JP3086638B2 - デジタル−アナログ変換回路およびアナログ−デジタル変換回路 - Google Patents

デジタル−アナログ変換回路およびアナログ−デジタル変換回路

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はデジタル−アナログ
変換回路(D/Aコンバータ)およびアナログ−デジタ
ル変換回路(A/Dコンバータ)に係り、詳しくは、容
量アレイ方式D/Aコンバータおよびその容量アレイ方
式D/Aコンバータを用いた多段パイプライン(ステッ
プフラッシュ)構成をとるA/Dコンバータに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】近年、ビデオ信号のデジタル処理技術の
進歩に伴い、ビデオ信号処理用のA/Dコンバータの需
要が大きくなっている。ビデオ信号処理用のA/Dコン
バータには高速変換動作が要求されるため、従来、2ス
テップフラッシュ(2ステップパラレル)方式が広く用
いられていた。
【0003】しかし、変換ビット数の増大に伴い、2ス
テップフラッシュ方式では十分な変換精度が得られなく
なってきた。分解能を表すLSB(Least Significant
Bit)は、式(1)に示すように、アナログ入力信号の
入力電圧範囲(FSR;FullScale Range)とビット数
Nとを用いて表される。
【0004】1LSB=FSR/2N ………(1) 例えば、ビット数が10ビットでFSRが2Vの場合、
式(1)からLSBは2mVとなる。このようにLSB
が小さくなると、2ステップフラッシュ方式A/Dコン
バータを構成する各コンパレータの分解能が限界とな
り、十分な変換精度を得ることが難しくなる。実際問題
として、2ステップフラッシュ方式で9ビット以上を得
ることは現実的でない。
【0005】そこで、各段がA/DコンバータとD/A
コンバータと差分アンプとから成る多段パイプライン構
成をとるA/Dコンバータが開発された。図2に、10
ビット4段パイプライン構成をとるA/Dコンバータ1
のブロック回路を示す。
【0006】A/Dコンバータ1は、サンプルホールド
回路2、1段目〜4段目の回路3〜6、ラッチ回路7、
出力回路8から構成されている。1段目〜3段目の回路
3〜5は、サブA/Dコンバータ9、D/Aコンバータ
10、差分アンプ11を備える。4段目(最終段)の回
路6はサブA/Dコンバータ9だけを備える。1段目
(初段)の回路3は4ビット構成、2〜4段目の回路4
〜6はそれぞれ2ビット構成である。1〜3段目の回路
3〜5において、サブA/Dコンバータ9およびD/A
コンバータ10のビット数(ビット構成)nは同じに設
定されている。尚、2段目〜4段目の回路4〜6は1ビ
ット以上の冗長ビットを備える。
【0007】次に、A/Dコンバータ1の動作を説明す
る。サンプルホールド回路2は、アナログ入力信号Vin
をサンプリングして一定時間保持する。サンプルホール
ド回路2から出力されたアナログ入力信号Vinは、1段
目の回路3へ転送される。
【0008】1段目の回路3において、サブA/Dコン
バータ9はアナログ入力信号Vinに対してA/D変換を
行う。サブA/Dコンバータ9のA/D変換結果である
上位4ビットのデジタル出力(29,28,27,26 )は、
D/Aコンバータ10へ転送されると共に、4つのラッ
チ回路7を介して出力回路8へ転送される。差分アンプ
11は、D/Aコンバータ10のD/A変換結果とアナ
ログ入力信号Vinとの差分を増幅する。その差分アンプ
11の出力は、2段目の回路4へ転送される。
【0009】2段目の回路4においては、1段目の回路
3の差分アンプ11の出力に対して、1段目の回路3と
同様の動作が行われる。また、3段目の回路5において
は、2段目の回路4の差分アンプ11の出力に対して、
1段目の回路3と同様の動作が行われる。そして、2段
目の回路4から中上位2ビットのデジタル出力(25,2
4 )が得られ、3段目の回路5から中下位2ビットのデ
ジタル出力(23,22)が得られる。
【0010】4段目の回路6においては、3段目の回路
5の差分アンプ11の出力に対して、サブA/Dコンバ
ータ9がA/D変換を行い、下位2ビットのデジタル出
力(21,20 )が得られる。
【0011】1〜4段目の回路3〜6のデジタル出力
は、各ラッチ回路7を経て同時に出力回路8に到達す
る。すなわち、各ラッチ回路7は各回路3〜6のデジタ
ル出力の同期をとるために設けられている。
【0012】出力回路8は、アナログ入力信号Vinの1
0ビットのデジタル出力Dout をパラレル出力する。こ
のように、ADコンバータ1においては、各段の回路3
〜5において、アナログ入力信号Vinまたは前段の回路
3,4の差分アンプ11の出力と、その段の回路3〜5
のデジタル出力のD/A変換結果との差分が、差分アン
プ11によって増幅される。
【0013】そのため、変換ビット数が増大してLSB
が小さくなっても、サブA/Dコンバータ9を構成する
各コンパレータの分解能を実質的に向上させることが可
能になり、十分な変換精度が得られる。
【0014】ところで、サブA/Dコンバータ9には全
並列比較(フラッシュ)方式が用いられ、D/Aコンバ
ータ10には容量アレイ方式が用いられる。図3に、フ
ラッシュ方式サブA/Dコンバータ9および容量アレイ
方式D/Aコンバータ10の構成を示す。
【0015】フラッシュ方式サブA/Dコンバータ9
は、n個の抵抗R、n個のコンパレータD1〜Dnから
構成される。抵抗Rは全て同じ抵抗値であり、高電位側
基準電源VRT (電圧VRT )および低電位側基準電源VRB
(電圧VRB )間に直列に接続されている。ここで、低電
位側基準電源VRB に接続される抵抗Rの低電位側基準電
源VRB 側のノードの電位をΔVR(1) 、その抵抗Rの反対
側のノードの電位をΔVR(2) というように、各抵抗R間
のノードの電位を表すこととする。
【0016】各コンパレータD1〜Dnのプラス入力端
子には入力信号VI(アナログ入力信号Vinまたは前段の
回路3〜5の差分アンプ11の出力)が入力される。ま
た、各コンパレータD1〜Dnのマイナス入力端子には
それぞれ、各抵抗R間のノードの電位VR(1) 〜VR(n) が
印加される。従って、各コンパレータD1〜Dnの出力
レベルはそれぞれ、入力信号VIの方が電位VR(1) 〜VR
(n) よりも高い場合にはハイレベルとなり、低い場合に
はローレベルとなる。
【0017】容量アレイ方式D/Aコンバータ10は、
アレイ状に接続されたそれぞれn個のスイッチE1〜E
n,F1〜Fn,G1〜Gn,H1〜Hn、n個のプラ
ス側コンデンサB1〜Bn、n個のマイナス側コンデン
サC1〜Cnから構成される。
【0018】コンデンサB1〜Bn,C1〜Cnは全て
同じ容量値cである。コンデンサB1〜Bnの一方の端
子(以下、出力端子という)からは差動プラス側出力電
圧VDA(+)が生成され、コンデンサC1〜Cnの一方の端
子(以下、出力端子という)からは差動マイナス側出力
電圧VDA(-)が生成される。尚、各コンデンサB1〜B
n,C1〜Cnの出力端子とは反対側の端子を、以下、
入力端子という。
【0019】各スイッチE1〜Enの一方の端子は高電
位側基準電源VRT に接続され、他方の端子はコンデンサ
B1〜Bnの入力端子に接続されている。各スイッチF
1〜Fnの一方の端子は高電位側基準電源VRT に接続さ
れ、他方の端子はコンデンサC1〜Cnの入力端子に接
続されている。各スイッチG1〜Gnの一方の端子は低
電位側基準電源VRB に接続され、他方の端子はコンデン
サB1〜Bnの入力端子に接続されている。各スイッチ
H1〜Hnの一方の端子は低電位側基準電源VRB に接続
され、他方の端子はコンデンサC1〜Cnの入力端子に
接続されている。
【0020】各スイッチE1〜En,F1〜Fn,G1
〜Gn,H1〜Hnはそれぞれ同一番号のスイッチで4
連スイッチを構成する。例えば、スイッチE1,F1,
G1,H1は1連であり、スイッチEn,Fn,Gn,
Hnも1連である。そして、各スイッチE1〜En,F
1〜Fn,G1〜Gn,H1〜Hnはそれぞれ、各コン
パレータD1〜Dnの出力レベルに従ってオン・オフ動
作が切り換えられる。例えば、コンパレータDnの出力
がハイレベルの場合、スイッチEn,Hnがオンし、ス
イッチGn,Fnはオフする。反対に、コンパレータD
nの出力がローレベルの場合、スイッチEn,Hnがオ
フし、スイッチGn,Fnはオンする。
【0021】次に、容量アレイ方式D/Aコンバータ1
0の動作を説明する。初期条件では、各コンデンサB1
〜Bnの入力端子および出力端子の電位が共に0Vであ
り、各スイッチE1〜En,F1〜Fn,G1〜Gn,
H1〜Hnは全てオフしている。従って、初期条件で
は、全てのコンデンサB1〜Bn,C1〜Cnに蓄えら
れた電荷(電気量)Q1=0である。
【0022】ここで、n個のコンパレータD1〜Dnの
うちm個の出力がハイレベルになった場合、各スイッチ
E1〜Enのうちm個がオンして(n−m)個がオフ
し、各スイッチG1〜Gnのうち(n−m)個がオンし
てm個がオフする。この各スイッチE1〜En,G1〜
Gnのオン・オフ動作に従って、全てのコンデンサB1
〜Bnに蓄えられる電荷Q2は、式(2)で表される。
【0023】 Q2=m(VRT − VDA(+) )c+(n−m)(VRB − VDA(+) )c ………(2) 電荷保存の法則より、Q1=Q2である。従って、差動
プラス側出力電圧VDA(+)は式(3)で表される。
【0024】 VDA(+)=VRB +m(VRT −VRB )/n ………(3) 一方、n個のコンパレータD1〜Dnのうちm個の出力
がハイレベルになった場合、各スイッチH1〜Hnのう
ちm個がオンして(n−m)個がオフし、各スイッチF
1〜Fnのうち(n−m)個がオンしてm個がオフす
る。この各スイッチH1〜Hn,F1〜Fnのオン・オ
フ動作に従って、全てのコンデンサC1〜Cnに蓄えら
れる電荷Q3は、式(4)で表される。
【0025】 Q2=(n−m)(VRT − VDA(-) )c+m(VRB − VDA(-) )c ………(4) 電荷保存の法則より、Q1=Q3である。従って、差動
マイナス側出力電圧VDA(-)は式(5)で表される。
【0026】VDA(-)=VRT −m(VRT −VRB )/n …
……(5) 従って、式(3)(5)より、差動出力ΔVDA は式
(6)で表される。 ΔVDA =VDA(+)−VDA(-)=VRB −VRT +2m(VRT −VR
B )/n………(6) 式(6)から差動出力の1LSBは式(7)で表され
る。
【0027】 1LSB=2(VRT −VRB )/n ………(7)
【0028】
【発明が解決しようとする課題】多段パイプライン構成
をとるA/Dコンバータでは、サブA/Dコンバータお
よび差分アンプの入力電圧範囲を狭くすることが要求さ
れている。これは、入力電圧範囲が狭くなれば、サブA
/Dコンバータおよび差分アンプの設計が容易になるた
めである。また、入力電圧範囲が狭くなれば、差分アン
プの消費電力を低減できるためである。
【0029】サブA/Dコンバータおよび差分アンプの
入力電圧範囲を狭くするには、D/Aコンバータから差
分中間値を出力すればよい。本発明は上記要求を満足す
るためになされたものであって、以下の目的を有するも
のである。
【0030】1〕差分中間値を出力可能な容量アレイ方
式D/Aコンバータを提供する。 2〕サブA/Dコンバータおよび差分アンプの設計が容
易で、差分アンプの消費電力を低減可能な多段パイプラ
イン構成をとるA/Dコンバータを提供する。
【0031】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、複数のスイッチおよびコンデンサがアレイ状に接続
され、差動プラス側出力電圧を出力する第1の容量アレ
イと、複数のスイッチおよびコンデンサがアレイ状に接
続され、差動マイナス側出力電圧を出力する第2の容量
アレイとを備え、前記全てのスイッチを稼働状態とした
場合に複数通りの第1の差動電位を発生可能に構成され
たものであって、特定のスイッチの出力を固定すること
により、残りのスイッチを稼働状態とした場合に、入力
デジタル値に対し、前記第1の差動電位から所定の電位
(但し、1LSB未満)ずれた値である複数通りの第2
の差動電位を出力するよう構成したことをその要旨とす
る。
【0032】請求項2に記載の発明は、各段がアナログ
−デジタル変換回路とデジタル−アナログ変換回路と差
分アンプとから成る多段パイプライン構成をとり、少な
くとも一つの段のデジタル−アナログ変換回路として請
求項1に記載のデジタル−アナログ変換回路を使用する
ことをその要旨とする。
【0033】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
のアナログ−デジタル変換回路において、前記アナログ
−デジタル変換回路は複数のコンパレータを使用するフ
ラッシュ方式で、少なくとも一つの段のデジタル−アナ
ログ変換回路では、アナログ−デジタル変換回路のコン
パレータのうち比較動作に関係しないコンパレータの出
力に対応するスイッチの出力を固定することで前記第2
の差動電位を発生可能にしたことをその要旨とする。
【0034】請求項4に記載の発明は、請求項3に記載
のアナログ−デジタル変換回路において、前記比較動作
に関係しないコンパレータの出力をオープン状態か、又
はその比較動作に関係しないコンパレータを省くことを
その要旨とする。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した一実施
形態を図面に従って説明する。尚、本実施形態におい
て、図2および図3に示した従来の形態と同じ構成部材
については符号を等しくしてその詳細な説明を省略す
る。
【0036】図1に、本実施形態のフラッシュ方式サブ
A/Dコンバータ9および容量アレイ方式D/Aコンバ
ータ10の構成を示す。尚、図1において、図3と異な
るのは、以下の点だけである。
【0037】サブA/Dコンバータ9を構成するコン
パレータD1の出力がオープン状態になっている。 スイッチE1,F1がオン状態、スイッチG1,H1
がオフ状態に固定されている。
【0038】次に、本実施形態の作用について説明す
る。サブA/Dコンバータ9の入力信号VIの電圧範囲は
電圧VRT 〜VRB である。つまり、サブA/Dコンバータ
9の入力信号VIが電圧VRT を下回ることはない。従っ
て、コンパレータD1の出力は必ずハイレベルになる。
【0039】そこで、上記のように、コンパレータ
D1の出力に関係なく、各スイッチE1,G1,F1,
H1のオン・オフ状態を固定する。その結果、n個のコ
ンパレータD1〜Dnのうちm個の出力がハイレベルに
なった場合、従来の形態と同様に、差動プラス側出力電
圧VDA(+)は式(3)で表される。一方、差動マイナス側
出力電圧VDA(-)は式(8)で表される。
【0040】VDA(-)=VRT −(m−1)(VRT −VRB )
/n ………(8) 従って、式(3)(8)より、差動出力ΔVDA は式
(9)で表される。 ΔVDA =VDA(+)−VDA(-)=VRB −VRT +2m(VRT −VR
B )/n−(VRT −VRB )/n ………(9) 式(9)に示すΔVDA (以下、ΔVDA1とする)は、式
(6)に示すΔVDA (以下、ΔVDA2とする)を用いて、
式(10)で表される。
【0041】 ΔVDA1=ΔVDA2−(VRT −VRB )/n ………(10) 式(7)から式(10)は式(11)で表される。 ΔVDA1=ΔVDA2−LSB/2 ………(11) 式(11)から、本実施形態における差動出力ΔVDA1
は、従来の形態の差動出力ΔVDA2を0.5LSB分だけ
ずらしたものになることがわかる。これは、D/Aコン
バータ10から差分中間値が出力されていることに他な
らない。
【0042】このように、本実施形態によれば、差分中
間値を出力することが可能な容量アレイ方式D/Aコン
バータを得ることができる。差分中間値を出力すること
が可能な容量アレイ方式D/Aコンバータ10を、図2
に示すような多段パイプライン構成をとるA/Dコンバ
ータに使用すれば、以下の効果を得ることができる。
【0043】(1) 差分中間値が得られない場合に比べ
て、その段の差分アンプ11および次段のサブA/Dコ
ンバータ9の入力電圧範囲を狭くすることができる。そ
の結果、サブA/Dコンバータ9および差分アンプ11
の設計が容易になる。
【0044】(2) 入力電圧範囲が狭くなれば、差分アン
プ11の消費電力を低減することができる。尚、上記各
実施形態は以下のように変更してもよく、その場合でも
同様の作用および効果を得ることができる。
【0045】(1)サブA/Dコンバータ9をフラッシ
ュ方式以外の方式で具体化する。 (2)コンパレータD1の出力をオープン状態にするの
ではなく、コンパレータD1を省く。
【0046】以上、各実施形態について説明したが、各
実施形態から把握できる請求項以外の技術的思想につい
て以下に記載する。 (イ)請求項3に記載のアナログ−デジタル変換回路に
おいて、前記比較動作に関係しないコンパレータは最下
位ビットに対応するアナログ−デジタル変換回路。
【0047】
【発明の効果】1〕差分中間値を出力可能な容量アレイ
方式D/Aコンバータを提供することができる。
【0048】2〕サブA/Dコンバータおよび差分アン
プの設計が容易で、差分アンプの消費電力を低減可能な
多段パイプライン構成をとるA/Dコンバータを提供す
ることができる。
【0049】
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態の回路図。
【図2】従来および一実施形態の回路図。
【図3】従来の形態の回路図。
【符号の説明】
3…1段目の回路 4…2段目の回路 5…3段目の回路 6…4段目の回路 9…サブA/Dコンバータ 10…D/Aコンバータ 11…差分アンプ D1〜Dn…コンパレータ E1〜En,F1〜Fn,G1〜Gn,H1〜Hn…ス
イッチ B1〜Bn,C1〜Cn…コンデンサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03M 1/00 - 1/88

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のスイッチおよびコンデンサがアレ
    イ状に接続され、差動プラス側出力電圧を出力する第1
    の容量アレイと、複数のスイッチおよびコンデンサがア
    レイ状に接続され、差動マイナス側出力電圧を出力する
    第2の容量アレイとを備え、前記全てのスイッチを稼働
    状態とした場合に複数通りの第1の差動電位を発生可能
    に構成されたものであって、 特定のスイッチの出力を固定することにより、残りのス
    イッチを稼働状態とした場合に、入力デジタル値に対
    し、前記第1の差動電位から所定の電位(但し、1LS
    B未満)ずれた値である複数通りの第2の差動電位を出
    力するよう構成したことを特徴とするデジタル−アナロ
    グ変換回路。
  2. 【請求項2】 各段がアナログ−デジタル変換回路とデ
    ジタル−アナログ変換回路と差分アンプとから成る多段
    パイプライン構成をとり、少なくとも一つの段のデジタ
    ル−アナログ変換回路として請求項1に記載のデジタル
    −アナログ変換回路を使用するアナログ−デジタル変換
    回路。
  3. 【請求項3】 前記アナログ−デジタル変換回路は複数
    のコンパレータを使用するフラッシュ方式で、少なくと
    も一つの段のデジタル−アナログ変換回路では、アナロ
    グ−デジタル変換回路のコンパレータのうち比較動作に
    関係しないコンパレータの出力に対応するスイッチの出
    力を固定することで前記第2の差動電位を発生可能にし
    たことを特徴とする請求項2に記載のアナログ−デジタ
    ル変換回路。
  4. 【請求項4】 前記比較動作に関係しないコンパレータ
    の出力をオープン状態か、又はその比較動作に関係しな
    いコンパレータを省くことを特徴とした請求項3に記載
    のアナログ−デジタル変換回路。
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