JP2011228778A - A/d変換器および信号処理回路 - Google Patents

A/d変換器および信号処理回路 Download PDF

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Abstract

【課題】D/A変換機能を有するものであって、回路構成の変更を伴うことなくA/D変換およびD/A変換の分解能を変更可能なA/D変換器を提供する。
【解決手段】巡回型A/D変換器1は、外部から与えられるADC/DAC機能切替信号に応じて制御回路10がスイッチS1〜S11の切り替えを制御することにより、外部より信号入力端子3を介して入力される入力信号電圧VinをA/D変換して12ビットのA/D変換値を出力するA/D変換動作と、外部より与えられるデジタル値をD/A変換して得られるアナログ電圧Voutを信号出力端子9を介して出力するD/A変換動作とを選択的に実行可能に構成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、巡回型のA/D変換器およびそのA/D変換器を備えた信号処理回路に関する。
圧力センサ、電流センサなど一般的な各種センサの出力形式としては、アナログ出力形式とデジタル出力形式とがある。前者は、センサエレメントから出力される信号を増幅などのアナログ信号処理を施し、アナログ信号(主に電圧)としてセンサ外部に出力する形式である。後者は、センサエレメントから出力される信号をA/D変換したデジタル値としてセンサ外部に出力する形式である。通常、センサを用いるアプリケーションに応じて必要とされるセンサの出力形式は異なる。このため、従来では、必要とされる出力形式に応じて出力段の回路を適宜設計したり、あるいは、両形式に対応可能な出力段の回路(アナログ出力のための回路およびデジタル出力のための回路)を搭載した上でこれらを使い分ける必要があった。このようなことから、上記回路を開発するためのコスト、回路を形成するチップの製造コストおよび開発期間が増大するという問題が生じていた。
一方、特許文献1には、逐次比較型のA/D変換器を用い、その構成要素であるD/A変換器を利用してアナログ出力回路とデジタル出力回路とを一体化することを可能としたセンサ回路が開示されている。このようなセンサ回路を用いれば、アナログ出力形式およびデジタル出力形式のいずれにも対応可能であり、且つ小型のセンサを実現することができる。
特許第4284851号公報
一般に、センサの種類や、これを用いるアプリケーションの種類に応じて、A/D変換およびD/A変換の分解能の仕様は様々である。これに対し、逐次比較型のA/D変換器は、回路構成を変更することなく、その分解能を変更することはできない。このため、上記した特許文献1記載の技術を採用する場合、必要とされる分解能に応じてA/D変換器内のD/A変換器の回路構成を変更する必要がある。つまり、特許文献1記載の技術では、A/D変換およびD/A変換の分解能の仕様に応じて回路構成を変更しなければならないため、その開発コストおよび開発期間が増大するという問題がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、D/A変換機能を有するものであって、回路構成の変更を伴うことなくA/D変換およびD/A変換の分解能を変更可能なA/D変換器およびそのA/D変換器を備えた信号処理回路を提供することにある。
請求項1記載の手段によれば、制御回路は、残余電圧生成回路において、A/D変換回路から出力されるデジタル変換値をD/A変換してアナログ電圧を生成するようにし、外部信号電圧を入力切替回路、A/D変換回路および残余電圧生成回路を通して巡回させることによりA/D変換を実行する。また、制御回路は、残余電圧生成回路において、外部から与えられる2進コード値をD/A変換してアナログ電圧を生成するようにし、残余電圧生成回路から出力される電圧を前記入力切替回路および残余電圧生成回路を通して巡回させることにより残余電圧生成回路から上記2進コード値に応じたアナログ電圧を出力するD/A変換動作を実行する。このように、本手段によれば、巡回型A/D変換器が本来備えている残余電圧生成回路を用いて外部から与えられる2進コード値(デジタル信号)をD/A変換したアナログ電圧を出力することが可能となる。つまり、回路規模の増大を招くことなく、D/A変換機能をも有するA/D変換器を実現できる。
また、このような巡回型のA/D変換器は、その巡回数を変更するだけで容易に任意の分解能のA/D変換動作およびD/A変換動作を実行可能であるため、分解能の仕様が変更された場合であっても、これに応じて回路構成を変更することなく、必要とする分解能を持つA/D変換およびD/A変換を行うことができる。
請求項2記載の手段によれば、残余電圧生成回路は、第1および第2のコンデンサからなるコンデンサアレイ回路、演算増幅器および第3のコンデンサにより構成される。入力切替回路を介して第3のコンデンサと第1および第2のコンデンサとの中から選択したコンデンサに対し外部信号電圧に応じた電荷を設定するとともに残るコンデンサを初期化し、続いて第3のコンデンサを演算増幅器の入出力端子間に接続した状態でA/D変換回路の変換結果に応じて第1および第2のコンデンサの非共通側電極をそれぞれ複数の基準電圧線の何れかに接続することにより第1および第2のコンデンサと第3のコンデンサとの間で電荷再分配を行う。そして、分解能に応じて必要回数だけ演算増幅器から出力される残余電圧に応じた上記電荷設定と初期化それに続く上記電荷再分配を行うことにより高精度のA/D変換が行われる。
請求項3記載の手段によれば、残余電圧生成回路は、電荷分割手段および電荷累積手段を備えている。上記D/A変換動作が行われる際、電荷分割手段は、初期に基準電圧に応じた電荷が設定された自身の蓄積電荷を予め設定された比で分割してその電荷を再び蓄積し、電荷累積手段は、最初に初期化された自身の蓄積電荷を電荷分割手段の蓄積電荷と加算してその結果を再び蓄積する。そして、外部より与えられる2進コードのMSB側から順に各ビットに対応して、電荷分割手段による電荷の分割動作を実行するとともに当該各ビットのデータ値に応じて電荷累積手段による電荷の加算動作を実行する。本手段によれば、分解能に応じて回路構成を増やすことなく、2進コードのビット数に応じた分解能を持つD/A変換動作が可能となる。
請求項4記載の手段によれば、電荷分割手段は、演算増幅器と、基準電圧に応じた電荷を蓄積可能な第1のコンデンサと、第1のコンデンサの蓄積電荷に影響を及ぼすことなく所定の電荷(例えばゼロ)を設定可能な第2のコンデンサとを備え、第1のコンデンサと第2のコンデンサとの間で電荷分配を行うことにより電荷の分割動作を行う。
請求項5記載の手段によれば、電荷累積手段は、演算増幅器と、第1または第2のコンデンサと、所定の初期電荷を設定可能な第3のコンデンサとを備え、第1または第2のコンデンサに蓄積された電荷を第3のコンデンサに転送することにより電荷の加算を行う。
請求項6記載の手段によれば、残余電圧生成回路は、電荷累積手段および電荷分割手段を備えている。電荷累積手段は、蓄積電荷を初期化した後、2進コードのビットデータ値に応じて基準電圧に応じた電荷または当該電荷とは異なる所定の電荷を蓄積電荷に累積的に加算し、電荷分割手段は、電荷累積手段の蓄積電荷を予め設定された比で分割してその電荷を再び蓄積する。そして、2進コードのLSB側から順に各ビットに対応して、電荷累積手段による電荷の累積動作と電荷分割手段による電荷の分割動作とを実行する。本手段によれば、分解能に応じて回路構成を増やすことなく、2進コードのビット数に応じた分解能を持つD/A変換動作が可能となる。
請求項7記載の手段によれば、電荷累積手段および電荷分割手段は、演算増幅器と、演算増幅器の入出力端子間に接続可能とされた第1および第2のコンデンサと、演算増幅器の入出力端子間に接続された第3のコンデンサとから構成され、はじめに第3のコンデンサの電荷を初期設定し、2進コードのLSB側から順に各ビットに対応して、第1および第2のコンデンサに当該各ビットのデータ値に応じて基準電圧に応じた電荷または所定の電荷(例えばゼロ)を設定し、第1、第2および第3のコンデンサを演算増幅器の入出力端子間に接続することにより、両コンデンサの蓄積電荷の加算と電荷の分割とを実行することにより2進コード値に応じたアナログ電圧を出力する。
請求項8記載の手段によれば、オフセット電圧を持つ外部信号電圧やセンサからの差動出力信号を、入力ダイナミックレンジを適切に維持しながらA/D変換できる。また、D/A変換動作においても、2進コード値に応じたアナログ電圧を差動出力するため、コモンモードノイズなどを有効に除去することができる。さらに、回路構成が対称となっているので、接続切り替え時に発生するフィードスルーなどによる誤差を相殺でき、より高い変換精度を得ることができる。
請求項9記載の手段によれば、A/D変換器をA/D変換動作を行う状態にした上で外部から与えられるアナログ信号をA/D変換器に入力し、そのA/D変換動作に応じて出力されるデジタル変換値を信号処理部に入力し、その信号処理に応じて出力されるデジタル信号を外部に出力するデジタル出力動作を行う。つまり、本手段の信号処理回路は、A/D変換器を常にA/D変換動作を実行させるように用いることで、例えばセンサからの出力信号などの外部から与えられるアナログ信号に対して所定の信号処理を施したデジタル信号を出力するデジタル出力形式の信号処理回路として機能させることができる。
また、A/D変換器をA/D変換動作を行う状態にした上で外部から与えられるアナログ信号をA/D変換器に入力し、そのA/D変換動作に応じて出力されるデジタル変換値を信号処理部に入力し、その信号処理に応じて出力されるデジタル信号をA/D変換器をD/A変換動作を行う状態にした上でA/D変換器に入力し、そのD/A変換動作に応じて出力されるアナログ電圧を外部に出力するアナログ出力動作を行う。つまり、本手段の信号処理回路は、A/D変換器のA/D変換動作およびD/A変換動作を時分割で切り替えて実行させるように用いることで、外部から与えられるアナログ信号に対して所定の信号処理を施したアナログ電圧を出力するアナログ出力形式の信号処理回路として機能させることができる。
請求項9記載の手段において、信号処理回路をアナログ出力形式として機能させる場合、A/D変換器はA/D変換動作を行う状態と、D/A変換動作を行う状態とが時分割で切り替えられている。そして、A/D変換動作を行う状態においてもA/D変換器からアナログ電圧が出力されるが、そのアナログ電圧は処理の途中のものであり最終的な出力ではない。このため、信号処理回路の出力を受ける後段の回路において、必要とする最終的な出力のアナログ電圧のみを抽出する機能を設ける必要がある。このような問題を解決するために請求項10記載の手段を採用するとよい。
請求項10記載の手段によれば、A/D変換器によりD/A変換動作が行われた際に出力されるアナログ電圧をサンプリングするとともに所定期間保持し、そのホールドしたアナログ電圧を外部に出力するサンプルホールド回路を備えている。このようなサンプルホールド回路を設けることで、本来外部に出力すべきアナログ電圧であるD/A変換動作に伴って出力されるアナログ電圧のみをサンプリングし、それをA/D変換動作を行う期間についても保持して出力することで、最終的な出力のみを外部に出力することができる。
請求項11記載の手段によれば、A/D変換器をA/D変換動作を行う状態にした上で外部から与えられるアナログ信号をA/D変換器に入力し、そのA/D変換動作に応じて出力されるデジタル変換値を外部に出力するデジタル出力動作を行う。つまり、本手段の信号処理回路は、A/D変換器を常にA/D変換動作を実行させるように用いることで、例えばセンサからの出力信号などの外部から与えられるアナログ信号をA/D変換したデジタル信号を出力するデジタル出力形式の信号処理回路として機能させることができる。また、A/D変換器をD/A変換動作を行う状態にした上で外部から与えられるデジタル信号をA/D変換器に入力し、そのD/A変換動作に応じて出力されるアナログ電圧を外部に出力するアナログ出力動作を行う。つまり、本手段の信号処理回路は、A/D変換器を常にD/A変換動作を実行させるように用いることで、外部から与えられるデジタル信号をアナログ電圧に変換して出力するアナログ出力形式の信号処理回路として機能させることができる。
本発明の第1の実施形態を示す巡回型A/D変換器の電気的構成図 1.5ビットのA/D変換回路の電気的構成図 A/D変換動作における各スイッチの切り替え状態を示す図 A/D変換動作における動作タイミングを示す図 1.5ビットA/D変換結果と出力電圧との関係を示す図 D/A変換動作における各スイッチの切り替え状態を示す図 D/A変換動作における動作タイミングを示す図 巡回型A/D変換器を用いたセンサユニットの概略構成を示すブロック図 アナログ出力形式のセンサユニットの第1の動作タイミングを示す図 アナログ出力形式のセンサユニットの第2の動作タイミングを示す図 本発明の第2の実施形態を示す図1相当図 図3相当図 図4相当図 図6相当図 図7相当図 本発明の第3の実施形態を示す図1相当図 本発明の第4の実施形態を示す図8相当図 図9相当図 本発明の第5の実施形態を示す図8相当図
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態について図1〜図10を参照しながら説明する。
図1は、巡回型A/D変換器の電気的構成を示している。図1に示す巡回型A/D変換器1は、例えば車載用ECUに搭載される半導体集積回路装置(IC)に設けられるものである。巡回型A/D変換器1は、いずれも後述するA/D変換動作およびD/A変換動作を行うことが可能になっている。また、巡回型A/D変換器1は、CMOSプロセスを用いて製造されている。
1.5ビット(m=1.5)の分解能を有する並列型のA/D変換回路2の入力端子は、スイッチS1を介して、信号入力端子3およびオペアンプ4(演算増幅器に相当)の出力端子のいずれかに選択的に接続されるか、または未接続状態となるようになっている。信号入力端子3には、A/D変換の対象となる入力信号電圧Vin(外部信号電圧)が与えられる。A/D変換動作が行われる際、A/D変換回路2の入力端子は、スイッチS1を介して信号入力端子3またはオペアンプ4の出力端子のいずれかに選択的に接続される。また、D/A変換動作が行われる際、A/D変換回路2の入力端子は未接続(オープン)となる。
A/D変換回路2の基準電圧入力端子VREFPおよびVREFMは、それぞれ基準電圧Vrefpが与えられる基準電圧端子5(基準電圧線に相当)および基準電圧Vrefm(0V)が与えられるグランド端子GND(基準電圧線に相当)に接続されている。ここで、基準電圧Vrefpは例えば5Vに設定されており、オペアンプ4は5Vの単一電源で動作するようになっている。
A/D変換回路2は、図2に示す電気的構成を有している。すなわち、A/D変換回路2の基準電圧入力端子VREFMとVREFPとの間には抵抗R0〜R2が直列に接続されており、抵抗R0とR1、抵抗R1とR2の各共通接続点は、それぞれコンパレータCMP1、CMP2の反転入力端子に接続されている。また、コンパレータCMP1、CMP2の非反転入力端子は、A/D変換回路2の入力端子に接続されている。ここで、抵抗R0、R1、R2の抵抗値は、3/8、2/8、3/8の比に設定されている。コンパレータCMP1、CMP2の非反転入力端子には、それぞれ3/8・Vref(1.875V)、5/8・Vref(3.125V)の基準電圧が入力されるようになっている。
コンパレータCMP1、CMP2から出力されるハイレベルまたはロウレベルを有する出力信号はラッチ回路6に入力される。ラッチ回路6は、ラッチ信号がハイレベルになると、その時のコンパレータCMP1、CMP2の出力信号を保持して、その保持した出力信号をエンコーダ7に出力するようになっている。エンコーダ7は、ラッチ回路6からの信号に基づいて「00」、「01」、「10」のいずれかのA/D変換コードを生成して出力する。これらはそれぞれ10進の「0」、「1」、「2」に相当する。上記A/D変換コードは、加算器8において加算されるようになっている。加算器8は、加算した結果を保持しておくためのレジスタも有している。
さて、図1において、コンデンサCS1、CS2の下部電極(共通側電極)は、それぞれスイッチS2、S3を介してコモンライン14に接続されるとともに、それぞれスイッチS4、S5を介してグランド端子GNDに接続されている。コモンライン14は、オペアンプ4の反転入力端子に接続されている。コンデンサCS1、CS2の上部電極(非共通側電極)は、それぞれスイッチS6、S7を介して、信号入力端子3、オペアンプ4の出力端子、基準電圧端子5およびグランド端子GNDのいずれかに選択的に接続されるようになっている。コンデンサCF1、CF2の下部電極(共通側電極)は、それぞれスイッチS8、S9を介してコモンライン14に接続されている。コンデンサCF1、CF2の上部電極(非共通側電極)は、スイッチS10を介して、信号入力端子3およびオペアンプ4の出力端子のいずれかに選択的に接続されるようになっている。
オペアンプ4の反転入力端子と出力端子との間にはスイッチS11が接続されている。オペアンプ4の出力端子は、信号出力端子9に接続されている。信号出力端子9は、D/A変換後のアナログ電圧を出力するためのものである。コンデンサCS1、CS2、CF1、CF2は、互いに等しい静電容量Cを有している。また、スイッチS1〜S11は、アナログスイッチから構成されている。
巡回型A/D変換器1は、外部から与えられるADC/DAC機能切替信号に応じて、A/D変換動作およびD/A変換動作のいずれかを選択的に実行可能に構成されている。このうち、A/D変換動作は、外部より信号入力端子3を介して入力される入力信号電圧VinをA/D変換して12ビットのA/D変換値(デジタル値)を出力する動作である。また、D/A変換動作は、外部より与えられるデジタル値(2進コード値)をD/A変換して得られるアナログ電圧Voutを信号出力端子9を介して出力する動作である。制御回路10は、いずれも複数ステップからなるA/D変換動作およびD/A変換動作を制御するものである。制御回路10には、外部より、ADC/DAC機能切替信号およびD/A変換の対象とするデジタル値が与えられる。制御回路10は、スイッチS1〜S11の切り替えを制御するとともに、上記ラッチ信号を出力し、さらに加算器8の加算を制御する。
本実施形態では、コンデンサCS1は第1のコンデンサに相当し、コンデンサCS2は第2のコンデンサに相当し、コンデンサCF1、CF2は第3のコンデンサに相当する。ただし、A/D変換動作時には、コンデンサCF1、CF2の双方が第3のコンデンサとして機能するが、D/A変換動作時には、コンデンサCF1のみが第3のコンデンサとして機能する。
コンデンサCS1、CS2によりコンデンサアレイ回路11が構成される。オペアンプ4、コンデンサアレイ回路11、コンデンサCF1、CF2およびスイッチS2〜S5、S8、S9、S11により、入力される電圧と所定のアナログ電圧との差電圧を増幅した残余電圧を生成する残余電圧生成回路12が構成される。スイッチS1、S6、S7、S10により入力切替回路13が構成される。
オペアンプ4およびコンデンサCS1、CS2から電荷分割手段15が構成される。電荷分割手段15は、初期に基準電圧Vrefpに応じた電荷をコンデンサCS1に蓄積し、その蓄積電荷を予め設定された比(1/2)で分割してその電荷を再びコンデンサCS1、CS2に蓄積するものである。また、オペアンプ4およびコンデンサCS2、CF1から電荷累積手段16が構成される。電荷累積手段16は、初期にコンデンサCF1の蓄積電荷をゼロに初期化し、その蓄積電荷を電荷分割手段15のコンデンサCS2の蓄積電荷と加算してその結果を再び蓄積するものである。
次に、A/D変換回路2により1.5ビットのA/D変換を12回(12ステップ)繰り返して12ビットのA/D変換出力値を得る場合のA/D変換動作について、各スイッチS1〜S11の切り替え状態を示す図3と、巡回型A/D変換器1の動作タイミングを示す図4とを用いて時間を追って説明する。A/D変換動作の開始前において、既にA/D変換動作の実行を指令するADC/DAC機能切替信号が与えられ、スイッチS8、S9がオンに設定されているものとする。
(1)時刻t0から時刻t1まで(第1ステップ目)
時刻t0にA/D変換スタート信号が入力されると加算器8がクリアされ、第1ステップが開始される。時刻t0〜t1において、A/D変換器1は、以下のようにして図3(a)に示す状態Aに切り替えられる。すなわち、制御回路10はスイッチS1を信号入力端子3側に切り替える。A/D変換回路2は、入力信号電圧Vinを変換入力電圧として1回目(第1ステップ目)のA/D変換を開始する。A/D変換回路2において、コンパレータCMP1、CMP2の出力信号が整定すると、制御回路10はラッチ信号を出力し、その変換結果はラッチ回路6に保持される。そして、エンコーダ7から出力された1.5ビットのA/D変換コードが加算器8において加算される。
1.5ビットのA/D変換回路2を有する巡回型A/D変換器1では、電荷再分配に備えて4C分の静電容量を構成するコンデンサに電荷設定を行う必要がある。そこで、第2ステップでの電荷再分配の準備として、制御回路10は、スイッチS2、S3、S11をオンにし、スイッチS6、S7、S10をサンプリング側(信号入力端子3側)に切り替える。この場合、スイッチS4、S5はオフとする。これにより、オペアンプ4はボルテージフォロアとして動作し、その出力電圧(残余電圧)Vout(1)とオペアンプ4の反転入力端子の電圧はともに0Vになる。そして、コンデンサCS1、CS2(2Cの容量値)とコンデンサCF1、CF2(2Cの容量値)は入力信号電圧Vinで充電され、合わせて4C・Vinの電荷が設定される。
(2)時刻t1から時刻t2まで(第2ステップ目)
時刻t1〜t2において、A/D変換器1は、以下のようにして図3(b)に示す状態Bに切り替えられる。1回目のA/D変換コードが保持された後の時刻t1において、制御回路10は、スイッチS1を信号出力端子9(オペアンプ4の出力端子)側に切り替えるとともにスイッチS11をオフにし、スイッチS11が完全にオフとなった後にスイッチS6、S7をサンプリング側から基準電圧端子5側またはグランド端子GND側に切り替える。
このスイッチS6、S7の切り替えは、A/D変換コードに基づいて図5に示すように行われる。すなわち、入力信号電圧Vin(2回目以降は出力電圧Vout)が1.875V未満である場合にはA/D変換回路2から出力されるA/D変換コードは「00」となる。このようにA/D変換コードが「00」の場合には、スイッチS6、S7は全てグランド端子GND側に切り替えられる。これにより、コンデンサCS1、CS2の上部電極には、基準電圧Vrefm(0V)が印加される。
入力信号電圧Vin(出力電圧Vout)が1.875V以上であり且つ3.125V未満である場合には出力されるA/D変換コードは「01」となる。このようにA/D変換コードが「01」の場合には、スイッチS6、S7の一方が基準電圧端子5側に切り替えられ、他方がグランド端子GND側に切り替えられる。これにより、コンデンサCS1、CS2の上部電極のいずれか一方には基準電圧Vrefpが印加され、他方には基準電圧Vrefm(0V)が印加される。入力信号電圧Vin(出力電圧Vout)が3.125V以上である場合には出力されるA/D変換コードは「10」となる。このようにA/D変換コードが「10」の場合には、スイッチS6、S7はいずれも基準電圧端子5側に切り替えられる。これにより、コンデンサCS1、CS2の上部電極には、基準電圧Vrefpが印加される。
このスイッチS6、S7の切り替え前後においてオペアンプ4の反転入力端子の電荷は保存される。このため、切り替え後、オペアンプ4は反転入力端子の電圧が0VとなるようにコンデンサCF1、CF2を介してフィードバック制御を行う。その結果、コンデンサCS1、CS2とコンデンサCF1、CF2との間で電荷再分配が行われる。この場合の電荷保存の関係式は、オペアンプ4の出力電圧をVout(2)とし、1回目のA/D変換コードを10進で示したものをD(1)として、以下の(1)式に示すようになる。
4C・(0−Vin)=D(1)・C・(0−Vrefp)+2C(0−Vout(2))…(1)
この(1)式より以下の(2)式が得られる。
Vout(2)=2・(Vin−D(1)・Vrefp/4) …(2)
従って、第2ステップ目の場合、オペアンプ4の出力端子には、入力信号電圧Vinから1回目のA/D変換コードD(1)に対応したD/A変換電圧を減じた電圧に2を乗じた出力電圧(残余電圧)Vout(2)が出力される。
なお、第3ステップ目以降の出力電圧Vout(N)は、1回前の出力電圧をVout(N-1)とし、1回前のA/D変換コードを10進で示したものをD(N-1)として、下記(3)式のように表される。
Vout(N)=2・(Vout(N-1)−D(N-1)・Vrefp/4) …(3)
A/D変換コードと出力電圧Vout(N)との関係は、図5のとおりとなる。すなわち、A/D変換コードが「00」(10進では「0」)の場合における出力電圧Vout(N)は、下記(4)式または(5)式のとおりとなる。
Vout(N)=2・Vin …(4)
Vout(N)=2・Vout(N-1) …(5)
A/D変換コードが「01」(10進では「1」)の場合における出力電圧Vout(N)は、下記(6)式または(7)式のとおりとなる。
Vout(N)=2・Vin−Vrefp/2 …(6)
Vout(N)=2・Vout(N-1)−Vrefp/2 …(7)
A/D変換コードが「10」(10進では「2」)の場合における出力電圧Vout(N)は、下記(8)式または(9)式のとおりとなる。
Vout(N)=2・Vin−Vrefp …(8)
Vout(n)=2・Vout(N-1)−Vrefp …(9)
電荷再分配が終了し、オペアンプ4の出力電圧が安定した時点(例えば時刻t1から予め設定された時間が経過した時点)でA/D変換回路2が第2回目の1.5ビットA/D変換を開始し、変換終了後その2回目のA/D変換コードがラッチ信号に同期してラッチ回路6に保持される。そして、加算器8は、その2回目のA/D変換コードを1回目のA/D変換コードと1ビットオーバーラップするようにして加算する。
(3)時刻t2から時刻t22まで(第3ステップ目から第12ステップ目)
時刻t2〜t3において、A/D変換器1は、以下のようにして図3(c)に示す状態Cに切り替えられる。すなわち、第3ステップ目における電荷再分配では、全てのコンデンサCS1、CS2、CF1、CF2に予め4C・Vout(2)の電荷を設定しておくことが必要となる。コンデンサCS1、CS2の初期化は行わない。制御回路10は、2回目のA/D変換コードが保持された後の時刻t2においてスイッチS2、S3をオフにし、オペアンプ4の出力電圧Vout(2)をホールドする。ホールド動作中において、コンデンサCF1、CF2にはそれぞれ電荷C・Vout(2)が保持されている。この状態で、スイッチS4、S5をオンするとともにスイッチS6、S7を信号出力端子9側に切り替えると、コンデンサCS1、CS2はオペアンプ4の出力電圧Vout(2)で充電(電荷設定)される。
コンデンサCS1、CS2の電荷設定が完了した後の時刻t3において、制御回路10は、第2ステップ目と同様にして電荷再分配を実行する。電荷再分配が終了するとA/D変換回路2が第3回目の1.5ビットA/D変換を開始し、変換終了後その3回目のA/D変換コードがラッチ信号に同期してラッチ回路6に保持される。そして、加算器8は、1回目と2回目のA/D変換コードが加算された値に対して、さらに3回目のA/D変換コードを1ビットオーバーラップするようにして加算する。
時刻t4以降の第4ステップ目から第12ステップ目のA/D変換動作も、上述した第3ステップ目のA/D変換動作と同様となる。そして、第12ステップにおいて12回目のA/D変換コードがラッチ信号に同期してラッチ回路6に保持されると、加算器8は、1回目から11回目のA/D変換コードが加算された値に対して、さらに12回目のA/D変換コードを1ビットオーバーラップするようにして加算する。そして、加算後の最下位1ビットを切り捨てることにより巡回型A/D変換器1の最終的な12ビットのA/D変換コードを得る。
次に、巡回型A/D変換器1によるD/A変換動作について、各スイッチS1〜S11の切り替え状態を示す図6と、巡回型A/D変換器1の動作タイミングを示す図7とを用いて説明する。D/A変換動作の開始前において、既にD/A変換動作の実行を指令するADC/DAC機能切替信号が与えられ、スイッチS1が未接続(オープン)に設定され、スイッチS10が信号出力端子9側に設定され、スイッチS4、S5がオフに設定されているものとする。なお、D/A変換動作中、A/D変換回路2の出力は不定となる。
図6(a)、(b)、(c′)、(c)は、それぞれ基準電圧Vrefpのサンプリング状態A、コンデンサCS1とCS2との間での電荷分配状態B、コンデンサCS2の電荷初期化状態C′、コンデンサCS2からCF1への電荷加算状態Cを表している。図中に示す矢印は、D/A変換過程において当該各状態間での遷移が発生し得ることを示している。
図7は、3ビットのデジタル値(2進コード値)「111」をD/A変換して7/8・Vrefpなるアナログの出力電圧Voutを生成する場合のタイミングチャートである。最初に、スイッチS2、S3、S8、S9、S11がオンとされ、スイッチS6が基準電圧端子5側に切り替えられ、スイッチS7が信号出力端子9側に切り替えられる。このサンプリング状態Aにおいて、コンデンサCS1に基準電圧Vrefpに応じた電荷C・Vrefpがサンプリングされ、コンデンサCS2、CF1、CF2の電荷はゼロに初期化される。このときの出力電圧Vout(1)は0Vである。
続いて、スイッチS8、S9、S11がオフとされた後、スイッチS6が信号出力端子9側に切り替えられ、サンプリング状態Aから電荷分配状態Bになる。この電荷分配状態Bにおいて、コンデンサCF1の電荷は保存される。オペアンプ4の出力端子と反転入力端子との間に容量値の等しいコンデンサCS1、CS2が接続されるので、コンデンサCS1とCS2との間で電荷が均等に分配される(電荷分割手段15による電荷分割動作)。コンデンサCS1、CS2の電荷は、下記(10)式のようになる。ただし、この際の出力電圧をVout(2)としている。
CS1(CS2)の電荷=C・Vout(2)=(1/2)・C・Vrefp …(10)
その後、2進コード値であるデジタル値の上位ビットから順に、当該ビットKが0(第1の論理レベル)の場合には、スイッチS2がオフとされた後スイッチS11がオンとされ、電荷分配状態Bを起点として電荷初期化状態C’になる。この電荷初期化状態C’では、コンデンサCS1、CF1の電荷が保存されたままコンデンサCS2の電荷がゼロに初期化される。この際の出力電圧Voutは0Vである。
一方、当該ビットKが1(第2の論理レベル)の場合にはスイッチS2がオフ、スイッチS8がオンとされ、スイッチS7がグランド端子GND側に切り替えられ、電荷分配状態Bを起点として電荷加算状態Cになる。この電荷加算状態Cでは、コンデンサCS1の電荷が保存されたままコンデンサCS2とCF1との間で電荷分配が行われ、コンデンサCF1の電荷は、自ら持っていた電荷とコンデンサCS2の電荷との和となる(電荷累積手段16による電荷加算動作)。
本ケースでは、3ビットが全て「1」なので、電荷分配状態Bを起点として電荷加算状態Cに移行する動作を3回繰り返し、最後は電荷加算状態Cで終了する。コンデンサCF1の電荷は、1回目の移行では、自ら持っていた電荷0とコンデンサCS2の電荷(=1/2・CVrefp)との和(=1/2・CVrefp)となり、2回目の移行では、自ら持っていた電荷(=1/2・CVrefp)とコンデンサCS2の電荷(=1/4・CVrefp)との和(=3/4・CVrefp)となり、3回目の移行では、自ら持っていた電荷(=3/4・CVrefp)とコンデンサCS2の電荷(=1/8・CVrefp)との和(=7/8・CVrefp)となる。
一般に、nビットのデジタル値(2進コード値)「K1K2K3…Kn-1Kn」に対してD/A変換して得られるアナログ電圧Voutは(11)式のようになる。この場合、Kiが1でKi+1、Ki+2、…、Knが全て0である場合には、i回目に電荷分配状態Bを起点として電荷加算状態Cに移行した時点で動作を終了させればよい。
Figure 2011228778
次に、上記構成の巡回型A/D変換器1をセンサの出力信号に対して所定の信号処理を行った後に出力するセンサユニットに適用した場合について説明する。
図8は、センサユニットの構成を概略的なブロック図により示している。図8に示すように、センサユニット21は、例えば圧力センサのセンサエレメント22と信号処理回路23とから構成されている。信号処理回路23は、増幅部24、巡回型A/D変換器1およびデジタル信号処理部25(信号処理部に相当)を備えている。
増幅部24は、センサエレメント22から出力されるアナログ信号(電圧)を所定のゲインで増幅して出力する。増幅部24の出力電圧はA/D変換器1に与えられている。A/D変換器1は、A/D変換動作の実行を指令するADC/DAC機能切替信号が与えられると、増幅部24の出力電圧をA/D変換するA/D変換動作を行う。A/D変換器1から出力されるデジタル変換値(A/D変換値、デジタル信号)は、デジタル信号処理部25に与えられている。
デジタル信号処理部25は、A/D変換器1から出力されるセンサエレメント22の出力電圧に対応したデジタル変換値に対して所定の信号処理を行う。例えば、デジタル信号処理部25は、センサエレメント22の出力の直線性を改善するための2次曲線補正や、オフセット補正などを実行する。なお、この信号処理は適宜変更可能であるが、特にデジタルで行うことによるメリットが大きいものが好ましい。デジタル信号処理部25から出力される補正後のデジタル信号は、センサユニット21の外部に出力されるとともに、A/D変換器1に与えられている。A/D変換器1は、D/A変換動作の実行を指令するADC/DAC機能切替信号が与えられると、デジタル信号処理部25から出力されるデジタル信号をD/A変換して得られるアナログ電圧を出力するD/A変換動作を行う。A/D変換器1から出力されるアナログ電圧はセンサユニット21の外部に出力される。
上記構成のセンサユニット21は、A/D変換器1を常にA/D変換動作を実行させるように用いることで、センサエレメント22の出力に対して上記デジタル補正処理を施したデジタル信号を出力するデジタル出力動作を実行するデジタル出力形式のセンサユニットとして機能する。また、センサユニット21は、A/D変換器1のA/D変換動作およびD/A変換動作を時分割で切り替えて実行させるように用いることで、センサエレメント22の出力に対して上記デジタル補正処理を施したアナログ電圧を出力するアナログ出力動作を実行するアナログ出力形式のセンサユニットとして機能する。
上記したADC/DAC機能切替信号は、図示しない制御回路から出力される。すなわち、上記したセンサユニット21のデジタル出力形式/アナログ出力形式の切り替えは、上記制御回路により制御される。センサユニット21の出力信号(デジタル値またはアナログ電圧)は、上記制御回路に与えられている。
次に、センサユニット21をアナログ出力形式として機能させる場合の動作について、A/D変換器1およびデジタル信号処理部25の動作タイミングを示す図9および図10を用いて説明する。
(1)第1の動作パターン(図9)
まず、A/D変換器1は、増幅部24の出力電圧を入力としてA/D変換動作を行うように制御される(時刻t0〜t1)。その後、デジタル信号処理部25は、A/D変換器1から出力されるデジタル変換値に対して上記信号処理を行うように制御される(時刻t1〜t2)。続いて、A/D変換器1は、デジタル信号処理部25の出力信号を入力としてD/A変換動作を行うように制御される(時刻t2〜t3)。ここで、A/D変換器1から出力されるアナログ電圧が外部に出力される。時刻t3以降についても、時刻t0〜t3と同様、A/D変換器1によるA/D変換動作、デジタル信号処理部25による信号処理、A/D変換器1によるD/A変換動作が順番に繰り返される。
(2)第2の動作パターン(図10)
まず、A/D変換器1は、増幅部24の出力電圧を入力としてA/D変換動作を行うように制御される(時刻t0〜t1)。その後、デジタル信号処理部25は、A/D変換器1から出力されるデジタル変換値に対して上記信号処理を行うように制御される(時刻t1〜t2)。続く時刻t3〜t5では、時刻t0〜t2のときと同様に、A/D変換器1によるA/D変換動作、デジタル信号処理部25による信号処理が実行される。すなわち、時刻t0〜t8の間において、A/D変換動作および信号処理が交互に3回繰り返される。
デジタル信号処理部25は、3回目の信号処理を終えた後に、3回分のデジタル値の平均値Daveを下記(12)式に基づいて演算する。ただし、時刻t0〜t2において得られるデジタル値をD(N-2)とし、時刻t3〜t5において得られるデジタル値をD(N-1)とし、時刻t6〜t8において得られるデジタル値をD(N)としている。
Dave=(D(N)+D(N-1)+D(N-2))/3 …(12)
デジタル信号処理部25は、上記(12)式に表される3回分のデジタル値の平均値DaveをA/D変換器1に出力する。そして、A/D変換器1は、デジタル信号処理部25から出力される平均値Daveを入力としてD/A変換動作を行うように制御される(時刻t8〜t9)。ここで、A/D変換器1から出力されるアナログ電圧が外部に出力される。時刻t9以降についても、時刻t0〜t9と同様、A/D変換器1によるA/D変換動作、デジタル信号処理部25による信号処理が交互に3回行われた後にA/D変換器1によるD/A変換動作が1回行われるというステップが繰り返される。
なお、デジタル信号処理部25は、上記信号処理を行う度に3回分のデジタル値の平均値Daveを(12)式に基づいて演算するように構成してもよい。その場合、所定の時点で、A/D変換器1によるD/A変換動作を行い、アナログ電圧を外部に出力すればよい。この所定の時点としては、例えば外部の制御回路から所定の指令が与えられた時点としてもよい。また、所定の時点としては、平均値Daveを演算した時点としてもよい。つまり、演算した平均値Daveを毎回出力するようにしてもよい。
以上説明したように、本実施形態によれば次のような効果が得られる。
巡回型A/D変換器1は、外部から与えられるADC/DAC機能切替信号に応じて制御回路10がスイッチS1〜S11の切り替えを制御することにより、外部より信号入力端子3を介して入力される入力信号電圧VinをA/D変換して12ビットのA/D変換値を出力するA/D変換動作と、外部より与えられる2進コード値(デジタル値)をD/A変換して得られるアナログ電圧Voutを信号出力端子9を介して出力するD/A変換動作とを選択的に実行可能に構成されている。すなわち、巡回型A/D変換器1は、A/D変換動作を行うために本来的に備えている残余電圧生成回路12を用いて、A/D変換動作に加えてD/A変換動作をも実行可能に構成されている。従って、本実施形態によれば、回路規模の増大を招くことなく、D/A変換機能をも有する巡回型A/D変換器を実現できる。また、このような巡回型のA/D変換器1は、その巡回数を変更するだけで容易に任意の分解能のA/D変換動作およびD/A変換動作を実行可能であるため、分解能の仕様が変更された場合であっても、これに応じて回路構成を変更することなく、必要とする分解能を持つA/D変換およびD/A変換を行うことができる。さらに、A/D変換器1をICとして構成する場合には、回路構成を縮小できICのチップサイズを低減できる。
D/A変換動作が行われる際、電荷分割手段15は、初期に基準電圧に応じた電荷が設定された自身の蓄積電荷を予め設定された比で分割してその電荷を再び蓄積し、電荷累積手段16は、最初に初期化された自身の蓄積電荷を電荷分割手段の蓄積電荷と加算してその結果を再び蓄積する。そして、外部より与えられる2進コードのMSB側から順に各ビットに対応して、電荷分割手段15による電荷の分割動作を実行するとともに当該各ビットのデータ値に応じて電荷累積手段16による電荷の加算動作を実行する。従って、本実施形態によれば、分解能に応じて回路構成を増やすことなく、2進コードのビット数に応じた分解能を持つD/A変換動作が可能となる。
センサユニット21の信号処理回路23は、A/D変換器1を常にA/D変換動作を実行させるように用いることで、センサエレメント22から出力されるアナログ信号をA/D変換した上で所定のデジタル信号処理を施し、その結果としてのデジタル信号を出力する。これにより、センサユニット21をデジタル出力形式として機能させることができる。また、信号処理回路23は、A/D変換器1のA/D変換動作およびD/A変換動作を時分割で切り替えて実行させるように用いることで、センサエレメント22から出力されるアナログ信号をA/D変換した上で所定のデジタル信号処理を施し、その結果としてのデジタル信号をさらにD/A変換して得られるアナログ電圧を出力する。これにより、センサユニット21をアナログ出力形式として機能させることができる。このような構成の信号処理回路23を備えたセンサユニット21を用いれば、アナログ出力形式およびデジタル出力形式のいずれにも対応することができる。また、上記構成によれば、巡回型のA/D変換器および巡回型のD/A変換器を両方搭載することでデジタル出力形式およびアナログ出力形式に対応させたセンサユニットに比べて、小型化を図ることができる。
(第2の実施形態)
以下、本発明の第2の実施形態について図11〜図15を参照しながら説明する。なお、第1の実施形態と同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
図11は、第1の実施形態における図1相当であり、巡回型A/D変換器の電気的構成を示している。図11に示す巡回型A/D変換器31は、図1に示した巡回型A/D変換器1と同様、A/D変換動作およびD/A変換動作を行うことが可能になっている。
A/D変換回路2の入力端子は、スイッチS31を介して、信号入力端子3およびオペアンプ4の出力端子のいずれかに選択的に接続されるようになっている。コンデンサCS1、CS2の下部電極(共通側電極)は、いずれもコモンライン32に接続されている。コモンライン32は、スイッチS32を介してオペアンプ4の反転入力端子に接続されるとともに、スイッチS33を介してグランド端子GNDに接続されている。コンデンサCS1、CS2の上部電極(非共通側電極)は、それぞれスイッチS34、S35を介して、スイッチS31の共通接点、基準電圧端子5およびグランド端子GNDのいずれかに選択的に接続されるようになっている。
オペアンプ4の反転入力端子と出力端子との間にはスイッチS36が接続されている。スイッチS31とオペアンプ4の反転入力端子との間にはコンデンサCFが接続されている。オペアンプ4の非反転入力端子はグランド端子GNDに接続されている。コンデンサCFは、コンデンサCS1、CS2の2倍の静電容量(2C)を有している。コンデンサCFは、スイッチS36がオフ、スイッチS31がオペアンプ4の出力端子側に切り替えられた状態でオペアンプ4の入出力端子間に接続される。スイッチS31〜S36の切り替えは、制御回路10により制御される。
本実施形態では、コンデンサCFが第3のコンデンサに相当し、スイッチS31が入力切替回路に相当する。オペアンプ4、コンデンサアレイ回路11、コンデンサCFおよびスイッチS32〜S36により残余電圧生成回路33が構成される。オペアンプ4およびコンデンサCS1、CS2、CFから電荷累積手段34および電荷分割手段35が構成される。電荷累積手段34と電荷分割手段35は、作用が互いに密接に関係している。電荷累積手段34は、コンデンサCFの蓄積電荷を初期化した後、2進コードのビットデータ値に応じた電荷または所定の基準電圧Vrefm(0V)に応じた電荷をコンデンサCFの蓄積電荷に累積的に加算するものである。電荷分割手段35は、コンデンサCFの蓄積電荷を予め設定された比(1/2)で分割してその電荷を再び蓄積するものである。
次に、第1の実施形態と同様に12ビットのA/D変換出力値を得る場合のA/D変換動作について、各スイッチS31〜S36の切り替え状態を示す図12と、巡回型A/D変換器31の動作タイミングを示す図13とを用いて時間を追って説明する。A/D変換動作の開始前において、既にA/D変換動作の実行を指令するADC/DAC機能切替信号が与えられているものとする。
(1)時刻t0から時刻t1まで(第1ステップ目)
時刻t0にA/D変換スタート信号が入力されると加算器8がクリアされ、第1ステップが開始される。時刻t0〜t1において、A/D変換器31は、以下のようにして図12(a)に示す状態Aに切り替えられる。すなわち、制御回路10はスイッチS31を信号入力端子3側に切り替え、A/D変換回路2は1回目のA/D変換を開始する。変換結果であるA/D変換コードは、加算器8において加算される。
巡回型A/D変換器31では、電荷再分配に備えて4C分の静電容量を構成するコンデンサに電荷設定を行う必要がある。そこで、第2ステップでの電荷再分配の準備として、制御回路10は、スイッチS32とS36をオンにし、スイッチS34、S35をサンプリング側(スイッチS31側)に切り替える。この場合、スイッチS33はオフとする。これにより、オペアンプ4はボルテージフォロアとして動作し、その出力電圧とコモンライン32の電圧はともに0Vになる。そして、コンデンサCS1、CS2(2Cの容量値)とコンデンサCF(2Cの容量値)は入力信号電圧Vinで充電され、合わせて4C・Vinの電荷が設定される。
(2)時刻t1から時刻t2まで(第2ステップ目)
時刻t1〜t2において、A/D変換器31は、以下のようにして図12(b)に示す状態Bに切り替えられる。1回目のA/D変換コードが保持された後の時刻t1において、制御回路10は、スイッチS31を信号出力端子9側に切り替えるとともにスイッチS36をオフにし、スイッチS36が完全にオフとなった後に、スイッチS34、S35をサンプリング側から基準電圧端子5側またはグランド端子GND側に切り替えて電荷再分配を実行する。この場合の、電荷保存の関係式は、上記(1)式および(2)式に示したとおりである。
電荷再分配が終了し(2)式に示すオペアンプ4の出力電圧が安定した時点でA/D変換回路2が第2回目の1.5ビットA/D変換を開始し、変換終了後その2回目のA/D変換コードがラッチ信号に同期してラッチ回路6に保持される。そして、加算器8は、その2回目のA/D変換コードを1回目のA/D変換コードと1ビットオーバーラップするようにして加算する。
(3)時刻t2から時刻t22まで(第3ステップ目から第12ステップ目)
時刻t2〜t3において、A/D変換器31は、以下のようにして図12(c)に示す状態Cに切り替えられる。すなわち、第3ステップ目における電荷再分配では、全てのコンデンサCS1、CS2、CFに予め4C・Vout(2)の電荷を設定しておくことが必要となる。コンデンサCS1、CS2の初期化は行わない。制御回路10は、2回目のA/D変換コードが保持された後の時刻t2においてスイッチS32をオフにし、オペアンプ4の出力電圧Vout(2)をホールドする。ホールド動作中において、コンデンサCFには電荷2C・Vout(2)が保持されている。この状態で、スイッチS33をオンするとともにスイッチS34、S35をサンプリング側に切り替えると、アレイコンデンサCS1、CS2はオペアンプ4の出力電圧Vout(2)で充電(電荷設定)される。
コンデンサCS1、CS2の電荷設定が完了した後の時刻t3において、制御回路10は、第2ステップ目と同様にして電荷再分配を実行する。電荷再分配が終了するとA/D変換回路2が第3回目の1.5ビットA/D変換を開始し、変換終了後その3回目のA/D変換コードがラッチ信号に同期してラッチ回路6に保持される。そして、加算器8は、1回目と2回目のA/D変換コードが加算された値に対して、さらに3回目のA/D変換コードを1ビットオーバーラップするようにして加算する。
時刻t4以降の第4ステップ目から第12ステップ目のA/D変換動作も、上述した第3ステップ目のA/D変換動作と同様となる。そして、第12ステップにおいて12回目のA/D変換コードがラッチ信号に同期してラッチ回路6に保持されると、加算器8は、1回目から11回目のA/D変換コードが加算された値に対して、さらに12回目のA/D変換コードを1ビットオーバーラップするようにして加算する。そして、加算後の最下位1ビットを切り捨てることにより巡回型A/D変換器1の最終的な12ビットのA/D変換コードを得る。
次に、巡回型A/D変換器31によるD/A変換動作について、各スイッチS31〜S36の切り替え状態を示す図14と、巡回型A/D変換器31の動作タイミングを示す図15とを用いて説明する。D/A変換動作の開始前において、既にD/A変換動作の実行を指令するADC/DAC機能切替信号が与えられ、スイッチS31が信号出力端子9側に設定されているものとする。なお、D/A変換動作中、A/D変換回路2の出力は不定となる。
図1に示した巡回型A/D変換器1がバイナリコードのMSB側からLSB側に向かって順に処理するのに対し、本実施形態の巡回型A/D変換器31は、バイナリコードのLSB側からMSB側に向かって順に各ビットデータ値に対応して、電荷累積手段34による電荷の累積動作と電荷分割手段35による電荷の分割動作とを実行する点において異なっている。
図14(a)、(b)、(c)、(d)は、それぞれコンデンサCFの初期化を兼ねたサンプリング状態A、コンデンサCFとコンデンサCS1、CS2との間での電荷分配状態B(電荷累積動作、電荷分割動作)、コンデンサCS1、CS2への基準電圧Vrefpのサンプリング状態C、コンデンサCS1、CS2への基準電圧Vrefm(0V)のサンプリング状態Dを表している。図中に示す矢印は、D/A変換過程において当該各状態間での遷移が発生し得ることを示している。
図15は、2進コード値であるデジタル値「K1K2K3」が「101」の場合のA/D変換器31のタイミングチャートである。最初のサンプリング状態Aでは、2進コード「K1K2K3」=「101」で表されるLSBのデータ値が1であるため、スイッチS33、S36がオンとされ、スイッチS32がオフとされ、スイッチS34、S35が基準電圧端子5側に切り替えられる。これにより、コンデンサCS1、CS2に基準電圧Vrefpに応じた電荷C・Vrefpがサンプリングされる。また、このサンプリング状態Aは、コンデンサCFの電荷の初期化を兼ねており、コンデンサCFの電荷はゼロになる。
続いて、スイッチS33、S36がオフとされた後、スイッチS32がオン、スイッチS34、S35が信号出力端子9側に切り替えられ、サンプリング状態Aから電荷分配状態Bになる。オペアンプ4の出力端子と反転入力端子との間に容量値の等しいコンデンサCFと、コンデンサCS1、CS2とが接続される。なお、コンデンサCFの容量値は2Cであり、コンデンサCS1、CS2の容量値はそれぞれCである。コンデンサCFと、コンデンサCS1、CS2との間で電荷の加算と電荷の分割とが同時に行われ、コンデンサCFの電荷は2・CVout(2)となり、コンデンサCS1、CS2の電荷は、それぞれC・Vout(2)となる。
次のビットK2は0であるため、スイッチS32がオフとされ、スイッチS33がオンとされ、スイッチS34、S35がグランド端子GND側に切り替えられてサンプリング状態Dになる。これにより、コンデンサCS1、CS2に基準電圧Vrefm(0V)に応じた電荷ゼロがサンプリングされる。その後、電荷分配状態Bになり、コンデンサCFとコンデンサCS1、CS2との間で電荷の加算と電荷の分割とが同時に行われ、コンデンサCFの電荷は下記(13)式のようになり、コンデンサCS1、CS2の電荷は下記(14)式のようになる。ただし、この際の出力電圧をVout(3)としている。
CFの電荷=2C・Vout(3)=(1/2)・C・Vrefp …(13)
CS1(CS2)の電荷=C・Vout(3)=(1/4)・C・Vrefp …(14)
次のビットK1(MSB)は1であるため、スイッチS32がオフとされ、スイッチS33がオンとされ、スイッチS34、S35が基準電圧端子5側に切り替えられてサンプリング状態Cになる。これにより、コンデンサCS1、CS2に基準電圧Vrefpに応じた電荷C・Vrefpがサンプリングされる。その後、電荷分配状態Bになり、コンデンサCFとコンデンサCS1、CS2との間で電荷の加算と電荷の分割とが同時に行われ、コンデンサCFの電荷は下記(15)式のようになり、コンデンサCS1、CS2の電荷は下記(16)式のようになる。ただし、この際の出力電圧をVout(4)としている。
CFの電荷=2C・Vout(4)=(5/4)・C・Vrefp …(15)
CS1(CS2)の電荷=C・Vout(4)=(5/8)・C・Vrefp …(16)
2進コードKを(17)式に示すように「K1K2K3…Kn-1Kn」とすると、(18)式に示すようにコンデンサCFの初期化に対応した出力電圧Vout(n)は0となり、LSBに対応した最初の電荷の加算と分割とにより得られる出力電圧Vout(n-1)は(Vout(n)+Kn・Vrefp)/2となる。制御回路10は、LSB側からMSB側に向かって順に各ビットに対応して、コンデンサCFとコンデンサCS1、CS2との電荷の加算とコンデンサCFとコンデンサCS1、CS2との電荷の分割(1/2)とを巡回実行する。そして、MSBに対応した最後の電荷の加算と分割とにより得られる出力電圧Vout(0)は(Vout(1)+Kn・Vrefp)/2となり、それが最終的な出力電圧Voutとなる。その結果、2進コードKに従い、(19)式で示すアナログの出力電圧Voutを得ることができる。
Figure 2011228778
以上説明したように、本実施形態によれば次のような効果が得られる。
巡回型A/D変換器31は、外部から与えられるADC/DAC機能切替信号に応じて制御回路10がスイッチS31〜S36の切り替えを制御することにより、外部より信号入力端子3を介して入力される入力信号電圧VinをA/D変換して12ビットのA/D変換値を出力するA/D変換動作と、外部より与えられる2進コード値(デジタル値)をD/A変換して得られるアナログ電圧Voutを信号出力端子9を介して出力するD/A変換動作とを選択的に実行可能に構成されている。すなわち、巡回型A/D変換器31は、第1の実施形態の巡回型A/D変換器1と同様、A/D変換動作を行うために本来的に備えている残余電圧生成回路33を用いて、A/D変換動作に加えてD/A変換動作をも実行可能に構成されている。従って、本実施形態によっても第1の実施形態と同様の効果が得られる。
D/A変換動作が行われる際、電荷累積手段34は、蓄積電荷を初期化した後、2進コードのビットデータ値に応じた電荷または基準電圧Vrefm(0V)に応じた電荷を蓄積電荷に累積的に加算し、電荷分割手段35は、電荷累積手段34の蓄積電荷を予め設定された比(1/2)で分割してその電荷を再び蓄積する。そして、2進コードのLSB側から順に各ビットに対応して、電荷累積手段34による電荷の累積動作と電荷分割手段35による電荷の分割動作とを実行する。従って、本実施形態によれば、分解能に応じて回路構成を増やすことなく、2進コードのビット数に応じた分解能を持つD/A変換動作が可能となる。
(第3の実施形態)
以下、本発明の第3の実施形態について図16を参照しながら説明する。なお、上記各実施形態と同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
図16は、差動動作可能に構成された巡回型A/D変換器41の電気的構成を示している。図16に示す巡回型A/D変換器41は、図11に示した巡回型A/D変換器31を差動の形態に構成したものである。図16に示すように、1.5ビットの分解能を有する並列型のA/D変換回路42は差動動作可能に構成されており、オペアンプ43(演算増幅器に相当)は差動出力可能に構成されている。A/D変換回路42の非反転入力端子は、スイッチS31pを介して非反転信号入力端子3pまたはオペアンプ43の非反転出力端子のいずれかに選択的に接続されるようになっている。同様に、A/D変換回路42の反転入力端子は、スイッチS31mを介して反転信号入力端子3mまたはオペアンプ43の反転出力端子のいずれかに選択的に接続されるようになっている。
スイッチS31pの共通接点とオペアンプ43の反転入力端子との間には、図11に示すシングル構成と同様にして、コンデンサCFp、コンデンサアレイ回路11pを構成するコンデンサCS1p、CS2p、これらコンデンサCS1pとCS2pの上部電極の接続を切り替えるスイッチS34pとS35pおよびスイッチS32pが接続されている。また、コモンライン32pとグランド端子GNDとの間にはスイッチS33pが接続されており、オペアンプ43の反転入力端子と非反転出力端子との間にはスイッチS36pが接続されている。
同様に、スイッチS31mの共通接点とオペアンプ43の非反転入力端子との間には、コンデンサCFm、コンデンサアレイ回路11mを構成するコンデンサCS1m、CS2m、これらコンデンサCS1mとCS2mの上部電極の接続を切り替えるスイッチS34mとS35mおよびスイッチS32mが接続されている。また、コモンライン32mとグランド端子GNDとの間にはスイッチS33mが接続されており、オペアンプ43の非反転入力端子と反転出力端子との間にはスイッチS36mが接続されている。
本実施形態では、オペアンプ43、コンデンサアレイ回路11p、11m、コンデンサCFp、CFmおよびスイッチS32p、S32m〜S36p、S36mにより残余電圧生成回路45が構成される。オペアンプ43およびコンデンサCS1p、CS2p、CFpから電荷累積手段34pおよび電荷分割手段35pが構成される。また、オペアンプ43およびコンデンサCS1m、CS2m、CFmから電荷累積手段34mおよび電荷分割手段35mが構成される。
制御回路44は、いずれも複数ステップからなるA/D変換動作およびD/A変換動作を制御するものである。制御回路44には、外部より、ADC/DAC機能切替信号およびD/A変換の対象とするデジタル値(2進コード値)が与えられる。制御回路44は、スイッチS31p、31m〜S36p、S36mの切り替えを制御するとともに、ラッチ信号を出力し、加算器(図示せず)の加算を制御するようになっている。なお、この回路のレイアウトは、非反転側信号側と反転側信号側とで対称構造とすることが好ましい。
A/D変換回路42の反転出力端子には、その非反転出力端子から出力されるA/D変換コードをn(10進表記)として、(2−n)のA/D変換コードが出力されるようになっている。そして、A/D変換コードnは加算器(図示せず)において前述した方法により加算されるようになっている。また、差動入出力型のオペアンプ43の非反転出力端子および反転出力端子には、それぞれ適当な電圧例えば(Vrefp+Vrefm)/2を中心として同じ電圧値だけ+側および−側に変化する電圧が出力されるようになっている。
さて、上記構成を有する巡回型A/D変換器41によりA/D変換動作が行われる際の各スイッチの切替状態および動作タイミングは、それぞれ図12に示した切替状態および図13に示した動作タイミングとほぼ同様となる。ただし、電荷再分配時において、スイッチS34p、S35pはA/D変換回路42の非反転出力端子から出力されるA/D変換コードnに基づいて切り替えられ、スイッチS34m、S35mはA/D変換回路42の反転出力端子から出力されるA/D変換コード(2−n)に基づいて切り替えられる。例えば、A/D変換コードnが1の場合、スイッチS34p、S35pのうち1つが基準電圧端子5側、1つがグランド端子GND側に切り替えられるとともに、スイッチS34m、S35mのうち1つが基準電圧端子5側、1つがグランド端子GND側に切り替えられる。こうした一連の動作において、非反転側信号側と反転側信号側における各スイッチの切り替えは同タイミングで行われるようになっている。
また、上記構成を有する巡回型A/D変換器41によりD/A変換動作が行われる際の各スイッチの切替状態および動作タイミングは、それぞれ図14に示した切替状態および図15に示した動作タイミングとほぼ同様となる。
以上説明したように、差動型の巡回型A/D変換器41によれば、第2の実施形態と同様の効果を得られる。さらに、差動型の巡回型A/D変換器41は、入力信号電圧VinpとVinmとの差電圧をA/D変換するので、外部からのコモンモードノイズを有効に除去することができ、ノイズによる誤変換を防止することができる。また、D/A変換動作においても、2進コード値に応じたアナログ電圧を差動出力するため、コモンモードノイズなどを有効に除去することができる。また、非反転側信号側と反転側信号側のレイアウトは対称構造とされ、しかも同一タイミングで動作させるので、例えば各スイッチの切り替え時にフィードスルーによる不要電荷の注入があっても、差動動作によりその電荷注入による誤差を相殺することができる。その結果、A/D変換およびD/A変換の精度を一層高めることができる。
(第4の実施形態)
以下、本発明の第4の実施形態について図17および図18を参照しながら説明する。図17および図18は、第1の実施形態における図8および図9に相当するものであり、第1の実施形態と同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
図8に示すように、本実施形態のセンサユニット51は、第1の実施形態のセンサユニット21に対し、信号処理回路23に代えて信号処理回路52を備えている点が異なる。信号処理回路52は、増幅部24、巡回型A/D変換器1、デジタル信号処理部25およびサンプルホールド回路53を備えている。A/D変換器1から出力されるアナログ電圧は、サンプルホールド回路53を介してセンサユニット51の外部に出力される。サンプルホールド回路53は、入力されたアナログ電圧をサンプルした後、所定期間保持(ホールド)するものである。
次に、センサユニット51をアナログ出力形式として機能させる場合の動作について、A/D変換器1、デジタル信号処理部25およびサンプルホールド回路53の動作タイミングを示す図18を用いて説明する。
まず、A/D変換器1は、増幅部24の出力電圧を入力としてA/D変換動作を行うように制御される(時刻t0〜t1)。その後、デジタル信号処理部25は、A/D変換器1から出力されるA/D変換値(デジタル値)に対して上記信号処理を行うように制御される(時刻t1〜t2)。続いて、A/D変換器1は、デジタル信号処理部25の出力信号を入力としてD/A変換動作を行うように制御される(時刻t2〜t3)。
そして、サンプルホールド回路53は、A/D変換器1から出力されるアナログ電圧をサンプルした後、外部に出力する(時刻t3〜t4)。このサンプルホールド回路53の出力電圧は、次のサンプル動作が完了するまでの期間(時刻t4〜t9の間)保持される。時刻t4以降についても、時刻t0〜t4と同様、A/D変換器1によるA/D変換動作、デジタル信号処理部25による信号処理、A/D変換器1によるD/A変換動作、サンプルホールド回路53によるサンプルホールド動作が順番に繰り返される。
第1の実施形態のセンサユニット21において、信号処理回路23をアナログ出力形式として機能させる場合、A/D変換器1はA/D変換動作を行う状態と、D/A変換動作を行う状態とが時分割で切り替えられている。そして、A/D変換動作を行う状態においてもA/D変換器1からアナログ電圧が出力されるが、そのアナログ電圧は処理の途中のものであり最終的な出力ではない。このため、信号処理回路23の出力を受ける後段の回路において、必要とする最終的な出力のアナログ電圧のみを抽出する機能を設ける必要がある。これに対し、本実施形態のセンサユニット51の信号処理回路52は、A/D変換器1によりD/A変換動作が行われた際に出力されるアナログ電圧をサンプリングするとともに所定期間保持し、そのホールドしたアナログ電圧を外部に出力するサンプルホールド回路53を備えている。サンプルホールド回路53を設けることで、本来外部に出力すべきアナログ電圧であるD/A変換動作に伴って出力されるアナログ電圧のみをサンプリングし、それをA/D変換動作を行う期間についても保持して出力することで、最終的な出力のみを外部に出力することができる。これにより、センサユニット51の後段に設けられる回路の処理を簡素化することが可能となる。
(第5の実施形態)
以下、本発明の第5の実施形態について図19を参照しながら説明する。図19は、第1の実施形態における図8に相当するものであり、第1の実施形態と同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
図19に示すように、本実施形態のセンサユニット61は、第1の実施形態のセンサユニット21に対し、信号処理回路23に代えて信号処理回路62を備えている点が異なる。信号処理回路62は、増幅部24および巡回型A/D変換器1を備えているものの、デジタル信号処理部25を備えていない。つまり、センサユニット61は、センサエレメント22の出力信号に対して信号処理を行わずに、その出力信号に対応するデジタル信号(デジタル変換値)を出力するものである。このため、A/D変換器1から出力されるデジタル変換値は、センサユニット61の外部に出力される。
また、A/D変換器1は、D/A変換動作の実行を指令するADC/DAC機能切替信号が与えられると、センサユニット61の外部から与えられるデジタル値(2進コード値)をD/A変換して得られるアナログ電圧を出力するD/A変換動作を行う。このデジタル値は、センサエレメント22の出力信号に関連のあるものでもよいし、全く関連の無いものでもよい。A/D変換器1から出力されるアナログ電圧はセンサユニット61の外部に出力される。
センサユニット61の信号処理回路62は、A/D変換器1を常にA/D変換動作を実行させるように用いることで、センサエレメント22から出力されるアナログ信号をA/D変換したデジタル信号を出力するデジタル出力動作を実行可能である。このため、センサユニット61をデジタル出力形式として機能させることができる。また、信号処理回路62は、A/D変換器1を常にD/A変換動作を実行させるように用いることで、外部から与えられるデジタル信号(2進コード値)をアナログ電圧に変換して出力するアナログ出力動作を実行可能である。このため、D/A変換機能を備えたセンサユニット61を構成することができる。
また、センサユニット61において、センサエレメント22の出力信号をA/D変換し、このA/D変換したデジタル信号を外部の信号処理回路(図示せず)に入力する。外部の信号処理回路において、そのデジタル信号に対し所定のデジタル信号処理を施し、この信号処理後のデジタル信号をセンサユニット61に入力する。センサユニット61において、信号処理後のデジタル信号をD/A変換し、このD/A変換したアナログ電圧を外部に出力する。このようにすれば、センサユニット61は、外部の信号処理回路とともに、アナログ出力形式のセンサユニットとして機能させることができる。
(その他の実施形態)
なお、本発明は上記し且つ図面に記載した各実施形態に限定されるものではなく、次のような変形または拡張が可能である。
A/D変換器1において、D/A変換動作を行う際、コンデンサCF1に代えてコンデンサCF2を第3のコンデンサとして機能させてもよい。
A/D変換回路2の分解能は1.5ビットに限らず適宜変更可能である。
信号処理回路23、52、62は、巡回型A/D変換器1に代えて、巡回型A/D変換器31または41を備えた構成としてもよい。
アナログ出力形式の第2の動作パターンが実行される際、デジタル信号処理部25により演算される平均値Daveは、3回分のデジタル値の平均に限らず、2回分のデジタル値の平均であってもよいし、4回分以上のデジタル値の平均であってもよい。
センサユニット21をアナログ出力形式として機能させる際、第1、第2の動作パターン以外の動作パターンで動作させてもよい。例えば、1回のA/D変換動作を行った後、2回以上の互いに異なる信号処理を行い、その後にD/A変換動作を行うというステップを繰り返してもよい。
第1の実施形態における巡回型A/D変換器1についても、第3の実施形態における巡回型A/D変換器41と同様にして差動動作可能な構成とすることができる。
本発明は、センサユニットに設けられる信号処理回路に限らず、デジタル信号に対して所定の信号処理を行う信号処理部を備えた各種の信号処理回路に適用可能である。
図面中、1、31、41はA/D変換器、2、42はA/D変換回路、4、43はオペアンプ(演算増幅器)、5は基準電圧端子(基準電圧線)、10、44は制御回路、11、11p、11mはコンデンサアレイ回路、12、33、45は残余電圧生成回路、13は入力切替回路、14、32、32p、32mはコモンライン、15、35、35p、35mは電荷分割手段、16、34、34p、34mは電荷累積手段、23、52、62は信号処理回路、25はデジタル信号処理部(信号処理部)、53はサンプルホールド回路、CS1、CS1p、CS1mは第1のコンデンサ、CS2、CS2p、CS2mは第2のコンデンサ、CF1、CF2、CF、CFp、CFmは第3のコンデンサ、GNDはグランド端子(基準電圧線)、S31、S31p、S31mはスイッチ(入力切替回路)を示す。

Claims (11)

  1. A/D変換回路と、
    入力される電圧と所定のアナログ電圧との差電圧を増幅した残余電圧を生成する残余電圧生成回路と、
    外部信号電圧および前記残余電圧生成回路から出力される電圧のうち何れか一方を前記A/D変換回路および前記残余電圧生成回路に入力する入力切替回路と、
    前記残余電圧生成回路におけるアナログ電圧を前記A/D変換回路から出力されるデジタル変換値のD/A変換値とした上で、前記外部信号電圧を前記入力切替回路、前記A/D変換回路および前記残余電圧生成回路を通して巡回させることによりA/D変換を実行するA/D変換動作と、前記残余電圧生成回路におけるアナログ電圧を外部から与えられる2進コード値に対応する電圧とした上で、前記残余電圧生成回路から出力される電圧を前記入力切替回路および前記残余電圧生成回路を通して巡回させることにより前記残余電圧生成回路から前記2進コード値に応じたアナログ電圧を出力するD/A変換動作とを実行する制御回路とを備えていることを特徴とするA/D変換器。
  2. 前記残余電圧生成回路は、
    第1および第2のコンデンサを備え、当該第1および第2のコンデンサの一端が共通側電極としてコモンラインに接続され、他端が非共通側電極として複数の基準電圧線および前記入力切替回路のうちの何れかに接続されるコンデンサアレイ回路と、
    前記コモンラインの電圧を入力とし前記残余電圧を出力する演算増幅器と、
    前記演算増幅器の入出力端子間に接続可能な第3のコンデンサとを備えて構成され、
    前記制御回路は、前記入力切替回路を介して前記第3のコンデンサと前記第1および第2のコンデンサとの中から選択したコンデンサに対し前記外部信号電圧に応じた電荷を設定するとともに残るコンデンサを初期化し、続いて前記第3のコンデンサを前記演算増幅器の入出力端子間に接続した状態で前記A/D変換回路の変換結果に応じて前記第1および第2のコンデンサの非共通側電極をそれぞれ前記複数の基準電圧線の何れかに接続することにより前記第1および第2のコンデンサと前記第3のコンデンサとの間で電荷再分配を行い、その後必要回数だけ前記演算増幅器から出力される残余電圧に応じた前記電荷設定と初期化それに続く前記電荷再分配を行うことにより前記A/D変換動作を実行することを特徴とする請求項1記載のA/D変換器。
  3. 前記残余電圧生成回路は、
    電荷を蓄積可能に構成され、その蓄積電荷を予め設定された比で分割してその電荷を再び蓄積する電荷分割手段と、
    電荷を蓄積可能に構成され、その蓄積電荷を前記電荷分割手段の蓄積電荷と加算してその結果を再び蓄積可能に構成された電荷累積手段とを備え、
    前記制御回路は、
    初期に基準電圧に応じた電荷を前記電荷分割手段に蓄積するとともに前記電荷累積手段の蓄積電荷を初期化した後、前記2進コードのMSB側から順に各ビットに対応して、前記電荷分割手段による電荷の分割動作を実行するとともに当該各ビットのデータ値に応じて前記電荷累積手段による電荷の加算動作を実行することにより、前記基準電圧を前記2進コード値に応じたアナログ電圧に変換して出力する前記D/A変換動作を実行することを特徴とする請求項2記載のA/D変換器。
  4. 前記電荷分割手段は、
    前記演算増幅器と、
    前記演算増幅器の入出力端子間に接続可能とされ、前記基準電圧に応じた電荷を設定可能に構成された前記第1のコンデンサと、
    前記演算増幅器の入出力端子間に接続可能とされ、前記第1のコンデンサの蓄積電荷に影響を及ぼすことなく所定の電荷を設定可能に構成された前記第2のコンデンサとから構成され、
    前記制御回路は、前記第1および第2のコンデンサを前記演算増幅器の出力端子と入力端子との間に接続することにより、前記電荷分割手段による電荷の分割動作を実行することを特徴とする請求項3記載のA/D変換器。
  5. 前記電荷累積手段は、
    前記演算増幅器と、
    前記第1または第2のコンデンサと、
    所定の初期電荷を設定可能に構成された前記第3のコンデンサとから構成され、
    前記制御回路は、前記第1または第2のコンデンサに蓄積された電荷を前記第3のコンデンサに転送することにより前記電荷累積手段による電荷の加算動作を実行することを特徴とする請求項4記載のA/D変換器。
  6. 前記残余電圧生成回路は、
    電荷を蓄積可能に構成され、前記2進コードのビットデータ値に応じて基準電圧に応じた電荷または当該電荷とは異なる所定の電荷を蓄積電荷に累積加算する電荷累積手段と、
    前記電荷累積手段の蓄積電荷を予め設定された比で分割してその電荷を再び蓄積する電荷分割手段とを備え、
    前記制御回路は、
    前記電荷累積手段の蓄積電荷を初期化した後、前記2進コードのLSB側から順に各ビットデータ値に対応して、前記電荷累積手段による電荷の累積動作と前記電荷分割手段による電荷の分割動作とを実行することにより、前記基準電圧を前記2進コード値に応じたアナログ電圧に変換して出力する前記D/A変換動作を実行する請求項2記載のA/D変換器。
  7. 前記電荷累積手段および電荷分割手段は、
    前記演算増幅器と、
    前記演算増幅器の入出力端子間に接続可能とされ、前記基準電圧に応じた電荷または当該電荷とは異なる所定の電荷を設定可能に構成された前記第1および第2のコンデンサと、
    前記演算増幅器の入出力端子間に接続され、電荷を初期設定可能に構成された前記第3のコンデンサとから構成され、
    前記制御回路は、
    はじめに前記第3のコンデンサの電荷を初期化し、前記2進コードのLSB側から順に各ビットに対応して、前記第1および第2のコンデンサに当該各ビットのデータ値に応じて前記基準電圧に応じた電荷または当該電荷とは異なる所定の電荷を設定し、前記第1、第2および第3のコンデンサを前記演算増幅器の入出力端子間に接続することにより、両コンデンサの蓄積電荷の加算と電荷の分割とを実行することを特徴とする請求項6記載のA/D変換器。
  8. 前記A/D変換回路、前記残余電圧生成回路および前記入力切替回路は、それぞれ差動動作可能に構成されていることを特徴とする請求項1ないし7の何れかに記載のA/D変換器。
  9. 請求項1ないし8のいずれかに記載のA/D変換器と、
    入力されるデジタル信号に対して所定の信号処理を行う信号処理部とを備え、
    前記A/D変換器を前記A/D変換動作を行う状態にした上で外部から与えられるアナログ信号を前記A/D変換器に入力し、当該A/D変換動作に応じて出力されるデジタル変換値を前記信号処理部に入力し、当該信号処理に応じて出力されるデジタル信号を外部に出力するデジタル出力動作と、
    前記A/D変換器を前記A/D変換動作を行う状態にした上で外部から与えられるアナログ信号を前記A/D変換器に入力し、当該A/D変換動作に応じて出力されるデジタル変換値を前記信号処理部に入力し、当該信号処理に応じて出力されるデジタル信号を前記A/D変換器を前記D/A変換動作を行う状態にした上で前記A/D変換器に入力し、当該D/A変換動作に応じて出力されるアナログ電圧を外部に出力するアナログ出力動作とを実行可能に構成された信号処理回路。
  10. 前記A/D変換器により前記D/A変換動作が行われた際に出力されるアナログ電圧をサンプリングするとともに所定期間ホールドし、当該ホールドしたアナログ電圧を外部に出力するサンプルホールド回路を備えていることを特徴とする請求項9記載の信号処理回路。
  11. 請求項1ないし8のいずれかに記載のA/D変換器を備え、
    前記A/D変換器を前記A/D変換動作を行う状態にした上で外部から与えられるアナログ信号を前記A/D変換器に入力し、当該A/D変換動作に応じて出力されるデジタル変換値を外部に出力するデジタル出力動作と、
    前記A/D変換器を前記D/A変換動作を行う状態にした上で外部から与えられるデジタル信号を前記A/D変換器に入力し、当該D/A変換動作に応じて出力されるアナログ電圧を外部に出力するアナログ出力動作とを実行可能に構成された信号処理回路。
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