JP2011254812A - 収縮具材と可食部からなるスナック菓子、及びその製造方法 - Google Patents

収縮具材と可食部からなるスナック菓子、及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】具材そのものの風味や食感を楽しむことができ、手軽に食することができるようにしたスナック菓子を提供する。
【解決手段】デンプン質を含む穀物粉を主成分として可食部材を調整する。調整した可食部材と、加熱による含有水分の蒸発によって体積の減少を生じる小片状をした収縮具材とを、質量比において前記収縮具材の配合量が前記可食部材よりも多くなるように配合し、これらを混合してスナック生地を調整する。このスナック生地を所望の形状に成形した後、電子レンジ等により加熱する。スナック生地の成形は、たとえば、全体的に均一な厚みを有する平板状に薄く伸ばすことにより行う。また、スナック生地の調整時、スナック生地の成形終了後、スナック生地の加熱中又は加熱後、の何れか1以上において少なくとも1回以上所望の調味を施す。これにより、収縮具材と可食部材とが一体化したスナック菓子を製造することができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、具材として含まれる様々な食材の風味や食感を楽しむことができ、手軽に食することができるようにしたスナック菓子とその製造方法に関する。
スナック菓子の多くは、一般的に、米や小麦粉、トウモロコシ、ジャガイモでんぷん等の穀物粉を主原料とし、これに水を加えて蒸し練りしたものを冷却・硬化させ、その後、成型し、乾燥させた生地を、油揚げや焙焼等の加熱膨化処理を行った後、調味液や調味パウダー等で味付けすることにより製造している。このようなスナック菓子は、手軽に食べられる便益さから、子供や女性のおやつは勿論のこと、男性でもお酒のおつまみとして多く食されている。
ところが、スナック菓子において、穀物粉を主原料として蒸し練りした生地以外の生地を用いたものは未だない。また、様々な具材を原料として用い、その風味や食感を楽しむことができるようにしたものも未だない。すなわち、従来知られているスナック菓子は、蒸し練りした穀物粉生地を用いたものであるか、もしくは具材そのものを薄くして生地として用いたものである。また、穀物粉以外に他の原料を用いた(加えた)スナック菓子として、ビタミン類やミネラルといった栄養素が豊富である海藻や野菜、魚介類などの具材を他の原料として用いたものはあるが、何れも上述した穀物粉を主原料として蒸し練りしたものである。ゆえに、たとえ海藻や野菜等の具材を原料の一部として用いたとしても、主原料とする穀物粉に練り込まれることで、具材の風味や食感に乏しいものになってしまうとともに、含まれる具材の栄養素を十分に得ることができない。
特に、四方を海で囲まれた我が国では、欧米と異なり昔から海藻を食用にする習慣がある。たとえば、コンブは、だし取りや煮物、佃煮の素材として用いられている。ワカメは、汁物や煮物、酢の物の具材として用いられている。ヒジキは、煮付けの素材として用いられている。もづくは、酢の物の具材として用いられている。海苔は、乾燥させたり、佃煮や汁物の具材としたりして用いられている。テングサは、寒天や心太として用いられている。さらに、多くの海藻が、刺身の盛り合わせのツマとして用いられている。したがって、このような海藻等の具材を主成分として含むスナック菓子が提案されれば、食事以外のおやつとしてビタミン類やミネラルといった栄養素を手軽に得ることができる。
そこで、食物繊維が多く、ビタミン類及びミネラルが豊富である一方でノンカロリーであるといった利点を有する海藻を原料として用いたスナック菓子の提案がいくつかなされている。
たとえば、昆布や若布等の褐藻類を、アルカリイオン水又は無機水酸化物若しくは有機酸のアルカリ塩の水溶液に接触させることにより軟化処理を施した後、乾燥処理に供することでスナックフーズとしたものがある(特許文献1参照)。
また、ペースト状とした海藻とカルシウム凝固性食用高分子物質とを混和して作成した粘性の液体を薄く延ばし、これにカルシウム塩水溶液をかけてゲル化させ、生成した薄膜状成形物を加熱乾燥・真空乾燥することにより、油脂を一切使わないで、サクサクとしたクリスピー感を持つチップ状の海藻スナックとしたものもある(特許文献2参照)。
しかしながら、上述した特許文献1及び2に記載の方法では、スナック菓子の主成分となる海藻の加工・処理が煩わしく、簡単に製造することができない。しかも、このような海藻の加工・処理は、海藻の特徴を失わせるようなものであって、海藻(すなわち、具材)そのものの風味や食感を楽しむことができない。
特開2002−315541号公報 特開2003−310179号公報
本発明は、上記事情に鑑みて成されたものであり、具材そのものの風味や食感を楽しむことができ、手軽に食することができるようにしたスナック菓子を提供することを目的とする。
また、本発明は、具材の処理に手間が掛からず、簡単にスナック菓子を製造することを可能とした技術を提供することを目的とする。
本発明の請求項1に係るスナック菓子は、加熱による含有水分の蒸発によって体積の減少を生じる小片状をした収縮具材と、デンプン質を含む穀物粉を主成分として加熱することにより形成された可食部と、を主原料とし、加熱による水分の蒸発によってこれらが一体化したスナック菓子であって、前記収縮具材は、加熱前の質量比において前記可食部を形成する穀物粉よりも多く配合されていることを特徴とする。
本発明の請求項2に係るスナック菓子は、請求項1に記載のスナック菓子であって、前記可食部は、多孔質性可食部材を含むことを特徴とする。
本発明の請求項3に係るスナック菓子は、請求項1又は2に記載のスナック菓子であって、全体的に均一な厚みを有する平板状であることを特徴とする。
本発明の請求項4に係るスナック菓子の製造方法は、デンプン質を含む穀物粉を主成分として可食部材を調整し、この可食部材と、加熱による含有水分の蒸発によって体積の減少を生じる小片状をした収縮具材とを、質量比において前記収縮具材の配合量が前記可食部材よりも多くなるように配合し、これらを混合してスナック生地を調整し、このスナック生地を加熱することを特徴とする。
本発明の請求項5に係るスナック菓子の製造方法は、請求項4に記載のスナック菓子の製造方法であって、前記スナック生地の調整時に、多孔質性可食部材をさらに加えることを特徴とする。
本発明の請求項6に係るスナック菓子は、請求項4又は5に記載のスナック菓子であって、前記スナック生地の調整時に、食用油脂をさらに加えることを特徴とする。
本発明の請求項7に係るスナック菓子の製造方法は、請求項4乃至6の何れか1項に記載のスナック菓子の製造方法であって、前記スナック生地の調整時に、膨張剤をさらに加えることを特徴とする。
本発明の請求項8に係るスナック菓子の製造方法は、請求項4乃至7の何れか1項に記載のスナック菓子の製造方法であって、前記スナック生地の加熱は、所望の形状に成形してから行うことを特徴とする。
本発明の請求項9に係るスナック菓子の製造方法は、請求項8に記載のスナック菓子の製造方法であって、前記スナック生地の加熱は、前記膨張剤がイーストのとき、所望の形状に成形後、所定時間発酵を行ってから行うことを特徴とする。
本発明の請求項10に係るスナック菓子の製造方法は、請求項4乃至9の何れか1項に記載のスナック菓子の製造方法であって、前記スナック生地の加熱は、二回に分けて行うことを特徴とする。
本発明の請求項11に係るスナック菓子の製造方法は、請求項8乃至10の何れか1項に記載のスナック菓子の製造方法であって、前記スナック生地の成形は、平板状となるように薄く延ばし、前記スナック生地の加熱は、電子レンジで行うことを特徴とする。
本発明の請求項12に係るスナック菓子の製造方法は、請求項10に記載のスナック菓子の製造方法であって、前記スナック生地の成形は、平板状となるように薄く延ばし、
前記スナック生地の加熱は、電子レンジで行った後、オーブンもしくはホットプレートで行うことを特徴とする。
本発明の請求項13に係るスナック菓子の製造方法は、請求項4乃至12の何れか1項に記載のスナック菓子の製造方法であって、前記スナック生地の調整時、前記スナック生地の成形終了後、前記スナック生地の加熱中又は加熱後、の何れか1以上において少なくとも1回以上所望の調味を施すことを特徴とする。
本発明のスナック菓子は、加熱による含有水分の蒸発によって体積の減少を生じる小片状をした収縮具材と、デンプン質を含む穀物粉を主成分として加熱することにより形成された可食部とを主原料とし、加熱による水分の蒸発によってこれらが一体化したスナック菓子であって、収縮具材が、加熱前の質量比において前記可食部を形成する穀物粉よりも多く配合されている。すなわち、本発明のスナック菓子は、可食部材部分は、加熱されることで含有水分が蒸発して複数の孔部が生じたものとなっている。一方、収縮具材部分は、加熱されることで含有水分が蒸発して濃縮し、具材特有の風味と食感が得られるものとなっている。また、収縮具材と可食部との間に、具材の体積の減少によって生じた複数の孔部を備えたものとなっている。これらの複数の孔部は、気泡が含まれているような微細な空洞部を多数有する多孔質立体構造層を有する。ゆえに、このスナック菓子は、咀嚼によって多孔質立体構造層が容易に破壊されることでパリパリとした食感が得られる口解けが良いと共に、可食部よりも多く配合されている具材の風味が口内に拡がるものとなる。
したがって、具材そのものの食感を楽しむことができるスナック菓子とすることができ、手軽に食することができる。しかも、調味液や調味パウダー等で味付けすることにより製造したスナック菓子とは明らかに異なり、喫食した後に、具材の風味が口の中に残るとともに、香りが鼻を抜け、その後味を十分に楽しむことができるものとなる。
また、本発明のスナック菓子の製造方法は、デンプン質を含む穀物粉を主成分として可食部材を調整し、この可食部材と、加熱による含有水分の蒸発によって体積の減少を生じる小片状をした具材とを、加熱前の質量比において具材の配合量が可食部材の穀物粉よりも多くなるように混合する。そうすると、穀物粉が含むデンプン質が具材の水分を吸収して糊化(α化)し、この糊性によって具材と可食部材とが一体化されたスナック生地が製造される。そして、このスナック生地を加熱すると、まず可食部材が硬化して可食部が形成された後、引き続き、具材より水分が蒸発することで具材の体積の減少を生じて、具材と可食部材との間に隙間が生じて複数の孔部が形成され、この具材と可食部材とが結着して一体化した具材入りスナック菓子を製造することができる。
したがって、具材の処理に手間が掛からず、簡単にスナック菓子を製造することを可能となる。
次に、本発明の実施の形態の一例を説明する。
本発明のスナック菓子は、電子レンジやオーブン、鉄板(ホットプレート)等で加熱することにより製造されるものであって、小片状をした収縮具材(以下、単に「具材」という。)と、デンプン質を含む穀物粉を主成分とする可食部とを主原料として構成されている。
具材は、風味や食感を楽しむことができる大きさをした穀物粉以外の食材であって、加熱による含有水分の蒸発によって体積の減少を生じるものであれば、特に限定されない。すなわち、食品中に含まれる水分は、食品の構成成分であるタンパク質や炭水化物と硬く結合した「結合水」と、環境や温度・湿度の変化で容易に移動や蒸発がおこる「自由水」に分類される。したがって、本発明の具材は、自由水を多く含んだ食材であり、この自由水が加熱によって蒸発し、体積の減少を生じさせる。
このような具材としては、たとえば、トマト、にんじん、ほうれん草、ピーマン等の緑黄色野菜や、キャベツ、きゅうり、はくさい、大根、たまねぎ等の淡色野菜を含む野菜類、さつまいもやじゃがいもを含む芋類、いちご、バナナ、りんご、柑橘類を含む果実類、きのこ類、等を挙げることができる。また、具材には、タンパク質を多く含む食材も用いることができる。このタンパク質を多く含む食材としては、たとえば、アサリ、ハマグリ、ホタテ、アオヤギ、シジミ、トリ貝、ホッキ貝、ミル貝等の貝や、イワシ、マグロ、真タラ等の魚の他、海藻や小エビ等を含む魚介類、及び牛肉、豚肉、鶏肉、馬肉、羊肉、ウサギ肉、シカ肉、クジラ肉といった肉類等を挙げることができる。さらに、具材は、大豆、落花生、リョクトウ、インゲンマメ、ヒヨコマメ、ソラマメ、小豆といった豆類としても良い。
また、具材は、予め調味が施されたものであっても良い。具材が乾燥されたものの場合、製造前に予め加水して、もしくは製造時に加水して用いる。これらの具材は、何れか1種に限定されることなく、これらを2種以上混合したものとすることができる。ゆえに、昆布豆や、ひじきの煮物、もつ煮込み、といった惣菜等であっても、具材として用いることができる。
また、具材は、それぞれの種類に応じて形状が異なるので大きさは限定されないが、スナック生地の調整や加熱等といった製造し易さを考慮すると、少なくとも1辺の大きさが2〜3mm以下のものとすると望ましい。ゆえに、大きな具材は、ミキサやフードプロセッサを用いて小さく粉砕(切断)したものとすると良い。特に、豆類は、乾燥した状態と水等で戻した含水状態とでは2倍以上の体積差があるので、小さく粉砕等したものであっても加熱による含有水分の蒸発によって体積の減少を生じる。
したがって、具材を加熱することで、具材から水分が蒸発し、濃縮された具材の風味と食感を楽しむことができる。たとえば、生の海藻類や野菜類といった含水量の多い具材は、水分が蒸発することでパリパリとした食感を有するものとなる。また、果物類などの糖分の多い具材は、水分が蒸発することで粘性が生じ、固形状をしたジャムのような食感を有するものとなる。さらに、魚介類や肉類といったタンパク質系の具材は、水分が蒸発することで干物や燻製のような適度な歯ごたえを有するものとなる。
一方、可食部は、デンプン質を含む穀物粉を主成分として加熱することにより形成されたものであって、加熱することにより具材と結着するものとなっている。この可食部は、加熱による具材の体積の減少によって生じた複数の孔部を備えたもの、すなわち、気泡が含まれているような微細な空洞部を多数有する多孔質立体構造層を有するものとなっている。このような可食部を構成する穀物粉としては、たとえば、米粉や小麦粉のほか、大麦粉、ライ麦粉、燕麦粉、はと麦粉、トウモロコシ粉、でんぷん粉等を挙げることができ、特に米粉や小麦粉を用いることが望ましい。
そして、これらの具材と可食部とを、加熱前の質量比において具材の配合量が可食部の穀物粉よりも多くなるように配合し、これらを混合してスナック生地を調整した後、このスナック生地を所望の形状に成形してから、電子レンジやオーブン、鉄板等を用いて加熱する。
スナック生地の調整においては、具材の含水量に応じて、多孔質性可食部材をさらに加えるものとすると良い。すなわち、含水量が多く水分の滲出が多い具材の場合、多孔質性可食部材を加えることで可食部を構成する穀物粉の吸水量を抑え、穀物粉の糊化による具材との結着力が弱まってしまうことを抑制できると共に、多孔質性可食部材が備える小孔によって、デンプン質を含む穀物粉によって形成された可食部の食感とは異なるサクサクとしたクリスピーな食感を付与することができる。また、多孔質性可食部材を加えることで生地の固さの調整を行うこともできる。このような多孔質性可食部材としては、たとえば、パン粉を挙げることができる。
このパン粉は、乾燥させたパンを細かく砕いたものでも良く、乾燥させていない生のパンをフードプロセッサ等で砕いたもの(いわゆる、生パン粉)でも良く特に限定されない。ただし、生パン粉を用いた場合、サクサクとしたクリスピーな食感を有するスナック菓子を製造する際に多くの加熱時間を要することから、短時間で製造したい場合には、予め乾燥させたパン粉を用いるのが望ましい。
また、スナック生地の調整においては、食用油脂をさらに加えるものとすると良い。すなわち、食用油脂を含むことで、熱の通りが良くなると共に、味にコクがでるものとなる。また、食用油脂が含まれると、酸化されにくいので日持ちが良くなり、味が劣化し難くなる。
食用油脂としては、たとえば、サラダ油、オリーブ油、菜種油、大豆油、コーン油、紅花油、綿実油、胡麻油、ピーナッツ油、サフラワー油、ヒマワリ油、あまに油、ホホバ油、クレープシード油、スクアラン等といった常温で流動状の食用油や、たとえば、乳脂肪、ヤシ油、パーム油、牛脂、豚脂、カカオ脂、ショートニング、マーガリン等といった常温で固形状の食用脂が望ましい。
また、スナック生地の調整においては、膨張剤をさらに加えるものとすると良い。すなわち、膨張剤を含むことで、水分を吸収して糊化(α化)した小麦粉等のデンプン質を含む穀物粉が小孔を含んで膨張し、可食部となる生地中に小さな気泡が含まれているような微細な空洞部を多数有する多孔質立体構造層を形成して、サクサクとした歯応えに近いクリスピーな食感を有するスナック菓子とすることができる。
膨張剤としては、たとえば、ベーキングパウダー、重曹(重炭酸ソーダ)、イスパタ、イーストの何れか又はこれらの組み合わせとすることができる。特に、加熱により芳ばしい香りが生じることからイーストを用いることが望ましい。
なお、膨張剤がイーストのとき、成形後に所定時間、たとえば1時間程度発酵を行うものとする。
このように、具材と可食部とは、可食部材を構成する穀物粉の吸水により生じる糊性によって互いに結着したものとなっている。そして、具材と可食部とは、加熱による水分の蒸発によってこれらが一体化したものとなる。
調整されたスナック生地は、そのまま適量に小分けして加熱されるものとしても良いが、全体的に均一な厚みを有する平板状となるように薄く延ばし成形してから加熱すると良い。すなわち、スナック生地に含まれる水分量が多く、ドロドロとした水っぽい状態をした場合、適量に小分けすることで自然と平たく広がって略平板状をしたものとなり、加熱による火の通りが良いものとすることができる。
また、スナック生地がペースト状であってホットプレートを用いて加熱する場合、プレート(金属の板)の上にスナック生地を絞り出し、片面を焼成後、ひっくり返してその上からヘラやコテ(別の金属の板)等で押さえて厚さ1〜5mmの範囲で圧縮し、95〜150℃の焦げない温度範囲で焼成する。
一方、スナック生地に含まれる水分量が少なく、パテ状をした状態の場合、適量に小分けしただけの塊では、加熱による火の通りが不十分なものとなってしまう。ゆえに、この場合は全体的に均一な厚みを有する平板状となるように成形してから加熱することで、加熱による火の通りが良いものとすることができる。しかも、加熱されることで製造されたスナック菓子は、指で摘まみ易く、かつ、食べ易い(口へ入れ易い)ものとなる。
このような平板状としたスナック生地の加熱においては、電子レンジを用いると望ましい。これは、オーブンやホットプレート等を用いて平板状としたスナック生地を加熱した場合、スナック生地の中心付近が上方に盛り上がった(反り返った)ものとなり、均一に加熱することができなくなってしまう虞を有するためである。しかも、電子レンジを用いることで、火傷や火災の原因となる火を使わないで安全に、かつ簡単で手軽に誰でも素早く製造することが出来るものとなる。なお、電子レンジを用いた加熱の場合、スナック生地の載置場所による加熱むらを抑制するために、加熱途中でスナック生地の載置場所を移動(変更)すると良い。
また、スナック生地の加熱は、二回に分けて行うと良い。すなわち、電子レンジやオーブン、ホットプレート等の加熱手段には、それぞれに応じて様々な特徴があり、一度の加熱や、単一の加熱手段だけでは、効率良く、適切に加熱できない場合がある。たとえば、電子レンジを用いてスナック生地を加熱する場合、スナック生地の中心部分から加熱されて周辺部分に加熱不足が生じるため、スナック生地全体を均一に加熱することが難しく、加熱むら(水分の蒸発むら)が生じてしまう虞があり、適切に加熱することができない場合がある。特に、スナック生地中に油分や糖分が多いと、スナック生地の周辺部分の温度が効率良く上がり、均一にきれいに加熱することができるが、プレーン(調味成分なし)や塩分を含むと、スナック生地の周辺部分に水分が残ってしまい、均一にきれいに加熱することができない。
一方、オーブンやホットプレートを用いてスナック生地を加熱する場合、スナック生地全体を均一に加熱することができるものの、スナック生地の加熱に多くの時間を要してしまい、効率良く製造することができない。しかも、オーブンやホットプレートを用いた加熱の場合、スナック生地の周辺部分から加熱されて生地の収縮がはじまり、中央付近が膨らみ加熱されにくくなってしまう一方、周辺部分が過加熱される虞があり、膨らむ部分を押さえ付けなければ均一にきれいに加熱することができない。
ゆえに、スナック生地を一度加熱した後、冷ましてから再度スナック生地の加熱を行うようにする。これにより、スナック生地の加熱むら(水分の蒸発むら)が解消され、スナック生地全体を均一に加熱したパリパリとしたクリスピーな食感を有するスナック菓子を製造することができる。
また、この際、一度目の加熱手段と二度目の加熱手段とは同じでも良いが、具材等に応じて加熱手段を変えることで、効率良くスナック菓子を製造することができるものとなる。具体的には、たとえば一度目の加熱と二度目の加熱を何れも電子レンジによって行っても良いが、一度目に電子レンジを用いて加熱を行い、二度目にオーブンやホットプレートを用いて加熱を行うと、作業性が良く、全体的に均一に加熱されたスナック菓子を製造することができる。このような加熱手段を変えた二度の加熱では、一度目の電子レンジを用いた加熱により、スナック生地に含まれるデンプン質(可食部材成分)が、水分の蒸発によって小さい孔が多数形成された多孔質になる。このとき、スナック生地に含まれるタンパク質も水分の蒸発によって収縮する。また、二度目のオーブン等を用いた加熱により、スナック生地に含まれるタンパク質(具材成分)が、電子レンジを用いた加熱による収縮からさらに収縮する。これにより、デンプン質とタンパク質との間での収縮差が生じ、具材と可食部材との間に大きい隙間が生じてカリッとしたスナック菓子となる。しかも、二度目の加熱をオーブンやホットプレートを用いて行うことで、具材や可食部(穀物粉)が適度に焦げて香ばしい風味を醸し出すものとすることかができる。
なお、スナック生地の加熱は、一度目の電子レンジを用いた加熱によって蒸す作用を行った後、オーブン等を用いて焼成する方法が望ましいが、スナック菓子を量産するのであれば、電子レンジに代えて蒸す作用を蒸し装置を用いたものとしても良い。
また、このように二回に分けて加熱を行う場合、一回目の加熱時間を二回目の加熱時間より多くすると良い。すなわち、一回目の加熱によって大まかに水分を取り除くと共に、その余熱によっても冷ます時に水分を取り除くが、それでも未だ十分に取り除けないで残っている所の水分を、二回目の加熱によって取り除くものである。
ゆえに、具体的には、たとえば、一回目の加熱で全加熱時間の8割程度を行い、二回目の加熱で残りの2割程度を行うようにする。このような水分の取り除き方は、電子レンジを用いた加熱において特に望ましい。
本発明のスナック菓子では、具材に十分な調味が施されていない場合、調味成分をさらに含んだものとしても良い。すなわち、スナック生地の調整時(具材と可食部材との混合時)、スナック生地の成形終了後、スナック生地の加熱中又は加熱後、の何れか1以上において少なくとも1回以上所望の調味を施すものとする。
この調味成分としては、たとえば、塩や砂糖(黒砂糖やグラニュー糖を含む)、醤油、みりんの他、好みに応じて、ガーリックやオニオン、胡椒、山椒、唐辛子、辛子、わさび、生姜、タイム、ローズマリー、クローブ、コリアンダー、フェンネル等といった香辛料、チーズを用いることができる。
また、調味成分と共に、たとえば、胡麻、胡桃、ピーナッツ、アーモンド、カシューナッツ、ピスタチオ、麻の実、エゴマ、ひまわり,かぼちゃ、松の実、スイカ、コーヒー豆、カカオ豆、大豆、小豆、ささげ、インゲン豆、そら豆などの種子類をそのまま又は砕いたものを加えても良い。このような種子類を用いることで、具材や多孔質性可食部材とは異なる食感や風味を醸し出させることができる。
本実施の形態では、本発明の理解を容易にするため、具材として、海藻を用いたスナック菓子(以下、「海藻チップス」という。)を、電子レンジで加熱することにより製造する場合を例に説明する。
海藻は、昆布やわかめ、ひじき、もづく、アラメといった褐藻類、アサクサノリやテングサといった紅藻類、アオサ、アオノリ、といった緑藻類など海藻ならどんなものでも良く、特に限定されるものではない。
この海藻は、加熱前の質量比において、たとえば、最大80質量%程度を含むものとすることができるが、アオサのように特有の臭いが強い海藻の場合、喫食時のことを考慮し、配合量を少なめにすると良い。
また、海藻は、非乾燥物(すなわち、生のもの)又は乾燥物を水や湯で戻した含水物とすると良い。すなわち、海藻が水分を含むことで柔らかく、薄片状等、所望の形状に成形し易くなると共に、加熱によって海藻に含まれる水分が膨張し、海藻の細胞壁を破壊し易いように弱めることができるからである。これにより、加熱によってさらに水分が抜けて硬化した海藻は、パリパリとして柔らかく食べ易い(咀嚼し易い)ものとなる。
まず、デンプン質を含む穀物粉と食用油脂と膨張剤といった原料を混ぜ合わせてパテ状の可食部材を調整する。なお、本発明では、上述したように、食用油脂や膨張剤は含まなくても良いが、食用油脂や膨張剤が含まれると望ましいので、ここでは食用油脂や膨張剤を含んだ場合について説明する。
このような原料の配合比としては、穀物粉が85−15質量%、食用油脂が2−15質量%、膨張剤が0.3−3質量%とすることができる。
次いで、この可食部材を海藻に塗布するか、又は可食部材と海藻と混合してスナック生地を調整する。海藻は、種類や保存の仕方によって形状が様々である。ゆえに、海藻の形状が薄片状である場合、可食部材を少なくとも海藻の一面に塗布するものとすれば良い。また、海藻の形状が小片状又は繊維状をしたものの場合、可食部材と海藻と混合するものとすれば良い。
その後、このスナック生地を所望の形状に成形する。スナック生地は、その後の加熱を電子レンジで行う場合、薄く延ばして全体的に均一な厚みを有する平板状となるように成形すると、火の通りや良くなり望ましい。
そして、このスナック生地を、所定時間加熱すると、すぐに喫食することが出来る海藻チップスを簡単に製造することができる。
以上のように製造された海藻チップス生地は、海藻の形状が薄片状である場合、加熱による水分の蒸発に伴う具材の体積の減少によって生じた複数の小孔を備えた可食部が、電子レンジでの加熱後に少なくとも海藻の一面に結着したものとなっている。
一方、海藻の形状が小片状又は繊維状をしたものの場合、加熱による水分の蒸発に伴う具材の体積の減少によって生じた複数の小孔を備えた可食部が、電子レンジでの加熱後に複数の海藻片を一つにまとめるようにバインダーとして結着したものとなっている。
したがって、この海藻チップス生地を喫食すると、可食部は、食したときに小孔が破壊されてパリパリとした軽い口当たりをしたクリスピー感に富んだ歯触りとなり、しかも柔らかくすぐに噛み砕けるので、口の中で唾液によってすぐに溶けるような感覚を有するものとなる。一方、具材である海藻は、パリパリとした食感を有し、喫食した後にその香りが口の中に残ると共に、十分にその風味を楽しむことができるものとなる。
以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、以下の実施例では、電子レンジを用いて加熱した場合を例に述べる。
第1の実施例は、具材として野菜(菜の花)を用いると共に、穀物粉として米粉を用いた場合の例である。
まず、菜の花を2〜3mm幅の小片状に刻み、予め加熱して前処理を施した。次いで、この菜の花62.4質量%と、米粉35.3質量%、調味料として塩0.2質量%、及びゴマ2.1量%を混合し、米粉が菜の花の水分を吸収することで糊化された粘性を有するパテ状の第1のスナック生地を調整した。
引き続き、この第1のスナック生地40gを2〜3mmの厚さに薄く延ばして成形し、平板状のスナック生地を成形した。
そして、この第1のスナック生地を、1kWの電子レンジで2分間加熱処理し、スナック菓子を製造した。その結果、このスナック菓子は、米粉によって形成された可食部と菜の花との間に複数の孔部が形成されると共に、菜の花がパリパリになるまで加熱され、食べると全体的にパリパリと柔らかくすぐに噛み砕け、軽い口当たりをしたクリスピー感に富んだ歯触りを有するものとすることができた。しかも、喫食した後に菜の花の香りが口の中に残り、菜の花の風味を十分に楽しむことができた。
第2の実施例は、具材として果実(甘夏みかん)を用いると共に、穀物粉として米粉を用いた場合の例である。
まず、甘夏みかんの皮、袋、種をすべて取り除き、果実部分だけを2〜3mmの小片状となるようにばらした。次いで、この甘夏みかん63質量%と、米粉37質量%とを混合し、米粉が甘夏みかんの水分を吸収することで糊化された粘性を有するパテ状の第2のスナック生地を調整した。
引き続き、この第2のスナック生地40gを、2〜3mmの厚さに薄く延ばして成形し、平板状のスナック生地を成形した。
そして、この第2のスナック生地を、500Wの電子レンジで4分間加熱処理し、スナック菓子を製造した。この際、加熱途中で第2のスナック生地を返し、位置を変えた。その結果、このスナック菓子は、米粉によって形成された可食部と甘夏みかんとの間に複数の孔部が形成されると共に、粗熱が取れると甘夏みかんがパリパリになるまで加熱されており、食べると全体的にパリパリと柔らかくすぐに噛み砕け、軽い口当たりをしたクリスピー感に富んだ歯触りを有するものとすることができた。しかも、喫食した後に甘夏みかんの香りが口の中に残り、甘夏みかんの風味を十分に楽しむことができた。
第3の実施例は、具材として野菜(かぼちゃ)を用いると共に、穀物粉として米粉を用いた場合の例である。
まず、かぼちゃの皮をむき、種を取って2〜3mmの厚さに切断し、予め加熱処理を施しておく。次いで、このかぼちゃ75質量%と、米粉25質量%とを混合し、米粉がかぼちゃの水分を吸収することで糊化された粘性を有するパテ状の第3のスナック生地を調整した。
引き続き、この第3のスナック生地40gを、2〜3mmの厚さに薄く延ばして成形し、平板状のスナック生地を成形した。
そして、この第3のスナック生地を、1kWの電子レンジで2分間加熱処理し、スナック菓子を製造した。その結果、このスナック菓子は、米粉によって形成された可食部とかぼちゃとの間に複数の孔部が形成されると共に、粗熱が取れるとかぼちゃがパリパリになるまで加熱されており、食べると全体的にパリパリと柔らかくすぐに噛み砕け、軽い口当たりをしたクリスピー感に富んだ歯触りを有するものとすることができた。しかも、喫食した後にかぼちゃの香りが口の中に残り、かぼちゃの風味を十分に楽しむことができた。
第4の実施例は、具材として野菜(きゅうり)を用いると共に、穀物粉として小麦粉を用いた場合の例である。
まず、きゅうりを2〜3mmの厚さに切断し、塩もみして事前にある程度水分を出しておく。次いで、このきゅうり70.8質量%、小麦粉28.4質量%、及び調味料として塩0.8質量%とを混合し、小麦粉がきゅうりの水分を吸収することで糊化された粘性を有するパテ状の第4のスナック生地を調整した。
引き続き、この第4のスナック生地40gを、2〜3mmの厚さに薄く延ばして成形し、平板状のスナック生地を成形した。
そして、この第4のスナック生地を、1kWの電子レンジで2分間加熱処理し、スナック菓子を製造した。その結果、このスナック菓子は、小麦粉によって形成された可食部ときゅうりとの間に複数の孔部が形成されると共に、粗熱が取れるときゅうりがパリパリになるまで加熱されており、食べると全体的にパリパリと柔らかくすぐに噛み砕け、軽い口当たりをしたクリスピー感に富んだ歯触りを有するものとすることができた。しかも、喫食した後にきゅうりの香りが口の中に残り、きゅうりの風味を十分に楽しむことができた。
第5の実施例は、具材としてきのこ(えのき茸)を用いると共に、穀物粉として米粉を用いた場合の例である。
まず、えのき茸を2〜3mmの幅に切断し、湯通ししておく。次いで、このえのき茸70.8質量%、米粉28.4質量%、及び調味料として塩0.8質量%とを混合し、米粉がえのき茸の水分を吸収することで糊化された粘性を有するパテ状の第5のスナック生地を調整した。
引き続き、この第5のスナック生地40gを、2〜3mmの厚さに薄く延ばして成形し、平板状のスナック生地を成形した。
そして、この第5のスナック生地を、1kWの電子レンジで2分間加熱処理し、スナック菓子を製造した。その結果、このスナック菓子は、米粉によって形成された可食部とえのき茸との間に複数の孔部が形成されると共に、粗熱が取れるとえのき茸がパリパリになるまで加熱されており、食べると全体的にパリパリと柔らかくすぐに噛み砕け、軽い口当たりをしたクリスピー感に富んだ歯触りを有するものとすることができた。しかも、喫食した後にえのき茸の香りが口の中に残り、えのき茸の風味を十分に楽しむことができた。
第6の実施例は、具材として海藻(わかめ)を用いると共に、穀物粉として米粉を用いた場合の例である。
まず、水で戻したわかめを2〜3mm幅の小片状に刻んだ。次いで、このわかめ62.5質量%と、米粉35.4質量%、及びゴマ2.1質量%を混合し、米粉がわかめの水分を吸収することで糊化された粘性を有するパテ状の第6のスナック生地を調整した。
引き続き、この第6のスナック生地40gを2〜3mmの厚さに薄く延ばして成形し、平板状のスナック生地を成形した。
そして、この第6のスナック生地を、1kWの電子レンジで2分間加熱処理し、スナック菓子を製造した。その結果、このスナック菓子は、米粉によって形成された可食部とわかめとの間に複数の孔部が形成されると共に、粗熱が取れるとわかめがパリパリになるまで加熱されており、食べると全体的にパリパリと柔らかくすぐに噛み砕け、軽い口当たりをしたクリスピー感に富んだ歯触りを有するものとすることができた。しかも、喫食した後にわかめの香りが口の中に残り、わかめの風味を十分に楽しむことができた。
第7の実施例は、具材として海藻(アオサ)を用いると共に、穀物粉として小麦粉を用いた場合の例である。
まず、アオサを水で戻した。次いで、このアオサ58.3質量%と、小麦粉29.2質量%、調味料として塩0.9質量%、及びゴマ11.6質量%を混合し、小麦粉がアオサの水分を吸収することで糊化された粘性を有するパテ状の第7のスナック生地を調整した。
引き続き、この第7のスナック生地40gを2〜3mmの厚さに薄く延ばして成形し、平板状のスナック生地を成形した。
そして、この第7のスナック生地を、1kWの電子レンジで2分間加熱処理し、スナック菓子を製造した。その結果、このスナック菓子は、小麦粉によって形成された可食部とアオサとの間に複数の孔部が形成されると共に、粗熱が取れてから食べると全体的にパリパリと柔らかくすぐに噛み砕け、軽い口当たりをしたクリスピー感に富んだ歯触りを有するものとすることができた。しかも、喫食した後にアオサの香りが口の中に残り、アオサの風味を十分に楽しむことができた。
第8の実施例は、具材として乾燥した海藻(アオサ)を用いると共に、穀物粉として米粉を用いた場合の例である。
乾燥したアオサ6.8質量%、米粉22.6質量%、調味料として塩0.7質量%、水60.9質量%、及びゴマ9.0質量%を混合した後、1.5時間置くことで、アオサが水を吸収すると共に、米粉が水を吸収して糊化された粘性を有するパテ状の第8のスナック生地を調整した。
引き続き、この第8のスナック生地40gを2〜3mmの厚さに薄く延ばして成形し、平板状のスナック生地を成形した。
そして、この第8のスナック生地を、1kWの電子レンジで2分間加熱処理し、スナック菓子を製造した。その結果、このスナック菓子は、米粉によって形成された可食部とアオサとの間に複数の孔部が形成されると共に、粗熱が取れてから食べると全体的にパリパリと柔らかくすぐに噛み砕け、軽い口当たりをしたクリスピー感に富んだ歯触りを有するものとすることができた。しかも、喫食した後にアオサの香りが口の中に残り、アオサの風味を十分に楽しむことができた。
第9の実施例は、具材として魚(釜茹でされたシラス)を用いると共に、さらに穀物粉として米粉を用いた場合の例である。
シラス73.9質量%と、米粉24.6質量%、及び調味料としてコショー1.5質量%を混合し、米粉がシラスの水分を吸収することで糊化された粘性を有するパテ状の第9のスナック生地を調整した。
引き続き、この第9のスナック生地40gを2〜3mmの厚さに薄く延ばして成形し、平板状のスナック生地を成形した。
そして、この第9のスナック生地を、1kWの電子レンジで2分間加熱処理し、スナック菓子を製造した。その結果、このスナック菓子は、米粉によって形成された可食部とシラスとの間に複数の孔部が形成されると共に、粗熱が取れるとシラスがパリパリになるまで加熱されており、食べると全体的にパリパリと柔らかくすぐに噛み砕け、軽い口当たりをしたクリスピー感に富んだ歯触りを有するものとすることができた。しかも、喫食した後にシラスの香りが口の中に残り、シラスの風味を十分に楽しむことができた。
第10の実施例は、具材として海藻(昆布)を用いると共に、穀物粉として米粉、多孔質可食部材としてパン粉を用いた場合の例である。
まず、水で戻した昆布を2〜3mm幅の小片状に刻んだ。次いで、この昆布63.4質量%と、米粉21.2質量%、パン粉6.3質量%、調味料として塩0.6質量%、及びゴマ8.5質量%を混合し、米粉とパン粉が昆布の水分を吸収することで糊化された粘性を有するパテ状の第10のスナック生地を調整した。
引き続き、この第10のスナック生地40gを2〜3mmの厚さに薄く延ばして成形し、平板状のスナック生地を成形した。
そして、この第10のスナック生地を、1kWの電子レンジで2分30秒間加熱処理し、スナック菓子を製造した。その結果、このスナック菓子は、米粉とパン粉によって形成された可食部と昆布との間に複数の孔部が形成されると共に、粗熱が取れると昆布がパリパリになるまで加熱されており、食べると全体的にパリパリと柔らかくすぐに噛み砕け、米粉だけによって形成された可食部より軽い口当たりをしたクリスピー感に富んだ歯触りを有するものとすることができた。しかも、喫食した後に昆布の香りが口の中に残り、昆布の風味を十分に楽しむことができた。
第11の実施例は、具材として海藻(アラメ)を用いると共に、穀物粉として小麦粉、さらに食用油脂を用いた場合の例である。
まず、水で戻した乾燥アラメを2〜3mm幅の小片状に刻んだ。次いで、このアラメ67.9質量%、小麦粉27.1質量%、食用油脂としてオリーブ油を4.5質量%、及び調味料として塩0.5質量%を混合し、小麦粉がアラメの水分を吸収することで糊化された粘性を有するパテ状の第11のスナック生地を調整した。
引き続き、この第11のスナック生地11gを2〜3mmの厚さに薄く延ばして成形し、平板状のスナック生地を成形した。
そして、この第11のスナック生地を、1kWの電子レンジで2分10秒間加熱処理し、スナック菓子を製造した。この際、加熱途中でスナック生地の載置場所を移動(変更)したが、加熱合計時間に変更はない。その結果、このスナック菓子は、小麦粉によって形成された可食部とアラメとの間に複数の孔部が形成されると共に、パリパリになるまでむらなく加熱されており、食べると全体的にパリパリと柔らかくすぐに噛み砕け、軽い口当たりをしたクリスピー感に富んだ歯触りを有するものとすることができた。しかも、喫食した後にアラメの香りが口の中に残り、アラメの風味を十分に楽しむことができた。
第12の実施例は、具材として野菜(かぼちゃ)を用いると共に、穀物粉として米粉、さらに膨張剤としてベーキングパウダーを用いた場合の例である。
まず、かぼちゃの皮をむき、種を取って2〜3mmの厚さに切断し、予め加熱処理を施し、冷ましておく。次いで、このかぼちゃ70.9質量%、米粉23.6質量%、ベーキングパウダー0.8質量%、及びゴマ4.7量%を混合し、米粉がかぼちゃの水分を吸収することで糊化された粘性を有するパテ状の第12のスナック生地を調整した。
引き続き、この第12のスナック生地10.5gを、2〜3mmの厚さに薄く延ばして成形し、平板状のスナック生地を成形した。
そして、この第12のスナック生地を、1kWの電子レンジで2分20秒間加熱処理し、スナック菓子を製造した。この際、加熱途中でスナック生地の載置場所を移動(変更)したが、加熱合計時間に変更はない。その結果、このスナック菓子は、米粉が膨張することによって微細な空洞部を多数有する多孔質の可食部が形成されると共に、この可食部とかぼちゃとの間に複数の異なる孔部が形成されたものとなり、食べると可食部はパリパリとむらなく加熱されていて柔らかくすぐに噛み砕け、軽い口当たりをしたクリスピー感に富んだ歯触りを有するものとすることができた。しかも、喫食した後にかぼちゃの香りが口の中に残り、かぼちゃの風味を十分に楽しむことができた。
なお、上記実施例は何れも、製造時間を短縮することができると共に、簡単で誰にでも容易に製造することができる利点から、電子レンジを用いて加熱した場合を示したが、オーブンや鉄板(ホットプレート)を用いて加熱した場合であっても、電子レンジを用いて加熱した場合と同様に加熱することができるものである。引き続き、オーブン及び鉄板を用いて加熱した場合実施例を述べる。
第13の実施例は、具材として野菜(菜の花)を用いると共に、穀物粉として米粉を用い、さらにオーブンで加熱した場合の例である。
まず、菜の花を2〜3mm幅の小片状に刻み、予め加熱して前処理を施した。次いで、この菜の花62.4質量%と、米粉35.3質量%、調味料として塩0.2質量%、及びゴマ2.1量%を混合し、米粉が菜の花の水分を吸収することで糊化された粘性を有するパテ状の第13のスナック生地を調整した。
そして、この第13のスナック生地40gを3〜4mmの厚さに薄く延ばし、160℃の温度に設定したオーブンの中で30分間加熱処理し、スナック菓子を製造した。その結果、このスナック菓子は、米粉によって形成された可食部と菜の花との間に複数の孔部が形成されると共に、菜の花がパリパリになるまで加熱され、食べると全体的にパリパリと柔らかくすぐに噛み砕け、軽い口当たりをしたクリスピー感に富んだ歯触りを有するものとすることができた。しかも、スナック生地が鉄板によって焼かれることで香ばしいものとなり、喫食した後に菜の花の香りが口の中に残り、菜の花の風味を十分に楽しむことができた。
第14の実施例は、具材として海藻(わかめ)を用いると共に、穀物粉として米粉を用い、さらにオーブンで加熱した場合の例である。
まず、水で戻したわかめを2〜3mm幅の小片状に刻んだ。次いで、このわかめ62.5質量%と、米粉35.4質量%、及びゴマ2.1質量%を混合し、米粉がわかめの水分を吸収することで糊化された粘性を有するパテ状の第14のスナック生地を調整した。
そして、この第14のスナック生地40gを3〜4mmの厚さに薄く延ばし、160℃の温度に設定したオーブンの中で30分間加熱処理し、スナック菓子を製造した。その結果、このスナック菓子は、米粉によって形成された可食部とわかめとの間に複数の孔部が形成されると共に、粗熱が取れてから食べると全体的にパリパリと柔らかくすぐに噛み砕け、軽い口当たりをしたクリスピー感に富んだ歯触りを有するものとすることができた。しかも、喫食した後にわかめの香りが口の中に残り、わかめの風味を十分に楽しむことができた。
第15の実施例は、具材として野菜(菜の花)を用いると共に、穀物粉として米粉を用い、さらに鉄板(ホットプレート)上で加熱した場合の例である。
まず、菜の花を2〜3mm幅の小片状に刻み、予め加熱して前処理を施した。次いで、この菜の花62.4質量%と、米粉35.3質量%、調味料として塩0.2質量%、及びゴマ2.1量%を混合し、米粉が菜の花の水分を吸収することで糊化された粘性を有するパテ状の第15のスナック生地を調整した。
そして、この第15のスナック生地40gを、160℃の温度に設定した鉄板上に3〜4mmの厚さに薄く延ばして25分間加熱処理し、スナック菓子を製造した。その結果、このスナック菓子は、米粉によって形成された可食部と菜の花との間に複数の孔部が形成されると共に、菜の花がパリパリになるまで加熱され、食べると全体的にパリパリと柔らかくすぐに噛み砕け、軽い口当たりをしたクリスピー感に富んだ歯触りを有するものとすることができた。しかも、スナック生地が鉄板によって焼かれることで香ばしいものとなり、喫食した後に菜の花の香りが口の中に残り、菜の花の風味を十分に楽しむことができた。
第16の実施例は、具材として海藻(わかめ)を用いると共に、穀物粉として米粉を用い、さらに鉄板(ホットプレート)で加熱した場合の例である。
まず、水で戻したわかめを2〜3mm幅の小片状に刻んだ。次いで、このわかめ62.5質量%と、米粉35.4質量%、及びゴマ2.1質量%を混合し、米粉がわかめの水分を吸収することで糊化された粘性を有するパテ状の第16のスナック生地を調整した。
そして、この第16のスナック生地40gを、160℃の温度に設定した鉄板上に3〜4mmの厚さに薄く延ばして25分間加熱処理し、スナック菓子を製造した。その結果、このスナック菓子は、米粉によって形成された可食部とわかめとの間に複数の孔部が形成されると共に、粗熱が取れてから食べると全体的にパリパリと柔らかくすぐに噛み砕け、軽い口当たりをしたクリスピー感に富んだ歯触りを有するものとすることができた。しかも、スナック生地が鉄板によって焼かれることで香ばしいものとなり、喫食した後にわかめの香りが口の中に残り、わかめの風味を十分に楽しむことができた。
また、上記実施例は何れも、単一の加熱手段によって一度だけの加熱処理した場合を示したが、異なる加熱手段によって二度加熱処理することで、好ましいスナック生地を製造することができる。引き続き、一度目の加熱手段と、二度目の加熱手段とを変えて、二度加熱処理を行った場合の実施例を述べる。
第17の実施例は、具材として海藻(アオサ)を用い、一度目の加熱を電子レンジによって行うと共に、二度目の加熱をオーブンで行った場合の例である。
生のアオサ50.0質量%と、もち米粉40.0質量%、食用油脂としてオリーブ油4質量%、及びゴマ6.0質量%を混合し、もち米粉がアオサの水分を吸収することで糊化された粘性を有するパテ状の第17のスナック生地を調整した。
引き続き、この第17のスナック生地40gを2〜3mmの厚さに薄く延ばして成形し、平板状のスナック生地を成形した。
そして、この第17のスナック生地を、1kWの電子レンジで1分30秒間加熱した後、粗熱を取ってから160℃の温度に設定したオーブンの中で10分間加熱処理し、スナック菓子を製造した。その結果、このスナック菓子は、もち米粉によって形成された可食部とアオサとの間に複数の孔部が形成されると共に、粗熱が取れるとアオサがパリパリになるまで加熱されており、食べると全体的にパリパリと柔らかくすぐに噛み砕け、軽い口当たりをしたクリスピー感に富んだ歯触りを有するものとすることができた。しかも、スナック生地がオーブンによって焼かれることで香ばしいものとなり、喫食した後にアオサの香りが口の中に残り、アオサの風味を十分に楽しむことができた。
第18の実施例は、具材として魚(マグロ)を用いた場合の例である。
まず、マグロの切り身を2〜3mm幅の小片状に切断した。次いで、このマグロ69.3質量%と、米粉22.4質量%、膨張剤としてベーキングパウダー0.7質量%、調味料として塩0.4質量%、及びゴマ6.9質量%を混合し、米粉がマグロの水分を吸収することで糊化された粘性を有するパテ状の第18のスナック生地を作成した。
引き続き、この第18のスナック生地40gを2〜3mmの厚さに薄く延ばして成形し、平板状のスナック生地を作成した。
そして、この第18のスナック生地を、1kWの電子レンジで1分30秒間加熱した後、粗熱を取ってから160℃の温度に設定したオーブンの中で5分間加熱処理し、スナック菓子を製造した。その結果、このスナック菓子は、米粉が膨張することによって微細な空洞部を多数有する多孔質の可食部が形成されると共に、この可食部とマグロとの間に複数の異なる孔部が形成されるものとなり、食べると可食部はサクサクと柔らかくすぐに噛み砕け、軽い口当たりをしたクリスピー感に富んだ歯触りを有するものとすると共に、マグロが干物のような適度な歯ごたえを有する異なる食感を楽しむことができた。しかも、スナック生地がオーブンによって焼かれることで香ばしいものとなり、喫食した後にマグロの香りが口の中に残り、マグロの風味を十分に楽しむことができた。
第19の実施例は、具材として貝類(あおやぎ)を用いた場合の例である。
まず、生のあおやぎ59.0質量%、膨張剤として重曹0.6質量%、及び水を適量加えてミキサを用いて粉砕することでペースト状とし、さらに、米粉39.4質量%、及び青のり1.0質量%を混合することで糊化された粘性を有するパテ状の第19のスナック生地を作成した。
引き続き、この第19のスナック生地3gを1〜2mmの厚さに薄く延ばして成形し、平板状のスナック生地を作成した。
そして、この第19のスナック生地24個を、1kWの電子レンジで2分間加熱した後、粗熱を取ってから120℃の温度に設定したオーブンの中で40分間加熱処理し、スナック菓子を製造した。その結果、このスナック菓子は、米粉が膨張することによって微細な空洞部を多数有する多孔質の可食部が形成されると共に、この可食部とあおやぎとの間に複数の異なる孔部が形成されるものとなり、食べると可食部はカリカリと柔らかくすぐに噛み砕け、軽い口当たりをしたクリスピー感に富んだ歯触りを有するものとすることができた。また、あおやぎは珍味として知られているが、この場合は粘りのある堅さで歯が丈夫な人でないと食べ難いものであったが、このようなチップスにすることであおやぎがカリッと砕ける食感を楽しむことができ、非常に食べ易かった。しかも、スナック生地がオーブンによって焼かれることで香ばしいものとなり、喫食した後にあおやぎの香りが口の中に残り、あおやぎの風味を十分に楽しむことができた。
第20の実施例は、具材として豆類(エンドウ豆)を用いた場合の例である。
塩ゆでエンドウ豆50.0量%と、水33.3質量%を合わせ、ミキサで粉砕した後、米粉16.7質量%を加えて良くかき混ぜることで糊化された粘性を有するパテ状の第20のスナック生地を作成した。
引き続き、この第20のスナック生地4gを1.5mmの厚さに薄く延ばして成形し、平板状のスナック生地を複数作成した。
そして、この第20のスナック生地をオーブンシート上に並べ、1kWの電子レンジで2分間加熱した後、粗熱を取ってから130℃の温度に設定したオーブンの中で40分間加熱処理し、スナック菓子を製造した。その結果、このスナック菓子は、米粉が膨張することによって微細な空洞部を多数有する多孔質の可食部が形成されると共に、この可食部とエンドウ豆との間に複数の異なる孔部が形成されるものとなり、食べると可食部はパリパリと柔らかくすぐに噛み砕け、軽い口当たりをしたクリスピー感に富んだ歯触りを有するものとすることができた。また、スナック生地がオーブンによって焼かれることで香ばしいものとなり、エンドウ豆の風味を十分に楽しむことができた。
第21の実施例は、具材として肉類(馬肉)を用いると共に、穀物粉として米粉を用い、さらに鉄板(ホットプレート)で二度加熱した場合の例である。
まず、馬肉60質量%に米粉40質量%を加え、ミキサを用いて粉砕することで糊化した粘性を有するペースト状の第21のスナック生地を調整した。
そして、この第21のスナック生地3gを、95℃の温度に設定した鉄板上に絞り出し、金属製のヘラを用いて圧縮して5分間蒸すように加熱処理した後、鉄板の温度を100〜120℃に上げて焦げないよう調整しながら30分間加熱処理し、スナック菓子を製造した。その結果、このスナック菓子は、米粉によって形成された可食部と馬肉との間に複数の孔部が形成されると共に、粗熱が取れてから食べると全体的にカリカリと柔らかくすぐに噛み砕け、軽い口当たりをしたクリスピー感に富んだ歯触りを有するものとすることができた。しかも、スナック生地が鉄板によって焼かれることで香ばしいものとなり、喫食した後にわかめの香りが口の中に残り、馬肉の風味を十分に楽しむことができた。
第22の実施例は、具材として海藻(ひじき)の惣菜を用い、一度目の加熱を電子レンジによって行うと共に、二度目の加熱をオーブンで行った場合の例である。
まず、ひじき、人参、切干し大根、大豆、こんにゃく、油揚げ、竹輪、砂糖、酒、みりん、醤油、食用油、カツオだし、鳥だし等を原料として用い、ひじきの煮物を調理した。次いで、このひじきの煮物50.0質量%と、水20.0質量%を合わせ、ミキサで粉砕した後、穀物粉として小麦粉20.0質量%と、米粉10.0質量%を加えて良くかき混ぜることで糊化された粘性を有するパテ状の第22のスナック生地を作成した。
引き続き、この第22のスナック生地4gを1.5mmの厚さに薄く延ばして成形し、平板状のスナック生地を複数作成した。
そして、この第22のスナック生地をオーブンシート上に並べ、1kWの電子レンジで2分間加熱した後、粗熱を取ってから130℃の温度に設定したオーブンの中で40分間加熱処理し、スナック菓子を製造した。その結果、このスナック菓子は、小麦粉と米粉が膨張することによって微細な空洞部を多数有する多孔質の可食部が形成されると共に、この可食部とひじき等の具材との間に複数の異なる孔部が形成されるものとなり、食べると可食部はパリパリと柔らかくすぐに噛み砕け、軽い口当たりをしたクリスピー感に富んだ歯触りを有するものとすることができた。しかも、スナック生地がオーブンによって焼かれることで香ばしいものとなり、喫食した後にひじき等の香りが口の中に残り、醤油で煮込まれたひじきの風味を十分に楽しむことができた。
第23の実施例は、具材として豆類(大豆)の惣菜を用い、第22の実施例と同様に、一度目の加熱を電子レンジによって行うと共に、二度目の加熱をオーブンで行った場合の例である。
まず、大豆と昆布、砂糖、還元水飴、食塩、醤油、だし等を原料として用い、甘く焚いた昆布豆を調理した。次いで、この昆布豆61.0質量%と、水19.5質量%を合わせ、ミキサで粉砕した後、穀物粉として米粉19.5質量%を加えて良くかき混ぜることで糊化された粘性を有するパテ状の第23のスナック生地を作成した。
引き続き、この第23のスナック生地4gを1.5mmの厚さに薄く延ばして成形し、平板状のスナック生地を複数作成した。
そして、この第23のスナック生地をオーブンシート上に並べ、1kWの電子レンジで2分間加熱した後、粗熱を取ってから130℃の温度に設定したオーブンの中で40分間加熱処理し、スナック菓子を製造した。その結果、このスナック菓子は、米粉が膨張することによって微細な空洞部を多数有する多孔質の可食部が形成されると共に、この可食部と大豆等の具材との間に複数の異なる孔部が形成されるものとなり、食べると可食部はパリパリと柔らかくすぐに噛み砕け、軽い口当たりをしたクリスピー感に富んだ歯触りを有するものとすることができた。しかも、スナック生地がオーブンによって焼かれることで香ばしいものとなり、喫食した後に大豆等の香りが口の中に残り、砂糖と醤油等で甘く焚かれた大豆の風味を十分に楽しむことができた。
第24の実施例は、具材として肉類(豚もつ肉)と野菜(大根、人参)等の惣菜を用い、第22及び23の実施例と同様に、一度目の加熱を電子レンジによって行うと共に、二度目の加熱をオーブンで行った場合の例である。
まず、豚もつ肉、大根、人参、こんにゃく、みそ等を原料として用い、豚もつ煮込みを調理した。次いで、この豚もつ煮込み63.3量%と、水7.6質量%を合わせ、ミキサで粉砕した後、穀物粉として米粉29.1質量%を加えて良くかき混ぜることで糊化された粘性を有するパテ状の第24のスナック生地を作成した。
引き続き、この第24のスナック生地4gを1.5mmの厚さに薄く延ばして成形し、平板状のスナック生地を複数作成した。
そして、この第24のスナック生地をオーブンシート上に並べ、1kWの電子レンジで2分間加熱した後、粗熱を取ってから130℃の温度に設定したオーブンの中で40分間加熱処理し、スナック菓子を製造した。その結果、このスナック菓子は、米粉が膨張することによって微細な空洞部を多数有する多孔質の可食部が形成されると共に、この可食部と豚もつ肉等の具材との間に複数の異なる孔部が形成されるものとなり、食べると可食部はパリパリと柔らかくすぐに噛み砕け、軽い口当たりをしたクリスピー感に富んだ歯触りを有するものとすることができた。しかも、スナック生地がオーブンによって焼かれることで香ばしいものとなり、みそで煮込まれた豚もつ肉の風味を十分に楽しむことができた。

Claims (13)

  1. 加熱による含有水分の蒸発によって体積の減少を生じる小片状をした収縮具材と、デンプン質を含む穀物粉を主成分として加熱することにより形成された可食部とを主原料とし、加熱による水分の蒸発によってこれらが一体化したスナック菓子であって、前記収縮具材は、加熱前の質量比において前記可食部を形成する穀物粉よりも多く配合されていることを特徴とするスナック菓子。
  2. 前記可食部は、多孔質性可食部材を含むことを特徴とする請求項1に記載のスナック菓子。
  3. 全体的に均一な厚みを有する平板状であることを特徴とする請求項1又は2に記載のスナック菓子。
  4. デンプン質を含む穀物粉を主成分として可食部材を調整し、この可食部材と、加熱による含有水分の蒸発によって体積の減少を生じる小片状をした収縮具材とを、質量比において前記収縮具材の配合量が前記可食部材よりも多くなるように配合し、これらを混合してスナック生地を調整し、このスナック生地を加熱することを特徴とするスナック菓子の製造方法。
  5. 前記スナック生地の調整時に、多孔質性可食部材をさらに加えることを特徴とする請求項4に記載のスナック菓子の製造方法。
  6. 前記スナック生地の調整時に、食用油脂をさらに加えることを特徴とする請求項4又は5に記載のスナック菓子の製造方法。
  7. 前記スナック生地の調整時に、膨張剤をさらに加えることを特徴とする請求項4乃至6の何れか1項に記載のスナック菓子の製造方法。
  8. 前記スナック生地の加熱は、所望の形状に成形してから行うことを特徴とする請求項4乃至7の何れか1項に記載のスナック菓子の製造方法。
  9. 前記スナック生地の加熱は、前記膨張剤がイーストのとき、所望の形状に成形後、所定時間発酵を行ってから行うことを特徴とする請求項8に記載のスナック菓子の製造方法。
  10. 前記スナック生地の加熱は、二回に分けて行うことを特徴とする請求項4乃至9の何れか1項に記載のスナック菓子の製造方法。
  11. 前記スナック生地の成形は、平板状となるように薄く延ばし、前記スナック生地の加熱は、電子レンジで行うことを特徴とする請求項8乃至10の何れか1項に記載のスナック菓子の製造方法。
  12. 前記スナック生地の成形は、平板状となるように薄く延ばし、前記スナック生地の加熱は、電子レンジで行った後、オーブンもしくはホットプレートで行うことを特徴とする請求項10に記載のスナック菓子の製造方法。
  13. 前記スナック生地の調整時、前記スナック生地の成形終了後、前記スナック生地の加熱中又は加熱後、の何れか1以上において少なくとも1回以上所望の調味を施すことを特徴とする請求項4乃至12の何れか1項に記載のスナック菓子の製造方法。
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