JP2001187512A - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ

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JP2001187512A
JP2001187512A JP37470699A JP37470699A JP2001187512A JP 2001187512 A JP2001187512 A JP 2001187512A JP 37470699 A JP37470699 A JP 37470699A JP 37470699 A JP37470699 A JP 37470699A JP 2001187512 A JP2001187512 A JP 2001187512A
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Iwao Suzuki
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C9/00Reinforcements or ply arrangement of pneumatic tyres
    • B60C9/02Carcasses
    • B60C9/0207Carcasses comprising an interrupted ply, i.e. where the carcass ply does not continuously extend from bead to bead but is interrupted, e.g. at the belt area, into two or more portions of the same ply

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Tires In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 製品寸法をJATMA 規格内に収め低転がり抵抗
性保持との下で操縦安定性能向上と乗心地性能向上・車
内騒音性能向上とを両立させることが可能な空気入りタ
イヤを提供する。 【解決手段】 カーカスはベルトの配置領域内のプライ
に1箇所以上のコード分断部を有し、分断部のタイヤ軸
方向合計幅はベルト最大幅の90%以下であるタイヤの適
用リムとの組立体に最高空気圧を充てんしたタイヤ寸法
は、金型のキャビティ寸法との間で、タイヤ外径が金型
キャビティ最大外径より4mm以上大きい関係及びタイヤ
断面幅が適用リム幅と同じ金型足幅の下でタイヤ断面幅
に当たる金型キャビテイ最大幅の1.03倍以上の関係の少
なくとも一方の関係を満たす。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、空気入りタイ
ヤ、より詳細には乗用車用空気入りラジアルタイヤに関
し、特に、低転がり抵抗性能を保持した上で高度な操縦
安定性能と優れた乗心地性能・車内低騒音性能とを両立
させた空気入りタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】空気入りタイヤ、中でも乗用車用空気入
りラジアルタイヤには、操縦安定性能、乗心地性能、車
内騒音性能(特に耐ロードノイズ性能、以下この性能を
指す)及び転がり抵抗性能など多岐にわたる性能が全て
高度に優位であることが求められいる。しかも、この要
求度合いは近年益々高まる一方である。
【0003】上記の個々の性能に対する改善・向上手段
はこれまでに相当なレベルまで確立されている。例え
ば、操縦安定性能向上には、コーナリングパワーの確
保、タイヤの有効部位の剛性向上、トレッドゴムのヒス
テリシスロスの増大などの手段が確立されている。乗心
地性能・車内騒音性能の向上にはタイヤの剛性低減など
の手段が適用され、また、タイヤ軽量化や低転がり抵抗
性能などにはタイヤ各部のゲージ低減やトレッドゴムの
ヒステリシスロス低減などの手段の確立などである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のように
個別性能の向上には有効な手段も、二つ以上の性能を同
時に向上させようとすると、必ずしも合致しないことが
多い。例えば、操縦安定性能向上と乗心地性能・車内騒
音性能向上との両立においては、改善手段が全く逆であ
る。すなわち、操縦安定性能向上手段の適用は乗心地性
能・車内騒音性能を低下させ、乗心地性能・車内騒音性
能向上手段の適用は操縦安定性能を低下させることに繋
がる。従って、この場合の性能両立手段は、せいぜいト
レッド部のゴムゲージの調整範囲内に留めざるを得ず、
これでは目指す効果を達成することができない。
【0005】操縦安定性能向上と乗心地性能・車内騒音
性能向上との両立は重要課題であるから、これまでに得
た知見を基に種々研究を重ねた結果、ベルト内方に位置
するカーカスプライのコードを伸び易くすることが、上
記性能の両立に極めて有効であることを解明した。
【0006】しかし、実用化の研究を進めた結果、次の
ような実際上の不具合を見出した。すなわち、コードが
伸び易いカーカスプライ部材を採用したグリーンタイヤ
(未加硫タイヤ)に加硫成型を施したタイヤは、従来の
コードが伸び難いカーカスプライを備えるタイヤに比
し、製品寸法が著しく大きくなる。ときには、JATM
A YEAR BOOK(日本自動車タイヤ協会規格)
がタイヤ毎に定める新品寸法の総幅最大の値(mm)及
び最大外径の値の少なくとも一方の値を超えるタイヤも
製造されることもある。
【0007】商品としてのタイヤは、上記規格で定める
寸法内に収める必要があるのは勿論であり、製造上の
「ばらつき」を考慮すれば、外径は規格中心値に設定
し、総幅最大は規格値よりかなり小さい値に設定しなけ
ればならない。しかも、コードが伸び易いカーカスプラ
イ部材を用いたタイヤは、寸法の「ばらつき」が従来タ
イヤに比しかなり大きく、寸法制御も困難である。
【0008】以上述べたところを纏めると、操縦安定性
能向上と乗心地性能・車内騒音性能向上とを両立させる
ため、製品タイヤとしてはカーカスプライコードを伸び
易くすることが必要である反面、製造上はグリーンタイ
ヤにおけるカーカスプライ部材のコードを伸び難くする
ことが必要となる。
【0009】従って、この発明の請求項1〜4に記載し
た発明は、低転がり抵抗性能を保持した上で、グリーン
タイヤではカーカスプライ部材をコードに沿って伸び難
くし、製品タイヤではカーカスプライコードを伸び難く
するカーカスプライ構成を与え、これにより寸法の安定
性を確保すると共に、操縦安定性能向上と乗心地性能向
上・車内騒音性能向上とを両立させることが可能な空気
入りタイヤを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明の請求項1に記載した発明は、一対のビー
ド部及び一対のサイドウォール部と、トレッド部とを有
し、各ビード部内に埋設したビードコアからトレッド部
に向け延びる1プライ以上のラジアル配列コードのゴム
被覆になるカーカスと、カーカスの外周でトレッド部を
強化する2層のゴム被覆コード交差層のベルトとを備え
る空気入りタイヤにおいて、カーカスは、ベルトの配置
領域内のプライに1箇所以上のコード分断部を有し、該
コード分断部のタイヤ軸方向合計幅はベルト最大幅の9
0%以下の値を有し、上記カーカス構成を有するタイヤ
を適用リムに組付けた組立体に当該タイヤの最高空気圧
を充てんしたタイヤ寸法は、該タイヤを加硫成型する金
型のキャビティ寸法との間で、タイヤ外径が、金型キャ
ビティの最大外径に比し4mm以上大きい寸法を有する
相対関係及びタイヤ断面幅が、タイヤの適用リム幅と同
じ金型ビード部外側面形成幅の下で、タイヤ断面幅位置
に相当する金型キャビテイ最大幅の1.03倍以上の寸
法を有する相対関係の少なくとも一方の相対関係を満た
すことを特徴とする空気入りタイヤである。
【0011】ここに、請求項1に記載した適用リム及び
最高空気圧は、いずれもJATMAYEAR BOOK
(日本自動車タイヤ協会規格1999)で定めるタイヤ
毎の適用リム及び最高空気圧である。すなわち、適用リ
ムは、タイヤ種類及びタイヤサイズ毎に上記規格に記載
したリムを用いるものとし、最高空気圧は、同じく上記
規格に掲載している空気圧−負荷能力対応表の最高空気
圧(kPa)を用いるものとする。
【0012】また、請求項1に記載したタイヤ外径及び
断面幅も上記規格の一般情報の章に記載した用語の定義
に従う。また、金型ビード部外側面形成幅とは、適用リ
ムの一対のフランジ相互間の距離、すなわち両フランジ
の垂直面部分に当接する両ビード部外側垂直表面を形成
する金型面の間の距離を指す。
【0013】請求項1に記載した発明に関し、請求項2
に記載した発明のように、カーカスのプライコードは、
伸び率が2〜4%の範囲内の有機繊維コードからなり、
ベルトの2層のコードはスチールコードからなる。
【0014】請求項1、2に記載した発明に関し、請求
項3に記載した発明のように、カーカスは、トレッド部
の幅方向中央に1箇所のコード分断部を有し、該コード
分断部は、ベルト最大幅の20〜90%の範囲内の幅を
有する。
【0015】請求項3に記載した発明とは別に、請求項
1、2に記載した発明に関し、請求項4に記載した発明
のように、カーカスは、トレッド部の幅方向両側にそれ
ぞれ1箇所のコード分断部を有し、両分断部の合計幅
は、ベルト最大幅の5〜50%の範囲内にある。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
1〜図3に基づき説明する。図1は、この発明による空
気入りタイヤの回転軸線を含む平面による断面図であ
り、図2は、図1と同様に示すこの発明の別の空気入り
タイヤの断面図であり、図3は、図1、2に示すタイヤ
の加硫成型用金型の要部断面図である。
【0017】図1及び図2において、この発明の空気入
りタイヤ(以下タイヤという)1は乗用車用ラジアルタ
イヤに適合し、以下述べるタイヤ1はこのカテゴリに属
するものである。タイヤ1は、一対のビード部2及び一
対のサイドウォール部3と、トレッド部4とを有する。
また、タイヤ1は、各ビード部2内に埋設したビードコ
ア5からトレッド部4に向け延びるカーカス6と、カー
カス6の外周側でトレッド部を強化するベルト7とを備
える。
【0018】カーカス6は、1プライ以上のラジアル配
列コードのゴム被覆プライからなり、かつ、ビードコア
5の周りをタイヤ1の内側から外側に向け巻上げる折返
し部6tを有する。カーカス6のプライコードには、伸
び率が2〜4%の範囲内の従来の伸び難い有機繊維コー
ド、例えばポリエステルコード、ケブラーコードなどを
適用する。
【0019】ベルト7は、2層のゴム被覆コード交差層
を有する。ここに、コード交差層とは、タイヤ赤道面E
を挟んで互いにコードが交差する積層体をいう。この積
層体はスチールコード交差層が適合する。
【0020】ここに、カーカス6は、ベルト7の配置領
域内のプライに1箇所以上の分断部を有するものとす
る。図1は示すカーカス6は、トレッド部4の幅方向中
央に1箇所の分断部を有し、図2に示すカーカス6は、
トレッド部4の幅方向両側に2箇所の分断部を有する。
【0021】図1に示すカーカス6の分断部は、タイヤ
1断面にて点Pから点Qにわたる間の幅wを有し、この
幅wの分断部にカーカス6は存在しない。その一方、図
2に示すカーカス6の2箇所の分断部はそれぞれ、タイ
ヤ1断面にて、点P1 から点Q1 にわたる間の幅w1
び点P2 から点Q2 にわたる間の幅w2 を有し、これら
の幅w1 及び幅w2 の分断部にカーカス6は存在しな
い。なお、図2に示すカーカス6は、点Q1 から点Q2
にわたる間に同じプライが存在する。
【0022】ここで、カーカス6の分断部の合計幅、す
なわち、図1に示すタイヤ1では幅w、図2に示すタイ
ヤ1では幅(w1 +w2 )が、ベルト7の最大幅Wb の
90%以下であることを要する。特に、幅wはベルト7
の最大幅Wb の20〜90%の範囲内、好ましくは30
〜70%の範囲内が適合し、幅(w1 +w2 )はベルト
7の最大幅Wb の5〜50%の範囲内、好ましくは5〜
20%の範囲内が適合する。
【0023】なお、図1及び図2において、符号8は空
気不透過性のインナーライナゴム(タイヤ1はチューブ
レスである)、符号9は硬質のビードフィラーゴムであ
る。
【0024】さて、この発明の特異な特徴を以下に述べ
る。すなわち、ここで図3を合わせ参照し、上述したカ
ーカス6の構成を有するタイヤ1を前述した適用リム1
0(二点鎖線で示す)に組付けたタイヤ1とリム10と
の組立体に、前述したタイヤ1の最高空気圧を充てんし
たタイヤ寸法は、タイヤ1を加硫成型する金型20のキ
ャビティ21寸法との間で、次に述べる二つの相対関係
のうち少なくとも一つの相対関係を満たすものとする。
キャビティ21はタイヤ1の加硫成型用空洞である。
【0025】(1)タイヤ1の外径D(mm)は、金型
20のキャビティ21最大内径Dm(mm)に比し4m
m以上大きい寸法を有する相対関係。 (2)金型20が、タイヤ1の適用リム10の幅Wr と
同じビード部2外側面形成幅Wrmを有することを前提と
し、タイヤ断面幅SW(mm)は、タイヤ1の断面幅S
W位置Aに相当する金型20のキャビティ21最大幅S
Wm (mm)の1.03倍以上の寸法を有する相対関
係。
【0026】適用リム10の幅Wr は、一対のフランジ
10Fのうち垂直面部分の相互間距離である。また、金
型20のビード部2外側面形成幅Wrmは、両フランジ1
0Fの垂直面部分に当接する両ビード部2外側垂直表面
を形成する金型20の両面部分の間の距離である。通称
として、ビード部外側面形成幅Wrmはビード部足幅Wrm
と呼ばれている。なお、図3に示す符号eは、タイヤ赤
道面Eに一致する。
【0027】さて、タイヤの加硫成型に際し、金型がグ
リーンタイヤを噛み込むことがないようにグリーンタイ
ヤの形状寸法を定め、金型内に収容したグリーンタイヤ
は内面から高圧を加え、同時に高温度で加熱し、グリー
ンタイヤを金型キャビティ外面に押圧する。加硫成型を
完了し、金型から取出した直後の高温度タイヤには直ち
に所定内圧を充てんし、この状態を所定時間継続させ、
タイヤの形状安定を図る作業を実施する。これは、ポス
トキュアインフレーション(PCI)と呼ばれ、殆どの
タイヤに施される作業である。
【0028】このPCI工程を経て製品タイヤとなった
たとき、伸び難いカーカスプライコードを用いた従来の
タイヤでも、金型キャビティ外面形状に対し若干の寸法
増加を伴う形状変化を生じるものの、この変化量は極く
僅かであり、実用上支障をきたすことはない。
【0029】しかし、伸び易いカーカスプライコードを
用いたタイヤの形状変化量は著しく大きく、JATMA
規格が定める寸法上限値から外れるほど寸法が増加する
タイヤが出現するほどである。このときの形状変化は、
タイヤ構造により、断面幅の増加に比し外径がより大き
く増加する場合と、外径増加に比し断面幅がより大きく
増加する場合と、これら両者が共に著しく増加する場合
との三様がある。
【0030】カーカス6のプライに従来の伸び難い有機
繊維コードを適用し、かつ、ベルト7の配置領域内のプ
ライに1箇所以上の分断部を設けたタイヤ1にも、PC
Iの後に、伸び易いカーカスプライコードを用いたタイ
ヤと同様に大きな寸法増加を伴う形状変化が生じる。
【0031】しかし、先に述べたように、タイヤ1の最
高空気圧を充てんしたタイヤ寸法が、金型20のキャビ
ティ21寸法との間で、(1)項記載の相対関係及び
(2)項記載の相対関係のうち少なくとも一つの相対関
係を満たすように、予め金型20のキャビティ21寸法
を設定することにより、最高空気圧を充てんしたときの
タイヤ1の外径D及び断面幅SWは、製造上の「ばらつ
き」を見込んだ上で、随意の寸法とすることができる。
例えば、外径DはJATMA規格の中心値近傍とし、断
面幅SWはJATMA規格に対し余裕を見込んだ安全な
寸法とするなどである。
【0032】また、ベルト7の配置領域内に存在するカ
ーカス6のプライに1箇所以上の分断部を設けること
で、通常の使用における内圧充てん下で、従来の縦横そ
れぞれのばね定数を保持しつつ、動的減衰性能が向上す
る。すなわち、操縦安定性能などの性能は高度なレベル
を保持しつつ、変動荷重の伝達特性を改善することがで
きるということである。換言すれば、操縦安定性能向上
と乗心地性能・車内騒音性能向上とを両立させることが
可能となる。また、カーカス6の分断部の分だけタイヤ
軽量化に寄与し、これは低転がり抵抗性の向上に繋が
る。
【0033】
【実施例】乗用車用ラジアルプライタイヤで、サイズが
195/65R15であり、図3に示す金型20を用
い、図1及び図2に示す構成を有するグリーンタイヤに
加硫成型を施した実施例1のタイヤ(図1に示すカーカ
ス6の構成を有する)と、実施例2のタイヤ(図2に示
すカーカス6の構成を有する)とを準備した。カーカス
6のプライには、伸び率が4%のポリエステルコードを
適用し、ベルト7には2層のスチールコード交差層を適
用した。
【0034】各実施例タイヤを評価するため、従来の金
型を用い、図1に示す構成を有するグリーンタイヤに加
硫成型を施した比較例タイヤと、一対のビードコア相互
間にわたり連続して延びるカーカスプライ構成を有し、
このグリーンタイヤに従来タイプの金型で加硫成型を施
した、操縦安定性能に優れる従来例タイヤとを準備し
た。比較例タイヤ及び従来例タイヤは、これらを除く他
を全て実施例タイヤに合わせた。各タイヤの加硫成型に
用いた金型キャビティ21の最大外径Dm (mm)及び
最大幅SWm と、製品タイヤの要部諸元とを表1に示
す。
【0035】
【表1】
【0036】まず、各タイヤを供試タイヤとして、各タ
イヤを適用リム10のうち標準リム(JATMA規格に
従う)の6JJに組付け、これに200kPa の内圧を充て
んし、24時間放置後の外径D(mm)及び断面幅(m
m)を測定し、これらの値を表1に記載した。
【0037】また、これらの測定寸法は、JATMA規
格で規定する新品寸法の外径627〜643mm及び総
幅最大209mmに照らし合わせ、かつ、製造上の「ば
らつき」を考慮に入れ、規格寸法に対する判定として、
合格は○印を、不合格は×印を表1に記載した。なお各
タイヤの総幅(模様又は文字など全てを含む幅、JAT
MA規格に従う)と断面幅とは一致する。さらにタイヤ
のみの重量も測定し、測定結果は従来例を100とする
指数を表1に記載した。値が小さいほど軽量であること
を示す。
【0038】以上の測定の他、以下の6種類のテストを
実施した。 (1)転がり抵抗の測定:ドラムにより転がり抵抗を測
定し、この抵抗値を負荷荷重で除した転がり抵抗係数
を、従来例タイヤを100とする指数であらわし、これ
を表1に記載した。値が大なるほど良い。
【0039】(2)縦ばね定数及び横ばね定数の測定:
静荷重試験機の平板に各供試タイヤを押圧し、縦ばね定
数は、タイヤへの負荷荷重と撓みとの線図を得、横ばね
定数は、平板をタイヤ回転軸方向へ移動させたときの力
と移動量との線図を得、これら線図からそれぞれの定数
を求める。これらの結果は、従来例タイヤを100とす
る指数であらわし、表1に記載した。値が大なるほどば
ね定数が大きい。
【0040】(3)操縦安定性能及び乗心地性能のテス
ト:普通乗用車の4輪に各供試タイヤを装着し、テスト
コース上を走行し、テストドライバのフィーリングによ
る評点付けを行う。評点付けは、従来例タイヤを基準
(ゼロ)とする相対法によるものとし、従来タイヤの基
準に対し加点(プラス点)、減点(マイナス点)を加え
るものである。評点を表1に示す。プラスの値が大きい
ほど良い。
【0041】(4)車内騒音テスト:騒音計を用い、前
部座席上のマイクから入力されるオーバーオールの騒音
レベル(dB(A) )を計測し、従来例タイヤの騒音レベ
ルとの差(dB(A) )を算出する。騒音レベル差(dB
(A) )を表1に示す。マイナスの値が大きいほど低騒音
である。
【0042】表1に示す結果から、まず、製品寸法に関
し、比較例タイヤが規格寸法に対し余裕が殆ど無く、
「ばらつき」を考慮にいれると規格外タイヤとなる可能
性があるのに対し、各実施例タイヤは、従来例タイヤと
同様に外径はほぼ規格中心値を示し、断面幅は総幅に対
し十分な余裕があることが分かる。タイヤ重量に関し、
各実施例タイヤは従来例タイヤ以下であり、低転がり抵
抗性に優れることを示唆している。
【0043】次に、実車テストによる各種性能につい
て、各実施例タイヤは、操縦安定性能に優れる従来例タ
イヤと同等レベルの性能を保持した上で、従来例タイヤ
と対比して、低転がり抵抗性、乗心地性能及び車内騒音
性能が向上していることが分かる。これに対し比較例タ
イヤは、低転がり抵抗性及び車内騒音に関しては最良の
結果を示す一方で、縦横ばね定数が低下する結果、操縦
安定性能も大幅に低下し、この点と上記の規格寸法問題
とから実用性に欠ける。
【0044】
【発明の効果】この発明の請求項1〜4に記載した発明
によれば、ベルトの配置領域内にカーカスプライに分断
部を設け、かつ、グリーンタイヤの加硫成型に用いる金
型を適正化することにより、JATMA規格の設定寸法
を十分にクリヤすることができる一方で、優れた低転が
り抵抗性を保持した上で、操縦安定性能向上と乗心地性
能向上・車内騒音性能向上とを両立させることが可能な
空気入りタイヤを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明による空気入りタイヤの断面図であ
る。
【図2】 この発明による別の空気入りタイヤの断面図
である。
【図3】 図1、2に示す空気入りタイヤの加硫成型用
金型の説明用断面図である。
【符号の説明】 1 タイヤ 2 ビード部 3 サイドウォール部 4 トレッド部 5 ビードコア 6 カーカス 7 ベルト 8 インナーライナゴム 9 ビードフィラーゴム 10 適用リム 10F フランジ 20 金型 21 キャビティ E タイヤ赤道面 Wb ベルト最大幅 w、w1 、w2 分断部幅 P、Q、P1 、Q1 、P2 、Q2 カーカス分断部端 A 断面幅位置 SW 断面幅 Wr リム幅 D タイヤ外径 SWm キャビティ最大幅 Wrm 足幅 Dm キャビティ最大外径

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対のビード部及び一対のサイドウォー
    ル部と、トレッド部とを有し、各ビード部内に埋設した
    ビードコアからトレッド部に向け延びる1プライ以上の
    ラジアル配列コードのゴム被覆になるカーカスと、カー
    カスの外周でトレッド部を強化する2層のゴム被覆コー
    ド交差層のベルトとを備える空気入りタイヤにおいて、 カーカスは、ベルトの配置領域内のプライに1箇所以上
    のコード分断部を有し、該コード分断部のタイヤ軸方向
    合計幅はベルト最大幅の90%以下の値を有し、 上記カーカス構成を有するタイヤを適用リムに組付けた
    組立体に当該タイヤの最高空気圧を充てんしたタイヤ寸
    法は、該タイヤを加硫成型する金型のキャビティ寸法と
    の間で、タイヤ外径が、金型キャビティの最大外径に比
    し4mm以上大きい寸法を有する相対関係及びタイヤ断
    面幅が、タイヤの適用リム幅と同じ金型ビード部外側面
    形成幅の下で、タイヤ断面幅位置に相当する金型キャビ
    テイ最大幅の1.03倍以上の寸法を有する相対関係の
    少なくとも一方の相対関係を満たすことを特徴とする空
    気入りタイヤ。
  2. 【請求項2】 カーカスのプライコードは、伸び率が2
    〜4%の範囲内の有機繊維コードからなり、ベルトの2
    層のコードはスチールコードからなる請求項1に記載し
    たタイヤ。
  3. 【請求項3】 カーカスは、トレッド部の幅方向中央に
    1箇所のコード分断部を有し、該コード分断部は、ベル
    ト最大幅の20〜90%の範囲内の幅を有する請求項1
    又は2に記載したタイヤ。
  4. 【請求項4】 カーカスは、トレッド部の幅方向両側に
    それぞれ1箇所のコード分断部を有し、両分断部の合計
    幅は、ベルト最大幅の5〜50%の範囲内にある請求項
    1又は2に記載したタイヤ。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010115912A (ja) * 2008-11-14 2010-05-27 Yokohama Rubber Co Ltd:The 空気入りタイヤの製造方法
JP2010260377A (ja) * 2009-04-30 2010-11-18 Yokohama Rubber Co Ltd:The 空気入りタイヤ
JP2011251646A (ja) * 2010-06-03 2011-12-15 Yokohama Rubber Co Ltd:The 空気入りタイヤ
JP2014520729A (ja) * 2011-07-22 2014-08-25 コンパニー ゼネラール デ エタブリッスマン ミシュラン 軽量タイヤ
US20220266636A1 (en) * 2021-02-25 2022-08-25 Toyo Tire Corporation Pneumatic tire

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