JP2011208438A - 防草シートを含む防草構造体およびその施工方法 - Google Patents

防草シートを含む防草構造体およびその施工方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2011208438A
JP2011208438A JP2010077700A JP2010077700A JP2011208438A JP 2011208438 A JP2011208438 A JP 2011208438A JP 2010077700 A JP2010077700 A JP 2010077700A JP 2010077700 A JP2010077700 A JP 2010077700A JP 2011208438 A JP2011208438 A JP 2011208438A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheet
weedproof
main body
patch
body opening
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2010077700A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5413676B2 (ja
Inventor
Hidenori Iwaizumi
秀徳 岩泉
Toshio Agari
敏夫 上利
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ube Industries Ltd filed Critical Ube Industries Ltd
Priority to JP2010077700A priority Critical patent/JP5413676B2/ja
Publication of JP2011208438A publication Critical patent/JP2011208438A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5413676B2 publication Critical patent/JP5413676B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Catching Or Destruction (AREA)

Abstract

【課題】効率よく簡便で低コストに各防草シートに本体開口部を形成して支柱等があっても防草構造体を容易に施工できる方法を提供する。
【解決手段】複数の支柱21が等間隔で立設された防草区域に矩形の防草シート10を結合させた防草構造体1を設置するために、防草シート10を、短辺幅Wが、前記支柱21の立設間隔Lを正の整数nで除した値に、防草構造体1における隣り合う防草シート10の重ね代幅Mを加えた値(L/n+M)となるように形成し、防草シート10における支柱21位置に対応する位置に、支柱21が貫通可能な本体開口部18を形成し、防草シート10の本体開口部18を支柱21に貫通させ、防草シート10の重ね代17を隣接する防草シート10における重ね代17とは逆側の側端部11と融着又は接着する。
【選択図】図1

Description

本発明は、草の成育を防止する必要がある場所、特に支柱を既に有する場所に配置する、防草シートを含む防草構造体およびその施工方法に関する。
道路、線路、河川、公園あるいは造林園およびこれらの周辺の地面、表面、特に法面などでは、美観が損なわれるなどの理由により、雑草などの草の成育を防止する必要があることが多い。特に、道路の路肩およびそれに隣接する法面においては、雑草が繁茂することにより、美観が損なわれるだけでなく、交通の安全が損なわれる可能性がある。そのため、それらの場所では、草の成育を防止する必要がある。
草の成育の防止のためには、例えば、特許文献1に開示されているような防草シートが用いられている。
草の成育を防止するための構造体として、例えば、特許文献2には、法面部上端の路肩部に布設されるコンクリートブロック部と、そのコンクリートブロック部の法面側に一端部が一体的に固定された防草シート部とからなり、コンクリートブロック部を路肩部に布設した状態で、防草シート部を法面部上に展開して法面部を被覆可能とした路肩ブロックが開示されている。
また、特許文献3には、シート両面に多数の凸部を交互に形成した遮光性かつ遮水性の合成樹脂製エンボスシート(防草シート)を、除草すべき地面に敷設、固定したことを特徴とする防草構体が開示されている。この特許文献3には、路肩にガードレールがある場合には、ガードレール支柱と、エンボスシート(防草シート)に形成したガードレール支柱の挿通孔との隙間に、コーキング材を詰めることが開示されている。
また、特許文献4には、防草シートの支柱位置に対応する位置に本体開口部を設け、その本体開口部と防草シートの端部との間に本体切断部を形成すると共に、別体のパッチシートにも本体開口部を形成すると共に、その本体開口部とパッチシートの端部との間に本体切断部を形成する。そして、防草シートの本体切断部から本体開口部まで支柱を通過させることで支柱に防草シートを貫通させ、次にパッチシートの本体切断部から本体開口部まで支柱を通過させることで支柱に防草シートを貫通させ、防草シートの本体切断部とパッチシートの本体切断部が重ならないように、防草シート上にパッチシートを敷設することが開示されている。
特開2002−272348号公報 特開2005−307518号公報 特開2006−177122号公報 特許第4325742号
しかし、特許文献3及び特許文献4の敷設方法では、防草シートへの開口作業を、支柱毎に個別に実施していた。一般的に、ガードレールの支柱等は、2m間隔又は4m間隔等の等間隔で施工される。それに対して、防草シートは1m幅で供給されることが多く、一般的な防草構造体の施工方法では、防草シートの幅のうち、100mm程度が重ね代として使用される。つまり、有効使用幅が900mmの防草シートを横に並べて接続する。
従って、各ガードレールの支柱に対する各防草シートの幅内の本体開口部の位置は毎回異なる。例えば、2m間隔のガードレールの一方の支柱に対して、1m幅の一つの防草シートにおける重ね代幅を除いた寸法の中央(1/2)に合わせて本体開口部を形成すると、隣接する支柱には接続された2枚目の防草シートが対応し、そこに本体開口部を開けることになるが、その位置は中央から200mmシフトすることになる。つまり、毎回、現場での位置合わせと本体開口部の穴開けが必要になり、工数が多く必要であり、作業が繁雑であった。また、シフトの際に重ね代部分に本体開口部を設ける場合があり、その場合の穴開けは2枚重ねの部分に穴を開ける作業になり、作業性が低下していた。
そこで本発明は、効率よく簡便、且つ低コストで各防草シートに本体開口部を形成することができ、支柱等があっても防草構造体を容易に施工できる方法およびその施工方法により設置する防草構造体を提供することを目的とする。
本発明の施工方法の好ましい態様を以下に示す。本発明では、これらの態様を適宜組み合わせることができる。
<1>上記課題を解決するために、本発明に係る防草構造体の施工方法は、複数の支柱が列状に等間隔で立設された防草区域に、長辺と短辺を有する矩形の防草シートを結合させた防草構造体を設置するための施工方法であって、防草シートを、短辺幅Wが、支柱の立設間隔Lを正の整数nで除した値に、防草構造体における隣り合う防草シートの重ね代幅Mを加えた値(L/n+M)となるように形成する工程と、防草シートにおける支柱位置に対応する位置に、支柱が貫通可能な本体開口部を形成する工程と、防草シートの本体開口部を支柱に貫通させる工程と、防草シートの重ね代を隣接する防草シートにおける重ね代とは逆側の側端部と融着又は接着する工程とを含む。
本態様の防草構造体の施工方法によれば、防草シートの短辺幅を重ね代分だけ幅広にし、予め支柱用の本体開口部を重ね代を除いた短辺幅の中に形成しておいて施工するので、本体開口部の位置が重ね代にかからず、本体開口部形成を容易にできる。
<2>好ましくは、防草シートに本体開口部を形成する工程では、本体開口部が複数の防草シートにおける同じ位置になるように本体開口部を形成するようにしてもよい。
本態様の防草構造体の施工方法によれば、複数の防草シートの同じ位置に本体開口部を形成できるので、開口作業を効率化することができる。
なお、防草シートに形成する本体開口部は、防草シート1枚あたり単数でも複数でも構わないが、1枚の防草シートにひとつの本体開口部を形成すると、強度的に有利であるばかりでなく、施工場所の支柱の立設間隔Lに微妙にズレがある場合があり、その場合の微調整が容易になるので好適である。一方、1枚の防草シートに複数の本体開口部を形成すると、複数の本体開口部の間隔が固定されるので、施工場所の支柱の立設間隔Lに微妙にズレがある場合に、微調整が難しくなる場合がある。
<3>好ましくは、防草シートに本体開口部を形成する工程では、防草シートの短辺幅Wの一方の側辺から重ね代幅Mを引いた残りの幅寸法(W−M)の1/2の位置に本体開口部を形成するようにしてもよい。
本態様の防草構造体の施工方法によれば、(防草シートの残り幅の1/2の位置に本体開口部を形成することで、本体開口部の両側の強度を等しくでき、片側の強度が不足する事態を減らすことができる。
なお、この防草シートの重ね代は、施工場所の支柱の立設間隔Lに微妙にズレがある場合があり、その場合の微調整のための調整代としての役割を持っている。
<4>好ましくは、防草シートを配置する工程では、防草シートの重ね代幅M部分を隣接する次の防草シートの敷設領域にはみ出させて施工するようにしてもよい。
本態様の防草構造体の施工方法によれば、隣接する次の防草シートの敷設領域に重ね代部分をはみ出させて施工することで、次の防草シートの配置が容易になる。
<5>好ましくは、本体開口部の形状が、支柱の断面の形状と相似形状であり、かつ本体切断部を有するようにしてもよい。
本態様の防草構造体の施工方法によれば、容易に本体開口部に支柱を貫通させることができ、かつ支柱の周囲に防草シートの本体開口部を密着させることができ、隙間を無くすことができる。
<6>好ましくは、本体開口部と支柱との間に、シリコン系シール材を充填する工程をさらに含むようにしてもよい。
本態様の防草構造体の施工方法によれば、本体開口部と支柱との隙間にシール材を充填して埋めることで、隙間から草が生育することと隙間から雨水が浸入することを防ぐことができる。
<7>好ましくは、防草区域が、舗装面に隣接した防草区域であって、防草区域に防草シートを敷設する工程が、防草シートの第一上下端部を、舗装面側端部に重なるように配置する工程と、防草シートの第一上下端部を、融着または接着によって舗装面側端部に固定する工程と、防草シートの第一上下端部を、さらに第一の釘状器具によって舗装面側端部に固定する工程と、防草シートの第一上下端部とは反対側の第二上下端部を、第二の釘状器具によって地面に固定する工程とを含むようにしてもよい。
本態様の防草構造体の施工方法によれば、舗装面に隣接した防草区域において、舗装面と隙間無く防草シートを敷設できるので、隙間から草が生育することと隙間からの雨水の浸入を防ぐことができる。
<8>好ましくは、防草区域が、舗装面の側端に配置された側溝に隣接した防草区域であって、防草区域に防草シートを敷設する工程が、防草シートの第一上下端部を、舗装面の側端に配置された側溝の防草区域側端部に重なるように配置する工程と、防草シートの第一上下端部を、融着または接着によって舗装面の側端に配置された側溝の防草区域側端部に固定する工程と、防草シートの第一上下端部を、さらに第一の釘状器具によって舗装面の側端に配置された側溝の防草区域側端部に固定する工程と、防草シートの第一上下端部とは反対側の第二上下端部を、第二の釘状器具によって地面に固定する工程とを含むようにしてもよい。
本態様の防草構造体の施工方法によれば、舗装面の側端に配置された側溝に隣接した防草区域において、舗装面の側溝と隙間無く防草シートを敷設できるので、隙間から草が生育することと隙間からの雨水の浸入を防ぐことができる。
<9>好ましくは、舗装面が、アスファルト舗装道路の舗装面であり、防草区域が、アスファルト舗装道路の側端外側の法面を含むようにしてもよい。
本態様の防草構造体の施工方法によれば、舗装がアスファルトで、防草区域が法面を含む場合に、アスファルト舗装面またはその側溝と隙間無く、かつ法面を含んで防草シートを敷設することができる。
<10>好ましくは、支柱には、取付物が取り付けられており、防草シートにおける本体開口部の1点と防草シートの端部の1点との間に本体切断部を形成する工程と、パッチシートに、パッチ開口部およびパッチ開口部の開口部側1点とパッチシートの端部の端部側1点との間にパッチ切断部を形成する工程と、を含み、防草シートの本体開口部を支柱に貫通させる工程では、本体切断部を通過させることによって本体開口部に支柱を貫通させ、さらにパッチ切断部を通過させることによって支柱をパッチ開口部に貫通させ、本体切断部を全て覆いかつ本体切断部とパッチ切断部とが重ならないように、防草シート上にパッチシートを敷設する工程とを含むようにしてもよい。
本態様の防草構造体の施工方法によれば、支柱にガードレール等の取付物が取付けられた後でも、本体開口部に本体切断部を設けることで支柱の周囲に施工でき、本体切断部はパッチシートで覆うことができるので、防草シートに基づく防草構造体を施工することができる。
<11>好ましくは、防草シートおよび/またはパッチシートが、改質アスファルト系防草シートであるようにしてもよい。
本態様の防草構造体の施工方法によれば、防草シートを改質アスファルト系としてたので、防草構造体を防水性、耐用年数、施工性に優れるようにできる。
<12>好ましくは、取付物が、ガードレールであるようにしてもよい。
本態様の防草構造体の施工方法によれば、取り付け物がガードレールのように隣接する支柱と橋渡しをするものであっても、施工することができる。
<13>また、本発明の防草構造体は、上述の施工方法により施工される。
本態様の防草構造体は、上記の施工方法が可能であるように重ね代幅Mの分だけ幅広に形成され、少なくとも支柱を貫通させるための本体開口部が設けられたた防草シートを用いることで、まとめて開口作業を実施でき、防草構造体の施工を容易にできる。
本発明によって、防草構造体を形成する際に、各防草シートの同じ位置に本体開口部を形成することができ、また、必要に応じて各防草シートの同じ位置に本体切断部を形成できるので、防草シートにまとめて施工前に加工処理を施すことができ、効率よく簡便で低コストに防草構造体を施工できる施工方法およびその施工方法により設置する防草構造体を得ることができる。
本発明の第1実施形態に係る盛土の上部の舗装面の端部から法面区域にかけての防草構造体を示した図であり、(a)が側面からの断面図であり、(b)が正面図である。 図1(b)の法面区域における支柱周囲の防草構造体の一枚の防草シートを拡大して支柱及び釘状器具と共に示した斜視図である。 図1(b)の法面区域における支柱周囲の防草構造体に用いられる本体開口部を有する防草シートを拡大して示した上面図である。 図1(a)の支柱近辺を拡大して示した断面図である。 図1(a)の法面区域における防草構造体の側端部が法面の溝に配置されて釘状器具で固定されて埋められる様子を示した図であり、(a)が埋められる前の釘状器具で固定された防草構造体の側端部の側面からの断面図であり、(b)が(a)の埋められた後の側面からの断面図である。 本発明の第2実施形態に係る盛土の上部の舗装面の端部から法面区域にかけての防草構造体を示した図であり、(a)が側面からの断面図であり、(b)が正面図である。 (a)が図6(b)の法面区域における支柱周囲の防草構造体に用いられる本体開口部と本体切断部を有する防草シートを拡大して示した上面図であり、(b)がパッチ開口部とパッチ切断部を有するパッチシートの上面図である。 図6(a)の支柱近辺を拡大して示した断面図である。 本発明の第3実施形態に係る盛土の上部の舗装面の端部から法面区域にかけての防草構造体を示した図であり、(a)が側面からの断面図であり、(b)が正面図である。 図9(b)の法面区域における支柱周囲の防草構造体に用いられる本体開口部と本体切断部を有する防草シートを拡大して示した上面図である。 図9(b)の防草構造体に用いられる複数の防草シートの施工状態を示した上面図である。
<第1実施形態>
本発明の防草構造体およびその施工方法の第1の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。
まず、本実施形態の防草構造体1の概略構成について図1〜図4を用いて説明する。図1(b)に示したように、本実施形態の防草構造体1は、複数の防草シート10が、シート重ね合わせ融着部17にて接続された構造となっている。このように、適宜選択した寸法の複数の防草シート10のシート重ね合わせ融着部17を、加熱融着法またはテープ接着法により張り合わせて用いることにより、本発明の防草構造体1を任意の寸法の法面30区域に合わせて設置することができる。なお、本発明の防草構造体1は、道路、線路、河川、公園あるいは造林園およびこれらの周辺の地面、表面、法面30など、防草が必要な場所であれば、どのような場所にも用いることができる。
また、防草構造体1は、例えば、所定寸法の長辺と短辺を有する矩形の防水性防草シート10を結合させて、防草区域の形状に合わせて防草シート10を切って並べることで作成することができる。複数の防草シート10の間に隙間ができると、そこから植物が貫通してくることがあるので、各防草シート10の対向する端部は融着または接着される。具体的には、防草構造体1は、一の防草シート10における、隣接する他の防草シート10と重なる端部を、防草シート10の融着、接着材による接着、および、両面接着テープによる接着、の少なくとも何れかを用いて、例えば、盛土9の法面30区域上の防草区域(草の成育を防止する必要がある場所の区域)の範囲に合わせて固定することで形成される。この複数の防草シート10を用いることで防草構造体1の施工を容易にすることができる。
また、防草区域は、上記したように防草構造体1を設置する区域であり、本実施形態では、アスファルト舗装道路の脇に、ガードレールを支持するための複数の直径Dpの支柱21が等間隔で列状に立設されている防草区域である。支柱21は、ガードレールの他にも道路標識や信号等の「取付物22」が取り付けられる場合がある。防草区域は、支柱21の周囲を含む。従って、支柱21を含む防草区域に防草構造体1を施工する際には、施工する防草シート10に、図4に示した直径Dpの支柱を貫通させるために、図3に示したような本体開口部18を設ける加工が必要がある。つまり、防草シート10には、支柱21位置に対応する防草シート10の位置に、直径Dpの支柱21を貫通させるために支柱の直径Dpに略等しい直径Dhの本体開口部18が形成されている。直径Dhが支柱の直径Dpに略等しいというのは、支柱21と本体開口部18の隙間は少ない方がよいが、施工時の摩擦を減らすことを考慮して直径Dpよりも直径Dhがわずかに大きい場合や、防草シート10の弾力性を利用して圧縮状態で施工する等の直径Dpよりも直径Dhがわずかに小さい場合を含むためである。「支柱21位置に対応する位置」とは、ある防草区域の所定の場所に防草シート10を敷設する際に、その防草シート10とその防草区域に配置される支柱21とが重なる位置のことである。
本実施形態の防草シート10は、図3に示すように、短辺幅Wが、支柱21の立設間隔Lを正の整数nで除した値に、防草構造体1における隣り合う防草シート10の重ね代17の幅Mを加えた値(L/n+M)となるように形成される。また、支柱21を含む防草区域の形状に合わせて矩形の防草シート10を施工する場合、その防草シート10における支柱21位置に対応する位置に、支柱21が貫通可能な本体開口部18が形成される。
支柱21を含む防草区域に、本体開口部18が形成された防草シート10を施工する場合、その防草シート10の本体開口部18が支柱21に貫通され、防草シート10の重ね代17を、隣接する防草シート10における重ね代17とは逆側の側端部11と、加熱融着法により融着させるか又はテープ接着法により接着させて張り合わせる。
防草シート10に本体開口部18を形成する際には、本実施形態では、図1(b)に示したように間隔Lで配置されるガードレール等の複数の支柱に対して、防草シート10の横幅における同様な位置を対応させることができる。例えば、間隔Lが2m又は4mの支柱に対して、従来の1m(1000mm)幅に対して本実施形態の重ね代分の横幅100mmを余分に付け加えた防草シート10の場合、隣接する防草シート10と融着又は接着した後も、各支柱の位置が、防草シート10の横幅における同様な位置となる。
従って、複数の防草シート10における同じ位置に、予めまとめて本体開口部18を形成することができる。具体的には、例えば、各防草シート10の短辺幅Wの一方の側辺から重ね代幅Mを減算し(W−M)、その重ね代幅Mを減算した残りの中心である短辺幅寸法(W−M)の1/2の位置に本体開口部18を形成すればよい。
本実施形態では、上記のように防草シート10の短辺幅を重ね代17分だけ幅広にし、支柱を含む防草区域に施工する複数の防草シートについては、支柱21用の本体開口部18を、予め重ね代17を除いた短辺幅の中、特に中心付近に形成する。そしてその本体開口部18が形成された防草シート10の本体開口部18を、支柱21に貫通させるように施工する。
このようにすると、複数の防草シート10の同じ位置に本体開口部18を形成できるので、開口作業を効率化することができる。また、防草シート10の残り幅の1/2の位置に本体開口部18を形成することで、本体開口部18の両側の強度を等しくでき、片側の寸法不足によって強度が不足する事態を軽減することができる。さらに、本体開口部18の位置が重ね代17にかからないので、本体開口部18として2枚の防草シート10を加工する必要がなくなり本体開口部18の形成を容易にでき、2枚の防草シート10を支柱21に貫通させる必要もなくなるので施工を容易にできる。
また、防草シート10を防草区域に配置する際には、例えば、予め法面上下の縦列で1m毎に防草シート敷設領域の目標線を定めておき、各防草シート10の重ね代幅M部分を、隣接する次の防草シート10の敷設領域にはみ出させて施工するようにしてもよい。
本態様の防草構造体の施工方法によれば、例えば、1m毎の縦列目標線に従って、隣接する次の防草シート10の敷設領域に重ね代17部分をはみ出させながら、順次防草シート10を施工することで、次の防草シート10の配置が容易になる。
また、防草シート10の本体開口部18の形状は、支柱21の断面の形状と相似形状であり、かつ、支柱21の断面の形状に略等しい寸法であり、支柱21の断面の形状の最長寸法よりわずかに大きく或いはわずかに小さくしてもよい。支柱21貫通前の本体開口部18の形状の最長寸法Dhと、支柱21の断面の形状の最長寸法Dpとの比Dh/Dpは、同一及びわずかに大きい場合は、例えば、1以上1.5以下好ましくは1以上1.1以下であり、わずかに小さい場合は、例えば、0.5以上1未満好ましくは0.9以上1未満である。わずかに小さい場合でも、防草シート10は、その弾力性により、本体開口部18は支柱21が貫通されて、支柱21が地表から突出する根本まで押し下げることができる。また、防草シート10は少なくとも平面方向に伸び性を有し引張伸び率は20%以上である。
また、本体開口部18を支柱21断面よりも小さい側の相似形にした場合には、支柱21の周囲に防草シート10の本体開口部18を密着させることができ、支柱21と本体開口部18との間の隙間を無くすことができ、雨水の浸入を防ぎ、植物が隙間から生えることを無くすことができる。
なお、支柱21と本体開口部18との間の隙間をさらに無くす必要がある場合には、図4に示すように、本体開口部18と支柱21との間に、シリコン系シール材40を充填してもよい。
また、防草区域が、舗装面25に隣接した防草区域である場合、防草区域に防草シート10を敷設する際に、防草シート10の第一上下端部12を、舗装面側端部26に重なるように配置する。第一上下端部12とは、上端部か下端部の一方であり、第二上下端部13が、上端部か下端部の他方である。舗装面25が盛土の上面に作られている場合、第一上下端部12は上端部であり、その第一上下端部12(上端部)を舗装面側端部26に重なるように配置する。
次いで、防草シート10の第一上下端部12(上端部)を、融着または接着によって舗装面側端部26に固定し、防草シート10の第一上下端部12(上端部)を、さらに第一の釘状器具14によって舗装面側端部26に固定する。その後、防草シート10を法面30に敷設し終わったら、防草シート10の第一上下端部12(上端部)とは反対側の第二上下端部13(下端部)を、第二の釘状器具15によって地面に固定する。
このようにすると、舗装面25に隣接した防草区域において、舗装面25と隙間無く防草シート10を敷設できるので、隙間から草が生育することと隙間からの雨水の浸入を防ぐことができる。
また、舗装面25が、アスファルト舗装道路の舗装面であり、防草区域が、アスファルト舗装道路の側端外側の法面30を含む場合でも、防草シート10は柔軟性を有しているため、アスファルト舗装面25と隙間無く、かつ法面30を含んで防草シート10を敷設することができる。
また、例えば、法面30区域の幅が防草シート10より狭い場合、すなわち法面30区域の幅が本実施形態のように(1.1m)等の場合には、一枚のテープ状の防草シート10を用いて防草構造体1を設置することができる。
なお、テープ接着法とは、両面に接着性のあるアスファルトテープを、端部と被接着面との間に挿入し、端部と被接着面との固定を行う方法である。住宅地近傍への設置の場合や、設置箇所近傍に下草等の可燃物が多い場合など、火気の使用が制限されている場合には、テープ接着法を用いて防草シート10を固定することが好ましい。
より詳しくは、本実施形態の防草構造体1は、例えば、堆積された盛土9における上面の舗装面25の側端26と隙間無く、かつ法面30を含んで防草シート10を敷設することができる。その場合、防草構造体1は、法面30区域上に、敷設場所の形状に合うように必要に応じて防水性防草シート10を切断して、100mmの重ね代17と隣接する防水性防草シート10の逆側の端部17とを重ねて配置し、その重ね代17と側端部11とをトーチバーナーにより溶融させてから固化させることにより相互に加熱融着するか、その重ね代17と側端部11との間に両面に接着性の自着層(例えば特殊ゴム化アスファルト粘着層)を有するテープを挟むように挿入して転圧することで接着するように施工することで形成される。なお、本実施形態では、重ね代17を100mmとしたが、50mm〜200mmの間で任意の値とすることができる。但し、その場合に、防草シート10の短辺幅Wは、支柱21の立設間隔Lを正の整数nで除した値に、防草構造体1における隣り合う防草シート10の重ね代17の幅Mを加えた値(L/n+M)であるので、前記式に従い変動する。
このように防草シート10をアスファルト系とすることにより、シート同士の接着または融着が容易になるだけでなく、後述する側溝への融着または接着が、加熱または転圧のみであるように容易にすることができる
また、上記した防草シート10の重なる端部同士を融着または接着する方法の他に、盛土9に後述する第二の釘状器具15等により一の防草シート10の端部を固定し、その端部における第二の釘状器具15等よりも内側に、隣接する他の防草シート10の端部を重ね、重なり部分を融着または接着により固定するようにしてもよい。
しかし、防水性の防草シート10を用いても、その各防草シート10の隙間から雨水が浸入する場合がある。そのため、本実施形態によれば、シート端部を隣接するシートの端部と隙間無く連続的に融着するか接着することで、複数の防水性のシートの重なった隙間からの水の浸入を抑制している。
図1〜図5に示す防草構造体1は、1枚の防草シート10が一つの本体開口部18を有する場合を図示したが、1枚の防草シート10は、二つ以上の支柱21を貫通させるために、二つ以上の本体開口部18を有することができる。
盛土9は、例えば、幹線道路、高速道路、鉄道の軌道等を敷設するために土木工事により土砂を堆積させて形成される。その場合の盛土9の上面は平面であり、道路や軌道を敷設するための路盤等が設けられると共に、それらの道路や軌道に沿った端部には、排水のための側溝27が設けられる場合がある。
防草シート10は、例えば、本実施形態では1.1m(幅)×10m(長さ)等の所定寸法の改質アスファルト系の防草シート10であり、法面30区域上の防草領域の範囲に合わせて、必要に応じて切断され、重ね代を加熱融着又は接着する。本実施形態の防草シート10は、防水性を有する改質アスファルト系防草シート10である。従って防草構造体1は防水性を有するので、盛土9内の植物の種子や根への水分の供給を減らすことで植物が育成されにくくできる。なお、防草シート10の長さ寸法は、法面30区域の寸法やその他の施工条件によって、適宜選択することができる。
防草シート側端部11は、防草構造体1における法面30の上下方向に沿う側端部であり、風雨の浸入抑制のため、その端部に沿って、図5(a)に示すように、その端部における固定する部分を埋設可能な寸法で掘削された溝に折り込まれ、その防草シート10の端部に沿って、釘状器具を少なくとも防草シート10を貫通させて法面30に対して間欠的に打ち込むことで、防草シート10の端部を盛土9の法面30区域に釘状器具で固定する。そして、さらに固定した後に、図5(b)に示すように、その溝を埋め戻している。このように防草シート10の側端部を、法面30に釘状器具で固定することで、風による防草シート10の浮きを抑制することに加えて、側端部を溝中で固定して埋め戻すことで、風による防草シート10の浮きを無くすことができる。
第一上下端部12(上端部)は、法面30に敷設された防草構造体1における上側の法肩側の側端部であり、各防草シート10の上端部である。本実施形態では、この第一上下端部12は盛土9の法面30区域の上部に配置された舗装面25の側端26を覆って固定される。
第二上下端部13(下端部)は、法面30に敷設された防草構造体1における下側の法尻側の側端部であり、各防草シート10の下端部である。本実施形態では、第二上下端部13(下端部)は、第二の釘状器具15により法面30に固定される。
この第二上下端部13(下端部)の固定と、上記した第一上下端部12(上端部)の固定とを合わせることで、法面30から舗装面25の側端26まで連続させて防草シート10を設置することができる。従って、その盛土9の法面30の上端部には草が生えないようにできる。
防草シート10の第一上下端部12(上端部)と舗装面25等とは、加熱融着法により固定することができる。具体的には、防草シート10の端部をバーナー等で加熱し、防草シート10を構成する改質アスファルトを溶融させ、固化することにより、端部を舗装面25等に固定する。
また、防草シート10の第一上下端部12(上端部)と舗装面25等とは、テープ接着法により固定することができる。具体的には、両面に接着性のあるアスファルトテープを防草シート10の端部と舗装面25等との間に挿入し、端部と舗装面25等との固定を行うことができる。
防草シート10の第一上下端部12(上端部)と舗装面25等との固定をより確実にするという点から、固定には、加熱融着法を用いることが好ましい。また、火気の使用が制限されている場合には、テープ接着法を用いることが好ましい。
第一の釘状器具14としては、その他に、例えば、コンクリート用のビス、ビスとナイロンプラグとの組み合わせ、プラグアンカー、ビスとナイロンプラグと固定ディスクとの組み合わせ等であってもよい。防草シート10を舗装面25の側端26に固定し、また、防草シート10を舗装面25の側端26に固定するために、防草シート10を貫通して下地のコンクリートにドリル等を用いて削孔し、第一の釘状器具14を打ち込む。プラグを用いる場合には、先にプラグを挿入してからビス等をハンマーで打ち込むか、ドライバーでねじ込む。第一の釘状器具14の使用間隔としては、舗装面25の側端26の形成方向に沿って、例えば0.45mおきに間欠的に用いる。
このように追加の釘状器具で固定することで、第一上下端部12(上端部)への防草シート10の固定をより確実にすることができる。なお、本実施形態では第一上下端部12(上端部)へ防草シート10を固定したが、法尻側に舗装面25の側端26が有り、そこに防草構造体1を施工する場合には、第二上下端部13(下端部)に第一の釘状器具14を用いてもよい。
また、第一の釘状器具14としては、オールアンカー、コンクリート釘、または測量釘なども用いることができる。オールアンカーとは、アンカー本体、打込みピン、ナットおよびワッシャーがセットになったアンカーのことである。オールアンカーの一例として、直径5mm、長さ30mmのものを用いることができる。また、オールアンカーによる固定を確実にするために、さらにオールアンカー用ディスク(例えば、厚さ1.2mm、直径45mm)を用いることができる。また、コンクリート釘による固定を効率的にかつ確実にするために、自動釘打機を用いることが好ましい。
第二の釘状器具15は、例えば、土中に埋める釘またはペグであり、折り曲げ又は金属加工によりL字形状又はT字形状等のハンマーによる打ち込みが容易な頭部を有し、反対側の先端は土中に潜り込み易いように尖端になっており、胴部分は直線形状またはスパイラル形状になっている。また、第二の釘状器具15としてのL字型のピンの寸法の一例として、直径9mm、長辺の長さ200mmのものを用いることができる。例えば、第二の釘状器具15は、防草シート10の横方向端部を、当該端部に沿って法面30に対して間欠的な間隔で、防草シート10を貫通させて打ち込む。これにより、盛土9の法面30区域に防草シート10を固定できる。
このように防草シート10の側端部を釘状器具で法面30に固定することで、風による防草シート10の浮きを抑制することができる。
シート重ね合わせ融着部17は、各防草シート10の側端部のうち、隣接するシートの側端部と隙間無く連続的に融着するか接着する部分であり、50mm〜200mmの重ね代となる部分である。例えば、100mmを重ねて融着することで、複数の防水性のシートの重なった隙間から水の浸入を抑制することができる。また、重ね合わせ(重ね代)の防水性をより完全にするために、重ね代の隙間に、例えば、シリコンを成分に含むコーキング材又はシーリング材(シーラント)等を充填して隙間を無くしてもよい。
防草シート10を舗装面25の側端26に固定する場合に、上記融着または接着に加えて、さらに防草シート10を貫通して打ち込まれる第1の釘状器具14を、舗装面25の側端26の形成方向に沿って間欠的に追加の釘状器具として用いて固定することで、より確実に固定することができる。
法面30は、盛土9の脇の斜めのスロープ部分であり、この部分の全体、または下側(法尻側)、または上側(法肩側)に本実施形態の防草構造体1が配置される。
図5(a)の法面上下方向掘削部31は、防草シート側端部11を、その端部に沿って、法面30の上下方向に形成される。その法面上下方向掘削部31に防草シート側端部11を入れてから、第二の釘状器具15を防草シート10を貫通させて打ち込む。打ち込む間隔は、防草シート側端部11(法面30の上下方向)に沿って、例えば0.5m毎等の間欠的とする。これにより、盛土9の法面30区域に防草シート10を固定できる。このように防草シート10の端部を法面30に第二の釘状器具15で固定することで、例えば、法面30に沿って吹く風や、法面30に向かって吹き付ける風が防草シート10の下側に吹き込んで防草シート10を捲れさせたり浮かせることを抑制できる。
図5(b)の法面上下方向埋設部32は、上記のように防草シート10の端部に沿って、その端部における固定する部分を埋設可能な寸法の溝形状に掘られた法面上下方向掘削部31に、防草シート側端部11を入れ、第二の釘状器具15を打ち込んで固定した後に、その溝を埋め戻している。これにより、防草シート側端部11を溝中で固定して埋め戻すことで、固定を確実にすると共に、法面30に沿って吹く風や、法面30に向かって吹き付ける風による防草シート10の捲れや浮きを無くすことができる。暴風などによって防草シート10の第二上下端部13(下端部)が捲れることを防止することができる。
なお、本実施形態では、防草シート10として改質アスファルト系のものを用いたが、本発明はこれに限定されるものではなく、市販の防草シート10から適宜選択して用いても効果を得ることができる。しかし、特に、可撓性、防水性および遮光性を有し、シート状の形状を有するものは、良好な耐久性を有することから好適に用いることができる。本発明に用いる防草シート10の具体例として、優れた可撓性、防水性および遮光性を有する改質アスファルト系防草シート10、例えば、特開2002−272348号公報(特許文献1)に開示された改質アスファルト系防草シート10を好ましくは用いることができる。
「改質アスファルト系防草シート10」とは、改質アスファルトを材料として含む防草シート10のことをいう。改質アスファルトとしては、具体的には後述する耐貫通型防草シートの(b)改質アスファルト層および(d)改質アスファルト層に用いることのできる改質アスファルトと同様のものを用いることができる。改質アスファルト系防草シート10は、建築用防水シート(改質アスファルト系防水シート)を転用して用いることができる。改質アスファルト系防草シート10としては、単層の改質アスファルトからなるシートのみならず、2層の改質アスファルト層の間に不織布等からなる基材層を含む構造のものを用いることができる。
また、改質アスファルト系防草シート10は、さらに表面層および裏面層を含むことができる。表面層は、後述する耐貫通型防草シートの(a)表面層と同様のものを用いることができる。また、裏面層には、合成樹脂フィルムを好適に用いることができる。合成樹脂フィルムとしては、具体的には、HDPEフィルム(高密度ポリエチレン)およびOPPフィルム(二軸延伸成形ポリプロピレン)などから選択したものを好適に用いることができる。また、後述する耐貫通型防草シートの(e)裏面層と同様のものを用いることができる。
改質アスファルト系防草シート10の構造の一例は、表面層、改質アスファルト層、基材層、改質アスファルト層および裏面層をこの順番で有する構造であるが、これらの層の全てを含む必要はなく、また、さらなる層を含むこともできる。
また、本発明の防草構造体1に用いる、防草シート10の材料として改質アスファルト系防草シート10を用い、端部を加熱融着法により舗装面25の側端26に対して、固定することが好ましい。加熱融着法を用いることにより、防草シート10と、舗装面25の側端26との接着・固定をさらに確実にすることができ、隙間の発生を確実に防止することができるためである。
また、本発明の防草構造体1に含まれる防草シート10として、改質アスファルト系防草シート10の1種である、硬く鋭い雑草の芽の防草シート10に対する貫通防止性に優れる耐貫通型防草シート、例えば、特開2009−138486号公報に開示された耐貫通型防草シートを好ましくは用いることができる。
<耐貫通型防草シート>
耐貫通型防草シートは、(a)無機質粒子または無機質粒子を含有する合成樹脂を含む表面層、(b)改質アスファルト層、(c)基材層、(d)改質アスファルト層および(e)合成樹脂または無機質粒子を含有する合成樹脂を含む裏面層の少なくとも5層をこの順で積層した耐貫通型防草シートであって、(c)基材層が、織布、編み布および不織布からなる群より選ばれる少なくとも一つである基材Aと、スクリムを有する基材Bとを含み、基材Aの織布、編み布および不織布が、芯部と鞘部とを有する芯鞘構造の繊維を含み、芯部が融点200℃以上の繊維および鞘部が融点200℃以上の樹脂であり、(e)裏面層の合成樹脂が硬質合成樹脂である耐貫通型防草シートである。
耐貫通型防草シートの好ましい態様を以下に示す。耐貫通型防草シートでは、これらの態様を適宜組み合わせることができる。
(1)(e)裏面層の硬質合成樹脂が、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアミドイミド、ポリエステルイミド、ポリアミド、ポリイミド、ポリ塩化ビニルおよびポリハロゲン化ポリビニルからなる群より選択される少なくとも一つの合成樹脂である。
(2)(e)裏面層が、厚さ10〜50μmの二軸延伸成形ポリプロピレンフィルムである。
(3)(c)基材層が、基材Aと、基材Bと、基材Aとをこの順に積層し、接着された、もしくは熱融着された三層構造を有する。
(4)芯部と鞘部とが、熱融着されている。
(5)基材Bが、複数の互いに平行な略等間隔の高強度繊維の繊維束からなる組を2組以上有し、異なった組の繊維束は、略等角度で互いに交差しあうスクリムである。
(6)基材Aと、基材Bとの接触部の少なくとも一部が、融点200℃以上の樹脂および/または200℃で熱分解しない接着剤により接着されている、もしくは熱融着されている。
(7)(c)基材層が、75〜500g/mの目付量を有する。
(8)(a)表面層が、天然スレート、タルクおよびマイカからなる群より選ばれる少なくとも一種以上の、扁平状の無機質粒子を含む。
また、耐貫通型防草シートは、上記の防草シート10を敷設した防草構造体1に用いることができる。
<耐貫通型防草シートの効果>
耐貫通型防草シートにより、道路、線路、河川、公園あるいは造林園およびこれらの周辺などの地面、表面、特に法面30での草の成育を防止ための、遮光性を有し、耐候性、機械的特性、不透水性に優れ、さらに硬く鋭い雑草の芽の防草シート10に対する貫通防止性に優れる防草シート10を得ることができる。
<(b)層および(d)層の改質アスファルト>
(b)層および(d)層の改質アスファルトとしては、アスファルトおよびポリマーを含むもの、アスファルト、ポリマーおよび無機充填材の3成分を含むものなどを用いることができる。(b)層および(d)層の改質アスファルトとしては、アスファルト100重量部に対し、ポリマー10〜40重量部、および無機充填材0〜20重量部を含むものを用いることが好ましい。
改質アスファルトは、アスファルトおよびポリマーを含むもの、アスファルト、ポリマーおよび無機充填材の3成分を含むものなどを120〜200℃で3〜30時間加熱混合して調製したものを用いることが、防水・防湿性、伸縮性などに優れているために好ましい。
改質アスファルトには、以上述べた成分のほかに、プロセスオイル、ワセリン、セレシン、石油樹脂など、一般に合成樹脂やゴムの配合で用いられる撥水剤、顔料、増粘剤、耐光剤、耐候剤などの無機や有機の配合剤を添加してもよい。
(b)層および(d)層の改質アスファルトにおいて、アスファルトとしては、天然アスファルトやアスファルタイトなど天然に産するもの、ストレートアスファルト、ブローンアスファルト、カットバックアスファルト等の石油アスファルト、またはこれらのアスファルトの混合物等が好ましい。
(b)層および(d)層の改質アスファルトにおいて、ポリマーとしては、天然ゴム、合成ゴム、天然ゴムと合成ゴムとの混合物、ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレンとアクリル酸誘導体との共重合体、ポリプロピレン、ポリブテン−1、ポリ4−メチルペンテン−1、ポリスチレン、アクリロニトリル・スチレン共重合体、ABS樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリアクリロニトリル、スチレンとブタジエンとの重合体(例えば、SBSなど、SBRなど)等を使用することができる。特にSBSなどのゴム系が好適である。
(b)層および(d)層の改質アスファルトにおいて、無機充填材としては、炭酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、無水ケイ酸、クレー、カーボンブラック、タルク、マイカ、硫酸バリウム、珪藻土、シリカ等の粒子状無機充填材、石綿やガラス繊維などの繊維状無機充填材を用いることができる。
(b)層および(d)層の改質アスファルトは、針入度が、好ましくは10dmm〜200dmmの範囲、さらに好ましくは15dmm〜100dmmの範囲、より好ましくは20dmm〜50dmmの範囲、特に好ましくは25dmm〜35dmmの範囲が柔軟性に優れるために好ましい。
耐貫通型防草シートでは、(b)層および(d)層として、上記組成の改質アスファルトを用いることにより、特に法面30に配置した場合には、法面30上部に不透水性に優れた層を形成することができ、雑草の生育に不可欠な水分を遮断できるのみならず、法面30が盛り土で構築されている場合には、法面30上部(法肩)からの雨水の浸透に伴う法面30自体の帯水を効果的に防止することにより、集中豪雨などに伴う法面30地盤の崩壊を回避することができる。
<裏面層>
耐貫通型防草シートは、裏面層が、合成樹脂または無機質粒子を含有する合成樹脂を含む。(e)裏面層は、合成樹脂フィルムまたは無機質粒子を含有する合成樹脂フィルムであることが好ましい。
(e)裏面層の合成樹脂は、硬質合成樹脂である。裏面層に、硬質合成樹脂を材料としたフィルムを用いることによって、チガヤなどの雑草の芽が、耐貫通型防草シートの(e)裏面層を貫くことが防止できる。また、合成樹脂フィルムの表面滑性を活かして、雑草の芽の成長方向をシート裏面と平行な方向に誘導することが可能となる。
(e)裏面層の合成樹脂フィルムの合成樹脂としては、耐光性および耐候性に優れたものを使用することが好ましい。
耐貫通型防草シートに用いる(e)裏面層としては、厚さが、好ましくは10〜50μmであり、さらに好ましくは12〜40μmであり、特に好ましくは15〜30μmの硬質合成樹脂フィルムを好適に使用できる。(e)裏面層である硬質合成樹脂フィルムが前記範囲より厚い場合、チガヤの芽が耐貫通型防草シートを貫通するのを防止する効果は高くなるものの、耐貫通型防草シートの柔軟性が損なわれることがある。そのため、耐貫通型防草シートを製造したのちロール状に梱包するとシート表面にシワが発生するなどの問題が生じる可能性があり、また施工作業においても敷設時の作業性が損なわれる可能性がある。また、(e)裏面層の合成樹脂フィルムが前記範囲より薄い場合には、硬く鋭いチガヤの芽が耐貫通型防草シートを貫通するのを防止する効果が小さくなる。硬質合成樹脂フィルムが前記範囲内であると、これらの問題が生じないため、好ましい。
このように本実施形態の防草構造体およびその施工方法によれば、盛土の法面区域における法尻又は法肩の舗装路等との隙間を含む全体にわたって草の生育を防止することができる。
また、上述の施工方法により施工された本実施形態の防草構造体は、上記の施工方法が可能であるように重ね代幅M(例えば100mm)の分だけ従来の1m幅の防草シートよりも幅広に形成され、少なくとも支柱21を貫通させるための本体開口部18が設けられたた防草シート10を用いている。これにより、各防草シート10に本体開口部18を形成する開口作業を予めまとめて実施でき、防草構造体1の施工を容易にできる。
<第2実施形態>
本実施形態は、図6に示すように、支柱21にすでに取付物22がボルト/ナット等の取り付け部材23により取り付けられている場合であり、取付物22が、例えば、ガードレールである。本実施形態では、図7に示すように、防草シート10における本体開口部18と法肩側端部12との間に本体切断部19を形成し、さらに本体開口部18を覆うパッチシート60を用いる。パッチシート60の形状は、正方形または長方形であり、正方形または長方形の一辺の長さが、支柱21の断面の形状の最長寸法Dpより100〜400mm長くする。
また、図7に示すように、パッチシート60を用いる場合には、本体開口部18の形状は、支柱21の断面の形状と相似形状ではあるが、支柱21の断面の形状の最長寸法より小さくする必要は無く、施工作業を容易にするために支柱21の断面の形状の最長寸法より大きくしてもよい。例えば、支柱21貫通前の本体開口部18の形状は、支柱21の断面の形状と相似形状であり、かつ支柱21の断面の形状の最長寸法Dpより1〜20mm大きくすることができる。
その場合、パッチシート60のパッチ開口部61については、支柱21の断面の形状の最長寸法Dpより小さくする。例えば、支柱21貫通前のパッチ開口部61の形状の最長寸法Dhpと、支柱21の断面の形状の最長寸法Dpとの比Dhp/Dpが、0.5以上1未満とする。支柱21貫通前のパッチ開口部61の形状は、例えば、支柱21の断面の形状と相似形状であり、かつ支柱21の断面の形状の最長寸法より小さくする。また、パッチシート60は少なくとも平面方向に伸び性を有し、パッチシート60の引張伸び率は20%以上である。
また、本実施形態では、防草シート10における本体開口部18の1点51と防草シート10の法肩側端部12の1点52との間に本体切断部19を形成する。草の生育をより確実に防止する点から、防草シート10の本体切断部19をなるべく短くすることが好ましい。従って、本体切断部19は、本体開口部18の1点51と防草シート10の路肩側端部12の1点52との距離が、最短距離となるように形成することが好ましい。つまり、本体切断部19の形状は直線状であることが好ましい。
図6に示す防草構造体1は、1枚の防草シート10が一つの本体開口部18を有する場合を図示したが、1枚の防草シート10は、二つ以上の支柱21を貫通させるために、二つ以上の本体開口部18を有することができる。このような場合には、複数の支柱21の位置に対応する防草シート10の位置に、複数の本体開口部18を正確に形成することは困難である。そのため、本体開口部18は、支柱21の断面の形状の最長寸法より1〜20mm大きいことが好ましい。「形状の最長寸法」とは、その形状の任意の2点を結ぶ直線の長さの中で最長の長さをいう。例えば、支柱21の断面の形状が円の場合は、支柱21の形状の最長寸法Dpは円の直径である。また、支柱21の形状が長方形の場合には、最長寸法は対角線の長さである。
同様にパッチシート60にも、パッチ開口部61およびパッチ開口部61の開口部側1点71とパッチシート60の法尻側端部の1点72との間にパッチ切断部62を形成する。パッチ切断部62は、パッチ開口部61の1点71とパッチシート60の法尻側端部の1点72との距離が、最短距離となるように形成することが好ましい。つまり、パッチ切断部62の形状が直線状であることが好ましい。
防草シート10の本体開口部18を支柱21に貫通させる際には、本体切断部19を通過させることによって本体開口部18に支柱21を貫通させ、さらにパッチ切断部62を通過させることによって支柱21をパッチ開口部61に貫通させ、本体切断部19を全て覆いかつ本体切断部19とパッチ切断部62とが重ならないように、防草シート10上にパッチシート60を敷設する。
また、上記のように防草シート10は、本体開口部18と防草シート10の端部の1点52との間を切断した部分である本体切断部19を有する。防草シート10は、本体切断部19を有するので、防草シート10の敷設の際、本体切断部19に支柱21を通過させることによって、図6および図7に示すように、支柱21が本体開口部18を貫通する状態にすることが容易である。したがって、支柱21にガードレール等の取付物22が取り付けられている場合でも、防草シート10を容易に敷設することができる。
なお、図面では、支柱21が円支柱であり、その断面形状が円形である場合について示しているが、支柱21の断面形状は円形以外の形状、例えば、三角形、四角形などの多角形や楕円形等、任意の形状であることができる。本発明の防草構造体1に用いる防草シート10の本体開口部18の形状は、支柱21の断面の形状と相似形状であることが好ましい。
<パッチシート60>
本発明の防草構造体1は、パッチシート60を含む。パッチシート60の一例を、図7(b)に示す。パッチシート60は、パッチ開口部61およびパッチ切断部62を有する。パッチシート60は、防草シート10上に敷設される。パッチ開口部61は、パッチシート60を支柱21に貫通させるための本体開口部である。
パッチシート60は、パッチ開口部61の開口部側1点71とパッチシート60との法尻側端部の1点72との間を切断した部分であるパッチ切断部62を有する。パッチシート60を防草シート10上に敷設する際に、パッチ切断部62に支柱21を通過させることによって、支柱21がパッチ開口部61を貫通する状態にすることができる。そのため、支柱21にガードレール等の取付物22が取り付けられている場合でも、パッチシート60を容易に敷設することができる。
パッチシート60を防草シート10上に敷設する際には、パッチシート60が、防草シート10の本体切断部19を全て覆うように敷設する。また、このとき、本体切断部19とパッチ切断部62が重ならないように、パッチシート60を敷設する。このようにパッチシート60を防草シート10上に敷設することによって、本体切断部19の全体がパッチシート60のパッチ切断部62ではない部分に覆われることになるので、防草シート10の本体切断部19からの草の生育を防止することができる。
防草シート10と、防草シート10上に敷設したパッチシート60とは、加熱融着法により固定することが好ましい。加熱融着法とは、二つの物体が接触する部分を固定する際に、二つの物体のうちの少なくとも一つの接触する部分をバーナー等で加熱することによって、溶融させ、固化することにより固定する固定方法である。具体的には、防草シート10の表面およびパッチシート60の裏面をバーナー等で加熱・溶融し、固化することにより固定することができる。加熱融着法により固定を行った場合、図16に防草構造体1の支柱21付近の拡大図に示すように、パッチシート60の端部が支柱21の表面に加熱融着した部分(加熱融着部)を形成して、防草シート10と支柱21との隙間の防草効果をより一層高めることができる。なお、防草シート10やパッチシート60の表面に無機質粒子などが配置される場合があるが、加熱融着法により固定する場合、これらの無機質粒子は除去してから固定してもよいし、除去せずに固定してもよい。
防草シート10と、防草シート10上に敷設したパッチシート60との固定は、住宅地近傍への設置の場合や、設置箇所近傍に下草等の可燃物が多い場合など、火気の使用が制限されている場合には、接着法を用いてもよく、その際にはテープ接着法でもよいが、高粘度の液状接着剤を用いることが好ましい。
パッチシート60は、敷設したときに本体切断部19を覆うのに十分な大きさを有する形状であることが必要である。パッチシート60の形状は、円形、楕円形、正方形または長方形のものを用いることができ、特に正方形または長方形のものを用いることが好ましい。正方形または長方形パッチシート60の一辺の長さは、支柱21の断面の形状の最長寸法Dpより100〜400mm長いことが好ましい。
本体切断部の長さを最小限にとどめる点から、防草シート10の本体切断部19およびパッチシート60のパッチ切断部62の形状は、共に直線的に切断した形状であることが好ましい。また、草の生育の防止を確実にするという点から、本体切断部19とパッチ切断部62との支柱21中心位置を中心とした角度θが、90〜270度であるようにパッチシート60を防草シート10上に敷設することが好ましい。
パッチシート60のパッチ開口部61の形状は、本体開口部18の場合と同様に、支柱21の断面の形状と相似形状であり、かつ、支柱21の断面の形状に略等しい寸法であり、支柱21の断面の形状の最長寸法よりわずかに大きく或いはわずかに小さくしてもよい。支柱21が貫通する前のパッチ開口部61の形状の最長寸法Dhと、支柱21の断面の形状の最長寸法Dpとの比Dh/Dpは、同一及びわずかに大きい場合は、例えば、1以上1.5以下好ましくは1以上1.1以下であり、わずかに小さい場合は、例えば、0.5以上1未満好ましくは0.9以上1未満である。通常は同一及びわずかに大きい。
また、さらに確実に防草を行うという点から、パッチシート60の引張伸び率が、好ましくは20%以上、さらに好ましくは30%以上、より好ましくは40%以上、特に好ましくは50%以上であることが好ましい。前記の引張伸び率を有するパッチシート60を用いることによって良好な防草シート10施工性と優れた防草特性を得ることができる。なお、「引張伸び率」とは、JIS・A6013に準拠した測定値である。
本態様の防草構造体の施工方法によれば、支柱21にガードレール等の取付物22が取付けられた後でも、本体開口部18に本体切断部19を設けることで支柱21の周囲に施工でき、本体切断部19はパッチシート60で覆うことができるので、防草シート10に基づく防草構造体1を施工することができる。
また、防草シート10および/またはパッチシート60が、改質アスファルト系防草シート10であるようにしてもよい。本態様の防草構造体の施工方法によれば、防草シート10を改質アスファルト系としたので、防草構造体1を防水性、耐用年数、施工性に優れるようにできる。
本実施形態の防草構造体の施工方法によれば、第1実施形態の各防草シート10に本体開口部18を形成する開口作業を予めまとめて実施でき、防草構造体1の施工を容易にできるという効果に加えて、取り付け物がガードレールのように隣接する支柱21と橋渡しをするものであっても、防草シート10を容易に施工することができる。
<第3実施形態>
本実施形態は、図9〜図11に示すように、第2実施形態の本体開口部18を重ね代17側に近づけて重ね代17に隣接させ、本体切断部19を重ね代17側に形成した防草シート10を用いることで、パッチシート60を用いないようにできるものである。
本実施形態では、防草シート10における本体開口部18の1点51と防草シート10の重ね代17側端部の1点52との間に本体切断部19を形成する。上記したように草の生育をより確実に防止する点から、防草シート10の本体切断部19をなるべく短くすることが好ましいので、本体切断部19は、本体開口部18の1点51と防草シート10の重ね代17側端部の1点52との距離が、最短距離となるように形成することが好ましい。つまり、本体切断部19の形状は直線状であることが好ましい。
本体切断部19を含む重ね代17は、図11に示したように、隣接する防草シート10における反対側の防草シート側端部と融着又は接着される。例えば、防草シート10Aの防草シート側端部11Aは、防草シート10Bの重ね代17Bと融着又は接着され、防草シート10Bの防草シート側端部11Bは、防草シート10Cの重ね代17Cと融着又は接着される。これにより、防草シート10における本体開口部18から重ね代部17側の強度不足は解消される。また、防草シート10における本体開口部18から重ね代部17とは逆側については、防草シート側端部11までの距離が増加するので強度も増えることになる。
また、このような実施態様では、図4の支柱近辺の断面図で示したように、好ましくは最終的にシール材が充填される。
本実施形態の防草構造体の施工方法によれば、第1実施形態の各防草シート10に本体開口部18を形成する開口作業を予めまとめて実施でき、防草構造体1の施工を容易にできるという効果と、第2実施形態の、取り付け物がガードレールのように隣接する支柱21と橋渡しをするものであっても、防草シート10を容易に施工することができるという効果に加えて、防草シート10を用いた防草構造体1の強度を増加させ、パッチシート60を不要にできるという効果を有する。
1 防草構造体、
9 盛土、
10 防草シート、
11 防草シート側端部、
12 法肩側端部、
13 法尻側端部、
14 第一の釘状器具(ナイロンプラグ+ディスク)、
15 第二の釘状器具(L字ピン)、
17 重ね代(シート重ね合わせ融着部)、
18 本体開口部、
19 本体切断部、
21 支柱、
22 取付物(ガードレール等)、
23 取り付け部材、
25 舗装面、
26 舗装面の側端、
27 側溝、
28 法面側側壁、
30 法面、
51 本体開口部の1点、
52 防草シートの法肩側端部の1点、
60 パッチシート、
61 パッチ開口部、
62 パッチ切断部、
71 パッチ開口部の開口部側1点71、
72 パッチシートの法尻側端部の1点72。

Claims (13)

  1. 複数の支柱が列状に等間隔で立設された防草区域に、長辺と短辺を有する矩形の防草シートを結合させた防草構造体を設置するための施工方法であって、
    前記防草シートを、短辺幅Wが、前記支柱の立設間隔Lを正の整数nで除した値に、防草構造体における隣り合う防草シートの重ね代幅Mを加えた値(L/n+M)となるように形成する工程と、
    前記防草シートにおける支柱位置に対応する位置に、前記支柱が貫通可能な本体開口部を形成する工程と、
    前記防草シートの前記本体開口部を前記支柱に貫通させる工程と、
    前記防草シートの重ね代を隣接する防草シートにおける重ね代とは逆側の側端部と融着又は接着する工程と
    を含む防草構造体の施工方法。
  2. 防草シートに本体開口部を形成する工程では、
    本体開口部が複数の前記防草シートにおける同じ位置になるように前記本体開口部を形成する
    請求項1に記載の防草構造体の施工方法。
  3. 防草シートに本体開口部を形成する工程では、防草シートの短辺幅Wの一方の側辺から重ね代幅Mを引いた残りの幅寸法(W−M)の1/2の位置に本体開口部を形成する
    請求項1または2に記載の防草構造体の施工方法。
  4. 防草シートを配置する工程では、防草シートの重ね代幅M部分を隣接する次の防草シートの敷設領域にはみ出させて施工する
    請求項1〜3のいずれか1項記載の防草構造体の施工方法。
  5. 前記本体開口部の形状が、支柱の断面の形状と相似形状であり、かつ本体切断部を有する、請求項1〜4のいずれか1項記載の施工方法。
  6. 前記本体開口部と支柱との間に、シリコン系シール材を充填する工程をさらに含む、請求項1〜5のいずれか1項記載の施工方法。
  7. 前記防草区域が、舗装面に隣接した防草区域であって、防草区域に防草シートを敷設する工程が、
    防草シートの第一上下端部を、舗装面側端部に重なるように配置する工程と、
    防草シートの第一上下端部を、融着または接着によって舗装面側端部に固定する工程と、
    防草シートの第一上下端部を、さらに第一の釘状器具によって舗装面側端部に固定する工程と、
    防草シートの第一上下端部とは反対側の第二上下端部を、第二の釘状器具によって地面に固定する工程とを含む、請求項1〜6のいずれか1項記載の施工方法。
  8. 前記防草区域が、舗装面の側端に配置された側溝に隣接した防草区域であって、防草区域に防草シートを敷設する工程が、
    防草シートの第一上下端部を、舗装面の側端に配置された側溝の防草区域側端部に重なるように配置する工程と、
    防草シートの第一上下端部を、融着または接着によって舗装面の側端に配置された側溝の防草区域側端部に固定する工程と、
    防草シートの第一上下端部を、さらに第一の釘状器具によって舗装面の側端に配置された側溝の防草区域側端部に固定する工程と、
    防草シートの第一上下端部とは反対側の第二上下端部を、第二の釘状器具によって地面に固定する工程とを含む、請求項1〜6のいずれか1項記載の施工方法。
  9. 前記舗装面が、アスファルト舗装道路の舗装面であり、防草区域が、アスファルト舗装道路の側端外側の法面を含む、請求項7または8記載の施工方法。
  10. 前記支柱には、取付物が取り付けられており、
    前記防草シートにおける本体開口部の1点と防草シートの端部の1点との間に本体切断部を形成する工程と、
    パッチシートに、パッチ開口部およびパッチ開口部の開口部側1点とパッチシートの端部の端部側1点との間にパッチ切断部を形成する工程と、
    を含み、
    前記防草シートの前記本体開口部を前記支柱に貫通させる工程では、前記本体切断部を通過させることによって本体開口部に支柱を貫通させ、
    さらに前記パッチ切断部を通過させることによって支柱をパッチ開口部に貫通させ、本体切断部を全て覆いかつ本体切断部とパッチ切断部とが重ならないように、防草シート上にパッチシートを敷設する工程とを含む、請求項1〜8のいずれか1項記載の施工方法。
  11. 防草シートおよび/またはパッチシートが、改質アスファルト系防草シートである、請求項1〜10のいずれか1項記載の施工方法。
  12. 取付物が、ガードレールである、請求項9または10記載の施工方法。
  13. 請求項1〜11のいずれか1項記載の施工方法により施工される、防草構造体。
JP2010077700A 2010-03-30 2010-03-30 防草シートを含む防草構造体およびその施工方法 Active JP5413676B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010077700A JP5413676B2 (ja) 2010-03-30 2010-03-30 防草シートを含む防草構造体およびその施工方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010077700A JP5413676B2 (ja) 2010-03-30 2010-03-30 防草シートを含む防草構造体およびその施工方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011208438A true JP2011208438A (ja) 2011-10-20
JP5413676B2 JP5413676B2 (ja) 2014-02-12

Family

ID=44939763

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010077700A Active JP5413676B2 (ja) 2010-03-30 2010-03-30 防草シートを含む防草構造体およびその施工方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5413676B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014009493A (ja) * 2012-06-29 2014-01-20 Dainippon Plastics Co Ltd 防草シート一体距離標
KR101439151B1 (ko) 2012-11-22 2014-09-12 (유)이안지오텍 방초시트의 올 풀림을 방지할 수 있는 방초시트의 시공방법
JP2015042807A (ja) * 2013-08-26 2015-03-05 株式会社白崎コーポレーション 構造物周囲の雑草抑止材及び雑草抑止構造
JP2015101920A (ja) * 2013-11-27 2015-06-04 西日本高速道路エンジニアリング四国株式会社 アンカーの引き抜き強度の予測方法、および、アンカーの打ち込み方法
KR101821954B1 (ko) * 2016-08-17 2018-01-26 (주)동경건설 도로변용 방초매트의 시공방법
JP2019058084A (ja) * 2017-09-25 2019-04-18 宇部興産建材株式会社 防草シート及びその施工方法

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH075375U (ja) * 1993-06-28 1995-01-27 株式会社十川ゴム製造所 防草シート
JPH09158148A (ja) * 1995-12-05 1997-06-17 Shigeo Ishihara 地面カバー及びその敷設構造
JPH09154420A (ja) * 1995-12-01 1997-06-17 Minamiya Concrete Kogyo:Kk 防草マット及びその施工法
JP3136399U (ja) * 2007-08-10 2007-10-25 株式会社田中 防草資材
JP4325742B1 (ja) * 2008-01-28 2009-09-02 宇部興産株式会社 防草シートを含む防草構造体およびその施工方法
JP2009219446A (ja) * 2008-03-17 2009-10-01 Nisshin Kogyo Co Ltd 地表の防草構造及び地表への防草シートの施工方法

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH075375U (ja) * 1993-06-28 1995-01-27 株式会社十川ゴム製造所 防草シート
JPH09154420A (ja) * 1995-12-01 1997-06-17 Minamiya Concrete Kogyo:Kk 防草マット及びその施工法
JPH09158148A (ja) * 1995-12-05 1997-06-17 Shigeo Ishihara 地面カバー及びその敷設構造
JP3136399U (ja) * 2007-08-10 2007-10-25 株式会社田中 防草資材
JP4325742B1 (ja) * 2008-01-28 2009-09-02 宇部興産株式会社 防草シートを含む防草構造体およびその施工方法
JP2009219446A (ja) * 2008-03-17 2009-10-01 Nisshin Kogyo Co Ltd 地表の防草構造及び地表への防草シートの施工方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014009493A (ja) * 2012-06-29 2014-01-20 Dainippon Plastics Co Ltd 防草シート一体距離標
KR101439151B1 (ko) 2012-11-22 2014-09-12 (유)이안지오텍 방초시트의 올 풀림을 방지할 수 있는 방초시트의 시공방법
JP2015042807A (ja) * 2013-08-26 2015-03-05 株式会社白崎コーポレーション 構造物周囲の雑草抑止材及び雑草抑止構造
JP2015101920A (ja) * 2013-11-27 2015-06-04 西日本高速道路エンジニアリング四国株式会社 アンカーの引き抜き強度の予測方法、および、アンカーの打ち込み方法
KR101821954B1 (ko) * 2016-08-17 2018-01-26 (주)동경건설 도로변용 방초매트의 시공방법
JP2019058084A (ja) * 2017-09-25 2019-04-18 宇部興産建材株式会社 防草シート及びその施工方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP5413676B2 (ja) 2014-02-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5413676B2 (ja) 防草シートを含む防草構造体およびその施工方法
JP4998831B2 (ja) 地表の防草構造及び地表への防草シートの施工方法
JP4591621B1 (ja) 防草構造体およびその施工方法
JP5440122B2 (ja) 防草構造体およびその施工方法
JP5463917B2 (ja) 防草構造体、その施工方法、および板状部材
JP2017179962A (ja) ハニカム擁壁
JP6325248B2 (ja) セル構造体の施工方法およびセル構造体
JP5115223B2 (ja) 防草用防草構造体およびその施工方法
JP4390016B2 (ja) 防草構造体およびその施工方法
JP5387473B2 (ja) 防草用防草構造体及びその施工方法
JP5445380B2 (ja) 防草構造体およびその施工方法
JP6535488B2 (ja) 防草構造体及びその施工方法
JP6177374B2 (ja) 道路側溝の保護装置
JP2005210906A (ja) 雑草抑止テープ及び雑草抑止方法
JP5309832B2 (ja) 防草シートを含む防草構造体及びその施工方法
JP4325742B1 (ja) 防草シートを含む防草構造体およびその施工方法
JP2010209619A (ja) 防草構造体及び防草構造体の施工方法
KR101944376B1 (ko) 식생 억제 블럭체
JP5309817B2 (ja) 防草用防草構造体及びその施工方法
JP5251626B2 (ja) 防草構造体及びその施工方法
JP5194887B2 (ja) 防草構造体およびその施工方法
JP5351540B2 (ja) 舗装面における雑草抑止シート及び雑草抑止方法。
JP5309839B2 (ja) 防草用防草構造体及びその施工方法
JP3204379U (ja) 鉄杭を使用しないシート設置構造
JP5125934B2 (ja) 防草構造体及びその施工方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20121226

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20131007

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20131017

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20131030

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5413676

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250