JP6301848B2 - 非固定式ルーフのシール構造 - Google Patents
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Description
そして、ルーフ1の閉鎖時には、フロントピラーウェザーストリップ10の左右のコーナー部10A,10Bに、ルーフサイドウェザーストリップ20の左右の端末部20A,20Bをそれぞれ外側から被せて弾接させている。
これによれば、図6に示すように、フロントピラーウェザーストリップ10の両コーナー部10A,10Bと、ルーフサイドウェザーストリップ20の両端末部20A,20Bの弾接部からくぐり水W2が発生したとしてもその下部に設けられた水受けリップ15で水W2は受けられ、下側に形成された排水穴16からフロントピラーウェザーストリップ10の中空内部に導かれるようになっている。そして、水受けリップ15からの水W2は、ヘッダ3側からフロントピラーウェザーストリップ10に沿って流れてきた水W1が排水口17から中空内部に導かれたものと合流され、外部に排出されるようになっている。
また、非固定式ルーフとして幌を有するオープンカーにおいても同様にフロントピラーウェザーストリップ10の両コーナー部10A,10Bと、ルーフサイドウェザーストリップ20の両端末部20A,20Bの弾接部から水Wが車内側に浸入するおそれはあるが、特にタルガトップ(タルガルーフ)やルーフが2分割されるTバートップ(Tバールーフ)のようにルーフ1が脱着式の場合には、折りたたみ格納式の幌の場合と比較してフロントピラーウェザーストリップ10の両コーナー部10A,10Bと、ルーフサイドウェザーストリップ20の両端末部20A,20Bの弾接部において生じる隙間が大きくなり水受けリップ15を設けただけでは対応できないことがある。
ここで、本文中にある方向を示す前後、上下、左右などは車両の前後、上下、左右に相当している。
前記ピラーウェザーストリップ(30,30E)は、
前記ヘッダ(3,3B)側では、前記ルーフ(1)の閉鎖時に前記ルーフ(1)の前縁又は後縁に弾接するサブシール部(32)と、同じく前記ルーフ(1)の前縁又は後縁に前記サブシール部(32)よりも車内側で弾接するメインシール部(33)と、前記サブシール部(32)と前記メインシール部(33)の下部間を連結して内方に凹溝部(35)を形成する断面略U字形状の連結部(34)を備えるともに、
前記ピラー(4,4B)側では、ドア(6)閉時にドアガラス(5)の先端部に弾接する中空シール部(37)と、該中空シール部(37)から下方に延設された側壁部(39)と、該側壁部(39)の車外側から車外側斜め上方に向けて延設されその先端部(38a)が前記ドアガラス(5)の車内側側面に弾接するシールリップ部(38)を備える非固定式ルーフのシール構造であって、
前記サブシール部(32)と前記中空シール部(37)が連結されるように接続されるとともに、前記連結部(34)の底壁部(34c)は前記側壁部(39)に、前記メインシール部(33)は前記シールリップ部(38)にそれぞれ接続され、
前記ピラーウェザーストリップ(30)のコーナー部(30A,30B,30C,30D)において、前記凹溝部(35)に前記連結部(34)の底壁部(34c)から前記ヘッダ(3,3B)のサブシール部(32)に向けて延びて前記サブシール部(32)に一体化され、その表面側に前記ルーフサイドウェザーストリップ(50)の端末部(50A,50B,50C,50D)が弾接される壁部(100)を立設し、
該壁部(100)の裏面側に前記底壁部(34c)から前記中空シール部(37)内に連通する排水孔(101)を形成して、前記凹溝部(35)に溜まった水(W)を、前記排水孔(101)から前記中空シール部(37)内に導くようにし、
前記ルーフサイドウェザーストリップ(50)の端末部(50A,50B,50C,50D)で前記壁部(100)に弾接する部位に、前記壁部(100)の表面を横断するビード部(60)を形成したことを特徴とする。
このとき、洗車時などの際の高圧水が、フロント又はリアのピラーウェザーストリップのコーナー部に、ルーフサイドウェザーストリップの端末部が弾接した弾接部の繋ぎ目を直撃した場合などは、繋ぎ目から大量の水がくぐり抜けてくる恐れがあるが、ルーフサイドウェザーストリップの端末部が弾接される位置には、ヘッダのサブシール部に向けて延びてサブシール部に一体化される壁部を立設しているので、大量で勢いのある水は壁部の表面を伝わって凹溝部内に導かれ、壁部の裏面側に形成されたトンネル状の排水孔から中空シール部内に導かれ、中空シール部内を通って外部に排出されるようになっている。すなわち、壁部を伝わって凹溝部内に導かれた水はメインの排水路に導かれて外部に排出されるようにしている。すなわち、通常のくぐり水は連結部の側壁部に沿って排出し、大量のくぐり水が発生した場合は、一部を凹溝部からメインの排水路を通じて排出することで、排出経路を分離して、水が溢れて車内側に浸入することを防止している。
また、これによれば、従来例(図6)で示したように、フロントピラーウェザーストリップの側面に突出するように水受けリップを新たに設ける必要はないので、見栄えを特に悪くすることもない。
特に、ビード部がリップ状に突出した長さを持ち、ルーフサイドウェザーストリップがフロント又はリアのピラーウェザーストリップに弾接したときに、ビード部の先端が車外方向又は上向きに撓むようにすると外部からの水の浸入を積極的に防止することができるので好ましい。また、ビード部については、壁部の表面上を側壁部側から底壁部側に上昇するようにあるいは下降するように意図的に形成することができ、例えば、壁部の表面上を側壁部側から底壁部側に上昇するように形成すると、勢いのある水はビード部に沿い壁部を駆け上がり凹溝部内に導かれるが、勢いの無い水は壁部を駆け上がることができず、シールリップ部の付け根部側に導かれ側壁部に沿って下方に排出される。特に勢いの無い水はじわじわと車内側に浸入し易いので側壁部に沿って確実に排出させることで車内側に浸入する危険性を極力回避することができる。また、ドア閉時にドアガラスの端縁がピラーウェザーストリップのコーナー部にルーフサイドウェザーストリップの端末部が弾接した弾接部に対してさらに弾接するため、ビード部がドアガラスの端縁に近接していることが好ましく、ビード部が上昇するように形成されていると下降するように形成された場合と比較して、ビード部をドアガラスの端縁に近接させることができ、従ってビード部の全体を壁部により密着させ隙間が生じることを防止することができる。
なお、ビード部をフロントピラーウェザーストリップ側に設けた壁部の表面側に形成することも考えられるが、ルーフを開放したときにビード部が露出して見栄えが悪くなるので、ルーフサイドウェザーストリップのコーナー部側にビード部を形成することが好ましい。
連結部34は、サブシール部32を支持する第一側壁部34aと、メインシール部33を支持する第二側壁部34bと、両側壁部34a,34bの下端同士を接続する底壁部34cからなる。また、連結部34は図示しない締結部材(例えば、クリップやボルト)を使用して車両ボディのヘッダ3に固定されている。
なお、壁部100の端縁100aは底壁部34cよりも高い位置からサブシール部32側に延びるものであれば、壁部100によって凹溝部35を流れ落ちる水W1を堰き止め、後述する排水孔101に導くことができるので、メインシール部33の上部と同じ部位から延びるものであってもよいが、メインシール部33よりも低い位置である方が、メインシール部33がルーフ1に対して高い面圧で弾接することができて、車外側からの水の浸入を堰き止めることができるので好ましい。
ここでは、板状の壁部100を設けたが厚みを厚くしてルーフサイドウェザーストリップ50の端末部50A,50Bが弾接するときに受ける衝撃を緩和するようにしてもよい。
ここでは、ビード部60を壁面100の表面を駆け上がるように形成したが、逆に、壁部100の表面上を側壁部39側から底壁部34c側に下降するように形成することもできる。勿論に水平に形成してもよい。
このとき、洗車時などの際の高圧水W2が、弾接部の繋ぎ目Zを直撃した場合などは、繋ぎ目Zから大量の水W2がくぐり抜けてくる恐れがあるが、その場合、ルーフサイドウェザーストリップ50の端末部50A,50Bが弾接される位置をサブシール32とメインシール33の間に跨り、メインシール33の上部よりも低い位置からヘッダ3のサブシール部32に向けて傾斜して延びてサブシール部32に一体化される壁部100を立設しているので、図4に示すように、大量の水W2は壁部100の表面を伝わって凹溝部35内に導かれる。そして、凹溝部35内に導かれた水W2は、壁部100の裏面側に形成された排水孔101から中空シール部37内に導かれ、中空シール部37内を通って外部に排出されるようになっている。すなわち、壁部100を伝わって凹溝部35内に導かれた大量の水W2はメインの排水路に導かれて外部に排出されるようにしている。
2 フロントガラス
3 ヘッダ
4 フロントピラー
4B リアピラー
5 ドアガラス
6 ドア
10 フロントピラーウェザーストリップ
10A,10B コーナー部
15 水受けリップ
16 排水穴
17 排水口
20 ルーフサイドウェザーストリップ
20A,20B 端末部
30 フロントピラーウェザーストリップ
30E リアピラーウェザーストリップ
30A,30B,30C,30D コーナー部
31 取付基部
32 サブシール部
33 メインシール部
34 連結部
34a 第一側壁部
34b 第二側壁部
34c 底壁部
35 凹溝部
36 取付基部
37 中空シール部
38 シールリップ部
38a 先端部
39 側壁部
40 リップ部
41 水受け部
50 ルーフサイドウェザーストリップ
50A,50B,50C,50D 端末部
51 中空部
52 取付穴
60 ビード部
60a 車外側端部
100 壁部
100a 端縁
101 排水孔
W,W1,W2,W3 水
Z 繋ぎ目
Claims (2)
- 非固定式ルーフを有する車両のフロントピラー又はリアピラーの上端部から車幅方向に延びるフロント又はリアのヘッダに沿って取付けられたピラーウェザーストリップのコーナー部に、前記ルーフの左右の側縁に沿って取付けられたルーフサイドウェザーストリップの端末部を、前記ルーフの閉鎖時に外側から被せて弾接させるもので、
前記ピラーウェザーストリップは、
前記ヘッダ側では、前記ルーフの閉鎖時に前記ルーフの前縁又は後縁に弾接するサブシール部と、同じく前記ルーフの前縁又は後縁に前記サブシール部よりも車内側で弾接するメインシール部と、前記サブシール部と前記メインシール部の下部間を連結して内方に凹溝部を形成する断面略U字形状の連結部を備えるともに、
前記ピラー側では、ドア閉時にドアガラスの先端部に弾接する中空シール部と、該中空シール部から下方に延設された側壁部と、該側壁部の車外側から車外側斜め上方に向けて延設されその先端部が前記ドアガラスの車内側側面に弾接するシールリップ部を備える非固定式ルーフのシール構造であって、
前記サブシール部と前記中空シール部が連結されるように接続されるとともに、前記連結部の底壁部は前記側壁部に、前記メインシール部は前記シールリップ部にそれぞれ接続され、 前記ピラーウェザーストリップのコーナー部において、前記凹溝部に前記連結部の底壁部から前記ヘッダのサブシール部に向けて延びて前記サブシール部に一体化され、その表面側に前記ルーフサイドウェザーストリップの端末部が弾接される壁部を立設し、
該壁部の裏面側に前記底壁部から前記中空シール部内に連通する排水孔を形成して、前記凹溝部に溜まった水を、前記排水孔から前記中空シール部内に導くようにし、
前記ルーフサイドウェザーストリップの端末部で前記壁部に弾接する部位に、前記壁部の表面を横断するビード部を形成したことを特徴とする非固定式ルーフのシール構造。 - 前記ビード部は、前記ルーフサイドウェザーストリップが前記フロント又はリアのピラーウェザーストリップに弾接したときに、前記壁部の表面上を前記側壁部側から前記底壁部側に上昇するように形成されてなることを特徴とする請求項1に記載の非固定式ルーフのシール構造。
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