上述した発明によれば、置数検索データテーブルは、所定個数の異なる置数が記憶された置数データと、役それぞれに対応する演出データテーブルにおいて置数の使用の有無を判定する判定値が記憶された判定値データとからなり、演出データテーブルは、置数検索テーブルの置数データの置数それぞれに対応する演出番号が記憶された演出番号データと、置数検索テーブルの置数データの置数それぞれに対応する演出番号の個数が記憶された個数データとからなり、置数検索テーブルの置数データの置数それぞれに対応する演出番号と演出番号の個数は、置数検索データテーブルの置数データにおける置数の配列順であって、使用される置数のみの配列順に演出データテーブルに記憶されることから、置数検索データテーブルの置数データに記憶された置数の配列順に従って置数に対応する演出番号を集約することが可能となる。この結果、置数データに記憶された置数の個数に依存して、置数検索データテーブル及び演出データテーブルの記憶容量を圧縮することができる。
また、演出制御手段は、報知手段を用いて出力される演出に対応する演出番号を選択するための演出抽選乱数値が、演出データテーブルの演出番号データに記憶された演出番号それぞれに対応する置数を用いて表される範囲内に含まれるときに、置数に対応する演出番号を選択することから、演出データテーブルに記憶されている演出番号の中から最も小さい演出番号から順に、置数を用いて表される範囲内に、演出抽選乱数値が含まれるか否かの判断を行うだけで演出番号を選択することができる。
さらに、演出データテーブルに記憶されている演出番号の中から最も小さい演出番号を抽出するデータ検索方法については、演出データテーブルに記憶される演出番号を昇順に並べる等の工夫をこらして、二分検索法等を用いることにより、圧縮された演出データテーブルを用いた高速な演出番号選択処理を行うことができる。
なお、演出データテーブルの記憶容量を圧縮することができることから、演出データテーブル以外のデータを記憶手段に記憶することも可能となる。
以下、本発明の実施形態を図面を参照しつつ詳細に説明する。本実施形態においては、BB遊技中ではない通常の一般遊技において、役抽選により、BB役、一般役である一般役1及び一般役2、又は、再遊技役に当選したとき、報知手段を用いて出力される演出に対応する演出番号を、演出データテーブルを利用して選択する。
<<構成>>
<スロットマシン10の構成>
図1は、本発明の実施の形態によるスロットマシン10の外観を示す図である。図1に示す通り、スロットマシン10の筐体の前面部には、フロントパネル20が設けられている。このフロントパネル20の中には、垂直方向に縦長の矩形の3つの表示窓22L、22C及び22Rが形成されている。
これらの3つの表示窓22L、22C及び22Rの前面には、5本の入賞ラインが定められている。この5本の入賞ラインは、水平の3本(中央L1、上下L2A、L2B)の入賞ラインと、斜めの2本(斜め右下がりL3A,斜め右上がりL3B)の入賞ラインとがあり、投入された遊技媒体(本実施形態ではメダルを用いている。)の枚数により有効となった入賞ライン(以下、「有効ライン」と称する。)が表示される。
上述した表示窓22L、22C及び22Rの下方には、概略水平の操作パネル部30が設けられている。操作パネル部30の左側には、1−ベットスイッチ32、2−ベットスイッチ34及び最大ベットスイッチ36が設けられている。また、操作パネル部30の右側には、遊技媒体を投入することができる遊技媒体投入口38が設けられている。
遊技媒体投入口38から遊技媒体が投入されると、遊技媒体カウンタ(図示せず)により遊技媒体の枚数が計数され、規定枚数以上の遊技媒体が投入された場合には、規定枚数以上の枚数はクレジット数として後述するRAM110に記憶される。
1−ベットスイッチ32は、クレジット数のうちの1枚だけを遊技の賭けの対象とするためのスイッチである。2−ベットスイッチ34は、クレジット数のうちの2枚だけを遊技の賭けの対象とするためのスイッチである。最大ベットスイッチ36は、クレジット数のうちの3枚のメダルを遊技の賭けの対象とするためのスイッチである。
以下においては、賭けの対象となる遊技媒体の数を「ベット数」と称し、上述した1−ベットスイッチ32、2−ベットスイッチ34又は最大ベットスイッチ36の操作により遊技者によって賭けの対象として設定されたメダルの数を「設定ベット数」と称する。
1−ベットスイッチ32を遊技者が操作したときには、5本の入賞ラインのうちの1本、例えば入賞ラインL1を有効化する。また、2−ベットスイッチ34を操作したときには、5本の入賞ラインのうちの3本、例えば入賞ラインL1、L2A及びL2Bを有効化する。更に、最大ベットスイッチ36を操作したときには、5本の入賞ラインの全て、即ちL1、L2A、L2B、L3A及びL3Bを有効化する。
また、スロットマシン10の筐体の上方には、液晶ディスプレイパネルから構成される画像表示装置70が設けられている。なお、表示装置70は、上述した液晶ディスプレイパネルに限られず、画像情報や文字情報を遊技者が遊技中に視認し得る装置であれば、その他あらゆる画像表示装置を用いることが可能である。この表示装置70においては、遊技履歴を表示したり、特別遊技における演出画像、役の抽選に応じた演出画像、遊技の進行状況に応じた演出画像等を表示したりすることができる。
スロットマシン10の筐体の内部には、3個のリール40L,40C及び40Rが回転自在に設けられている。リール40L,40C及び40Rは、リング状の形状であり、このリール40L,40C及び40Rの外周面には、図柄が印刷されたリールテープが貼り付けられている。リール40L,40C及び40Rの各々には、例えば、21個の図柄が等間隔で配置されている。これらの図柄の配列は、リール40L,40C及び40Rの各々で異なる。これらのリール40L,40C及び40Rの各々は、上述した表示窓22L、22C及び22Rを介して視認可能に設けられている。リールが停止しているときには、1つの表示窓において、1本のリールの連続した3つの図柄が視認可能となる。このため、3つの表示窓22L、22C及び22Rの全てからは、合計9個の図柄が視認可能となる。
後述するように、リール40L,40C及び40Rの各々は、モータ(図示せず)により回転駆動され、表示窓22L、22C及び22Rにおいては、リール40L,40C及び40Rの外周面に描かれた図柄が上から下に向かって移動する。
操作パネル部30の前面の左側には、スタートスイッチ50が傾動可能に設けられている。操作パネル部30の前面の中央部には、3つのストップスイッチ52L,52C及び52Rが設けられている。ストップスイッチ52Lは左リール40Lに対応し、ストップスイッチ52Cは中リール40Cに対応し、ストップスイッチ52Rは右リール40Rに対応している。
上述したスタートスイッチ50を遊技者が傾動操作すると、上述した3つのリール40L,40C及び40Rは、一斉に回転を始める。3つのリール40L,40C及び40Rが回転したときには、リール40L,40C及び40Rの各々の外周面に描かれている図柄は、表示窓22L、22C及び22Rの各々において上から下へと移動表示される。
上述した3つのリール40L,40C及び40Rの回転速度が一定速度に達したときには、遊技者によるストップスイッチ52L,52C及び52Rの操作が有効となる。
ストップスイッチ52Lを遊技者が押動操作したときには、左リール40Lが停止する。ストップスイッチ52Cを遊技者が押動操作したときには、中リール40Cが停止する。ストップスイッチ52Rを遊技者が押動操作したときには、右リール40Rが停止する。
リール40L、40C又は40Rが停止するときには、リールの各々の外周面に描かれている図柄が、上述した入賞ラインL1、L2A、L2B、L3A及びL3B上に位置付けられるように、3つのリール40L、40C又は40Rの各々は、停止制御される。
スロットマシン10の筐体の下方の右側には、筐体の内部に収納されたスピーカ(図示せず。なお、後述する図2に示すスピーカ64に対応する。)から発せられた音を筐体の外部へ出すための透音穴60が設けられている。スロットマシン10の筐体の下方の中央部には、遊技媒体払出口62が設けられている。リール40L、40C又は40Rが停止して、有効ライン上に停止表示された図柄の組合せが、所定の組合せ、即ち役を構成する図柄の組合せとなり、役に入賞したときには、その組合せに応じて予め定められた枚数の遊技媒体が遊技媒体払出口62から払い出される。
スロットマシン10の筐体の上方の左右両側には、表示ランプ90が設けられている。表示ランプ90は、複数個のLEDランプ等から構成され、通常遊技の場合は一定の点灯が行われるが、後述する役に当選した可能性を演出する等の場合は特定のパターンで点灯する。
上述したように、スロットマシン10における遊技は、停止させられた複数のリール40L、40C又は40Rの停止位置により定まる図柄の組合せによって遊技結果が定まる遊技である。また、この遊技は、遊技媒体を投入し、ベットスイッチ32、34、36のいずれかを操作した後、スタートスイッチ50を遊技者が傾動操作を行い、複数のリール40L、40C及び40Rを回転させ停止させるまでの工程を1回の遊技として、繰り返すことができる遊技である。
<<機能ブロック図の説明>>
図2は、スロットマシン10の制御に関する機能ブロック図を示す。
制御回路として、主制御回路100と副制御回路200とが電気的に接続され、主制御回路100には、操作手段300が電気的に接続され、また、リール40L、40C及び40Rの各々に設けられたモータ80L、80C及び80Rが電気的に接続されている。副制御回路200には、表示装置70と、表示ランプ90と、スピーカ64とを含む報知手段610が電気的に接続されている。
3つのストップスイッチ52L,52C及び52Rから停止操作手段310が構成され、この停止操作手段310と、スタートスイッチ50と、ベットスイッチ32、34及び36とから構成されるベット手段320と、から操作手段300が構成される。この操作手段300は、スイッチに限られず、遊技者の四肢を用いた操作に基づいて操作信号を発生させるものであれば、あらゆる手段が適用できる。
<主制御回路100の説明>
主制御回路100は、役抽選手段410と、リール制御手段420と、遊技制御手段430とを含む。
役抽選手段410は、役抽選処理によって、役(特別役である第1特別役と第2特別役、一般役、再遊技役)の抽選を行うものである。役抽選手段410は、例えば、役抽選用の乱数発生器412(ハード乱数等)と、この乱数発生器412が発生する乱数を抽出する乱数抽出手段414と、乱数抽出手段414が抽出した乱数値に基づいて役の当選の有無及び当選役を判定する乱数判定手段416とを備えている。この役抽選手段410による制御処理は、役抽選処理サブルーチン(図6参照)に示される。
リール制御手段420は、スタートスイッチ50から発信されたリール回転開始信号を受信することによって、モータ80L、80C、80Rの制御を行って、リール40L、40C、40Rを回転させ、そして、ストップスイッチ52L、52C、52Rから発信されたリール停止信号の受信または所定時間の経過によって、リール40L、40C、40Rを停止させるリール作動に関する制御を行う。停止の制御においては、当選した役に対応して、停止図柄が揃うようにするための図柄の組合せ制御を行う。このリール制御手段420による制御処理は、リール変動・停止サブルーチン(図7参照)に示される。
遊技制御手段430は、役抽選処理で特別役、一般役、再遊技役に当選し、停止した図柄に関する入賞図柄判定により、各々の役に対応した図柄が揃ったと判別したときに、入賞した役に対応した処理を進める。遊技制御手段は、所定枚数の遊技媒体の払い出しを行う以外に、特別遊技制御手段432を含む。特別遊技制御手段432は、遊技が遊技者にとって有利に進行する特別遊技を行う。
<副制御回路200の説明>
副制御回路200には、演出乱数値取得手段520、データテーブル選択手段522、第1演出番号選択手段526と第2演出番号選択手段528とを含む演出番号選択手段524と、画像制御手段530と、ランプ制御手段540と、音声制御手段550とを含む演出制御手段510が設けられている。
演出乱数値取得手段520は、乱数発生器(図示せず)が発生する演出抽選用の乱数を演出乱数値として取得し、データテーブル選択手段522は、記憶手段620に記憶された演出データテーブル622から、主制御回路100の役抽選手段410により当選した役に対応する演出データテーブルを選択し、演出番号選択手段524は、データテーブル選択手段522により読み出された演出データテーブル622及び置数検索データテーブル624を利用して、第1演出番号選択手段526と第2演出番号選択手段528とによって演出番号を選択することができる。
そして、演出番号選択手段524により選択された演出番号に対応する演出が、報知手段610を用いて出力される。具体的には、出力される演出として、画像制御手段530は、ROM208に記憶した画像データを読み出し、表示駆動装置220を制御して、報知手段610の画像表示装置70に所定の画像を表示することができる。また、ランプ制御手段540は、ROM208に記憶したランプ点灯データを読み出し、ランプ駆動回路218を制御して、報知手段610中の表示ランプ90を点灯することができる。また、音声制御手段550は、主制御回路100から受信した信号に基づいて、ROM208に記憶した音声データを読み出して、スピーカ駆動回路222を制御して、報知手段610のスピーカ64から所定の音声を発することができる。
<<スロットマシン10の制御手段の説明>>
スロットマシン10を制御する制御手段は、主制御回路100と副制御回路200から構成される。ここで、図3は、主制御回路100のブロック図を示し、図4は、主制御回路100に電気的に接続されている副制御回路200のブロック図を示す。
<主制御回路100>
上述したスタートスイッチ50は、主制御回路100のインターフェイス回路102に接続され、インターフェイス回路102は、入出力バス104に接続されている。スタートスイッチ50から発せられたリール回転開始信号は、インターフェイス回路102において所望の信号に変換された後、入出力バス104に供給される。入出力バス104は、中央処理回路(以下、CPUと称する)106にデータ信号又はアドレス信号が入出力されるようになされている。上述したリール回転開始信号は、「操作信号」の1つを構成する。
また、上述したインターフェイス回路102には、ストップスイッチ52L,52C及び52R、並びに1−ベットスイッチ32、2−ベットスイッチ34及び最大ベットスイッチ36も接続されている。これらのボタンやスイッチから発せられる信号もインターフェイス回路102に供給され、所望の信号に変換された後、入出力バス104に供給される。上述したストップスイッチ52L,52C又は52Rから発せられる信号も、操作信号を構成する。
上述した入出力バス104には、ROM(リード・オンリー・メモリ)108及びRAM(ランダム・アクセス・メモリ)110も接続されている。ROM108は、スロットマシンの全体の流れを制御する制御プログラムや、制御プログラムを実行するための初期データを記憶する。例えば、後述する図5に示すメインルーチン、図6から図9に示すサブルーチン、及びこれらのプログラムで使用するための初期データを記憶する。
また、RAM110は、上述した制御プログラムで使用するフラグや変数の値を一時的に記憶することができる。
入出力バス104には、乱数を発生させるための乱数発生器112も接続されている。乱数発生器112は、一定の範囲の数値、例えば0〜65535(2の16乗)に含まれる乱数を発生させる。なお、CPU106の演算処理により乱数を発させるように構成してもよい。
入出力バス104には、モータ駆動回路114が接続されている。モータ駆動回路114には、上述した3つのリール40L、40C及び40Rの各々を回転駆動するステッピングモータ80L、80C及び80Rが接続されている。ステッピングモータ80L、80C及び80Rの各々は、3つのリール40L、40C及び40Rの内部に設けられ、ステッピングモータ80L、80C及び80Rの回転シャフトがリール40L、40C及び40Rの回転中心となるように、ステッピングモータ80L、80C及び80Rに取り付けられている。
CPU106から発せられる駆動制御命令は、モータ駆動回路114により駆動信号に変換され、駆動信号はステッピングモータ80L、80C及び80Rに供給される。なお、駆動制御命令には、回転速度の命令も含まれており、ステッピングモータ80L、80C及び80Rの回転制御及び停止制御を行うとともに、回転速度の制御も行う。
CPU106が、上述したように、ステッピングモータ80L、80C及び80Rに対する制御をすることにより、リール40L、40C及び40Rの回転制御及び停止制御を行うとともに、回転速度の制御を行うことができる。
リール40L、40C及び40Rの各々には、各リールの回転角度位置を検出するための回転角度位置センサ(図示せず)が設けられており、回転角度位置センサは、リール回転角度位置検出回路116に接続されている。リール40L、40C及び40Rの各々の回転角度位置を示す信号が回転角度位置センサから発せられたときには、リール回転角度位置検出回路116に供給され、所定の信号に変換された後、入出力バス104に供給される。
CPU106は、供給された回転角度位置から図柄の番号を算出し、表示窓22L、22C及び22Rの各々に表示される図柄を特定する。
更に、インターフェイス回路102には、接続線118も接続されている。この接続線118によって、主制御回路100は副制御回路200に電気的に接続される。
<副制御回路200>
上述した接続線118は、副制御回路200のインターフェイス回路202に接続され、インターフェイス回路202は、入出力バス204に接続されている。主制御回路100から副制御回路200に送信された信号は、インターフェイス回路202において所望の信号に変換された後、入出力バス204に供給される。入出力バス204は、中央処理回路(以下、CPUと称する)206にデータ信号又はアドレス信号が入出力されるようになされている。
上述した入出力バス204には、ROM(リード・オンリー・メモリ)208及びRAM(ランダム・アクセス・メモリ)210も接続されている。ROM208は、後述するランプ駆動回路218や、表示駆動装置220や、スピーカ駆動回路222や、制御プログラムを実行するための初期データを記憶する。例えば、表示装置70に表示するための種々の画像データや、表示ランプ90の点灯パターンデータや、スピーカ64から発するための演奏音データも記憶する。
入出力バス204には、表示ランプ90を駆動するためのランプ駆動回路218も接続されている。CPU206は、主制御回路100から供給される制御情報に応じて駆動指令をランプ駆動回路218に発し、駆動指令に応じて表示ランプ90を点灯駆動する。
そして、入出力バス204には、表示装置70を駆動する表示駆動装置220も接続されている。CPU206は、主制御回路100から供給される制御情報に応じてROM208に記憶されている画像データや文字データ等を読み出し、そのデータを表示駆動装置220に供給する。このようにすることにより、表示装置70には、画像データが演出画面として表示され、文字データがメッセージとして表示される。
また、入出力バス204には、スピーカ64を駆動するためのスピーカ駆動回路222も接続されている。CPU206は、主制御回路100から供給される制御情報に応じてROM208に記憶されている音声データを読み出し、そのデータをスピーカ駆動回路222に供給する。このようにすることにより、スピーカ64から所定の音声が発せられる。
<<制御処理の説明>>
<スロットマシン10の制御処理の説明>
以下に、上述したスロットマシン10の制御手段において行われる各種の制御について、フローチャートを用いながら詳細に説明する。
図5は、スロットマシン10の主制御回路100で行なわれる制御処理のメインルーチンを示す。図6から図9は、メインルーチンで行なわれる制御処理である各サブルーチンを示す。図6には、役抽選手段410により行なわれる役抽選と、役抽選に引き続き行われるフラグオン処理を行う役抽選処理サブルーチンを示す。図7には、リール制御手段420により、リールの回転、停止のための制御を行うリール変動・停止サブルーチンを示す。図8には、リール変動・停止サブルーチンにより図柄が停止した後の制御処理であるフラグオフ処理サブルーチンを示す。図9には、フラグオフ処理サブルーチンの一部である役当選時処理サブルーチンを示す。
以下に説明する制御処理においては、スロットマシン10は予め起動されており、上述したスロットマシン10の主制御回路100や副制御回路200において用いられる変数は所定の値に初期化され、定常動作しているものとする。
<メインルーチンの説明>
図5は、スロットマシン10の主制御回路100で行なわれる制御処理のメインルーチンを示す。図5のフローチャートを用いて、メインルーチンの制御処理を説明する。メインルーチンは、複数の図柄が表示された複数のリールを回転させ停止させた結果に基づく処理までの単位遊技を、1回行うときの制御処理を示す。
まず、再遊技状態に設定されており、再遊技を行う状態であるか否かを判断する(ステップS10)。なお、再遊技状態に設定する処理は、後述するように、例えば、図9に示す役当選時処理サブルーチンのステップS69において行われる。
再遊技状態に設定されていない(NO)と判別したときには、1−ベットスイッチ32、2−ベットスイッチ34又は最大ベットスイッチ36のいずれかを遊技者が操作したか否かを判別する(ステップS11)。ステップS11において、いずれのベットスイッチも操作されていない(NO)と判別したときには、ステップS11の処理を繰り返す。一方、遊技者がいずれかのベットスイッチを操作した(YES)と判別したときは、ベットスイッチを操作することによって発せられた信号に基づいて、設定ベット数を決定し(ステップS12)、ステップS14に進む。「設定ベット数」は、1回の遊技をするための賭けの対象とされた遊技媒体の枚数を示す。さらに、設定ベット数は、上述したクレジット数として一時的に蓄積されてから賭けの対象とされた遊技媒体の数に限られず、遊技媒体投入口38から投入されて直接賭けの対象とされた遊技媒体の数も含む。
なお、遊技媒体が投入されたときは、遊技媒体投入口38の下部に設置された遊技媒体カウンタでカウントした投入枚数を、ベット数として検出する。ただし、規定枚数(本実施形態では3枚)を越える枚数の遊技媒体が投入されたときには、規定枚数を越える分の遊技媒体は、クレジット枚数としてRAM110に記憶する。一方、遊技媒体が投入されていないと判断したときは、クレジットされた遊技媒体の有無を判断し、クレジットされた遊技媒体がない場合には、ステップS12において設定ベット数が決定できない。また、クレジットされた遊技媒体が有る場合には、遊技者がベットスイッチ32、34又は36の何れか1のスイッチを操作したときに発信されるベット操作信号を受信の有無を判断し、受信したベット操作信号からベット数を検出し、遊技媒体の投入またはクレジットされた遊技媒体の使用の何れの場合においても検出したベット数を新たなベット数としてRAM110に記憶し、クレジットされた遊技媒体を使用する場合には、同時に、遊技媒体のクレジット数から、検出したベット数分の枚数だけ減じる処理を行う。
ステップS10において、再遊技状態に設定されている(YES)と判別したときは、再遊技状態の設定を解除し(ステップS13)、ステップS14に進む。この結果、遊技媒体を新たに投入したり、クレジットした遊技媒体を消費することなく、遊技媒体が自動投入されたのと同じ処理を行い、再び遊技を行うことができる。また、再遊技におけるベット数は、RAM110に記憶されているベット数が用いられるので、直前に行なわれた遊技におけるベット数によって再遊技役が当選したときの遊技のベット数が用いられる。
次に、スタートスイッチ50が遊技者によってオンされたか否かを判断する(ステップS14)。スタートスイッチ50がオンされていない(NO)と判断した場合、ステップS14の処理を繰り返す。一方、スタートスイッチ50がオンされた(YES)と判断した場合、役抽選処理サブルーチン(ステップS15)へ進む。
ステップS15の役抽選処理サブルーチンでは、役抽選手段410による役抽選処理が行われ、当選した役に応じて、RBフラグ、BBフラグ、再遊技フラグ、対応する一般役フラグをオンにするフラグオン処理が行なわれる。このサブルーチンの詳細については、図6のフローチャートを用いて後述する。
役抽選処理サブルーチン(ステップS15)に引き続き、役抽選結果に基づいて、リール40L、40C、40Rを回転させてから停止させるリールの動きに関する制御処理を行うリール変動・停止サブルーチン(ステップS16)が行なわれる。このリール変動・停止サブルーチンは、リール制御手段420によって行なわれ、このサブルーチンの詳細については、図7のフローチャートを用いて後述する。
次に、リール変動・停止サブルーチンによりリールが停止した後、入賞図柄判定を行い、その判定結果に基づいて、フラグオフの処理を行うフラグオフ処理サブルーチン(ステップS17)が行われる。このサブルーチンの詳細については、図8〜図9のフローチャートを用いて後述する。
そして、役抽選、入賞図柄判定の結果に基づいて、入賞した役に対応した所定枚数の遊技媒体を払い出す払い出し処理(ステップS18)が行われる。この払い出し処理は、実際に遊技媒体を遊技媒体払出口62から払い出すことも可能であるが、払い出す代わりに、所定枚数の遊技媒体をクレジットすることも可能である。以上の制御処理によって単位遊技が終了する。そして、このメインルーチンに示される制御処理を繰り返すことによって、遊技者は複数回数の単位遊技を行うことができる。
<役抽選処理サブルーチン>
次にメインルーチンのステップS15で行なわれる役抽選処理サブルーチンについて、図6に示したフローチャートを用いながら詳細に説明する。
はじめに、RB遊技中であるか否かを判断する(ステップS21)。ステップS21において、RB遊技中である(YES)と判別したときは、ROM108に記憶されたRB用抽選表を読み出す(ステップS22)。ここで、RB用抽選表の実施例を図12に示す。
RB用抽選表では、図柄番号1〜2の一般役と、図柄番号3のはずれとが設定されており、例えば一般役1の場合には、第1、第2及び第3リールにベルの図柄が揃うと入賞するように設定されている。ここで、一般役1が当選する確率は1/1.03と非常に高い値に設定されていることから、RB遊技中においては、一般役1に当選する可能性が非常に高くなっている。逆に、はずれの確率は、約1/59.11と低く設定されている。
ステップS21の判断において、RB遊技中ではない(NO)と判別したときは、BB遊技中であるか否かを判断する(ステップS23)。ステップS23において、BB遊技中である(YES)と判別したときは、ROM108に記憶されたBB作動時抽選表を読み出す(ステップS24)。ここで、BB作動時抽選表の実施例を図13に示す。
BB作動時抽選表では、図柄番号1のRB役と、図柄番号2〜3の一般役と、図柄番号4のはずれとが設定されている。ここで、BB未作動時一般抽選表(図14)と比較すると、BB作動時抽選表では、BB役及び再遊技役がない設定になっている。
図柄番号1のRB役は、役抽選における当選確率が1/4.0であって、第1〜第3リールの全てのリールにBARの図柄が揃う場合に入賞するように設定されている。BB未作動時一般抽選表(図14)では、役抽選におけるRB役の当選確率は1/312であり、BB遊技中においては、通常の一般遊技時と比較してRB役に当選する確率が非常に高く設定されている。
また、図柄番号2の一般役1は、役抽選における当選確率が1/20.0であって、3つのリール共にベルの図柄が揃う場合に入賞するように設定されている。図柄番号3の一般役3は、役抽選における当選確率が1/81.9であって、3つのリール共にスイカの図柄が揃う場合に入賞するように設定されている。
ステップS23の判断において、BB遊技中でもない(NO)と判別したときには、ROM108に記憶されたBB未作動時一般抽選表を読み出す(ステップS25)。ここで、BB未作動時一般抽選表の実施例を図14に示す。
BB未作動時一般抽選表は、特別遊技(RB遊技、BB遊技)ではない通常の一般遊技において用いられる抽選表であり、図柄番号1のBB役と、図柄番号2のRB役と、図柄番号3〜4の一般役と、図柄番号5の再遊技役と、図柄番号6のはずれとが設定され、再遊技役の当選確率は、1/7.30に設定されている。さらに、図柄番号1のBB役については、役抽選における当選確率と図柄の組合せの設定の他に、終了条件として、451枚の最大獲得枚数が設定されている。
以上のように、遊技の状態に応じた抽選表を読み出した後、乱数を取得して抽選判定を行う役抽選を実施する(ステップS26)。
そして、判定結果として、RB役に当選したか否かを判断する(ステップS27)。RB役に当選した(YES)と判別したときには、RBフラグをオンに設定し(ステップS28)、ステップS29に進む。
ステップS27において、RB役に当選していない(NO)と判別したときは、BB役に当選したか否かを判断する(ステップS30)。ステップS30において、BB役に当選した(YES)と判別したときは、BBフラグをオンに設定して(ステップS31)、BB役当選信号を副制御回路200の演出制御手段510に送信する(ステップS32)。そして、BB役当選信号を送信した後、ステップS29に進む。ここで、BB役当選信号とは、BB遊技中ではない通常の一般遊技において、役抽選により、BB役に当選したとき主制御回路100から副制御回路200に送信される信号であって、BB役当選信号を受信した副制御回路200の演出制御手段510において、BB役に当選したことを判別するものである。
ステップS30において、BB役に当選していない(NO)と判別したときは、一般役1又は一般役2に当選したか否かを判断する(ステップS33)。一般役1又は一般役2に当選した(YES)と判別したときは、対応する一般役フラグをオンに設定して(ステップS34)、対応する一般役当選信号を副制御回路200の演出制御手段510に送信する(ステップS35)。そして、いずれかの一般役当選信号を送信した後、ステップS29に進む。ここで、一般役1当選信号(一般役2当選信号)とは、BB遊技中ではない通常の一般遊技において、役抽選により、一般役1(一般役2)に当選したとき主制御回路100から副制御回路200に送信される信号であって、一般役1当選信号(一般役2当選信号)を受信した副制御回路200の演出制御手段510において、一般役1(一般役2)に当選したことを判別するものである。
次に、ステップS33において、いずれの一般役にも当選していない(NO)と判別したときは再遊技役に当選したか否かを判断する(ステップS36)。ステップS36において、再遊技役に当選した(YES)と判別したときは、再遊技フラグをオンに設定して(ステップS37)、再遊技役当選信号を副制御回路200の演出制御手段510に送信する(ステップS38)。そして、再遊技役当選信号を送信した後、ステップS29に進む。ここで、再遊技役当選信号とは、BB遊技中ではない通常の一般遊技において、役抽選により、再遊技役に当選したとき主制御回路100から副制御回路200に送信される信号であって、再遊技役当選信号を受信した副制御回路200の演出制御手段510において、再遊技役に当選したことを判別するものである。
さらに、ステップS36において、再遊技役にも当選していない(NO)と判別したときは、RB遊技中の一般役1又は一般役2に当選したか否かを判断する(ステップS39)。RB遊技中の一般役1又は一般役2に当選した(YES)と判別したときは、対応するRB遊技中一般役フラグをオンに設定して(ステップS40)、ステップS29へ進む。一方、ステップS39において、RB遊技中の一般役1及び一般役2に当選していない(NO)と判別したときは、ステップS29に進む。
以上の通り、フラグオンに関する一連の処理を行った後、ステップS29において、役抽選で当選した役に対応した図柄番号、制御図柄データをROM108から読み出して、後述するリール変動・停止サブルーチンに用いるため、このデータをRAM110に記憶する。以上によって、役抽選処理サブルーチンを終了する。
<リール変動・停止サブルーチンの説明>
次に、図5のメインルーチンにおいて、役抽選処理サブルーチン(ステップS15)が終了すると、次に、リール変動・停止サブルーチン(ステップS16)を行う。図7に示すフローチャートを用いて、リール変動・停止サブルーチンの詳細な説明を行う。
まず、図6のステップS29で記憶した図柄番号と制御図柄データを読み出す(ステップS41)。そして、予め定められた最短時間を経過したか否かの判断を行う(ステップS42)。最短時間が経過していない(NO)と判別したときには、このステップS42の判断処理を繰り返し実行する。この結果、最短時間が経過するまで次の工程であるリールの回転は開始できないようになっている。この制御によって、一定時間に行なわれる遊技回数を、所定回数以内に抑える制御を行っている。
最短時間が経過した(YES)と判別したときには、リール回転開始信号を発信する(ステップS43)。この信号に基づいて、モータ駆動回路114が作動して、モータ80L、80C、80Rの回転を開始し、リール40L、40C、40Rが回転を始める。
次に、回転を始めたリールが定速回転になっているか否かを判断する(ステップS44)。リールの回転がまだ定速回転になっていない(NO)と判別したときには、このステップS44の判断処理を繰り返す。この結果、リールの回転が定速回転に達するまで、次の工程であるリール停止制御が行うことができないようになっている。
リールの回転が定速回転になっている(YES)と判断したときには、次に、リール停止信号を受信したか否かを判断する(ステップS45〜ステップS47)。「リール停止信号」は、ストップスイッチ52L、52C、52Rのうち、遊技者が何れか1つのスイッチを押動操作したときに発信される信号である。例えば、第1リール用のストップスイッチ52Lが押動操作された場合には、第1リール停止信号が発信され、第1リール40Lを回転させるモータ80Lの停止制御が行なわれる。同様に、第2リール用のストップスイッチ52Cが押動操作された場合には、第2リール停止信号が発信され、第2リール40Cを回転させるモータ80Cの停止制御が行われ、第3リール用のストップスイッチ52Rが押動操作された場合には、第3リール停止信号が発信され、第3リール40Rを回転させるモータ80Rの停止制御が行われる。
第1リール停止信号、第2リール停止信号又は第3リール停止信号のいずれも受信しないと判別したときは、停止に関する制御を行わないが、第1リール停止信号、第2リール停止信号又は第3リール停止信号のいずれか1つを受信したと判別したときには、次のステップS48へ進む。
ステップS48では、いずれかのリール停止信号を受信した場合、当選した役があるか否かを判別した後、当選した役があると判別し、リール停止可能範囲内に当選した役に対応する図柄があるときは、その図柄を有効ラインに停止させる図柄停止処理を行う(ステップS48)。
ステップS48において図柄停止処理をした後、全リールが停止したか否かを判別する(ステップS49)。全リールが停止していない(NO)と判別したときには、ステップS45に戻り、全リールが停止するまで繰り返す。一方、全リールが停止している(YES)と判別したときには、リール変動・停止サブルーチンを終了する。
<フラグオフ処理サブルーチンの説明>
図5のメインルーチンにおいて、上述のリール変動・停止サブルーチン(ステップS16)が終了すると、次に、フラグオフ処理サブルーチン(ステップS17)を行う。図8に示すフラグオフ処理サブルーチンのフローチャートを用いて、フラグオフ処理サブルーチンの詳細な説明を行う。
はじめに、RB遊技中であるか否かの判断を行う(ステップS51)。RB遊技中である(YES)と判別したときは、RB遊技処理(ステップS52)を行い、その後、フラグオフ処理サブルーチンを終了する。ここで、「RB遊技処理」とは、RB遊技中の入賞回数又はRB遊技回数が所定の回数に達するまで、RB用抽選表(図12)を用いた遊技に対する処理である。本実施態様においては、一般役1の当選する確率が1/1.03と非常に高く設定されていることから、RB遊技中、一般役1に当選する可能性が非常に高く、遊技者は有利な遊技を行うことができる。
次に、ステップS51において、RB遊技中ではない(NO)と判別したときは、BB遊技中であるか否かの判断を行う(ステップS53)。BB遊技中である(YES)と判別したときは、BB遊技処理(ステップS54)を行い、その後、フラグオフ処理サブルーチンを終了する。ここで、「BB遊技処理」とは、BB遊技の終了条件(最大獲得遊技媒体枚数)に達するまで、BB作動時抽選表(図13)を用いた遊技に対する処理である。本実施態様においては、RB役の当選する確率が1/4.0と非常に高く設定されていることから、RB遊技に移行できるRB役に当選する可能性が非常に高く、RB役に当選し入賞することにより、遊技者は有利な遊技を行うことができる。
さらに、ステップS53において、BB遊技中ではない(NO)と判別したときは、当選役があるか否かを判断する(ステップS55)。当選役がある(YES)と判別したときには、後述する役当選時処理サブルーチン(ステップS56)を行い、その後、フラグオフ処理サブルーチンを終了する。一方、ステップS55において、当選役がない(NO)と判別したときは、そのまま、フラグオフ処理サブルーチンを終了する。
<役当選時処理サブルーチンの説明>
次に、フラグオフ処理サブルーチン(図8)において、ステップS55で当選役ありと判別したときに実施する役当選時処理サブルーチン(ステップS56)の詳細な説明を、図9に示すフローチャートを用いて説明する。役当選時処理サブルーチンは、図8に示すように、RB遊技中ではなく、BB遊技中でもない場合のみ実行される。
はじめに、上述のリール変動・停止サブルーチンによって停止したリール図柄が入賞しているか入賞図柄判定を行う(ステップS61)。次に、この入賞図柄判定の結果、RB役に入賞しているか否かを判断する(ステップS62)。
ステップS62において、RB役に入賞している(YES)と判別したときは、RBフラグをオフに設定し(ステップS63)、RB遊技状態に設定し、役当選時処理サブルーチンを終了する。RB遊技状態に設定することにより、次回の遊技からRB遊技が開始され、RB遊技中と判別される。
ステップS62において、RB役に入賞していない(NO)と判別したときは、BB役に入賞しているか否かを判断する(ステップS64)。ステップS64において、BB役に入賞している(YES)と判別した場合、BB役フラグをオフに設定し(ステップS65)、BB遊技状態に設定し、役当選時処理サブルーチンを終了する。BB遊技状態に設定することにより、次回の遊技からBB遊技が開始され、BB遊技と判別される。
ステップS64において、BB役に入賞していない(NO)と判別したときは、一般役1又は一般役2に入賞しているか否かを判断する(ステップS66)。ステップS66において、一般役1又は一般役2に入賞している(YES)と判別したときは、対応する一般役フラグ、すなわち、一般役1フラグ又は一般役2フラグをオフに設定し(ステップS67)、役当選時処理サブルーチンを終了する。
ステップS66において、一般役1及び一般役2に入賞していない(NO)と判別したときは、再遊技役に入賞しているか否かを判断する(ステップS68)。ステップS68において、再遊技役に入賞している(YES)と判別したときは、再遊技フラグをオフに設定し(ステップS69)、再遊技状態に設定し、役当選時処理サブルーチンを終了する。また、ステップS68において、再遊技役に入賞していない(NO)と判別したときは、そのまま役当選時処理サブルーチンを終了する。
<メインルーチンの説明(続き)>
以上のように、図8に示すフラグオフ処理サブルーチンが終了する。ここで、図5のメインルーチンに戻り、ステップS17のフラグオフ処理サブルーチンを終了し、ステップS18の払い出し処理を終了して、本メインルーチンを終了する。これにより、図柄が変動してから停止するまでの1工程を1回とする遊技を行うための制御処理が終了する。
<<演出番号選択処理の説明>>
以下に、BB遊技中ではない通常の一般遊技において、役抽選により、BB役、一般役である一般役1及び一般役2、又は、再遊技役に当選したとき、演出データテーブルを利用して、報知手段を用いて出力される演出に対応する演出番号を選択する演出番号選択処理について、図10〜図11及び図15〜図19を用いながら説明する。図10〜図11は、副制御回路200の演出制御手段510で行われる演出番号選択処理サブルーチンを示すフローチャートである。また、図15は置数検索データテーブルの実施例を、図16は一般役1当選時演出データテーブルの実施例を、図17は一般役2当選時演出データテーブルを、図18は再遊技役当選時演出データテーブルを、図19はBB役当選時演出データテーブルを表す図であって、各演出データテーブルは記憶手段620に記憶されている。
<従来の演出番号選択処理>
本発明の実施形態を説明する前に、従来の演出番号選択処理について、図20及び図21を用いて説明する。図20は演出番号選択処理サブルーチンを示すフローチャートであり、図21は演出データテーブルを示す。なお、図21に示した従来の演出データテーブルの内容は、後述する図15〜図19により表される内容と共通し、1バイト長の演出番号と、演出番号それぞれに対応する各役の当選時の2バイト長の置数とを記憶するデータテーブルであって、全ての演出番号が昇順に記憶された演出番号データと、一般役1、一般役2、再遊技役及びBB役の当選時の演出番号に対応する置数が記憶されている各当選役に対応する置数データとから構成されている。なお、全ての演出番号が昇順に並んでいる場合、図21の演出データテーブルに対する記憶容量を節約するため、演出番号データのデータ列を削除することも可能である。
従来の演出番号選択処理では、はじめに、主制御回路100において当選した役に対応する演出データ列を選択するため、主制御回路100から副制御回路200に送信されたBB役当選信号等を用いて、演出データテーブル(図21)の当選した役に対応する演出データ列を読み出す。具体的には、BB役当選信号を受信したか否かを判断する(ステップS101)。ステップS101において、BB役当選信号を受信した(YES)と判別したときは、従来の演出データテーブルのBB役当選時演出データ列を読み出し(ステップS102)、ステップS109に進む。
ステップS101において、BB役当選信号を受信していない(NO)と判別したときは、一般役1当選信号を受信したか否かを判断する(ステップS103)。ステップS103において、一般役1当選信号を受信した(YES)と判別したときは、一般役1当選時演出データ列を読み出し(ステップS104)、ステップS109に進む。
ステップS103において、一般役1当選信号を受信していない(NO)と判別したときは、一般役2当選信号を受信したか否かを判断する(ステップS105)。ステップS105において、一般役2当選信号を受信した(YES)と判別したときは、一般役2当選時演出データ列を読み出し(ステップS106)、ステップS109に進む。
ステップS105において、一般役2当選信号を受信していない(NO)と判別したときは、再遊技役当選信号を受信したか否かを判断する(ステップS107)。ステップS107において、再遊技役当選信号を受信した(YES)と判別したときは、再遊技役当選時演出データ列を読み出し(ステップS108)、ステップS109に進む。ステップS107において、再遊技役当選信号を受信していない(NO)と判別したときは、演出番号選択処理は行われないため、演出番号選択処理サブルーチンを終了する。
次いで、ステップS109では、出力される演出の抽選に用いられる演出抽選乱数値を発生させ、演出抽選乱数値として取得して(ステップS109)、番号変数と演出抽選値をリセットする(ステップS110)。次いで、番号変数をカウントし(ステップS111)、番号変数である演出番号に対応する置数を演出抽選値に加算することにより新たな演出抽選値とし(ステップS112)、演出抽選乱数値が演出抽選値未満であるか否かを判断した後(ステップS113)、演出抽選乱数値が演出抽選値未満である(YES)と判別したときは、番号変数を演出番号として選択して(ステップS114)、演出番号選択処理サブルーチンを終了する。
ステップS113において、演出抽選乱数値が演出抽選値未満ではない(NO)、すなわち、演出抽選乱数値が演出抽選値以上であると判別したときは、ステップS111に戻り、演出番号を選択するまで、ステップS111〜S114の処理を繰り返す。
<演出番号選択処理サブルーチン>
(演出データテーブル読み出し)
はじめに、主制御回路100において当選した役に対応する演出データテーブルを選択するため、データテーブル選択手段522により、主制御回路100から副制御回路200に送信されたBB役当選信号、一般役1当選信号、一般役2当選信号又は再遊技役当選信号を用いて、当選した役に対応する演出データテーブル(図16〜図19)を読み出す。演出に利用する演出データテーブルを、当選した役に対応する演出データテーブルに限定することにより、圧縮された演出データテーブルを用いた高速な演出番号選択処理が可能となる。
具体的には、はじめに、BB役当選信号を受信したか否かを判断する(ステップS71)。ステップS71において、BB役当選信号を受信した(YES)と判別したときは、BB役当選時演出データテーブルを記憶手段620から読み出し(ステップS72)、ステップS79に進む。
ここで、ステップS71において読み出されたBB役当選時データテーブルの実施例を図19に示す。BB役当選時データテーブルは、置数に対応する演出番号を1バイト長で、置数に対応する少なくとも1つの演出番号の個数を1バイト長で記憶するデータテーブルであって、後述する置数検索データテーブル(図15)の置数データに異なる置数として記憶された置数の配列順に従い、使用される置数のみの配列順に記憶され、置数データに記憶された置数それぞれに対応する少なくとも1つの演出番号が記憶されている演出番号データと、置数データに記憶された置数それぞれに対応する演出番号の個数が記憶されている個数データとから構成されている。なお、一般役1当選時データテーブル、一般役2当選時データテーブル、再遊技役当選時データテーブルも、同様のデータテーブル構成を有する。
従って、置数が同一である演出番号を、置数を基準に集約することが可能となるだけでなく、置数検索データテーブル(図15)の置数データに異なる置数として記憶された置数の配列順に従い、使用される置数のみの配列順に記憶されることから演出データテーブルに置数を記憶する必要がなくなる。この結果、置数検索データテーブル(図15)の置数データに異なる置数として記憶された置数の個数に依存して、演出データテーブルの記憶容量を圧縮することができる。特に、異なる置数の個数が少ない場合、演出データテーブルの記憶容量を圧縮することができる。
さらに、置数に対応する演出番号のみを記憶することが可能となることから、無駄なデータを記憶する必要がなくなり、記憶容量を節約することができる。
ステップS71において、BB役当選信号を受信していない(NO)と判別したときは、一般役1当選信号を受信したか否かを判断する(ステップS73)。ステップS73において、一般役1当選信号を受信した(YES)と判別したときは、一般役1当選時演出データテーブルを記憶手段620から読み出し(ステップS74)、ステップS79に進む。一般役1当選時演出データテーブルの実施例を図16に示す。
ステップS73において、一般役1当選信号を受信していない(NO)と判別したときは、一般役2当選信号を受信したか否かを判断する(ステップS75)。ステップS75において、一般役2当選信号を受信した(YES)と判別したときは、一般役2当選時演出データテーブルを記憶手段620から読み出し(ステップS76)、ステップS79に進む。一般役2当選時演出データテーブルの実施例を図17に示す。
ステップS75において、一般役2当選信号を受信していない(NO)と判別したときは、再遊技役当選信号を受信したか否かを判断する(ステップS77)。ステップS77において、再遊技役当選信号を受信した(YES)と判別したときは、再遊技役当選時演出データテーブルを記憶手段620から読み出し(ステップS78)、ステップS79に進む。再遊技役当選時演出データテーブルの実施例を図18に示す。
なお、ステップS77において、再遊技役当選信号を受信していない(NO)と判別したときは、演出番号選択処理は行われないため、演出番号選択処理サブルーチンを終了する。
(置数検索データテーブル読み出し)
次いで、ステップS79では、後述する演出番号選択処理に用いられる置数を取得するため、データテーブル選択手段522により、置数検索データテーブルを読み出す(ステップS79)。置数検索データテーブルの実施例を図15に示す。置数検索データテーブルは、2バイト長の置数と、演出データテーブルにおいて置数の使用の有無を判定する1バイトの判定値とを記憶するデータテーブルであって、異なる置数が記憶されている置数データと、役それぞれに対する演出データテーブルにおける置数それぞれに対応する判定値が記憶されている置数使用判定データとから構成されている。ここで、判定値とは、置数使用判定データに記憶された数値であって、役それぞれに対する置数の判定値が1の場合はその役の演出データテーブルにおいてその置数は使用されることを、役それぞれに対する置数の判定値が0の場合はその役の演出データテーブルにおいてその置数は使用されないことを示すものである。従って、演出データテーブルとの関係において、置数検索テーブルの置数データの置数それぞれに対応する演出番号と演出番号の個数は、置数検索データテーブルの置数データにおける置数の配列順であって、使用される置数のみの配列順に演出データテーブルに記憶される。
従って、置数データは2バイト長の置数番号に対応する置数が記憶されることから、0〜65535(2の16乗)の範囲の数値を取ることが可能となり、無駄なデータを記憶する必要がなくなり、記憶容量を節約することができる。また、役それぞれに対する演出データテーブルにおける置数それぞれに対応する判定値が1バイト長で記憶されていることから、各演出データテーブルにおいて、置数をデータとして記憶する必要がなくなる。特に、好ましくは、役それぞれに対する演出データテーブルにおける置数それぞれに対応する判定値を1ビット長で表すことにより、無駄なデータを記憶する必要がなくなり、記憶容量をさらに節約することができる。この結果、置数検索データテーブルの記憶容量も圧縮することができる。
ここで、演出データテーブルとの関係において、置数検索テーブルの置数データの置数それぞれに対応する演出データテーブルの演出番号と演出番号の個数は、置数検索データテーブルの置数データにおける置数の配列順であって、使用される置数のみの配列順に演出データテーブルに記憶されるため、置数が同一である演出番号を、置数を基準に集約することが可能となる。この結果、置数検索データテーブルの置数データに記憶された置数の個数に依存して、演出データテーブルの記憶容量を圧縮することができる。特に、異なる置数の個数が少ない場合、演出番号の個数に依存せず、演出データテーブルの記憶容量を圧縮することができる。
なお、演出データテーブルについても、置数に対応する演出番号の個数及び演出番号は共に1バイト長で記憶されることから、共に最大256個の演出番号及び演出番号の個数を記憶することが可能となる。さらに、置数に対応して少なくとも1つの演出番号が記憶されているとき、少なくとも1つの演出番号は、個数データに記憶された個数のバイト長で記憶されることから、置数に対応する演出番号のみを記憶することが可能となり、無駄なデータを記憶する必要がなくなり、記憶容量を節約することができる。
さらに、演出データテーブル、例えば、BB役当選時データテーブルにおいて、最も小さい演出番号である演出番号1の演出番号データにおける配列順は6番目であることから、置数検索データテーブルにおけるBB役当選時の置数使用判定データにおいて、配列順に従い、6番目に判定値が1である置数は10000となる。従って、0〜9999(=10000−1)の範囲内に演出抽選乱数値が含まれるとき、演出番号1が出力される演出に対応する演出番号として選択される。BB役当選時データテーブルにおいて、演出番号1を除き、最も小さい演出番号である演出番号2の演出番号データにおける配列順は2番目であることから、置数検索データテーブルにおけるBB役当選時の置数使用判定データにおいて、配列順に従い、2番目に判定値が1である置数は435であり、10000〜10434の範囲内に演出抽選乱数値が含まれるとき、演出番号2が出力される演出に対応する演出番号として選択される。そして、BB役当選時データテーブルに記憶されている演出番号の小さい順に、同様の演出番号の選択処理が行われ、最終的に、BB役当選時データテーブルにおいて、最も大きい演出番号である演出番号23(配列順は1、1番目に判定値が1である置数は15000)に対応する50536〜65535の範囲内に演出抽選乱数値が含まれるとき、演出番号23が出力される演出に対応する演出番号として選択される。なお、演出番号データには、置数データに記憶された置数それぞれに対応する少なくとも1つの演出番号が記憶されているため、例えば、置数検索データテーブルにおいて配列順が5番目である置数2000に対して、BB役当選時演出データテーブルの配列順が5番目の演出番号データは、演出番号8、9、10、17、18、19、20の7つの演出番号が記憶されている。
(演出抽選乱数値の取得)
次いで、ステップS80では、出力される演出の抽選に用いられる演出抽選乱数値を、演出制御手段510の演出乱数値取得手段520により発生させ、演出抽選乱数値として取得する(ステップS80)。本実施形態において、演出抽選乱数値は、2バイトで表される0〜65535(2の16乗)の範囲内の数値であって、後述する演出抽選値と比較され、図16〜図19の演出データテーブルに記憶されている演出番号を選択するために用いられる。
(第1抽出番号の抽出)
次いで、ステップS71〜S78により読み出された当選役に対応する演出データテーブルに記憶されている最も小さい演出番号を、第1抽出番号として抽出する(ステップS81)。ここで、演出データテーブルに記憶されている演出番号の中から最も小さい演出番号を抽出するデータ検索方法については、演出データテーブルに記憶される演出番号を昇順に並べる等の工夫をこらして、二分検索法等を用いることにより、圧縮された演出データテーブルを用いた高速な演出番号の検索を行うことができる。
(第1抽出番号格納番号の抽出)
本実施形態における演出データテーブルにおいては、置数検索データテーブルの置数データの置数それぞれに対応する演出データテーブルの演出番号と演出番号の個数は、置数検索データテーブルの置数データにおける置数の配列順であって、使用される置数のみの配列順に演出データテーブルに記憶されるため、演出データテーブルにおける第1抽出番号が格納されている配列順を第1抽出番号格納番号として抽出することができる(ステップS82)。この結果、置数検索データテーブルの該当する置数使用判定データにおける判定値と、第1抽出番号格納番号とを用いて、後述する演出番号選択処理に利用される置数を取得することが可能となる。そして、演出抽選値をリセットする(ステップS83)。
(演出番号選択処理)
次いで、ステップS71〜S78により読み出された当選役に対応する演出データテーブルに記憶されている演出番号の中から抽出された第1抽出番号に対応する置数を、第1抽出番号格納番号を用いて置数検索データテーブルから取得する。ここで、置数とは、演出番号データに記憶された演出番号の当選確率を計算するために用いられる値であって、役それぞれに対応する演出データテーブルの演出番号データに記憶された演出番号に対応する置数を、演出データテーブルの演出番号データに記憶された全ての演出番号に対応する置数が加算された総置数で割算して得られた値が、演出番号の当選確率となる数値をいう。例えば、図16の一般役1当選時演出データテーブルにおいては、演出番号1の格納番号は1であり、置数は15000であることから、演出番号1の当選確率は15000/65536であり、演出番号2の格納番号は2であり、置数は435であることから、演出番号2の当選確率は435/65536である。
具体的には、判定値変数と判定値格納番号をリセットし(ステップS84)、判定値格納番号をカウントした後(ステップS85)、置数検索データテーブルの判定値格納番号に相当する配列順の判定値の数値(以下、「判定値(判定値格納番号)」と称する)を判定値変数に加算し、新たな判定値変数に設定する(ステップS86)。そして、判定値変数が第1抽出番号格納番号と同じであるか否かを判断する(ステップS87)。ステップS87において、判定値変数が第1抽出番号格納番号と同じである(YES)と判別したときは、判定値格納番号に対応する置数を取得する。一方、ステップS87において、判定値変数が第1抽出番号格納番号と同じではない(NO)と判別したときは、ステップS85に戻り、ステップS87において判定値変数が第1抽出番号格納番号と同じであると判別されるまで繰り返される。
そして、置数検索データテーブルを利用して、第1抽出番号格納番号により求められた判定値格納番号に対応する置数を、第1抽出番号に対応する置数として取得する(ステップS88)。
次いで、ステップS88において取得した置数を、演出抽選値に加算することにより新たな演出抽選値とし(ステップS89)、演出抽選乱数値が演出抽選値未満であるか否かを判断する(ステップS90)。ステップS90において、演出抽選乱数値が演出抽選値未満である(YES)と判別したときは、第1抽出番号を演出番号として選択して(ステップS91)、演出番号選択処理サブルーチンを終了する。
ステップS90において、演出抽選乱数値が演出抽選値未満ではない(NO)、すなわち、演出抽選乱数値が演出抽選値以上であると判別したときは、読み出した当選役に対応する演出データテーブルに記憶されている演出番号の中から、第1抽出番号より大きい演出番号の中から最も小さい演出番号を第2抽出番号として抽出する(ステップS92)。そして、第2抽出番号を抽出した後、演出データテーブルにおける第2抽出番号が格納されている配列順を第2抽出番号格納番号として抽出し(ステップS93)、第2抽出番号を第1抽出番号と、そして、第2抽出番号格納番号を第1抽出番号格納番号として設定して(ステップS94)、ステップS84に進む。
そして、ステップ94において設定された新たな第1抽出番号及び第1抽出番号格納番号を用いて置数を取得し(ステップS84〜ステップS88)、取得した置数を演出抽選値に加算することにより新たな演出抽選値とし(ステップS89)、演出抽選乱数値が演出抽選値未満であるか否かを判断する(ステップS90)。ステップS90において、演出抽選乱数値が演出抽選値未満である(YES)と判別したときは、第1抽出番号を演出番号として選択して(ステップS91)、演出番号選択処理サブルーチンを終了する。一方、ステップS90において、演出抽選乱数値が演出抽選値未満ではない(NO)と判別したときは、読み出した当選役に対応する演出データテーブルに記憶されている演出番号の中から、第1抽出番号より大きい演出番号の中から最も小さい演出番号を第2抽出番号として抽出し(ステップS92)、演出データテーブルにおける第2抽出番号が格納されている配列順を第2抽出番号格納番号として抽出し(ステップS93)、第2抽出番号を第1抽出番号と、そして、第2抽出番号格納番号を第1抽出番号格納番号として設定することにより(ステップS94)、演出番号を選択するまで、ステップS84〜S94の処理を繰り返す。
以上の演出番号選択処理を実行することにより、主制御回路100において当選した役に対応する演出データテーブルを読み出し、演出乱数値に基づく演出に対応する演出番号を選択することができる。従って、演出データテーブルに記憶されている演出番号の中から最も小さい演出番号から順に、置数を用いて表される範囲内に、演出抽選乱数値が含まれるか否かの判断を行うだけで演出番号を選択することができる。また、煩雑な計算をすることなく単純な計算を繰り返すことにより、演出番号を選択することがでる。この結果、演出番号選択処理のための計算プログラムの記憶容量も圧縮することが可能となる。
なお、演出番号選択処理のための計算プログラムの記憶容量も圧縮することができることから、演出データテーブル、置数検索データテーブル及び演出番号選択処理のための計算プログラム以外のデータを記憶手段に記憶することも可能となる。
さらに、一般役、特別役等に当選した場合、当選した役に対応した演出データテーブルに記憶された演出番号に対応する演出を出力することができる。この結果、当選した一般役に対応する演出が出力された場合、当選した一般役に入賞することにより所定の払出枚数を獲得できるという遊技者の期待感を上昇させ、特に、当選した特別役に対応する演出が出力された場合、当選した特別役に入賞することにより、獲得できる遊技媒体枚数が増加させられるという遊技者の期待感を上昇させ、遊技者の興奮を高まらせ、遊技者の遊技に対する関心や新鮮味を長く継続させることができる。
なお、本実施形態においては、BB遊技中ではない通常の一般遊技において、役抽選により、BB役、一般役である一般役1及び一般役2、又は再遊技役に当選したとき、当選した役に対応する演出データテーブルを利用した演出番号選択処理について説明したが、演出データテーブルはこれらに限定されず、例えば、いずれの役にも当選しない場合の演出データテーブルを設けることにより、このような場合における演出番号選択処理も可能である。
<演出番号選択処理>
以下に、通常の一般遊技において、一般役2に当選し、演出抽選乱数値として15500が取得された場合を例として、実行される演出番号選択処理を説明する。
はじめに、主制御回路100から副制御回路200の演出制御手段510に一般役2当選信号がされ(ステップS35)、一般役2当選信号を受信した副制御回路200の演出制御手段510のデータテーブル選択手段522により、一般役2当選時演出データテーブル(図17)を選択し(ステップS76)、置数検索データテーブルを読み出す(ステップS79)。
そして、演出乱数値取得手段520により演出抽選乱数値として15500を取得する(ステップS80)。一般役2当選時演出データテーブル(図17)に記憶されている演出番号の中から最も小さい演出番号である演出番号1を第1抽選番号として抽出し(ステップS81)、第1抽出番号格納番号である1を抽出する(ステップS82)。
次に、一般役2当選時の置数検索データテーブル(図17)の置数使用判定データに記憶されている判定値によって、第1抽出番号格納番号に対応する判定値格納番号を決定する(ステップS84〜S87)。具体的には、はじめに、判定値格納番号をカウントして1に設定し(ステップS85)、一般役2当選時の置数検索データテーブル(図17)の置数使用判定データに記憶されている判定値の中から、配列順に従って、現在の判定値格納番号1に対応する1番目の判定値(1)である判定値1を判定値変数に設定する(ステップS86)。次に、判定値変数に設定された1は、第1抽出番号格納番号である1と同値であることから(ステップS87)、現在の判定値変数に対応する判定値格納番号である1を、一般役2当選時演出データテーブル(図17)の演出番号1に対応する判定値格納番号として決定する。そして、判定値格納番号1に対応する置数は、置数検索データテーブル(図17)から、演出番号1に対応する置数として15000を取得することができる(ステップS88)。
そして、演出番号1に対応する置数は15000であることから(ステップS88)、ステップS89により演出抽選値を15000とする。ステップS90の判断において、演出抽選乱数値である15500は演出抽選値15000未満ではないことから、第2抽出番号として演出番号2を抽出し(ステップS92)、第2抽出番号格納番号として2を抽出し(ステップS93)、第1抽出番号として第2抽出番号を設定し、第1抽出番号格納番号として第2抽出番号格納番号を設定する(ステップS94)。
次に、演出番号2に対応する置数を取得するため、判定値格納番号を決定する。具体的には、はじめに、判定値格納番号をカウントして1に設定し(ステップS85)、図17の一般役2当選時の置数使用判定データに記憶されている判定値の中から、配列順に従って、現在の判定値格納番号1に対応する1番目の判定値(1)である判定値1を判定値変数に設定する(ステップS86)。次に、判定値変数に設定された1は、第1抽出番号格納番号である2と同値ではないことから(ステップS87)、判定値格納番号をカウントして2に設定し(ステップS85)、図17の一般役2当選時の置数使用判定データに記憶されている判定値の中から、配列順に従って、現在の判定値格納番号2に対応する2番目の判定値(2)である判定値1を判定値変数に加算した数値である2を判定値変数として設定する(ステップS86)。次に、判定値変数に設定された2は、第1抽出番号格納番号である2と同値であることから(ステップS87)、現在の判定値変数に対応する判定値格納番号である2を、一般役2当選時演出データテーブル(図17)の演出番号2に対応する判定値格納番号として決定する。そして、判定値格納番号2に対応する置数は、置数検索データテーブル(図17)から、演出番号2に対応する置数として435を取得することができる(ステップS88)。
そして、演出番号2に対応する置数は435であることから(ステップS88)、演出抽選値に置数を加算した数値である15435を演出抽選値とする(ステップS89)。ステップS90の判断において、演出抽選乱数値である15500は演出抽選値15435未満ではないことから、第2抽出番号として演出番号18を抽出し(ステップS92)、第2抽出番号格納番号として3を抽出し(ステップS93)、第1抽出番号として第2抽出番号を設定し、第1抽出番号格納番号として第2抽出番号格納番号を設定する(ステップS94)。
次に、演出番号18に対応する置数を取得するため、判定値格納番号を決定する。具体的には、はじめに、判定値格納番号をカウントして1に設定し(ステップS85)、図17の一般役2当選時の置数使用判定データに記憶されている判定値の中から、配列順に従って、現在の判定値格納番号1に対応する1番目の判定値(1)である判定値1を判定値変数に設定する(ステップS86)。次に、判定値変数に設定された1は、第1抽出番号格納番号である3と同値ではないことから(ステップS87)、判定値格納番号をカウントして2に設定し(ステップS85)、図17の一般役2当選時の置数使用判定データに記憶されている判定値の中から、配列順に従って、現在の判定値格納番号2に対応する2番目の判定値(2)である判定値1を判定値変数に加算した数値である2を判定値変数として設定する(ステップS86)。次に、判定値変数に設定された2は、第1抽出番号格納番号である3と同値ではないことから(ステップS87)、判定値格納番号をカウントして3に設定し(ステップS85)、図17の一般役2当選時の置数使用判定データに記憶されている判定値の中から、配列順に従って、現在の判定値格納番号3に対応する3番目の判定値(3)である判定値1を判定値変数に加算した数値である3を判定値変数として設定する(ステップS86)。次に、判定値変数に設定された3は、第1抽出番号格納番号である3と同値であることから(ステップS87)、現在の判定値変数に対応する判定値格納番号である3を、一般役2当選時演出データテーブル(図17)の演出番号18に対応する判定値格納番号として決定する。そして、判定値格納番号3に対応する置数は、置数検索データテーブル(図17)から、演出番号18に対応する置数として101を取得することができる(ステップS88)。
そして、演出番号18に対応する置数は101であることから(ステップS88)、演出抽選値に置数を加算した数値である15536を演出抽選値とする(ステップS89)。ステップS90の判断において、演出抽選乱数値である15500は演出抽選値15536未満であることから、演出番号として第1抽出番号である演出番号18を選択する(ステップS91)。
以上の実施形態によれば、置数検索データテーブルは、所定個数の異なる置数が記憶された置数データと、役それぞれに対応する前記演出データテーブルにおいて置数の使用の有無を判定する判定値が記憶された判定値データとからなり、演出データテーブルは、置数検索テーブルの置数データの置数それぞれに対応する演出番号が記憶された演出番号データと、置数検索テーブルの置数データの置数それぞれに対応する演出番号の個数が記憶された個数データとからなり、置数検索テーブルの置数データの置数それぞれに対応する演出データテーブルの演出番号と演出番号の個数は、置数検索データテーブルの置数データにおける置数の配列順であって、使用される置数のみの配列順に演出データテーブルに記憶されることから、置数検索データテーブルの置数データに記憶された置数の配列順に従って置数に対応する演出番号を集約することが可能となる。この結果、置数データに記憶された置数の個数に依存して、置数検索データテーブル及び演出データテーブルの記憶容量を圧縮することができる。
また、演出制御手段は、報知手段を用いて出力される演出に対応する演出番号を選択するための演出抽選乱数値が、演出データテーブルの演出番号データに記憶された演出番号それぞれに対応する置数を用いて表される範囲内に含まれるときに、置数に対応する演出番号を選択することから、演出データテーブルに記憶されている演出番号の中から最も小さい演出番号から順に、置数を用いて表される範囲内に、演出抽選乱数値が含まれるか否かの判断を行うだけで演出番号を選択することができる。
さらに、演出データテーブルに記憶されている演出番号の中から最も小さい演出番号を抽出するデータ検索方法については、演出データテーブルに記憶される演出番号を昇順に並べる等の工夫をこらして、二分検索法等を用いることにより、圧縮された演出データテーブルを用いた高速な演出番号選択処理を行うことができる。
なお、演出データテーブルの記憶容量を圧縮することができることから、演出データテーブル以外のデータを記憶手段に記憶することも可能となる。
更に、本発明に係るスロットマシンは、上述の実施形態には限られず、その他様々な実施形態が含まれる。