JP2011526781A - メイラードフレーバー組成物及びそのような組成物を作製する方法 - Google Patents

メイラードフレーバー組成物及びそのような組成物を作製する方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、メイラード反応物、例えば、還元糖及びアミノ基を使用して構造化脂質相においてメイラードフレーバー組成物を作製する方法を提供する。構造化脂質相は、約0.3%〜約95%の水性溶媒及び約5%〜約99.7%の脂質+乳化剤を含む。該組成物は、食品、ダイエタリーサプリメント、薬剤等の嗜好性を強化するのに有用である。
【選択図】図1

Description

[関連出願の相互参照]
[0001]本出願は、2008年6月24日に出願され、その開示が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許仮出願第61/132976号に対する優先権を主張する。
[発明の分野]
[0002]本発明は、全般的に、フレーバー組成物及びフレーバー組成物を作製する方法、特にメイラードフレーバー組成物、メイラード組成物を作製する方法、並びに食用組成物の嗜好性を強化するためのそれらの使用に関する。
[関連技術の説明]
[0003]調理プロセスに付随する多くのフレーバー、色、及び香気が非酵素的褐変により生じることはよく知られている。一般に、非酵素的褐変は、熱分解、カラメル化、及びメイラード反応を包含する。これらの中で、メイラード反応が最も重要となり得る。1912年に発見されたメイラード反応は、実際には、利用可能なカルボニル基と利用可能なアミノ基の間の複雑な化学反応の一群である。食品系において、還元基は還元糖に存在し、アミノ基は遊離アミノ酸、ペプチド、及びタンパク質に存在する。最初に、還元糖の反応性カルボニル基が遊離アミノ基と縮合し、同時に水分子が減少する。得られたN−置換グリコアルドシルアミンは不安定である。該アルドシルアミン化合物は、アマドリ転移を介して転移してケトサミンを形成する。そのように形成されたケトサミンは、以下の3種の経路のいずれかを介してさらに反応し得る。(a)リダクトン及びデヒドロリダクトンを形成するためのさらなる脱水、(b)その次にアルデヒドを形成するための追加のアミノ基によるストレッカー分解、及びアルドールを形成するための縮合に付すことができる、短鎖生成物、例えば、ジアセチル、アセトール、ピルブアルデヒド等を形成するための加水分解分裂、並びに(c)水分子の減少とその後の追加のアミノ基及び水との反応、その後のメラノイドへの縮合及び/又は重合。メイラード反応の速度及び/又は程度に影響を及ぼす要因としては、とりわけ、温度、水分活性(A)、及びpHが挙げられる。メイラード反応は、高温、低水分レベル(例えば、約0.6〜約0.7のAw)、及びアルカリpHにより促進される。したがって、メイラード反応が非常に複雑であり、多種多様な反応生成物を生成することができるということが当業者には理解されよう。メイラード反応の各段階において、及び特定の条件下で、該反応は、食品の嗜好性又は特定の方法で調理された食品に付随する独特のフレーバープロファイルに寄与する化合物を生成し得る。
[0004]食品系におけるエマルジョンもよく知られている。水中油(例えば、サラダドレッシング、乳)及び油中水(例えば、バター、マーガリン)エマルジョンの両方とも一般的である。国際公開第9962357号パンフレットは、食品産業においてフレーバー組成物の送達を含めた様々な目的に使用されるエマルジョンを開示している。米国特許出願公開第20080038428号は、メイラード反応を実施する手段として水性連続相を有するエマルジョンを使用することを提案している。国際公開第2007060177号パンフレットは、メイラード反応を実施するのに有用であり得る、乳化剤を使用して油滴が構造化された水中油エマルジョンを開示している。国際公開第200033671号パンフレットは、乳化剤と水との混合物中にメイラード反応香気生成物を生成する方法を開示している。しかし、油が使用されておらず、各方法は、80℃未満の温度で固体であり、そのため非常に扱いにくく食品中に導入しにくい生成物を生じる。これらの系は有用であるが、メイラード反応を実施し、嗜好性を強化するのに有用なメイラード組成物を送達するには非効率的である。したがって、嗜好性を強化するのに有用なメイラード反応生成物及びメイラード組成物を生成する新しい効率的な方法が必要とされている。
[0005]したがって、本発明の目的は、嗜好性を強化するのに有用なメイラードフレーバー組成物を提供することである。
[0006]本発明の別の目的は、食品及びペットフード中に容易に導入することができるメイラードフレーバー組成物を提供することである。
[0007]本発明の別の目的は、嗜好性を強化するのに有用なメイラードフレーバー組成物を作製する方法を提供することである。
[0008]本発明の別の目的は、少なくとも1種のメイラードフレーバー組成物を含む、食品、ダイエタリーサプリメント、薬剤又は他の食用材料を提供することである。
[0009]本発明のさらなる目的は、食品、ダイエタリーサプリメント、薬剤又は他の食用材料の嗜好性を強化する組成物及び方法を提供することである。
[0010]本発明の別の目的は、調製の間、例えば加熱時に、メイラード反応生成物を生成する1種又は複数の構造化脂質相を含有する食用組成物を提供することである。
[0011]これら及び他の目的の1つ又は複数は、食品、ダイエタリーサプリメント、薬剤又は他の食用材料の嗜好性を強化する新規のメイラードフレーバー組成物を使用して達成される。該組成物は、脂質を含む連続脂質相及び水性溶媒を含む分散水相を含む構造化脂質相を含む。該水相は、少なくとも、遊離カルボニル基を有する第1の反応物及び該第1の反応物の遊離カルボニルとの反応に利用可能なアミノ基を有する第2の反応物を含有する。好適な条件下でのインキュベーション時に、メイラード反応が第1の反応物と第2の反応物の間で起こる。この反応は、少なくとも1種のメイラード反応生成物を生成する。これらのメイラードフレーバー組成物は、動物のための生成物、例えば、食品組成物の嗜好性を強化するのに有用である。
[0012]本発明のこれらの及び他の及びさらなる目的、特徴、及び利点は、当業者に容易に明らかとなろう。
油中水マイクロエマルジョンを例示する図である。連続相は油であり、水ドメインの一般的寸法は0.5と100nmの間であり、この構造を得るために乳化剤が使用される。「乳化剤」は単一の乳化剤でも乳化剤の組合せでもよい。 油中水エマルジョンを例示する図である。連続相は油であり、水ドメインの一般的寸法は50nmと1mmの間であり、この構造を得るために乳化剤を使用し得る。「乳化剤」は単一の乳化剤でも乳化剤の組合せでもよい。 油中水エマルジョンと油中水マイクロエマルジョンとの間の混合物を例示する図である。該マイクロエマルジョンは油中水エマルジョン液滴及び油中水マイクロエマルジョン液滴を含む。2種類の液滴が乳化剤に囲まれた水ドメインを画定する。「乳化剤」は単一の乳化剤でも乳化剤の組合せでもよい。水ドメインの寸法は、一般に、油中水エマルジョン液滴又は水中油マイクロエマルジョン液滴の寸法である。
[定義]
[0016]「構造化脂質」又は「構造化脂質相」という用語は、油、及び場合により親油性添加剤で作製された連続脂質相、並びに該脂質相内で分散、乳化、又はマイクロ乳化している水ドメインを特徴とする分散水相を含む脂質中水分散液を意味する。構造化脂質の好ましい実施形態は、連続相と分散相の間の表面張力を低減することにより構造化脂質相を乳化又は安定化する1種又は複数の親油性添加剤(乳化剤とも呼ばれる)をさらに含む。構造化脂質は、単独で存在していても、ある生成物、過剰水、又は任意の他の過剰量の食品成分と共存していてもよい。「過剰量の水」とは、溶解も分散もしておらず、したがって1ミクロンより大きい、好ましくは10ミクロンより大きい、さらにより好ましくは100ミクロンより大きい直径を有するドメインを形成している任意の水である。構造化脂質は、当技術分野において認知されている構造、例えば、油中水エマルジョン、油中水マイクロエマルジョン、逆マイクロエマルジョン、液晶構造(例えば、逆ミセルキュービック、逆両連続キュービック、若しくは逆ヘキサゴナル構造)、ラメラ液晶構造、スポンジ相(L3)等、又はそれらの任意の組合せなどを有していてもいなくてもよい脂質を包含する。逆構造は、安定化膜が水に向かって湾曲している構造として定義される。好ましい構造化脂質としては、逆油中水マイクロエマルジョン、油中水構造若しくはエマルジョン、又はそれらの組合せが挙げられる。逆マイクロエマルジョンは、L2又は両連続型のものであることが好ましい。好ましい油中水逆マイクロエマルジョンは、水で希釈すると相分離を示し、水又は水相による希釈が、二相又は多相系:逆マイクロエマルジョン+水若しくは水相又は他の相を生じる。構造化脂質は、貯蔵温度又はメイラード反応が起こる温度又は貯蔵温度とメイラード反応が起こる温度の間の任意の温度で、油中水エマルジョン、油中水マイクロエマルジョン、逆マイクロエマルジョン、液晶構造(例えば、逆ミセルキュービック、逆両連続キュービック、又は逆ヘキサゴナル構造)、ラメラ液晶構造、スポンジ相(L3)等、又はそれらの任意の組合せの特徴を有する任意の構造を含む。
[0017]「親油性添加剤」又は「乳化剤」という用語は、油中水エマルジョン又は油中水マイクロエマルジョンを乳化又は安定化するための1種又は複数の分子、化合物、又は成分を含む化合物又は組成物を意味する。親油性添加剤又は乳化剤は、その親水性−疎水性バランス(HLB)を使用して定義することもできる。好適な乳化剤又は乳化剤混合物は、8未満、好ましくは7未満のHLBを有する。乳化剤としては、飽和及び不飽和モノグリセリドを含めたモノグリセリド、ジグリセリド、リン脂質、レシチン、脂肪酸のポリグリセロールエステル、脂肪酸のプロピレングリセロールエステル、ポリグリセロールポリリシノレエート、ステアロイルラクチレート、脂肪酸のソルビタンエステル、上述のものの誘導体、上述のものの塩、特にナトリウム及び/又はカルシウム塩、或いは上述のものの任意の組合せが挙げられる。乳化剤としてやはり有用なのは、脂肪酸のモノ又はジグリセリドエステル、例えば、酒石酸、酢酸、クエン酸、乳酸、ソルビン酸、又は他の食用、食品用、若しくは食品適合性の酸のエステル、モノグリセリドホスフェート、及びモノ又はジグリセリドの他の誘導体又は塩である。他の有用な親油性添加剤(乳化剤)は、長鎖アルコール、脂肪酸、ペグ化脂肪酸、グリセロール脂肪酸エステル、モノ−ジグリセリドの誘導体、ペグ化植物油、ソルビタンエステル、ポリオキシエチレンソルビタンエステル、プロピレングリコールモノ若しくはジエステル、ホスファチド、セレブロシド、ガングリオシド、セファリン、脂質、糖脂質、スルファチド、糖エステル、糖エーテル、スクロースエステル、ステロール、ポリグリセロールエステル、ミリスチン酸、オレイン酸、ラウリン酸、ステアリン酸、パルミチン酸、PEG1〜4ステアレート、PEG2〜4オレエート、PEG−4ジラウレート、PEG−4ジオレエート、PEG−4ジステアレート、PEG−6ジオレエート、PEG−6ジステアレート、PEG−8−ジオレエート、PEG−3〜16ヒマシ油、PEG5〜10水添ヒマシ油、PEG6〜20トウモロコシ油、PEG6〜20扁桃油、PEG−6オリーブ油、PEG−6落花生油、PEG−6パーム核油、PEG−6水添パーム核油、PEG−4カプリン酸/カプリル酸トリグリセリド、植物油及びソルビトールのモノ、ジ、トリ、テトラエステル、ペンタエリスリチルジ、テトラステアレート、イソステアレート、オレエート、カプリレート若しくはカプレート、ポリグリセリル−3ジオレエート、ステアレート、若しくはイソステアレート、ポリグリセリル4〜10ペンタオレエート、ポリグリセリル2〜4オレエート、ステアレート、若しくはイソステアレート、ポリグリセリル4〜10ペンタオレエート、ポリグリセリル−3ジオレエート、ポリグリセリル−6ジオレエート、ポリグリセリル−10トリオレエート、ポリグリセリル−3ジステアレート、C6〜C20脂肪酸のプロピレングリコールモノ若しくはジエステル、C6〜C20脂肪酸のモノグリセリド、モノグリセリドの乳酸誘導体、ジグリセリドの乳酸誘導体、モノグリセリドのジアセチル酒石酸エステル、トリグリセロールモノステアレートコレステロール、フィトステロール、PEG5〜20ダイズステロール、PEG−6ソルビタンテトラ、ヘキサステアレート、PEG−6ソルビタンテトラオレエート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノトリオレエート、ソルビタンモノ及びトリステアレート、ソルビタンモノイソステアレート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタンセスキステアレート、PEG−2〜5オレイルエーテル、POE2〜4ラウリルエーテル、PEG−2セチルエーテル、PEG−2ステアリールエーテル、スクロースジステアレート、スクロースジパルミテート、エチルオレエート、イソプロピルミリステート、イソプロピルパルミテート、エチルリノレエート、イソプロピルリノレエート、ポロキサマー、リン脂質、レシチン、セファリン、エンバク脂質及び他の植物由来の親油性両親媒性脂質、並びにそれらの混合物である。油中水エマルジョン、油中水マイクロエマルジョン、又はその両方の組合せがもたらされる限り、他の分子又は分子の組合せが可能である。本明細書において乳化剤として有用であり得る市販品の例としては、ディモダン(Dimodan)(登録商標)蒸留モノグリセリド、パノダン(Panodan)(登録商標)DATEM(ジアセチル酒石酸エステル)、グリンドステッド(Grindsted)(商標)ACETEM(モノグリセリドの酢酸エステル)、グリンドステッド(商標)CITREM(モノグリセリドのクエン酸エステル)、グリンドステッド(商標)LACTEM(モノグリセリドの乳酸エステル)、グリンドステッド(商標)Mono−Di(モノ及びジグリセリド)、グリンドステッド(商標)PGE又はPGPR(脂肪酸のポリグリセロールエステル、ポリグリセロールポリリシノレエート)、グリンドステッド(商標)PGMS(脂肪酸のプロピレングリセロールエステル)、及びグリンドステッド(商標)SMS又はSTS(ソルビタンモノステアレート、ソルビタントリステアレート)(全てDanisco社製、デンマーク)が挙げられる。いくつかの実施形態において、乳化特性を有する1種若しくは複数のタンパク質も、単独で、又はより好ましくは、任意の他の乳化剤若しくはそれらの組合せとの併用により乳化剤として有用であり得る。現時点で好ましい乳化剤は、飽和又は不飽和モノグリセリド、レシチン、リン脂質、又はそれらの任意の組合せを包含する。
[0018]「マイクロエマルジョン」という用語は、分散相が連続相内で分散している不混和性の脂質−水系を意味し、そこでは分散相の液滴、ドメイン、又はチャンネルが直径約300nm未満程度の平均公称寸法のものである。それらは、平均すると100nm、80nm、50nm以下であることがより好ましい。一実施形態において、該マイクロエマルジョンは、寸法が約0.5〜約300nmの範囲であるミセル、液滴、ドメイン、又はチャンネルを含有する。他の実施形態において、水相は、寸法が2〜約200nm、又は10〜100nmの範囲である。マイクロエマルジョンは、一般に熱力学的に安定であり、透明でもほぼ透明でもよい。マイクロエマルジョンを形成するために不混和性の脂質−水系を調製した場合、本明細書においては「マイクロ乳化した」と言及することがある。現時点で好ましい構造化脂質は、L2構造を有するマイクロエマルジョンを包含する。好ましい実施形態において、水液滴寸法は通常の油中水エマルジョン中の約100分の1である。標準的マイクロエマルジョンにおいては、分散相液滴は「ミセル」として知られている。
[0019]通常の又は標準的な「エマルジョン」とは、分散相が連続相内で分散しており、分散相が直径約250nmより大きい、又はいくつかの実施形態においては300nm〜約1μmより大きい公称寸法の液滴、ドメイン、又はチャンネルを含む不混和性の脂質−水系を指す。これらのエマルジョンは、一般に熱力学的に不安定であり、少なくともわずかに濁っている。不混和性の相は、一般に、温度及び他の要因に応じて所与の時間分離する。多くのエマルジョンが200、100、50、又はさらには10nm未満の少なくともいくつかの液滴、ドメイン、又はチャンネルを含有するということが当業者には理解されよう。それにもかかわらず、エマルジョンは、そのように大きい液滴、ドメイン及びチャンネルを含まないマイクロエマルジョンとは一般に区別される。エマルジョンを形成するために不混和性の脂質−水系を調製した場合、本明細書においては「乳化した」と言及することがある。「エマルジョン」という用語は、油中水中油二重エマルジョンのようなエマルジョンも意味する。
[0020]「油中水」エマルジョン又はマイクロエマルジョンという用語は、連続相が脂質であり分散相が水性であることを意味する。エマルジョン及びマイクロエマルジョンが固体、半固体又は液体でもよいということが当業者には理解されよう。本明細書において使用する場合、水性分散相は、ミセル、液滴、ドメイン、又はチャンネルの任意の様式、種類又は組合せを含むことができる。該水相は、任意の水性溶媒を含むことができ、還元反応物、アミノ反応物、触媒、塩、緩衝液、酸等を含めた任意の溶質又は溶質の組合せをその溶解度の限界まで溶解し得る。好ましい実施形態において、該水相は主に、1種又は複数の還元糖及びアミノ酸又はタンパク質が溶解した水である。他の実施形態において、該水相は、ホスフェート含有又はカルボキシレート含有化合物、例えば、塩、酸、又は緩衝液などを含有する。そのような化合物は、pHの調整、pH変化に対する緩衝、及びメイラード反応の触媒に有用である。
[0021]「還元反応物」という用語は、反応性アルデヒド(−CHO)又はケト(−CO−)基を含む反応物、例えば、遊離の又は利用可能なカルボニル基を有し、その結果、メイラード反応における反応物のアミノ基と反応させるのにカルボニル基が利用可能である反応物を意味する。好ましい実施形態において、還元反応物は、還元糖、例えば、試薬を還元することができる、例えば、Cu2+をCuに還元することができる、又はそのような試薬により酸化することができる糖である。単糖類、二糖類、オリゴ糖類、多糖類(例えば、デキストリン、デンプン、及び食用ガム)及びそれらの加水分解生成物は、メイラード反応に関係することができる少なくとも1つの還元基を有するならば好適な還元反応物である。還元糖としては、アルドース又はケトース、例えば、グルコース、フルクトース、マルトース、ラクトース、グリセルアルデヒド、ジヒドロキシアセトン、アラビノース、キシロース、リボース、マンノース、エリトロース、トレオース、及びガラクトースなどが挙げられる。他の還元反応物としては、ウロン酸(例えば、グルクロン酸及びガラクツロン酸)又は少なくとも1つのカルボニル基を有するメイラード反応中間体、例えば、アルデヒド、ケトン、アルファ−ヒドロキシカルボニル若しくはジカルボニル化合物などが挙げられる。
[0022]「アミノ反応物」という用語は、メイラード反応において還元反応物と反応させるのに利用可能な遊離アミノ基を有する反応物を意味する。アミノ反応物としては、アミノ酸、(ジペプチド、トリペプチド、及びオリゴペプチドを含めた)ペプチド、タンパク質、それらのタンパク質又は非酵素的分解物、並びにメイラード反応において還元糖及び同様の化合物と反応する他の化合物が挙げられる。いくつかの実施形態において、アミノ反応物は、1つ又は複数の硫黄含有基も提供する。
[0023]「メイラード反応生成物」という用語は、メイラード反応により生成される任意の化合物を意味する。好ましい実施形態において、メイラード反応生成物は、フレーバー(「メイラードフレーバー」)、色(「メイラードカラー」)、又はそれらの組合せをもたらす化合物である。「フレーバー」という用語は、「臭気」及び「味覚」を包含する。
[0024]「メイラードフレーバー組成物」という用語は、構造化脂質、第1の還元反応物、第2のアミノ反応物、及びメイラード反応により該第1と第2の反応物の間で生成する任意のメイラード反応生成物を含む組成物を意味する。
[0025]「動物」という用語は、ヒト、トリ、ウシ、イヌ、ウマ、ネコ、ヤギ、オオカミ、マウス、ヒツジ、又はブタを含めた、メイラード組成物により強化された嗜好性から恩恵を受ける任意の動物を意味する。
[0026]「コンパニオンアニマル」という用語は、飼い慣らされた動物、例えば、猫、犬、兎、モルモット、フェレット、ハムスター、ハツカネズミ、スナネズミ、馬、牛、山羊、羊、ロバ、豚などを意味する。
[0027]「嗜好性」という用語は、動物の感覚の1種又は複数、特に味覚及び嗅覚にとって食品、フードサプリメント、食品添加剤、ダイエタリーサプリメント、薬剤等を魅力的な又は好ましいものにするそれらの性質を指す。したがって、嗜好性は主観的に定義される。本明細書において使用する場合、動物が2種以上の食品の1種に対する好みを示す場合は必ず、好まれた食品の方が大きい又は強化された嗜好性を有する。コンパニオンアニマル及び他の非ヒト種に関しては、1種又は複数の他の食品と比較した1種の食品の相対的嗜好性は、例えば、並列、自由選択の比較において、例えば、食品の相対的摂取量、又は嗜好性を示す他の適切な好みの基準により求めることができる。「嗜好性」の様々な態様又は局面を独立的にも相互依存的にも見なすことができるということが当業者には理解されよう。例えば、「最初の魅力」、「継続して摂取したときの嗜好性」、及び「繰り返し提示したときの嗜好性」は全て考慮に入れることができる。「最初の魅力」とは、食品、ダイエタリーサプリメント、又は薬剤を最初に味わう又は試すように動物を誘導する嗜好性の態様である。「継続して摂取したときの嗜好性」とは、最初に味わった又は試しただけの製品を摂取し続けるように動物を誘導する嗜好性の態様である。「繰り返し提示したときの嗜好性」又は「繰り返し給餌したときの嗜好性」とは、以前に味わって摂取した食品組成物、ダイエタリーサプリメント、又は薬剤を摂取するように動物に長期間繰り返し提示したときに明白な嗜好性の態様である。例えば、動物に毎日給餌される完璧で栄養的にバランスの取れた食品組成物は、願わくは、給餌が繰り返される度に嗜好性を示し、その結果、動物は充分な量の食品を摂取し続ける。
[0028]「嗜好性強化剤」という用語は、食用組成物、例えば、食品組成物、サプリメント、薬剤等の嗜好性を強化するのに有用な任意の化合物、組成物、配合物、又は他の材料を意味する。嗜好性強化剤は、嗜好性の態様のいずれか1つ又は複数で嗜好性を強化する。したがって、そのような嗜好性強化剤は、嗜好性の最初の魅力、継続して摂取したとき、若しくは繰り返し提示したときの態様、又はそれらの任意の組合せに寄与し得る。嗜好性強化剤の例としては、脂肪(例えば、獣脂)、フレーバー、香気、抽出物、ダイジェスト等が挙げられる。
[0029]「アニマルダイジェスト」という用語は、清潔な、腐敗していない動物組織の化学及び/又は酵素加水分解により生じる材料を意味する。本明細書において使用する「アニマルダイジェスト」は、特定の実施形態において、米国飼料検査官協会(Association of American Feed Control Officials、Inc.)(AAFCO)により公表されているアニマルダイジェストの定義と完全に一致する。アニマルダイジェストは、毛髪、角、歯、蹄、及び羽毛以外の、冷血海生動物を含めた動物組織由来であることが好ましい。そのような組織は好ましくないが、優良製造規範(good manufacturing practices)の下でさえ極微量が含まれる可能性があることは不可避であるということが当業者には理解されよう。内臓内容物又は異物又は糞便も含まれないが、極微量の混入物が存在することがある。アニマルダイジェストが乾燥されると、「乾燥アニマルダイジェスト」と呼び得る。本発明によるアニマルダイジェストは、食品又は飼料組成物における使用に適している。具体的には、(1)牛肉(又は家禽肉、豚肉、子羊肉、魚肉等)のダイジェスト:清潔で腐敗していない組織の化学及び/又は酵素加水分解により生じる牛肉(家禽肉、豚肉等)由来の材料、(2)牛肉(又は豚肉、子羊肉等)副産物のダイジェスト:肉以外の、家畜(豚、子羊、魚等)由来のレンダリングされていない清潔な部分に由来する清潔で腐敗していない組織、例えば肺、脾臓、腎臓、脳、肝臓、血液、骨、部分脱脂された低温脂肪組織、並びにその内容物を除去した胃及び腸の化学及び/又は酵素加水分解により生じる牛肉(家禽肉、豚肉等)由来の材料、並びに(3)家禽肉副産物のダイジェスト:屠殺された家禽の死体のレンダリングされていない清潔な部分、例えば、頭、脚、及び内臓などに由来する清潔で腐敗していない組織の化学及び/又は酵素加水分解により生じる材料が挙げられる。本明細書において使用する場合、「家禽」は、鳥の任意の種類、鶏、七面鳥、鴨、又は他の食用種を包含することが好ましい。
[0030]「有効量」という用語は、特定の所望の結果を達成するのに有効な化合物、材料、組成物、薬剤、又は他の材料の量を意味する。そのような結果としては、(a)嗜好性を強化すること、(b)一回の給餌若しくは多数回の給餌の過程で、特定の食品若しくは他の材料を有効量未満の場合よりも多く摂取するように動物を誘導すること、又は(c)有効量未満の場合は動物が自発的に摂取しない可能性がある薬剤若しくは食品若しくはダイエタリーサプリメントを摂取するように動物を誘導することの1つ又は複数が挙げられるが、これらに限定されない。
[0031]「食品」又は「食品組成物」という用語は、ヒトを含めた動物による摂取を意図し、少なくとも1種の栄養又は食用成分を動物に提供する生成物又は組成物を意味する。「食品」という用語は、ヒト用であれ別の動物用であれ、任意の食品、飼料、軽食、フードサプリメント、おやつ、食事代用品を包含する。「食品」は、任意の形態、固体、液体、ゲル、若しくは混合物又はそれらの組合せのそのような生成物を包含する。したがって、任意の種類の飲料が「食品」という用語に包含されることは明らかである。食品組成物の成分又は構成要素は、動物が通常食べることができ、そのような成分又は構成要素が、有毒であるかどうかにかかわらず、食品組成物において使用される量で健康にとって有害である化合物を含まないということが当業者には理解されよう。
[0032]「ペットフード」又は「ペットフード組成物」等という用語は、非ヒト動物、好ましくはコンパニオンアニマルによる摂取を意図した組成物を意味する。栄養的にバランスの取れたペットフード組成物は広く知られており、当技術分野において使用されている。
[0033]「栄養的に完璧な」、「栄養的にバランスの取れた」、又は「完璧で栄養的にバランスの取れた」食品は、例えば、コンパニオンアニマル栄養の分野の権威又は所轄官庁の推奨基準に基づいた適切な量及び割合で、該食品の意図した受領者又は消費者にとって必要な知られている栄養素を全て含有する食品である。したがって、そのような食品には、追加の栄養源を添加しなくても生命を維持する、又は生産を促進するための唯一の食事摂取の源としての役割を果たす力がある。該用語は、ヒト用であろうと別の動物用であろうと、固体、液体、ゲル等を含めた任意の形態の、任意の食品、飼料、軽食、フードサプリメント、おやつ、食事代用品を包含する。そのような食品は、コンパニオンアニマル用である場合、押出ペットフードの形態、例えば、犬及び/又は猫用のキブル型食品などであることが多い。
[0034]「ダイエタリーサプリメント」という用語は、通常の動物の飼料に加えて摂取されることを意図した製品を意味する。ダイエタリーサプリメントは、任意の形態、例えば、固体、液体、ゲル、錠剤、カプセル、粉末等でもよい。それらは簡便な剤形で提供されることが好ましい。いくつかの実施形態において、ダイエタリーサプリメントは、バラの(bulk)消費者包装、例えば、バラの粉末、液体、ゲル、又は油などで提供される。他の実施形態において、ダイエタリーサプリメントは、大量に提供されて、他の食品品目、例えば、軽食、おやつ、ダイエタリーサプリメントバー、飲料等に含まれる。
[0035]「同時に」という用語は、特定の文脈において、例えば、食品組成物等の嗜好性を強化するためのメイラードフレーバー組成物、及び嗜好性が強化される食品組成物等が、(1)食品組成物等(例えば、ダイエタリーサプリメント、又は薬剤)の中で一緒に、又は(2)別々に、同じ若しくは異なる頻度で、同じ若しくは異なる投与経路を使用して、ほぼ同じ時間に、若しくは周期的に動物に投与されることを意味する。「周期的に」とは、メイラードフレーバー組成物が特定の嗜好性強化剤に適した投与計画に基づいて投与され、食品、ダイエタリーサプリメント、又は薬剤が、ある動物に、その特定の動物に応じて適切に定期的に提供されることを意味する。「ほぼ同じ時間」とは、一般に、食品、ダイエタリーサプリメント、又は薬剤、及びメイラードフレーバー組成物が同時又は互いの投与の約72時間以内に投与されることを意味する。「同時に」としては、具体的には、嗜好性強化剤が所定の、指定の、又は所望の期間投与される投与スキームが挙げられ、本明細書に記載の組成物は、嗜好性が強化された食品、ダイエタリーサプリメント、又は薬剤を提供する前、間、又は後に規定の時間窓内で投与され、該窓は、例えば、動物の通常の給餌時間、サプリメント投与時間、又は薬剤投与時間の開始前及び完了後の約0と約240分の間である。
[0036]「単一のパッケージ」という用語は、キットの構成要素が1種又は複数の容器と物理的に関連づけられており、製造、配送、販売、又は使用のためのユニットと見なされることを意味する。容器としては、袋、箱若しくは紙箱、瓶、任意の種類若しくはデザイン若しくは材料の包装、上包装、収縮包装、貼り付けられた構成要素(例えば、ステープラーで留められた、付着された等)、又はそれらの組合せが挙げられるが、これらに限定されない。単一のパッケージは、製造、配送、販売、又は使用のためのユニットと見なされるように物理的に関連づけられた個々のメイラードフレーバー組成物及び食用組成物、例えば、食品成分又は食品組成物の容器でもよい。
[0037]「仮想パッケージ」という用語は、例えば1種の構成要素を含有する袋又は他の容器中の他の構成要素を得る方法をユーザーに指示する、1種若しくは複数の物理的若しくは仮想キット構成要素に関する指示、並びにウェブサイトにアクセスすること、録音メッセージ若しくはファックス送信サービスに接続すること、視覚メッセージを見ること、又は介護者若しくは指導員に連絡を取ってキットの使用方法について指示を受けることをユーザーに指導する指示、或いは1種若しくは複数のキットの構成要素に関する安全若しくは技術情報とキットの構成要素とが関連していることを意味する。仮想キットの一部として提供することができる情報の例としては、使用のための指示、材料安全データシートなどの安全情報、毒物管理情報、潜在的有害反応に関する情報、臨床試験結果、食品組成若しくはカロリー組成などの食事情報、食事の嗜好性の改善、若しくはそのような用途のメイラード反応生成物、若しくは食欲の増進が必要な動物の食欲の増進に関する一般的情報、栄養摂取の減少、若しくは不充分な栄養摂取に起因する健康状態に関する一般情報、又は栄養若しくは最適な栄養の提供に関する一般的情報、栄養及び食欲に関するセルフヘルプ、栄養的課題に関する一般情報、及び体重が減少する疾患、消耗症等、若しくは他の食欲不振課題を有する動物を世話する飼育者のための飼育者情報、経口投与されるダイエタリーサプリメント若しくは薬剤の許容性の改善に関する一般情報、並びに本明細書に記載の組成物、例えば、嗜好性強化剤の用途、利益、及びもし存在するならば潜在的副作用若しくは禁忌症に関する一般情報が挙げられる。
[0038]本明細書に記載の全てのパーセンテージは、任意の含水率(「湿量」)を含めて、別段の指示のない限り組成物全体の重量を基準としている。
[0039]本明細書を通して使用しているように、本明細書における範囲は、長々と説明して範囲内の全て及び各々の値について記述しなくてもいいように、簡潔に述べている。必要な場合には、範囲の上限値、下限値、又は限界値として、範囲内の任意の適切な値を選択することができる。例えば、0.1〜1.0という範囲は、0.1及び1.0という限界値、並びに0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9という中間値、並びに0.1〜1.0内に包含される全ての中間範囲、例えば、0.2〜0.5、0.2〜0.8、0.7〜1.0等を表す。
[0040]本明細書及び特許請求の範囲において使用する場合、文脈において明らかに別段の指示がない限り、単語の単数形は複数形を含み、その逆も同様である。したがって、指示語「a」、「an」、及び「the」は、一般にそれぞれの用語の複数形を包含する。例えば、「嗜好性強化剤(a palatability enhancer)」、「方法(a method)」、又は「食品(a food)」への言及は、複数のそのような「嗜好性強化剤(alatability enhancers)」、「方法(methods)」、又は「食品(foods)」を包含する。本明細書における、例えば「酸化防止剤(an antioxidant)」への言及は、複数のそのような酸化防止剤(antioxidants)を含み、一方、「断片(pieces)」への言及は単一の断片(a piece)を包含する。同様に、単語「含む(comprise)」、「含む(comprises)」、及び「含んでいる(comprising)」は、排他的ではなくむしろ包括的に解釈される。同様に、「含む(include)」、「含んでいる(including)」及び「又は」という用語は、文脈からそのような解釈が明らかに禁じられていない限り、全て包括的に解釈すべきである。本明細書において使用する場合、「例」という用語は、特にその後に用語の列挙が続く場合、単に代表的及び例示的なものであり、排他的又は網羅的と見なすべきではない。
[0041]当業者には理解されようが、本明細書に開示の方法及び組成物及び他の改善点は変動し得るため、本明細書に記載の特定の方法論、プロトコル、及び試薬に限定されない。さらに、本明細書において使用する用語法は、特定の実施形態のみを記述する目的のものであり、開示又は特許請求しているものの範囲を限定することを意図しておらず、限定してもいない。
[0042]別段の規定のない限り、本明細書において使用する全ての技術及び科学用語、専門用語、並びに頭字語は、本発明の分野(複数可)、又は該用語が使用される分野(複数可)の当業者に一般に理解される意味を有する。本明細書に記載のものと同様又は等しい任意の組成物、方法、製造品、又は他の手段若しくは材料は、本発明の実施の際に使用することができるが、好ましい組成物、方法、製造品、又は他の手段若しくは材料は本明細書に記載している。
[0043]全ての特許、特許出願、公告、技術及び/又は学術論文、並びに本明細書で引用又は参照した他の参考文献は、法律が許す範囲でその全体が参照により本明細書に組み込まれる。それらの参考文献に関する議論は、なされている主張を単に要約することを意図したものである。任意のそのような特許、特許出願、公告若しくは参考文献、又はそれらの任意の部分が関連資料、又は先行技術であることは認められない。そのような特許、特許出願、公告、及び関連試料としての他の参考文献、又は先行技術の任意の主張の正確性及び妥当性に異議を申し立てる権利は明確に留保されている。
[0044]当業者には理解されようが、本明細書に開示の方法及び組成物及び他の改善点は変動し得るため、本明細書に記載の特定の方法論、プロトコル、及び試薬に限定されない。さらに、本明細書において使用する用語法は、特定の実施形態のみを記述する目的のものであり、開示又は特許請求しているものの範囲を限定することを意図しておらず、限定してもいない。
[発明]
[0045]本発明は、一態様において、食品、ダイエタリーサプリメント、薬剤、又は他の食用材料の嗜好性を強化するのに適したメイラードフレーバー組成物を作製する方法を提供する。該方法は、(a)脂質を含む連続脂質相及び水性溶媒を含む分散水相を含む構造化脂質相を作製するステップであって、該水相が、少なくとも、遊離カルボニル基を有する第1の反応物、及び該第1の反応物の遊離カルボニルとの反応に利用可能なアミノ基を有する第2の反応物を含有する、ステップと、(b)少なくとも1種のメイラード反応生成物が形成するように、該第1と第2の反応物の間でメイラード反応が起こるのに充分な時間及び温度条件下で該構造化脂質相をインキュベートするステップとを含む。該メイラードフレーバー組成物は、メイラードフレーバー、メイラードカラー、及びメイラード香気を含めた1種又は複数のメイラード反応生成物を包含する。該メイラード反応生成物は、一般に、構造化脂質、例えば、油中水エマルジョン又は油中水マイクロエマルジョン中で生成する。
[0046]該エマルジョン及びマイクロエマルジョンは、連続脂質相及び分散水相を有する構造化脂質相を包含する。該水相は、少なくとも、遊離カルボニル基を有する第1の反応物、及び該第1の反応物の遊離カルボニルとの反応に利用可能なアミノ基を有する第2の反応物を含有し、その結果、該構造化脂質相を好適な温度で好適な時間インキュベートすると、該第1と第2の反応物の間でメイラード反応が起こり、少なくとも1種のメイラード反応生成物が形成する。本発明は、これらの方法を使用して生成されるメイラードフレーバー組成物も提供する。
[0047]理論により縛られることなく、該構造化脂質内で発生するメイラード反応は、該分散水相のミセル、分散液滴、ドメイン、及び/又はチャンネル内で発生すると考えられる。水溶性反応物は、該水相において、おそらく該構造化脂質相、例えば、油中水エマルジョン及びマイクロエマルジョンの連続相と分散相の間の界面領域により濃縮される。該第1の、又は還元反応物、該第2の、又はアミノ反応物、及び他のメイラード反応物は水溶性であり、該分散水相のミセル、水ドメイン、液滴、及び/又はチャンネルから移動することができない。バルク水性反応及び水性連続相を有するエマルジョンにおける反応を含めた先のメイラード反応系において、親水性反応物(例えば、糖及びアミノ酸)は、該ミセル、液滴、及び/又はチャンネルにおいて分散しており、拘束又は濃縮されていない。本発明において、親水性反応物は、該水ドメインから油に移動せず、親水性ミセル、液滴、及び/又はチャンネルにおいて濃縮されたままである。これにより、それらの濃度が相対的に高く維持され、したがってメイラード反応速度が増大する。さらに、メイラード反応から得られる多くの反応生成物が疎水性である。先の系においては、該反応生成物は蓄積し、平衡が生成物形成から徐々に離れて移動する。これにより、該反応速度、又は反応物の生成物への変換の程度が低下する。本発明において、疎水性メイラード反応生成物は、該ミセルから該連続脂質相(例えば、油)へ移動する。この移動により、該メイラード反応生成物が該ミセル、液滴、及び/又はチャンネルから除去され、メイラード反応の平衡が生成物形成に移動する。これにより、該反応速度が増大し、最終的には反応物から生成物への変換の程度、すなわち、該メイラード反応生成物及び該メイラード組成物の生成量が増大する。したがって、開示の方法に従って該反応を実施することにより、該反応物は親水性ミセル、液滴、ドメイン、及び/又はチャンネル内において濃縮されたままとなり、一方、疎水性反応生成物は、該連続脂質相の親油性環境へ移動する。
[0048]得られた平衡の移動により、該反応速度及びメイラード反応生成物に変換されるメイラード反応物の量の両方が増大する。驚くべきことに、及びかなり予想外なことに、ほとんど全てのメイラード反応物がメイラード反応生成物に変換される(例えば、98%を超える量に関する実施例を参照)。対照的に、先行技術の系においては、メイラード反応物は、50%未満の量で、一般に10%〜30%という範囲でメイラード反応生成物に変換される。
[0049]本発明の方法により生成されるメイラード反応生成物は、メイラード反応生成物に変換されるメイラード反応物の量の増大に加えて、水、通常の水中油エマルジョン、構造化水中油エマルジョン、他のバルク水相系、又は他の報告されているメイラード反応環境において実施される対照反応と比較して異なるフレーバープロファイル及び異なる濃度を有する。また、本明細書において得られるメイラード反応生成物及び組成物は、作製するのがより容易であり、作製するのがより経済的であり、貯蔵するのがより容易であり、維持するのがより容易であり、使用するのがより容易であり、生成物、特に食品及び関連する組成物中に導入するのがより容易である。
[0050]様々な実施形態において、該構造化脂質相は、約0.1%〜約99.7%の脂質及び約0.3%〜約95%の水相を含む。例えば、油中水エマルジョン又はマイクロエマルジョンとして構造化脂質相を調製することができるならば、該構造化脂質相が任意の相対的割合の脂質対水相を含むことができるということが当業者には理解されよう。該構造化脂質相の好ましい実施形態において、該脂質は油又は脂肪である。様々な実施形態において、該構造化脂質相は、約0.5%〜約99.5%の脂質、好ましくは約1%〜約99.5%の脂質、より好ましくは約5%〜約95%の脂質、及び約0.5%〜約90%の水相、好ましくは約1%〜約85%の水相、より好ましくは約1%〜約80%の水相を含む。
[0051]油は広い意味で使用する。油は、室温で液体、固体(脂肪)、結晶状、又は非結晶状でもよい。該構造化脂質を作製するための可能性のある油は、鉱油、炭化水素、植物油、動物油、ワックス、アルコール、脂肪酸、モノ、ジ、トリアシルグリセロール、精油、芳香油、脂溶性ビタミン、エステル、機能性食品、テルピン、テルペン及びそれらの混合物である。該構造化脂質を作製するための可能性のある油は、上記のものなどの部分的に加水分解された油も包含する。これらの油は任意の好適な加水分解手順、例えば、アルカリ加水分解、水蒸気ストリッピング又は酵素加水分解などにより加水分解し得る。
[0052]一実施形態において、該第1の反応物は、アルドース、ケトース、ウロン酸などの還元反応物、少なくとも1つのカルボニル基を有するメイラード反応中間体、又は、少なくとも1つの還元基を有する、単糖類、二糖類、オリゴ糖類、多糖類若しくはそれらの加水分解生成物である。該糖類は、任意の数の炭素原子を有することができ、したがって、トリオース、テトロース、ペントース、ヘキソース、ヘプトース等、又はそれらの任意の組合せでもよい。好ましい実施形態において、該第1の反応物は還元糖である。本明細書において使用するのに好ましい還元糖は、グルコース、フルクトース、マンノース、マルトース、ラクトース、キシロース、アラビノース、又はそれらの任意の組合せである。好ましい還元糖は、食品由来、又は一般に安全と認められる(GRAS)成分である容易に利用可能な還元糖である。
[0053]該第2の反応物は、メイラード反応に関係することができる利用可能なアミノ基を有する任意のアミノ反応物である。好ましい実施形態において、該第2の反応物は、アミノ酸、ペプチド、タンパク質加水分解物、ポリペプチド、又はそれらの任意の組合せである。
[0054]該方法において、該構造化脂質相を作製するステップは、構造化脂質相を生成するように該脂質及び該水性溶媒を混合するサブステップを含み、該混合サブステップは、図2で示すエマルジョンなどの油中水エマルジョン、図1で示すエマルジョンなどの油中水マイクロエマルジョン、又は図3で示す油中水エマルジョンと油中水マイクロエマルジョンとの間の混合物などの他の構造化脂質相を形成するのに充分である。本明細書において使用する場合、混合は、該脂質及び水相を組み合わせてエマルジョン又はマイクロエマルジョンの形態にする任意の行為を包含することを意図した非常に広い意味の用語である。当業者は、構造化脂質相を形成するのに多数の方法、及び装置を利用することができる。エマルジョン又はマイクロエマルジョンを形成するのに当技術分野において知られている任意のそのような方法又は装置が本明細書において有用である。いくつかの実施形態において、該マイクロエマルジョンは、完全に又は部分的に自己組織化しているマイクロエマルジョンでもよい。
[0055]図1を参照すると、油中水マイクロエマルジョンは、油10、乳化剤12、及び水ドメイン14を含む。一般に、水ドメインの寸法は、0.5と100ナノメートルの間、一般に約10ナノメートルである。図2を参照すると、油中水エマルジョンは、油20、乳化剤22、及び水ドメイン24を含む。一般に、水ドメインの寸法は、50ナノメートルと約1ミリメートルの間、一般に約10マイクロメートルである。図3を参照すると、油中水エマルジョンと油中水マイクロエマルジョンとの間の混合物は、油30、乳化剤32、水ドメイン34、油中水マイクロエマルジョン液滴36、及び油中水エマルジョン液滴38を含む。一般に、水ドメインの寸法は、一般に、図1及び図2に記載の油中水エマルジョン液滴又は水中油マイクロエマルジョン液滴の寸法である。
[0056]メイラード反応物は水溶性の傾向がある。したがって、水溶性反応物は、該混合サブステップの前に該水相内で溶解又は分散する。一実施形態において、該少なくとも第1及び第2の反応物は、該混合サブステップの前に該水性溶媒中に溶解する。他の実施形態において、追加の水溶性化合物は、該水性溶媒中に溶解する。そのような化合物としては、追加のメイラード反応物、触媒、緩衝剤、pHを調整するための化合物、例えば、酸、緩衝剤、又は塩など、乳化剤、及び安定剤を挙げ得る。様々な実施形態において、該水性溶媒は、約0.001%〜約50%の還元反応物、約0.001%〜約50%のアミノ反応物、及び約0.001%〜約50%の他の溶質又は添加剤を含む。
[0057]該構造化脂質相を作製するステップは、一般に、該混合サブステップの前又は間に1種又は複数の乳化剤を添加するサブステップを含む。該乳化剤は、該構造化脂質相を乳化及び/又は安定化するのに有用である。現時点で好ましい一実施形態において、該乳化剤は、約8未満、好ましくは7未満の親水親油バランス(HLB)を有する。
[0058]該構造化脂質相は、約0.1%〜約99.6%の乳化剤を含む。該乳化剤は、任意の1種又は複数の乳化化合物を含み、好ましくは、該乳化剤は、食品系における使用に適している、又は食品添加剤として適している、又はGRASでもよい。現時点で好ましい実施形態において、該乳化剤は、モノグリセリド、ジグリセリド、ポリグリセロールエステル、若しくはリン脂質、レシチン、又はそれらの任意の組合せである。該乳化剤は、飽和又は不飽和分子、例えば、モノ又はジグリセリドなどを包含することができる。
[0059]該脂質相は、食用の脂質である植物又は動物由来の脂質を含むことが好ましい。様々な実施形態において、該脂質は、牛脂、羊脂、豚脂、家禽脂肪、鶏脂肪、大豆油、ヒマワリ油、パーム油、綿実油、菜種油、ヤシ油、トウモロコシ油、カノーラ油、オリーブ油、又はそれらの任意の組合せを包含する。いくつかの実施形態において、該脂質相は、上記のものなどの部分的に加水分解された脂質を含む。これらの脂質は、任意の好適な加水分解手順、例えば、アルカリ加水分解、水蒸気ストリッピング、又は酵素加水分解などにより加水分解し得る。相当量のモノ、ジ及び/又はトリグリセリドが加水分解された脂質相に存在するため、これらの方法により生成される加水分解された脂質相が完全に加水分解される可能性は低いということが理解されよう。所望であれば、これらのグリセリドは、従来の分離技法により除去し得るが、これは必要ではない。
[0060]特定の実施形態において、該方法は、該構造化脂質の少なくとも一部を少なくとも1種の食用成分、食品組成物、ダイエタリーサプリメント、薬剤、又は他の材料に添加するさらなるステップを含む。該添加ステップは、該インキュベートステップの前、間、若しくは後、又はそれらの組合せで実施される。一実施形態において、該添加ステップは、該インキュベートステップの前に、又はインキュベーションの終結の前に実施される。そのような実施形態において、該インキュベートステップは、少なくとも部分的に、食用成分、食品組成物、ダイエタリーサプリメント、又は薬剤を加工処理するさらなるステップと同時に実施される。そのような実施形態において、該メイラード反応生成物の少なくとも一部がin situで、例えば、食品中で形成するということが当業者には理解されよう。他の実施形態において、該インキュベートステップが、少なくとも部分的に、食用成分、食品組成物、ダイエタリーサプリメント、又は薬剤の貯蔵の間、又は輸送の間に実施され、したがって、さらなるメイラード反応生成物が形成する。
[0061]他の実施形態において、該添加ステップは、該インキュベートステップより先に実施され、好ましくは、該インキュベートステップは、少なくとも部分的に、食品組成物、ダイエタリーサプリメント、又は薬剤に適用される熱処理と同時に実施される。食品加工又は製剤加工の分野において使用される任意の種類の熱処理が本明細書の方法に有用であり得る。好ましい熱処理は、押出、レトルト処理、ベーキング、又は低温殺菌を包含する。
[0062]他の実施形態において、該添加ステップは、食用成分、食品組成物、ダイエタリーサプリメント、薬剤、又は他の材料の嗜好性を付与又は強化する少なくとも1種の追加の組成物を添加するサブステップを含む。嗜好性を強化するのに有用な多くの化合物が当技術分野において知られており、その全てが本明細書における使用に適しているということが当業者には理解されよう。例示的な化合物としては、フレーバー、香気等、並びに脂肪又は油、甘味料、塩等が挙げられる。一実施形態において、追加の嗜好性強化剤はアニマルダイジェストである。
[0063]上で論じたように、該方法は、様々な様式で実施して該構造化脂質相を生成することができる。一実施形態において、該作製ステップは、該少なくとも第1及び第2の反応物を該水性溶媒中に溶解するサブステップ、該水性溶媒を1種又は複数の脂質及び1種又は複数の乳化剤と混合するサブステップ、並びにそれらの間に油中水エマルジョン又はマイクロエマルジョンを形成するサブステップを含む。混合、撹拌、乳化、ブレンド、微粉化等の形態のエネルギー入力を該作製ステップにおいて使用することが好ましい。
[0064]該インキュベートステップは、メイラード反応の実施を誘導する任意の温度、例えば、該反応物に応じて室温又はそれ以下で該反応物を相互作用させるサブステップを含む。好ましい実施形態において、インキュベートステップは、約60℃〜約180℃の温度への加熱サブステップを含む。様々な実施形態において、インキュベート又は加熱する温度は約80℃〜150℃、又は好ましくは、約90℃〜120℃である。インキュベートステップの時間は約1分〜約12時間である。インキュベーション時間は、約1分〜約640分であることが好ましい。インキュベーションの他の好ましい時間は、約5分〜約300分、好ましくは約10分〜約180分である。温度及び時間の両方に関して、唯一の確固たる要件は、時間及び温度の組合せが、油中水系内でメイラード反応が起こるのに充分であることである。いくつかの系においては、メイラード反応はレトルト処理プロセスの間に発生する。ミセル、液滴、ドメイン、及びチャンネル内、並びに場合により連続相と分散相の間の界面の反応物の有効濃度が原因で、必要とされる時間及び温度は、バルク水性メイラード反応、又はさらに他の複雑な食品系において必要とされるものと実質的に異なり得る。したがって、非酵素的反応の時間及び温度は、反応生成物(複数可)の増大又は反応物の減少を観察又は測定することにより容易に求めることができる。インキュベーション温度は、マイクロ波加熱などの任意の好適な加熱方法を使用して、又はベーキング若しくはレトルト処理などの任意の好適なプロセスで達成することができる。
[0065]いくつかの実施形態において、該水性溶媒は、メイラード反応の速度を促進するのに適した触媒、又は水性溶媒のpHを調整するための化合物の1種又は複数をさらに含む。該触媒は、ホスフェート若しくはカルボキシレート基を有する化合物、又は他の知られているメイラード反応触媒若しくは促進剤を包含することが好ましい。
[0066]様々な実施形態において、該構造化脂質相は、0.3%超の水、0.1%超の脂質、及び0.1%超の乳化剤を含み、該脂質は油又は脂肪である。該構造化脂質相は、約0.5%〜約25%の水、及び約75%〜約99.5%の脂質+乳化剤(「脂質+乳化剤」は、脂質相の含有率+乳化剤の含有率を意味する)を含むことが好ましい。上記のように、該乳化剤のHLBは約8未満、好ましくは約7未満である。
[0067]当業者は、エマルジョン及びマイクロエマルジョンが本明細書に規定の様々な寸法及び様々な平均寸法のミセル、液滴、ドメイン、チャンネルを特徴とすることを理解しよう。好ましい一実施形態において、該水液滴、ドメイン、又はチャンネルの平均寸法は約50nmである。
[0068]メイラードフレーバー組成物を作製する方法は、メイラード反応物の、メイラードフレーバー及びメイラードカラーを含めたメイラード反応生成物への変換率を高めることが証明された。一実施形態において、該方法は、同じ反応物を用いて同じ条件下で水系において実施される対照メイラード反応、例えば、「バルク相」水性反応におけるメイラード反応物のメイラード反応生成物への変換率を上回る、該構造化脂質相におけるメイラード反応物のメイラード反応生成物への変換率を実現する。一実施形態において、メイラード反応物の変換率は、対照反応における変換率より少なくとも10%高く、その結果、メイラード反応生成物、特にフルフリルチオール(FFT)又はメチルフリルチオール(MFT)のようないくつかの重要な化合物の形成が増大する。別の実施形態において、メイラード反応物の変換率は、対照反応におけるものより少なくとも50%高い。さらに他の実施形態において、該反応はほぼ完璧であり、少なくとも80、85、90、95%、又はそれ以上の反応物の変換率をもたらす。
[0069]別の態様において、本発明は、本発明の方法を使用して生成された生成物を提供する。
[0070]別の態様において、本発明は、構造化脂質相及び少なくとも1種のメイラード反応生成物を含むメイラードフレーバー組成物を提供する。該構造化脂質相は、油中水エマルジョン又はマイクロエマルジョンを形成することができる任意の量又は割合の脂質、乳化剤、及び水性溶媒を含む。該構造化脂質相は、約0.3%〜約95%の水性溶媒及び約5%〜約99.7%の脂質+乳化剤を含むことが好ましい。該構造化脂質相は、より好ましくは約0.5%〜約75%、最も好ましくは約0.5〜約25%の水性溶媒を含む。該乳化剤は8未満のHLBを有し、該脂質が食用の油又は脂肪を包含することが好ましい。該メイラード反応生成物は該構造化脂質相内で生成され、その中に存在する。
[0071]該メイラードフレーバー組成物は本発明の方法により生成される。一実施形態において、該メイラードフレーバー組成物は、(a)脂質を含む連続脂質相、及び水性溶媒を含む分散水相を含む構造化脂質相を作製するステップであって、該水相が、少なくとも、遊離カルボニル基を有する第1の反応物、及び該第1の反応物の遊離カルボニルとの反応に利用可能なアミノ基を有する第2の反応物を含有する、ステップと、(b)少なくとも1種のメイラード反応生成物が形成するように、該第1と第2の反応物の間でメイラード反応が起こるのに充分な時間及び温度条件下で該構造化脂質相をインキュベートするステップとを含む方法により生成される。
[0072]好ましい一実施形態において、該構造化脂質相はマイクロエマルジョンである。該マイクロエマルジョンは、好適な温度で存在することができる。マイクロエマルジョンは、好ましくは50℃未満、より好ましくは40℃未満の温度を有する。特定の実施形態において、該乳化剤は、飽和又は不飽和モノグリセリドを包含する。該組成物は、メイラード反応の少なくとも1種の触媒、少なくとも1種の追加の嗜好性強化剤、又はその両方をさらに含むことができる。
[0073]別の態様において、本発明は、少なくとも1種の食用成分及び少なくとも1種のメイラードフレーバー組成物を含む食用組成物を提供する。好ましい実施形態において、該食用組成物は、約0.001%〜約50%のメイラードフレーバー組成物を含む。該食用組成物は、好ましくは食品、ダイエタリーサプリメント、薬剤、又は他の食用材料、最も好ましくは食品組成物である。
[0074]他の実施形態において、該食用組成物は、少なくとも1種のアニマルダイジェストなどの追加の嗜好性強化剤をさらに含む。該メイラードフレーバー組成物が添加された食用組成物は、該メイラードフレーバー組成物を含有しない対照食用組成物と比較して、測定可能なほど強化された嗜好性を有することが好ましい。いくつかの実施形態において、該食用組成物は、該対照食用組成物より少なくとも10%好ましい。他の実施形態において、20、30、40、又は50%の向上が観察された。他の実施形態において、該食用組成物は、該対照食用組成物より最大で2:1、3:1又はそれ以上に好ましい。一実施形態において、該食用組成物は食品組成物である。別の実施形態において、該食品組成物は、動物食品、例えば、ペットフード又はコンパニオンアニマルフードなどとして配合される。
[0075]別の態様において、本発明は、食用組成物の嗜好性を強化する方法を提供する。該方法は、メイラードフレーバー組成物が添加されていない対照と比較して食用組成物の嗜好性を強化するのに有効な量で少なくとも1種のメイラードフレーバー組成物を食用組成物に添加するサブステップを含む。添加されるメイラードフレーバー組成物の量は、該食用組成物の約0.001%〜約50%であることが好ましい。本発明は、これらの方法を使用して生成される食用組成物も提供する。
[0076]別の態様において、本発明は、少なくとも1種の食用成分及び油中水エマルジョン、マイクロエマルジョン、又は食用の脂肪若しくは油を含む連続脂質相及び水性溶媒を含む分散水相を含む別の逆構造相を含む食品組成物を提供する。該水性溶媒には、少なくとも、遊離カルボニルを有する食用の還元反応物、及びアミノ基を含有する食用の第2の反応物、及び8未満のHLBを有する乳化剤が溶解している。該還元反応物及び該第2の反応物は、好適な条件下でメイラード反応を経て少なくとも1種のメイラード反応生成物を形成することができる。該エマルジョン又はマイクロエマルジョンは、約0.3%〜約95%の水性溶媒及び約5%〜約99.7%の脂質+乳化剤を含むことが好ましい。該構造化脂質相は、より好ましくは約0.5%〜約75%、最も好ましくは約0.5〜約25%の水性溶媒を含む。好ましい乳化剤としては、飽和及び不飽和モノグリセリドが挙げられる。
[0077]一実施形態において、該食品組成物は、該還元反応物及び該第2の反応物から少なくとも1種のメイラード反応生成物が形成する熱処理ステップ又は貯蔵条件に付される。メイラード反応生成物を形成することができる外界温度を超える温度での任意の熱処理ステップが本明細書において有用である。一実施形態において、該食品組成物はペットフード組成物である。現時点で好ましい実施形態において、該組成物は、少なくとも1種の追加の嗜好性強化剤を含む。
[0078]別の態様において、本発明は、(1)1種又は複数の食用成分並びに(2)脂質を含む連続脂質相及び水性溶媒を含む分散水相を含む1種又は複数の構造化脂質を含む食用組成物であって、該水相が、少なくとも、遊離カルボニル基を有する第1の反応物、及び該第1の反応物の遊離カルボニルとの反応に利用可能なアミノ基を有する第2の反応物を含有する食用組成物を提供する。
[0079]食用成分は、該構造化脂質に適合した任意の食用成分である。該食用成分は、加熱、例えば、加温若しくは調理を必要とする、又はそれによりいっそう美味となるものであることが好ましい。
[0080]該食用組成物は、1種又は複数の食用成分を1種又は複数の構造化脂質と組み合わせることにより作製される。該組成物は、貯蔵するか、又は必要とされるまで、例えば、摂取又はさらなる調製及び後の摂取のために別の方法で保持することができる。
[0081]これらの組成物は、そのまま摂取することができるが、摂取の前に加熱することが好ましい。そのまま摂取すると、該第1及び第2の反応物が反応して、該食用組成物の嗜好性を増大するメイラード反応生成物が生成する。反応は発生するが、それは最適な速度より遅い。加熱する場合、該組成物は、摂取のための食用成分を調製するのに有用な温度まで、一般に調理又は他の方法で該組成物を加熱することにより加熱される。加熱時に、該第1及び第2の反応物が反応して1種又は複数のメイラード反応生成物が生成する。加熱により反応プロセスが促進され、加熱することなく生成したであろうものより多くのメイラード反応生成物が生成する。そのようなメイラード反応生成物は、特に加熱により作製される量で生成されると、該食用組成物の嗜好性を増大する。
[0082]該食用組成物の調製、及びメイラード反応の誘発に適した任意の温度が好適である。一般に、該組成物は、約60℃〜約400℃の温度まで加熱される。様々な実施形態において、該組成物は、約60℃〜350℃、300℃、250℃、233℃、又は220℃の温度まで加熱される。他の実施形態において、該組成物は、約70℃〜180℃、約80℃〜120℃、又は約80℃〜100℃の温度まで加熱される。該構造化脂質を含有する組成物を加熱することにより、該第1及び第2の反応物が反応し、該組成物の嗜好性を増大するメイラード反応生成物が形成する。該食用組成物は、任意の好適な手段により加熱することができる。一般に、該組成物は、オーブン中でベーキング又は調理されるか、レンジ又は火により、例えば、鍋、深鍋、若しくは他の好適な容器中で加熱、蒸気加熱されるか、又はマイクロ波オーブンを使用して加熱される。
[0083]該第1及び第2の反応物は、該組成物中の食用成分に適合した任意のそのような反応物でもよい。様々な実施形態において、該第1及び第2の反応物は、(1)1種若しくは複数の還元糖及び1種若しくは複数のアミノ酸又は(2)1種若しくは複数の還元糖及び1種若しくは複数のタンパク質である。
[0084]好ましい実施形態において、該構造化脂質は該食用成分と混合され、該食用成分に局所的に塗布される、該成分の中若しくはその上の好ましい位置若しくは区画の上若しくはその中へ添加されるか、又は別の方法で該成分中若しくはその上に均等若しくは不均等に分散される。
[0085]一実施形態において、給仕するために加熱される食品組成物、例えば、ベーキングされる製品は、該製品成分及び1種又は複数の1種又は複数の構造化脂質を含む。該生成物はオーブン中に置かれ、該生成物をベーキングするのに適した温度まで加熱される。該生成物がベーキングされるにつれて、その熱により該第1及び第2の反応物を伴う反応が誘発される。該反応により、該食用組成物の嗜好性を強化するメイラード反応生成物が生成する。
[0086]好ましい実施形態において、該食用組成物は、動物による摂取に適した食品組成物、より好ましくはコンパニオンアニマルによる摂取に適した食品組成物、最も好ましくはペットによる摂取に適した食品組成物である。一実施形態において、該食用組成物は、マイクロ波オーブンでの加温に適したペットフードである。該ペットフードは、該食品中にメイラード反応生成物を生成するように充分に加熱され、ペットに提供される。
[0087]別の態様において、本発明は、(1)1種又は複数の食用成分並びに(2)脂質を含む連続脂質相及び水性溶媒を含む分散水相を含む1種又は複数の構造化脂質であって、該水相が、少なくとも、遊離カルボニル基を有する第1の反応物、及び該第1の反応物の遊離カルボニルとの反応に利用可能なアミノ基を有する第2の反応物を含有する構造化脂質を含む食用組成物を加熱することにより生成する組成物を提供する。該組成物は、本明細書に記載の組成物を加熱することにより得られるメイラード反応生成物の存在により、強化された嗜好性を有する。
[0088]別の態様において、本発明は、食用組成物の嗜好性を強化するのに適したキットを提供する。該キットは、単一のパッケージの中の別々の容器中又は仮想パッケージの中の別々の容器中に、キット構成要素に応じて適切に、1種又は複数のメイラードフレーバー組成物並びに(1)動物による摂取に適した1種若しくは複数の成分、(2)1種若しくは複数の嗜好性強化剤、(3)キット構成要素を組み合わせて食品組成物の嗜好性を強化するのに有用な組成物を生成するための指示、(4)動物の利益のためにメイラード反応生成物、メイラードフレーバー組成物、若しくはキットの他の構成要素を使用するための指示、(5)キット構成要素を調製若しくは組み合わせて動物に投与するための組成物を生成するための容器、例えば、ボウル、容器、袋など、(6)1種若しくは複数のキット構成要素を混ぜ合わせる手段、例えば、スプーン、へら、若しくは他の好適な器具など、又は(7)組み合わせられた若しくは調製されたキット構成要素を動物に投与する手段、例えば、ボウル、スプーン、瓶、カップ等のうちの1つ又は複数を含む。
[0089]一実施形態において、該メイラードフレーバー組成物は、少なくとも1種のメイラード反応生成物、並びに、例えば、少なくとも0.1%の水性溶媒、及び少なくとも50%の脂質+乳化剤を含む構造化脂質相を含む。該乳化剤は8未満のHLBを有し、該脂質は食用の油又は脂肪であることが好ましい。好ましい実施形態において、該メイラード反応生成物は該構造化脂質相内で生成される。
[0090]本明細書において提供される他のキットとしては、単一のパッケージの中の別々の容器中、又は仮想パッケージの中の別々の容器中に、食用の脂肪若しくは油を含む連続脂質相及び遊離カルボニルを有する食用の還元反応物とアミノ基を含有する食用の第2の反応物とが少なくとも溶解した水性溶媒を含む分散水相並びに乳化剤を含む油中水エマルジョン又はマイクロエマルジョンを含む、食品組成物の嗜好性を強化するのに適したキットが挙げられる。該乳化剤は8未満のHLBを有することが好ましい。該還元反応物及び該第2の反応物は、好適な条件下でメイラード反応を経て少なくとも1種のメイラード反応生成物を形成することができることが好ましい。該エマルジョン又はマイクロエマルジョンは、好ましい実施形態において、約0.5%〜約25%の水性溶媒、及び約75%〜約99.5%の脂質+乳化剤を含む。該キットは、(1)動物による摂取に適した1種若しくは複数の成分、(2)1種若しくは複数の嗜好性強化剤、(3)キット構成要素を組み合わせて食品組成物の嗜好性を強化するのに有用な組成物を生成するための指示、(4)組み合わせているかどうかにかかわらずキット構成要素に熱処理ステップを適用して1種若しくは複数のメイラード反応生成物を生成することに関する指示、(5)動物の利益のためにメイラード反応生成物、メイラードフレーバー組成物、及びキットの他の構成要素を使用するための指示、(6)キット構成要素を調製若しくは組み合わせて動物に投与するための組成物を生成するための容器、例えば、ボウル、容器、袋、箱等、(7)1種若しくは複数のキット構成要素を混ぜ合わせる手段、例えば、スプーン、へら、若しくは他の器具など、又は(8)組み合わせられた若しくは調製されたキット構成要素を動物に投与する手段、例えば、皿、ボウル、スプーン、瓶、ガラス等のうちの1つ又は複数をさらに含む。
[0091]さらなる態様において、本発明は、少なくとも1種のメイラード反応生成物並びに少なくとも0.1%の水性溶媒、及び少なくとも50%の脂質+乳化剤を含む構造化脂質相を含むメイラードフレーバー組成物に関する情報、又はその使用に関する指示を伝達する手段であって、該乳化剤が8未満のHLBを有し、該脂質が食用の油又は脂肪を包含し、該メイラード反応生成物が該構造化脂質相内で生成され、該情報、又は該指示が、(1)少なくとも1種の食用成分と同時に該組成物を動物に投与するための指示、(2)食品組成物の嗜好性を強化するために該組成物を使用する1種若しくは複数の方法に関する指示、(3)該組成物の使用を含めた、強化された嗜好性を有する食品を必要としている動物、又は疾患若しくは他の健康状態が原因で食欲が減退している動物に適切な栄養を提供することに関する情報、(4)嗜好性及び食欲に関する情報、(5)栄養不足、食欲不振を引き起こす状態、若しくは消耗病、又はそれらからの回復、又は予防若しくは治療の物理的、細胞的及び生化学的結果に関係する情報、或いは(6)該組成物に関係する、若しくは該組成物が添加される食品組成物の嗜好性に関係する比較情報若しくは試験結果のうちの1つ又は複数に関する、手段を提供する。
[0092]様々な実施形態において、該伝達手段は、該情報又は指示を含有する物理的若しくは電子文書、デジタル記憶媒体、光記憶媒体、オーディオプレゼンテーション、オーディオビジュアルディスプレイ、又はビジュアルディスプレイを包含する。該手段は、表示されたウェブサイト、ビジュアルディスプレイキオスク、パンフレット、製品ラベル、添付文書、広告、チラシ、公示、オーディオテープ、ビデオテープ、DVD、CD−ROM、コンピューター可読チップ、コンピューター可読カード、コンピューター可読ディスク、USB装置、Fire Wire装置、コンピューターメモリ、又はそれらの任意の組合せでもよい。
[0093]別の態様において、本発明は、少なくとも1種のメイラード反応生成物並びに少なくとも0.1%の水性溶媒、及び少なくとも50%の脂質+乳化剤を含む構造化脂質相を一般に含むメイラードフレーバー組成物であって、該乳化剤が8未満のHLBを有し、該脂質が食用の油又は脂肪を包含し、該メイラード反応生成物が該構造化脂質相内で生成されるメイラードフレーバー組成物を含むパッケージを提供する。該パッケージは、該パッケージ上又はそこに貼り付けられたラベル上に直接、該組成物が食品組成物の嗜好性を強化するのに有用であることを示す単語(複数可)、画像、デザイン、ロゴ、図形、記号、頭字語、スローガン、フレーズ、若しくは他の意匠、又はそれらの組合せを含有する。一実施形態において、該パッケージ中のメイラードフレーバー組成物は食用組成物の成分である。別の実施形態において、該パッケージ中のメイラードフレーバー組成物は食品組成物の成分である。
[0094]本発明は、以下の実施例によりさらに例示することができるが、実施例は単に例示の目的のために含むものであり、特に別段の定めのない限り、本発明の範囲を制限することを意図したものではないことは理解されよう。
[材料及び方法]
(実施例1〜8)
[0095]以下の方法(「方法1」)を使用して、いくつかの実施例において使用する組成物を調製した。還元糖、アミノ酸、触媒(使用する場合)、及び酸又は塩基(使用する場合)を水に添加し、溶解するまで撹拌し、水溶液を得た。pHを調製することなく、水溶液を脂肪又は油及び親油性添加剤と混合した。得られた混合物を500〜3000rpmで1〜5分間撹拌して、連続脂質相と、乳化又はマイクロ乳化している水ドメインを特徴とする分散水相とを含む油中水エマルジョンを生成する。そのような油中水エマルジョンは、本明細書において「構造化脂質相」と呼ぶ。
[0096]メイラード反応を促進するために、構造化脂質相を約85℃〜180℃まで5〜180分間加熱した。加熱の間撹拌し続けた。次いで、確実に均一に冷却するように撹拌しながら温度を約45℃〜60℃まで低下させた。
[0097]方法1により、メイラード反応生成物、例えば、メイラードフレーバーを含有するフレーバー組成物(「メイラードフレーバー組成物」)が生成する。メイラードフレーバー組成物は、使用するまで10℃〜60℃で貯蔵する。
[0098]方法1に従って調製したメイラードフレーバー組成物を使用して食品組成物を調製する場合、メイラードフレーバー組成物は、食品組成物全体に基づいて約0.001重量%〜約9重量%の量で、食品組成物上に噴霧するか、又は食品組成物に添加する脂肪又は油に簡便に添加することができる。他のフレーバーと共に使用する場合、肝臓及び/又は内臓を含めた清潔な動物組織に対して加水分解酵素を使用することにより調製されるフレーバー、例えば、アニマルダイジェストを含めた他のフレーバーは、食品組成物に添加又は塗布することができる。
[0099]以下の方法(「方法2」)を使用して、いくつかの実施例において使用する組成物を調製した。水溶液を脂肪又は油及び親油性添加剤と混合する前にpHを5.5に調整したことを除いて、方法1のステップを繰り返した。方法2に従って調製したメイラードフレーバー組成物は、食品組成物全体に基づいて約0.001重量%〜約9重量%の量で、食品組成物上に噴霧するか、又は食品組成物に添加する脂肪又は油に添加する。他のフレーバーと共に使用する場合、他のフレーバーを食品組成物に添加するか又は食品組成物上に塗布した。
[00100]以下の方法(「方法3」)を使用して、いくつかの実施例において使用する組成物を調製した。水溶液を脂肪又は油及び親油性添加剤と混合する前にpHを7.5に調整したことを除いて、方法1のステップを繰り返した。方法3に従って調製したメイラードフレーバー組成物を使用して食品組成物を調製する場合、食品組成物全体に基づいて約0.001重量%〜約30重量%の量で、食品組成物上に噴霧するか、又は食品組成物に添加した脂肪又は油にメイラードフレーバー組成物を添加した。他のフレーバーと共に使用する場合、他のフレーバーを食品組成物に添加するか又は食品組成物に塗布した。
(実施例1)
[00101]材料:以下の材料を使用した。D−キシロース、Biochemica Fluka(Buchs、CH);グリシン、Biochemica Fluka(Buchs、CH);ディモダンU Danisco(Copenhagen、DK);大豆油Nutriswiss(Lyss、スイス);リン酸二水素ナトリウム、一水和物、p.A.Merck(Dietikon、CH);及び水Milli Qa−10、Millipore(FR)。
[00102]分析:残留するキシロースの分析をHPAECにより以下の通り実施した。自動サンプリング装置(10μL試料ループを有するモデルAS−50)、オンライン脱気を有するグラジエントポンプ(モデルGP−50)及び電気化学的検出器(モデルED−40)からなるDionexイオンクロマトグラフィー装置(DX500、Dionex、Sunnyvale、CA)を使用してHPAECによりキシロースを分析した。内径250mm×2mmのCarboPac PA−1陰イオン交換カラム(Dionex)及び内径50mm×2mmのCarboPac PA−1ガードカラム(Dionex)で分離を成し遂げた。溶媒混合物(92:8、v/v)、水及びNaOH(300mmol/L)を使用して分析をイソクラティックで実施した。各分析サイクルの後に、NaOH(300mmol/L)による該カラムの15分間の洗浄及び再生並びに初期のイソクラティック条件による該カラムの10分間の平衡化を実施した。流量は0.25mL/分であった。感度を増大させるために、カラム溶出液を検出の前にNaOH(300mmol/L、0.3mL/分)と混合した。金作用電極を備えた電気化学的検出器によりキシロース(RT=15分)を定量した。電極のパルス電位は以下の通りであった。E1=0.1V、0〜400ミリ秒、E2=−2.0V、410〜420ミリ秒、E3=0.6V、430ミリ秒、E4=−0.1V、440〜500ミリ秒。定量は、知られている量の純粋化合物を含有する標準液のものとピーク面積を比較することにより、校正曲線に基づいていた。各試料を2回注入した。Milli−Q装置(Millipore、Bedford、MA)製の超高純度脱イオン水(比抵抗率g 18.2MΩcm)を使用して該溶液及び溶出液を調製した。先にヘリウムガスで脱気した炭酸塩を含まない50〜52%(w/w)NaOH水溶液を希釈することにより、溶出液として使用したNaOH溶液を調製した。
[00103]方法1を使用して第1のメイラードフレーバー組成物を生成した。メイラード反応の反応物としてグリシン及びキシロースを使用した。第1の組成物を生成するために、2.43gのキシロース、1.215gのグリシン及び6.355gのホスフェート緩衝液(0.2モル/L、pH6)を含有する溶液を調製した。該溶液のアリコート(0.09g)、ディモダンU(0.54g)及び大豆油(0.27g)をパイレックスチューブに入れ、該チューブを40℃の水浴中で加熱した。試料の温度が40℃に達すると、該チューブをボルテックスで撹拌して相を均一化し、次いで、室温まで冷却した。油中水マイクロエマルジョンを得た。試料を120℃のシリコーン浴中に置き、30分間加熱した。冷却後、ジエチルエーテル(10mL)を油中水マイクロエマルジョンに添加し、混合物を45分振盪させて油中水マイクロエマルジョンを分解した。次いで、水(20mL)を添加し、混合物を30分振盪させた。最後に、混合物を4000rpmで20分間遠心分離機にかけて水相及び有機相を分離した。水相をPVDFフィルター(ポリフッ化ビニリデン、0.22μm/25mm)に通して濾過し、高性能陰イオン交換クロマトグラフィー(HPAEC)により分析した。これが本発明の組成物である。
[00104]国際公開第2007060177A1号パンフレットに開示の方法を使用して、やはりグリシン及びキシロースを反応物として使用して第2のメイラードフレーバー組成物を生成した。第2の組成物を生成するために、2.43gのキシロース、1.215gのグリシン及び6.355gのホスフェート緩衝液(0.2モル/L、pH6)を含有する溶液を調製した。該溶液のアリコート(0.09g)、ディモダンU(0.54g)及び大豆油(0.27g)をパイレックスチューブに入れ、該チューブを40℃の水浴中で加熱した。試料の温度が40℃に達すると、該チューブをボルテックスで撹拌して相を均一化し、次いで、室温まで冷却した。リン酸緩衝液(0.2モル/L、pH6)中に0.73%のカゼインナトリウムを含有する溶液(19g)を添加した。Dr.Hielscher Ultraschallprozessor 400(設定サイクル1、約2分間振幅70%)を使用して分散液を得た。分散手順の最後に、分散相の温度は52℃と60℃の間であった。このプロセスにより、水中油エマルジョンが生成し、その油滴は国際公開第2007060177A1号パンフレットによる水中油エマルジョンの内部構造を有していた。室温への冷却後、試料を120℃のシリコーン浴中に置き、30分間加熱した。キシロースを分散油中水エマルジョンから以下の通り単離した。冷却後、ジエチルエーテル(10mL)を分散中間相に添加し、混合物を45分振盪させて分散油中水マイクロエマルジョンを分解した。次いで、混合物を4000rpmで20分間遠心分離機にかけて水相及び有機相を分離した。水相を脱イオン水で20回希釈し、PVDFフィルター(ポリフッ化ビニリデン、0.22μm/25mm)に通して濾過し、HPAECにより分析した。これは引用文献において教示されている先行技術の組成物である。
[00105]国際公開第27060177A1号パンフレットに開示の方法を使用して、やはりグリシン及びキシロースを反応物として使用し、反応基質としての水においてメイラード反応を実施して、第3のメイラードフレーバー組成物を生成した。グリシン(0.011g、0.14mmol)及びキシロース(0.021g、0.14mmol)の10mLのリン酸緩衝液(0.2モル/L、pH6.0)溶液を120℃で30分間30mLパイレックスチューブ中で加熱した。冷却後、反応混合物を脱イオン水で20回希釈し、PVDFフィルター(ポリフッ化ビニリデン、0.22μm/25mm)に通して濾過し、HPAECにより分析した。
[00106]各組成物は、それぞれ0.2重量%のキシロース及び0.1重量%のグリシンを含有していた。3種全ての組成物を同じ温度及び同じ時間、すなわち、120℃で30分間加熱して、キシロースを使用してメイラード反応を引き起こした。30分後、メイラード反応の程度の指標として異なる試料中に残留するキシロースの量を求めた。第1の組成物中に残留するキシロースは1.5%、第2の組成物中に残留するキシロースは75.8%、及び第3の組成物中に残留するキシロースは77.7%であった。
[00107]これらの結果は、驚くべきことに、第2の組成物(24.2%)、及び第3の組成物(22.3%)と比較して第1の組成物におけるメイラード反応物(糖)のメイラード反応生成物への変換率(98.5%のキシロースが分解された)の大幅な増加を示す。糖変換率のかなりの向上は予想外であった。本発明は、所与の量の反応物に対して、かなりより多くのメイラード反応生成物、したがって、より多くのフレーバーを含有するメイラードフレーバー組成物を生成する。
(実施例2)
[00108]表1で示す成分を使用してメイラードフレーバー組成物を調製するのに方法2を使用した。構造化脂質相を95℃の温度まで120分間加熱した。犬による摂取に適した食品組成物を2食分調製し、一方はメイラードフレーバー組成物を含有し(試験)、もう一方はメイラードフレーバー組成物を含有していなかった(対照)。5%のメイラードフレーバー組成物を脂肪又は油中に添加することにより試験食品組成物を調製し、次いで、該食品組成物の重量に基づいて8.6%のこのフレーバー付けした脂肪又は油を外側にコーティングした。メイラードフレーバー組成物を添加することなく対照食品組成物を調製し、したがって該食品組成物の重量に基づいて8.6%の脂肪又は油を直接外側に噴霧した。
[00109]20匹の犬からなる犬のパネルに2種類の食品組成物を給餌して、2つのボウルで嗜好性を判定する標準的給餌法を使用して嗜好性を判定した。各犬に予め計量した試験及び対照食品組成物のボウルを与えた。各食品組成物をわずか20分だけ同時に各動物に提示した。食べ残しの食品組成物を計量した後、食品組成物摂取量を各食品組成物について求めた。対照食品組成物より試験食品組成物を好むことが、以下の通り計算した各食品組成物の摂取率に反映された。
試験食品摂取%=試験食品組成物摂取g/(試験食品組成物摂取g+対照食品組成物摂取g)×100
[00110]対応のあるt検定を使用して、試験食品組成物の摂取率が対照食品組成物と有意に異なるかどうか(p<.05)を判定した。試験の結果は、犬が対照食品組成物より試験食品組成物を有意に好んだ(p<.05)ことを示した。試験食品組成物の平均摂取率は72%であった。対照食品組成物の平均摂取率は28%であった。
(実施例3)
[00111]表1で示す成分を使用してメイラードフレーバー組成物を調製するのに方法2を使用した。構造化脂質相を95℃の温度まで120分間加熱した。猫による摂取に適した食品組成物を2食分調製し、一方はメイラードフレーバー組成物を含有し(試験)、もう一方はメイラードフレーバー組成物を含有していなかった(対照)。5%のメイラードフレーバー組成物を脂肪又は油中に添加することにより試験食品組成物を調製した。次いで、該食品組成物の重量に基づいて8.5%のこのフレーバー付けした脂肪又は油を外側にコーティングした。メイラードフレーバー組成物を添加することなく対照食品組成物を調製し、したがって該食品組成物の重量に基づいて8.5%の脂肪又は油を直接外側にコーティングした。
[00112]対照食品より試験食品を好むことを、20匹の猫の嗜好性実験で、合計で402匹の猫で評価した。各試験及び対照食品組成物を各猫に16時間の期間、同時に提示し、電子給餌装置を介して自動的に摂取量を測定した。試験食品が実験の50%で左側にあり、実験の50%で右側にあるように、対照及び試験食品組成物のボウル位置を実験の半分で変えてその影響を相殺した。対照食品組成物より試験食品組成物を好むことが、以下の通り計算した各飼料の摂取率に反映された。
%摂取量試験食品組成物=試験食品組成物摂取g/(試験食品組成物摂取g+対照食品組成物摂取g)×100
[00113]対応のあるt検定を使用して、試験食品組成物の摂取率が対照食品組成物と有意に異なるかどうか(p<.05)を判定した。猫の実験全体に関する総合的な好みは、試験食品組成物が有意に好ましいということを示し、平均摂取率が対照食品組成物の37%に対して63%であった。(p<.05)。
Figure 2011526781
(実施例4)
[00114]表2で示す成分を使用してメイラードフレーバー組成物を調製するのに方法3を使用した。構造化脂質相を105℃の温度まで60分間加熱した。得られたメイラードフレーバー組成物は、暗褐色の呈色を示した。
Figure 2011526781
[00115]対照試料を以下の通り調製した。水(72.36%)中のグルコース(3.84%)、キシロース(6.42%)、グリシン(8.13%)、システイン(2.60%)、及びプロリン(6.65%)の混合物を105℃の温度まで60分間加熱した。次いで、この水溶液(10.00%)を鶏脂肪(31.60%)と蒸留モノグリセリド(58.40%)との混合物に添加し、得られた混合物を室温で1分間撹拌して構造化脂質相を生成した。水中で反応したメイラード生成物を含有する得られた構造化脂質相は、明るいオレンジ色呈色を示し、それは、水におけるメイラード反応の前進が構造化脂質相におけるものより少ないことを示していた。
[00116]官能評価のために、メイラードフレーバー組成物及び対照試料を鶏脂肪(25:75メイラードフレーバー組成物又は対照試料:鶏脂肪)で希釈した。官能評価すると、より強力なローストチキンフレーバーを有するため、メイラードフレーバー組成物でフレーバー付けした鶏脂肪が、対照試料を含有する鶏脂肪より好まれた。メイラードフレーバー組成物でフレーバー付けした鶏脂肪は、そのバランスのよいチキンフレーバーも好まれた。対照試料を含有する鶏脂肪は、硫黄のような異臭の影響を受けていた。熱湯に加えると、メイラードフレーバー組成物が(0.1%で)好ましいローストチキンフレーバーをもたらした。対照的に、対照試料は、かすかに感知できる肉のようなフレーバーしかもたらさなかった。適切な量のチキンブイヨン(Maggi)を含有する熱湯に(0.1%で)加えると、メイラードフレーバー組成物がブイヨンのチキンフレーバーを除去し、ローストの特性をより付与したが、一方、対照試料は、チキンブイヨン単独の場合と比較して任意の感知できるフレーバー変化を提供しなかった。
(実施例5)
構造流体及び水相中の重要な揮発性物質2−フルフリルチオール(FFT)及び2−メチル−3−フランチオール(MFT)における収率
[00117]材料:以下の材料を使用した。D−キシロース、Biochemica Fluka(Buchs、CH);L−システイン、Biochemica Fluka(Buchs、CH);ディモダンU Danisco(Copenhagen、DK);大豆油Nutriswiss(Lyss、スイス);リン酸二水素ナトリウム、一水和物、p.A.Merck(Dietikon、CH);及び水Milli Qa−10、Millipore(FR)。
[00118]リン酸緩衝液中での予備反応:システイン(6.46g)及びキシロース(24g)のナトリウムリン酸緩衝液(79.54g、0.2モル/L、pH5.5)溶液をシラン処理した20mLの各クリンプキャップバイアル(Chromacol)に配分し(5ml)、95℃のシリコーン浴中で加熱した。規定の時間間隔で2つのバイアルをシリコーン浴から取り出し、内部標準物質を各バイアルに添加した(50μLペンタン中の5.53μgの[2H2]−FFT及び50μLペンタン中の14.6μgの[2H3]−MFT)。各バイアルをボルテックスで撹拌し、室温への冷却後、それらを冷蔵庫で一晩貯蔵した。翌日、それらをガスクロマトグラフィー質量分析により分析した。
[00119]構造化脂質中での予備反応:システイン(1.62g)及びキシロース(6.0g)のナトリウムリン酸緩衝液(17.38g、0.2モル/L、pH5.5)溶液を、ディモダンU(2.82g)及び大豆油(1.41g)を含有する20mLの各クリンプキャップバイアル(Chromacol)に配分した(a0.75g)。中間相を形成するために、反応系が液体になるまで各バイアルを最初に95℃のシリコーン浴中で加熱し、次いで、それらを激しくボルテックスした。次いで、各バイアルを95℃で規定の期間加熱した。加熱の間、各バイアルをボルテックスで60分毎に撹拌した。規定の時間間隔で2つのバイアルをシリコーン浴から取り出し、内部標準物質を各バイアルに添加した(50Lペンタン中の5.53gの[2H2]−FFT及び50Lペンタン中の14.6gの[2H3]−MFT)。各バイアルをさらに5分間加熱し、次いで、ボルテックスで撹拌した。室温への冷却後、各バイアルを一晩冷蔵庫で貯蔵し、翌日、ガスクロマトグラフィー質量分析により分析した。
[00120]質量分析と結合したガスクロマトグラフィーと組み合わせたヘッドスペース固相マイクロ抽出(HS−SPME−GC−MS)によりMFT及びFFTの定量を実施した。20℃で少なくとも1時間の平衡化後、繊維[ポリジメチルシロキサン−ジビニルベンゼン(PDMS−DVB)、膜厚=65μm、Supelco]を20℃で30分間、ガラスバイアル中の試料の上のヘッドスペースに撹拌することなく曝露した。サンプリング後、内径0.75mmのライナー(Supelco)を備えたGCインジェクター中にSPME繊維を5分間置き、250℃で加熱した。HP−PONA毛管カラム(Agilent):50m×0.20mm、膜厚0.50μmを備えたMSD5973Nと連動したGC6890A(両方ともAgilent、Palo Alto、CA)でGC−MS分析を実施した。ヘリウムをキャリヤーガスとして使用した(1.0mL/分、一定流量)。オーブン温度プログラムは以下の通りであった。25℃(2分)、40℃/分で50℃まで(1分間)、6℃/分で240℃まで(10分間)。電子衝撃(EI)MSスペクトルが70eVで発生した。イオン源の温度は280℃であった。走査モードで分析物の分子イオンを測定することにより、同位体希釈法IDA(5)によるMFT及びFFTの定量を実施し(MFT:m/z=114、FFT:m/z=114)、内部標準物質を標識した([2H3]−MFT:m/z=117、[2H2]−FFT:m/z=116)。
[00121]結果:pH=5.5での反応の6時間後、キシロース1モルあたりのマイクロモル単位での揮発性物質の量は、緩衝液中のMFTについては9.4、構造化脂質中のMFTについては94.7、緩衝液中のFFTについては18.9、及び構造化脂質相のFFTについては139であった。
(実施例6)
[00122]表3で示す成分を使用して構造化脂質相を調製した。還元糖及びアミノ酸を水に添加し、溶解するまで撹拌し、水溶液を得た。大きいビーカー中で均一な溶液が形成するまで60℃でPGPRをパームオレインと混合した。別のビーカー中で、やはり60℃で完璧に溶解するまでカラギーナンを該水溶液と混合した。形成した親油性混合物を60℃で維持し、次いで、ボルテックスにより撹拌した。該水溶液を親油性混合物にゆっくりと添加した。混合物を20分間撹拌した。その後、ボルテックスを除去し、0〜6.5に増大する速度で合計2分間ポリトロンチップを使用した。
Figure 2011526781
[00123]構造化脂質相をチルドパン生地の外側に(該食品の重量に基づいて0.5%で)コーティングした。次いで、コーティングしたパン生地(試験食品)を+4℃で一晩貯蔵した。
[00124]対照試料を以下の通り調製した。グルコース(4.75%)、ラムノース(0.95%)、フルクトース(5.70%)、システイン(2.85%)、及びプロリン(18.90%)を水(66.85%)に添加し、溶解するまで撹拌し、水溶液を得た。次いで、この水溶液をチルドパン生地の外側に(該食品の重量に基づいて0.35%で、対照と試験食品の間の還元糖及びアミノ酸レベルが確実に同様となるように)コーティングした。次いで、コーティングしたパン生地(対照食品)を+4℃で一晩貯蔵した。
[00125]官能評価のために、試験食品及び対照食品をマイクロ波オーブン中で加熱した(1分30秒、750W)。マイクロ波加熱の間に室内で感知される香気及びマイクロ波で加熱した食品のフレーバーを選択されたパネルが評価した。該パネルは、対照食品の香気及びフレーバーが、コーティングしていないチルドパン生地のもの(イースト発酵させたパンの香気/フレーバー)と区別できなかったが、一方、試験食品は濃厚な焼きたてのパンの香気/フレーバーの印象を与えたと感じた。
(実施例7)
[00126]表4で示す成分を使用して構造化脂質相を調製した。還元糖及びアミノ酸を水に添加し、溶解するまで撹拌し、水溶液を得た。pHを調製することなく、該水溶液を脂肪又は油及び親油性添加剤と混合した。均一な溶液を得るまで菜種油及びディモダンUを60℃で一緒に混合した。得られた混合物を60℃で加熱し、均一な混合物を得るまでボルテックスで混合した。
Figure 2011526781
[00127]構造化脂質相をチルドパン生地の外側に(該食品の重量に基づいて1.5%で)コーティングした。次いで、コーティングしたパン生地(試験食品)を+4℃で一晩貯蔵した。
[00128]対照試料を以下の通り調製した。グルコース(4.75%)、ラムノース(0.95%)、フルクトース(5.70%)、システイン(2.85%)及びプロリン(18.90%)を水(66.85%)に添加し、溶解するまで撹拌し、水溶液を得た。次いで、この水溶液をチルドパン生地の外側にコーティングした(該食品の重量に基づいて0.15%で、対照と試験食品の間の還元糖及びアミノ酸レベルが確実に同様となるように)。次いで、コーティングしたパン生地(対照食品)を+4℃で一晩貯蔵した。
[00129]官能評価のために、試験食品及び対照食品をマイクロ波オーブン中で加熱した(1分30秒、750W)。マイクロ波加熱の間に室内で感知される香気及びマイクロ波で加熱した食品のフレーバーを選択されたパネルが評価した。該パネルは、対照食品の香気及びフレーバーが、コーティングしていないチルドパン生地のもの(イースト発酵させたパンの香気/フレーバー)と区別できなかったが、一方、試験食品は濃厚な焼きたてのパンの香気/フレーバーの印象を与えたと感じた。
(実施例8)
[00130]表5で示す成分を使用して構造化脂質相を調製した。還元糖及びアミノ酸を水に添加し、溶解するまで撹拌し、水溶液を得た。大きいビーカー中で均一な溶液が形成するまで60℃でディモダンUをパームオレインと混合した。別のビーカー中で、該水溶液を60℃まで加熱した。形成した親油性混合物を60℃で加熱したまま維持し、次いで、ヘリックスにより撹拌した。該水溶液を親油性混合物にゆっくりと添加した。合計で20分間撹拌した。その後、ヘリックスを除去し、0〜6.5に増大する速度で合計2分間ポリトロンのチップを使用した。
Figure 2011526781
[00131]構造化脂質相をチルドパン生地の外側に(該食品の重量に基づいて0.7%で)コーティングした。次いで、コーティングしたパン生地(試験食品)を+4℃で一晩貯蔵した。
[00132]対照試料を以下の通り調製した。グルコース(4.75%)、ラムノース(0.95%)、フルクトース(5.70%)、システイン(2.85%)及びプロリン(18.90%)を水(66.85%)に添加し、溶解するまで撹拌し、水溶液を得た。次いで、この水溶液をチルドパン生地の外側に(該食品の重量に基づいて0.35%で、対照と試験食品の間の還元糖及びアミノ酸レベルが確実に同様となるように)コーティングした。次いで、コーティングしたパン生地(対照食品)を+4℃で一晩貯蔵した。
[00133]官能評価のために、試験食品及び対照食品をマイクロ波オーブン中で加熱した(1分30秒、750W)。マイクロ波加熱の間に室内で感知される香気及びマイクロ波で加熱した食品のフレーバーを選択されたパネルが評価した。該パネルは、対照食品の香気及びフレーバーが、コーティングしていないチルドパン生地のもの(イースト発酵させたパンの香気/フレーバー)と区別できなかったが、一方、試験食品は濃厚な焼きたてのパンの香気/フレーバーの印象を与えたと感じた。
[00134]本明細書において、本発明の典型的な好ましい実施形態を開示し、特定の用語を用いてきたが、それらは一般的及び説明的な意味でのみ使用したものであり、制限することを目的としたものではなく、本発明の範囲は特許請求の範囲に記載している。上記の教示に照らして本発明の多くの修正及び変更が可能であることは明らかである。したがって、当然のことながら、特許請求の範囲内においては、本発明は、具体的に記載したものとは別の方法で実施し得る。

Claims (69)

  1. 構造化脂質相及び少なくとも1種のメイラード反応生成物を含むメイラードフレーバー組成物。
  2. 前記構造化脂質相が約0.3%〜約95%の水性溶媒及び約5%〜約99.7%の脂質及び乳化剤を含み、前記乳化剤が8未満のHLBを有し、前記脂質が食用の油又は脂肪を包含し、前記メイラード反応生成物が構造化脂質相内にある、請求項1に記載の組成物。
  3. (a)脂質を含む連続脂質相、及び水性溶媒を含む分散水相を含む構造化脂質相を作製するステップであって、
    前記水相が、少なくとも、遊離カルボニル基を有する第1の反応物、及び前記第1の反応物の遊離カルボニルとの反応に利用可能なアミノ基を有する第2の反応物を含有する、ステップと、
    (b)少なくとも1種のメイラード反応生成物が形成するように、前記第1と第2の反応物の間でメイラード反応が起こるのに充分な時間及び温度条件下で前記構造化脂質相をインキュベートするステップと
    を含む方法により生成される、請求項1に記載の組成物。
  4. 前記構造化脂質相が逆マイクロエマルジョン又は油中水エマルジョンである、請求項1に記載の組成物。
  5. 前記乳化剤が飽和又は不飽和モノグリセリドを包含する、請求項2に記載の組成物。
  6. メイラード反応の少なくとも1種の触媒をさらに含む、請求項1に記載の組成物。
  7. 少なくとも1種の追加の嗜好性強化剤をさらに含む、請求項1に記載の組成物。
  8. (a)脂質を含む連続脂質相及び水性溶媒を含む分散水相を含む構造化脂質相を作製するステップであって、
    前記水相が、少なくとも、遊離カルボニル基を有する第1の反応物、及び前記第1の反応物の遊離カルボニル基との反応に利用可能なアミノ基を有する第2の反応物を含有する、ステップと、
    (b)少なくとも1種のメイラード反応生成物が形成するように、前記第1と第2の反応物の間でメイラード反応が起こるのに充分な時間及び温度条件下で前記構造化脂質相をインキュベートするステップと
    を含む、メイラードフレーバー組成物を作製する方法。
  9. 前記構造化脂質相が約0.1%〜約99.7%の脂質及び約0.3%〜約95%の水相を含み、前記脂質が油又は脂肪である、請求項8に記載の方法。
  10. 前記第1の反応物が、アルドース、ケトース若しくはウロン酸、又は、単糖類、二糖類、オリゴ糖類、多糖類若しくはそれらの加水分解生成物である、請求項8に記載の方法。
  11. 前記第1の反応物が、ペントース、ヘキソース、又はそれらの組合せである、請求項8に記載の方法。
  12. 前記第1の反応物が、グルコース、フルクトース、マンノース、マルトース、ラクトース、キシロース、アラビノース、又はそれらの任意の組合せである、請求項8に記載の方法。
  13. 前記第1の反応物が、少なくとも1つのカルボニル基を有するメイラード反応中間体、すなわちアルデヒド、ケトン、アルファヒドロキシカルボニル、又はジカルボニル化合物である、請求項8に記載の方法。
  14. 前記第2の反応物が、アミノ酸、ペプチド、タンパク質加水分解物、ポリペプチド、又はそれらの任意の組合せを包含する、請求項8に記載の方法。
  15. 前記構造化脂質相を作製するステップが、構造化脂質相を生成するように前記脂質及び前記水性溶媒を混合するサブステップを含み、前記混合サブステップが油中水エマルジョン又は油中水マイクロエマルジョンを形成するのに充分である、請求項8に記載の方法。
  16. 前記少なくとも第1及び第2の反応物が前記混合サブステップの前に前記水性溶媒に溶解される、請求項15に記載の方法。
  17. 前記構造化脂質相を作製するステップが、前記混合サブステップの前又は間に1種又は複数の親油性添加剤(乳化剤)を添加するサブステップを含み、前記乳化剤が前記構造化脂質相を乳化及び/又は安定化する、請求項15に記載の方法。
  18. 前記乳化剤が約8未満の親水親油バランス(HLB)を有する、請求項17に記載の方法。
  19. 前記構造化脂質相が約0.1〜約99.6%の乳化剤を含む、請求項17に記載の方法。
  20. 前記乳化剤が、モノグリセリド、ジグリセリド、ポリグリセロールエステル、若しくはリン脂質、レシチン、又はそれらの任意の組合せを包含する、請求項17に記載の方法。
  21. 前記脂質相が植物又は動物由来の脂質を含む、請求項8に記載の方法。
  22. 前記脂質が、牛脂、羊脂、豚脂、家禽脂肪、鶏脂肪、大豆油、ヒマワリ油、パーム油、綿実油、菜種油、ヤシ油、トウモロコシ油、カノーラ油、オリーブ油、又はそれらの任意の組合せを包含する、請求項8に記載の方法。
  23. 前記脂質が、食用の脂質である部分的に加水分解された植物又は動物由来の脂質を含む、請求項8に記載の方法であって、これらの脂質は、任意の好適な加水分解手順、例えば、アルカリ加水分解、水蒸気ストリッピング又は酵素加水分解などにより加水分解し得る、方法。
  24. 前記構造化脂質の少なくとも一部を食品組成物、ダイエタリーサプリメント、又は薬剤に添加するステップをさらに含み、前記添加ステップが、前記インキュベートステップの前、間、若しくは後、又はそれらの組合せで実施される、請求項8に記載の方法。
  25. 前記添加ステップが前記インキュベートステップの前に実施され、前記インキュベートステップが少なくとも部分的に、貯蔵の間、又は輸送の間に食品組成物、ダイエタリーサプリメント、又は薬剤を加工処理するさらなるステップと同時に実施される、請求項24に記載の方法。
  26. 前記添加ステップが前記インキュベートステップより前に実施され、前記インキュベートステップが少なくとも部分的に、食品組成物、ダイエタリーサプリメント、又は薬剤に適用される熱処理と同時に実施される、請求項24に記載の方法。
  27. 前記熱処理が押出、レトルト処理、ベーキング、又は低温殺菌を包含する、請求項26に記載の方法。
  28. 前記添加ステップが、食品組成物、ダイエタリーサプリメント、又は薬剤の嗜好性を付与又は強化する少なくとも1種の追加の組成物を添加するサブステップを含む、請求項24に記載の方法。
  29. 前記作製ステップが、前記少なくとも第1及び第2の反応物を前記水性溶媒中に溶解するサブステップと、前記水性溶媒を1種又は複数の脂質及び1種又は複数の乳化剤と混合するサブステップと、油中水エマルジョン又はマイクロエマルジョンを形成するサブステップとを含む、請求項8に記載の方法。
  30. 前記インキュベートステップが約60℃〜約180℃の温度で加熱するサブステップを含む、請求項8に記載の方法。
  31. 前記インキュベートステップが約1分〜約12時間である、請求項30に記載の方法。
  32. 前記水性溶媒が、メイラード反応の速度を促進するのに適した1種若しくは複数の触媒、又は前記水性溶媒のpHを調整するための化合物をさらに含む、請求項8に記載の方法。
  33. 前記触媒がホスフェート又はカルボキシレート基を有する化合物を包含する、請求項32に記載の方法。
  34. 前記構造化脂質相が0.3%超の水、0.1%超の脂質、及び0.1%超の乳化剤を含み、前記脂質が油又は脂肪である、請求項8に記載の方法。
  35. 前記構造化脂質相が、約0.5%〜約25%の水、及び約75%〜約99.5%の脂質+乳化剤を含み、前記乳化剤のHLBが8未満である、請求項34に記載の方法。
  36. 水液滴、ドメイン、又はチャンネルの平均寸法が約50nmである、請求項8に記載の方法。
  37. 前記構造化脂質相におけるメイラード反応生成物の収率が、同じ反応物を用いて同じ条件下で水系において実施される対照メイラード反応におけるメイラード反応生成物の収率を上回る、請求項8に記載の方法。
  38. 前記メイラード反応生成物の収率が対照反応における収率より少なくとも10%高い、請求項37に記載の方法。
  39. 前記収率が対照反応の収率の少なくとも2倍である、請求項38に記載の方法。
  40. 少なくとも1種の食用成分及び少なくとも1種のメイラードフレーバー組成物を含む食用組成物。
  41. 前記メイラードフレーバー組成物が、少なくとも1種のメイラード反応生成物並びに約0.5%〜約25%の水性溶媒、及び約75%〜約99.5%の脂質+乳化剤を含む構造化脂質相を含み、前記乳化剤が8未満のHLBを有し、前記脂質が食用の油又は脂肪であり、前記メイラード反応生成物が前記構造化脂質相内で生成される、請求項40に記載の食用組成物。
  42. 約0.001%〜約50%の前記メイラードフレーバー組成物を含む、請求項40に記載の食用組成物。
  43. 前記メイラードフレーバー組成物が、
    (a)脂質を含む連続脂質相、及び水性溶媒を含む分散水相を含む構造化脂質相を作製するステップであって、
    前記水相が、少なくとも、遊離カルボニル基を有する第1の反応物、及び前記第1の反応物の遊離カルボニルとの反応に利用可能なアミノ基を有する第2の反応物を含有する、ステップと、
    (b)少なくとも1種のメイラード反応生成物が形成するように、前記第1と第2の反応物の間でメイラード反応が起こるのに充分な時間及び温度条件下で前記構造化脂質相をインキュベートするステップと
    を含む方法により調製される、請求項40に記載の食用組成物。
  44. 少なくとも1種の追加の嗜好性強化剤をさらに含む、請求項40に記載の食用組成物。
  45. 前記メイラードフレーバー組成物を含まない対照食品組成物と比較して強化された嗜好性を有する、請求項40に記載の食用組成物。
  46. 食品組成物として配合される、請求項40に記載の食用組成物。
  47. メイラードフレーバー組成物が添加されていない対照と比較して食用組成物の嗜好性を強化するのに有効な量で食用組成物に少なくとも1種のメイラードフレーバー組成物を添加するステップを含む、食用組成物の嗜好性を強化する方法。
  48. 添加されるメイラードフレーバー組成物の量が食用組成物の約0.001%〜約50%である、請求項47に記載の方法。
  49. 少なくとも1種の食用成分並びに食用の脂肪若しくは油を含む連続脂質相及び遊離カルボニルを有する食用の還元反応物とアミノ基を含有する食用の第2の反応物とが少なくとも溶解した水性溶媒を含む分散水相並びに8未満のHLBを有する乳化剤を含む油中水エマルジョン又はマイクロエマルジョンを含む食品組成物であって、前記還元反応物及び前記第2の反応物が、好適な条件下でメイラード反応を経て少なくとも1種のメイラード反応生成物を形成することができ、前記エマルジョン又はマイクロエマルジョンが、約0.3%〜約95%の水性溶媒、及び約5%〜約99.7%の脂質+乳化剤を含む、食品組成物。
  50. 前記乳化剤がモノグリセリドである、請求項49に記載の食品組成物。
  51. 少なくとも1種のメイラード反応生成物が前記還元反応物及び前記第2の反応物から形成する熱処理ステップ又は貯蔵条件に付されている、請求項49に記載の食品組成物。
  52. ペットフード組成物である、請求項49に記載の食品組成物。
  53. 少なくとも1種の追加の嗜好性強化剤をさらに含む、請求項49に記載の食品組成物。
  54. 食用組成物の嗜好性を強化するのに適したキットであって、単一のパッケージの中の別々の容器中、又は仮想パッケージの中の別々の容器中に、キット構成要素に応じて適切に、メイラードフレーバー組成物並びに(1)動物による摂取に適した1種若しくは複数の成分、(2)1種若しくは複数の嗜好性強化剤、(3)キット構成要素を組み合わせて食品組成物の嗜好性を強化するのに有用な組成物を生成する方法に関する指示、(4)動物の利益のためにメイラード反応生成物、メイラードフレーバー組成物及び前記キットの他の構成要素を使用する方法に関する指示、(5)キット構成要素を調製若しくは組み合わせて動物に投与するための組成物を生成するための容器、(6)1種若しくは複数のキット構成要素を混ぜ合わせる手段、又は(7)組み合わせられた若しくは調製されたキット構成要素を動物に投与する手段のうちの1つ又は複数を含むキット。
  55. 単一のパッケージの中の別々の容器中、又は仮想パッケージの中の別々の容器中に、キット構成要素に応じて適切に、食用の脂肪若しくは油を含む連続脂質相並びに遊離カルボニルを有する食用の還元反応物とアミノ基を含有する食用の第2の反応物とが少なくとも溶解した水性溶媒を含む分散水相並びに8未満のHLBを有する乳化剤を含む油中水エマルジョン又はマイクロエマルジョンを含む、食品組成物の嗜好性を強化するのに適したキットであって、前記還元反応物及び前記第2の反応物が好適な条件下でメイラード反応を経て少なくとも1種のメイラード反応生成物を形成することができ、前記エマルジョン又はマイクロエマルジョンが、約0.5%〜約25%の水性溶媒、及び約75%〜約99.5%の脂質+乳化剤、並びに(1)動物による摂取に適した1種若しくは複数の成分、(2)1種若しくは複数の嗜好性強化剤、(3)キット構成要素を組み合わせて食品組成物の嗜好性を強化するのに有用な組成物を生成する方法に関する指示、(4)組み合わせているかどうかにかかわらずキット構成要素に熱処理ステップを適用して1種若しくは複数のメイラード反応生成物を生成する方法に関する指示、(5)動物の利益のためにメイラード反応生成物、メイラードフレーバー組成物、及び前記キットの他の構成要素を使用する方法に関する指示、(6)キット構成要素を調製若しくは組み合わせて動物に投与するための組成物を生成するための容器、(7)1種若しくは複数のキット構成要素を混ぜ合わせる手段、又は(8)組み合わせられた若しくは調製されたキット構成要素を動物に投与する手段のうちの1つ又は複数を含む、キット。
  56. メイラードフレーバー組成物に関する情報、又はその使用に関する指示を伝達する手段であって、前記情報、又は前記指示が
    (1)少なくとも1種の食用成分と同時に前記組成物を動物に投与するための指示、
    (2)食品組成物の嗜好性を強化するために前記組成物を使用する1種若しくは複数の方法に関する指示、
    (3)前記組成物の使用を含めた、強化された嗜好性を有する食品を必要としている動物、又は疾患若しくは他の健康状態が原因で食欲が減退している動物に適切な栄養を提供することに関する情報、
    (4)嗜好性及び食欲に関する情報、
    (5)栄養不足、食欲不振を引き起こす状態、又は消耗病、或いはそれらからの回復、又は予防若しくは治療の物理的、細胞的及び生化学的結果に関係する情報、並びに
    (6)前記組成物に関係する、若しくは前記組成物が添加される食品組成物の嗜好性に関係する比較情報若しくは試験結果
    の1つ又は複数に関する、手段であり、
    前記情報又は指示を含有する物理的若しくは電子文書、デジタル記憶媒体、光記憶媒体、オーディオプレゼンテーション、オーディオビジュアルディスプレイ、又はビジュアルディスプレイを包含する手段。
  57. 表示されたウェブサイト、ビジュアルディスプレイキオスク、パンフレット、製品ラベル、添付文書、広告、チラシ、公示、オーディオテープ、ビデオテープ、DVD、CD−ROM、コンピューター可読チップ、コンピューター可読カード、コンピューター可読ディスク、USB装置、Fire Wire装置、コンピューターメモリ、及びそれらの任意の組合せからなる群から選択される、請求項56に記載の手段。
  58. メイラードフレーバー組成物を含むパッケージであって、前記パッケージ上又はそこに貼り付けられたラベル上に直接、前記組成物が食品組成物の嗜好性を強化するのに有用であることを示す単語(複数可)、画像、デザイン、ロゴ、図形、記号、頭字語、スローガン、フレーズ、若しくは他の意匠、又はそれらの組合せを含有するパッケージ。
  59. 前記メイラードフレーバー組成物が食用組成物の成分である、請求項58に記載のパッケージ。
  60. 前記メイラードフレーバー組成物が食品組成物の成分である、請求項58に記載のパッケージ。
  61. 請求項8に記載の方法のメイラードフレーバー組成物。
  62. 請求項47に記載の方法の食用組成物。
  63. (1)1種若しくは複数の食用成分並びに(2)脂質を含む連続脂質相及び水性溶媒を含む分散水相を含む1種又は複数の構造化脂質を含む食用組成物であって、前記水相が、少なくとも、遊離カルボニル基を有する第1の反応物、及び前記第1の反応物の遊離カルボニルとの反応に利用可能なアミノ基を有する第2の反応物を含有する、食用組成物。
  64. 前記構造化脂質が、油中水エマルジョン、油中水マイクロエマルジョン、又はそれらの組合せである、請求項63に記載の食用組成物。
  65. 前記第1の反応物が1種又は複数の還元糖であり、前記第2の反応物が1種又は複数のアミノ酸である、請求項63に記載の食用組成物。
  66. 前記第1の反応物が1種又は複数の還元糖であり、前記第2の反応物が1種又は複数のタンパク質である、請求項63に記載の食用組成物。
  67. 前記構造化脂質が局所的に塗布される、請求項63に記載の食用組成物。
  68. 前記構造化脂質が食用成分と混合される、請求項63に記載の食用組成物。
  69. ペットフードである、請求項63に記載の食用組成物。
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