JP2008149905A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】分割カーカス構造を有すると共にタイヤの耐ピンチカット性能を向上できる空気入りタイヤを提供すること。
【解決手段】この空気入りタイヤ1は、一対のビードコア21、22と、ビードコア21、22のタイヤ径方向外側にそれぞれ配置されるビードフィラー31、32と、ビードコア21、22間にトロイド状に架け渡されるカーカス層4と、カーカス層4のタイヤ径方向外側に配置されるベルト層5とを有すると共に、カーカス層4がトレッド部センター領域にてタイヤ幅方向に分割されている。また、カーカス層4がタイヤの車両装着時にて車幅方向外側に位置する外側カーカス部41と車幅方向内側に位置する内側カーカス部42とに分割されるときに、外側カーカス部41の引張強力が内側カーカス部42の引張強力よりも大きい。
【選択図】 図1

Description

この発明は、空気入りタイヤに関し、さらに詳しくは、分割カーカス構造を有すると共にタイヤの耐ピンチカット性能を向上できる空気入りタイヤに関する。
近年の空気入りタイヤでは、タイヤのサイドウォール部に発生するピンチカットを抑制すべき課題がある。また、タイヤを軽量化するために、カーカス層がトレッド部センター領域にてタイヤ幅方向に分割されている構造(分割カーカス構造)が採用されている。
上記の分割カーカス構造を有する従来の空気入りタイヤには、特許文献1に記載される技術が知られている。従来の空気入りタイヤ(乗用車用空気入りラジアルタイヤ)は、一対のビードコア間に跨ってラジアル方向に配置した有機繊維コードによるプライから成るカーカスを骨格とし、該カーカスのクラウン部を、複数層のベルトにて補強した空気入りラジアルタイヤであって、上記カーカスの少なくとも1プライは、そのクラウン部に欠落部を有し、さらに該欠落部に隣接してカーカス補助層を設ける。
特開2000−071714号公報
この発明は、分割カーカス構造を有すると共にタイヤの耐ピンチカット性能を向上できる空気入りタイヤを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、この発明にかかる空気入りタイヤは、一対のビードコアと、前記ビードコアのタイヤ径方向外側にそれぞれ配置されるビードフィラーと、前記ビードコア間にトロイド状に架け渡されるカーカス層と、前記カーカス層のタイヤ径方向外側に配置されるベルト層とを有すると共に、前記カーカス層がトレッド部センター領域にてタイヤ幅方向に分割されている空気入りタイヤであって、前記カーカス層がタイヤの車両装着時にて車幅方向外側に位置する外側カーカス部と車幅方向内側に位置する内側カーカス部とに分割されるときに、前記外側カーカス部の引張強力が前記内側カーカス部の引張強力よりも大きいことを特徴とする。
この空気入りタイヤでは、車幅方向外側のサイドウォール部が外側カーカス部により補強されるので、タイヤの耐ピンチカット性能が向上する利点がある。
また、この発明にかかる空気入りタイヤは、前記外側カーカス部と前記内側カーカス部とが相互に異なる材質を有することにより、前記外側カーカス部と前記内側カーカス部との引張強力の差が形成される。
この空気入りタイヤでは、外側カーカス部と内側カーカス部との引張強力差を既存の設備を用いて容易に形成できる利点がある。
また、この発明にかかる空気入りタイヤは、タイヤの車両装着時にて車幅方向外側に位置する前記ビードフィラーの径方向断面積が車幅方向内側に位置する前記ビードフィラーの径方向断面積よりも小さいことにより、車幅方向外側のサイドウォール部と車幅方向内側のサイドウォール部とのバネ特性が均一化される。
この空気入りタイヤでは、簡易かつ安価にタイヤ左右のバランスが適正化される利点がある。
また、この発明にかかる空気入りタイヤは、タイヤの車両装着時にて車幅方向外側に位置する前記ビードフィラーの高さが車幅方向内側に位置する前記ビードフィラーの高さよりも小さいことにより、車幅方向外側のサイドウォール部と車幅方向内側のサイドウォール部とのバネ特性が均一化される。
この空気入りタイヤでは、かかる構成では、簡易かつ安価にタイヤ左右のバランスが適正化される利点がある。
また、この発明にかかる空気入りタイヤは、前記外側カーカス部と前記内側カーカス部とがトレッド部センター領域にてタイヤ幅方向に分離されて配置される。
この空気入りタイヤでは、カーカス層が中抜き構造を有するので、カーカス層が単一構造を有する構成と比較して、タイヤが軽量化されると共にタイヤの製造コストが低減される利点がある。
また、この発明にかかる空気入りタイヤは、前記外側カーカス部と前記内側カーカス部との隙間Waが前記ベルト層のベルト最大幅Wに対して0.20≦Wa/W≦0.90の範囲内にある。
この空気入りタイヤでは、タイヤ重量を軽減しつつタイヤの操安性能が維持される利点がある。
また、この発明にかかる空気入りタイヤは、前記外側カーカス部と前記内側カーカス部とがトレッド部センター領域にて重ね合わされて配置される。
この空気入りタイヤでは、カーカス層の多層構造によりトレッド部センター領域のタイヤ強力が増加するので、タイヤ強力に関する仕様が適正に満たされる利点がある。
また、この発明にかかる空気入りタイヤは、前記外側カーカス部と前記内側カーカス部との重ね合わせ部の幅Wbが前記ベルト層のベルト最大幅Wに対して0.20≦Wb/W≦0.95の範囲内にある。
この空気入りタイヤでは、トレッド部センター領域のタイヤ強力が適正に確保されると共に、タイヤ重量の過剰な増加およびタイヤの操安性能の悪化が抑制される利点がある。
また、この発明にかかる空気入りタイヤは、前記外側カーカス部の巻き上げ高さが前記内側カーカス部の巻き上げ高さよりも大きい。
この空気入りタイヤでは、外側カーカス部の巻き上げ高さが大きく設定されることにより、タイヤ幅方向外側のサイドウォール部の耐ピンチカット性能が向上する。
この発明にかかる空気入りタイヤでは、車幅方向外側のサイドウォール部が外側カーカス部により補強されるので、タイヤの耐ピンチカット性能が向上する利点がある。
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。また、この実施例の構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的同一のものが含まれる。また、この実施例に記載された複数の変形例は、当業者自明の範囲内にて任意に組み合わせが可能である。
図1は、この発明の実施例にかかる空気入りタイヤを示すタイヤ子午線方向の断面図である。図2は、図に記載した空気入りタイヤの変形例を示す説明図である。図3〜図6は、この発明の実施例にかかる空気入りタイヤの性能試験の結果を示す試験結果表である。
この空気入りタイヤ1は、一対のビードコア21、22と、一対のビードフィラー31、32と、カーカス層4と、ベルト層5と、トレッドゴム6と、サイドウォールゴム7とを含んで構成される(図1参照)。ビードコア21、22は、左右一対を一組として構成される。ビードフィラー31(32)は、ビードコア21(22)のタイヤ径方向外周に配置されてタイヤのビード部を補強する。カーカス層4は、左右のビードコア21、22間にトロイド状に架け渡される。ベルト層5は、積層された複数のベルト材から成り、カーカス層4のタイヤ径方向外周に配置される。ベルト層5のタイヤ径方向外側には、ベルトカバー層51が配置され、このベルトカバー層51の両エッジ部にベルトエッジカバー層52が配置される。トレッドゴム6は、カーカス層4およびベルト層5のタイヤ径方向外周に配置されてタイヤのトレッド部を構成する。サイドウォールゴム7は、カーカス層4のタイヤ幅方向外側に配置されてタイヤのサイドウォール部を構成する。
また、この空気入りタイヤ1では、カーカス層4がトレッド部センター領域にてタイヤ幅方向に分割されている(分割カーカス構造)。この実施例では、カーカス層4の分割端がタイヤ幅方向に相互に分離されており、トレッド部センター領域に中抜き部分が形成されている。かかる構成では、カーカス層4が中抜き部分を有することによりタイヤが軽量化され、且つ、この中抜き部分がトレッド部センター領域に配置されることによりタイヤに必要なサイドウォール部の剛性が確保される。
ここで、タイヤの車両装着時にて、車幅方向外側に位置するカーカス層4の分割部分41を外側カーカス部と呼び、車幅方向内側に位置するカーカス層4の分割部分を内側カーカス部42と呼ぶ。このとき、外側カーカス部41の引張強力が内側カーカス部42の引張強力よりも大きい。かかる構成では、車幅方向外側のサイドウォール部が外側カーカス部41により補強されるので、タイヤの耐ピンチカット性能が向上する利点がある。
特に、ピンチカットは主としてタイヤ変形時におけるカーカス層の破断により発生するため、ビードフィラーやサイドウォールゴムではなくカーカス層そのものを補強することはきわめて有効である。この点において、上記の構成では、カーカス層4(外側カーカス部41)が高い引張強力を有するので、カーカス層4の破断が効果的に抑制される。また、上記の構成では、カーカス層全体(外側カーカス部および内側カーカス部の双方)が高い引張強力を有する構成と比較して、カーカス層4の必要な部分(外側カーカス部41)のみが補強されるので、タイヤの軽量化および低コスト化の点で好ましい。
また、かかる構成では、カーカス層が積層された二枚のカーカスプライから成ることによりタイヤのピンチカット性能を向上させている構成と比較して、カーカスプライの枚数増加に伴う製造工数の増加という課題がなく、また、タイヤが軽量化される利点がある。
[付加的事項1]
なお、この空気入りタイヤ1では、外側カーカス部41と内側カーカス部42とが相互に異なる材質を有することにより、外側カーカス部41と内側カーカス部42との引張強力の差が形成されることが好ましい。例えば、外側カーカス部41の材料が内側カーカス部42の材料よりも強い引張強度を有することにより、外側カーカス部41の引張強力が内側カーカス部42の引張強力よりも大きくなるように設定される。かかる構成では、外側カーカス部41と内側カーカス部42との引張強力差を既存の設備を用いて容易に形成できる利点がある。なお、外側カーカス部41の材質および内側カーカス部42の材質は、例えば、ポリエステル、アラミド、ナイロンなどの有機繊維、あるいは、スチール繊維などから適宜選択され得る。
[付加的事項2]
上記の構成では、外側カーカス部41の引張強力が内側カーカス部42の引張強力よりも大きいので、これらの引張強力の差によって生ずるタイヤ左右のサイドウォール部のバネ特性差を調整する必要がある。そこで、この空気入りタイヤ1では、タイヤの車両装着時にて車幅方向外側に位置するビードフィラー31の径方向断面積が車幅方向内側に位置するビードフィラー32の径方向断面積よりも小さいことにより、車幅方向外側のサイドウォール部と車幅方向内側のサイドウォール部とのバネ特性差が均一化されることが好ましい。一般に、ビードフィラーの径方向断面積が大きいほど、サイドウォール部のバネ強度が増加する。したがって、車幅方向外側のビードフィラー31よりも車幅方向内側のビードフィラー32の方がより大きな径方向断面積を有することにより、車幅方向外側のサイドウォール部のバネ強度が増加して各サイドウォール部のバネ特性が均一化される。かかる構成では、簡易かつ安価にタイヤ左右のバランスが適正化される利点がある。なお、ビードフィラー31、32の径方向断面積は、タイヤ子午線方向の断面視におけるビードフィラー31、32の断面積により規定される。
また、この空気入りタイヤ1では、タイヤの車両装着時にて車幅方向外側に位置するビードフィラー31の高さA1が車幅方向内側に位置するビードフィラー32の高さA2よりも小さい(A1<A2)ことにより、車幅方向外側のサイドウォール部と車幅方向内側のサイドウォール部とのバネ特性が均一化されることが好ましい(図1参照)。一般に、ビードフィラーの高さが大きいほど、そのサイドウォール部のバネ特性が増加する。したがって、車幅方向外側のビードフィラー31よりも車幅方向内側のビードフィラー32の方がより大きなフィラー高さを有する(A1<A2)ことにより、車幅方向外側のサイドウォール部のバネ強度が増加して各サイドウォール部のバネ特性が均一化される。かかる構成では、簡易かつ安価にタイヤ左右のバランスが適正化される利点がある。なお、ビードフィラー31、32の高さA1、A2は、タイヤ子午線方向の断面視にて、ビードコア21、22の頂部からビードフィラー31、32のタイヤ径方向外側の端部までの距離に規定される。
[付加的事項3]
また、この空気入りタイヤ1では、外側カーカス部41と内側カーカス部42とがトレッド部センター領域にてタイヤ幅方向に分離されて配置されることが好ましい(図1参照)。すなわち、外側カーカス部41と内側カーカス部42とがトレッド部センター領域(ベルト層5の下方)にて隙間を隔てて配置される(カーカス中抜き構造)。かかる構成では、カーカス層4が中抜き構造を有するので、カーカス層が単一構造を有する構成と比較して、タイヤが軽量化されると共にタイヤの製造コストが低減される利点がある。
なお、上記の構成では、外側カーカス部41と内側カーカス部42との隙間Waがベルト層5のベルト最大幅Wに対して0.20≦Wa/W≦0.90の範囲内にあることが好ましい(図1参照)。これにより、タイヤ重量を軽減しつつタイヤの操安性能が維持される利点がある。例えば、Wa/W<0.20では、タイヤ重量の軽減効果が小さく、また、0.90<Wa/Wでは、タイヤの操安性能が悪化するおそれがある。
[付加的事項4]
また、この空気入りタイヤ1では、外側カーカス部41と内側カーカス部42とがトレッド部センター領域にて重ね合わされて配置されることが好ましい(図2参照)。すなわち、カーカス層4がトレッド部センター領域にて多層構造を有する。かかる構成では、カーカス層4の多層構造によりトレッド部センター領域のタイヤ強力が増加するので、タイヤ強力に関する仕様が適正に満たされる利点がある。
また、上記の構成では、外側カーカス部41と内側カーカス部42との重ね合わせ部の幅Wbがベルト層5のベルト最大幅Wに対して0.20≦Wb/W≦0.95の範囲内にあることが好ましい(図2参照)。これにより、トレッド部センター領域のタイヤ強力が適正に確保されると共に、タイヤ重量の過剰な増加およびタイヤの操安性能の悪化が抑制される利点がある。例えば、Wb/W<0.20では、タイヤ強力の増加が少なく、また、0.95<Wb/Wでは、タイヤ重量の過剰な増加およびタイヤの操安性能の悪化が生じ得る。
[付加的事項5]
また、この空気入りタイヤ1では、外側カーカス部41の巻き上げ高さB1が内側カーカス部42の巻き上げ高さB2よりも大きい(B1>B2)ことが好ましい(図1参照)。一般に、カーカス層では、その巻き上げ高さが大きいほどサイドウォール部の耐ピンチカット性能が向上する。したがって、上記の構成では、外側カーカス部41の巻き上げ高さB1が大きく設定されることにより、タイヤ幅方向外側のサイドウォール部の耐ピンチカット性能が向上する。また、内側カーカス部42の巻き上げ高さB2が小さく設定されることにより、外側ーカス部および内側カーカス部の双方の巻き上げ高さが高く設定される構成と比較して、タイヤ重量の増加が抑制される利点がある。
[性能試験]
この性能試験では、条件が異なる複数の空気入りタイヤについて、(1)操安性能、(2)耐ピンチカット性能および(3)タイヤ強力に関する性能試験が行われた(図3〜図6参照)。この性能試験では、タイヤサイズ195/65R15の空気入りタイヤがJATMA規定の適用リムにリム組みされ、この空気位置タイヤに内圧230[kPa]が負荷される。
(1)操安性能に関する性能試験では、排気量2000[cc]のFF車である試験車両に空気入りタイヤが装着される。そして、試験車両が平坦な周回路を有するテストコースを60[km/h]〜100[km/h]で走行し、直進時における安定性およびレーンチェンジ時における操舵性について従来例を基準(100)とした指数評価が行われる。この評価は、数値が大きいほど好ましい。
(2)耐ピンチカット性能に関する性能試験では、空気入りタイヤが試験車量の左前輪に装着されて高さ110[mm]の鋼製ブロックに30[deg]の角度にて進入する。そして、エア漏れ又はバーストが発生する走行速度が測定されて評価が行われる。評価は、従来例を基準(100)とした指数評価により行われ、その数値が大きいほど好ましい。
また、タイヤ強力に関する評価では、まず、半球状の先端を有する直径19[mm]の棒鋼がタイヤのトレッド部に垂直に押しつけられる。そして、徐々に押しつけ荷重が増加されて、タイヤがバーストまたはリムタッチしたとき破壊エネルギーが測定される。そして、この測定結果に基づいて従来例を基準(100)として指数評価が行われる。なお、破壊エネルギー[J]は、荷重[kN]×棒鋼変位量[mm]により規定される。
なお、タイヤ重量は、従来例を基準(100)とした指数値により示され、その数値が小さいほど軽量であり好ましい。
従来例の空気入りタイヤでは、カーカス層が単一構造を有し、また、ポリエステル製である。また、カーカス層の引張強力が一様に設定され、且つ、左右のビードフィラーの径方向断面積(フィラー断面積)が等しく設定されている。
発明例1〜8の空気入りタイヤ1では、カーカス層4が外側カーカス部41と内側カーカス部42とに分割(カーカス分断)されており、また、外側カーカス部41の引張強力が内側カーカス部42の引張強力よりも大きい。また、発明例2の空気入りタイヤ1では、外側カーカス部41と内側カーカス部42とが相互に異なる材質を有することにより、外側カーカス部41と内側カーカス部42との引張強力の差が形成されている。
また、発明例3および発明例4の空気入りタイヤ1では、外側カーカス部41と内側カーカス部42とがトレッド部センター領域にてタイヤ幅方向に分離されている。また、発明例5および発明例6の空気入りタイヤでは、外側カーカス部41と内側カーカス部42とがトレッド部センター領域にて重ね合わされている。また、発明例7および発明例8の空気入りタイヤ1では、外側カーカス部41の巻き上げ高さB1が内側カーカス部42の巻き上げ高さB2よりも大きい。
試験結果に示すように、発明例1〜8では、従来例と比較して、タイヤの操安性能および耐ピンチカット性能が向上することが分かる(図3〜図6参照)。また、発明例1と発明例2とを比較すると、外側カーカス部41と内側カーカス部42との材質の相異により外側カーカス部41と内側カーカス部42との引張強力の差が形成される構成では、タイヤの操安性能および耐ピンチカット性能がさらに向上することが分かる(図3参照)。
また、発明例3と発明例4とを比較すると、外側カーカス部41および内側カーカス部42の隙間Waとベルト層5のベルト層幅Wとの比Wa/Wが適正化されることにより、タイヤ重量を低減しつつタイヤの操安性能および耐ピンチカット性能を向上できることが分かる(図4参照)。また、発明例5と発明例6とを比較すると、外側カーカス部41および内側カーカス部42の重ね合わせ部の幅Wbとベルト層5のベルト最大幅Wとの比Wb/Wが適正化されることにより、タイヤの操安性能および耐ピンチカット性能を維持しつつタイヤ強力を増加させ得ることが分かる(図5参照)。また、発明例7と発明例8とを比較すると、外側カーカス部41および内側カーカス部42の巻き上げ高さB1、B2の調整により、タイヤの耐ピンチカット性能が向上することが分かる。
以上のように、本発明にかかる空気入りタイヤは、分割カーカス構造を有すると共にタイヤの耐ピンチカット性能を向上できる点で有用である。
この発明の実施例にかかる空気入りタイヤを示すタイヤ子午線方向の断面図である。 図に記載した空気入りタイヤの変形例を示す説明図である。 この発明の実施例にかかる空気入りタイヤの性能試験の結果を示す試験結果図表である。 この発明の実施例にかかる空気入りタイヤの性能試験の結果を示す試験結果図表である。 この発明の実施例にかかる空気入りタイヤの性能試験の結果を示す試験結果図表である。 この発明の実施例にかかる空気入りタイヤの性能試験の結果を示す試験結果図表である。
符号の説明
1 空気入りタイヤ
21、22 ビードコア
31、32 ビードフィラー
4 カーカス層
41 外側カーカス部
42 内側カーカス部
5 ベルト層
6 トレッドゴム
7 サイドウォールゴム

Claims (9)

  1. 一対のビードコアと、前記ビードコアのタイヤ径方向外側にそれぞれ配置されるビードフィラーと、前記ビードコア間にトロイド状に架け渡されるカーカス層と、前記カーカス層のタイヤ径方向外側に配置されるベルト層とを有すると共に、前記カーカス層がトレッド部センター領域にてタイヤ幅方向に分割されている空気入りタイヤであって、
    前記カーカス層がタイヤの車両装着時にて車幅方向外側に位置する外側カーカス部と車幅方向内側に位置する内側カーカス部とに分割されるときに、前記外側カーカス部の引張強力が前記内側カーカス部の引張強力よりも大きいことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記外側カーカス部と前記内側カーカス部とが相互に異なる材質を有することにより、前記外側カーカス部と前記内側カーカス部との引張強力の差が形成される請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. タイヤの車両装着時にて車幅方向外側に位置する前記ビードフィラーの径方向断面積が車幅方向内側に位置する前記ビードフィラーの径方向断面積よりも小さいことにより、車幅方向外側のサイドウォール部と車幅方向内側のサイドウォール部とのバネ特性が均一化される請求項1または2に記載の空気入りタイヤ。
  4. タイヤの車両装着時にて車幅方向外側に位置する前記ビードフィラーの高さが車幅方向内側に位置する前記ビードフィラーの高さよりも小さいことにより、車幅方向外側のサイドウォール部と車幅方向内側のサイドウォール部とのバネ特性が均一化される請求項1〜3のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記外側カーカス部と前記内側カーカス部とがトレッド部センター領域にてタイヤ幅方向に分離されて配置される請求項1〜4のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記外側カーカス部と前記内側カーカス部との隙間Waが前記ベルト層のベルト最大幅Wに対して0.20≦Wa/W≦0.90の範囲内にある請求項5に記載の空気入りタイヤ。
  7. 前記外側カーカス部と前記内側カーカス部とがトレッド部センター領域にて重ね合わされて配置される請求項1〜4のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
  8. 前記外側カーカス部と前記内側カーカス部との重ね合わせ部の幅Wbが前記ベルト層のベルト最大幅Wに対して0.20≦Wb/W≦0.95の範囲内にある請求項7に記載の空気入りタイヤ。
  9. 前記外側カーカス部の巻き上げ高さが前記内側カーカス部の巻き上げ高さよりも大きい請求項1〜8のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
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