JP2011202059A - 樹脂およびポジ型感光性樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】下記一般式(1)で表される構造を主成分とする樹脂。
(上記一般式(1)中、R1は炭素数2以上の4価の有機基を示し、R2は炭素数2以上の2価の有機基を示す。ただし、R1はビスフェノールA骨格とそのOH基に接続するべンゼン骨格を有する基を10〜50%有し、R2は(CF3)2C基に連結したベンゼン骨格を有する基を10〜100%有する。R3は水素または炭素数1〜20の有機基を示す。nは10〜100,000の整数を示す。)
【選択図】なし
Description
THF(テトラヒドロフラン)、アセトン、およびMMP(3−メトキシメチルプロパネート)にポリマー粉末を1重量%、5重量%、10重量%の固形分濃度になるように添加して室温で1時間撹拌した後、目視で状態を観察した。1重量%、5重量%、10重量%のいずれも不溶の樹脂が確認されなかったものを◎、10重量%において不溶の樹脂が確認され、1重量%、5重量%においては不溶の樹脂が観察されなかったものを○、5重量%、10重量%において不溶の樹脂が確認され、1重量%においては不溶の樹脂が観察されなかったものを△、1重量%濃度において不溶の樹脂が確認された樹脂を×と評価した。
シリコンウエハ上にポジ型感光性樹脂組成物(以下ワニスと呼ぶ)を回転塗布し、次いで、120℃のホットプレート(東京エレクトロン(株)製の塗布現像装置Mark−7使用)で3分間ベークし、厚さ8μmのプリベーク膜を作製した。この膜をオーブンに投入して170℃で30分間、次いで300℃で1時間熱処理して硬化膜を得た。熱処理は窒素中で行った。硬化膜に2mm間隔で10行10列の碁盤目状の切り込みをいれ、100時間のプレッシャークッカーテスト(以降、PCTと記載する、使用装置タバイ(株)製EHS−221MD)処理を行った。PCT処理なし(0時間)、100時間のそれぞれについて、“セロテープ(登録商標)”(ニチバン(株)製)による引き剥がしを行い、100マスのうち何マス剥がれたかによって密着性の評価を行った。剥がれ個数が10未満を良好、10以上を不良と評価した。PCT処理は121℃、0.21MPaの飽和条件で行った。
現像膜の作製
6インチシリコンウエハ上にワニスを回転塗布し、次いで、120℃のホットプレート(東京エレクトロン(株)製の塗布現像装置Mark−7使用)で3分間ベークし、厚さ5μmのプリベーク膜を作製した。この膜を、i線ステッパー(GCA製DSW−8000)を用いて0〜500mJ/cm2の露光量にて10mJ/cm2ステップで露光した。露光後、2.38重量%のテトラメチルアンモニウム(TMAH)水溶液(三菱ガス化学(株)製、ELM−D)で90秒間現像し、ついで純水でリンスして現像膜を得た。
大日本スクリーン製造(株)製ラムダエースSTM−602を使用し、プリベーク後の膜は、屈折率1.629で測定した。
露光および現像後、露光部が完全に溶出してなくなった露光量(最小露光量Ethという)を感度とした。Ethが300mJ/cm2以下であれば高感度であると判断できる。250mJ/cm2以下がより好ましく、200mJ/cm2以下がさらに好ましい。
(3)と同様の方法にてパターン加工を行い、光学顕微鏡(オリンパス(株)製、MX61L使用)で倍率20倍として、20μmの正方形のビアホールパターンを観察した。この時エッジ部に現像残りが生じていないものを合格、生じているものを不合格とした。
BSAA:2,2−ビス〔4−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル〕プロパン二無水物
6FDA:4,4’−ヘキサフルオロイソプロピリデンジフタル酸二無水物
BPDA:3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
BAHF:2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン
SiDA:1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ビス(3−アミノプロピル)ジシロキサン
4,4’−DAE:4,4’−ジアミノジフェニルエーテル
NMP:N−メチル−2−ピロリドン
THF:テトラヒドロフラン
MMP:3−メトキシメチルプロパネート
またBSAA、6FDA、BPDA、BAHF、SiDAおよび4,4’−DAEについいては、構造式を以下に示す。
BAHF18.3g(0.05モル)をアセトン100mL、プロピレンオキシド17.4g(0.3モル)に溶解させ、−15℃に冷却した。ここに3−ニトロベンゾイルクロリド20.4g(0.11モル)をアセトン100mLに溶解させた溶液を滴下した。滴下終了後、−15℃で4時間反応させ、その後室温に戻した。析出した白色固体をろ別し、50℃で真空乾燥した。
乾燥窒素気流下、TrisP−PA(商品名、本州化学工業(株)製)21.22g(0.05モル)と5−ナフトキノンジアジドスルホニル酸クロリド33.58g(0.125モル)を1,4−ジオキサン50gに溶解させ、室温にした。ここに、1,4−ジオキサン50gと混合したトリエチルアミン15.18gを、系内が35℃以上にならないように滴下した。滴下後30℃で2時間撹拌した。トリエチルアミン塩を濾過し、ろ液を水に投入した。その後、析出した沈殿をろ過で集めた。この沈殿を真空乾燥機で乾燥させ、下記式で表されるキノンジアジド化合物(b)を得た。
乾燥窒素気流下、BAHF18.31g(0.050モル)、4,4’−DAE5.01g(0.025モル)、SiDA1.24g(0.005モル)をNMP240gに溶解させた。ここにBSAA5.20g(0.010モル)、BPDA27.92g(0.090モル)をNMP20gとともに加えて、40℃で1時間反応させた。その後、N,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタール17.87g(0.150モル)をNMP30gで希釈した溶液を10分かけて滴下した。滴下後、40℃で1時間撹拌した。反応終了後、溶液を水5Lに投入して、固体の沈殿をろ過で集めた。樹脂固体を50℃の真空乾燥機で72時間乾燥しポリイミド前駆体の樹脂Aを得た。
BSAA5.20gを10.41g(0.020モル)、BPDA27.92gを24.82g(0.080モル)に変更したこと以外は実施例1と同様にして、ポリイミド前駆体の樹脂Bを得た。得られた樹脂B17.5g、合成例2で得られたキノンジアジド化合物(b)2.5gをGBL30gに加えてポジ型感光性樹脂組成物のワニスBを得た。得られた樹脂B、ワニスBを用いて実施例1と同様に評価した結果を表2に示す。
BSAA5.20gを26.02g(0.050モル)、BPDA27.92gを15.51g(0.050モル)に変更したこと以外は実施例1と同様にして、ポリイミド前駆体の樹脂Cを得た。このようにして得られた樹脂C17.5g、合成例2で得られたキノンジアジド化合物(b)2.5gをGBL30gに加えてポジ型感光性樹脂組成物のワニスCを得た。得られた樹脂C、ワニスCを用いて実施例1と同様に評価した結果を表2に示す。
BAHF18.31gを2.93g(0.008モル)、4,4’−DAE5.01gを13.42g(0.067モル)に変更したこと以外は実施例3と同様にして、ポリイミド前駆体の樹脂Dを得た。このようにして得られた樹脂D17.5g、合成例2で得られたキノンジアジド化合物(b)2.5gをGBL30gに加えてポジ型感光性樹脂組成物のワニスDを得た。得られた樹脂D、ワニスDを用いて実施例1と同様に評価した結果を表2に示す。
BAHF2.93gを5.86g(0.016モル)、4,4’−DAE13.42gを11.81g(0.059モル)に変更したこと以外は実施例4と同様にして、ポリイミド前駆体の樹脂Eを得た。得られた樹脂E17.5g、合成例2で得られたキノンジアジド化合物(b)2.5gをGBL30gに加えてポジ型感光性樹脂組成物のワニスEを得た。得られた樹脂E、ワニスEを用いて実施例1と同様に評価した結果を表2に示す。
BAHF2.93gを27.47g(0.075モル)に変更し、4,4’−DAEを添加しなかったこと以外は実施例4と同様にして、ポリイミド前駆体の樹脂Fを得た。得られた樹脂F17.5g、合成例2で得られたキノンジアジド化合物(b)2.5gをGBL30gに加えてポジ型感光性樹脂組成物のワニスFを得た。得られた樹脂F、ワニスFを用いて実施例1と同様にして評価した結果を表2に示す。
BSAA26.02gを15.61g(0.030モル)に変更し、新たに6FDA8.88g(0.020モル)を添加したこと以外は実施例3と同様にして、ポリイミド前駆体の樹脂Gを得た。得られた樹脂G17.5g、合成例2で得られたキノンジアジド化合物(b)2.5gをGBL50gに加えてポジ型感光性樹脂組成物のワニスGを得た。得られた樹脂G、ワニスGを用いて実施例1と同様にして評価した結果を表2に示す。
6FDA8.88gを13.33g(0.030モル)、BPDA15.51gを12.41g(0.040モル)に変更したこと以外は実施例7と同様にして、ポリイミド前駆体の樹脂Hを得た。得られた樹脂H17.5g、合成例2で得られたキノンジアジド化合物(b)2.5gをGBL30gに加えてポジ型感光性樹脂組成物のワニスHを得た。得られた樹脂H、ワニスHを用いて実施例1と同様にして評価した結果を表2に示す。
6FDA8.88gを31.10g(0.070モル)に変更し、BPDAを添加しなかったこと以外は実施例7と同様にして、ポリイミド前駆体の樹脂Iを得た。得られた樹脂I17.5g、合成例2で得られたキノンジアジド化合物(b)2.5gをGBL30gに加えてポジ型感光性樹脂組成物のワニスIを得た。得られた樹脂I、ワニスIを用いて実施例1と同様にして評価した結果を表2に示す。
BSAA15.61gを5.20g(0.010モル)、6FDA31.10gを39.98g(0.090モル)に変更したこと以外は実施例9と同様にして、ポリイミド前駆体の樹脂Jを得た。得られた樹脂J17.5g、合成例2で得られたキノンジアジド化合物(b)2.5gをGBL30gに加えてポジ型感光性樹脂組成物のワニスJを得た。得られた樹脂J、ワニスJを用いて実施例1と同様にして評価した結果を表2に示す。
4,4’−DAE5.01gを3.40g(0.017モル)に変更し、新たに合成例1で得られたジアミン化合物(a)を4.84g(0.008モル)添加したこと以外は実施例9と同様にして、ポリイミド前駆体の樹脂Kを得た。得られた樹脂K17.5g、合成例2で得られたキノンジアジド化合物(b)2.5gをGBL30gに加えてポジ型感光性樹脂組成物のワニスKを得た。得られた樹脂K、ワニスKを用いて実施例1と同様にして評価した結果を表2に示す。
4,4’−DAE3.40gを1.80g(0.009モル)、ジアミン化合物(a)4.84gを9.67g(0.016モル)に変更したこと以外は実施例11と同様にして、ポリイミド前駆体の樹脂Lを得た。得られた樹脂L17.5g、合成例2で得られたキノンジアジド化合物(b)2.5gをGBL30gに加えてポジ型感光性樹脂組成物のワニスLを得た。得られた樹脂L、ワニスLを用いて実施例1と同様にして評価した結果を表2に示す。
BAHF18.31gを6.96g(0.019モル)、ジアミン化合物(a)9.67gを33.85g(0.056モル)に変更し、4,4’−DAEを添加しなかったこと以外は実施例12と同様にして、ポリイミド前駆体の樹脂Mを得た。得られた樹脂M17.5g、合成例2で得られたキノンジアジド化合物(b)2.5gをGBL30gに加えてポジ型感光性樹脂組成物のワニスMを得た。得られた樹脂M、ワニスMを用いて実施例1と同様にして評価した結果を表2に示す。
BAHF6.96gを4.03g(0.011モル)、ジアミン化合物(a)33.85gを38.69g(0.064モル)に変更したこと以外は実施例13と同様にして、ポリイミド前駆体の樹脂Nを得た。得られた樹脂N17.5g、合成例2で得られたキノンジアジド化合物(b)2.5gをGBL30gに加えてポジ型感光性樹脂組成物のワニスNを得た。得られた樹脂N、ワニスNを用いて実施例1と同様にして評価した結果を表2に示す。
BAHF27.47gを34.79g(0.095モル)に変更したこと以外は実施例6と同様にして、ポリイミド前駆体の樹脂Oを得た。得られた樹脂O17.5g、合成例2で得られたキノンジアジド化合物(b)2.5gをGBL30gに加えてポジ型感光性樹脂組成物のワニスOを得た。得られた樹脂O、ワニスOを用いて実施例1と同様にして評価した結果を表2に示す。
BPDA27.92gを31.02g(0.100モル)に変更し、BSAAを添加しなかったこと以外は実施例1と同様にして、ポリイミド前駆体の樹脂Pを得た。得られた樹脂P17.5g、合成例2で得られたキノンジアジド化合物(b)2.5gをGBL30gに加えてポジ型感光性樹脂組成物のワニスPを得た。得られた樹脂P、ワニスPを用いて実施例1と同様にして評価したところ、一般式(1)で表される構造を主成分とする樹脂において、R1が一般式(2)で表される基を有していないため、MMPに対する溶解性評価において、1重量%濃度で不溶の樹脂が確認され、有機溶剤に対する溶解性が不十分であった。詳細な結果を表2に示す。
6FDA39.98gを44.42g(0.100モル)に変更し、BSAAを添加しなかったこと以外は実施例10と同様にして、ポリイミド前駆体の樹脂Qを得た。得られた樹脂Q17.5g、合成例2で得られたキノンジアジド化合物(b)2.5gをGBL30gに加えてポジ型感光性樹脂組成物のワニスQを得た。得られた樹脂Q、ワニスQを用いて実施例1と同様にして評価したところ、一般式(1)で表される構造を主成分とする樹脂において、R1が一般式(2)で表される基を有していないため、硬化膜の密着性評価において、剥がれ個数がPCT処理なしで12個、PCT処理100時間で85個となり、硬化膜の密着性が不良であった。詳細な結果を表2に示す。
BSAA26.02gを31.23g(0.060モル)、BPDA15.51gを12.41g(0.040モル)に変更したこと以外は実施例3と同様にして、ポリイミド前駆体の樹脂Rを得た。得られた樹脂R17.5g、合成例2で得られたキノンジアジド化合物(b)2.5gをGBL30gに加えてポジ型感光性樹脂組成物のワニスRを得た。得られた樹脂R、ワニスRを用いて実施例1と同様にして評価したところ、一般式(1)で表される構造を主成分とする樹脂において、R1が一般式(2)で表される基を60%有しているため、パターンエッジ残渣評価を行ったところ、エッジ部に現像残りが生じていた。詳細な結果を表2に示す。
BPDA12.41gを6FDA17.77g(0.040モル)に変更したこと以外は比較例3と同様にして、ポリイミド前駆体の樹脂Sを得た。得られた樹脂S17.5g、合成例2で得られたキノンジアジド化合物(b)2.5gをGBL30gに加えてポジ型感光性樹脂組成物のワニスSを得た。得られた樹脂S、ワニスSを用いて実施例1と同様にして評価したところ、一般式(1)で表される構造を主成分とする樹脂において、R1が一般式(2)で表される基を60%有しているため、パターンエッジ残渣評価を行ったところ、エッジ部に現像残りが生じていた。詳細な結果を表2に示す。
4,4’−DAE13.42gを15.02g(0.075モル)に変更し、BAHFを添加しなかったこと以外は実施例4と同様にして、ポリイミド前駆体の樹脂Tを得た。得られた樹脂T17.5g、合成例2で得られたキノンジアジド化合物(b)2.5gをGBL30gに加えてポジ型感光性樹脂組成物のワニスTを得た。得られた樹脂T、ワニスTを用いて実施例1と同様にして評価したところ、一般式(1)で表される構造を主成分とする樹脂において、R2が一般式(3)で表される基を有していないため、MMPに対する溶解性評価において、1重量%濃度で不溶の樹脂が確認され、有機溶剤に対する溶解性が不十分であった。また感度評価において、Ethは330mJ/cm2となり、感度が不十分であった。詳細な結果を表2に示す。
Claims (4)
- (a)請求項1〜3いずれか記載の樹脂、(b)キノンジアジド化合物および(c)溶剤を含有するポジ型感光性樹脂組成物。
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