JP2011507815A - アゾリルメチルオキシラン類、それらの使用およびそれらを含む組成物 - Google Patents

アゾリルメチルオキシラン類、それらの使用およびそれらを含む組成物 Download PDF

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Abstract

本発明は、式(I)[式中、可変部分DおよびBは、本明細書および特許請求の範囲において定義されている意味を有する]で表されるトリアゾリルメチルオキシラン類に関する。
【選択図】なし

Description

本発明は、式(I)
Figure 2011507815
〔式中、可変部分は以下の意味を有する:
Bは、置換されていないフェニルであるかまたは1、2、3もしくは4の同一であるかもしくは異なっている置換基Lで置換されているフェニル[ここで、Lは、以下で定義されているとおりである;
Lは、ハロゲン、シアノ、ニトロ、シアナト(OCN)、C1-C8-アルキル、C1-C8-ハロアルキル、フェニル-C1-C6-アルキルオキシ、C2-C8-アルケニル、C2-C8-ハロアルケニル、C2-C8-アルキニル、C2-C8-ハロアルキニル、C4-C10-アルカジエニル、C4-C10-ハロアルカジエニル、C1-C8-アルコキシ、C1-C8-ハロアルコキシ、C1-C8-アルキルカルボニルオキシ、C1-C8-アルキルスルホニルオキシ、C2-C8-アルケニルオキシ、C2-C8-ハロアルケニルオキシ、C2-C8-アルキニルオキシ、C2-C8-ハロアルキニルオキシ、C3-C8-シクロアルキル、C3-C8-ハロシクロアルキル、C3-C8-シクロアルケニル、C3-C8-ハロシクロアルケニル、C3-C8-シクロアルコキシ、C3-C6-シクロアルケニルオキシ、ヒドロキシイミノ-C1-C8-アルキル、C1-C6-アルキレン、オキシ-C2-C4-アルキレン、オキシ-C1-C3-アルキレンオキシ、C1-C8-アルコキシイミノ-C1-C8-アルキル、C2-C8-アルケニルオキシイミノ-C1-C8-アルキル、C2-C8-アルキニルオキシイミノ-C1-C8-アルキル、S(=O)nA1、C(=O)A2、C(=S)A2、NA3A4、フェニル、フェニルオキシまたは5員もしくは6員の飽和もしくは部分的不飽和もしくは芳香族のヘテロ環(ここで、ヘテロ環は、O、NおよびSからなる群から選択される1、2、3または4のヘテロ原子を含む)であり;
ここで、n、A1、A2、A3、A4は、下記で定義されているとおりである:
nは、0、1または2であり;
A1は、水素、ヒドロキシル、C1-C8-アルキル、C1-C8-ハロアルキル、アミノ、C1-C8-アルキルアミノまたはジ-C1-C8-アルキルアミノであり;
A2は、A1に対して挙げられている基のうちの1であるかまたはC2-C8-アルケニル、C2-C8-ハロアルケニル、C2-C8-アルキニル、C2-C8-ハロアルキニル、C1-C8-アルコキシ、C1-C8-ハロアルコキシ、C2-C8-アルケニルオキシ、C2-C8-ハロアルケニルオキシ、C2-C8-アルキニルオキシ、C2-C8-ハロアルキニルオキシ、C3-C8-シクロアルキル、C3-C8-ハロシクロアルキル、C3-C8-シクロアルコキシもしくはC3-C8-ハロシクロアルコキシであり;
A3,A4は、互いに独立して、水素、C1-C8-アルキル、C1-C8-ハロアルキル、C2-C8-アルケニル、C2-C8-ハロアルケニル、C2-C8-アルキニル、C2-C8-ハロアルキニル、C3-C8-シクロアルキル、C3-C8-ハロシクロアルキル、C3-C8-シクロアルケニルまたはC3-C8-ハロシクロアルケニルであり;
ここで、Lの基の定義の脂肪族基および/または脂環式基および/または芳香族基は、それらに関する限り、1、2、3または4の同一であるかまたは異なっている基RLを有することができる;
RLは、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1-C8-アルキル、C1-C8-ハロアルキル、C1-C8-アルコキシ、C1-C8-ハロアルコキシ、C3-C8-シクロアルキル、C3-C8-ハロシクロアルキル、C3-C8-シクロアルケニル、C3-C8-シクロアルコキシ、C3-C8-ハロシクロアルコキシ、C1-C8-アルキルカルボニル、C1-C8-アルキルカルボニルオキシ、C1-C8-アルコキシカルボニル、アミノ、C1-C8-アルキルアミノ、ジ-C1-C8-アルキルアミノである]であり;
Dは、
・S-R
[ここで、
Rは、水素、C1-C8-アルキル、C1-C8-ハロアルキル、C2-C8-アルケニル、C2-C8-ハロアルケニル、C2-C8-アルキニル、C2-C8-ハロアルキニル、C(=O)R3、C(=S)R3、SO2R4またはCNであり;ここで、
R3は、水素、C1-C8-アルキル、C1-C8-ハロアルキル、C1-C8-アルコキシ、C1-C8-ハロアルコキシまたはNA3A4であり;および、
R4は、C1-C8-アルキル、フェニル-C1-C8-アルキルまたはフェニルであり(ここで、フェニル基は、いずれの場合にも、置換されていないかまたはハロゲンおよびC1-C4-アルキルからなる群から独立して選択される1、2もしくは3の基で置換されている)]
であるか;
または、
・基DI
Figure 2011507815
[ここで、Bは、上記で定義されているとおりである]
であるか;
または、
・基DII
Figure 2011507815
[ここで、#はトリアゾリル環への結合点であり、Q、R1およびR2は、下記で定義されているとおりである:
Qは、OまたはSであり;
R1、R2は、互いに独立して、C1-C8-アルキル、C1-C8-ハロアルキル、C1-C8-アルコキシ、C1-C8-アルコキシ-C1-C8-アルコキシ、C1-C8-ハロアルコキシ、C1-C8-アルコキシ-C1-C8-アルキル、C1-C8-アルキルチオ、C2-C8-アルケニルチオ、C2-C8-アルキニルチオ、C3-C8-シクロアルキル、C3-C8-シクロアルキルチオ、フェニル、フェニル-C1-C4-アルキル、フェノキシ、フェニルチオ、フェニル-C1-C4-アルコキシまたはNR5R6(ここで、R5は、HもしくはC1-C8-アルキルであり、R6は、C1-C8-アルキル、フェニル-C1-C4-アルキルもしくはフェニルである、あるいは、R5とR6は一緒になって、4もしくは5の炭素原子を有するアルキレン鎖であるかまたは式-CH2-CH2-O-CH2-CH2-もしくは式-CH2-CH2-NR7-CH2-CH2-で表される基を形成し、その際、R7は、水素またはC1-C4-アルキルである)である;ここで、上記で挙げられている基中の芳香族基は、いずれの場合にも、互いに独立して、置換されていないかまたはハロゲンおよびC1-C4-アルキルからなる群から選択される1、2もしくは3の基で置換されている]
であるか;
または、
・基SM
[ここで、Mは、以下で定義されているとおりである:
Mは、アルカリ金属カチオン、アルカリ土類金属カチオンの等価物、銅カチオン、亜鉛カチオン、鉄カチオンもしくはニッケルカチオンの等価物または式(E)
Figure 2011507815
(式中、
Z1およびZ2は、独立して、水素またはC1-C8-アルキルであり;
Z3およびZ4は、独立して、水素、C1-C8-アルキル、ベンジルまたはフェニルである;ここで、フェニル基は、いずれの場合にも、置換されていないかまたはハロゲンおよびC1-C4-アルキルからなる群から独立して選択される1、2もしくは3の基で置換されている)で表されるアンモニウムカチオンである]
である〕
で表されるアゾリルメチルオキシラン類およびその農業上許容される塩に関する。
式(I)で表される化合物は、式(Ia)で表される「チオール」形態または式(Ib)で表される「チオノ」形態:
Figure 2011507815
[上記式中、
D*は、
・R10[ここで、R10は、上記で定義されている意味を有する];
・基DII*
Figure 2011507815
[ここで、#は、式(Ia)中の硫黄原子への結合点または式(Ib)で表されるアゾリル環への結合点であり、Q、R13およびR14は、上記で定義されている意味を有する];
または、
・M[ここで、Mは、上記で定義されている意味を有する]
であり;
残りの置換基は、上記で定義されている意味を有する]
で存在することができる。
しかしながら、簡単のために、本明細書においては、いずれの場合にも、一般に、「チオール」形態のみが示されている。
本発明は、さらに、化合物(I)の調製、化合物(I)を調製するための中間体およびそれらの調製にも関し、さらに、植物病原性菌類を防除するための本発明化合物の使用およびそれらを含む組成物にも関する。
置換されているトリアゾール基を有するトリアゾリルメチルオキシラン類は、例えば、WO 96/38440、WO 97/41107、WO 97/42178、WO 97/43269、WO 97/44331、WO 97/443332、WO 99/05149およびWO 99/21853から知られている。
しかしながら、特に低施用量においては、従来技術から知られている化合物の殺菌作用は、場合により不十分である。
WO 96/38440 WO 97/41107 WO 97/42178 WO 97/43269 WO 97/44331 WO 97/443332 WO 99/05149 WO 99/21853
従って、本発明の目的は、改善された殺菌作用および/または改善された毒物学的特性などの改善された特性を好ましくは有している新規化合物を提供することであった。
驚くべきことに、上記目的は、本明細書中に記載されている式(I)の化合物を用いて達成された。
化合物(I)は、それらの窒素原子が有している塩基性特性のために、無機酸もしくは有機酸または金属イオンと一緒に塩または付加体を形成することができる。このことは、化合物(I)の本明細書中に記載されている前駆物質の大部分にも当てはまる。それらの塩および付加体も本発明によって提供される。
無機酸の例は、ハロゲン化水素酸、例えば、フッ化水素、塩化水素、臭化水素およびヨウ化水素、炭酸、硫酸、リン酸ならびに硝酸である。
適切な有機酸は、例えば、ギ酸、および、アルカン酸、例えば、酢酸、トリフルオロ酢酸、トリクロロ酢酸およびプロピオン酸、さらに、グリコール酸、チオシアン酸、乳酸、コハク酸、クエン酸、安息香酸および別のアリールカルボン酸、ケイ皮酸、シュウ酸、アルキルスルホン酸(炭素原子数1〜20の直鎖または分岐鎖のアルキル基を有するスルホン酸)、アリールスルホン酸またはアリールジスルホン酸(1または2のスルホン酸基を有する芳香族基(例えば、フェニルおよびナフチル))、アルキルホスホン酸(炭素原子数1〜20の直鎖または分岐鎖のアルキル基を有するホスホン酸)、アリールホスホン酸またはアリールジホスホン酸(1または2のホスホン酸基を有する芳香族基(例えば、フェニルおよびナフチル))などであり、ここで、アルキル基またはアリール基は、さらなる置換基を有していてもよい(例えば、p-トルエンスルホン酸、サリチル酸、p-アミノサリチル酸、2-フェノキシ安息香酸、2-アセトキシ安息香酸など)。
適切な金属イオンは、特に、第2主族の元素(特に、カルシウムおよびマグネシウム)のイオン、第3主族および第4主族の元素(特に、アルミニウム、スズおよび鉛)のイオン、さらに、遷移族1〜遷移族8の元素(特に、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛など)のイオンである。第4周期の遷移族元素の金属イオンが特に好ましい。金属は、それらがとることが可能な様々な原子価で存在することができる。
本発明による式(I)で表される化合物は、従来技術による自体公知の調製方法に類似した種々の経路によって調製することができる(例えば、冒頭で引用した従来技術および「Pflanzenschutz-Nachrichten Bayer 57/2004, 2, pages 145-162」などを参照されたい)。本発明の化合物は、例えば、下記スキームにおいて示されている合成に従って調製することができる。
本発明の化合物は、強塩基および硫黄粉末との反応により、式(II)
Figure 2011507815
[式中、Bは本明細書中で定義されているとおりである]
で表される化合物から有利な方法で調製することができる。これによって、DがSHである式(I)の化合物(化合物(I-1))
Figure 2011507815
が形成される。
適切な塩基は、そのような反応に適しているものとして当業者に知られている全ての塩基である。強アルカリ金属塩基、例えば、n-ブチルリチウム、リチウムジイソプロピルアミド、水素化ナトリウム、ナトリウムアミドまたはカリウムtert-ブトキシドを使用するのが好ましい。上記反応を、例えばテトラメチルエチレンジアミン(TMEDA)などの添加剤の存在下で実施するのが好ましいこともあり得る。
適切な溶媒は、そのような反応に関して慣習的な全ての不活性有機溶媒であり、ここで、好ましくは、エーテル類、例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテルおよび1,2-ジメトキシエタン、または、液体アンモニア、または、強極性溶媒、例えば、ジメチルスルホキシドなどを使用することができる。
硫黄は、好ましくは、粉末として使用する。加水分解に関しては、適切な場合には有機酸または無機酸(例えば、酢酸、希硫酸または希塩酸)の存在下で、水を使用する。
反応温度は、好ましくは、-70℃〜+20℃、特に、-70℃〜0℃である。反応は、一般に、大気圧下で実施する。
式(II)で表される化合物1モル当たり、一般に、1〜3当量、好ましくは、1〜2.5当量の強塩基を使用し、次いで、等モル量または過剰量の硫黄を使用する。反応は、保護ガスの雰囲気下で、例えば、窒素下またはアルゴン下で、実施することができる。後処理は、当業者に一般的に知られている手順に従って実施する。通常、反応混合物を適切な有機溶媒で抽出し、その残渣を、適切な場合には、再結晶および/またはクロマトグラフィーによって精製する。
化合物(I)は、強塩基(例えば、ブチルリチウム)を使用することなく硫黄(好ましくは、硫黄粉末)と直接反応させることにより調製することも可能である。
化合物(II)から出発して本発明の化合物(I)を調製するさらなる可能性は、非プロトン性極性溶媒、例えば、アミド(例えば、ジメチルホルムアミド(DMF))またはN-アルキルピロリドン(例えば、N-オクチルピロリドン、N-ドデシルピロリドンまたはN-メチルピロリドン(NMP))などの存在下で化合物(II)を硫黄と反応させることである。WO 99/19307、WO 97/06151、WO 97/05119およびWO 96/41804も参照されたい。
反応は、一般に、140℃〜160℃の範囲内の温度で実施する。反応成分は、通常、化合物(II)の1モルに対して約6〜15モルの硫黄が使用されるような量で用いる。硫黄は、一般に、粉末の形態で使用する。反応中は、反応混合物上に空気を通す。
本発明の化合物(I)は、さらに、ジスルフィドまたはジロダン(dirhodan)との反応により、式(II)で表される化合物から出発して有利に調製することも可能である:
Figure 2011507815
[ここで、Bは、本明細書中に記載されているように定義され、Rは、C1-C8-アルキル、C1-C8-ハロアルキル、C2-C8-アルケニル、C2-C8-ハロアルケニル、C2-C8-アルキニル、C2-C8-ハロアルキニルまたはCNであり得る]。
可能な塩基は、そのような反応に関して当業者に知られている全ての適切な塩基である。好ましくは、強アルカリ金属塩基、例えば、n-ブチルリチウム、リチウムジイソプロピルアミド、水素化ナトリウム、ナトリウムアミドまたはカリウムtert-ブトキシドなどを使用する。上記反応を、例えばテトラメチルエチレンジアミン(TMEDA)などの添加剤の存在下で実施するのが好ましいこともあり得る。
上記ジスルフィドは、市販されているか、または、既知調製方法に従って合成することができる。特定のジスルフィドは、ジロダン(NC-S-S-CN)である。
適切な溶媒は、このタイプの反応に関して慣習的な全ての不活性有機溶媒であり、ここで、エーテル類、例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテルおよび1,2-ジメトキシエタン、または、液体アンモニア、または、強極性溶媒、例えば、ジメチルスルホキシドなどを好ましくは使用することができる。
反応温度は、好ましくは、-70℃〜+20℃、特に、-70℃〜0℃である。反応は、一般に、常圧下で実施する。
式(II)で表される化合物1モル当たり、一般に、1〜3当量、好ましくは、1〜2.5当量の強塩基を使用し、次いで、等モル量または過剰量のジスルフィドを使用する。反応は、保護ガスの雰囲気下で、例えば、窒素下またはアルゴン下で、実施することができる。後処理は、当業者に一般的に知られている手順に従って実施する。通常、反応混合物を適切な有機溶媒で抽出し、その残渣を、適切な場合には、再結晶および/またはクロマトグラフィーによって精製する。
化合物(I-1)をR-X[ここで、Rは、本明細書中の別の場所で定義されているとおりであり、Xは、脱離基、例えば、ハロゲン(例えば、Cl、BrまたはI)またはトリフルオロ-C1-C6-アルキルスルホネートなどである]とさらに反応させることによって、本発明による式(I)で表されるさまざまな化合物を調製することが可能である。DがSR[ここで、R=C1-C6-アルキル、好ましくは、メチルまたはエチル]である化合物を調製するためには、化合物(I-1)を対応するハロゲン化アルキルと反応させる(WO 96/38440も参照されたい)。
DがS-C(=O)NA3A4である式(I)の化合物は、WO 99/21853に記載されている調製方法と同様にして合成することができる。
Dが基DIIである式(I)の化合物は、WO 99/05149に記載されている調製方法と同様にして合成することができる。
DがS-SO2R4である式(I)の化合物は、WO 97/44332に記載されている調製方法と同様にして合成することができる。
DがS-CNである式(I)の化合物は、WO 99/44331に記載されている調製方法と同様にして合成することができる。
Dが基DIである式(I)の化合物は、WO 97/43269に記載されている調製方法と同様にして合成することができる。
Dが基S-C(=O)R3[ここで、R3=C1-C8-アルキル、C1-C8-ハロアルキル、C1-C8-アルコキシまたはC1-C8-ハロアルコキシ]である式(I)の化合物は、WO 97/42178に記載されている調製方法と同様にして合成することができる。
Dが基SMである式(I)の化合物は、WO 97/41107に記載されている調製方法と同様にして合成することができる。
式(II)で表される化合物は、冒頭で引用されている従来技術および/またはそれらの中で引用されている参考文献と同様にして合成することができる。一部の化合物(II)は、PCT/EP2007/063213に記載されている。他方、式(II)で表される一部の化合物は新規であり、それら化合物およびそれらの農業上許容される塩も、本発明の対象の一部を形成する。化合物(II)も殺菌活性を有しており、従って、本発明は、化合物(II)および/またはそれらの塩の殺菌剤としての使用にも関する。
式(III)
Figure 2011507815
[式中、Zは、脱離基X(化合物(III.1)、下記参照)またはOH(化合物(III.2)、下記参照)であり、Bは、下記で定義されているとおりである]
で表される化合物は、最終的に本発明の化合物を得るために必要とされる重要な出発物質である。
かくして、化合物(II)は、例えば、化合物(III.1)
Figure 2011507815
[ここで、Xは、脱離基、例えば、ハロゲン(例えば、ClまたはBr)またはOSO2R(ここで、Rは、C1-C6-アルキル、C1-C6-ハロアルキル、アリールまたは置換アリールである)である;OSO2Rは、特に、メシラート基、トリフラート基、フェニル基またはトルエンスルホネート基である]から調製することができる。式(II)で表される化合物を得るためには、式(III.1)で表される化合物を、例えばDMF中で、1,2,4-トリアゾールおよび塩基(例えば、水素化ナトリウム)と反応させる。例えば、EP 0421125A2を参照されたい。
式(III.1)で表される一部の化合物は新規である。従って、本発明は、式(III.1)[式中、Bは、式(I)に関して定義されているとおりまたは好ましく定義されているとおりであり、Xは、脱離基、特に、ハロゲン(例えば、ClまたはBr)またはOSO2R(ここで、Rは、C1-C6-アルキル、C1-C6-ハロアルキル、アリールまたは置換アリールである)である]で表される化合物も提供する[但し、以下の化合物を除く:アンチ-2-(3-フルオロフェニル)-2-(クロロメチル)-3-(2-クロロフェニル)オキシラン、アンチ-2-(3-フルオロフェニル)-2-(クロロメチル)-3-(4-クロロフェニル)オキシラン、アンチ-2-(3-フルオロフェニル)-2-(クロロメチル)-3-(3-クロロフェニル)オキシラン、アンチ-2-(3-フルオロフェニル)-2-(クロロメチル)-3-(4-フルオロフェニル)オキシラン、2-(3-フルオロフェニル)-2-(ブロモメチル)-3-(2-メチルフェニル)オキシラン、および2-(3-フルオロフェニル)-2-(CH3O2SO-メチル)-3-(2-メチルフェニル)オキシラン]。除外される化合物を考慮して、Bは、特に、式(I)について本明細書中で特定されている意味を有する。一態様によれば、Bは、置換されていないフェニルであるか、または、ハロゲン、NO2、アミノ、C1-C4-アルキル、C1-C4-アルコキシ、C1-C4-ハロアルキル、C1-C4-ハロアルコキシ、C1-C4-アルキルアミノ、C1-C4-ジアルキルアミノ、チオおよびC1-C4-アルキルチオからなる群から選択される1、2もしくは3の置換基Lを含むフェニルである[但し、上記化合物は除く]。
さらなる態様によれば、Bは、オルト-メチルフェニルではない;さらなる態様によれば、Bは、オルト-アルキルフェニルではない。
化合物(III.1)を調製する一方法では、
式(IVa)
Figure 2011507815
で表される化合物中の二重結合をエポキシドに変換する。Xは、式(III.1)に関して定義されているとおりであり、Bは、式(I)に関して定義されているとおりである。エポキシ化方法は、当業者には知られている。この目的のために、例えば、過酸化水素/無水マレイン酸を使用することができる。
式(IVa)において、二重結合は、(E)配置または(Z)配置のいずれかで存在し得る。これは、Bと当該二重結合の間のジグザグ結合によって示されている。本発明は、さらにまた、式(IVa)[式中、Bは、式(I)に関して定義されているとおりまたは好ましく定義されているとおりである]で表される化合物も提供する[但し、以下の化合物を除く:(Z)-1-[3-クロロ-1-(2-クロロフェニル)プロプ-1-エン-2-イル]-3-フルオロベンゼン、(Z)-1-[3-クロロ-1-(4-クロロフェニル)プロプ-1-エン-2-イル]-3-フルオロベンゼン、(Z)-1-[3-クロロ-1-(3-クロロフェニル)プロプ-1-エン-2-イル]-3-フルオロベンゼン、および、(Z)-1-[3-クロロ-1-(4-フルオロフェニル)プロプ-1-エン-2-イル]-3-フルオロベンゼン]。ここで、Xは、式(III.1)に関して上記で記載されている意味を有する。一実施形態では、Bは、オルト-メチルフェニルではない;さらなる態様によれば、Bは、オルト-アルキルフェニルではない。
化合物(IVa)は、化合物(IVc)
Figure 2011507815
を、例えば、適切な有機溶媒(例えば、エーテル、例えば、Et2Oまたはジオキサン)中で酢酸/H2SO4と反応させて二重結合を形成させることにより、化合物(IVc)から得ることができる。適切な方法はは、当業者には知られている。Xは、式(III)に関して定義されているように定義され、Bは、式(I)に関して定義されているように定義される。
式(IVc)で表される一部の化合物は新規である。従って、本発明は、式(IVc)[式中、Bは、式(I)に関して定義されているとおりまたは好ましく定義されているとおりである]で表される化合物も提供する[但し、以下の化合物を除く:1-クロロ-2-(3-フルオロフェニル)-3-(2-クロロフェニル)プロパン-2-オール、1-クロロ-2-(3-フルオロフェニル)-3-(4-クロロフェニル)プロパン-2-オール、1-クロロ-2-(3-フルオロフェニル)-3-(3-クロロフェニル)プロパン-2-オール、および、1-クロロ-2-(3-フルオロフェニル)-3-(4-フルオロフェニル)プロパン-2-オール]。一実施形態では、Bは、オルト-メチルフェニルではない;さらなる態様によれば、Bは、オルト-アルキルフェニルではない。Xは、式(III.1)に関して定義されているとおりである。
化合物(IVc)は、例えば、以下のスキームに従うグリニャール反応によって得ることができる。
Figure 2011507815
EP 409049も参照されたい。
式(III.1)で表される化合物は、当業者に知られている方法を用いて脱離基Xを導入することにより、式(III.2)
Figure 2011507815
で表される化合物から得ることもできる。かくして、式(III.2)で表される化合物を、例えば、塩基(例えば、NEt3)の存在下でR-SO2Y[ここで、Rは、式(III.1)に関して定義されているとおりであり、Yは、ハロゲンである;R-SO2Yは、例えば、塩化メシルである]と反応させる(EP386557も参照されたい)。Xがハロゲンである化合物(III.1)を得るためには、例えばCH2Cl2中で、対応する化合物(III.2)をPPh3を含むC(Hal)4(Hal=BrまたはCl)と反応させて化合物(III.1)を生成させることができる。あるいは、化合物(III.2)をSOCl2/ピリジンと反応させることができる(WO 2005/056548も参照されたい)。
本発明は、さらに、式(III.2)[式中、Bは、式(I)に関して定義されているとおりまたは好ましく定義されているとおりである]で表される化合物も提供する[但し、以下の化合物を除く:2-ヒドロキシメチル-2-(3-フルオロフェニル)-3-(2-メチルフェニル)オキシラン]。一実施形態では、Bは、オルト-メチルフェニルではない;さらなる態様によれば、Bは、オルト-アルキルフェニルではない。
式(III.2)で表される化合物は、最初にエポキシ化(例えば、塩基(例えば、NaOH)の存在下でH2O2を用いるエポキシ化)に付すかまたは過酸(例えば、MCPBA=m-クロロペルオキシ安息香酸)もしくはtert-ブチルヒドロペルオキシドと反応させることによって、式(V)
Figure 2011507815
で表されるタイプのα,β-二置換アクロレインから得ることができる。これによって、式(Va)
Figure 2011507815
で表される化合物が得られる。
化合物(Va)中のアルデヒド基を、例えばNaBH4を用いて(EP 0386557A1も参照されたい)還元することにより、化合物(III.2)が形成される。エポキシ化のプロセスとアルデヒド基を還元するプロセスは、当業者にはよく知られている。
式(V)において、二重結合は、(E)配置または(Z)配置のいずれかで存在し得る。これは、Bと当該二重結合の間のジグザグ結合によって示されている。式(V)で表される化合物の一部は新規である。従って、本発明は、さらにまた、化合物(V)[ここで、Bは、式(I)に関して定義されているとおりまたは好ましく定義されているとおりである]も提供する[但し、以下の化合物を除く:(E)-2-(3-フルオロフェニル)-3-(2-メチルフェニル)プロペナール]。一実施形態では、Bは、オルト-メチルフェニルではない;さらなる態様によれば、Bは、オルト-アルキルフェニルではない。
本発明によって、化合物(Va)[ここで、Bは、式(I)で表される化合物に関して本明細書中で記載されているように定義されるまたは好ましく定義される]も提供される。一実施形態では、Bは、オルト-メチルフェニルではない;さらなる態様によれば、Bは、オルト-アルキルフェニルではない。
化合物(V)は、例えば、DE3601927に記載されている手順と同様にして、即ち、式(VI)
Figure 2011507815
で表されるタイプの化合物をウィティッヒ型またはホルナー-エモンス型の適切なリン化合物と反応させ、次いで、アセタールを酸性切断(acidic cleavage)に付すことにより、合成することができる。この場合、Ryは、いずれの場合にも、独立して、C1-C4-アルキルである。
化合物(V)の代替的な調製では、式(VII)で表される化合物を酸化する。
Figure 2011507815
適切な酸化剤および酸化条件は、当業者には知られており、例えば、スウェルン(Swern)による反応(Australian Journal of Chemistry, 57(6), 537-548; 2004)、超原子価ヨウ素化合物との反応(Organic Letters, 5(17), 2989-2992; 2003)、クロム化合物(例えば、二クロム酸ピリジニウム)との反応(Tetrahedron, 45(1), 239-58; 1989)、または、酸化マンガン(例えば、MnO2)との反応(Journal of the American Chemical Society, 107(13), 3963-71; 1985)などである。酸化は、溶媒(例えば、CH2Cl2)中でのデス-マーチン酸化によって実施することもできる。
式(VII)において、二重結合は、(E)配置または(Z)配置のいずれかで存在し得る。これは、Bと当該二重結合の間のジグザグ結合によって示されている。式(VII)で表される一部の化合物は新規である。従って、本発明は、さらにまた、式(VII)[式中、Bは、式(I)に関して定義されているとおりまたは好ましいものである]で表される化合物にも関する。
化合物(VII)から出発して、US 5,399,708と同様に、遷移金属アルコキシド[例えば、V(O)(OR)3またはTi(OR)4(R=C1-C6-アルキル)]および酸化剤(例えば、tBuOOH)の存在下でエポキシ化することによって、化合物(III.2)を直接調製することも可能である。
式(VII)で表される化合物は、式(VIII)
Figure 2011507815
で表されるα,β-不飽和アクリル酸エステルから調製することができる。
この目的を達するために、式(VIII)で表されるエステルを還元してアルコール(VII)とする。適切な還元手順は、当業者にはよく知られている。
式(VIII)において、二重結合は、(E)配置または(Z)配置のいずれかで存在し得る。これは、Bと当該二重結合の間のジグザグ結合によって示されている。式(VIII)で表される一部の化合物は新規である。従って、本発明は、さらにまた、化合物(VIII)[ここで、Bは、式(I)に関して定義されているとおりまたは好ましいものである]にも関する。
式(VIII)で表される化合物は、例えば低温で金属水素化物(例えば、水素化ジイソブチルアルミニウム)を用いて、1ステップで還元して式(V)で表されるアクロレインとすることも可能である。この目的を達するために、特に、水素化アルミニウム、好ましくは、リチウムアラネート(European Journal of Medicinal Chemistry, 40(6), 529-541; 2005)またはジアルキルアルミニウムヒドリド(例えば、DIBAL-H)(Synlett, (18), 3182-3184; 2006)を使用することが可能である。
式(VIII)で表されるアクリル酸エステルは、リン化合物、例えば、ホルナー-エモンス型のリン化合物またはウィティッヒ化合物と反応させることにより、式(IX)で表されるグリオキサル酸エステルから得ることができる。
Figure 2011507815
そのような反応は、とりわけ、「Tetrahedron, 46(13-14)、4951-94; 1990」、「Tetrahedron Letters, 47(16), 2675-2678; 2006」「Synthesis, (12), 1797-1802; 2003」、WO9929645または「Synthetic Communications, 20(12), 1781-91; 1990」に記載されている。
グリオキサル酸エステルの合成は、とりわけ、「Journal of Organic Chemistry, 52(22), 5026-30; 1987」に記載されており、グリニャール化合物(市販されているハロゲン化合物とマグネシウムから出発する)X1MgAを式
Figure 2011507815
で表されるシュウ酸エステルと反応させることによる。
適切なリン化合物(ホルナー-エモンス型およびウィティッヒ型のリン化合物)は、標準的な既知方法によって、例えば、下記
Figure 2011507815
[ここで、Bは、上記で定義されているとおりであり、X1は、脱離基、例えば、ハロゲン化物、好ましくは、塩素または臭素である]
のタイプの化合物から調製することができる。上記ハロゲン化物から所望のホルナー-エモンス試薬またはウィティッヒ試薬への変換は、例えば、「Chemistry of Materials, 13(9), 3009-3017; 2001」、「European Journal of Organic Chemistry, (7), 1247-1257; 2005」またはWO1992/05145に記載されているように、実施することができる。
上記ハロゲン化アルキルは、市販されているか、または、標準的な方法によって、例えば、対応するメチル化合物をハロゲン化することによって調製することができる。この反応に適するハロゲン剤は、N-ブロモスクシンイミド(Chemistry-A European Journal, 12(21), 5632-5641; 2006)またはN-クロロスクシンイミド(Tetrahedron Letters, 47(37), 6607-6609; 2006)である。
代替的な一方法によれば、式(V)で表される化合物は、下記スキームに従うアルドール合成を介して調製することもできる。
Figure 2011507815
式(II)で表される化合物を調製するためのさらに別の代替的な方法では、式(IVb)で表される化合物をエポキシ化する。
Figure 2011507815
適切なエポキシ化方法は、当業者には知られている。化合物(V)からの化合物(III.2)の調製も参照されたい。
式(IVb)において、二重結合は、(E)配置または(Z)配置のいずれかで存在し得る。これは、Bと当該二重結合の間のジグザグ結合によって示されている。本発明は、さらにまた、式(IVb)[式中、Bは、式(I)に関して定義されているとおりまたは好ましいものである]で表される化合物も提供する。一実施形態では、Bは、オルト-メチルフェニルではない;さらなる態様によれば、Bは、オルト-アルキルフェニルではない。
式(IVb)で表される化合物は、上記で示されている式(IVa)[式中、Xは、上記で定義されている脱離基、特に、ハロゲン化物である]で表される化合物を1,2,4-トリアゾールおよび塩基と反応させることによって得ることができる。反応条件は、化合物(III)から出発して化合物(II)を調製することに関して上記で記載されているように選択することができる。
式(I)で表される化合物を調製するためのさらに別の代替的な方法では、最初に、ヒドラジンを用いて式(III.1)で表される化合物(上記参照)を式(IIIa)で表される化合物に変換する。
Figure 2011507815
本発明は、さらに、式(IIIa)[式中、Bは、式(I)に関して定義されているとおりまたは好ましいものである]で表される化合物も提供する。
式(IIIa)で表される化合物を、次いで、チオシアネートYSCN[ここで、Yは、アルカリ金属またはアンモニウム、好ましくは、ナトリウム、カリウムまたはアンモニウムである]と反応させることが可能であり、特に好ましくは、NH4SCNを用いて反応させることができる。これによって、チオセミカルバジド化合物(IIIb)
Figure 2011507815
が得られる。
トリアゾリル環は、ギ酸と反応させることによって形成させることができる。ここで得られるものは、本発明による式(I)(D=SH)で表される対応する化合物のチオン形態であり、これは、適切な場合には、さらに反応させることができる(上記参照)。DE19744400(WO99/18088)も参照されたい。
本発明は、さらに、式(IIIb)[式中、Bは、式(I)に関して定義されているとおりまたは好ましいものである]で表される化合物も提供する。
さらなる代替的な方法によれば、化合物(IIIa)をホルムアルデヒド((CH2O)n)およびチオシアネート(YSCN、上記参照)と反応させることが可能であり、これによって、式(IIIc)
Figure 2011507815
で表される化合物が得られる。
次いで、酸化することにより、例えば、水性HCl中で塩化鉄(III)を用いて(DE19961603またはWO 00/146158を参照されたい)またはKOHと硫黄の存在下で酸素を用いて(WO 99/18087も参照されたい)酸化することにより、トリアゾリル環および従って式(I)で表される対応する化合物を形成させる。
本発明は、さらに、式(IIIc)[式中、Bは、式(I)に関して定義されているとおりまたは好ましいものである]で表される化合物も提供する。
さらに別の代替的な合成では、例えばアセトン((CH3)2CO)とチオシアネートYSCN[ここで、Yは、ナトリウム、カリウムまたはアンモニウムである]を用いて、化合物(IIIa)をカルボニル化合物(Rx1Rx2)C=O[Rx1=C1-C4-アルキルもしくはフェニル、Rx2=水素もしくはC1-C4-アルキル、または、Rx1とRx2は一緒になって-(CH2)5-鎖を形成する]と反応させて化合物(IIId)
Figure 2011507815
を生成させ、次いで、このようにして形成された化合物を、適切な場合には触媒(例えば、HCl、H2SO4、p-トルエンスルホン酸、金属酸化物、例えば、無定形TiO2)の存在下で、ギ酸を用いて対応するトリアゾール化合物(I)に変換する。この場合、Rx1とRx2は、好ましくは、両方ともメチルである(化合物(IIId-1))。DE19744401およびWO 99/18086も参照されたい。
本発明は、さらに、式(IIId)[式中、Bは、式(I)に関して定義されているとおりまたは好ましいものである]で表される化合物も提供する。
本明細書中に記載されている式の中の記号の定義の一部において、概して以下の置換基について代表する集合語が使用されている:
ハロゲン:フッ素、塩素、臭素およびヨウ素;
アルキルおよび複合基(例えば、アルキルアミノ)内のアルキル部分:1〜4、6、8または12の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖の飽和炭化水素基、例えば、C1-C6-アルキル、例えば、メチル、エチル、プロピル、1-メチルエチル、ブチル、1-メチルプロピル、2-メチルプロピル、1,1-ジメチルエチル、ペンチル、1-メチルブチル、2-メチルブチル、3-メチルブチル、2,2-ジメチルプロピル、1-エチルプロピル、ヘキシル、1,1-ジメチルプロピル、1,2-ジメチルプロピル、1-メチルペンチル、2-メチルペンチル、3-メチルペンチル、4-メチルペンチル、1,1-ジメチルブチル、1,2-ジメチルブチル、1,3-ジメチルブチル、2,2-ジメチルブチル、2,3-ジメチルブチル、3,3-ジメチルブチル、1-エチルブチル、2-エチルブチル、1,1,2-トリメチルプロピル、1,2,2-トリメチルプロピル、1-エチル-1-メチルプロピル、および、1-エチル-2-メチルプロピル;
ハロアルキル:上記で記載したアルキルにおいて、それらの基内の水素原子の一部または全てが上記で記載したハロゲン原子で置き換えられているもの;特に、C1-C2-ハロアルキル、例えば、クロロメチル、ブロモメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロフルオロメチル、ジクロロフルオロメチル、クロロジフルオロメチル、1-クロロエチル、1-ブロモエチル、1-フルオロエチル、2-フルオロエチル、2,2-ジフルオロエチル、2,2,2-トリフルオロエチル、2-クロロ-2-フルオロエチル、2-クロロ-2,2-ジフルオロエチル、2,2-ジクロロ-2-フルオロエチル、2,2,2-トリクロロエチル、ペンタフルオロエチル、または、1,1,1-トリフルオロプロプ-2-イル;
アルケニルおよびさらに複合基(例えば、アルケニルオキシ)内のアルケニル部分:2〜4、2〜6または2〜8の炭素原子を有し且ついずれかの位置に1の二重結合を有している直鎖または分枝鎖の不飽和炭化水素基。本発明によれば、(C2-C4)-アルケニルなどの小さなアルケニル基を使用することが好ましいこともあり得る;他方、(C5-C8)-アルケニルなどのより大きなアルケニル基を使用することが好ましいこともあり得る。アルケニル基の例は、例えば、C2-C6-アルケニル、例えば、エテニル、1-プロペニル、2-プロペニル、1-メチルエテニル、1-ブテニル、2-ブテニル、3-ブテニル、1-メチル-1-プロペニル、2-メチル-1-プロペニル、1-メチル-2-プロペニル、2-メチル-2-プロペニル、1-ペンテニル、2-ペンテニル、3-ペンテニル、4-ペンテニル、1-メチル-1-ブテニル、2-メチル-1-ブテニル、3-メチル-1-ブテニル、1-メチル-2-ブテニル、2-メチル-2-ブテニル、3-メチル-2-ブテニル、1-メチル-3-ブテニル、2-メチル-3-ブテニル、3-メチル-3-ブテニル、1,1-ジメチル-2-プロペニル、1,2-ジメチル-1-プロペニル、1,2-ジメチル-2-プロペニル、1-エチル-1-プロペニル、1-エチル-2-プロペニル、1-ヘキセニル、2-ヘキセニル、3-ヘキセニル、4-ヘキセニル、5-ヘキセニル、1-メチル-1-ペンテニル、2-メチル-1-ペンテニル、3-メチル-1-ペンテニル、4-メチル-1-ペンテニル、1-メチル-2-ペンテニル、2-メチル-2-ペンテニル、3-メチル-2-ペンテニル、4-メチル-2-ペンテニル、1-メチル-3-ペンテニル、2-メチル-3-ペンテニル、3-メチル-3-ペンテニル、4-メチル-3-ペンテニル、1-メチル-4-ペンテニル、2-メチル-4-ペンテニル、3-メチル-4-ペンテニル、4-メチル-4-ペンテニル、1,1-ジメチル-2-ブテニル、1,1-ジメチル-3-ブテニル、1,2-ジメチル-1-ブテニル、1,2-ジメチル-2-ブテニル、1,2-ジメチル-3-ブテニル、1,3-ジメチル-1-ブテニル、1,3-ジメチル-2-ブテニル、1,3-ジメチル-3-ブテニル、2,2-ジメチル-3-ブテニル、2,3-ジメチル-1-ブテニル、2,3-ジメチル-2-ブテニル、2,3-ジメチル-3-ブテニル、3,3-ジメチル-1-ブテニル、3,3-ジメチル-2-ブテニル、1-エチル-1-ブテニル、1-エチル-2-ブテニル、1-エチル-3-ブテニル、2-エチル-1-ブテニル、2-エチル-2-ブテニル、2-エチル-3-ブテニル、1,1,2-トリメチル-2-プロペニル、1-エチル-1-メチル-2-プロペニル、1-エチル-2-メチル-1-プロペニル、および、1-エチル-2-メチル-2-プロペニルなどである;
ハロアルケニル:上記で定義したアルケニルにおいて、それらの基内の水素原子の一部または全てが「ハロアルキル」のもとで上記で記載したハロゲン原子(特に、フッ素、塩素または臭素)で置き換えられているもの;
アルカジエニル:4〜6または4〜8の炭素原子を有し且ついずれかの位置に2の二重結合を有している直鎖または分枝鎖の不飽和炭化水素基。
アルキニルおよび複合基内のアルキニル部分:2〜4、2〜6または2〜8の炭素原子を有し且ついずれかの位置に1または2の三重結合を有している直鎖または分枝鎖の炭化水素基、例えば、C2-C6-アルキニル、例えば、エチニル、1-プロピニル、2-プロピニル、1-ブチニル、2-ブチニル、3-ブチニル、1-メチル-2-プロピニル、1-ペンチニル、2-ペンチニル、3-ペンチニル、4-ペンチニル、1-メチル-2-ブチニル、1-メチル-3-ブチニル、2-メチル-3-ブチニル、3-メチル-1-ブチニル、1,1-ジメチル-2-プロピニル、1-エチル-2-プロピニル、1-ヘキシニル、2-ヘキシニル、3-ヘキシニル、4-ヘキシニル、5-ヘキシニル、1-メチル-2-ペンチニル、1-メチル-3-ペンチニル、1-メチル-4-ペンチニル、2-メチル-3-ペンチニル、2-メチル-4-ペンチニル、3-メチル-1-ペンチニル、3-メチル-4-ペンチニル、4-メチル-1-ペンチニル、4-メチル-2-ペンチニル、1,1-ジメチル-2-ブチニル、1,1-ジメチル-3-ブチニル、1,2-ジメチル-3-ブチニル、2,2-ジメチル-3-ブチニル、3,3-ジメチル-1-ブチニル、1-エチル-2-ブチニル、1-エチル-3-ブチニル、2-エチル-3-ブチニル、および、1-エチル-1-メチル-2-プロピニル;
ハロアルキニル:上記で定義したアルキニルにおいて、それらの基内の水素原子の一部または全てが「ハロアルキル」のもとで上記で記載したハロゲン原子(特に、フッ素、塩素または臭素)で置き換えられているもの;
シクロアルキルおよびさらに複合基内のシクロアルキル部分:3〜8、特に、3〜6の炭素環員を有する単環式または二環式の飽和炭化水素基、例えば、C3-C6-シクロアルキル、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル;
ハロシクロアルキル:上記で定義したシクロアルキルにおいて、それらの基内の水素原子の一部または全てが「ハロアルキル」のもとで上記で記載したハロゲン原子(特に、フッ素、塩素または臭素)で置き換えられているもの;
シクロアルケニル:好ましくは、3〜8または4〜6、特に、5〜6の炭素環員を有する、単環式一不飽和炭化水素基、例えば、シクロペンテン-1-イル、シクロペンテン-3-イル、シクロヘキセン-1-イル、シクロヘキセン-3-イル、シクロヘキセン-4-イルなど;
ハロシクロアルケニル:上記で定義したシクロアルケニルにおいて、それらの基内の水素原子の一部または全てが「ハロアルキル」のもとで上記で記載したハロゲン原子(特に、フッ素、塩素または臭素)で置き換えられているもの;
アルコキシ:好ましくは、1〜8、さらに好ましくは、2〜6の炭素原子を有し、酸素を介して結合している上記で定義したアルキル基。その例は、以下のとおりである:メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、1-メチルエトキシ、ブトキシ、1-メチルプロポキシ、2-メチルプロポキシ、または、1,1-ジメチルエトキシ、および、さらに、例えば、ペントキシ、1-メチルブトキシ、2-メチルブトキシ、3-メチルブトキシ、1,1-ジメチルプロポキシ、1,2-ジメチルプロポキシ、2,2-ジメチルプロポキシ、1-エチルプロポキシ、ヘキソキシ、1-メチルペントキシ、2-メチルペントキシ、3-メチルペントキシ、4-メチルペントキシ、1,1-ジメチルブトキシ、1,2-ジメチルブトキシ、1,3-ジメチルブトキシ、2,2-ジメチルブトキシ、2,3-ジメチルブトキシ、3,3-ジメチルブトキシ、1-エチルブトキシ、2-エチルブトキシ、1,1,2-トリメチルプロポキシ、1,2,2-トリメチルプロポキシ、1-エチル-1-メチルプロポキシ、または、1-エチル-2-メチルプロポキシ;
ハロアルコキシ:上記で定義したアルコキシにおいて、それらの基内の水素原子の一部または全てが「ハロアルキル」のもとで上記で記載したハロゲン原子(特に、フッ素、塩素または臭素)で置き換えられているもの。その例は、以下のとおりである:OCH2F、OCHF2、OCF3、OCH2Cl、OCHCl2、OCCl3、クロロフルオロメトキシ、ジクロロフルオロメトキシ、クロロジフルオロメトキシ、2-フルオロエトキシ、2-クロロエトキシ、2-ブロモエトキシ、2-ヨードエトキシ、2,2-ジフルオロエトキシ、2,2,2-トリフルオロエトキシ、2-クロロ-2-フルオロエトキシ、2-クロロ-2,2-ジフルオロエトキシ、2,2-ジクロロ-2-フルオロエトキシ、2,2,2-トリクロロエトキシ、OC2F5、2-フルオロプロポキシ、3-フルオロプロポキシ、2,2-ジフルオロプロポキシ、2,3-ジフルオロプロポキシ、2-クロロプロポキシ、3-クロロプロポキシ、2,3-ジクロロプロポキシ、2-ブロモプロポキシ、3-ブロモプロポキシ、3,3,3-トリフルオロプロポキシ、3,3,3-トリクロロプロポキシ、OCH2-C2F5、OCF2-C2F5、1-(CH2F)-2-フルオロエトキシ、1-(CH2Cl)-2-クロロエトキシ、1-(CH2Br)-2-ブロモエトキシ、4-フルオロブトキシ、4-クロロブトキシ、4-ブロモブトキシ、または、ノナフルオロブトキシ;および、さらに、5-フルオロペントキシ、5-クロロペントキシ、5-ブロモペントキシ、5-ヨードペントキシ、ウンデカフルオロペントキシ、6-フルオロヘキソキシ、6-クロロヘキソキシ、6-ブロモヘキソキシ、6-ヨードヘキソキシ、または、ドデカフルオロヘキソキシ;
アルキレン:CH2基の二価非分枝鎖。(C1-C6)-アルキレンが好ましく、(C2-C4)-アルキレンがさらに好ましい;さらに、(C1-C3)-アルキレン基を使用することが好ましいこともあり得る。好ましいアルキレン基の例は、CH2、CH2CH2、CH2CH2CH2、CH2(CH2)2CH2、CH2(CH2)3CH2、および、CH2(CH2)4CH2である;
O、NおよびSからなる群から選択される1、2、3または4のヘテロ原子を含む3員、4員、5員、6員、7員、8員、9員または10員の飽和または部分的不飽和のヘテロ環(ここで、ヘテロ環は、炭素原子を介して結合し得るかまたは存在している場合には窒素原子を介して結合し得る)。本発明によれば、ヘテロ環は炭素を介して結合するのが好ましいこともあり得る。他方、ヘテロ環は窒素を介して結合するのが好ましいこともあり得る。特に:
・O、NおよびSからなる群から選択される1または2のヘテロ原子を環員として含む3員または4員の飽和ヘテロ環(以下では、ヘテロシクリルとも称する);
・O、NおよびSからなる群から選択される1、2、3または4のヘテロ原子を環員として含む5員または6員の飽和または部分的不飽和のヘテロ環:例えば、炭素環員に加えて、1、2または3の窒素原子および/または酸素もしくは硫黄原子を含むか、あるいは、1または2の酸素および/または硫黄原子を含む、飽和または部分的不飽和の単環式ヘテロ環、例えば、2-テトラヒドロフラニル、3-テトラヒドロフラニル、2-テトラヒドロチエニル、3-テトラヒドロチエニル、2-ピロリジニル、3-ピロリジニル、3-イソオキサゾリジニル、4-イソオキサゾリジニル、5-イソオキサゾリジニル、3-イソチアゾリジニル、4-イソチアゾリジニル、5-イソチアゾリジニル、3-ピラゾリジニル、4-ピラゾリジニル、5-ピラゾリジニル、2-オキサゾリジニル、4-オキサゾリジニル、5-オキサゾリジニル、2-チアゾリジニル、4-チアゾリジニル、5-チアゾリジニル、2-イミダゾリジニル、4-イミダゾリジニル、1,2,4-オキサゾリジン-3-イル、1,2,4-オキサゾリジン-5-イル、1,2,4-チアジアゾリジン-3-イル、1,2,4-チアジアゾリジン-5-イル、1,2,4-トリアゾリジン-3-イル、1,3,4-オキサゾリジン-2-イル、1,3,4-チアジアゾリジン-2-イル、1,3,4-トリアゾリジン-2-イル、2,3-ジヒドロフル-2-イル、2,3-ジヒドロフル-3-イル、2,4-ジヒドロフル-2-イル、2,4-ジヒドロフル-3-イル、2,3-ジヒドロチエン-2-イル、2,3-ジヒドロチエン-3-イル、2,4-ジヒドロチエン-2-イル、2,4-ジヒドロチエン-3-イル、2-ピロリン-2-イル、2-ピロリン-3-イル、3-ピロリン-2-イル、3-ピロリン-3-イル、2-イソオキサゾリン-3-イル、3-イソオキサゾリン-3-イル、4-イソオキサゾリン-3-イル、2-イソオキサゾリン-4-イル、3-イソオキサゾリン-4-イル、4-イソオキサゾリン-4-イル、2-イソオキサゾリン-5-イル、3-イソオキサゾリン-5-イル、4-イソオキサゾリン-5-イル、2-イソチアゾリン-3-イル、3-イソチアゾリン-3-イル、4-イソチアゾリン-3-イル、2-イソチアゾリン-4-イル、3-イソチアゾリン-4-イル、4-イソチアゾリン-4-イル、2-イソチアゾリン-5-イル、3-イソチアゾリン-5-イル、4-イソチアゾリン-5-イル、2,3-ジヒドロピラゾール-1-イル、2,3-ジヒドロピラゾール-2-イル、2,3-ジヒドロピラゾール-3-イル、2,3-ジヒドロピラゾール-4-イル、2,3-ジヒドロピラゾール-5-イル、3,4-ジヒドロピラゾール-1-イル、3,4-ジヒドロピラゾール-3-イル、3,4-ジヒドロピラゾール-4-イル、3,4-ジヒドロピラゾール-5-イル、4,5-ジヒドロピラゾール-1-イル、4,5-ジヒドロピラゾール-3-イル、4,5-ジヒドロピラゾール-4-イル、4,5-ジヒドロピラゾール-5-イル、2,3-ジヒドロオキサゾール-2-イル、2,3-ジヒドロオキサゾール-3-イル、2,3-ジヒドロオキサゾール-4-イル、2,3-ジヒドロオキサゾール-5-イル、3,4-ジヒドロオキサゾール-2-イル、3,4-ジヒドロオキサゾール-3-イル、3,4-ジヒドロオキサゾール-4-イル、3,4-ジヒドロオキサゾール-5-イル、3,4-ジヒドロオキサゾール-2-イル、3,4-ジヒドロオキサゾール-3-イル、3,4-ジヒドロオキサゾール-4-イル、2-ピペリジニル、3-ピペリジニル、4-ピペリジニル、1,3-ジオキサン-5-イル、2-テトラヒドロピラニル、4-テトラヒドロピラニル、2-テトラヒドロチエニル、3-ヘキサヒドロピリダジニル、4-ヘキサヒドロピリダジニル、2-ヘキサヒドロピリミジニル、4-ヘキサヒドロピリミジニル、5-ヘキサヒドロピリミジニル、2-ピペラジニル、1,3,5-ヘキサヒドロトリアジン-2-イル、および、1,2,4-ヘキサヒドロトリアジン-3-イル、ならびに、さらに、対応する「-イリデン」基;
・O、NおよびSからなる群から選択される1、2、3または4のヘテロ原子を環員として含む7員の飽和または部分的不飽和のヘテロ環:例えば、炭素環員に加えて、1、2または3の窒素原子および/または酸素もしくは硫黄原子を含むか、あるいは、1または2の酸素および/または硫黄原子を含む、7環員を有する単環式または二環式のヘテロ環、例えば、テトラヒドロアゼピニルおよびヘキサヒドロアゼピニル、例えば、2,3,4,5-テトラヒドロ[1H]アゼピン-1-、-2-、-3-、-4-、-5-、-6-または-7-イル、3,4,5,6-テトラヒドロ[2H]アゼピン-2-、-3-、-4-、-5-、-6-または-7-イル、2,3,4,7-テトラヒドロ[1H]アゼピン-1-、-2-、-3-、-4-、-5-、-6-または-7-イル、2,3,6,7-テトラヒドロ[1H]アゼピン-1-、-2-、-3-、-4-、-5-、-6-または-7-イル、ヘキサヒドロアゼピン-1-、-2-、-3-または-4-イル、テトラヒドロオキセピニルおよびヘキサヒドロオキセピニル、例えば、2,3,4,5-テトラヒドロ[1H]オキセピン-2-、-3-、-4-、-5-、-6-または-7-イル、2,3,4,7-テトラヒドロ[1H]オキセピン-2-、-3-、-4-、-5-、-6-または-7-イル、2,3,6,7-テトラヒドロ[1H]オキセピン-2-、-3-、-4-、-5-、-6-または-7-イル、ヘキサヒドロアゼピン-1-、-2-、-3-または-4-イル、テトラヒドロ-1,3-ジアゼピニルおよびヘキサヒドロ-1,3-ジアゼピニル、テトラヒドロ-1,4-ジアゼピニルおよびヘキサヒドロ-1,4-ジアゼピニル、テトラヒドロ-1,3-オキサゼピニルおよびヘキサヒドロ-1,3-オキサゼピニル、テトラヒドロ-1,4-オキサゼピニルおよびヘキサヒドロ-1,4-オキサゼピニル、テトラヒドロ-1,3-ジオキセピニルおよびヘキサヒドロ-1,3-ジオキセピニル、テトラヒドロ-1,4-ジオキセピニルおよびヘキサヒドロ-1,4-ジオキセピニル、ならびに、対応する「イリデン」基;
O、NおよびSからなる群から選択される1、2、3または4のヘテロ原子を含む5員、6員、7員、8員、9員または10員の芳香族ヘテロ環:特に、O、NおよびSからなる群から選択される1、2、3または4のヘテロ原子を含む5員または6員の芳香族の単環式または二環式のヘテロ環:ヘテロ環は、炭素原子を介して結合し得るかまたは存在している場合には窒素原子を介して結合し得る。本発明によれば、ヘテロ環は炭素を介して結合するのが好ましいこともあり得る。他方、ヘテロ環は窒素を介して結合するのが好ましいこともあり得る。ヘテロ環は、特に:
・1、2、3または4の窒素原子を含むか、あるいは、1、2もしくは3の窒素原子および/または1の硫黄もしくは酸素原子を含む、5員ヘテロアリール(ここで、ヘテロアリールは、炭素を介して結合し得るかまたは存在している場合には窒素介して結合し得る):炭素原子に加えて、1〜4の窒素原子または1、2もしくは3の窒素原子および/もしくは1の硫黄もしくは酸素原子を環員として含み得る、5員ヘテロアリール基、例えば、フリル、チエニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル(1,2,3-トリアゾリル;1,2,4-トリアゾリル)、テトラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、1,3,4-オキサジアゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、および、チアジアゾリル、特に、2-フリル、3-フリル、2-チエニル、3-チエニル、2-ピロリル、3-ピロリル、3-イソオキサゾリル、4-イソオキサゾリル、5-イソオキサゾリル、3-イソチアゾリル、4-イソチアゾリル、5-イソチアゾリル、3-ピラゾリル、4-ピラゾリル、5-ピラゾリル、2-オキサゾリル、4-オキサゾリル、5-オキサゾリル、2-チアゾリル、4-チアゾリル、5-チアゾリル、2-イミダゾリル、4-イミダゾリル、1,2,4-オキサジアゾール-3-イル、1,2,4-オキサジアゾール-5-イル、1,2,4-チアジアゾール-3-イル、1,2,4-チアジアゾール-5-イル、1,2,4-トリアゾール-3-イル、1,3,4-オキサジアゾール-2-イル、1,3,4-チアジアゾール-2-イル、および、1,3,4-トリアゾール-2-イル;
・1、2、3または4(好ましくは、1、2または3)の窒素原子を含む6員ヘテロアリール(ここで、ヘテロアリールは、炭素を介して結合し得るかまたは存在している場合には窒素介して結合し得る):炭素原子に加えて、1〜4または1、2もしくは3の窒素原子を環員として含み得る、6員ヘテロアリール基、例えば、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、1,2,3-トリアジニル、1,2,4-トリアジニル、1,3,5-トリアジニル、特に、2-ピリジニル、3-ピリジニル、4-ピリジニル、3-ピリダジニル、4-ピリダジニル、2-ピリミジニル、4-ピリミジニル、5-ピリミジニル、2-ピラジニル、1,3,5-トリアジン-2-イル、および、1,2,4-トリアジン-3-イル。
本発明の新規化合物はキラル中心を含み、一般に、ラセミ化合物の形態で得られるか、または、エリトロ形態とトレオ形態のジアステレオマー混合物として得られる。本発明化合物のエリトロジアステレオマーとトレオジアステレオマーは、例えば、それらの異なる溶解度に基づいて、または、カラムクロマトグラフィーにより、純粋な形態で分離または単離することが可能である。既知方法を用いて、ジアステレオマーのそのような均一な対を使用して均一なエナンチオマーを得ることができる。合成で得られる均一なジアステレオマーまたはエナンチオマーおよびそれらの混合物は、いずれも、抗微生物剤として使用するのに適している。このことは、殺菌剤組成物にも同様にあてはまる。
従って、本発明は、純粋なエナンチオマーまたはジアステレオマーおよびそれらの混合物の両方を提供する。このことは、式(I)で表される本発明化合物に当てはまり、および、適切な場合には、それらの前駆物質にも同様に当てはまる。本発明の範囲は、特に、キラル中心を有する本発明化合物[特に、式(I)または式(II)で表される化合物]の(R)異性体および(S)異性体ならびにラセミ混合物を包含する。本発明による適切な化合物、特に、式(I)または式(II)で表される適切な化合物は、さらにまた、可能な全ての立体異性体(シス/トランス異性体)およびそれらの混合物も包含する。
本発明の化合物、特に、式(I)または式(II)で表される化合物は、生物学的活性が相違し得る様々な結晶変態で存在することができる。それらも本発明の範囲内に包含される。
本発明の化合物(I)において、いずれの場合にも、単独でまたは組み合わされている、置換基の以下の意味が特に好ましい。
本発明の一実施形態では、Bは、置換されていないフェニルである。
さらなる実施形態では、Bは、1、2、3または4の独立して選択される置換基Lを含むフェニルである。
さらなる実施形態では、フェニル環は、置換基Lで一置換されており、ここで、この実施形態の特定の態様に従うLは、オキシラン環に対するフェニル環の結合点に対してオルト位に位置している。
さらなる実施形態では、Bは、2または3の独立して選択される置換基Lを含むフェニルである。
本発明のさらなる実施形態では、Bは、置換基Lをオルト位に含み且つさらにまた独立して選択されるさらなる置換基Lも含むフェニル環である。一態様によれば、フェニル環は、2,3-二置換である。さらなる態様によれば、フェニル環は、2,4-二置換である。さらに別の態様によれば、フェニル環は、2,5-二置換である。さらに別の態様によれば、フェニル環は、2,6-二置換である。
本発明のさらなる実施形態では、Bは、置換基Lをオルト位に含み且つさらにまた独立して選択される2のさらなる置換基Lも含むフェニル環である。一態様によれば、フェニル環は、2,3,5-三置換である。さらなる態様によれば、フェニル環は、2,3,4-三置換である。さらに別の態様によれば、フェニル環は、2,4,5-三置換である。
Lは、Lに関して上記で記載されている意味を独立して有する。特に別途示されていない限り、Lは、好ましくは、ハロゲン、シアノ、ニトロ、シアナト(OCN)、C1-C4-アルキル、C1-C4-ハロアルキル、C1-C4-アルコキシ、C1-C4-ハロアルコキシ、C3-C6-シクロアルキル、C3-C6-ハロシクロアルキル、S-A1、C(=O)A2、C(=S)A2、NA3A4からなるリストから独立して選択される;ここで、A1、A2、A3、A4は、下記で定義されているとおりである:
A1は、水素、ヒドロキシル、C1-C4-アルキル、C1-C4-ハロアルキルである;
A2は、A1に対して挙げられている基のうちの1であるか、または、C1-C4-アルコキシ、C1-C4-ハロアルコキシ、C3-C6-シクロアルキル、C3-C6-ハロシクロアルキル、C3-C6-シクロアルコキシもしくはC3-C6-ハロシクロアルコキシである;
A3、A4は、互いに独立して、水素、C1-C4-アルキル、C1-C4-ハロアルキルである;
ここで、Lの基の定義の脂肪族基および/または脂環式基は、それらに関する限り、1、2、3または4の同一であるかまたは異なっている基RLを有することができる:
RLは、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1-C4-アルキル、C1-C4-ハロアルキル、C1-C4-アルコキシ、C1-C4-ハロアルコキシ、C3-C6-シクロアルキル、C3-C6-ハロシクロアルキル、アミノ、C1-C8-アルキルアミノ、ジ-C1-C8-アルキルアミノである。
さらに好ましくは、Lは、ハロゲン、NO2、アミノ、C1-C4-アルキル、C1-C4-アルコキシ、C1-C4-ハロアルキル、C1-C4-ハロアルコキシ、C1-C4-アルキルアミノ、C1-C4-ジアルキルアミノ、チオおよびC1-C4-アルキルチオからなる群から独立して選択される。
さらに好ましくは、Lは、ハロゲン、C1-C4-アルキル、C1-C4-ハロアルキル、C1-C4-アルコキシ、C1-C4-ハロアルコキシおよびC1-C4-ハロアルキルチオからなる群から独立して選択される。
さらに好ましい実施形態では、Lは、F、Cl、Br、CH3、C2H5、i-C3H7、t-C4H9、OCH3、OC2H5、CF3、CCl3、CHF2、CClF2、OCF3、OCHF2およびSCF3からなる群から独立して選択され、特に、F、Cl、CH3、C2H5、OCH3、OC2H5、CF3、CHF2、OCF3、OCHF2およびSCF3からなる群から独立して選択される。一態様によれば、Lは、F、Cl、CH3、OCH3、CF3、OCF3およびOCHF2からなる群から独立して選択される。Lは、独立してFまたはClであることが好ましいこともあり得る。
さらなる実施形態では、置換基Bは、1、2または3のハロゲン原子で置換されているフェニルである。
さらなる実施形態では、Bは、置換されていないフェニルであるか、または、ハロゲン、NO2、アミノ、C1-C4-アルキル、C1-C4-アルコキシ、C1-C4-ハロアルキル、C1-C4-ハロアルコキシ、C1-C4-アルキルアミノ、C1-C4-ジアルキルアミノ、チオおよびC1-C4-アルキルチオからなる群から互いに独立して選択される1、2もしくは3の置換基で置換されているフェニルである。
本発明のさらなる実施形態では、Bは、オルト-メチルフェニルではない。
化合物(I)について上記で記載した可変部分BおよびLの意味は、本発明化合物の前駆物質にも同様に当てはまる。
本発明の一実施形態では、Dは、基SR[ここで、Rは、水素である]である(化合物(I-1))。さらなる実施形態では、Dは、基SR[ここで、Rは、C1-C4-アルキル、特に、メチルまたはエチルであり、好ましくは、メチルである]である。
本発明のさらなる実施形態では、Dは、基SR[ここで、RはC(=O)R3であり、R3はNA3A4であり、A3およびA4は、互いに独立して、水素またはC1-C8-アルキルである]である。
本発明のさらなる実施形態では、Dは、基SR[ここで、RはC(=O)R3であり、R3は水素、C1-C4-アルキル、C1-C4-ハロアルキル、C1-C4-アルコキシ、C1-C4-ハロアルコキシ、フェニルまたはベンジルである]である。この実施形態の特定の態様によれば、R3は、水素である。この実施形態のさらなる態様によれば、R3は、C1-C4-アルキル、特に、メチルまたはエチルであり、好ましくは、メチルである。さらに別の態様によれば、R3は、C1-C4-ハロアルキル、特に、トリフルオロメチルである。さらに別の態様によれば、R3は、C1-C4-アルコキシ、特に、メトキシまたはエトキシである。
本発明のさらなる実施形態では、Dは、基SR[ここで、RはC(=O)R3であり、R3は(C1-C4)-アルキルアミノ、ジ-(C1-C4)-アルキルアミノまたはフェニルアミノである]である。この実施形態の一態様によれば、R3は、メチルアミノ、ジメチルアミノ、エチルアミノ、ジエチルアミノまたはフェニルアミノである。
本発明のさらなる実施形態では、Dは、基SR[ここで、RはCNである]である。
本発明のさらなる実施形態では、Dは、基SR[ここで、RはSO2R4であり、R4はC1-C4-アルキル、フェニル-C1-C4-アルキルまたはフェニルであり、ここで、フェニル基は、いずれの場合にも、置換されていないか、または、ハロゲンおよびC1-C4-アルキルからなる群から独立して選択される1、2もしくは3の基で置換されている]である。
本発明のさらなる実施形態では、Dは、基SM[ここで、Mは、アルカリ金属カチオン、アルカリ土類金属カチオンの等価物、銅カチオン、亜鉛カチオン、鉄カチオンもしくはニッケルカチオンの等価物または式(E)
Figure 2011507815
(式中、
Z1およびZ2は、独立して、水素またはC1-C4-アルキルであり;
Z3およびZ4は、独立して、水素、C1-C4-アルキル、ベンジルまたはフェニルである)で表されるアンモニウムカチオンである]である。
一実施形態では、Mは、Na、1/2Cu、1/3Fe、HN(CH3)3、HN(C2H5)3、N(CH3)4またはH2N(C3H7)2であり、特に、Na、1/2Cu、HN(CH3)3またはHN(C2H5)3であり、とりわけ、Na、1/2Cu、HN(CH3)3またはHN(C2H5)3である。
本発明のさらなる実施形態では、本発明は、式(I)〔ここで、可変部分は、以下の意味を有する:
Bは、オルト位がさらなる置換基L[ここで、Lは、フッ素、塩素、臭素、C1-C8-アルキル、C1-C8-アルコキシ、C3-C8-シクロアルキル、C3-C8-シクロアルコキシ、C1-C8-アルキルカルボニルオキシ、C(=O)A2(ここで、A2は、水素、ヒドロキシル、C1-C8-アルキル、C1-C8-ハロアルキル、アミノ、C1-C8-アルキルアミノまたはジ-C1-C8-アルキルアミノ、C1-C8-アルコキシである)である]で置換されているフェニルであり;
Dは、
・S-R
[ここで、
Rは、水素、C1-C8-アルキル、C1-C8-ハロアルキル、C2-C8-アルケニル、C2-C8-ハロアルケニル、C2-C8-アルキニル、C2-C8-ハロゲンアルキニル、C(=O)R3、C(=S)R3、SO2R4またはCNであり;ここで、
R3は、水素、C1-C8-アルキル、C1-C8-ハロアルキル、C1-C8-アルコキシ、C1-C8-ハロアルコキシまたはNA3A4であり;および、
R4は、C1-C8-アルキル、フェニル-C1-C8-アルキルまたはフェニルであり、ここで、フェニル基は、いずれの場合にも、置換されていないか、または、ハロゲンおよびC1-C4-アルキルから独立して選択される1、2もしくは3の基で置換されている]
であるか;
・基DI
Figure 2011507815
[ここで、Bは、上記で定義されているとおりである]
であるか;
・基DII
Figure 2011507815
[ここで、
#はトリアゾリル環への結合点であり、Q、R1およびR2は、以下のとおりである:
Qは、OまたはSであり;
R1、R2は、互いに独立して、C1-C8-アルキル、C1-C8-ハロアルキル、C1-C8-アルコキシ、C1-C8-アルコキシ-C1-C8-アルコキシ、C1-C8-ハロアルコキシ、C1-C8-アルコキシ-C1-C8-アルキル、C1-C8-アルキルチオ、C2-C8-アルケニルチオ、C2-C8-アルキニルチオ、C3-C8-シクロアルキル、C3-C8-シクロアルキルチオ、フェニル、フェニル-C1-C4-アルキル、フェノキシ、フェニルチオ、フェニル-C1-C4-アルコキシまたはNR5R6(ここで、R5は、HもしくはC1-C8-アルキルであり、R6は、C1-C8-アルキル、フェニル-C1-C4-アルキルもしくはフェニルである、あるいは、R5とR6は一緒になって、4もしくは5の炭素原子を有するアルキレン鎖であるかまたは式-CH2-CH2-O-CH2-CH2-もしくは式-CH2-CH2-NR7-CH2-CH2-で表される基を形成し、その際、R7は、水素またはC1-C4-アルキルである)である;ここで、上記で挙げられている基中の芳香族基は、いずれの場合にも、互いに独立して、置換されていないかまたはハロゲンおよびC1-C4-アルキルから選択される1、2もしくは3の基で置換されている]
であるか;
または、
・基SM
[ここで、Mは、以下のとおりである:
Mは、アルカリ金属カチオン、アルカリ土類金属カチオンの等価物、銅カチオン、亜鉛カチオン、鉄カチオンもしくはニッケルカチオンの等価物または式(E)
Figure 2011507815
(式中、
Z1およびZ2は、独立して、水素またはC1-C8-アルキルであり;
Z3およびZ4は、独立して、水素、C1-C8-アルキル、ベンジルまたはフェニルである;ここで、フェニル基は、いずれの場合にも、置換されていないかまたはハロゲンおよびC1-C4-アルキルから独立して選択される1、2もしくは3の基で置換されている)で表されるアンモニウムカチオンである]である〕
で表される化合物およびその農業上許容される塩に関する。
本発明のさらなる実施形態では、本発明は、式(I)〔ここで、可変部分は、以下の意味を有する:
Bは、オルト位がさらなる置換基L[ここで、Lは、フッ素、塩素、臭素、メチルである]で置換されているフェニルであり;
Dは、
・S-R
[ここで、Rは、水素、C1-C8-アルキル、C(=O)R3またはCNであり;ここで、R3は、C1-C8-アルキルである]
であるか;
・SO2R4
[ここで、R4は、C1-C8-アルキルである]
であるか;
・基DI
Figure 2011507815
[ここで、Bは、上記で定義されているとおりである]
であるか;
または、
・基SM
[ここで、Mは、以下のとおりである:
Mは、アルカリ金属カチオン、アルカリ土類金属カチオンの等価物、銅カチオン、亜鉛カチオン、鉄カチオンもしくはニッケルカチオンの等価物または式(E)
Figure 2011507815
(式中、
Z1およびZ2は、独立して、水素またはC1-C8-アルキルであり;
Z3およびZ4は、独立して、水素、C1-C8-アルキル、ベンジルまたはフェニルである;ここで、フェニル基は、いずれの場合にも、置換されていないかまたはハロゲンおよびC1-C4-アルキルから独立して選択される1、2もしくは3の基で置換されている)で表されるアンモニウムカチオンである]である〕
で表される化合物およびその農業上許容される塩に関する。
本発明のさらなる実施形態では、式(I)で表される化合物内のDは、SO2R4[ここで、R4およびBは、本明細書中で定義されているとおりである]を表す。
本発明のさらなる実施形態では、Dは、基DIである(化合物(I-2))
Figure 2011507815
ここで、Bは、独立して、本明細書中で定義されているとおりまたは好ましいものである。
好ましくは、化合物(I-2)内の両方のBは、同じ意味を有する。
本発明のさらなる実施形態では、Dは、基DIIである:
Figure 2011507815
ここで、#は、トリアゾリル環への結合点であり、Q、R1およびR2は、本明細書中で定義されているとおりまたは好ましいものである。
特に、それらの用途に期待して、下記表(Ia)〜表(10a)において列挙されている本発明の化合物(I)が好ましい。表中において置換基に関して挙げられている基は、さらに、それら自体、それらが記載されている組合せから独立して、当該置換基の特に好ましい態様である。
表(Ia)
化合物(I)[ここで、DはSHであり、Bは、いずれの場合にも、表(A)の1の横列に相当する](化合物(I.1aA-1)〜化合物(I.1aA-255))。
表(2a)
化合物(I)[ここで、DはS-CH3であり、Bは、いずれの場合にも、表(A)の1の横列に相当する](化合物(I.2aA-1)〜化合物(I.2aA-255))。
表(3a)
化合物(I)[ここで、DはS-C2H5であり、Bは、いずれの場合にも、表(A)の1の横列に相当する](化合物(I.3aA-1)〜化合物(I.3aA-255))。
表(4a)
化合物(I)[ここで、DはSM(ここで、MはNaである)であり、Bは、いずれの場合にも、表(A)の1の横列に相当する](化合物(I.4aA-1)〜化合物(I.4aA-255))。
表(5a)
化合物(I)[ここで、DはSM(ここで、Mは1/2Cuである)であり、Bは、いずれの場合にも、表(A)の1の横列に相当する](化合物(I.5aA-1)〜化合物(I.5aA-255))。
表(6a)
化合物(I)[ここで、DはSM(ここで、MはNHEt3である)であり、Bは、いずれの場合にも、表(A)の1の横列に相当する](化合物(I.6aA-1)〜化合物(I.6aA-255))。
表(7a)
化合物(I)[ここで、DはS-CNであり、Bは、いずれの場合にも、表(A)の1の横列に相当する](化合物(I.7aA-1)〜化合物(I.7aA-255))。
表(8a)
化合物(I)[ここで、DはS-C(=O)CH3であり、Bは、いずれの場合にも、表(A)の1の横列に相当する](化合物(I.8aA-1)〜化合物(I.8aA-255))。
表(9a)
化合物(I)[ここで、DはS-C(=O)OCH3であり、Bは、いずれの場合にも、表(A)の1の横列に相当する](化合物(I.9aA-1)〜化合物(I.9aA-255))。
表(10a)
化合物(I-2)[ここで、両方の可変部分Bは、いずれの場合にも、表(A)の1の横列に相当する](化合物(I-2.10aA-1)〜化合物(I-2.10aA-255))。
Figure 2011507815
Figure 2011507815
Figure 2011507815
Figure 2011507815
Figure 2011507815
Figure 2011507815
特に、それらの用途に期待して、下記表(B)において列挙されている化合物(II)が好ましい。
Figure 2011507815
Figure 2011507815
Figure 2011507815
Figure 2011507815
Figure 2011507815
Figure 2011507815
下記表(1b)〜表(5b)において列挙されている化合物(III)が特に好ましい。表中において置換基に関して挙げられている基は、さらに、それら自体、それらが記載されている組合せから独立して、当該置換基の特に好ましい態様である。
表(1b)
化合物(III)[ここで、ZはClであり、Bは、いずれの場合にも、表(A)の1の横列に相当する](化合物(III.1bA-1)〜化合物(III.1bA-255))。
表(2b)
化合物(III)[ここで、ZはOTsであり、Bは、いずれの場合にも、表(A)の1の横列に相当する](化合物(III.2bA-1)〜化合物(III.2bA-255))。
表(3b)
化合物(III)[ここで、ZはOMsであり、Bは、いずれの場合にも、表(A)の1の横列に相当する](化合物(III.3bA-1)〜化合物(III.3bA-255))。
表(4b)
化合物(III)[ここで、ZはOHであり、Bは、いずれの場合にも、表(A)の1の横列に相当する](化合物(III.4bA-1)〜化合物(III.4bA-255))。
表(5b)
化合物(III)[ここで、ZはBrであり、Bは、いずれの場合にも、表(A)の1の横列に相当する](化合物(III.5bA-1)〜化合物(III.5bA-255))。
Figure 2011507815
下記表(1c)〜表(4c)において列挙されている本発明の化合物(IIIa)、化合物(IIIb)、化合物(IIIc)および化合物(IIId-1)が特に好ましい。表中において置換基に関して挙げられている基は、さらに、それら自体、それらが記載されている組合せから独立して、当該置換基の特に好ましい基である。
表(1c)
化合物(IIIa)[ここで、Bは、いずれの場合にも、表(A)の1の横列に相当する](化合物(IIIa.1cA-1)〜化合物(IIIa.1cA-255))。
表(2c)
化合物(IIIb)[ここで、Bは、いずれの場合にも、表(A)の1の横列に相当する](化合物(IIIb.2cA-1)〜化合物(IIIb.2cA-255))。
表(3c)
化合物(IIIc)[ここで、Bは、いずれの場合にも、表(A)の1の横列に相当する](化合物(IIIc.3cA-1)〜化合物(IIIc.3cA-255))。
表(4c)
化合物(IIId-1)[ここで、Bは、いずれの場合にも、表(A)の1の横列に相当する](化合物(IIId-1.4cA-1)〜化合物(IIId-1.4cA-255))。
上記表から、個々の化合物についての化合物名は以下のように導くことができる:例えば、「化合物(I.3aA-10)」(強調されている)は、本発明による式(I)[式中、DはS-C2H5(表(3a)に記載されている)であり、Bは4-メチルフェニル(表(A)の横列10に記載されている)である]で表される化合物である。
本発明の化合物(本発明による化合物)、特に、式(I)および式(II)で表される化合物ならびに本発明によるそれらの組成物は、有害な菌類を防除するための殺菌剤として適している。それらは、特に、ネコブカビ類(Plasmodiophoromycetes)、卵菌類(Peronosporomycetes(異名 Oomycetes))、ツボカビ類(Chytridiomycetes)、接合菌類(Zygomycetes)、子嚢菌類(Ascomycetes)、担子菌類(Basidiomycetes)および不完全菌類(Deuteromycetes(異名 Fungi imperfecti))の類に属する広範囲の植物病原性菌類(これは、土壌伝染性病原体を包含する)に対して優れた活性を示すことを特徴とする。それらの一部は、浸透移行効果(systemically effective)を示し、茎葉殺菌剤として、種子粉衣用の殺菌剤としておよび土壌殺菌剤として作物保護において使用することができる。
さらに、それらは、とりわけ木材または植物の根を攻撃する菌類を防除するのに適している。
本発明の化合物は、さまざまな作物植物[例えば、穀類、例えば、コムギ、ライムギ、オオムギ、ライコムギ、エンバクまたはイネ、ビート、例えば、テンサイまたは飼料用ビート(feed beet);仁果類、核果および小果樹、例えば、リンゴ、ナシ、プラム、モモ、アーモンド、サクラ、イチゴ、ラズベリー、スグリまたはグーズベリー;マメ科植物、例えば、インゲンマメ、ヒラマメ、エンドウマメ、ムラサキウマゴヤシまたはダイズ;油料植物、例えば、ナタネ、カラシナ、オリーブ、ヒマワリ、ココナツ、カカオ、トウゴマ、ギネアアブラヤシ、ラッカセイまたはダイズ;ウリ科植物、例えば、カボチャ、キュウリまたはメロン;繊維植物、例えば、ワタ、アマ、アサまたはジュート;柑橘類果実、例えば、オレンジ、レモン、グレープフルーツまたはマンダリン;野菜植物、例えば、ホウレンソウ、レタス、アスパラガス、キャベツ植物、ニンジン、タマネギ、トマト、ジャガイモ、カボチャまたはパプリカ;クスノキ科植物(laurel plants)、例えば、アボカド、シナモンまたはクスノキ(camphor);エネルギー植物および原料植物(raw material plants)、例えば、トウモロコシ、ダイズ、コムギ、ナタネ、サトウキビまたはギネアアブラヤシ;トウモロコシ;タバコ;堅果;コーヒー;チャ;バナナ;ブドウ(食用ブドウ(table grapes)およびワイン用ブドウ);ホップ;イネ科植物、例えば、芝;ゴム料植物;観賞植物および森林植物、例えば、花、低木、落葉樹および針葉樹]の表面上の、ならびに、繁殖器官(propagation material)[例えば、種子]および上記植物の作物の表面上の、多くの種類の病原性菌類の防除において特に重要である。
好ましくは、本発明の化合物(I)または本発明による組成物は、農業栽培(例えば、ジャガイモ、テンサイ、タバコ、コムギ、ライムギ、オオムギ、エンバク、イネ、トウモロコシ、ワタ、ダイズ、ナタネ、マメ類、ヒマワリ、コーヒーまたはサトウキビ;果実植物、ブドウ植物および観賞植物ならびに野菜植物、例えば、キュウリ、トマト、インゲンマメおよびカボチャ)における、ならびに、繁殖器官(例えば、種子)および上記植物の作物の表面上における、多数種類の菌類病原体を防除するのに使用する。
用語「植物繁殖器官(plant propagation materials)」には、植物の全ての生殖部分(例えば、種子)および植物の繁殖に使用され得る植物の栄養部分(例えば、苗および塊茎(例えば、ジャガイモ))が包含される。そのようなものとしては、種子、根、果実、塊茎、鱗茎、根茎、苗条および発芽後または出芽後に移植される植物の別の部分(これは、苗および幼植物(young plant)を包含する)などがある。幼植物は、部分的な処理または全体的な処理によって、例えば、浸漬または灌水などによって、有害な菌類から保護され得る。
本発明の化合物または本発明による組成物を用いた植物繁殖器官の処理は、穀作、例えば、コムギ、ライムギ、オオムギまたはエンバク、イネ、トウモロコシ、ワタおよびダイズにおける多数種類の菌類病原体を防除するのに使用される。
用語「作物植物」には、育種、突然変異誘発または遺伝子工学的方法によって修飾された植物も包含され、そのようなものとしては、市販されている生物工学的農産物または開発中の生物工学的農産物などがある(例えば、「http://www.bio.org/speeches/pubs/er/agri_products.asp」を参照されたい)。遺伝子組換え植物は、自然条件下で交雑、突然変異または自然組換え(即ち、遺伝情報の再構成)によっては起こらないような方法で遺伝物質が修飾された植物である。ここで、植物の特性を改善するために、一般に、1種以上の遺伝子が、当該植物の遺伝物質の中に組み込まれる。そのような遺伝子修飾には、例えばグリコシル化またはポリマーの結合(例えば、プレニル化、アセチル化またはファルネシル化された基またはPEG基)を用いた、タンパク質、オリゴペプチドまたはポリペプチドの翻訳後修飾も包含される。
例として、特定の種類の除草剤[例えば、ヒドロキシフェニルピルベートジオキシゲナーゼ(HPPD)阻害剤、アセト乳酸シンターゼ(ALS)阻害剤、例えば、スルホニル尿素系(EP-A 257993、US 5,013,659)またはイミダゾリノン系(例えば、US 6,222,100、WO 01/82685、WO 00/26390、WO 97/41218、WO 98/02526、WO 98/02527、WO 04/106529、WO 05/20673、WO 03/14357、WO 03/13225、WO 03/14356、WO 04/16073)、エノールピルビルシキミ酸-3-リン酸(EPSPS)阻害剤、例えば、グリホセート(例えば、WO 92/00377を参照されたい)、グルタミンシンテターゼ(GS)阻害剤、例えば、グルホシネート(例えば、EP-A 242236、EP-A 242246を参照されたい)、または、オキシニル系除草剤(例えば、US 5,559,024を参照されたい)]に対する耐性を育種および遺伝子工学的手段によって獲得した植物を挙げることができる。育種および突然変異誘発を用いて、例えば、イミダゾリノン系(例えば、イマザモックス)に対して耐性を示すClearfield(登録商標)ナタネ(BASF SE, Germany)が産生された。遺伝子工学的方法を用いて、グリホセートまたはグルホシネートに対して抵抗性を示す作物植物、例えば、ダイズ、ワタ、トウモロコシ、ビートおよびナタネなどが産生された。それらは、「RoundupReady(登録商標)」(グリホセート抵抗性;Monsanto, U.S.A.)および「Liberty Link(登録商標)」(グルホシネート抵抗性;Bayer CropScience, Germany)の商品名で入手することができる。
さらに、遺伝子工学的手段の助けを借りて1種以上の毒素(例えば、細菌株バシルス(Bacillus)に由来する毒素)を産生する植物も包含される。そのような遺伝子組換え植物によって作られる毒素としては、以下のものがある:例えば、バシルス属種(Bacillus spp.)の殺虫性タンパク質、特に、バチルス・ツリンギエンシス(B.thuringiensis)の殺虫性タンパク質、例えば、内毒素Cry1Ab、Cry1Ac、Cry1F、Cry1Fa2、Cry2Ab、Cry3A、Cry3Bb1、Cry9c、Cry34Ab1、または、Cry35Ab1;または、栄養生長期分泌殺虫タンパク質(vegetative insecticidal proteins)(VIP)、例えば、VIP1、VIP2、VIP3、または、VIP3A;線虫共生細菌(nematode-colonizing bacteria)、例えば、ホトラブズス属種(Photorhabdus spp.)またはキセノラブズス属種(Xenorhabdus spp.)の殺虫性タンパク質;動物に由来する毒素、例えば、スズメバチ、クモまたはサソリの毒素;真菌毒素、例えば、ストレプトマイセテス(streptomycetes)に由来するもの;植物レクチン、例えば、エンドウまたはオオムギに由来するもの;アグルチニン;プロテイナーゼ阻害物質、例えば、トリプシン阻害物質、セリンプロテアーゼ阻害物質、パタチン、シスタチンまたはパパインの阻害物質;リボソーム不活性化タンパク質(RIP)、例えば、リシン、トウモロコシRIP、アブリン、ルフィン、サポリンまたはブリオジン;ステロイド代謝酵素、例えば、3-ヒドロキシステロイドオキシダーゼ、エクジステロイドIDPグリコシルトランスフェラーゼ、コレステロールオキシダーゼ、エクジソン阻害物質またはHMG-CoAレダクターゼ;イオンチャンネルブロッカー、例えば、ナトリウムチャンネルまたはカルシウムチャンネルの阻害物質;幼若ホルモンエステラーゼ;利尿ホルモンに対する受容体(ヘリコキニンレセプター);スチルベンシンターゼ、ビベンジルシンターゼ、キチナーゼおよびグルカナーゼ。これらの毒素は、前毒素(pretoxin)、ハイブリッドタンパク質、末端が切除されたタンパク質または別の修飾を受けたタンパク質としても植物体内で産生され得る。ハイブリッドタンパク質は、さまざまなタンパク質ドメインの新規組合せによって特徴付けられる(例えば、WO 2002/015701を参照されたい)。このタイプの毒素のさらなる例またはこれらの毒素を産生する遺伝子組換え植物のさらなる例は、EP-A 374753、WO 93/07278、WO 95/34656、EP-A 427529、EP-A 451878、WO 03/18810およびWO 03/52073に開示されている。これらの遺伝子組換え植物を作る方法は、当業者には知られており、また、例えば、上記刊行物中に記載されている。上記毒素の多くの例は、毒素を産生する植物に、節足動物の全ての分類学的種類の有害生物に対する耐性、特に、甲虫類(Coeleropta)、双翅目(Diptera)および蝶類(Lepidoptera)に対する耐性、ならびに、線虫類(Nematoda)に対する耐性を付与する。殺虫性毒素をコードする1種以上の遺伝子を産生する遺伝子組換え植物は、例えば、上記刊行物に記載されており、また、一部の例では、市販されており、例えば、以下のものである:YieldGard(登録商標)(毒素Cry1Abを産生するタイプのトウモロコシ)、YieldGard(登録商標)Plus(毒素Cry1AbおよびCry3Bb1を産生するタイプのトウモロコシ)、Starlink(登録商標)(毒素Cry9cを産生するタイプのトウモロコシ)、Herculex(登録商標)RW(毒素Cry34Ab1、Cry35Ab1および酵素ホスフィノトリシン-N-アセチルトランスフェラーゼ[PAT]を産生するタイプのトウモロコシ);NuCOTN(登録商標)33B(毒素Cry1Acを産生するタイプのワタ)、Bollgard(登録商標)I(毒素Cry1Acを産生するタイプのワタ)、Bollgard(登録商標)II(毒素Cry1AcおよびCry2Ab2を産生するタイプのワタ);VIPCOT(登録商標)(VIP毒素を産生するタイプのワタ);NewLeaf(登録商標)(毒素Cry3Aを産生するタイプのジャガイモ);Bt-Xtra(登録商標)、NatureGard(登録商標)、KnockOut(登録商標)、BiteGard(登録商標)、Protecta(登録商標)、Bt11(例えば、Agrisure(登録商標)CB)およびBt176(製造元:Syngenta Seeds SAS, France)(毒素Cry1AbおよびPAT酵素を産生するタイプのトウモロコシ)、MIR604(製造元:Syngenta Seeds SAS, France)(毒素Cry3Aの修飾形態を産生するタイプのトウモロコシ;これに関しては、WO 03/018810を参照されたい)、MON 863(製造元:Monsanto Europe S.A., Belgium)(毒素Cry3Bb1を産生するタイプのトウモロコシ)、IPC 531(製造元:Monsanto Europe S.A., Belgium)(毒素Cry1Acの修飾形態を産生するタイプのワタ)、および、1507(製造元:Pioneer Overseas Corporation, Belgium)(毒素Cry1FおよびPAT酵素を産生するタイプのトウモロコシ)。
さらに、遺伝子工学的手段の助けを借りて細菌類病原体、ウイルス類病原体または菌類病原体に対する増強された抵抗性または耐性を有する1種以上のタンパク質[例えば、「感染特異的タンパク質(Pathogenesis-related proteins)」(PRタンパク質;EP-A 0392225を参照されたい)、抵抗性タンパク質(例えば、メキシコ産野生ジャガイモ「Solanum bulbocastanum」に由来するフィトフトラ・インフェスタンス(Phytophthora infestans)に対する2種類の抵抗性遺伝子を産生するタイプのジャガイモ)、または、T4リゾチーム(例えば、このタンパク質を産生する結果として細菌(例えば、エルビニア・アミロボラ(Erwinia amylvora)に対して抵抗性を示すタイプのジャガイモ)]を産生する植物も包含される。
さらに、遺伝子工学的方法の助けを借りて、例えば、生産性(例えば、バイオマス、穀物の収量、澱粉、油またはタンパク質の含有量)を増大させ、渇水、塩もしくは拘束性を有する別の環境要因に対する耐性を増強し、または、害虫、菌類病原体、細菌類病原体およびウイルス類病原体に対する耐性を増強することによって、生産性が改善されているタイプの植物も包含される。
さらに、遺伝子工学的方法の助けを借りて、構成要素(material)が改変されている、特に、ヒトまたは動物用の栄養分を向上させるために改変されている植物、例えば、健康を促進する長鎖ω-3 脂肪酸またはモノ不飽和ω-9 脂肪酸を産生する油料植物(例えば、Nexera(登録商標)ナタネ種子;DOW Agro Sciences, Canada)なども包含される。
さらに、遺伝子工学的方法の助けを借りて、例えば、ジャガイモのアミロペクチン含有量を増大させることによって(Amflora(登録商標)ジャガイモ;BASF SE, Germany)、素材(raw material)の産生が改善されるように改変されている植物も包含される。
本発明は、従って、トランスジェニック植物、特に、トランスジェニックダイズ植物またはトランスジェニックトウモロコシ植物を処理するための、本発明化合物またはそれらの組成物の使用も包含する。トランスジェニック植物は、遺伝子工学的方法の助けを借りて改変されている上記で記載したような植物、特に、遺伝子工学的方法の助けを借りてその特性が改善されている植物である。本発明、特に、グリホセート、グルホシネートまたはグルホシネー-アンモニウムに対して抵抗性を示すトランスジェニック植物を処理するための本発明化合物またはそれらの組成物の使用を包含する。さらなる実施形態では、本発明は、除草剤抵抗性植物を処理するための本発明化合物またはそれらの組成物の使用も包含する。さらなる実施形態では、本発明は、除草剤感受性植物を処理するための本発明化合物またはそれらの組成物の使用も包含する。
特に、本発明の化合物または本発明によるそれらの組成物は、以下の植物病害を防除するのに適している:
観賞植物、野菜作物(例えば、A.candida)およびヒマワリ(例えば、A.tragopogonis)におけるAlbugo spp.(白さび病);野菜、ナタネ(例えば、A.brassicola、または、A.brassicae)、テンサイ(例えば、A.tenuis)、果実、イネ、ダイズ、ジャガイモ(例えば、A.solani、または、A.alternata)およびトマト(例えば、A.solani、または、A.alternata)におけるAlternaria spp.(blackness、黒点病(black spot))、ならびに、コムギにおけるAlternaria spp.(cereal black);テンサイおよび野菜におけるAphanomyces spp.;穀類および野菜におけるAscochyta spp.、例えば、コムギにおけるA.tritici(葉枯病)およびオオムギにおけるA.hordei;Bipolaris spp.およびDrechslera spp.(テレオモルフ:Cochliobolus spp.)、例えば、トウモロコシにおける斑点病(D.maydis and B.zeicola)、例えば、穀類における褐斑病(B.sorokiniana)、例えば、イネおよび芝におけるB.oryzae;穀類(例えば、コムギまたはオオムギ)におけるBlumeria graminis(以前:Erysiphe graminis)(うどんこ病);ブドウの蔓(例えば、B.obtusa)におけるBotryosphaeria spp.(「Black Dead Arm disease」);小果樹および仁果類(とりわけ、イチゴ)、野菜(とりわけ、レタス、ニンジン、セロリおよびキャベツ)、ナタネ、花卉、ブドウの蔓、森林作物ならびにコムギ(cereal mold)におけるBotrytis cinerea(テレオモルフ:Botryotinia fuckeliana:灰色かび病、gray rot);レタスにおけるBremia lactucae(べと病);落葉樹および針葉樹におけるCeratocystis(異名:Ophiostoma)spp.(blue fungus)、例えば、ニレにおけるC.ulmi(elm death、楡立ち枯れ病(Dutch elm disease));トウモロコシ(例えば、C.zeae-maydis)、イネ、テンサイ(例えば、C.beticola)、サトウキビ、野菜、コーヒー、ダイズ(例えば、C.sojina、または、C.kikuchii)およびイネにおけるCercospora spp.(セルコスポラ斑点病);トマト(例えば、C.fulvum:velvet spot disease)および穀類におけるCladosporium spp.、例えば、コムギにおけるC.herbarum(cereal black);穀類におけるClaviceps purpurea(麦角病);トウモロコシ(例えば、C.carbonum)、穀類(例えば、C.sativus、アナモルフ:B.sorokiniana:褐斑病)およびイネ(例えば、C.miyabeanus、アナモルフ:H.oryzae)におけるCochliobolus(アナモルフ:Helminthosporium、または、Bipolaris)spp.(斑点病);ワタ(例えば、C.gossypii)、トウモロコシ(例えば、C.graminicola:茎腐れ病および焼け斑病(scorch spots))、小果樹、ジャガイモ(例えば、C.coccodes:萎凋病)、インゲンマメ(例えば、C.lindemuthianum)およびダイズ(例えば、C.truncatum)におけるColletotrichum(テレオモルフ:Glomerella)spp.(焼け斑病(scorch spots)、炭疽病);Corticium spp.、例えば、イネにおけるC.sasakii(紋枯病);ダイズおよび観賞植物におけるCorynespora cassiicola(斑点病);Cycloconium spp.、例えば、オリーブにおけるC.oleaginum;果樹、ブドウの蔓(例えば、C.liriodendri、テレオモルフ:Neonectria liriodendri、「Black Foot disease」)および多くの観賞樹におけるCylindrocarpon spp.(例えば、果樹の癌、または、vine death、テレオモルフ:Nectria spp.、または、 Neonectria spp.);ダイズにおけるDematophora(テレオモルフ:Rosellinia)necatrix(根/茎腐れ病);Diaporthe spp.、例えば、ダイズにおけるD.phaseolorum(茎の病気);トウモロコシ、穀類、例えば、オオムギ(例えば、D.teres、斑点病)およびコムギ(例えば、D.tritici-repentis:DTR葉枯病)、イネならびに芝におけるDrechslera(異名:Helminthosporium、テレオモルフ:Pyrenophora)spp.;Formitiporia(異名:phellinus)punctata、F.mediterranea、Phaeomoniella chlamydospora(以前:Phaeoacremonium chlamydosporum)、Phaeoacremonium aleophilumおよび/またはBotryosphaeria obtusaに起因する、ブドウの蔓におけるエスカ病(vine stock death、apoplexy);仁果類(E.pyri)および小果樹(E.veneta:焼け斑病(scorch spots))およびブドウの蔓(E.ampelina:焼け斑病(scorch spots))におけるElsinoe spp.;イネにおけるEntyloma oryzae(葉焼け);コムギにおけるEpicoccum spp.(cereal black);テンサイ(E.betae)、野菜(例えば、E.pisi)、例えば、ウリ科植物(例えば、E.cichoracearum)およびキャベツ植物、例えば、ナタネ(例えば、E.cruciferarum)におけるErysiphe spp.(うどんこ病);果樹、ブドウの蔓および多くの観賞樹におけるEutypa lata(Eutypa cancer、または、Eutypa death、アナモルフ:Cytosporina lata、異名:Libertella blepharis);トウモロコシ(例えば、E.turcicum)におけるExserohilum(異名:Helminthosporium)spp.;さまざまな植物におけるFusarium(テレオモルフ:Gibberella)spp.(萎凋病、根腐れ病および茎腐れ病)、例えば、穀類(例えば、コムギまたはオオムギ)におけるF.graminearumまたはF.culmorum(根腐れ病および空穂病(empty head)または白穂病)、トマトにおけるF.oxysporum、ダイズにおけるF.solani、および、トウモロコシにおけるF.verticillioides;穀類(例えば、コムギまたはオオムギ)およびトウモロコシにおけるGaeumannomyces graminis(黒葉鞘腐れ病(black sheath rot));穀類(例えば、G.zeae)およびイネ(例えば、G.fujikuroi:馬鹿苗病)におけるGibberella spp.;ブドウの蔓、仁果類および別の植物におけるGlomerella cingulata、ならびに、ワタにおけるG.gossypii;イネにおけるGrainstaining複合菌;ブドウの蔓におけるGuignardia bidwellii(黒腐れ病);バラ科植物およびトショウにおけるGymnosporangium spp.、例えば、ナシにおけるG.sabinae(pear trellis rust);トウモロコシ、穀類およびイネにおけるHelminthosporium spp.(異名:Drechslera、テレオモルフ:Cochliobolus);Hemileia spp.、例えば、コーヒーにおけるH.vastatrix(コーヒー赤さび病(coffee leaf rust));ブドウの蔓におけるIsariopsis clavispora(異名:Cladosporium vitis);ダイズおよびワタにおけるMacrophomina phaseolina(異名:phaseoli)(根腐れ病/茎腐れ病);穀類(例えば、コムギまたはオオムギ)におけるMicrodochium(異名:Fusarium)nivale(雪腐れ病);ダイズにおけるMicrosphaera diffusa(うどんこ病);Monilinia spp.、例えば、仁果類および別のバラ科植物におけるM.laxa、M.fructicola、および、M.fructigena(blossom and tip blotch);穀類、バナナ、小果樹およびラッカセイにおけるMycosphaerella spp.、例えば、コムギにおけるM.graminicola(アナモルフ:Septoria tritici、セプトリア葉枯病)またはバナナにおけるM.fijiensis(ブラックシガトカ病);キャベツ(例えば、P.brassicae)、ナタネ(例えば、P.parasitica)、タマネギ植物(例えば、P.destructor)、タバコ(P.tabacina)およびダイズ(例えば、P.manshurica)におけるPeronospora spp.(べと病);ダイズにおけるPhakopsora pachyrhizi、および、P.meibomiae(ダイズさび病);例えば、ブドウの蔓(例えば、P.tracheiphila、および、P.tetraspora)およびダイズ(例えば、P.gregata:茎の病気)における、Phialophora spp.;ナタネおよびキャベツにおけるPhoma lingam(根腐れ病および茎腐れ病)ならびにテンサイにおけるP.betae(斑点病);ヒマワリ、ブドウの蔓(例えば、P.viticola:黒点病(black spot disease))およびダイズ(例えば、茎腐れ病:P.phaseoli、テレオモルフ:Diaporthe phaseolorum)におけるPhomopsis spp.;トウモロコシにおけるPhysoderma maydis(褐斑病);さまざまな植物、例えば、ピーマンおよびウリ科植物(例えば、P.capsici)、ダイズ(例えば、P.megasperma、異名:P.sojae)、ジャガイモおよびトマト(例えば、P.infestans:haulm and brown rot)ならびに落葉樹(例えば、P.ramorum:sudden oak death)におけるPhytophthora spp.(萎凋病、根腐れ病、葉腐れ病、茎腐れ病および果実腐敗);キャベツ、ナタネ、ハツカダイコンおよび別の植物におけるPlasmodiophora brassicae(キャベツヘルニア);Plasmopara spp.、例えば、ブドウの蔓におけるP.viticola(vine Peronospora、べと病)およびヒマワリにおけるP.halstedii;バラ科植物、ホップ、仁果類および小果樹におけるPodosphaera spp.(うどんこ病)、例えば、リンゴにおけるP.leucotricha;例えば、穀類、例えば、オオムギおよびコムギ(P.graminis)およびテンサイ(P.betae)におけるPolymyxa spp.、ならびに、それによって感染するウイルス病;穀類、例えば、コムギまたはオオムギにおけるPseudocercosporella herpotrichoides(strawbreaker、テレオモルフ:Tapesia yallundae);さまざまな植物におけるPseudoperonospora(べと病)、例えば、ウリ科植物におけるP.cubensis、または、ホップにおけるP.humili;ブドウの蔓におけるPseudopezicula tracheiphila(red fire disease、アナモルフ:Phialophora);さまざまな植物におけるPuccinia spp.(さび病)、例えば、穀類、例えば、コムギ、オオムギもしくはライムギにおけるP.triticina(コムギ赤さび病)、P.striiformis(黄さび病)、P.hordei(小さび病)、P.graminis(黒さび病)またはP.recondita(ライムギ赤さび病)、および、アスパラガス(例えば、P.asparagi);コムギにおけるPyrenophora(アナモルフ:Drechslera)tritici-repentis(葉枯病)またはオオムギにおけるP.teres(網斑病);Pyricularia spp.、例えば、イネにおけるP.oryzae(テレオモルフ:Magnaporthe grisea、イネ-葉焼け)ならびに芝および穀類におけるP.grisea;芝、イネ、トウモロコシ、コムギ、ワタ、ナタネ、ヒマワリ、テンサイ、野菜および別の植物におけるPythium spp.(fall disease)(例えば、P.ultimum、または、P.aphanidermatum);Ramularia spp.、例えば、オオムギにおけるR.collo-cygni(スペックル病(speckle disease)/日焼け複合(sunburn complex)/生理学的な斑点病)およびテンサイにおけるR.beticola;ワタ、イネ、ジャガイモ、芝、トウモロコシ、ナタネ、ジャガイモ、テンサイ、野菜およびさまざまなさらなる植物におけるRhizoctonia spp.、例えば、ダイズにおけるR.solani(根腐れ病/茎腐れ病)、イネにおけるR.solani(葉紋枯病)またはコムギもしくはオオムギにおけるR.cerealis(シャープアイスポット(sharp eye spot));イチゴ、ニンジン、キャベツ、ブドウの蔓およびトマトにおけるRhizopus stolonifer(軟腐病);オオムギ、ライムギおよびライコムギにおけるRhynchosporium secalis(斑点病);イネにおけるSarocladium oryzaeおよびS.attenuatum(葉鞘腐れ病);野菜および農作物、例えば、ナタネ、ヒマワリ(例えば、Sclerotinia sclerotiorum)およびダイズ(例えば、S.rolfsii)におけるSclerotinia spp.(茎腐れ病または白腐れ病);さまざまな植物におけるSeptoria spp.、例えば、ダイズにおけるS.glycines(斑点病)、コムギにおけるS.tritici(セプトリア葉枯病)および穀類におけるS.(異名:Stagonospora)nodorum(リーフブロッチおよびグルームブロッチ);ブドウの蔓におけるUncinula(異名:Erysiphe)necator(うどんこ病、アナモルフ:Oidium tuckeri);トウモロコシ(例えば、S.turcicum、異名:Helminthosporium turcicum)および芝におけるSetospaeria spp.(斑点病);トウモロコシ、(例えば、S.reiliana:黒穂病(head smut))、アワおよびサトウキビにおけるSphacelotheca spp.(黒穂病(smut));ウリ科植物におけるSphaerotheca fuliginea(うどんこ病);ジャガイモにおけるSpongospora subterranea(粉状瘡痂病)およびそれによって感染するウイルス病;穀類におけるStagonospora spp.、例えば、コムギにおけるS.nodorum(リーフブロッチおよびグルームブロッチ、テレオモルフ:Leptosphaeria [異名:Phaeosphaeria] nodorum);ジャガイモ(ジャガイモ癌種病)におけるSynchytrium endobioticum;Taphrina spp.、例えば、モモにおけるT.deformans(カール病(curl disease))およびプラムにおけるT.pruni(袋実病(pockets disease));タバコ、仁果類、野菜作物、ダイズおよびワタにおけるThielaviopsis spp.(黒根腐れ病)、例えば、T.basicola(異名:Chalara elegans);穀類におけるTilletia spp.(黒穂病またはなまぐさ黒穂病)、例えば、コムギにおけるT.tritici(異名:T.caries、コムギ黒穂病)およびT.controversa(萎縮腥黒穂病(dwarf smut));オオムギまたはコムギにおけるTyphula incarnata(雪腐れ病
);Urocystis spp.、例えば、ライムギにおけるU.occulta(茎葉黒奴病(stem scorch));野菜植物、例えば、インゲンマメ(例えば、U.appendiculatus、異名:U.phaseoli)およびテンサイ(例えば、U.betae)におけるUromyces spp.(さび病);穀類(例えば、U.nuda、および、U.avaenae)、トウモロコシ(例えば、U.maydis:トウモロコシ黒穂病)およびサトウキビにおけるUstilago spp.(裸黒穂病);リンゴ(例えば、V.inaequalis)およびナシにおけるVenturia spp.(瘡痂病);ならびに、さまざまな植物、例えば、果樹および観賞樹、ブドウの蔓、小果樹、野菜作物、および、農作物におけるVerticillium spp.(茎葉部および苗条の萎凋病)、例えば、イチゴ、ナタネ、ジャガイモおよびトマトにおけるV.dahliae。
本発明の化合物および本発明によるそれらの組成物は、さらに、材料物質の保護および構造物の保護(例えば、材木、紙、塗装用分散液、繊維または織物)において、ならびに、貯蔵物の保護において、有害な菌類を防除するのに適している。木材および構造物の保護においては、以下の有害菌類が注目される:子嚢菌類(Ascomycetes)、例えば、Ophiostoma spp.、Ceratocystis spp.、Aureobasidium pullulans、Sclerophoma spp.、Chaetomium spp.、Humicola spp.、Petriella spp.、Trichurus spp.;担子菌類(Basidiomycetes)、例えば、Coniophora spp.、Coriolus spp.、Gloeophyllum spp.、Lentinus spp.、Pleurotus spp.、Poria spp.、Serpula spp.、および、Tyromyces spp.;不完全菌類(Deuteromycetes)、例えば、Aspergillus spp.、Cladosporium spp.、Penicillium spp.、Trichoderma spp.、Alternaria spp.、Paecilomyces spp.;ならびに、接合菌類(Zygomycetes)、例えば、Mucor spp.;さらに、材料物質の保護における以下の酵母菌:Candida spp.、および、Saccharomyces cerevisae。
本発明の化合物および本発明によるそれらの組成物は、植物の健康を改善するのに適している。さらに、本発明は、植物、植物の繁殖器官および/または植物が生長している場所もしくは植物が生長することが意図されている場所を有効量の本発明化合物および本発明によるそれらの組成物で処理することにより、植物の健康を改善する方法に関する。
用語「植物の健康」は、単独のまたは組み合わされたさまざまな指標、例えば、収量(例えば、増加したバイオマス、および/または、利用可能な成分の増加した含有量)、植物の活力(例えば、増大した植物の生長、および/または、より緑色の葉(「緑化効果」))、品質(例えば、特定の成分の増加した含有量または組成)、ならびに、生物的および/または非生物的ストレスに対する耐性などによって決定される、植物および/またはその収穫物の状態を包含する。植物の健康の状態に関して本明細書中で挙げられている指標は、互いに独立して生じ得るか、または、互いに影響を及ぼし得る。
従って、本発明は、植物病原性菌類を防除するための本発明化合物および/またはそれらの農業上許容される塩の使用も提供する。
本発明は、さらに、植物病原性菌類を防除する方法も提供し、ここで、当該方法は、菌類を、または、菌類の攻撃から保護しようとする材料物質、植物、土壌もしくは種子を、有効量の本発明化合物および/またはそれらの農業上許容される塩で処理することを含む。
本発明の化合物は、有害な菌類、それらの生息環境もしくは菌類の攻撃から保護すべき植物、植物繁殖器官(例えば、種子)、土壌、表面、材料物質または空間を殺菌有効量の本発明の化合物で処理することによって、それ自体で使用するかまたは組成物の形態で使用する。植物、植物繁殖器官(例えば、種子)、土壌、表面、材料物質または空間が当該菌類によって感染される前および感染された後のいずれにおいても使用することができる。
植物繁殖器官は、播種と同時にもしくは播種の前でさえ、または、移植と同時にもしくは移植の前でさえ、本発明の化合物または本発明によるそれらの組成物で予防的に処理することができる。
さらに、本発明は、溶媒または固体担体と本発明による少なくとも1種の化合物を含む作用剤または農薬組成物および有害な菌類を防除するためのそれら組成物の使用に関する。本発明の対象は、さらにまた、植物保護において使用するための、本発明の少なくとも1種の化合物および/またはその農業上許容される塩を含む作用剤または農薬組成物である。このタイプの作用剤は、慣習的に、液体または固体の少なくとも1種の担体を含む。
本発明は、従って、固体または液体の担体および本発明による殺菌性化合物を含む作用剤または農薬組成物も包含する。名前「液体担体」は、この場合、溶媒と同義的に使用される。
農薬組成物は、殺菌活性量の本発明化合物を含む。表現「活性量」は、作物植物上の有害な菌類または材料物質および建造物の保護における有害な菌類を防除するのに十分で且つ処理された作物植物に対して感知可能な損傷を引き起こすことのない、農薬組成物または本発明化合物の量を意味する。そのような量は、広い範囲内で変動し得る。また、そのような量は、多くの要因、例えば、防除対象の有害な菌類、処理対象のそれぞれの作物植物または材料物質、気候条件および化合物などの影響を受ける。
本発明の化合物、それらのN-オキシドおよびそれらの塩は、農薬組成物に関して慣習的な型、例えば、溶液剤、エマルション剤、懸濁液剤、粉剤(dusts)、粉末剤(powders)、ペースト剤および顆粒剤などに変換することができる。組成物の型は、それぞれの用途に依存する;それは、いずれの場合にも、本発明化合物が微細に且つ均質に分散されることを保証すべきである。
本発明に関連して、用語「作用剤(agent)」は、用語「組成物」(特に、「農薬組成物」)および「製剤」と同義的に使用される。
ここで、組成物の型の例は、懸濁液剤(SC、OD、FS)、ペースト剤、パステル剤、湿潤性粉末剤もしくは粉剤(WP、SP、SS、WS、DP、DS)または顆粒剤(GR、FG、GG、MG)[これらは、水に溶解し得るかまたは分散し得る(湿潤性)]、および、植物繁殖器官(例えば、種子)を処理するためのゲル剤(GF)である。
一般に、組成物の型(例えば、SC、OD、FS、WG、SG、WP、SP、SS、WS、GF)は、希釈された形態で使用する。DP、DS、GR、FG、GGおよびMGなどの組成物の型は、一般に、希釈しないで使用する。
上記農薬組成物は、既知方法で調製する[例えば、以下のものを参照されたい:US 3,060,084、EP-A 707445(液体濃縮物に関して), 「Browning, “Agglomeration”, Chemical Engineering, Dec. 4, 1967, 147-48」、「Perry's Chemical Engineer's Handbook, 4. ed., McGraw-Hill, New York, 1963, 8-57 and ff.」、WO 91/13546、US 4,172,714、US 4,144,050、US 3,920,442、US 5,180,587、US 5,232,701、US 5,208,030、GB 2,095,558、US 3,299,566、「Klingman: Weed Control as a Science (John Wiley & Sons, New York, 1961)」、「Hance et al.: Weed Control Handbook (8th Ed., Blackwell Scientific Publications, Oxford, 1989)」および「Mollet, H. and Grubemann, A.: Formulation technology (Wiley VCH Verlag, Weinheim, 2001)」]。
農薬組成物には、さらに、植物保護剤に関して慣習的な補助剤を含有させることも可能であり、ここで、補助剤の選択は、実際の施用形態または活性化合物に依存する。
適切な補助剤の例は、以下のものである:溶媒、固体担体、界面活性物質(例えば、さらなる可溶化剤、保護コロイド、湿潤剤および接着剤)、有機増粘剤および無機増粘剤、殺細菌剤、凍結防止剤(frost protection agent)、消泡剤、適切な場合には、着色剤および接着剤(例えば、種子処理用)。
適切な溶媒は、水、有機溶媒、例えば、中〜高沸点の鉱油留分、例えば、灯油またはディーゼル油、さらに、コールタール油、ならびに、植物または動物起源の油、脂肪族、環式および芳香族の炭化水素、例えば、パラフィン、テトラヒドロナフタレン、アルキル化ナフタレンおよびそれらの誘導体、アルキル化ベンゼンおよびそれらの誘導体、アルコール類、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールおよびシクロヘキサノール、グリコール類、ケトン類、例えば、シクロヘキサノン、ガンマ-ブチロラクトン、ジメチル脂肪酸アミド、脂肪酸および脂肪酸エステル、ならびに、強極性溶媒、例えば、アミン類、例えば、N-メチルピロリドンなどである。特に、溶媒混合物および上記溶媒と水の混合物も使用することができる。
固体担体は、鉱物土(mineral earth)、例えば、ケイ酸、シリカゲル、シリケート、タルク、カオリン、石灰石、石灰、チョーク、膠灰粘土、黄土、粘土、ドロマイト、ケイ藻土、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、酸化マグネシウム、粉砕されたプラスチック、肥料、例えば、硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、尿素、および、植物産物、例えば、穀粉、樹皮(treebark)、木粉および堅果殻粉、セルロース粉末、または、別の固体担体などである。
適切な界面活性物質(アジュバント、湿潤剤、接着剤、分散剤または乳化剤)は、以下のものである:芳香族スルホン酸のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩またはアンモニウム塩、例えば、リグノスルホン酸のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩またはアンモニウム塩(Borresperse(登録商標)タイプ:Borregaard, Norway)、フェノールスルホン酸のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩またはアンモニウム塩、ナフタレンスルホン酸のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩またはアンモニウム塩(Morwet(登録商標)タイプ:Akzo Nobel, USA)およびジブチルナフタレンスルホン酸のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩またはアンモニウム塩(Nekal(登録商標)タイプ:BASF, Germany)、ならびに、さらに、脂肪酸の、アルキルスルホネートおよびアルキルアリールスルホネートの、アルキルスルフェートの、ラウリルエーテルスルフェートおよび脂肪アルコールスルフェートのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩またはアンモニウム塩、ならびに、さらに、硫酸化ヘキサノール、硫酸化ヘプタノール、硫酸化オクタノールおよび/または脂肪アルコールグリコールエーテルの塩、スルホン化ナフタレンおよびその誘導体とホルムアルデヒドの縮合物、ナフタレンまたはナフタレンスルホン酸とフェノールおよびホルムアルデヒドの縮合物、ポリオキシエチレンオクチルフェノールエーテル、エトキシル化イソオクチルフェノール、エトキシル化オクチルフェノール、エトキシル化ノニルフェノール、アルキルフェニルポリグリコールエーテル、トリブチルフェニルポリグリコールエーテル、アルキルアリールポリエーテルアルコール、イソトリデシルアルコール、脂肪アルコール-エチレンオキシド縮合物、エトキシル化ヒマシ油、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ラウリルアルコールポリグリコールエーテルアセテート、ソルビタンエステル、リグニン-スルファイト廃液、ならびに、タンパク質、変性タンパク質、多糖(例えば、メチルセルロース)、疎水性に変性されたデンプン、ポリビニルアルコール(Mowiol(登録商標)タイプ:Clariant, Switzerland)、ポリカルボキシレート(Sokalan(登録商標)タイプ:BASF, Germany)、ポリアルコキシレート、ポリビニルアミン(Lupamin(登録商標)タイプ:BASF, Germany)、ポリエチレンイミン(Lupasol(登録商標)タイプ:BASF, Germany)、ポリビニルピロリドンおよびそれらのコポリマー。
増粘剤(即ち、組成物に対して改変された流動挙動を付与する化合物、即ち、休止状態においては高い粘性を付与し、撹拌状態では低い粘性を付与する化合物)は、多糖ならびに有機および無機の層鉱物、例えば、キサンタンガム(Kelzan(登録商標):CP Kelco, USA)、Rhodopol(登録商標)23(Rhodia, France)または、Veegum(登録商標)(R.T. Vanderbilt, USA)または、Attaclay(登録商標)(Engelhard Corp., NJ, USA)である。
組成物を安定化させるために、殺細菌剤を添加することができる。殺細菌剤の例は、ジクロロフェンおよびベンジルアルコールヘミホルマールに基づく殺細菌剤(ICI製Proxel(登録商標)、または、Thor Chemie製Acticide(登録商標)RS、および、Rohm & Haas製Kathon(登録商標))、および、さらに、イソチアゾリノン誘導体、例えば、アルキルイソチアゾリノンおよびベンゾイソチアゾリノンに基づく殺細菌剤(Thor Chemie製Acticide(登録商標)MBS)である。
適切な凍結防止剤の例は、エチレングリコール、プロピレングリコール、尿素およびグリセロールである。
消泡剤の例は、シリコーンエマルション(例えば、Silikon(登録商標)SRE:Wacker, Germany、または、Rhodorsil(登録商標):Rhodia, France)、長鎖アルコール、脂肪酸、脂肪酸の塩、フルオロ有機化合物およびそれらの混合物である。
着色剤の例は、水中であまり溶解しない顔料と水中で溶解する染料の両方である。挙げることができる例は、以下の名称で知られている染料および顔料である:Rhodamine B、C. I. Pigment Red 112およびC. I. Solvent Red 1、Pigment blue 15:4、Pigment blue 15:3、Pigment blue 15:2、Pigment blue 15:1、Pigment blue 80、Pigment yellow 1、Pigment yellow 13、Pigment red 48:2、Pigment red 48:1、Pigment red 57:1、Pigment red 53:1、Pigment orange 43、Pigment orange 34、Pigment orange 5、Pigment green 36、Pigment green 7、Pigment white 6、Pigment brown 25、Basic violet 10、Basic violet 49、Acid red 51、Acid red 52、Acid red 14、Acid blue 9、Acid yellow 23、Basic red 10、Basic red 108。
接着剤の例は、ポリビニルピロリドン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコールおよびセルロースエーテル(Tylose(登録商標):Shin-Etsu, Japan)である。
中〜高沸点の鉱油留分、例えば、灯油またはディーゼル油、さらに、コールタール油、ならびに、植物または動物起源の油、脂肪族、環式および芳香族の炭化水素、例えば、トルエン、o-キシレン、パラフィン、テトラヒドロナフタレン、アルキル化ナフタレンまたはそれらの誘導体、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、シクロヘキサノール、シクロヘキサノン、イソホロン、強極性溶媒、例えば、ジメチルスルホキシド、N-メチルピロリドンまたは水は、直接散布可能な溶液、エマルション、ペーストまたは油分散液を調製するのに適している。
粉末剤、ばらまき用組成物および粉剤は、化合物(I)および存在する場合にはさらなる活性化合物を少なくとも1種の固体担体と混合させるかまたは一緒に粉砕することによって調製することができる。
顆粒剤、例えば、被覆粒剤(coating granule)、含浸粒剤(impregnated granule)および均質粒剤(homogeneous granule)は、活性化合物を少なくとも1種の固体担体に結合させることによって調製することができる。固体担体は、例えば、鉱物土(mineral earth)、例えば、シリカゲル、シリケート、タルク、カオリン、アタクレー、石灰石、石灰、チョーク、膠灰粘土、黄土、粘土、ドロマイト、ケイ藻土、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、酸化マグネシウム、粉砕されたプラスチック、肥料、例えば、硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、尿素、および、植物産物、例えば、穀粉、樹皮(treebark)、木粉および堅果殻粉、セルロース粉末、および、別の固体担体である。
組成物の型の例は、以下のとおりである:
1. 水中で希釈するための組成物
(i) 水溶性濃縮物(SL, LS)
10重量部の活性化合物を、90重量部の水または水溶性溶媒に溶解させる。別法として、湿潤剤または別の補助剤を添加する。水で希釈すると活性化合物は溶解する。このようにして、活性化合物の含有量が10重量%である組成物が得られる。
(ii) 分散性濃縮物((dispersible concentrate)(DC)
20重量部の活性化合物を、10重量部の分散剤(例えば、ポリビニルピロリドン)を加えてある70重量部のシクロヘキサノンに溶解させる。水で希釈することにより分散液が得られる。活性化合物の含有量は、20重量%である。
(iii) 乳化性濃縮物(EC)
15重量部の活性化合物を、ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウムとヒマシ油エトキシレート(いずれも、5重量部)を加えてある75重量部のキシレンに溶解させる。水で希釈することにより、エマルションが得られる。組成物は、15重量%の活性化合物含有量を有する。
(iv) エマルション剤(EW, EO, ES)
25重量部の活性化合物を、ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウムとヒマシ油エトキシレート(いずれも、5重量部)を加えてある35重量部のキシレンに溶解させる。この混合物を、乳化装置(例えば、Ultra-Turrax)を用いて30重量部の水に添加し、均質なエマルションとする。水で希釈することにより、エマルションが得られる。組成物は、25重量%の活性化合物含有量を有する。
(v) 懸濁製剤(SC, OD, FS)
撹拌下にあるボールミル内で、20重量部の活性化合物に10重量部の分散剤および湿潤剤ならびに70重量部の水または有機溶媒を添加して粉砕することにより、活性化合物の懸濁液が得られる。水で希釈することにより、活性化合物の安定な懸濁液が得られる。組成物中の活性化合物含有量は、20重量%である。
(vi) 水分散性顆粒および水溶性粒剤(WG, SG)
50重量部の活性化合物に50重量部の分散剤および湿潤剤を添加して微粉砕し、工業用装置(例えば、押出機、噴霧塔、流動床など)を用いて、水分散性顆粒または水溶性粒剤として調製する。水で希釈することにより、活性化合物の安定な分散液または溶液が得られる。組成物は、50重量%の活性化合物含有量を有する。
(vii) 水分散性粉末および水溶性粉末(WP, SP, SS, WS)
ローター-ステータミル内で、75重量部の活性化合物に25重量部の分散剤、湿潤剤およびシリカゲルを添加して粉砕する。水で希釈することにより、活性化合物の安定な分散液または溶液が得られる。組成物の活性化合物含有量は、75重量%である。
(viii) ゲル製剤(GF)
ボールミル内で、20重量部の活性化合物、10重量部の分散剤、1重量部の膨潤剤(「ゲル化剤」)および70重量部の水または有機溶媒を粉砕することにより、微細懸濁液を得る。水で希釈することにより、20重量%の活性化合物含有量を有する安定な懸濁液が得られる。
2. 直接施用するための組成物の型
(ix) 粉剤(dust)(DP, DS)
5重量部の活性化合物を微粉砕し、95重量部の微粉砕カオリンと十分に混合させる。これにより、5重量%の活性化合物含有量を有する散粉性組成物(dusting composition)が得られる。
(x) 粒剤(GR, FG, GG, MG)
0.5重量部の活性化合物を微粉砕し、99.5重量部の担体と合する。ここで、慣習的な調製方法は、押出、噴霧乾燥または流動床である。これにより、0.5重量%の活性化合物含有量を有する直接施用するための粒剤が得られる。
(xi) ULV溶液(UL)
10重量部の活性化合物を、90重量部の有機溶媒(例えば、キシレン)に溶解させる。これにより、10重量%の活性化合物含有量を有する直接施用するための組成物が得られる。
本発明化合物の組成物は、一般に、0.1〜95重量%、好ましくは、0.1〜90重量%、好ましくは、0.5〜90重量%の活性化合物(本発明の化合物)を含む。この場合、化合物(I)および化合物(II)は、90%〜100%、好ましくは、95%〜100%(NMRスペクトルによる)の純度のものを使用する。
植物繁殖器官(特に、種子)を処理するためには、通常、水溶性濃縮物(LS)、懸濁製剤(FS)、散粉製粉剤(dustable powders)(DS)、水分散性粉末および水溶性粉末(WS、SS)、エマルション剤(ES)、乳化性濃縮物(EC)ならびにゲル製剤(GF)を使用する。これらの組成物は、植物繁殖器官(特に、種子)に対して、希釈されていない形態で施用することができるか、または、好ましくは、希釈された形態で施用することができる。この場合、対応する組成物は、2倍〜10倍に希釈することが可能であり、その結果、種子粉衣に使用される組成物中には、0.01〜60重量%、好ましくは、0.1〜40重量%の活性化合物が存在する。施用は、播種前または播種中に実施することができる。植物繁殖器官の処理、特に、種子の処理は、当業者には知られており、そして、植物繁殖器官に散粉するか、コーティングするか、植物繁殖器官をペレット化、浸漬または含浸することにより行われる。処理は、好ましくは、ペレット化、コーティングおよび散粉によって行うか、または、例えば種子の早すぎる発芽が防止されるように、畝間処理によって行う。
種子の処理に関しては、好ましくは、懸濁製剤を使用する。そのような組成物は、慣習的に、1〜800g/Lの活性化合物、1〜200g/Lの界面活性剤、0〜200g/Lの凍結防止剤、0〜400g/Lの結合剤、0〜200g/Lの着色剤および溶媒(好ましくは、水)を含む。
化合物は、散布、噴霧、散粉、ばらまき、塗布、浸漬または潅水によって、それら自体で、または、それらの組成物の形態で、例えば、直接散布可能な溶液、粉末、懸濁液、分散液、エマルション、油分散液、ペースト、散粉可能製品、ばらまき用材料物質または顆粒の形態で、使用することができる。その組成物の型は、専ら、使用目的に依存する。それらは、常に、本発明による活性化合物が確実に最も微細に分配され得るようなものであるべきである。
水性の使用形態は、水を添加することによって、乳化性濃縮物、ペースト剤または湿潤性粉末剤(散布用粉末、油分散液)から調製することができる。エマルション剤、ペースト剤または油分散液剤を調製するために、当該物質を、そのままで、または、油もしくは溶媒に溶解させた状態で、湿潤剤、粘着付与剤、分散化剤または乳化剤を用いて、水中で均質化することができる。しかしながら、活性物質、湿潤剤、粘着付与剤、分散化剤または乳化剤、および、場合により溶媒または油を含む、濃縮物を調製することも可能であり、そのような濃縮物は、水で希釈するのに適している。
即時使用可能な(ready-for-use)調製物の中の活性化合物の濃度は、比較的広い範囲内で変えることができる。一般に、それらは、0.0001〜10%、好ましくは、0.01〜1%である。
活性化合物は、さらにまた、微量散布法(ultra-low volume (ULV) process)で使用しても良好な結果を得ることができる。その際、95重量%を超える活性化合物を有する組成物を施用することが可能であるか、または、活性化合物を添加物なしで施用することさえ可能である。
作物保護において使用する場合、本発明の化合物の施用量は、所望される効果の質に応じて、1ha当たり0.001〜2.0kgの活性化合物、好ましくは、1ha当たり0.005〜2kg、好ましくは、1ha当たり0.01〜2.0kgの活性化合物、さらに好ましくは、1ha当たり0.05〜0.9kg、特に、1ha当たり0.1〜0.75kgである。
植物繁殖器官(例えば、種子)の処理においては、必要とされる活性化合物の量は、一般に、繁殖器官または種子100kg当たり0.1〜1000g、好ましくは、繁殖器官または種子100kg当たり1〜1000g、さらに好ましくは、繁殖器官または種子100kg当たり1〜100g、特に、繁殖器官または種子100kg当たり5〜100gである。従って、本発明は、本発明の少なくとも1種の化合物および/またはその農業上許容される塩を100kg当たり1〜1000gの量で含む種子も提供する。
材料物質または貯蔵生産物の保護において使用する場合、活性化合物の施用量は、施用領域の種類および所望される効果に依存する。材料物質の保護において典型的に施用される量は、処理される材料物質1立方メートル当たり、例えば、0.001g〜2kgの活性化合物、好ましくは、0.005g〜1kgの活性化合物である。
本発明化合物(活性化合物)またはそれを含む組成物には、様々なタイプの油、湿潤剤、アジュバント、除草剤、殺細菌剤、さらなる殺菌剤および/または別の殺有害生物剤を添加することが可能であり、適切な場合には、使用直前に添加することもできる(タンクミックス)。これらの作用物質は、本発明の組成物に、1:100〜100:1、好ましくは、1:10〜10:1の重量比で添加することができる。
以下のものは、本発明に関連して、アジュバントとして特に適している:有機的に修飾されたポリシロキサン、例えば、Break Thru S 240(登録商標);アルコールアルコキシレート、例えば、Atplus 245(登録商標)、Atplus MBA 1303(登録商標)、Plurafac LF 300(登録商標)、および、Lutensol ON 30(登録商標);EO-POブロックポリマー、例えば、Pluronic RPE 2035(登録商標)、および、Genapol B(登録商標);アルコールエトキシレート、例えば、Lutensol XP 80(登録商標);ならびに、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、例えば、Leophen RA(登録商標)。
殺菌剤としての施用形態にある本発明化合物またはその組成物は、別の活性化合物と一緒に、例えば、除草剤、殺虫剤、成長調節剤、殺菌剤などと一緒に、または、肥料と一緒に、プレミックスとして存在させることもできるか、または、適切な場合には、使用直前に存在させることもできる(タンクミックス)。本発明化合物またはそれを含む組成物を1種以上のさらなる活性化合物(特に、殺菌剤)と混合させれば、多くの場合、例えば、活性スペクトルを拡大することが可能であるか、または、抵抗性の発達を防止することができる。多くの場合、相乗効果が得られる。
従って、本発明は、本発明の化合物[特に、化合物(I)または化合物(II)]と、殺菌活性、殺虫活性および/または除草活性を有する少なくとも1種のさらなる化合物を含む作物保護用の組成物も提供する。一実施形態では、さらなる活性化合物は、殺菌活性化合物、特に、下記リストから選択される殺菌活性化合物である。ここで、活性化合物は、好ましくは、相乗効果を示す量で存在する。
本発明のさらなる対象は、本発明の化合物および/またはその酸付加塩もしくは金属塩を含む組成物に関する。作物保護組成物として、この組成物は、さらに、固体または液体の少なくとも1種の担体を含有する。さらなる実施形態では、言及されている組成物は、さらに、殺菌活性、殺虫活性および/または除草活性を有する少なくとも1種のさらなる化合物も含有し得る。さらなる実施形態では、組成物は、少なくとも2種類のさらなる殺菌活性化合物(特に、下記に記載されている殺菌剤から選択される2種類の活性化合物)を含む。
殺菌剤は、好ましくは、以下の群から選択する:
ストロビルリン系、カルボキサミド系、例えば、カルボキシアニリド系、カルボン酸モルホリド系、ベンズアミド系、別のカルボキサミド系、アゾール系、例えば、トリアゾール系、イミダゾール系、ベンゾイミダゾール系、別のアゾール系、窒素含有ヘテロシクリル化合物、例えば、ピリジン系、ピリミジン系、ピロール系、モルホリン系、ジカルボキシイミド系、別の窒素含有ヘテロシクリル化合物、チオカルバメート系およびジチオカルバメート系、カルバメート系、グアニジン系、抗生物質、ニトロフェニル誘導体、有機金属化合物、硫黄含有ヘテロシクリル化合物、有機リン化合物、有機塩素化合物、無機活性化合物、別の殺菌剤。
本発明の化合物と一緒に施用することが可能な活性化合物の下記リストは、可能な組合せについて例示するものであり、それらを限定するものではない:
(A) ストロビルリン系
アゾキシストロビン、ジモキシストロビン、エネストロブリン、フルオキサストロビン、クレソキシムメチル、メトミノストロビン、オリサストロビン、ピコキシストロビン、ピラクロストロビン、ピリベンカルブ、トリフロキシストロビン、2-(2-(6-(3-クロロ-2-メチルフェノキシ)-5-フルオロピリミジン-4-イルオキシ)フェニル)-2-メトキシイミノ-N-メチルアセトアミド、2-(オルト-((2,5-ジメチルフェニルオキシメチレン)フェニル)-3-メトキシアクリル酸メチル、3-メトキシ-2-(2-(N-(4-メトキシフェニル)シクロプロパンカルボキシイミドイルスルファニルメチル)フェニル)アクリル酸メチル、2-(2-(3-(2,6-ジクロロフェニル)-1-メチルアリリデンアミノイキシメチル)フェニル-2-メトキシ-イミノ-N-メチルアセトアミド;
(B) カルボキサミド系
・カルボキシアニリド系:ベナラキシル、ベナラキシル-M、ベノダニル、ビキサフェン、ボスカリド、カルボキシン、フェンフラム、フェンヘキサミド、フルトラニル、フラメトピル、イソピラザム、イソチアニル、キララキシル、メプロニル、メタラキシル、メタロキシル-M(metaloxyl-M)(メフェノキサム)、オフラセ、オキサジキシル、オキシカルボキシン、ペンチオピラド、セダキサン(sedaxane)、テクロフタラム、チフルザミド、チアジニル、2-アミノ-4-メチルチアゾール-5-カルボキシアニリド、2-クロロ-N-(1,1,3-トリメチルインダン-4-イル)-ニコチンアミド、N-(3',4'-ジクロロ-5-フルオロビフェニル-2-イル)-3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、[2-(1,3-ジメチルブチル)フェニル]-5-フルオロ-1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(4'-クロロ-3',5-ジフルオロビフェニル-2-イル)-3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(4'-クロロ-3',5-ジフルオロビフェニル-2-イル)-3-トリフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(3',4'-ジクロロ-4-フルオロビフェニル-2-イル)-3-トリフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(3',5-ジフルオロ-4'-メチルビフェニル-2-イル)-3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(3',5-ジフルオロ-4'-メチルビフェニル-2-イル)-3-トリフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(2-ビシクロプロピル-2-イルフェニル)-3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(シス-2-ビシクロプロピル-2-イルフェニル)-3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(トランス-2-ビシクロプロピル-2-イルフェニル)-3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(4'-ブロモビフェニル-2-イル)-4-ジフルオロメチル-2-メチルチアゾール-5-カルボキサミド、N-(4'-トリフルオロメチルビフェニル-2-イル)-4-ジフルオロメチル-2-メチルチアゾール-5-カルボキサミド、N-(4'-クロロ-3'-フルオロビフェニル-2-イル)-4-ジフルオロメチル-2-メチルチアゾール-5-カルボキサミド、3,4-ジクロロ-N-(2-シアノフェニル)イソチアゾール-5-カルボキサミド、N-(2',4'-ジフルオロビフェニル-2-イル)-1-メチル-3-トリフルオロメチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(2',4'-ジクロロビフェニル-2-イル)-1-メチル-3-トリフルオロメチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(2',4'-ジフルオロビフェニル-2-イル)-3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(2',4'-ジクロロビフェニル-2-イル)-3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(2',5'-ジフルオロビフェニル-2-イル)-1-メチル-3-トリフルオロメチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(2',5'-ジクロロビフェニル-2-イル)-1-メチル-3-トリフルオロメチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(2',5'-ジフルオロビフェニル-2-イル)-3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(2',5'-ジクロロビフェニル-2-イル)-3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(3',5'-ジフルオロビフェニル-2-イル)-1-メチル-3-トリフルオロメチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(3',5'-ジクロロビフェニル-2-イル)-1-メチル-3-トリフルオロメチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(3',5'-ジフルオロビフェニル-2-イル)-3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(3',5'-ジクロロビフェニル-2-イル)-3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(3'-フルオロビフェニル-2-イル)-1-メチル-3-トリフルオロメチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(3'-クロロビフェニル-2-イル)-1-メチル-3-トリフルオロメチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(3'-フルオロビフェニル-2-イル)-3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(3'-クロロビフェニル-2-イル)-3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(2'-フルオロビフェニル-2-イル)-1-メチル-3-トリフルオロメチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(2'-クロロビフェニル-2-イル)-1-メチル-3-トリフルオロメチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(2'-フルオロビフェニル-2-イル)-3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(2'-クロロビフェニル-2-イル)-3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(2'-フルオロ-4'-クロロ-5'-メチルビフェニル-2-イル)-1-メチル-3-トリフルオロメチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(3',4',5'-トリフルオロビフェニル-2-イル)-1-メチル-3-トリフルオロメチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(3',4',5'-トリフルオロビフェニル-2-イル)-1-メチル-3-ジフルオロメチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(2',4',5'-トリフルオロビフェニル-2-イル)-1-メチル-3-ジフルオロメチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(3',4',5'-トリフルオロビフェニル-2-イル)-3-クロロフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-[2-(1,1,2,3,3,3-ヘキサフルオロプロポキシ)フェニル]-1-メチル-3-トリフルオロメチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-[2-(1,1,2,3,3,3-ヘキサフルオロプロポキシ)フェニル]-3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-[2-(2-クロロ-1,1,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-1-メチル-3-トリフルオロメチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-[2-(2-クロロ-1,1,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-[2-(1,1,2,2-テトラフルオロエトキシ)フェニル]-3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-[2-(1,1,2,2-テトラフルオロエトキシ)フェニル]-1-メチル-3-トリフルオロメチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(4'-(トリフルオロメチルチオ)ビフェニル-2-イル)-3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(4'-(トリフルオロメチルチオ)ビフェニル-2-イル)-1-メチル-3-トリフルオロメチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、[2-(1,2-ジメチルプロピル)フェニル]-5-フルオロ-1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(2-{4-[3-(4-クロロフェニル)プロプ-2-イニルオキシ]-3-メトキシフェニル}エチル)-2-メタンスルホニルアミノ-3-メチルブチルアミド、N-(2-{4-[3-(4-クロロフェニル)プロプ-2-イニルオキシ]-3-メトキシフェニル}エチル)-2-エタンスルホニルアミノ-3-メチルブチルアミド、N-(3',4'-ジクロロ-5-フルオロビフェニル-2-イル)-3-トリフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(2-(1,3,3-トリメチルブチル)フェニル)-1,3-ジメチル-5-フルオロ-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-[1,2,3,4-テトラヒドロ-9-(1-メチルエチル)-1,4-メタノナフタレン-5-イル]-3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N'-(4-(4-クロロ-3-トリフルオロメチルフェノキシ)-2,5-ジメチルフェニル)-N-エチル-N-メチルホルムアミジン、N'-(4-(4-フルオロ-3-トリフルオロメチルフェノキシ)-2,5-ジメチルフェニル)-N-エチル-N-メチルホルムアミジン、N'-(2-メチル-5-トリフルオロメチル-4-(3-トリメチルシラニルプロポキシ)-フェニル)-N-エチル-N-メチルホルムアミジン、および、N'-(5-ジフルオロメチル-2-メチル-4-(3-トリメチルシラニルプロポキシ)フェニル)-N-エチル-N-メチルホルムアミジン;
・カルボン酸モルホリド系:ジメトモルフ、フルモルフ、ピリモルフ(pyrimorph);
・ベンズアミド系:フルメトベル、フルオピコリド、フルオピラム、ゾキサミド、N-(3-エチル-3,5,5-トリメチルシクロヘキシル)-3-ホルミルアミノ-2-ヒドロキシベンズアミド;
・他のカルボキサミド系:カルプロパミド、ジクロシメット、マンジプロパミド、オキシテトラサイクリン、シルチオファム、N-(6-メトキシピリジン-3-イル)シクロプロパンカルボキサミド;
(C) アゾール系
・トリアゾール系:アザコナゾール、ビテルタノール、ブロムコナゾール、シプロコナゾール、ジフェノコナゾール、ジニコナゾール、ジニコナゾール-M、エポキシコナゾール、フェンブコナゾール、フルキンコナゾール、フルシラゾール、フルトリアホール、ヘキサコナゾール、イミベンコナゾール、イプコナゾール、メトコナゾール、ミクロブタニル、オキシポコナゾール、パクロブトラゾール、ペンコナゾール、プロピコナゾール、プロチオコナゾール、シメコナゾール、テブコナゾール、テトラコナゾール、トリアジメホン、トリアジメノール、トリチコナゾール、ウニコナゾール、1-(4-クロロフェニル)-2-([1,2,4]トリアゾール-1-イル)-シクロヘプタノール;
・イミダゾール系:シアゾファミド、イマザリル、硫酸イマザリル、ペフラゾエート、プロクロラズ、トリフルミゾール;
・ベンゾイミダゾール系:ベノミル、カルベンダジム、フベリダゾール、チアベンダゾール;
・その他:エタボキサム、エトリジアゾール、ヒメキサゾール、1-(4-クロロフェニル)-1-(プロピン-2-イルオキシ)-3-(4-(3,4-ジメトキシフェニル)イソオキサゾール-5-イル)プロパン-2-オン、2-(4-クロロフェニル)-N-[4-(3,4-ジメトキシフェニル)イソオキサゾール-5-イル]-2-プロプ-2-イニルオキシアセトアミド;
(D) 窒素含有ヘテロシクリル化合物
・ピリジン系:フルアジナム、ピリフェノックス、3-[5-(4-クロロフェニル)-2,3-ジメチルイソオキサゾリジン-3-イル]-ピリジン、3-[5-(4-メチルフェニル)-2,3-ジメチルイソオキサゾリジン-3-イル]ピリジン、2,3,5,6-テトラクロロ-4-メタンスルホニルピリジン、3,4,5-トリクロロピリジン-2,6-ジカルボニトリル、N-(1-(5-ブロモ-3-クロロピリジン-2-イル)エチル)-2,4-ジクロロニコチンアミド、N-((5-ブロモ-3-クロロピリジン-2-イル)メチル)-2,4-ジクロロニコチンアミド;
・ピリミジン系:ブピリメート、シプロジニル、ジフルメトリム、フェナリモール、フェリムゾン、メパニピリム、ニトラピリン、ヌアリモール、ピリメタニル;
・ピペラジョイン系:トリホリン;
・ピロール系:フルジオキソニル、フェンピクロニル;
・モルホリン系:アルジモルフ、ドデモルフ、酢酸ドデモルフ、フェンプロピモルフ、トリデモルフ;
・ピペリジン系:フェンプロピジン;
・ジカルボキシイミド系:フルオルイミド、イプロジオン、プロシミドン、ビンクロゾリン;
・非芳香族5員ヘテロ環系:ファモキサドン、フェンアミドン、フルチアニル(flutianil)、オクチリノン、プロベナゾール、S-アリル 5-アミノ-2-イソプロピル-3-オキソ-4-オルトトリル-2,3-ジヒドロピラゾール-1-チオカルボキシレート;
・その他:アシベンゾラル-S-メチル、アミスルブロム、アニラジン、ブラストサイジン-S、カプタホール、キャプタン、キノメチオネート、ダゾメット、デバカルブ、ジクロメジン、ジフェンゾコート、ジフェンゾコートメチル硫酸塩、フェノキサニル、ホルペット、オキソリン酸、ピペラリン、プロキナジド、ピロキロン、キノキシフェン、トリアゾキシド、トリシクラゾール、5-クロロ-7-(4-メチルピペリジン-1-イル)-6-(2,4,6-トリフルオロフェニル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリミジン、6-(4-tert-ブチルフェニル)-5-メチル-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イルアミン、5-メチル-6-(3,5,5-トリメチルヘキシル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イルアミン、5-メチル-6-オクチル-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イルアミン、6-メチル-5-オクチル-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イルアミン、6-エチル-5-オクチル-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イルアミン、5-エチル-6-オクチル-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イルアミン、5-エチル-6-(3,5,5-トリメチルヘキシル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イルアミン、6-オクチル-5-プロピル-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イルアミン、5-メトキシメチル-6-オクチル-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イルアミン、6-オクチル-5-トリフルオロメチル[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イルアミン、5-トリフルオロメチル-6-(3,5,5-トリメチルヘキシル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イルアミン、2-ブトキシ-6-ヨード-3-プロピルクロメン-4-オン、5-クロロ-1-(4,6-ジメトキシピリミジン-2-イル)-2-メチル-1H-ベンゾイミダゾール、6-(3,4-ジクロロフェニル)-5-メチル-[1,2,4]トリアゾロ-[1,5-a]ピリミジン-7-イルアミン;
(E) カルバメート系およびジチオカルバメート系
・チオカルバメート系およびジチオカルバメート系:ファーバム、マンゼブ、マンネブ、メタム、メタスルホカルブ、メチラム、プロピネブ、チウラム、ジネブ、ジラム;
・カルバメート系:ジエトフェンカルブ、ベンチアバリカルブ、イプロバリカルブ、プロパモカルブ、塩酸プロパモカルブ、バリフェナール(valiphenal)、N-(1-(1-(4-シアノフェニル)エタンスルホニル)ブト-2-イル)カルバミン酸(4-フルオロフェニル);
(F) 別の殺菌剤
・グアニジン系:ドジン、ドジン遊離塩基、グアザチン、酢酸グアザチン、イミノクタジン、イミノクタジン三酢酸塩、イミノクタジン三アルベシル酸塩;
・抗生物質:カスガマイシン、カスガマイシン塩酸塩水和物、ポリオキシン、ストレプトマイシン、バリダマイシン-A;
・ニトロフェニル誘導体:ビナパクリル、ジクロラン、ジノブトン、ジノカップ、ニトロタール-イソプロピル、テクナゼン;
・有機金属化合物:フェンチン塩、例えば、酢酸トリフェニルスズ、塩化トリフェニルスズ、水酸化トリフェニルスズ;
・硫黄含有ヘテロシクリル化合物:イソプロチオラン、ジチアノン;
・有機リン化合物:エジフェンホス、ホセチル、ホセチル-アルミニウム、イプロベンホス、ピラゾホス、トルクロホス-メチル;
・有機塩素化合物:クロロタロニル、ジクロフルアニド、ジクロロフェン、フルスルファミド、ヘキサクロロベンゼン、ペンシクロン、ペンタクロロフェノールおよびその塩、フタリド、キントゼン、チオファネート-メチル、トリルフルアニド、N-(4-クロロ-2-ニトロフェニル)-N-エチル-4-メチルベンゼンスルホンアミド;
・無機活性化合物:亜リン酸およびその塩、硫黄、ボルドー液、銅塩、例えば、酢酸銅、水酸化銅、塩基性塩化銅、塩基性硫酸銅;
・その他:ビフェニル、ブロノポール、シフルフェナミド、シモキサニル、ジフェニルアミン、メトラフェノン、ミルディオマイシン、オキシン銅、プロヘキサジオン-カルシウム、スピロキサミン、トリルフルアニド、N-(シクロプロピルメトキシイミノ-(6-ジフルオロメトキシ-2,3-ジフルオロフェニル)メチル)-2-フェニルアセトアミド、N'-(4-(4-クロロ-3-トリフルオロメチルフェノキシ)-2,5-ジメチルフェニル)-N-エチル-N-メチルホルムアミジン、N'-(4-(4-フルオロ-3-トリフルオロメチルフェノキシ)-2,5-ジメチルフェニル)-N-エチル-N-メチルホルムアミジン、N'-(2-メチル-5-トリフルオロメチル-4-(3-トリメチルシラニルプロポキシ)フェニル)-N-エチル-N-メチルホルムアミジン、N'-(5-ジフルオロメチル-2-メチル-4-(3-トリメチルシラニルプロポキシ)フェニル)-N-エチル-N-メチルホルムアミジン、2-{1-[2-(5-メチル-3-トリフルオロメチルピラゾール-1-イル)アセチル]ピペリジン-4-イル}チアゾール-4-カルボン酸メチル-(1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-1-イル)アミド、2-{1-[2-(5-メチル-3-トリフルオロメチルピラゾール-1-イル)アセチル]ピペリジン-4-イル}チアゾール-4-カルボン酸メチル-(R)-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-1-イル-アミド、6-tert-ブチル-8-フルオロ-2,3-ジメチルキノリン-4-イルアセテート、6-tert-ブチル-8-フルオロ-2,3-ジメチルキノリン-4-イルメトキシアセテート;
(G) 生長調節剤
アブシジン酸、アミドクロル、アンシミドール、6-ベンジルアミノプリン、ブラシノリド、ブトラリン、クロルメコート(クロルメコートクロリド)、コリンクロリド、シクラニリド、ダミノジット、ジケグラック、ジメチピン、2,6-ジメチルプリジン、エテホン、フルメトラリン、フルルプリミドール、フルチアセット、ホルクロルフェニュロン、ジベレリン酸、イナベンフィド、インドール-3-酢酸、マレイン酸ヒドラジド、メフルイジド、メピコート(メピコートクロリド)、メトコナゾール、ナフタレン酢酸、N-6-ベンジルアデニン、パクロブトラゾール、プロヘキサジオン(プロヘキサジオン-カルシウム)、プロヒドロジャスモン、チジアズロン、トリアペンテノール、トリブチルホスホロトリチオエート、2,3,5-トリヨード安息香酸、トリネキサパック-エチル、および、ウニコナゾール;
(H) 除草剤
・アセトアミド系:アセトクロール、アラクロール、ブタクロール、ジメタクロール、ジメテナミド、フルフェナセット、メフェナセット、メトラクロール、メタザクロール、ナプロパミド、ナプロアニリド、ペトキサミド、プレチラクロール、プロパクロール、テニルクロール;
・アミノ酸類似体:ビラナホス、グリホセート、グルホシネート、スルホセート;
・アリールオキシフェノキシプロピオン酸系:クロジナホップ、シハロホップ-ブチル、フェノキサプロップ、フルアジホップ、ハロキシホップ、メタミホップ、プロパキザホップ、キザロホップ、キザロホップ-P-テフリル;
・ビピリジル系:ジクワット、パラコート;
・カルバメート系およびチオカルバメート系:アシュラム、ブチレート、カルベタミド、デスメジファム、ジメピレート、エプタム(EPTC)、エスプロカルブ、モリネート、オルベンカルブ、フェンメジファム、プロスルカルブ、ピリブチカルブ、チオベンカーブ、トリアレート;
・シクロヘキサンジオン系:ブトロキシジム、クレトジム、シクロキシジム、プロホキシジム、セトキシジム、テプラロキシジム、トラルコキシジム;
・ジニトロアニリン系:ベンフルラリン、エタルフルラリン、オリザリン、ペンジメタリン、プロジアミン、トリフルラリン;
・ジフェニルエーテル系:アシフルオルフェン、アクロニフェン、ビフェノックス、ジクロホップ、エトキシフェン、ホメサフェン、ラクトフェン、オキシフルオルフェン;
・ヒドロキシベンゾニトリル系:ブロモキシニル、ジクロベニル、アイオキシニル;
・イミダゾリノン系:イマザメタベンズ、イマザモックス、イマザピック、イマザピル、イマザキン、イマゼタピル;
・フェノキシ酢酸系:クロメプロップ、2,4-ジクロロフェノキシ酢酸(2,4-D)、2,4-DB、ジクロルプロップ、MCPA、MCPA-チオエチル、MCPB、メコプロップ;
・ピラジン系:クロリダゾン、フルフェンピル-エチル、フルチアセット、ノルフルラゾン、ピリデート;
・ピリジン系:アミノピラリド、クロピラリド、ジフルフェニカン、ジチオピル、フルリドン、フルロキシピル、ピクロラム、ピコリナフェン、チアゾピル;
・スルホニル尿素系:アミドスルフロン、アジムスルフロン、ベンスルフロン、クロリムロン-エチル、クロルスルフロン、シノスルフロン、シクロスルファムロン、エトキシスルフロン、フラザスルフロン、フルセトスルフロン、フルピルスルフロン、ホラムスルフロン、ハロスルフロン、イマゾスルフロン、ヨードスルフロン、メソスルフロン、メトスルフロン-メチル、ニコスルフロン、オキサスルフロン、プリミスルフロン、プロスルフロン、ピラゾスルフロン、リムスルフロン、スルホメツロン、スルホスルフロン、チフェンスルフロン、トリアスルフロン、トリベヌロン、トリフロキシスルフロン、トリフルスルフロン、トリトスルフロン、1-((2-クロロ-6-プロピルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-3-イル)スルホニル)-3-(4,6-ジメトキシピリミジン-2-イル)尿素;
・トリアジン系:アメトリン、アトラジン、シアナジン、ジメタメトリン、エチオジン、ヘキサジノン、メタミトロン、メトリブジン、プロメトリン、シマジン、テルブチラジン、テルブトリン、トリアジフラム;
・尿素系:クロロトルロン、ダイムロン、ジウロン、フルオメツロン、イソプロツロン、リニュロン、メタベンズチアズロン、テブチウロン;
・アセト乳酸シンターゼの別の阻害薬:ビスピリバック-ナトリウム、クロランスラム-メチル、ジクロスラム、フロラスラム、フルカルバゾン、フルメトスラム、メトスラム、オルソ-スルファムロン、ペノキススラム、プロポキシカルバゾン、ピリバムベンズ-プロピル(pyribambenz-propyl)、ピリベンゾキシム、ピリフタリド、ピリミノバック-メチル、ピリミスルファン、ピリチオバック、ピロキサスルホン、ピロキシスラム;
・その他:アミカルバゾン、アミノトリアゾール、アニロホス、ベフルブタミド、ベナゾリン、ベンカルバゾン、ベンフルレセート(benfluresate)、ベンゾフェナップ、ベンタゾン、ベンゾビシクロン、ブロマシル、ブロモブチド、ブタフェナシル、ブタミホス、カフェンストロール、カルフェントラゾン、シニドン-エチル、クロルタル、シンメチリン、クロマゾン、クミルロン、シプロスルファミド(cyprosulfamide)、ジカンバ、ジフェンゾコート、ジフルフェンゾピル、ドレクスレラ・モノセラス(Drechslera monoceras)、エンドタール、エトフメセート、エトベンザニド、フェントラザミド、フルミクロラック-ペンチル、フルミオキサジン、フルポキサム、フルオロクロリドン、フルルタモン、インダノファン、イソキサベン、イソキサフルトール、レナシル、プロパニル、プロピザミド、キンクロラック、キンメラック、メソトリオン、メチルヒ酸(methylarsenic acid)、ナプタラム、オキサジアルギル、オキサジアゾン、オキサジクロメホン、ペントキサゾン、ピノキサデン、ピラクロニル、ピラフルフェン-エチル、ピラスルホトール(pyrasulfotol)、ピラゾキシフェン、ピラゾリネート、キノクラミン、サフルフェナシル、スルコトリオン、スルフェントラゾン、ターバシル、テフリルトリオン、テンボトリオン、チエンカルバゾン、トプラメゾン、4-ヒドロキシ-3-[2-(2-メトキシエトキシメチル)-6-トリフルオロメチルピリジン-3-カルボニル]ビシクロ[3.2.1]オクト-3-エン-2-オン、エチル (3-[2-クロロ-4-フルオロ-5-(3-メチル-2,6-ジオキソ-4-トリフルオロメチル-3,6-ジヒドロ-2H-ピリミジン-1-イル)フェノキシ]ピリジン-2-イルオキシ)アセテート、6-アミノ-5-クロロ-2-シクロプロピル-ピリミジン-4-カルボン酸メチル、6-クロロ-3-(2-シクロプロピル-6-メチルフェノキシ)-ピリダジン-4-オール、4-アミノ-3-クロロ-6-(4-クロロフェニル)-5-フルオロピリジン-2-カルボン酸、4-アミノ-3-クロロ-6-(4-クロロ-2-フルオロ-3-メトキシフェニル)ピリジン-2-カルボン酸メチル、および、4-アミノ-3-クロロ-6-(4-クロロ-3
-ジメチルアミノ-2-フルオロフェニル)ピリジン-2-カルボン酸メチル;
(I) 殺虫剤
・有機(チオ)リン酸エステル系:アセフェート、アザメチホス、アジンホス-メチル、クロルピリホス、クロルピリホス-メチル、クロルフェンビンホス、ダイアジノン、ジクロルボス、ジクロトホス、ジメトエート、ダイスルホトン、エチオン、フェニトロチオン、フェンチオン、イソキサチオン、マラチオン、メタミドホス、メチダチオン、メチル-パラチオン、メビンホス、モノクロトホス、オキシジメトン-メチル、パラオキソン、パラチオン、フェントエート、ホサロン、ホスメット、ホスファミドン、ホレート、ホキシム、ピリミホス-メチル、プロフェノホス、プロチオホス、スルプロホス、テトラクロロビンホス、テルブホス、トリアゾホス、トリクロルホン;
・カルバメート系:アラニカルブ、アルジカルブ、ベンジオカルブ、ベンフラカルブ、カルバリル、カルボフラン、カルボスルファン、フェノキシカルブ、フラチオカルブ、メチオカルブ、メソミル、オキサミル、ピリミカーブ、プロポクスル、チオジカルブ、トリアザメート;
・ピレスロイド系:アレスリン、ビフェントリン、シフルトリン、シハロトリン、シフェノトリン、シペルメトリン、アルファ-シペルメトリン、ベータ-シペルメトリン、ゼータ-シペルメトリン、デルタメトリン、エスフェンバレレート、エトフェンプロックス、フェンプロパトリン、フェンバレレート、イミプロトリン、ラムダ-シハロトリン、ペルメトリン、プラレトリン、ピレトリン I、ピレトリン II、レスメトリン、シラフルオフェン、タウ-フルバリネート、テフルトリン、テトラメトリン、トラロメトリン、トランスフルトリン、プロフルトリン、ジメフルトリン;
・昆虫成長の阻害薬: (a)キチン合成阻害薬:ベンゾイル尿素系:クロルフルアズロン、シロマジン、ジフルベンズロン、フルシクロクスロン、フルフェノクスロン、ヘキサフルムロン、ルフェヌロン、ノバルロン、テフルベンズロン、トリフルムロン;ブプロフェンジン、ジオフェノラン、ヘキシチアゾクス、エトキサゾール、クロフェンテジン(clofentazine); (b)エクジソン拮抗薬:ハロフェノジド、メトキシフェノジド、テブフェノジド、アザジラクチン;(c) 幼若ホルモン様作用物質(juvenoid):ピリプロキシフェン、メトプレン、フェノキシカルブ;(d) 脂質生合成阻害薬:スピロジクロフェン、スピロメシフェン、スピロテトラマト;
・ニコチン受容体作動薬/拮抗薬:クロチアニジン、ジノテフラン、イミダクロプリド、チアメトキサム、ニテンピラム、アセタミプリド、チアクロプリド、1-(2-クロロチアゾール-5-イルメチル)-2-ニトロイミノ-3,5-ジメチル-[1,3,5]トリアジナン;
・GABA拮抗薬:エンドスルファン、エチプロール、フィプロニル、バニリプロール、ピラフルプロール、ピリプロール、5-アミノ-1-(2,6-ジクロロ-4-メチルフェニル)-4-スルフィナモイル-1H-ピラゾール-3-チオ-カルボキサミド;
・大環状ラクトン系:アバメクチン、エマメクチン、ミルベメクチン、レピメクチン、スピノサド、スピネトラム;
・ミトコンドリア電子伝達鎖阻害薬 (METI) I 殺ダニ薬:フェナザキン、ピリダベン、テブフェンピラド、トルフェンピラド、フルフェネリム;
・METI II および III 物質:アセキノシル、フルアシプリム(fluacyprim)、ヒドラメチルノン;
・デカップラー:クロルフェナピル;
・酸化的リン酸化の阻害薬:シヘキサチン、ジアフェンチウロン、酸化フェンブタスズ、プロパルギット;
・昆虫の脱皮の阻害薬:シロマジン;
・混合機能オキシダーゼの阻害薬:ピペロニルブトキシド;
・ナトリウムチャンネル遮断薬:インドキサカルブ、メタフルミゾン;
・その他:ベンクロチアズ、ビフェナゼート、カルタップ、フロニカミド、ピリダリル、ピメトロジン、硫黄、チオシクラム、フルベンジアミド、クロラントラニリプロール、シアジピル(cyazypyr)(HGW86);シエノピラフェン、フルピラゾホス、シフルメトフェン、アミドフルメト、イミシアホス、ビストリフルロン、および、ピリフルキナゾン。
本発明は、特に、一般式(I)で表される少なくとも1種の化合物と、少なくとも1種のさらなる植物保護活性化合物、例えば、上記群(A)〜群(I)の活性化合物から選択される少なくとも1種のさらなる植物保護活性化合物、特に、少なくとも1種の殺菌活性化合物、特に、上記群(A)〜群(F)から選択される少なくとも1種の殺菌活性化合物を含み、そして、適切な場合には、1種以上の農業上適切な担体も含む殺菌剤組成物にも関する。施用量の低減に関して、これらの混合物は興味深い。それは、これらの混合物の多くが、施用される活性化合物の総量が低減されている場合に、有害な菌類に対して(特に、特定の適応に関して)改善された作用を示すからである。化合物(I)と群(A)〜群(I)の少なくとも1種の活性化合物を同時に一緒にまたは別々に施用することによって、殺菌活性は、相加効果を超えて増大され得る。
本出願の趣旨の範囲内において、「一緒に施用すること(joint application)」は、少なくとも1種の化合物(I)と少なくとも1種のさらなる活性化合物が、菌類の増殖を効果的に抑制するのに十分な量で、作用部位(即ち、植物に対して有害な防除対象の菌類およびそれらの生息環境、例えば、罹患した植物、植物繁殖器官(特に、種子)、土壌、材料物質または空間、および、菌類の攻撃から保護すべき植物、植物繁殖器官(特に、種子)、土壌、材料物質又空間)において同時に存在していることを意味する。これは、化合物(I)と少なくとも1種のさらなる活性化合物を、一緒に共通の活性化合物調製物に含ませて同時に施用することによって達成され得るか、または、少なくとも2の別々の活性化合物調製物に含ませて同時に施用することによって達成され得るか、または、活性化合物を作用部位に逐次的に施用するによって達成され得るが、ここで、個々の活性化合物の施用の時間間隔は、最初に施用される活性化合物が、さらなる1種または複数種類の活性化合物を施用する時点において、作用部位に十分な量で存在しているように選択する。活性化合物の施用の時間的順序は、あまり重要ではない。二成分混合物、即ち、化合物(I)とさらなる活性化合物(例えば、群(A)〜群(I)から選択される活性化合物)を含む本発明の組成物において、化合物(I)とさらなる第1の活性化合物の重量比は、それぞれの活性化合物の特性に依存し、慣習的には、その比は、1:100〜100:1の範囲内、多くの場合、1:50〜50:1の範囲内、好ましくは、1:20〜20:1の範囲内、特に好ましくは、1:10〜10:1の範囲内、特に、1:3〜3:1の範囲内にある。
本発明の一実施形態では、キットには、本発明の農薬組成物を調製するのに使用することが可能な1種以上の成分を含ませることが可能であり、全ての成分を含ませることさえ可能である。例えば、これらのキットには、1種以上の殺菌剤成分および/またはアジュバント成分および/または殺虫剤成分および/または成長調節剤成分および/または除草剤を含ませることができる。1種以上の成分は、互いに組み合わせることが可能であるか、または、予め製剤された形態で存在させることができる。1のキット内に3種類以上の成分が準備されている実施形態では、それらの成分は、互いに組み合わせることが可能であり、個々の容器(例えば、広口瓶、ボトル、缶、ポーチ、袋またはキャニスター)に入れて存在させることができる。別の実施形態では、キットの2種類以上の成分を別々に(即ち、予め製剤されてはおらず、混合もされていない状態で)容器に入れることができる。キットには、1以上の別々の容器(例えば、広口瓶、ボトル、缶、ポーチ、袋またはキャニスター)を含ませることが可能であり、ここで、各容器は、当該農薬組成物の別々の成分を含む。本発明による組成物の成分は、個別的に、または、前もって混合して、または、キットの構成要素の部品(「キットオブパーツ(kit of parts)」)として、容器に入れることが可能であり、そして、再利用することができる。両方の形態において、1種の成分は、独立して使用することができるか、または、さらなる成分と一緒に使用することができるか、または、本発明による混合物を調製するための「キットオブパーツ(kit of parts)」の成分として使用することができる。
使用者は、慣習的に、本発明による組成物を、プレドージング(predosing)装置、背負い式噴霧器、スプレータンクまたは農薬散布機に入れて施用するために使用する。ここで、農薬組成物は、水および/または緩衝液を用いて所望の施用濃度とし、適切な場合にはさらなる補助剤を添加し、そのようにして、即時使用可能な(ready-to-use)散布液または本発明による農薬組成物が得られる。慣習的に、農業面積1ヘクタール当たり、50〜500リットル(好ましくは、100〜400リットル)の即時使用可能な散布液を施用する。
一実施形態では、使用者は、個々の成分(例えば、パーツオブキット、または、本発明による組成物自体の混合物の個々の成分)をスプレータンク内で混合させ、適切な場合には、さらなる補助剤を添加することができる(タンクミックス)。
さらなる実施形態では、使用者は、本発明による組成物および部分的に予め混合された成分(例えば、化合物(I)および/または群(A)〜群(I)から選択される活性化合物を含む成分)の両方の個々の成分をスプレータンク内で混合させ、適切な場合には、さらなる補助剤を添加することができる(タンクミックス)。
さらなる実施形態では、使用者は、本発明による組成物と部分的に予め混合された成分(例えば、化合物(I)および/または群(A)〜群(I)から選択される活性化合物を含む成分)の両方の個々の成分を一緒に(例えば、タンクミックスとして)または順次的に使用することができる。
ストロビルリン系の群(A)から選択される少なくとも1種の活性化合物(特に、アゾキシストロビン、ジモキシストロビン、フルオキサストロビン、クレソキシムメチル、オリサストロビン、ピコキシストロビン、ピラクロストロビンおよびトリフロキシストロビンから選択される少なくとも1種の活性化合物)(成分(2))を含む化合物(I)(成分(1))の組成物が、好ましい。
カルボキサミド系の群(B)から選択される少なくとも1種の活性化合物(特に、ビキサフェン、ボスカリド、セダキサン(sedaxane)、フェンヘキサミド、メタラキシル、メフェノキサム、オフラセ、ジメトモルフ、フルモルフ、フルオピコリド(ピコベンズアミド)、ゾキサミド、カルプロパミドおよびマンジプロパミドから選択される少なくとも1種の活性化合物)(成分(2))を含む化合物(I)(成分(1))の組成物も、好ましい。
アゾール系の群(C)から選択される少なくとも1種の活性化合物(特に、シプロコナゾール、ジフェノコナゾール、エポキシコナゾール、フルキンコナゾール、フルシラゾール、フルトリアホール、メトコナゾール、ミクロブタニル、ペンコナゾール、プロピコナゾール、プロチオコナゾール、トリアジメホン、トリアジメノール、テブコナゾール、テトラコナゾール、トリチコナゾール、プロクロラズ、シアゾファミド、ベノミル、カルベンダジムおよびエタボキサムから選択される少なくとも1種の活性化合物)(成分(2))を含む化合物(I)(成分(1))の組成物も、好ましい。
窒素含有ヘテロシクリル化合物の群(D)から選択される少なくとも1種の活性化合物(特に、フルアジナム、シプロジニル、フェナリモール、メパニピリム、ピリメタニル、トリホリン、フルジオキソニル、ドデモルフ(fodemorph)、フェンプロピモルフ、トリデモルフ、フェンプロピジン、イプロジオン、ビンクロゾリン、ファモキサドン、フェンアミドン、プロベナゾール、プロキナジド、アシベンゾラル-S-メチル、カプタホール、ホルペット、フェノキサニルおよびキノキシフェンから選択される少なくとも1種の活性化合物)(成分(2))を含む化合物(I)(成分(1))の組成物も、好ましい。
カルバメート系の群(E)から選択される少なくとも1種の活性化合物(特に、マンゼブ、メチラム、プロピネブ、チウラム、イプロバリカルブ、ベンチアバリカルブおよびプロパモカルブから選択される少なくとも1種の活性化合物)(成分(2))を含む化合物(I)(成分(1))の組成物も、好ましい。
群(F)の殺菌剤から選択される少なくとも1種の活性化合物(特に、ジチアノン、フェンチン塩、例えば、酢酸トリフェニルスズ、ホセチル、ホセチル-アルミニウム、H3PO3およびその塩、クロロタロニル、ジクロフルアニド、チオファネート-メチル、酢酸銅、水酸化銅、塩基性塩化銅、硫酸銅、硫黄、シモキサニル、メトラフェノン、スピロキサミンおよび5-クロロ-7-(4-メチルピペリジン-1-イル)-6-(2,4,6-トリフルオロフェニル)-[1,2,4]-トリアゾロ[1,5-a]ピリミジンから選択される少なくとも1種の活性化合物)(成分(2))を含む化合物(I)(成分(1))の組成物も、好ましい。
従って、本発明は、さらに、さらなる活性化合物(成分(2))を含む化合物(I)(成分(1))の組成物にも関し、ここで、さらなる活性化合物(成分(2))は、表Cの「成分(2)」の欄の横列C-1〜C-416から選択される。本発明のさらなる実施形態は、表Cに記載されている組成物C-1〜C-416に関し、ここで、表Cの各横列は、式(I)で表される化合物(これは、好ましくは、本明細書中で好ましいものとして記載されている化合物のうちの1種)(成分(1))を含み且ついずれの場合にも当該横列に示されている群(A)〜群(I)から選択されるさらなる活性化合物(成分(2))も含む農薬組成物に対応する。本発明の一実施形態では、表Cの各横列の成分(1)は、いずれの場合にも、表1a〜表9aにおいて個別的に具体的に列挙されている式(I)の化合物のうちの1種である。記載されている組成物中の活性化合物は、いずれの場合にも、好ましくは、相乗効果的に有効な量で存在している。
Figure 2011507815
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成分(2)として上記で記載した活性化合物、それらの調製および菌類病原体に対するそれらの作用については、知られている(cf.: http://www.hclrss.demon.co.uk/index.html; http://alanwood.net/pesticides/);それらは、市販されている。IUPACの名称を有する化合物、それらの調製およびそれらの殺菌活性についても同様に知られている(cf. Can. J. Plant Sci. 48(6), 587-94, 1968;EP-A 141317;EP-A 152031;EP-A 226917;EP-A 243970;EP-A 256503;EP-A 428941;EP-A 532022;EP-A 1028125;EP-A 1035122;EP-A 1201648;EP-A 1122244;JP 2002316902;DE 19650197;DE 10021412;DE 102005009458;US 3,296,272;US 3,325,503;WO 98/46608;WO 99/14187;WO 99/24413;WO 99/27783;WO 00/29404;WO 00/46148;WO 00/65913;WO 01/54501;WO 01/56358;WO 02/22583;WO 02/40431;WO 03/10149;WO 03/11853;WO 03/14103;WO 03/16286;WO 03/53145;WO 03/61388;WO 03/66609;WO 03/74491;WO 04/49804;WO 05/120234;WO 05/123689;WO 05/123690;WO 05/63721;WO 05/87772;WO 05/87773;WO 06/15866;WO 06/87325;WO 06/87343;WO 07/82098;WO 07/90624)。
活性化合物の混合物のための組成物の調製は、既知方法で、活性化合物に加えて溶媒または固体担体を含む組成物の形態で、例えば、化合物(I)の組成物について示されている方法で、実施する。
そのような組成物の慣習的な成分に関しては、化合物(I)を含む組成物の詳細を参照する。
活性化合物の混合物のための組成物は、有害な菌類を防除するための殺菌剤として適している。それらは、広範囲の植物病原性菌類(これは、土壌伝染性病原体を包含する)、特に、ネコブカビ類(Plasmodiophoromycetes)、卵菌類(Peronosporomycetes(異名 Oomycetes))、ツボカビ類(Chytridiomycetes)、接合菌類(Zygomycetes)、子嚢菌類(Ascomycetes)、担子菌類(Basidiomycetes)および不完全菌類(Deuteromycetes(異名 Fungi imperfecti))の類に属する植物病原性菌類に対して優れた活性を示すことを特徴とする。さらに、化合物(I)および化合物(I)を含む組成物の活性の詳細を参照する。
本発明は、さらに、疾患を治療するための、化合物(I)およびその製薬上許容される塩の使用、特に、抗真菌薬(antimycotic)としての化合物(I)の使用も提供する。かくして、本発明の一実施形態は、式(I)で表される少なくとも1種の化合物および/またはその製薬上許容される塩を含む医薬に関する。さらなる実施形態は、抗真菌薬を調製するための、化合物(I)および/またはその薬学的に有効な塩の使用に関する。
本発明は、さらに、疾患を治療するための、化合物(II)およびその製薬上許容される塩の使用、特に、抗真菌薬としての化合物(II)の使用も提供する。かくして、本発明の一実施形態は、式(II)で表される少なくとも1種の化合物および/またはその製薬上許容される塩を含む医薬に関する。さらなる実施形態は、抗真菌薬を調製するための、化合物(II)および/またはその薬学的に有効な塩の使用に関する。
本発明のさらに別の対象は、哺乳動物における(例えば、ヒトにおける)腫瘍を治療するための、化合物(I)およびその製薬上許容される塩の使用である。かくして、本発明の一実施形態は、哺乳動物における腫瘍および癌の増殖を阻害する組成物を調製するための、化合物(I)および/またはその薬学的に活性な塩の使用に関する。「癌」は、特に、悪性腫瘍(例えば、乳癌、前立腺癌、肺癌、CNS癌、黒色癌、卵巣癌または腎臓癌)、特に、ヒトにおける悪性腫瘍(例えば、乳癌、前立腺癌、肺癌、CNS癌、黒色癌、卵巣癌または腎臓癌)を意味することが意図されている。
本発明のさらに別の対象は、ウイルス感染を治療するための、特に、温血動物において疾患を引き起こすウイルス感染を治療するための、化合物(I)およびその製薬上許容される塩の使用である。かくして、本発明の一実施形態は、ウイルス感染を治療するための組成物を調製するための、化合物(I)および/またはその薬学的に活性な塩の使用に関する。治療対象の疾患としては、レトロウイルス性疾患、例えば:HIVおよびHTLV、インフルエンザウイルス、ライノウイルス疾患、ヘルペスなどがある。
合成実施例:
式(I)で表されるさらなる化合物またはそれらの前駆物質を得るために出発化合物に対応する変更を加えて、下記合成実施例において具体的に記載されている手順を使用した。
融点は、「Mel-Temp II」装置を用いて得た。校正は行っていない。
1H-NMRスペクトルは、「Bruker AC 300」分光計を用いて300MHzで測定した。内部標準としてのテトラメチルシラン(「Aldrich」または「Cambridge Isotope Laboratories」から入手した)を基準としている。
ESI質量スペクトルは、「Shimadzu LCMS-2010 EV」質量分析計を用いて測定した。
APCI質量スペクトルは、「Shimadzu LCMS-2010 EV」質量分析計を用いて測定した。
HPLC分析は、特に別途示されていなければ、「Shimadzu Prominence HPLC」システム上で、「Alltech Alltima C18 Rocket」カラムを用いて実施し、254nmでPDA検出を行った。1分間当たり2.5mLの流速で、以下の時間プログラムを用いた:
Figure 2011507815
実施例1: 1-[rel-(2S,3R)-3-(2-クロロフェニル)-2-(3-フルオロフェニル)オキシラン-2-イルメチル]-1H-1,2,4-トリアゾール-5(4H)-チオンの合成
1-[rel-(2S,3R)-3-(2-クロロフェニル)-2-(3-フルオロフェニル)オキシラン-2-イルメチル]-1H-1,2,4-トリアゾール(5.0g、15.3mmol)を乾燥テトラヒドロフラン(THF、80mL)に溶解させた溶液に、-78℃で、リチウムジイソプロピルアミド(LDA、10.0mL、19.9mmol、THF中2.0M)を滴下して加えた。30分間経過した後、硫黄(980mg、30.6mmol)を添加した。その反応混合物を18時間撹拌し、-78℃から18℃まで昇温させた。その反応混合物を飽和塩化アンモニウム溶液(30mL)で処理し、次いで、酢酸エチル(50mL)で抽出した。その有機相を飽和塩化ナトリウム溶液(毎回40mLで3回)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を除去した。その残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、3:2 ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、ヘキサン/塩化メチレンを用いて再結晶させ、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、3:2 ヘキサン/酢酸エチル)で再度精製した。目標化合物(2.1g、38%)が白色の固体として得られた。
1H-NMR(300MHz, CDCl3)δ 7.90(s, 1H), 7.63-7.19(m, 7H), 7.04-6.92(m, 1H), 5.05(d, 1H), 4.11(s, 1H), 3.73(d, 1H)。
実施例2: 1-[rel-(2S,3R)-3-(2-フルオロフェニル)-2-(3-フルオロフェニル)オキシラン-2-イルメチル]-1H-1,2,4-トリアゾール-5(4H)-チオンの合成
1-[rel-(2S,3R)-3-(2-フルオロフェニル)-2-(3-フルオロフェニル)オキシラン-2-イルメチル]-1H-1,2,4-トリアゾール(1.0g、3.2mmol)を乾燥テトラヒドロフラン(THF、20mL)に溶解させた溶液に、-78℃で、n-ブチルリチウム(2.4mL、3.8mmol、ヘキサン中1.6M)を滴下して加えた。20分間経過した後、硫黄(200mg、6.4mmol)を添加した。その反応混合物を-78℃で5時間撹拌した。その反応混合物をメタノール(10mL)および飽和塩化アンモニウム溶液(30mL)で処理し、次いで、酢酸エチル(50mL)で抽出した。その有機相を飽和塩化ナトリウム溶液(毎回40mLで3回)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を除去した。その残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、4:1 塩化メチレン/酢酸エチル)で精製した。目標化合物(155mg、14%)が白色の固体として得られた(融点 125-130℃)。
実施例3: 1-[rel-(2S,3R)-2-(3-フルオロフェニル)-3-o-トリルオキシラン-2-イルメチル]-1H-1,2,4-トリアゾール-5(4H)-チオンの合成
1-[rel-(2S,3R)-2-(3-フルオロフェニル)-3-o-トリルオキシラン-2-イルメチル]-1H-1,2,4-トリアゾール(408mg、1.32mmol)を乾燥テトラヒドロフラン(THF、10mL)に溶解させた溶液に、-78℃で、リチウムジイソプロピルアミド(LDA、0.86mL、1.72mmol、THF中2.0M)を滴下して加えた。20分間経過した後、硫黄(82mg、2.6mmol)を添加した。-70℃で開始して、その反応混合物を4時間撹拌し、ゆっくりと一晩かけて室温とした。その反応混合物を飽和塩化アンモニウム溶液(30mL)で処理し、次いで、酢酸エチル(50mL)で抽出した。その有機相を飽和塩化ナトリウム溶液(毎回40mLで3回)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を除去した。その残渣を、ヘキサン/塩化メチレンから再結晶させることにより精製した。目標化合物(110mg、25%)が黄色の固体として得られた。
1H-NMR(300MHz, CDCl3)δ 7.68(s, 1H), 7.49(m, 1H), 7.33-7.15(m, 6H), 7.00-6.89(m, 1H), 5.10(d, 1H), 4.02(s, 1H), 3.74(d, 1H), 2.39(s, 3H)。
実施例4: 1-[rel-(2S,3R)-3-(2-フルオロフェニル)-2-(3-フルオロフェニル)オキシラン-2-イルメチル]-5-(メチルチオ)-1H-1,2,4-トリアゾールの合成
1-[rel-(2S,3R)-3-(2-フルオロフェニル)-2-(3-フルオロフェニル)オキシラン-2-イルメチル]-1H-1,2,4-トリアゾール(300mg、0.96mmol)を乾燥テトラヒドロフラン(THF、10mL)に溶解させた溶液に、-78℃で、n-ブチルリチウム(0.72mL、1.16mmol、ヘキサン中1.6M)を滴下して加えた。20分間経過した後、ジメチルジスルフィド(86μL、0.96mmol)を添加し、その溶液を-78℃で30分間撹拌した。その反応混合物をメタノール(10mL)および飽和塩化アンモニウム溶液(15mL)で処理し、次いで、酢酸エチル(20mL)で抽出した。その有機相を飽和塩化ナトリウム溶液(毎回20mLで3回)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を除去した。その残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、13:2 塩化メチレン/酢酸エチル)で精製した。目標化合物(140mg、41%)が白色の固体として得られた(融点 89-92℃)。
実施例5: 1-rel-[(2S,3R)-2-(3-フルオロフェニル)-3-o-トリルオキシラン-2-イルメチル]-5-(メチルチオ)-1H-1,2,4-トリアゾールの合成
1-[rel-(2S,3R)-2-(3-フルオロフェニル)-3-o-トリルオキシラン-2-イルメチル]-1H-1,2,4-トリアゾール(192mg、0.61mmol)を乾燥テトラヒドロフラン(THF、8mL)に溶解させた溶液、-78℃で、リチウムジイソプロピルアミド(LDA、0.40mL、0.80mmol、THF中2.0M)を滴下して加えた。15分間経過した後、ジメチルジスルフィド(83μL、0.92mmol)を添加し、その溶液を-78℃で4時間撹拌した。その反応混合物を飽和塩化アンモニウム溶液(15mL)で処理し、次いで、酢酸エチル(20mL)で抽出した。その有機相を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し(毎回20mLで3回)、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を除去した。その残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、3:1から1:1まで ヘキサン/酢酸エチル)で精製した。目標化合物(120mg、55%)が黄色の固体として得られた。
1H-NMR(300MHz, CDCl3)δ .72(s, 1H), 7.60-7.50(m, 1H), 7.31-6.91(m, 7H), 4.51(d, 1H), 4.08(s, 1H), 3.94(d, 1H), 2.48(s, 3H), 2.41(s, 3H)。
実施例6: 1-[rel-(2S,3R)-3-(2-クロロフェニル)-2-(3-フルオロフェニル)オキシラン-2-イルメチル]-5-(メチルチオ)-1H-1,2,4-トリアゾールの合成
150mgの1-[rel-(2S,3R)-3-(2-クロロフェニル)-2-(3-フルオロフェニル)オキシラン-2-イルメチル]-1H-1,2,4-トリアゾールを5mLのTHFに溶解させ、室温で、7mgの水素化ナトリウムで処理した。その混合物を短時間撹拌し、次いで、35mgのヨウ化メチルを添加した。その混合物を室温で一晩撹拌し、水で処理し、酢酸エチルで数回抽出した。その有機相を水で洗浄し、乾燥し、濃縮した。得られた粗生成物を、シクロヘキサン/酢酸エチルを用いるカラムクロマトグラフィーで精製した。それにより、67mgの所望生成物(70%、融点 98℃)が得られた。
実施例7: 1-[rel-(2S,3R)-3-(2-クロロフェニル)-2-(3-フルオロフェニル)オキシラン-2-イルメチル]-5-(メチルスルホニル)-1H-1,2,4-トリアゾールの合成
CH2Cl2(8mL)中の1-[rel-(2S,3R)-3-(2-クロロフェニル)-2-(3-フルオロフェニル)オキシラン-2-イルメチル]-5-(メチルチオ)-1H-1,2,4-トリアゾール(352mg、0.94mmol)とm-CPBA(632mg、2.81mmol)の混合物を室温で20時間撹拌した。その反応混合物を、1Nの水酸化ナトリウム溶液(毎回20mLで2回)および飽和塩化ナトリウム溶液(毎回20mLで2回)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を除去した。その残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、5:1 ヘキサン/酢酸エチル)で精製した。目標化合物(315mg、82%)が白色の固体として得られた。
1H-NMR(300MHz, CDCl3)δ 7.89(s, 1H), 7.59-7.14(m, 7H), 7.06-6.94(m, 1H), 5.30(d, 1H), 4.31(d, 1H), 4.20(s, 1H), 3.11(s, 3H)。
実施例8: S-1-[rel-(2S,3R)-3-(2-クロロフェニル)-2-(3-フルオロフェニル)オキシラン-2-イルメチル]-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イルエタンチオエートの合成
乾燥テトラヒドロフラン(THF、5mL)中の1-[rel-(2S,3R)-3-(2-クロロフェニル)-2-(3-フルオロフェニル)オキシラン-2-イルメチル]-1H-1,2,4-トリアゾール-5(4H)-チオン(110mg、0.30mmol)とトリエチルアミン(83μL、0.60mmol)の混合物に、0℃で、塩化アセチル(32μL、0.45mmol)を滴下して加え、得られた混合物を0℃で2時間撹拌した。目標化合物(130mg、100%)が褐色の油状物として得られた。
1H-NMR(300MHz, CDCl3)δ 8.29(s, 1H), 7.66-7.20(m, 7H), 7.04-6.90(m, 1H), 5.21(d, 1H), 4.11(s, 1H), 3.72(d, 1H), 2.89(s, 3H)。
実施例9: 1-[rel-(2S,3R)-3-(2-クロロフェニル)-2-(3-フルオロフェニル)オキシラン-2-イルメチル]-5-チオシアナト-1H-1,2,4-トリアゾールの合成
乾燥テトラヒドロフラン(THF、10mL)中の1-[rel-(2S,3R)-3-(2-クロロフェニル)-2-(3-フルオロフェニル)オキシラン-2-イルメチル]-1H-1,2,4-トリアゾール-5(4H)-チオン(200mg、0.6mmol)とトリエチルアミン(152μL、1.1mmol)と臭化シアン BrCN(88mg、0.8mmol)の混合物を室温で2時間ゆっくりと撹拌した。酢酸エチル(20mL)を添加した。得られた混合物を飽和塩化ナトリウム溶液(毎回20mLで3回)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を除去した。その残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、10:1 ヘキサン/酢酸エチル)で精製した。目標化合物(120mg、56%)が白色の固体として得られた。
1H-NMR(300MHz, CDCl3)δ 7.82(s, 1H), 7.59-7.00(m, 8H), 4.88(d, 1H), 4.21(s, 1H), 4.12(d, 1H)。
実施例10: S-1-[rel-(2S,3R)-3-(2-クロロフェニル)-2-(3-フルオロフェニル)オキシラン-2-イルメチル]-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル O,O-ジエチルホスホロジチオエートの合成
1-[rel-(2S,3R)-3-(2-クロロフェニル)-2-(3-フルオロフェニル)オキシラン-2-イルメチル]-1H-1,2,4-トリアゾール-5(4H)-チオン(200mg、0.55mmol)を乾燥テトラヒドロフラン(THF、5mL)に溶解させた溶液に、P(S)(OEt)2Cl(131μL、0.83mmol)およびトリエチルアミン(152μL、1.1mmol)および触媒量のDMAPを滴下して加えた。その反応混合物を0℃で2時間撹拌した。その反応混合物を飽和塩化ナトリウム溶液(30mL)で処理し、次いで、酢酸エチル(20mL)で抽出した。その有機相を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し(毎回20mLで3回)、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を除去した。その残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、3:1 ヘキサン/酢酸エチル)で精製した。目標化合物(145mg、51%)が無色の油状物として得られた。
1H-NMR(300MHz, CDCl3)δ 8.00(s, 1H), 7.60-7.20(m, 7H), 6.99-6.87(m, 1H), 5.19(d, 1H), 4.31-4.01(m, 5H), 3.62(d, 1H), 1.28(dt, 6H)。
実施例11: 1,2-ビス[1-rel-(2S,3R)-3-(2-クロロフェニル)-2-(3-フルオロフェニル)オキシラン-2-イルメチル-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イル]ジスルファンの合成
乾燥テトラヒドロフラン(THF、5mL)中の1-[rel-(2S,3R)-3-(2-クロロフェニル)-2-(3-フルオロフェニル)オキシラン-2-イルメチル]-1H-1,2,4-トリアゾール-5(4H)-チオン(150mg、0.42mmol)とヨウ素(63mg、0.25mmol)の混合物を室温で4時間撹拌した。その残渣を分取薄層クロマトグラフィーで精製した。目標化合物(60mg、40%)が白色の固体として得られた(融点 65-68℃)。
実施例12: メチル {2-[rel-(2S,3R)-3-(2-クロロフェニル)-2-(3-フルオロフェニル)-オキシラニルメチル]-2H-[1,2,4]トリアゾール-3-イル}チオカーボナートの合成
150mgの1-[rel-(2S,3R)-3-(2-クロロフェニル)-2-(3-フルオロフェニル)オキシラン-2-イルメチル]-1H-1,2,4-トリアゾール-5(4H)-チオンを5mLのTHFに溶解させ、得られた混合物を室温で7mgの水素化ナトリウムで処理した。それを短時間撹拌し、次いで、24mgのクロロギ酸メチルを添加した。その混合物を室温で一晩撹拌し、水で処理し、酢酸エチルで数回抽出した。その有機相を水で洗浄し、乾燥し、濃縮した。得られた粗生成物を、シクロヘキサン/酢酸エチルを用いるカラムクロマトグラフィーで精製した。それにより、50mgの所望生成物(51%)が得られた。
HPLC-MS:3.682分(m/z:420)。
生物学的実験
温室
活性化合物の調製
活性化合物を、25mgの活性化合物を含む原液として、別々にまたは一緒に調製した。25mgの活性化合物を、アセトンおよび/またはDMSOと乳化剤 Uniperol(登録商標) EL(エトキシル化アルキルフェノールをベースとし、乳化作用と分散作用を有する湿潤剤)の溶媒/乳化剤の容積比が99:1である混合物を用いて10mLとした。次いで、その混合物を、水を用いて100mLとした。この原液を、溶媒/乳化剤/水の上記混合物で希釈して、以下に示されている活性化合物の濃度とした。あるいは、活性化合物を市販の即時使用可能な(ready-to-use)溶液として使用し、水で希釈して、以下に示されている活性化合物の濃度とした。
使用実施例1: ファコプソラ・パキリジ(Phakopsora pachyrhizi)(Phakpa K1)に起因するダイズさび病に対する治療活性
ポットで成育させたダイズの苗の葉に、ダイズさび病(ファコプソラ・パキリジ(Phakpsora pachyrhizi))の胞子懸濁液を用いて接種した。次いで、そのポットを高大気湿度(90〜95%)で23〜27℃のチャンバー内に24時間置いた。この間に、胞子が発芽し、発芽管が葉組織内に侵入した。次いで、その感染した植物に、以下に示されている活性化合物濃度を有する上記活性化合物溶液を、液が流れ落ちるようになるまで噴霧した。噴霧による被膜が乾燥した後、その被験植物を、温度23〜27℃で相対大気湿度60〜80%の温室内で14日間栽培した。次いで、葉面上におけるさび病菌の発生の程度を発病(attack)(%)で視覚的に求めた。
Figure 2011507815
マイクロ試験
活性化合物を、DMSO中の10000ppmの濃度を有する原液として、別々にまたは一緒に製剤化した。
使用実施例2: マイクロタイター試験における葉枯病(Septoria leaf blotch)病原体セプトリア・トリチシ(Septoria tritici)に対する活性(Septtr)
原液をピペットで量ってマイクロタイタープレート(MTP)に移し、水で希釈して、示されている活性化合物濃度とした。次いで、セプトリア・トリチシ(Septoria tritici)のモルトに基づく水性胞子懸濁液を添加した。そのプレートを、水蒸気で飽和した温度18℃のチャンバー内に置いた。接種後第7日に、吸光光度計を用いて、405nmでMTPを測定した。
個々の活性化合物における病原体の相対的増殖(%)を求めるために、上記で測定されたパラメータを、活性化合物を含まない対照の増殖(100%)および菌類と活性化合物を含まないブランク値と比較した。
Figure 2011507815
使用実施例3: マイクロタイター試験におけるイネいもち病病原体ピリキュラリア・オリザエ(Pyricularia oryzae)に対する活性(Pyrior)
原液をピペットで量ってマイクロタイタープレート(MTP)に移し、水で希釈して、示されている活性化合物濃度とした。次いで、ピリキュラリア・オリザエ(Pyricularia oryzae)のモルトに基づく水性胞子懸濁液を添加した。そのプレートを、水蒸気で飽和した温度18℃のチャンバー内に置いた。接種後第7日に、吸光光度計を用いて、405nmでMTPを測定した。
個々の活性化合物における病原体の相対的増殖(%)を求めるために、上記で測定されたパラメータを、活性化合物を含まない対照の増殖(=100%)および菌類と活性化合物を含まないブランク値と比較した。
Figure 2011507815
使用実施例4: マイクロタイター試験におけるふ枯病病原体レプトスファエリア・ノドルム(Leptosphaeria nodorum)に対する活性(Leptno)
原液をピペットで量ってマイクロタイタープレート(MTP)に移し、水で希釈して、示されている活性化合物濃度とした。次いで、レプトスファエリア・ノドルム(Leptosphaeria nodorum)のモルトに基づく水性胞子懸濁液を添加した。そのプレートを、水蒸気で飽和した温度18℃のチャンバー内に置いた。接種後第7日に、吸光光度計を用いて、405nmでMTPを測定した。
個々の活性化合物における病原体の相対的増殖(%)を求めるために、上記で測定されたパラメータを、活性化合物を含まない対照の増殖および菌類と活性化合物を含まないブランク値と比較した。
Figure 2011507815
Figure 2011507815

Claims (26)

  1. 式(I)
    Figure 2011507815
    〔式中、可変部分は以下の意味を有する:
    Bは、置換されていないフェニルであるかまたは1、2、3もしくは4の同一であるかもしくは異なっている置換基Lで置換されているフェニル[ここで、Lは、以下で定義されているとおりである;
    Lは、ハロゲン、シアノ、ニトロ、シアナト(OCN)、C1-C8-アルキル、C1-C8-ハロアルキル、フェニル-C1-C6-アルキルオキシ、C2-C8-アルケニル、C2-C8-ハロアルケニル、C2-C8-アルキニル、C2-C8-ハロアルキニル、C4-C10-アルカジエニル、C4-C10-ハロアルカジエニル、C1-C8-アルコキシ、C1-C8-ハロアルコキシ、C1-C8-アルキルカルボニルオキシ、C1-C8-アルキルスルホニルオキシ、C2-C8-アルケニルオキシ、C2-C8-ハロアルケニルオキシ、C2-C8-アルキニルオキシ、C2-C8-ハロアルキニルオキシ、C3-C8-シクロアルキル、C3-C8-ハロシクロアルキル、C3-C8-シクロアルケニル、C3-C8-ハロシクロアルケニル、C3-C8-シクロアルコキシ、C3-C6-シクロアルケニルオキシ、ヒドロキシイミノ-C1-C8-アルキル、C1-C6-アルキレン、オキシ-C2-C4-アルキレン、オキシ-C1-C3-アルキレンオキシ、C1-C8-アルコキシイミノ-C1-C8-アルキル、C2-C8-アルケニルオキシイミノ-C1-C8-アルキル、C2-C8-アルキニルオキシイミノ-C1-C8-アルキル、S(=O)nA1、C(=O)A2、C(=S)A2、NA3A4、フェニル、フェニルオキシまたは5員もしくは6員の飽和もしくは部分的不飽和もしくは芳香族のヘテロ環(ここで、ヘテロ環は、O、NおよびSからなる群から選択される1、2、3または4のヘテロ原子を含む)であり;
    ここで、n、A1、A2、A3、A4は、下記で定義されているとおりである:
    nは、0、1または2であり;
    A1は、水素、ヒドロキシル、C1-C8-アルキル、C1-C8-ハロアルキル、アミノ、C1-C8-アルキルアミノまたはジ-C1-C8-アルキルアミノであり;
    A2は、A1に対して挙げられている基のうちの1であるかまたはC2-C8-アルケニル、C2-C8-ハロアルケニル、C2-C8-アルキニル、C2-C8-ハロアルキニル、C1-C8-アルコキシ、C1-C8-ハロアルコキシ、C2-C8-アルケニルオキシ、C2-C8-ハロアルケニルオキシ、C2-C8-アルキニルオキシ、C2-C8-ハロアルキニルオキシ、C3-C8-シクロアルキル、C3-C8-ハロシクロアルキル、C3-C8-シクロアルコキシもしくはC3-C8-ハロシクロアルコキシであり;
    A3,A4は、互いに独立して、水素、C1-C8-アルキル、C1-C8-ハロアルキル、C2-C8-アルケニル、C2-C8-ハロアルケニル、C2-C8-アルキニル、C2-C8-ハロアルキニル、C3-C8-シクロアルキル、C3-C8-ハロシクロアルキル、C3-C8-シクロアルケニルまたはC3-C8-ハロシクロアルケニルであり;
    ここで、Lの基の定義の脂肪族基および/または脂環式基および/または芳香族基は、それらに関する限り、1、2、3または4の同一であるかまたは異なっている基RLを有することができる;
    RLは、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1-C8-アルキル、C1-C8-ハロアルキル、C1-C8-アルコキシ、C1-C8-ハロアルコキシ、C3-C8-シクロアルキル、C3-C8-ハロシクロアルキル、C3-C8-シクロアルケニル、C3-C8-シクロアルコキシ、C3-C8-ハロシクロアルコキシ、C1-C8-アルキルカルボニル、C1-C8-アルキルカルボニルオキシ、C1-C8-アルコキシカルボニル、アミノ、C1-C8-アルキルアミノ、ジ-C1-C8-アルキルアミノである]であり;
    Dは、
    ・S-R
    [ここで、
    Rは、水素、C1-C8-アルキル、C1-C8-ハロアルキル、C2-C8-アルケニル、C2-C8-ハロアルケニル、C2-C8-アルキニル、C2-C8-ハロアルキニル、C(=O)R3、C(=S)R3、SO2R4またはCNであり;ここで、
    R3は、水素、C1-C8-アルキル、C1-C8-ハロアルキル、C1-C8-アルコキシ、C1-C8-ハロアルコキシまたはNA3A4であり;および、
    R4は、C1-C8-アルキル、フェニル-C1-C8-アルキルまたはフェニルであり(ここで、フェニル基は、いずれの場合にも、置換されていないかまたはハロゲンおよびC1-C4-アルキルからなる群から独立して選択される1、2もしくは3の基で置換されている)]
    であるか;
    または、
    ・基DI
    Figure 2011507815
    [ここで、Bは、上記で定義されているとおりである]
    であるか;
    または、
    ・基DII
    Figure 2011507815
    [ここで、#はトリアゾリル環への結合点であり、Q、R1およびR2は、下記で定義されているとおりである:
    Qは、OまたはSであり;
    R1、R2は、互いに独立して、C1-C8-アルキル、C1-C8-ハロアルキル、C1-C8-アルコキシ、C1-C8-アルコキシ-C1-C8-アルコキシ、C1-C8-ハロアルコキシ、C1-C8-アルコキシ-C1-C8-アルキル、C1-C8-アルキルチオ、C2-C8-アルケニルチオ、C2-C8-アルキニルチオ、C3-C8-シクロアルキル、C3-C8-シクロアルキルチオ、フェニル、フェニル-C1-C4-アルキル、フェノキシ、フェニルチオ、フェニル-C1-C4-アルコキシまたはNR5R6(ここで、R5は、HもしくはC1-C8-アルキルであり、R6は、C1-C8-アルキル、フェニル-C1-C4-アルキルもしくはフェニルである、あるいは、R5とR6は一緒になって、4もしくは5の炭素原子を有するアルキレン鎖であるかまたは式-CH2-CH2-O-CH2-CH2-もしくは式-CH2-CH2-NR7-CH2-CH2-で表される基を形成し、その際、R7は、水素またはC1-C4-アルキルである)である;ここで、上記で挙げられている基中の芳香族基は、いずれの場合にも、互いに独立して、置換されていないかまたはハロゲンおよびC1-C4-アルキルからなる群から選択される1、2もしくは3の基で置換されている]
    であるか;
    または、
    ・基SM
    [ここで、Mは、以下で定義されているとおりである:
    Mは、アルカリ金属カチオン、アルカリ土類金属カチオンの等価物、銅カチオン、亜鉛カチオン、鉄カチオンもしくはニッケルカチオンの等価物または式(E)
    Figure 2011507815
    (式中、
    Z1およびZ2は、独立して、水素またはC1-C8-アルキルであり;
    Z3およびZ4は、独立して、水素、C1-C8-アルキル、ベンジルまたはフェニルである;ここで、フェニル基は、いずれの場合にも、置換されていないかまたはハロゲンおよびC1-C4-アルキルからなる群から独立して選択される1、2もしくは3の基で置換されている)で表されるアンモニウムカチオンである]
    である〕
    で表されるアゾリルメチルオキシラン類およびその農業上許容される塩。
  2. Bが、正確に1の置換基Lを含むフェニルである、請求項1に記載の化合物。
  3. Bが、2または3の独立して選択される置換基Lを含むフェニルである、請求項1に記載の化合物。
  4. 少なくとも1の置換基Lが、オキシラン環へのフェニル環の結合点に対してオルト位に位置している、請求項2または3に記載の化合物。
  5. Lが、いずれの場合にも、独立して、ハロゲン、C1-C4-アルキル、C1-C4-ハロアルキル、C1-C4-アルコキシ、C1-C4-ハロアルコキシおよびC1-C4-ハロアルキルチオからなる群から選択される、請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物。
  6. Lが、いずれの場合にも、独立して、F、Cl、CH3、C2H5、CF3、OCH3、OC2H5、OCF3、OCHF2およびSCF3からなる群から選択される、請求項5に記載の化合物。
  7. Dが、SHまたはS-C1-C4-アルキルである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物。
  8. DがS-C(=O)R3であり、そして、R3がC1-C4-アルキルである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物。
  9. 植物病原性菌類を防除するための、請求項1〜8のいずれか1項に記載の式(I)で表される化合物またはその農業上許容される塩の使用。
  10. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の式(I)で表される化合物および/またはその塩を含む組成物。
  11. 少なくとも1種の固体または液体の担体をさらに含む、請求項10に記載の組成物。
  12. 殺菌活性、殺虫活性および/または除草活性を有する少なくとも1種の化合物をさらに含む、請求項10または11に記載の組成物。
  13. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の式(I)で表される少なくとも1種の化合物および/またはその農業上許容される塩を含む種子。
  14. 植物病原性菌類を防除する方法であって、菌類を、または、菌類の攻撃から保護しようとする材料物質、植物、土壌もしくは種子を、有効量の請求項1〜8のいずれか1項に記載の式(I)で表される化合物またはその農業上許容される塩で処理することを含む、上記方法。
  15. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の式(I)で表される少なくとも1種の化合物および/またはその製薬上許容される塩を含む医薬。
  16. 抗真菌薬を調製する方法であって、請求項1〜8のいずれか1項に記載の式(I)で表される少なくとも1種の化合物および/またはその製薬上許容される塩を使用することを含む、上記方法。
  17. 請求項1に記載の式(I)[式中、Dは、SRであり、Rは、水素、C1-C8-アルキル、C1-C8-ハロアルキル、C2-C8-アルケニル、C2-C8-ハロアルケニル、C2-C8-アルキニルまたはC2-C8-ハロアルキニルである]で表される化合物を調製する方法であって、
    (a1) 化合物(IIIb)
    Figure 2011507815
    [ここで、Bは、式(I)に関して請求項1〜6のいずれかにより定義されているとおりである]
    をギ酸と反応させて、
    化合物(I-1)(D=SH)
    Figure 2011507815
    を生成させること;
    および、
    化合物(I)[ここで、Dは、SRであり、Rは、C1-C8-アルキル、C1-C8-ハロアルキル、C2-C8-アルケニル、C2-C8-ハロアルケニル、C2-C8-アルキニルまたはC2-C8-ハロアルキニル]を得ること:
    (b1) 化合物(I-1)をR-X[ここで、Xは、ハロゲンまたはトリフルオロ(C1-C8)アルキルスルホネートである]と反応させること;
    を含む、上記方法。
  18. 請求項17に記載の式(IIIb)で表される化合物を調製する方法であって、
    (a2) 式(IIIa)
    Figure 2011507815
    [ここで、Bは、式(I)に関して請求項1〜6のいずれかにより定義されているとおりである]
    で表される化合物をチオシアネートYSCN[ここで、Yは、アルカリ金属またはアンモニウムである]と反応させることを含む、上記方法。
  19. 請求項1に記載の化合物(I)[ここで、Dは、SRであり、Rは、水素、C1-C8-アルキル、C1-C8-ハロアルキル、C2-C8-アルケニル、C2-C8-ハロアルケニル、C2-C8-アルキニルまたはC2-C8-ハロアルキニルである]で表される化合物を調製する方法であって、
    (a3) 式(IIIc)
    Figure 2011507815
    [ここで、Bは、式(I)に関して請求項1〜6のいずれかにより定義されているとおりである]
    で表される化合物を酸化して、請求項17に記載の化合物(I-1)を生成させること;および、化合物(I)[ここで、Dは、SRであり、Rは、C1-C8-アルキル、C1-C8-ハロアルキル、C2-C8-アルケニル、C2-C8-ハロアルケニル、C2-C8-アルキニルまたはC2-C8-ハロアルキニルである]を得ること:
    (b3) 化合物(I-1)をR-X[ここで、Xは、ハロゲンまたはトリフルオロ(C1-C8)アルキルスルホネートである]と反応させること;
    を含む、上記方法。
  20. 請求項1に記載の化合物(I)[ここで、Dは、SRであり、Rは、水素、C1-C8-アルキル、C1-C8-ハロアルキル、C2-C8-アルケニル、C2-C8-ハロアルケニル、C2-C8-アルキニルまたはC2-C8-ハロアルキニルである]を調製する方法であって、
    (a4) 化合物(IIId)
    Figure 2011507815
    [ここで、Rx1はC1-C4-アルキルもしくはフェニルであり且つRx2は水素またはC1-C4-アルキルである、または、Rx1とRx2は一緒になって-(CH2)5-鎖を形成し、Bは、式(I)に関して請求項1〜6のいずれかにより定義されているとおりである]
    をギ酸と反応させて、請求項17に記載の化合物(I-1)を得ること;および、化合物(I)[ここで、Dは、SRであり、Rは、C1-C8-アルキル、C1-C8-ハロアルキル、C2-C8-アルケニル、C2-C8-ハロアルケニル、C2-C8-アルキニルまたはC2-C8-ハロアルキニルである]を得ること:
    (b4) 化合物(I-1)をR-X[ここで、Xは、ハロゲンまたはトリフルオロ(C1-C8)アルキルスルホネートである]と反応させること;
    を含む、上記方法。
  21. 請求項18に記載の化合物(IIIa)、請求項17に記載の化合物(IIIb)、請求項19に記載の化合物(IIIc)もしくは請求項20に記載の化合物(IIId)またはそれらの農業上許容される塩。
  22. 請求項1に記載の化合物(I)[ここで、Dは、SRであり、Rは、水素、C1-C8-アルキル、C1-C8-ハロアルキル、C2-C8-アルケニル、C2-C8-ハロアルケニル、C2-C8-アルキニルまたはC2-C8-ハロアルキニルである]を調製する方法であって、
    (a5) 式(II)
    Figure 2011507815
    [ここで、Bは、式(I)に関して請求項1〜6のいずれかにより定義されているとおりである]
    で表される化合物を強塩基および硫黄粉末と反応させて、請求項17に記載の化合物(I-1)を生成させること;および、化合物(I)[ここで、Dは、SRであり、Rは、C1-C8-アルキル、C1-C8-ハロアルキル、C2-C8-アルケニル、C2-C8-ハロアルケニル、C2-C8-アルキニルまたはC2-C8-ハロアルキニルである]を得ること;
    (b5) 化合物(I-1)をR-X[ここで、Xは、ハロゲンまたはトリフルオロ(C1-C8)アルキルスルホネートである]と反応させること;
    を含む、上記方法。
  23. 請求項22に記載の式(II)で表される化合物を調製する方法であって、
    (a6) 式(III)
    Figure 2011507815
    [式中、Zは、脱離基Xである]
    で表される化合物(化合物(III.1))を1,2,4-トリアゾールおよび塩基と反応させることを含む、上記方法。
  24. 請求項23に記載の式(III.1)で表される化合物を調製する方法であって、
    (a7) 請求項23に記載の式(III)[式中、ZはOHである]で表される化合物(化合物(III.2))に脱離基Xを導入することを含む、上記方法。
  25. 請求項23または24に記載の式(III)[式中、Bは、請求項1〜6のいずれかにおいて定義されているとおりである]で表される化合物[但し、以下の化合物を除く:アンチ-2-(3-フルオロフェニル)-2-(クロロメチル)-3-(2-クロロフェニル)オキシラン、アンチ-2-(3-フルオロフェニル)-2-(クロロメチル)-3-(4-クロロフェニル)オキシラン、アンチ-2-(3-フルオロフェニル)-2-(クロロメチル)-3-(3-クロロフェニル)オキシラン、アンチ-2-(3-フルオロフェニル)-2-(クロロメチル)-3-(4-フルオロフェニル)オキシラン、2-(3-フルオロフェニル)-2-(ブロモメチル)-3-(2-メチルフェニル)オキシラン、2-(3-フルオロフェニル)-2-(CH3O2SO-メチル)-3-(2-メチルフェニル)オキシラン、および2-ヒドロキシメチル-2-(3-フルオロフェニル)-3-(2-メチルフェニル)オキシラン]。
  26. Bがオルト-メチルフェニルでない、請求項25に記載の化合物(III)。
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