JP5252096B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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    • B60C2005/147Inflatable pneumatic tyres or inner tubes without separate inflatable inserts, e.g. tubeless tyres with transverse section open to the rim with impervious liner or coating on the inner wall of the tyre characterised by the joint or splice

Description

本発明は、空気入りタイヤに関する。
更に詳しくは、カーカス層の内側にタイゴムシートを介して、熱可塑性樹脂を主成分とするフィルムからなるインナーライナーをタイヤに内貼りし、前記フィルムのタイヤ周方向端部がタイヤ幅方向にわたってタイゴムを介して重なっているラップスプライス部を有してなる空気入りタイヤにおいて、該空気入りタイヤの走行を開始した後、前記スプライスされたインナーライナーのスプライス部分付近においてクラックが発生することがなく、耐久性に優れた空気入りタイヤに関するものである。
近年、熱可塑性樹脂を主成分とするフィルムを空気入りタイヤのインナーライナーに使用するという提案がされ、検討されている(特許文献1)。
この熱可塑性樹脂を主成分とするフィルムを、実際に空気入りタイヤのインナーライナーに使用するにあたっては、通常、熱可塑性樹脂を主成分とするフィルムと該フィルムと加硫接着されるタイゴムシートの積層体シートを、タイヤ成形ドラムに巻き付けてラップスプライスして、タイヤの加硫成形工程に供するという製造手法がとられる。
しかし、ロール状の巻き体をなして巻かれた、該熱可塑性樹脂を主成分とするフィルムとタイゴムシートとからなる積層体シートを、該ロール状巻き体から所要の長さ分を引き出して切断し、タイヤ成形ドラムに巻き付けて該ドラム上などにおいてラップスプライスし、更に加硫成形をしてタイヤを製造したとき、タイヤ走行開始後にインナーライナーを構成している熱可塑性樹脂を主成分とするフィルムと、該熱可塑性樹脂を主成分とするフィルムと加硫接着されたタイゴムシートとが剥離してしまう場合があった。
これを図で説明すると、図3(a)に示したように、熱可塑性樹脂を主成分とするフィルム2とタイゴム層3とからなる積層体シート1は、刃物などで所要サイズ(長さ)に切断されて、タイヤ成形ドラム上にて、その両端部にラップスプライス部Sを設けて環状を成すようにして重ね合わされラップスプライスされる。なお、該積層体シート1は、1枚の使用のときは、その両端部がラップスプライスされて環状を成すように形成され、あるいは複数枚の使用のときは、それら相互の端部同士がラップスプライスされて繋ぎ合わされ全体で一つの環状を成すように形成される場合などがある。
そして、更にタイヤの製造に必要なパーツ材(図示せず)が巻かれ、ブラダーで加硫成形される。加硫成形後においては、図3(b)にモデル図で示したように、熱可塑性樹脂を主体としたフィルム2がインナーライナー層10を成し、ラップスプライス部S付近では、熱可塑性樹脂を主成分とするフィルム2が、露出している部分とタイゴム層の中に埋設している部分が形成されている。図3上、上の方がタイヤ内腔側である。
すなわち、該フィルム2のタイヤ周方向端部がタイヤ幅方向にわたってタイゴムを介して重なっているラップスプライス部Sを有し、該ラップスプライス部Sはタイヤ幅方向にわたって存在して空気入りタイヤTが形成されている(図4)。
そして、上述した熱可塑性樹脂を主成分とするフィルム2と、該フィルム2と加硫接着されたタイゴムシート3とが剥離してしまう現象は、特に、図3(b)で示した熱可塑性樹脂を主成分とするフィルム2が露出していてかつその先端部付近4などにおいて発生し、まずクラックが発生し、それがさらに進んでシートの剥離現象へと進行していく。
特開2009−241855号公報
本発明の目的は、上述したような点に鑑み、カーカス層の内側にタイゴムシートを介して、熱可塑性樹脂を主成分とするフィルムからなるインナーライナーをタイヤに内貼りし、前記フィルムのタイヤ周方向端部がタイヤ幅方向にわたってタイゴムを介して重なっているラップスプライス部を有してなる空気入りタイヤにおいて、空気入りタイヤの走行を開始した後、インナーライナー層のラップスプライス部分付近においてクラックを発生することがなく耐久性に優れたタイヤを提供することにある。
上述した目的を達成する本発明の空気入りタイヤは、以下の(1)の構成を有する。
(1)カーカス層の内側にタイゴムシートを介して、熱可塑性樹脂を主成分とするフィルムからなるインナーライナーをタイヤに内貼りし、前記フィルムのタイヤ周方向端部がタイヤ幅方向にわたってタイゴムを介して重なっているラップスプライス部を有してなる空気入りタイヤにおいて、該ラップスプライス部のタイヤ内腔側の前記フィルムが該ラップスプライス部よりも手前でタイヤ幅方向にわたって一部もしくは全部が薄くなっている部分を有することを特徴とする空気入りタイヤ。
かかる本発明の空気入りタイヤにおいて、以下の(2)〜(3)のいずれかの構成からなることが好ましい。
(2)前記ラップスプライス部の周方向オーバーラップ長さが3〜30mmであり、前記フィルムの薄くなっている部分のタイヤ周方向長さが0.1〜10mm、該フィルムの薄くなっている部分の厚さが、該フィルムの厚さの20〜80%であることを特徴とする上記(1)記載の空気入りタイヤ。
(3)前記ラップスプライス部よりも手前で前記フィルムがタイヤ幅方向にわたって一部薄くなっていて、該薄くなっている一部分が、タイヤ子午線断面上で、少なくともベルト端部からビードフィラー部先端の間に存在していることを特徴とする上記(1)または(2)記載の空気入りタイヤ。
請求項1にかかる本発明によれば、タイヤ走行開始後に、インナーライナーを成している熱可塑性樹脂を主成分とするフィルムと該熱可塑性樹脂を主成分とするフィルムと加硫接着されたタイゴムシートとが、相互間で剥離することがなく、優れた走行耐久性を有する空気入りタイヤが提供される。
請求項2〜請求項3のいずれかにかかる本発明の空気入りタイヤによれば、上記請求項1にかかる本発明の効果を有するとともに、その効果をより確実にかつより効果的に得ることができる。
ラップスプライス部のタイヤ内腔側のフィルムが、ラップスプライス部よりも手前でタイヤ幅方向にわたって一部もしくは全部が薄くなっている部分を有する本発明の空気入りタイヤの1実施例をモデル的に示したものであり、(a)はラップスプライス部付近の側面断面図、(b)はその平面図である。 (a)〜(c)は、いずれも、本発明の空気入りタイヤの他の実施例をモデル的に示したものでありラップスプライス部付近の側面断面図である。 (a)は、熱可塑性樹脂を主成分とするフィルム2と、該熱可塑性樹脂を主成分とするフィルムと加硫接着するゴム3を積層した積層体シート1を所定長さで切断し、タイヤ成形ドラムに巻き付けて、該積層体シート1の両端部をラップスプライスした状態を示すモデル図であり、(b)は、(a)に示した状態で加硫成形した後の状態を示したモデル図である。 本発明にかかる空気入りタイヤの形態の1例を示した一部破砕斜視図である。 本発明にかかる空気入りタイヤを説明するタイヤ子午線方向の断面図であり、タイヤ幅方向Eにおいて全幅にわたりオーバーラップスプライス部が存在する中で、インナーライナーを成す熱可塑性樹脂を主成分とするフィルムに、少なくとも、ラップスプライス部の手前で薄い部分を設けることが好ましい箇所をモデル的に示したものである。
以下、更に詳しく本発明の空気入りタイヤについて、説明する。
本発明の空気入りタイヤは、図1に示したように、カーカス層(図示せず。図4で14)の内側にタイゴムシート3を介して、熱可塑性樹脂を主成分とするフィルム2からなるインナーライナー10をタイヤに内貼りし、該フィルム2のタイヤ周方向端部がタイヤ幅方向にわたってタイゴム3′を介して重なっているラップスプライス部Sを有してなる空気入りタイヤにおいて、該ラップスプライス部Sのタイヤ内腔側のフィルム2が該ラップスプライス部Sよりも手前でタイヤ幅方向にわたって一部もしくは全部が薄くなっている部分5を有することを特徴とする。
本発明者らは、従来方法によるものの不都合点であるインナーライナー10を成している熱可塑性樹脂を主成分とするフィルム2と、該熱可塑性樹脂を主成分とするフィルムと加硫接着されたタイゴムシート3とが相互間で剥離する原因について種々検討した結果、以下の知見を得た。
すなわち、上述の積層体シート1を、通常の方法で準備した場合、図3(a)、(b)に示した積層体シート1の両端のラップスプライス部S付近では、上下に存在する剛性の大きな熱可塑性樹脂を主成分とするフィルム2に上下を挟まれたタイゴム3′に大きな応力が発生し、そのため、熱可塑性樹脂を主成分とするフィルム2の先端部付近4などにおいてクラックの発生や、さらに該クラックが大きくなって剥離が発生すると考えられるものであった。
これに対して、本発明の空気入りタイヤにおいては、図1に示したように、ラップスプライス部Sのタイヤ内腔側のフィルム2が、該ラップスプライス部Sよりも手前でタイヤ幅方向E−Eにわたって一部もしくは全部が薄くなっている部分5を有するものである。
積層体シート1を所定長さに切断して準備するに際して、熱可塑性樹脂を主成分とするフィルム2として、ラップスプライス部Sよりも手前側で、タイヤ幅方向E−Eにわたって一部もしくは全部が薄くなっている部分5を有するものを準備するのである。
このように、ラップスプライス部Sよりも手前側で、タイヤ幅方向E−Eにわたって一部もしくは全部が薄くなっている部分5を設けることにより、該厚さが薄い部分5でたわみやすくなり、めくれの発生を著しく緩和することができ、耐久性に優れた空気入りタイヤを得ることができる。このことが、タイヤ使用の開始後に、該熱可塑性樹脂を主成分とするフィルム2と加硫接着されたタイゴムシート3との間で互いの剥離現象を起こすことを防止するのに顕著な効果を発揮する。
該薄くなっている部分5を設ける位置は、ラップスプライス部Sよりも手前側で設けることが肝要である。熱可塑性樹脂を主成分とするフィルム2を、重なり合っているラップスプライス部Sに設けた場合には、図面上、下側にある熱可塑性樹脂を主成分とするフィルム2に抑えられるので、たわみ難く、上述した本発明のめくれの発生を緩和するという効果は得られ難い。
本発明の空気入りタイヤにおいて、好ましくは、図1に示したように、ラップスプライス部Sの周方向オーバーラップ長さLが3〜30mmであり、フィルム2の薄くなっている部分5のタイヤ周方向長さWは0.1〜10mm、該フィルム2の薄くなっている部分5の厚さtが、該フィルム2の厚さTの20〜80%であることが好ましい。
ラップスプライス部Sの周方向オーバーラップ長さLが3mmよりも小さいと、スプライス部としての繋ぎ効果を発揮することが難しく、また、ラップスプライス部Sの周方向オーバーラップ長さLが30mmよりも大きいとタイヤのユニフォミティが悪化するので好ましくない。また、フィルム2の薄くなっている部分5のタイヤ周方向長さWが0.1mm未満であると、当該部分を精度良く製作する加工が難しいので好ましくない。一方、該Wが10mmよりも大きい場合には、効果がそれに見合った分、より向上するとは言えず、むしろ、インナーライナーとして空気透過防止性能の低下が懸念されるので、好ましくない。フィルム2の薄くなっている部分5のタイヤ周方向長さWのより好ましい範囲は、1〜5mmである。
なお、上述のラップスプライス部Sの周方向オーバーラップ長さL、フィルム2の薄くなっている部分5のタイヤ周方向長さWの各値と、フィルム2の薄くなっている部分5の位置関係は、図2(a)〜(c)に各種形態毎に図示したように、「ラップスプライス部Sの周方向オーバーラップ長さL」は、フィルム2の薄くなっている部分5の位置に関わらずに、フィルム2の端部どおしが重なっている部分の周方向長さをいう。また、フィルム2の薄くなっている部分5のタイヤ周方向長さWは、「フィルム2が、ラップスプライス部よりも手前で、タイヤ幅方向にわたって一部もしくは全部が薄くなっている部分」のタイヤ周方向長さを特定するのが本発明の技術思想であるので、
(a)フィルム2の薄くなっている部分5がラップスプライス部Sに一部かかって存在する場合には、ラップスプライス部Sにかかっている部分を除外した長さ(図2(a))、
(b)フィルム2の薄くなっている部分5がラップスプライス部Sにかかることなく存在する場合には、フィルム2の薄くなっている部分5の全長さ(図2(b))、
あるいは、
(c)フィルム2の薄くなっている部分5が、フィルム2の薄くなっている部分5がラップスプライス部Sにかかっているもの、かかっていないものなど、複数が存在する場合には、ラップスプライス部Sにかかることなく存在するもの(かかることなく存在する一部の部分)だけを合計した合計長さ(図2(c)で、W1+W2)、
を、それぞれいうものである。
図4は、本発明にかかる空気入りタイヤの形態の1例を示した一部破砕斜視図である。
空気入りタイヤTは、トレッド部11の左右にサイドウォール部12とビード部13を連接するように設けている。そのタイヤ内側には、タイヤの骨格たるカーカス層14が、タイヤ幅方向には左右のビード13、13間に跨るように設けられている。トレッド部11に対応するカーカス層4の外周側にはスチールコードからなる2層のベルト層15が設けられている。矢印Eはタイヤ幅方向を示し、矢印Xはタイヤ周方向を示している。カーカス層14の内側には、インナーライナー層10が配され、そのラップスプライス部Sがタイヤ幅方向に延びて存在している。
本発明にかかる空気入りタイヤでは、タイヤ内周面上でこのラップスプライス部S付近で従来は生じやすかったクラックの発生、インナーライナー10を形成している熱可塑性樹脂を主体とするシート2とタイゴム層3の間のクラックの発生、剥離の発生が抑制されて耐久性が著しく向上するものである。ラップスプライス部Sの重なり長さLは、タイヤサイズにもよるが、好ましくは5〜10mm程度である。
オーバーラップによるスプライス部Sは、タイヤ全幅にわたり存在するが、そのスプライス部の全幅にわたりフィルム2の薄くなっている部分5が設けられている必要はなく、タイヤ幅方向で、少なくとも、図5においてZで示した、「幅がより大きいベルト15bの端部からビードフィラー16の先端部までの間の領域」には、少なくとも存在していることが好ましい。特に、ショルダー部付近は走行中、変形が大きく、そのため、タイゴムのクラックや剥がれが生じやすく、サイドウォール部も含めて、少なくとも上記領域Z内に設けられることが好ましい。すなわち、タイヤ全幅方向にわたりフィルム2の薄くなっている部分5が連続して延在する必要はなく、タイヤ幅方向の一部分だけに存在してもよい。存在する場合、好ましくは、「幅がより大きいベルト15bの端部からビードフィラー16の先端部までの間の領域Z」内に少なくとも存在することが好ましいものである。
本発明でインナーライナーを成す「熱可塑性樹脂を主成分とするフィルム」とは、代表的には、熱可塑性樹脂からなるか、あるいは熱可塑性樹脂を主成分として維持しつつ該樹脂にエラストマーをブレンドした熱可塑性樹脂組成物からなるフィルムをいう。後者の場合であっても主成分は熱可塑性樹脂とするものであり、熱可塑性樹脂を主成分とするフィルムは、ゴム100%のシートなどと比較して、一般に剛性が大きいという特質を有するものである。
それ故に、上述した本発明の構成として、インナーライナーのスプライス部付近を保護することが、空気入りタイヤの寿命を長くする上で重要なものである。
本発明で用いることのできる熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリアミド系樹脂〔例えば、ナイロン6(N6)、ナイロン66(N66)、ナイロン46(N46)、ナイロン11(N11)、ナイロン12(N12)、ナイロン610(N610)、ナイロン612(N612)、ナイロン6/66共重合体(N6/66)、ナイロン6/66/610共重合体(N6/66/610)、ナイロンMXD6(MXD6)、ナイロン6T、ナイロン9T、ナイロン6/6T共重合体、ナイロン66/PP共重合体、ナイロン66/PPS共重合体〕及びそれらのN−アルコキシアルキル化物、例えば、ナイロン6のメトキシメチル化物、ナイロン6/610共重合体のメトキシメチル化物、ナイロン612のメトキシメチル化物、ポリエステル系樹脂〔例えば、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンイソフタレート(PEI)、PET/PEI共重合体、ポリアリレート(PAR)、ポリブチレンナフタレート(PBN)、液晶ポリエステル、ポリオキシアルキレンジイミドジ酸/ポリブチレンテレフタレート共重合体などの芳香族ポリエステル〕、ポリニトリル系樹脂〔例えば、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメタクリロニトリル、アクリロニトリル/スチレン共重合体(AS)、(メタ)アクリロニトリル/スチレン共重合体、(メタ)アクリロニトリル/スチレン/ブタジエン共重合体〕、ポリメタクリレート系樹脂〔例えば、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリメタクリル酸エチル〕、ポリビニル系樹脂〔例えば、酢酸ビニル、ポリビニルアルコール(PVA)、ビニルアルコール/エチレン共重合体(EVOH)、ポリ塩化ビニリデン(PDVC)、ポリ塩化ビニル(PVC)、塩化ビニル/塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニリデン/メチルアクリレート共重合体、塩化ビニリデン/アクリロニトリル共重合体(ETFE)〕、セルロース系樹脂〔例えば、酢酸セルロース、酢酸酪酸セルロース〕、フッ素系樹脂〔例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニル(PVF)、ポリクロルフルオロエチレン(PCTFE)、テトラフロロエチレン/エチレン共重合体〕、イミド系樹脂〔例えば、芳香族ポリイミド(PI)〕等を好ましく用いることができる。
また、本発明で使用できる「熱可塑性樹脂を主体とする熱可塑性樹脂組成物」の例を構成できる熱可塑性樹脂とエラストマーは、熱可塑性樹脂については上述のものを使用できる。エラストマーとしては、例えば、ジエン系ゴム及びその水添物〔例えば、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、エポキシ化天然ゴム、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR、高シスBR及び低シスBR)、ニトリルゴム(NBR)、水素化NBR、水素化SBR〕、オレフィン系ゴム〔例えば、エチレンプロピレンゴム(EPDM、EPM)、マレイン酸変性エチレンプロピレンゴム(M−EPM)、ブチルゴム(IIR)、イソブチレンと芳香族ビニル又はジエン系モノマー共重合体、アクリルゴム(ACM)、アイオノマー〕、含ハロゲンゴム〔例えば、Br−IIR、CI−IIR、臭素化イソブチレン−p−メチルスチレン共重合体(BIMS)、クロロプレンゴム(CR)、ヒドリンゴム(CHR)、クロロスルホン化ポリエチレンゴム(CSM)、塩素化ポリエチレンゴム(CM)、マレイン酸変性塩素化ポリエチレンゴム(M−CM)〕、シリコンゴム〔例えば、メチルビニルシリコンゴム、ジメチルシリコンゴム、メチルフェニルビニルシリコンゴム〕、含イオウゴム〔例えば、ポリスルフィドゴム〕、フッ素ゴム〔例えば、ビニリデンフルオライド系ゴム、含フッ素ビニルエーテル系ゴム、テトラフルオロエチレン−プロピレン系ゴム、含フッ素シリコン系ゴム、含フッ素ホスファゼン系ゴム〕、熱可塑性エラストマー〔例えば、スチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマー、エステル系エラストマー、ウレタン系エラストマー、ボリアミド系エラストマー〕等を好ましく使用することができる。
また、前記した特定の熱可塑性樹脂と前記した特定のエラストマーとの組合せでブレンドをするに際して、相溶性が異なる場合は、第3成分として適当な相溶化剤を用いて両者を相溶化させることができる。ブレンド系に相溶化剤を混合することにより、熱可塑性樹脂とエラストマーとの界面張力が低下し、その結果、分散層を形成しているエラストマーの粒子径が微細になることから両成分の特性はより有効に発現されることになる。そのような相溶化剤としては、一般的に熱可塑性樹脂及びエラストマーの両方または片方の構造を有する共重合体、あるいは熱可塑性樹脂又はエラストマーと反応可能なエポキシ基、カルボニル基、ハロゲン基、アミノ基、オキサゾリン基、水酸基等を有した共重合体の構造をとるものとすることができる。これらはブレンドされる熱可塑性樹脂とエラストマーの種類によって選定すればよいが、通常使用されるものには、スチレン/エチレン・ブチレンブロック共重合体(SEBS)及びそのマレイン酸変性物、EPDM、EPM、EPDM/スチレン又はEPDM/アクリロニトリルグラフト共重合体及びそのマレイン酸変性物、スチレン/マレイン酸共重合体、反応性フェノキシン等を挙げることができる。かかる相溶化剤の配合量には特に限定されないが、好ましくは、ポリマー成分(熱可塑性樹脂とエラストマーとの合計)100重量部に対して、0.5〜10重量部がよい。
また、熱可塑性樹脂とエラストマーをブレンドした熱可塑性樹脂組成物においては、特定の熱可塑性樹脂とエラストマーとの組成比は、特に限定されず、熱可塑性樹脂が主たる成分を成し、そのマトリクス中にエラストマーが不連続相として分散した構造をとるように適宜決めればよい。
本発明において、熱可塑性樹脂を主成分とするフィルムには、インナーライナーとしての必要特性を損なわれない範囲で相溶化剤などの他のポリマーを混合することができる。他のポリマーを混合する目的は、熱可塑性樹脂とエラストマーとの相溶性を改良するため、材料の成型加工性を良くするため、耐熱性向上のため、コストダウンのため等がある。これに用いられる材料としては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)、ABS、SBS、ポリカーボネート(PC)等を例示することができる。また、一般的にポリマー配合物に配合される充填剤(炭酸カルシウム、酸化チタン、アルミナ等)、カーボンブラック、ホワイトカーボン等の補強剤、軟化剤、可塑剤、加工助剤、顔料、染料、老化防止剤等をインナーライナーとしての必要特性を損なわない限り任意に配合することもできる。該熱可塑性樹脂組成物は、熱可塑性樹脂のマトリクス中にエラストマーが不連続相として分散した構造をとる。かかる構造をとることにより、インナーライナーに十分な柔軟性と連続相としての樹脂層の効果により十分な剛性を併せ付与することができると共に、エラストマーの多少によらず、成形に際し、熱可塑性樹脂と同等の成形加工性を得ることができるものである。
本発明で使用できる熱可塑性樹脂、エラストマーのヤング率は、特に限定されるものではないが、いずれも、好ましくは1〜500MPa、より好ましくは50〜500MPaにするとよい。
以下、実施例などにより、本発明の空気入りタイヤについて具体的に説明する。
なお、各評価特性の測定方法は、以下に記載の方法による。
(1)スプライス部の耐剥がれ性の評価:
ドラム試験機にて内圧120kPa、荷重7.24kN、速度81km/hで80時間走行試験をして後、各試験タイヤの内腔のインナーライナー層のスプライス部付近でのタイゴムの剥がれ、クラックの発生の有無の状況を観察して行った。
(2)空気漏れ性の評価:
内圧230kPaにてリム組み後、1ケ月放置して空気圧の漏れ率を算出した。評価は、従来例1のタイヤを100として指数で表示した。数値が大きいほど、耐空気漏れ性が優れており、5%で優位さありと判断した。
(3)ユニフォミティの評価:
JASO C−607−87に従いRFVを測定して評価をした。n数は10とし、従来例1のタイヤを100として指数で表示した。数値が大きいほどユニフォミティが優れていることを示している。
実施例1〜6、従来例1
試験タイヤとして、ベルト2層、カーカス2層のタイヤ構造を有するタイヤサイズ195/65R15 91H(15x6J)の試験タイヤを、各実施例、比較例ごとに各10本を作製した。
各試験タイヤにおいて、インナーライナーを形成する熱可塑性樹脂を主成分とするフィルムは、熱可塑性樹脂としてN6/66の厚さ130μmのフィルムを用いた。
ラップスプライス部5は、図1に示したとおりの構造とし、ラップスプライス部5の端部とほぼ接するように該ラップスプライス部よりも手前で、タイヤ幅方向にわたって全部が薄くなっている部分5を設けて、タイヤの成形を行ったものである。
実施例1〜6は、ラップスプライス部の周方向オーバーラップ長さL、フィルムの薄くなっている部分5のタイヤ周方向長さWを表1に記載のように種々変更したものであり、従来例1は、インナーライナーを形成する熱可塑性樹脂を主成分とするフィルムに薄くなっている部分5を特に設けていないものである。
各実施例1〜6で、フィルム(インナーライナー)の薄くなっている部分5の厚さtは、全て70μmとした。
それぞれの試験タイヤにおいて、評価した結果を表1に示した。
Figure 0005252096
1:積層体シート
2:熱可塑性樹脂を主成分とするフィルム
3:タイゴム層
3′:タイゴム
4:熱可塑性樹脂を主成分とするフィルム2の先端部付近
5:フィルム2がラップスプライス部Sよりも手前でタイヤ幅方向にわたって一部もしくは全部が薄くなっている部分
10:インナーライナー
11:トレッド部
12:サイドウォール部
13:ビード
14:カーカス層
15:ベルト層
16:ビードフィラー
E:タイヤ幅方向
L:ラップスプライス部の周方向オーバーラップ長さ
S:ラップスプライス部
W:フィルムの薄くなっている部分のタイヤ周方向長さ
X:タイヤ周方向

Claims (3)

  1. カーカス層の内側にタイゴムシートを介して、熱可塑性樹脂を主成分とするフィルムからなるインナーライナーをタイヤに内貼りし、前記フィルムのタイヤ周方向端部がタイヤ幅方向にわたってタイゴムを介して重なっているラップスプライス部を有してなる空気入りタイヤにおいて、該ラップスプライス部のタイヤ内腔側の前記フィルムが該ラップスプライス部よりも手前でタイヤ幅方向にわたって一部もしくは全部が薄くなっている部分を有することを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記ラップスプライス部の周方向オーバーラップ長さが3〜30mmであり、前記フィルムの薄くなっている部分のタイヤ周方向長さが0.1〜10mm、該フィルムの薄くなっている部分の厚さが、該フィルムの厚さの20〜80%であることを特徴とする請求項1記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記ラップスプライス部よりも手前で前記フィルムがタイヤ幅方向にわたって一部薄くなっていて、該薄くなっている一部分が、タイヤ子午線断面上で、少なくともベルト端部からビードフィラー部先端の間に存在していることを特徴とする請求項1または2記載の空気入りタイヤ。
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