JP2021147996A - コンクリート二次成形品及びコンクリート二次成形品の施工方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】積み込み時や設置時おける破損を防止することを可能としたコンクリート二次成形品及びコンクリート二次成形品の施工方法を提供する。【解決手段】成形後、舗装施工現場に運搬され、該舗装施工現場にて設置した後、現場打ちされる舗装部に隣り合って配設される歩車道境界ブロック1であって、成形時において、舗装部20と対向するエプロン部5の側面7の上端縁に、柔軟性・弾性・粘着性を有する緩衝部11を備え、緩衝部11は、保管・運搬時における接触による衝撃を吸収緩和するとともに、舗装部20との間に介在されて隙間40の発生を抑止する。【選択図】図1
Description
本発明は、コンクリート二次成形品及びコンクリート二次成形品の施工方法に関する。
例えば、特許文献1に開示されているような歩車道境界ブロックなどのコンクリート二次成形品は、成形工場にて成形された後、道路工事の施工現場に運搬され、施工現場の所定位置(例えば、設置現場の基礎砕石上等)に設置された後、隣り合う領域にアスファルト舗装などを施して配設していた。
歩車道境界ブロックは、例えば、成形された後、工場敷地内にて積み重ねて多数ストックしておき、その都度必要数を出荷するようにしている。
また、歩車道境界ブロックは、道路工事の施工現場において所定範囲の長さ(距離)にわたって配設されるため、一度にたくさんの数をトラックの荷台などに積み重ねて施工現場まで運ぶ必要があった。
また、歩車道境界ブロックは、道路工事の施工現場において所定範囲の長さ(距離)にわたって配設されるため、一度にたくさんの数をトラックの荷台などに積み重ねて施工現場まで運ぶ必要があった。
このような積み重ねる工程において、歩車道境界ブロック同士を横方向に隣接して並べると共に縦方向に積み重ねるようにしているが、このとき左右又は上下の歩車道境界ブロック同士が接触し、その接触領域を破損させてしまう虞があった。特に、エプロン部の端縁部分にあっては破損し易いものである。
このように設置前(保管時・運搬時など)に破損してしまうと商品価値がなくなり使用できなくなってしまう。また、施工現場において設置する際にも接触して破損してしまうといった不都合が生じていた。
このように設置前(保管時・運搬時など)に破損してしまうと商品価値がなくなり使用できなくなってしまう。また、施工現場において設置する際にも接触して破損してしまうといった不都合が生じていた。
さらにコンクリート二次成形品を設置施工した場合の課題がもう一つある。アスファルト舗装などの舗装部にあっては、一般的に、時間が経つにつれ乾燥収縮を起こす。この乾燥収縮により、歩車道境界ブロックとの接合箇所、すなわち、エプロン部の側面との間に微細な隙間を生じさせることがある。隙間が生じてしまうと、ゴミ・粉塵・植物の種あるいは植物自体が隙間に入り込んでしまう虞がある。
本発明は、このような問題を解決するためになされており、その目的は、保管時、積み込み時、あるいは設置時などおける接触による欠けなどの破損防止が図り得るコンクリート二次成形品及びコンクリート二次成形品の施工方法を提供することにある。
さらに、コンクリート二次成形品と舗装部との間に生じ得る経年的収縮により生じ得る隙間をその経年的収縮に追随して埋めることができるコンクリート二次成形品の施工方法を提供することにある。
さらに、コンクリート二次成形品と舗装部との間に生じ得る経年的収縮により生じ得る隙間をその経年的収縮に追随して埋めることができるコンクリート二次成形品の施工方法を提供することにある。
このような目的を達成するために、第1の発明は、成形後、舗装施工現場に運搬され、該施工現場にて設置した後、現場打ちされる舗装部に隣り合って配設されるコンクリート二次成形品であって、
成形時において、舗装部と対向する対向領域面に緩衝部を備えたことを特徴とするコンクリート二次成形品としたことである。
成形時において、舗装部と対向する対向領域面に緩衝部を備えたことを特徴とするコンクリート二次成形品としたことである。
第2の本発明は、第1の本発明において、前記緩衝部は、柔軟性を有する材料にて成形され、舗装部との対向面となる領域に貼設されていることを特徴とするコンクリート二次成形品としたことである。
第3の本発明は、第2の本発明において、前記緩衝部の表面側には、施工現場にて剥がされる剥離紙が備えられていることを特徴とするコンクリート二次成形品としたことである。
第4の本発明は、第1の本発明乃至第3の本発明のいずれかにおいて、前記緩衝部は、密着性を有していることを特徴とするコンクリート二次成形品としたことである。
第5の本発明は、第1の本発明乃至第4の本発明のいずれかにおいて、前記緩衝部は、前記対向領域面から鉛直方向で外方に向けて突出していることを特徴とするコンクリート二次成形品としたことである。
第6の本発明は、第1の本発明乃至第5の本発明のいずれかにおいて、前記緩衝部は、防草効果を有する材料にて成形されていることを特徴とするコンクリート二次成形品としたことである。
第7の本発明は、第1の本発明乃至第6の本発明のいずれかにおいて、車道と歩道との間に配設される歩車道境界ブロックであることを特徴とするコンクリート二次成形品としたことである。
第8の本発明は、第1の本発明乃至第6の本発明のいずれかにおいて、既設水路の上部領域を切断して除去した後、その切断面上に設置することで水路を再生する水路再生用構造体であることを特徴とするコンクリート二次成形品としたことである。
第9の本発明は、コンクリート二次成形品を成形し、その後、現場打ちされる舗装部と対向する前記コンクリート二次成形品の対向領域面に、表面側に剥離紙を備えた柔軟性を有する緩衝部を貼設する二次成形品成形工程と、
前記成形工程後、施工現場へと前記コンクリート二次成形品を運搬する運搬工程と、
前記運搬工程後、施工現場に前記コンクリート二次成形品を設置する設置工程と、
前記設置工程後、前記コンクリート二次成形品の剥離紙を剥がす剥離工程と、
前記剥離工程後、舗装部を設ける舗装工程、とを含むことを特徴とするコンクリート二次成形品の施工方法としたことである。
前記成形工程後、施工現場へと前記コンクリート二次成形品を運搬する運搬工程と、
前記運搬工程後、施工現場に前記コンクリート二次成形品を設置する設置工程と、
前記設置工程後、前記コンクリート二次成形品の剥離紙を剥がす剥離工程と、
前記剥離工程後、舗装部を設ける舗装工程、とを含むことを特徴とするコンクリート二次成形品の施工方法としたことである。
第10の本発明は、第9の本発明において、前記緩衝部は、前記対向領域面から鉛直方向で外方に向けて突出して備えられており、
前記舗装工程には、転圧工程を含み、
前記緩衝部が、前記転圧工程により押圧されて圧設されることを特徴とするコンクリート二次成形品の施工方法としたことである。
前記舗装工程には、転圧工程を含み、
前記緩衝部が、前記転圧工程により押圧されて圧設されることを特徴とするコンクリート二次成形品の施工方法としたことである。
第11の本発明は、第9の本発明又は第10の本発明において、前記二次成形品成形工程で成形されるコンクリート二次成形品は擁壁であって、
前記剥離工程と前記舗装工程との間に、設置された擁壁の垂直を確認する垂直確認工程を含み、
前記垂直確認工程は、前記剥離工程後、表面が露出した緩衝部の表面に、吊り下げ部を差し込み保持し、
前記吊り下げ保持部に、下げ振りの一端を固定して前記下げ振りを吊り下げ保持して擁壁の垂直を確認する、ことを特徴とするコンクリート二次成形品の施工方法としたことである。
前記剥離工程と前記舗装工程との間に、設置された擁壁の垂直を確認する垂直確認工程を含み、
前記垂直確認工程は、前記剥離工程後、表面が露出した緩衝部の表面に、吊り下げ部を差し込み保持し、
前記吊り下げ保持部に、下げ振りの一端を固定して前記下げ振りを吊り下げ保持して擁壁の垂直を確認する、ことを特徴とするコンクリート二次成形品の施工方法としたことである。
第12の本発明は、コンクリート二次成形品を成形する二次成形品成形工程と、
前記成形工程後、施工現場へと前記コンクリート二次成形品を運搬する運搬工程と、
施工現場に前記コンクリート二次成形品を設置する設置工程と、
現場打ちされる舗装部と対向する前記コンクリート二次成形品の対向領域面に、表面側に剥離紙を備えた柔軟性を有する緩衝部を貼設する工程と、
前記コンクリート二次成形品の剥離紙を剥がす剥離工程と、
前記剥離工程後、舗装部を設ける舗装工程と、を含むことを特徴とするコンクリート二次成形品の施工方法としたことである。
前記成形工程後、施工現場へと前記コンクリート二次成形品を運搬する運搬工程と、
施工現場に前記コンクリート二次成形品を設置する設置工程と、
現場打ちされる舗装部と対向する前記コンクリート二次成形品の対向領域面に、表面側に剥離紙を備えた柔軟性を有する緩衝部を貼設する工程と、
前記コンクリート二次成形品の剥離紙を剥がす剥離工程と、
前記剥離工程後、舗装部を設ける舗装工程と、を含むことを特徴とするコンクリート二次成形品の施工方法としたことである。
第13の本発明は、第12の本発明において、前記緩衝部は、前記対向領域面から鉛直方向で外方に向けて突出して備えられており、
前記舗装工程には、転圧工程を含み、
前記緩衝部が、前記転圧工程により押圧されて圧設されることを特徴とするコンクリート二次成形品の施工方法としたことである。
前記舗装工程には、転圧工程を含み、
前記緩衝部が、前記転圧工程により押圧されて圧設されることを特徴とするコンクリート二次成形品の施工方法としたことである。
本発明によれば、保管時、積み込み時、あるいは設置時などおける接触による欠けなどの破損防止が図り得るコンクリート二次成形品及びコンクリート二次成形品の施工方法を提供することができる。
以下、本発明のコンクリート二次成形品及びその施工方法の一実施形態について説明する。第一実施形態乃至第三実施形態では、歩車道境界ブロックを本発明のコンクリート二次成形品の一実施形態として説明する。第四実施形態では、L型擁壁を本発明のコンクリート二次成形品の一実施形態として説明する。第五実施形態では、水路再生用構造体を本発明のコンクリート二次成形品の一実施形態として説明する。なお、本実施形態は本発明の一実施形態に過ぎず、なんらこれに限定解釈されるものではなく、本発明の範囲内で適宜設計変更可能である。
[第一実施形態]
[第一実施形態]
図1は、本発明コンクリート二次成形品の一実施形態である歩車道境界ブロックを示す。
歩車道境界ブロック(コンクリート二次成形品)1は、境界部分を記す突起部3と、突起部3の両側に略水平方向に突出する平坦板状のエプロン部5,5とを備えて一体成形され、それぞれのエプロン部5,5の側面7の上端縁には、その長さ方向(図にて矢印L1で示す長さ方向)にわたって所定幅の緩衝部11,11が備えられている(図1乃至図5)。
歩車道境界ブロック(コンクリート二次成形品)1は、境界部分を記す突起部3と、突起部3の両側に略水平方向に突出する平坦板状のエプロン部5,5とを備えて一体成形され、それぞれのエプロン部5,5の側面7の上端縁には、その長さ方向(図にて矢印L1で示す長さ方向)にわたって所定幅の緩衝部11,11が備えられている(図1乃至図5)。
突起部3は、先端(上端)に行くに従って幅を小さくした先窄まり形状としている。突起部3の形状・高さなどは任意であって本発明の範囲内で設計変更可能である。エプロン部5は、一方のエプロン部(図で向かって左側のエプロン部)5は車道側、他方のエプロン部(図で向かって右側のエプロン部)5は歩道側にそれぞれ位置するように配され、本実施形態では、いずれのエプロン部5も同一幅に形成されている。
また、それぞれのエプロン部5は、僅かではあるが、それぞれ突起部3に向かって下り傾斜状に角度(勾配)をもって形成されている。
なお、エプロン部5の構成は特に限定解釈されるものではなく、両エプロン部5,5が異なる幅に形成されているものであってもよく、また、いずれか一方のエプロン部5のみが下り傾斜状(勾配を有する)で他方のエプロン部5は平坦状であってもよく、あるいは双方共に平坦状に形成されているものであってもよい。また、エプロン部5は、歩道側と車道側のいずれか一方のみに設けられているものであってもよい。
さらに、エプロン部5の上端縁に、長手方向に連続した細長溝を凹設してなる歩車道境界ブロックもあるが、このような形態の歩車道境界ブロックであっても本発明の範囲内である。
なお、エプロン部5の構成は特に限定解釈されるものではなく、両エプロン部5,5が異なる幅に形成されているものであってもよく、また、いずれか一方のエプロン部5のみが下り傾斜状(勾配を有する)で他方のエプロン部5は平坦状であってもよく、あるいは双方共に平坦状に形成されているものであってもよい。また、エプロン部5は、歩道側と車道側のいずれか一方のみに設けられているものであってもよい。
さらに、エプロン部5の上端縁に、長手方向に連続した細長溝を凹設してなる歩車道境界ブロックもあるが、このような形態の歩車道境界ブロックであっても本発明の範囲内である。
緩衝部11は、型枠成形された後、施工現場において、隣り合う舗装部との対向面となる左右のエプロン部5,5の側面7,7の上端縁に、該側面7,7の長さ方向L1の全域にわたって貼設される(図1及び図2)。
緩衝部11は、柔軟性・弾性及び密着性(粘着性)を有する材料、例えば、ゴムあるいは熱可塑性軟質樹脂などを主原料とした周知の軟質材料にて成形されている。本実施形態では、断面視で細長矩形のテープ状に形成され、エプロン部5,5の側面7の長さ方向L1の長さと同一長さに予め裁断して形成している。
緩衝部11の厚みや幅は特に限定されないが、施工現場にて現場打ちされる舗装部20との間で挟まれて圧縮状に配され、舗装部20の乾燥収縮に追随して復元され、舗装部20の収縮により生じた隙間40を埋めることが可能な厚みや幅及び弾性を有するものとする。
緩衝部11の表面側には、施工現場にて剥がされる剥離紙13が備えられている。
緩衝部11の厚みや幅は特に限定されないが、施工現場にて現場打ちされる舗装部20との間で挟まれて圧縮状に配され、舗装部20の乾燥収縮に追随して復元され、舗装部20の収縮により生じた隙間40を埋めることが可能な厚みや幅及び弾性を有するものとする。
緩衝部11の表面側には、施工現場にて剥がされる剥離紙13が備えられている。
緩衝部11は、本実施形態では、側面7の上端縁に、側面7の長さ方向L1にわたって一本だけ貼設される実施の一形態を説明するが、これに限定解釈されるものではなく、並行して複数本貼設する形態であってもよい。
また、側面7の全域を覆うように貼設するものであってもよく、本発明の範囲内で設計変更可能である。
さらに、特に限定はされるものではないが、側面7に予め緩衝部貼設領域となる凹条溝を設け、この凹条溝に沿って緩衝部11を貼設する形態を採用することも可能で本発明の範囲内である。
また、側面7の全域を覆うように貼設するものであってもよく、本発明の範囲内で設計変更可能である。
さらに、特に限定はされるものではないが、側面7に予め緩衝部貼設領域となる凹条溝を設け、この凹条溝に沿って緩衝部11を貼設する形態を採用することも可能で本発明の範囲内である。
(歩車道境界ブロック1の成形方法)
本実施形態の歩車道境界ブロック1は、成形工場内において、所定の成形型内にコンクリート材料を流し込んで成形される。
そして、脱型後、エプロン部5,5の側面7の上端縁に、予め、該側面7の長さと同一長さに裁断して形成しておいた緩衝部11を貼設する(図1)。
本実施形態の歩車道境界ブロック1は、成形工場内において、所定の成形型内にコンクリート材料を流し込んで成形される。
そして、脱型後、エプロン部5,5の側面7の上端縁に、予め、該側面7の長さと同一長さに裁断して形成しておいた緩衝部11を貼設する(図1)。
本実施形態によれば、次のようにして緩衝部11を貼設することができる。
例えば、脱型後の歩車道境界ブロック1(図1(a))を、エプロン部5の側面7が鉛直方向で上方を向くように倒して設置し、その状態で緩衝部11を貼設することができる(図1(b)(c))。
すなわち、歩車道境界ブロック1の境界部3を鉛直方向で上方を向くようにした状態(図1(a)の状態)では側面7に緩衝部11を貼設し難いが、エプロン部5の側面7が鉛直方向で上方を向くように倒して設置した状態(図1(b)(c))で緩衝部11を貼設すれば、緩衝部11の貼設作業の煩わしさが解消されるばかりか、エプロン部5の側面7の長さ方向L1に真直ぐに貼設することが容易となる。
例えば、脱型後の歩車道境界ブロック1(図1(a))を、エプロン部5の側面7が鉛直方向で上方を向くように倒して設置し、その状態で緩衝部11を貼設することができる(図1(b)(c))。
すなわち、歩車道境界ブロック1の境界部3を鉛直方向で上方を向くようにした状態(図1(a)の状態)では側面7に緩衝部11を貼設し難いが、エプロン部5の側面7が鉛直方向で上方を向くように倒して設置した状態(図1(b)(c))で緩衝部11を貼設すれば、緩衝部11の貼設作業の煩わしさが解消されるばかりか、エプロン部5の側面7の長さ方向L1に真直ぐに貼設することが容易となる。
(歩車道境界ブロック1の施工方法)
本実施形態の歩車道境界ブロック1の施工方法の一実施形態を説明すると、次のとおりである。
本実施形態の歩車道境界ブロック1の施工方法の一実施形態を説明すると、次のとおりである。
(1)歩車道境界ブロック(二次成形品)成形工程→(2)運搬工程→(3)設置工程→(4)剥離工程→(5)舗装工程にて構成される。
「歩車道境界ブロック(二次成形品)成形工程」
上述した成形方法のとおり、歩車道境界ブロック1を成形し、その後、現場打ちされる舗装部20と対向する歩車道境界ブロック1の側面(舗装部との対向領域面)7,7の上端縁に、表面側に剥離紙13を備えた柔軟性・弾性及び密着性(粘着性)を有する緩衝部11を貼設する(図1)。
上述した成形方法のとおり、歩車道境界ブロック1を成形し、その後、現場打ちされる舗装部20と対向する歩車道境界ブロック1の側面(舗装部との対向領域面)7,7の上端縁に、表面側に剥離紙13を備えた柔軟性・弾性及び密着性(粘着性)を有する緩衝部11を貼設する(図1)。
本工程によって成形された歩車道境界ブロック1は、運搬工程に移行するまで、例えば、工場内などの所定位置に横方向に並べる、あるいは高さ方向に積み重ねるなどしてストックする。
このストック工程において、上下方向あるいは横方向に隣接する歩車道境界ブロック1のエプロン部5同士を、誤って接触させてしまうことも考えられる。
しかし、本実施形態の歩車道境界ブロック1によれば、エプロン部5の側面7に緩衝部11を貼設しているため、この緩衝部11同士が接触した際の衝撃を緩和して損傷を防止することができる。
さらに、エプロン部5の上端縁に、長手方向に連続した細長溝を凹設してなる歩車道境界ブロックを採用した場合にあっては、さらに端縁部分が薄肉状となるため接触時の破損率も高いが、緩衝部11を貼設することにより破損率を低下されることが可能となる。
このストック工程において、上下方向あるいは横方向に隣接する歩車道境界ブロック1のエプロン部5同士を、誤って接触させてしまうことも考えられる。
しかし、本実施形態の歩車道境界ブロック1によれば、エプロン部5の側面7に緩衝部11を貼設しているため、この緩衝部11同士が接触した際の衝撃を緩和して損傷を防止することができる。
さらに、エプロン部5の上端縁に、長手方向に連続した細長溝を凹設してなる歩車道境界ブロックを採用した場合にあっては、さらに端縁部分が薄肉状となるため接触時の破損率も高いが、緩衝部11を貼設することにより破損率を低下されることが可能となる。
「運搬工程」
成形工程後、トラックなどの運搬車50の荷台50aに、歩車道境界ブロック1を所定数量積み込んでいく。そして、所定数量の積み込み作業終了後、施工現場へと運搬する(図3)。
この積み込み工程においても、上記ストック工程の時と同様に、上下方向あるいは横方向に隣接する歩車道境界ブロック1のエプロン部5同士を、誤って接触させてしまうことも考えられるが、上記同様に、緩衝部11同士が、接触した際の衝撃を緩和して損傷を防止することができる。
成形工程後、トラックなどの運搬車50の荷台50aに、歩車道境界ブロック1を所定数量積み込んでいく。そして、所定数量の積み込み作業終了後、施工現場へと運搬する(図3)。
この積み込み工程においても、上記ストック工程の時と同様に、上下方向あるいは横方向に隣接する歩車道境界ブロック1のエプロン部5同士を、誤って接触させてしまうことも考えられるが、上記同様に、緩衝部11同士が、接触した際の衝撃を緩和して損傷を防止することができる。
「設置工程」
運搬工程後、施工現場に歩車道境界ブロック1を設置する。
例えば、本実施形態の歩車道境界ブロック1を、先に施工済みである基礎砕石30上に設置する(図4(a))。この設置作業においても隣接する歩車道境界ブロック1のエプロン部5同士を、誤って接触させてしまうことも考えられるが、上記同様に、緩衝部11同士が、接触した際の衝撃を緩和して損傷を防止することができる。
このとき、緩衝部11に備えている剥離紙13は貼り付けたままとする。
運搬工程後、施工現場に歩車道境界ブロック1を設置する。
例えば、本実施形態の歩車道境界ブロック1を、先に施工済みである基礎砕石30上に設置する(図4(a))。この設置作業においても隣接する歩車道境界ブロック1のエプロン部5同士を、誤って接触させてしまうことも考えられるが、上記同様に、緩衝部11同士が、接触した際の衝撃を緩和して損傷を防止することができる。
このとき、緩衝部11に備えている剥離紙13は貼り付けたままとする。
なお、歩車道境界ブロックの施工方法として、歩車道境界ブロック1の設置工程後、すぐに剥離工程、舗装工程を行う場合と、歩車道境界ブロック1の設置工程後、時間をおいてから、剥離工程、舗装工程を行う場合と、がある。
この時間をおいてから剥離工程、舗装工程を行う形態の場合にあっては、施工現場にて歩車道境界ブロック1が剥き出しの状態のままで設置される。このような場合であっても、エプロン部5の側面7に貼設してある緩衝部11によって側面7の上端縁などが保護されているため安全である。
また、剥離紙13は舗装工程まで貼り付け状態のままとしておけば、緩衝部11の表面にゴミなどが付着するようなこともない。
この時間をおいてから剥離工程、舗装工程を行う形態の場合にあっては、施工現場にて歩車道境界ブロック1が剥き出しの状態のままで設置される。このような場合であっても、エプロン部5の側面7に貼設してある緩衝部11によって側面7の上端縁などが保護されているため安全である。
また、剥離紙13は舗装工程まで貼り付け状態のままとしておけば、緩衝部11の表面にゴミなどが付着するようなこともない。
「剥離工程」
設置工程後、緩衝部11に貼り付けてある剥離紙13を剥がす(図4(b))。
これにより、緩衝部11の表面側が露出する。
本実施形態の歩車道境界ブロック1によれば、このように、設置状態で既にエプロン部5の側面7の上端縁には緩衝部11が貼設されているため、剥離紙13を剥がせばすぐに舗装工程に移ることができ、緩衝部11をエプロン部5の側面7に現場で貼設する面倒な手間と時間を省略することができる。
設置工程後、緩衝部11に貼り付けてある剥離紙13を剥がす(図4(b))。
これにより、緩衝部11の表面側が露出する。
本実施形態の歩車道境界ブロック1によれば、このように、設置状態で既にエプロン部5の側面7の上端縁には緩衝部11が貼設されているため、剥離紙13を剥がせばすぐに舗装工程に移ることができ、緩衝部11をエプロン部5の側面7に現場で貼設する面倒な手間と時間を省略することができる。
「舗装工程」
そして上記剥離工程後、歩車道境界ブロック1の左右のエプロン部5,5の側方に、所定の舗装基準・要綱などに従って舗装部20を施工する(図4(c))。
この舗装部20を施工することにより、歩車道境界ブロック1の一方に車道60、他方に歩道70が一体となって舗設される。
本実施形態によれば、舗設された舗装部20と歩車道境界ブロック1のエプロン部5の側面7との間には、柔軟性・弾性及び密着性(粘着性)を有する緩衝部11が押圧された状態で介在されている(図4(c),図5(a)(b))。
舗装部20は、コンクリート舗装とアスファルト舗装があるがいずれであっても本発明の範囲内である。
そして上記剥離工程後、歩車道境界ブロック1の左右のエプロン部5,5の側方に、所定の舗装基準・要綱などに従って舗装部20を施工する(図4(c))。
この舗装部20を施工することにより、歩車道境界ブロック1の一方に車道60、他方に歩道70が一体となって舗設される。
本実施形態によれば、舗設された舗装部20と歩車道境界ブロック1のエプロン部5の側面7との間には、柔軟性・弾性及び密着性(粘着性)を有する緩衝部11が押圧された状態で介在されている(図4(c),図5(a)(b))。
舗装部20は、コンクリート舗装とアスファルト舗装があるがいずれであっても本発明の範囲内である。
本実施形態の歩車道境界ブロック1によれば、上述した接触時の衝撃緩和との作用効果の他に、次のような作用効果が発揮される。
一般的に、舗装部20は、時間が経つにつれ乾燥収縮を起こす。
この乾燥収縮により、歩車道境界ブロック1との接合箇所、すなわち、エプロン部5の側面7との間に微細な隙間40を生じさせることがある(図5(c))。隙間40が生じてしまうと、ゴミ・粉塵・植物の種あるいは植物自体が隙間40に入り込んでしまう虞がある。
本実施形態によれば、舗装部20と歩車道境界ブロック1のエプロン部5の側面7との間には、柔軟性・弾性・密着性(粘着性)を有する緩衝部11が押圧状態で介在されているため、舗装部20とエプロン部5の側面7との間に隙間40が生じたとしても、舗装部20の乾燥収縮作動に追随して柔軟性・弾性・密着性(粘着性)を有する緩衝部11が復元することで隙間40を埋めることができる(図5(d))。
このように、緩衝部11が復元して隙間40を生じさせないため、舗装部20と歩車道境界ブロック1のエプロン部5の側面7との間にゴミや粉塵などが詰まってしまう虞もない。また、植物の種や植物自体が風で飛んできても隙間40が生じていないため、植物の生育を助長することもない。このような作用効果は、道路維持管理に要する手間とコストを大きく削減することができ大変有用である。
この乾燥収縮により、歩車道境界ブロック1との接合箇所、すなわち、エプロン部5の側面7との間に微細な隙間40を生じさせることがある(図5(c))。隙間40が生じてしまうと、ゴミ・粉塵・植物の種あるいは植物自体が隙間40に入り込んでしまう虞がある。
本実施形態によれば、舗装部20と歩車道境界ブロック1のエプロン部5の側面7との間には、柔軟性・弾性・密着性(粘着性)を有する緩衝部11が押圧状態で介在されているため、舗装部20とエプロン部5の側面7との間に隙間40が生じたとしても、舗装部20の乾燥収縮作動に追随して柔軟性・弾性・密着性(粘着性)を有する緩衝部11が復元することで隙間40を埋めることができる(図5(d))。
このように、緩衝部11が復元して隙間40を生じさせないため、舗装部20と歩車道境界ブロック1のエプロン部5の側面7との間にゴミや粉塵などが詰まってしまう虞もない。また、植物の種や植物自体が風で飛んできても隙間40が生じていないため、植物の生育を助長することもない。このような作用効果は、道路維持管理に要する手間とコストを大きく削減することができ大変有用である。
また、隙間40の発生を防止することができるため、凍結融解による歩車道境界ブロック1や舗装部20の破損を防ぐことができ、これら構造物(歩車道境界ブロック1や舗装部20)の維持管理に要するコストの削減ともなる。
さらに、舗装部20がアスファルト舗装である場合には、舗装工程中において、タイヤローラ、マカダムローラ、振動ローラ、あるいはダンパー等の転圧機械を使用した転圧工程が必要となる。この転圧工程においては、これら転圧機械の振動で歩車道境界ブロック1が変位したり、破損したりする虞がある。
しかし、本実施形態によれば、緩衝部11がその振動を吸収緩和して、歩車道境界ブロック1の変位や破損等を抑止することができる。
なお、緩衝部11を施工現場にて歩車道境界ブロック1のエプロン部5の側面7に貼設することも可能である。
しかし、本実施形態によれば、緩衝部11がその振動を吸収緩和して、歩車道境界ブロック1の変位や破損等を抑止することができる。
なお、緩衝部11を施工現場にて歩車道境界ブロック1のエプロン部5の側面7に貼設することも可能である。
土木工事、建築工事の補修工事現場、新設の工事現場で一番重要で基本となる測点は、緯度、経度、基準点の三点である。緯度、経度は工事の起点、終点を示す重要な要素であって、俗にX、Yと言われている。
また、工事で作る構造物の高さの決め手となるのが水準点である。
測点は全国統一的に決められたもので、国土地理院が緯度、経度を全国に渡り、国家三角点として精密測量を行い配置されており、絶えず正確に管理されている。また、高さも国家水準点として全国に配置されており、国家三角点と同様に絶えず正確に管理されている。
これらの基準点により、例えば、遠く離れたところにある道路、トンネル、河川、宅地造成、ダム、鉄道の線路等の位置関係と高さが正確に把握できる。
土木工事現場、建築工事現場では、国家基準点から、精密な測量を行い、工事現場の邪魔にならない所に現場に於ける仮の基準点を設け、その点より水路、道路、河川、ダム、建物等を作っていくのである。
例えば、本実施形態の歩車道境界ブロック等のコンクリート二次成形品を設置する場合、杭を打ち、板材で門形の丁張りと言われる基準を5mないし10m前後の間隔に作る。
そして、その門形の丁張りの天端2箇所に測量を行いながら釘を打ち、打たれた釘と釘とを水糸と言われる歩車道境界ブロック(構造物)を施工する際の目印を測量により高さと位置を正確に作る。
その目印を基に歩車道境界ブロックの高さ・位置を正確に測って構造物を設置する。
しかし、歩車道境界ブロックの設置が終わると門形の丁張りは撤去する必要があった。
一度、撤去すると、復元するには、再度測量を行う必要があり大幅な手戻りとなると共に余分な経費が掛かり、また工期の遅れにもつながる。
そこで、このような大幅な手戻り、余分な経費、工期の遅れを防ぐ方法はないかと考えられたのが本発明であり、歩車道境界ブロックなどのコンクリート二次成形品の側面に緩衝部(軟質材料からなる厚手のテープ)11を貼り、その緩衝部11を水糸の代わりの目印として利用することができる。
これにより、貼り付けた緩衝部11が歩車道境界ブロックの高さ及び位置の目安となる。
このように緩衝部11を側面に貼り付けるだけの簡単な方法で、常時、高さ、位置等が目視で確認出来る。
また、このような簡単な方法で、門形の丁張り、水糸作業等が省けコスト縮減に寄与出来る。
さらに、歩車道境界ブロックが仮に動いた場合にも側面に貼られた緩衝部11のズレにより、簡単に把握できる。
また、補修する場合は、緩衝部11を基に位置、高さ等を調整するだけで補修も簡単にできる。
一度貼られた緩衝部11は、その後の舗装、埋め戻しの際に歩車道境界ブロックの保護の役目を担っており、取り外す必要は無く、この方法も工事コストの縮減にも寄与する。
[第二実施形態]
また、工事で作る構造物の高さの決め手となるのが水準点である。
測点は全国統一的に決められたもので、国土地理院が緯度、経度を全国に渡り、国家三角点として精密測量を行い配置されており、絶えず正確に管理されている。また、高さも国家水準点として全国に配置されており、国家三角点と同様に絶えず正確に管理されている。
これらの基準点により、例えば、遠く離れたところにある道路、トンネル、河川、宅地造成、ダム、鉄道の線路等の位置関係と高さが正確に把握できる。
土木工事現場、建築工事現場では、国家基準点から、精密な測量を行い、工事現場の邪魔にならない所に現場に於ける仮の基準点を設け、その点より水路、道路、河川、ダム、建物等を作っていくのである。
例えば、本実施形態の歩車道境界ブロック等のコンクリート二次成形品を設置する場合、杭を打ち、板材で門形の丁張りと言われる基準を5mないし10m前後の間隔に作る。
そして、その門形の丁張りの天端2箇所に測量を行いながら釘を打ち、打たれた釘と釘とを水糸と言われる歩車道境界ブロック(構造物)を施工する際の目印を測量により高さと位置を正確に作る。
その目印を基に歩車道境界ブロックの高さ・位置を正確に測って構造物を設置する。
しかし、歩車道境界ブロックの設置が終わると門形の丁張りは撤去する必要があった。
一度、撤去すると、復元するには、再度測量を行う必要があり大幅な手戻りとなると共に余分な経費が掛かり、また工期の遅れにもつながる。
そこで、このような大幅な手戻り、余分な経費、工期の遅れを防ぐ方法はないかと考えられたのが本発明であり、歩車道境界ブロックなどのコンクリート二次成形品の側面に緩衝部(軟質材料からなる厚手のテープ)11を貼り、その緩衝部11を水糸の代わりの目印として利用することができる。
これにより、貼り付けた緩衝部11が歩車道境界ブロックの高さ及び位置の目安となる。
このように緩衝部11を側面に貼り付けるだけの簡単な方法で、常時、高さ、位置等が目視で確認出来る。
また、このような簡単な方法で、門形の丁張り、水糸作業等が省けコスト縮減に寄与出来る。
さらに、歩車道境界ブロックが仮に動いた場合にも側面に貼られた緩衝部11のズレにより、簡単に把握できる。
また、補修する場合は、緩衝部11を基に位置、高さ等を調整するだけで補修も簡単にできる。
一度貼られた緩衝部11は、その後の舗装、埋め戻しの際に歩車道境界ブロックの保護の役目を担っており、取り外す必要は無く、この方法も工事コストの縮減にも寄与する。
[第二実施形態]
図6及び図7は本発明の第二実施形態を示す。
本実施形態において、緩衝部11は、エプロン部5の側面7の上端縁(対向領域面)から鉛直方向(図にて矢印H1で示す高さ方向)で、外方に向けて上端11aが突出するように貼設されている(図6)。
本実施形態において、緩衝部11は、エプロン部5の側面7の上端縁(対向領域面)から鉛直方向(図にて矢印H1で示す高さ方向)で、外方に向けて上端11aが突出するように貼設されている(図6)。
このように、緩衝部11の上端11aが、エプロン部5の側面7の上端縁(対向領域面)から鉛直方向H1で外方に向けて突出して備えられる構成を採用することにより、接触時における上端縁への衝撃をさらに吸収緩和することができる。
さらに本実施形態によれば次のような特有の作用効果を発揮することができる。
アスファルト舗装の場合、舗装部20の舗装工程には、上述した通り、転圧工程を含むものである。
この転圧工程において、エプロン部5の側面7と舗装部20との間には、鉛直方向H1で外方に向けて緩衝部11の上端11aが突出状態で位置している(図6(c)、図7(a))。
そして、所定の転圧機械により、舗装部20の転圧工程を行うとともに、この突出している緩衝部11の上端11aも転圧する(図7(b))。
このように、突出している緩衝部11の上端11aに転圧を掛けると、緩衝部11の上端11aが押圧されて潰設される。転圧によって押圧された上端11aは、転圧時の振動によって生じた隙間を、緩衝部11の復元により埋めるとともに、押圧された上端11a部分が潰設されることによっても埋めることができる(図7(c))。
また、緩衝部11は、転圧した際に、押圧されて潰設される上端11aが、舗装部20の上面やエプロン部5の上面などに覆い被さるようにして潰設されることもあり(図7(d)、(e))、これによれば、隙間40の発生がさらに抑止される。
その他の構成・作用効果及び施工方法は第一実施形態と同様であるためその説明は省略する。
[第三実施形態]
アスファルト舗装の場合、舗装部20の舗装工程には、上述した通り、転圧工程を含むものである。
この転圧工程において、エプロン部5の側面7と舗装部20との間には、鉛直方向H1で外方に向けて緩衝部11の上端11aが突出状態で位置している(図6(c)、図7(a))。
そして、所定の転圧機械により、舗装部20の転圧工程を行うとともに、この突出している緩衝部11の上端11aも転圧する(図7(b))。
このように、突出している緩衝部11の上端11aに転圧を掛けると、緩衝部11の上端11aが押圧されて潰設される。転圧によって押圧された上端11aは、転圧時の振動によって生じた隙間を、緩衝部11の復元により埋めるとともに、押圧された上端11a部分が潰設されることによっても埋めることができる(図7(c))。
また、緩衝部11は、転圧した際に、押圧されて潰設される上端11aが、舗装部20の上面やエプロン部5の上面などに覆い被さるようにして潰設されることもあり(図7(d)、(e))、これによれば、隙間40の発生がさらに抑止される。
その他の構成・作用効果及び施工方法は第一実施形態と同様であるためその説明は省略する。
[第三実施形態]
緩衝部11は、防草効果を有する材料にて成形されているものを使用することができる。
例えば、防草剤や除草剤(根の忌避剤)として周知の薬剤をゴムや熱可塑性樹脂の単体若しくは混合物に所定量添加して緩衝部11を形成する。
このような防草剤や除草剤を添加してなる緩衝部11によれば、仮に、緩衝部11と歩車道境界ブロック1との間及び緩衝部11と舗装部20との間に隙間40が生じ、その隙間40に植物の種などが入り込んだとしても、種の生育を抑制する、あるいは枯らす効果がある。
これによれば、道路維持管理(除草作業など)に要する手間と費用が軽減される。
その他の構成・作用効果及び施工方法は、第一実施形態・第二実施形態と同様であるためその説明は省略する。
「第四実施形態」
例えば、防草剤や除草剤(根の忌避剤)として周知の薬剤をゴムや熱可塑性樹脂の単体若しくは混合物に所定量添加して緩衝部11を形成する。
このような防草剤や除草剤を添加してなる緩衝部11によれば、仮に、緩衝部11と歩車道境界ブロック1との間及び緩衝部11と舗装部20との間に隙間40が生じ、その隙間40に植物の種などが入り込んだとしても、種の生育を抑制する、あるいは枯らす効果がある。
これによれば、道路維持管理(除草作業など)に要する手間と費用が軽減される。
その他の構成・作用効果及び施工方法は、第一実施形態・第二実施形態と同様であるためその説明は省略する。
「第四実施形態」
図8及び図9は本発明の第四実施形態を示す。
本実施形態は、コンクリート二次成形の他の実施形態で、L型擁壁に本発明を利用した実施の一形態である。図8にて符号30は基礎砕石、200は基礎砕石30上に設けられる基礎コンクリートを示し、本実施形態の擁壁80は、工場にて成型後、施工現場に運搬され、設置工程において基礎コンクリート200上に設置される。その他の工程は第一実施形態と同じである。
なお、その他の構成及び作用効果は第一実施形態乃至第三実施形態と同じであってその説明は援用する。
また、その他の擁壁、例えば逆T型擁壁などの他の片持ち梁式擁壁も本発明の範囲内である。
本実施形態は、コンクリート二次成形の他の実施形態で、L型擁壁に本発明を利用した実施の一形態である。図8にて符号30は基礎砕石、200は基礎砕石30上に設けられる基礎コンクリートを示し、本実施形態の擁壁80は、工場にて成型後、施工現場に運搬され、設置工程において基礎コンクリート200上に設置される。その他の工程は第一実施形態と同じである。
なお、その他の構成及び作用効果は第一実施形態乃至第三実施形態と同じであってその説明は援用する。
また、その他の擁壁、例えば逆T型擁壁などの他の片持ち梁式擁壁も本発明の範囲内である。
本実施形態では、擁壁80の一方の側面80aの上端縁に、所定幅の緩衝部11を備えた実施の一形態である(図8)。すなわち、舗装部20の上端が位置する領域に緩衝部11が貼設されている。
なお、仕様に応じては、他方の側面80bに緩衝部11を備えることも可能で本発明の範囲内である。
なお、仕様に応じては、他方の側面80bに緩衝部11を備えることも可能で本発明の範囲内である。
本実施形態によれば、図9に示すように特有の作用効果を発揮することができる。図9は、本実施形態の擁壁80を現場にて施工するにあたり、舗装工程に入る手前の段階で下げ振り100を使用して擁壁80の垂直を確認する垂直確認工程を採用した概略図である。本実施形態によれば、緩衝部11を利用して下げ振り100を吊り下げることが可能となる。
まず、基礎コンクリート200上に擁壁80を設置する(図9(a),設置工程)。
次に、緩衝部11の剥離紙13を剥がす(図9(b),剥離工程)。
そして次に、剥離紙13を剥がして露出した緩衝部11の表面に釘等の吊り下げ部90を刺し込んで水平状に配設する(図9(c),垂直確認工程)。
その後、その水平状に配設した吊り下げ部90に、一端(先端)に錘を設けた吊り糸の他端側を固定して下げ振り100を吊り下げ保持させて擁壁80の垂直を確認する(図9(d),垂直確認工程)。
次に、緩衝部11の剥離紙13を剥がす(図9(b),剥離工程)。
そして次に、剥離紙13を剥がして露出した緩衝部11の表面に釘等の吊り下げ部90を刺し込んで水平状に配設する(図9(c),垂直確認工程)。
その後、その水平状に配設した吊り下げ部90に、一端(先端)に錘を設けた吊り糸の他端側を固定して下げ振り100を吊り下げ保持させて擁壁80の垂直を確認する(図9(d),垂直確認工程)。
本実施形態によれば、このように、緩衝部11を介して下げ振り100を吊り下げ保持可能な吊り下げ部90を容易に配設することができ、現場施工における施工手間を緩和するとともに、施工コスト安価にも寄与し得る。すなわち、施工現場における下げ振り100を用いての擁壁80の垂直確認が簡単かつ安価にて行うことができる。
なお、吊り下げ強度に応じて緩衝部11の厚み調整を図ることは本発明の範囲内で設計変更可能である。使用される下げ振り100は特に限定されるものではない。
「第五実施形態」
なお、吊り下げ強度に応じて緩衝部11の厚み調整を図ることは本発明の範囲内で設計変更可能である。使用される下げ振り100は特に限定されるものではない。
「第五実施形態」
図10乃至図17は本発明の第五実施形態を示す。
本実施形態は、コンクリート二次成形の他の実施形態で、水路再生用構造体に本発明を利用した実施の一形態である。本実施形態の水路再生用構造体は、工場にて成型後、施工現場に運搬され、設置工程において、老朽化(劣化)した既設のU字型側溝(水路)の上部領域のみを切断若しくはハツリにより除去し、その除去後に残存した既設側溝(既設水路)400の切断面(ハツリ面)401上に設置される。
本実施形態は、コンクリート二次成形の他の実施形態で、水路再生用構造体に本発明を利用した実施の一形態である。本実施形態の水路再生用構造体は、工場にて成型後、施工現場に運搬され、設置工程において、老朽化(劣化)した既設のU字型側溝(水路)の上部領域のみを切断若しくはハツリにより除去し、その除去後に残存した既設側溝(既設水路)400の切断面(ハツリ面)401上に設置される。
本実施形態において水路再生用構造体は、既設水路400の切断面401上に設置可能な形状を成す枠本体300と、枠本体300の長さ方向で左右両側面に設けた凹溝313,315と、枠本体300に一体的に配設され、既設水路400の切断面401に対する高さ調整及び水平調整をする着脱可能な高さ・水平調整機構と、を具備し、枠本体300の側面からそれぞれ水平方向に連続して形成される段差条部319の外側側面323cの上端縁に所定幅の緩衝部11を備えた実施の一形態である。
本実施形態では、水路再生用構造体の外側側面323cに緩衝部11を備えた点に特徴を有するものである。
緩衝部11は上述した第一実施形態の緩衝部11と同じてあるため、本実施形態における緩衝部11の説明は、上述した第一実施形態の緩衝部11の説明を援用し、ここでの詳細な説明は省略する。また、第二実施形態で説明したように、緩衝部11の上端11aを、外側側面323cの上端縁から鉛直方向H1で外方に向けて突出して備えることも可能で本発明の範囲内である。詳細な
説明は第二実施形態の説明を援用する。さらに、第二実施形態で説明したように、緩衝部11を、防草効果のある材料にて成形するものとしてもよく本発明の範囲内である。詳細な説明は第三実施形態の説明を援用する。
緩衝部11は上述した第一実施形態の緩衝部11と同じてあるため、本実施形態における緩衝部11の説明は、上述した第一実施形態の緩衝部11の説明を援用し、ここでの詳細な説明は省略する。また、第二実施形態で説明したように、緩衝部11の上端11aを、外側側面323cの上端縁から鉛直方向H1で外方に向けて突出して備えることも可能で本発明の範囲内である。詳細な
説明は第二実施形態の説明を援用する。さらに、第二実施形態で説明したように、緩衝部11を、防草効果のある材料にて成形するものとしてもよく本発明の範囲内である。詳細な説明は第三実施形態の説明を援用する。
本実施形態で採用する枠本体300は一例であって何ら限定解釈されるものではなく、緩衝部11を備えることの可能な構成を有しているものであれば本発明の範囲内で適宜設計変更可能である。以下、本実施形態で採用する枠本体について簡単に説明する。
枠本体300は、例えば図10に示すように、全体が直方体形状を成すと共に、その中央(刳り貫き部とも言う)が矩形に刳り貫かれた中空の枠形状を成し、枠本体300の長さ方向(図中符号L1で示す方向)の両側面には、それぞれの側面の長さ方向にわたって連続する左右の凹溝313,315が一体に備えられている。また、本実施形態の枠本体300の表面300aと裏面300bとは互いに平行に構成されている。
枠本体300には、その中央領域を貫通させるとともに、グレーチング蓋やコンクリート蓋などの各種の蓋部材を設置可能な蓋部材設置面301が形成されており、蓋部材設置面301は、枠本体300の中央において互いに平行な位置関係で対向した部位を、それぞれ一部突出させて構成されている。すなわち、枠本体300の中央には、その枠本体300の裏面300b寄りの部位を他の部位よりも突出させた段差部300cが、当該枠本体300に沿って互いに平行な位置関係で対向して延在されており、これら段差部1cの上面(枠本体300の裏面300bとは反対側の面)に、枠本体300の表面300a及び裏面300bと平行に延在する設置平面301aと、設置平面301aから下り勾配を成して連続した設置傾斜面301bと、を含む蓋部材設置面3が構成されている。
枠本体300には、蓋部材設置面301から枠本体300の裏面300bに亘って貫通し、枠本体300の裏面300bと既設水路400の切断面401との間に、無収縮モルタルなどの連結材料を注入するための第一注入孔303が形成されている。
枠本体300の四隅には、ボルト配設孔305が設けられている。ボルト配設孔305は、枠本体300を既設水路400の切断面401上に設置した状態において、その表面300a側から高さ調整ボルト307を直接操作するために、枠本体300の表面300a側に、ボルト配設孔305の一部を拡大させて構成された操作用拡大孔305aを有している。例えば、その全体が円筒形状を成すボルト配設孔305を想定すると、操作用拡大孔305aは、ボルト配設孔305のうち、図示しない金属製ナットが埋設された螺合位置の径R4よりも枠本体300の表面300a側の部分を多少拡大(拡径)させた径R5をもって構成されている。
高さ・水平調整機構は、枠本体300の所定位置にて、枠本体300の表面300aから裏面300bにわたって貫通して設けられたボルト配設孔305に配設され、枠本体300を上下移動させて高さ及び水平を調整可能な高さ調整ボルト307を想定している。なお、図示してはいないが、ボルト配設孔305内には、高さ調整ボルト307が螺合する内面に雌ネジを形成した金属製ナットが内装されている。
本実施形態においては、図16及び図17に示す形態の高さ調整ボルト307を採用している。このような形態の高さ調整ボルト307を採用することにも本実施形態特有の技術的特徴を有している。
高さ調整ボルト307は、例えば、本実施形態では、ボルト頭部307aが平面視略四角形状であって、かつボルト頭部307aと雄ネジ部307bとが略同径、あるいはボルト頭部307aの径R1が雄ネジ部307bの径R2よりもわずかに小径である形態のボルトを想定している。ボルト頭部307aは本実施形態に限定解釈されず本発明の範囲内で他の形態を適宜選択可能である。
ボルト頭部307aの径が雄ネジ部307bの径よりも径が大きく形成されている従来の一般的なボルトであると、操作用拡大孔305aは、金属製ナットが埋設される螺合位置の径R4よりも大きく形成しなければならない。
本実施形態で採用する高さ調整ボルト307によれば、ボルト頭部307aの径R1が雄ネジ部307bの径R2よりもわずかに小径に構成されているものであるため、操作用拡大孔305aの径R5は、操作用治具が入り、左右方向に回動可能な程度の孔径でよいことから、操作用拡大孔305aを大きく形成する必要がなく、枠本体300の強度を向上させることができる。
本実施形態で採用する高さ調整ボルト307によれば、ボルト頭部307aの径R1が雄ネジ部307bの径R2よりもわずかに小径に構成されているものであるため、操作用拡大孔305aの径R5は、操作用治具が入り、左右方向に回動可能な程度の孔径でよいことから、操作用拡大孔305aを大きく形成する必要がなく、枠本体300の強度を向上させることができる。
雄ネジ部307bの先端には、円柱部307cが形成されており、円柱部307cは、雄ネジ部307bよりも小径である(図17参照。)。円柱部307cの径R3は、雄ネジ部307bの径R2よりも小径であるため、ボルト配設孔305に対して遊びをもって挿入可能である。
従って、円柱部307cが、高さ調整ボルト307のボルト配設孔305への螺合時におけるガイドとして機能する。
従って、円柱部307cが、高さ調整ボルト307のボルト配設孔305への螺合時におけるガイドとして機能する。
凹溝313,315は、枠本体300の側面317,317と、側面317,317からそれぞれ水平方向に連続して形成される段差条部319,319の面部321,321と、この面部321,321から昇り傾斜状に連続して一体に形成される突条部323,323の内側側面323a,323aと、で構成されている。本実施形態では、この段差条部319上の面部321を底面と称する。
枠本体300の側面317は、側面317の上端から下端に向けて僅かに傾斜したテーパ状に形成されて底面(段差条部319の面部)321に至っている。
底面321は、同一幅で、かつ枠本体300長さと同一長さをもって形成されている。
底面321は、その長さ方向の両端面が下り傾斜状に連続して形成された第一のテーパ端面325を有している。すなわち、第一のテーパ端面325は、段差条部319の端面に形成されている。
底面321は、同一幅で、かつ枠本体300長さと同一長さをもって形成されている。
底面321は、その長さ方向の両端面が下り傾斜状に連続して形成された第一のテーパ端面325を有している。すなわち、第一のテーパ端面325は、段差条部319の端面に形成されている。
突条部323は、底面321から昇り傾斜状に形成された内側側面323aと、その内側側面323aから水平方向に連続して形成された頂面部323bと、頂面部323bから鉛直方向で下方に連続して形成される外側側面323cと、を備え、枠本体300の側面317の上端よりも低く形成されている。また、突条部323は、その両端が、枠本体300の両端1dよりも内側に入り込むように全体長さとして短く形成されている。外側側面323cは、その端部が段差条部319の側面と連続して一体の面部を形成している。
突条部323は、その長さ方向の両端面が、第一のテーパ端面325に向けて下り傾斜状に形成された第二のテーパ端面327を有している。この第二のテーパ端面327は、それぞれ第一のテーパ端面(段差条部319の端面)225との間に平坦面329を残して設けられている。
本実施形態の水路再生用構造体によれば、隣り合う水路再生用構造体の凹溝313・313,315・315同士を突き合わせ、凹溝313・313,315・315同士を連通状にすれば、隣り合う水路再生用構造体同士の幅方向の位置調整が簡単に行い得る。
さらに、本実施形態の水路再生用構造体によれば、上述した第一実施形態と同様に、緩衝部11が水糸の代わりの目印として利用することができる。
これにより、貼り付けた緩衝部11が水路再生用構造体の高さ及び位置の目安となるとともに、緩衝部11を側面に貼り付けるだけの簡単な方法で、常時、高さ、位置等が目視で確認出来る。また、門形の丁張りや水糸作業等が省け、コスト縮減に寄与出来る。
これにより、貼り付けた緩衝部11が水路再生用構造体の高さ及び位置の目安となるとともに、緩衝部11を側面に貼り付けるだけの簡単な方法で、常時、高さ、位置等が目視で確認出来る。また、門形の丁張りや水糸作業等が省け、コスト縮減に寄与出来る。
第一のテーパ端面325と第二のテーパ端面327とによると、隣り合う水路再生用構造体の凹溝313・313,315・315同士を突き合わせた際に、次のような構造が形成されることとなる。すなわち、水路再生用構造体を既設水路400の切断面401上の長さ方向に並べて仮設し、それぞれの高さ・水平調整及び幅方向の位置調整を行うことにより、隣り合う水路再生用構造体の第一のテーパ端面325,325同士が突き合わされ、かつ第二のテーパ端面327,327同士も対向して位置することとなる。
これにより、突き合わされた第一のテーパ面325,325同士によって、V字形状の連続溝331が形成される。また、対向する第二のテーパ面327,327は、それぞれが連続溝331方向に向かって下り傾斜状に位置する。
これにより、突き合わされた第一のテーパ面325,325同士によって、V字形状の連続溝331が形成される。また、対向する第二のテーパ面327,327は、それぞれが連続溝331方向に向かって下り傾斜状に位置する。
(水路再生用構造体300の成形方法)
本実施形態の水路再生用構造体300は、成形工場内において、所定の成形型内にコンクリート材料を流し込んで成形される。
そして、脱型後、突条部323の外側側面323cの上端縁に、予め、該側面323cの長さと同一長さに裁断して形成しておいた緩衝部11を貼設する。
本実施形態の水路再生用構造体300は、成形工場内において、所定の成形型内にコンクリート材料を流し込んで成形される。
そして、脱型後、突条部323の外側側面323cの上端縁に、予め、該側面323cの長さと同一長さに裁断して形成しておいた緩衝部11を貼設する。
本実施形態によれば、次のようにして緩衝部11を貼設することができる。
例えば、脱型後の水路再生用構造体300を、突条部323の外側側面323cが鉛直方向で上方を向くように倒して設置し、その状態で緩衝部11を貼設することができる。
すなわち、水路再生用構造体300の表面300aを鉛直方向で上方を向くようにした状態では外側側面323cに緩衝部11を貼設し難いが、外側側面323cが鉛直方向で上方を向くように倒して設置した状態で緩衝部11を貼設すれば、緩衝部11の貼設作業の煩わしさが解消されるばかりか、外側側面323cの長さ方向L1に真直ぐに貼設することが容易となる。
例えば、脱型後の水路再生用構造体300を、突条部323の外側側面323cが鉛直方向で上方を向くように倒して設置し、その状態で緩衝部11を貼設することができる。
すなわち、水路再生用構造体300の表面300aを鉛直方向で上方を向くようにした状態では外側側面323cに緩衝部11を貼設し難いが、外側側面323cが鉛直方向で上方を向くように倒して設置した状態で緩衝部11を貼設すれば、緩衝部11の貼設作業の煩わしさが解消されるばかりか、外側側面323cの長さ方向L1に真直ぐに貼設することが容易となる。
(水路再生用構造体300の施工方法)
本実施形態の水路再生用構造体300の施工方法の一実施形態を説明すると、次のとおりである。
本実施形態の水路再生用構造体300の施工方法の一実施形態を説明すると、次のとおりである。
(1)水路再生用構造体(二次成形品)成形工程→(2)運搬工程→(3)設置工程→(4)剥離工程→(5)舗装工程にて構成される。
「水路再生用構造体(二次成形品)成形工程」
上述した成形方法のとおり、水路再生用構造体300を成形し、その後、現場打ちされる舗装部20と対向する水路再生用構造体300の外側側面(舗装部との対向領域面)323c,323cの上端縁に、表面側に剥離紙13を備えた柔軟性・弾性及び密着性(粘着性)を有する緩衝部11を貼設する(図10)。
上述した成形方法のとおり、水路再生用構造体300を成形し、その後、現場打ちされる舗装部20と対向する水路再生用構造体300の外側側面(舗装部との対向領域面)323c,323cの上端縁に、表面側に剥離紙13を備えた柔軟性・弾性及び密着性(粘着性)を有する緩衝部11を貼設する(図10)。
本工程によって成形された水路再生用構造体300は、運搬工程に移行するまで、例えば、工場内などの所定位置に横方向に並べる、あるいは高さ方向に積み重ねるなどしてストックする。
このストック工程において、上下方向あるいは横方向に隣接する水路再生用構造体300の突条部323同士を、誤って接触させてしまうことも考えられる。
しかし、本実施形態の水路再生用構造体300によれば、突条部323の外側側面323cに緩衝部11を貼設しているため、この緩衝部11同士が接触した際の衝撃を緩和して損傷を防止することができる。
さらに、本実施形態のように、長手方向に連続した凹溝313,315を凹設しているため、突条部323の上端縁部分が薄肉状となるため接触時の破損率も高いが、緩衝部11を貼設することにより破損率を低下されることが可能となる。
このストック工程において、上下方向あるいは横方向に隣接する水路再生用構造体300の突条部323同士を、誤って接触させてしまうことも考えられる。
しかし、本実施形態の水路再生用構造体300によれば、突条部323の外側側面323cに緩衝部11を貼設しているため、この緩衝部11同士が接触した際の衝撃を緩和して損傷を防止することができる。
さらに、本実施形態のように、長手方向に連続した凹溝313,315を凹設しているため、突条部323の上端縁部分が薄肉状となるため接触時の破損率も高いが、緩衝部11を貼設することにより破損率を低下されることが可能となる。
「運搬工程」
成形工程後、トラックなどの運搬車50の荷台50aに、水路再生用構造体300を所定数量積み込んでいく。そして、所定数量の積み込み作業終了後、施工現場へと運搬する(第一実施形態の図3を参照。)。
この積み込み工程においても、上記ストック工程の時と同様に、上下方向あるいは横方向に隣接する水路再生用構造体300の外側側面323c同士を、誤って接触させてしまうことも考えられるが、上記同様に、緩衝部11同士が、接触した際の衝撃を緩和して損傷を防止することができる。
成形工程後、トラックなどの運搬車50の荷台50aに、水路再生用構造体300を所定数量積み込んでいく。そして、所定数量の積み込み作業終了後、施工現場へと運搬する(第一実施形態の図3を参照。)。
この積み込み工程においても、上記ストック工程の時と同様に、上下方向あるいは横方向に隣接する水路再生用構造体300の外側側面323c同士を、誤って接触させてしまうことも考えられるが、上記同様に、緩衝部11同士が、接触した際の衝撃を緩和して損傷を防止することができる。
「設置工程」
運搬工程後、老朽化(劣化)した既設水路400の上部領域を、例えばカッター等の切断装置(図示しない)を用いて、切断若しくはハツリ(例えば、削り取ったり、そぎ落とす作業)により除去し、その除去後に残存した既設水路400の切断面401上の長さ方向に、既存の吊り下げ装置などを用いて、枠本体300を所定数量設置する。
このとき、隣り合う水路再生用構造体同士の幅方向(横方向)の位置合わせ調整を行う。幅方向の位置合わせ調整は、本実施形態の場合、凹溝313,315を備えているため、隣り合う水路再生用構造体の枠本体300,300の凹溝313・313,315・315同士を突き合わせて連通状にすることによって簡易に行うことができる(図13)。
また、本実施形態によれば、緩衝部11を突条部323の外側側面323cに備えているため、隣り合う水路再生用構造体の緩衝部11,11同士を突き合わせて同一線上に位置せしめることによっても簡易に行うことができる(図13)
この設置作業においても隣接する水路再生用構造体300,300の突条部323,323同士を、誤って接触させてしまうことも考えられるが、上記同様に、緩衝部11同士が、接触した際の衝撃を緩和して損傷を防止することができる。
このとき、緩衝部11に備えている剥離紙13は貼り付けたままとする。
運搬工程後、老朽化(劣化)した既設水路400の上部領域を、例えばカッター等の切断装置(図示しない)を用いて、切断若しくはハツリ(例えば、削り取ったり、そぎ落とす作業)により除去し、その除去後に残存した既設水路400の切断面401上の長さ方向に、既存の吊り下げ装置などを用いて、枠本体300を所定数量設置する。
このとき、隣り合う水路再生用構造体同士の幅方向(横方向)の位置合わせ調整を行う。幅方向の位置合わせ調整は、本実施形態の場合、凹溝313,315を備えているため、隣り合う水路再生用構造体の枠本体300,300の凹溝313・313,315・315同士を突き合わせて連通状にすることによって簡易に行うことができる(図13)。
また、本実施形態によれば、緩衝部11を突条部323の外側側面323cに備えているため、隣り合う水路再生用構造体の緩衝部11,11同士を突き合わせて同一線上に位置せしめることによっても簡易に行うことができる(図13)
この設置作業においても隣接する水路再生用構造体300,300の突条部323,323同士を、誤って接触させてしまうことも考えられるが、上記同様に、緩衝部11同士が、接触した際の衝撃を緩和して損傷を防止することができる。
このとき、緩衝部11に備えている剥離紙13は貼り付けたままとする。
なお、水路再生用構造体の施工方法として、水路再生用構造体の設置工程後、すぐに剥離工程、舗装工程を行う場合と、水路再生用構造体の設置工程後、時間をおいてから、剥離工程、舗装工程を行う場合と、がある。
このように時間をおいてから剥離工程、舗装工程を行う形態の場合にあっては、施工現場にて水路再生用構造体が剥き出しの状態のままで設置される。このような場合であっても、突条部323の外側側面323cに貼設してある緩衝部11によって外側側面323cの上端縁などが保護されているため安全である。
また、剥離紙13は舗装工程まで貼り付け状態のままとしておけば、緩衝部11の表面にゴミなどが付着するようなこともない。
このように時間をおいてから剥離工程、舗装工程を行う形態の場合にあっては、施工現場にて水路再生用構造体が剥き出しの状態のままで設置される。このような場合であっても、突条部323の外側側面323cに貼設してある緩衝部11によって外側側面323cの上端縁などが保護されているため安全である。
また、剥離紙13は舗装工程まで貼り付け状態のままとしておけば、緩衝部11の表面にゴミなどが付着するようなこともない。
「剥離工程」
設置工程後、緩衝部11に貼り付けてある剥離紙13を剥がす。
これにより、緩衝部11の表面側が露出する。
本実施形態の水路再生用構造体によれば、このように、設置状態で既に突条部323の外側側面323cの上端縁には緩衝部11が貼設されているため、剥離紙13を剥がせばすぐに舗装工程に移ることができ、緩衝部11を突条部323の外側側面323cに現場で貼設する面倒な手間と時間を省略することができる。
設置工程後、緩衝部11に貼り付けてある剥離紙13を剥がす。
これにより、緩衝部11の表面側が露出する。
本実施形態の水路再生用構造体によれば、このように、設置状態で既に突条部323の外側側面323cの上端縁には緩衝部11が貼設されているため、剥離紙13を剥がせばすぐに舗装工程に移ることができ、緩衝部11を突条部323の外側側面323cに現場で貼設する面倒な手間と時間を省略することができる。
本実施形態では、舗装工程に入る前に、水路再生用構造体の高さ・水平調整を図る。
枠本体300を既設水路400の切断面401上に設置した状態において、枠本体300の表面300a側から高さ調整ボルト307を操作し、高さ調整ボルト307の先端の円柱部307cを枠本体300の裏面300bから突没させることで、既設水路400の切断面401に対する枠本体300の高さ及び水平を調整する。
この場合、既設水路400の上部領域に残留した切断面401の平滑度について、高い均し精度が要求されることはないので、切断作業(ハツリ作業)を短時間で終わらせることができ、周辺環境に対する騒音・振動・粉塵などの影響を小さくすることができる。
そして次に、枠本体300の裏面300bと既設水路400の切断面401との間に所定の連結材料(無収縮モルタル)を注入可能な注入空間104を構成する。
この場合、既設水路400の上部領域に残留した切断面401の平滑度について、高い均し精度が要求されることはないので、切断作業(ハツリ作業)を短時間で終わらせることができ、周辺環境に対する騒音・振動・粉塵などの影響を小さくすることができる。
そして次に、枠本体300の裏面300bと既設水路400の切断面401との間に所定の連結材料(無収縮モルタル)を注入可能な注入空間104を構成する。
所定の型枠(図示せず)によって注入空間104を覆うことで、当該注入空間104の内部を密封し、その状態において、各種の蓋部材を設置可能な蓋部材設置面301から枠本体300の裏面300bに亘って貫通した第一注入孔303を介して、枠本体300の裏面300bと既設水路400の切断面401との間に構成された注入空間104に、所定の連結材料を注入する(図14)。
このとき、高さ・水平調整後の各ボルト配設孔305にも、同様の連結材料(無収縮モルタル)を注入することが好ましい。これにより、各枠本体300の表面300aを平坦面とすることができるため、見映えが良くなると共に、通行の障害となり得る凹凸の存在を完全に無くすることができる(図16)。
また、注入空間104への連結材料(無収縮モルタル)の注入では、第一注入孔303内に、当該連結材料(無収縮モルタル)が少し盛り上がってきたことを確認した段階で、その注入作業を終了すればよい。かかる段階で注入作業を終了することで、連結材料(無収縮モルタル)を注入空間104に隙間無く充填させることができる。
また、注入空間104への連結材料(無収縮モルタル)の注入では、第一注入孔303内に、当該連結材料(無収縮モルタル)が少し盛り上がってきたことを確認した段階で、その注入作業を終了すればよい。かかる段階で注入作業を終了することで、連結材料(無収縮モルタル)を注入空間104に隙間無く充填させることができる。
また、本実施形態では次のような構成を採用した点にも特徴を有している。
枠本体300における長さ方向の両端面には、表面300aから裏面300bにわたって連続した半割状溝部309が形成されている(図10乃至図14を参照。)。
半割状溝部309は、本実施形態では、断面視で半円の溝で、表面300aから裏面300bにわたって連続して刻設されている。
半割状溝部309は、本実施形態では、断面視で半円の溝で、表面300aから裏面300bにわたって連続して刻設されている。
半割状溝部309は、隣り合う枠本体300,300同士を、既設水路400の切断面401上に配設し、それぞれの端面同士を突き合わせた際に、対向して一つの連結材料注入孔(第二注入孔)311を構成する。
この第二注入孔311は、第一注入孔303とともに、無収縮モルタル200などの連結材料を注入するための孔として機能する。
第二注入孔311は、第一注入孔303よりも孔径が大きくなるように、それぞれの半割状溝部を構成するようにしている。
この第二注入孔311は、第一注入孔303とともに、無収縮モルタル200などの連結材料を注入するための孔として機能する。
第二注入孔311は、第一注入孔303よりも孔径が大きくなるように、それぞれの半割状溝部を構成するようにしている。
本実施形態では、半割状溝部309を、枠本体300の前後の端面にそれぞれ2つずつ形成しており、それぞれの半割状溝部309は、図10及び図11に示すように、枠本体300の長さ方向でボルト配設孔305と同一線上に設けられている。
また、それぞれの半割状溝部309は、第一注入孔303よりも幅方向で側面方向寄りに形成されている。
また、それぞれの半割状溝部309は、第一注入孔303よりも幅方向で側面方向寄りに形成されている。
半割状溝部309を設けることにより次のような特有の作用効果が発揮される。
連結材料(例えば無収縮モルタル)は、第一注入孔303から注入空間104内に向けて注入されるが、第一注入孔303のみからでは連結材料が注入空間104内に十分に充填されるまでかなりの時間を要してしまう。特に、注入空間104における高さ調整ボルト307を配設する領域にまで連結材料が行き届くには時間を要してしまう。そこで、向かい合う半割状溝部309,309同士によって形成される第二注入孔311からも連結材料が注入空間104に注入されればこのような課題は有効に解決される。
連結材料(例えば無収縮モルタル)は、第一注入孔303から注入空間104内に向けて注入されるが、第一注入孔303のみからでは連結材料が注入空間104内に十分に充填されるまでかなりの時間を要してしまう。特に、注入空間104における高さ調整ボルト307を配設する領域にまで連結材料が行き届くには時間を要してしまう。そこで、向かい合う半割状溝部309,309同士によって形成される第二注入孔311からも連結材料が注入空間104に注入されればこのような課題は有効に解決される。
なお、半割状溝部309の形態は本実施形態に限定解釈されるものではなく、本発明の範囲内で適宜設計変更可能であって、例えば、断面視で三角形状、矩形状など種々の形態が採用可能である。また、隣り合う枠本体300,300の半割状溝部309,309同士を突き合わせて形成される第二注入孔311の孔径も任意である。
「舗装工程」
そして上記工程後、所定の舗装基準・要綱などに従って舗装部20を施工する(図12)。
この舗装部20を施工することにより、水路再生用構造体300の一方に車道60、他方に歩道70が一体となって舗設される。
本実施形態によれば、舗設された舗装部20と水路再生用構造体300の突条部323の外側側面323cとの間には、柔軟性・弾性及び密着性(粘着性)を有する緩衝部11が押圧された状態で介在されている(図12)。
舗装部20は、コンクリート舗装とアスファルト舗装があるがいずれであっても本発明の範囲内である。
そして上記工程後、所定の舗装基準・要綱などに従って舗装部20を施工する(図12)。
この舗装部20を施工することにより、水路再生用構造体300の一方に車道60、他方に歩道70が一体となって舗設される。
本実施形態によれば、舗設された舗装部20と水路再生用構造体300の突条部323の外側側面323cとの間には、柔軟性・弾性及び密着性(粘着性)を有する緩衝部11が押圧された状態で介在されている(図12)。
舗装部20は、コンクリート舗装とアスファルト舗装があるがいずれであっても本発明の範囲内である。
なお、水路再生後、例えば、高さ調整ボルト307を取り外し、そのボルト取り外し後のボルト配設孔305に無収縮モルタルを注入して埋設してもよく、あるいは、ボルト取り外し後のボルト配設孔305に差し筋を組み込み、その後、無収縮モルタルを注入して埋設してもよく、本発明の範囲内である。
本実施形態によれば、さらに次のような作用効果を奏する。
上部を切除した既設水路領域(既設水路の幅方向両側の内面間にわたる幅方向領域)W1は、新たに配設される水路再生用構造体を固着するために生コンなどを注入する隙間(空間)103,103を両側に形成する場合もあり、このような場合には、配設される水路再生用構造体の幅W2よりも大きく(広く)形成される(図13)。
水路再生用構造体を長さ方向に連続して複数個設置(仮設)した際に、切除した既設水路400の上部領域内で、隣り合う水路再生用構造体との間で幅方向のずれが生じ得ることもある。しかし、本実施形態の水路再生用構造体によれば、隣り合う水路再生用構造体の凹溝313・313,315・315同士を突き合わせて位置合わせをする、あるいは緩衝部11,11同士の位置合わせをする、ことにより、幅方向の位置調整が簡単に行い得るため、熟練者でなくとも簡易確実に幅方向の位置合わせ調整がなし得る(図13)。このように、緩衝部11が水糸と同様の機能を発揮し得るため施工性に大変優れている。
さらに、図示はしないが、隣り合う水路再生用構造体の凹溝11(13)にわたって嵌る棒材などの簡易な治具を用意しておけばさらに幅方向の位置合わせが簡易かつ確実に行い得る。
水路再生用構造体を長さ方向に連続して複数個設置(仮設)した際に、切除した既設水路400の上部領域内で、隣り合う水路再生用構造体との間で幅方向のずれが生じ得ることもある。しかし、本実施形態の水路再生用構造体によれば、隣り合う水路再生用構造体の凹溝313・313,315・315同士を突き合わせて位置合わせをする、あるいは緩衝部11,11同士の位置合わせをする、ことにより、幅方向の位置調整が簡単に行い得るため、熟練者でなくとも簡易確実に幅方向の位置合わせ調整がなし得る(図13)。このように、緩衝部11が水糸と同様の機能を発揮し得るため施工性に大変優れている。
さらに、図示はしないが、隣り合う水路再生用構造体の凹溝11(13)にわたって嵌る棒材などの簡易な治具を用意しておけばさらに幅方向の位置合わせが簡易かつ確実に行い得る。
また、水路再生用構造体を既設水路400の切断面401上で長さ方向に並べて仮設し、高さ調整ボルト307にてそれぞれの高さ・水平調整を行い、凹溝313・313,315・315同士を突き合わせる、あるいは緩衝部11,11同士を突き合わせる、ことで幅方向の位置調整を行うことにより、隣り合う水路再生用構造体の第一のテーパ端面325,325同士が突き合わされ、かつ第二のテーパ端面327,327同士も対向して位置することとなる。
これにより、突き合わされた第一のテーパ面325,325同士によって、V字形状の連続溝331が形成され、対向する第二のテーパ面327,327は、それぞれが連続溝331方向に向かって下り傾斜状に位置する(図14)。
現場の施工状況や天候によっては、仮設状態のままで現場に一定期間置いておくこともあり得る。このような場合、例えば、翌日などに施工を再開するような場合、凹溝313(315)にゴミや埃、あるいは雨水などが溜まっていることもあり得る。
本実施形態によれば、このような状況下であっても、凹溝313(315)にたまったゴミや埃、雨水などを、連続溝331の方向に掃き出すことにより、連続溝331から外方に効率よく排出できる。また、凹溝313(315)から連続溝331内に入らず、平坦面329方向に掃き出されても、それぞれの平坦面329の側方に位置する第二のテーパ端面327に沿って外方に効率よく排出できる。
これにより、突き合わされた第一のテーパ面325,325同士によって、V字形状の連続溝331が形成され、対向する第二のテーパ面327,327は、それぞれが連続溝331方向に向かって下り傾斜状に位置する(図14)。
現場の施工状況や天候によっては、仮設状態のままで現場に一定期間置いておくこともあり得る。このような場合、例えば、翌日などに施工を再開するような場合、凹溝313(315)にゴミや埃、あるいは雨水などが溜まっていることもあり得る。
本実施形態によれば、このような状況下であっても、凹溝313(315)にたまったゴミや埃、雨水などを、連続溝331の方向に掃き出すことにより、連続溝331から外方に効率よく排出できる。また、凹溝313(315)から連続溝331内に入らず、平坦面329方向に掃き出されても、それぞれの平坦面329の側方に位置する第二のテーパ端面327に沿って外方に効率よく排出できる。
本実施形態では、枠本体300の両側面に、段差条部319,319を備えて凹溝313,315を有する水路再生用構造体をもって説明したが、水路再生用構造体は本実施形態に限定解釈されるものではなく、段差条部や凹溝を備えない形態であってもよく本発明の範囲内で設計変更可能である。このように段差条部や凹溝を備えない形態にあっては、枠本体の両側面に直接緩衝部11を貼設すればよい。
なお、その他の構成及び作用効果は第一実施形態乃至第四実施形態と同じであってその説明は援用する。
「第六実施形態」
なお、その他の構成及び作用効果は第一実施形態乃至第四実施形態と同じであってその説明は援用する。
「第六実施形態」
図示は省略するが、次のような施工方法であっても、コンクリート二次成形品と舗装部との間に生じ得る経年的収縮により生じ得る隙間をその経年的収縮に追随して埋めることができ、本発明の課題を達成し得る。
すなわち、本実施形態は、コンクリート二次成形品(歩車道境界ブロックや水路再生用構造体など)を成形する二次成形品成形工程と、成形工程後、施工現場へとコンクリート二次成形品を運搬する運搬工程と、施工現場にコンクリート二次成形品を設置する設置工程と、現場打ちされる舗装部と対向するコンクリート二次成形品の側面(対向領域面)に、表面側に剥離紙を備えた柔軟性を有する緩衝部を貼設する工程と、剥離紙を剥がす剥離工程と、剥離工程後、舗装部を設ける舗装工程、とを含むものである。
したがって、例えば第一実施形態によれば、施工現場に運搬された歩車道境界ブロックを、施工現場にて所定数設置した後、あるいは設置する以前のいずれかの時点にて、歩車道境界ブロックのエプロン部の側面に緩衝部を貼設するため、舗装部を設けた後、舗装部と歩車道境界ブロックとの間には柔軟性・弾性を有する緩衝部が介在されることとなる。よって、経年的に歩車道境界ブロックと舗装部との間に、乾燥収縮による隙間が生じてきたとしても、緩衝部が乾燥収縮作動に追従して復元して隙間を埋めていくため、ゴミ・粉塵・植物の種あるいは植物自体が隙間に入り込んでしまうという課題も解決し得る。
すなわち、本実施形態は、コンクリート二次成形品(歩車道境界ブロックや水路再生用構造体など)を成形する二次成形品成形工程と、成形工程後、施工現場へとコンクリート二次成形品を運搬する運搬工程と、施工現場にコンクリート二次成形品を設置する設置工程と、現場打ちされる舗装部と対向するコンクリート二次成形品の側面(対向領域面)に、表面側に剥離紙を備えた柔軟性を有する緩衝部を貼設する工程と、剥離紙を剥がす剥離工程と、剥離工程後、舗装部を設ける舗装工程、とを含むものである。
したがって、例えば第一実施形態によれば、施工現場に運搬された歩車道境界ブロックを、施工現場にて所定数設置した後、あるいは設置する以前のいずれかの時点にて、歩車道境界ブロックのエプロン部の側面に緩衝部を貼設するため、舗装部を設けた後、舗装部と歩車道境界ブロックとの間には柔軟性・弾性を有する緩衝部が介在されることとなる。よって、経年的に歩車道境界ブロックと舗装部との間に、乾燥収縮による隙間が生じてきたとしても、緩衝部が乾燥収縮作動に追従して復元して隙間を埋めていくため、ゴミ・粉塵・植物の種あるいは植物自体が隙間に入り込んでしまうという課題も解決し得る。
本実施形態においても、第二実施形態と同様に、緩衝部を、エプロン部の側面(対向領域面)から鉛直方向で外方に向けて突出して貼設することができ、第二実施形態と同様の作用効果を奏することが可能である。また、第三実施形態乃至第五実施形態を採用することも可能で本発明の範囲内である。
上述した各実施形態に示す通り、本発明は、土木工事、建築工事で使われる側溝用の蓋、水路、歩車道境界ブロックにおいて利用でき、また、既設水路において画期的な補修製品の据付を行うことができる。
本発明は、道路側溝・側溝用蓋・ボックスカルバートなど、施工現場にて設置した後、現場打ちされる舗装部に隣り合って配設されるコンクリート二次成形品全般にわたって利用可能である。
1 歩車道境界ブロック(コンクリート二次成形品)
3 境界部
5 エプロン部
11 緩衝部
11a 上端
13 剥離紙
20 舗装部
80 L型擁壁(コンクリート二次成形品)
90 吊り下げ部
100 下げ振り
3 境界部
5 エプロン部
11 緩衝部
11a 上端
13 剥離紙
20 舗装部
80 L型擁壁(コンクリート二次成形品)
90 吊り下げ部
100 下げ振り
Claims (13)
- 成形後、舗装施工現場に運搬され、該施工現場にて設置した後、現場打ちされる舗装部に隣り合って配設されるコンクリート二次成形品であって、
成形時において、舗装部と対向する対向領域面に緩衝部を備えたことを特徴とするコンクリート二次成形品。 - 前記緩衝部は、柔軟性を有する材料にて成形され、舗装部との対向面となる領域に貼設されていることを特徴とする請求項1に記載のコンクリート二次成形品。
- 前記緩衝部の表面側には、施工現場にて剥がされる剥離紙が備えられていることを特徴とする請求項2に記載のコンクリート二次成形品。
- 前記緩衝部は、密着性を有していることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のコンクリート二次成形品。
- 前記緩衝部は、前記対向領域面から鉛直方向で外方に向けて突出していることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のコンクリート二次成形品。
- 前記緩衝部は、防草効果を有する材料にて成形されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のコンクリート二次成形品。
- 車道と歩道との間に配設される歩車道境界ブロックであることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のコンクリート二次成形品。
- 既設水路の上部領域を切断して除去した後、その切断面上に設置することで水路を再生する水路再生用構造体であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のコンクリート二次成形品。
- コンクリート二次成形品を成形し、その後、現場打ちされる舗装部と対向する前記コンクリート二次成形品の対向領域面に、表面側に剥離紙を備えた柔軟性を有する緩衝部を貼設する二次成形品成形工程と、
前記成形工程後、施工現場へと前記コンクリート二次成形品を運搬する運搬工程と、
前記運搬工程後、施工現場に前記コンクリート二次成形品を設置する設置工程と、
前記設置工程後、前記コンクリート二次成形品の剥離紙を剥がす剥離工程と、
前記剥離工程後、舗装部を設ける舗装工程、とを含むことを特徴とするコンクリート二次成形品の施工方法。 - 前記緩衝部は、前記対向領域面から鉛直方向で外方に向けて突出して備えられており、
前記舗装工程には、転圧工程を含み、
前記緩衝部が、前記転圧工程により押圧されて圧設されることを特徴とする請求項9に記載のコンクリート二次成形品の施工方法。 - 前記二次成形品成形工程で成形されるコンクリート二次成形品は擁壁であって、
前記剥離工程と前記舗装工程との間に、設置された擁壁の垂直を確認する垂直確認工程を含み、
前記垂直確認工程は、前記剥離工程後、表面が露出した緩衝部の表面に、吊り下げ部を差し込み保持し、
前記吊り下げ保持部に、下げ振りの一端を固定して前記下げ振りを吊り下げ保持して擁壁の垂直を確認する、ことを特徴とする請求項9又は10に記載のコンクリート二次成形品の施工方法。 - コンクリート二次成形品を成形する二次成形品成形工程と、
前記成形工程後、施工現場へと前記コンクリート二次成形品を運搬する運搬工程と、
施工現場に前記コンクリート二次成形品を設置する設置工程と、
現場打ちされる舗装部と対向する前記コンクリート二次成形品の対向領域面に、表面側に剥離紙を備えた柔軟性を有する緩衝部を貼設する工程と、
前記コンクリート二次成形品の剥離紙を剥がす剥離工程と、
前記剥離工程後、舗装部を設ける舗装工程、とを含むことを特徴とするコンクリート二次成形品の施工方法。 - 前記緩衝部は、前記対向領域面から鉛直方向で外方に向けて突出して備えられており、
前記舗装工程には、転圧工程を含み、
前記緩衝部が、前記転圧工程により押圧されて圧設されることを特徴とする請求項12に記載のコンクリート二次成形品の施工方法。
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