JP2004122959A - ピラーレス自動車用ドアウエザーストリップの取付構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】ピラーレス自動車において、フロントドア閉時に、フロントドアウエザーストリップとフロントドアパネルとオープニングシールとの間の隙間から侵入した水を、車外に円滑に排出できるようにする。
【解決手段】フロントドアパネル内面の補強フレーム5後端上端部に、頂壁11、後壁12および上部の幅広部13aと下部の幅狭部13bとを有する側壁13からなり、ボディパネル1に取付けたオープニングシール6に弾接するウエザーストリップ10を取付けた取付構造であり、幅広部13aに、その前端から、ドア閉時に、側壁13とフロントドアパネル2とオープニングシール6との間に生じる隙間Gに位置する受け部14aと通路部14bからなる水受け14を形成し、通路部14bとフロントドアパネル2の内部空間2aとを連通する水抜き孔15を形成する。
【選択図】   図6

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、センターピラーを持たず、フロントドアがその前端部でボディにヒンジ結合され、リヤドアがその後端部でボディにヒンジ結合された又はリヤドアがスライドドアのいわゆるピラーレス自動車において、前記フロントドアの内面に設けた補強フレームの角部を覆うウエザーストリップの取付構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図1乃至図4を参照して説明する。従来、センターピラーを持たず、フロントドアパネル2がその前端部でボディパネル1にヒンジ4で軸支され、リヤドアパネル3がその後端部でボディパネル1にヒンジ4で軸支された又はリヤドアがスライドドアのいわゆるピラーレス自動車において、フロントドアパネル2の内面に設けた補強フレーム5の後端上端部の角部には、ボディパネル1に取付けたオープニングシール6との当たり面を確保して、高いシール性を得るためのウエザーストリップ20が取付けられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この従来のウエザーストリップ20にあっては、その前端とフロントドアパネル2との間に、当該ウエザーストリップ20の肉厚分の段差が生じるため、ドアを閉じた際に、ウエザーストリップ20とフロントドアパネル2とオープニングシール6との間に隙間Gが発生し易い。
【0004】
従って、こうした隙間Gが発生した場合は、雨や洗車時の水Wがその隙間Gから侵入してそのまま車内へ滴下してしまうといった問題が発生する。
【0005】
本発明はこうした問題に鑑みなされたもので、ピラーレス自動車において、フロントドア閉時に、フロントドアウエザーストリップとフロントドアパネルとオープニングシールとの間に発生する隙間から侵入した水を、車外に円滑に排出することのできるウエザーストリップの取付構造を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】図1および図5乃至図8を参照して説明する。第一の発明に係るピラーレス自動車用ドアウエザーストリップの取付構造は、センターピラーを持たず、フロントドアパネル2がその前端部でボディパネル1にヒンジ4で軸支されると共に、リヤドアパネル3がその後端部でボディパネル1にヒンジ4で軸支された又はリヤドアがスライドドアのピラーレス自動車において、前記フロントドアパネル2内面の補強フレーム5後端上端部に、頂壁11、後壁12および上部の幅広部13aと下部の幅狭部13bとを有する側壁13からなり、ボディパネル1に取付けたオープニングシール6に弾接するウエザーストリップ10を取付けた取付構造であって、前記側壁13幅広部13aに、その前端から、フロントドア閉時に、当該側壁13とフロントドアパネル2とオープニングシール6との間に生じる隙間Gに位置する受け部14aを突設し、その受け部14aから幅狭部13bに達する通路部14bを設けて水受け14を形成し、前記通路部14bとフロントドアパネル2の内部空間2aとを連通する水抜き孔15を、前記側壁13およびフロントドアパネル2に形成してなるものである。
【0007】
第二の発明に係るピラーレス自動車用ドアウエザーストリップの取付構造は、センターピラーを持たず、フロントドアパネル2がその前端部でボディパネル1にヒンジ4で軸支されると共に、リヤドアパネル3がその後端部でボディパネル1にヒンジ4で軸支された又はリヤドアがスライドドアのピラーレス自動車において、前記フロントドアパネル2内面の補強フレーム5後端上端部に、頂壁11、後壁12および上部の幅広部13aと下部の幅狭部13bとを有する側壁13からなり、ボディパネル1に取付けたオープニングシール6に弾接するウエザーストリップ10を取付けた取付構造であって、前記側壁13幅広部13aに、その前端から、フロントドア閉時に、当該側壁13とフロントドアパネル2とオープニングシール6との間に生じる隙間Gに位置する受け部14aを突設し、その受け部14aから幅狭部13bに達する通路部14bを設けて水受け14を形成し、前記通路部14bとフロントドアパネル2の内部空間2aとを連通する水抜き孔15を、前記側壁13およびフロントドアパネル2に形成し、前記水受け14を、水抜き孔15に向けて下降傾斜させると共に、前記側壁13の水抜き孔15に、前記フロントドアパネル2の内部空間2aに達する案内筒14cを突設してなるものである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明に係るピラーレス自動車用ウエザーストリップの実施形態を、図1および図5乃至図8に示す。1はボディパネル、2はフロントドアパネル、3はリヤドアパネル、4はフロントドアの前端又はリヤドアの後端に設けたヒンジ、1aはボディ開口部、6はボディ開口部1aの周縁に設けたオープニングシール、10はフロントドアの後縁に取り付けられたフロントドアウエザーストリップ、7はリヤドアの前縁に設けたリヤドアウエザーストリップで、リヤドア完閉状態で、フロントドアを閉じると、フロントドアウエザーストリップ10がリヤドアウエザーストリップ7に接触してシールを行うものである。リヤドアウエザーストリップ7の上下両端部は形成型品7aで前方に延びる鰭部7bを有しており、この鰭部7bがオープニングシール6とフロントドアウエザーストリップ10との間に挟まれるようになっている。その取付構造は、センターピラーを持たず、フロントドアパネル2がその前端部でボディパネル1にヒンジ4で軸支されると共に、リヤドアパネル3がその後端部でボディパネル1にヒンジ4で軸支されたピラーレス自動車におけるものである。
【0009】
すなわち、ピラーレス自動車のフロントドアパネル2の内面に形成した補強フレーム5の後端上端部の角部に、ウエザーストリップ10を取付けた取付構造である。このウエザーストリップ10は、頂壁11、後壁12および上部の幅広部13aと下部の幅狭部13bとを有する側壁13からなり、ボディパネル1のドア開口縁に添って取付けたオープニングシール6に弾接するものである。
【0010】
そして、当該ウエザーストリップ10の側壁幅広部13aの下端部に、水受け14を形成している。この水受け14は、その前端から、ドア閉時に、当該側壁13とフロントドアパネル2とオープニングシール6との間に生じる隙間Gに位置する受け部14aを突設すると共に、その受け部14aから幅狭部13bに達する通路部14bを設けて構成している。
【0011】
また、通路部14bとフロントドアパネル2の内部空間2aとを連通する水抜き孔15を、側壁13およびフロントドアパネル2に連続的に形成している。さらに、水受け14を、水抜き孔15に向けて下降傾斜させると共に、側壁13の水抜き孔15に、フロントドアパネル2の内部空間2aに達する案内筒14cを設けている。
【0012】
このウエザーストリップの取付構造の作用を、以下説明する。この取付構造にあって、ドアを閉じた状態では、水受け14の受け部14aが、ウエザーストリップ10の側壁13、フロントドアパネル2およびオープニングシール6との間に発生する隙間Gに位置する。この受け部14aは、幅広部13aの下端部に形成しているので、前記隙間Gの下端部に位置する。従って、隙間Gから侵入した雨や洗車時の水Wは、全てその受け部14aによって受け止められる。
【0013】
受け部14aで受け止められた水Wは、そのまま通路部14bを通過し、水抜き孔15を通ってフロントドアパネル2の内部空間2aに達する。内部空間2aの下端は車外に通じているので、その水Wは車外に円滑に排出される。従って、車内へ滴下することがない。
【0014】
なお、本実施形態においては、水受け14を、水抜き孔15に向けて下降傾斜させているので受け部14aの水Wは、通路部14bを通って円滑に水抜き孔15へ達する。また、側壁13の水抜き孔15には内部空間2aに達する案内筒14cを設けているので、水抜き孔15を通過する水Wが側壁13とフロントドアパネル2との間に入り込むのを未然に防止することができる。従って、水Wの車内への侵入を、さらに確実に防止することができる。
【0015】
【発明の効果】請求項1に記載の発明に係るピラーレス自動車用ドアウエザーストリップの取付構造は、側壁幅広部13aに、その前端から、ドア閉時に、側壁13とフロントドアパネル2とオープニングシール6との間に生じる隙間Gに位置する受け部14aを突設し、その受け部14aから幅狭部13bに達する通路部14bを設けて水受け14を形成し、さらに、通路部14bとフロントドアパネル2の内部空間2aとを連通する水抜き孔15を、側壁13およびフロントドアパネル2に形成したので、隙間Gに侵入した水Wを、全て車外に円滑に排出することができる。従って、車内への滴下を未然に防止することができる。
【0016】
また、請求項2に記載の発明に係るピラーレス自動車用ドアウエザーストリップは、水受け14を、水抜き孔15に向けて下降傾斜させると共に、側壁13の水抜き孔15に、フロントドアパネル2の内部空間2aに達する案内筒14cを突設したので、隙間Gに侵入した水Wを、より円滑に車外へ排出することができる。これにより、水Wの室内への滴下をより効果的に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(イ)は後端部をヒンジでボディパネルに軸支したリヤドアを備えたピラーレス自動車のフロントドア及びリヤドアを開いて外した状態の側面図、(ロ)は外したリヤドアの側面図である。
【図2】従来例に係るウエザーストリップの取付構造を示す斜視図である(車内側から見た図)。
【図3】図2におけるA−A線断面図である。
【図4】図2におけるB−B線断面図である。
【図5】本発明に係るウエザーストリップの取付構造を示す斜視図である(車内側から見た図)。
【図6】図5における要部拡大斜視図である。
【図7】図6におけるC−C線断面図である。
【図8】図7におけるD矢視図である。
【符号の説明】
1    ボディパネル
1a   ボディ開口部
2    フロントドアパネル
2a   内部空間
2b   後縁
3    リヤドアパネル
4    ヒンジ
5    補強フレーム
6    オープニングシール
7    リヤドアウエザーストリップ
7a   形成形部
7b   鰭部
10   フロントドアウエザーストリップ
11   頂壁
12   後壁
13   側壁
13a  幅広部
13b  幅狭部
14   水受け
14a  受け部
14b  通路部
14c  案内筒
15   水抜き孔
20   フロントドアウエザーストリップ
W    水
G    隙間

Claims (2)

  1. センターピラーを持たず,フロントドアパネル(2)がその前端部でボディパネル(1)にヒンジ(4)で軸支されると共に,リヤドアパネル(3)がその後端部でボディパネルにヒンジ(4)で軸支された又はリヤドアがスライドドアのピラーレス自動車において、前記フロントドアパネル内面の補強フレーム(5)後端上端部に,頂壁(11),後壁(12)および上部の幅広部(13a)と下部の幅狭部(13b)とを有する側壁(13)からなり,ボディパネルに取付けたオープニングシール(6)に弾接するウエザーストリップ(10)を取付けた取付構造であって、前記側壁幅広部に,その前端から,フロントドア閉時に,該側壁とフロントドアパネルとオープニングシールとの間に生じる隙間(G)に位置する受け部(14a)を突設し,該受け部から幅狭部に達する通路部(14b)を設けて水受け(14)を形成し、前記通路部とフロントドアパネルの内部空間(2a)とを連通する水抜き孔(15)を,前記側壁およびフロントドアパネルに形成してなるピラーレス自動車用ドアウエザーストリップの取付構造。
  2. センターピラーを持たず,フロントドアパネル(2)がその前端部でボディパネル(1)にヒンジ(4)で軸支されると共に,リヤドアパネル(3)がその後端部でボディパネルにヒンジ(4)で軸支された又はリヤドアがスライドドアのピラーレス自動車において、前記フロントドアパネル内面の補強フレーム(5)後端上端部に,頂壁(11),後壁(12)および上部の幅広部(13a)と下部の幅狭部(13b)とを有する側壁(13)からなり,ボディパネルに取付けたオープニングシール(6)に弾接するウエザーストリップ(10)を取付けた取付構造であって、前記側壁幅広部に,その前端から,フロントドア閉時に,該側壁とフロントドアパネルとオープニングシールとの間に生じる隙間(G)に位置する受け部(14a)を突設し,該受け部から幅狭部に達する通路部(14b)を設けて水受け(14)を形成し、前記通路部とフロントドアパネルの内部空間(2a)とを連通する水抜き孔(15)を,前記側壁およびフロントドアパネルに形成し、前記水受けを,水抜き孔に向けて下降傾斜させると共に、前記側壁の水抜き孔に、前記フロントドアパネルの内部空間に達する案内筒(14c)を突設してなるピラーレス自動車用ドアウエザーストリップの取付構造。
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