JP2001346454A - 雑草抑止ボード或いはシート及びその製造方法 - Google Patents
雑草抑止ボード或いはシート及びその製造方法Info
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- JP2001346454A JP2001346454A JP2001097311A JP2001097311A JP2001346454A JP 2001346454 A JP2001346454 A JP 2001346454A JP 2001097311 A JP2001097311 A JP 2001097311A JP 2001097311 A JP2001097311 A JP 2001097311A JP 2001346454 A JP2001346454 A JP 2001346454A
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- weeds
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 雑草抑止のために雑草自体を主原料とした雑
草抑止ボード或いはシートを作成する。 【解決手段】 刈り取って切断した雑草を、アスファル
ト或いは樹脂と混合或いは練り合わせて雑草抑止ボード
或いはシートを作製する。雑草抑止ボード或いはシート
は、雑草が繁茂しやすい場所、例えば、道路の保護路肩
部、中央分離帯、交通島部、道路予定地、切土・盛土の
“のり面部”等に敷設する。雑草の生育は、敷設したボ
ード或いはシートによる遮光効果及び貫通抵抗性により
抑止できる。
草抑止ボード或いはシートを作成する。 【解決手段】 刈り取って切断した雑草を、アスファル
ト或いは樹脂と混合或いは練り合わせて雑草抑止ボード
或いはシートを作製する。雑草抑止ボード或いはシート
は、雑草が繁茂しやすい場所、例えば、道路の保護路肩
部、中央分離帯、交通島部、道路予定地、切土・盛土の
“のり面部”等に敷設する。雑草の生育は、敷設したボ
ード或いはシートによる遮光効果及び貫通抵抗性により
抑止できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、雑草などの自然廃棄物
を利用した雑草抑止ボード或いはシート及びその製造方
法に関する。本発明によれば、雑草などの自然廃棄物を
利用して雑草抑止効果の高いボード或いはシートを製造
することができる。
を利用した雑草抑止ボード或いはシート及びその製造方
法に関する。本発明によれば、雑草などの自然廃棄物を
利用して雑草抑止効果の高いボード或いはシートを製造
することができる。
【0002】
【従来の技術】広範囲にわたって雑草が繁茂しやすい場
所、例えば、道路の保護路肩部、中央分離帯、交通島
部、道路予定地、切土・盛土の“のり面部”等では、定
期的な除草が不可欠であり人件費などの作業コスト等が
問題となっている。
所、例えば、道路の保護路肩部、中央分離帯、交通島
部、道路予定地、切土・盛土の“のり面部”等では、定
期的な除草が不可欠であり人件費などの作業コスト等が
問題となっている。
【0003】特に、道路上或いはその周辺の除草作業
は、作業コストの他に交通規制による渋滞や作業員の安
全確保等の問題があり、更に、雑草発生による美観への
悪影響、虫類や花粉による害、火災発生などの問題があ
る。このため、道路周辺の雑草発生を抑止出来れば非常
に好都合である。更に、道路周辺に限らず、例えば、遊
休地、更地となっている建設予定地、送電線鉄塔下等で
の雑草の発育を押えることができれば、上述と同様に、
美観への悪影響、虫類や花粉による害、火災発生などの
問題を解決することができる。
は、作業コストの他に交通規制による渋滞や作業員の安
全確保等の問題があり、更に、雑草発生による美観への
悪影響、虫類や花粉による害、火災発生などの問題があ
る。このため、道路周辺の雑草発生を抑止出来れば非常
に好都合である。更に、道路周辺に限らず、例えば、遊
休地、更地となっている建設予定地、送電線鉄塔下等で
の雑草の発育を押えることができれば、上述と同様に、
美観への悪影響、虫類や花粉による害、火災発生などの
問題を解決することができる。
【0004】このため、雑草が成育しやすい場所に敷設
して雑草成長を抑止する防草シートが提案されている。
防草シートは、植物が生育する条件の一つである光を遮
断(光合成を阻止)すると共に、雑草がシートを貫通す
る抵抗を高めて生命力の旺盛な雑草の成長を阻止するも
のである。
して雑草成長を抑止する防草シートが提案されている。
防草シートは、植物が生育する条件の一つである光を遮
断(光合成を阻止)すると共に、雑草がシートを貫通す
る抵抗を高めて生命力の旺盛な雑草の成長を阻止するも
のである。
【0005】従来の防草シートの一例として、遮光性及
び貫通抵抗に優れたポリエステル100%の長繊維不織
布がある。
び貫通抵抗に優れたポリエステル100%の長繊維不織
布がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、合成繊
維を使用しているために製造費が高いという問題の他
に、使用済の防草シートを再利用できないという問題が
あった。このため、使用済みの防草シートの処理(埋立
或いは焼却)に経済上、自然環境保全の面から種々の問
題が生じていた。
維を使用しているために製造費が高いという問題の他
に、使用済の防草シートを再利用できないという問題が
あった。このため、使用済みの防草シートの処理(埋立
或いは焼却)に経済上、自然環境保全の面から種々の問
題が生じていた。
【0007】従って、本発明は、“雑草生育抑止のため
に雑草を使用する”という自然環境保全に優れた雑草抑
止ボード或いはシート及びその製造方法を提供すること
を目的とする。
に雑草を使用する”という自然環境保全に優れた雑草抑
止ボード或いはシート及びその製造方法を提供すること
を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、雑草などの自
然廃棄物を細断或いは破砕したものと、古紙と、アスフ
ァルトとを混合攪拌した後、板状に成形した雑草抑止ボ
ードに関する。
然廃棄物を細断或いは破砕したものと、古紙と、アスフ
ァルトとを混合攪拌した後、板状に成形した雑草抑止ボ
ードに関する。
【0009】更に、本発明は、雑草などの自然廃棄物を
細断或いは破砕したものと樹脂とを混練し、板状或いは
シート状に成形した雑草抑止ボード或いはシートに関す
る。
細断或いは破砕したものと樹脂とを混練し、板状或いは
シート状に成形した雑草抑止ボード或いはシートに関す
る。
【0010】更に、前記雑草に加えて剪定枝などの木材
の破砕粉を混入させて雑草抑止ボード或いはシートを作
製することができる。更に、前記樹脂として熱可塑性の
生分解性樹脂を使用するようにすれば好適である。
の破砕粉を混入させて雑草抑止ボード或いはシートを作
製することができる。更に、前記樹脂として熱可塑性の
生分解性樹脂を使用するようにすれば好適である。
【0011】更に、本発明は、刈り取った雑草を細断す
ると共に、古紙を溶解し、これらの雑草と古紙とに水を
加えて攪拌して古紙・雑草の混合水溶液をつくり、該水
溶液にアスファルトを加えて攪拌してアスファルト混入
溶液を得、該アスファルト混入溶液を抄造装置により板
状成形物を作成し、該板状成形物を乾燥させた後に、加
圧及び加熱して雑草抑止ボードを製造する雑草抑止ボー
ド製造方法である。尚、前記古紙・雑草の混合水溶液を
約3〜10℃の低温とし、上記アスファルトに約4〜7
℃の水を加えて粉砕したものを前記古紙・雑草の混合水
溶液に加えて板状に成形するのが好適である。
ると共に、古紙を溶解し、これらの雑草と古紙とに水を
加えて攪拌して古紙・雑草の混合水溶液をつくり、該水
溶液にアスファルトを加えて攪拌してアスファルト混入
溶液を得、該アスファルト混入溶液を抄造装置により板
状成形物を作成し、該板状成形物を乾燥させた後に、加
圧及び加熱して雑草抑止ボードを製造する雑草抑止ボー
ド製造方法である。尚、前記古紙・雑草の混合水溶液を
約3〜10℃の低温とし、上記アスファルトに約4〜7
℃の水を加えて粉砕したものを前記古紙・雑草の混合水
溶液に加えて板状に成形するのが好適である。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面を参照して本発
明に係る第1の実施の形態を説明する。図1は第1の実
施の形態に係る雑草抑止ボードの製造工程の概略を示す
フローチャート、図2及び図3は製作した雑草抑止ボー
ドの施工例を示す図である。
明に係る第1の実施の形態を説明する。図1は第1の実
施の形態に係る雑草抑止ボードの製造工程の概略を示す
フローチャート、図2及び図3は製作した雑草抑止ボー
ドの施工例を示す図である。
【0013】図1の工程(ステップ)10に示すよう
に、刈り取った雑草を雑草抑止ボード製造工場に搬入す
る。この工程の前工程として、雑草を刈り取って適当な
集積場所に集める。しかし、この集積場所が露天の場合
には、雑草を集積したまま長期間放置すると雑草の腐敗
が進み、腐敗部分が汚泥化して繊維量が減少するので、
雑草抑止ボードの原料として不適となる。従って、晴天
の日に草刈りを行い、乾燥させた後に屋内に設けた集積
場所に搬入して保存することが必要である。尚、集積し
た雑草中への空缶・ビンの混入が心配されるので、例え
ば、刈り取った雑草を集積場所に運搬する際に除去する
必要がある。
に、刈り取った雑草を雑草抑止ボード製造工場に搬入す
る。この工程の前工程として、雑草を刈り取って適当な
集積場所に集める。しかし、この集積場所が露天の場合
には、雑草を集積したまま長期間放置すると雑草の腐敗
が進み、腐敗部分が汚泥化して繊維量が減少するので、
雑草抑止ボードの原料として不適となる。従って、晴天
の日に草刈りを行い、乾燥させた後に屋内に設けた集積
場所に搬入して保存することが必要である。尚、集積し
た雑草中への空缶・ビンの混入が心配されるので、例え
ば、刈り取った雑草を集積場所に運搬する際に除去する
必要がある。
【0014】次に、工程12において、搬入した雑草を
雑草切断装置(リファイナー)を用いて細断する。一
方、古紙を雑草抑止ボード製造工場に搬入し(工程1
4)、切断された雑草の“つなぎ”のための古紙を“パ
ルパー”と称する装置を用いて溶解する(工程16)。
更に、工程18においてアスファルトを製造工場に搬入
し、工程20においてアスファルトを低温(例えば4〜
7℃)水中で攪拌しながら粉砕しておく。
雑草切断装置(リファイナー)を用いて細断する。一
方、古紙を雑草抑止ボード製造工場に搬入し(工程1
4)、切断された雑草の“つなぎ”のための古紙を“パ
ルパー”と称する装置を用いて溶解する(工程16)。
更に、工程18においてアスファルトを製造工場に搬入
し、工程20においてアスファルトを低温(例えば4〜
7℃)水中で攪拌しながら粉砕しておく。
【0015】続いて、工程22において、先ず、上記の
切断した雑草及び溶解した古紙を“ビータ”と称するコ
ンクリート製の円形容器に投入して低温水を加えて攪拌
し、低温(例えば約3〜10℃)の水溶液とする。尚、
この水溶液は、例えば、雑草及び古紙が3〜5%(水に
対する乾燥重量比)含むようにする。次いで、上記の低
温水中で攪拌粉砕したアスファルトを“ビータ”に加え
て更に攪拌する。このようにして次の抄造工程24の原
料水溶液を準備する。
切断した雑草及び溶解した古紙を“ビータ”と称するコ
ンクリート製の円形容器に投入して低温水を加えて攪拌
し、低温(例えば約3〜10℃)の水溶液とする。尚、
この水溶液は、例えば、雑草及び古紙が3〜5%(水に
対する乾燥重量比)含むようにする。次いで、上記の低
温水中で攪拌粉砕したアスファルトを“ビータ”に加え
て更に攪拌する。このようにして次の抄造工程24の原
料水溶液を準備する。
【0016】工程24では、直前の工程22で製造した
水溶液中の“雑草、古紙、アスファルト”を抄造機を用
いて抄造成板を作製する。つまり、紙を抄く方法と同様
である。上述のように、工程22で製造した“雑草、古
紙、アスファルト”を含む水溶液中のアスファルトは低
温であり粘着力が殆どないので、抄造用のネットに付着
して目詰まりを起こすことはない。
水溶液中の“雑草、古紙、アスファルト”を抄造機を用
いて抄造成板を作製する。つまり、紙を抄く方法と同様
である。上述のように、工程22で製造した“雑草、古
紙、アスファルト”を含む水溶液中のアスファルトは低
温であり粘着力が殆どないので、抄造用のネットに付着
して目詰まりを起こすことはない。
【0017】次に、工程26において上記の抄造機によ
り板状に成形された製品を約1週間自然乾燥させる。
り板状に成形された製品を約1週間自然乾燥させる。
【0018】続いて、工程28において乾燥後の上記板
状の成形製品を加熱してプレスする。この工程により、
板状に成形した製品中に含まれているアスファルトを溶
解して成形製品中に浸透させる。尚、雑草中に含まれて
いる可能性のある草の種或いは芽はこの加熱により殆ど
死滅すると考えられるので、最終製品である雑草抑止ボ
ードの施工後に発芽するという懸念は極めて少ない。
状の成形製品を加熱してプレスする。この工程により、
板状に成形した製品中に含まれているアスファルトを溶
解して成形製品中に浸透させる。尚、雑草中に含まれて
いる可能性のある草の種或いは芽はこの加熱により殆ど
死滅すると考えられるので、最終製品である雑草抑止ボ
ードの施工後に発芽するという懸念は極めて少ない。
【0019】次に、工程30において、プレス後の板状
成形製品を規定のサイズに切断して最終製品である雑草
抑止ボードとする。
成形製品を規定のサイズに切断して最終製品である雑草
抑止ボードとする。
【0020】上記製造方法にしたがって、下記に示すよ
うに、3種類の製品(サンプル)を試作して雑草抑止ボ
ードとしての性能検査を行った。
うに、3種類の製品(サンプル)を試作して雑草抑止ボ
ードとしての性能検査を行った。
【0021】項目 単位 サンプル1 サンプル2 サンプル3 試験方法 厚み mm 8.1 8.4 8.5 形状 mm 1000×1000 1000×1000 1000×1000 重量 kg 4.6 4.8 4.8 目付量 g/m2 4600 4800 4800 繊維密度 kg/m3 568 571 565 引張強度 縦/横 N 893/839 858/782 688/755 JIS L1906 貫通抵抗力 N 576 646 515 JIS L1906 遮光率 100 100 100 100 JIS L1906
【0022】尚、サンプル1〜3の雑草、アスファル
ト、及び古紙の混合率(乾燥重量比)は次のようであっ
た。
ト、及び古紙の混合率(乾燥重量比)は次のようであっ
た。
【0023】上記サンプル1〜3以外にも、古紙を10
%に固定して雑草及びアスファルトの分量を幾つか変え
て試作したが、“つなぎ”として作用する古紙の量が少
ないためにボードに亀裂が確認され、ボードを切断する
際に“かど折れ”が生じる場合があった。しかし、この
問題は、古紙の分量を15%とした上記試作品には存在
しなかった。したがって、古紙の使用量として最低15
%は必要と思われる。
%に固定して雑草及びアスファルトの分量を幾つか変え
て試作したが、“つなぎ”として作用する古紙の量が少
ないためにボードに亀裂が確認され、ボードを切断する
際に“かど折れ”が生じる場合があった。しかし、この
問題は、古紙の分量を15%とした上記試作品には存在
しなかった。したがって、古紙の使用量として最低15
%は必要と思われる。
【0024】上記の試作品データから判るように、全サ
ンプルの遮光率及び引張強度は雑草抑止ボードとして充
分な性能を有する。貫通抵抗力はサンプル2が最も高い
値を示した。したがって、試作した限りにおいてはサン
プル2が最適と思われる。尚、試作品データと反する
が、貫通抵抗力はアスファルト分量を増やして雑草分量
を減少させればもう少し高まると思われる。
ンプルの遮光率及び引張強度は雑草抑止ボードとして充
分な性能を有する。貫通抵抗力はサンプル2が最も高い
値を示した。したがって、試作した限りにおいてはサン
プル2が最適と思われる。尚、試作品データと反する
が、貫通抵抗力はアスファルト分量を増やして雑草分量
を減少させればもう少し高まると思われる。
【0025】上述の本発明に係る雑草抑止ボードは、ア
スファルトがボードの表面を完全に覆っていないために
吸水性がある(即ち敷設後に膨張する)。このボードの
吸水性を防ぐために、雑草抑止ボードの完成後(図1の
工程30の後)に、例えば、ブローン系アスファルト乳
剤を常温で表面に塗布する。この乳剤は、入手が容易で
あり(スプレー缶で市販されている)、且つ安価であ
る。尚、この他にも、完成後の雑草抑止ボードの表面を
“アクリル系の樹脂”でコーティングする方法も考えら
れる。
スファルトがボードの表面を完全に覆っていないために
吸水性がある(即ち敷設後に膨張する)。このボードの
吸水性を防ぐために、雑草抑止ボードの完成後(図1の
工程30の後)に、例えば、ブローン系アスファルト乳
剤を常温で表面に塗布する。この乳剤は、入手が容易で
あり(スプレー缶で市販されている)、且つ安価であ
る。尚、この他にも、完成後の雑草抑止ボードの表面を
“アクリル系の樹脂”でコーティングする方法も考えら
れる。
【0026】図2及び図3は、本発明に係る雑草抑止ボ
ードの施工例を示す図である。
ードの施工例を示す図である。
【0027】図2及び図3に示すように、複数の雑草抑
止ボード40を互いに接するように敷設して固定ピン4
6で雑草抑止ボードを固定する。ボードの境界部分・目
地部分(線)42を覆うようにプチルゴム系接着テープ
44(例えば、厚さ0.75mm、幅150mmの不織布(ポリエ
ステル長繊維)にプチルゴム系の接着剤を粘着させたテ
ープ)を張り、目地部分からの雑草発生を抑止する。雑
草抑止ボードは、例えば、1.0m×1.0m×0.008mのボ
ード(板状のもの)であり、敷設に際しては地山(敷設
面)をある程度平坦にする必要である。
止ボード40を互いに接するように敷設して固定ピン4
6で雑草抑止ボードを固定する。ボードの境界部分・目
地部分(線)42を覆うようにプチルゴム系接着テープ
44(例えば、厚さ0.75mm、幅150mmの不織布(ポリエ
ステル長繊維)にプチルゴム系の接着剤を粘着させたテ
ープ)を張り、目地部分からの雑草発生を抑止する。雑
草抑止ボードは、例えば、1.0m×1.0m×0.008mのボ
ード(板状のもの)であり、敷設に際しては地山(敷設
面)をある程度平坦にする必要である。
【0028】本発明に係る雑草抑止ボードは、施工した
場所の環境に左右されるが約2〜3年は使用可能であ
る。原料の雑草及び古紙はアスファルトに保護されてい
るため腐敗の問題は非常に少ない。使用済みの雑草抑止
ボードを回収して破砕し、新たにアスファルトと混練し
て新たなボードを作成することができる。
場所の環境に左右されるが約2〜3年は使用可能であ
る。原料の雑草及び古紙はアスファルトに保護されてい
るため腐敗の問題は非常に少ない。使用済みの雑草抑止
ボードを回収して破砕し、新たにアスファルトと混練し
て新たなボードを作成することができる。
【0029】次に、本発明に係る第2の実施の形態につ
いて説明する。第2の実施の形態は、バインダーとして
樹脂を使用した雑草抑止シート或いはボードに関する。
いて説明する。第2の実施の形態は、バインダーとして
樹脂を使用した雑草抑止シート或いはボードに関する。
【0030】最初に、厚みが約1mm程度の雑草抑止シ
ートについて述べる。この程度の厚みのシートは、地面
の凹凸に応じた変形が可能なので、場合によってはモー
タグレーダ等を使用した整地が不要となる利点がある。
ートについて述べる。この程度の厚みのシートは、地面
の凹凸に応じた変形が可能なので、場合によってはモー
タグレーダ等を使用した整地が不要となる利点がある。
【0031】刈り取った雑草を、例えば、チッパシュレ
ッダ或いは上述したリファイナー等を用いて切断した
後、更に、ハンマクラッシャ等で破砕する。破砕した雑
草を、天日或いは乾燥機により乾燥させ、メッシュを使
用して例えば約5mm以下の細粒を得る。次に、破砕し
た雑草と、ポリエチレン、ポリプロピレン、或いは、エ
チレン酢酸ビニール樹脂等の熱可塑性樹脂とを混練り
し、押し出し成形によりシート状に成形する。
ッダ或いは上述したリファイナー等を用いて切断した
後、更に、ハンマクラッシャ等で破砕する。破砕した雑
草を、天日或いは乾燥機により乾燥させ、メッシュを使
用して例えば約5mm以下の細粒を得る。次に、破砕し
た雑草と、ポリエチレン、ポリプロピレン、或いは、エ
チレン酢酸ビニール樹脂等の熱可塑性樹脂とを混練り
し、押し出し成形によりシート状に成形する。
【0032】雑草を50重量%、バインダーとしてエチ
レン酢酸ビニール樹脂を同じく50重量%用い、幅約1
000mm、厚さが約1mm、長さ約40m〜50mの
雑草抑止シートを試作した。このシートの目付量は10
50g/m2、繊維密度は500kg/m3、引っ張り
強度(縦/横)は690/490N、貫通抵抗力250
N、遮光率は100%であった。
レン酢酸ビニール樹脂を同じく50重量%用い、幅約1
000mm、厚さが約1mm、長さ約40m〜50mの
雑草抑止シートを試作した。このシートの目付量は10
50g/m2、繊維密度は500kg/m3、引っ張り
強度(縦/横)は690/490N、貫通抵抗力250
N、遮光率は100%であった。
【0033】更に、雑草のほかに、剪定材、廃木材、間
伐材などの木材を破砕したものも利用できる。これらの
木材は、上述した雑草と同様に破砕、乾燥させた後、メ
ッシュを使用して約5mm以下の細粒木粉を選択して使
用する。雑草、木粉、エチレン酢酸ビニール樹脂を夫々
30重量%、20重量%、50重量%とし、押し出し成
形により幅約1000mm、厚さが約1mm、長さ約4
0m〜50mのシート状に成形したものを試作した。試
作した雑草抑止シートの目付量は1050g/m2、繊
維密度は500kg/m3、引っ張り強度(縦/横)は
690/490N、貫通抵抗力250N、遮光率は10
0%であり、雑草のみを使用した場合と同様であった。
伐材などの木材を破砕したものも利用できる。これらの
木材は、上述した雑草と同様に破砕、乾燥させた後、メ
ッシュを使用して約5mm以下の細粒木粉を選択して使
用する。雑草、木粉、エチレン酢酸ビニール樹脂を夫々
30重量%、20重量%、50重量%とし、押し出し成
形により幅約1000mm、厚さが約1mm、長さ約4
0m〜50mのシート状に成形したものを試作した。試
作した雑草抑止シートの目付量は1050g/m2、繊
維密度は500kg/m3、引っ張り強度(縦/横)は
690/490N、貫通抵抗力250N、遮光率は10
0%であり、雑草のみを使用した場合と同様であった。
【0034】更に、バインダーとしてポリカプトラクト
ン系、酢酸セルロース系、脂肪族ポリエステル系等の熱
可塑性の生分解性樹脂を使用すれば、シート全体が分解
して自然界に戻るので廃棄物処理問題を完全に解消でき
る。尚、生分解される前にシートを撤去すればリサイク
ルが可能である。
ン系、酢酸セルロース系、脂肪族ポリエステル系等の熱
可塑性の生分解性樹脂を使用すれば、シート全体が分解
して自然界に戻るので廃棄物処理問題を完全に解消でき
る。尚、生分解される前にシートを撤去すればリサイク
ルが可能である。
【0035】試作した雑草抑止シートの厚みは約1mm
であったが、強度、貫通抵抗性を考慮すると、厚みは
0.5mm〜1.5mmが適当である。1.5mmより
も厚い場合には地形の凹凸に応じた変形が十分でないた
め雑草抑止効果が低減する可能性がある。
であったが、強度、貫通抵抗性を考慮すると、厚みは
0.5mm〜1.5mmが適当である。1.5mmより
も厚い場合には地形の凹凸に応じた変形が十分でないた
め雑草抑止効果が低減する可能性がある。
【0036】尚、上述したシート状ではなく、樹脂をバ
インダーとして厚さが8mm〜10mm程度の雑草ボー
ド(1m前後の正方形或いは矩形状)とすることも可能
である。
インダーとして厚さが8mm〜10mm程度の雑草ボー
ド(1m前後の正方形或いは矩形状)とすることも可能
である。
【0037】樹脂の使用割合は、完成品であるシート或
いはボードの強度、貫通抵抗性などを考慮すると共に、
雑草等の自然廃棄物の使用量をできるだけ増やすことを
勘案して決定すべきであり、例えば、約30〜70重量
%程度が望ましい。
いはボードの強度、貫通抵抗性などを考慮すると共に、
雑草等の自然廃棄物の使用量をできるだけ増やすことを
勘案して決定すべきであり、例えば、約30〜70重量
%程度が望ましい。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る雑草
抑止ボードは、自然廃棄物である“刈り取った雑草”を
利用して雑草抑止ボード或いはシートを製作しているの
で、自然環境保全の面から極めて好都合である。更に、
本発明に係る除草ボード或いはシートの製造工程には、
有害物質、接着剤、硬化剤等を添加していないのでボー
ドを廃棄処分した場合にも自然環境に与える悪影響は殆
どない。更に、雑草抑止ボード或いはシートを回収し、
破砕して次のボード或いはシート作製の原料とするリサ
イクルも可能である。
抑止ボードは、自然廃棄物である“刈り取った雑草”を
利用して雑草抑止ボード或いはシートを製作しているの
で、自然環境保全の面から極めて好都合である。更に、
本発明に係る除草ボード或いはシートの製造工程には、
有害物質、接着剤、硬化剤等を添加していないのでボー
ドを廃棄処分した場合にも自然環境に与える悪影響は殆
どない。更に、雑草抑止ボード或いはシートを回収し、
破砕して次のボード或いはシート作製の原料とするリサ
イクルも可能である。
【図1】本発明に係る雑草抑止ボードを製造する工程を
示すフローチャート。
示すフローチャート。
【図2】本発明に係る雑草抑止ボードの施工例を示す
図。
図。
【図3】本発明に係る雑草抑止ボードの施工例を示す
図。
図。
40 雑草抑止ボード 42 施工した隣接する雑草抑止ボードの境界線 44 ゴムアスシート 46 固定ピン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D21H 17/02 D21H 17/02 17/53 17/53 17/61 17/61 D21J 1/16 D21J 1/16 E01H 11/00 E01H 11/00 A (72)発明者 亀田 靖 千葉県松戸市五香西6丁目12番1号 建設 省関東地方建設局 関東技術事務所 内 (72)発明者 吉田 征人 東京都文京区後楽2丁目3番21号 財団法 人 道路保全技術センター 内 (72)発明者 田中 毅 東京都文京区後楽2丁目3番21号 財団法 人 道路保全技術センター 内
Claims (7)
- 【請求項1】 雑草などの自然廃棄物を細断したもの
と、古紙と、アスファルトとを混合攪拌した後、板状に
成形したことを特徴とする雑草抑止ボード。 - 【請求項2】 雑草などの自然廃棄物を破砕したものと
樹脂とを混練し、板状或いはシート状に成形したことを
特徴とする雑草抑止ボード或いはシート。 - 【請求項3】 前記雑草に加えて剪定枝、廃木材、間伐
材などの木材の破砕粉を混入させることを特徴とする請
求項2記載の雑草抑止ボード或いはシート。 - 【請求項4】 前記樹脂は熱可塑性の樹脂であることを
特徴とする請求項2または3記載の雑草抑止ボード或い
はシート。 - 【請求項5】 前記樹脂は生分解性樹脂であることを特
徴とする請求項2、3または4記載の雑草抑止ボード或
いはシート。 - 【請求項6】刈り取った雑草を細断すると共に、古紙を
溶解し、これらの雑草と古紙とに水を加えて攪拌して古
紙・雑草の混合水溶液をつくり、該水溶液にアスファル
トを加えて攪拌してアスファルト混入溶液を得、該アス
ファルト混入溶液を抄造装置により板状成形物を作成
し、該板状成形物を乾燥させた後に、加圧及び加熱して
雑草抑止ボードを製造する雑草抑止ボード製造方法。 - 【請求項7】前記古紙・雑草の混合水溶液を約3〜10
℃の低温とし、上記アスファルトに約4〜7℃の水を加
えて粉砕したものを前記古紙・雑草の混合水溶液に加え
て板状に成形する請求項6記載の雑草抑止ボードの製造
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001097311A JP2001346454A (ja) | 2000-03-29 | 2001-03-29 | 雑草抑止ボード或いはシート及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000-91176 | 2000-03-29 | ||
JP2000091176 | 2000-03-29 | ||
JP2001097311A JP2001346454A (ja) | 2000-03-29 | 2001-03-29 | 雑草抑止ボード或いはシート及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001346454A true JP2001346454A (ja) | 2001-12-18 |
Family
ID=26588709
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001097311A Pending JP2001346454A (ja) | 2000-03-29 | 2001-03-29 | 雑草抑止ボード或いはシート及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001346454A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007238445A (ja) * | 2006-03-03 | 2007-09-20 | Tadayuki Kosuge | 雑草抑制剤とフィルム |
JP2010180604A (ja) * | 2009-02-05 | 2010-08-19 | Jin Ito | 舗装面における雑草抑止シート及び雑草抑止方法。 |
JP2017074017A (ja) * | 2015-10-15 | 2017-04-20 | 七王工業株式会社 | 防草ボード及びその使用方法 |
JP2019000030A (ja) * | 2017-06-14 | 2019-01-10 | 七王工業株式会社 | 防草テープ及びその使用方法並びに防草用キット |
-
2001
- 2001-03-29 JP JP2001097311A patent/JP2001346454A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007238445A (ja) * | 2006-03-03 | 2007-09-20 | Tadayuki Kosuge | 雑草抑制剤とフィルム |
JP2010180604A (ja) * | 2009-02-05 | 2010-08-19 | Jin Ito | 舗装面における雑草抑止シート及び雑草抑止方法。 |
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JP2019000030A (ja) * | 2017-06-14 | 2019-01-10 | 七王工業株式会社 | 防草テープ及びその使用方法並びに防草用キット |
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---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20031224 |