JP2011508024A - ハロゲン非含有難燃性熱可塑性ポリウレタン - Google Patents

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Abstract

ハロゲン非含有難燃性熱可塑性ポリウレタン複合樹脂組成物が開示される。上記開示される難燃性熱可塑性ポリウレタン複合樹脂組成物は、燃焼の間の焦げの望ましい形成を介して、熱可塑性ポリウレタン樹脂の難燃性および火炎の滴りを改善し得る。これは、難燃剤として、ハロゲンベースの難燃剤の代わりに、ホスフィネート、ジホスフィネートおよび/もしくはこれらのポリマー、ジペンタエリスリトール、タルク、メラミン誘導体などを使用する。

Description

(発明の背景)
(1.発明の分野)
本発明は、ハロゲン非含有難燃性熱可塑性ポリウレタン複合樹脂組成物に関する。より詳細には、本発明は、熱可塑性ポリウレタン樹脂の難燃性および火炎の滴り(flaming−drip)を、燃焼の間の焦げ(char)の望ましい形成を介して改善し得る難燃性熱可塑性ポリウレタン複合樹脂組成物に関し、これは、難燃剤として、ハロゲンベースの難燃剤の代わりに、ホスフィネート、ジホスフィネートおよび/もしくはこれらのポリマー、ジペンタエリスリトール、タルク、メラミン誘導体などを使用する。
(2.先行技術の説明)
一般に、熱可塑性ポリウレタン樹脂(これは、優れた機械的特性(例えば、高い耐摩耗性)および高い弾性力)を有する)は、従来の熱硬化性樹脂(すなわち、エラストマー(例えば、架橋ゴム))とは異なって、射出成形、押し出し成形などのようなプロセスを介して製品を製造するために使用され得、また、その優れた形成能に起因して、種々の産業分野(例えば、自動車、電線、空気チューブ(pneumatic hose)、靴など)において使用されてきた。しかし、熱可塑性ポリウレタン樹脂は、弱い耐火性を有し、それによって、その使用は、高い耐火性を要する特定の分野では、制限されてきた。よって、このような熱可塑性ポリウレタン樹脂に耐火性を提供するための方法が開発されてきており、特に、樹脂に耐火性を付加するためのいくつかの方法が、主に使用されてきた。難燃剤の添加は、熱可塑性ポリウレタン樹脂の物理的特性(例えば、破断時伸長、跳ね返り弾性力(resilient elastic force)、弾性率、摩擦など)を低下させ得るので、上記低下を最小限にするように可能な限り少量において上記難燃剤を上記樹脂に添加することは好ましい。また、上記熱可塑性ポリウレタン樹脂は、燃焼を介して、低分子量溶融物質へと分解され、それによって、火炎の滴りを引き起こす。この場合において、火が発生するなら、上記火炎の滴りは、上記火を拡げ得る。従って、燃焼の間の火炎の滴りの発生の改善は、熱可塑性ポリウレタン樹脂を開発するにおいて考慮に入れられるべき多くの重要事項のうちの1つである。
熱可塑性ポリウレタン樹脂の難燃性を改善するための1つの方法は、ハロゲンベースの難燃剤を単独で、もしくは金属酸化化合物(例えば、酸化アンチモンなど)と一緒にかのいずれかで使用することである。しかし、その煙(燃焼によって引き起こされる)および腐食に起因して、上記ハロゲンベースの難燃剤を使用するこのような樹脂を、特定の用途に適用することは困難である。従って、上記ハロゲンベースの難燃剤を使用することによって引き起こされるこのような問題を解決するために、近年、ハロゲン非含有難燃剤を使用する難燃性熱可塑性ポリウレタン樹脂に対する研究開発が行われてきている。
例えば、特許文献1は、高分子量樹脂(20〜40重量部の量において難燃剤としてポリアリールホスホネートおよびポリアリールホスホナトカーボネートを含む)を使用する熱可塑性ポリウレタン樹脂を開示した。ここで酸素指数が増大され、それによって、難燃性を増大させる。しかし、ここでは、物理的特性および火炎の滴りは、含められなかった。
一方で、特許文献2は、難燃剤としてアミノ−s−トリアジン、および窒素含有ホスフェート(例えば、リン酸アミン、リン酸アンモニウムおよびポリリン酸アンモニウム)のペンテート(pentate)塩を使用することによって、熱可塑性ポリウレタン樹脂の難燃性および火炎の滴りの改善を開示した。しかし、この方法が、機械的特性(例えば、引張り強さ)の顕著な低下を生じることが見いだされた。
また、特許文献3は、難燃剤としてメラミンのみを使用する難燃性熱可塑性ポリウレタン樹脂を開示した。ここで難燃性が改善され、従って、UL(Underwriter’s Laboratory)評価付けUL 94−VOを満たす。しかし、この方法において、火炎の滴りは、含められなかった。
従って、火炎の滴りおよび難燃性を改善し得、機械的特性を維持し得る難燃性熱可塑性ポリウレタン樹脂を調製することが必要とされる。さらに、より改善された難燃性を有する樹脂の必要性が高まってきている。
米国特許第4,413,101号明細書 米国特許第4,542,170号明細書 米国特許第5,110,850号明細書
(発明の要旨)
従って、先行技術で発生する上記の問題を解決するために、本発明の発明者らは、難燃剤としてのハロゲンベースの難燃剤の代わりに、ホスフィネート、ジホスフィネートおよび/もしくはこれらのポリマー、ジペンタエリスリトール、タルク、メラミン誘導体などを熱可塑性ポリウレタン樹脂に添加することによって、難燃性熱可塑性ポリウレタン樹脂を開発した。上記難燃性熱可塑性ポリウレタン組成物は、自己消炎特性、難燃性(従来の組成物より高い)、および改善された火炎の滴りを有する。
従って、本発明は、難燃性熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物を提供するために行われ、上記組成物は、燃焼の間に非常に自己消炎性であり、難燃性および火炎の滴りを改善し得る。
本発明の一局面によれば、0.95〜1.10の範囲のジイソシアネート 対 ジオールおよびポリオール中に含まれるアルコール基の当量比を有する35〜85重量%の熱可塑性ポリウレタン樹脂;0.5〜15重量%の有機リン難燃剤;0.5〜10重量%のジペンタエリスリトール;0.5〜5重量%のタルク;および5〜35重量%のメラミン誘導体を含む難燃性熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物が提供される。
本発明に従うハロゲン非含有難燃性熱可塑性ポリウレタン複合樹脂組成物は、その改善された難燃性および改善された火炎の滴りに起因して、環境的にフレンドリーである。従って、上記ポリウレタン樹脂組成物は、ワイヤ絶縁体、自動車内装材料などのために非常に有用であると予測される。
(例示的実施形態の詳細な説明)
本明細書中以降、本発明は、詳細に記載される。
本発明は、熱可塑性ポリウレタン樹脂の難燃性および火炎の滴りの問題を、燃焼の間の焦げの望ましい形成を介して解決し得る難燃性熱可塑性ポリウレタン複合樹脂組成物に関し、ここでハロゲン非含有難燃剤が、上記熱可塑性ポリウレタン樹脂とともに使用される。
本発明において使用される熱可塑性ポリウレタン樹脂は、硬質セグメントおよび軟質セグメントを含む。上記硬質セグメントは、ジイソシアネートと、鎖伸長剤のジオールとの反応によって得られる。上記軟質セグメントは、ポリオールとジイソシアネートとの反応によって得られ、その特徴は、上記ポリオールの種類に依存する。
上記ジイソシアネートは、芳香族ジイソシアネート、脂肪族ジイソシアネートおよび脂環式ジイソシアネートを含む群より単一でもしくは組み合わせにおいて選択され得る。上記芳香族ジイソシアネートとしては、1,4−フェニレンジイソシアネート;2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、もしくはこれらの混合物;2,2−メチレンジフェニレンジイソシアネート、2,4’−メチレンジフェニレンジイソシアネート、もしくは4,4’−メチレンジフェニレンジイソシアネート;およびナフタレンジイソシアネートが挙げられ得る。上記脂肪族ジイソシアネートもしくは脂環式ジイソシアネートとしては、シクロヘキサンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートなどが挙げられ得る。
上記鎖伸長剤として使用されるジオールは、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2−メチルペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノールおよびネオペンチルグリコールを含む群から単一でもしくは組み合わせにおいて使用され得る。
上記ポリオールとしては、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオールなどが挙げられ得る。上記ポリエステルポリオールは、少なくとも1種のジカルボン酸と、少なくとも1種のジオールとを反応させることによって調製される。上記ジカルボン酸としては、アジピン酸、セバシン酸、スベリン酸、メチルアジピン酸、グルタル酸、アゼライン酸などが挙げられ、上記ジオールとしては、エチレングリコール、1,3−プロピレングリコールもしくは1,2−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、2−メチルペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなどが挙げられる。また、環式カーボネートなど(例えば、ε−カプロラクトン)は、ポリエステルポリオールを調製するために使用され得る。特に、主に使用されるポリエステルポリオールは、ポリ(エチレンアジペート)、ポリ(1,4−ブチレンアジペート)、もしくはこれらの混合物であり、ならびにポリ(ε−カプロラクトン)も、主に使用され得る。
上記ポリエーテルポリオールは、アルキレンオキシドの付加重合(additional polymerization)によって得られる。本発明において使用され得るアルキレンオキシドとしては、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、テトラヒドロフランなどが挙げられる。特に、主に使用されるポリエーテルポリオールとしては、ポリ(プロピレンオキシド)グリコール、ポリ(テトラメチレンエーテル)グリコール、もしくはこれらの混合物が挙げられる。熱可塑性ポリウレタンの軟質セグメントのための上記ポリオールは、好ましくは、500〜8000の分子量を有し、およびより好ましくは、800〜5000の分子量を有する。
一般に、上記熱可塑性ポリウレタン樹脂として使用される触媒は、三級アミンベースの触媒もしくは有機金属化合物であり得る。上記三級アミンベースの触媒は、トリエチルアミン、ジメチルシクロヘキシルアミン、N−メチルモルホリン、N,N’−ジメチルピペラジン、2−(ジメチルアミノエトキシ)エタノールおよびジアザビシクロ(2,2,2)−オクタンなどを含む群より選択され得、上記有機金属化合物は、二酢酸スズ、二オクタン酸スズ、二ラウリン酸スズおよび二ラウリン酸ジブチルスズなどを含む群より選択され得る。好ましくは、上記有機金属化合物は、単独で使用され得るか、または2種以上のこれらの混合物において使用され得る。
熱可塑性ポリウレタン樹脂を調製するにあたって、ジイソシアネート基(NCO) 対 アルコール基(すなわち、上記熱可塑性ポリウレタン樹脂を調製するために使用されるジオールおよびポリオール中に含まれる上記アルコール基(OH)に基づく)の当量比は、好ましくは、0.95〜1.10の範囲に及び、より好ましくは、0.96〜1.05の範囲に及び、最も好ましくは、0.97〜1.03の範囲に及ぶ。
上記当量比が0.95未満である場合、上記樹脂の分子量は低く、それによって、基本的な物理的特性を低下させる。他方で、1.10より大きい当量比はまた、同じ問題を引き起こす。
上記熱可塑性ポリウレタン樹脂の重合は、バッチ反応器または連続反応押し出し成形機を使用する方法によって行われ得る。上記バッチ反応器を使用する方法において、反応物は反応器に導入され、ある程度まで反応に供され、次いで、外に出され、続いて、さらなる熱処理に供される。一方、上記連続反応押し出し成形機を使用する方法において、原材料は、原材料貯蔵タンクから測定ユニットを介して押し出し成形機に供給され、次いで、上記反応は、上記押し出し成形機において完了される。上記連続反応押し出し成形機を使用する方法は、上記バッチ反応器を使用する方法と比較して、好ましい。なぜなら、上記方法は、均一な熱移動に起因して、生成物のよりよい品質均一性を達成することを可能にするからである。
上記連続反応押し出し成形機を使用することによって上記熱可塑性ポリウレタン樹脂を調製するにあたって、上記押し出し成形機の温度は、好ましくは、150〜250℃の範囲に及び、より好ましくは、170〜210℃の範囲に及ぶ。
本発明において、上記熱可塑性ポリウレタン樹脂は、好ましくは、35〜80重量%、より好ましくは、50〜70重量%の量において使用される。上記含有量が35重量%未満である場合、難燃性熱可塑性樹脂組成物の機械的特性は低下し、他方、上記含有量が80重量%より高い場合、難燃性を十分に達成するのは不可能である。
また、好ましい物理的特性および処理性(processibility)を有する本発明に従う難燃性ポリウレタン樹脂組成物を得るために、溶融捏和のために使用される熱可塑性ポリウレタン樹脂が、100,000〜700,000の分子量、およびより好ましくは、200,000〜500,000の分子量を有することは、好ましい。上記の分子量は、GPC(ゲル濾過クロマトグラフィー)によって測定される平均分子量である。
一般に、リン難燃剤が、縮合相において分解を妨げ、難燃性を樹脂に提供すると同時に燃焼の間に焦げ生成を増大させることは、公知であり、特に、高い酸素含有量を含む樹脂(例えば、セルロースもしくは熱可塑性ポリウレタン樹脂)に非常に有効である。炭化樹脂を含む層は、燃焼によって引き起こされ、焦げを示す。焦げの形成は、樹脂が、分解された樹脂ガスと接触しないようにし、それによって、火の拡がりを阻害する。このようなリン難燃剤は、燃焼の間の熱分解によってメタリン酸、ポリメタリン酸などを生成し、リン酸層によって形成される保護層、およびポリメタリン酸の脱水によって生成される焦げに起因して、非常に高い難燃性を有する。従って、上記リン難燃剤は、種々の樹脂のために使用される。本発明において使用され得る有機リン難燃剤は、ホスフィネート、ジホスフィネートおよびこれらのポリマーを含む群より選択される1種もしくは2種以上の化合物であり得、そしてより具体的には、以下の式によって表され得る。
本発明に従う有機リン難燃剤は、式1によって表されるホスフィネート、式2によって表されるジホスフィネート、および/もしくはこれらのポリマーを含む。式1および式2において、RおよびRは、C1〜C6アルキル(例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、もしくはフェニル)を表し、Mは、カルシウム、アルミニウムもしくは亜鉛を表す。Rは、直鎖もしくは分枝鎖のC1〜C10アルキレン(例えば、メチレン、エチレン、n−プロピレン、イソプロピレン、n−ブチレン、三級ブチレン、n−ペンチレン、n−オクチレン、n−ドデシレン)、C6〜C10アリーレン(例えば、フェニレンもしくはナフチレン)、C6〜C10アルキルアリーレン(例えば、メチルフェニレン、エチルフェニレン、三級ブチルフェニレン、メチルナフチレン、エチルナフチレン、三級ブチルナフチレン)またはC6〜C10アリールアルキレン(例えば、フェニルメチレン、フェニルエチレン、フェニルプロピレンもしくはフェニルブチレン)を表し;mは、2もしくは3を表し;nは、1もしくは3を表し;そしてxは、1もしくは2を表す。
最も好ましくは、上記有機リン難燃剤として、Exolit OPが使用される。ごく少量のこのリン難燃剤を使用することによって、高い難燃性を達成することが可能である。少量の上記リン難燃剤の添加は、焦げ形成において有効であると同時に、樹脂の物理的特性の低下を最小限にし得る。また、ジペンタエリスリトール(C1022)は、焦げ形成において有効であり、従って、その元の体積を約200倍まで拡張し得るので、難燃性を強化し得る。しかし、熱可塑性ポリウレタン組成物は、ホスフィネート、ジホスフィネートおよびこれらのポリマーのみを使用することによって調製されるという限定があり、ジペンタエリスリトールは、十分な難燃性を有する。
従って、本発明において、燃焼の間の火炎の滴りを改善するために、メラミンベースの難燃剤(例えば、メラミン誘導体)は、ホスフィネート、ジホスフィネートおよびこれらのポリマー、ならびにジペンタエリスリトールと混合される。ハロゲンベースの難燃剤と比較して、上記メラミンベースの難燃剤が毒性が低く、処理しやすく、毒性ガスをほとんど生成しないことは公知であり、従って、ヒトの健康および環境に有害ではない。上記メラミンベースの難燃剤として、シアヌル酸メラミン、リン酸メラミン、ポリリン酸メラミン、ホウ酸メラミンなどが、主に使用される。しかし、上記リン難燃剤のように熱可塑性ポリウレタン樹脂のための上記メラミンベースの難燃剤単独の使用は、火炎の滴りを引き起こすと同時に、ある程度まで難燃性を達成することを可能にする。このことは、十分な難燃性を有する熱可塑性ポリウレタン樹脂を得ることにおいて制限を生じる。
上記のように、ホスフィネート、ジホスフィネートおよびこれらのポリマー、ジペンタエリスリトール、ならびにメラミンベースの難燃剤を含む群より選択される1種もしくは2種以上の有機リン難燃剤の各々が、熱可塑性ポリウレタン樹脂のための難燃剤として独立して使用される場合、十分な自己消炎特性を有し火炎の滴りがない難燃性熱可塑性ポリウレタン複合樹脂組成物を得ることは、容易ではない。しかし、上記3種の難燃剤の混合物が使用され、拡大可能な焦げ層が、相乗効果を介して形成され、それによって、酸素および熱の拡がりを阻害する。次いで、難燃性および火炎の滴りの改善とともに、熱可塑性ポリウレタン樹脂の難燃性は、十分に改善される。さらに、タルクが上記組成物とさらに混合される場合、上記難燃性は、より改善され、それによって、1mmの厚みを有する試験サンプルすら、UL94 VOを満たし得る。
特に、火炎の滴りの問題は、ホスフィネート、ジホスフィネートおよびこれらのポリマー、ジペンタエリスリトール、ならびにメラミンベースの難燃剤を含む群より選択される1種もしくは2種以上の有機リン難燃剤の混合物を使用することによって引き起こされる難燃性相乗効果によって解決される。一方、窒素化合物との組み合わせにおけるリン難燃剤の使用(リン難燃剤単独と比較して)は、燃焼を介してリン酸アミドを生成し、従って、増大した厚みを有する拡大可能な焦げ層を形成し、それによって、物質燃焼に必要とされる熱および酸素の移動を効率的に阻害する。さらに、タルクがこれらにさらに混合される場合、上記熱および酸素の移動阻害効果は、改善され得る。本発明において、ホスフィネート、ジホスフィネートおよびこれらのポリマーを含む群より選択される1種もしくは2種以上の有機リン難燃剤は、好ましくは、0.5〜15重量%、およびより好ましくは、2〜10重量%の量において使用される。上記含有量が0.5重量%未満である場合、燃焼の間の火炎の滴りという従来の問題を解決することは不可能であり、他方、上記含有量が15重量%より高い場合、機械的特性は、顕著に低下する。
一方、本発明において、上記メラミン誘導体は、好ましくは、5〜35重量%、およびより好ましくは、15〜30重量%の量において使用される。上記含有量が5重量%未満である場合、有効な拡大可能な焦げは、燃焼の間に形成されず、それによって、難燃性が低下する。他方、上記含有量が50重量%より高い場合、機械的特性は、顕著に低下する。ジペンタエリスリトールの場合、上記含有量は、好ましくは、0.5〜10重量%、およびより好ましくは、2〜8重量%の範囲に及ぶ。上記含有量が0.5重量%未満である場合、焦げの不十分な形成に起因して、高い難燃性を達成することは不可能である。他方、上記含有量が10重量%より高い場合、機械的特性は顕著に低下する。
また、本発明において、タルクは、好ましくは、0.5〜5重量%、およびより好ましくは、1〜4重量%の量において使用される。上記含有量が0.5重量%未満である場合、難燃性改善効果は達成されず、他方、上記含有量が5重量%より高い場合、機械的特性は顕著に低下する。
プラスチック樹脂の難燃性を改善するための難燃剤の粒径は、最終難燃性樹脂の物理的特性に対して大きな影響を有するので、非常に重要である。上記粒径が小さいほど、物理的特性および難燃性はよりよくなることは、一般に公知である。上記難燃剤の粒径は、好ましくは、1〜60μmの範囲に及び、およびより好ましくは、1〜40μmの範囲に及ぶ。ここで、60μmより大きい上記粒径は、分散性において問題を引き起こし得、また、難燃性を低下させ得るので、好ましくない。
上記の難燃剤に加えて、本発明の難燃性熱可塑性ポリウレタンは、抗酸化剤、光安定化剤、潤滑剤、強化剤、顔料、着色剤、および可塑剤を含む群より選択される少なくとも1種の添加剤をさらに含み得る。上記添加剤は、特定の範囲において使用され得、これは、本発明に従う樹脂の物理的特性を低下させない。
本発明に従う上記難燃性熱可塑性ポリウレタン複合樹脂は、上記熱可塑性ポリウレタン樹脂の融解点より高い温度で、熱可塑性ポリウレタン樹脂内に難燃剤を効率的に分散させ得るデバイスによって調製され得る。一般に、熱可塑性ポリウレタン樹脂は、150〜250℃の範囲に及ぶ融解点を有し、上記融解点は、使用されるべき上記熱可塑性ポリウレタン樹脂に依存する。樹脂内に難燃剤を分散させるためのデバイスとして、ミキサー(例えば、バンバリーミキサー(banbury mixer))、ロールミル、連続捏和機、シングルスクリュー押し出し成形機、ツインスクリュー押し出し成形機などが、使用され得る。溶融−捏和性能および生産性を考慮して、上記最も好ましいデバイスは、上記ツインスクリュー押し出し成形機である。特に、上記ツインスクリュー押し出し成形機の溶融−捏和性能を改善するための要素、すなわち、捏和要素および逆−捏和(inverse−kneading)要素の使用を介して、より優れた効果を達成することが可能である。
本発明において、熱可塑性ポリウレタン樹脂およびハロゲン非含有難燃剤を、ツインスクリュー押し出し成形機を使用して、溶融−捏和した。次いで、押し出し成形機ダイからの溶融生産品を、冷却タンクを介して冷却し、次いで、ペレットへと調製した。上記得られたハロゲン非含有難燃性熱可塑性ポリウレタン組成物は、射出成形機械を使用することによって、射出成形に供し、室温において十分に安定化した。最後に、種々の機械的特性および難燃性を試験した。
上記試験の結果として、本発明に従う難燃性熱可塑性ポリウレタン複合樹脂組成物は、高い難燃性、顕著に改善した火炎の滴り、および改善した機械特性を示した。従って、上記組成物は、ワイヤ絶縁体、自動車内装材料などに非常に有用であると予測される。
本明細書中以降、本発明は、以下の実施例を参照して詳細に記載される。しかし、以下の実施例は例示に過ぎず、本発明の範囲は、実施例に限定されない。
(調製実施例)
本発明において使用される熱可塑性ポリウレタン樹脂は、ショアー硬度85Aを有するポリエーテルベースの熱可塑性ポリウレタン樹脂であり、これは、ポリ(テトラメチレンエーテル)グリコール(数平均分子量1000)、4,4’−メチレンジフェニルジイソシアネート、および1,4−ブタンジオールを、連続反応押し出し成形機(Werner & Pfleiderer ZSK 58 ツインスクリュー押し出し成形機)に導入し、上記混合物を190〜220℃において重合することによって得られる。ここで、上記押し出し成形機を、測定デバイスと一緒にとりつけ、捏和ブロック(そのサイズが全スクリュー面積に基づいて30%に及ぶ)を有する。上記連続反応押し出し成形機において重合した上記熱可塑性ポリウレタン樹脂を、ペレット作製機によってペレットにし、70℃において5時間にわたって、除湿乾燥機(Conair SC60,入り口空気露点=−50℃)を使用することによって乾燥させた。次いで、上記熱可塑性ポリウレタン樹脂を、70℃において15時間にわたって乾燥させ、難燃剤(NCO/OH=0.99;MW=250,000)で化合するために使用した。
(比較実施例1)
70重量%の熱可塑性ポリウレタン樹脂、および30重量%のシアヌル酸メラミンを、170〜200℃においてツインスクリュー押し出し成形機によって溶融−捏和した。次いで、上記押し出し成形機ダイからの溶融生産品を、冷却タンクを介して冷却し、ペレットへと調製した。上記得られた熱可塑性ポリウレタン組成物から、試験サンプルを、射出成形機を使用することによって作製し、十分に安定化した。次に、上記サンプルに対して、物理的特性および難燃性を、以下の測定法に従って測定した。表1は、その結果を示す。
(比較実施例2)
試験サンプルを、65重量%の熱可塑性ポリウレタン樹脂、25重量%のシアヌル酸メラミン、および10重量%のExolit OPを、比較実施例1に記載されるのと同じ様式において使用することによって調製し、次いで、十分に安定化した。次に、上記サンプルに対して、物理的特性および難燃性を、以下の測定法に従って測定した。表1は、その結果を示す。
(比較実施例3)
試験サンプルを、75重量%の熱可塑性ポリウレタン樹脂、20重量%のシアヌル酸メラミン、および5重量%のジペンタエリスリトールを、比較実施例1に記載されるのと同じ様式において使用することによって調製し、次いで、十分に安定化した。次に、上記サンプルに対して、物理的特性および難燃性を、以下の測定法に従って測定した。表1は、その結果を示す。
(比較実施例4)
試験サンプルを、65重量%の熱可塑性ポリウレタン樹脂、20重量%のシアヌル酸メラミン、10重量%のExolit OP、および5重量%のジペンタエリスリトールを、比較実施例1に記載されるのと同じ様式において使用することによって調製し、次いで、十分に安定化した。次に、上記サンプルに対して、物理的特性および難燃性を、以下の測定法に従って測定した。表1は、その結果を示す。
(実施例1)
試験サンプルを、60重量%の熱可塑性ポリウレタン樹脂、20重量%のシアヌル酸メラミン、10重量%のExolit OP(Clarian)、5重量%のジペンタエリスリトール、および5重量%のタルクを、比較実施例1に記載されるのと同じ様式において使用することによって調製し、次いで、十分に安定化した。次に、上記サンプルに対して、物理的特性および難燃性を、以下の測定法に従って測定した。表1は、その結果を示す。
(実施例2)
試験サンプルを、66重量%の熱可塑性ポリウレタン樹脂、20重量%のシアヌル酸メラミン、7重量%のExolit OP(Clarian)、5重量%のジペンタエリスリトール、および2重量%のタルクを、比較実施例1に記載されるのと同じ様式において使用することによって調製し、次いで、十分に安定化した。次に、上記サンプルに対して、物理的特性および難燃性を、以下の測定法に従って測定した。表1は、その結果を示す。
(実施例3)
試験サンプルを、55重量%の熱可塑性ポリウレタン樹脂、30重量%のシアヌル酸メラミン、7重量%のExolit OP(Clarian)、5重量%のジペンタエリスリトール、および3重量%のタルクを、比較実施例1に記載されるのと同じ様式において使用することによって調製し、次いで、十分に安定化した。次に、上記サンプルに対して、物理的特性および難燃性を、以下の測定法に従って測定した。表1は、その結果を示す。
(実施例4)
試験サンプルを、60重量%の熱可塑性ポリウレタン樹脂、25重量%のシアヌル酸メラミン、10重量%のExolit OP(Clarian)、7重量%のジペンタエリスリトール、および3重量%のタルクを、比較実施例1に記載されるのと同じ様式において使用することによって調製し、次いで、十分に安定化した。次に、上記サンプルに対して、物理的特性および難燃性を、以下の測定法に従って測定した。表1は、その結果を示す。
実験例
実施例1〜4および比較実施例1〜4の各々から得られた熱可塑性ポリウレタン樹脂の特性を、以下の方法によって試験した。
(1)引張り強さおよび伸長
ASTM D412に従って、引張り強さおよび破断時伸長を測定した。
(2)難燃性
垂直燃焼試験に関するUL(Underwriter’s Laboratory) 94に従って、試験サンプル(厚み:3mm、幅:12.7mm、および長さ:127mm、ならびに厚み:1mm、幅:12.7mm、および長さ:127mm)に対する難燃性を測定した。測定において、上記試験サンプルを、炎で10秒間燃焼させた後、消炎時間(t1)を記録し、次いで、上記試験サンプルを10秒間にわたって再び燃焼させた後、消炎時間(t2)を記録した。本明細書において、t1およびt2の合計が30秒より長くない場合、評価付けは、V1もしくはV2であり、上記合計が10秒未満である場合、上記評価付けは、V0である。また、底に置いた脱脂綿が火炎の滴りによって燃えた場合、上記評価付けはV2であるのに対して、上記綿が燃えなかった場合、上記評価付けはV0もしくはV1である。また、UL 94垂直燃焼試験の間に、滴りの回数を測定した。
TPU:ポリエステルベースの熱可塑性ポリウレタン樹脂(硬度:87A)(SK Chemicalから市販)
MCy:シアヌル酸メラミン(Budenheimから市販、粒径:30μm)
ジペンタエリスリトール:Perstoprから市販(粒径:40μm)
Exolit OP:粒径:40μm
タルク:Rexmから市販(粒径:30μm)
表1に示されるように、比較実施例1〜4のハロゲン非含有難燃性熱可塑性ポリウレタン複合樹脂組成物と比較すると、実施例1〜4のハロゲン非含有難燃性熱可塑性ポリウレタン複合樹脂組成物は、高い難燃性(1mmの厚みですらV0の評価付け)および改善された燃焼の間の火炎の滴りを示した。
本発明の例示的実施形態が、例示目的で記載されてきたが、当業者は、添付の特許請求の範囲において開示される本発明の範囲および趣旨から逸脱することなく、種々の改変、付加および置換が可能であることを認識する。

Claims (12)

  1. ハロゲン非含有難燃性熱可塑性ポリウレタン複合樹脂組成物であって、該組成物は、
    0.95〜1.10の範囲のジイソシアネート 対 ジオールおよびポリオール中に含まれるアルコール基の当量比を有する、35〜85重量%の熱可塑性ポリウレタン樹脂;
    0.5〜15重量%の有機リン難燃剤;
    0.5〜10重量%のジペンタエリスリトール;
    0.5〜5重量%のタルク;および
    5〜35重量%のメラミン誘導体、
    を含む、組成物。
  2. 前記ポリオールは、ポリエステルポリオールもしくはポリエーテルポリオールであり、500〜8000の範囲に及ぶ分子量を有する、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記熱可塑性ポリウレタン樹脂は、100,000〜700,000の範囲に及ぶ分子量を有する、請求項1に記載の組成物。
  4. 前記有機リン難燃剤は、ホスフィネート、ジホスフィネートおよびこれらのポリマーを含む群から選択される1種もしくは2種以上の混合物である、請求項1に記載の組成物。
  5. 前記ホスフィネートは、式1によって表され、前記ジホスフィネートは、式2によって表される、請求項4に記載の組成物であって、
    ここでRおよびRの各々は、C1〜C6アルキル(例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、もしくはフェニル)を表し;Rは、直鎖もしくは分枝鎖のC1〜C10アルキレン(例えば、メチレン、エチレン、n−プロピレン、イソプロピレン、n−ブチレン、三級ブチレン、n−ペンチレン、n−オクチレン、もしくはn−ドデシレン)、C6〜C10アリーレン(例えば、フェニレンもしくはナフチレン)、C6〜C10アルキルアリーレン(例えば、メチルフェニレン、エチルフェニレン、三級ブチルフェニレン、メチルナフチレン、エチルナフチレン、三級ブチルナフチレン)またはC6〜C10アリールアルキレン(例えば、フェニルメチレン、フェニルエチレン、フェニルプロピレンもしくはフェニルブチレン)を表し;Mは、カルシウム、アルミニウムもしくは亜鉛を表し;mは、2もしくは3を表し;nは、1もしくは3を表し;そしてxは、1もしくは2を表す、組成物。
  6. 前記メラミン誘導体は、シアヌル酸メラミン、リン酸メラミン、ポリリン酸メラミン、およびホウ酸メラミンを含む群から選択される、請求項1に記載の組成物。
  7. 前記熱可塑性ポリウレタン樹脂は、50〜70重量%の量において含まれる、請求項1に記載の組成物。
  8. 前記有機リン難燃剤は、2〜10重量%の量において含まれる、請求項1に記載の組成物。
  9. 前記メラミン誘導体は、15〜30重量%の量において含まれる、請求項1に記載の組成物。
  10. 前記ジペンタエリスリトールは、2〜8重量%の量において含まれる、請求項1に記載の組成物。
  11. 前記タルクは、1〜4重量%の量において含まれる、請求項1に記載の組成物。
  12. 難燃剤粒径は、1〜60μmの範囲に及ぶ、請求項1〜11のいずれか1項に記載の組成物。
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