JP5351540B2 - 舗装面における雑草抑止シート及び雑草抑止方法。 - Google Patents

舗装面における雑草抑止シート及び雑草抑止方法。 Download PDF

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Description

本発明は、道路面にL形側溝や縁石部材などの構造物を配置して舗装を施した道路舗装等の舗装面における、構造物と舗装面との隙間からの雑草の繁茂を阻止する為の雑草抑止シート及び雑草抑止方法に関する。
従来、道路舗装に際して道路上にL形側溝や縁石などのコンクリート等構造物を配置する場合には、構造物の周囲に直接にアスファルトやコンクリート等の舗装材を敷設している。
しかしアスファルトやコンクリート等の舗装材は、時間の経過や気候の変化など様々な外的要因により収縮することから、舗装材がL形側溝や縁石部材などのコンクリート等構造物から離れてしまい、舗装材と構造物との間に微小なスキ間(クラック)が生じる事があった。
そしてこの微小な隙間には、風雨で運ばれた土砂や植物の種子等が入り込み、これが発芽して成長したり、或いは当該舗装材や構造物の下地土壌から、その隙間を通じて地上へ成長したりすることがあった。
このような舗装材と構造物との隙間から繁茂した雑草を放置しておくことは道路美観上好ましくないばかりか、当該繁茂した雑草により車両運転手の視野が遮られたり、或いは歩行者の通行の邪魔になったりと、少なからず交通安全を企図する上で障害となっていた。さらに、雑草の除草作業には、膨大な労力と費用を要するばかりでなく、この除草作業は車両が頻繁に往来する路肩での作業であるから、危険を伴うものとなっていた。
そこで従前においては、舗装材と構造物との隙間から雑草が繁茂するのを防止する為に、種々の構造乃至は製品が提案されている。
例えば特許文献1(特開2001−172906号公報)では、前記L形側溝の側壁に載置面を有する切欠または嵌合溝を形成し、載置面と略面一状に路盤工を敷設し、連続シート部材を載置面と路盤工との接合部の直上部であって、両者をまたがるように敷設し、連続シート部材の上面を含んで舗装材によりL形側溝の周囲を舗装させた道路舗装構造が提案されている。
また、特許文献2(特開平11−117251号公報)では、コンクリート製品等に接している雑草の生える領域において、地面の上に敷かれた防草シートの端部が、該コンクリート製品等の面に沿って下方にもぐり、先端が、該コンクリート製品等と土砂との界面を遮断するよう該コンクリート製品等の面に係着されている防草構造が提案されている。
また、特許文献3(特開2003−171906号公報)では、舗装材の下に敷かれた防草シートの端部が、舗装端部界面を形成するコンクリートブロックなどの背面に沿って上方に伸びると共に、接着していることにより密に界面を遮断する防草構造であって、接着材の形質が、遮光性と、施工後の変形に対する追従性とを備えた可変型にした舗装界面の防草構造が提案されている。
特開2001−172906号公報 特開平11−117251号公報 特開2003−171906号公報
上述の通り、従前においても舗装材と構造物との隙間から雑草が繁茂するのを防止する為の構造乃至は製品が種々提案されている。
しかしながら、道路舗装に際して道路上に設定されるL形側溝や縁石などのコンクリート等構造物は、既に規格化されたものが各種提供されていることから、前記特許文献1および2に示されているようなコンクリート等構造物自体の変形を伴うものは、実際の施工において作業者の混乱を生じさせるおそれがある。
この点、特許文献3で提案されている防草構造では、コンクリート等構造物自体の変形を行う必要はないが、コンクリートブロックなどの背面に接着する接着剤が遮光性と、施工後の変形に対する追従性とを備えた可変型であることから、風雨に晒されて設置されるものである事から耐候性・使用耐久性の点において未だ改良の余地がある。
そこで本発明では、コンクリート等構造物自体の変形を伴わず、かつ耐候性や使用耐久性に優れた雑草抑止シート及び雑草抑止方法を提供することを第一の課題とする。
更に、舗装材と構造物との隙間から繁茂する雑草は、このような舗装や構造物を施設する前に、ある程度成長しているか、或いは既に土中に埋設されている種子が発芽したものである事が多い。またこのような施設直後では、敷設したアスファルトやコンクリートも十分に硬化していない事から、雑草も発生しやすいものとなる。
そこで本発明では、少なくともコンクリート等構造物や舗装材を施工した直後における雑草の発生を阻止すると共に、埋設されている雑草や種子を撲滅し、これにより長期的に雑草の発生を阻止することのできる雑草抑止シート及び雑草抑止方法を提供することを第二の課題とする。
上記課題の少なくとも何れかを解決するべく、本発明ではアスファルト又はコンクリートからなる舗装面と、アスファルト又はコンクリートからなる構造物との境界における雑草の繁茂を阻止する雑草抑止シートであって、防水性を有し帯状に形成された2つのシート部材と、当該2つのシート部材の長辺を対向かつ離間させて、当該2つのシート部材を長さ方向に並行に連結する、柔軟性を有する保持部材とからなり、前記2つのシート部材は、一方の幅が25〜40mmに形成された狭幅シート部材であり、他方のシート部材が60〜110mmに形成された広幅シート部材である雑草抑止シートを提供する。
防水性を有するシートととしては、合成樹脂の他、ゴムなどの天然樹脂を用いて形成されたシートを使用することができるが、更にフェルトにアスファルトを染み込ませて形成されたアスファルトルーフィングを使用することもできる。かかるアスファルトルーフィングであれば、道路舗装に使用されるのと同じアスファルトを用いて形成されていることから、耐候性・使用耐久性が、従前のものに比べて大幅に向上することになる。ただし、当該シート部材は、これらに限らず、適宜好適な材料(複合材料を含む)を用いて形成することができる。
そして当該シートを用いて、25〜40mmの幅を有する狭幅シート部材と、60〜110mmの幅の広幅シート部材との、2つのシート部材を形成する。
狭幅シート部材は、アスファルト又はコンクリートからなる構造物に貼付される部分となり、アスファルト又はコンクリートからなる舗装面が敷設される基盤から立ち上がって存在する部分である。そして、一般に道路舗装などに用いられているアスファルトは、25mmの厚さで敷設されていることから、当該狭幅シート部材を25〜40mmの幅、特に望ましくは25〜30mmの幅に形成することにより、当該アスファルト内に埋設されることはない。即ち、アスファルト舗装における構造物側端面は、常に狭幅シート部材を介在させてのみ、当該構造物に押し付けられる事から、両者間に隙間が生じる事はなくなる。仮に、当該狭幅シート部材がアスファルト内に埋設された場合には、アスファルト舗装における構造物側端面が直接構造物に接する事になり、その結果、両者の熱膨張率の違いや、通行車両からの衝撃などにより隙間が生じることが考えられるが、本発明では狭幅シート部材を上記のように調整している事から、これが僅かながらもクッションとなって、隙間の発生を阻止している。
広幅シート部材は、アスファルト等の舗装面の下に敷設される部分であり、100mm前後の幅、例えば60〜120mmの幅、望ましくは90〜110mmの幅に形成される。60mm未満の幅では十分に雑草の発生を抑止することができず、一方で120mmを超える幅では製造コストがかさむ為である。
そして、上記各シート部材は、0.5〜5mm、望ましくは1〜2mmの厚さに形成される。5mmを越えて形成する場合には、厚すぎてクッション性が高くなり、またシート部材自体の耐候性の影響が大きく出やすくなってしまい、一方で0.5mm未満ではクッション性が不足し、舗装面を走行する車両によって生じる衝撃の緩衝性が劣ってしまう為である。
また上記の広幅シート部材と狭幅シート部材とは、それぞれにおける何れかの長辺を対向させ、かつ対向させた長辺を離間させて、柔軟性を有する保持部材で連結される。即ち、この広幅シート部材と狭幅シート部材とは、何れも長尺な帯状に形成されており、その長さ方向に沿う何れかの辺を対向させた状態で保持部材で連結される。その際、各シート部材同士(長辺同士)の間には、当該シート部材同士の交角が約90°になるように、当該雑草抑止シートを折り曲げた場合に、当該シート部材の対向する角が当たる程度の隙間が設けられる。例えば、各シート部材の厚みを2mm程度に形成した場合、当該対向させた長辺の離間は、シート部材同士の交角が約90°になるように雑草抑止シートを折り曲げた場合に、各シート部材同士の角が当接して繋がる程度に調整される事が望ましい。このような間隔は、例えば1.5mm程度に形成することができる。この雑草抑止シートは、長さ方法に沿って折り曲げて使用されることから、折り曲げた部分の脆弱性を補強し、当該折り曲げた部分からの漏水を防ぐ為である。
また、前記保持部材は、少なくとも柔軟性を有する部材、例えば布帛や樹脂シートなどを用いて形成することができる。ただし、望ましくは柔軟性を有すると共に、耐候性を備える材料、例えば合成樹脂で形成したもの、或いはアスファルトルーフィングを用いて形成することができる。
以上のように形成された雑草抑止シートを、アスファルト等からなる舗装面と、コンクリート等からなる構造物との境界に敷設することにより、舗装面と構造物の隙間が生じにくく、かつ両者間から雑草が繁茂するのを阻止することができる。
特に本発明に係る雑草抑止シートでは、更に以下の構成を伴って形成されることが望ましい。
即ち、上記本発明に係る雑草抑止シートにおいて、前記シート部材は、2枚のシート基材を貼り合わせて形成されており、前記保持部材は当該シート基材間に挟み込まれている雑草抑止シートとすることが望ましい。2枚のシート基材を貼り合わせることにより、敷設時に砕石で破れる恐れをなくし、また2枚のシート基材を貼り合わせて、その間に保持部材を挟むことにより、2つのシート部材同士の一体性を高める事ができる。
また、上記本発明に係る雑草抑止シートにおいて、前記シート部材は、2枚のシート基材を貼り合わせて形成されており、前記保持部材は、当該シート基材間に挟み込まれ、狭幅シート部材間および広幅シート部材間の少なくとも何れかにおいて仮止めされており、当該保持部材は、シート基材間における仮止めが解除された状態において、当該シート基材間をスライド可能に設けられている雑草抑止シートとすることもできる。何れか一方のシート部材間に挟み込まれた保持部材を、当該シート部材に対して仮止めすることにより、地盤沈下など意図しない負荷がかかった場合にも、当該保持部材がシート部材内をスライドし、2枚のシート部材と保持部材との一体性を維持することができる。これにより、空気、水、光など、雑草の育成に必要な要素が地盤に供給されるのを阻止し、雑草の繁茂を阻止することができる。
また、上記本発明に係る雑草抑止シートにおいて、前記シート部材における広幅シート部材の何れか一方の面には除草剤が保持されており、且つ前記狭幅シート部材における一方の面には接着部材が設けられている雑草抑止シートとすることもできる。
除草剤を塗布することにより、敷設した当初における雑草の育成を確実に阻止することができ、未だ十分に硬化していないアスファルトを突き通って雑草が生えてくるような事態を阻止することができる。かかる除草剤は、農業や園芸の分野で使用されている通常の除草剤を使用することができる。例えば液状の除草剤を塗布して固定する他、粉状又は顆粒状の除草剤を接着剤などで固定することができる。特に、当該雑草抑止シートにおける除草剤の持久性を考慮すれば、顆粒の除草剤を接着剤などで固定することが望ましい。また、かかる除草剤はこの雑草抑止シートを構成するシート部材の前面に固定させる他、何れかの面にだけ固定させる事もできる。
また、本発明では前記課題の少なくとも何れかを解決するため、上記本発明に係る雑草抑止シートを用いた雑草抑止方法を提供する。
即ち、アスファルト又はコンクリートからなる舗装面と、アスファルト又はコンクリートからなる構造物との境界における雑草の繁茂を阻止する雑草抑止方法であって、構造物における舗装面が敷設される側の側面に、上記本発明に係る雑草抑止シートを敷設した上で舗装面を敷設する雑草抑止方法である。
かかる雑草抑止方法においては、更に前記構造物における舗装面が敷設される側の基部に除草剤を散布した上で、雑草抑止シートを敷設し、舗装面を敷設する事も考えられる。この場合、雑草抑止シートには除草剤を固定しても、していなくても良い。
なお、上記雑草抑止シートは、道路などの舗装面に生じる隙間から植物が育成するのを阻止するものである。よって前記アスファルト又はコンクリートからなる構造物としては、側溝、縁石、ブロック等の他、アスファルトやコンクリートで構成された舗装のための構造物も含む。
上記本発明に係る雑草抑止シートによれば、コンクリート等構造物自体の変形を伴わず、かつ耐候性や使用耐久性に優れた雑草抑止シート及び雑草抑止方法が提供される。
さらに本発明によれば、少なくともコンクリート等構造物や舗装材を施工した直後における雑草の発生を阻止すると共に、埋設されている雑草や種子を撲滅し、これにより長期的に雑草の発生を阻止することのできる雑草抑止シート及び雑草抑止方法が提供される。
本実施の形態に係る雑草抑止シートの長さ方向に直行する向きの鉛直断面図であり、(a)は雑草抑止シートを伸ばしている状態、(b)は雑草抑止シートを折り曲げて施設する状態、(c)は雑草抑止シートの曲げ角度を調整している状態を示す断面図 コンクリート構造物が縁石の場合において、舗装面との境界部分に雑草抑止シートを設置した例を示す断面図 コンクリート構造物がブロックの場合において、当該路側帯の両側に存在する舗装面との境界部分に雑草抑止シートを設置した例を示す断面図 コンクリート構造物がU字溝および縁石の場合において、これらコンクリート構造物と舗装面との境界部分に雑草抑止シートを設置した例を示す断面図 U字溝と舗装面との境界部分に雑草抑止シートを設置した例を示す要部拡大断面図 雑草抑止シートの施設工程を示す略図 他の実施の形態における雑草抑止シートの曲折部を示す要部拡大図
以下、図面に基づいて、本発明に係る雑草抑止シート10および雑草抑止方法の具体的な1実施形態を説明する。
図1は、本実施の形態に係る雑草抑止シート10の長さ方向に直行する向きの鉛直断面図であり、(a)は雑草抑止シート10を伸ばしている状態、(b)は雑草抑止シート10を折り曲げて、施設する状態を示す断面図、(c)は雑草抑止シート10の折り曲げ角度を調整した状態を示す断面図である。図2はこの雑草抑止シート10を舗装面40と構造物(この例では縁石50)との間に敷設した状態を示す断面略図であり、図3はこの雑草抑止シート10を舗装面40と構造物(この例ではブロック基礎)との間に敷設した状態を示す断面略図であり、図4はこの雑草抑止シート10を舗装面40とその両側に存在する構造物(この例ではU字溝70と縁石50)との間に敷設した状態を示す断面略図であり、図5は図4におけるU字溝70側の敷設状態を示す断面略図であり、図6はこの雑草抑止シート10の施設工程を示す略図であり、図7は他の実施の形態における雑草抑止シート10の曲折部を示す要部拡大図である。
先ず、この実施の形態に係る雑草抑止シート10では、厚さ約1.5mmのアスファルトルーフィングからなるシート体1を用いて、約25〜30mmの幅を有する狭幅シート部材21と、約100mmの幅の広幅シート部材22とを形成している。
特に本実施の形態において、この2つのシート部材(狭幅シート部材21と広幅シート部材22)の夫々は、2枚のシート体1を接着剤等で貼り合わせて形成されている。この2つのシート部材は、図1(a)に示すように、その長さ方向に沿う端面側を対向させ、かつ両シート部材同士を保持部材23で連結している。かかる保持部材23はシート状に形成されており、当該シート状の保持部材23を、各シート部材を構成する2枚のシート体1同士で厚さ方向に挟み込み、且つ接着剤等で貼り合わせることにより、狭幅シート部材21、保持部材23、および広幅シート部材22をこの順で一体化している。
本実施の形態において、保持部材23として柔軟性を有する樹脂シートが使用されており、その結果、図1(b)に示すように、実際に施工する場合において、狭幅シート部材21を立ち上げ状に設けることができる。このように狭幅シート部材21を、広幅シート部材22から立ち上がるように設けた状態において、両者の対向する角部分は当接する事が望ましい。このように形成すれば、両シート部材間の隙間を確実に閉じる事ができる為である。よって、このように両シート部材を曲折させる関係上、狭幅シート部材21と広幅シート部材22との間には、このような曲折を確保できる程度の隙間、本実施の形態では1.5mm程度の隙間が確保される。
また、この様に形成した雑草抑止シート10では、広幅シート部材22の上面および下面、並びに狭幅シート部材21の上面と下面に除草剤2を設けることが望ましい。この実施の形態では、顆粒状または粉状に形成された除草剤2を接着剤で固定しているが、これに限らず液状などの流動性を有する除草剤2を塗布することによって固定する事もできる。ただし、狭幅シート部材21の何れかの面、即ち、実際の施工時においてコンクリート構造物に貼り合わされる面には、この接着剤の固定を行わず、粘着シートを設けておくことも望ましい。
かかる除草剤は、仮に舗装面の何れかの部位、または舗装面と構造物との境界面から雨水が地盤に侵入したとしても、当該雨水中に除草剤が溶け込み、これが地盤の土中に浸透し、雑草の生育を阻止する事ができる。更に、雨水中に溶け込んでコンクリート構造物と舗装面との境目に進入した除草剤は、気化して当該境目に侵入した種子に作用する事により、雑草の育成を確実に阻止する事ができる。よって本実施の形態にかかる雑草抑止シートを使用すれば、仮に舗装面などの劣化により地盤に雨水が侵入するようになったとしても、当該除草剤の効果により長期的に雑草の生育を阻止できるとの効果を有する。
上記除草剤が雨水に溶け込んで地盤に侵入し、これが気化してコンクリート構造物と舗装面の境目に存在する種子などを枯らすとの効果は、特に狭幅シート部材21の幅を約25〜30mmに形成することで、より顕著なものとすることができる。即ち、この狭幅シート部材21の幅は、気化した除草剤が通過する高さとなることから、当該気化した除草剤による除草効果を一層確実に発揮させることができる。
以上のように構成された雑草抑止シート10では、狭幅シート部材21と広幅シート部材22とを、柔軟性を有するシート状の保持部材23で連結している事から、当該狭幅シート部材21と広幅シート部材22間の折り曲げ角度を、図1(c)に示すように任意に調整する事ができる。その結果、例えば構造物と舗装面40の路盤との交差角が直角以外の角度である場合であっても、当該雑草抑止シート10は、その角度に自在に追従する事ができる。
次に、図2〜4を参照しながら、以上のように構成された雑草抑止シート10の敷設状態を説明する。
先ず、図2はコンクリート構造物が縁石50の場合において、舗装面40との境界部分に雑草抑止シート10を設置した例を示しており、図3はコンクリート構造物がブロック基礎60の場合において、当該ブロック基礎60の両側に存在する舗装面40との境界部分に雑草抑止シート10を設置した例を示しており、図4は、コンクリート構造物がU字溝70および縁石50の場合において、これらコンクリート構造物と舗装面40との境界部分に雑草抑止シート10を設置した例を示している。なおこの雑草抑止シートは、特に図示しないが、その他にも、コンクリート舗装面とアスファルト舗装面との境界、舗装面とブロックとの境界、コンクリート構造物がL字溝の場合における舗装面との境界にも敷設することができる。特にブロック基礎60の場合には、舗装面が道路である場合に限られるものではなく、例えば私有地などのにおけるコンクリート舗装面にも設置される。よって、この雑草抑止シートは、公共工事に限る事無く、様々な工事において使用することができる。
図6は、特に図2に示したコンクリート構造物が縁石50の場合における雑草抑止シート10の敷設手順を示している。即ち、図2に示す態様では、道路の施工時に砕石41を敷き詰めて填圧し、その上に上記した雑草抑止シート10を設置している。この雑草抑止シート10は、狭幅シート部材21を鉛直状態にして、曲げた状態において外側になる面をコンクリート構造物における舗装面側の壁面51に貼り付ける。雑草抑止シート10をコンクリート構造物に貼り付ける際には、当該狭幅シート部材21における、コンクリート構造物と対向する面51に粘着シートを設け、当該粘着シートにより貼付することができる。その他にも、図6に示すように、当該雑草抑止シート10を施工する領域に接着剤乃至は粘着材52をヘラ53やその他の器具を用いて塗布し、この接着剤乃至は粘着材52の粘着力により貼付することもできる。この場合、当該接着剤乃至は粘着材52を填圧した砕石41の上にも塗布しておけば、この雑草抑止シート10は広幅シート部材22側でも固定することができる。
そして、砕石41とコンクリート構造物50とで構成される角部分の上に雑草抑止シート10を貼付した上で、次に当該雑草抑止シート10を敷き込むようにしてアスファルト42を敷設する。このとき、当該雑草抑止シート10における狭幅シート部材21は、アスファルト42の舗装面から突出せず、望ましくは当該舗装面よりも3〜5mm程度下がっていることが望ましい。即ち、狭幅シート部材21の頂部がアスファルト42面と面一か或いは僅かに下がっている事が望ましい。そして、雑草抑止シート10における狭幅シート部材21をアスファルト42面よりも僅かに下げた場合には、当該雑草抑止シートをアスファルト内に埋設する事もできる。砕石41とコンクリート構造物50との間に雑草抑止シートを存在させることにより、アスファルト42で形成される路面の振動を吸収し、コンクリート構造物との間にクラックが生じるのを阻止することができる。ただし、施工の状況次第では、雑草抑止シート10における狭幅シート部材21をアスファルト42内に充填されないようにすることも可能である。
以上のように構成された舗装面40とコンクリート構造物との境界構造では、当該雑草抑止シート10の存在により、両者間に、従前のような隙間が生じる事はなく、光や水など、植物の生育上必須の要件が、基盤の土壌に到達することはない。よって、植物が隙間から生えてきて、交通障害などを来たす事はない。
更に、本実施の形態に係る雑草抑止シート10では、その全面に除草剤2を固定している事から、仮に雨水などが舗装面40とコンクリート構造物との間から染み込んだとしても、当該雨水に除草剤成分は溶け込み、これが土壌に染み込むことから、却って植物の育成を阻止することができるようになる。
そして、この図6に示したような雑草抑止シート10の敷設手順は、図3および4に示した態様でも同じように行う事ができる。
特に図3に示した路側帯60の例において、雑草抑止シート10は当該路側帯60の両側に設けられている。即ち、本発明にかかる雑草抑止シート10は、コンクリート構造物と舗装面40との境界面であれば如何なる場所にも敷設することができる。仮に当該コンクリート構造物が湾曲していたり、敷設面が湾曲している場合には、その湾曲する面に交差する側のシート部材に切れ目を入れる事により、当該雑草抑止シート10を湾曲させて敷設することもできる。
また、図4に示すU字溝70の例において、雑草抑止シート10の狭幅シート部材21は、舗装面40から突出しないように構成される事が望ましい。即ち、このようなU字溝70の例の拡大図を図5に示すが、この図5に示すように、コンクリート構造物が舗装面40上における降水の排水の為の構造物である場合には、当該舗装面40に降った雨水などを留める事無く円滑に当該構造物まで導く事ができるように、舗装面40とコンクリート構造物との間に、雨水を留めるように機能する狭幅シート部材21を突起しないように敷設するものである。
図7は、更に別の実施の形態に係る雑草抑止シート10を示しており、これ特に保持部材23を仮止めし、地盤沈下により舗装面40とコンクリート構造物との当初の結合状態が変化した場合、あるいは施設時における移動を干渉する為に、当該雑草抑止シート10が、全体として幅方向に伸縮できるように構成した態様を示している。
具体的には、各シート部材内に保持部材23を挟み込む際、少なくとも何れかのシート部材内における保持部材23の固定を仮止めにしておくものであり、挟み込んだ保持部材23の仮止めが外れた状態において、当該保持部材23がシート部材内をスライドできるようにしたものである。この図7に示す態様では、広幅シート部材22を形成するシート体1同士に保持部材23を挟み込み、これを接着剤等で容易に外れるような強度で貼りあわせたものである。
その結果、例えば地盤沈下などにより、広幅シート部材22が沈下した地盤と共に下がったとしても、当該保持部材23と広幅シート部材22との相対移動により、雑草抑止シート10が全体として伸張し、狭幅シート部材21、保持部材23、広幅シート部材22の一体性は維持される事になる。これにより、基礎となる路盤に対する光や雨水の浸入をなくし、植物の生育を阻止することができる。
道路面にL形側溝や縁石部材などの構造物を配置して舗装を施す、例えば道路舗装等において、構造物と舗装面との隙間からの雑草の繁茂を阻止することができる。更に、道路の舗装面に限らず、住宅や企業の敷地内における駐車場や、構造物と舗装面またはブロックの境界などのアスファルトの継ぎ目にも使用することができ、これらの隙間からの雑草の繁茂を抑え、長期的に構造物や舗装面の強度を維持することができる。そして、当該雑草抑止シートは、道路などの公共工事における舗装面のみならず、一般住宅や工場などにおけるアスファルト或いはコンクリート舗装面における、他の構造物との境界部分に使用することができる。
1 シート体
2 除草剤
10 雑草抑止シート
21 狭幅シート部材
22 広幅シート部材
23 保持部材
40 舗装面
41 砕石
42 アスファルト
50 縁石
60 路側帯
70 U字溝

Claims (6)

  1. アスファルト又はコンクリートからなる舗装面と、アスファルト又はコンクリートからなる構造物との境界における雑草の繁茂を阻止する雑草抑止シートであって、
    防水性を有し帯状に形成された2つのシート部材と、
    当該2つのシート部材の長辺を対向かつ離間させて、当該2つのシート部材を長さ方向に並行に連結する、柔軟性を有する保持部材とからなり、
    前記2つのシート部材は、一方の幅が25〜40mmに形成された狭幅シート部材であり、他方のシート部材が60〜110mmに形成された広幅シート部材であることを特徴とする雑草抑止シート。
  2. 前記シート部材は、2枚のシート基材を貼り合わせて形成されており、前記保持部材は当該シート基材間に挟み込まれている、請求項1に記載の雑草抑止シート。
  3. 前記シート部材は、2枚のシート基材を貼り合わせて形成されており、
    前記保持部材は、当該シート基材間に挟み込まれ、狭幅シート部材間および広幅シート部材間の少なくとも何れかにおいて仮止めされ、
    当該保持部材は、シート基材間における仮止めが解除された状態において、当該シート基材間をスライド可能に設けられている、請求項1に記載の雑草抑止シート。
  4. 前記シート部材における広幅シート部材の何れか一方の面には除草剤が保持されており、且つ前記狭幅シート部材における一方の面には接着部材が設けられている請求項1に記載の雑草抑止シート
  5. アスファルト又はコンクリートからなる舗装面と、アスファルト又はコンクリートからなる構造物との境界における雑草の繁茂を阻止する雑草抑止方法であって、
    構造物における舗装面が敷設される側の側面に請求項1〜4の何れか一項に記載の雑草抑止シートを敷設した上で舗装面を敷設することを特徴とする、雑草抑止方法。
  6. 前記構造物における舗装面が敷設される側の基部に除草剤を散布した上で、雑草抑止シートを敷設し、舗装面を敷設する請求項5に記載の雑草抑止方法。
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