JP4284851B2 - 圧力センサ回路 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、加速度や圧力などの物理量の大きさを検出するセンサ回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、図15に示すように、圧力の大きさに応じたアナログ値の信号(電圧信号)を出力する圧力センサ回路が提供されている(例えば特開平11−194061号公報参照)。この圧力センサ回路は、圧力に応じて出力が変化するセンサ部1と、センサ部1の出力を増幅する増幅回路2と、センサ部1のスパン電圧の温度変化を補正するスパン補正部31と、増幅回路2の出力電圧に発生するオフセット電圧の温度変化を補正するオフセット補正部32とで構成される。ここに、スパン電圧とは、定格圧力の印加時におけるセンサ部1の出力からオフセット電圧を除去した電圧を言う。
【0003】
センサ部1は、印加された圧力の大きさに応じて発生する歪みで抵抗値が変化するように半導体基板上に形成されたピエゾ抵抗R1〜R4のブリッジ回路から構成される。そして、ブリッジ回路の電源端子T1,T2間には一定の駆動電圧VDDが印加され、一対の出力端子T3,T4からピエゾ抵抗R1〜R4の抵抗値変化に応じたセンサ電圧V1,V2が出力される。また、増幅回路2は、オペアンプOP1〜OP3と抵抗R11〜R17とで構成される差動増幅回路からなり、センサ部1の出力電圧V1,V2の差電圧を増幅する。
【0004】
ところで、ピエゾ抵抗R1〜R4を用いるセンサ部1は定電圧駆動のため、一般的にセンサ部1のスパン電圧は負の温度係数を有している。また、センサ部1のスパン電圧は駆動電圧VDDの電圧値に比例して変化するため、スパン補正部31では、スパン電圧の温度特性を打ち消すように駆動電圧VDDを変化させれば良い。また、オフセット電圧の温度補償についても同様に、オフセット補正部32が、オフセット電圧の温度変化を打ち消すようなバイアス電圧をオペアンプOP3の非反転入力端子に印加すれば良い。
【0005】
このように、スパン補正部31及びオフセット補正部32を用いて、スパン電圧やオフセット電圧を補正した後、ゲイン調整抵抗R17の抵抗値を変化させて、増幅回路2のゲインを調整することにより、オフセット電圧を略0とし、スパン電圧を略一定としたアナログ出力を得ることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記構成の圧力センサ回路ではアナログ値の信号を出力しているため、圧力センサ回路の出力をマイコン等で信号処理する場合は、圧力センサ回路の出力をデジタル信号に変換する必要があった。そこで、回路全体のコストダウンを図るため、出力信号としてデジタル信号を発生する圧力センサ回路が従来より提案されている。
【0007】
図16は、圧力の大きさに応じたデジタル値の信号を出力する圧力センサ回路のブロック図であり、この圧力センサ回路は、圧力センサ部1と、周囲温度を検出する温度センサ部21と、圧力センサ部1及び温度センサ部21の出力をそれぞれ個別のゲインで増幅する増幅回路22と、周囲温度に応じたスパン補正値及びオフセット補正値が予め書き込まれたEEPROM23と、温度センサ部21の検出した周囲温度に基づいて、EEPROM23からスパン補正値及びオフセット補正値を読み出し、圧力センサ部1の出力を補正するコントロール回路24と、コントロール回路24からデジタル値で入力されたスパン補正値をアナログ値に変換して後述するA/D変換回路27に出力するスパン補正用のD/A変換回路25と、コントロール回路24からデジタル値で入力されたオフセット補正値をアナログ値に変換してA/D変換回路27に出力するオフセット補正用のD/A変換回路26と、増幅回路22によって増幅された温度センサ部21の出力をデジタル値に変換してコントロール回路24に出力すると共に、増幅回路22によって増幅された圧力センサ部1の出力をD/A変換回路25,26の出力信号を用いて補正した後、デジタル値に変換してデジタル出力回路28に出力するA/D変換回路27と、A/D変換回路27によってデジタル信号に変換された圧力センサ部1の出力信号を所定の信号形式に変換して出力するデジタル出力28とを備えている。
【0008】
上述のように圧力センサ回路としては、圧力に応じた大きさのアナログ信号を出力するものと、デジタル信号を出力するものとが提供されているが、出力信号の形態によって別々の圧力センサ回路を開発する必要があるから、圧力センサ回路の開発に多大なコストや時間がかかるという問題があった。
【0009】
本発明は、上記問題点に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、オフセット値及びスパンの温度変化を補正したアナログ信号とデジタル信号とを出力することのできる圧力センサ回路を提供するにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明では、圧力に応じたアナログ量のセンサ出力を発生すると共に、周囲温度に応じてセンサ出力のオフセット値及びスパンが変化する圧力センサ部と、圧力センサ部の周囲温度を検出する温度検出部と、センサ出力を増幅する増幅部と、増幅部の出力をデジタル値に変換するA/D変換部と、周囲温度に応じたオフセット値及びスパンの補正値が予め設定された記憶部と、温度検出部の検出結果及び記憶部に設定された補正値に基づいて現在の周囲温度におけるオフセット値及びスパンの補正値を生成する補正値生成部と、補正値生成部の生成したスパンの補正値に基づいてスパンの温度変化を補正するスパン補正部と、補正値生成部の生成したオフセット値の補正値に基づいてオフセット値の温度変化を補正するオフセット補正部と、オフセット補正部及びスパン補正部によって補正されたA/D変換部の出力をデジタル値で出力するデジタル信号出力部と、オフセット補正部及びスパン補正部によって補正されたA/D変換部の出力をアナログ値で出力するアナログ信号出力部とを備え、上記A/D変換部は、所定の周期でオン/オフするスイッチ素子及び該スイッチ素子を介して増幅部の出力が入力されるコンデンサを具備し増幅部の出力を所定の周期でサンプリングするサンプルホールド回路と、レジスタと、レジスタに記憶されたデジタル値をアナログ量に変換する第1のD/Aコンバータと、サンプルホールド回路の出力と増幅部の出力との高低を比較するコンパレータとで構成される逐次比較型のA/D変換回路からなり、上記スパン補正部を、補正値生成部の生成したスパンの補正値に応じた電圧を発生して圧力センサ部に印加する第2のD/Aコンバータで構成し、上記アナログ信号出力部を第1のD/Aコンバータで兼用し、第1のD/Aコンバータの出力を平滑するフィルタを設け、上記温度検出部を、周囲温度に応じて周波数が変化する第1のクロック信号を発生する第1のクロック発生回路と、温度変化に対して周波数が安定な第2のクロック信号を発生する第2のクロック発生回路と、所定時間当たりの第1のクロック信号と第2のクロック信号とのクロック数の差を計数するカウンタとで構成し、カウンタの計数値を周囲温度の検出値として出力することを特徴とし、補正値生成部は、記憶部に記憶されたオフセット値及びスパンの補正値と温度検出部の検出結果とに基づいて現在の周囲温度における補正値を生成し、オフセット補正部及びスパン補正部は補正値生成部の生成した補正値に基づいて圧力センサ部の出力を補正しており、補正後のデジタル信号及びアナログ信号をそれぞれ出力するデジタル信号出力部及びアナログ信号出力部を備えているので、1つの回路でデジタルとアナログの両方の信号を出力することができ、デジタル信号を出力する圧力センサ回路と、アナログ信号を出力する圧力センサ回路とを別々に製造する場合に比べて、製品開発に要するコストや時間を低減でき、低コストで高精度な圧力センサ回路を実現することができる。
【0011】
さらに、A/D変換部を逐次比較型のA/D変換回路で構成し、A/D変換回路を構成する第1のD/Aコンバータでアナログ信号出力部を兼用し、D/Aコンバータの出力をフィルタで平滑することによりアナログ信号を発生しているので、回路規模を縮小して、回路全体のコストを低減することができる。また、温度検出部として、周囲温度に応じたアナログ信号を発生する温度センサを用いた場合は、温度センサの出力をデジタル値に変換するA/D変換器が必要になるが、温度依存性を有する第1のクロック信号と、温度変化の少ない第2のクロック信号とのクロック数の差をカウンタにより計数し、カウンタのカウント値から周囲温度を検出しているので、A/D変換器が不要になり、回路規模を縮小して、回路全体のコストを低減することができる。
【0012】
請求項2の発明では、請求項1の発明において、上記カウンタの計数値の時間変化を検出することにより周囲温度の変化を検出する温度変化検出部を備え、補正値生成部は、温度変化検出部が計数値の時間的な変化を検出すると現在の周囲温度におけるオフセット値及びスパンの補正値を生成することを特徴とし、補正値生成部は、温度変化検出部が温度変化を検出したときのみオフセット値及びスパンの補正値を生成しているので、温度変化がない場合は補正値生成部の動作を停止させることにより、電力消費を低減できる。
【0013】
請求項3の発明では、請求項1の発明において、オフセット補正部は、補正値生成部の生成したオフセット値の補正値に基づいてデジタル演算を行うことにより、A/D変換部の出力を補正することを特徴とし、オフセット補正部はデジタル演算を行うことによりオフセット値の補正動作を行っているので、オフセット値を補正するためにアナログの回路を設ける必要がなく、回路規模を縮小して、回路全体のコストを低減することができる。
【0014】
請求項4の発明では、請求項1の発明において、第1のD/Aコンバータからフィルタに入力されるアナログ信号のデューティ比を変化させるデューティ調整部を設けたことを特徴とし、デューティ調整部が、第1のD/Aコンバータからフィルタに入力されるアナログ信号のデューティ比を変化させることによって、アナログ信号のパルス幅が変化し、フィルタにより平滑されたアナログ信号の大きさを変化させることができる。
【0015】
請求項5の発明では、請求項1の発明において、第1のクロック発生回路は温度上昇に伴って発振周波数が高くなるような温度依存性を有し、第1のクロック信号を分周する分周回路を設け、分周回路の出力に応じて上記スイッチ素子をオン/オフさせることを特徴とし、サンプルホールド回路のサンプリング周波数が分周回路の出力の周波数で決まるので、周囲温度の上昇に応じてサンプリング周波数を高くして、A/D変換回路の応答性を高めることができ、周囲温度の上昇に伴って増加する熱雑音の影響を低減することができる。
【0016】
請求項6の発明では、請求項1の発明において、上記スイッチ素子をオン/オフするためのサンプリングパルスを発生するサンプリングパルス発生部と、デジタル信号出力部から出力されるデジタル信号の変化を検出する出力変化検出部とを設け、出力変化検出部がデジタル信号の変化を検出するとサンプリングパルス発生部はサンプリングパルスの周波数を高くすることを特徴とし、出力変化検出部がデジタル信号の変化を検出すると、サンプリングパルス発生部がサンプリングパルスの周波数を高めているので、圧力センサ部の出力が変化する場合には、サンプルホールド回路のサンプリング周波数を高くして、A/D変換回路の応答性を高めることができ、高精度な出力を得ることができる。
【0017】
請求項7の発明では、請求項1の発明において、オフセット補正部の出力、レジスタの出力、スパン補正部の出力の内、何れか1つを適宜選択して第1のD/Aコンバータに出力する第1のマルチプレクサと、第1のD/Aコンバータの出力をアナログ出力部、コンパレータ、圧力センサ部の何れかに適宜選択して出力する第2のマルチプレクサとを設けたことを特徴とし、第1及び第2のマルチプレクサで第1のD/Aコンバータの入力及び出力を切り替えることによって、第2のD/Aコンバータを第1のD/Aコンバータで兼用することができ、回路規模を縮小して、コストダウンを図ることができる。
【0018】
請求項8の発明では、請求項1の発明において、第1のD/Aコンバータとフィルタとの間にA/D変換部の変換動作が終了した時のみ第1のD/Aコンバータの出力をフィルタに通過させるセレクタを設けたことを特徴とし、A/D変換部の変換動作中は第1のいD/Aコンバータの出力が不安定になっているので、セレクタを用いてA/D変換部の変換動作が終了した時のみ第1のD/Aコンバータの出力をフィルタに通過させることにより、安定した出力を得ることができる。
【0019】
請求項9の発明では、請求項2の発明において、第1のクロック発生回路は温度上昇に伴って発振周波数が高くなるような温度依存性を有し、温度変化検出部が計数値の時間的な変化を検出すると第1のクロック発生回路の発振周波数を高くするクロック周波数可変部を設けると共に、上記フィルタを、アナログ信号出力部から出力されるアナログ信号により充電されるコンダンサと、アナログ信号出力部の出力端とコンデンサとの間に接続され、第1のクロック信号によってオン/オフされるスイッチとを具備したスイッチトキャパシタ回路で構成したことを特徴とし、スイッチトキャパシタ回路を構成するスイッチは第1のクロック信号によりオン/オフされており、第1のクロック発生回路は温度上昇に伴って発振周波数が高くなるような温度依存性を有し、且つ、温度変化検出部が温度変化を検出するとクロック周波数可変部は第1のクロック発生回路の発振周波数を高くしているので、周囲温度が変化した場合は第1のクロック発生回路の発振周波数を高くして、スイッチトキャパシタ回路の応答性を高めることができ、温度上昇に伴って増加する熱雑音の影響を低減することができる。
【0020】
請求項10の発明では、請求項1の発明において、第1のクロック発生回路は温度上昇に伴って発振周波数が高くなるような温度依存性を有し、デジタル信号出力部から出力されるデジタル信号の変化を検出する出力変化検出部と、出力変化検出部がデジタル信号の変化を検出すると第1のクロック発生回路の周波数を高くするクロック周波数可変部とを備え、上記フィルタを、アナログ信号出力部から出力されるアナログ信号により充電されるコンダンサと、アナログ信号出力部の出力端とコンデンサとの間に接続され、第1のクロック信号に応じてオン/オフされるスイッチとを具備したスイッチトキャパシタ回路で構成したことを特徴とし、スイッチトキャパシタ回路を構成するスイッチは第1のクロック信号によりオン/オフされており、第1のクロック発生回路は温度上昇に伴って発振周波数が高くなるような温度依存性を有し、且つ、出力変化検出部が出力変化を検出するとクロック周波数可変部は第1のクロック発生回路の発振周波数を高くしているので、周囲温度が上昇したり出力が変化した場合は第1のクロック発生回路の発振周波数を高くして、スイッチトキャパシタ回路の応答性を高めることができ、温度上昇に伴って増加する熱雑音の影響を低減することができる。
【0021】
請求項11の発明では、請求項2の発明において、上記スイッチ素子をオン/オフするためのサンプリングパルスを発生するサンプリングパルス発生部と、温度変化検出部が計数値の変化を検出するとサンプリングパルスの周波数を高くする周波数可変部とを設けたことを特徴とし、サンプルホールド回路のスイッチ素子はサンプリングパルス発生部のサンプリングパルスによってオン/オフされており、温度変化検出部が温度変化を検出すると、周波数可変部はサンプリングパルスの周波数を高くしているので、A/D変換部の応答性を高めて、温度上昇に伴って増加する熱雑音の影響を低減することができる。
【0022】
請求項12の発明では、請求項1の発明において、補正値生成部は、記憶部に記憶されたオフセット値の補正値を読み出す代わりに、上記カウンタのカウント値に基づいて現在の周囲温度におけるオフセット値の補正値を生成することを特徴とし、オフセット値の補正値を記憶する記憶部をなくすことができ、コストダウンを図ることができる。
【0023】
請求項13の発明では、請求項1の発明において、補正値生成部は、記憶部に記憶されたスパンの補正値を読み出す代わりに、上記カウンタのカウント値に基づいて現在の周囲温度におけるスパンの補正値を生成することを特徴とし、スパンの補正値を記憶する記憶部をなくすことができ、コストダウンを図ることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0025】
(実施形態1)
本発明の実施形態1を図1〜図3を参照して説明する。先ず圧力センサ回路の概略構成を図1に基づいて説明する。この圧力センサ回路は、印加された圧力の大きさに応じて発生する歪みで抵抗値が変化するように半導体基板上に形成されたピエゾ抵抗を備え、ピエゾ抵抗の抵抗値変化を電圧変化として出力する圧力センサ部1と、圧力センサ部1の出力を所定のゲインで増幅する増幅回路2と、増幅回路2の出力をデジタル値に変換するA/D変換回路(A/D変換部)3と、圧力センサ部1の周囲温度を検出する温度検出部4と、周囲温度に応じたスパン補正値及びオフセット補正値が予め書き込まれたメモリ(記憶部)5と、温度検出部4の検出した周囲温度に応じてメモリ4からスパン補正値及びオフセット補正値を読み出すコントロール回路6と、コントロール回路6からの信号に応じてピエゾ抵抗への駆動電圧を変化させることにより、圧力センサ部1の出力のスパン電圧の温度変化を補正するスパン補正回路(スパン補正部)7と、コントロール回路6からの信号に応じてA/D変換回路3の出力に発生するオフセット電圧の温度変化を補正すると共に、補正後の出力をデジタル出力として出力するデジタル信号出力部としてのオフセット補正部8と、コントロール回路6の動作クロックを生成するクロック発生回路9と、A/D変換回路3が増幅回路2の出力電圧をサンプリングするタイミングを決定するサンプリングパルス発生回路10と、A/D変換回路3に入力された増幅回路2の出力電圧をオフセット補正部8により補正した電圧に対応するアナログ電圧が入力され、このアナログ電圧を平滑して出力するアナログ信号出力部としてのフィルタ11とで構成される。
【0026】
ここで、コントロール回路6は例えばマイクロコンピュータからなり、コントロール回路6により、温度検出部4の検出結果及びメモリ5に設定された補正値に基づいて現在の周囲温度におけるオフセット値及びスパンの補正値を生成する補正値生成部が構成される。尚、メモリ5はEEPROMのような電気的に読み書き可能な不揮発性メモリにより構成される。
【0027】
圧力センサ部1は、例えばピエゾ抵抗がブリッジ接続されたホイートストンブリッジ回路により構成されるのであるが、このような圧力センサ部1ではオフセット電圧やスパン電圧が温度変化に応じて変動するため、オフセット電圧やスパン電圧を補正して、周囲温度に関係なくオフセット電圧やスパン電圧を略一定の値に補正する必要がある。
【0028】
そこで、本回路では、メモリ5の所定のアドレスに、各周囲温度におけるオフセット電圧の補正値とスパン電圧の補正値とを予め記憶させており、コントロール回路6はメモリ5に記憶されたオフセット電圧の補正値とスパン電圧の補正値とを用いて、オフセット電圧やスパン電圧の補正を行っている。ここで、メモリ5には以下のような方法で補正値を設定する。例えばこの圧力センサ回路に外部のパーソナルコンピュータを接続し、このパーソナルコンピュータを用いて測定温度範囲内の数ポイントにおける補正値を入力する。この時、コントロール回路6では、パーソナルコンピュータから入力された補正値をそのままメモリ5に書き込むと共に、その他の温度における補正値を数ポイントの補正値から推定してメモリ5に書き込む。尚、メモリ5への補正値の書き込み作業が一旦終了すれば、通常動作ではパーソナルコンピュータは不要である。
【0029】
次に、圧力センサ回路の動作について簡単に説明する。コントロール回路6はクロック発生回路9から入力されるクロック信号に応じて動作し、温度検出部4から入力された周囲温度に基づいて、メモリ5の対応するアドレスからその周囲温度におけるスパン電圧及びオフセット電圧の補正値を読み出し、スパン補正部7及びオフセット補正部8に出力する。この時、スパン補正部7は、コントロール回路6から入力されたスパン電圧の補正値に基づいて圧力センサ部1に印加する駆動電圧を変化させ、周囲温度に関係無くスパン電圧を略一定に維持する。尚、圧力センサ部1に印加する駆動電圧を略一定とした場合、圧力センサ部1のスパン電圧は負の温度特性を有するのであるが、スパン電圧は駆動電圧に比例するから、スパン補正部7が周囲温度に比例して駆動電圧を変化させることによって、スパン電圧の温度変化を打ち消すことができる。すなわち、スパン補正部7から圧力センサ部1に印加される駆動電圧は正の温度特性を有している。
【0030】
また圧力センサ部1の出力は増幅回路2によって所定のゲインで増幅され、A/D変換回路3によりデジタル信号に変換されて、オフセット補正部9に入力される。オフセット補正部9は、コントロール回路6から入力されたオフセット電圧の補正値に基づいて、A/D変換回路3のバイアス電圧をオフセット電圧の温度特性を打ち消すように変化させることにより、A/D変換回路3の出力電圧に含まれるオフセット電圧の温度変化を抑制する。ここで、A/D変換回路3は増幅回路2の出力電圧をデジタル信号に変換して出力するのであるが、オフセット補正部8からの信号に応じて補正したデジタル出力に対応するアナログ電圧を出力する機能を備えており、A/D変換回路3から出力されたアナログ電圧はフィルタ11を介して外部に出力される。
【0031】
このように、図1に示す圧力センサ回路ではスパン電圧とオフセット電圧の温度補正機能を有し、温度補正されたデジタル信号とアナログ信号とを出力しているので、1つの回路でデジタルとアナログの両方の信号を出力することができ、デジタル信号を出力する圧力センサ回路と、アナログ信号を出力する圧力センサ回路とを別々に製造する場合に比べて、製品開発に要するコストや時間を低減できる。また、必要に応じて出力形態(デジタル信号又はアナログ信号)を選択することにより、低コストで高精度な圧力センサ回路を実現することができる。
【0032】
次に、圧力センサ回路の具体的な構成を図2及び図3を参照して説明する。図2の具体回路では、図1で説明した圧力センサ回路において、圧力センサ部1を、印加された圧力の大きさに応じて発生する歪みで抵抗値が変化するように半導体基板上に形成されたピエゾ抵抗R1〜R4のブリッジ回路により構成している。ブリッジ回路の電源端子T1,T2間にはスパン補正部7によって駆動電圧が印加され、一対の出力端子T3,T4からピエゾ抵抗R1〜R4の抵抗値変化に応じたセンサ電圧V1,V2が出力される。増幅回路2は差動増幅回路からなり、圧力センサ部1のセンサ電圧V1,V2の差電圧を増幅する。
【0033】
またA/D変換回路3を、サンプリングパルス発生回路10の発生するサンプリングパルスに応じてオン/オフするアナログスイッチ(スイッチ素子)SW1、及び、アナログスイッチSW1を介して増幅回路2の出力電圧が印加されるコンデンサC2からなり増幅回路2の出力を一定の周期でサンプリングするサンプルホールド回路3aと、レジスタ3dと、レジスタ3dに記憶されたデジタル値をアナログ電圧に変換するD/A変換部(第1のD/Aコンバータ)3bと、サンプルホールド回路3aの出力とD/A変換部3bの出力との高低を比較するコンパレータ3cとを具備し、レジスタ3dのデジタル値を逐次変化させて、サンプルホールド回路3aの出力とD/A変換部3bの出力との高低をコンパレータ3cで比較し、サンプルホールド回路3aの出力とD/A変換部3bの出力とが一致した時のレジスタ3dのデジタル値を変換データとして出力する逐次比較型のA/D変換回路により構成している。また、D/A変換部3bの出力電圧Vaと、出力電圧Vaをフィルタ11によりフィルタリングした電圧Vbとが外部に出力されている。フィルタ11は、抵抗とコンデンサとで構成されるローパスフィルタからなり、電圧Vaに発生するノイズ成分を除去することにより、安定なアナログ信号を得ることができる。
【0034】
また、温度検出部4を、コンデンサC1と温度依存性を有する抵抗R5とを具備し、コンデンサC1の静電容量値と抵抗R5の抵抗値とで決定される周波数のクロック信号(第1のクロック信号)を生成する温度検出用発振回路(第1のクロック発生回路)4aと、温度変化に関係なく周波数が略一定の基準クロック信号(第2のクロック信号)を生成する基準発振回路(第2のクロック発生回路)4bと、温度検出用発振回路4aの生成するクロック信号と基準発振回路4bの生成する基準クロック信号とのクロック数の差をカウントするカウンタ4cとで構成している。尚、本回路では、基準発振回路4bの生成した基準クロック信号をコントロール回路6及びA/D変換回路3のクロック信号CLKとして用いており、基準発振回路4bでクロック発生回路9を兼用している。
【0035】
次に図2に示す圧力センサ回路の動作を簡単に説明する。温度検出部4ではカウンタ4cが、温度検出用発振回路4aの生成したクロック信号と、基準発振回路4bの生成した基準クロック信号とのクロック数の差を計数し、そのカウント値をコントロール回路6に出力する。温度検出用発振回路4aの生成するクロック信号の周波数は周囲温度に応じて変化するので、温度検出用発振回路4aの生成するクロック信号と基準クロック信号とのクロック数の差も周囲温度に応じて変化する。
【0036】
コントロール回路6は、基準発振回路4bの生成した基準クロック信号に応じて動作しており、所定の周期でカウンタ4cのカウント値を読み込み、このカウント値から周囲温度を検出する。そして、アドレス指定部6aが現在の周囲温度に対応するメモリ5のアドレスを指示し、補正値算出部6bがこのアドレスからスパン補正値及びオフセット補正値を読み込み、スパン補正部7及びオフセット補正部8にスパン補正値、オフセット補正値をそれぞれ出力する。
【0037】
スパン補正部7は従来周知の回路構成を有するD/Aコンバータにより構成され、コントロール回路6から入力されるスパン補正値に応じた駆動電圧を生成し、圧力センサ部1の電源端子T1,T2間に印加することによって、圧力センサ部1のスパン電圧を温度変化に関係なく略一定に制御する。圧力センサ部1のセンサ出力V1,V2の差電圧は増幅回路2によって増幅され、サンプルホールド回路3aによって所定のサンプリング周期でサンプリングされる。コンパレータ3cは、サンプルホールド回路3aの出力とD/A変換部3bの出力との高低を逐次比較しており、両者が一致するまでレジスタ3dの出力を変化させている。そして、両者が一致した時のレジスタ3のデジタル値が変換値として出力される。
【0038】
ここで、レジスタ3に格納された圧力のデータはオフセット補正部8に入力される。オフセット補正部8では、コントロール回路6から入力されたオフセット補正値に応じて、A/D変換回路3の出力に所定のバイアス値を加算又は減算し、出力に発生するオフセット量の温度変化をデジタル演算により補正する。
【0039】
また、オフセット補正部8はオフセット補正後のデジタル出力をD/A変換部3bに出力しており、このデジタル出力をD/A変換部3bがアナログ電圧Vaに変換し、アナログ電圧Vaとこのアナログ電圧Vaをフィルタ11により平滑した電圧Vbとがアナログ信号として外部に出力される(図3参照)。尚、サンプルホールド回路3aは一定の周期fsで増幅回路2の出力電圧をサンプリングしており、図3中の期間t1でA/D変換動作が行われる。
【0040】
従来の圧力センサ回路では、温度検出部4としてアナログ信号を出力する温度センサを用い、温度センサのアナログ信号をA/D変換して周囲温度を検出していたが、本回路では温度検出用発振回路4aの生成するクロック信号と、基準発振回路4bの生成する基準クロック信号とのクロック数の差をカウンタ4cで計数することにより、周囲温度を検出しているので、従来回路のように温度センサの出力をA/D変換する必要が無く、回路規模を縮小して、回路全体のコストを低減することができる。
【0041】
また、従来の圧力センサ回路では、検出圧力に対応した出力電圧に所定のバイアス電圧を加算することによって、出力電圧に発生するオフセット電圧を打ち消し、オフセット電圧の補正後にA/D変換してデジタル信号を得ているが、本回路ではオフセット補正部8がデジタル演算を行い、検出圧力に対応したデジタル信号に所定のバイアス値を加算することにより、出力に発生するオフセット成分の補正動作を行っているので、加算回路やA/D変換回路などの回路を無くすことができ、回路構成を簡単にしてコストダウンを図ることができる。
【0042】
尚、本実施形態では、コントロール回路6が温度検出部4の検出結果に応じてメモリ5からスパン補正値及びオフセット補正値を読み出しているが、メモリ5からオフセット補正値を読み出す代わりに、コントロール回路6がカウンタ4cのカウント値に所定の演算を施してスパン補正値又はオフセット補正値を生成し、スパン補正部7又はオフセット補正部8にそれぞれ出力するようにしても良く、スパン補正値又はオフセット補正値をメモリ5から読み出す必要がないから、読み出し時間を短縮して、補正動作にかかるじかんを短くできる。また、コントロール回路6がカウンタ4cのカウント値に所定の演算を施してスパン補正値及びオフセット補正値を両方とも生成し、スパン補正部7及びオフセット補正部8にそれぞれ出力するようにすれば、メモリ5を無くすことができ、コストダウンを図ることができる。
【0043】
(実施形態2)
本発明の実施形態2を図4を参照して説明する。本回路では、実施形態1の圧力センサ回路において、カウンタ4cのカウント値をそれぞれ記憶する2つの温度レジスタ12a,12bと、温度レジスタ12a,12bにそれぞれ記憶されたカウント値の変化分を検出する変化分検出器(温度変化検出部)13とを設けている。尚、温度レジスタ12a,12b及び変化分検出器13以外の構成は実施形態1の圧力センサ回路と同様であるので、同一の構成要素には同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0044】
ここで、本実施形態の圧力センサ回路の動作について簡単に説明する。尚、本回路の基本的な動作は実施形態1と同様であるので、異なる部分のみを説明する。先ず、ある周囲温度でコントロール回路6がスパン電圧及びオフセット電圧の補正動作を行った場合、一方の温度レジスタ12aにはこの時のカウンタ4cのカウント値Na(N)が格納される。その後、温度検出部4が検出動作を行い、カウンタ4のカウント値Nb(N−1)がもう一方の温度レジスタ12bに書き込まれると、変化分検出器13は2つの温度レジスタ12a,12bのカウント値を比較する。
【0045】
ここで、温度レジスタ12a,12bのカウント値が同じ場合(すなわち、カウンタ4cのカウント値が変化していない場合)、コントロール回路6では前回スパン補正部7及びオフセット補正部8に出力した値を保持し、この値をそのまま出力する。一方、温度レジスタ12a,12bのカウント値が異なる場合(すなわち、カウンタ4cのカウント値が変化した場合)、コントロール回路6では、新たにメモリ5からスパン補正値及びオフセット補正値を読み出し、これらの値をスパン補正部7及びオフセット補正部8に出力して補正動作を行わせる。
【0046】
このように、本回路では変化分検出器13が温度検出部4の出力の変化を検出した場合のみ、コントロール回路6がメモリ5から補正値を読み出して、補正動作を行っているので、コントロール回路6の電力消費を低減でき、消費電力の低い圧力センサ回路を実現できる。
【0047】
(実施形態3)
本発明の実施形態3について図5及び図6を参照して説明する。本回路では、実施形態1の圧力センサ回路において、D/A変換部3bから外部に出力されるアナログ信号のデューティ比を変化させるデューティ調整回路14を設けている。尚、デューティ調整回路14以外の構成は実施形態1の圧力センサ回路と同様であるので、同一の構成要素には同一の符号を付して、その説明は省略する。
【0048】
ここで、本実施形態の圧力センサ回路の動作について簡単に説明する。尚、本回路の基本的な動作は実施形態1と同様であるので、異なる部分のみを説明する。A/D変換回路3では、サンプリングパルス発生回路10からサンプリングパルスが入力されると、サンプルホールド回路3aが増幅回路2の出力をサンプルホールドし、サンプルホールド回路3aの出力をA/D変換すると共に、オフセット補正を行い、補正後のデジタル信号とアナログ信号とをそれぞれ出力する。ここで、D/A変換部3bから出力されるアナログ電圧Vaは、図6に示すように周期がサンプリング周期fsと略等しいパルス波形になる。したがって、デューティ調整回路14が電圧Vaのデューティ比を小さくすると、D/A変換部3bから出力されるアナログ電圧Vaのパルス幅が短くなり、フィルタ11により平滑化された電圧信号Vbが低下する。このように、デューティ調整回路14は、D/A変換部3bから出力されるアナログ電圧Vaのデューティ比を変化させることにより、アナログ電圧Vbの大きさを変化させることができ、オフセット電圧の調整範囲を変化させることができる。したがって、デューティ調整回路14が、増幅回路2の出力電圧に応じて、D/A変換部3bから外部へ出力されるアナログ電圧Vaのデューティ比を変化させるようにすれば、オフセット電圧が変化し、必要な調整範囲を確保することができる。
【0049】
(実施形態4)
本発明の実施形態4について図7を参照して説明する。本回路では、実施形態1の圧力センサ回路において、抵抗R1の代わりに、例えばサーミスタのような負の温度特性を有する抵抗NTCを設けると共に、サンプリングパルス発生回路10の代わりに、温度検出用発振回路4aの生成したクロック信号を分周してサンプリングパルスを生成する分周器(分周回路)15を設けており、分周器15の出力に応じてサンプルホールド回路3aのスイッチSW1がオン/オフする。尚、抵抗NTC及び分周器15以外の構成は実施形態1の圧力センサ回路と同様であるので、同一の構成要素には同一の符号を付して、その説明は省略する。
【0050】
ここで、本実施形態の圧力センサ回路の動作について簡単に説明する。尚、本回路の基本的な動作は実施形態1と同様であるので、異なる部分のみを説明する。本回路では、サンプルホールド回路3aのサンプリング周波数を周囲温度に応じて変化させている。すなわち、温度検出用発振回路4aの発振周波数を決定する抵抗として負の温度特性を有するサーミスタNTCを用いているので、温度検出用発振回路4aの発振周波数は、周囲温度が高くなるにつれて上昇し、周囲温度が低くなるにつれて低下する。
【0051】
ところで、ボルツマン定数をB、周囲温度をT(K)、帯域周波数をB、抵抗値をRとすると、一般に回路の熱雑音は、(2×K×T×B×R)1/2と表され、熱雑音は温度上昇と共に増加する傾向があるが、本回路では周囲温度が高くなるにつれて、サンプルホールド回路3aのサンプリング周波数を高くしているので、回路の応答性を高め、熱雑音の大きな高温期間においてもその影響を小さくできる。
【0052】
(実施形態5)
本発明の実施形態5を図8を参照して説明する。本回路では、実施形態1の圧力センサ回路において、オフセット補正部8から今回出力されるデジタル信号と前回出力されたデジタル信号とをそれぞれ記憶する2つの出力レジスタ16a,16bと、出力レジスタ16a,16bに記憶されたデジタル信号の変化分を検出し、検出結果をサンプリングパルス発生回路10に出力する変化分検出器(出力変化検出部)17とを設けており、サンプリングパルス発生回路10は変化分検出器17の検出結果に応じてサンプリングパルスの周波数を変化させている。尚、出力レジスタ16a,16b及び変化分検出器17以外の構成は実施形態1の圧力センサ回路と同様であるので、同一の構成要素には同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0053】
ここで、本実施形態の圧力センサ回路の動作について簡単に説明する。尚、本回路の基本的な動作は実施形態1と同様であるので、異なる部分のみを説明する。本回路では、オフセット補正部8から前回出力されたデジタル信号を出力レジスタ16bに格納すると共に、今回出力するデジタル信号を出力レジスタ16aに格納しており、変化分検出器17は出力レジスタ16a,16bにそれぞれ格納されたデジタル信号を比較し、デジタル信号の変化分を検出する。
【0054】
外部環境等が安定して圧力の変化分が少なく、変化分検出器17の検出したデジタル信号の変化分が所定のしきい値以下の場合、サンプリングパルス発生回路10は、サンプリングパルスの周波数を一定とし、所定の時間間隔で圧力センサ部1の出力を検出する。一方、外部環境等の変化によって圧力変化が大きくなり、変化分検出器17の検出したデジタル信号の変化分が所定のしきい値よりも大きくなると、周波数可変部としてのサンプリングパルス発生回路10は、サンプリングパルスの周波数を高くして、応答性を高めているので、圧力変化が大きい場合でも高精度に圧力を検出することができる。
【0055】
(実施形態6)
本発明の実施形態6を図9を参照して説明する。本回路では、実施形態1の圧力センサ回路において、オフセット補正部8から出力されるデジタル信号、レジスタ3dに格納されたデジタル信号、コントロール回路6から入力されるスパン電圧の補正値(すなわち、圧力センサ部1の駆動電圧に対応するデジタル信号)の内何れか1つを選択して、第1のD/AコンバータたるD/A変換部19に出力する第1のマルチプレクサ(以下、MUXと略す。)18と、MUX18から入力されたデジタル信号をD/A変換するD/A変換器19と、D/A変換器19の出力を圧力センサ部1の電源端子、コンパレータ3cの入力端子、アナログ信号出力部の何れかに出力する第2のマルチプレクサ(以下、MUXと略す。)20とを設けている。尚、本回路ではコンパレータ3cの入力端子がアナログ信号の出力端子に接続されているので、MUX20はD/A変換器19の出力を圧力センサ部1の電源端子又はコンパレータ3cの入力端子に切り替えて出力している。尚、MUX18,20及びD/A変換器19以外の構成は実施形態1の圧力センサ回路と同様であるので、同一の構成要素には同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0056】
ここで、本実施形態の圧力センサ回路の動作について簡単に説明する。尚、本回路の基本的な動作は実施形態1と同様であるので、異なる部分のみを説明する。コントロール回路6は、基準発振回路4bの生成した基準クロック信号CLKに応じて動作し、所定のタイミングでカウンタ4cのカウント値を読み込み、このカウント値から周囲温度を検出して、現在の周囲温度に対応するスパン補正値及びオフセット補正値をメモリ5から読み込み、MUX18及びオフセット補正部8にそれぞれ出力する。この時、MUX18の入力はコントロール回路6に切り替えられると共に、MUX20の出力は圧力センサ部1に切り替えられ、コントロール回路6から入力されたスパン補正値は、D/A変換部19によってアナログ電圧に変換され、圧力センサ部1に印加される。
【0057】
このようにして圧力センサ部1のスパン電圧が温度補正され、圧力センサ部1の出力が増幅回路2により増幅される。次に、サンプリングパルス発生回路10から入力されるサンプリングパルスによって、サンプルホールド回路3aのスイッチSW1がオンになると、増幅回路2の出力がサンプルホールドされる。この時、MUX18の入力はレジスタ3dの出力端に切り替えれると共に、MUX20の出力はコンパレータ3cの入力端に切り替えられて、A/D変換回路3はA/D変換動作を行い、増幅回路2の出力電圧をデジタル信号に変換する。
【0058】
A/D変換が終了すると、オフセット補正部8はレジスタ3dに格納されたデジタル変換値と、コントロール回路6から入力されたオフセット値とに基づいてデジタル演算を行いオフセット値の温度変化を補正し、補正後のデジタル信号S1を出力する。この時、MUX18の入力はオフセット補正部8に切り替えられると共に、MUX20の出力はアナログ信号出力部に切り替えられ、オフセット補正部8から補正後のデジタル信号S1がD/A変換部19に入力され、D/A変換部19がデジタル信号S1をD/A変換し、オフセット補正後のアナログ電圧Vaを発生する。
【0059】
上述のように本回路では、逐次比較型のA/D変換回路3を構成する第1のD/Aコンパレータと、スパン補正回路7を構成する第2のD/Aコンパレータとを1つのD/A変換器19で構成しているので、回路規模を小さくでき、コストダウンを図ることができる。
【0060】
(実施形態7)
本発明の実施形態7を図10及び図11を参照して説明する。本回路では、実施形態1の圧力センサ回路において、フィルタ11の前段にセレクタ41を設けている。尚、セレクタ41以外の構成は実施形態1の圧力センサ回路と同様であるので、同一の構成要素には同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0061】
図11(a)(b)に示すように、A/D変換回路3はサンプリングパルス発生回路10から入力されたサンプリングパルスに応じて、所定の周期毎にA/D変換を行っている。ここで、A/D変換回路3では、スイッチSW1のオン時に増幅回路2の出力をホールドし、スイッチSW1のオフ時にA/D変換動作を行っており、図11の期間t1ではA/D変換動作を行っているため、D/A変換部3bの出力電圧Vaが収束していない。
【0062】
そこで、本回路では、A/D変換回路3がA/D変換動作を行っていない期間のみD/A変換部3bの出力を通過させるセレクタ41をフィルタ11の前段に設けており、セレクタ41の出力Vcはフィルタ11によって平滑され、アナログ電圧Vbとして出力される。したがって、A/D変換回路3がA/D変換を行っている期間は、セレクタ41を介してD/A変換部3bの出力がフィルタ11に入力されないため、A/D変換動作を行っている間の不安定な出力の影響を受けることはなく、安定なアナログ電圧Vbを得ることができる。
【0063】
(実施形態8)
本発明の実施形態8を図12を参照して説明する。本回路では、実施形態1の圧力センサ回路において、温度検出用発振回路4aの発振周波数を決定する抵抗として、例えばサーミスタのような負の温度特性を有する抵抗NTCを用いている。また、温度検出部4の今回の検出値と前回の検出値とをそれぞれ記憶する2つの温度レジスタ12a,12bと、温度レジスタ12a,12bにそれぞれ記憶された検出値から温度変化を検出する変化分検出器13とを設けている。また、D/A変換部3bのアナログ出力を平滑するフィルタ11としてスイッチトキャパシタ回路42を用いている。尚、温度レジスタ12a,12b、変化分検出器13、及び、スイッチトキャパシタ回路42以外の構成は実施形態1の圧力センサ回路と同様であるので、同一の構成要素には同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0064】
スイッチトキャパシタ回路42は、D/A変換部3bの出力がスイッチSW2を介して入力されるコンデンサC3と、コンデンサC3の出力がスイッチSW3を介して入力されるオペアンプOP4と、オペアンプOP4の出力端子と反転入力端子との間に接続されたコンデンサC4などから構成され、スイッチSW2,SW3は温度検出用発振回路4aの発生するクロック信号に応じて交互にオン/オフされる。スイッチSW2がオン、スイッチSW3がオフになると、D/A変換部3bの出力電圧によってコンデンサC3が充電され、スイッチSW2がオフ、スイッチSW3がオンになると、コンデンサC3に充電された電荷がコンデンサC4に充電されるので、オペアンプOP4の出力端にD/A変換部3bの出力電圧を積分した電圧が発生する。
【0065】
ここで、本実施形態の圧力センサ回路の動作について簡単に説明する。尚、本回路の基本的な動作は実施形態1と同様であるので、異なる部分のみを説明する。一方の温度レジスタ12aには今回検出した温度検出部4の検出結果(すなわち、カウンタ4cのカウント値)が格納され、もう一方の温度レジスタ12bには前回検出した温度検出部4の検出結果が格納されている。変化分検出器13では、温度レジスタ12a,12bにそれぞれ格納されたカウンタ4cのカウント値から温度変化を検出し、その検出結果を温度検出用発振回路4aに出力する。温度検出用発振回路4aでは変化分検出器13の検出結果に応じてクロック信号の発振周波数を変化させている。すなわち、周囲温度が高くなると、クロック周波数可変部としての温度検出用発振回路4aはクロック信号の発振周波数を高くしている。また、温度検出用発振回路4aは周波数設定用の抵抗として負の温度特性を有する抵抗NTCを用いており、その発振周波数は温度上昇と共に高くなる。ここで、スイッチトキャパシタ回路42のスイッチSW2,SW3は温度検出用発振回路4aのクロック信号に応じて交互にオン/オフされるので、温度上昇に応じてスイッチSW2,SW3のオン/オフの周期が短くなり、スイッチトキャパシタ回路42の応答性が速くなるので、熱雑音による影響を除去することができる。
【0066】
(実施形態9)
本発明の実施形態9を図13を参照して説明する。本回路では、実施形態5の圧力センサ回路において、変化分検出器17の検出結果をサンプリングパルス発生回路10に出力する代わりに、温度検出用発振回路4aに出力している。また、本回路では、温度検出用発振回路4aの発振周波数を決定する抵抗として、例えばサーミスタのような負の温度特性を有する抵抗NTCを用い、D/A変換部3bのアナログ出力を平滑するフィルタとしてスイッチトキャパシタ回路42を用いている。尚、抵抗NTC、変化分検出器17、及び、スイッチトキャパシタ回路42以外の構成は実施形態5の圧力センサ回路と同様であるので、同一の構成要素には同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0067】
スイッチトキャパシタ回路42は、D/A変換部3bの出力がスイッチSW2を介して入力されるコンデンサC3と、コンデンサC3の出力がスイッチSW3を介して入力されるオペアンプOP4と、オペアンプOP4の出力端子と反転入力端子との間に接続されたコンデンサC4などから構成され、スイッチSW2,SW3は温度検出用発振回路4aの発生するクロック信号に応じて交互にオン/オフされる。スイッチSW2がオン、スイッチSW3がオフになると、D/A変換部3bの出力電圧によってコンデンサC3が充電され、スイッチSW2がオフ、スイッチSW3がオンになると、コンデンサC3に充電された電荷がコンデンサC4に充電されるので、オペアンプOP4の出力端にD/A変換部3bの出力電圧を積分した電圧が発生する。
【0068】
以下に本実施形態の圧力センサ回路の動作について簡単に説明する。尚、本回路の基本的な動作は実施形態1又は5と同様であるので、異なる部分のみを説明する。本回路では、オフセット補正部8から前回出力されたデジタル信号を出力レジスタ16bに格納すると共に、今回出力するデジタル信号を出力レジスタ16aに格納しており、変化分検出器17は出力レジスタ16a,16bにそれぞれ格納されたデジタル信号の変化分を検出し、検出結果を温度検出用発振回路4aに出力する。
【0069】
ここで、圧力が急激に変化して、変化分検出器17の検出した変化分が所定のしきい値を越えた場合、クロック周波数可変部としての温度検出用発振回路4aはクロック信号の発振周波数を高めている。温度検出用発振回路4aのクロック信号はスイッチトキャパシタ回路42に動作クロックとして出力されるので、圧力が急激に変動した場合は、スイッチトキャパシタ回路42の動作クロックの周波数が通常時よりも高くなり、応答性が向上するので、アナログ電圧Vbの精度を向上する。
【0070】
また、温度検出用発振回路4aは周波数設定用の抵抗として負の温度特性を有する抵抗NTCを用いており、その発振周波数は温度上昇と共に高くなるから、スイッチトキャパシタ回路42に供給されるクロック信号の周波数も高くなる。したがって、温度上昇と共にスイッチトキャパシタ回路42の応答性が速くなり、熱雑音の影響を除去することができる。
【0071】
尚、低温期間においては、基準発振回路4bのクロック信号がサンプリングパルス発生回路42にクロック信号として与えられ、スイッチSW2,SW3が基準発振回路4bのクロック信号に応じてオン/オフするので、低温時に応答性が悪化することはない。
【0072】
(実施形態10)
本発明の実施形態10を図14を参照して説明する。本回路では、実施形態2の圧力センサ回路において、変化分検出器13の検出結果をコントロール回路6に出力する代わりに、サンプリングパルス発生回路10に出力している。尚、変化分検出器13以外の構成は実施形態2の圧力センサ回路と同様であるので、同一の構成要素には同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0073】
以下に本実施形態の圧力センサ回路の動作について簡単に説明する。尚、本回路の基本的な動作は実施形態2と同様であるので、異なる部分のみを説明する。先ず、ある周囲温度でコントロール回路6がスパン電圧及びオフセット電圧の補正動作を行った場合、一方の温度レジスタ12aにはこの時のカウンタ4cのカウント値Na(N)が格納される。その後、温度検出部4が検出動作を行うと、カウンタ4のカウント値Nb(N−1)がもう一方の温度レジスタ12bに書き込まれ、変化分検出器13が2つの温度レジスタ12a,12bのカウント値を比較する。
【0074】
ここで、温度レジスタ12a,12bのカウント値が同じ場合(すなわち、カウンタ4cのカウント値が変化していない場合)、サンプリングパルス発生回路10はサンプリングパルスの周波数を略一定に制御する。一方、温度レジスタ12a,12bのカウント値が異なる場合(すなわち、カウンタ4cのカウント値が変化した場合)、周波数可変部としてのサンプリングパルス発生回路10はサンプリングパルスの周波数を変化させており、温度変化が大きいほどサンプリングパルスの周波数を高くしているので、A/D変換回路3の応答性が高くなり、ノイズに対する影響を低減した、高精度の出力を得ることができる。
【0075】
【発明の効果】
上述のように、請求項1の発明は、圧力に応じたアナログ量のセンサ出力を発生すると共に、周囲温度に応じてセンサ出力のオフセット値及びスパンが変化する圧力センサ部と、圧力センサ部の周囲温度を検出する温度検出部と、センサ出力を増幅する増幅部と、増幅部の出力をデジタル値に変換するA/D変換部と、周囲温度に応じたオフセット値及びスパンの補正値が予め設定された記憶部と、温度検出部の検出結果及び記憶部に設定された補正値に基づいて現在の周囲温度におけるオフセット値及びスパンの補正値を生成する補正値生成部と、補正値生成部の生成したスパンの補正値に基づいてスパンの温度変化を補正するスパン補正部と、補正値生成部の生成したオフセット値の補正値に基づいてオフセット値の温度変化を補正するオフセット補正部と、オフセット補正部及びスパン補正部によって補正されたA/D変換部の出力をデジタル値で出力するデジタル信号出力部と、オフセット補正部及びスパン補正部によって補正されたA/D変換部の出力をアナログ値で出力するアナログ信号出力部とを備え、上記A/D変換部は、所定の周期でオン/オフするスイッチ素子及び該スイッチ素子を介して増幅部の出力が入力されるコンデンサを具備し増幅部の出力を所定の周期でサンプリングするサンプルホールド回路と、レジスタと、レジスタに記憶されたデジタル値をアナログ量に変換する第1のD/Aコンバータと、サンプルホールド回路の出力と増幅部の出力との高低を比較するコンパレータとで構成される逐次比較型のA/D変換回路からなり、上記スパン補正部を、補正値生成部の生成したスパンの補正値に応じた電圧を発生して圧力センサ部に印加する第2のD/Aコンバータで構成し、上記アナログ信号出力部を第1のD/Aコンバータで兼用し、第1のD/Aコンバータの出力を平滑するフィルタを設け、上記温度検出部を、周囲温度に応じて周波数が変化する第1のクロック信号を発生する第1のクロック発生回路と、温度変化に対して周波数が安定な第2のクロック信号を発生する第2のクロック発生回路と、所定時間当たりの第1のクロック信号と第2のクロック信号とのクロック数の差を計数するカウンタとで構成し、カウンタの計数値を周囲温度の検出値として出力することを特徴とし、補正値生成部は、記憶部に記憶されたオフセット値及びスパンの補正値と温度検出部の検出結果とに基づいて現在の周囲温度における補正値を生成し、オフセット補正部及びスパン補正部は補正値生成部の生成した補正値に基づいて圧力センサ部の出力を補正しており、補正後のデジタル信号及びアナログ信号をそれぞれ出力するデジタル信号出力部及びアナログ信号出力部を備えているので、1つの回路でデジタルとアナログの両方の信号を出力することができ、デジタル信号を出力する圧力センサ回路と、アナログ信号を出力する圧力センサ回路とを別々に製造する場合に比べて、製品開発に要するコストや時間を低減でき、低コストで高精度な圧力センサ回路を実現できるという効果がある。
【0076】
さらに、A/D変換部を逐次比較型のA/D変換回路で構成し、A/D変換回路を構成する第1のD/Aコンバータでアナログ信号出力部を兼用し、D/Aコンバータの出力をフィルタで平滑することによりアナログ信号を発生しているので、回路規模を縮小して、回路全体のコストを低減できるという効果がある。また、温度検出部として、周囲温度に応じたアナログ信号を発生する温度センサを用いた場合は、温度センサの出力をデジタル値に変換するA/D変換器が必要になるが、温度依存性を有する第1のクロック信号と、温度変化の少ない第2のクロック信号とのクロック数の差をカウンタにより計数し、カウンタのカウント値から周囲温度を検出しているので、A/D変換器が不要になり、回路規模を縮小して、回路全体のコストを低減できるという効果がある。
【0077】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、上記カウンタの計数値の時間変化を検出することにより周囲温度の変化を検出する温度変化検出部を備え、補正値生成部は、温度変化検出部が計数値の時間的な変化を検出すると現在の周囲温度におけるオフセット値及びスパンの補正値を生成することを特徴とし、補正値生成部は、温度変化検出部が温度変化を検出したときのみオフセット値及びスパンの補正値を生成しているので、温度変化がない場合は補正値生成部の動作を停止させることにより、電力消費を低減できるという効果がある。
【0078】
請求項3の発明は、請求項1の発明において、オフセット補正部は、補正値生成部の生成したオフセット値の補正値に基づいてデジタル演算を行うことにより、A/D変換部の出力を補正することを特徴とし、オフセット補正部はデジタル演算を行うことによりオフセット値の補正動作を行っているので、オフセット値を補正するためにアナログの回路を設ける必要がなく、回路規模を縮小して、回路全体のコストを低減できるという効果がある。
【0079】
請求項4の発明は、請求項1の発明において、第1のD/Aコンバータからフィルタに入力されるアナログ信号のデューティ比を変化させるデューティ調整部を設けたことを特徴とし、デューティ調整部が、第1のD/Aコンバータからフィルタに入力されるアナログ信号のデューティ比を変化させることによって、アナログ信号のパルス幅が変化し、フィルタにより平滑されたアナログ信号の大きさを変化させることができるという効果がある。
【0080】
請求項5の発明は、請求項1の発明において、第1のクロック発生回路は温度上昇に伴って発振周波数が高くなるような温度依存性を有し、第1のクロック信号を分周する分周回路を設け、分周回路の出力に応じて上記スイッチ素子をオン/オフさせることを特徴とし、サンプルホールド回路のサンプリング周波数が分周回路の出力の周波数で決まるので、周囲温度の上昇に応じてサンプリング周波数を高くして、A/D変換回路の応答性を高めることができ、周囲温度の上昇に伴って増加する熱雑音の影響を低減できるという効果がある。
【0081】
請求項6の発明は、請求項1の発明において、上記スイッチ素子をオン/オフするためのサンプリングパルスを発生するサンプリングパルス発生部と、デジタル信号出力部から出力されるデジタル信号の変化を検出する出力変化検出部とを設け、出力変化検出部がデジタル信号の変化を検出するとサンプリングパルス発生部はサンプリングパルスの周波数を高くすることを特徴とし、出力変化検出部がデジタル信号の変化を検出すると、サンプリングパルス発生部がサンプリングパルスの周波数を高めているので、圧力センサ部の出力が変化する場合には、サンプルホールド回路のサンプリング周波数を高くして、A/D変換回路の応答性を高めることができ、高精度な出力を得ることができるという効果がある。
【0082】
請求項7の発明は、請求項1の発明において、オフセット補正部の出力、レジスタの出力、スパン補正部の出力の内、何れか1つを適宜選択して第1のD/Aコンバータに出力する第1のマルチプレクサと、第1のD/Aコンバータの出力をアナログ出力部、コンパレータ、圧力センサ部の何れかに適宜選択して出力する第2のマルチプレクサとを設けたことを特徴とし、第1及び第2のマルチプレクサで第1のD/Aコンバータの入力及び出力を切り替えることによって、第2のD/Aコンバータを第1のD/Aコンバータで兼用することができ、回路規模を縮小して、コストダウンを図ることができるという効果がある。
【0083】
請求項8の発明は、請求項1の発明において、第1のD/Aコンバータとフィルタとの間にA/D変換部の変換動作が終了した時のみ第1のD/Aコンバータの出力をフィルタに通過させるセレクタを設けたことを特徴とし、A/D変換部の変換動作中は第1のいD/Aコンバータの出力が不安定になっているので、セレクタを用いてA/D変換部の変換動作が終了した時のみ第1のD/Aコンバータの出力をフィルタに通過させることにより、安定した出力を得ることができるという効果がある。
【0084】
請求項9の発明は、請求項2の発明において、第1のクロック発生回路は温度上昇に伴って発振周波数が高くなるような温度依存性を有し、温度変化検出部が計数値の時間的な変化を検出すると第1のクロック発生回路の発振周波数を高くするクロック周波数可変部を設けると共に、上記フィルタを、アナログ信号出力部から出力されるアナログ信号により充電されるコンダンサと、アナログ信号出力部の出力端とコンデンサとの間に接続され、第1のクロック信号によってオン/オフされるスイッチとを具備したスイッチトキャパシタ回路で構成したことを特徴とし、スイッチトキャパシタ回路を構成するスイッチは第1のクロック信号によりオン/オフされており、第1のクロック発生回路は温度上昇に伴って発振周波数が高くなるような温度依存性を有し、且つ、温度変化検出部が温度変化を検出するとクロック周波数可変部は第1のクロック発生回路の発振周波数を高くしているので、周囲温度が変化した場合は第1のクロック発生回路の発振周波数を高くして、スイッチトキャパシタ回路の応答性を高めることができ、温度上昇に伴って増加する熱雑音の影響を低減できるという効果がある。
【0085】
請求項10の発明は、請求項1の発明において、第1のクロック発生回路は温度上昇に伴って発振周波数が高くなるような温度依存性を有し、デジタル信号出力部から出力されるデジタル信号の変化を検出する出力変化検出部と、出力変化検出部がデジタル信号の変化を検出すると第1のクロック発生回路の周波数を高くするクロック周波数可変部とを備え、上記フィルタを、アナログ信号出力部から出力されるアナログ信号により充電されるコンダンサと、アナログ信号出力部の出力端とコンデンサとの間に接続され、第1のクロック信号に応じてオン/オフされるスイッチとを具備したスイッチトキャパシタ回路で構成したことを特徴とし、スイッチトキャパシタ回路を構成するスイッチは第1のクロック信号によりオン/オフされており、第1のクロック発生回路は温度上昇に伴って発振周波数が高くなるような温度依存性を有し、且つ、出力変化検出部が出力変化を検出するとクロック周波数可変部は第1のクロック発生回路の発振周波数を高くしているので、周囲温度が上昇したり出力が変化した場合は第1のクロック発生回路の発振周波数を高くして、スイッチトキャパシタ回路の応答性を高めることができ、温度上昇に伴って増加する熱雑音の影響を低減できるという効果がある。
【0086】
請求項11の発明は、請求項2の発明において、上記スイッチ素子をオン/オフするためのサンプリングパルスを発生するサンプリングパルス発生部と、温度変化検出部が計数値の変化を検出するとサンプリングパルスの周波数を高くする周波数可変部とを設けたことを特徴とし、サンプルホールド回路のスイッチ素子はサンプリングパルス発生部のサンプリングパルスによってオン/オフされており、温度変化検出部が温度変化を検出すると、周波数可変部はサンプリングパルスの周波数を高くしているので、A/D変換部の応答性を高めて、温度上昇に伴って増加する熱雑音の影響を低減できるという効果がある。
【0087】
請求項12の発明は、請求項1の発明において、補正値生成部は、記憶部に記憶されたオフセット値の補正値を読み出す代わりに、上記カウンタのカウント値に基づいて現在の周囲温度におけるオフセット値の補正値を生成することを特徴とし、オフセット値の補正値を記憶する記憶部をなくすことができ、コストダウンを図ることができるという効果がある。
【0088】
請求項13の発明は、請求項1の発明において、補正値生成部は、記憶部に記憶されたスパンの補正値を読み出す代わりに、上記カウンタのカウント値に基づいて現在の周囲温度におけるスパンの補正値を生成することを特徴とし、スパンの補正値を記憶する記憶部をなくすことができ、コストダウンを図ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態1の圧力センサ回路の概略構成を示すブロック図である。
【図2】 同上の圧力センサ回路の具体構成を示すブロック図である。
【図3】 同上の動作を説明する各部の波形図である。
【図4】 実施形態2の圧力センサ回路のブロック図である。
【図5】 実施形態3の圧力センサ回路のブロック図である。
【図6】 同上の動作を説明する各部の波形図である。
【図7】 実施形態4の圧力センサ回路のブロック図である。
【図8】 実施形態5の圧力センサ回路のブロック図である。
【図9】 実施形態6の圧力センサ回路のブロック図である。
【図10】 実施形態7の圧力センサ回路のブロック図である。
【図11】 同上の動作を説明する各部の波形図である。
【図12】 実施形態8の圧力センサ回路のブロック図である。
【図13】 実施形態9の圧力センサ回路のブロック図である。
【図14】 実施形態10の圧力センサ回路のブロック図である。
【図15】 従来の圧力センサ回路のブロック回路図である。
【図16】 従来の別の圧力センサ回路のブロック図である。
【符号の説明】
1 圧力センサ部
2 増幅回路
3 変換回路
4 温度検出部
5 メモリ
6 コントロール回路
7 スパン補正回路
8 オフセット補正部
11 フィルタ
Claims (13)
- 圧力に応じたアナログ量のセンサ出力を発生すると共に、周囲温度に応じてセンサ出力のオフセット値及びスパンが変化する圧力センサ部と、圧力センサ部の周囲温度を検出する温度検出部と、センサ出力を増幅する増幅部と、増幅部の出力をデジタル値に変換するA/D変換部と、周囲温度に応じたオフセット値及びスパンの補正値が予め設定された記憶部と、温度検出部の検出結果及び記憶部に設定された補正値に基づいて現在の周囲温度におけるオフセット値及びスパンの補正値を生成する補正値生成部と、補正値生成部の生成したスパンの補正値に基づいてスパンの温度変化を補正するスパン補正部と、補正値生成部の生成したオフセット値の補正値に基づいてオフセット値の温度変化を補正するオフセット補正部と、オフセット補正部及びスパン補正部によって補正されたA/D変換部の出力をデジタル値で出力するデジタル信号出力部と、オフセット補正部及びスパン補正部によって補正されたA/D変換部の出力をアナログ値で出力するアナログ信号出力部とを備え、上記A/D変換部は、所定の周期でオン/オフするスイッチ素子及び該スイッチ素子を介して増幅部の出力が入力されるコンデンサを具備し増幅部の出力を所定の周期でサンプリングするサンプルホールド回路と、レジスタと、レジスタに記憶されたデジタル値をアナログ量に変換する第1のD/Aコンバータと、サンプルホールド回路の出力と増幅部の出力との高低を比較するコンパレータとで構成される逐次比較型のA/D変換回路からなり、上記スパン補正部を、補正値生成部の生成したスパンの補正値に応じた電圧を発生して圧力センサ部に印加する第2のD/Aコンバータで構成し、上記アナログ信号出力部を第1のD/Aコンバータで兼用し、第1のD/Aコンバータの出力を平滑するフィルタを設け、上記温度検出部を、周囲温度に応じて周波数が変化する第1のクロック信号を発生する第1のクロック発生回路と、温度変化に対して周波数が安定な第2のクロック信号を発生する第2のクロック発生回路と、所定時間当たりの第1のクロック信号と第2のクロック信号とのクロック数の差を計数するカウンタとで構成し、カウンタの計数値を周囲温度の検出値として出力することを特徴とする圧力センサ回路。
- 上記カウンタの計数値の時間変化を検出することにより周囲温度の変化を検出する温度変化検出部を備え、補正値生成部は、温度変化検出部が計数値の時間的な変化を検出すると現在の周囲温度におけるオフセット値及びスパンの補正値を生成することを特徴とする請求項1記載の圧力センサ回路。
- オフセット補正部は、補正値生成部の生成したオフセット値の補正値に基づいてデジタル演算を行うことにより、A/D変換部の出力を補正することを特徴とする請求項1記載の圧力センサ回路。
- 第1のD/Aコンバータからフィルタに入力されるアナログ信号のデューティ比を変化させるデューティ調整部を設けたことを特徴とする請求項1記載の圧力センサ回路。
- 第1のクロック発生回路は温度上昇に伴って発振周波数が高くなるような温度依存性を有し、第1のクロック信号を分周する分周回路を設け、分周回路の出力に応じて上記スイッチ素子をオン/オフさせることを特徴とする請求項1記載の圧力センサ回路。
- 上記スイッチ素子をオン/オフするためのサンプリングパルスを発生するサンプリングパルス発生部と、デジタル信号出力部から出力されるデジタル信号の変化を検出する出力変化検出部とを設け、出力変化検出部がデジタル信号の変化を検出するとサンプリングパルス発生部はサンプリングパルスの周波数を高くすることを特徴とする請求項1記載の圧力センサ回路。
- オフセット補正部の出力、レジスタの出力、スパン補正部の出力の内、何れか1つを適宜選択して第1のD/Aコンバータに出力する第1のマルチプレクサと、第1のD/Aコンバータの出力をアナログ出力部、コンパレータ、圧力センサ部の何れかに適宜選択して出力する第2のマルチプレクサとを設けたことを特徴とする請求項1記載の圧力センサ回路。
- 第1のD/Aコンバータとフィルタとの間にA/D変換部の変換動作が終了した時のみ第1のD/Aコンバータの出力をフィルタに通過させるセレクタを設けたことを特徴とする請求項1記載の圧力センサ回路。
- 第1のクロック発生回路は温度上昇に伴って発振周波数が高くなるような温度依存性を有し、温度変化検出部が計数値の時間的な変化を検出すると第1のクロック発生回路の発振周波数を高くするクロック周波数可変部を設けると共に、上記フィルタを、アナログ信号出力部から出力されるアナログ信号により充電されるコンダンサと、アナログ信号出力部の出力端とコンデンサとの間に接続され、第1のクロック信号によってオン/オフされるスイッチとを具備したスイッチトキャパシタ回路で構成したことを特徴とする請求項2記載の圧力センサ回路。
- 第1のクロック発生回路は温度上昇に伴って発振周波数が高くなるような温度依存性を有し、デジタル信号出力部から出力されるデジタル信号の変化を検出する出力変化検出部と、出力変化検出部がデジタル信号の変化を検出すると第1のクロック発生回路の周波数を高くするクロック周波数可変部とを備え、上記フィルタを、アナログ信号出力部から出力されるアナログ信号により充電されるコンダンサと、アナログ信号出力部の出力端とコンデンサとの間に接続され、第1のクロック信号に応じてオン/オフされるスイッチとを具備したスイッチトキャパシタ回路で構成したことを特徴とする請求項1記載の圧力センサ回路。
- 上記スイッチ素子をオン/オフするためのサンプリングパルスを発生するサンプリングパルス発生部と、温度変化検出部が計数値の変化を検出するとサンプリングパルスの周波数を高くする周波数可変部とを設けたことを特徴とする請求項2記載の圧力センサ回路。
- 補正値生成部は、記憶部に記憶されたオフセット値の補正値を読み出す代わりに、上記カウンタのカウント値に基づいて現在の周囲温度におけるオフセット値の補正値を生成することを特徴とする請求項1記載の圧力センサ回路。
- 補正値生成部は、記憶部に記憶されたスパンの補正値を読み出す代わりに、上記カウンタのカウント値に基づいて現在の周囲温度におけるスパンの補正値を生成することを特徴とする請求項1記載の圧力センサ回路。
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