JP2011251646A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】分割カーカス構造において、インナーライナーの耐久性を向上すること。
【解決手段】複数のコードが併設された少なくとも1層で形成されトレッド部2で分断されたカーカス層6と、カーカス層6のタイヤ径方向外側にて複数のコードが併設された少なくとも2層で形成されて重なり合う層のコードが交差するベルト層7と、カーカス層6のタイヤ径方向内側のタイヤ内周面に配置されたインナーライナー8とを備えた空気入りタイヤにおいて、カーカス層6とインナーライナー8との間にゴム層9を設け、カーカス層6の分断端6bからインナーライナー8に至るゴム層9の厚みDを、0.5[mm]≦D≦3[mm]とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、空気入りタイヤに関し、さらに詳しくは、分割カーカス構造を有する空気入りタイヤに関するものである。
タイヤを軽量化するため、従来では、カーカス層がトレッド部にてタイヤ幅方向に分割された分割カーカス構造が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平11−11108号公報
しかしながら、上述のような分割カーカス構造では、カーカス層の分割端が基点となり、インナーライナーの耐久性が低下するおそれがある。
この発明は、上記に鑑みてなされたものであって、分割カーカス構造において、インナーライナーの耐久性を向上することのできる空気入りタイヤを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の空気入りタイヤは、複数のコードが併設された少なくとも1層で形成されトレッド部で分断されたカーカス層と、前記カーカス層のタイヤ径方向外側にて複数のコードが併設された少なくとも2層で形成されて重なり合う層のコードが交差するベルト層と、前記カーカス層のタイヤ径方向内側のタイヤ内周面に配置されたインナーライナーとを備えた空気入りタイヤにおいて、前記カーカス層と前記インナーライナーとの間にゴム層を設け、前記カーカス層の分断端からインナーライナーに至る前記ゴム層の厚みDを、0.5[mm]≦D≦3[mm]としたことを特徴とする。
この空気入りタイヤによれば、カーカス層の分断端とインナーライナーとの距離を所定の寸法に確保することができ、分割カーカス構造において、インナーライナーの耐久性を向上することができる。
また、本発明の空気入りタイヤは、前記インナーライナーが熱可塑性樹脂または熱可塑性樹脂中にエラストマー成分をブレンドした熱可塑性エラストマー組成物で構成されていることを特徴とする。
この空気入りタイヤによれば、インナーライナーを熱可塑性エラストマー組成物で構成した場合、フィルム状に薄く形成できる。このため、タイヤ質量を減少することができ、かつゴム層の厚みDを、0.5[mm]≦D≦3.0[mm]として、カーカス層の分断端とインナーライナーとの距離を所定の寸法に確保することで、分割カーカス構造において、インナーライナーの耐久性を向上する効果を顕著に得ることができる。
また、本発明の空気入りタイヤは、前記カーカス層がトレッド部にて少なくとも2層で形成されており、その重なり合う層の分断端をタイヤ幅方向で一致させないことを特徴とする。
この空気入りタイヤによれば、重なり合う層の分断端をタイヤ幅方向で一致させている場合と比較して、ベルト層との間に生じる段差が分割されて小さくなる。このため、分断端付近でのカーカス層とベルト層との間への応力集中が低減されるので、カーカス層とベルト層との剥離を抑制することができ、耐久性を向上することができる。
また、本発明の空気入りタイヤは、前記カーカス層の重なり合う層の分断端間のタイヤ幅方向距離Tを、3[mm]≦T≦20[mm]としたことを特徴とする。
この空気入りタイヤによれば、分断端付近でのカーカス層とベルト層との間への応力集中をさらに低減でき、タイヤ耐久性をさらに向上することができる。
また、本発明の空気入りタイヤは、前記カーカス層の分断された分断部のタイヤ幅方向最小幅WAを、前記ベルト層のタイヤ幅方向最大幅WBに対し、10[%]≦WA/WB≦95[%]としたことを特徴とする。
この空気入りタイヤによれば、分割カーカス構造の効果である、軽量化を図ると共に、操縦安定性、乗り心地性に対する要求を満たしたうえで、インナーライナーの耐久性を向上することができる。
本発明に係る空気入りタイヤは、分割カーカス構造において、インナーライナーの耐久性を向上することができる。
図1は、本発明の実施の形態1に係る空気入りタイヤの子午断面概略図である。 図2は、ゴム層を示す拡大概略図である。 図3−1は、図1に示す空気入りタイヤのゴム層を配置する具体例を示す概略図である。 図3−2は、図1に示す空気入りタイヤのゴム層を配置する具体例を示す概略図である。 図3−3は、図1に示す空気入りタイヤのゴム層を配置する具体例を示す概略図である。 図4は、カーカス層の他の形態を示す子午断面概略図である。 図5−1は、図4に示す空気入りタイヤのゴム層を配置する具体例を示す概略図である。 図5−2は、図4に示す空気入りタイヤのゴム層を配置する具体例を示す概略図である。 図5−3は、図4に示す空気入りタイヤのゴム層を配置する具体例を示す概略図である。 図6は、カーカス層の他の形態を示す子午断面概略図である。 図7−1は、図6に示す空気入りタイヤのゴム層を配置する具体例を示す概略図である。 図7−2は、図6に示す空気入りタイヤのゴム層を配置する具体例を示す概略図である。 図7−3は、図6に示す空気入りタイヤのゴム層を配置する具体例を示す概略図である。 図8は、カーカス層の他の形態を示す子午断面概略図である。 図9−1は、図8に示す空気入りタイヤのゴム層を配置する具体例を示す概略図である。 図9−2は、図8に示す空気入りタイヤのゴム層を配置する具体例を示す概略図である。 図9−3は、図8に示す空気入りタイヤのゴム層を配置する具体例を示す概略図である。 図10は、カーカス層の他の形態を示す子午断面概略図である。 図11は、カーカス層の他の形態を示す子午断面概略図である。 図12は、カーカス層の他の形態を示す子午断面概略図である。 図13は、本発明の実施例に係る空気入りタイヤの性能試験の結果を示す図表である。 図14は、本発明の実施例に係る空気入りタイヤの性能試験の結果を示す図表である。
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、この実施の形態の構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。また、この実施の形態に記載された複数の変形例は、当業者自明の範囲内にて任意に組み合わせが可能である。
以下の説明において、タイヤ径方向とは、空気入りタイヤの回転軸(図示せず)と直交する方向をいい、タイヤ径方向内側とはタイヤ径方向において回転軸に向かう側、タイヤ径方向外側とはタイヤ径方向において回転軸から離れる側をいう。また、タイヤ周方向とは、前記回転軸を中心軸とする周り方向をいう。また、タイヤ幅方向とは、前記回転軸と平行な方向をいい、タイヤ幅方向内側とはタイヤ幅方向においてタイヤ赤道面Cに向かう側、タイヤ幅方向外側とはタイヤ幅方向においてタイヤ赤道面Cから離れる側をいう。タイヤ赤道面Cとは、空気入りタイヤの回転軸に直交すると共に、空気入りタイヤのタイヤ幅の中心を通る平面である。タイヤ幅は、タイヤ幅方向の外側に位置する部分同士のタイヤ幅方向における幅、つまり、タイヤ幅方向においてタイヤ赤道面Cから最も離れている部分間の距離である。また、タイヤ赤道線とは、タイヤ赤道面C上にあって空気入りタイヤの周方向に沿う線をいう。本実施の形態では、タイヤ赤道線にタイヤ赤道面と同じ符号「C」を付す。
[実施の形態1]
図1は、本実施の形態に係る空気入りタイヤの子午断面概略図であり、図2は、ゴム層を示す拡大概略図であり、図3−1〜図3−3は、図1に示す空気入りタイヤのゴム層を配置する具体例を示す概略図である。
本実施の形態にかかる空気入りタイヤは、図1に示すようにトレッド部2と、その両側のショルダー部3と、各ショルダー部3から順次連続するサイドウォール部4およびビード部5とを有している。この空気入りタイヤは、カーカス層6と、ベルト層7と、インナーライナー8とを含み構成されている。
トレッド部2は、空気入りタイヤのタイヤ径方向最外側で外部に露出したものであり、その表面が空気入りタイヤの輪郭となる。トレッド部2の外周表面、つまり、走行時に路面と接触する踏面には、トレッド面21が形成されている。このトレッド面21には、タイヤ周方向に延在して形成された複数(本実施の形態では4つ)の周方向主溝22や、タイヤ幅方向に延在しつつ周方向主溝22に開放して形成されたラグ溝(図示せず)より区画された複数の陸部23が設けられている。
ショルダー部3は、トレッド部2のタイヤ幅方向両外側の部位である。また、サイドウォール部4は、空気入りタイヤにおけるタイヤ幅方向の最も外側に露出したものである。また、ビード部5は、ビードコア51とビードフィラー52とを有する。ビードコア51は、スチールワイヤであるビードワイヤをリング状に巻くことにより形成されている。ビードフィラー52は、カーカス層6のタイヤ幅方向端部がビードコア51の位置で折り返されることにより形成された空間に配置される。
カーカス層6は、各タイヤ幅方向端部が、一対のビードコア51でタイヤ幅方向内側からタイヤ幅方向外側に折り返され、かつタイヤ周方向にトロイド状に掛け回されてタイヤの骨格を構成するものである。このカーカス層6は、有機繊維(ナイロンやポリエステルなど)やスチールなどのコード(図示せず)が、複数併設され、コートゴムで被覆されたものである。カーカス層6は、少なくとも1層設けられている。1層のカーカス層6の場合、コードは、タイヤ周方向、つまりタイヤ赤道線Cに対する角度が、ほぼ90[deg]に設定されている。
また、カーカス層6は、トレッド部2でタイヤ幅方向に分断された分断部6aを備える。すなわち、本実施の形態の空気入りタイヤは、カーカス層6が、トレッド部2でタイヤ幅方向に分けられ、対向する各分断端6bが離隔している。このように、本実施の形態の空気入りタイヤは、分割カーカス構造とされている。
カーカス層6に分断部6aを設けると、タイヤ質量が低下するため、空気入りタイヤの軽量化を図ることが可能になる。また、カーカス層6に分断部6aを設けると、トレッド部2では、剛性が相対的に低くなるため、タイヤの乗り心地性が向上する。また、サイドウォール部4では、カーカス層6が配置されており、剛性が相対的に高くなるため、タイヤの操縦安定性が維持される。すなわち、カーカス層6に分断部6aを備えることで、軽量化を図ると共に、操縦安定性、乗り心地性に対する要求を満たすことが可能になる。
ベルト層7は、少なくとも2層のベルト層71,72を積層した多層構造をなし、トレッド部2のカーカス層6の外周であるタイヤ径方向外側に配置されてカーカス層6をタイヤ周方向に覆うものである。ベルト層71,72は、有機繊維(ナイロンやポリエステルなど)やスチールなどのコードが複数併設され、コートゴムで被覆されたもので、該コードがタイヤ周方向、つまりタイヤ赤道線Cに対して、所定の角度をつけて配置されている。また、重なり合うベルト層71,72は、コードが交差して配置されている。
インナーライナー8は、気体透過性の低いシート状またはフィルム状であり、カーカス層6のタイヤ径方向内側であって、空気入りタイヤのタイヤ内周面に配置される。インナーライナー8は、ブチル系ゴム、または熱可塑性エラストマー組成物が用いられる。
ここで、ブチル系ゴムは、ブチルゴム(IIR)、ハロゲン化ブチルゴム(Br−IIR、Cl−IIR)が挙げられる。これらは、市販されているものを使用できる。ブチル系ゴムとしては、ハロゲン化ブチルゴムが好ましい。ハロゲン化ブチルゴムの例としては、例えば、塩素化ブチルゴム、臭素化ブチルゴムが挙げられる。
また、熱可塑性エラストマー組成物は、熱可塑性樹脂または熱可塑性樹脂中にエラストマー成分をブレンドしたものである。本実施の形態で使用される熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリアミド系樹脂〔例えばナイロン6(N6)、ナイロン66(N66)、ナイロン46(N46)、ナイロン11(N11)、ナイロン12(N12)、ナイロン610(N610)、ナイロン612(N612)、ナイロン6/66共重合体(N6/66)、ナイロン6/66/610共重合体(N6/66/610)、ナイロンMXD6、ナイロン6T、ナイロン6/6T共重合体、ナイロン66/PP共重合体、ナイロン66/PPS共重合体〕、ポリエステル系樹脂〔例えばポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンイソフタレート(PEI)、ポリブチレンテレフタレート/テトラメチレングリコール共重合体、PET/PEI共重合体、ポリアリレート(PAR)、ポリブチレンナフタレート(PBN)、液晶ポリエステル、ポリオキシアルキレンジイミドジ酸/ポリブチレンテレフタレート共重合体などの芳香族ポリエステル〕、ポリニトリル系樹脂〔例えばポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメタクリロニトリル、アクリロニトリル/スチレン共重合体(AS)、メタクリロニトリル/スチレン共重合体、メタクリロニトリル/スチレン/ブタジエン共重合体〕、ポリ(メタ)アクリレート系樹脂〔例えばポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリメタクリル酸エチル、エチレンエチルアクリレート共重合体(EEA)、エチレンアクリル酸共重合体(EAA)、エチレンメチルアクリレート樹脂(EMA)〕、ポリビニル系樹脂〔例えば酢酸ビニル(EVA)、ポリビニルアルコール(PVA)、ビニルアルコール/エチレン共重合体(EVOH)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリ塩化ビニル(PVC)、塩化ビニル/塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニリデン/メチルアクリレート共重合体〕、セルロース系樹脂〔例えば酢酸セルロース、酢酸酪酸セルロース〕、フッ素系樹脂〔例えばポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニル(PVF)、ポリクロルフルオロエチレン(PCTFE)、テトラフロロエチレン/エチレン共重合体(ETFE)〕、イミド系樹脂〔例えば芳香族ポリイミド(PI)〕などを挙げることができる。
本実施の形態で使用されるエラストマーとしては、例えば、ジエン系ゴム及びその水素添加物〔例えばNR、IR、エポキシ化天然ゴム、SBR、BR(高シスBR及び低シスBR)、NBR、水素化NBR、水素化SBR〕、オレフィン系ゴム〔例えばエチレンプロピレンゴム(EPDM、EPM)、マレイン酸変性エチレンプロピレンゴム(M−EPM)〕、ブチルゴム(IIR)、イソブチレンと芳香族ビニル又はジエン系モノマー共重合体、アクリルゴム(ACM)、アイオノマー、含ハロゲンゴム〔例えばBr−IIR、Cl−IIR、イソブチレンパラメチルスチレン共重合体の臭素化物(Br−IPMS)、クロロプレンゴム(CR)、ヒドリンゴム(CHC,CHR)、クロロスルホン化ポリエチレン(CSM)、塩素化ポリエチレン(CM)、マレイン酸変性塩素化ポリエチレン(M−CM)〕、シリコーンゴム(例えばメチルビニルシリコーンゴム、ジメチルシリコーンゴム、メチルフェニルビニルシリコーンゴム)、含イオウゴム(例えばポリスルフィドゴム)、フッ素ゴム(例えばビニリデンフルオライド系ゴム、含フッ素ビニルエーテル系ゴム、テトラフルオロエチレン−プロピレン系ゴム、含フッ素シリコン系ゴム、含フッ素ホスファゼン系ゴム)、熱可塑性エラストマー(例えばスチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ウレタン系エラストマー、ポリアミド系エラストマー)などを挙げることができる。
また、本実施の形態で使用される熱可塑性エラストマー組成物において、熱可塑性樹脂成分(A)とエラストマー成分(B)との組成比は、フィルムの厚さや柔軟性のバランスで適宜決めればよいが、好ましい範囲は10/90〜90/10、更に好ましくは20/80〜85/15(重量比)である。
本実施の形態に係る熱可塑性エラストマー組成物には、上記必須成分(A)及び(B)に加えて第三成分として、相溶化剤などの他のポリマー及び配合剤を混合することができる。他のポリマーを混合する目的は、熱可塑性樹脂成分とエラストマー成分との相溶性を改良するため、材料のフィルム成形加工性を良くするため、耐熱性向上のため、コストダウンのため等であり、これに用いられる材料としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ABS、SBS、ポリカーボネート等が挙げられる。
上記熱可塑性エラストマー組成物は、予め熱可塑性樹脂とエラストマー(ゴムの場合は未加硫物)とを2軸混練押出機等で溶融混練し、連続相を形成する熱可塑性樹脂中にエラストマー成分を分散させることにより得られる。エラストマー成分を加硫する場合には、混練下で加硫剤を添加し、エラストマーを動的に加硫させても良い。また、熱可塑性樹脂またはエラストマー成分への各種配合剤(加硫剤を除く)は、上記混練中に添加しても良いが、混練の前に予め混合しておくことが好ましい。熱可塑性樹脂とエラストマーの混練に使用する混練機としては、特に限定はなく、スクリュー押出機、ニーダ、バンバリミキサー、2軸混練押出機等が挙げられる。中でも樹脂成分とゴム成分の混練およびゴム成分の動的加硫には2軸混練押出機を使用するのが好ましい。さらに、2種類以上の混練機を使用し、順次混練してもよい。溶融混練の条件として、温度は熱可塑性樹脂が溶融する温度以上であれば良い。また、混練時の剪断速度は2500〜7500sec−1であるのが好ましい。混練全体の時間は30秒から10分、また加硫剤を添加した場合には、添加後の加硫時間は15秒から5分であるのが好ましい。上記方法で作製された熱可塑性エラストマー組成物は、樹脂用押出機による成形またはカレンダー成形によってフィルム化される。フィルム化の方法は、通常の熱可塑性樹脂または熱可塑性エラストマーをフィルム化する方法によれば良い。
このようにして得られる熱可塑性エラストマー組成物の薄膜は、熱可塑性樹脂のマトリクス中にエラストマーが不連続相として分散した構造をとる。かかる状態の分散構造を採ることにより、ヤング率を1〜500MPaの範囲に設定し、タイヤ構成部材として適度な剛性を付与することが可能になる。
図2に示すように、カーカス層6とインナーライナー8との間(分断部6aにおいてはベルト層7とインナーライナー8との間)には、ゴム層9が設けられている。このゴム層9は、カーカス層6とインナーライナー8との接着や、ベルト層7とインナーライナー8との接着を助勢するためのものである。
本実施の形態の空気入りタイヤでは、上述した構成において、図2に示すように、カーカス層6の分断端6bからインナーライナー8に至るゴム層9の厚みDを、0.5[mm]≦D≦3.0[mm]としたことを特徴とする。なお、好ましくは、ゴム層9の厚みDを、0.7[mm]≦D≦1.5[mm]とする。
カーカス層6の分断端6bからインナーライナー8に至るゴム層9の厚みDとは、分断端6bに存在するカーカス層6のコードと、インナーライナー8のタイヤ径方向外側面との間の最短距離をいう。
また、ゴム層9を厚みDとする具体的構成としては、図3−1〜図3−3に示すように、ゴム層9にさらにゴム層91を配置する。図3−1では、カーカス層6の分断端6bのタイヤ径方向内側にゴム層91を配置した形態を示し、ゴム層91をカーカス層6の分断部6a間に延在してある。図3−2では、カーカス層6の分断端6bを覆うようにゴム層91を配置した形態を示し、ゴム層91をカーカス層6の分断端6bでタイヤ幅方向に折り返してある。図3−3では、カーカス層6の分断端6bのタイヤ径方向内側にゴム層91を配置した形態を示す。
このように、本実施の形態の空気入りタイヤによれば、ゴム層9の厚みDを、0.5[mm]≦D≦3.0[mm](好ましくは、0.7[mm]≦D≦1.5[mm])としたことで、カーカス層6の分断端6bとインナーライナー8との距離を所定の寸法に確保する。この結果、分割カーカス構造において、インナーライナー8の耐久性を向上することが可能になる。具体的には、ゴム層9の厚みDが0.5[mm]未満の場合は、カーカス層6の分断端6bとインナーライナー8との距離を所定の寸法に確保できず、インナーライナー8の耐久性が低下する。一方、ゴム層9の厚みDが3.0[mm]を超えた場合は、タイヤ質量が増大してしまう。また、ゴム層9の厚みDを、0.7[mm]≦D≦1.5[mm]の範囲とすることで、耐久性をより向上すると共に、タイヤ質量の増大を抑制することが可能である。
また、本実施の形態の空気入りタイヤは、インナーライナー8が熱可塑性樹脂または熱可塑性樹脂中にエラストマー成分をブレンドした熱可塑性エラストマー組成物で構成されている。
インナーライナー8を熱可塑性エラストマー組成物で構成した場合、フィルム状に薄く形成することが可能である。このため、タイヤ質量を減少することが可能になり、かつゴム層9の厚みDを、0.5[mm]≦D≦3.0[mm](好ましくは、0.7[mm]≦D≦1.5[mm])として、カーカス層6の分断端6bとインナーライナー8との距離を所定の寸法に確保することで、分割カーカス構造において、インナーライナー8の耐久性を向上する効果を顕著に得ることが可能になる。
また、本実施の形態の空気入りタイヤは、カーカス層6の分断された分断部6aのタイヤ幅方向幅WAを、ベルト層7のタイヤ幅方向最大幅WBに対し、10[%]≦WA/WB≦95[%]としている。
この空気入りタイヤによれば、分割カーカス構造の効果である、軽量化を図ると共に、操縦安定性、乗り心地性に対する要求を満たしたうえで、インナーライナー8の耐久性を向上することが可能になる。
なお、本実施の形態の空気入りタイヤは、図1に示すように、ベルト補強層10が設けられている。ベルト補強層10は、ベルト層7の外周であるタイヤ径方向外側に配置されてベルト層7をタイヤ周方向に覆うものである。本実施の形態のベルト補強層10は、ベルト層7の外周を覆う態様で2層配置されたベルト補強層11,12と、最もタイヤ径方向外側で、ベルト層7のタイヤ幅方向外側端を覆う態様で1層配置されたベルト補強層13とを備えている。ベルト補強層10は、有機繊維(ナイロンやポリエステルやレーヨンなど)コードがコートゴムで被覆されたもので、当該コードがタイヤ周方向に対して−5[deg]から+5[deg]の範囲の角度となるように配置されている。また、ベルト補強層10は、複数の有機繊維コードを配列した帯状(例えば幅10[mm])のストリップ材をタイヤ周方向に巻き付けて設けられている。ベルト補強層10をなすストリップ材は、コートゴムで被覆された状態でタイヤ幅方向で離隔して巻回されている。このようなベルト補強層10を設けることで、操縦安定性、乗り心地性に対する要求をさらに満たすことが可能になる。
以下、カーカス層6の他の形態、およびカーカス層6の他の形態でのゴム層91の配置について説明する。図4は、カーカス層の他の形態を示す子午断面概略図であり、図5−1〜図5−3は、図4に示す空気入りタイヤのゴム層を配置する具体例を示す概略図である。
図4に示す空気入りタイヤは、ビードコア51の位置で折り返されたカーカス層6のタイヤ幅方向端部が、トレッド部2まで延在することで、カーカス層6がトレッド部2にて2層で形成されている。また、カーカス層6は、その重なり合う層の各分断端6bをタイヤ幅方向で一致して設けられている。
この図4に示す構成において、ゴム層91は、図5−1では、タイヤ径方向内側のカーカス層6の分断端6bのタイヤ径方向内側に配置され、カーカス層6の分断部6a間に延在してある。また、ゴム層91は、図5−2では、タイヤ径方向内側のカーカス層6の分断端6bを覆うように配置され、カーカス層6の分断端6bでタイヤ幅方向に折り返してある。また、ゴム層91は、図5−3では、タイヤ径方向内側のカーカス層6の分断端6bのタイヤ径方向内側に配置されている。
図6は、カーカス層の他の形態を示す子午断面概略図であり、図7−1〜図7−3は、図6に示す空気入りタイヤのゴム層を配置する具体例を示す概略図である。
図6に示す空気入りタイヤは、ビードコア51の位置で折り返されたカーカス層6のタイヤ幅方向端部が、トレッド部2まで延在することで、カーカス層6がトレッド部2にて2層で形成されている。また、カーカス層6は、その重なり合う層の分断端6bをタイヤ幅方向で一致させていない。具体的には、重なり合う層のタイヤ径方向内側の分断端6bを、タイヤ径方向外側の分断端6bよりもタイヤ幅方向内側に延在して設けられている。
この図6に示す構成において、ゴム層91は、図7−1では、タイヤ径方向内側のカーカス層6の分断端6bのタイヤ径方向内側に配置され、カーカス層6の分断部6a間に延在してある。また、ゴム層91は、図7−2では、タイヤ径方向内側のカーカス層6の分断端6bを覆うように配置され、カーカス層6の分断端6bでタイヤ幅方向に折り返してある。また、ゴム層91は、図7−3では、タイヤ径方向内側のカーカス層6の分断端6bのタイヤ径方向内側に配置されている。
図8は、カーカス層の他の形態を示す子午断面概略図であり、図9−1〜図9−3は、図8に示す空気入りタイヤのゴム層を配置する具体例を示す概略図である。
図8に示す空気入りタイヤは、ビードコア51の位置で折り返されたカーカス層6のタイヤ幅方向端部が、トレッド部2まで延在することで、カーカス層6がトレッド部2にて2層で形成されている。また、カーカス層6は、その重なり合う層の分断端6bをタイヤ幅方向で一致させていない。具体的には、重なり合う層のタイヤ径方向外側の分断端6bを、タイヤ径方向内側の分断端6bよりもタイヤ幅方向内側に延在して設けられている。
この図8に示す構成において、ゴム層91は、図9−1では、タイヤ径方向内側のカーカス層6の分断端6bおよびタイヤ径方向外側のカーカス層6の分断端6bのタイヤ径方向内側に配置され、カーカス層6の分断部6a間に延在してある。また、ゴム層91は、図9−2では、タイヤ径方向内側のカーカス層6の分断端6bを覆うように配置され、カーカス層6の分断端6bでタイヤ幅方向に折り返してある。また、ゴム層91は、図9−3では、タイヤ径方向内側のカーカス層6の分断端6bのタイヤ径方向内側に配置されている。
図10は、カーカス層の他の形態を示す子午断面概略図である。図10に示す空気入りタイヤは、カーカス層6を複数設けたもので、本実施の形態では、2層のカーカス層61,62を設けた形態を示している。図10に示すように、タイヤ径方向およびタイヤ幅方向の外側に配置されたカーカス層62は、ビードコア51の位置で折り返されたタイヤ幅方向端部をビードフィラー52の位置で終端されている。一方、タイヤ径方向およびタイヤ幅方向の内側に配置されたカーカス層61は、ビードコア51の位置で折り返されたタイヤ幅方向端部がカーカス層62のタイヤ幅方向外側に位置する。
これにより、図10に示す空気入りタイヤは、カーカス層6(61,62)がトレッド部2にて2層で形成されている。また、カーカス層6(61,62)は、その重なり合う層の各分断端6bをタイヤ幅方向で一致して設けられている。この図10に示す構成において、ゴム層91は、図5−1〜図5−3に示すように配置されている。
図11は、カーカス層の他の形態を示す子午断面概略図である。図11に示す空気入りタイヤは、カーカス層6を複数設けたもので、本実施の形態では、2層のカーカス層61,62を設けた形態を示している。図11に示すように、タイヤ径方向およびタイヤ幅方向の外側に配置されたカーカス層62は、ビードコア51の位置で折り返されたタイヤ幅方向端部をビードフィラー52の位置で終端されている。一方、タイヤ径方向およびタイヤ幅方向の内側に配置されたカーカス層61は、ビードコア51の位置で折り返されたタイヤ幅方向端部がカーカス層62のタイヤ幅方向外側に位置する。
これにより、図11に示す空気入りタイヤは、カーカス層6(61,62)がトレッド部2にて2層で形成されている。また、カーカス層6(61,62)は、その重なり合う層の分断端6bをタイヤ幅方向で一致させていない。具体的には、重なり合う層のタイヤ径方向内側のカーカス層61の分断端6bを、タイヤ径方向外側のカーカス層62の分断端6bよりもタイヤ幅方向内側に延在して設けられている。この図11に示す構成において、ゴム層91は、図7−1〜図7−3に示すように配置されている。
図12は、カーカス層の他の形態を示す子午断面概略図である。図12に示す空気入りタイヤは、カーカス層6を複数設けたもので、本実施の形態では、2層のカーカス層61,62を設けた形態を示している。図12に示すように、タイヤ径方向およびタイヤ幅方向の外側に配置されたカーカス層62は、ビードコア51の位置で折り返されたタイヤ幅方向端部をビードフィラー52の位置で終端されている。一方、タイヤ径方向およびタイヤ幅方向の内側に配置されたカーカス層61は、ビードコア51の位置で折り返されたタイヤ幅方向端部がカーカス層62のタイヤ幅方向外側に位置する。
これにより、図12に示す空気入りタイヤは、カーカス層6(61,62)がトレッド部2にて2層で形成されている。また、カーカス層6(61,62)は、その重なり合う層の分断端6bをタイヤ幅方向で一致させていない。具体的には、重なり合う層のタイヤ径方向外側のカーカス層62の分断端6bを、タイヤ径方向内側のカーカス層61の分断端6bよりもタイヤ幅方向内側に延在して設けられている。この図12に示す構成において、ゴム層91は、図9−1〜図9−3に示すように配置されている。
このような図4〜図12に示す形態の空気入りタイヤにおいても、ゴム層9の厚みDを、0.5[mm]≦D≦3.0[mm](好ましくは、0.7[mm]≦D≦1.5[mm])としたことで、カーカス層6の分断端6bとインナーライナー8との距離を所定の寸法に確保する。この結果、分割カーカス構造において、インナーライナー8の耐久性を向上することが可能になる。
なお、図4〜図12に示す形態の空気入りタイヤでは、トレッド部2においてカーカス層6が重なり合って設けられているため、カーカス層6の分断された分断部6aのタイヤ幅方向幅WAは、タイヤ幅方向最小幅となる。そして、この分断部6aのタイヤ幅方向最小幅WAを、ベルト層7のタイヤ幅方向最大幅WBに対し、10[%]≦WA/WB≦95[%]としている。
[実施の形態2]
本実施の形態の空気入りタイヤは、図6、図8、図11、図12に示すように、カーカス層6(61,62)がトレッド部2にて少なくとも2層で形成されており、その重なり合う層の分断端6bをタイヤ幅方向で一致させていない。
この空気入りタイヤによれば、重なり合う層の分断端6bをタイヤ幅方向で一致させている図4および図10に示す空気入りタイヤと比較して、ベルト層7との間に生じる段差が分割されて小さくなる。このため、分断端6b付近でのカーカス層6とベルト層7との間への応力集中が低減されるので、カーカス層6とベルト層7との剥離を抑制することができ、耐久性を向上することが可能になる。
また、本実施の形態の空気入りタイヤは、図6、図8、図11、図12に示すように、カーカス層6(61,62)の重なり合う層の分断端6b間のタイヤ幅方向距離Tを、3[mm]≦T≦20[mm]とする。
重なり合う層の分断端6b間のタイヤ幅方向距離Tを、3[mm]以上とすることで、カーカス層6とベルト層7との間に生じる段差を確実に分割することができる。一方、重なり合う層の分断端6b間のタイヤ幅方向距離Tを、20[mm]以下とすることで、例えば、図6および図11に示すように、タイヤ径方向内側の分断端6bの位置をタイヤ径方向外側の分断端6bよりもタイヤ幅方向内側にした場合は、乗り心地を向上でき、例えば、図8および図12に示すように、タイヤ径方向外側の分断端6bの位置をタイヤ径方向内側の分断端6bよりもタイヤ幅方向内側にした場合は、操縦安定性を向上できる。このため、分断端6b付近でのカーカス層6とベルト層7との間への応力集中をさらに低減でき、タイヤ耐久性をさらに向上することが可能になる。
本実施の形態では、条件が異なる複数種類の空気入りタイヤについて、タイヤ耐久性およびタイヤ質量に関する性能試験が行われた(図13および図14参照)。
この性能試験では、タイヤサイズ225/45R18の空気入りタイヤを用いた。評価方法は、タイヤ耐久性の性能試験では、各試験タイヤをリムサイズ15×6Jのリムに装着し、空気圧を240[kg]にして、ドラム径1707[mm]の試験機にて、速度を82[km/h]とし、最大荷重の88[%]から2時間毎に13[%]ずつ荷重を増加してタイヤが破壊するまで試験を続行した。この結果に基づいて従来例を基準(100)とした走行距離の指数評価が行われる。この評価は、数値が大きいほど好ましい。また、タイヤ質量の性能試験では、リム組していない空気入りタイヤの質量の測定し、この結果に基づいて従来例を基準(100)とした指数評価が行われる。この評価は、数値が大きいほど質量が少なく好ましい。
図13に示す空気入りタイヤは、分割カーカス構造で、トレッド部で重なり合うカーカス層の数が1つである。従来例1の空気入りタイヤは、インナーライナー材質がブチル系ゴムで、ゴム層の厚み:D、および分断部のタイヤ幅方向幅:WA/WBの規定が適正化されていない。一方、実施例1〜実施例9の空気入りタイヤは、インナーライナー材質がブチル系ゴムで、ゴム層の厚み:Dの規定が適正化されている。そして、実施例3の空気入りタイヤは、分断部のタイヤ幅方向幅:WA/WBの規定がさらに適正化されている。また、実施例4〜実施例9の空気入りタイヤは、インナーライナー材質が熱可塑性エラストマー組成物で、ゴム層の厚み:Dの規定が適正化されている。そして、実施例7〜実施例9の空気入りタイヤは、分断部のタイヤ幅方向幅:WA/WBの規定がさらに適正化されている。
図14に示す空気入りタイヤは、分割カーカス構造で、トレッド部で重なり合うカーカス層の数が2つである。従来例2の空気入りタイヤは、インナーライナー材質がブチル系ゴムで、ゴム層の厚み:D、分断部のタイヤ幅方向幅:WA/WB、および分断端間のタイヤ幅方向距離:Tの規定が適正化されていない。一方、実施例10〜実施例14の空気入りタイヤは、インナーライナー材質がブチル系ゴムで、ゴム層の厚み:Dの規定が適正化されている。そして、実施例13および実施例14の空気入りタイヤは、分断部のタイヤ幅方向幅:WA/WBの規定がさらに適正化され、実施例14の空気入りタイヤは、分断端間のタイヤ幅方向距離:Tの規定がさらに適正化されている。また、実施例15〜実施例22の空気入りタイヤは、インナーライナー材質が熱可塑性エラストマー組成物で、ゴム層の厚み:Dの規定が適正化されている。そして、実施例18〜実施例22の空気入りタイヤは、分断部のタイヤ幅方向幅:WA/WBの規定がさらに適正化され、実施例20〜実施例22の空気入りタイヤは、分断端間のタイヤ幅方向距離:Tの規定がさらに適正化されている。
図13および図14の試験結果に示すように、実施例1〜実施例22の空気入りタイヤは、インナーライナーの破損がなく、従来例1、従来例2と比較して、それぞれ耐久性が向上されていることが分かる。特に、実施例4〜実施例9、および実施例15〜実施例22の空気入りタイヤは、タイヤ質量が減少されていることが分かる。
以上のように、本発明に係る空気入りタイヤは、分割カーカス構造において、インナーライナーの耐久性を向上することに適している。
2 トレッド部
6(61,62) カーカス層
6a 分断部
6b 分断端
7(71,72) ベルト層
8 インナーライナー
9(91) ゴム層
C タイヤ赤道面
D ゴム層の厚み
T カーカス層の重なり合う層の分断端間のタイヤ幅方向距離
WA 分断部のタイヤ幅方向最小幅
WB ベルト層のタイヤ幅方向最大幅

Claims (5)

  1. 複数のコードが併設された少なくとも1層で形成されトレッド部で分断されたカーカス層と、前記カーカス層のタイヤ径方向外側にて複数のコードが併設された少なくとも2層で形成されて重なり合う層のコードが交差するベルト層と、前記カーカス層のタイヤ径方向内側のタイヤ内周面に配置されたインナーライナーとを備えた空気入りタイヤにおいて、
    前記カーカス層と前記インナーライナーとの間にゴム層を設け、前記カーカス層の分断端からインナーライナーに至る前記ゴム層の厚みDを、0.5[mm]≦D≦3[mm]としたことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記インナーライナーが熱可塑性樹脂または熱可塑性樹脂中にエラストマー成分をブレンドした熱可塑性エラストマー組成物で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記カーカス層がトレッド部にて少なくとも2層で形成されており、その重なり合う層の分断端をタイヤ幅方向で一致させないことを特徴とする請求項1または2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記カーカス層の重なり合う層の分断端間のタイヤ幅方向距離Tを、3[mm]≦T≦20[mm]としたことを特徴とする請求項3に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記カーカス層の分断された分断部のタイヤ幅方向最小幅WAを、前記ベルト層のタイヤ幅方向最大幅WBに対し、10[%]≦WA/WB≦95[%]としたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
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