JP2011219052A - 観音開きドア用ウェザーストリップ及び観音開きドアの排水構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】車両側面部に配置された両開きドアのうち、先閉めのリヤドア2のドア合わせ部側に取付けられる取付基部21と、取付基部21に一体成形されドア閉時には後閉めのフロントドア1に弾接する中空シール部22と、中空シール部22の下側に連設されたヒレ部50を備え、ヒレ部50は、リヤドア2のドア合わせ部側下端に取付けられる面状の取付片51と、取付片51に一体成形されドア閉時にはフロントドア1に弾接するシール片52とを有する観音開きドア用ウェザーストリップ20であって、ヒレ部50の取付片51の取付面側に、中空シール部22の下側から、リヤドア2のドア合わせ部側下端に設けられてリヤドア2内に貫通する孔Hまで連続して延びる凹溝80を形成する。
【選択図】図1
Description
特に車両側面部のサイドドアに観音開きドアを採用したものでは、前側にヒンジを設けたフロントドア1と、後側にヒンジを設けたリヤドア2で構成されるとともに、センターピラーを廃止して(センターピラーレス)両ドア1,2を同時に開放することで側面に大きい開口部を形成し、乗降性を向上させている。
フロントドア用ウェザーストリップ10は、コーナー部CFで2本の押出成形部が型成形接続されたもので、フロントドア1に取付けられる取付基部11と、取付基部11に一体成形されフロントドア1の閉時に車内側に向かって膨出する中空シール部12を備えている。
また、リヤドア用ウェザーストリップ20は、同じくコーナー部CRで2本の押出成形部が型成形接続されたもので、左右ドア(図7では、リヤドア2が左ドア,フロントドア1が右ドア)のドア合わせ部側の押出成形部では、リヤドア2に取付けられる取付基部21と、取付基部21に一体成形されリヤドア2の閉時に車外側に向かって膨出する中空シール部22を備え、ドア合わせ部側上端及び下端の型成形部では、中空シール部22に連設されたヒレ部50を備えている。ヒレ部50は、リヤドア2に取付けられる面状の取付片51と、取付片51に一体成形されリヤドア2の内側から車両前側に延びるシール片52を有している。
また、特許文献2に記載の技術は、フロントドアの上部と、ドア閉時にそれに弾接するボディパネルに取付けられたオープニングシールとの隙間の上方から浸入する水を受け止める受け部を突設するとともにドア内部に流し込むものである。
また、特許文献2に記載の技術は、押出成形された中空シール部内に沿って下降し下端側の型成形部まで流れるに至った水を排水するものではない。
前記ヒレ部(50)の取付片(51)の取付面側に、前記中空シール部(22)の下側から、前記先閉めドア(2,2A)のドア合わせ部側下端に設けられて前記先閉めドア(2,2A)内に貫通する孔(H)まで連続して延びる凹溝(80)を形成したことを特徴とする。
前記ヒレ部(50)の取付片(51)の取付面に対向する、前記先閉めドア(2,2A)のドア合わせ部側下端の位置に前記先閉めドア(2,2A)内に貫通する孔(H)を設け、前記ヒレ部(50)の取付片(51)の取付面側に、前記中空シール部(22)の下側から前記孔(H)まで連続して延びる凹溝(80)を形成して、前記中空シール部(22)内に浸入して下方に流れる水(W)を前記孔(H)から前記先閉めドア(2,2A)内に導くようにしたことを特徴とする。
このように凹溝によって水路が定まるので、中空シール部内に沿って下降する水が、ヒレ部の取付片と先閉めドアの間から滲み出てボディパネル上を濡らすといった問題は発生しない。したがって、例えばフロントドアを後閉めドアとしリヤドアを先閉めドアとした観音開きドアを車両側面部に配置したときに乗員の乗降部となるボディのステップ部が中空シール部内を下降する水によって濡れることはないので特に外観上の見栄えを悪くすることもなく、乗員に不快感を与えることもない。
また、リヤドア用ウェザーストリップ20は、同じくコーナー部CRで2本の押出成形部が型成形接続されたもので、ドア合わせ部側の押出成形部では、リヤドア2に取付けられる取付基部21と、取付基部21に一体成形されリヤドア2の閉時に車外側に向かって膨出する中空シール部22を備え、ドア合わせ部側上端及び下端の型成形部では、中空シール部22に連設されるとともに、取付片51とシール片52を有するヒレ部50を備えている。
凹溝80の上端は、押出成形された中空シール部22の下側、すなわち、押出成形部と型成形部との境界部分で中空シール部22に位置する部分まで達するように形成され、凹溝80の下端は、リヤドア2のドア合わせ部側下端に形成されたリヤドア2内に貫通する水抜き孔Hまで達するように形成されている。水抜き孔Hは、予めリヤドア2のドア合わせ部側下端で取付片51の取付面に対向する位置、ここでは取付片51の取付面の中央付近にリヤドア2を貫通するように形成される。リヤドア2のドア合わせ部側下端に既存の貫通孔が存在する場合には、その孔を覆うように形成された取付片51を取付ける。
また、凹溝80の下側に沿って、例えば、エプトシーラー90などの発泡シール材90を配設している。エプトシーラー90は、リブに隙間なく設けることが望ましいが、多少の隙間があってもよい。更に、エプトシーラー90は、凹溝80の上側に設けられてもよい。
なお、凹溝80の幅Sは5mm以上でその深さTは2mm以上にすることが水Wを効率的に排水させる点で好ましく、また、水抜き孔Hも直径5mm以上のものが好ましい。また、水抜き孔Hを丸孔にかえて5mm角の角孔にすることもできる。
そして、ヒレ部50の取付片51は、インサートパネル70とともにリヤドア2にクリップCで止められ、これにより、凹溝80に形成されたリブ81,82がリヤドア2に圧接する。
図1では、水抜き孔Hの下にクリップCが設けられている。ここでは、クリップCを2つとしたが、これに限定されることなく、孔Hの真下に1つまたは凹溝80を囲むように2つ以上の複数のクリップCが用いられてもよい。
これによれば、凹溝80を取付片51の取付面側に形成することによって水路が定まるので、中空シール部22内に沿って下降する水Wが、ヒレ部50の取付片51とリヤドア2の間から滲み出てボディ100のステップ部100A上を濡らすことが防止される。
また、リヤドア2に対するヒレ部50の取付けはクリップCによって止めるものに限定されるものではない。
2 リアドア(先閉めドア)
10 フロントドア用ウェザーストリップ
11 取付基部
12 中空シール部
20 リヤドア用ウェザーストリップ
21 取付基部
21a 車外側側壁
21b 車内側側壁
21c 連結壁
22 中空シール部
23 リップ
24 シールリップ
50 ヒレ部
51 取付片
51a 車外側側片
51b 車内側側片
51c 嵌合凹部
52 シール片
60 インサートパネル
70 インサートパネル
71 二又部
80 凹溝
81 リブ
82 リブ
90 エプトシーラー
100 ボディ
100A ステップ部
101 ボディ側ウェザーストリップ
C クリップ
F フランジ
H 水抜き孔
P クリップ用孔
W 水
Claims (7)
- 車両側面部または車両後部に配置された左右一対の先閉めドアと後閉めドアからなる両開きドアのうち、前記先閉めドアのドア合わせ部側に取付けられる取付基部と、該取付基部に一体成形されドア閉時には前記後閉めドアに弾接して車内外をシールする中空シール部と、該中空シール部の下側に連設されたヒレ部を備え、該ヒレ部は、前記先閉めドアのドア合わせ部側下端に取付けられる面状の取付片と、該取付片に一体成形されドア閉時には前記後閉めドアに弾接するシール片とを有する観音開きドア用ウェザーストリップであって、
前記ヒレ部の取付片の取付面側に、前記中空シール部の下側から、前記先閉めドアのドア合わせ部側下端に設けられて前記先閉めドア内に貫通する孔まで連続して延びる凹溝を形成したことを特徴とする観音開きドア用ウェザーストリップ。 - 車両側面部または車両後部に配置された左右一対の先閉めドアと後閉めドアからなる両開きドアのうち、前記先閉めドアのドア合わせ部側に取付けられる取付基部と、該取付基部に一体成形されドア閉時には前記後閉めドアに弾接して車内外をシールする中空シール部と、該中空シール部の下側に連設されたヒレ部を備え、該ヒレ部は、前記先閉めドアのドア合わせ部側下端に取付けられる面状の取付片と、該取付片に一体成形されドア閉時には前記後閉めドアに弾接するシール片とを有する観音開きドア用ウェザーストリップを使用した排水構造であって、
前記ヒレ部の取付片の取付面に対向する、前記先閉めドアのドア合わせ部側下端の位置に前記先閉めドア内に貫通する孔を設け、前記ヒレ部の取付片の取付面側に、前記中空シール部の下側から前記孔まで連続して延びる凹溝を形成して、前記中空シール部内に浸入して下方に流れる水を前記孔から前記先閉めドア内に導くようにしたことを特徴とする観音開きドアの排水構造。 - 前記ヒレ部の取付片に形成した凹溝の上部に、前記先閉めドアに弾接するリブを前記凹溝に沿って形成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の観音開きドア用ウェザーストリップ及び観音開きドアの排水構造。
- 前記ヒレ部の取付片に形成した凹溝に沿って、発泡シール材を配設したことを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか一つに記載の観音開きドア用ウェザーストリップ及び観音開きドアの排水構造。
- 前記ヒレ部の取付片にインサートパネルを埋設したことを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれか一つに記載の観音開きドア用ウェザーストリップ及び観音開きドアの排水構造。
- 前記インサートパネルは、前記凹溝を間に挟む二又部を有することを特徴とする請求項5に記載の観音開きドア用ウェザーストリップ及び観音開きドアの排水構造。
- 前記ヒレ部の取付片を、前記先閉めドアにクリップ止めして、前記ヒレ部の取付片に形成した凹溝の上部を前記先閉めドアに圧接させることを特徴とする請求項1乃至6のうちいずれか一つに記載の観音開きドア用ウェザーストリップ及び観音開きドアの排水構造。
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