JP2011230442A - 積層ポリエステルフィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】 長時間、熱処理した後のフィルムヘーズ上昇が極力小さく、傷つき防止、作業性、生産性に優れた有用な積層ポリエステルフィルムを提供する。
【解決手段】 少なくとも3層以上のポリエステル層からなる積層フィルムの片面に、4級アンモニウム塩含有ポリマー、ポリエチレングリコール含有アクリレートポリマーおよび架橋剤を含有する塗布液を塗布し、乾燥して得られた塗布層を有し、内部ヘーズが0.6%以下で、表面粗さRaが9nm以上であることを特徴とするポリエステルフィルム。
【選択図】 なし

Description

本発明は、積層ポリエステルフィルムに関するものであり、特に光を透過して見る、いわゆる視認性を重視し、高度な透明性が必要とされる光学用途、例えば、タッチパネル用として好適な積層フィルムに関するものである。
従来、タッチパネル用途においては、位置検出方法により、抵抗膜方式、静電容量方式等の各種方式が採用されている。それらの中でも、構造が単純であり、コストパフォーマンスに優れる長所を活かして、抵抗膜方式の普及が増加する傾向にある。当該抵抗膜方式を用いたタッチパネルの構成は、一般的に透明導電性積層体と透明導電性薄膜付きガラスとがスペーサーを介して対向配置されており、透明導電性積層体に電流を流し、透明導電性薄膜付きガラスに於ける電圧を計測する構造等から構成されている。透明導電性積層体を指やペン等による押圧操作を介して透明導電性薄膜付きガラスに接触させると、その接触部分が通電することにより、その接触部分の位置が検知されるという原理を利用している。また、抵抗膜方式の採用事例として、現金自動受払機、電車の切符販売機の表示板等が例示される。
本発明において、前記透明導電性積層体とは透明導電性薄膜を有する積層体のことであり、当該透明導電性薄膜はフィルム基材に形成されてなるものである。透明導電性積層体には、透明性を向上させ、タッチパネル用としての押圧操作に耐えられるように、ハードコート層を設けることが一般的に行われており、耐擦傷性等の向上に寄与している。
透明導電性積層体の製造工程においては、加熱加工されるのが一般的である。例えば、透明導電性膜を形成するために、スパッタリング法によりITO膜を形成し、その後、結晶化させるために150℃で熱処理を行う場合や(特許文献1)、導電性積層フィルム作製の際に低熱収縮化処理のために150℃で1時間放置する場合や(特許文献2)、透明導電性フィルムを加工する際に、銀ペーストなどを印刷するために150℃程度の熱処理が必要な場合がある(特許文献3)。透明導電性薄膜製造工程においては、高温雰囲気下における熱処理に伴い、ポリエステルフィルム中に含有される低分子量物(特に環状三量体)がフィルム表面に析出・結晶化し、塗布欠陥等の発生により、高精度な透明導電性薄膜を得るのが困難になる場合がある。
上述のオリゴマー析出防止策として、例えば、ポリエステルフィルム上にシリコーン樹脂とイソシアネート系樹脂の架橋体からなる硬化性樹脂層を設けることが提案されている(特許文献3)。しかしながら、当該硬化性樹脂層は熱硬化により形成されるもので、イソシアネート系樹脂のブロック化剤の解離のために高温処理必要があり、加工中にカールや、たるみが発生しやすい状況にあり、取り扱いに注意が必要である。
また、透明導電層を有する塗布層をポリエステルフィルム上に設ける加工工程において、搬送用ガイドロールとフィルム面とが接触・擦れると推察される。その結果、加工前においては、通常の熱処理条件(例えば、180℃、10分間等)では、全く問題にならない、良好なオリゴマー封止性能を有する積層ポリエステルフィルム(例えば、特許文献4)でさえ、150℃、1時間あるいは180℃、1時間等、長時間の熱処理を経た後、フィルムヘーズが急激に上昇する場合がある。
また、透明導電膜フィルムのベースフィルムとして視認性を改良するには、フィルム中に含有する滑剤粒子を減らすことで達成できるが、滑剤粒子を減らしすぎると製膜時や加工時の巻き作業性の低下や、フィルム表面への傷入りが多くなり、外観特性を損ない問題となる(特許文献5)。
そのため、塗布層によるオリゴマー析出量の低減策を講じる場合には、併せて、従来よりも一段と高度な耐熱性を有し、かつ塗布層自体の透明性およびオリゴマー封止性能が良好であることが必要とされる状況にある。
特にタッチパネル用途においては、近年、携帯電話、PDA(Personal Digital Assistance)等の通信情報機器、ゲーム機等への搭載頻度が増加する傾向にあり、当該分野の市場成長に伴い、従来よりもさらに高度な視認性が嗜好される傾向にある。
その結果、当該分野に使用されるポリエステルフィルムにおいては、加工後のフィルムヘーズ上昇に伴う視認性低下がますます深刻な問題になってきている。
そのため、タッチパネル用ポリエステルフィルムとして、例えば、150℃、1時間、あるいは180℃、1時間等の高温雰囲気下にフィルムが長時間晒され、過酷な熱処理工程を経た後であっても、フィルムヘーズが極力、加工前の状態を維持していることが必要とされる状況にある。
特開2007−200823 特開2007−42473 特開2007−320144 特開2003−237005 特開2009−214360
本発明は、上記実情に鑑みなされたものであって、その解決課題は、長時間、熱処理した後のフィルムヘーズ上昇が極力小さく、傷つき防止、作業性、生産性に優れた有用な積層ポリエステルフィルムを提供することにある。
本発明者らは、上記実情に鑑み、鋭意検討した結果、特定構成のポリエステルフィルムに特定の塗布層を有するポリエステルフィルムを用いれば、上述の課題を容易に解決できることを知見し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明の要旨は、少なくとも3層以上のポリエステル層からなる積層フィルムの片面に、4級アンモニウム塩含有ポリマー、ポリエチレングリコール含有アクリレートポリマーおよび架橋剤を含有する塗布液を塗布し、乾燥して得られた塗布層を有し、内部ヘーズが0.6%以下で、表面粗さRaが9nm以上であることを特徴とするポリエステルフィルムに存する。
本発明の積層ポリエステルフィルムによれば、例えば、150℃、1時間、あるいは180℃、1時間等、高温雰囲気下にフィルムが長時間晒され、かつ搬送用ロールと塗布層とが擦れるような、過酷な熱処理工程を経た後でも、フィルムヘーズの上昇が極力小さく、傷つき防止、作業性、生産性に優れた積層ポリエステルフィルムを提供することができ、その工業的価値は高い。
本発明の光学用積層ポリエステルフィルムは、少なくとも3層以上の多層フィルムであることを必須の要件とするものである。本発明にいう光学用積層ポリエステルフィルムとは、押出口金から溶融押し出される、いわゆる押出法により、押し出されたポリエステルフィルムであって、必要に応じ、縦方向および横方向の二軸方向に配向させたフィルムである。
本発明において、ポリエステルとは、芳香族ジカルボン酸と脂肪族グリコールとを重縮合させて得られる。芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸などが挙げられ、脂肪族グリコールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等が挙げられる。代表的なポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレ−ト(PET)、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレ−ト(PEN)等が例示される。
また、本発明で用いるポリエステルは、ホモポリエステルであっても共重合ポリエステルであってもよい。共重合ポリエステルの場合は、30モル%以下の第三成分を含有した共重合体である。共重合ポリエステルのジカルボン酸成分としては、イソフタル酸、フタル酸、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、および、オキシカルボン酸(例えば、P−オキシ安息香酸など)の一種または、二種以上が挙げられ、グリコール成分として、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノーネオペンチルグリコール等の一種または二種以上が挙げられる。
本発明のフィルムは、内部ヘーズが0.6%以下である必要がある。本発明のフィルムは、その優れた透明性を有するために光学用途に広く用いられるが、内部ヘーズが0.6%を超える場合は、透明性が劣るため光学用表示部材としての視認性が損なわれる。
本発明のフィルムの全フィルム厚みは、通常12〜75μmの範囲である。全フィルム厚みが12μm未満の場合、貼り合せ時にシワが生じる恐れがある。また、75μmよりも厚いと粘着剤のクッション効果による書き味が低下する傾向がある。
本発明のフィルムのポリエステル層中には、易滑性の付与および各工程での傷発生防止を主たる目的として、粒子を配合する。配合する粒子の種類は、易滑性付与可能な粒子であれば特に限定されるものではなく、具体例としては、例えば、シリカ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、硫酸カルシウム、リン酸カルシウム、リン酸マグネシウム、カオリン、酸化アルミニウム、酸化チタン等の粒子が挙げられる。また、特公昭59−5216号公報、特開昭59−217755号公報等に記載されている耐熱性有機粒子を用いてもよい。この他の耐熱性有機粒子の例として、熱硬化性尿素樹脂、熱硬化性フェノール樹脂、熱硬化性エポキシ樹脂、ベンゾグアナミン樹脂等が挙げられる。さらに、ポリエステル製造工程中、触媒等の金属化合物の一部を沈殿、微分散させた析出粒子を用いることもできる。
一方、使用する粒子の形状に関しても特に限定されるわけではなく、球状、塊状、棒状、扁平状等のいずれを用いてもよい。また、その硬度、比重、色等についても特に制限はない。これら一連の粒子は、必要に応じて2種類以上を併用してもよい。
ポリエステルフィルム中に配合する粒子の平均粒径としては、特に限定されるものではないが、通常0.02μm〜3μm、好ましくは0.02μm〜2.5μm、さらに好ましくは0.02μm〜2μmの範囲である。平均粒径が0.02μm未満の粒子を用いた場合には、充分な易滑性の付与ができないため、フィルム製造工程における巻き特性が劣る傾向がある。また、平均粒径が3μmを超える場合には、フィルム表面の粗面化の度合いが大きくなりすぎてフィルムがヘージーとなる場合がある。
さらにポリエステル層中の粒子含有量は、通常0.0005〜0.5重量%、好ましくは0.001〜0.3重量%の範囲である。粒子含有量が0.0005重量%未満の場合には、フィルムの易滑性が不十分な場合がありフィルム加工時に傷等の外観不良が生じる。一方、0.5重量%を超えて添加する場合にはフィルムの透明性が不十分な場合がある。
本発明において、ポリエステルに粒子を配合する方法としては、特に限定されるものではなく、公知の方法を採用し得る。例えば、ポリエステルを製造する任意の段階において添加することができるが、好ましくはエステル化の段階、もしくはエステル交換反応終了後重縮合反応開始前の段階でエチレングリコール等に分散させたスラリーとして添加し、重縮合反応を進めてもよい。また、ベント付き混練押出機を用い、エチレングリコールまたは水などに分散させた粒子のスラリーとポリエステル原料とをブレンドする方法、または、混練押出機を用い、乾燥させた粒子とポリエステル原料とをブレンドする方法などによって行われる。
以下、本発明のフィルムの製造方法に関して具体的に説明するが、本発明の要旨を満足する限り、本発明は以下の例示に特に限定されるものではない。
公知の手法により乾燥したポリエステルチップを溶融押出装置に供給し、それぞれのポリマーの融点以上である温度に加熱し溶融する。次いで、溶融したポリマーをダイから押出し、回転冷却ドラム上でガラス転移温度以下の温度になるように急冷固化し、実質的に非晶状態の未配向シートを得る。この場合、シートの平面性を向上させるため、シートと回転冷却ドラムとの密着性を高めることが好ましく、本発明においては静電印加密着法および/または液体塗布密着法が好ましく採用される。
本発明においては、このようにして得られたシートを2軸方向に延伸してフィルム化する。延伸条件について具体的に述べると、前記未延伸シートを好ましくは縦方向に70〜145℃で2〜6倍に延伸し、縦1軸延伸フィルムとした後、横方向に90〜160℃で2〜6倍延伸を行い、150〜240℃で1〜600秒間熱処理を行うことが好ましい。また、必要に応じて再縦延伸、再横延伸を付加することも可能である。
本発明において、滑り性、固着性などをさらに改良するため、塗布層中に無機系粒子や有機系粒子を含有させることが好ましい。塗布剤中における粒子の配合量は、通常0.5〜10重量%、好ましくは1〜5重量%である。かかる配合量が0.5重量%未満では、耐ブロッキング性が不十分となる場合があり、10重量%を超えると、フィルムの透明性を阻害し、画像の鮮明度が落ちる傾向がある。
無機粒子としては、二酸化ケイ素、アルミナ、酸化ジルコニウム、カオリン、タルク、炭酸カルシウム、酸化チタン、酸化バリウム、カーボンブラック、硫化モリブデン、酸化アンチモン等が挙げられる。これらの中では、二酸化ケイ素が安価でかつ粒子径が多種あるので利用しやすい。
有機粒子としては、炭素−炭素二重結合を一分子中に2個以上含有する化合物(例えばジビニルベンゼン)により架橋構造を達成したポリスチレンまたはポリアクリレートポリメタクリレートが挙げられる。
上記の無機粒子および有機粒子は表面処理されていてもよい。表面処理剤としては、例えば、界面活性剤、分散剤としての高分子、シランカップリング剤、チタンカップリング剤などが挙げられる。塗布層中の粒子の含有量は、透明性を阻害しない適切な添加量として10重量%以下が好ましく、さらには5重量%以下が好ましい。
本発明のポリエステルフィルムは、表面粗さRaが9nm以上であることを必須とし、好ましくは表面粗さRaが11nm以上である。表面粗さRaが9nmより低くなると、滑り性の低下により製膜工程ラインの搬送ロールで傷が入りやすくなったり、ロール状に巻き取る際、ピラミッド状の微小平面欠点が発生しやすくなったりして好ましくない。
積層ポリエステルフィルムの延伸工程中にフィルム表面を処理する、いわゆる塗布延伸法(インラインコーティング)を施すことができる。塗布延伸法により積層ポリエステルフィルム上に塗布層が設けられる場合には、延伸と同時に塗布が可能になると共に塗布層の厚みを延伸倍率に応じて薄くすることができ、積層ポリエステルフィルムとして好適なフィルムを製造できる。
次に本発明における積層ポリエステルフィルムを構成する塗布層の形成は、塗布液をフィルムにコーティングすることにより設けられ、フィルム製造工程内で行うインラインコーティングにより設けられても、また、一旦製造したフィルム上に系外で塗布する、いわゆるオフラインコーティングを採用してもよい。
本発明において、積層ポリエステルフィルムを構成する塗布層中には、外部から塗布層への熱的ダメージにより、オリゴマー析出量が増加することを低減するため、4級アンモニウム塩基含有ポリマーを含有することを必須の要件とするものである。
また、本発明の主旨を損なわない範囲において、積層ポリエステルフィルムを構成する塗布層中には4級アンモニウム塩基を有する化合物を併用することができる。
本発明において使用する4級アンモニウム塩基を有する化合物に関しては、分子中の主鎖や側鎖に、4級アンモニウム塩基を含む構成要素を有するものが対象となる。具体例としては、ピロリジウム環、アルキルアミンの4級化物、さらにこれらをアクリル酸やメタクリル酸と共重合したもの、N−アルキルアミノアクリルアミドの4級化物、ビニルベンジルトリメチルアンモニウム塩、2−ヒドロキシ3−メタクリルオキシプロピルトリメチルアンモニウム塩等が挙げられる。さらに、これらを組み合わせたり、あるいは他のバインダーポリマーと共重合させたりしても構わない。また、これら4級アンモニウム塩の対イオンとなるアニオンとしては例えば、ハロゲン、アルキルサルフェート、アルキルスルホネート、硝酸等のイオンが挙げられる。中でも、ハロゲン以外の対イオンが、特に耐熱性が良好となる点でこのましい。
本発明においては、4級アンモニウム塩基を有する化合物は高分子化合物であることが望ましい。分子量が低すぎる場合は、塗布層中から容易に除去されて経時的に性能が低下、あるいは塗布層のブロッキング等の不具合を生じる場合がある。また、分子量が低いと耐熱安定性に劣る場合がある。かかる観点より、4級アンモニウム塩基を有する化合物の数平均分子量は通常、1000以上、好ましくは2000以上、さらに好ましくは5000以上であることがよい。一方、数平均分子量が高すぎる場合は、塗布液の粘度が高くなりすぎる等の不具合を生じる場合がある。かかる観点より、数平均分子量の上限は500000以下を目安にするのが好ましい。また、これらの化合物は単独で用いてもよいし、2種類以上組み合わせて用いてもよい。
塗布層中における四級アンモニウム塩基含有ポリマーの配合量は20〜70重量%の範囲であるのが好ましく、さらに好ましくは40〜70重量%の範囲である。当該範囲を外れる場合、所望するオリゴマー封止効果を得るのが困難になる場合がある。
本発明の積層ポリエステルフィルムにおいて、従来よりもさらに高度な塗布性を確保することにより、塗布層形成時における延伸追従性を良好とすることを目的として、塗布層を構成するポリエチレングリコール含有ポリマーを含有することを必須とするものである。具体的には、ポリエチレングリコールモノアクリレート、ポリプロピレングリコールモノアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート(ポリエチレグリコール単位の重合度は4〜14の範囲が好ましい。)、ポリプロピレングリコールジアクリレート、ポリテトラメチレングリコールジアクリレート、ポリ(エチレングリコール−テトラメチレングリコール)ジアクリレート、ポリ(プロピレングリコール−テトラメチレングリコール)ジアクリレート、ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコール−ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコール−ポリブチレングリコールモノメタクリレート、メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート、メトキシポリエチレングリコールモノアクリレート、オクトキシポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールモノメタクリレート、オクトキシポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールモノアクリレート、ラウロキシポリエチレングリコールモノメタクリレート、ラウロキシポリエチレングリコールモノアクリレート、ステアロキシポリエチレングリコールモノメタクリレート、ステアロキシポリエチレングリコールモノアクリレート、アリロキシポリエチレングリコールモノメタクリレート、アリロキシポリエチレングリコールモノアクリレート等を出発原料とする重合体が例示される。
本発明におけるポリエチレングリコール含有ポリマーの数平均分子量は、通常1000以上、好ましくは2000以上、さらに好ましくは5000以上である。一方、数平均分子量が高すぎる場合は、塗布液の粘度が高くなりすぎる等の不具合を生じる場合がある。かかる観点より、数平均分子量の上限は500000以下を目安にするのが好ましい。また、これらの化合物は単独で用いてもよいし、2種類以上組み合わせて用いてもよい。
本発明における積層ポリエステルフィルムを構成する塗布層において、さらに延伸追従性を良好とするために、ポリエチレングリコール含有アルキルアクリレートポリマーを使用するのがよい。アルキル鎖の鎖長については従来から、ポリマーとして重合可能な範囲であれば、特に限定されるわけではない。本発明における塗布層を構成するポリエチレングリコール含有ポリマー(B)の含有量については延伸追従性を良好とするために5〜40重量%の範囲が好ましい。当該範囲を外れる場合、塗布層形成時における延伸追従性が不十分になる等の不具合を生じる場合がある。
本発明における積層ポリエステルフィルムを構成する塗布層に関して、四級アンモニウム塩基含有ポリマーおよびポリエチレングリコール含有ポリマーは混合物であってもよいし、あらかじめ、共重合されていてもよく、本発明の主旨を損なわない範囲であれば、特に限定されるわけではない。また、共重合化させる場合には従来から公知の製造方法を用いることができる。
本発明における積層ポリエステルフィルムを構成する塗布層中には塗布層のさらなる耐久性向上を目的として、架橋剤を併用する必要がある。具体例として、メチロール化またはアルキロール化した尿素、メラミン、グアナミン、アクリルアミド、ポリアミド化合物、エポキシ化合物、アジリジン化合物、ブロックポリイソシアネート、チタンカップリング剤、ジルコ−アルミネートカップリング剤、ポリカルボジイミド等が挙げられる。
架橋剤の中でも、特に本発明の用途上、塗布性、耐久密着性が良好となる点で、メラミン架橋剤が好ましい。メラミン架橋剤としては、特に限定されるものではないが、メラミン、メラミンとホルムアルデヒドを縮合して得られるメチロール化メラミン誘導体、メチロール化メラミンに低級アルコールを反応させて部分的あるいは完全エーテル化した化合物、およびこれらの混合物などを用いることができる。
また、メラミン架橋剤は、単量体、あるいは2量体以上の多量体からなる縮合物のいずれであってもよく、あるいはこれらの混合物を用いてもよい。上記エーテル化に用いる低級アルコールとしては、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、イソブタノールなどを好ましく使用することができる。官能基としては、イミノ基、メチロール基、あるいはメトキシメチル基やブトキシメチル基等のアルコキシメチル基を1分子中に有するもので、イミノ基型メチル化メラミン、メチロール基型メラミン、メチロール基型メチル化メラミン、完全アルキル型メチル化メラミンなどを用いることができる。その中でもメチロール化メラミンが最も好ましい。さらに、メラミン 架橋剤の熱硬化促進を目的として、例えば、p−トルエンスルホン酸などの酸性触媒を併用することもできる。
本発明における積層ポリエステルフィルムを構成する塗布層中に含有されるメラミン架橋剤の配合量は、通常1〜50重量%、好ましくは5〜30重量%の範囲である。当該範囲を外れる場合、塗布層の耐久密着性が不十分な場合がある。
さらに塗布層の固着性、滑り性改良を目的として、粒子を含有するのが好ましい。具体例としてはシリカ、アルミナ、カオリン、炭酸カルシウム、酸化チタン、バリウム塩等が挙げられる。
塗布層中における粒子の配合量は、通常0.5〜10重量%、好ましくは1〜5重量%である。かかる配合量が0.5重量%未満では、耐ブロッキング性が不十分となる場合があり、一方、10重量%を超えると、フィルムの透明性が低下する場合がある。
また、本発明の主旨を損なわない範囲において、塗布層中には必要に応じて消泡剤、塗布性改良剤、増粘剤、有機系潤滑剤、有機系高分子粒子、酸化防止剤、紫外線吸収剤発泡剤、染料等が含有されてもよい。
塗布延伸法(インラインコーティング)の場合、上述の一連の化合物を水溶液または水分散体として、固型分濃度を0.1重量%〜50重量%程度を目安に調整した塗布液をポリエステルフィルム上に塗布する要領にて積層ポリエステルフィルムを製造するのが好ましい。
また、本発明の要旨を越えない範囲において、水への分散性改良、造膜性改良等を目的として、塗布液中には少量の有機溶剤を含有していてもよい。有機溶剤としては、n−ブチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、エチルアルコール、メチルアルコール等の脂肪族または脂環族アルコール類、プロピレングリコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール等のグリコール類、n−ブチルセロソルブ、エチルセロソルブ、メチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコール誘導体、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類、酢酸エチル、酢酸アミル等のエステル類、メチルエチルケトン、アセトン等のケトン類、N−メチルピロリドン等のアミド類が挙げられる。有機溶剤は一種類のみでもよく、適宜、二種類以上を使用してもよい。
本発明におけるポリエステルフィルム上に設けられる塗布層の塗布量(乾燥後)は通常0.005〜1g/m、好ましくは0.005〜0.5g/m、さらに好ましくは0.005〜0.1g/mの範囲である。塗布量が0.005g/m未満の場合には、塗布厚みの均一性が不十分な場合があり、熱処理後、塗布層表面から析出するオリゴマー量が多くなる場合がある。一方、1g/mを超えて塗布する場合には、滑り性低下等の不具合を生じる場合がある。
本発明における積層ポリエステルフィルムにおいて、塗布外観の向上、オリゴマー析出防止性の向上等を目的として、本発明の主旨を損なわない範囲において、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリビニルアルコール等のバインダーポリマーを併用することも可能である。
本発明において、塗布層を設ける方法はリバースグラビアコート、ダイレクトグラビアコート、ロールコート、ダイコート、バーコート、カーテンコート、スプレーコート等、従来公知の塗工方式を用いることができる。塗工方式に関しては「コーティング方式」槇書店 原崎勇次著 1979年発行に記載例がある。
本発明における積層ポリエステルフィルムを構成するポリエステルフィルムにはあらかじめ、コロナ処理、プラズマ処理等の表面処理を施してもよい。
本発明における積層ポリエステルフィルムに関して、例えば、タッチパネル用等、長時間、高温雰囲気下に晒された後であっても、高度な透明性が要求される場合がある。かかる観点より、タッチパネル用部材として対応するためには、熱処理(180℃、1時間)前後におけるフィルムヘーズ変化率(ΔH)が0.5%以下であるのが好ましく、さらに好ましくは0.3%以下、もっとも好ましくは0.1%以下がよい。ΔHが0.5%を超える場合には、フィルムヘーズ上昇に伴い視認性が低下し、例えば、タッチパネル用等、高度な視認性が必要とされる用途に不適当となる場合がある。
本発明の積層ポリエステルフィルムを熱処理(180℃、1時間)した前後における塗布層表面からジメチルホルムアミドにより抽出されるオリゴマー(環状三量体)量(OL)は、通常0.5mg/m以下であり、好ましくは0.2mg/m以下、さらに好ましくは0.1mg/m以下である。OLが0.5mg/mを超える場合、後加工において、例えば、180℃、1時間等、高温雰囲気下で長時間の加熱処理に伴い、オリゴマー析出量が多くなり、フィルムの透明性が低下する場合がある。
また、本発明のポリエステルフィルムを光学用として用いる場合、着色剤、導電材料等を加えてもよく、さらにその上に、外光の映り込みや静電気による電撃、ゴミ付着防止、さらには電磁波シールドを目的とした機能性多層薄膜を形成してもよい。
また、本発明のポリエステルフィルムには、本発明の効果を損なわない範囲であれば、他の熱可塑性樹脂、例えばポリエチレンナフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート等を混合することができる。また、紫外線吸収剤、酸化防止剤、界面活性剤、蛍光増白剤、潤滑剤、遮光剤、マット化剤、および染料、顔料などの着色剤等を配合してもよい。また、必要に応じ、フィルムの滑り性や耐摩耗性を改良する目的などのために、ポリエステルに対し、不活性な無機または有機の微粒子などを配合することもできる。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り以下の実施例に限定されるものではない。なお、実施例および比較例中「部」とあるのは「重量部」を示す。また、本発明で用いた測定法は次のとおりである。
(1)ポリエステルの極限粘度の測定
ポリエステルに非相溶な他のポリマー成分および顔料を除去したポリエステル1gを精秤し、フェノール/テトラクロロエタン=50/50(重量比)の混合溶媒100mlを加えて溶解させ、30℃で測定した。
(2)平均粒径(d50)
(株)島津製作所社製遠心沈降式粒度分布測定装置SA−CP3型を用いてストークスの抵抗則にもとづく沈降法によって粒子の大きさを測定した。
(3)積層ポリエステルフィルムを構成する塗布層表面から抽出されるオリゴマー量
(OL)の測定方法
あらかじめ、未処理の積層ポリエステルフィルムを空気中、180℃で1時間加熱する。その後、熱処理をした当該フィルムを上部が開いている縦横10cm、高さ3cmの箱の内面にできるだけ密着させて箱形の形状とする。塗布層を設けている場合は塗布層面が内側となるようにする。次いで、上記の方法で作成した箱の中にDMF(ジメチルホルムアミド)4mlを入れて3分間放置した後、DMFを回収する。回収したDMFを液体クロマトグラフィー(島津製作所製:LC−7A)に供給して、DMF中のオリゴマー量を求め、この値を、DMFを接触させたフィルム面積で割って、フィルム表面オリゴマー量(mg/m)とする。DMF中のオリゴマー量は、標準試料ピーク面積と測定試料ピー
標準試料の作成は、あらかじめ分取したオリゴマー(環状三量体)を正確に秤量し、正確に秤量したDMFに溶解し作成した。標準試料の濃度は、0.001〜0.01mg/mlの範囲が好ましい。
なお、液体クロマトグラフの条件は下記のとおりとした。
移動相A:アセトニトリル
移動相B:2%酢酸水溶液
カラム:三菱化学(株)製『MCI GEL ODS 1HU』
カラム温度:40℃
流速:1ml/分
検出波長:254nm
(4)フィルムヘーズ(H0)の測定
試料フィルムをJIS−K−7136に準じ、村上色彩技術研究所製ヘーズメーター「HM−150」により、フィルムヘーズを測定した。
(5)加熱処理後のフィルムヘーズ(H1)の測定
試料フィルムにおいて、下記塗布剤組成からなる塗布剤を塗布層が設けられた面とは反対側の面に塗布する。その後、得られたフィルムを所定の熱処理条件(180℃、 1時間)で処理した後、(4)項と同様にして、フィルムヘーズを測定した。
《塗布剤組成》
コルコート社製 コルコートP
使用バー:♯3バー
乾燥条件:100℃ 1分間
(6)内部ヘーズ
JIS−K−7136に準じ、村上色彩技術研究所製ヘーズメーター「HM−150」により、試料フィルムの内部ヘーズを測定した。なお、エタノールを粗面補償溶媒として石英セルにて測定した。
(7)表面粗さ(Ra)
中心線平均粗さRa(nm)をもって表面粗さとする。(株)小坂研究所社製表面粗さ測定機(SE−3F)を用いて次のようにして求めた。すなわち、フィルム断面曲線からその中心線の方向に基準長さL(2.5mm)の部分を抜き取り、この抜き取り部分の中心線をx軸、縦倍率の方向をy軸として粗さ曲線y=f(x)で表したとき、次の式で与えられた値を〔nm〕で表す。中心線平均粗さは、試料フィルム表面から10本の断面曲線を求め、これらの断面曲線から求めた抜き取り部分の中心線平均粗さの平均値で表わした。なお、触針の先端半径は2μm、荷重は30mgとし、カットオフ値は0.08mmとした。
Ra=(1/L)∫ |f(x)|dx
(8)透明導電膜積層後のフィルム視認性評価方法(実用特性代用評価)
積層ポリエステルフィルムにおいて、塗布層とは反対側の面に、アルゴンガス95%と酸素ガス5%とからなる0.4Paの雰囲気下で、酸化インジウム95重量%、酸化スズ5重量%の焼結体材料を用いた反応性スパッタリング法により、厚さ25nmの ITO膜(透明導電性薄膜)を形成した。また、ITO膜は150℃×1時間の加熱 処理により結晶化させた。得られたフィルムの透明性・視認性について、下記判定基準により、判定を行った。
《判定基準》
◎:透明性・視認性、特に良好(実用上、問題ないレベル)
○:透明性・視認性良好(実用上、問題ないレベル)
×:透明性・視認性不良(実用上、問題あるレベル)
(9)生産性
得られたフィルム表面を3波長蛍光灯下目視観察し、下記基準により、判定を行った。
○:目視可能な傷がほとんどなく良好
×:目視可能な傷が多数あり光学用フィルムとして見劣りする
(10)積層ポリエステル層の厚み
フィルム小片をエポキシ樹脂にて固定成形した後、ミクロトームで切断し、フィルムの断面を透過型電子顕微鏡写真にて観察した。その断面のうちフィルム表面とほぼ平行に2本、明暗によって界面が観察される。その2本の界面とフィルム表面までの距離を10枚の写真から測定し、平均値を積層厚さとした。
〈ポリエステルの製造〉
[エステル(A)の製造方法]
テレフタル酸ジメチル100重量部とエチレングリコール60重量部とを出発原料とし、触媒として酢酸マグネシウム・四水塩0.09重量部を反応器にとり、反応開始温度を150℃とし、メタノールの留去とともに徐々に反応温度を上昇させ、3時間後に230℃とした。4時間後、実質的にエステル交換反応を終了させた。この反応混合物にエチルアシッドフォスフェート0.04部を添加した後、三酸化アンチモン0.04部を加えて、4時間重縮合反応を行った。すなわち、温度を230℃から徐々に昇温し280℃とした。一方、圧力は常圧より徐々に減じ、最終的には0.3mmHgとした。反応開始後、反応槽の攪拌動力の変化により、極限粘度0.63に相当する時点で反応を停止し、窒素加圧下ポリマーを吐出させた。得られたポリエステル(A)の極限粘度は0.63、オリゴマー(環状三量体)の含有量は0.83重量%であった。
[ポリエステル(B)の製造方法]
ポリエステル(A)の製造方法において、エチルアシッドフォスフェート0.04部を添加後、平均粒子径1.6μmのエチレングリコールに分散させたシリカ粒子を0.2部、三酸化アンチモン0.04部を加えて、極限粘度0.65に相当する時点で重縮合反応を停止した以外は、ポリエステル(A)の製造方法と同様の方法を用いてポリエステル(C)を得た。得られたポリエステル(C)は、極限粘度0.65、オリゴマー(環状三量体)含有量0.82重量%であった。
(塗布剤の調整)
(化合物例)
・4級アンモニウム塩基含有ポリマー(A):
2−ヒドロキシ3−メタクリルオキシプロピルトリメチルアンモニウム塩ポリマー
対イオン:メチルスルホネート 数平均分子量:30000
・ポリエチレングリコール含有アクリレートポリマー(B):
ポリエチレングリコール含有モノアクリレートポリマー 数平均分子量:20000
・架橋剤(C):メラミン架橋剤(DIC社製:ベッカミン「MAS」)
・粒子(D):アルミナ表面変性コロイダルシリカ(平均粒径:50nm)
・バインダー(E):ポリビニルアルコール(けん化度88モル%、重合度500)
Figure 2011230442
実施例1:
上記ポリエステル(A)、(B)、をそれぞれ75%、25%の割合で混合した混合原料をA層の原料とし、ポリエステル(A)100%の原料をB層の原料として、2台の押出機に各々を供給し、各々285℃で溶融した後、A層を最外層(表層)、B層を中間層として、40℃に冷却したキャスティングドラム上に、2種3層(ABA)で、厚み構成比がA:B:A=2.5:20:2.5になるように共押出し冷却固化させて無配向シートを得た。次いで、ロール周速差を利用してフィルム温度85℃で縦方向に3.4倍延伸した後、この縦延伸フィルムの片面に、横延伸乾燥後の塗布量が0.020g/mとなるよう塗布液1を塗布した後、テンターに導き、横方向に120℃で4.3倍延伸し、225℃で熱処理を行った後、フィルムをロール上に巻き上げ片面に塗布層を有する厚さ25μm、内部ヘーズ0.5%の積層ポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性を下記表2に示す。
実施例2:
実施例1において、塗布液1を塗布液2に変更したこと以外は、実施例1と同様の方法で、ポリエステルフィルムを得た。得られた積層ポリエステルフィルムの特性を下記表2に示す。
比較例1:
実施例1において、塗布液1を塗布液3に変更したこと以外は、実施例1と同様の方法で、ポリエステルフィルムを得た。得られた積層ポリエステルフィルムの特性を下記表2に示す。
比較例2:
実施例1において、塗布液1を塗布液4に変更したこと以外は、実施例1と同様の方法で、ポリエステルフィルムを得た。得られた積層ポリエステルフィルムの特性を下記表2に示す。
比較例3:
実施例1において、塗布層を設けていないこと以外は、実施例1と同様の方法で、ポリエステルフィルムを得た。得られた積層ポリエステルフィルムの特性を下記表2に示す。
比較例4:
実施例1において、A層の原料をポリエステル(A)/ポリエステル(B)=85/15としたこと以外は、実施例1と同様の方法でポリエステルフィルムを得た。得られた積層ポリエステルフィルムの特性を下記表2に示す。
比較例5:
上記ポリエステル(A)、(B)をそれぞれ90%、10%の割合で混合した混合原料をB層の原料とし、285℃で溶解した後、40℃に冷却したキャスティングドラム上に単層構成で押出し冷却固化させて無配向シートを得た以外は実施例1と同様の方法で積層ポリエステルフィルムを得た。得られた積層ポリエステルフィルムの特性を下記表2に示す。
比較例6:
上記ポリエステル(A)、(B)をそれぞれ97%、3%の割合で混合した混合原料をB層の原料とした以外は、比較例5と同様の方法で積層ポリエステルフィルムを得た。得られた積層ポリエステルフィルムの特性を下記表2に示す。
Figure 2011230442
本発明のフィルムは、高度な透明性が必要とされる光学用途、例えば、タッチパネル用として好適に利用することができる

Claims (1)

  1. 少なくとも3層以上のポリエステル層からなる積層フィルムの片面に、4級アンモニウム塩含有ポリマー、ポリエチレングリコール含有アクリレートポリマーおよび架橋剤を含有する塗布液を塗布し、乾燥して得られた塗布層を有し、内部ヘーズが0.6%以下で、表面粗さRaが9nm以上であることを特徴とするポリエステルフィルム。
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