者に示唆される。MB遊技状態において実行される演出では、「建物の中にいる女の子を救出するために主人公が行動する」という内容の物語が展開される。
以下、追って説明するが、MB遊技状態が終了する場合に、RT1の作動が終了してしまったときは、その旨が、「建物の中にいる女の子の救出に失敗した」という物語の結末によって遊技者に示唆される。これに対して、MB遊技状態が終了する場合に、RT1の作動が終了しなかったときは、その旨が、「建物の中にいる女の子の救出に成功した」という物語の結末によって遊技者に示唆される。
図57の(1)に示す映像が表示された後、MB遊技状態において内部抽籤処理が行われた結果、グループ役「リプレイ1+リプレイ2」、グループ役「リプレイ1+リプレイ2+白SB+黒SB」又はグループ役「リプレイ1+リプレイ2+白SB」が決定された場合、図57の(2)に示すように、白い扉と黒い扉が出現し、どちらかに女の子がいることを示す映像が表示され、上記グループ役が決定されたことが遊技者に示唆される。
このとき、グループ役「リプレイ1+リプレイ2+白SB+黒SB」又はグループ役「リプレイ1+リプレイ2+白SB」が決定された場合、「白SB」又は「黒SB」が含まれていることから、MB遊技状態が終了し、RT1の作動が開始する。その一方で、グループ役「リプレイ1+リプレイ2」が決定された場合、「白SB」又は「黒SB」が含まれていないことから、MB遊技状態は終了することなく継続し、また、RT1の作動が開始することもない。
続いて、MB遊技状態において全てのリール3L,3C,3Rの回転が停止された結果、表示役としてリプレイ2が決定されたとき、図57の(3)に示すように、女の子の救出に失敗したことを示す映像が表示され、RT1の作動が終了することを遊技者に示唆する演出(前述の失敗演出であり、図56のS563を参照)が実行される。
このとき、表示役としてリプレイ2が決定されたことから、グループ役「リプレイ1+リプレイ2+白SB+黒SB」又はグループ役「リプレイ1+リプレイ2+白SB」が決定されていた場合、RT1の作動が終了する。これに対して、グループ役「リプレイ1+リプレイ2」が決定されていた場合は、RT1の作動がそもそも行われておらず、MB遊技状態にある。
ここで、前述したように、MB1遊技状態又はMB2遊技状態では、グループ役「リプレイ1+リプレイ2」、グループ役「リプレイ1+リプレイ2+白SB+黒SB」又はグループ役「リプレイ1+リプレイ2+白SB」が決定されとき、それぞれに共通して、リプレイ2の図柄の組合せが他の図柄の組合せよりも優先的に表示されるように複数のリールの回転が停止される(図19、図23及び図25を参照)。
つまり、「白SB」又は「黒SB」が含まれるグループ役が決定されたときと、「白SB」又は「黒SB」が含まれないグループ役が決定されたときとで、リプレイ2の図柄の組合せが共通して表示されることになる。したがって、MB遊技状態においてリプレイ2の図柄の組合せが表示されたとき、“MB遊技状態が終了し、かつRT1の作動が終了したのか、又はMB遊技状態が継続しているのか”を、遊技者が一見して分からないようにしている。
そしてまた、「白SB」又は「黒SB」が含まれないグループ役「リプレイ1+リプレイ2」が決定されていた場合は、上記失敗演出が実行された後、次回の開始操作が行われたときに、図57の(4)に示すように、もう一度女の子の救出に挑戦することを示す映像が表示され、MB遊技状態が終了していないことを遊技者に示唆する演出(前述の復活演出であり、図55のS533を参照)が実行される。
したがって、MB遊技状態においてリプレイ2の図柄の組合せが表示されたとき、上記失敗演出が実行されることによって、“MB遊技状態が終了し、かつRT1の作動が終了したのではないか”という認識を遊技者にさせつつも、“MB遊技状態が継続しているかもしれない”という期待を遊技者が抱く余地を残すことができる。そして、上記復活演出が実行された場合は、MB遊技状態が継続していることを遊技者に知らせ、安心させることができる。この結果、遊技者が抱く期待や緊張感を複数のリールの回転が停止したとき以降に長引かせることができ、また、内部的にはRT1の作動が終了するか否かに関係のないときでも遊技者が抱く期待や緊張感に起伏を生じさせることができるので、規定払出数に達する遊技媒体の払い出しによって終了するボーナスゲームにおいて、遊技者の興味を喚起するのに好適となる。
なお、MB遊技状態において、全てのリール3L,3C,3Rの回転が停止された結果、表示役としてリプレイ1が決定されたとき、図57の(5)に示すように、女の子の救出に成功したことを示す映像が表示される。この場合は、MB3遊技状態又はMB4遊技状態において遊技者が適切なリールを第1停止操作時に選択することができた場合であり、RT1の作動が終了することが回避される。
以上、本実施の形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。即ち、本発明の遊技機が備える、リール、開始操作検出手段、内部抽籤手段、リール回転手段、停止操作検出手段、リール停止手段、払出手段、ボーナスゲーム作動手段、払出カウント手段、ボーナスゲーム終了手段、再遊技手段、再遊技高確率状態開始手段、再遊技高確率状態終了手段などの具体的構成については前述した本実施の形態の各要素に限られるものではない。また、特定の図柄の組合せや、予め定められたリールや、規定払出数などについて採用する具体的な内容については前述した本実施の形態の各要素に限られるものではない。
本実施の形態では、ボーナスゲームとして、MB(いわゆる第2種特別役物に係る役物連続作動装置)を採用したが、これに限らず、その種類は任意に変更可能である。例えばMBの代わりにビッグボーナス(いわゆる第1種特別役物に係る役物連続作動装置であり、以下「BB」という)を採用し、CBの代わりにレギュラーボーナス(いわゆる第1種特別役物であり、以下「RB」という)を採用するようにしても良い。
この場合、本実施の形態の構成を以下のように変更及び修正することによって対応可能となる。まず、CB1遊技状態用内部抽籤テーブル(図16)において、小役・リプレイ用データポインタ「2(白ベル+黒ベル+ベル)」が決定されるときの抽籤値を「6553」から「52460」に変更する。つまり、BB遊技状態では、メダルの払い出しに係る内部当籤役が相対的に高い確率が決定される。なお、内部抽籤処理においてメダルの払い出しに係る全ての図柄の組合せの表示が許可されるようにビットを立てる処理(図39のS85)や、右リール3Rの最大滑り駒数を「2」に変更する処理(図48のS324)など、CB遊技状態に関する処理は省略する。
また、本実施の形態では、第2のボーナスゲーム(MB3遊技状態及びMB4遊技状態)では、RT1の作動が終了するのを遊技者に回避させる際に、第1停止操作の検出が行われたリールが左リール3Lであるか、又は左リール3L以外のリール(中リール3C及び右リール3R)であるかの2つの選択肢を設けるようにしたが、これに限られるものではない。その選択肢を増やし、より難易度が高くなるようにしても良い。例えば、第1停止操作の検出が行われたリールが左リール3Lであるか、中リール3Cであるか、又は右リール3Rであるかの3つの選択肢を設けるようにしても良い。
この場合、本実施の形態の構成を以下のように変更及び修正することによって対応可能となる。まず、停止テーブルA1(図22)について、「右リールライン変更」の列の全図柄位置に「0」のデータを規定するように修正を行う。これにより、グループ役「リプレイ1+リプレイ2+白SB+黒SB」が決定されたときは、第1停止操作が中リール3Cについて行われた場合のみ第2の図柄の組合せが表示されるのを回避することができる。さらに、停止テーブルA1(図22)について、「中リールライン変更」の列の全図柄位置に「0」のデータを規定するように修正を行い、これを停止テーブルA2としてあらたに設けるようにする。そして、あらたなグループ役「リプレイ1+リプレイ2+黒SB」が内部当籤役として決定されるようにし、これが決定されたときに、上記停止テーブルA2が参照されるようにする。これにより、グループ役「リプレイ1+リプレイ2+黒SB」が決定されたときは、第1停止操作が右リール3Rについて行われた場合のみ第2の図柄の組合せが表示されるのを回避することができる。
また、本実施の形態では、RT1の作動が行われている状態を再遊技高確率状態としたが、これに限らず、RT1の作動が行われていない状態(つまり、本実施の形態における一般遊技状態)を再遊技高確率状態とすることもできる。
すなわち、本実施の形態では、再遊技の作動に係る図柄の組合せの表示を許可する内部当籤役が第1の確率で決定される第1の内部抽籤テーブル(図13に示す一般遊技状態用内部抽籤テーブルを参照)と、再遊技の作動に係る図柄の組合せの表示を許可する内部当籤役が前記第1の確率よりも高い第2の確率で決定される第2の内部抽籤テーブル(図14に示すRT1遊技状態用内部抽籤テーブルを参照)と、を備え、RT1の作動が行われていないとき(つまり、一般遊技状態)は、前記第1の内部抽籤テーブルを選択する一方で、RT1の作動が行われているときは、前記第2の内部抽籤テーブルを選択するようにしている。
しかし、上記の場合とは逆に、RT1の作動が行われているときは、第1の内部抽籤テーブルを選択する一方で、RT1の作動が行われていないとき(つまり、一般遊技状態)は、第2の内部抽籤テーブルを選択するようにしても良い。この場合を本実施の形態にあてはめると、まず、MBの作動が終了したことを条件に、一般遊技状態を開始する(図36のS77を省略し、作動中フラグ格納領域をすべてオフにする)。そして、リプレイ2の図柄の組合せが表示されたことを条件に、RT1の作動を開始させる(図49のS354を、RT1作動中フラグをオンにする処理に修正)ようにしても良い。このようにしても、ボーナスゲームの作動が終了したことにより再遊技高確率状態を開始することが可能となる。
また、本実施の形態では、ボーナスゲームの作動が終了していないことを遊技者に示唆する演出を実行する契機として、開始操作検出手段により開始操作の検出が行われたときを採用したが、これに限られるものではない。例えば、遊技者により投入された遊技媒体のカウントが投入カウント手段により行なわれたときに実行するようにしても良い。また、再遊技高確率状態の終了を遊技者に示唆する演出が実行された後、予め定められた時間(例えば、3秒など)を計測し、当該予め定められた時間が計測されたときに実行するようにしても良い。このようにしても、複数のリールの回転が停止したとき以降に遊技者が抱く期待や緊張感を長引かせることができる。
本実施の形態において適用した、図2〜図4に示す装置構成、図5及び図6に示す回路構成及びその周辺装置、図7〜図28に示すテーブルの構成、図29〜図35に示すRAMの格納領域の構成、図36〜図56に示すフローチャートの構成、図57に示す液晶表示装置5により表示される映像の具体例などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変更又は修正が可能なものである。
また、本実施の形態のような機械式リールを備えたスロットマシン(回胴式遊技機)の他、リール及びその周面に配される図柄を映像により表示するビデオスロット等の遊技機にも本発明を適用できる。更に、前述のスロットマシンでの動作を家庭用ゲーム機用として擬似的に実行するようなゲームプログラムにおいても、本発明を適用してゲームを実行することができる。その場合、ゲームプログラムを記録する記録媒体は、CD−ROM、FD(フレキシブルディスク)、その他任意の記録媒体を利用できる。
なお、本実施の形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。