JP5317327B2 - スロットマシン - Google Patents
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Description
更に、リールを回転させて停止させる遊技と共に、画像や音声等を用いた演出を行なって、遊技者の遊技に対する関心を高めるようにしたスロットマシンも用いられている。
を備え、前記演出制御手段により実施された前記各々の演出に設定された前記演出値を用いて演算値を算出し、所定の期間における前記演算値の累積値または該累積値の範囲に応じて前記各々の演出の実施確率がそれぞれ定められており、同一の前記累積値または同一の前記累積値の範囲において、前記各々の演出の実施確率の少なくとも一部が異なる複数の設定状態があり、複数の前記設定状態の中に、所定の演出1の実施確率が0である設定状態と、所定の演出1の実施確率が0より大きい値である設定状態があることが考えられる。
また、「遊技媒体を投入する」とは、実際に遊技者がスロットマシンに設けられた遊技媒体投入口等から、遊技媒体を投入することも含まれるし、スロットマシンの記憶媒体に記憶させることにより、予めクレジットした所定数の遊技媒体を用いることも含まれる。
BB役(「1種BB役」という場合がある)は、当たり遊技の1つであるBB遊技(「1種BB遊技」という場合がある)に移行させる役であり、このBB遊技は、所定の役が高確率で当選する遊技を、予め定められた遊技媒体の払い出し数(「終了枚数」ともいう)に達するまで、連続して行なうことができる。なお、複数のBB遊技を設定することも可能であり、例えば、所定の役の当選確率や終了枚数の設定が異なる複数のBB遊技を設けることもできる。
「一般役」とは、抽選で一般役に当選し、その一般役に応じた図柄が揃って入賞すると、予め定められた数の遊技媒体の払い出しが行なわれる役である。また、役抽選で、2以上の役が同時に当選する場合(例えば、BB役と一般役の1つが同時当選する場合)も、1つの役とみなすことができる。
この場合、1つのスタート操作で、全てのリールの回転を開始させる設定も可能であるし、各々のリールに対応した操作に基づいて、スタート操作されたリールだけ、回転を開始させるように設定することも可能である。同様に、1つの停止操作で、全てのリールの回転を停止させる設定も可能であるし、各々のリールに対応した操作に基づいて、停止操作されたリールだけを停止させるように設定することも可能である。
逆に「対応する図柄の組み合わせが停止しない」場合とは、上記の「対応する図柄の組み合わせが停止する」に該当するための要件を、満たさないようにすることを意味する。従って、例えば、要件とされているリールのうち、一部のリールで停止すべき図柄が停止しないときでも、「停止しない」ことになる。もちろん、要件とされた全てのリールで停止すべき図柄が停止しないときも、「停止しない」ことになる。
また、この演算値を累積する「所定の期間」としては、例えば、1つの遊技の中で、複数回数、抽選処理を行なって演出の可否を定める場合には、1つの遊技の中の期間を所定の期間として定めることもできるし、1遊技に1回、または複数の遊技が消化するごとに1回、抽選処理を行なって演出の可否を定める場合には、複数の遊技に渡る期間を所定の期間に定めることができる。この所定の期間は、例えば、演算値の累積値を初期化する初期化要件を設定した場合であれば、1つの初期化要件を満たしたときから、次の初期化要件を満すときまでの間の期間とすることができる。
また、演算値の累積値は、例えば、初期化要件を満たした直後の場合のように、演算値が1つだけの場合も含まれる。
長く遊技を継続しても演出の進行が単調にならず、遊技者の演出及び遊技に対する関心を高め、それを持続させることが期待できる。
本実施態様によれば、一定の初期化要件を満たしたときに、演算値の累積値が初期化されるので、演出の実施頻度が変化し、演出の進行に変化を付けることができる。また、演出の実施頻度の変化によって、逆に、遊技者が初期化要件となる遊技状態の変化を推測することもでき、遊技者の演出及び遊技に対する関心を高めることが期待できる。
(スロットマシン10の構成)
<全体構造の説明>
本実施形態に係るスロットマシン10の外観を図1に示す。
図1において、スロットマシン10の筐体の前面部には、フロントパネル20が設けられている。このフロントパネル20の中には、垂直方向に縦長の矩形の3つの表示窓22L、22C及び22Rが形成されている。
遊技媒体投入口38から遊技媒体が投入されると、遊技媒体カウンタ(図示せず)により遊技媒体の枚数が計数され、規定枚数以上の遊技媒体が投入された場合には、規定以上の枚数はクレジット数として後述するRAM110に記憶される。
以下においては、賭けの対象となる遊技媒体の数を「ベット数」と称し、上述した1−ベットスイッチ32、2−ベットスイッチ34または最大ベットスイッチ36の操作により遊技者によって賭けの対象として設定されたメダルの数を「設定ベット数」と称し、遊技を行なうのに必要とされるベット数を「規定枚数」と称する。
操作パネル部30の前面の左側には、スタートスイッチ50が傾動可能に設けられている。操作パネル部30の前面の中央部には、3つの停止スイッチ52L、52C及び52Rが設けられている。停止スイッチ52Lは左リール40Lに対応し、停止スイッチ52Cは中リール40Cに対応し、停止スイッチ52Rは右リール40Rに対応している。
上述したスタートスイッチ50を遊技者が傾動操作すると、上述した3つの40L、40C及び40Rは、一斉に回転を始める。3つのリール40L、40C及び40Rが回転したときには、リール40L、40C及び40Rの各々の外周面に描かれている図柄は、表示窓22L、22C及び22Rの各々において上から下へと移動表示される。
停止スイッチ52Lを遊技者が押動操作したときには、左リール40Lが停止する。停止スイッチ52Cを遊技者が押動操作したときには、中リール40Cが停止する。停止スイッチ52Rを遊技者が押動操作したときには、右リール40Rが停止する。
リール40L、40Cまたは40Rが停止するときには、リールの各々の外周面に描かれている図柄が、上述した入賞ラインL1、L2A、L2B、L3A及びL3B上に位置付けられるように、3つのリール40L、40Cまたは40Rの各々は、停止制御される。
上述したように、スロットマシン10における遊技は、停止させられた複数のリール40L、40Cまたは40Rの停止位置により定まる図柄の組み合わせによって遊技結果が定まる遊技である。また、この遊技は、スタートスイッチ50を遊技者が傾動操作する度に行われ、複数のリール40L、40Cまたは40Rの回転開始から回転停止までの行程を1回の遊技として、繰り返され得る遊技である。
スロットマシン10を制御する制御手段は、主制御回路100と副制御回路200から構成される。ここで、主制御回路100のブロック図を図2に示し、これに電気的に接続されている副制御回路200のブロック図を図3に示す。
上述したスタートスイッチ50は、主制御回路100のインターフェイス回路102に接続され、インターフェイス回路102は、入出力バス104に接続されている。スタートスイッチ50から発せられたリール回転開始信号は、インターフェイス回路102において所望の信号に変換された後、入出力バス104に供給される。入出力バス104は、中央処理回路(以下、CPUと称する)106にデータ信号又はアドレス信号が入出力されるようになされている。上述したリール回転開始信号は、「操作信号」の1つを構成する。
上述した入出力バス104には、ROM(リード・オンリー・メモリ)108及びRAM(ランダム・アクセス・メモリ)110も接続されている。ROM108は、スロットマシンの全体の流れを制御する制御プログラムや、制御プログラムを実行するための初期データを記憶する。また、RAM110は、上述した制御プログラムで使用するフラグや変数の値を一時的に記憶することができる。
入出力バス104には、モータ駆動回路114が接続されている。モータ駆動回路114には、上述した3つのリール40L、40C及び40Rの各々を回転駆動するステッピングモータ80L、80C及び80Rが接続されている。ステッピングモータ80L、80C及び80Rの各々は、3つのリール40L、40C及び40Rの内部に設けられ、ステッピングモータ80L、80C及び80Rの回転シャフトがリール40L、40C及び40Rの回転中心となるように、ステッピングモータ80L、80C及び80Rに取り付けられている。
CPU106が、上述したように、ステッピングモータ80L、80C及び80Rに対する制御をすることにより、リール40L、40C及び40Rの回転制御及び停止制御を行なうとともに、回転速度の制御を行なうことができる。
上述した接続線118は、副制御回路200のインターフェイス回路202に接続され、インターフェイス回路202は、入出力バス204に接続されている。主制御回路100から副制御回路200に送信された信号は、インターフェイス回路202において所望の信号に変換された後、入出力バス204に供給される。入出力バス204は、中央処理回路(以下、CPUと称する)206にデータ信号又はアドレス信号が入出力されるようになされている。
入出力バス204には、各表示ランプ124を駆動するためのランプ駆動回路218も接続されている。CPU206は、主制御回路100から供給される制御情報に応じて駆動指令をランプ駆動回路218に発し、駆動指令に応じて表示ランプ124を点灯駆動する。
更に、入出力バス204には、スピーカ64を駆動するためのスピーカ駆動回路222も接続されている。CPU206は、主制御回路100から供給される制御情報に応じてROM208に記憶されている音声データを読み出し、そのデータをスピーカ駆動回路222に供給する。このようにすることにより、スピーカ64から所定の音声が発せられる。
次に、スロットマシン10の制御の機能ブロック図を図4に示す。
制御回路として、主制御回路100と副制御回路200が電気的に接続され、主制御回路100には、操作手段300が電気的に接続され、また、リール40L、40C及び40Rの各々に設けられたモータ80L、80C及び80Rが電気的に接続されている。副制御回路200には、表示装置70、表示ランプ124、及びスピーカ64が電気的に接続されている。
3つのストップスイッチ52L、52C及び52Rから停止操作手段310が構成され、この停止操作手段310と、スタートスイッチ50と、ベットスイッチ32、34及び36とから操作手段300が構成される。この操作手段300は、スイッチに限られず、遊技者の四肢を用いた操作に基づいて操作信号を発生させるものであれば、あらゆる手段が適用できる。
主制御回路100は、役抽選手段410と、リール制御手段440と、入賞処理制御手段450と、再遊技制御手段460とを含む。
役抽選手段410は、役抽選処理によって、役(当たり役であるBB役、一般役、再遊技役)の抽選を行なうものである。役抽選手段410は、例えば、役抽選用の乱数発生器112(ハード乱数等)と、この乱数発生器112が発生する乱数を抽出する乱数抽出手段420と、乱数抽出手段420が抽出した乱数値に基づいて役の当選の有無及び当選役を判定する乱数判定手段430とを備えている。この役抽選手段410による制御処理は、役抽選処理サブルーチン(図6〜図7参照)に示される。
再遊技制御手段460は、抽選処理で再遊技役が当選し、停止した図柄に関する入賞図柄判定により、再遊技役に対応した図柄が揃ったと判別したときに、遊技媒体を投入しないで、次の遊技を行なうための制御を行なう。
副制御回路200には、画像制御手段510、音声制御手段520、ランプ制御手段530、演出制御手段540が設けられている。画像制御手段510は、演出制御手段540等から受信した画像データを受信すると、表示駆動回路220を制御して、表示装置70に所定の演出画像を表示することができる。なお、表示装置70、表示駆動回路220、画像制御手段510を含めて、画像表示手段と称する場合もある。
また、演出制御手段540は、各演出に設定された演出値を用いて演算値を算出し、その累積値に対応した実施確率で、抽選処理により演出の実施の可否を定め、演出を実施する場合には、上述の画像制御手段510等に画像データを含む制御信号を送信して、所定の演出を実施するための制御処理を行なう。
以下に、上述した制御手段において行なわれる各種の制御について、フローチャートを用いながら詳細に説明する。
図5には、主制御回路100で行なわれる制御処理のメインルーチンを示す。図6から図11には、このメインルーチンで行なわれる制御処理である各サブルーチンを示す。
図6と図7には、役抽選手段410により行なわれる役抽選と、役抽選に引き続き行なわれるフラグオン処理を行なう役抽選処理サブルーチンを示す。図8には、リール制御手段440によりリールの回転、停止のための制御が行なわれるリール変動、停止サブルーチンを示す。
図12〜図13には、副制御回路200による演出を実施するための制御処理を示す。図12には、演出制御手段540により実施される演出制御サブルーチンを示し、図13には、演出制御手段540により実施される演出値初期化サブルーチンを示す。
まず、メインルーチンの制御処理の説明を、図5のフローチャートを用いながら説明する。このメインルーチンでは、遊技者が遊技媒体を投入して、複数の図柄が表示された複数のリールを回転させて停止させるまでの1工程を1回とする遊技を、1回行なうときの制御処理を示す。
まず、パラメータNRPの値が、0より大きいか否かを判断する(ステップS10)。ここで、NRPは、再遊技を行なうか否かを定めるパラメータであり、0より大きい場合には再遊技を行ない、0以下の場合には再遊技を行なわないように設定されている。また、図11のステップS510に示すように、再遊技役に当選し入賞したときに、NRPの値として1をインプットするようになっている。
役抽選処理サブルーチン(ステップS24)に引き続いて、この役抽選の結果に基づいて、リール40L、40C、40Rを回転させてから停止させるリールの動きに関する制御処理を行なうリール変動、停止サブルーチン(ステップS26)が行なわれる。このリール変動、停止サブルーチンは、リール制御手段440によって行なわれ、このサブルーチンの詳細については、図8のフローチャートを用いて後述する。
そして、役抽選、入賞図柄判定の結果に基づいて、入賞した当たり遊技に対応した所定枚数の遊技媒体を払い出す払い出し処理(ステップS30)が行なわれる。この払い出し処理は、実際に遊技媒体を遊技媒体払出口62から払い出すことも可能であるし、払い出す代わりに、所定枚数の遊技媒体をクレジットすることも可能である。
次にメインルーチンのステップS24で行なわれる役抽選処理サブルーチンについて、図6と図7に示したフローチャートを用いながら詳細に説明する。
まず、スタートスイッチONの信号を受信したか否か判断する(ステップS40)。このスタートスイッチONの信号は、遊技者によるスタートスイッチ50の操作をしたときに操作手段300により発信される信号であり、この信号に基づいてリール制御手段440は、リールの回転を開始する制御を行なう(図8のステップS134参照)。
この判断で、スタートスイッチONの信号を受信していない(NO)と判別したときには、このステップS40の判断処理を繰り返す。つまり、遊技者がスタートスイッチ50を操作するまで、遊技のスタートを待つ待機状態となっている。
ステップS41に引き続いて、パラメータNBBの値が、0より大きいか否かを判断する(ステップS42)。ここで、NBBは、BB遊技を行なうか否かを定めるパラメータであり、0より大きい場合にはBB遊技を行ない、0以下の場合にはBB遊技を行なわないように設定されている。また、図11のステップS506に示すように、BB役に当選して入賞した場合には、NBBの値として1をインプットするようになっている。
ステップS42の判断で、もし、NBBが0より大きい(YES)と判別したときには、ROM108に記憶されたBB作動時一般抽選表を読み出し(ステップS44)、ステップS48へ進む。ここで、BB作動時一般抽選表の実施例を図14に示す。
図柄番号1の一般役1は、役抽選における当選確率が1/80であって、左リールでチェリーの図柄が停止すれば、残り2つのリールの停止図柄については、何れの図柄であっても入賞するように設定されている。
図柄番号2の一般役2は、役抽選における当選確率が1/1.03であって、全リールでベルの図柄が停止する場合に入賞するように設定されている。従って、BB遊技中においては、役抽選で一般役2に当選する可能性が非常に高くなっている。
図柄番号3の一般役3は、役抽選における当選確率が1/100であって、全リールでスイカの図柄が停止する場合に入賞するように設定されている。また、図柄番号4のはずれの確率は、約1/151で、低い値が設定されている。
図柄番号1の一般役1は、役抽選における当選確率が1/80であって、左リールでチェリーの図柄が停止すれば、残り2つのリールの停止図柄については、何れの図柄であっても入賞するように設定されている。図柄番号2の一般役2は、役抽選における当選確率が1/5であって、全リールでベルの図柄が停止する場合に入賞するように設定されている。従って、BB遊技中に比べて、役抽選で一般役2に当選する可能性が低くなっている。図柄番号3の一般役3は、役抽選における当選確率が1/100であって、全リールでスイカの図柄が停止する場合に入賞するように設定されている。
図柄番号4の再遊技役は、役抽選処理における当選確率が1/7.3であって、3つのリール共にリプレイの図柄が揃う場合に入賞するように設定されている。
図柄番号5のBB役については、役抽選処理における当選確率が1/300であって、3つのリール共に赤7の図柄が揃う場合に入賞するように設定されている。また、図柄番号6のはずれの役抽選における確率は約1/1.57に設定されている。
そして、図6に引き続いて図7に移り、抽選判定の結果、BB役に当選したか否かを判断する(ステップS70)。この判断で、もし、BB役に当選した(YES)と判別したときには、BB役フラグをオンにして、RAM110に記憶し(ステップS72)、ステップS82へ進む。
ステップS74の判断で、もし、再遊技役に当選していない(NO)と判別したときには、次に、一般役に当選したか否かを判断する(ステップS78)。この判断で、もし、役抽選によって一般役に当選した(YES)と判別したときには、一般役フラグをオンにして、RAM110に記憶し(ステップS80)、ステップS82へ進む。
以上のようにフラグオンに関する一連の処理を行なった後、ステップ82において、役抽選で当選した役に対応した図柄番号、制御図柄データをROM108から読み出して、後述するリール変動、停止サブルーチンに用いるため、このデータをRAM110に記憶する(ステップS82)。
次に、以上のような役抽選の結果、つまり当選役またははずれの情報を含む役抽選情報信号を副制御回路200へ送信して(ステップS84)、本サブルーチンを終了する。なお、ステップS84で副制御回路200へ送信した役抽選情報信号は、演出制御サブルーチンのステップS804の判断処理(図12参照)、及び演出値初期化サブルーチンのステップS820、S822の判断処理(図13参照)に用いられる。
次に、図5のメインルーチンにおいて、上述の役抽選処理サブルーチン(ステップS24)が終了すると、次に、リール変動、停止サブルーチン(ステップS26)を行なう。次に、図8に示すフローチャートを用いて、リール変動、停止サブルーチンの詳細な説明を行なう。
まず、図7のステップS82で記憶した図柄番号と制御図柄データを読み出す(ステップS130)。そして、予め定められた最短時間を経過したか否かの判断を行なう(ステップS132)。この判断で、もし、最短時間が経過していない(NO)と判別したときには、このステップS132の判断処理を繰り返し実行する。つまり、最短時間が経過するまで次の工程であるリールの回転開始を行なえないようなっている。この制御によって、一定時間に行なわれる遊技の回数を、所定の回数以内に抑える制御を行なっている。
次に、回転を始めたリールが定速回転になっているか否かを判断する(ステップS136)。この判断で、もし、リールの回転がまだ定速回転になっていない(NO)と判別したときには、このステップS136の判断処理を繰り返す。つまり、リールの回転が定速回転に達するまでは、次の工程であるリールの停止制御が行なえないようになっている。
ステップS138の判断で、もし、リール停止信号を受信した(YES)と判別したときには、リール停止信号を発信した停止スイッチに対応するリールの図柄組み合わせ制御(停止制御)を行なって(ステップS140)、ステップS142へ進む。
ここで、ステップS140の図柄組み合わせ制御について更に詳細に述べれば、左リール用の停止スイッチ52Lが押動操作された場合には、リール制御手段440は、左リール40Lを回転させるモータ80LについてステップS140の停止制御を行なう。同様に、中リール用の停止スイッチ52Cが押動操作された場合には、中リール40Cを回転させるモータ80CについてステップS140の停止制御を行ない、右リール用の停止スイッチ52Rが押動操作された場合には、右リール40Rを回転させるモータ80RについてステップS140の停止制御を行なう。
この判断で、もし、全てのリールが停止してはいない(NO)と判別したときには、再びステップS138に戻り、ステップS138からステップS142の制御処理を繰り返す。また、ステップS142の判断で、もし、全てのリールが停止した(YES)と判別したときには、本サブルーチンを終了する。
以上により、全リールが停止するまで、リール停止信号を受信するごとに、対応するリールの図柄組み合わせ制御(停止制御)を行なう工程を繰り返す。
次に、図5のメインルーチンにおいて、上述のリール変動、停止サブルーチン(ステップS26)が終了すると、次に、入賞判定、フラグオフ処理サブルーチン(ステップS28)を行なう。図9に示すフローチャートを用いて、入賞判定、フラグオフ処理サブルーチンの詳細な説明を行なう。
まず、遊技の状態がBB遊技中であるか否か判断する(ステップS160)。この判断で、もし、BB遊技中である(YES)と判別したときには、BB遊技中処理サブルーチン(ステップS162)を行なって、本サブルーチンを終了する。BB遊技中処理サブルーチンの詳細な説明は、図10を用いて後述する。
ステップS160の判断で、もし、BB遊技中でない(NO)と判別したときには、次に、当選役があるか否かを判断する(ステップS164)。この判断で、もし、当選役がある(YES)と判別したときには、役当選時処理サブルーチン(ステップS166)を行なって、本サブルーチンを終了する。役当選時処理サブルーチンの詳細な説明は、図11を用いて後述する。
<BB遊技中処理サブルーチンの説明>
初めに、入賞判定、フラグオフ処理サブルーチン(図9参照)において、ステップS160でBB遊技中であると判別したときに実施するBB遊技中処理サブルーチン(ステップS162参照)の詳細な説明を、図10に示すフローチャートを用いて説明する。
まず、上述のリール変動、停止サブルーチンによって停止したリール図柄が入賞しているか否か入賞図柄判定を行なう(ステップS300)。次に、この入賞図柄判定の結果、何らかの役が入賞しているか否かを判断する(ステップS302)。この判断で、入賞していない(NO)と判別したときには、一般役のフラグがオンであればこのフラグをオフにして(ステップS304)、ステップS310へ進む。
ステップS310では、BB遊技の終了条件が達成したか否かを判断する(ステップS310)。この判断で、もし、BB遊技の終了条件を達成している(YES)と判別したときには、NBBの値に0をインプットしてBB遊技状態を解除し(ステップS312)、BB遊技終了信号を副制御回路200へ送信して(ステップS314)、本サブルーチンを終了する。なお、ステップS314で副制御回路200へ送信したBB遊技終了信号は、演出値初期化サブルーチンのステップS824の判断処理(図13参照)に用いられる。
ステップS310の判断で、もし、BB終了条件が達成していない(NO)と判別したときには、BB遊技状態は解除しないで、本サブルーチンを終了する。
次に、判定、フラグオフ処理サブルーチン(図9参照)において、ステップS164で当選役ありと判別したときに実施する役当選時処理サブルーチン(ステップS166参照)の詳細な説明を、図11に示すフローチャートを用いて行なう。
まず、上述のリール変動、停止サブルーチンによって停止したリール図柄が入賞しているか否か入賞図柄判定を行なう(ステップS500)。次に、この入賞図柄判定の結果、何らかの役が入賞しているか否かを判断する(ステップS502)。
ステップS502の判断に戻って、もし、入賞がない(NO)と判別したときには、次に、BBフラグがオンになっているか否かを判断する(ステップS516)。この判断で、もし、BBフラグがオンになっている(YES)と判別したときには、このBBフラグの持ち越し処理を行ない、他のフラグ(一般役、再遊技役)がオンになっていれば、そのフラグをオフにして(ステップS518)、本サブルーチンを終了する。
<メインルーチンの説明(続き)>
以上のように、ステップS162、S166に示されるサブルーチンが終了して、図9に示す入賞判定、フラグオフ処理サブルーチンが終了する。ここで、図5のメインルーチンに戻り、ステップS28の入賞判定、フラグオフ処理サブルーチンを終了し、ステップS30で払い出し処理を行ない、本メインルーチンを終了する。これにより、図柄が変動してから停止するまでの1工程を1回とする遊技を行なうための制御処理が終了する。
次に、図12に示すフローチャートを用いて、副制御回路200の演出制御手段540によって行なわれる演出制御サブルーチンの詳細な説明を行なう。この演出制御サブルーチンでは、各演出に設定された演出値を用いて演算値COUNTを算出し、更にその累積値TOTALCOUNTを算出する。そして、演算したTOTALCOUNTに基づいた実施確率で抽選処理を行なって、演出の実施の可否を定め、演出を実施する場合には、更に抽選処理で1の演出を選択して、選択した演出を実施するための制御処理を行なう。なお、本実施形態では、役抽選における設定値によって、異なる演出の実施確率(以下「演出実施確率」という)の設定がなされている。
遊技開始信号は、遊技者によりスタートスイッチが操作されたときに主制御回路100から送信される信号であり、遊技ごとに1回だけ送信されることになる。従って、遊技が開始されるまで、本サブルーチンは待機状態になっている。
以上のように、初期化後、最初の遊技におけるステップS802の制御処理によって、カウンタYUGISUの値が0から1となり、次に初期化されるまで、1遊技を消化するごとにその値が1ずつ増加していく。なお、このYUGISUの値は、後述するように、演算値COUNTの演算に用いられる(ステップS816参照)。
ステップS804の判断で、もし、役抽選情報信号を受信した(YES)と判別したときには、次に、役抽選における設定値及び演算値の累積値TOTALCOUNTに応じた演出抽選表をROM208から読み出して、抽選処理を行なう。この抽選処理を更に詳細に述べれば、乱数発生器(図示せず)で発生させた乱数を乱数抽出手段(図示せず)で抽出し、乱数判定手段(図示せず)が、この抽出した乱数と読み出した演出抽選表を照らし合わせて、演出を実施するか否かを定める判定を行なう。
<演出抽選表(1)〜(3)の共通事項の説明>
まず、図16から図18に示す演出抽選表(1)〜(3)に共通した事項を説明する。図16から図18に示す演出抽選表には、演出Aから演出Fまでの6つの演出と演出なし(つまり、抽選処理におけるはずれ)が設定されており、TOTALCOUNTの値が0以上の範囲、及びTOTALCOUNTの値が0未満の範囲に応じて、各演出実施確率、つまり抽選処理における選択確率がそれぞれ定められている。また、演出Aから演出Fには、順に、+1、+2、+3、−5、+200、−300の演出値が設定されている。
従って、実際の演出の実施頻度が高い場合に、抽選における演出実施確率が低くなり、実際の演出の実施頻度が低い場合に、抽選における演出実施確率が高くなるので、演出の実施頻度のバランスを取ることができ、長く遊技を行なっても、遊技者の演出及び遊技に対する関心を保つことが期待できる。
ただし、必ずしも、各演出に設定された実施確率の総計が同一である必要はなく、役抽選における設定値に対応した演出抽選表によって、演出の実施頻度が異なるような設定も可能である。
次に、図16から図18に示す演出抽選表(1)〜(3)により異なる個別事項について説明する。
本実施形態では、3つの演出実施確率の設定状態に対応して、演出Aから演出Fに、それぞれ図16から図18に示すような実施確率が定められているが、特筆すべきは、演出D及びAの実施確率が0である設定状態と、演出Dの実施確率が0より大きい値である設定状態があることである。別の言い方をすれば、演出D及びAの実施確率が0である設定状態に対応した役抽選における設定値と、演出D及びAの実施確率が0より大きい値である設定状態に対応した設定値があると言うことができる。
従って、例えば、長く遊技を行なって、TOTALCOUNTの値が様々に変化したと推測される場合であっても、演出Dが実施されない場合には、遊技者は、役抽選における設定値が1、2または5の何れかであるか推理をして、演出及び遊技を楽しむことができる。
従って、例えば、TOTALCOUNTの値が0以上になっているか、または0未満でるか、ある程度推測できる場合には、遊技者は、演出Dの実施状況に基づいて、役抽選における設定値が3、4または6であるか推理をして、演出及び遊技を楽しむことができる。
従って、演出Dだけでなく、演出Aの実施状況に基づいて、遊技者は、役抽選における設定値6であるか推理をして、演出及び遊技を楽しむことができる。特に、役抽選における設定値が6であることが推測できる場合には、遊技者の遊技に対する関心が更に高まることが期待できる。
更に、役抽選における設定値に応じて、実施確率の設定状態が定められているので、演出の実施状況、特に、所定の演出(本実施形態では、演出Dや演出A)の実施状況に基づいて、遊技者は、最も関心の高い役抽選における設定値を推測することができるので、遊技者の演出及び遊技に対する関心を高め、それを持続させることが期待できる。
ステップS816においては、演算値COUNTを下記の演算式で算出する演算処理を行なう(ステップS816)。
COUNT = (KASANCHI × ENSHUTUCHI) −
(GENSANCHI × YUGISU)
GENSANCHIは、演算式の減算部分に用いられる定数であり、本実施形態では、役抽選における設定値によって、異なる値を採るようになっている。その減算値の実施例を図19に示す。
よって、例えば、演算値の累積値であるTOTALCOUNTの値が低い値のときに、演出実施確率が高くなる設定(演出実施確率の実施例(1)が該当)の場合には、遊技者は、演出の実施頻度が高いとき、役抽選の設定値が5または6であることを期待することができるので、遊技者の演出及び遊技に対する関心を高めることが期待できる。
従って、実際の演出の実施頻度が高い場合に、抽選における演出実施確率が低くなり、実際の演出の実施頻度が低い場合に、抽選における演出実施確率が高くなるので、演出の実施頻度のバランスを取ることができ、長く遊技を行なっても、遊技者の演出及び遊技に対する関心を保つことが期待できる。
更に、役抽選における設定値に応じて、実施確率の設定状態が定められているので、演出の実施状況、特に、所定の演出の実施状況に基づいて、遊技者は、最も関心の高い役抽選における設定値を推測することができるので、遊技者の演出及び遊技に対する関心を高め、それを持続させることが期待できる。
次に、図13に示すフローチャートを用いて、副制御回路200の演出制御手段540によって行なわれる演出値初期化サブルーチンの詳細な説明を行なう。この演出値初期化サブルーチンは、所定の初期化要件を満たした場合に、演算値の累積値であるTOTALCOUNT及び累積遊技数であるYUGISUの値を初期化する制御処理を行なう。
ステップS820の判断で、もし、役抽選でBB役に当選していない(NO)と判別したときには、次に、役抽選情報信号に基づいて、役抽選で特定の一般役(例えば、一般役1〜3のうちの何れか)に当選したか否か判断する(ステップS822)。この判断で、もし、役抽選で特定の一般役に当選した(YES)と判別したときには、ステップS826へ進む。
ステップS824の判断で、もし、BB遊技終了信号を受信していない(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。
本実施形態においては、TOTALCOUNT及びYUGISUを初期化する要件として、役抽選でBB役または特定の一般役に当選した場合、及びBB遊技が終了した場合が設定されており、この初期化要件を満たすと初期化のための制御処理を行なう。
なお、初期化要件としてはこれに限られるものではなく、その他、例えば、役抽選で一般役を始めとするその他の役に当選した場合、所定の役が入賞した場合、再遊技の当選確率が通常よりも高く設定された再遊技選択高状態(所謂RT)や、役抽選の当選役を入賞させるための補助(例えば、リールの停止順や入賞図柄の報知)が行なわれる遊技状態(所謂AT)等が開始または終了した場合、リール停止制御の結果、特定の図柄(入賞図柄とは限らない)または特定の図柄の組み合わせが停止した場合、電源オフの状態からオンになった場合(つまり、電断復帰の場合)、役抽選における設定値を変更した場合、エラー発生時、所定の操作によりエラーから復帰した場合、特別な演出が実施された場合等が考えられる。
また、初期化直後は、演算値の累積値TOTALCOUNTの値が正や負に振れ易いので、演出の出現頻度から、遊技者が役抽選における設定値を推定できる場合があり、遊技者の演出及び遊技に対する関心を更に高めることが期待できる。
上述の実施形態では、画像表示により演出を実施する制御処理が示されているが、これに限られるものではなく、例えば、音声を用いた演出や、ランプ装置を用いた演出も可能であり、画像、音声、ランプ等の組み合わせによる演出も可能である。
本発明に係るスロットマシンは、上述の実施形態には限られず、その他様々な実施形態が含まれる。
38 遊技媒体投入口
32、34、36 ベットスイッチ
40L、40C、40R リール
50 スタートスイッチ
52L、52C、52R 停止スイッチ
64 スピーカ
70 表示装置
80L、80C、80R ステッピングモータ
100 主制御回路
106 CPU
108 ROM
110 RAM
112 乱数発生器
114 モータ駆動回路
124 表示ランプ
200 副制御回路
220 表示駆動回路
300 操作手段
310 停止操作手段
410 役抽選手段
420 乱数抽出手段
430 乱数判定手段
440 リール制御手段
450 入賞処理制御手段
460 再遊技制御手段
510 画像制御手段
520 音声制御手段
530 ランプ制御手段
540 演出制御手段
Claims (5)
- 遊技媒体を投入して、複数の図柄が表示された複数のリールを回転させて停止させるまでの工程を1回とする遊技を実施可能な遊技機であって、
抽選処理により複数の役の中から少なくとも1つの役またははずれを当選と定める役抽選を行なうための役抽選手段と、
複数の図柄が表示された複数のリールを回転させた後、前記役抽選の結果に応じて、回転させたリールの停止制御を行なうリール制御手段と、
前記役抽選で何れかの役に当選したときフラグを設定し、前記フラグが設定された状態で、該当選役に対応した図柄の組み合わせが停止して入賞したと判断したとき、該入賞役に対応した入賞処理を行なう入賞処理制御手段と、
各々に演出値が設定された所定の演出を実施するための制御処理を行なう演出制御手段と、
を備え、
前記演出制御手段により実施された前記各々の演出に設定された前記演出値を用いて演算値を算出し、所定の期間における前記演算値の累積値または該累積値の範囲に応じて前記各々の演出の実施確率がそれぞれ定められており、
同一の前記累積値または同一の前記累積値の範囲において、前記各々の演出の実施確率の少なくとも一部が異なる複数の設定状態があり、
複数の前記設定状態の中に、所定の演出1の実施確率が0である設定状態と、所定の演出1の実施確率が0より大きい値である設定状態があることを特徴とするスロットマシン。 - 前記役抽選における設定値に対応して前記設定状態が定められていることを特徴とする請求項1に記載のスロットマシン。
- 前記役抽選における前記設定値に対応して前記設定状態が定められている場合において、所定の演出2の実施確率が0である前記設定状態に対応した前記設定値と、所定の演出2の実施確率が0より大きい値である前記設定状態に対応した前記設定値があることを特徴とする請求項2に記載のスロットマシン。
- 前記演算値が、前記演出制御手段により実施された前記演出に設定された前記演出値を用いて算出した値から、前記役抽選における設定値に対応して定められた減算値を用いて算出した値を減じて求められることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載のスロットマシン。
- 複数の遊技に渡って継続可能な遊技が終了した場合、または前記役抽選の結果に応じて、前記演算値の累積値が初期化されることを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載のスロットマシン。
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